JP2017180746A - ボイルオフガスの再液化設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成の簡略化を図りながらも、エネルギ効率を高めることができ、更には、メンテナンスコストを大幅に低減して経済性を向上し得るボイルオフガスの再液化設備を提供する。【解決手段】貯留タンクLTから排出されたボイルオフガスCMを圧縮するボイルオフガス圧縮部CTと、温熱源の温熱を有する熱媒HMを加熱器71へ導く熱媒通流路C1と、冷熱源の冷熱を有する冷媒SWを少なくとも冷却器72へ導く冷媒通流路と、貯留タンクLTから排出されるボイルオフガスCMを、ボイルオフガス圧縮部CTと吸熱器81とに記載の順に導いた後に、貯留タンクLTへ返送する再液化循環路C2とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、液化天然ガスを貯留する貯留タンクから排出されるボイルオフガスを再液化するボイルオフガスの再液化設備に関する。
ボイルオフガスの再液化設備としては、特許文献1に示すように、液化天然ガスを貯留する貯留タンクから排出されるボイルオフガスを圧縮する圧縮機と、当該圧縮機にて圧縮された後のボイルオフガスを冷媒と熱交換することにより冷却する熱交換器と、当該熱交換器を通過した後のボイルオフガスを減圧する減圧弁等を備えると共に、上述の冷媒を循環する冷凍サイクル部とを備えている。
当該冷凍サイクル部は、例えば、ヒートポンプ回路により、比較的低温にした冷媒を上述の熱交換器に導くように構成されており、当該構成のため、外部からの駆動力により駆動する圧縮機等を備えて構成されている。
以上の構成により、貯留タンクから排出されたボイルオフガスは、圧縮機にて圧縮され昇温し、熱交換器にて冷媒と熱交換することにより冷却され、膨張弁にて減圧され、再液化された後、貯留タンクに戻されることとなる。
特開2005−265170号公報
上記特許文献1に開示の技術にあっては、熱交換器にてボイルオフガスと熱交換する冷媒を比較的低温にするべく、冷凍サイクル部にて圧縮機を駆動する駆動力を外部から供給する必要があり、当該駆動力を供給するエンジンやモータ等を働かせるためのエネルギが別途必要になり、エネルギ効率の観点から改善の余地があった。
また、従来技術の如く、冷凍サイクル部を備える構成にあっては、エンジンやモータ等としての可動部が存在するから、定期的にメンテナンスを行う必要があり、メンテナンスコストの観点からも、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、構成の簡略化を図りながらも、エネルギ効率を高めることができ、更には、メンテナンスコストを大幅に低減して経済性を向上し得るボイルオフガスの再液化設備を提供することにある。
上記目的を達成するためのボイルオフガスの再液化設備は、液化天然ガスを貯留する貯留タンクから排出されるボイルオフガスを再液化するボイルオフガスの再液化設備であって、その特徴構成は、
作動媒体が充填され音波が伝播する音響筒に、前記作動媒体を外部から加熱する加熱器と前記作動媒体を外部から冷却する冷却器と前記加熱器と前記冷却器との間で音波の音響エネルギを増幅する音響再生器とから成る原動機を少なくとも1つ以上設けると共に、前記作動媒体が外部から吸熱する吸熱器と前記作動媒体が外部へ放熱する放熱器と前記吸熱器と前記放熱器との間で音波が音響エネルギを消費する形態で圧縮及び膨張する温度差再生器とから成る音響ヒートポンプ部を少なくとも1つ以上設ける熱音響機関と、
前記貯留タンクから排出されたボイルオフガスを圧縮するボイルオフガス圧縮部と、
温熱源の温熱を有する熱媒を前記加熱器へ導く熱媒通流路と、
冷熱源の冷熱を有する冷媒を少なくとも前記冷却器へ導く冷媒通流路と、
前記貯留タンクから排出されるボイルオフガスを、前記ボイルオフガス圧縮部と前記吸熱器とに記載の順に導いた後に、前記貯留タンクへ返送する再液化循環路とを備える点にある。
上記特徴構成によれば、ボイルオフガスを再液化する際に、従来技術の如く、エンジンの軸出力やモータの軸出力にて圧縮機を駆動する必要がある冷凍サイクルを設ける必要がなく、エンジンやモータ等を必要としない熱音響機関を備えるのみなので、構成の簡略化を図ることができる。
更に、動力源としては、温熱源からの排熱及び冷熱源からの冷熱のみであるから、温熱源及び冷熱源が存在する環境であれば、従来技術の如く、エンジンやモータ等の動力源を必要とせず、それらを駆動するエネルギを省くことができるから、設備のエネルギ効率を高めることができる。
また、本願に係る熱音響機関は、モータやエンジン等の回転機のような駆動部が存在しないため、メンテナンスコストを大幅に低減することができ、経済性を向上できる。
以上の如く、構成の簡略化を図りながらも、エネルギ効率を高めることができ、更には、メンテナンスコストを大幅に低減して経済性を向上し得るボイルオフガスの再液化設備を実現できる。
因みに、上記特徴構成にあっては、熱音響機関の音響ヒートポンプ部の放熱器に、例えば、海水等の比較的低温の所定の冷媒を通流させることを前提としている。
ボイルオフガスの再液化設備の更なる特徴構成は、
前記冷媒が海水であり、
前記再液化循環路において、前記ボイルオフガス圧縮部を通過した後で前記吸熱器を通過する前のボイルオフガスと前記海水とを熱交換する第1熱交換器を備える点にある。
上記特徴構成の如く、貯留タンクから排出されたボイルオフガスは、比較的低温(例えば、−120℃程度)であるから、当該ボイルオフガスのエンタルピーを低減するべく、一旦、ボイルオフガス圧縮部にて圧縮して昇温した後に、冷媒と熱交換等により降温させ、その後、膨張弁等により降圧することで、貯留タンクの排出後のボイルオフガスよりも低温で液化された液化天然ガスを得ることができる。
しかしながら、ボイルオフガス圧縮部にて圧縮したボイルオフガスは、比較的温度が高い(例えば、100℃)ため、比較的温度の低い(例えば、−110℃)熱音響機関の吸熱器を通過させて降温させようとすると、再液化の効率の観点から好ましくない。
そこで、上記特徴構成にあっては、ボイルオフガス圧縮部を通過した後で、比較的高温(例えば、100℃程度)のボイルオフガスを、ほぼ無限にあり比較的低温の海水(例えば、10℃以上50℃以下程度の温度:具体的には30℃程度の温度)と熱交換させることで、ボイルオフガスの粗熱を良好に取ることができ、粗熱が取られた後のボイルオフガスを熱音響機関の吸熱器に導いて降温させることで、良好に凝縮温度の近傍まで降温させることができる。
ボイルオフガスの再液化設備の更なる特徴構成は、
前記温熱源が、前記ボイルオフガス圧縮部にて圧縮された後のボイルオフガスの一部を燃料とする船舶推進用の推進機関である点にある。
上記特徴構成によれば、船舶推進用のエンジンにあっては、比較的高温の排熱が大量に発生するため、例えば、当該エンジンの冷却用の冷却用媒体として、排熱を回収して比較的高温(例えば、250℃程度)となった冷却用媒体を熱媒として、熱音響機関の加熱器に通過させると共に、比較的低温(例えば、30℃程度)でほぼ無限にある海水を冷媒として、熱音響機関の冷却器に通過させることで、熱音響機関の原動機の加熱器と冷却器との間で十分に大きい温度差を形成して、音波の音響エネルギを良好に増幅できる。
更に、発電機にて発生する排熱をも熱音響機関の加熱器へ導く構成を採用すれば、より多くの音響エネルギを発生できる。
ボイルオフガスの再液化設備の更なる特徴構成は、
前記熱音響機関として、作動媒体が充填され音波が伝播する第1音響筒に、前記作動媒体を外部から加熱する第1加熱器と前記作動媒体を外部から冷却する第1冷却器と前記第1加熱器と前記第1冷却器との間で音波の音響エネルギを増幅する第1音響再生器とから成る第1原動機を少なくとも1つ以上設けると共に、前記作動媒体が外部から吸熱する第1吸熱器と前記作動媒体が外部へ放熱する第1放熱器と前記第1吸熱器と前記第1放熱器との間で音波が音響エネルギを消費する形態で圧縮及び膨張する第1温度差再生器とから成る第1音響ヒートポンプ部を少なくとも1つ以上設ける第1熱音響機関と、
前記熱音響機関として、作動媒体が充填され音波が伝播する第2音響筒に、前記作動媒体を外部から加熱する第2加熱器と前記作動媒体を外部から冷却する第2冷却器と前記第2加熱器と前記第2冷却器との間で音波の音響エネルギを増幅する第2音響再生器とから成る第2原動機を少なくとも1つ以上設けると共に、前記作動媒体が外部から吸熱する第2吸熱器と前記作動媒体が外部へ放熱する第2放熱器と前記第2吸熱器と前記第2放熱器との間で音波が音響エネルギを消費する形態で圧縮及び膨張する第2温度差再生器とから成る第2音響ヒートポンプ部を少なくとも1つ以上設ける第2熱音響機関とを備え、
前記熱媒通流路は、前記熱媒を分岐して並列に通流する第1熱媒通流路と第2熱媒通流路とを備え、
前記第1熱媒通流路が前記第1加熱器へ前記熱媒を導くように配設されると共に、前記第2熱媒通流路が前記第2加熱器へ前記熱媒を導くように配設されている点にある。
上記特徴構成によれば、第1熱音響機関の第1加熱器へ導く熱媒と、第2熱音響機関の第2加熱器へ導く熱媒とを、第1熱媒通流路と第2熱媒通流路とにより各別に導くことができるから、第1加熱器と第2加熱器との双方に、温熱源からの高温の熱媒を供給でき、第1熱音響機関の第1音響ヒートポンプ部と、第2熱音響機関の第2音響ヒートポンプ部との双方において、十分な温度差を確保して、良好に音波の音響エネルギを増幅できる。
ボイルオフガスの再液化設備としては、
前記再液化循環路は、前記貯留タンクから排出されたボイルオフガスを、前記第2放熱器と、前記ボイルオフガス圧縮部と、前記第1吸熱器と、前記第2吸熱器とに記載の順に通流させるように配設され、
前記冷媒通流路は、前記第1放熱器へ前記冷媒として海水を通流させるように配設されていることが好ましい。
第1実施形態に係るボイルオフガスの再液化設備の概略構成図 第2実施形態に係るボイルオフガスの再液化設備の概略構成図
本願に係るボイルオフガスの再液化設備は、構成の簡略化を図りながらも、エネルギ効率を高めることができ、更には、メンテナンスコストを大幅に低減して経済性を向上し得るものに関する。以下、図面に基づいてその実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
当該第1実施形態に係るボイルオフガスCMの再液化設備100は、LNGタンカ等の船舶に設けられるものであり、図1に示すように、液化天然ガスを貯留する貯留タンクLTから排出されるボイルオフガスCMを再液化する設備である。
当該ボイルオフガスCMの再液化設備100は、作動媒体が充填され音波が伝播する音響筒T、Tu、Tdに、作動媒体を外部から加熱する加熱器71と作動媒体を外部から冷却する冷却器72と加熱器71と冷却器72との間で音波の音響エネルギを増幅する音響再生器73とから成る原動機70を少なくとも1つ以上設ける(当該第1実施形態では、1つ)と共に、作動媒体が外部から吸熱する吸熱器81と作動媒体が外部へ放熱する放熱器82と吸熱器81と放熱器82との間で音波が音響エネルギを消費する形態で圧縮及び膨張する温度差再生器83とから成る音響ヒートポンプ部80を少なくとも1つ以上設ける(当該第1実施形態では、1つ)熱音響機関90と、貯留タンクLTから排出されたボイルオフガスCMを圧縮するボイルオフガス圧縮部としての圧縮機CTと、温熱源の温熱を有する熱媒HM(当該第1実施形態にあっては、エンジン冷却用のエンジン冷却媒体)を加熱器71へ導く熱媒循環路C1(熱媒通流路の一例)と、冷熱源の冷熱を有する冷媒SW(当該第1実施形態にあっては、海水)を少なくとも冷却器72へ導く冷媒通流路(図1で、冷媒SWを通流する流路)と、貯留タンクLTから排出されるボイルオフガスCMを、圧縮機CTと吸熱器81とに記載の順に導いた後に、貯留タンクLTへ返送する再液化循環路C2とを備えて構成されている。
〔熱音響機関に係る構成〕
熱音響機関90は、当該第1実施形態にあっては、図1に示すように、第1熱音響機関90uと第2熱音響機関90dとから構成されている。
第1熱音響機関90uは、作動媒体が充填され音波が伝播する第1ループ管Tu1と第2ループ管Tu2とが連結管にて連結されて構成された第1音響筒Tuを備え、当該第1実施形態においては、第1ループ管Tu1に単一の第1原動機70uが設けられると共に第2ループ管Tu2に単一の第1音響ヒートポンプ部80uが設けられている。
以下、作動媒体を外部から加熱する第1加熱器71uと、作動媒体を外部から冷却する第1冷却器72uと、第1加熱器71uと第1冷却器72uとの間で音波の音響エネルギを増幅する第1音響再生器73uとから成る第1原動機70uについて説明を加える。
第1加熱器71uは、詳細な図示は省略するが、熱媒HMを通流するジャケット部(図示せず)と、当該ジャケット部から第1ループ管Tu1の内部に延びるフィン(図示せず)とから成る。第1加熱器71uは、フィンがジャケット部を通流する熱媒HMにて加熱され、当該フィンから第1ループ管Tu1の内部の作動流体へ温熱を伝導する形態で、作動流体を加熱する。
第1冷却器72uは、冷媒SWを通流するジャケット部(図示せず)と、当該ジャケット部から第1ループ管Tu1の内部に延びるフィン(図示せず)とから成る。第1冷却器72uは、フィンがジャケット部を通流する冷媒SWにて冷却され、当該フィンから第1ループ管Tu1の内部の作動流体へ冷熱を伝導する形態で、作動流体を冷却する。
第1加熱器71uと第1冷却器72uとの間に設けられる第1音響再生器73uは、例えば、第1ループ管Tu1の筒軸心方向に直交する方向に板面を沿わせた状態で、当該筒軸心方向に沿って複数並べられる薄板状部材(図示せず)から構成されている。
当該薄板状部材は、例えば、厚さが50μm以上100μm以下で、300枚〜600枚程度設けられる。当該薄板状部材には、筒軸心方向に沿う方向に貫通する多数の貫通孔(図示せず)が、その直径が100μm〜300μm程度で、設けられる。
作動流体は、第1音響筒Tuの内部において、その筒軸心方向で、微小な揺らぎを生じる状態で、存在している。換言すると、作動流体を伝搬する音波は、第1加熱器71uと第1冷却器72uとの両者間において、一方側から他方側への進行波と、他方側から一方側への進行波とを形成する。
作動流体を伝搬する音波は、第1冷却器72uから第1加熱器71uの側への進行波を形成する場合、第1加熱器71u近傍での第1音響再生器73uとしての薄板状部材の複数の貫通孔を通過するときに当該貫通孔の内壁に接触して加熱されると共に、第1加熱器71uのフィンにて直接加熱されることで、膨張する。一方、作動流体を伝搬する音波は、第1加熱器71uから第1冷却器72uの側への進行波を形成する場合、第1冷却器72uの近傍での第1音響再生器73uとしての薄板状部材の複数の貫通孔を通過するときに当該貫通孔の内壁に接触して冷却されると共に、第1冷却器72uのフィンにて直接冷却されることで、収縮する。
これにより、進行波としての音波が自己励起振動を起こし、その音響エネルギが増幅される形態で、熱エネルギが音波の音響エネルギに変換される。
作動媒体としては、音波を伝播する気体から構成することができる。ここで、第1音響再生器73uでの熱交換が迅速になされることが望ましいため、作動媒体としては、熱拡散係数の高いヘリウム、水素が望ましい。また、発電を目的とする場合には、分子量の高い気体が望ましいため、アルゴン等の気体を混合しても良い。尚、熱的に安定していることから、当該実施形態では、作動媒体としてヘリウムを用いている。
第1原動機70uにて増幅された音波の音響エネルギは、第1音響筒Tuの第1ループ管Tu1から第2ループ管Tu2に設けられる第1音響ヒートポンプ部80uへ伝搬する。
第1音響ヒートポンプ部80uは、作動媒体が外部から吸熱する第1吸熱器81uと、作動媒体が外部へ放熱する第1放熱器82uと、第1吸熱器81uと第1放熱器82uとの間で音波が音響エネルギを消費する形態で圧縮及び膨張する第1温度差再生器83uとから成る。
詳細な図示は省略するが、第1吸熱器81uは、ボイルオフガスCMを通流するジャケット部(図示せず)と、当該ジャケット部から第2ループ管Tu2の内部に延びるフィン(図示せず)とから成る。第1吸熱器81uでは、フィンがジャケット部を通流するボイルオフガスCMから吸熱し、第2ループ管Tu2の内部の作動媒体がフィンから吸熱する。
一方、第1放熱器82uは、冷媒SWを通流するジャケット部(図示せず)と、当該ジャケット部から第2ループ管Tu2の内部に延びるフィン(図示せず)とから成る。第1放熱器82uでは、第2ループ管Tu2の内部の作動媒体がフィンへ放熱し、フィンがジャケット部を通流する冷媒SWへ放熱する。
ここで、第1音響ヒートポンプ部80uは、作動流体を伝搬する音波が、第1吸熱器81uから第1放熱器82uの側への進行波を形成する場合に圧縮し、第1放熱器82uから第1吸熱器81uの側へ進行波を形成する場合に膨張するように、その第1吸熱器81uと第1温度差再生器83uと第1放熱器82uとが第2ループ管Tu2における適切な位置に配置されている。
これにより、作動流体を伝搬する音波が第1吸熱器81uから第1放熱器82uの側への進行波を形成する場合、第1温度差再生器83uにて圧縮しながら吸熱して昇温し、第1放熱器82uにて昇温して高温となった状態で放熱する。
一方、作動流体を伝搬する音波が第1放熱器82uから第1吸熱器81uの側への進行波を形成する場合、第1温度差再生器83uにて膨張しながら放熱して降温し、第1吸熱器81uにて降温して低温となった状態で吸熱する。
因みに、上述の如く、第1温度差再生器83uにて圧縮しながら吸熱する工程、及び膨張しながら放熱する工程において、音波の音響エネルギが消費され、音波は減衰するが、音響エネルギは、第1原動機70uから逐次補充されるので、第1音響ヒートポンプ部80uのヒートポンプ機能が維持されることとなる。
第1吸熱器81uと第1放熱器82uとの間に設けられる第1温度差再生器83uは、その形状や材質については、第1音響再生器73uと変わるところがない。
尚、第1音響筒Tuの筒径、筒長さ、形状等は、特に、第1音響再生器73u及び第1温度差再生器83uの貫通孔の孔径に基づいて、第1原動機70uの熱エネルギから音響エネルギへの変換効率、第1音響ヒートポンプ部80uの音響エネルギから熱エネルギへの変換効率が高くなるように、適宜設定される。
第1実施形態に係る熱音響機関90にあっては、第1熱音響機関90uと略同一の構成を有する第2熱音響機関90dを有する。各機能部位の詳細な構成は第1熱音響機関90uと同一の構成であるので説明を割愛するが、以下、第2熱音響機関90dについて説明を追加する。
第2熱音響機関90dは、作動媒体が充填され音波が伝播する第3ループ管Td1と第4ループ管Td2とが連結管にて連結されて構成された第2音響筒Tdを備え、第3ループ管Td1に単一の第2原動機70dが設けられると共に第4ループ管Td2に単一の第2音響ヒートポンプ部80dが設けられている。
以下、作動媒体を外部から加熱する第2加熱器71dと作動媒体を外部から冷却する第2冷却器72dと第2加熱器71dと第2冷却器72dとの間で音波の音響エネルギを増幅する第2音響再生器73dとから成る第2原動機70dについて説明を加える。
第2加熱器71dは、詳細な図示は省略するが、熱媒HMを通流するジャケット部(図示せず)と、当該ジャケット部から第3ループ管Td1の内部に延びるフィン(図示せず)とから成る。第2加熱器71dは、フィンがジャケット部を通流する熱媒HMにて加熱され、当該フィンから第3ループ管Td1の内部の作動流体へ温熱を伝導する形態で、作動流体を加熱する。
第2冷却器72dは、冷媒SWを通流するジャケット部(図示せず)と、当該ジャケット部から第3ループ管Td1の内部に延びるフィン(図示せず)とから成る。第2冷却器72dは、フィンがジャケット部を通流する冷媒SWにて冷却され、当該フィンから第3ループ管Td1の内部の作動流体へ冷熱を伝導する形態で、作動流体を冷却する。
第2加熱器71dと第2冷却器72dとの間に設けられる第2音響再生器73dは、第1音響再生器73uと同一の構成を有する。
第2原動機70dにて増幅された音波の音響エネルギは、音響筒Tdの第3ループ管Td1から第4ループ管Td2に設けられる第2音響ヒートポンプ部80dへ伝搬する。
第2音響ヒートポンプ部80dは、作動媒体が外部から吸熱する第2吸熱器81dと、作動媒体が外部へ放熱する第2放熱器82dと、第2吸熱器81dと第2放熱器82dとの間で音波が音響エネルギを消費する形態で圧縮及び膨張する第2温度差再生器83dとから成る。
詳細な図示は省略するが、第2吸熱器81dは、ボイルオフガスCMを通流するジャケット部(図示せず)と、当該ジャケット部から第4ループ管Td2の内部に延びるフィン(図示せず)とから成る。第2吸熱器81dでは、フィンがジャケット部を通流するボイルオフガスCMから吸熱し、第4ループ管Td2の内部の作動媒体がフィンから吸熱する。
一方、第2放熱器82dは、ボイルオフガスCMを通流するジャケット部(図示せず)と、当該ジャケット部から第4ループ管Td2の内部に延びるフィン(図示せず)とから成る。第2放熱器82dでは、第4ループ管Td2の内部の作動媒体がフィンへ放熱し、フィンがジャケット部を通流するボイルオフガスCMへ放熱する。
当該第1実施形態に係るボイルオフガスCMの再液化設備100にあっては、上述した熱音響機関90を用いて、貯留タンクLTからのボイルオフガスを適切に再液化するべく、以下の構成を採用している。
当該第1実施形態にあっては、貯留タンクLTから排出されるボイルオフガスCMを再液化し、貯留タンクLTへ返送する再液化循環路C2は、貯留タンクLTから出たボイルオフガスCMを、第2熱音響機関90dの第2放熱器82dと、ボイルオフガスCMを圧縮する圧縮機CTと、ボイルオフガスCMの一部を再液化循環路C2の外部へ導くと共に他部を第1熱交換器EX1へ導く分岐機構Bと、ボイルオフガスCMと冷媒SWとを熱交換する形態でボイルオフガスCMを冷却する第1熱交換器EX1と、第1熱音響機関90uの第1吸熱器81uと、第1減圧弁V1と、第2熱音響機関90dの第2吸熱器81dと、第2減圧弁V2とに通過させた後に、貯留タンクLTへ返送するように配設されている。
上記分岐機構Bにて再液化循環路C2から抽出された一部のボイルオフガスCMは、船舶推進用のエンジン60(推進機関の一例)へ導かれる。当該船舶推進用のエンジン60は、高圧噴射型エンジンであり、圧縮機CTにて比較的高圧に圧縮されたボイルオフガスCMを燃料として駆動する。
尚、図示は省略するが、当該ボイルオフガスCMの再液化設備100にあっては、エンジン60にて駆動される発電機が設けられており、当該発電機を冷却する冷却水も熱媒HMとして用いられる。
当該エンジン60(温熱源の一例)には、250℃程度まで昇温可能なエンジン冷却用媒体(例えば、オイル)を熱媒HMとして、当該エンジン60のジャケット部(図示せず)と放熱部位(第1熱音響機関90uの第1加熱器71u、第2熱音響機関90dの第2加熱器71d)との間で循環する熱媒循環路C1が設けられている。
説明を追加すると、当該熱媒循環路C1は、エンジン60のジャケット部の出口の熱媒HMを、第1熱音響機関90uの第1加熱器71uへ導く第1熱媒循環路C1a(第1熱媒通流路の一例)と、第2熱音響機関90dの第2加熱器71dへ導く第2熱媒循環路C1b(第2熱媒通流路の一例)とから成り、第1熱媒循環路C1aと第2熱媒循環路C1bとの分岐部には、第1熱媒循環路C1aと第2熱媒循環路C1bとに導かれる熱媒HMの流量を制御する三方流量調整弁V3が設けられている。
当該構成により、第1加熱器71uと第2加熱器71dの双方には、エンジン60のジャケット部出口の比較的高温(例えば、250℃程度)の熱媒HMが通流することとなり、原動機70u、70dにて温度差を確保する意味で、好適である。
更に、当該第1実施形態に係るボイルオフガスCMの再液化設備100にあっては、設備の周囲に豊富に存在する海水を冷媒SWとして図示しないポンプにより汲み上げ、第1熱交換器EX1、第1熱音響機関90uの第1冷却器72u及び第1放熱器82u、第2熱音響機関90dの第2冷却器72dの夫々に並列に通流する冷媒通流路(図1で冷媒SWが通流する流路)が設けられている。
以上の構成において、ボイルオフガスCMの再液化に関するシミュレーションを行った結果を、以下に示す。
シミュレーションの条件としては、高圧噴射型エンジン60をME−GIとし、船舶の速度を12knotで、エンジン負荷が5085kW、エンジン排熱量が1960kW、エンジン60の軸出力に駆動する発電機の発電機負荷が3295kW、発電機排熱が1560kWとした。
更に、熱音響機関90の作動媒体は、0.4MPaのヘリウムであり、第1熱音響機関90uの第1原動機70uの熱音変化効率は17.7%であり、第1音響ヒートポンプ部80uのCOPは1.41であり、第2熱音響機関90dの第2原動機70dの熱音変化効率は17.7%であり、第2音響ヒートポンプ部80dのCOPは0.80であるとした。
更に、第1加熱器71u及び第2加熱器71dの入口での熱媒HMの温度を250℃とし出口での熱媒HMの温度を200℃とし、第1冷却器72u及び第2冷却器72dの入口での冷媒SWの温度を30℃とし出口での冷媒SWの温度を80℃とし、第1放熱器82uの入口での冷媒SWの温度を30℃とし出口での冷媒SWの温度を55℃とし、第1熱交換器EX1の入口での冷媒SWの温度を30℃とし出口での冷媒SWの温度を80℃とした。因みに、このとき、第1加熱器71uでの熱媒HMからの回収熱量は1160kWであり、第2加熱器71dでの熱媒HMからの回収熱量は830kWであり、第1冷却器72uでの冷媒SWへの放熱量は960kWであり、第2冷却器72dでの冷媒SWへの放熱量は683kWであり、第1放熱器82uでの冷媒SWへの放熱量は495kWであるとした。
また、第1加熱器71uを通流する熱媒HMの流量は28t/hであり、第2加熱器71dを通流する熱媒HMの流量は20t/hであり、第1冷却器72uを通流する冷媒SWの流量は16t/hであり、第2冷却器72dを通流する冷媒SWの流量は11t/hであり、第1放熱器82uを通流する冷媒SWの流量は16t/hであるとした。
また、ボイルオフガスCMについては、貯留タンクLTに貯留される液化天然ガスが180、000mとし、その0.1%が気化することで発生するボイルオフガスCMの流量を3.1t/hとし、貯留タンクLTからのボイルオフガスCMの排出温度を−120℃とした。
以上の条件において、再液化循環路C2におけるボイルオフガスCMは、第2放熱器82dの出口で圧縮機CTの入口において、30℃となり、圧縮機CTの出口で第1熱交換器EX1の入口において、100℃で30MPaとなり、第1熱交換器EX1の出口で第1吸熱器81uの入口で40℃で30MPaとなり、第1吸熱器81uの出口で第1減圧弁V1の入口でー108℃で30MPaとなり、第1減圧弁V1の出口で第2吸熱器81dの入口でー107℃で4MPaとなり、第2吸熱器81dの出口で第2減圧弁V2の入口でー162℃で4MPaとなり、第2減圧弁V2の出口で貯留タンクLTの入口にて、−161℃で106kPaとなり、再液化されて貯留タンクLTに流入することとなる。
尚、分岐機構Bでは、1.1t/hがエンジン60へ導かれ、2.0t/hが再液化循環路C2へ導かれるものとした。
〔第2実施形態〕
当該第2実施形態に係るボイルオフガスの再液化設備100にあっては、熱音響機関として単一の第1熱音響機関90uのみを備える構成例を示している。
当該第2実施形態に係る第1熱音響機関90uは、上記第1実施形態の第1熱音響機関90uと変わるところがない。
当該第2実施形態にあっては、貯留タンクLTから排出されるボイルオフガスCMを再液化し、貯留タンクLTへ返送する再液化循環路C2は、貯留タンクLTから出たボイルオフガスCMを、第2熱交換器EX2と、ボイルオフガスCMを圧縮する圧縮機CTと、ボイルオフガスCMの一部を再液化循環路C2の外部へ導くと共に他部を第1熱交換器EX1へ導く分岐機構Bと、ボイルオフガスCMと冷媒SWとを熱交換する形態でボイルオフガスCMを冷却する第1熱交換器EX1と、第2熱交換器EX2と、第1減圧弁V1と、第1熱音響機関90uの第1吸熱器81uと、第2減圧弁V2とに通過させた後に、貯留タンクLTへ返送するように配設されている。
即ち、当該第2実施形態にあっては、第1実施形態と比較して、第2熱交換器EX2を新たに備え、当該第2熱交換器EX2にあっては、圧縮機CTにて昇圧され昇温し、且つ第1熱交換器EX1にて粗熱を取られた後のボイルオフガスCMが、貯留タンクLTから排出された後で比較的低温のボイルオフガスCMと熱交換する形態で、冷却されることとなる。
一方、分岐機構Bにて再液化循環路C2から抽出されたボイルオフガスCMは、第1実施形態と同様に、船舶推進用の高圧噴射型エンジン60に燃料として供給される。
当該高圧噴射型エンジン60には、上記第1実施形態と同様に、250℃程度まで昇温可能なエンジン冷却用媒体(例えば、オイル)を熱媒HMとして、当該エンジン60のジャケット部(図示せず)と第1熱音響機関90uの第1加熱器71uとの間で循環する熱媒循環路C1が設けられている。
更に、当該第2実施形態に係るボイルオフガスCMの再液化設備100にあっては、設備の周囲に豊富に存在する海水を冷媒SWとして図示しないポンプにより汲み上げ、第1熱交換器EX1、第1熱音響機関90uの第1冷却器72u及び第1放熱器82u、の夫々に並列に通流する冷媒通流路(図2で冷媒SWが通流する流路)が設けられている。
以上の構成において、ボイルオフガスCMの再液化に関するシミュレーションを行った結果を、以下に示す。
以下、シミュレーションの条件として、示していないものについては、上記第1実施形態と同一であるとする。
第1熱音響機関90uの第1原動機70uの熱音変換効率は17.7%であり、第1音響ヒートポンプ部80uのCOPは0.30であるとした。
更に、第1加熱器71uの入口での熱媒HMの温度を250℃とし出口での熱媒HMの温度を200℃とし、第1冷却器72uの入口での冷媒SWの温度を30℃とし出口での冷媒SWの温度を80℃とし、第1放熱器82uの入口での冷媒SWの温度を30℃とし出口での冷媒SWの温度を40℃とし、第1熱交換器EX1の入口での冷媒SWの温度を30℃とし出口での冷媒SWの温度を80℃とした。
因みに、このとき、第1加熱器71uでの熱媒HMからの回収熱量は2470kWであり、第1冷却器72uでの冷媒SWへの放熱量は2032kWであり、第1放熱器82uでの冷媒SWへの放熱量は570kWであるとした。
尚、熱媒循環路C1を循環する熱媒HMの流量は60t/hであり、第1冷却器72uを通流する冷媒SWの流量は34t/hであり、第1放熱器82uを通流する冷媒SWの流量48t/hであるとした。
また、第2熱交換器EX2でのボイルオフガス同士の熱交換量は276kWであるとした。
以上の条件において、再液化循環路C2におけるボイルオフガスCMは、第2熱交換器EX2の出口で圧縮機CTの入口において、30℃となり、圧縮機CTの出口で第1熱交換器EX1の入口において、100℃で30MPaとなり、第1熱交換器EX1の出口で第2熱交換器EX2の入口において、40℃で30MPaとなり、第2熱交換器EX2の出口で第1減圧弁V1の入口において、−100℃で30MPaとなり、第1減圧弁V1の出口で第1吸熱器81uの入口において、−99℃で4.0MPaとなり、第1吸熱器81uの出口で第2減圧弁V2の入口でー163℃で4MPaとなり、第2減圧弁V2の出口で貯留タンクLTの入口にて、−161℃で106kPaとなり、再液化されて貯留タンクLTに流入することとなる。
〔別実施形態〕
(1)上記第1、2実施形態において、一の熱音響機関90において、複数の原動機70を備えると共に、複数の音響ヒートポンプ部80を備える構成を採用しても構わない。
また、上記第1実施形態において、熱音響機関は2つの熱音響機関を備える構成例を示したが、3つ以上の熱音響機関を備える構成も、本願の権利範囲に含むものである。
(2)上記第1、第2実施形態において、音響筒は、2つのループ管を備える構成例を示したが、3つ以上のループ管を備える構成を採用しても構わないし、単一のループ管を備える構成を採用しても構わない。
(3)上記第1、2実施形態にあっては、ボイルオフガスの再液化設備100、100は、船舶に設けられるものであり、温熱源としてのエンジン60は、船舶推進用の高圧の燃料を燃焼室に噴射する高圧噴射型エンジンである例を示した。
しかしながら、当該ボイルオフガスの再液化設備100、100は、船舶以外にも適用することができ、例えば、湾岸で、LNGタンカからLNGを受け入れるLNG基地にも好適に適用できる。
この場合、温熱源としては、例えば、コジェネレーションシステムとしてのガスエンジンを適用することができ、この場合、当該ガスエンジンには燃料としてボイルオフガスを供給する構成を採用することができる。
当該構成を採用する場合にあっては、比較的低圧の燃料を供給することとなるため、再液化循環路C2で圧縮機CTを通過する前のボイルオフガスの一部を、ガスエンジンに供給する構成が採用される。
(4)上記第1、2実施形態にあっては、ボイルオフガスの再液化設備100、100は、船舶に設けられるものであり、周囲に比較的低温の海水が十分に存在したので、冷媒として海水を使用した。しかしながら、当該冷媒SWとしては、海水以外のものを採用しても構わない。
例えば、コージェネレーションに用いられるガスエンジンに燃料を供給する構成を採用する場合には、高圧に圧縮する必要がないため、当該ガスエンジンに燃料としてボイルオフガスを導く場合には、比較的低温になる。そこで、当該ガスエンジンに導かれる前の比較的低温のボイルオフガスを、冷媒SWとして用いる構成を採用しても構わない。
(5)上記実施形態にあっては、温熱源がエンジン60であり、熱媒HMがエンジン冷却媒体である構成例を示したが、熱媒HMは、エンジン60の排ガスであっても構わない。
また、上記実施形態にあっては、温熱源として、エンジン60にて駆動される発電機を含む構成例を示したが、当該発電機を温熱源として含まない構成も、権利範囲に含むものである。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明のボイルオフガスの再液化設備は、構成の簡略化を図りながらも、エネルギ効率を高めることができ、更には、メンテナンスコストを大幅に低減して経済性を向上し得るボイルオフガスの再液化設備として、有効に利用可能である。
60 :エンジン
70 :原動機
70u :第1原動機
70d :第2原動機
71 :加熱器
71u :第1加熱器
71d :第2加熱器
72 :冷却器
72u :第1冷却器
72d :第2冷却器
73 :音響再生器
73u :第1音響再生器
73d :第2音響再生器
80 :音響ヒートポンプ部
80u :第1音響ヒートポンプ部
80d :第2音響ヒートポンプ部
81 :吸熱器
81u :第1吸熱器
81d :第2吸熱器
82 :放熱器
82u :第1放熱器
82d :第2放熱器
83 :温度差再生器
83u :第1温度差再生器
83d :第2温度差再生器
90 :熱音響機関
90u :第1熱音響機関
90d :第2熱音響機関
100 :再液化設備
100 :再液化設備
B :分岐機構
C2 :再液化循環路
CM :ボイルオフガス
CT :圧縮機
EX1 :第1熱交換器
EX2 :第2熱交換器
HM :熱媒
LT :貯留タンク
SW :冷媒
T :音響筒

Claims (5)

  1. 液化天然ガスを貯留する貯留タンクから排出されるボイルオフガスを再液化するボイルオフガスの再液化設備であって、
    作動媒体が充填され音波が伝播する音響筒に、前記作動媒体を外部から加熱する加熱器と前記作動媒体を外部から冷却する冷却器と前記加熱器と前記冷却器との間で音波の音響エネルギを増幅する音響再生器とから成る原動機を少なくとも1つ以上設けると共に、前記作動媒体が外部から吸熱する吸熱器と前記作動媒体が外部へ放熱する放熱器と前記吸熱器と前記放熱器との間で音波が音響エネルギを消費する形態で圧縮及び膨張する温度差再生器とから成る音響ヒートポンプ部を少なくとも1つ以上設ける熱音響機関と、
    前記貯留タンクから排出されたボイルオフガスを圧縮するボイルオフガス圧縮部と、
    温熱源の温熱を有する熱媒を前記加熱器へ導く熱媒通流路と、
    冷熱源の冷熱を有する冷媒を少なくとも前記冷却器へ導く冷媒通流路と、
    前記貯留タンクから排出されるボイルオフガスを、前記ボイルオフガス圧縮部と前記吸熱器とに記載の順に導いた後に、前記貯留タンクへ返送する再液化循環路とを備えるボイルオフガスの再液化設備。
  2. 前記冷媒が海水であり、
    前記再液化循環路において、前記ボイルオフガス圧縮部を通過した後で前記吸熱器を通過する前のボイルオフガスと前記海水とを熱交換する第1熱交換器を備える請求項1に記載のボイルオフガスの再液化設備。
  3. 前記温熱源が、前記ボイルオフガス圧縮部にて圧縮された後のボイルオフガスの一部を燃料とする船舶推進用の推進機関である請求項1又は2に記載のボイルオフガスの再液化設備。
  4. 前記熱音響機関として、前記作動媒体が充填され音波が伝播する第1音響筒に、前記作動媒体を外部から加熱する第1加熱器と前記作動媒体を外部から冷却する第1冷却器と前記第1加熱器と前記第1冷却器との間で音波の音響エネルギを増幅する第1音響再生器とから成る第1原動機を少なくとも1つ以上設けると共に、前記作動媒体が外部から吸熱する第1吸熱器と前記作動媒体が外部へ放熱する第1放熱器と前記第1吸熱器と前記第1放熱器との間で音波が音響エネルギを消費する形態で圧縮及び膨張する第1温度差再生器とから成る第1音響ヒートポンプ部を少なくとも1つ以上設ける第1熱音響機関と、
    前記熱音響機関として、前記作動媒体が充填され音波が伝播する第2音響筒に、前記作動媒体を外部から加熱する第2加熱器と前記作動媒体を外部から冷却する第2冷却器と前記第2加熱器と前記第2冷却器との間で音波の音響エネルギを増幅する第2音響再生器とから成る第2原動機を少なくとも1つ以上設けると共に、前記作動媒体が外部から吸熱する第2吸熱器と前記作動媒体が外部へ放熱する第2放熱器と前記第2吸熱器と前記第2放熱器との間で音波が音響エネルギを消費する形態で圧縮及び膨張する第2温度差再生器とから成る第2音響ヒートポンプ部を少なくとも1つ以上設ける第2熱音響機関とを備え、
    前記熱媒通流路は、前記熱媒を分岐して並列に通流する第1熱媒通流路と第2熱媒通流路とを備え、
    前記第1熱媒通流路が前記第1加熱器へ前記熱媒を導くように配設されると共に、前記第2熱媒通流路が前記第2加熱器へ前記熱媒を導くように配設されている請求項1〜3の何れか一項に記載のボイルオフガスの再液化設備。
  5. 前記再液化循環路は、前記貯留タンクから排出されたボイルオフガスを、前記第2放熱器と、前記ボイルオフガス圧縮部と、前記第1吸熱器と、前記第2吸熱器とに記載の順に通流させるように配設され、
    前記冷媒通流路は、前記第1放熱器へ前記冷媒として海水を通流させるように配設されている請求項4に記載のボイルオフガスの再液化設備。
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