JP2017183645A - 三次元造形物の製造方法 - Google Patents

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【課題】線幅の細い導体パターンを形成でき、且つ高温下で保存したときの導体パターンの断線を抑制できる三次元造形物の製造方法を提供する。【解決手段】導電性材料を含むライン状の導体パターン用溶液を形成する工程と、前記ライン状の導体パターン用溶液の対流状態を制御しながら、前記ライン状の導体パターン用溶液に含まれる溶媒を蒸発させて、前記ライン状の導体パターン用溶液の縁に前記導電性材料を選択的に堆積させて、一対の前記導体パターンを形成する工程と、前記一対の導体パターンに光硬化性組成物を付与した後、該光硬化性組成物に光照射して硬化させて硬化物層を形成する工程と、を有する、三次元造形物の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、三次元造形物の製造方法に関する。
CAD(computer aided design)データに基づいて、造形用素材を三次元的に配置して、造形物を得る三次元造形技術(3Dプリント技術)が知られている。そのような三次元造形技術の一つとして、熱可塑性樹脂のフィラメントを高温で溶かしながら、積層させて三次元造形物を作製する熱溶解積層法(FDA法)がある。
そのような三次元造形物に炭素繊維を含む樹脂パターンを形成する方法として、溶融させたフィラメントに炭素繊維を混合しながらパターン状に押し出して、炭素繊維を含む樹脂パターンを形成する方法が知られている(http://www.rs.tus.ac.jp/rmatsuza/research.html)。
また、近年では、三次元造形物の表面に微細な配線を形成することも検討されている。例えば、溶融した樹脂フィラメントにはんだ粉末を混合し、パターン状に吐出して配線を形成する方法が知られている(例えば非特許文献1参照)。
樽原 弘之、"積層造形法に基づく立体回路形成に関する研究"、[平成28年3月19日検索]、<インターネット:URL http://www.mitsui-zaidan.or.jp/2011no1.pdf>
しかしながら、導電性材料を含むフィラメントと導電性材料を含まないフィラメントとを用いた方法や非特許文献1に示される方法では、いずれも導電性材料を含む溶融した樹脂フィラメントをファイバー状に押し出して、導体パターンを形成する。そのため、得られる導体パターンの線幅には限界があり、せいぜい1.75mmの線幅の導体パターンを形成できるにすぎず、線幅の細い配線を形成することはできなかった。
また、熱溶解積層法(FDA法)では、造形中に造形物に熱がかかりやすい。従って、積層下部と積層上部との間で熱応力の差が発生しやすく、得られる三次元造形物には熱応力が残留しやすい。特に、導体パターンを形成した層(導体層)と、導体パターンを形成していない層(樹脂層)とを有する三次元造形物では、導体パターンを形成した層(導体層)と導体パターンを形成していない層(樹脂層)との間の熱収縮率の差が大きい。さらに、導体パターンの線幅が太いほど占有体積も増えるため、樹脂層との間の熱収縮率の差もより大きくなりやすい。従って、三次元造形物を高温下で保存したときに、歪みや割れが生じやすく、導体パターンが断線しやすいという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、線幅の細い導体パターンを形成でき、且つ高温下で保存したときの導体パターンの断線を抑制できる三次元造形物の製造方法を提供することを目的とする。
[1] 導電性材料と溶媒とを含むライン状の導体パターン用溶液を形成する工程と、前記ライン状の導体パターン用溶液の対流状態を制御しながら、前記ライン状の導体パターン用溶液に含まれる前記溶媒を蒸発させて、前記ライン状の導体パターン用溶液の縁に前記導電性材料を選択的に堆積させて、一対の前記導体パターンを形成する工程と、前記一対の導体パターンに光硬化性組成物を付与した後、該光硬化性組成物に光照射して硬化させて硬化物層を形成する工程と、
を有する、三次元造形物の製造方法。
[2] 前記導電性材料は、繊維状の導電性材料である、[1]に記載の三次元造形物の製造方法。
[3] 前記導電性材料は、炭素繊維である、[1]又は[2]に記載の三次元造形物の製造方法。
[4] 前記ライン状の導体パターン用溶液は、インクジェット方式により吐出された前記導体パターン用溶液の液滴同士を合一させて形成される、[1]〜[3]のいずれかに記載の三次元造形物の製造方法。
[5] 前記光硬化性組成物の付与は、インクジェット方式により前記光硬化性組成物を吐出させて行う、[1]〜[4]のいずれかに記載の三次元造形物の製造方法。
[6] 前記ライン状の導体パターン用溶液の対流状態は、前記導体パターン用溶液の組成と乾燥条件の少なくとも一方によって制御する、[1]〜[5]のいずれかに記載の三次元造形物の製造方法。
[7] 前記溶媒が、水と脂肪族アルコールの少なくとも一方である、[1]〜[6]のいずれかに記載の三次元造形物の製造方法。
[8] 前記導体パターン用溶液が、界面活性剤をさらに含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の三次元造形物の製造方法。
[9] 前記ライン状の導体パターン用溶液を、前記光硬化性組成物の硬化物のガラス転移温度をTgとしたとき、(Tg−70)〜(Tg−10)℃で加熱して前記溶媒を蒸発させる、[1]〜[8]のいずれかに記載の三次元造形物の製造方法。
本発明によれば、線幅の細い導体パターンを形成でき、且つ高温下で保存したときの導体パターンの断線を抑制できる三次元造形物の製造方法を提供することができる。
図1は、ライン状の導体パターン用溶液の例を示す模式図である。 図2A〜2Cは、ライン状の導体パターン用溶液の縁に、導電性材料35を選択的に堆積させる様子を示す模式図である。 図3は、ライン状の導体パターン用溶液から形成された一対の導体パターンの例を示す模式図である。 図4は、図3の一対の導体パターンの部分拡大平面図である。 図5は、図4におけるiv−iv線断面図である。 図6A〜6Dは、本発明の三次元造形物の製造方法の一例を示す図である。 図7A〜7Dは、本発明の三次元造形物の製造方法の一例を示す図である。 図8A〜8Dは、本発明の三次元造形物の製造方法の一例を示す図である。 図9A〜9Bは、本発明の三次元造形物の製造方法の一例を示す図である。
本発明では、「光硬化法」、好ましくはインクジェット方式で液状の光硬化性組成物を吐出し、硬化させる方法で樹脂層(硬化物層)を形成することで、三次元造形物に残留する熱応力自体を低減することができる。
さらに、導体パターンを移動集積法で形成することで、抵抗値が低く、且つ線幅の細い導体パターンを形成することができる。即ち、従来の熱融解させたフィラメントに導電性材料を混合しながらチューブ状に押し出す方法や導電性材料を含むペーストを塗布する方法では、いずれも導体パターン同士の間隔や導体パターンの線幅を十分に細くすることはできなかった。これに対して本発明では、移動堆積法で導体パターンを形成するので、導電性を損なうことなく、線幅の細い導体パターンを形成できる。それにより、導体パターンの占有体積を少なくすることができるので、導体パターンと樹脂層との間の熱収縮率差も小さくすることができる。
これらの結果、線幅の細い導体パターンを形成でき、且つ高温で保存したときの三次元造形物の歪みや割れを抑制でき、それによる導体パターンの断線を抑制できる。さらに、透明性を有する導体パターンを形成できるので、透明な三次元造形物の製造にも適している。本発明はこのような知見に基づいてなされたものである。
1.三次元造形物の製造方法
本発明の三次元造形物の製造方法は、1)導電性材料と溶媒とを含むライン状の導体パターン用溶液を形成する工程と、2)ライン状の導体パターン用溶液の対流状態を制御しながら、ライン状の導体パターン用溶液に含まれる溶媒を蒸発させて、ライン状の導体パターン用溶液の縁に導電性材料を選択的に堆積させて、一対の導体パターンを形成する工程と、3)一対の導体パターンに、光硬化性組成物を付与した後、該光硬化性組成物に光照射して硬化させて硬化物層を形成する工程とを含む。
1)の工程について
ライン状の導体パターン用溶液は、造形ステージ上又は予め形成された硬化物層上に、導体パターン用溶液をライン状に付与して形成することができる。
図1は、予め形成された硬化物層11上に形成されたライン状の導体パターン用溶液30の例を示す模式図である。
導体パターン用溶液を付与する方法は、特に制限されず、各種印刷方式が挙げられる。印刷方式の例には、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法等が含まれる。中でも、パターニングの自由度が高く、精度の高い印刷が可能である点から、インクジェット印刷法が好ましい。
即ち、ライン状の導体パターン用溶液は、インクジェット方式により吐出された導体パターン用溶液の液滴同士を合一させて形成することができる。
導体パターン用溶液は、導電性材料と、溶媒とを含む。
導体パターン用溶液に含まれる導電性材料の例には、金属粒子や、グラファイト、フラーレン、カーボンナノファイバー、カーボンナノチューブ等の炭素材料が含まれる。金属粒子は、焼結温度を低くすることができる点から、金属ナノ粒子であることが好ましく、高い導電性を有する観点では、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)がより好ましく、化学的に安定である点から、銀(Ag)がさらに好ましい。三次元造形物の密閉度が高い場合は、安定性の問題はないことから銅(Cu)も好ましい。これらの中でも、良好な導電性を有し、且つ焼成が不要である点から、炭素材料が好ましい。
導電性材料は、粒子状であってもよいし、繊維状であってもよい。
粒子状の導電性材料の平均粒子径は、1〜100nmであることが好ましく、3〜50nmであることがより好ましい。
繊維状の導電性材料の繊維径は、1〜300nmであることが好ましく、50〜150nmであることがより好ましい。繊維状の導電性材料のアスペクト比(繊維長/繊維径)は、5以上であることが好ましく、50以上であることがより好ましい。アスペクト比を一定以上とすることで、繊維状の導電性材料を直線的に並びやすくすることができるので、高い導電性が得られやすい。
中でも、高い導電性が得られる観点では、繊維状の導電性材料が好ましく、炭素繊維がより好ましい。
炭素繊維には、ピッチ(PITCH)系炭素繊維と、PAN(Polyacrylonitrile)系炭素繊維とがある。ピッチ系炭素繊維は、ピッチ(石油、石炭、コールタール等の副生成物)を原料として高温で炭化して得られる繊維である。PAN系炭素繊維は、アクリル繊維を原料として高温で炭化して得られる繊維である。
炭素繊維は、高い導電性が得られやすい点から、カーボンナノファイバー(CNF)であることが好ましい。
導電性材料の含有量は、導体パターン用溶液の全質量に対して0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。導電性材料の含有量が0.1質量%以上であると、抵抗値が低い導体パターンが得られやすく、導電性材料の含有量が10質量%以下であると、低い抵抗値を得るために必要な線幅が確保できない虞がある。
導体パターン用溶液に含まれる溶媒は、水と有機溶媒の少なくとも一方である。有機溶媒は、特に限定されないが、乾燥と濡れ性の制御の観点から、沸点が78℃以上の有機溶媒であることが好ましい。そのような有機溶媒の例には、エタノール、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコールなどの脂肪族アルコール;ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル類が含まれる。中でも、造形ステージや硬化物層に対する接触角を調整しやすい点から、脂肪族アルコールが好ましく、後述する2)の工程でライン状の導体パターン用溶液の対流状態を制御しやすい点から、沸点が78℃以上の脂肪族アルコールが好ましく、エタノール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールがより好ましい。導体パターン用溶液に含まれる有機溶媒は、一つであってもよいし、二以上であってもよい。
溶媒の含有量(水と有機溶媒の合計含有量)は、後述するライン状の導体パターン用溶液の対流状態を制御でき、好ましくは後述する接触角の範囲を満たすように選択されることが好ましい。例えば、溶媒の含有量(水と有機溶媒の合計含有量)は、導体パターン用溶液の全質量に対して70〜90質量%であることが好ましい。
後述するライン状の導体パターン用溶液の対流状態をより促進しやすくする点では、導体パターン用溶液に含まれる溶媒のうち沸点が100℃以下の溶媒の含有割合が、溶媒の全質量(水と有機溶媒の合計質量)に対して60質量%以上とすることが好ましく、70質量%以上とすることがより好ましい。沸点が100℃以下の溶媒は揮発しやすく、対流状態を起こしやすいからである。
導体パターン用溶液は、ライン状の導体パターン用溶液の接触角を後述する範囲に調整しやすくし、対流状態を制御しやすくする観点から、界面活性剤をさらに含むことが好ましい。界面活性剤の例には、シリコン系界面活性剤、アルカノールアミン類、アセチレングリコール類等が含まれる。シリコン系界面活性剤とはジメチルポリシロキ酸の側鎖または末端をポリエーテル変性したものであり、例えば、信越化学工業製のKF−351A、KF−642やビッグケミー製のBYK347、BYK348などが市販されている。アルカノールアミン類の例には、ジイソプロパノールアミン等が含まれる。アセチレングリコール類の市販品の例には、サーフィノール(日信化学工業社製)が含まれる。
導体パターン用溶液は、導電性材料を分散させやすくするために、必要に応じてキレート剤をさらに含んでもよい。キレート剤の例には、ヒドロキシエチリデン2リン酸(HEDP)等が含まれる。
特に、カーボンナノファイバーのように凝集しやすい導電性材料を用いる場合、導体パターン用溶液は、ジイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン類等の界面活性剤とヒドロキシエチリデン2リン酸(HEDP)等のキレート剤とを含むことが好ましい。これらの添加剤を添加することで、導電性材料を導体パターン用溶液中に分散させやすくすることができる。
但し、界面活性剤やキレート剤の含有量が多すぎると、導電性を低下させることがある。そのような導電性の低下を抑制する観点では、界面活性剤やキレート剤の合計含有量(キレート剤を含まない場合は界面活性剤の含有量)は、導電性材料に対して5〜60質量%であることが好ましい。
ライン状の導体パターン用溶液30の形状は、インク液滴の径やライン状の導体パターン用溶液30の接触角によって調整することができる。
2)の工程について
ライン状の導体パターン用溶液30の対流状態を制御しながら、ライン状の導体パターン用溶液30に含まれる溶媒を蒸発させて、ライン状の導体パターン用溶液30の縁に導電性材料を選択的に堆積させる。それにより、一対の導体パターン31及び33を形成する。
図2A〜2Cは、ライン状の導体パターン用溶液30の縁に、導電性材料35を選択的に堆積させる様子を示す模式図である。硬化物層11上に付与されたライン状の導体パターン用溶液30からの溶媒の蒸発は、中央部よりも縁のほうが速く(図2A参照)、溶媒の蒸発と共に固形分濃度が飽和濃度に達し、ライン状の導体パターン用溶液30の縁に固形分の局所的な析出が起こる(図2B参照)。この析出した固形分により、ライン状の導体パターン用溶液30の縁が固定化された状態となり、それ以降の乾燥に伴うライン状の導体パターン用溶液30の幅方向の収縮が抑制される。この効果により、ライン状の導体パターン用溶液30は、縁で蒸発により失った分の溶媒を補うように中央部から縁に向かう対流を形成する(図2C参照)。
この対流は、乾燥に伴うライン状の導体パターン用溶液30の接触線の固定化と、ライン状の導体パターン用溶液30の中央部と縁の蒸発量の差に起因する。従って、ライン状の導体パターン用溶液30の対流状態は、ライン状の導体パターン用溶液30の硬化物層11との接触角、ライン状の導体パターン用溶液30の組成、又は乾燥条件によって制御できる。
ライン状の導体パターン用溶液30の硬化物層11との接触角は、5〜50°であることが好ましく、10〜40°であることがより好ましい。接触角が5°以上であると、ライン状の導体パターン用溶液30の縁の固定化が生じやすく、50°以下であると、ライン状の導体パターン用溶液30の中央部と縁との蒸発量の差を大きくしやすいので、対流を促進しやすい。
接触角とは、硬化物層11上に導体パターン用溶液を滴下して、インク液滴端部の接線と硬化物層11とがなす角度(θ)(静的接触角)をいう。接触角は、例えば、協和界面科学株式会社製DM−500を用いて、25℃、50%RH環境下で、測定しようとする液滴(5μl程度)をシリンジから硬化物層10上に乗せ、液滴端部の接線と硬化物層11の表面がなす角度(θ)を測定することで求めることができる。
ライン状の導体パターン用溶液30の硬化物層11との接触角は、導体パターン用溶液の組成や、硬化物層11の表面エネルギーによって調整することができる。
例えば、接触角を小さくして対流状態を促進するためには、導体パターン用溶液に含まれる溶媒のうち沸点が100℃以下の溶媒の含有量を多くしたり、界面活性剤を添加するか、又はその含有量を多くしたりすることが好ましい。
また、硬化物層11上の表面エネルギーが大きいほど、ライン状の導体パターン用溶液30の接触角は小さくなる。ライン状の導体パターン用溶液30が付与される硬化物層11上の表面エネルギーは、40mN/m以上であることが好ましい。表面エネルギーが40mN/m以上であると、ライン状の導体パターン用溶液30の硬化物層11に対する接触角が高くなり過ぎないので、ライン状の導体パターン用溶液30の中央部と縁との蒸発量の差を大きくしやすく、対流を促進しやすいからである。
表面エネルギーとは、水とジヨードメタンを標準液として接触角法にて測定される硬化物層11の表面の濡れ性を表す値である。具体的には、協和界面科学株式会社製DM−500を用いて、超純水とジヨードメタンの接触角を測定し、2成分系での表面エネルギーを計算して求めることができる。
硬化物層11の表面エネルギーは、硬化物層11の組成や表面処理によって調整することができる。硬化物層11の表面エネルギーを大きくするためには、例えば硬化物層11を得るための光重合性化合物として、(メタ)アクリル酸エステルモノマーを用いることが好ましい。
ライン状の導体パターン用溶液30の乾燥温度は、硬化物層11に影響がない程度に高いことが好ましい。高温での乾燥により、ライン状の導体パターン用溶液30の乾燥が促進され、中央部と縁の蒸発量の差が大きくなり、ライン状の導体パターン用溶液30内の中央部から縁に向かう対流が促進されるからである。乾燥温度は、導体パターン用溶液の組成にもよるが、光硬化性組成物の硬化物のガラス転移温度をTgとしたとき、例えば(Tg−70)〜(Tg−10)℃であり、好ましくは40〜90℃とし得る。
乾燥温度を高くする手段は、硬化物層11を加熱したり、温風を当てたりする方法であり得る。加熱手段は、特に制限されないが、例えば、温風送風機、ホットプレート、パネルヒーター等を用いることができる。
これらの中でも、ライン状の導体パターン用溶液30の対流状態は、導体パターン用溶液の組成と乾燥条件の少なくとも一方によって制御することが好ましい。
ライン状の導体パターン用溶液30の対流状態の制御は、乾燥に伴う対流ではなく、ライン状の導体パターン用溶液30の乾燥中又は乾燥後に、別の液体を重ねて付与して、当該別の液体の対流によって制御してもよい。別の液体は、ライン状の導体パターン用溶液30とは異なる組成の液体であることが好ましく、導電性材料を含まなくてもよい。
このように、ライン状の導体パターン用溶液30の対流状態を制御することにより、ライン状の導体パターン用溶液30の縁に導電性材料を選択的に堆積させて、導電性材料を含む一対の導体パターン31及び33を形成することができる。
図3は、ライン状の導体パターン用溶液30から形成された導体パターン31の例を示す模式図である。即ち、1本のライン状の導体パターン用溶液30から、導電性材料を含む一対の導体パターン31及び33を形成することができる。導体パターン31及び33は、局在化された導電性材料の集合体であり、細く、且つ安定して形成されている。
図4は、一対の導体パターン31及び33の一例を示す部分拡大平面図である。図5は、図4におけるiv−iv線断面図である。
導体パターン31及び33は、必ずしも互いに完全に独立した島状でなくてもよい。例えば、導体パターン31及び33は、それらの間に形成された薄膜部37によって繋がった連続体であってもいてもよい(図5参照)。
導体パターン31及び33の線幅W1及びW2は、1〜50μmであることが好ましく、1〜30μmであることがより好ましい。線幅W1及びW2が1μm以上であると、抵抗値を十分に低くしやすく、100μm以下であると、導体パターン31及び33の占有体積が増えすぎないので、硬化物層11と導体パターン31及び33との間の熱収縮率の差が大きくなり過ぎず、三次元造形物に歪みや割れが生じるのを高度に抑制し得る。導体パターン31及び33の線幅W1及びW2は、線形成の精度を高め、導電性を確保しやすくする点では、3〜10μmであることが好ましい。透明性を確保する点では、それぞれ3〜10μmであることが好ましく、4〜6μmであることがより好ましい。
導体パターン31及び33の線幅W1及びW2は、導体パターン31及び33の突出高さY1及びY2の半分の高さにおける、導体パターン31及び32の幅として定義される。例えば、導体パターン31及び33の間に薄膜部37を有しない場合は、導体パターン31及び33の突出高さY1及びY2は、硬化物層11の表面からの導体パターン31及び33の高さh1及びh2を示し;薄膜部37を有する場合は、該薄膜部37の表面からの導体パターン31及び33の突出高さとすることができる。
導体パターン31及び33の線幅W1及びW2は、上述した通り、極めて細いものであるため、断面積を確保して低抵抗化を図る観点で、硬化物層11の表面からの導体パターン31及び33の高さh1及びh2は、高いほうが望ましい。具体的には、導体パターン31及び33の高さh1及びh2は、50nm〜5μmであることが好ましい。
導体パターン31及び33の安定性を向上する観点から、h1/W1比、h2/W2比は、それぞれ0.01〜1であることが好ましい。また、導体パターン31及び33の間の透明性を得る観点では、薄膜部37の最薄部分の高さZが10nm以下であることが好ましい。さらに、導体パターン31及び33の更なる低抵抗化と透明性向上の観点では、導体パターン31及び33におけるh1/Z比、h2/Z比は、各々5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、20以上であることが特に好ましい。
導体パターン31と33の間隔Iは、導電性と絶縁性とを両立する点から、40〜500μmであることが好ましい。導体パターン31と33の間隔Iが40μm以上であると、配線の形成が容易であり、絶縁破壊等が生じにくい。導体パターン31と33の間隔Iは、80〜140μmであることがより好ましい。尚、導体パターン31と33の間隔Iとは、導体パターン31と33の各最大突出部間の距離として定義される。
導体パターン31と33の線分方向の長さLは、導体パターン31と33の間隔Iの5倍以上であることが好ましく、10倍以上であることがより好ましい。導体パターン31と33の長さLや間隔Iは、ライン状の導体パターン用溶液30の長さや幅によって調整することができる。
また、導体パターン31及び33は、その線幅W1、W2がほぼ等しく、且つ、線幅W1、W2が間隔Iに比して、十分に細いものであることが好ましい。
3)の工程について
得られた一対の導体パターン31及び33に、光硬化性組成物を付与した後、光照射して硬化させて硬化物層を形成する。
光硬化性組成物は、一対の導体パターン31と33の間や導体パターン31と33の周囲だけでなく、一対の導体パターン31及び33自体にも付与することが好ましい。導体パターン31及び33の導電性材料同士の隙間に光硬化性組成物が含浸されることで、導体パターン31及び33の強度が高まるからである。
一対の導体パターン31及び33への光硬化性組成物の付与は、インクジェット方式で行うことが好ましい。
このように、光硬化性組成物を光硬化させて得られる硬化物層は、熱で溶融させた熱可塑性樹脂を冷却して得られる樹脂層(熱溶解積層方式で得られる樹脂層)よりも表面平滑性が高い。従って、前述の2)の工程で、ライン状の導体パターン用溶液30内で対流を制御しやすく、一対の導体パターン31及び33を形成しやすい。
光硬化性組成物に照射する光は、紫外線であることが好ましい。紫外線のピーク波長は、340〜400nmであることが好ましく、350〜380nmであることがより好ましい。
光の照射強度・照射量は、光硬化性組成物を十分に硬化させることができる程度であればよい。照射強度は、例えば0.1〜10W/cm、照射量は、例えば50〜1000mJ/cmとし得る。
そして、光を照射しなかった領域の光硬化性組成物を除去する。光を照射しなかった領域の光硬化性組成物を除去する方法は、例えば未硬化部を吸引除去する方法、空気等の気体を吹き付ける方法、水等の液体を付与する方法(例えば、液体中に得られた積層物を浸漬する方法、液体を吹き付ける方法等)、超音波振動等の振動を付与する方法等が挙げられる。また、これらから選択される2種以上の方法を組み合わせて行うことができる。より具体的には、空気等の気体を吹き付けた後に、水等の液体に浸漬する方法や、水等の液体に浸漬した状態で、超音波振動を付与する方法等が挙げられる。中でも、得られた積層物に対し、水を含む液体を付与する方法(特に、水を含む液体中に浸漬する方法)が好ましい。
(光硬化性組成物)
光硬化性組成物は、光重合性化合物と、光重合開始剤とを含む。光重合性化合物は、光カチオン重合性化合物(例えばエポキシ化合物、ビニルエーテル化合物又はオキセタン化合物)であってもよいし、光ラジカル重合性化合物(例えば(メタ)アクリル酸エステル化合物)であってもよく、好ましくは光ラジカル重合性化合物である。
光ラジカル重合性化合物は、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物である。エチレン性不飽和二重結合を有する化合物は、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等)、及びそのエステル類又はアミド類が含まれ、好ましくは不飽和カルボン酸のエステル類であり、より好ましくは(メタ)アクリル酸エステルである。(メタ)アクリル酸エステルは、単官能であっても、多官能であってもよい。
単官能の(メタ)アクリル酸エステルの例には、トリルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェニルオキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、トリデシルメタクリレート、アクリル酸2‐イソシアナトエチル等が含まれる。
二官能の(メタ)アクリル酸エステルの例には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
三官能の(メタ)アクリル酸エステルの例には、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
光重合性化合物の含有量は、光硬化性組成物に対して80質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましい。
光重合開始剤は、光カチオン重合開始剤又は光ラジカル重合開始剤である。光重合性化合物が好ましくは光ラジカル重合性化合物であることから、光重合開始剤は、好ましくは光ラジカル重合開始剤である。光ラジカル重合開始剤には、分子内結合開裂型と分子内水素引き抜き型とがある。
分子内結合開裂型の光重合開始剤の例には、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキシド系;ベンジル及びメチルフェニルグリオキシエステル等が含まれる。
分子内水素引き抜き型の光重合開始剤の例には、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系;ミヒラ−ケトン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が含まれる。
光重合開始剤の含有量は、光重合性化合物に対して0.01質量%〜15質量%であることが好ましく、0.1〜10質量%であることがより好ましい。
光硬化性組成物は、必要に応じて他の成分をさらに含んでもよい。他の成分の例には、各種着色剤(顔料、染料等)、分散剤、界面活性剤、重合促進剤、増感剤、有機溶媒、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、定着剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、凝集防止剤、消泡剤等が含まれる。
導体パターンを移動堆積法で形成しやすくする観点では、硬化物層の表面平滑性が高いことが好ましい。硬化物層の表面平滑性を高めるために、光硬化性組成物が、レベリング剤を含んでいてもよい。レベリング剤の例には、シリコン系界面活性剤やアクリル系レベリング剤が含まれる。アクリル系レベリング剤の例には、n-ブチルアクリレート/iso−ブチルアクリレート/ビニルトルエン(BYK−CHMIE社製BYK−350やBYK−361N、ESTRON Chemical社製Resiflow LG−99)が含まれる。
光硬化性組成物の25℃での粘度は、インクジェット法により安定して吐出することができる点から、1〜150mPa・sであることが好ましく、3〜50mPa・sであることがより好ましい。光硬化性組成物の粘度は、E型粘度計により測定できる。
導体パターン用溶液に含まれる導電性材料が金属粒子である場合、導体パターンを低抵抗率化するために、一対の導体パターン31及び33を加熱焼成することが必要となる場合がある。そのような熱に耐えるために、光硬化性組成物の硬化物のガラス転移温度は、100℃以上であることが好ましい。光硬化性組成物の硬化物のガラス転移温度を高めるためには、光重合性化合物として(メタ)アクリル酸エステルモノマーを用いたり;多官能の光ラジカル重合性化合物を含有させたり;分子内に芳香族環を有する光ラジカル重合性化合物を含有させたりすることが好ましい。
光硬化性組成物の硬化物のガラス転移温度は、DSC(リガク社製Thermo plus EV02 DSC8231)により測定することができる。
本発明における三次元造形物は、1)〜3)の工程を順次繰り返し行うことによって得ることができる。1)〜2)の工程と、3)の工程の前後は問わない。例えば、1)及び2)の工程の後に、3)の工程を行ってもよいし;3)の工程の後に、1)及び2)の工程を行ってもよい。
図6A〜6Hは、本発明の三次元造形物の製造方法の一例を示す図である。造形ステージ1上に光硬化性組成物10をインクジェット方式で吐出し(図6A参照)、当該光硬化性組成物10の所定の領域に光Lを照射し(図6B参照)、硬化させて硬化物層11を得る(図6C参照)。硬化物層11上に、導体パターン用溶液30をインクジェット方式で吐出してライン状の導体パターン用溶液30を形成した後(図6D参照)、該ライン状の導体パターン用溶液30の対流状態を制御して、該ライン状の導体パターン用溶液30の縁に導電性材料を堆積させて、導体パターン31及び33を得る(図7A参照)。導体パターン31及び33上に、光硬化性組成物10をさらにインクジェット方式で吐出し(図7B参照)、所定の領域に光Lを照射し(図7C参照)、硬化させて硬化物層11を得る(図7D参照)。そして、図6D及び図7A〜7Dの工程を繰り返し行った後(図8A〜8D、及び図9A参照)、未硬化部分を除去して、複数の導体パターン31及び33が内蔵された三次元造形物50を得ることができる(図9B参照)。
2.三次元造形物
本発明の三次元造形物の製造方法により、表面又は内部に微細な導体パターン(配線)が形成された三次元造形物を得ることができる。また、導体パターンを、二次元方向だけでなく、三次元方向に形成することができるので、導体パターンの配置の自由度を高めることができる。さらに、導体パターンの全体を、光硬化性組成物の硬化物で覆うことができるので、導体パターンの腐食も抑制できる。
本発明の三次元造形物は、例えば成形回路部品(MID)として用いることができる。成形回路部品(MID)は、例えば大規模集積回路システム、各種電子デバイスや回路、微小電気機械システム(Micro Electro Mechanical Systems: MEMS)、バイオチップ(Lab on a chip、μ-TAS(micro total analysis system)、有機ELディスプレイにおける基板内部の三次元配線等に用いることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.導体パターン用溶液の調製
<導体パターン用溶液1>
下記成分を混合して、導体パターン用溶液1を得た。
InkTec社 銀TEC-CO-011(銀粒子が2−プロパノールに分散した溶液):銀成分が、導体パターン用溶液1の全質量100質量部に対して1質量部となる量
BYK348(シリコン系界面活性剤):0.3質量部
1,3−ブタンジオール(有機溶媒):20質量部
2−プロパノール:5質量部
純水:残部
尚、上記各成分の合計を100質量部とした。
<導体パターン用溶液2>
(カーボンナノファイバーの合成)
触媒CoMg粒子(平均粒径50nm)を還元ガスによって活性化した後に、原料ガス(COと水素の混合ガス)を550℃で触媒粒子に接触させてカーボンナノファイバーを合成した。得られたカーボンナノファイバーの繊維長は5μm、繊維径は100nm、アスペクト比は50であった。
(導体パターン用溶液2の調製)
下記成分を、ビーズミルで混合及び分散させて、導体パターン用溶液2を得た。
カーボンナノファイバー(繊維長:5μm、繊維径:100nm、アスペクト比:50):5質量部
ジイソプロパノールアミン(東京化成工業社製 ジイソプロパノールアミン):2質量部
ヒドロキシエチリデン2リン酸(HEDP、キレスト社製 キレストPH−210):1質量部
エタノール:92質量部
<導体パターン用溶液3>
(カーボンナノファイバーの合成)
触媒CoMg粒子(平均粒径50nm)を還元ガスによって活性化した後に、原料ガス(COと水素の混合ガス)を650℃で触媒粒子に接触させてカーボンナノファイバーを合成した。得られたカーボンナノファイバーの繊維長は10μm、繊維径は50nm、アスペクト比は200であった。
(導体パターン用溶液3の調製)
下記成分を、ビーズミルで混合及び分散させて、導体パターン用溶液3を得た。
カーボンナノファイバー(繊維長:10μm、繊維径:50nm、アスペクト比:200):5質量部
ジイソプロパノールアミン(東京化成工業社製 ジイソプロパノールアミン):2質量部
ヒドロキシエチリデン2リン酸(HEDP、キレスト社製 キレストPH−210):1質量部
エタノール:92質量部
<導体パターン用溶液4>
パラジウムナノ粒子を含有する森村ケミカル社製の触媒インクJIPD−7に、Cabot製の自己分散型カーボンブラック溶液CAB−O−JET300(水/カーホ゛ンフ゛ラック=85/15質量%)を、触媒インクに対するカーボンブラック比率が10.0質量%になるように添加した後、サーフィノール465(日信化学工業株式会社、アセチレングリコール)をさらに添加して、導電パターン用溶液4を得た。
<導体パターン用溶液5>
下記成分を混合して、導体パターン用溶液5を得た。
InkTec社 銀TEC-CO-011(銀粒子が2−プロパノールに分散した溶液):銀成分が、導体パターン用溶液5の全質量100質量部に対して1質量部となる量
1,3−ブタンジオール:20質量部
2−プロパノール:5質量部
水:残部
尚、上記各成分の合計を100質量部とした。
得られた導体パターン用溶液1〜5の組成を、表1にまとめた。
Figure 2017183645
2.光硬化性組成物の調製
<光硬化性組成物1>
下記成分を混合して、光硬化性組成物1を得た。
(光重合性化合物)
アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル:32質量部
フェノキシエチルアクリレート:10質量部
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート:13.75質量部
ジプロピレングリコールジアクリレート:15質量部
4−ヒドロキシブチルアクリレート:20質量部
(光重合開始剤)
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド:5質量部
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド:4質量部
(増感剤)
1,4−ビス−(ベンズオキサゾイル−2−イル)ナフタレン:0.25質量部
得られた光硬化性組成物1の25℃における粘度は、18mPa・sであった。また、光硬化性組成物1の硬化物のガラス転移温度をDSC(リガク社製Thermo plus EV02 DSC8231)により測定したところ、112℃であった。
<光硬化性組成物2>
下記成分を混合して、光硬化性組成物2を得た。
(光重合性化合物)
アクリル酸2‐イソシアナトエチル:3質量部
トリデシルメタクリレート:97質量部
(光重合開始剤)
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド:5質量部
2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド:4質量部
(増感剤)
1,4−ビス−(ベンズオキサゾイル−2−イル)ナフタレン:0.25質量部
得られた光硬化性組成物2の25℃における粘度は、17mPa・sであった。また、光硬化性組成物2の硬化物のガラス転移温度を前述と同様の方法で測定したところ、104℃であった。
3.三次元造形物の製造
<実施例1>
上記調製した光硬化性組成物1を用いて、マテリアルジェッティング法により、長さ170mm、幅20mm、厚み5mmの短冊状の三次元造形物を製造した。具体的には、光硬化性組成物1をインクジェット方式で吐出させ、吐出された当該光硬化性組成物1の所定の領域に紫外線を照射して硬化させて、厚み1mmの硬化物層を得た(前述の3)の工程)。
得られた硬化物層上に、上記調製した導体パターン用溶液1をインクジェットヘッド(コニカミノルタ社製「KM512L」;標準液滴量42pl)から吐出させて、ライン幅140μm、ドット間ピッチ(液滴間距離)30μmでライン状の導体パターン用溶液1を2本形成した(前述の1)の工程)。
得られたライン状の導体パターン用溶液1を50℃で静置して乾燥させて、ライン状の導体パターン用溶液1の縁に銀粒子を選択的に堆積させて、銀粒子からなる、線幅W1及びW2:6μm、間隔I:123μm、高さh1及びh2:0.08μmの一対の導体パターンを2組(合計4本)形成した。次いで、これらの導体パターンを、100℃、1hの加熱焼成した(前述の2)の工程)。
得られた導体パターン上に、光硬化性組成物1をインクジェット方式で吐出させ、当該光硬化性組成物1の所定の領域に紫外線を照射して硬化させて、厚み1mmの硬化物層を得た(前述の3)の工程)。2)と3)の工程を繰り返し、厚み5mmの三次元造形物を得た。
<実施例2>
導体パターン用溶液のライン幅を調整して、導体パターンの間隔Iを表1に示されるように変更した以外は実施例1と同様にして三次元造形物を得た。
<実施例3>
導体パターン用溶液の液滴のドット間ピッチを調整して、導体パターンの線幅W1及びW2を表1に示されるように変更した以外は実施例1と同様にして三次元造形物を得た。
<実施例4>
光硬化性組成物の種類を表1に示されるように変更した以外は実施例1と同様にして三次元造形物を得た。
<実施例5〜7>
導体パターン用溶液の種類を表1に示されるように変更した以外は実施例1と同様にして三次元造形物を得た。尚、導体パターンの焼成は行わなかった。
<比較例1>
熱融解積層法(FDA法)により、長さ170mm、幅20mm、厚み5.1mmの短冊状の三次元造形物を製造した。具体的には、導電性材料を含まないフィラメントとして、PLAフィラメント(German RepRap社製)を3Dプリンタ(zortrax M200)にセットした。次いで、ノズル温度を190℃に設定した3Dプリンタのノズル内で上記フィラメントを溶融させて射出した後、冷却固化させて、厚み1.7mmの樹脂層を得た。
次いで、導電性材料としてグラフェンを含む導電性グラフェンフィラメント(グラフェン3D研究所社製)を、上記3Dプリンタにセットした。ノズル温度を220℃に設定した3Dプリンタのノズル内で上記フィラメントを溶融させて、上記形成した樹脂層上に射出した後、冷却固化させて、厚み1.7mmの導体層を得た。
得られた導体層上に、PLAフィラメントを、ノズル温度を190℃に設定した3Dプリンタのノズル内で溶融させて射出した後、冷却固化させて、厚み1.7mmの樹脂層を得た。これらの工程を繰り返して、合計5.1mmの三次元造形物を得た。
<比較例2>
導電性材料としてグラフェンを含む導電性グラフェンフィラメント(グラフェン3D研究所社製)を溶融させて、樹脂層上にパターン状に射出した後、冷却固化させて、線幅:1mm、導体パターン同士の間隔:1mm、導体パターンの厚み1.0mmの導体層を得た以外は比較例1と同様にして合計5.1mmの三次元造形物を得た。
<比較例3>
導体パターン用溶液5を用い、且つライン状の導体パターン用溶液を加熱せずに乾燥させた以外は実施例1と同様にして三次元造形物を得た。
実施例1〜7と比較例1〜3で得られた三次元造形物の導電性、並びに引張強度及び引張弾性率(初期と耐久試験後)を以下の方法で評価した。実施例1、5及び比較例3については、さらに硬化物層上の光硬化性組成物の液滴の接触角を以下の方法で測定した。
[接触角]
各実施例又は各比較例において、光硬化性組成物の硬化物層上に、液滴(5μl程度)をシリンジから落として、インク液滴端部の接線と硬化物層とがなす角度(θ)を、協和界面科学株式会社製DM−500を用いて、25℃、50%RH環境下で測定して求めた。
[導電性]
得られた三次元造形物は、一対の導体パターンが2組形成された層を4層有する。三次元造形物から3mmの部分を切り出して、両端部に各層の導体パターンが露出した試験片を得た。得られた試験片の各層毎の、導体パターンの両端部間の抵抗値を、三和電気計器株式会社製CD770にて測定し、導電率(Ω/cm)を算出した。そして、得られた導電率の4層分の平均値を求めた。
[引張強度・引張弾性率]
(初期)
得られた三次元造形物の引張強度と引張弾性率を、オートグラフAG−X plus(R)(島津製作所製)を用いて、JIS K 7161:1994(ISO 527:1993)に準拠して測定した。引張強度の測定は引張速度50mm/分で行い、引張弾性率の測定は引張速度1mm/分で行った。引張り方向は、短冊状の三次元造形物の長さ方向とした。
(ヒートショック後)
得られた短冊状の三次元造形物を80℃95%RH下で1週間放置した。この際、24時間毎に0℃の環境に1時間程度放置して急冷させることによりヒートショックをより大きいものとした。1週間放置後、室温まで温度を下げて、オートグラフAG−X plus(R)(島津製作所製)を用いて前述と同様の条件で引張強度と引張弾性率を測定した。
実施例1〜7と比較例1〜3の製造条件を表2に示し、評価結果を表3に示す。
Figure 2017183645
Figure 2017183645
表2に示されるように、実施例1〜5の三次元造形物は、導体パターンの導電性が高く、且つヒートショック後の強度の低下が少ないことがわかる。
これに対して比較例1の三次元造形物は、導電性が低いことがわかる。これは、導電性材料が導電層中で均一に分散しており、連続的に繋がっていないからであると考えられる。また、比較例1の三次元造形物は、ヒートショック後の強度の低下も大きいことがわかる。これは、比較例1の三次元造形物は、導体層と樹脂層との間の熱収縮率の差が大きく、割れが生じたためであると考えられる。
また、比較例3では、線幅が不均一で、複数箇所で断線した導体パターンが得られた。これは、導体パターン用溶液5の組成が界面活性剤を含んでいないため接触角が高く、ライン状の導体パターン溶液を加熱せずに乾燥したことから、ライン状の導体パターン用溶液の対流状態を制御できなかったためであると考えられる。
実施例1と5の対比から、導電性材料としてカーボンナノファイバーを用いた実施例5の三次元造形物のほうが、導電性材料として銀粒子を用いた実施例1の三次元造形物よりも導電性はやや劣るものの、ヒートショック後の強度の低下が少ないことがわかる。これは、銀粒子を用いた実施例1では、高温で焼結する工程を経ていることから熱応力が残留し、歪みが生じたのに対し、カーボンナノファイバーを用いた実施例5では、そのような焼結が不要であるからであると考えられる。
実施例2と4の対比から、光硬化性組成物1を用いた実施例2の三次元造形物のほうが、光硬化性組成物2を用いた実施例4の三次元造形物よりも、ヒートショック後の強度の低下が少ないことがわかる。これは、光硬化性組成物1の硬化物は、光硬化性組成物2の硬化物よりもガラス転移温度が高いことから、導体パターンが形成された層と硬化物層との熱収縮率差が小さいことによると考えられる。
実施例1と3の対比から、導体パターンの線幅W1及びW2が大きい実施例3のほうが、ヒートショック後の強度の低下が若干多いことがわかる。これは、導体パターンの線幅W1及びW2が大きいと、導体パターンの占有体積が大きいことから、硬化物層と導体パターンが形成された層との間の熱収縮率差が大きくなり、歪みが生じやすいからであると考えられる。
本発明によれば、線幅の細い導体パターンを形成でき、且つ高温下で保存したときの導体パターンの断線を抑制できる三次元造形物の製造方法を提供することができる。
1 造形ステージ
10 光硬化性組成物
11 硬化物層
30 ライン状の導体パターン用溶液
31、33 導体パターン
35 導電性材料
37 薄膜部

Claims (9)

  1. 導電性材料と溶媒とを含むライン状の導体パターン用溶液を形成する工程と、
    前記ライン状の導体パターン用溶液の対流状態を制御しながら、前記ライン状の導体パターン用溶液に含まれる前記溶媒を蒸発させて、前記ライン状の導体パターン用溶液の縁に前記導電性材料を選択的に堆積させて、一対の前記導体パターンを形成する工程と、
    前記一対の導体パターンに光硬化性組成物を付与した後、該光硬化性組成物に光照射して硬化させて硬化物層を形成する工程と、
    を有する、三次元造形物の製造方法。
  2. 前記導電性材料は、繊維状の導電性材料である、請求項1に記載の三次元造形物の製造方法。
  3. 前記導電性材料は、炭素繊維である、請求項1又は2に記載の三次元造形物の製造方法。
  4. 前記ライン状の導体パターン用溶液は、インクジェット方式により吐出された前記導体パターン用溶液の液滴同士を合一させて形成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の三次元造形物の製造方法。
  5. 前記光硬化性組成物の付与は、インクジェット方式により前記光硬化性組成物を吐出させて行う、請求項1〜4のいずれか一項に記載の三次元造形物の製造方法。
  6. 前記ライン状の導体パターン用溶液の対流状態は、前記導体パターン用溶液の組成と乾燥条件の少なくとも一方によって制御する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の三次元造形物の製造方法。
  7. 前記溶媒が、水と脂肪族アルコールの少なくとも一方である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の三次元造形物の製造方法。
  8. 前記導体パターン用溶液が、界面活性剤をさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の三次元造形物の製造方法。
  9. 前記ライン状の導体パターン用溶液を、前記光硬化性組成物の硬化物のガラス転移温度をTgとしたとき、(Tg−70)〜(Tg−10)℃で加熱して前記溶媒を蒸発させる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の三次元造形物の製造方法。
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