JP2017185536A - 反射光を抑制しながらレーザ加工を行うレーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)加工条件の分からない材料を加工する場合、
(2)選択する加工条件を入力し間違えた場合、
(3)同じ材料でも表面の状態、傾き等により反射率が大きく異なる場合、
などにより加工不具合を発生したり、大きな反射光を発生したりすることがある。非常に大きな反射光がレーザ発振器へ戻ると、瞬時にレーザ発振器を破壊する。また、繰返し大きな反射光が発振器に戻ると障害の原因になったりする。このため、反射光の発生により、レーザ加工が停止し、安定した生産稼働が難しいという課題があった。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、低いレーザパワーから段階的にレーザパワーを高めてレーザ発振器からレーザ光を出射し、反射光センサにより反射光を測定するステップが、レーザ出力のオフ時間を有するパルスレーザ光を出射することを含む、レーザ加工方法を提供する。
本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様において、反射光を抑制するステップの後に、レーザ加工の加工条件で出力指令を行い、反射光を測定するステップを更に含み、反射光の測定値が規定値を超えた場合に、再び低いレーザパワーから段階的にレーザパワーを高めてレーザ発振器からレーザ光を出射し、反射光センサにより反射光を測定するステップへ戻る、レーザ加工方法を提供する。
本発明の第4の態様は、第1又は第2の態様において、反射光を抑制するステップの後に、レーザ加工の加工条件で出力指令を行い、反射光を測定するステップと、反射光の測定値が規定値を超えた場合に、レーザ光の焦点位置を移動させるステップと、を更に含み、再び低いレーザパワーから段階的にレーザパワーを高めてレーザ発振器からレーザ光を出射し、反射光センサにより反射光を測定するステップへ戻る、レーザ加工方法を提供する。
本発明の第5の態様は、第2の態様において、低いレーザパワーから段階的にレーザパワーを高めてレーザ発振器からレーザ光を出射し、反射光センサにより反射光を測定するステップにおける、レーザ光のパルス幅は、反射光の測定値が規定値を超えたことを検出する検出周期より長い、レーザ加工方法を提供する。
本発明の第6の態様は、第1〜第5の態様のいずれか1つにおいて、加工ヘッドに配置された反射光測定部を利用して反射光を測定する、レーザ加工方法を提供する。
本発明の第7の態様は、第1〜第5の態様のいずれか1つにおいて、レーザ発振器がファイバレーザ発振器であり、反射光センサがファイバレーザ発振器に設けられていて、光ファイバのコア部へ戻ってきた反射光を測定する、レーザ加工方法を提供する。
本発明の第8の態様は、第1〜第5の態様のいずれか1つにおいて、レーザ発振器がファイバレーザ発振器であり、反射光センサがファイバレーザ発振器に設けられていて、光ファイバのクラッド部へ戻ってきた反射光を測定する、レーザ加工方法を提供する。
本発明の第9の態様は、第1〜第5の態様のいずれか1つにおいて、レーザ発振器がファイバレーザ発振器であり、反射光センサがファイバレーザ発振器に設けられていて、光ファイバのコア部及びクラッド部へ戻ってきた反射光を測定する、レーザ加工方法を提供する。
本発明の第10の態様は、レーザ光をワークに照射し、照射したレーザ光の反射光を抑制しながらレーザ加工を行うレーザ加工装置であって、固体レーザ発振器と、パルスレーザ発振を可能にするレーザ用電源と、レーザ用電源に出力指令を行う出力制御部と、ワークからの反射光を測定する反射光測定部と、反射光の規定値を1つ以上記憶する記憶部と、レーザ加工の加工条件に含まれるレーザパワーより低いレーザパワーから段階的にレーザパワーを高めてパルスレーザ光を出射させる指令を行う制御部と、反射光の測定値及び規定値を比較する比較部と、反射光の測定値及び規定値の比較結果に基づいて、反射光を抑制するための出力条件を演算する演算部と、を有する、レーザ加工装置を提供する。
本発明の第11の態様は、第10の態様において、レーザ光の焦点位置を変更可能な駆動軸を有する機構部と、機構部を制御する機構制御部と、を更に有し、反射光を抑制するための出力条件でレーザ光を出射した後、反射光の測定値が規定値を超えた場合に、機構制御部は、レーザ光の焦点位置を変更するように機構部を制御する、レーザ加工装置を提供する。
本発明の第12の態様は、第11の態様において、レーザ用電源が200μ秒以下の速度で立上がり、出力制御部がレーザ光の出力指令として200μ秒以下のパルス指令を行う、レーザ加工装置を提供する。
図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態におけるレーザ加工装置の構成について説明する。図1は、第1実施形態におけるレーザ加工装置を示す概略図であり、図2は、第1実施形態におけるレーザ加工装置のブロック図である。レーザ加工装置10は、ワーク11に対して穴開け、切断、マーキング、溶接等の加工を行う。レーザ加工装置10は、ワーク11に対してレーザ光Lを出射する加工ヘッド12と、ワーク11を配置されるテーブル13と、加工ヘッド12及びテーブル13の駆動軸等の機構部の駆動を制御する機構制御部14と、光ファイバ15を介して加工ヘッド12に接続されたレーザ発振器16と、機構制御部14及びレーザ発振器16を制御する数値制御装置17と、を有する。
次に、図6を参照して、本発明の第2実施形態におけるレーザ加工装置の構成について説明する。図6は、第2実施形態におけるレーザ加工装置のブロック図である。レーザ加工装置50は、最大出力4kWのファイバレーザ発振器53を有する。ファイバレーザ発振器53は、図示しないものの、100μmの径を有する光ファイバと、200μmの径を有する光ファイバとから成るファイバレーザ共振器51を有し、両ファイバがファイバカプラで接続され、300μmの集光ビーム径を有するレーザ光を出射する。ファイバレーザ発振器53には反射光センサが設置されていないため又はより加工点に近い部分で反射光を検出するため、第2実施形態では、加工ヘッド12に配置された反射光測定部52を利用して反射光Rの測定値28を取得する。
次に、図8を参照して、本発明の第3実施形態におけるレーザ加工装置の構成について説明する。図8は、第3実施形態におけるレーザ加工装置のブロック図である。レーザ加工装置60は、最大出力6kWのファイバレーザ発振器65を有する。ファイバレーザ発振器65は、図示しないものの、100μmの径を有する光ファイバと、1000μmの径を有する光ファイバとから成るファイバレーザ共振器61を有し、両ファイバがファイバカプラで接続され、1000μmという大きい集光ビーム径を有するレーザ光を出射する。1000μmのビーム径を有するレーザ光は、100μmの径を有する光ファイバに戻り難いため、第3実施形態においても、加工ヘッド12に配置された反射光測定部52を利用して反射光Rを測定する。
11 ワーク
12 加工ヘッド
14 機構制御部
15 光ファイバ
16、53、65 レーザ発振器
17 数値制御装置
19、21 駆動軸
28 反射光の測定値
29 記憶部
30、51、61 レーザ共振器
31 レーザ用電源
32、64 出力制御部
33 反射光センサ
37 制御部
38 記憶部
40 加工条件
41 反射光の規定値
52 反射光測定部
62 比較部
63 演算部
L レーザ光
R 反射光
Claims (12)
- 加工ヘッドからワークにレーザ光を照射し、照射したレーザ光の反射光を規定値以下に抑制しながらレーザ加工を行うレーザ加工装置において実行されるレーザ加工方法であって、
前記ワークにレーザ加工を行う前に、前記レーザ加工の加工条件に含まれるレーザパワーより低いレーザパワーから段階的にレーザパワーを高めてレーザ発振器からレーザ光を出射し、反射光センサにより反射光を測定するステップと、
前記反射光の測定値及び前記規定値に基づいて、反射光を抑制するための出力条件を決定するステップと、
決定した前記出力条件で一定時間前記ワークにレーザ光を照射して前記レーザ加工を行う前に反射光を抑制するステップと、
を含むことを特徴とするレーザ加工方法。 - 前記低いレーザパワーから段階的にレーザパワーを高めて前記レーザ発振器からレーザ光を出射し、反射光センサにより反射光を測定するステップが、レーザ出力のオフ時間を有するパルスレーザ光を照射することを含む、請求項1に記載のレーザ加工方法。
- 前記反射光を抑制するステップの後に、前記レーザ加工の加工条件で出力指令を行い、前記反射光を測定するステップを更に含み、
前記反射光の測定値が前記規定値を超えた場合に、再び前記低いレーザパワーから段階的にレーザパワーを高めて前記レーザ発振器からレーザ光を出射し、反射光センサにより反射光を測定するステップへ戻る、請求項1又は2に記載のレーザ加工方法。 - 前記反射光を抑制するステップの後に、前記レーザ加工の加工条件で出力指令を行い、前記反射光を測定するステップと、
前記反射光の測定値が前記規定値を超えた場合に、前記レーザ光の焦点位置を移動させるステップと、を更に含み、
再び前記低いレーザパワーから段階的にレーザパワーを高めて前記レーザ発振器からレーザ光を出射し、反射光センサにより反射光を測定するステップへ戻る、請求項1又は2に記載のレーザ加工方法。 - 前記低いレーザパワーから段階的にレーザパワーを高めて前記レーザ発振器からレーザ光を出射し、反射光センサにより反射光を測定するステップにおける、前記レーザ光のパルス幅は、前記反射光の測定値が前記規定値を超えたことを検出する検出周期より長い、請求項2に記載のレーザ加工方法。
- 前記加工ヘッドに配置された反射光測定部を利用して反射光を測定する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のレーザ加工方法。
- 前記レーザ発振器がファイバレーザ発振器であり、前記反射光センサは、前記ファイバレーザ発振器に設けられていて、光ファイバのコア部へ戻ってきた反射光を測定する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のレーザ加工方法。
- 前記レーザ発振器がファイバレーザ発振器であり、前記反射光センサは、前記ファイバレーザ発振器に設けられていて、光ファイバのクラッド部へ戻ってきた反射光を測定する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のレーザ加工方法。
- 前記レーザ発振器がファイバレーザ発振器であり、前記反射光センサは、前記ファイバレーザ発振器に設けられていて、光ファイバのコア部及びクラッド部へ戻ってきた反射光を測定する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のレーザ加工方法。
- レーザ光をワークに照射し、照射したレーザ光の反射光を規定値以下に抑制しながらレーザ加工を行うレーザ加工装置であって、
固体レーザ発振器と、
パルスレーザ発振を可能にするレーザ用電源と、
前記レーザ用電源に出力指令を行う出力制御部と、
前記ワークからの反射光を測定する反射光測定部と、
前記反射光の前記規定値を1つ以上記憶する記憶部と、
前記レーザ加工の加工条件に含まれるレーザパワーより低いレーザパワーから段階的にレーザパワーを高めてパルスレーザ光を出射させる指令を行う制御部と、
前記反射光の測定値及び前記規定値を比較する比較部と、
前記反射光の測定値及び前記規定値の比較結果に基づいて、反射光を抑制するための出力条件を演算する演算部と、
を有することを特徴とするレーザ加工装置。 - レーザ光の焦点位置を変更可能な駆動軸を有する機構部と、前記機構部を制御する機構制御部と、を更に有し、反射光を抑制するための前記出力条件でレーザ光を出射した後、前記反射光の測定値が前記規定値を超えた場合に、前記機構制御部は、レーザ光の焦点位置を変更するように前記機構部を制御する、請求項10に記載のレーザ加工装置。
- 前記レーザ用電源が200μ秒以下の速度で立上がり、前記出力制御部が前記レーザ光の出力指令として200μ秒以下のパルス指令を行う、請求項11に記載のレーザ加工装置。
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