JP2017183617A - 発泡複合シート - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、以下の(1)〜(6)を提供する。
(1)樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(A)を200〜600質量部含む樹脂シートと、前記樹脂シートの一方の面に設けられ、かつ樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(B)を100〜500質量部含む発泡倍率が2〜5倍の樹脂発泡シートとを備える発泡複合シートであって、前記発泡複合シートの厚みが0.05〜2.0mm、前記発泡シートの厚みが前記発泡複合シートの厚みに対し3/10〜2/3である、発泡複合シート。
(2)前記発泡複合シートの熱伝導率が、0.3〜10W/m・Kである、上記(1)に記載の発泡複合シート。
(3)前記熱伝導性フィラー(A)及び前記熱伝導性フィラー(B)が、それぞれ独立に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、タルク、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化チタン、炭素繊維、グラファイト、及びグラフェンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(1)に記載の発泡複合シート。
(4)前記樹脂シート及び樹脂発泡シートにおける樹脂が、エラストマー樹脂である、上記(1)に記載の発泡複合シート。
(5)前記エラストマー樹脂が、ポリオレフィンエラストマー樹脂である、上記(4)に記載の発泡複合シート。
(6)前記ポリオレフィンエラストマー樹脂が、エチレン−プロピレン−ジエンである、上記(5)に記載の発泡複合シート。
本発明の発泡複合シートは、樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(A)を200〜600質量部含む樹脂シートと、前記樹脂シートの一方の面に設けられ、かつ樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(B)を100〜500質量部含む発泡倍率が2〜5倍の樹脂発泡シートとを備える発泡複合シートであって、前記発泡複合シートの厚みが0.05〜2.0mm、前記発泡シートの厚みが前記発泡複合シートの厚みに対し3/10〜2/3である、発泡複合シートである。
本発明を構成する樹脂発泡シート(以下、単に「発泡シート」ということがある。)は、好ましくは発泡シートを20〜50%圧縮した状態で電子機器内部に配置される。また、発泡複合シートとしては、用いる樹脂シートの樹脂種により異なるが、好ましくは5〜50%圧縮した状態で電子機器内部に配置される。これにより、部品間(例えば、発熱体と発泡複合シート)の熱抵抗が小さくなり、一方の部品(例えば、発熱部材)から他方の部品(例えば、発泡複合シート)に効率的に熱移動が起こる。
発熱部材は、駆動又は使用するときに発熱する電子部品であり、特に制限はないが、具体的には、上記のCPU、パワーアンプ以外に、液晶パネルのバックライト(LED部、制御回路部等)、カメラモジュール、リチウム二次電池等のバッテリー等が挙げられる。また、ヒートシンクは、鉄、ステンレス鋼等の金属部材等が挙げられ、好ましくは電子機器の筐体の一部を構成する。
以下、それぞれのシートに関する各部材について詳細に説明する。
[発泡シート]
発泡シートは、樹脂に熱伝導性フィラー(B)を混合させてなるものである。
ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、天然ゴム、液状天然ゴム、ポリブタジエンゴム、液状ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、液状ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、液状スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体、液状水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、液状水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体、液状水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、液状水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンを主成分とするエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−エチルアクリレート共重合体等が挙げられる。
また、ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、ホモポリプロピレン、マレイン酸変性ポリプロピレン、塩素化ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ブチレン−プロピレン共重合体などを挙げられる。上記ポリプロピレン系樹脂は単独で用いてもよく、複数の種類のポリプロピレン系樹脂を組み合わせて用いてもよい。
また、アルキル(メタ)アクリレートと重合可能な他のモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、酢酸ビニル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、及び(メタ)アクリルアミド等を含んでもよい。さらに、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートのような多官能性(メタ)アクリレートを含んでもよく、そしてアクリル樹脂は、上記のモノマー以外でも、上記モノマーと共重合可能なモノマー由来の構成単位を有していてもよい。
前記ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。前記ポリオール化合物としては、例えば、ポリラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
エラストマー樹脂の中では、前述したエチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム等のポリオレフィンエラストマー樹脂が好ましい。また、ポリオレフィンエラストマー樹脂としては、エチレン−プロピレン−ジエンゴムが特に好ましい。なお、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等のポリオレフィンエラストマー樹脂は、固体状であっても液状であってもよく、又はそれらを組み合わせて使用してもよい。さらにこれらの樹脂には、一般的にゴム組成の成型加工性改善に使用されるナフテンオイルやパラフィンオイル、芳香族系鉱油などのプロセスオイルを適宜配合してもよい。
発泡シートに用いられる熱伝導性フィラー(B)は、特に制限されないが、発熱部材への機械的損傷、熱伝導率の均一化の観点から、粒子状のものが好ましく、樹脂中に分散されるものである。熱伝導性フィラー(B)としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、タルク、酸化亜鉛、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化チタン、炭素繊維、窒化アルミニウム、グラファイト、及びグラフェンが好ましく、窒化ホウ素、酸化マグネシウムがより好ましい。これらの熱伝導性フィラーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。本発明では、発泡シート内部に熱伝導性フィラーを含有させることで、発泡シートの熱伝導性を高めることが可能になる。
また、これらの熱伝導性フィラーは、樹脂への密着性、及び加工性向上のために、表面処理がされていてもよい。
熱伝導性フィラーの熱伝導率は、8W/m・K以上が好ましく、15W/m・K以上がより好ましく、20W/m・K以上がさらに好ましい。熱伝導率がこれらの範囲内であれば、発泡シートの熱伝導率が十分に高いものになる。
なお、熱伝導性フィラーの熱伝導率は、JIS A 1412−2(熱流計法)に準拠して測定した。
また、熱伝導性フィラーの平均粒径は、1〜80μmが好ましく、1〜30μmがより好ましく、1〜15μmがさらに好ましい。熱伝導体の平均粒径がこれらの範囲内であると、発泡シートを薄肉化しやすく、発泡性の良好な発泡シートを得ることが可能である。
本発明の発泡シートにおいては、本発明の目的が損なわれない範囲で、樹脂に必要に応じて各種の添加成分を含有させてもよい。
この添加成分の種類は特に限定されず、発泡体に通常使用される各種添加剤を用いることができる。このような添加剤として、例えば、滑剤、収縮防止剤、気泡核剤、結晶核剤、可塑剤、着色剤(顔料、染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、上記熱伝導性フィラー以外の充填剤、補強剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、界面活性剤、加硫剤、及び表面処理剤等が挙げられる。かかる添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて用いることができる。これらの中では、酸化防止剤を使用することが好ましい。
添加剤の添加量は、気泡の形成等を損なわない範囲で適宜選択でき、通常の樹脂の発泡及び成形に用いられる添加量を採用できる。具体的には、これら添加剤は、樹脂100質量部に対して、通常、20質量部以下程度、好ましくは10質量部以下配合される。
例えば、フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等が挙げられる。酸化防止剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
酸化防止剤の含有量は、ポリオレフィンエラストマー樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましい。
発泡シートの発泡倍率は、通常2〜5倍であり、好ましくは2.1〜4.0倍であり。より好ましく2.1〜3.8倍であり、さらに好ましくは2.4〜3.6倍である。発泡倍率が2倍未満であると、柔軟性が乏しくなり、発泡倍率が5倍を超えると、機械強度が低下し、さらに熱伝導率を向上させにくくなる。発泡倍率が上記の範囲であれば、発泡シートの機械的強度、柔軟性及び熱伝導率が向上し、20%圧縮強度も低くしやすくなる。
なお、発泡倍率は、使用される発泡剤の量、予め発泡させた発泡性粒子の含有量等を変更することにより、適宜調整可能である。
樹脂シートは、樹脂に熱伝導性フィラー(A)を混合させてなるものである。
樹脂シートに用いられる熱伝導性フィラー(A)は、前述した熱伝導性フィラー(B)と同様のものを用いることができる。熱伝導性フィラー(A)と熱伝導性フィラー(B)は、同じであっても、異なっていてもよい。本発明では、樹脂シート内部に熱伝導性フィラーを含有させることで、樹脂シートの熱伝導性を高めることが可能になる。
本発明の樹脂シートにおいては、本発明の目的が損なわれない範囲で、樹脂に必要に応じて各種の添加成分を含有させてもよい。この添加成分の種類は特に限定されない。
このような添加剤として、例えば、難燃剤、酸化防止剤、充填剤、顔料、着色剤、防カビ剤、発泡助剤、滑剤、不活性化剤及び難燃助剤等が挙げられる。
また、前記発泡複合シートの使用の際には、発泡シート部位が20〜50%圧縮した状態で電子機器内部に配置されることが好ましい。圧縮強度が、上記の範囲の高圧縮状態でも、反力が低くかつ優れた熱伝導性を有し、さらに、発泡複合シートとした場合でも、設計公差を含む様々な不均一な隙間又はクリアランスに対し柔軟な追従性が得られる。
発泡シートは、発泡性樹脂シートを発泡させて得られるものであり、例えば、以下の製造方法により製造される。
発泡性樹脂シートは、特に限定されないが、例えば、樹脂に、熱伝導性フィラー、及び発泡剤等のその他添加成分を押出機に供給して溶融混練し、押出機から押出すことによって製造される。あるいは、前記材料を、カレンダー、コンベアベルトキャスティングなどを用いて混練しながら連続的に搬送することにより、所定厚みを有する発泡性樹脂シートを得てもよい。また、樹脂、熱伝導性フィラー、及びその他の添加成分を混練したものをプレスすることで発泡性樹脂シートを得てもよい。
有機系発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機系発泡剤としては、酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物、ニトロソ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンがより好ましく、アゾジカルボンアミドが特に好ましい。これらの熱分解型発泡剤は、単独で又は2以上を組み合わせて使用することができる。
熱分解型発泡剤を分解させて発泡させる方法としては、特に制限はなく、例えば、発泡性樹脂シートを熱風により加熱する方法、赤外線により加熱する方法、塩浴により加熱する方法、オイルバスにより加熱する方法等が挙げられ、これらは併用してもよい。
なお、発泡シートの製造方法は、上記方法に限定されず、他の方法により製造してもよい。
また、本製造方法では、発泡前の発泡性樹脂シートを架橋処理することが好ましい。発泡性樹脂シートを架橋処理する方法としては、例えば、発泡性樹脂シートに電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法、発泡性樹脂シートに予め有機過酸化物を配合しておき、発泡性樹脂シートを加熱して有機過酸化物を分解させる方法等が挙げられ、これらの方法は併用されてもよい。これらの中では、電離性放射線を照射する方法が好ましい。電離性放射線の照射量は、0.5〜10Mradが好ましく、1〜5Mradがより好ましい。
樹脂シートは、特に限定されないが、樹脂、例えば、エラストマー樹脂又はエラストマー樹脂以外の熱可塑性樹脂に、熱伝導性フィラー、及びその他添加成分を押出機に連続して投入して、押出機で溶融混練後、プレスすることにより製造する。
樹脂シートを、例えば、加熱ロールにて、所定の温度まで加熱し、発泡シートとラミネートすることにより、発泡複合シートを製造することができる。ラミネートとしては、生産性の観点から、上記のような熱ラミネートが好ましい。熱ラミネートは、公知の方法で行われるが、ラミネート条件は、通常、加熱温度120〜180℃、加圧量0.1〜25MPaである。また、粘着材、又は両面粘着テープを用いて、樹脂シートと発泡シートとを貼り合せることにより製造することができる。
本発明では、発泡複合シートの片面、又は両面に粘着材を設けてもよい。粘着材は、少なくとも粘着剤層を備え、その粘着剤層により、発泡複合シートを他の部材に接着させる。粘着材は、より具体的には、発泡複合シートの表面に直接積層された粘着剤層単体であってもよいし、発泡体シートの表面に貼付された両面粘着テープであってもよいが、両面粘着テープであることが好ましい。
両面粘着テープは、基材と、基材の両面に設けられた粘着剤層とを備えるものである。両面粘着テープは、一方の粘着剤層を発泡複合シートに接着させるとともに、他方の粘着剤層を他の部材に接着させる。
両面粘着テープを使用することで、基材により高い強度が付与されるので、リワーク性が良好となり、発泡複合シートに破れが生じにくくなる。また、粘着材は、発泡複合シートを周辺部品により密着させやすくするために、樹脂発泡体シートの両面に設けることが好ましい。
粘着材の厚みは、実用的には、1μm以上が好ましく、より好ましくは5〜15μmである。なお、粘着材の厚みとは、粘着材が粘着剤層単層からなる場合には、その粘着剤層の厚みを意味し、両面粘着テープである場合には、両面粘着テープの総厚を意味する。
実施例及び比較例で使用した材料は以下のとおりである。
・エチレン−プロピレン−ジエンゴム
三井化学株式会社製「EMB−EPT 4021」
ムーニー粘度ML(1+4)125℃=26
・液状エチレン−プロピレン−ジエンゴム
三井化学株式会社製「PX−068」
・シリコーン
東レダウコーニング社製「CF5036」
大塚化学株式会社製「SO−L」
・フェノール系酸化防止剤
BASFジャパン株式会社製、商品名「イルガノックス1010」
宇部マテリアルズ株式会社製、商品名「RF−10C」、平均粒径10μm、熱伝導率:50W/m・K)
・酸化マグネシウム2
宇部マテリアルズ株式会社製、商品名「RF−70C」、平均粒径70μm、熱伝導率:50W/m・K)
・窒化ホウ素
モメンティブ株式会社製「PTX25」、平均粒径25μm、熱伝導率:60W/m・K)
・酸化アルミニウム
昭和電工株式会社製「AL−43K」、平均粒径4.6μm、熱伝導率:30W/m・K
(上記物質は、熱伝導性フィラー(A)、(B)として使用するものであり、後述する表1、2中、フィラー(A)1、フィラー(A)2、フィラー(B)1及びフィラー(B)2に対応する。)
<発泡シートの製造>
エチレン−プロピレン−ジエンゴム70質量部、液状エチレン−プロピレン−ジエンゴム30質量部、アゾジカルボンアミド7質量部、熱伝導性フィラー(B)1として酸化マグネシウム1を250質量部、及びフェノール系酸化防止剤1質量部を溶融混練後、プレスすることにより厚みが0.35mmのシート状の発泡体材料を得た。
得られた発泡体材料の両面に加速電圧500keVにて電子線3.0Mrad照射して発泡体材料を架橋させた。次にシート状の発泡体材料を250℃に加熱することによって発泡体材料を発泡させ、発泡倍率3.5、厚み0.25mmの発泡体シートを得た。
エチレン−プロピレン−ジエンゴム70質量部、液状エチレン−プロピレン−ジエンゴム30質量部、熱伝導性フィラー(A)1として酸化マグネシウム1を250質量部、及びフェノール系酸化防止剤1質量部を押出機に連続して投入して、押出機で溶融混練後、プレスすることにより厚みが0.25mmの樹脂シートを得た。
上記で得られた樹脂シートを、加熱ロールにて、150℃まで加熱し、発泡体シートとラミネートすることにより、厚みが0.50mmの発泡複合シートを作製した。
発泡シートの酸化マグネシウム1の量を300質量部、発泡倍率を3倍、厚みを0.45mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.70mm)を作製した。
樹脂シートの酸化マグネシウム1の量を300質量部、厚みを0.32mm、発泡シートの酸化マグネシウム1の量を300質量部、発泡倍率を3.2倍、厚みを0.70mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:1.02mm)を作製した。
樹脂シートの酸化マグネシウム1の量を300質量部、厚みを0.32mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.57mm)を作製した。
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1を酸化マグネシウム2(300質量部、平均粒径70μm)に変更し、熱伝導性フィラー(B)2としての平均粒径25μmの窒化ホウ素を50質量部加え、発泡倍率を2.1倍、厚みを0.5mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.75mm)を作製した。
樹脂シートの熱伝導性フィラー(A)1としての酸化マグネシウム1を酸化マグネシウム2(300質量部、平均粒径70μm)に変更し、熱伝導性フィラー(A)2としての平均粒径25μmの窒化ホウ素を50質量部加え、厚みを0.4mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.65mm)を作製した。
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を300質量部、発泡倍率を3.2倍、厚みを0.7mmに変更した以外は、実施例6と同様にして、発泡複合シート(厚み:1.1mm)を作製した。
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1を酸化マグネシウム2(300質量部、平均粒径70μm)、発泡倍率を2.1倍、厚みを0.5μmに変更し、さらに熱伝導性フィラー(B)2としての平均粒径25μmの窒化ホウ素を50質量部加えた以外は、実施例6と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.9mm)を作製した。
樹脂シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を400質量部、厚みを0.32mm、発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を400質量部、発泡倍率を2.5倍、厚みを0.45mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.77mm)を作製した。
実施例6、7、8と同様の、樹脂シート(厚み:0.4mm)を作製した(発泡シートを用いないため、樹脂シートのみの作製となる)。
樹脂シートの熱伝導性フィラー(A)1としての酸化マグネシウム2を酸化マグネシウム1(200質量部)に変更し、熱伝導性フィラー(A)2を用いない以外は、比較例1と同様にして、樹脂シート(厚み:0.4mm)を作製した。
樹脂シートの樹脂としてのシリコーンを100質量部、熱伝導性フィラー(A)1として、平均粒径4.6μmのAl2O3を500質量部を加え、型に注入後110℃で10分加熱し、樹脂シート(厚み:0.4mm)を作製した。
樹脂シートを用いず、発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を300質量部、発泡シートの厚みを0.5mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡シート(厚み:0.5mm)を作製した。
樹脂シートの厚みを0.5mm、発泡シートの厚みを0.2mmに変更した以外は、実施例6と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.7mm)を作製した。
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1を酸化マグネシウム2(300質量部、平均粒径70μm)に変更し、熱伝導性フィラー(B)2としての平均粒径25μmの窒化ホウ素を70質量部加え、発泡倍率を1.8倍、厚みを0.5μmに変更した以外は、実施例6と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.9mm)を作製した。
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を50質量部、さらに発泡倍率を6.0倍、厚みを0.8μmに変更した以外は、実施例6と同様にして、発泡複合シート(厚み:1.2mm)を作製した。
樹脂シートの熱伝導性フィラー(A)1としての酸化マグネシウム1の量を90質量部、発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を300質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.50mm)を作製した。
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を90質量部、発泡倍率5.0、厚みを0.5mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.75mm)を作製した。
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を650質量部、発泡倍率1.3、厚みを0.4mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.65mm)を作製した。
樹脂シートの熱伝導性フィラー(A)1としての酸化マグネシウム1の量を650質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.50mm)を作製した。
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を300質量部、発泡倍率3.2、厚みを0.7mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.95mm)を作製した。
前記実施例及び比較例で製造した発泡複合シート(発泡シート、又は樹脂シート単体を含む)について、20%圧縮強度、最大圧縮率、熱伝導率、及びリワーク性に関する評価を行った。結果を表1、2に示す。
<20%圧縮強度>
発泡複合シートの20%圧縮強度は、得られた発泡複合シートを50mm×50mmにカットし、テンシロンを使用し、20%ひずみ時の強度を測定した。
<最大圧縮率>
得られた発泡複合シートを上記と同様のサイズにカットし、発泡複合シートの、800kPa時の圧縮率を測定した。
<熱伝導率>
発泡複合シートの熱伝導率は、ホットディスク熱物性測定装置(京都電子工業社製、型名「TPS1500」)を用い、25mm×25mmの発泡複合シートを厚さ10mm以上になるように重ねて、20%圧縮して試験片とし、二つの試験片でセンサーを挟み、センサーを発熱させ、温度上昇から熱伝導率を測定した。
室温23℃、相対湿度50%の環境下にて、15mm×50mmのサイズにカットした発泡複合シートに、予め離型フィルムに塗布した粘着剤を貼り合わせた後、SUS304(鏡面仕上げ)板に貼り付け、30分間放置した。その後、発泡複合シートを剥がして、剥がれ状態を官能評価した。貼り付け前と同じ状態に剥がせた場合は、リワーク性“○”、シートがちぎれたり、引伸ばされ、亀裂が走る等により剥がせない場合、リワーク性“×”として評価した。
発泡倍率は、発泡体シートの比重を、発泡前の発泡体材料の比重で除することにより算出した。なお、比重はJIS K7222に準拠して測定した。
熱伝導性フィラーの平均粒径は、粒度分布計マイクロトラックHRAにより、レーザー回折散乱法にて測定した。
2:支持体
3:プリント回路基板
4:CPU
5:パワーアンプ
6:発泡複合シート
7:シールドケース
8:熱拡散シート
9:ヒートシンク
Claims (6)
- 樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(A)を200〜600質量部含む樹脂シートと、前記樹脂シートの一方の面に設けられ、かつ樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(B)を100〜500質量部含む発泡倍率が2〜5倍の樹脂発泡シートとを備える発泡複合シートであって、前記発泡複合シートの厚みが0.05〜2.0mm、前記発泡シートの厚みが前記発泡複合シートの厚みに対し3/10〜2/3である、発泡複合シート。
- 前記発泡複合シートの熱伝導率が、0.3〜10W/m・Kである、請求項1に記載の発泡複合シート。
- 前記熱伝導性フィラー(A)及び前記熱伝導性フィラー(B)が、それぞれ独立に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、タルク、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化チタン、炭素繊維、グラファイト、及びグラフェンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の発泡複合シート。
- 前記樹脂シート及び樹脂発泡シートにおける樹脂が、エラストマー樹脂である、請求項1に記載の発泡複合シート。
- 前記エラストマー樹脂が、ポリオレフィンエラストマー樹脂である、請求項4に記載の発泡複合シート。
- 前記ポリオレフィンエラストマー樹脂が、エチレン−プロピレン−ジエンである、請求項5に記載の発泡複合シート。
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