JP2017180691A - 減衰力調整装置および油圧緩衝器 - Google Patents

減衰力調整装置および油圧緩衝器 Download PDF

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Abstract

【課題】簡素に構成され、かつ簡単に減衰力を調整できる減衰力調整装置を提供する。【解決手段】スイッチバルブ(6)は、作動油が流れる中心流路(64A)の開口部(64C)に配され、開口部(64C)の開口面積を調整することによって減衰力を調整するニードル弁(62G)と、ニードル弁(62G)の位置を、前記開口面積が第1面積となる第1位置と、前記開口面積が前記第1面積よりも小さい第2面積となる第2位置との2段階で切り替えるオルタネイト機構(10)、押しボタン部(62A)およびスプリング(66)とを備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、減衰力を調整する減衰力調整装置に関する。
自動二輪車に備えられる減衰力調整装置には、例えば、ハンドルに設けられた操作レバーの操作に基づいて電子制御によって減衰力を調整するものが知られている(例えば特許文献1)。
また、減衰力調整装置としては、ニードル弁の先端位置を調整するなどの機構により無段階または3段階以上で調整できるものが知られている。
実公平7−45417号公報
特許文献1の減衰力調整装置は電子制御によって減衰力を調整するものであるため、構成が複雑であり、かつ高価であった。
また、無段階や3段階以上で調整できる減衰力調整装置では、調整の知識が必要であり、知識なしには容易に調整することができなかった。しかも、このような減衰力調整装置には、減衰力を調整するために、ニードル弁を回転させるドライバーなど、何らかの道具を必要とするものが多い。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、簡素に構成され、かつ簡単に減衰力を調整できる減衰力調整装置を提供することにある。
本発明の減衰力調整装置は、上記の課題を解決するために、作動油が流れる流路の開口部に配され、前記開口部の開口面積を調整することによって減衰力を調整する弁体と、前記弁体の位置を、前記開口面積が第1面積となる第1位置と、前記開口面積が前記第1面積よりも小さい第2面積となる第2位置との2段階で切り替える切替機構とを備えていることを特徴としている。
本発明によれば、減衰力調整装置を簡素に構成し、かつこの減衰力調整装置を用いて簡単に減衰力を調整することができる。
(a)は本発明の実施形態1に係るリアサスペンションを搭載した自動二輪車の構成を示す側面図であり、図1(b)は自動二輪車の構成を示す背面図である。 上記自動二輪車に備えられるリアサスペンションの部分断面図である。 上記リアサスペンションにおけるスイッチバルブの構造を示すものであって、(a)は押し込み操作がされていない状態のスイッチバルブの断面図であり、(b)は押し込み操作がされた状態のスイッチバルブの断面図である。 上記スイッチバルブによる減衰力の調整を示すものであって、(a)はスイッチバルブが押し込み操作されていない状態の上記リアサスペンションの要部断面図であり、(b)はスイッチバルブが押し込み操作された状態の上記リアサスペンションの要部断面図である。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1について、図1〜図4を参照して説明すれば以下のとおりである。
(1−1.自動二輪車11の構成)
図1の(a)は本実施形態に係るリアサスペンション1を搭載した自動二輪車11の構成を示す側面図であり、図1の(b)は自動二輪車11の構成を示す背面図である。
図1の(a)および(b)に示すように、自動二輪車11は、車体12と、車体12の前方に配される前輪13Aと、車体12の後方に配される後輪13Bと、車体12と後輪13Bとを接続するリアサスペンション1(油圧緩衝器)と、車体12と前輪13Aとを接続するフロントフォーク14と、自動二輪車11を操舵するためのハンドル15とを備えている。
リアサスペンション1は、後輪13Bを挟んで対向するように後輪13Bの左右に配置され、車軸13Sを介して後輪13Bに接続されており、衝撃を緩衝する。また、リアサスペンション1の上端部付近には、リアサスペンション1の減衰力を調整するスイッチバルブ6(減衰力調整装置)が設けられている。
(1−2.リアサスペンション1の概要)
図2はリアサスペンション1の部分断面図である。
図2に示すように、リアサスペンション1は、ダンパシリンダ2(シリンダ)と、ピストンロッド3と、懸架スプリング4と、流路形成部5と、スイッチバルブ6と、サブタンク7とを備えている。ダンパシリンダ2は、車体側取付部2Aを介して車体12に取付けられている。ピストンロッド3は、車軸側取付部3Aを介して車軸側に取付けられている。懸架スプリング4は、ダンパシリンダ2の外周部に配されている。
ダンパシリンダ2の内部空間には、ピストンロッド3が出入りするとともに、作動油が貯留されている。前記内部空間は、ピストンロッド3の先端部に配されたピストン8により、ピストン側油室22Aとロッド側油室22Bとに区画される。
流路形成部5は、ダンパシリンダ2とサブタンク7との間の作動油の流路を形成する部分であり、内部にピストン側油室22Aとスイッチバルブ6との間で作動油を流通させる連絡流路51を有している。この流路形成部5は、ダンパシリンダ2の車体側の端部から斜め下方に突出するように形成されている。また、流路形成部5は、連絡流路51のサブタンク7側の端部にスイッチバルブ6が接続されるように、スイッチバルブ6を収納している。
スイッチバルブ6は、後述する中心流路64Aの内部を流れる作動油の流量を2段階で切り替えることにより、中心流路64Aの内部を流れる作動油の流れによって発生する減衰力を調整する減衰力調整機構である。なお、スイッチバルブ6の詳細については、後に詳しく説明する。
サブタンク7は、ダンパシリンダ2に出入りするピストンロッド3の容積を補償するための作動油を蓄えるタンクである。サブタンク7は、連通路71を通じてスイッチバルブ6を通過した作動油を受け入れる。このサブタンク7は、サブタンク7の内部空間をエア室72と作動油溜室73とに分離するブラダ74を備えている。エア室72には、高圧化されたガスが充填されており、エア室72の圧力によって作動油溜室73が加圧される。
自動二輪車11が路面から衝撃力を受けると、懸架スプリング4が縮むことにより、その衝撃力を吸収する。このとき、ピストンロッド3が車体側に移動することにより、ピストン8は、ピストン側油室22Aの作動油を押し出す。押し出された作動油は、連絡流路51を介してスイッチバルブ6へ流入する。この作動油がスイッチバルブ6内を通過することにより、懸架スプリング4の運動エネルギーを減衰させる力が発生する(圧側行程)。ピストンロッド3が車軸側に移動するときには、ピストン8がロッド側油室22Bの作動油を押し出し、押し出された作動油は、図示しないダンパシリンダ2の外周流路を通ってピストン側油室22Aへ流入する。このとき、ピストンロッド3がダンパシリンダ2から退出した体積分の作動油がサブタンク7から連絡流路51を介してピストン側油室22Aに供給される。サブタンク7から流出する作動油がスイッチバルブ6内を通過することにより、減衰力が発生する(伸側行程)。
ピストンロッド3の車体側への移動によってダンパシリンダ2の内部空間の容積が減少したときには、過剰となった作動油がサブタンク7の作動油溜室73に流入し、エア室72の体積が減少する。一方、ピストンロッド3の車軸側への移動によってダンパシリンダ2の内部空間の容積が増加したときには、不足した作動油を補填するために、作動油が作動油溜室73からダンパシリンダ2の内部へ流出する。このとき、エア室72は膨張する。このようにして、ピストンロッド3の容積が補償される。作動油の温度変化に伴う体積変化についても同様に補償される。
(1−2−1.スイッチバルブ6の詳細)
図3は、スイッチバルブ6の構造を示すものであって、(a)は押し込み操作がされていない状態のスイッチバルブ6の断面図であり、(b)は押し込み操作がされた状態のスイッチバルブ6の断面図である。
図3の(a)に示すように、スイッチバルブ6は、バルブハウジング61と、可動部62と、カバー63と、流路部64と、着座部65と、スプリング66(付勢機構)と、オイルシール67とを有している。
バルブハウジング61は、可動部62を往復自在に保持する部材であり、接合部61Aを含んでいる。接合部61Aは、バルブハウジング61とカバー63とを接合するための部分であり、バルブハウジング61の一端部に設けられており、円筒形状に形成されている。接合部61Aは、外周壁にねじが形成されており、カバー63とねじ嵌合によって接合される。
バルブハウジング61において、接合部61Aの内周壁に沿って環状溝61Bが形成されている。環状溝61Bは、スプリング66のバルブハウジング61に面した端部を保持する。
バルブハウジング61の中心には、バルブハウジング61の長手方向に伸びる第1挿通孔61Cおよび第2挿通孔61Dが隣接して形成されている。第1挿通孔61Cおよび第2挿通孔61Dには、可動部62が挿通されている。第1挿通孔61Cの径は、第2挿通孔61Dの径より小さい。
バルブハウジング61の他方の端部は開口しており、この開口した部分の付近に、油通孔61Eが設けられている。油通孔61Eは、バルブハウジング61の長手方向と直交する方向にバルブハウジング61を貫通するように形成されており、サブタンク7の連通路71に対して開口している。圧側行程において、後述する中心流路64A(または外周流路64B)を通過した作動油は、油通孔61Eを通ってサブタンク7へ向かう。
可動部62は、別体に形成された、弁体(ニードル弁62G)と、この弁体の進退を操作する部分とが結合(直結)された部材であり、押しボタン部62Aと、シャフト部62Cと、段付部62Dと、鍔部62Eと、弁台座部62Fと、ニードル弁62Gとを含んでいる。可動部62の一端には押しボタン部62Aが設けられ、可動部62の他端にはニードル弁62Gが設けられている。押しボタン部62Aとニードル弁62Gとの間に、シャフト部62C、段付部62D、鍔部62Eおよび弁台座部62Fが設けられている。ここで、ニードル弁62Gから押しボタン部62Aに向かう方向をU方向と規定し、押しボタン部62Aからニードル弁62Gに向かう方向をV方向と規定する。
押しボタン部62Aは、指による押し操作が可能となる程度の面積の押圧面62Iを有している。押しボタン部62Aにおける押圧面62Iと反対側の面には、外周部分に環状凹部62Bが形成されている。環状凹部62Bは、バルブハウジング61の環状溝61Bと対向する位置に設けられており、スプリング66の押しボタン部62Aに面した端部を保持する。また、押しボタン部62Aにおける押圧面62Iと反対側の面の中央には、雌ねじ部62ASが形成されている。
シャフト部62Cは、押圧面62Iより狭い断面を有する棒状の部分であり、その一端に形成された雄ねじ部62CSが押しボタン部62Aの雌ねじ部62ASとねじ嵌合により結合している。シャフト部62Cの中間部分には、オイルシール67を配置するための環状凹部が形成されている。シャフト部62Cは、第1挿通孔61Cに挿通されることで、シャフト部62Cの中心軸に沿ったU方向およびV方向に往復移動が自在となるように保持されている。
段付部62Dは、シャフト部62Cの他端に続いて設けられている。段付部62Dは、シャフト部62Cより大きい径で形成されることにより、シャフト部62Cとの境界部分に段差を形成している。この段付部62Dは、図3の(a)に示すように、第1挿通孔61Cと第2挿通孔61Dとの境界に形成される段差と当接することにより、その当接位置で、可動部62のU方向の移動を規制する。
鍔部62Eは、段付部62Dに続いて形成されており、段付部62Dの径よりも大きい径であり、かつバルブハウジング61の第2挿通孔61Dよりも僅かに小さい径を有している。これにより、鍔部62Eが第2挿通孔61Dの壁面と摺接しながら第2挿通孔61D内を移動するので、可動部62の進退移動の方向が第2挿通孔61Dの壁面によって正しくU方向およびV方向に規制される。
弁台座部62Fは、ニードル弁62Gを支持する台座の部分である。弁台座部62Fは、鍔部62Eに続いて形成されており、鍔部62Eよりも小さい径を有している。
ニードル弁62Gは、先端に平坦面を有しており、弁台座部62Fとの境界部分から先端に向かうにつれて径が小さくなるテーパー状に形成されている。
カバー63は、押しボタン部62Aの側面を覆う部材である。カバー63により、スイッチバルブ6の内部への水や埃の侵入を防ぐことができる。さらに、防塵性や防水性を高めるためには、カバー63に代えてシールカバーを用いてもよい。シールカバーは、押しボタン部62Aの操作面を覆うシール部を有している。シール部は、フレキシブルかつ透明な素材(例えばシリコーン樹脂)で形成されている。
流路部64は、バルブハウジング61における油通孔61E側の端部に接続されている。流路部64は、流路形成部5の連絡流路51とバルブハウジング61との間で作動油を流通させるために中心流路64Aおよび外周流路64Bを有している。中心流路64Aは、流路部64の中心に貫通するように形成されており、可動部62のニードル弁62Gが流路部64の壁面と接触することなく挿入可能となる位置および大きさに形成されている。外周流路64Bは、中心流路64Aの周りに環状に貫通するように形成されている。
着座部65は、スイッチバルブ6が流路形成部5に収納された状態で流路形成部5の内底部に着座する部分であり、流路部64に接続されている。着座部65は、作動油を流通させるための開口部65Aを有している。
圧側行程においては、図3の(a)および(b)に実線の矢印にて示すように、中心流路64Aおよび外周流路64Bを通過した作動油は、油通孔61Eを通ってサブタンク7へ流入する。一方、伸側行程においては、図3の(a)および(b)に破線の矢印にて示すように、油通孔61Eを介してサブタンク7から流入した作動油は、中心流路64Aおよび外周流路64Bを通って連絡流路51へ流入する。
また、本実施形態において、スイッチバルブ6は、オルタネイト機構10、押しボタン部62Aおよびスプリング66を備えており、これらの部材は、ニードル弁62Gの位置を第1位置と第2位置との2段階で切り替える切替機構を構成している。
スイッチバルブ6は、図3の(a)および(b)に示すオルタネイト機構10(保持機構)を備えることによって、押しボタン部62Aを押し込む操作(押し込み操作)毎に、可動部62の押し込み位置へのロックとロック解除とを繰り返すように構成されている。オルタネイト機構10は、例えば、押しボタン部62Aの外周面に設けられたカム部62Hと、カバー63の内壁面に設けられたロックピン63Aとにより構成される。ロックピン63Aは、カバー63と別体に設けられており、カム部62Hのカム溝に沿って移動自在となるようにカバー63に保持されるとともにカム溝に嵌め込まれている。カム溝としては、ハート状の形状をなすものが知られている。
オルタネイト機構10によれば、押しボタン部62Aが、図3の(a)に示す位置からスプリング66の付勢力に抗して押し込み操作されると、ロックピン63Aが、カム部62Hにおける所定の往路のカム溝に沿ってカム部62Hの上部に移動する。ロックピン63Aがカム部62Hの上部に設けられた凹部に係合すると、押しボタン部62Aの動きが阻止されるので、押し込み操作を解除しても、図3の(b)に示すように、可動部62の押し込み状態が保持される。
この状態から押しボタン部62Aが押し込み操作されると、ロックピン63Aは、係合状態が解除されるとともに、往路のカム溝と異なる復路のカム溝により案内される。また、可動部62は、スプリング66の付勢力によりU方向に移動して図3の(a)に示す位置に復帰する。
オルタネイト機構10としては、上記のような一般的なオルタネイト型(ロック式)のスイッチに用いられている機構を利用することができる。また、オルタネイト機構10としては、上記の例に限らず、他のオルタネイト機構が適宜利用可能である。
押しボタン部62Aが押し込み操作されていない状態では、スプリング66が押しボタン部62AをU方向に付勢しているが、段付部62Dが第1挿通孔61Cと第2挿通孔61Dとの境界の段差と当接するため、可動部62は図3の(a)に示す位置に規制される。そのため、ニードル弁62Gは、その先端が、流路部64の中心流路64Aにおける開口部にある位置(第1位置)に留まっている。この状態では、中心流路64Aを通過する作動油は、ニードル弁62Gの先端によってほとんど絞られることなく、中心流路64Aとニードル弁62Gの先端との隙間を通過する。
これに対し、押しボタン部62Aが押し込み操作された状態では、可動部62がオルタネイト機構10によってカバー63にロックされている。これにより、可動部62が図3の(b)に示す位置に規制されるので、ニードル弁62Gは、大部分が中心流路64A内に挿入される位置(第2位置)に留まっている。この状態では、弁台座部62Fおよびニードル弁62Gと中心流路64Aを含む流路部64との対向する部分には僅かな隙間が生じているのみである。この隙間は、図3の(a)に示す状態における中心流路64Aとニードル弁62Gの先端との間に形成される隙間よりも狭い。換言すれば、中心流路64Aの開口面積は、ニードル弁62Gが第1位置にあるときよりも、第2位置にあるときの方が小さい。そのため、ニードル弁62Gが第2位置にあるときに形成される隙間(後述する隙間B)を作動油が通過することにより減衰力が発生する。
(1−2−2.スイッチバルブ6による減衰力の調整)
図4は、スイッチバルブ6による減衰力の調整方法を示すものであって、(a)はスイッチバルブ6が押し込み操作されていない状態のリアサスペンション1の要部断面図であり、(b)はスイッチバルブ6が押し込み操作された状態のリアサスペンション1の要部断面図である。本実施形態では、スイッチバルブ6による減衰力の調整について説明する。
図4の(a)に示すように、スイッチバルブ6の押しボタン部62Aが押し込み操作されていない状態では、ニードル弁62Gの先端が流路部64の中心流路64Aの開口部にある。この状態では、中心流路64Aとニードル弁62Gとの隙間(隙間Aと称する)の大きさで定まる流量で作動油が矢印で示すように中心流路64A内を流れる。このとき、中心流路64Aを流れる作動油は、ニードル弁62Gによってほとんど絞られることなく中心流路64Aを通過し、大きな減衰力は発生しない。
一方、図4の(b)に示すように、押しボタン部62Aが押し込み操作された状態では、ニードル弁62Gが中心流路64Aの中に大きく入り込む。この状態では、弁台座部62Fが流路部64に近づいているので、中心流路64Aおよび中心流路64Aの開口部の周辺と、弁台座部62Fおよびニードル弁62Gとの間に隙間(隙間Bと称する)が形成される。この隙間は、図4の(a)に示す状態における隙間Aよりも狭い。これにより、図4の(b)に示す状態では、作動油が隙間Bで定まる流量で、矢印で示すように中心流路64A内を流れる。このとき、作動油が狭い隙間Bを通過することにより、隙間Aを通過するときよりも大きな減衰力が発生する。なお、隙間Aおよび隙間Bの幅は、中心流路64Aの開口部64Cの開口面積と同義である。
(1−3.スイッチバルブ6およびリアサスペンション1の効果)
図3の(a)および(b)に示すように、本実施形態に係るスイッチバルブ6は、作動油が流れる中心流路64Aの開口部64Cに配され、開口部64Cの開口面積を調整することによって減衰力を調整するニードル弁62Gと、ニードル弁62Gの位置を、前記開口面積が第1面積となる第1位置と、前記開口面積が前記第1面積よりも小さい第2面積となる第2位置との2段階で切り替える前述の切替機構を備えている。
これにより、ニードル弁62Gが図3の(a)に示す第1位置にあるときの開口部64Cの開口面積と、ニードル弁62Gが図3の(b)に示す第2位置にあるときの開口部64Cの開口面積とでスイッチバルブ6で発生する減衰力が定まる。ニードル弁62Gが第2位置にある状態では、ニードル弁62Gが第1位置にあるときよりも開口部64Cの開口面積が小さいため、ニードル弁62Gが第1位置にある状態よりも大きい減衰力が発生する。
このように、ニードル弁62Gの位置を第1位置と第2位置との2段階で切り替えることにより、減衰力を2段階に切り替えることができる。この結果、スイッチバルブ6を簡素に構成することができるだけでなく、従来の減衰力調整装置のように減衰力の調整方法についての知識や調整のための道具を必要とすることなく、簡単な操作で減衰力を調整することができる。したがって、スクーターや小型バイクのような廉価な自動二輪車にも減衰力調整装置を容易に搭載することができる。
また、前記切替機構は、押し込み操作によって受けた押圧力の方向に沿って、ニードル弁62Gを第1位置と第2位置との間で直進移動させる。
そのため、押しボタン(押しボタン部62A)などを用いた押し込み操作のみでニードル弁62Gを第1位置と第2位置との間で移動させるので、従来の回転式の減衰力調整装置と比べて、少ない操作で弁体を大きく移動させることができる。これにより、最も簡素な構成で減衰力を調整することができる。
また、前記切替機構は押しボタン部62Aを備え、押しボタン部62Aはニードル弁62Gと直結されている。
そのため、ユーザが押しボタン部62Aを押し込む操作をするだけで、ニードル弁62Gを第1位置と第2位置との間で移動させることができる。これにより、簡素な構造で切替機構を構成することで、減衰力調整装置を安価に提供することができる。
また、スイッチバルブ6は、ニードル弁62Gが第2位置にある状態で押しボタン部62Aを押し込み位置に保持するオルタネイト機構10を備えている。
そのため、ユーザが押しボタン部62Aを押し込む操作をした状態で、押しボタン部62Aが押し込み位置に保持される。これにより、押し込み操作が行われたこと、すなわちニードル弁62Gが第2位置にあることを、押しボタン部62Aが押し込み位置にあることで容易に把握することができる。
また、スイッチバルブ6は、ニードル弁62Gが第2位置から第1位置へ移動するようにニードル弁62Gを付勢するスプリング66を備えている。
そゆため、ユーザが再び押しボタン部62Aを押すだけでニードル弁62Gを第2位置から第1位置へ移動させることができる。これにより、スイッチバルブ6の操作性を高めることができる。
また、スイッチバルブ6は、ニードル弁62Gを弁体として備えることにより、ニードル弁62Gを中心流路64Aへ挿入しやすくすることができる。
また、リアサスペンション1は、上記のいずれかのスイッチバルブ6と、作動油を貯留し、ピストン8およびピストンロッド3を受け入れるダンパシリンダ2と、ダンパシリンダ2と連通し、ダンパシリンダ2から突出した流路形成部5とを備え、流路形成部5にスイッチバルブ6が設けられている。
そのため、リアサスペンション1においてユーザの操作しやすい位置にスイッチバルブ6を設けることができる。
なお、本実施形態では、スイッチバルブ6をリアサスペンション1に適用した例について説明したが、これに限らず、スイッチバルブ6をフロントフォークに適用してもよい。
〔実施形態2〕
実施形態1では、押しボタン型のスイッチバルブ6について説明したが、減衰力調整装置は、押しボタン型以外の構成によっても実現可能である。本実施形態では、押しボタン型と異なる減衰力調整装置について説明する。なお、本実施形態において、実施形態1における構成部材と同等の機能を有する構成部材については、同一の符号を付記して、その説明を省略する。
本実施形態では、例えば、図3に示すU方向およびV方向にスライドするスライド部材をバルブハウジング61の外部に配置し、スプリング66によって付勢された、押しボタン部62Aに代わる支持部材と、スライド部材とを接続する。これにより、スライド部材によるV方向へのスライド操作を支持部材の押し込み操作に変換することができる。
本実施形態の他の構成では、回転操作をニードル弁62Gの運動に変換する機構を用いている。この機構では、押しボタン部62Aと同様な形状の回転部材がカバー63によって回転自在となるように保持されている。回転部材には、バルブハウジング61側の中央部分に凹部が設けられている。また、回転部材は、押しボタン部62Aのような、ねじ嵌合ではなく、筒状カムの構造でシャフト部62Cと凹部で結合している。このため、シャフト部62Cが回転部材と嵌合する端部の外周面には、シャフト部62Cの軸方向に対して傾斜するカム溝が形成されている。一方、回転部材の凹部の内周面には突起が形成されており、この突起はシャフト部62Cのカム溝に嵌入されることで従節として機能する。
上記の構成では、回転部材を回転させると、突起(従節)の回転にしたがって、突起がカム溝を図4に示すV方向に押し出す。これにより、ニードル弁62GをV方向に移動させることができる。ニードル弁62GをU方向に移動させるには、上記の場合と逆方向に回転部材を回転させてもよいし、スプリング66の付勢力を利用してもよい。
〔実施形態3〕
実施形態1では、ニードル弁62Gがテーパー状に形成されているスイッチバルブ6について説明したが、弁体の形状はこれには限定されない。
例えば、弁体は円柱形状であってもよい。また、円柱状の弁体の外周に段が設けられたものであってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 リアサスペンション(油圧緩衝器)
2 ダンパシリンダ(シリンダ)
3 ピストンロッド
5 流路形成部
6 スイッチバルブ(減衰力調整装置)
8 ピストン
10 オルタネイト機構(切替機構、保持機構)
62A 押しボタン部(切替機構)
62G ニードル弁(弁体)
64A 中心流路(流路)
64C 開口部
66 スプリング(切替機構、付勢機構)

Claims (7)

  1. 作動油が流れる流路の開口部に配され、前記開口部の開口面積を調整することによって減衰力を調整する弁体と、
    前記弁体の位置を、前記開口面積が第1面積となる第1位置と、前記開口面積が前記第1面積よりも小さい第2面積となる第2位置との2段階で切り替える切替機構とを備えていることを特徴とする減衰力調整装置。
  2. 前記切替機構は、押し込み操作によって受けた押圧力の方向に沿って、前記弁体を前記第1位置と前記第2位置との間で直進移動させる、請求項1に記載の減衰力調整装置。
  3. 前記切替機構は押しボタン部を備え、
    前記押しボタン部は前記弁体と直結されている、請求項2に記載の減衰力調整装置。
  4. 前記弁体が前記第2位置にある状態で前記押しボタン部を押し込み位置に保持する保持機構を備えている、請求項3に記載の減衰力調整装置。
  5. 前記弁体が前記第2位置から前記第1位置へ移動するように前記弁体を付勢する付勢機構を備えている、請求項1から4のいずれか1項に記載の減衰力調整装置。
  6. 前記弁体はニードル弁である、請求項1から5のいずれか1項に記載の減衰力調整装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の減衰力調整装置を備える油圧緩衝器であって、
    作動油を貯留し、ピストンおよびピストンロッドを受け入れるシリンダと、
    前記シリンダと連通し、前記シリンダから突出した流路形成部とを備え、
    前記流路形成部に前記減衰力調整装置が設けられていることを特徴とする油圧緩衝器。
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