JP2017183617A - 発泡複合シート - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧縮状態でも、反力が低くかつ優れた熱伝導性を有し、さらに、設計公差を含む様々な不均一な隙間又はクリアランスに対し柔軟な追従性を有し、リワーク性も良好な発泡複合シートを提供する。【解決手段】本発明の発泡複合シートは、樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(A)を200〜600質量部含む樹脂シートと、前記樹脂シートの一方の面に設けられ、かつ樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(B)を100〜500質量部含む発泡倍率が2〜5倍の樹脂発泡シートとを備える発泡複合シートであって、前記発泡複合シートの厚みが0.05〜2.0mm、前記発泡シートの厚みが前記発泡複合シートの厚みに対し3/10〜2/3である、発泡複合シート。【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器内部の熱を効率的に外部へ放熱するための熱伝導性発泡複合シートに関する。
近年、スマートフォン、タブレットPC、ウェラブル携帯端末機器に代表される小型電子機器等においては、機器内部に実装される電気部品の高性能化、高集積化、それにともなう機器の小型化、薄型化等により、当該電気部品から、またそれらによる機器全体から発する熱の増大が著しくなってきている。このような状況下で、機器内部において、十分な放熱等の熱対策を行わない場合、電気部品の安定性、性能及び寿命の低下を招くだけでなく、機器自体が熱を持ち続けることにより、低温火傷や、時には機器本体からの発火の原因となる恐れもでてきている。特に、機器内部に実装される、CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)、PA(無線通信用パワーアンプ)、LED(特に制御回路部)、リチウム二次電池等といった大量に熱を発する部品の放熱対策が不可欠なものとなっている。
これらの部品等の熱対策として、機器内部に実装された発熱部材と、機器内部の板金やシールド材といったヒートシンクを兼ねた金属部材との隙間又はクリアランスに、放熱性の有るシート材料を介在させて熱伝導による熱パスをつくり、発熱部材の温度上昇の抑制を図っている。放熱シートとしては、熱伝導性フィラーを配合したシリコーン樹脂発泡シートが挙げられる。また、特許文献1に開示されるように、発泡体に熱伝導性フィラーを配合した発泡放熱シートが知られている。さらに、他の熱対策として、液タイプの放熱材を発熱部材に滴下し、滴下後に金属部品と貼り合わせることで密着させるフェーズチェンジ材が用いられている。
国際公報第2014/083890号
しかしながら、機器内の発熱部材と金属部材の間の隙間又はクリアランスに大きな設計公差を有する場合、また厚みの異なる発熱部材が並置され、それぞれの隙間又はクリアランスが異なる場合、均一の厚みをもつ放熱シートでは完全に発熱部材と金属部材同士を密着させ、隙間又はクリアランスを埋めることは困難であった。また、放熱シートとして発泡放熱シートを使用した場合であっても、密着性は確保できるものの、高い熱伝導率が得られておらず、柔軟性を有し密着性のあるシリコーンやアクリル樹脂シートでは、剥離性及び再貼付性を兼ね備える性質(以下、「リワーク性」ということがある。)が乏しいという問題があった。さらに、前記フェーズチェンジ材を用いる場合、専用の装置を必要とすることはもとより、配置に時間がかかり、リワーク性も乏しかった。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、高圧縮状態でも、反力が低くかつ優れた熱伝導性を有し、さらに、設計公差を含む様々な不均一な隙間又はクリアランスに対し柔軟な追従性を有し、リワーク性も良好な発泡複合シートを提供することを課題とする。
本発明者らは、熱伝導性の高いフィラーを含む樹脂シートと、熱伝導性の高い熱伝導性のフィラーを含む発泡構造を持つ柔軟で圧縮可能な樹脂発泡シートとからなる発泡複合シートを構成し、それぞれのシートに対し、独立に特定の熱伝導性フィラーを特定量含有させ、かつ発泡複合シートに対する樹脂発泡シートの厚みの比率、さらに、樹脂発泡シートの発泡倍率を特定の値とすることで、上記課題を解決できることを見出し、以下の本発明を完成させた。
本発明は、以下の(1)〜(6)を提供する。
(1)樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(A)を200〜600質量部含む樹脂シートと、前記樹脂シートの一方の面に設けられ、かつ樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(B)を100〜500質量部含む発泡倍率が2〜5倍の樹脂発泡シートとを備える発泡複合シートであって、前記発泡複合シートの厚みが0.05〜2.0mm、前記発泡シートの厚みが前記発泡複合シートの厚みに対し3/10〜2/3である、発泡複合シート。
(2)前記発泡複合シートの熱伝導率が、0.3〜10W/m・Kである、上記(1)に記載の発泡複合シート。
(3)前記熱伝導性フィラー(A)及び前記熱伝導性フィラー(B)が、それぞれ独立に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、タルク、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化チタン、炭素繊維、グラファイト、及びグラフェンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、上記(1)に記載の発泡複合シート。
(4)前記樹脂シート及び樹脂発泡シートにおける樹脂が、エラストマー樹脂である、上記(1)に記載の発泡複合シート。
(5)前記エラストマー樹脂が、ポリオレフィンエラストマー樹脂である、上記(4)に記載の発泡複合シート。
(6)前記ポリオレフィンエラストマー樹脂が、エチレン−プロピレン−ジエンである、上記(5)に記載の発泡複合シート。
本発明では、高圧縮状態でも、反力が低くかつ優れた熱伝導性を有し、さらに、設計公差を含む様々な不均一な隙間又はクリアランスに対し柔軟な追従性を有し、リワーク性も良好な発泡複合シートを提供することができる。
発泡複合シートの使用態様の一例を示す断面模式図である。
<発泡複合シート>
本発明の発泡複合シートは、樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(A)を200〜600質量部含む樹脂シートと、前記樹脂シートの一方の面に設けられ、かつ樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(B)を100〜500質量部含む発泡倍率が2〜5倍の樹脂発泡シートとを備える発泡複合シートであって、前記発泡複合シートの厚みが0.05〜2.0mm、前記発泡シートの厚みが前記発泡複合シートの厚みに対し3/10〜2/3である、発泡複合シートである。
本発明の発泡複合シートは、例えば、小型電子機器内部に実装された発熱部材と、機器内部のヒートシンクを兼ねた金属部材との隙間又はクリアランスに配置される。より具体的には、図1の小型電子機器内部断面(スマートフォン)1において、支持体2上のプリント回路基板3に実装された発熱部材となるCPU4又はパワーアンプ5に対し、それらとシールドケース7とからなる隙間又はクリアランスに発泡複合シート6を配置し、さらに、シールドケース7に対しては、それと熱拡散シート8及びヒートシンク9とからなる隙間又はクリアランスに発泡複合シート6を配置することにより用いられる。このように熱伝導率が高い発泡複合シート6を介在させることにより、発熱部材となるCPU4又はパワーアンプ5からの発熱を、シールドケース7、熱拡散シート8及びヒートシンク9を含む熱パスの形成により、効率良く熱移動(放熱)させることができる。
本発明を構成する樹脂発泡シート(以下、単に「発泡シート」ということがある。)は、好ましくは発泡シートを20〜50%圧縮した状態で電子機器内部に配置される。また、発泡複合シートとしては、用いる樹脂シートの樹脂種により異なるが、好ましくは5〜50%圧縮した状態で電子機器内部に配置される。これにより、部品間(例えば、発熱体と発泡複合シート)の熱抵抗が小さくなり、一方の部品(例えば、発熱部材)から他方の部品(例えば、発泡複合シート)に効率的に熱移動が起こる。
本発明の発泡複合シートは、熱伝導性の高いフィラーを含む樹脂シートと熱伝導性の高いフィラーを含む発泡構造を持つ柔軟で圧縮可能な発泡シートを備えるため、高圧縮状態でも、反力が低くかつ優れた熱伝導性を有し、さらに、設計公差を含む様々な不均一な隙間又はクリアランスに対し柔軟な追従性を有する。
発熱部材は、駆動又は使用するときに発熱する電子部品であり、特に制限はないが、具体的には、上記のCPU、パワーアンプ以外に、液晶パネルのバックライト(LED部、制御回路部等)、カメラモジュール、リチウム二次電池等のバッテリー等が挙げられる。また、ヒートシンクは、鉄、ステンレス鋼等の金属部材等が挙げられ、好ましくは電子機器の筐体の一部を構成する。
発泡複合シートは、上述したように、樹脂シートと発泡シートとを備える。
以下、それぞれのシートに関する各部材について詳細に説明する。
[発泡シート]
発泡シートは、樹脂に熱伝導性フィラー(B)を混合させてなるものである。
樹脂としては、エラストマー樹脂又はエラストマー樹脂以外の熱可塑性樹脂が挙げられ、該熱可塑性樹脂としては、オレフィン系樹脂、アクリル樹脂、EVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)、ウレタン樹脂等が挙げられる。
エラストマー樹脂としては、アクリロニトリルブタジエンゴム、液状アクリロニトリル
ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、天然ゴム、液状天然ゴム、ポリブタジエンゴム、液状ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、液状ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、液状スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体、液状水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、液状水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体、液状水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、液状水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられる。
オレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレンを主成分とするエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンを主成分とするエチレン−エチルアクリレート共重合体等が挙げられる。
また、ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、ホモポリプロピレン、マレイン酸変性ポリプロピレン、塩素化ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ブチレン−プロピレン共重合体などを挙げられる。上記ポリプロピレン系樹脂は単独で用いてもよく、複数の種類のポリプロピレン系樹脂を組み合わせて用いてもよい。
アクリル樹脂としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、アルキル(メタ)アクリレートと重合可能な他のモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、酢酸ビニル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、及び(メタ)アクリルアミド等を含んでもよい。さらに、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートのような多官能性(メタ)アクリレートを含んでもよく、そしてアクリル樹脂は、上記のモノマー以外でも、上記モノマーと共重合可能なモノマー由来の構成単位を有していてもよい。
EVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合体)としては、高温架橋型のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物のようなエチレン−酢酸ビニルの変性体樹脂等も挙げられる。
ウレタン樹脂としては、例えば、主剤としてのポリイソシアネート化合物、硬化剤としてのポリオール化合物等を含むものが挙げられる。
前記ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。前記ポリオール化合物としては、例えば、ポリラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
これらの中で、エラストマー樹脂、オレフィン系樹脂、アクリル樹脂が好ましく、エラストマー樹脂がさらに好ましい。
エラストマー樹脂の中では、前述したエチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム等のポリオレフィンエラストマー樹脂が好ましい。また、ポリオレフィンエラストマー樹脂としては、エチレン−プロピレン−ジエンゴムが特に好ましい。なお、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等のポリオレフィンエラストマー樹脂は、固体状であっても液状であってもよく、又はそれらを組み合わせて使用してもよい。さらにこれらの樹脂には、一般的にゴム組成の成型加工性改善に使用されるナフテンオイルやパラフィンオイル、芳香族系鉱油などのプロセスオイルを適宜配合してもよい。
(熱伝導性フィラー(B))
発泡シートに用いられる熱伝導性フィラー(B)は、特に制限されないが、発熱部材への機械的損傷、熱伝導率の均一化の観点から、粒子状のものが好ましく、樹脂中に分散されるものである。熱伝導性フィラー(B)としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、タルク、酸化亜鉛、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化チタン、炭素繊維、窒化アルミニウム、グラファイト、及びグラフェンが好ましく、窒化ホウ素、酸化マグネシウムがより好ましい。これらの熱伝導性フィラーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。本発明では、発泡シート内部に熱伝導性フィラーを含有させることで、発泡シートの熱伝導性を高めることが可能になる。
また、これらの熱伝導性フィラーは、樹脂への密着性、及び加工性向上のために、表面処理がされていてもよい。
熱伝導性フィラーの熱伝導率は、8W/m・K以上が好ましく、15W/m・K以上がより好ましく、20W/m・K以上がさらに好ましい。熱伝導率がこれらの範囲内であれば、発泡シートの熱伝導率が十分に高いものになる。
なお、熱伝導性フィラーの熱伝導率は、JIS A 1412−2(熱流計法)に準拠して測定した。
また、熱伝導性フィラーの平均粒径は、1〜80μmが好ましく、1〜30μmがより好ましく、1〜15μmがさらに好ましい。熱伝導体の平均粒径がこれらの範囲内であると、発泡シートを薄肉化しやすく、発泡性の良好な発泡シートを得ることが可能である。
樹脂100質量部に対する熱伝導性フィラーの含有量は、100〜500質量部であり、120〜450質量部が好ましく、150〜400質量部がより好ましく200〜350質量部がさらに好ましい。熱伝導フィラーの含有量が100質量部未満であると、発泡シートに十分な熱伝導性を付与することができない。一方で、熱伝導フィラーの含有量が500質量部を超えると、発泡シートの柔軟性が低下したり、発泡シートの成形性が低下したりする。熱伝導性フィラーの含有量が上記の範囲であると、発泡シートの柔軟性が向上し、発泡シートに十分に熱伝導性を付与することができる、
(任意成分)
本発明の発泡シートにおいては、本発明の目的が損なわれない範囲で、樹脂に必要に応じて各種の添加成分を含有させてもよい。
この添加成分の種類は特に限定されず、発泡体に通常使用される各種添加剤を用いることができる。このような添加剤として、例えば、滑剤、収縮防止剤、気泡核剤、結晶核剤、可塑剤、着色剤(顔料、染料等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、上記熱伝導性フィラー以外の充填剤、補強剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、界面活性剤、加硫剤、及び表面処理剤等が挙げられる。かかる添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて用いることができる。これらの中では、酸化防止剤を使用することが好ましい。
添加剤の添加量は、気泡の形成等を損なわない範囲で適宜選択でき、通常の樹脂の発泡及び成形に用いられる添加量を採用できる。具体的には、これら添加剤は、樹脂100質量部に対して、通常、20質量部以下程度、好ましくは10質量部以下配合される。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が挙げられるが、これらの中では、フェノール系酸化防止剤が好ましい。
例えば、フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等が挙げられる。酸化防止剤は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。
酸化防止剤の含有量は、ポリオレフィンエラストマー樹脂100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましい。
発泡シートは、後述するように発泡性樹脂シートを発泡させて得るものであり、内部に複数の気泡を有するものである。発泡シートは、発泡性樹脂シートに発泡剤を配合し、発泡剤により発泡性樹脂シートを発泡させて得ることが好ましい。発泡剤としては、後述するように、熱分解型発泡剤が好ましい。
(発泡倍率)
発泡シートの発泡倍率は、通常2〜5倍であり、好ましくは2.1〜4.0倍であり。より好ましく2.1〜3.8倍であり、さらに好ましくは2.4〜3.6倍である。発泡倍率が2倍未満であると、柔軟性が乏しくなり、発泡倍率が5倍を超えると、機械強度が低下し、さらに熱伝導率を向上させにくくなる。発泡倍率が上記の範囲であれば、発泡シートの機械的強度、柔軟性及び熱伝導率が向上し、20%圧縮強度も低くしやすくなる。
なお、発泡倍率は、使用される発泡剤の量、予め発泡させた発泡性粒子の含有量等を変更することにより、適宜調整可能である。
発泡シートは、上記樹脂が架橋されたものであることが好ましく、その架橋は電離性放射線による架橋であることがより好ましい。なお、樹脂の架橋は、通常、後述する架橋処理により行われる。
また、本発明の発泡シートの厚みは、発泡複合シートの厚みに対して3/10〜2/3であり、好ましくは4/10〜2/3であり、さらに好ましくは5/10〜3/5である。3/10未満であると、柔軟性及び機械的強度が十分でなくなり、2/3を超えると、熱伝導性を高くできなくなる。発泡シートの厚さが、上記の範囲にあると、機械的強度が十分となり、かつ柔軟性及び熱伝導性を高くすることができる。
本発明に用いる発泡シートの熱伝導率は、好ましくは0.05〜2.00W/m・K、より好ましくは0.08〜1.00W/m・K、さらに好ましくは0.10〜1.00W/m・K、である。発泡シートの熱伝導率が、この範囲にあれば、発泡複合シートとした場合でも、高い放熱性を維持できる。
[樹脂シート]
樹脂シートは、樹脂に熱伝導性フィラー(A)を混合させてなるものである。
樹脂としては、前述した発泡シートに用いられるものと同一のものが挙げられ、エラストマー樹脂又はエラストマー樹脂以外の熱可塑性樹脂が挙げられる。該熱可塑性樹脂としては、オレフィン系樹脂、アクリル樹脂、EVA樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)、ウレタン樹脂等が挙げられる。これらの中で、エラストマー樹脂、オレフィン系樹脂、アクリル樹脂が好ましく、エラストマー樹脂がさらに好ましい。
エラストマー樹脂としては、前述した発泡シートに用いられるものと同一のものが挙げられ、ポリオレフィンエラストマー樹脂が好ましい。ポリオレフィンエラストマー樹脂としては、エチレン−プロピレン−ジエンゴムが特に好ましい。なお、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等のポリオレフィンエラストマー樹脂は、固体状であっても液状であってもよく、又はそれらを組み合わせて使用してもよい。
発泡シートに用いる樹脂種と、樹脂シートに用いる樹脂種とは、同種であっても、異種であってもよい。密着性の観点から、同種の樹脂が好ましい。本発明では、エラストマー樹脂同士の組み合わせがより好ましい。
(熱伝導性フィラー(A))
樹脂シートに用いられる熱伝導性フィラー(A)は、前述した熱伝導性フィラー(B)と同様のものを用いることができる。熱伝導性フィラー(A)と熱伝導性フィラー(B)は、同じであっても、異なっていてもよい。本発明では、樹脂シート内部に熱伝導性フィラーを含有させることで、樹脂シートの熱伝導性を高めることが可能になる。
樹脂100質量部に対する熱伝導性フィラーの含有量は、200〜600質量部であり、220〜500質量部が好ましく、230〜420質量部がより好ましく、240〜320質量部がさらに好ましい。熱伝導性フィラーの含有量が200質量部未満であると、熱伝導率が十分向上しない。一方で、熱伝導体の含有量が600質量部を超えると、樹脂本来の柔軟性が低下し、成形性が困難になると共に、金属部材、発熱部材への追従性が低下する。熱伝導性フィラーの含有量が上記の範囲であると、金属部材、発熱部材への追従性を維持した状態で、樹脂シートに十分に熱伝導性を付与することができる。
本発明に用いる樹脂シートの熱伝導率は、好ましくは0.05〜10W/m・K、より好ましくは0.5〜5W/m・K、さらに好ましくは1〜5W/m・K、である。樹脂シートの熱伝導率が、この範囲にあれば、発泡複合シートとした場合でも、高い放熱性を維持できる。
(任意成分)
本発明の樹脂シートにおいては、本発明の目的が損なわれない範囲で、樹脂に必要に応じて各種の添加成分を含有させてもよい。この添加成分の種類は特に限定されない。
このような添加剤として、例えば、難燃剤、酸化防止剤、充填剤、顔料、着色剤、防カビ剤、発泡助剤、滑剤、不活性化剤及び難燃助剤等が挙げられる。
樹脂シートの厚みは、前記発泡複合シートの厚みが0.05〜2.0mm、前記発泡シートの厚みが前記発泡複合シートの厚みに対し3/10〜2/3であることから、0.017〜1.40mmであり、好ましくは0.1〜0.8mm、より好ましくは0.15〜0.6mm、さらに好ましくは0.2〜0.5mmである。樹脂シートの厚みが上記範囲であると、機械的強度が維持でき、熱伝導率を均一化させることができる。
本発明の発泡複合シートは、発泡シートと樹脂シートとを、熱ラミネートにより直接、又は粘着材、両面粘着テープを用いて貼り合せることにより形成することができる。この中で、発泡シートと樹脂シートとを、熱ラミネートにより貼り合せることが好ましい。
本発明の発泡複合シートの厚みは、0.05〜2.0mmであり、好ましくは0.10〜1.8mm、より好ましくは0.20〜1.6mm、さらに好ましくは0.40〜1.2mmである。発泡複合シートの厚みが2.0mm超となると、小型の電子機器内部の隙間又はクリアランスへ配置することが困難になる場合がある。0.05mm未満では、シートとしての機械強度が維持できなくなる場合がある。発泡複合シートの厚みが上記の範囲であると、シートとしての機械強度の維持、隙間又はクリアランスへの配置をスムーズに行うことができる。なお、本発明において、発泡複合シートの厚みとは、発泡シートの表面から樹脂シートの表面までの厚みであり、発泡シートと樹脂シートの二層からなる場合、それぞれの厚みを加えたものであるが、前述したように、粘着材、両面粘着テープ等を貼り合せた場合は、それらの厚みを含むものとする。
本発明の発泡複合シートの熱伝導率は、好ましくは0.3〜10W/m・K、より好ましくは0.5〜9W/m・K、さらに好ましくは0.7〜8W/m・K、である。発泡複合シートの熱伝導率が、この範囲にあれば、高圧縮状態でも、優れた熱伝導性が得られる。
本発明の発泡複合シートの20%圧縮強度は、発泡複合シートの柔軟性を維持する観点から、好ましくは5〜350kPa以下であり、より好ましくは50〜230kPa、50〜110kPaがさらに好ましい。
また、前記発泡複合シートの使用の際には、発泡シート部位が20〜50%圧縮した状態で電子機器内部に配置されることが好ましい。圧縮強度が、上記の範囲の高圧縮状態でも、反力が低くかつ優れた熱伝導性を有し、さらに、発泡複合シートとした場合でも、設計公差を含む様々な不均一な隙間又はクリアランスに対し柔軟な追従性が得られる。
<発泡シートの製造方法>
発泡シートは、発泡性樹脂シートを発泡させて得られるものであり、例えば、以下の製造方法により製造される。
発泡性樹脂シートは、特に限定されないが、例えば、樹脂に、熱伝導性フィラー、及び発泡剤等のその他添加成分を押出機に供給して溶融混練し、押出機から押出すことによって製造される。あるいは、前記材料を、カレンダー、コンベアベルトキャスティングなどを用いて混練しながら連続的に搬送することにより、所定厚みを有する発泡性樹脂シートを得てもよい。また、樹脂、熱伝導性フィラー、及びその他の添加成分を混練したものをプレスすることで発泡性樹脂シートを得てもよい。
また、発泡性樹脂シートを発泡する方法は、特に限定されないが、発泡性樹脂シートに発泡剤を配合して、発泡剤により発泡させることが好ましい。ここで、発泡剤としては、熱分解型発泡剤を使用することが好ましい。熱分解型発泡剤の具体例としては、分解温度が160℃〜270℃程度の有機系又は無機系の化学発泡剤が挙げられる。
有機系発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機系発泡剤としては、酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物、ニトロソ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンがより好ましく、アゾジカルボンアミドが特に好ましい。これらの熱分解型発泡剤は、単独で又は2以上を組み合わせて使用することができる。
熱分解型発泡剤の配合量は、発泡シートの気泡が破裂せずに適切に発泡ができるように、エラストマー樹脂100質量部に対して3〜25質量部が好ましく、5〜20質量部がより好ましい。
熱分解型発泡剤を分解させて発泡させる方法としては、特に制限はなく、例えば、発泡性樹脂シートを熱風により加熱する方法、赤外線により加熱する方法、塩浴により加熱する方法、オイルバスにより加熱する方法等が挙げられ、これらは併用してもよい。
なお、発泡シートの製造方法は、上記方法に限定されず、他の方法により製造してもよい。
[架橋処理]
また、本製造方法では、発泡前の発泡性樹脂シートを架橋処理することが好ましい。発泡性樹脂シートを架橋処理する方法としては、例えば、発泡性樹脂シートに電子線、α線、β線、γ線等の電離性放射線を照射する方法、発泡性樹脂シートに予め有機過酸化物を配合しておき、発泡性樹脂シートを加熱して有機過酸化物を分解させる方法等が挙げられ、これらの方法は併用されてもよい。これらの中では、電離性放射線を照射する方法が好ましい。電離性放射線の照射量は、0.5〜10Mradが好ましく、1〜5Mradがより好ましい。
<樹脂シートの製造方法>
樹脂シートは、特に限定されないが、樹脂、例えば、エラストマー樹脂又はエラストマー樹脂以外の熱可塑性樹脂に、熱伝導性フィラー、及びその他添加成分を押出機に連続して投入して、押出機で溶融混練後、プレスすることにより製造する。
<発泡複合シートの製造方法>
樹脂シートを、例えば、加熱ロールにて、所定の温度まで加熱し、発泡シートとラミネートすることにより、発泡複合シートを製造することができる。ラミネートとしては、生産性の観点から、上記のような熱ラミネートが好ましい。熱ラミネートは、公知の方法で行われるが、ラミネート条件は、通常、加熱温度120〜180℃、加圧量0.1〜25MPaである。また、粘着材、又は両面粘着テープを用いて、樹脂シートと発泡シートとを貼り合せることにより製造することができる。
[粘着材]
本発明では、発泡複合シートの片面、又は両面に粘着材を設けてもよい。粘着材は、少なくとも粘着剤層を備え、その粘着剤層により、発泡複合シートを他の部材に接着させる。粘着材は、より具体的には、発泡複合シートの表面に直接積層された粘着剤層単体であってもよいし、発泡体シートの表面に貼付された両面粘着テープであってもよいが、両面粘着テープであることが好ましい。
両面粘着テープは、基材と、基材の両面に設けられた粘着剤層とを備えるものである。両面粘着テープは、一方の粘着剤層を発泡複合シートに接着させるとともに、他方の粘着剤層を他の部材に接着させる。
両面粘着テープを使用することで、基材により高い強度が付与されるので、リワーク性が良好となり、発泡複合シートに破れが生じにくくなる。また、粘着材は、発泡複合シートを周辺部品により密着させやすくするために、樹脂発泡体シートの両面に設けることが好ましい。
粘着材の厚みは、20μm以下であることが好ましい。粘着材の厚みが、20μm以下であると、熱伝導性を悪化させることなく、熱伝導性シートを周辺部品に密着させて取り付けることが可能である。さらに、熱伝導性シートが厚くなることが防止される。
粘着材の厚みは、実用的には、1μm以上が好ましく、より好ましくは5〜15μmである。なお、粘着材の厚みとは、粘着材が粘着剤層単層からなる場合には、その粘着剤層の厚みを意味し、両面粘着テープである場合には、両面粘着テープの総厚を意味する。
粘着剤層は粘着剤により構成される。粘着剤としては、特に制限はなく、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられるが、これらの中では、アクリル系粘着剤が好ましい。また、両面粘着テープの基材としては、例えば樹脂フィルムが使用される。樹脂フィルムは、リワーク時に基材に破れが生じにくくなる観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好ましい。また、基材の厚みは、2μm以上が好ましく、より好ましくは3〜10μmである。基材の厚みを2μm以上とすることで、熱伝導性シートはリワーク時に破れ等が生じにくくなる。また、これら粘着剤には、熱伝導性フィラーが含有されていてもよい。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例及び比較例で使用した材料は以下のとおりである。
・エチレン−プロピレン−ジエンゴム
三井化学株式会社製「EMB−EPT 4021」
ムーニー粘度ML(1+4)125℃=26
・液状エチレン−プロピレン−ジエンゴム
三井化学株式会社製「PX−068」
・シリコーン
東レダウコーニング社製「CF5036」
・ADCA(アゾジカルボンアミド)
大塚化学株式会社製「SO−L」
・フェノール系酸化防止剤
BASFジャパン株式会社製、商品名「イルガノックス1010」
・酸化マグネシウム1
宇部マテリアルズ株式会社製、商品名「RF−10C」、平均粒径10μm、熱伝導率:50W/m・K)
・酸化マグネシウム2
宇部マテリアルズ株式会社製、商品名「RF−70C」、平均粒径70μm、熱伝導率:50W/m・K)
・窒化ホウ素
モメンティブ株式会社製「PTX25」、平均粒径25μm、熱伝導率:60W/m・K)
・酸化アルミニウム
昭和電工株式会社製「AL−43K」、平均粒径4.6μm、熱伝導率:30W/m・K
(上記物質は、熱伝導性フィラー(A)、(B)として使用するものであり、後述する表1、2中、フィラー(A)1、フィラー(A)2、フィラー(B)1及びフィラー(B)2に対応する。)
実施例1
<発泡シートの製造>
エチレン−プロピレン−ジエンゴム70質量部、液状エチレン−プロピレン−ジエンゴム30質量部、アゾジカルボンアミド7質量部、熱伝導性フィラー(B)1として酸化マグネシウム1を250質量部、及びフェノール系酸化防止剤1質量部を溶融混練後、プレスすることにより厚みが0.35mmのシート状の発泡体材料を得た。
得られた発泡体材料の両面に加速電圧500keVにて電子線3.0Mrad照射して発泡体材料を架橋させた。次にシート状の発泡体材料を250℃に加熱することによって発泡体材料を発泡させ、発泡倍率3.5、厚み0.25mmの発泡体シートを得た。
<樹脂シートの製造>
エチレン−プロピレン−ジエンゴム70質量部、液状エチレン−プロピレン−ジエンゴム30質量部、熱伝導性フィラー(A)1として酸化マグネシウム1を250質量部、及びフェノール系酸化防止剤1質量部を押出機に連続して投入して、押出機で溶融混練後、プレスすることにより厚みが0.25mmの樹脂シートを得た。
<発泡複合シートの製造>
上記で得られた樹脂シートを、加熱ロールにて、150℃まで加熱し、発泡体シートとラミネートすることにより、厚みが0.50mmの発泡複合シートを作製した。
実施例2
発泡シートの酸化マグネシウム1の量を300質量部、発泡倍率を3倍、厚みを0.45mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.70mm)を作製した。
実施例3
樹脂シートの酸化マグネシウム1の量を300質量部、厚みを0.32mm、発泡シートの酸化マグネシウム1の量を300質量部、発泡倍率を3.2倍、厚みを0.70mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:1.02mm)を作製した。
実施例4
樹脂シートの酸化マグネシウム1の量を300質量部、厚みを0.32mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.57mm)を作製した。
実施例5
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1を酸化マグネシウム2(300質量部、平均粒径70μm)に変更し、熱伝導性フィラー(B)2としての平均粒径25μmの窒化ホウ素を50質量部加え、発泡倍率を2.1倍、厚みを0.5mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.75mm)を作製した。
実施例6
樹脂シートの熱伝導性フィラー(A)1としての酸化マグネシウム1を酸化マグネシウム2(300質量部、平均粒径70μm)に変更し、熱伝導性フィラー(A)2としての平均粒径25μmの窒化ホウ素を50質量部加え、厚みを0.4mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.65mm)を作製した。
実施例7
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を300質量部、発泡倍率を3.2倍、厚みを0.7mmに変更した以外は、実施例6と同様にして、発泡複合シート(厚み:1.1mm)を作製した。
実施例8
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1を酸化マグネシウム2(300質量部、平均粒径70μm)、発泡倍率を2.1倍、厚みを0.5μmに変更し、さらに熱伝導性フィラー(B)2としての平均粒径25μmの窒化ホウ素を50質量部加えた以外は、実施例6と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.9mm)を作製した。
実施例9
樹脂シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を400質量部、厚みを0.32mm、発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を400質量部、発泡倍率を2.5倍、厚みを0.45mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.77mm)を作製した。
比較例1
実施例6、7、8と同様の、樹脂シート(厚み:0.4mm)を作製した(発泡シートを用いないため、樹脂シートのみの作製となる)。
比較例2
樹脂シートの熱伝導性フィラー(A)1としての酸化マグネシウム2を酸化マグネシウム1(200質量部)に変更し、熱伝導性フィラー(A)2を用いない以外は、比較例1と同様にして、樹脂シート(厚み:0.4mm)を作製した。
比較例3
樹脂シートの樹脂としてのシリコーンを100質量部、熱伝導性フィラー(A)1として、平均粒径4.6μmのAlを500質量部を加え、型に注入後110℃で10分加熱し、樹脂シート(厚み:0.4mm)を作製した。
比較例4
樹脂シートを用いず、発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を300質量部、発泡シートの厚みを0.5mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡シート(厚み:0.5mm)を作製した。
比較例5
樹脂シートの厚みを0.5mm、発泡シートの厚みを0.2mmに変更した以外は、実施例6と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.7mm)を作製した。
比較例6
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1を酸化マグネシウム2(300質量部、平均粒径70μm)に変更し、熱伝導性フィラー(B)2としての平均粒径25μmの窒化ホウ素を70質量部加え、発泡倍率を1.8倍、厚みを0.5μmに変更した以外は、実施例6と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.9mm)を作製した。
比較例7
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を50質量部、さらに発泡倍率を6.0倍、厚みを0.8μmに変更した以外は、実施例6と同様にして、発泡複合シート(厚み:1.2mm)を作製した。
比較例8
樹脂シートの熱伝導性フィラー(A)1としての酸化マグネシウム1の量を90質量部、発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を300質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.50mm)を作製した。
比較例9
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を90質量部、発泡倍率5.0、厚みを0.5mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.75mm)を作製した。
比較例10
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を650質量部、発泡倍率1.3、厚みを0.4mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.65mm)を作製した。
比較例11
樹脂シートの熱伝導性フィラー(A)1としての酸化マグネシウム1の量を650質量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.50mm)を作製した。
比較例12
発泡シートの熱伝導性フィラー(B)1としての酸化マグネシウム1の量を300質量部、発泡倍率3.2、厚みを0.7mmに変更した以外は、実施例1と同様にして、発泡複合シート(厚み:0.95mm)を作製した。
[評価]
前記実施例及び比較例で製造した発泡複合シート(発泡シート、又は樹脂シート単体を含む)について、20%圧縮強度、最大圧縮率、熱伝導率、及びリワーク性に関する評価を行った。結果を表1、2に示す。
・発泡複合シートの物性評価
<20%圧縮強度>
発泡複合シートの20%圧縮強度は、得られた発泡複合シートを50mm×50mmにカットし、テンシロンを使用し、20%ひずみ時の強度を測定した。
<最大圧縮率>
得られた発泡複合シートを上記と同様のサイズにカットし、発泡複合シートの、800kPa時の圧縮率を測定した。
<熱伝導率>
発泡複合シートの熱伝導率は、ホットディスク熱物性測定装置(京都電子工業社製、型名「TPS1500」)を用い、25mm×25mmの発泡複合シートを厚さ10mm以上になるように重ねて、20%圧縮して試験片とし、二つの試験片でセンサーを挟み、センサーを発熱させ、温度上昇から熱伝導率を測定した。
・リワーク性評価試験
室温23℃、相対湿度50%の環境下にて、15mm×50mmのサイズにカットした発泡複合シートに、予め離型フィルムに塗布した粘着剤を貼り合わせた後、SUS304(鏡面仕上げ)板に貼り付け、30分間放置した。その後、発泡複合シートを剥がして、剥がれ状態を官能評価した。貼り付け前と同じ状態に剥がせた場合は、リワーク性“○”、シートがちぎれたり、引伸ばされ、亀裂が走る等により剥がせない場合、リワーク性“×”として評価した。
(発泡倍率)
発泡倍率は、発泡体シートの比重を、発泡前の発泡体材料の比重で除することにより算出した。なお、比重はJIS K7222に準拠して測定した。
(熱伝導性フィラーの平均粒径)
熱伝導性フィラーの平均粒径は、粒度分布計マイクロトラックHRAにより、レーザー回折散乱法にて測定した。
表1及び表2の結果から明らかなように、各実施例の発泡複合シートは、高い圧縮率でも狭い隙間又はクリアランスに容易に配置できるとともに、高い圧縮率で圧縮したときの放熱性(熱伝導率大)が良好で、さらに、リワーク性にも優れていた。
1:小型電子機器内部断面(スマートフォン)
2:支持体
3:プリント回路基板
4:CPU
5:パワーアンプ
6:発泡複合シート
7:シールドケース
8:熱拡散シート
9:ヒートシンク

Claims (6)

  1. 樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(A)を200〜600質量部含む樹脂シートと、前記樹脂シートの一方の面に設けられ、かつ樹脂100質量部に対し熱伝導性フィラー(B)を100〜500質量部含む発泡倍率が2〜5倍の樹脂発泡シートとを備える発泡複合シートであって、前記発泡複合シートの厚みが0.05〜2.0mm、前記発泡シートの厚みが前記発泡複合シートの厚みに対し3/10〜2/3である、発泡複合シート。
  2. 前記発泡複合シートの熱伝導率が、0.3〜10W/m・Kである、請求項1に記載の発泡複合シート。
  3. 前記熱伝導性フィラー(A)及び前記熱伝導性フィラー(B)が、それぞれ独立に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、タルク、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化チタン、炭素繊維、グラファイト、及びグラフェンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の発泡複合シート。
  4. 前記樹脂シート及び樹脂発泡シートにおける樹脂が、エラストマー樹脂である、請求項1に記載の発泡複合シート。
  5. 前記エラストマー樹脂が、ポリオレフィンエラストマー樹脂である、請求項4に記載の発泡複合シート。
  6. 前記ポリオレフィンエラストマー樹脂が、エチレン−プロピレン−ジエンである、請求項5に記載の発泡複合シート。
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