JP2017184318A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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卓志 松任
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良則 池田
悠紀 内藤
Yuki Naito
悠紀 内藤
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Abstract

【課題】運動変換機構部にボールねじ装置を採用した電動アクチュエータにおいて、出力部材の動作精度を向上する。
【解決手段】モータ部Aと、運動変換機構部Bとを備え、運動変換機構部Bが、ボールねじ軸33と、ボール34を介してボールねじ軸33の外周に回転可能に嵌合されたボールねじナット32とを有し、ボールねじナット32の回転に伴って、ボールねじ軸33が軸方向に直線運動する電動アクチュエータ1において、ボールねじ軸33の径方向外側に圧縮コイルばね48を配設し、この圧縮コイルばね48の軸方向一方側の端部とボールねじナット32の軸方向他方側の端部とを軸方向で係合させた。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動アクチュエータに関する。
近年、自動車においては、その省力化や低燃費化のために電動化が進展し、例えば、自動変速機、ブレーキおよびステアリング等の操作を電動機(モータ)の力で行うシステムが開発され、市場に投入されている。このようなシステムに使用される電動アクチュエータとして、モータの回転運動を直線運動に変換して出力する運動変換機構に、ボールねじ軸と、複数のボールを介してボールねじ軸の外周に回転自在に嵌合されたボールねじナットとを備えるボールねじ機構(ボールねじ装置)を採用したものがある(例えば、特許文献1)。この場合、ボールねじ軸が電動アクチュエータの出力部材を構成する。
特開2005−330942号公報
自動車に用いられる電動アクチュエータのボールねじ装置には、通常、内部隙間とも称される運転隙間が適宜設けられている。この運転隙間は、ボールねじ装置の作動性や耐久寿命の向上等に有効に寄与するものであるが、特許文献1の電動アクチュエータの構成では、ボールねじ装置に設けられた運転隙間の存在により、モータのロータ(ボールねじナット)の回転運動をボールねじ軸の直線運動に変換する際に応答遅れが生じ、アクチュエータの出力部材の直動精度(軸方向の位置決め精度)が低下する一因となる可能性がある。
そこで、本発明の課題は、運動変換機構部にボールねじ装置が採用される電動アクチュエータにおいて、モータの駆動時にボールねじ装置に応答遅れが生じるのを可及的に防止し、もって出力部材の動作精度に優れ、信頼性に富む電動アクチュエータを実現することにある。
上記の課題を解決するために創案された本発明は、電力の供給を受けて駆動するモータ部と、モータ部の回転運動を直線運動に変換して出力する運動変換機構部とを備え、運動変換機構部が、ボールねじ軸と、複数のボールを介してボールねじ軸の外周に回転可能に嵌合され、転がり軸受を介して回転自在に支持されたモータ部のロータとトルク伝達可能に設けられたボールねじナットとを有し、ボールねじナットの回転方向に応じて、ボールねじ軸が軸方向一方側に前進又は軸方向他方側に後退する電動アクチュエータにおいて、運動変換機構部が、軸方向に圧縮された状態でボールねじ軸の径方向外側に配設された弾性部材を有し、この弾性部材の軸方向一方側の端部とボールねじナットの軸方向他方側の端部とが軸方向で係合していることを特徴とする。
このような構成によれば、弾性部材の弾性復元力により、ボールねじナットが軸方向一方側に常時付勢された状態、すなわちボールねじナットに常時軸方向の予圧が付与され、ボールねじ装置に設けられた運転隙間が実質的にゼロの状態でボールねじ装置を作動させることができる。このため、ボールねじ軸に応答遅れが生じるのを効果的に解消し、電動アクチュエータの出力部材の動作精度を向上することができる。
ボールねじ軸にフランジ部を設け、このフランジ部と上記弾性部材の軸方向他方側の端部とを軸方向で係合させることができる。このようにすれば、例えば、モータ部に適切に駆動電力が供給されないような場合には、ボールねじ軸を自動的に原点復帰させ、操作対象の作動に悪影響を及ぼす可能性を可及的に低減することができる。
弾性部材の軸方向一方側の端部とボールねじナットの軸方向他方側の端部とは、スラスト軸受を介して軸方向で係合させることもできる。このようなスラスト軸受を設けておけば、ボールねじ軸が軸方向に直線運動する(アクチュエータの出力部材が操作対象を軸方向に操作する)のに伴ってボールねじナットに作用する反力(スラスト荷重)をスラスト軸受で直接的に支持することができる。そのため、ボールねじナットにスラスト荷重が負荷された状態においても、低トルクでボールねじナットを回転させることが可能となる。この場合、小型のモータを採用することができるので、軽量・コンパクトで使用機器に対する搭載性に優れた電動アクチュエータを実現することができる。
モータ部のロータを支持する転がり軸受が軸方向に離間した二箇所に配置される場合、スラスト軸受は、2つの転がり軸受の間の軸方向範囲内に配置するのが好ましい。このようにすれば、ボールねじ軸が軸方向に直線運動するのに伴ってボールねじ軸等に作用するモーメント荷重に対して有利となるため、軸方向にコンパクトなスラスト軸受を採用することができる。なお、スラスト軸受としては、軸方向にコンパクトでありながら、大きな荷重支持能力を確保し得る針状ころ軸受を採用するのが好ましい。
モータ部のロータは、ロータマグネットを保持したロータコアと、外周にロータコアを装着すると共に、内周にボールねじナットを配置した中空回転軸とを有するものとすることができる。この場合、中空回転軸には、2つの転がり軸受のうちの一方の転がり軸受の内側軌道面を設けることができる。このようにすれば、中空回転軸、ひいてはロータを軸方向にコンパクト化することができるため、電動アクチュエータを軸方向にコンパクト化する上で有利となる。
中空回転軸に上記の内側軌道面が設けられている場合に、この内側軌道面をボールねじナットの軸方向幅の内側に配置すれば、電動アクチュエータを軸方向にコンパクト化する上で一層有利となる。
以上の構成において、運動変換機構部には、ロータの回転を減速してボールねじナットに伝達する減速機を設けることができる。減速機を設けることで小型のモータを採用することができるので、軽量・コンパクトで使用機器に対する搭載性に優れた電動アクチュエータを実現することができる。減速機としては、遊星歯車減速機を採用することができる。遊星歯車減速機であれば、例えばギヤ諸元を変更したり、遊星ギヤの設置段数を変更したりすることで減速比を容易に調整することができ、しかも遊星ギヤを多段に設置しても減速機、ひいては電動アクチュエータの大型化を回避することができる、という利点がある。
電動アクチュエータは、軸方向に結合された複数部材からなり、モータ部および運動変換機構部を収容した筐体と、モータ部に電力を供給するための給電回路を保持したターミナル部とをさらに備えるものとすることができる。この場合に、ターミナル部を筐体の構成部材により軸方向両側から挟持するようにすれば、電動アクチュエータの組立性を向上することができる。
ターミナル部は、その外周部に、給電回路に接続されるリード線を筐体の外径側に引き出すための開口部を有するものとすることができる。このようにすれば、例えば、それぞれがボールねじ軸を有する複数の電動アクチュエータを直列に接続し、かつ各ボールねじ軸を個別に直線運動させる電動アクチュエータを容易に実現することができる。このような電動アクチュエータは、操作対象が2以上ある使用機器、例えば、自動変速機の一種であるDCTに搭載することができ、電動アクチュエータを含めた使用機器全体の軽量・コンパクト化に貢献できる。
以上より、本発明によれば、モータの駆動時にボールねじ装置に応答遅れが生じるのを効果的に防止することができるので、出力部材の動作精度に優れ、信頼性に富む電動アクチュエータを実現することができる。
本発明の一実施形態に電動アクチュエータの縦断面図である。 図1のE−E線矢視断面図である。 モータのロータと運動変換機構部とを取り出して拡大した縦断面図である。 図1のF−F線矢視断面図である。 ケーシングにリングギヤを組み込んだ状態を示す縦断面図である。 モータのステータとターミナル部とを取り出して拡大した縦断面図である。 図1のG−G線矢視断面図である。 図1のH−H線矢視断面図である。 図1に示す電動アクチュエータの左側面図である。 図9のI−I線矢視断面図である。 図1の電動アクチュエータの制御系統を示す概略ブロック図である。 他の実施形態に係る電動アクチュエータの制御系統を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係る電動アクチュエータの縦断面図を示し、図2に、図1のE−E線矢視断面図を示し、図3に、モータ部のロータと運動変換機構部とを取り出して拡大した縦断面図を示す。なお、図1および図2は、電動アクチュエータの出力部材を構成するボールねじ軸33が原点に位置した状態を示している。本実施形態における「原点に位置した状態」とは、後述する弾性部材としての圧縮コイルばね48のばね力(弾性復元力)により、ボールねじ軸33(に連結されたばね取付カラー36)の端面が、これに対向するカバー29の端面と機械的に当接する位置にある状態のことである。図1および図2に示すように、電動アクチュエータ1は、電力の供給を受けて駆動されるモータ部Aと、モータ部Aの回転運動を直線運動に変換して出力する運動変換機構部Bと、図示外の操作対象を操作する操作部Cと、ターミナル部Dとを備え、これらは筐体2に収容・保持されている。
筐体2は、同軸配置された状態で軸方向に結合された複数の部材からなる。本実施形態の筐体2は、軸方向一方側(図1および図2においては紙面右側。以下同様。)の端部および軸方向他方側(図1および図2においては紙面左側。以下同様。)の端部が開口した筒状のケーシング20と、ケーシング20の軸方向他方側の端部開口を閉塞するカバー29と、ケーシング20とカバー29の間に配置され、ターミナル部Dを構成するターミナル本体50との結合体からなる。カバー29およびターミナル本体50は、図9,10に示す組立用ボルト61によりケーシング20に対して取り付け固定されている。
モータ部Aは、ケーシング20に固定されたステータ23と、径方向隙間を介してステータ23の内周に対向配置されたロータ24とを備えたラジアルギャップ型のモータ(詳細には、U相、V相およびW相を有する三相ブラシレスモータ)25で構成されている。ステータ23は、ステータコア23aに装着された絶縁用のボビン23bと、ボビン23bに巻き回されたコイル23cとを備える。ロータ24は、ロータコア24aと、ロータコア24aの外周に取り付けられたロータマグネットとしての永久磁石24bと、中空状に形成され、ロータコア24aを外周に装着した中空回転軸としてのロータインナ26とを備える。
図3に示すように、ロータコア24aは、ロータインナ26の軸方向一方側の肩部26aにサイドプレート65をセットした後、ロータインナ26の外周面26bに嵌合される。永久磁石24b(図2参照)は、ロータコア24aの外周に嵌合された後、ロータインナ26のうち、ロータコア24aの軸方向他方側の端部の軸方向外側に取り付けられたサイドプレート65、およびその軸方向外側に取り付けられたサークリップ66により位置決め固定されている。
図1〜図3に示すように、ロータインナ26の軸方向一方側の端部外周には転がり軸受27の内側軌道面27aが形成され、転がり軸受27の外輪27bはケーシング20の内周面に固定された軸受ホルダ28の内周面に装着されている。また、ロータインナ26の軸方向他方側の端部内周面と、カバー29の円筒部29aの外周面との間に転がり軸受30が装着されている。このような構成により、ロータインナ26は、転がり軸受27,30を介して筐体2に対して回転自在に支持されている。
図1〜図3に示すように、本実施形態の運動変換機構部Bは、ボールねじ装置31と、遊星歯車減速機10とを備え、遊星歯車減速機10は、モータ部Aと直列に配置(モータ部Aの軸方向一方側に隣接配置)されている。
ボールねじ装置31は、ロータ24の回転中心と同軸に配置され、電動アクチュエータ1の出力部材を構成するボールねじ軸33と、複数のボール34を介してボールねじ軸33の外周に回転可能に嵌合され、ロータインナ26とトルク伝達可能にロータインナ26の内周に配置されたボールねじナット32と、循環部材としてのこま35とを備える。ボールねじナット32の内周面に形成された螺旋状溝32aと、ボールねじ軸33の外周面に形成された螺旋状溝33aとの間に複数のボール34が装填され、こま35が組み込まれている。このような構成により、ボールねじナット32が回転するのに伴ってボールねじ軸33が軸方向に直線運動する際には、両螺旋状溝32a,33aの間でボール34が循環する。
ボールねじ軸33は、軸方向に延びた孔部(本実施形態では、軸方向両側の端面に開口した貫通穴)33bを有する中空状に形成され、孔部33bにばね取付カラー36が収容されている。ばね取付カラー36は、例えばPPS等の樹脂材料で形成され、軸方向一方側の端部に設けられた円形中実部36aと、軸方向他方側の端部に設けられたフランジ部36bと、両部36a,36bを接続する筒部36cとを一体に有する。
ボールねじ軸33の孔部33bに収容されたばね取付カラー36は、その円形中実部36aとボールねじ軸33とを径方向に貫通するようにピン37を嵌め込むことによってボールねじ軸33と連結固定される。ピン37の両端部は、ボールねじ軸33の外周面から径方向外側に突出しており、この突出部分に回転体としてのガイドカラー38が回転自在に外嵌されている。ガイドカラー38は、例えばPPS等の樹脂材料で形成され、ケーシング20の小径円筒部20aの内周に設けられた軸方向に延びる案内溝20b(図5も併せて参照)に嵌め込まれている。このような構成により、ロータ24の回転に伴ってボールねじナット32がボールねじ軸33の軸線回りに回転すると、ボールねじ軸33は回り止めされた状態で軸方向に直線運動する。なお、ボールねじ軸33が、軸方向他方側から軸方向一方側に向けて直線運動(前進)するか、あるいは軸方向一方側から軸方向他方側に向けて直線運動(後退)するかは、基本的には、ボールねじナット32の回転方向に応じて決定付けられるが、本実施形態では、弾性部材としての圧縮コイルばね48のばね力(弾性復元力)によってもボールねじ軸33が後退移動可能となっている(詳細は後述する)。
図1および図2に示すように、ボールねじ軸33の軸方向一方側の端部には、操作部Cとしてのアクチュエータヘッド39が着脱可能に装着されている。本実施形態のアクチュエータヘッド39は、ボールねじ軸33が軸方向一方側に直線運動(前進)するのに伴ってその先端面が操作対象を軸方向に加圧する、いわゆる押しタイプである。なお、アクチュエータヘッド39としては、操作対象を軸方向両側に操作可能な、いわゆる押し引きタイプを採用することもできる。
遊星歯車減速機10は、図1〜図4に示すように、ケーシング20に固定されたリングギヤ40と、ロータインナ26に固定されたサンギヤ41と、リングギヤ40とサンギヤ41の間に配置され、両ギヤ40,41に噛合った複数(本実施形態では4つ)の遊星ギヤ42と、遊星ギヤ42を回転自在に保持した遊星ギヤキャリア43および遊星ギヤホルダ44と、を備え、遊星ギヤキャリア43は、遊星ギヤ42の公転運動を取り出して出力する。
サンギヤ41は、ロータインナ26の段部内周面26cに圧入されている。このようにすれば、組立時の連結作業性が良好である。なお、このような連結構造を採用しても、サンギヤ41は減速前のロータインナ26と一体回転できれば良いので、両者間で必要とされるトルク伝達性能は十分に確保できる。また、ロータインナ26とサンギヤ41とは、ロータインナ26を支持する転がり軸受27の直下位置で連結されているので、サンギヤ41の回転精度も良好である。
図4に示すように、リングギヤ40の外周には径方向外側に突出したノッチ40aが周方向に離間した複数箇所(図示例では4箇所)に設けられ、各ノッチ40aは、ケーシング20の内周面20cの周方向に離間した複数箇所(図示例では4箇所)に設けられた軸方向溝20e(図5を併せて参照)にそれぞれ嵌合されている。これにより、リングギヤ40は、ケーシング20に対して回り止めされている。
遊星ギヤキャリア43は、図1〜図3に示すように、遊星ギヤ42の内周に嵌合されたピン状部と、遊星ギヤ42の軸方向一方側に配置された円盤状部と、円盤状部の径方向内側の端部から軸方向他方側に延び、ロータインナ26の内周面とナット部材32の外周面32bとの間に介在する円筒部43aとを一体に有する。この遊星ギヤキャリア43は、ロータインナ26に対して相対回転可能である一方、ボールねじ装置31のボールねじナット32とトルク伝達可能に連結されている。本実施形態では、円筒部43aの外周面がロータインナ26の内周面26d(およびサンギヤ41の内周面)と径方向隙間を介して対向し、円筒部43aの内周面43bがボールねじナット32の外周面32bに圧入固定されている。このような連結構造を採用すれば、組立時の連結作業性が良好であることに加え、減速後の高トルクに対しても安定したトルク伝達が可能である。
以上の構成を有する遊星歯車減速機10により、モータ25のロータ24(ロータインナ26)の回転が減速された上でボールねじナット32に伝達される。これにより、回転トルクを増加することができるので、小型のモータ25を採用することができる。
図1〜図3に示すように、ボールねじナット32の軸方向一方側の端面とケーシング20との間にスラストワッシャ45が配設され、カバー29の円筒部29aの先端部外周に取り付けられたスラスト受けリング46とボールねじナット32の軸方向他方側の端面との間にスラスト軸受としての針状ころ軸受47が配設されている。要するに、針状ころ軸受47は、ボールねじナット32の軸方向他方側に隣接配置されている。
図1および図2に示すように、運動変換機構部Bは、軸方向に圧縮された状態でボールねじ軸33の径方向外側(カバー29の円筒部29aの内周面29bとボールねじ軸33の外周面との間)に配設された弾性部材としての圧縮コイルばね48を有する。圧縮コイルばね48の軸方向一方側および他方側の端部は、それぞれ、スラスト軸受としての針状ころ軸受47およびボールねじ軸33のフランジ部(ボールねじ軸33に連結固定されたばね取付カラー36のフランジ部36b)に当接している。すなわち、圧縮コイルばね48は、その軸方向一方側の端部がボールねじナット32の軸方向他方側の端部と針状ころ軸受47を介して軸方向で係合し、また、その軸方向他方側の端部がボールねじ軸33のフランジ部36bと軸方向で係合している。
カバー29の詳細を図9および図10を参照して説明する。図9は、図1の左側面図であり、図10は、図9中に示すI−I線矢視断面図である。カバー29は、加工性(量産性)および熱伝導率に優れた金属材料、例えば、アルミニウム合金、亜鉛合金又はマグネシウム合金で形成される。図示は省略しているが、カバー29の外側表面には、電動アクチュエータ1の冷却効率を高めるための冷却フィンを設けても良い。図10に示すように、カバー29の円筒部29aの外周面には、転がり軸受30が装着された軸受装着面63と、スラスト受けリング46が嵌合された嵌合面64とが設けられている。また、図9に示すように、カバー29には、電動アクチュエータ1の組立用ボルト61が挿通された図示外の貫通穴と、電動アクチュエータ1を使用機器に取り付けるための取付用ボルトが挿通される貫通穴62とが設けられている。
次に、ターミナル部Dを図1および図6〜図8を参照して説明する。図6は、図1に示すモータ25のステータ23とターミナル部Dとを取り出して拡大した縦断面図、図7は、図1のG−G線矢視断面図、図8は、図1のH−H線矢視断面図である。図6に示すように、ターミナル部Dは、筐体2の一部を構成する短筒状部、および短筒状部の軸方向他方側の端部から径方向内側に延びる円盤状部を一体に有するターミナル本体50と、ターミナル本体50(の円盤状部)に対してねじ止めされたバスバー51および円盤状のプリント基板52とを備える。図7および図8に示すように、ターミナル本体50(の短筒状部)は、図9,10に示す組立用ボルト61が挿通される貫通穴50Aと、電動アクチュエータ1を使用機器に取り付けるためのボルトが挿通される貫通穴50Bとを有し、上記の組立用ボルト61により、ケーシング20とカバー29の間で挟持される(図1,2参照)。ターミナル本体50は、例えばPPS等の樹脂材料で形成される。
ターミナル部D(ターミナル本体50)は、モータ25に駆動電力を供給するための給電回路や後述する各種センサ等の電装部品をまとめて保持している。給電回路は、図7および図8に示すように、ステータ23のコイル23cをU相、V相、W相の相別にバスバー51の端子51aに結線し、さらに、図2に示すように、バスバー51の端子51bと、ターミナル本体50の端子台50aとをねじ70で締結することで構成される。端子台50aは、図示外のリード線が接続される端子50bを有し、上記のリード線は、ターミナル本体50の外周部(短筒状部)に設けられた開口部50c(図1参照)を介して筐体2の外径側に引き出され、制御装置80のコントローラ81(図11又は図12参照)に接続される。
本実施形態の電動アクチュエータ1には2種類のセンサが搭載されており、これら2種類のセンサはターミナル部Dに保持されている。図1等に示すように、2種類のセンサのうちの一方は、モータ25の回転制御に用いる回転角度検出用センサ53であり、他方は、ボールねじ軸33のストローク制御(軸方向の変位量検出)のために用いるストローク検出用センサ55である。回転角度検出用センサ53およびストローク検出用センサ55としては、何れも、磁気センサの一種であるホールセンサが使用される。
図1および図8に示すように、回転角度検出用センサ53は、プリント基板52に取り付けられており、ロータインナ26の軸方向他方側の端部に取り付けられたパルサリング54と軸方向隙間を介して対向配置されている。この回転角度検出用センサ53は、モータ25のU相、V相、W相のそれぞれに電流を流すタイミングを決める。
図2、図7および図8に示すように、ストローク検出用センサ55は、軸方向に延び、軸方向他方側の端部がプリント基板52に接続された帯状のプリント基板56に取り付けられている。プリント基板56およびストローク検出用センサ55は、ボールねじ軸33の孔部33bの内周、より詳細には、孔部33bに収容されたばね取付カラー36の筒部36c内周に配置されている。また、ばね取付カラー36の筒部36cの内周には、ストローク検出用センサ55と径方向隙間を介して対向するようにターゲットとしての永久磁石57が取り付けられており、本実施形態では軸方向に離間した二箇所に永久磁石57が取り付けられている。そして、ホールセンサからなるストローク検出用センサ55は、永久磁石57の周囲に形成される軸方向および径方向の磁界をそれぞれ検出し、これに基づいてボールねじ軸33の軸方向の変位量を算出する。
詳細な図示は省略しているが、回転角度検出用センサ53の信号線およびストローク検出用センサ55の信号線は、何れも、ターミナル本体50の開口部50c(図1参照)を介して筐体2の外径側に引き出され、制御装置80(図11又は図12参照)に接続される。
以上の構成を有する電動アクチュエータ1の組立手順を簡単に説明する。まず、図5に示すように、リングギヤ40をケーシング20に組み込む。次いで、図3に示すモータ25のロータ24と運動変換機構部Bのサブアセンブリをケーシング20に挿入する。このとき、遊星ギヤ42とリングギヤ40とを噛み合わせ、ガイドカラー38をケーシング20の案内溝20bに嵌合させ、さらに軸受ホルダ28をケーシング20の内周面20cに嵌合させる。その後、図6に示すモータ25のステータ23とターミナル部D(ターミナル本体50)のサブアセンブリのうち、ステータ23をケーシング20の内周に嵌合してから、カバー29およびターミナル本体50をケーシング20に対して組立用ボルト61(図9,10参照)により締結する。これにより、電動アクチュエータ1が完成する。
以上で説明したように、本実施形態に係る電動アクチュエータ1においては、運動変換機構部Bが、ボールねじ軸33の径方向外側(ボールねじ軸33の外周面とカバー29の円筒部29aの内周面29bとの間)に軸方向に圧縮された状態で配設された弾性部材としての圧縮コイルばね48を有し、この圧縮コイルばね48の軸方向一方側の端部とボールねじナット32の軸方向他方側の端部とが軸方向で係合している。このような構成によれば、圧縮コイルばね48のばね力(弾性復元力)により、ボールねじナット32が軸方向一方側に常時付勢された状態、すなわちボールねじナット32に常時軸方向の与圧が付与され、ボールねじ装置31に設けられた運転隙間が実質的にゼロの状態でボールねじ装置31を作動させることができる。これにより、ボールねじ軸33に応答遅れが生じるのを効果的に防止することができるため、ボールねじ軸33およびアクチュエータヘッド39を含んで構成される出力部材の動作精度に優れ、信頼性に富む電動アクチュエータ1を実現することができる。
また、圧縮コイルばね48の軸方向他方側の端部は、ボールねじ軸33(に連結されたばね取付カラー36)のフランジ部36bと軸方向で係合している。このようにすれば、圧縮コイルばね48のばね力により、ボールねじ軸33が常時軸方向他方側(原点側)に付勢される。そのため、例えば、モータ部A(モータ25)に適切に駆動電力が供給されないような場合には、ボールねじ軸33を自動的に原点復帰させ、図示しない操作対象の作動に悪影響を及ぼす可能性を可及的に低減することができる。
また、本実施形態では、スラスト軸受としての針状ころ軸受47を介して圧縮コイルばね48の軸方向一方側の端部とボールねじナット32の軸方向他方側の端部とを軸方向で係合させている。この場合、ボールねじナット32に作用するスラスト荷重を針状ころ軸受47で直接的に支持することができるため、ボールねじナット32にスラスト荷重が負荷された状態においても、ボールねじナット32を低トルクで回転させることが可能となるため、小型のモータ25を採用することができる。
特に、本実施形態のように、針状ころ軸受47を、ロータ24(ロータインナ26)を回転自在に支持する転がり軸受27,30の間の軸方向範囲内に配置しておけば、ボールねじ軸33が軸方向に直線運動するのに伴ってボールねじ軸33等に作用するモーメント荷重に対して有利となるため、軸方向にコンパクトな針状ころ軸受47を採用することができる。また、モーメント荷重に対して有利であれば、ボールねじ軸33等の動作精度および耐久寿命を高めることもできる。なお、本実施形態では、針状ころ軸受47を、両転がり軸受27,30の間の軸方向中央付近に配置しており、この場合には、モーメント荷重に対して一層有利となる。その結果、針状ころ軸受47およびスラスト受けリング46等として極めて小型のものを採用することができるため、電動アクチュエータ1の軸方向寸法L(図1参照)を短縮することが、すなわち電動アクチュエータ1を軸方向にコンパクト化することができ、使用機器に対する電動アクチュエータ1の搭載性が向上する。
また、中空回転軸としてのロータインナ26は、ロータコア24aの軸方向一方側の端部に近接配置された転がり軸受27により軸方向一方側の端部が回転自在に支持され、ロータコア24aの軸方向他方側の端部に近接配置された転がり軸受30により軸方向他方側の端部が回転自在に支持されている。このような構造により、ロータインナ26を軸方向にコンパクト化することができる。これに加えて、転がり軸受27がボールねじナット32の軸方向幅の内側に配置された構造が相俟って、電動アクチュエータ1を一層軸方向にコンパクト化することができる。
また、ロータ24の回転バランスが取られていれば、ロータインナ26を支持する転がり軸受27,30は、ロータ24の自重程度のラジアル荷重を支持できれば良い。この場合、転がり軸受27の内側軌道面27aを一体に有するロータインナ26は、高強度の材料で形成する必要がなく、例えば、焼入れ焼戻し等の熱処理が省略された安価な軟鋼材で形成しても必要強度を確保することができる。特に、本実施形態の電動アクチュエータ1では、モータ25の回転運動が遊星歯車減速機10を介してボールねじナット32に伝達されるためにラジアル荷重の発生はなく、また、ボールねじ軸33の直線運動に伴って生じる反力(スラスト荷重)は針状ころ軸受47で直接的に支持される。従って、転がり軸受27は、ラジアル方向の位置決め機能を有していれば足りるため、転がり軸受27の内側軌道面27aを一体に有するロータインナ26は、上記のような材料仕様で足りる。これにより、電動アクチュエータ1を低コスト化することができる。
また、運動変換機構部Bに遊星歯車減速機10や針状ころ軸受47を設けたことにより実現されるモータ部A(モータ25)の小型化と、ロータインナ26、遊星ギヤキャリア43の円筒部43aおよびボールねじナット32の半径方向での重畳構造とが相俟って、筐体2の径方向寸法M(図1参照)も極力小さくすることができる。これにより、電動アクチュエータ1を一層コンパクト化することができ、使用機器に対する搭載性が一層向上する。
また、モータ部Aのロータ24(ロータインナ26)とボールねじナット32とを別体構造としたので、例えば、仕様が異なるボールねじ装置31を採用する場合でも、モータ部Aや運動変換機構部Bの一部(遊星歯車減速機10)を共用化することができる。これにより、汎用性を向上し、部品を共用化した多品種展開による電動アクチュエータ1のシリーズ化を実現することも容易となる。
また、給電回路、回転角度検出用センサ53およびストローク検出用センサ55等の電装部品をターミナル本体50で保持し、このターミナル本体50(ターミナル部D)をケーシング20とカバー29とで軸方向に挟持するサンドイッチ構造を採用したので、組立性が良好である。さらに、上記のサンドイッチ構造と、給電回路のリード線や上記センサの信号線を筐体2の外径側に引き出し可能な構造とにより、複数の電動アクチュエータ1(モータ部A、運動変換機構部Bおよびターミナル部Dをユニット化したもの)を軸方向に連ねて配置してなり、複数の操作対象を個別に操作可能な電動アクチュエータを実現することもできる。
本実施形態の電動アクチュエータ1は、以上で説明したような特徴的な構成を有することから、出力部材の動作精度に優れ、軽量・コンパクトで使用機器に対する搭載性に優れ、組立性も良好で低コストに製造可能であり、さらに部品の共用化による多品種展開(シリーズ化)も容易である。
最後に、図1および図11を参照して本実施形態の電動アクチュエータ1の作動態様を簡単に説明する。例えば、図示しない車両上位のECUに操作量が入力されると、この操作量に基づいてECUは要求される位置指令値を演算する。図11に示すように、位置指令値は制御装置80のコントローラ81に送られ、コントローラ81は、位置指令値に必要なモータ回転角の制御信号を演算し、この制御信号をモータ25に送る。
コントローラ81から送られた制御信号に基づいてロータ24が回転すると、この回転運動が運動変換機構部Bに伝達される。具体的には、ロータ24が回転すると、ロータインナ26に連結された遊星歯車減速機10のサンギヤ41が回転し、これに伴って遊星ギヤ42が公転すると共に遊星ギヤキャリア43が回転する。これにより、ロータ24の回転運動が遊星ギヤキャリア43に連結されたボールねじナット32に伝達される。このとき、遊星ギヤ42の公転運動により、ロータ24の回転数が減速されるので、ボールねじナット32に伝達される回転トルクが増加する。
ロータ24の回転運動を受けてボールねじナット32が回転すると、ボールねじ軸33は、回り止めされた状態で前進する。この際、ボールねじ軸33はコントローラ81の制御信号に基づく位置まで前進し、ボールねじ軸33の軸方向一方側の端部に装着されたアクチュエータヘッド39が図示しない操作対象を操作(加圧)する。
ボールねじ軸33の軸方向位置(軸方向の変位量)は、図11にも示すように、ストローク検出用センサ55により検出され、その検出信号は制御装置80の比較部82に送られる。そして、比較部82は、ストローク検出用センサ55により検出された検出値と位置指令値との差分を算出し、コントローラ81はこの算出値および回転角度検出用センサ53から送られた信号に基づいてモータ25に制御信号を送る。このようにして、アクチュエータヘッド39の位置がフィードバック制御される。このため、本実施形態の電動アクチュエータ1を、例えば、シフト・バイ・ワイヤに適用した場合、シフト位置を確実にコントロールすることができる。なお、モータ25やセンサ53,55等を駆動するための電力は、車両側に設けられたバッテリ等の外部電源(図示せず)から、制御装置80およびターミナル部Dに保持された給電回路を介してモータ25等に供給される。
以上、本発明の一実施形態に係る電動アクチュエータ1について説明を行ったが、本発明の実施の形態はこれに限られない。
例えば、軸方向に圧縮された状態でボールねじ軸33の径方向外側に配設する弾性部材としては、圧縮コイルばね47以外のものを採用しても良い。また、ボールねじナット32の軸方向他方側に隣接配置するスラスト軸受としては、針状ころ軸受47以外の転がり軸受、例えば円筒ころ軸受を採用することもできる。但し、荷重支持能力や、軸受の軸方向寸法を考慮すると、針状ころ軸受47が好ましい。
また、以上で説明した実施形態においては、ボールねじ軸33の軸方向の両端面に開口した孔部33b(軸方向の貫通穴)を設けることによって、ボールねじ軸33を中空状に形成したが、ボールねじ軸33に軸方向他方側の端面のみに開口した軸方向に延びる孔部33bを設けることでボールねじ軸33を中空状に形成することも可能である。
また、以上で説明した実施形態においては、ストローク検出用センサ55を使用するようにしているが、ストローク検出用センサ55は必要に応じて使用すれば足り、使用機器によっては、ストローク検出用センサ55を省略しても構わない。
図12に基づき、ストローク検出用センサ55を使用しない場合における電動アクチュエータ1の作動態様の一例を説明する。図12は、圧力制御の例であり、図示外の操作対象に圧力センサ83が設けられている。図示外のECUに操作量が入力されると、ECUは要求される圧力指令値を演算する。この圧力指令値が制御装置80のコントローラ81に送られると、コントローラ81は、圧力指令値に必要なモータ回転角の制御信号を演算し、この制御信号をモータ25に送る。そして、図11を参照して説明した場合と同様に、ボールねじ軸33がコントローラ81の制御信号に基づく位置まで前進し、ボールねじ軸33の軸方向一方側の端部に装着されたアクチュエータヘッド39が図示外の操作対象を操作する。
ボールねじ軸33(アクチュエータヘッド39)の操作圧力は、外部に設置された圧力センサ83により検出され、フィードバック制御される。このため、ストローク検出用センサ55を使用しない電動アクチュエータ1を例えばブレーキバイワイヤに適用した場合、ブレーキの液圧を確実にコントロールすることができる。
上記のように、ストローク検出用センサ55を使用しない場合、ボールねじ軸33としては、中実のものを採用し、ばね取付カラー36を省略しても良い。但し、中実のボールねじ軸33を使用する場合であって、圧縮コイルばね48のばね力により、ボールねじ軸33を軸方向他方側に常時付勢したい場合には、ボールねじ軸33として、その軸方向他方側の端部にフランジ部を有するものを採用する。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 電動アクチュエータ
2 筐体
10 遊星歯車減速機
20 ケーシング
24 ロータ
25 モータ
26 ロータインナ(中空回転軸)
29 カバー
31 ボールねじ装置
32 ボールねじナット
33 ボールねじ軸
34 ボール
36b フランジ部
47 針状ころ軸受(スラスト軸受)
48 圧縮コイルばね(弾性部材)
50 ターミナル本体
50c 開口部
A モータ部
B 運動変換機構部
C 操作部
D ターミナル部
L 筐体の軸方向寸法
M 筐体の径方向寸法

Claims (9)

  1. 電力の供給を受けて駆動するモータ部と、該モータ部の回転運動を直線運動に変換して出力する運動変換機構部とを備え、前記運動変換機構部が、ボールねじ軸と、複数のボールを介して前記ボールねじ軸の外周に回転自在に嵌合され、転がり軸受を介して回転自在に支持された前記モータ部のロータとトルク伝達可能に設けられたボールねじナットとを有し、前記ボールねじナットの回転方向に応じて、前記ボールねじ軸が軸方向一方側に前進又は軸方向他方側に後退する電動アクチュエータにおいて、
    前記運動変換機構部が、軸方向に圧縮された状態で前記ボールねじ軸の径方向外側に配設された弾性部材を有し、該弾性部材の軸方向一方側の端部と前記ボールねじナットの軸方向他方側の端部とが軸方向で係合していることを特徴とする電動アクチュエータ。
  2. 前記ボールねじ軸がフランジ部を有し、該フランジ部と前記弾性部材の軸方向他方側の端部とが軸方向で係合している請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  3. スラスト軸受を介して前記弾性部材の軸方向一方側の端部と前記ボールねじナットの軸方向他方側の端部とが軸方向で係合している請求項1又は2に記載の電動アクチュエータ。
  4. 前記転がり軸受が、軸方向に離間した二箇所に配置され、
    前記スラスト軸受が、2つの前記転がり軸受の間の軸方向範囲内に配置されている請求項3に記載の電動アクチュエータ。
  5. 前記ロータは、ロータマグネットを保持したロータコアと、外周に前記ロータコアを装着すると共に、内周に前記ボールねじナットを配置した中空回転軸とを有し、
    前記中空回転軸が、2つの前記転がり軸受のうち、一方の転がり軸受の内側軌道面を有する請求項4に記載の電動アクチュエータ。
  6. 前記内側軌道面が、前記ボールねじナットの軸方向幅の内側に配置されている請求項5に記載の電動アクチュエータ。
  7. 前記運動変換機構部が、前記ロータの回転を減速して前記ボールねじナットに伝達する減速機をさらに有する請求項1〜6の何れか一項に記載の電動アクチュエータ。
  8. 軸方向に結合された複数部材からなり、前記モータ部および前記運動変換機構部を収容した筐体と、前記モータ部に前記電力を供給するための給電回路を保持したターミナル部とをさらに備え、
    前記ターミナル部が、前記筐体の構成部材により軸方向両側から挟持されている請求項1〜7の何れか一項に記載の電動アクチュエータ。
  9. 前記ターミナル部は、その外周部に、前記給電回路に接続されるリード線を前記筐体の外径側に引き出すための開口部を有する請求項8に記載の電動アクチュエータ。
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