JP2017183586A - 装着処理の最適化装置および電子部品装着機 - Google Patents

装着処理の最適化装置および電子部品装着機 Download PDF

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Abstract

【課題】装着ミスに対するリカバリ処理の実行に伴う生産性の低下を抑制できる装着処理の最適化装置および電子部品装着機を提供することを目的とする。【解決手段】最適化装置80の動作設定部83は、所定のPPサイクル(S30)において複数の保持部材(吸着ノズル44)の一部を未指定状態とすることにより、以前のPPサイクル(S30)で装着ミスが検出された場合に、未指定状態の保持部材(吸着ノズル44)が電子部品を保持するように指定されて装着ミスに対するリカバリ処理の実行を可能とする。【選択図】図8

Description

本発明は、装着処理の最適化装置および電子部品装着機に関するものである。
最適化装置は、電子部品装着機による装着処理を最適化する。電子部品装着機には、電子部品を回路基板の規定位置に移載する上記の装着処理において、電子部品が適正に移載されない装着ミスを検出した場合に再度の移載を試行するリカバリ処理を実行するものがある。例えば、特許文献1には、吸着動作において電子部品が吸着されない吸着エラーが装着ミスとして検出された場合に、再度の吸着動作により電子部品を吸着するリカバリ処理を実行する構成が開示されている。
特開2015−159330号公報
上記のようなリカバリ処理では、電子部品装着機が再度の吸着動作を行った後に、当該吸着動作により保持された電子部品を回路基板に移載する移載動作を行う。そのため、リカバリ処理の実行によりピックアンドプレースサイクルが増加して、装着処理に要するサイクルタイムが延長される。そのため、リカバリ処理の発生頻度によっては、生産性の低下を招来するおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、装着ミスに対するリカバリ処理の実行に伴う生産性の低下を抑制できる装着処理の最適化装置および電子部品装着機を提供することを目的とする。
請求項1に係る装着処理の最適化装置は、電子部品装着機による装着処理を最適化する。前記電子部品装着機は、制御プログラムにより指定される種々の電子部品を複数の保持部材により保持した後に回路基板に移載するピックアンドプレースサイクル(以下、PPサイクル)を複数回に亘って繰り返す前記装着処理を実行し、前記装着処理の実行中に前記電子部品が適正に移載されない装着ミスが検出された場合に、再度の移載を試行するリカバリ処理を実行する。
前記最適化装置は、全ての前記PPサイクルのうち初回および最終回を除く前記PPサイクルの少なくとも一つにおいて前記複数の保持部材の一部が前記電子部品の保持を指定されない未指定状態となるように前記装着処理における移載動作を設定する動作設定部を備える。前記動作設定部は、所定の前記PPサイクルにおいて前記複数の保持部材の一部を前記未指定状態とすることにより、以前の前記PPサイクルで前記装着ミスが検出された場合に、前記未指定状態の保持部材が前記電子部品を保持するように指定されて前記装着ミスに対する前記リカバリ処理の実行を可能とする。
請求項5に係る装着処理の最適化装置は、電子部品装着機による装着処理を最適化する。前記電子部品装着機は、種々の電子部品を回路基板に移載する前記装着処理の実行中に前記電子部品が適正に移載されない装着ミスを検出した場合に、再度の移載を試行するリカバリ処理を実行し、前記回路基板の搬送方向に複数並設され、基板製品を生産する生産ラインを構成する。複数の前記電子部品装着機によって同時に実行可能な前記装着処理のうちそれぞれの前記装着処理に要するサイクルタイムが最長のものをボトルネック工程と定義する。
前記最適化装置は、前記装着ミスの発生頻度を部品種別ごとに示す装着ミス情報、または前記電子部品の移載難度を部品種別ごとに予め設定された移載難度情報を記憶する記憶装置と、複数の前記電子部品装着機による前記装着処理において移載される前記電子部品の部品種別および数量を割り振る工程設計部と、前記装着ミスの発生頻度が高い部品種別、または前記電子部品の移載難度の高い部品種別の前記電子部品が前記ボトルネック工程とは異なる前記装着処理において優先して移載されるように調整するラインバランス調整部と、を備える。
請求項7に係る電子部品装着機は、制御プログラムにより指定される種々の電子部品を複数の保持部材により保持した後に回路基板に移載するピックアンドプレースサイクル(以下、PPサイクル)を複数回に亘って繰り返す装着処理を実行する装着制御部と、前記装着処理の実行中に前記電子部品が適正に移載されない装着ミスが検出された場合に、再度の移載を試行するリカバリ処理を実行するリカバリ制御部と、を備える。
前記装着制御部は、前記制御プログラムに基づいて、全ての前記PPサイクルのうち初回および最終回を除く前記PPサイクルの少なくとも一つにおいて前記複数の保持部材の一部が前記電子部品を保持しない未指定状態となるように前記装着処理における移載動作を制御する。前記リカバリ制御部は、前記装着ミスが検出された場合に、以降の前記PPサイクルにおいて前記未指定状態の保持部材が前記電子部品を保持するように指定し、前記装着ミスに対する前記リカバリ処理を実行する。
請求項1,7に係る発明の構成によると、装着処理の所定のPPサイクルにおいて装着ミスが検出された場合に、電子部品装着機は、以降のPPサイクルにおいて未指定状態の保持部材を用いて装着ミスに対するリカバリ処理を実行することができる。つまり、実行予定のPPサイクルにリカバリ処理を兼ねる動作が付加される。これにより、当該PPサイクルにおいて装着ミスが回復されると、リカバリ処理のために新たにPPサイクルを追加する必要がなくなり、リカバリ処理の所要時間を短縮することができる。よって、装着ミスに対するリカバリ処理の実行に伴う生産性の低下を抑制できる。
請求項5に係る発明の構成によると、リカバリ処理が必要とされる可能性の高い部品種別の電子部品がボトルネック工程とは異なる装着処理に割り振られる。これにより、ボトルネック工程とは異なる装着処理において装着ミスが検出されてリカバリ処理を実行したとしても、当該リカバリ処理の所要時間を含む装着処理のサイクルタイムがボトルネック工程のサイクルタイムよりも短ければ生産処理全体への影響を防止でき、また長くても生産処理全体への影響を小さくできる。これにより、装着ミスに対するリカバリ処理の実行に伴う生産性の低下を抑制できる。
実施形態における生産ラインを模式的に示す平面図である。 図1における電子部品装着機の構成を示す模式図である。 図1における電子部品装着機の制御装置および管理装置を示すブロック図である。 図3の管理装置に記憶されている各種データを示す表である。 最適化装置による最適化処理を示すフローチャートである。 各装着処理とサイクルタイムの関係を示すグラフである。 各PPサイクルにおける吸着ノズルの指定状態を示す表である。 装着処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の装着処理の最適化装置および電子部品装着機を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。最適化装置は、電子部品装着機による装着処理を最適化する。電子部品装着機は、電子部品を吸着ノズルやチャック装置などの保持部材により保持し、この電子部品を回路基板上の所定の座標位置に装着する装置である。電子部品装着機は、回路基板の搬送方向に複数並設され、基板製品を生産する生産ラインを構成する。
<実施形態>
(生産ライン1の構成)
生産ライン1は、図1に示すように、複数の電子部品装着機10が回路基板Bdの搬送方向(X方向)に並設されて構成される。生産ライン1には、例えばスクリーン印刷機や装着検査機、リフロー炉などが含まれ得る。複数の電子部品装着機10は、ネットワークを介して管理装置70と通信可能に接続されている。
管理装置70は、図3に示すように、生産制御部71と、記憶装置72と、最適化装置80とを備える。生産制御部71は、生産ライン1の動作状況を監視し、複数の電子部品装着機10を含む生産ライン1の構成機器の制御を行う。また、生産制御部71は、電子部品装着機10による装着処理に要した所要時間や、装着処理の実行中に発生したエラーなどを集計する。
記憶装置72は、ハードディスク装置などの光学ドライブ装置、またはフラッシュメモリなどにより構成される。この記憶装置72には、電子部品装着機10を制御するための各種データが記憶されている。上記の各種データには、生産される基板製品の種類や生産量を含む生産計画、および電子部品装着機10を動作させるための制御プログラムが含まれる。
最適化装置80は、本実施形態において、管理装置70に組み込まれて構成される。最適化装置80は、各種データに基づいて、上記の制御プログラムの最適化を行う。なお、最適化装置80の詳細構成については後述する。
(電子部品装着機10の構成)
電子部品装着機10は、図2に示すように、基板搬送装置20と、部品供給装置30と、部品移載装置40と、部品カメラ51と、基板カメラ52と、ノズルステーション55と、制御装置60とを備える。以下の説明において、電子部品装着機10の水平幅方向(図2の左右方向)をX軸方向とし、電子部品装着機10の水平奥行き方向(図2の上下方向に)をY軸方向とし、X軸およびY軸に垂直な鉛直方向(図2の前後方向)をZ軸方向とする。
基板搬送装置20は、ベルトコンベアなどにより構成され、回路基板Bdを搬送方向(本実施形態においてはX軸方向)へと順次搬送する。基板搬送装置20は、電子部品装着機10の機内における所定の位置に回路基板Bdを位置決めする。そして、基板搬送装置20は、電子部品装着機10による装着処理が実行された後に、回路基板Bdを電子部品装着機10の機外に搬出する。
部品供給装置30は、複数の供給位置Psにおいて、回路基板Bdに装着される電子部品を供給する。部品供給装置30は、X軸方向に並んで配置された複数のスロット31および複数のリール保持部32を有する。複数のスロット31には、フィーダ33が着脱可能にそれぞれセットされる。部品供給装置30は、多数の電子部品を収納するキャリアテープをフィーダ33により送り移動させて、フィーダ33の先端側に位置する供給位置Psにおいて電子部品を取り出し可能に供給する。リール保持部32は、キャリアテープが巻回されたリールを交換可能に保持する。
部品移載装置40は、X軸方向およびY軸方向に移動可能に構成される。部品移載装置40は、電子部品装着機10の長手方向の後部側(図2の上側)から前部側の部品供給装置30の上方にかけて配置されている。部品移載装置40は、ヘッド駆動装置41、移動台42、装着ヘッド43、および吸着ノズル44を備える。ヘッド駆動装置41は、直動機構により移動台42をXY軸方向に移動可能に構成されている。
装着ヘッド43は、図示しないクランプにより移動台42に固定される。また、装着ヘッド43には、複数の吸着ノズル44が着脱可能に設けられる。装着ヘッド43は、Z軸と平行なR軸回りに回転可能に、且つ昇降可能に各吸着ノズル44を支持する。吸着ノズル44は、装着ヘッド43に対する昇降位置や角度、負圧の供給状態を制御される。吸着ノズル44は、負圧を供給されることにより、フィーダ33の供給位置Psにおいて供給される電子部品を吸着して保持する保持部材である。
部品カメラ51および基板カメラ52は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を有するデジタル式の撮像装置である。部品カメラ51および基板カメラ52は、通信可能に接続された制御装置60による制御信号に基づいてカメラ視野に収まる範囲の撮像を行い、当該撮像により取得した画像データを制御装置60に送出する。
部品カメラ51は、光軸が鉛直方向(Z軸方向)の上向きとなるように電子部品装着機10の基台に固定され、部品移載装置40の下方から撮像可能に構成される。より具体的には、部品カメラ51は、吸着ノズル44に保持された状態の電子部品の下面を撮像可能に構成される。基板カメラ52は、光軸が鉛直方向(Z軸方向)の下向きとなるように部品移載装置40の移動台42に設けられる。基板カメラ52は、回路基板Bdを撮像可能に構成されている。
ノズルステーション55は、電子部品装着機10の基台に設置される。ノズルステーション55は、複数の吸着ノズル44を着脱可能に保持する。ノズルステーション55は、吸着ノズル44の交換処理において、装着ヘッド43から取り外された吸着ノズル44を保持するとともに、別の吸着ノズル44を取り出し可能に保持する。これにより、電子部品装着機10は、装着処理の実行中に、装着対象の電子部品の種別に応じて吸着ノズル44を自動的に交換可能に構成される。
(制御装置60の構成)
制御装置60は、主として、CPUや各種メモリ、制御回路により構成される。制御装置60は、電子部品の装着処理を制御する。装着処理は、制御プログラムにより指定される種々の電子部品を複数の保持部材により保持した後に回路基板に移載するピックアンドプレースサイクル(以下、PPサイクル)を複数回に亘って繰り返す処理である。電子部品装着機10による装着処理の詳細については後述する。制御装置60は、図3に示すように、装着制御部61、記憶装置62、ミス検出部63、リカバリ制御部64、および交換制御部65を備える。
装着制御部61は、装着ヘッド43の位置や吸着機構の動作を制御する。装着制御部61は、装着処理において、電子部品装着機10に複数設けられた各種センサから出力される情報、画像処理などによる認識処理の結果を入力する。そして、装着制御部61は、記憶装置62に記憶されている制御プログラム、各種センサによる情報、各種の認識処理の結果に基づいて、部品移載装置40へと制御信号を送出する。これにより、装着ヘッド43に支持された吸着ノズル44の位置および回転角度が制御される。
記憶装置62は、ハードディスク装置などの光学ドライブ装置、またはフラッシュメモリなどにより構成される。この記憶装置62には、制御プログラム、制御情報、画像データ、画像処理による各種処理の一時データなどが記憶される。また、記憶装置62には、リカバリ処理を実行するか否かの基準となる閾値が記憶される。
ミス検出部63は、生産処理において複数の供給位置Psで供給される種々の電子部品を回路基板Bdに移載する装着処理の実行中に電子部品が適正に移載されない装着ミスを検出する。上記の「装着ミス」には、電子部品の吸着ミス、吸着状態の電子部品の不良、吸着状態の電子部品の姿勢異常、および装着後の電子部品の異常が含まれる。本実施形態において、ミス検出部63は、部品カメラ51の撮像により得られた画像データに基づいて、吸着された電子部品の状態を認識する。
ミス検出部63は、上記の電子部品の状態認識によって、吸着ノズル44が電子部品を保持しているか否か、電子部品の良否、および電子部品の姿勢の適否を判定する。ミス検出部63は、例えば電子部品を保持すべき吸着ノズル44が電子部品を保持していない場合に、吸着ミスが発生したものと判定する。なお、吸着ミスの原因としては、フィーダ33における部品切れや、吸着ノズル44の先端部の異常による吸着力の低下などがある。
リカバリ制御部64は、装着処理の実行中に電子部品が適正に移載されない装着ミスが検出された場合に、再度の移載を試行するリカバリ処理を実行する。リカバリ制御部64は、例えば複数回に亘る吸着動作において連続した吸着ミスの回数が閾値未満の場合に、再度の吸着動作により電子部品を吸着するリカバリ処理を実行する。リカバリ処理において、吸着ミスに係る電子部品の吸着が試行され、電子部品が正常に吸着された場合には、当該電子部品が回路基板Bdに装着される。
このように、吸着ミスを含む装着ミスの対応処理の一つであるリカバリ処理は、吸着ミスが偶発的に発生したものとして自動的な復旧を試行するものであり、装着処理の中断(電子部品装着機10の停止)を伴わない処理である。しかしながら、装着ミスの原因によっては、例えばフィーダ33におけるキャリアテープの交換処理などのオペレータによる復旧作業が必要とされることがある。
そこで、リカバリ制御部64は、上記のように複数回に亘る吸着動作において連続した同一の装着ミスの回数が閾値未満の場合に、同一の供給位置Psを用いたリカバリ処理を実行する。なお、上記の閾値は、リカバリ処理を実行するか否かの基準となる設定値である。閾値は、オペレータにより予め初期値が設定されて、記憶装置62に記憶されている。そして、リカバリ制御部64は、連続した同一の装着ミスの回数が閾値に達した場合に、当該装着ミスの回復には復旧作業が必要とされることから、装着処理を中断する。
上記のような構成により、電子部品装着機10は、制御プログラムにより指定される種々の電子部品を複数の保持部材により保持した後に回路基板に移載するPPサイクルを複数回に亘って繰り返す装着処理を実行する。また、電子部品装着機10は、装着処理の実行中に電子部品が適正に移載されない装着ミスが検出された場合に、再度の移載を試行するリカバリ処理を実行可能に構成されている。
交換制御部65は、装着処理の実行中に複数の吸着ノズル44の少なくとも一部を他の吸着ノズル44に交換する交換処理を実行する。詳細には、交換制御部65は、制御プログラムに基づいて、連続するPPサイクルの間で装着ヘッド43が支持する複数の吸着ノズル44の一部または全部を、ノズルステーション55に保持された吸着ノズル44と交換する。この交換処理は、例えば装着する電子部品の寸法や形状等に吸着ノズル44のノズル種別を対応させるために実行される。
(最適化装置80の詳細構成)
装着処理の最適化装置80は、複数の電子部品装着機10に送出される制御プログラムを対象として最適化処理を実行する。最適化装置80は、制御プログラムを装着処理に要するサイクルタイム短縮の観点から、またリカバリ処理の実行に伴う生産性の低下を抑制する観点から最適化する。これにより、サイクルタイムを短縮しつつ偶発的な装着ミスに対してリカバリ処理を可能として、結果として生産効率の向上が図られている。
最適化装置80は、図3に示すように、最適化装置80に兼用される管理装置70の記憶装置72と、工程設計部81と、ラインバランス調整部82と、動作設定部83とを備える。記憶装置72には、装着ミス情報Ie、移載難度情報Icが記憶されている。上記の装着ミス情報Ieは、装着ミスの発生頻度を部品種別ごとに示す情報である。所定の部品種別の装着ミスの発生頻度は、例えば複数の電子部品装着機10のそれぞれによる装着処理において検出された装着ミスを集計することにより算出される実績値である。装着ミスの発生頻度は、装着ミスの発生回数や、装着数に対する装着ミスの発生回数、リカバリ処理を実行されることなく適正に装着される確率を示す装着成功率の逆数などにより示される。また、装着ミス情報Ieには、装着ミスが発生したときの装着条件(使用された吸着ノズルの種別、移載動作の速度など)が含まれる構成としてもよい。
移載難度情報Icは、電子部品の移載難度を部品種別ごとに予め設定された情報である。所定の部品種別の移載難度は、例えば当該部品種別の装着に慎重を期するように最適化装置80に促すことなどを目的として設定され、オペレータが経験等に基づいて任意に設定可能な設定値である。移載難度情報Icは、図4に示すように、電子部品の寸法および形状、並びに装着処理において電子部品の保持に用いられる保持部材(吸着ノズル44、チャック装置)と電子部品との間に発生する摩擦力を示す値のうち少なくとも一つを電子部品の移載難度として設定されるようにしてもよい。これにより、オペレータが直接的に移載難度を入力する方法に加えて、電子部品の寸法等を加味して移載難度が自動的に算出され得る。
工程設計部81は、複数の電子部品装着機10による装着処理において移載される電子部品の部品種別および数量を割り振る。具体的には、工程設計部81は、基板製品に装着される電子部品の部品種別および装着位置を含む設計情報に基づいて、生産ライン1を構成する電子部品装着機10の台数に応じて装着処理の工程数を決定する。このとき、工程設計部81は、それぞれの電子部品装着機10による装着処理に要するサイクルタイムが平均化されるようにラインバランスを考慮して、各工程で装着すべき電子部品の部品種別および数量を設計する。
しかしながら、部品供給装置30における電子部品の供給位置Psから装着位置までの距離が電子部品ごとに相違し、部品種別によっては移載動作の速度に制約があるなどの事情によってボトルネック工程が発生する。上記の「ボトルネック工程」とは、複数の電子部品装着機10によって同時に実行可能な装着処理(各工程)のうちそれぞれの装着処理に要するサイクルタイムが最長のものをいう。
ラインバランス調整部82は、装着ミスの発生頻度が高い部品種別、または電子部品の移載難度の高い部品種別の電子部品がボトルネック工程とは異なる装着処理において優先して移載されるように調整する。具体的には、ラインバランス調整部82は、先ず、工程設計部81により設計された各工程からボトルネック工程を抽出する。そして、ラインバランス調整部82は、当該ボトルネック工程に装着ミスの発生によってリカバリ処理が必要とされる可能性の高い部品種別が含まれている場合には、その部品種別の装着を他工程に移動させて、代わりに他工程で装着する他の部品種別の装着をボトルネック工程に移動させる。
上記のように最適化された各装着処理によると、ボトルネック工程とは異なる装着処理において装着ミスが検出されてリカバリ処理を実行したとしても、当該リカバリ処理の所要時間を含む装着処理のサイクルタイムがボトルネック工程のサイクルタイムよりも短ければ生産処理全体への影響を防止できる。また、リカバリ処理の所要時間を含む装着処理のサイクルタイムがボトルネック工程のサイクルタイムよりも長い場合でも、当該リカバリ処理をボトルネック工程で実行するよりも最大のサイクルタイムが小さくなるため、生産処理全体への影響が小さくなる。
動作設定部83は、最適化処理において、電子部品装着機10による装着処理における移載動作を設定し、当該装着処理に用いられる制御プログラムの最適化を行う。また、本実施形態において、動作設定部83は、リカバリ処理の実行に伴う生産性の低下を抑制するために、全てのPPサイクルのうち初回および最終回を除くPPサイクルの少なくとも一つにおいて複数の保持部材(吸着ノズル44)の一部が電子部品の保持を指定されない未指定状態となるように装着処理における移載動作を設定する。
ここで、上記の「全てのPPサイクル」とは、基板製品の生産に必要な装着処理のうち生産ライン1を構成する一台の電子部品装着機10が担う一工程でなされるPPサイクルである。一台の電子部品装着機10は、搬送される回路基板ごとに装着処理(一工程)を実行し、基板製品の生産数に応じて同様の装着処理を繰り返す。
ここで、電子部品装着機10の装着ヘッド43が例えば8本の吸着ノズル44を支持する構成であり、工程設計部81により一工程で装着される電子部品の数量を68個に設定されたものとする。この場合には、通常の最適化処理では、初回〜第8回のPPサイクルにて8個ずつの電子部品を移載し、最終回(第9回)に残りの4個の電子部品を移載するように移載動作が設定される。このとき、最終回のPPサイクルにおいては、8本の吸着ノズル44のうち4本が電子部品を保持しない未指定状態に設定される。
なお、上記のように通常の最適化処理により生成された制御プログラムに従う装着処理において装着ミスが検出された場合には、電子部品装着機10のリカバリ制御部64は、装着ミスが検出されたPPサイクルの直後、または最終回のPPサイクルの後にリカバリ処理用のPPサイクルを追加し、当該PPサイクルにおいて装着ミスに係る電子部品を再度の移載するように試行する。つまり、リカバリ処理の実行に伴って、PPサイクルの回数が当初予定されている回数(上記の例では全9回)から増加することになる。
これに対して、本実施形態の動作設定部83は、上記のように、リカバリ処理の実行に伴う生産性の低下を抑制するために、全てのPPサイクルのうち初回および最終回を除くPPサイクルの少なくとも一つにおいて複数の吸着ノズル44の一部が未指定状態となるように制御プログラムを最適化する。このように、動作設定部83は、所定のPPサイクルにおいて複数の吸着ノズル44の一部を未指定状態とすることにより、以前のPPサイクルで装着ミスが検出された場合に、未指定状態の吸着ノズル44が電子部品を保持するように指定されて装着ミスに対するリカバリ処理の実行を可能とする。
具体的には、上記の例において第2回〜最終回(第9回)のPPサイクルに合計4本の未指定状態の吸着ノズル44を設定する。これにより、初回〜第8回の間に装着ミスが検出された場合に、リカバリ制御部64は、以降のPPサイクルにおいて未指定状態の吸着ノズル44に装着ミスに係る部品種別の電子部品を保持するように指定し、通常のPPサイクルを兼ねたリカバリ処理を実行できる。これにより、当該PPサイクルにおいて装着ミスが回復されると、リカバリ処理用にPPサイクルを追加する必要がなく、リカバリ処理の実行に伴う生産性の低下が抑制される。
また、動作設定部83は、装着ミス情報Ieおよび移載難度情報Icに基づいて、全てのPPサイクルに対する部品種別を割り振り、また未指定状態とする吸着ノズル44の数量の算出等を行う。これにより、動作設定部83は、リカバリ処理が必要とされる可能性の高い部品種別ほどリカバリ処理の試行機会を確保するとともに、リカバリ処理用のPPサイクルの追加を抑制することで、リカバリ処理の実行に伴う生産性の低下の抑制を図っている。
(制御プログラムの最適化処理)
最適化装置80による制御プログラムの最適化処理について、図5〜図7を参照して説明する。ここでは、生産ライン1は、電子部品装着機10である第一装着機M1、第二装着機M2、第三装着機M3、および第四装着機M4を含む複数の電子部品装着機10により構成されるものとする。また、第一装着機M1は、装着ヘッド43により8本の吸着ノズル44を支持し、1回のPPサイクルにおいて最大8個の電子部品を保持可能に構成されているものとする。
最適化処理において、最適化装置80の工程設計部81は、図5に示すように、先ず各種データを取得する(ステップ11(以下、「ステップ」を「S」と表記する))。詳細には、工程設計部81は、記憶装置72に記憶されている基板製品の設計情報、装着ミス情報Ie、および移載難度情報Icを取得する。次に、工程設計部81は、取得した各種データに基づいて、複数の電子部品装着機10による装着処理において移載される電子部品の部品種別および数量を割り振ることにより各工程を設計する工程設計処理を実行する(S12)。
ここで、基板製品の生産に必要な電子部品には、形状や大きさが特殊であり対応する専用の保持部材を要したり、または装着前の良否判定を必要となったりする特殊部品が含まれることがある。また、電子部品同士の位置関係等により装着順に制約が生じることがある。そこで、上記の工程設計処理(S12)では、特殊部品を装着可能な電子部品装着機10に特殊部品の装着を割り当て、また装着順に制約がある電子部品を別工程に設定するなどした上で、各工程のサイクルタイムが平均化されるように設計される。
続いて、ラインバランス調整部82は、工程設計処理(S12)により設定された各装着処理のうちボトルネック工程を特定する(S13)。具体的には、ラインバランス調整部82は、図6に示すように、各装着処理が電子部品装着機10によりそれぞれ実行された場合のサイクルタイムを算出する。そして、ラインバランス調整部82は、各サイクルタイムのうち最大となる装着処理をボトルネック工程として特定する。ここでは、第三装着機M3に設定された装着処理がボトルネック工程であるものとする。
ラインバランス調整部82は、装着ミス情報Ieに基づいて装着ミスの発生頻度が高い部品種別を特定し、また移載難度情報Icに基づいて電子部品の移載難度の高い部品種別を特定する。そして、ラインバランス調整部82は、上記のように特定された部品種別の電子部品がボトルネック工程とは異なる装着処理において優先して移載されるように、且つ各装着処理のサイクルタイムが平均化されるように調整する(S14)。つまり、ラインバランス調整部82は、ボトルネック工程に装着ミスの発生によってリカバリ処理が必要とされる可能性の高い部品種別と、ボトルネック工程以外の装着処理に割り振られた部品種別とを交換するなどして調整する。
ラインバランス調整部82は、上記の調整(S14)によって変動する各装着処理のサイクルタイムを再度算出し、これらのラインバランスが規定の範囲内にあるか否かを判定する(S15)。現在のラインバランスが規定の範囲にない場合には(S15:No)、ラインバランス調整部82は、ボトルネック工程の特定(S13)および調整処理(S14)を繰り返す。これにより、調整後のラインバランスが規定の範囲内となった場合には(S15:Yes)、各装着処理のサイクルタイムの平均化が図られ、且つ装着ミスの原因となりやすい部品種別がボトルネック工程以外の装着処理に割り振られる。
動作設定部83は、所定の装着処理に振り分けられた電子部品の部品種別のうち、装着ミス情報Ieに基づいて装着ミスの発生頻度が高い部品種別を特定し、または移載難度情報Icに基づいて電子部品の移載難度の高い部品種別を特定する(S21)。つまり、動作設定部83は、電子部品装着機10による装着処理ごとに割り振られた複数の部品種別を対象に、それぞれの装着ミスの発生頻度および移載難度の少なくとも一方を把握する。本実施形態において、動作設定部83は、装着ミスの発生頻度および移載難度の何れか一方でも高い値の部品種別を特定する。
そして、動作設定部83は、上記のように特定された部品種別の電子部品が装着処理において優先して移載されるように、装着処理における移載動作を設定する(S22)。つまり、動作設定部83は、1回のPPサイクルにおいて保持可能な電子部品の数量、および装着処理に割り振られた電子部品の数量に基づいてPPサイクルの回数を設定するとともに、全てのPPサイクルにおいてリカバリ処理が必要とされる可能性の高い部品種別(装着ミスの原因となりやすい部品種別)の電子部品が前側のPPサイクルにて移載されるように設定する。
これにより、装着処理において装着ミスが検出された場合に、リカバリ処理が必要とされる可能性の高い部品種別ほど、残りのPPサイクルの数量が多くなる。このようにして、当該残りのPPサイクルにおいて未指定状態の吸着ノズル44を用いて上記の装着ミスに対するリカバリ処理を実行可能とし、リカバリ処理の試行機会の確保を図っている。
次に、動作設定部83は、設定された全てのPPサイクルにおいて異なる2つのPPサイクルのうち前側のPPサイクルにおいて移載される電子部品の部品種別に係る装着ミスの発生頻度、または電子部品の移載難度に基づいて、後側のPPサイクルにおいて未指定状態とする吸着ノズル44の数量を算出する(S23)。さらに、動作設定部83は、所定のPPサイクルにおいて移載される電子部品の部品種別に係る装着ミスの発生頻度、または電子部品の移載難度に基づいて、以降のPPサイクルのうち複数の吸着ノズル44の一部を未指定状態とするPPサイクルの回数を算出する(S24)。
つまり、動作設定部83は、前側のPPサイクルに設定された電子部品に、例えば規定以上の装着ミスの発生頻度である部品種別、または規定上の移載難度である部品種別の電子部品が含まれている場合に、その数量に応じて後側のPPサイクルにおいて未指定状態とする吸着ノズル44を算出し(S23)、且つ未指定状態の吸着ノズル44を一部に有するPPサイクルの回数を算出する(S24)。
そして、動作設定部83は、当初設定された移載動作に対して、S23,S24にて算出された数量の未指定状態の吸着ノズル44が含まれるように、全てのPPサイクルを調整する(S25)。このとき、動作設定部83は、必要に応じてPPサイクルの数量を増加させてもよい。具体的には、第一装着機M1が1回のPPサイクルにおいて保持可能な電子部品の最大数が8個であり、第一装着機M1による装着処理で装着する電子部品の数量が68個ならば、PPサイクルの最小数は9回となる。
上記のようにPPサイクルが最小数の9回である場合には、未指定状態の吸着ノズル44は、4本となる。これに対して、S23,S24にて算出された未指定状態に設定すべき吸着ノズル44の数量が4本を超えている場合には、第一装着機M1による装着処理に10回以上のPPサイクルを確保し、各PPサイクルに未指定状態の吸着ノズル44が含まれるように適宜調整される(S25)。結果として、第一装着機M1による装着処理に用いられる制御プログラムが最適化される(図7を参照)。
これにより、複数のPPサイクルにおいて未指定状態の吸着ノズル44の数量は、装着ミスの発生頻度等に応じて偏って設定されたり、結果として平均的に設定されたりすることになる。また、リカバリ処理の必要性に応じて未指定状態の吸着ノズル44の数量が設定されるので、装着ミスが複数検出された場合にも対応したリカバリ処理を実行可能にできる。また、リカバリ処理の必要性に応じて未指定状態の吸着ノズル44がPPサイクルに確保されるので、再度の装着ミスが検出された場合にも対応したリカバリ処理を実行可能にできる。
動作設定部83は、全ての電子部品装着機10による装着処理を対象としてPPサイクルの設定が終了したか否か判定する(S26)。PPサイクルの設定が終了していない場合には(S26:No)、動作設定部83は、上記の処理(S21〜S25)を繰り返す。これにより、各装着処理の実行に用いられる制御プログラムが最適化される。
(電子部品の装着処理)
電子部品装着機10による電子部品の装着処理について、図7および図8を参照して説明する。ここでは、上記の装着処理は、生産ライン1を構成する複数の電子部品装着機10の一である第一装着機M1により実行されるものとする。第一装着機M1は、装着処理の実行前において、最適化装置80により最適化された制御プログラムが送出されている。
装着処理において、第一装着機M1の装着制御部61は、制御プログラムに従って、図7および図8に示すように、PPサイクルを実行する(S30)。詳細には、装着制御部61は、先ず制御プログラムにより指定される種々の電子部品を複数の吸着ノズル44により保持する吸着処理を実行する(S31)。これにより、フィーダ33により供給された電子部品を吸着して保持する吸着動作が、複数の吸着ノズル44ごとに順次実行される。
次に、装着制御部61は、装着ヘッド43が回路基板Bdにおける装着位置の上方へと移動している間に、吸着ノズル44に保持されている電子部品の保持状態の認識処理を実行する(S32)。詳細には、装着制御部61は、部品カメラ51の撮像により得られた画像データを取得して、各吸着ノズル44に電子部品が保持されているか否か、および保持されている電子部品の姿勢の良否を画像処理により認識する。
その後に、装着制御部61は、保持されている複数の電子部品を回路基板Bdに順次移載する移載処理を実行する(S33)。このとき、装着制御部61は、状態認識処理(S32)により認識された電子部品の保持状態に応じて吸着ノズル44の位置および角度を補正して、電子部品の移載動作を制御する。
続いて、制御装置60は、装着ミスが検出されたか否かに基づいて、リカバリ処理の要否を判定する(S40)。具体的には、制御装置60は、例えば状態認識処理(S32)において、一部の吸着ノズル44が電子部品を吸着していない吸着ミスを検出したり、吸着状態の電子部品が不良であったり、部品種別が間違っていたりした場合に、リカバリ処理が必要であると判定する(S40:Yes)。
その他に、制御装置60は、特定の部品種別によっては、吸着状態の電子部品を側方から撮像して得られた画像データや、装着後の電子部品を基板カメラ52により撮像して得られた画像データに基づいて、さらに詳細な状態認識処理を行い、当該処理の結果に基づいてリカバリ処理の要否を判定してもよい。
一方で、制御装置60は、1回のPPサイクル(S30)が正常に実行され、リカバリ処理が不要である判定した場合には(S40:No)、全てのPPサイクルが終了したか否かを判定する(S50)。全てのPPサイクルが終了していない場合には(S50:No)、次回以降のPPサイクル(S30)の実行に移行する。
上記のように、装着ミスが発生しない状態ではリカバリ処理が不要であり、全ての電子部品の装着が終了するまでPPサイクル(S30)が繰り返される。これにより、装着制御部61は、最適化された制御プログラムに基づいて、装着ミスの発生頻度が高い部品種別、または電子部品の移載難度の高い部品種別の電子部品が装着処理において優先して移載されるように装着処理における移載動作を制御する。
これに対して、装着ミスが検出されてリカバリ処理が必要と判定された場合には(S40:Yes)、リカバリ制御部64は、装着ミスの内容に応じた対応処理を実行する(S60)。ここでは、部品供給装置30により供給される電子部品が吸着されず、状態認識処理(S32)にて電子部品が保持されていないものと判定された場合を想定して説明する。
リカバリ制御部64は、先ず同一のフィーダ33を用いた複数回に亘る吸着動作において連続した吸着ミスの回数Nが、記憶装置62に記憶されている閾値Trに達しているか両者を比較する(S61)。上記の閾値Trは、リカバリ処理を実行するか否かの基準となる設定値である。連続した吸着ミスの回数Nが閾値Tr未満の場合には(S61:Yes)、リカバリ制御部64は、以降のPPサイクル(S30)において未指定状態の吸着ノズル44が設定されているか否かを判定する(S62)。
以降のPPサイクル(S30)において未指定状態とする吸着ノズル44が設定されている場合には(S62:Yes)、リカバリ制御部64は、未指定状態に設定された吸着ノズル44を含むPPサイクル(S30)が吸着ノズル44の交換処理の実行前であるか否かを判定する(S63)。交換処理の実行前であるか、そもそも制御プログラムに吸着ノズル44の交換処理が含まれていない場合には(S63:Yes)、以降のPPサイクル(S30)において未指定状態の吸着ノズル44が電子部品を保持するように指定する(S64)。
また、以降のPPサイクル(S30)において未指定状態とする吸着ノズル44が設定されていない場合、例えば装着ミスが検出されたPPサイクルが最終回であった場合には(S62:No)、リカバリ制御部64は、新たにPPサイクルを追加し(S65)、当該PPサイクルにおいて所定の吸着ノズル44に装着ミスに係る部品種別の電子部品を保持するように指定する(S64)。
また、未指定状態とする吸着ノズル44が設定されているPPサイクルが吸着ノズル44の交換処理の実行後となっている場合には(S63:No)、リカバリ制御部64は、交換処理の前に新たにPPサイクルを追加し(S65)、当該PPサイクルにおいて所定の吸着ノズル44に装着ミスに係る部品種別の電子部品を保持するように指定する(S64)。このようにして、リカバリ制御部64は、交換処理の前に装着ミスに対するリカバリ処理が実行されるように制御する。
そして、終了判定(S50:No)を経て、以降のPPサイクル(S30)において、当初未指定状態であった吸着ノズル44が装着ミスに係る部品種別の電子部品を吸着し、再度の移載が試行される。このように、リカバリ制御部64は、装着ミスが検出されたPPサイクル(S30)以降のPPサイクル(S30)にリカバリ処理を兼ねる動作を付加することにより、装着ミスの回復を図る。
このような構成によると、リカバリ制御部64は、検出された装着ミスに対するリカバリ処理において再度の装着ミスが検出された場合に、以降のPPサイクルにおいて未指定状態の吸着ノズル44を用いて電子部品を保持し、再度の装着ミスに対するリカバリ処理を実行することになる。そして、連続した同一の装着ミスの回数Nが閾値Trに達した場合には(S61:No)、リカバリ制御部64は、リカバリ処理を実行することなく、装着処理を中断する。
このとき、制御装置60は、例えば装着ミスが部品切れにより発生したものと判断した場合には、装着処理を中断するとともに、オペレータに電子部品の補給を促すように通知する。このとき、制御装置60は、例えば制御装置60の表示部にエラー内容を表示して、オペレータに対して復旧作業をするように案内するようにしてもよい。
(実施形態の構成による効果)
最適化装置80は、電子部品装着機10による装着処理を最適化する。電子部品装着機10は、制御プログラムにより指定される種々の電子部品を複数の保持部材(吸着ノズル44)により保持した後に回路基板Bdに移載するピックアンドプレースサイクル(以下、PPサイクル)を複数回に亘って繰り返す装着処理を実行し、装着処理の実行中に電子部品が適正に移載されない装着ミスが検出された場合に、再度の移載を試行するリカバリ処理を実行する。
最適化装置80は、全てのPPサイクル(S30)のうち初回および最終回を除くPPサイクル(S30)の少なくとも一つにおいて複数の保持部材(吸着ノズル44)の一部が電子部品の保持を指定されない未指定状態となるように装着処理における移載動作を設定する動作設定部83を備える。動作設定部83は、所定のPPサイクル(S30)において複数の保持部材(吸着ノズル44)の一部を未指定状態とすることにより、以前のPPサイクル(S30)で装着ミスが検出された場合に、未指定状態の保持部材(吸着ノズル44)が電子部品を保持するように指定されて装着ミスに対するリカバリ処理の実行を可能とする。
電子部品装着機10は、制御プログラムにより指定される種々の電子部品を複数の保持部材(吸着ノズル44)により保持した後に回路基板Bdに移載するピックアンドプレースサイクル(以下、PPサイクル(S30))を複数回に亘って繰り返す装着処理を実行する装着制御部61と、装着処理の実行中に電子部品が適正に移載されない装着ミスが検出された場合に、再度の移載を試行するリカバリ処理を実行するリカバリ制御部64と、を備える。
装着制御部61は、制御プログラムに基づいて、全てのPPサイクル(S30)のうち初回および最終回を除くPPサイクル(S30)の少なくとも一つにおいて複数の保持部材(吸着ノズル44)の一部が電子部品を保持しない未指定状態となるように装着処理における移載動作を制御する。リカバリ制御部64は、装着ミスが検出された場合に、以降のPPサイクル(S30)において未指定状態の保持部材(吸着ノズル44)が電子部品を保持するように指定し、装着ミスに対するリカバリ処理を実行する。
このような構成によると、装着処理の所定のPPサイクル(S30)において装着ミスが検出された場合に、電子部品装着機10は、以降のPPサイクル(S30)において未指定状態の吸着ノズル44を用いて装着ミスに対するリカバリ処理を実行することができる。つまり、実行予定のPPサイクル(S30)にリカバリ処理を兼ねる動作が付加される。これにより、当該PPサイクル(S30)において装着ミスが回復されると、リカバリ処理のために新たにPPサイクル(S30)を追加する必要がなくなり、リカバリ処理の所要時間を短縮することができる。よって、装着ミスに対するリカバリ処理の実行に伴う生産性の低下を抑制できる。
また、装着ミスが検出された後のPPサイクル(S30)においてリカバリ処理が実行されることになるので、例えば制御プログラムに予定された全てのPPサイクル(S30)が実行された後にリカバリ処理を実行する構成と比較して、早期に装着ミスが回復される。このような即時リカバリによると、例えば電子部品の装着順に制約がある場合に対応しやすい。また、装着処理にノズル交換が含まれている場合には、リカバリ処理のためのノズル交換の発生が抑制され、リカバリ処理の所要時間を確実に短縮できる。
また、最適化装置80は、装着ミスの発生頻度を部品種別ごとに示す装着ミス情報Ie、または電子部品の移載難度を部品種別ごとに予め設定された移載難度情報Icを記憶する記憶装置72をさらに備える。動作設定部83は、装着ミスの発生頻度が高い部品種別、または電子部品の移載難度の高い部品種別の電子部品が装着処理において優先して移載されるように、装着処理における移載動作を設定する(S22)。
また、電子部品装着機10における制御装置60の装着制御部61は、制御プログラムに基づいて、装着ミスの発生頻度が高い部品種別、または電子部品の移載難度の高い部品種別の電子部品が装着処理において優先して移載されるように装着処理における移載動作を制御する。
このような構成によると、全てのPPサイクル(S30)においてリカバリ処理が必要とされる可能性の高い部品種別の電子部品が優先して装着される。これにより、装着ミスが検出された場合には、リカバリ処理が必要とされる可能性の高い部品種別ほど、残りのPPサイクル(S30)の数量が多くなる。そのため、当該残りのPPサイクル(S30)において未指定状態の吸着ノズル44を用いて上記の装着ミスに対するリカバリ処理を実行でき、リカバリ処理の試行機会を増加できる。結果として、リカバリ処理の実行に伴うPPサイクル(S30)の増加を抑制できる。
また、最適化装置80は、装着ミスの発生頻度を部品種別ごとに示す装着ミス情報Ie、または電子部品の移載難度を部品種別ごとに予め設定された移載難度情報Icを記憶する記憶装置72をさらに備える。動作設定部83は、異なる2つのPPサイクル(S30)のうち前側のPPサイクル(S30)において移載される電子部品の部品種別に係る装着ミスの発生頻度、または電子部品の移載難度に基づいて、後側のPPサイクル(S30)において未指定状態とする保持部材(吸着ノズル44)の数量を算出する(S23)。
このような構成によると、複数のPPサイクル(S30)において未指定状態の吸着ノズル44の数量は、装着ミスの発生頻度等に応じて偏って設定されたり、結果として平均的に設定されたりすることになる。これにより、リカバリ処理の必要性に応じて未指定状態の吸着ノズル44の数量が設定されるので、装着ミスが複数検出された場合にも対応が可能となり、また装着ミスの早期回復を図ることができる。
また、最適化装置80は、装着ミスの発生頻度を部品種別ごとに示す装着ミス情報Ie、または電子部品の移載難度を部品種別ごとに予め設定された移載難度情報Icを記憶する記憶装置72をさらに備える。動作設定部83は、所定のPPサイクル(S30)において移載される電子部品の部品種別に係る装着ミスの発生頻度、または電子部品の移載難度に基づいて、以降のPPサイクル(S30)のうち複数の保持部材(吸着ノズル44)の一部を未指定状態とするPPサイクル(S30)の回数を算出する(S24)。
このような構成によると、リカバリ処理において再度の装着ミスが検出された場合に、以降のPPサイクル(S30)に設定された未指定状態の吸着ノズル44を用いて、当該装着ミスに対する再度のリカバリ処理を実行することができる。これにより、リカバリ処理の必要性に応じて未指定状態の吸着ノズル44をPPサイクル(S30)に確保することができるので、再度の装着ミスが検出された場合にも対応が可能となり、また装着ミスの早期回復を図ることができる。
最適化装置80は、電子部品装着機10による装着処理を最適化する。電子部品装着機10は、種々の電子部品を回路基板Bdに移載する装着処理の実行中に電子部品が適正に移載されない装着ミスを検出した場合に、再度の移載を試行するリカバリ処理を実行し、回路基板Bdの搬送方向に複数並設され、基板製品を生産する生産ライン1を構成する。複数の電子部品装着機10によって同時に実行可能な装着処理のうちそれぞれの装着処理に要するサイクルタイムが最長のものをボトルネック工程と定義する。
最適化装置80は、装着ミスの発生頻度を部品種別ごとに示す装着ミス情報Ie、または電子部品の移載難度を部品種別ごとに予め設定された移載難度情報Icを記憶する記憶装置72と、複数の電子部品装着機10による装着処理において移載される電子部品の部品種別および数量を割り振る工程設計部81と、装着ミスの発生頻度が高い部品種別、または電子部品の移載難度の高い部品種別の電子部品がボトルネック工程とは異なる装着処理において優先して移載されるように調整するラインバランス調整部82と、を備える。
このような構成によると、リカバリ処理が必要とされる可能性の高い部品種別の電子部品がボトルネック工程とは異なる装着処理に割り振られる。これにより、ボトルネック工程とは異なる装着処理において装着ミスが検出されてリカバリ処理を実行したとしても、当該リカバリ処理の所要時間を含む装着処理のサイクルタイムがボトルネック工程のサイクルタイムよりも短ければ生産処理全体への影響を防止でき、また長くても生産処理全体への影響を小さくできる。これにより、装着ミスに対するリカバリ処理の実行に伴う生産性の低下を抑制できる。
また、移載難度情報Icは、電子部品の寸法および形状、並びに装着処理において電子部品の保持に用いられる保持部材(吸着ノズル44)と電子部品との間に発生する摩擦力を示す値のうち少なくとも一つを電子部品の移載難度として設定されている。
このような構成によると、電子部品の寸法および形状等を電子部品の移載難度として設定することにより、このような移載難度を反映させた最適化がなされる。これにより、オペレータが直接的に移載難度を入力する方法に加えて、電子部品の寸法等を加味して移載難度が自動的に算出され得る。また、例えば仮に同一の部品種別の電子部品であっても使用される吸着ノズル44が異なれば、吸着ノズル44の種別に応じて移載難度を変動させ、装着処理をより高精度に最適化することができる。
また、電子部品装着機10は、装着処理の実行中に複数の保持部材(吸着ノズル44)の少なくとも一部を他の保持部材(吸着ノズル44)に交換する交換処理を実行する交換制御部65をさらに備える。リカバリ制御部64は、交換処理の実行前に装着ミスが検出された場合に、交換処理の実行前に装着ミスに対するリカバリ処理を実行する。
このような構成によると、電子部品装着機10は、連続するPPサイクル(S30)の間で吸着ノズル44の交換処理が実行される場合に、当該交換処理の実行以前に1または複数の装着ミスが検出されている場合には、当該装着ミスに対するリカバリ処理を交換処理の実行前に実行する。これにより、制御プログラムに予定されている全てのPPサイクル(S30)の後にリカバリ処理を実行する構成と比較すると、リカバリ処理のための交換処理の発生が抑制され、リカバリ処理の所要時間を確実に短縮できる。
<実施形態の変形態様>
(保持部材について)
実施形態において、電子部品を保持する保持部材は、負圧により電子部品を吸着する吸着ノズル44である構成とした。これに対して、保持部材としては、装着ヘッド43に複数支持されて、1回のPPサイクルにおいて複数の電子部品を同時に保持可能であれば、吸着ノズル44の他に、電子部品を把持するチャック装置としてもよい。このような構成においても、実施形態と同様の効果を奏する。
(リカバリ処理と吸着ノズル44の交換処理)
実施形態において、リカバリ制御部64は、装着処理に吸着ノズル44の交換処理が含まれる場合に、当該交換処理の実行前に検出された装着ミスについては交換処理の実行前にリカバリ処理を実行する構成とした。これに対して、リカバリ制御部64は、例えば吸着ノズル44の交換処理の実行後でも装着ミスに係る部品種別の電子部品を保持可能であれば、S63の判定を省略することが可能である。
1:生産ライン
10:電子部品装着機
20:基板搬送装置
30:部品供給装置
31:スロット、 32:リール保持部、 33:フィーダ
40:部品移載装置
41:ヘッド駆動装置、 42:移動台、 43:装着ヘッド
44:吸着ノズル(保持部材)
51:部品カメラ、 52:基板カメラ、 55:ノズルステーション
60:制御装置
61:装着制御部、 62:記憶装置
63:ミス検出部、 64:リカバリ制御部、 65:交換制御部
70:管理装置
71:管理制御部、 72:記憶装置
80:最適化装置
81:工程設計部、 82:ラインバランス調整部、 83:動作設定部
M1:第一装着機、 M2:第二装着機、 M3:第三装着機、 M4:第四装着機
Bd:回路基板、 Ps:供給位置
Ie:装着ミス情報、 Ic:移載難度情報

Claims (9)

  1. 電子部品装着機による装着処理を最適化する最適化装置であって、
    前記電子部品装着機は、制御プログラムにより指定される種々の電子部品を複数の保持部材により保持した後に回路基板に移載するピックアンドプレースサイクル(以下、PPサイクル)を複数回に亘って繰り返す前記装着処理を実行し、前記装着処理の実行中に前記電子部品が適正に移載されない装着ミスが検出された場合に、再度の移載を試行するリカバリ処理を実行し、
    前記最適化装置は、全ての前記PPサイクルのうち初回および最終回を除く前記PPサイクルの少なくとも一つにおいて前記複数の保持部材の一部が前記電子部品の保持を指定されない未指定状態となるように前記装着処理における移載動作を設定する動作設定部を備え、
    前記動作設定部は、所定の前記PPサイクルにおいて前記複数の保持部材の一部を前記未指定状態とすることにより、以前の前記PPサイクルで前記装着ミスが検出された場合に、前記未指定状態の保持部材が前記電子部品を保持するように指定されて前記装着ミスに対する前記リカバリ処理の実行を可能とする装着処理の最適化装置。
  2. 前記最適化装置は、前記装着ミスの発生頻度を部品種別ごとに示す装着ミス情報、または前記電子部品の移載難度を部品種別ごとに予め設定された移載難度情報を記憶する記憶装置をさらに備え、
    前記動作設定部は、前記装着ミスの発生頻度が高い部品種別、または前記電子部品の移載難度の高い部品種別の前記電子部品が前記装着処理において優先して移載されるように、前記装着処理における移載動作を設定する、請求項1に記載の装着処理の最適化装置。
  3. 前記最適化装置は、前記装着ミスの発生頻度を部品種別ごとに示す装着ミス情報、または前記電子部品の移載難度を部品種別ごとに予め設定された移載難度情報を記憶する記憶装置をさらに備え、
    前記動作設定部は、異なる2つの前記PPサイクルのうち前側の前記PPサイクルにおいて移載される前記電子部品の部品種別に係る前記装着ミスの発生頻度、または前記電子部品の移載難度に基づいて、後側の前記PPサイクルにおいて前記未指定状態とする前記保持部材の数量を算出する、請求項1または2に記載の装着処理の最適化装置。
  4. 前記最適化装置は、前記装着ミスの発生頻度を部品種別ごとに示す装着ミス情報、または前記電子部品の移載難度を部品種別ごとに予め設定された移載難度情報を記憶する記憶装置をさらに備え、
    前記動作設定部は、所定の前記PPサイクルにおいて移載される前記電子部品の部品種別に係る前記装着ミスの発生頻度、または前記電子部品の移載難度に基づいて、以降の前記PPサイクルのうち前記複数の保持部材の一部を前記未指定状態とする前記PPサイクルの回数を算出する、請求項1−3の何れか一項に記載の装着処理の最適化装置。
  5. 電子部品装着機による装着処理を最適化する最適化装置であって、
    前記電子部品装着機は、
    種々の電子部品を回路基板に移載する前記装着処理の実行中に前記電子部品が適正に移載されない装着ミスを検出した場合に、再度の移載を試行するリカバリ処理を実行し、
    前記回路基板の搬送方向に複数並設され、基板製品を生産する生産ラインを構成し、
    複数の前記電子部品装着機によって同時に実行可能な前記装着処理のうちそれぞれの前記装着処理に要するサイクルタイムが最長のものをボトルネック工程と定義し、
    前記最適化装置は、
    前記装着ミスの発生頻度を部品種別ごとに示す装着ミス情報、または前記電子部品の移載難度を部品種別ごとに予め設定された移載難度情報を記憶する記憶装置と、
    複数の前記電子部品装着機による前記装着処理において移載される前記電子部品の部品種別および数量を割り振る工程設計部と、
    前記装着ミスの発生頻度が高い部品種別、または前記電子部品の移載難度の高い部品種別の前記電子部品が前記ボトルネック工程とは異なる前記装着処理において優先して移載されるように調整するラインバランス調整部と、
    を備える装着処理の最適化装置。
  6. 前記移載難度情報は、前記電子部品の寸法および形状、並びに前記装着処理において前記電子部品の保持に用いられる保持部材と前記電子部品との間に発生する摩擦力を示す値のうち少なくとも一つを前記電子部品の移載難度として設定されている、請求項2−5の何れか一項に記載の装着処理の最適化装置。
  7. 制御プログラムにより指定される種々の電子部品を複数の保持部材により保持した後に回路基板に移載するピックアンドプレースサイクル(以下、PPサイクル)を複数回に亘って繰り返す装着処理を実行する装着制御部と、
    前記装着処理の実行中に前記電子部品が適正に移載されない装着ミスが検出された場合に、再度の移載を試行するリカバリ処理を実行するリカバリ制御部と、を備え、
    前記装着制御部は、前記制御プログラムに基づいて、全ての前記PPサイクルのうち初回および最終回を除く前記PPサイクルの少なくとも一つにおいて前記複数の保持部材の一部が前記電子部品を保持しない未指定状態となるように前記装着処理における移載動作を制御し、
    前記リカバリ制御部は、前記装着ミスが検出された場合に、以降の前記PPサイクルにおいて前記未指定状態の保持部材が前記電子部品を保持するように指定し、前記装着ミスに対する前記リカバリ処理を実行する電子部品装着機。
  8. 前記装着制御部は、前記制御プログラムに基づいて、前記装着ミスの発生頻度が高い部品種別、または前記電子部品の移載難度の高い部品種別の前記電子部品が前記装着処理において優先して移載されるように前記装着処理における移載動作を制御する、請求項7に記載の電子部品装着機。
  9. 前記電子部品装着機は、前記装着処理の実行中に前記複数の保持部材の少なくとも一部を他の保持部材に交換する交換処理を実行する交換制御部をさらに備え、
    前記リカバリ制御部は、前記交換処理の実行前に前記装着ミスが検出された場合に、前記交換処理の実行前に前記装着ミスに対する前記リカバリ処理を実行する、請求項7または8に記載の電子部品装着機。
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