JP2017183168A - ワイヤーハーネス及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】保護シートの剥離を防止でき、生産性の高いワイヤーハーネス及びその製造方法を提供する。【解決手段】ワイヤーハーネス1は、複数の絶縁電線21からなる電線束2と、電線束2を保護する保護シート3とを有している。保護シート3は、電線束2の周囲に巻回された電線保護部31と、電線保護部31から延設され、電線保護部31の外部において互いに重ね合わされている一対のタブ部32と、一対のタブ部32の材料から構成され、一対のタブ部32における一方のタブ部32aと他方のタブ部32bとを部分的につなぐ複数の連結部33とを有している。【選択図】図1
Description
本発明は、ワイヤーハーネス及びその製造方法に関する。
従来、自動車等の車両の分野において、複数本の絶縁電線からなる電線束を有するワイヤーハーネスが使用されている。また、電線束の外周には、絶縁電線を保護するための保護シートが巻回されることがある。保護シートとしては、比較的安価なポリ塩化ビニルからなるシートが多用されている。また、通常、保護シートには可塑剤が添加されている。
保護シートは、その一部が重ね合わされるようにして電線束の外周に巻回される。保護シートが重ね合わされた部分は、一般的には、両面粘着テープにより貼り合わされている。また、例えば特許文献1に記載されているように、保護シートを重ね合わせ、全体を熱溶着する方法も提案されている。
保護シートは、予め両面粘着テープが貼付された状態で保管され、ワイヤーハーネスの組み立てに供されることが多い。そのため、保管中にブリードした可塑剤が両面粘着テープに移行し、比較的早期に両面粘着テープの粘着力が低下するおそれがある。両面粘着テープの粘着力が低下すると、ワイヤーハーネスの製造過程において加わる引張力により両面テープが保護シートから剥離しやすくなる。
そこで、従来は、両面粘着テープの剥離を防止するために、ビニルテープや結束バンドをワイヤーハーネスに巻回する等の処理がなされている。しかし、これらの処理をワイヤーハーネスに施すと、コストの増大や生産性の悪化を招くという問題がある。
一方、特許文献1のように保護シートの熱溶着を行うためには、保護シート全体を予熱した後に、ワイヤーハーネスの長手方向の全長に亘って保護シートを加熱しつつ加圧する必要がある。そのため、比較的大掛かりな設備が必要となる。
また、熱溶着を行うためには、保護シートを比較的長時間に亘って加熱する必要がある。それ故、特許文献1の技術は、生産性を高めることが難しいという問題もある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、保護シートの剥離を防止でき、生産性の高いワイヤーハーネス及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、複数の絶縁電線を備えた電線束と、
該電線束を保護する保護シートとを有しており、
上記保護シートは、
上記電線束の周囲に巻回された電線保護部と、
該電線保護部から延設され、該電線保護部の外側において互いに重ね合わされている一対のタブ部と、
該一対のタブ部の材料から構成され、上記一対のタブ部のうち一方のタブ部と他方のタブ部とを部分的につなぐ複数の連結部とを有している、ワイヤーハーネスにある。
該電線束を保護する保護シートとを有しており、
上記保護シートは、
上記電線束の周囲に巻回された電線保護部と、
該電線保護部から延設され、該電線保護部の外側において互いに重ね合わされている一対のタブ部と、
該一対のタブ部の材料から構成され、上記一対のタブ部のうち一方のタブ部と他方のタブ部とを部分的につなぐ複数の連結部とを有している、ワイヤーハーネスにある。
本発明の他の態様は、複数の絶縁電線を備えた電線束と保護シートとを準備する準備工程と、
上記保護シートを上記電線束に巻回することにより、上記電線束の周囲に電線保護部を形成するとともに、該電線保護部から延設され、該電線保護部の外側において互いに重ね合わされた一対のタブ部を形成する形成工程と、
上記一対のタブ部を部分的に超音波溶着することにより、上記一対のタブ部のうち一方のタブ部と他方のタブ部とが部分的につながった溶着部からなる連結部を複数形成する連結工程とを有する、ワイヤーハーネスの製造方法にある。
上記保護シートを上記電線束に巻回することにより、上記電線束の周囲に電線保護部を形成するとともに、該電線保護部から延設され、該電線保護部の外側において互いに重ね合わされた一対のタブ部を形成する形成工程と、
上記一対のタブ部を部分的に超音波溶着することにより、上記一対のタブ部のうち一方のタブ部と他方のタブ部とが部分的につながった溶着部からなる連結部を複数形成する連結工程とを有する、ワイヤーハーネスの製造方法にある。
上記ワイヤーハーネスにおける上記保護シートは、上記電線保護部と、該電線保護部から延設された一対の上記タブ部と、上記一対のタブ部のうち一方のタブ部と他方のタブ部とを部分的につなぐ複数の連結部を有している。また、上記複数の連結部は、上記一対のタブ部の材料から構成されている。これにより、上記連結部は、両面粘着テープに比べて大きい外力に耐えることができる。また、上記連結部の接合強度は、ブリードした可塑剤により低下するおそれがない。これらの結果、上記ワイヤーハーネスは、上記保護シートの剥離を防止することができる。
また、上記ワイヤーハーネスは、上記保護シートの剥離を防止するためにビニルテープを巻回する等の処理を施す必要がない。それ故、従来のワイヤーハーネスに比べてコストを低減することができるとともに、生産性を向上させることができる。
また、上記一対のタブ部は、上記連結部を介して部分的につながっている。そのため、従来の熱溶着のように長手方向の全長に亘って連結部を形成する場合に比べて、上記連結部の形成に用いる設備を容易に小型化することができる。それ故、上記ワイヤーハーネスの生産性を向上させることができる。
上記ワイヤーハーネスは、上記の態様の製造方法により作製することができる。上記製造方法においては、上記一対のタブ部を部分的に超音波溶着することにより、上記複数の連結部が形成される。そのため、熱溶着に比べて、上記連結部を形成するために要する時間を大幅に短縮することができる。また、超音波溶着を行うための設備は、熱溶着のための設備に比べて小型化が容易である。これらの結果、上記の態様の製造方法によれば、上記ワイヤーハーネスの生産性を向上させることができる。
上記ワイヤーハーネスにおいて、電線束を構成する絶縁電線は、導体と、導体の周囲に被覆された絶縁体とを有する公知の絶縁電線を採用することができる。電線束は、1種の絶縁電線から構成されていてもよく、2種以上の絶縁電線から構成されていてもよい。
電線束を保護する保護シートとしては、熱可塑性樹脂から構成されたシートを採用することができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン等を採用することができる。また、保護シートには、可塑剤が添加されていてもよい。材料コストの観点からは、比較的安価なポリ塩化ビニルより構成された保護シートを使用することが好ましい。
複数の連結部は、電線束の長手方向に互いに間隔をあけて配置されていてもよい。この場合には、比較的少ない数の連結部により、一対のタブ部が重ね合わされた状態を保持することができる。それ故、ワイヤーハーネスの生産性をより向上させることができる。
ワイヤーハーネスは、上記一対のタブ部の間に介在する粘着材を有しており、該粘着材は、上記複数の連結部と上記電線保護部との間に配置されていてもよい。この場合には、電線束を電線保護部の内側に収容することができる。その結果、連結部に絶縁電線が挟み込まれることを防止できる。
上記ワイヤーハーネスは、上述した準備工程と、形成工程と、連結工程とを順次行うことにより作製することができる。
上記準備工程においては、上記電線保護部が形成される領域と上記連結部が形成される領域との間に予め粘着材が配置された上記保護シートを準備してもよい。上記形成工程においてこの保護シートを電線束に巻回することにより、粘着材により一対のタブ部を貼り合わせることができる。そして、上記連結工程において、電線束を電線保護部の内側に収容した状態で、上記連結部を形成することができる。その結果、上記連結工程において、連結部に絶縁電線が挟み込まれることを防止できる。
なお、連結部が形成された後は、連結部により一対のタブ部がつながった状態が維持される。そのため、連結部が形成された後に、一対のタブ部が粘着材により貼り合わされている必要はない。粘着材としては、例えば、両面粘着シート、両面粘着テープなどを適用することができる。
(実施例1)
上記ワイヤーハーネス及びその製造方法の実施例について、図を用いて説明する。図1及び図2に示すように、ワイヤーハーネス1は、複数の絶縁電線21を備えた電線束2と、電線束2を保護する保護シート3とを有している。保護シート3は、電線束2の周囲に巻回された電線保護部31と、電線保護部31から延設され、電線保護部31の外部において互いに重ね合わされている一対のタブ部32と、一対のタブ部32の材料から構成され、一対のタブ部32(32a、32b)のうち一方のタブ部32aと他方のタブ部32bとを部分的につなぐ複数の連結部33とを有している。
上記ワイヤーハーネス及びその製造方法の実施例について、図を用いて説明する。図1及び図2に示すように、ワイヤーハーネス1は、複数の絶縁電線21を備えた電線束2と、電線束2を保護する保護シート3とを有している。保護シート3は、電線束2の周囲に巻回された電線保護部31と、電線保護部31から延設され、電線保護部31の外部において互いに重ね合わされている一対のタブ部32と、一対のタブ部32の材料から構成され、一対のタブ部32(32a、32b)のうち一方のタブ部32aと他方のタブ部32bとを部分的につなぐ複数の連結部33とを有している。
以下、本例のワイヤーハーネス1の具体的な構成を、製造方法とともに詳説する。
本例のワイヤーハーネス1の製造方法は、電線束2及び保護シート3を準備する準備工程と、保護シート3を電線束2に巻回する形成工程と、複数の連結部33を形成する連結工程とを有している。これら3つの工程を順次行うことにより、ワイヤーハーネス1を作製することができる。
本例のワイヤーハーネス1の製造方法は、電線束2及び保護シート3を準備する準備工程と、保護シート3を電線束2に巻回する形成工程と、複数の連結部33を形成する連結工程とを有している。これら3つの工程を順次行うことにより、ワイヤーハーネス1を作製することができる。
準備工程においては、複数の絶縁電線21を備えた電線束2と保護シート3とが準備される。本例の電線束2は、自動車用の絶縁電線21から構成されている。
保護シート3としては、熱可塑性樹脂から構成されているシートを採用することができる。図には示さないが、本例の保護シート3は、ポリ塩化ビニルから構成されており、長方形状を呈している。また、保護シート3における一対の短辺の長さは、電線束2の外周の長さよりも長い。これにより、本例の保護シート3は、短辺方向における中央部を電線保護部31とし、両端部をタブ部32とすることができるように構成されている。
形成工程においては、保護シート3を電線束2に巻回することにより、電線束2の周囲に電線保護部31が形成されるとともに、電線保護部31から延設され、電線保護部31の外部において互いに重ね合わされている一対のタブ部32が形成される。本例の保護シート3は、その長辺方向と電線束2の長手方向とが互いに平行になるようにして保護シート3を電線束2に巻回されている。また、電線保護部31は保護シート3における短辺方向の中央部から構成されており、タブ部32は短辺方向の両端部から構成されている。
連結工程においては、一対のタブ部32を部分的に超音波溶着することにより、一対のタブ部32のうち一方のタブ部32aと他方のタブ部32bとが部分的につながった溶着部からなる連結部33が複数形成される。図1に示すように、本例における複数の連結部33は、電線束2の長手方向に互いに間隔をあけて配置されている。
図には示さないが、超音波溶着は、超音波溶着装置の振動子とアンビルとの間に一対のタブ部32を狭持した状態で、振動子を数十kHzの周波数で振動させることにより行われる。この振動が一対のタブ部32に印加されると、タブ部32に摩擦熱が発生し、タブ部32が部分的に加熱される。その結果、振動子とアンビルとの間に狭持されたタブ部32が部分的に溶融する。タブ部32を溶融させた後、振動子の振動を停止することにより、溶融した材料が凝固し、一対のタブ部32が溶着される。以上により、図1及び図2に示すように、一対のタブ部32が部分的につながった溶着部からなる連結部33を形成することができる。
次に、本例の作用効果を説明する。本例のワイヤーハーネス1における保護シート3は、電線保護部31と、電線保護部31から延設された一対のタブ部32と、一対のタブ部32のうち一方のタブ部32aと他方のタブ部32bとを部分的につなぐ複数の連結部33とを有している。また、複数の連結部33は、一対のタブ部32の材料から構成されている。即ち、一対のタブ部32は、複数の連結部33において、互いに溶着されている。これにより、連結部33は、両面粘着シートに比べて大きい外力に耐えることができる。また、連結部33の接合強度は、ブリードした可塑剤により低下するおそれがない。これらの結果、ワイヤーハーネス1は、保護シート3の剥離を防止することができる。
また、ワイヤーハーネス1は、保護シート3の剥離を防止するためにビニルテープを巻回する等の処理を施す必要がない。それ故、従来のワイヤーハーネスに比べてコストを低減することができるとともに、生産性を向上させることができる。
また、一対のタブ部32は、連結部33を介して部分的につながっている。そのため、従来の熱溶着のように長手方向の全長に亘って連結部を形成する場合に比べて、連結部33の形成に用いる設備を容易に小型化することができる。それ故、ワイヤーハーネス1の生産性を向上させることができる。
また、本例の製造方法においては、一対のタブ部32を部分的に超音波溶着することにより複数の連結部33が形成される。そのため、熱溶着に比べて、連結部33を形成するために要する時間を大幅に短縮することができる。また、超音波溶着を行うための設備は、熱溶着のための設備に比べて小型化が容易である。これらの結果、上記の製造方法によればは、ワイヤーハーネス1の生産性を向上させることができる。
(実施例2)
本例は、連結部33と電線保護部31との間に粘着材4を有するワイヤーハーネス102の例である。なお、本例において用いる符号のうち、既出の実施例において用いた符号と同一の符号については、特に説明のない限り既出の実施例におけるものと同様の構成要素等を示す。
本例は、連結部33と電線保護部31との間に粘着材4を有するワイヤーハーネス102の例である。なお、本例において用いる符号のうち、既出の実施例において用いた符号と同一の符号については、特に説明のない限り既出の実施例におけるものと同様の構成要素等を示す。
本例のワイヤーハーネス102は、図3に示すように、電線束2と、電線束2を保護する保護シート3とを有している。保護シート3は、電線束2の周囲に巻回された電線保護部31と、電線保護部31から延設された一対のタブ部32とを有している。一対のタブ部32は、複数の連結部33を介して部分的につながっている。一対のタブ部32の間には、粘着材4が介在している。粘着材4は、複数の連結部33と電線保護部31との間に配置されている。なお、本例の粘着材4は、両面粘着テープである。
本例のワイヤーハーネス102は、例えば以下の方法により作製することができる。本例の準備工程では、電線束2と、予め粘着材4が貼付された保護シート3とが準備される。粘着材4は、電線保護部31が形成される領域と連結部33が形成される領域との間に貼付される。これにより、超音波溶着の際に、粘着材4よりも外側、即ち粘着材4と保護シート3の端縁34との間に連結部33を形成することができる。
また、形成工程では、保護シート3を電線束2に巻回し、電線保護部31を形成するとともに、粘着材4により一対のタブ部32を貼り合わせる。その後、連結工程において、一対のタブ部32を部分的に超音波溶接することにより、粘着材4と保護シート3の端縁34との間に複数の連結部33を形成する。その他は実施例1と同様である。
本例のワイヤーハーネス102によれば、形成工程において、粘着材4により一対のタブ部32を貼り合わせることにより、電線束2を電線保護部31の内側に収容することができる。その結果、連結工程において、連結部33に絶縁電線21が挟み込まれることを防止できる。その他、本例のワイヤーハーネス102及び製造方法は、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
(実験例)
本例は、連結部33の接合強度を評価した例である。本例においては、以下の構成を有する試験片を作製した後、各試験片について引張試験を行った。
本例は、連結部33の接合強度を評価した例である。本例においては、以下の構成を有する試験片を作製した後、各試験片について引張試験を行った。
・試験片E1
作製直後のポリ塩化ビニル製シート(試験材1)を長方形状に切断して2枚の長方形片を作製した。次いで、2枚の長方形片を重ね合わせ、その中央部に超音波溶着により1箇所の連結部33を形成した。以上により試験片E1を作製した。
作製直後のポリ塩化ビニル製シート(試験材1)を長方形状に切断して2枚の長方形片を作製した。次いで、2枚の長方形片を重ね合わせ、その中央部に超音波溶着により1箇所の連結部33を形成した。以上により試験片E1を作製した。
・試験片E2
作製から1年経過後のポリ塩化ビニル製シート(試験材2)を用いた以外は、上記と同様の手順により試験片E2を作製した。
作製から1年経過後のポリ塩化ビニル製シート(試験材2)を用いた以外は、上記と同様の手順により試験片E2を作製した。
・試験片C1、C2
試験片E1、E2との比較のため、両面粘着テープにより2枚の長方形片を貼り合わせた試験片C1及びC2を作製した。試験片C1は、試験材1から採取した長方形片を両面粘着テープにより貼り合わせた試験片である。また、試験片C2は、両面粘着テープが貼付された状態で1年間保管されたポリ塩化ビニル製シートと、試験材2とを貼り合わせた試験片である。試験片C1及び試験片C2の両面粘着テープは、長方形片の長辺方向と平行な方向に貼付されている。
試験片E1、E2との比較のため、両面粘着テープにより2枚の長方形片を貼り合わせた試験片C1及びC2を作製した。試験片C1は、試験材1から採取した長方形片を両面粘着テープにより貼り合わせた試験片である。また、試験片C2は、両面粘着テープが貼付された状態で1年間保管されたポリ塩化ビニル製シートと、試験材2とを貼り合わせた試験片である。試験片C1及び試験片C2の両面粘着テープは、長方形片の長辺方向と平行な方向に貼付されている。
<引張試験>
JIS K6854に規定された180度はく離試験に準じた方法により引張試験を行い、連結部33の接合強度及び両面粘着テープのはく離強さを測定した。具体的には、引張試験機の固定グリップ及び可動グリップに、各長方形片の一方の短辺を保持させて試験片を引張試験片に取り付けた。その後、3mm/分の引張速度で可動グリップを固定グリップから離れる方向に移動させた。なお、引張試験は、各試験片について2回ずつ行った。
JIS K6854に規定された180度はく離試験に準じた方法により引張試験を行い、連結部33の接合強度及び両面粘着テープのはく離強さを測定した。具体的には、引張試験機の固定グリップ及び可動グリップに、各長方形片の一方の短辺を保持させて試験片を引張試験片に取り付けた。その後、3mm/分の引張速度で可動グリップを固定グリップから離れる方向に移動させた。なお、引張試験は、各試験片について2回ずつ行った。
図4に、試験中に試験片に加わった荷重の大きさの一例を示す。なお、図3の縦軸は試験力(N)であり、横軸は可動グリップのストローク(mm)である。
表1に、各試験片の引張試験における、最大荷重を示す。
図4及び表1に示したように、試験材2同士を溶着した試験片E2は、試験材1同士を溶着した試験片E1と同等の破壊強度を示した。また、試験片E1及びE2における最大荷重は、試験片C1及びC2における最大荷重よりも格段に高かった。これらの結果から、保護シート3に複数の連結部33が形成されたワイヤーハーネス1は、従来のワイヤーハーネスに比べて大きい外力に耐えられることが理解できる。
また、試験片C2は、試験片C1に比べて粘着力が低かった。この結果から、作製から1年が経過したポリ塩化ビニル製シートにおいては、可塑剤がブリードしていると推定できる。これに対し、試験片E1と試験片E2との比較から、連結部33を介して接合された一対のタブ部32は、可塑剤がブリードした保護シート3であっても一対のタブ部32を強固に接合できることが理解できる。
本発明に係るワイヤーハーネス及びその製造方法は、上述した実施例及び実験例の態様に限定されるものではなく、その趣旨を損なわない範囲で適宜構成を変更することができる。
1 ワイヤーハーネス
2 電線束
21 絶縁電線
3 保護シート
31 電線保護部
32 タブ部
33 連結部
2 電線束
21 絶縁電線
3 保護シート
31 電線保護部
32 タブ部
33 連結部
Claims (6)
- 複数の絶縁電線を備えた電線束と、
該電線束を保護する保護シートとを有しており、
上記保護シートは、
上記電線束の周囲に巻回された電線保護部と、
該電線保護部から延設され、該電線保護部の外側において互いに重ね合わされている一対のタブ部と、
該一対のタブ部の材料から構成され、上記一対のタブ部のうち一方のタブ部と他方のタブ部とを部分的につなぐ複数の連結部とを有している、ワイヤーハーネス。 - 上記複数の連結部は、上記電線束の長手方向に互いに間隔をあけて配置されている、請求項1に記載のワイヤーハーネス。
- 上記ワイヤーハーネスは、上記一対のタブ部の間に介在する粘着材を有しており、該粘着材は、上記複数の連結部と上記電線保護部との間に配置されている、請求項1または2に記載のワイヤーハーネス。
- 上記保護シートは、ポリ塩化ビニルより構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス。
- 複数の絶縁電線を備えた電線束と保護シートとを準備する準備工程と、
上記保護シートを上記電線束に巻回することにより、上記電線束の周囲に電線保護部を形成するとともに、該電線保護部から延設され、該電線保護部の外側において互いに重ね合わされた一対のタブ部を形成する形成工程と、
上記一対のタブ部を部分的に超音波溶着することにより、上記一対のタブ部のうち一方のタブ部と他方のタブ部とが部分的につながった溶着部からなる連結部を複数形成する連結工程とを有する、ワイヤーハーネスの製造方法。 - 上記準備工程において、上記電線保護部が形成される領域と上記連結部が形成される領域との間に予め粘着材が配置された上記保護シートを準備し、上記形成工程において、上記粘着材により一対の上記タブ部を貼り合わせる、請求項5に記載のワイヤーハーネスの製造方法。
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2017
- 2017-03-15 WO PCT/JP2017/010457 patent/WO2017169795A1/ja active Application Filing
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Publication number | Publication date |
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WO2017169795A1 (ja) | 2017-10-05 |
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