JP2017180674A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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卓志 松任
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良則 池田
悠紀 内藤
Yuki Naito
悠紀 内藤
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Abstract

【課題】軸方向にコンパクトで、かつ汎用性に富む電動アクチュエータを提供する。【解決手段】モータ部Aと、運動変換機構部Bとを備え、運動変換機構部Bが、モータ部Aのロータ24の回転を減速して出力する減速機としての遊星歯車減速機10と、ロータ24の回転中心と同軸に配置されたねじ軸33およびその外周に回転可能に嵌合されたナット部材32とを有し、ナット部材32の回転に伴ってねじ軸33が軸方向に直線運動する電動アクチュエータ1において、ロータ24は、遊星歯車減速機10の出力部材とトルク伝達可能に連結されたナット部材32を内周に配置したロータインナ26を有し、ねじ軸33が、軸方向の両端面に開口した貫通穴33bを有する中空状に形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電動アクチュエータに関する。
近年、自動車においては、その省力化や低燃費化のために電動化が進展し、例えば、自動変速機、ブレーキおよびステアリング等の操作を電動機(モータ)の力で行うシステムが開発され、市場に投入されている。このようなシステムに使用される電動アクチュエータとして、モータの回転運動を直線運動に変換して出力する運動変換機構にねじ機構を採用したものがある(例えば、特許文献1)。この場合、ねじ機構を構成するねじ軸が、電動アクチュエータの出力部材(出力軸)を構成する。
特許文献1の電動アクチュエータは、減速機としての遊星歯車減速機を有し、モータの出力は、遊星歯車減速機により減速された上でねじ機構のナット部材に伝達されるようになっている。この場合、小型のモータを採用することができるため、電動アクチュエータを全体として軽量・コンパクト化することができる、という利点がある。
特開2014−231280号公報
ところで、ねじ軸の動作精度に優れ、信頼性に富む電動アクチュエータを実現するためには、ねじ軸の軸方向位置(軸方向の変位量)を正確に把握可能であるのが好ましい。ねじ軸の軸方向位置に基づいて、アクチュエータの出力部材の動作制御を行い得るからである。この点、特許文献1の電動アクチュエータにおいては、モータの軸方向外側(遊星歯車減速機が配置された側とは反対側)であって、ねじ軸の径方向外側に、ねじ軸の軸方向の変位量を検出するための変位センサを設けている。しかしながら、このような構造を採用すると、モータや運動変換機構を収容するための筐体、ひいては電動アクチュエータが軸方向に長寸化する。このため、特許文献1に記載の電動アクチュエータは、例えば、電動アクチュエータの設置スペースの軸方向寸法に制約がある機器には適用できない、という問題がある。
また、電動アクチュエータは、例えば、自動変速機の一種であるDCT(Dual Clutch Transmission)のように、複数(2つ)の操作対象を有し、かつこれら2つの操作対象が同軸に配置された機器へも適用される。しかしながら、特許文献1の電動アクチュエータは、上記のような複数の操作対象を有する機器への適用(出力軸の二軸化)については何ら考慮されていない。そのため、操作対象が2つある機器に特許文献1の電動アクチュエータを適用しようとすると、例えば、2つの電動アクチュエータを個別に設置すると共に、各電動アクチュエータの出力部材と操作対象との接続態様に工夫を凝らす必要があるため、機器全体の大型化や複雑化を招来する可能性がある。
以上の実情に鑑み、本発明の主な課題は、軸方向にコンパクトで使用機器に対する搭載性に優れ、かつ出力部材の動作精度の向上、あるいは出力部材の二軸化への要請等に容易に対応できる汎用性に富む電動アクチュエータを提供することにある。
上記の課題を解決するために創案された本発明は、電力の供給を受けて駆動するモータ部と、モータ部の回転運動を直線運動に変換して出力する運動変換機構部とを備え、運動変換機構部が、モータ部のロータの回転を減速して出力する減速機と、ロータの回転中心と同軸に配置されたねじ軸およびその外周に回転可能に嵌合されたナット部材とを有し、ナット部材の回転に伴ってねじ軸が軸方向に直線運動する電動アクチュエータにおいて、ロータは、ロータマグネットを保持したロータコアと、ロータコアを外周に装着すると共に、減速機の出力部材とトルク伝達可能に連結されたナット部材を内周に配置した中空回転軸とを有し、ねじ軸が、軸方向の両端面に開口した貫通穴を有する中空状に形成されていることを特徴とする。なお、ここでいう「減速機」とは、例えば遊星歯車減速機や平歯車減速機などの種々の減速機を含む概念である。
このような構成によれば、モータ部のロータと運動変換機構部(ねじ機構)のナット部材とが半径方向で重畳した構造となるので、電動アクチュエータを軸方向にコンパクト化することができる。また、ねじ軸が、軸方向の両端面に開口した貫通穴を有することから、この貫通穴を、ねじ軸の軸方向の変位量を検出するためのストローク検出用センサの設置スペースとして、あるいは、他の電動アクチュエータの出力部材(出力軸)を挿通させる部位として活用することができる。上記の貫通穴にストローク検出用センサを設置すれば、ストローク検出用センサの設置スペースをモータ部の軸方向外側等に別途設けずとも足りるので、軸方向にコンパクトでありながら、出力軸の動作精度に優れた電動アクチュエータを実現することができる。また、上記の貫通穴を他の出力軸を挿通させる部位として活用すれば、それぞれがねじ軸を有する2つの電動アクチュエータを直列に接続してなり、2つの出力軸を個別に直線運動させることができる(2つの操作対象を個別に操作することのできる)ものでありながら、軸方向にコンパクトな電動アクチュエータを容易に実現することができる
減速機の出力部材と、ロータの内周に配置されるナット部材とをトルク伝達可能に連結するための具体的な構成として、減速機の出力部材に、ロータの内周面とナット部材の外周面との間に介在する円筒部を設け、円筒部の外周面をロータの内周面と半径方向隙間を介して対向させると共に、円筒部の内周面をナット部材の外周面に固定する構成を採用することができる。このとき、圧入により、円筒部の内周面をナット部材の外周面に固定するようにすれば、電動アクチュエータの組立性を向上することができる。
モータ部のロータを構成する中空回転軸は、軸方向に離間した二箇所に配置された転がり軸受により回転自在に支持することができる。この場合、中空回転軸に、2つの転がり軸受のうちの一方の転がり軸受の内側軌道面を設ければ、中空回転軸、ひいてはロータを軸方向にコンパクト化することができる。これにより、電動アクチュエータを軸方向に一層コンパクト化することができる。
中空回転軸に上記の内側軌道面が設けられている場合に、この内側軌道面をナット部材の軸方向幅の内側に配置すれば、電動アクチュエータを軸方向により一層コンパクト化することができる。
以上の構成において、ナット部材は、複数のボールを介してねじ軸の外周に嵌合することができる。すなわち、運動変換機構部を構成するねじ機構は、いわゆるボールねじ機構としても良い。このようにすれば、ねじ軸、ひいては電動アクチュエータの出力軸の作動性を高めることができる。
上記構成の電動アクチュエータは、軸方向に結合された複数部材からなり、モータ部および運動変換機構部を収容した筐体と、モータ部に電力を供給するための給電回路を保持したターミナル部とをさらに備えるものとすることができる。この場合に、ターミナル部を筐体の構成部材により軸方向両側から挟持するようにすれば、電動アクチュエータの組立性を向上することができる。
ターミナル部は、その外周部に、給電回路に接続されるリード線を筐体の外径側に引き出すための開口部を有するものとすることができる。この場合、リード線をはじめとする電気配線の取り回し作業をターミナル部単体の状態で完結することができるので、電動アクチュエータの組立段階で煩雑な電気配線の取り回し作業を実施する必要がなくなる。従って、電動アクチュエータの組立性・生産性を高め、そのコスト低減を図ることができる。
以上より、本発明によれば、軸方向にコンパクトで使用機器に対する搭載性に優れ、かつ、種々の要請に対応できる汎用性に富む電動アクチュエータを実現することができる。
本発明の一実施形態に電動アクチュエータの縦断面図である。 図1のE−E線矢視断面図である。 モータのロータと運動変換機構部とを取り出して拡大した縦断面図である。 図1のF−F線矢視断面図である。 ケーシングにリングギヤを組み込んだ状態を示す縦断面図である。 モータのステータとターミナル部とを取り出して拡大した縦断面図である。 図1のG−G線矢視断面図である。 図1のH−H線矢視断面図である。 図1に示す電動アクチュエータの左側面図である。 図9のI−I線矢視断面図である。 図1の電動アクチュエータの制御系統を示す概略ブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る電動アクチュエータの縦断面図である。 図12のJ−J線矢視拡大断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、本発明の一実施形態に係る電動アクチュエータの縦断面図を示し、図2に、図1のE−E線矢視断面図を示し、図3に、モータ部のロータと運動変換機構部とを取り出して拡大した縦断面図を示す。なお、図1および図2は、電動アクチュエータの出力部材を構成するねじ軸33が原点に位置した状態を示している。本実施形態における「原点に位置した状態」とは、後述する圧縮コイルばね48のばね力により、ねじ軸33(に連結された内方部材36)の端面が、これに対向するカバー29の端面と機械的に当接する位置にある状態のことである。
図1および図2に示すように、本実施形態の電動アクチュエータ1は、電力の供給を受けて駆動されるモータ部Aと、モータ部Aの回転運動を直線運動に変換して出力する運動変換機構部Bと、図示外の操作対象を操作する操作部Cと、ターミナル部Dとを備え、これらは筐体2に収容・保持されている。
筐体2は、同軸配置され、軸方向に結合された複数部材からなる。本実施形態の筐体2は、軸方向一方側(図1および図2においては紙面右側。以下同様。)の端部および軸方向他方側(図1および図2においては紙面左側。以下同様。)の端部が開口した筒状のケーシング20と、ケーシング20の軸方向他方側の端部開口を閉塞するカバー29と、ケーシング20とカバー29の間に配置され、ターミナル部Dを構成するターミナル本体50との結合体からなる。カバー29およびターミナル本体50は、図9,10に示す組立用ボルト61によりケーシング20に対して取り付け固定されている。従って、ターミナル本体50は、その軸方向両側に配置されたケーシング20とカバー29とで挟持固定されている。
モータ部Aは、ケーシング20に固定されたステータ23と、径方向隙間を介してステータ23の内周に対向配置されたロータ24とを備えたラジアルギャップ型のモータ(詳細には、U相、V相およびW相を有する三相ブラシレスモータ)25で構成されている。ステータ23は、ステータコア23aに装着された絶縁用のボビン23bと、ボビン23bに巻き回されたコイル23cとを備える。ロータ24は、ロータコア24aと、ロータコア24aの外周に取り付けられたロータマグネットとしての永久磁石24bと、中空状に形成され、ロータコア24aを外周に装着した中空回転軸としてのロータインナ26とを備える。
図3に示すように、ロータコア24aは、ロータインナ26の軸方向一方側の肩部26aにサイドプレート65をセットした後、ロータインナ26の外周面26bに嵌合される。永久磁石24b(図2参照)は、ロータコア24aの外周に嵌合された後、ロータインナ26のうち、ロータコア24aの軸方向他方側の端部の軸方向外側に取り付けられたサイドプレート65、およびその軸方向外側に取り付けられたサークリップ66により位置決め固定されている。
図1〜図3に示すように、ロータインナ26の軸方向一方側の端部外周には転がり軸受27の内側軌道面27aが形成され、転がり軸受27の外輪27bはケーシング20の内周面に固定された軸受ホルダ28の内周面に装着されている。また、ロータインナ26の軸方向他方側の端部内周面と、カバー29の円筒部29aの外周面との間に転がり軸受30が装着されている。このような構成により、ロータインナ26は、転がり軸受27,30を介して筐体2に対して回転自在に支持されている。
図1〜図3に示すように、本実施形態の運動変換機構部Bは、ボールねじ装置31と、減速機としての遊星歯車減速機10とを備え、遊星歯車減速機10は、モータ部Aの軸方向一方側に隣接配置されている。
ボールねじ装置31は、ロータ24の回転中心と同軸に配置され、電動アクチュエータ1の出力部材(出力軸)を構成するねじ軸33と、複数のボール34を介してねじ軸33の外周に回転可能に嵌合され、ロータインナ26とトルク伝達可能にロータインナ26の内周に配置されたナット部材32と、循環部材としてのこま35とを備える。ナット部材32の内周面に形成された螺旋状溝32aと、ねじ軸33の外周面に形成された螺旋状溝33aとの間に複数のボール34が装填され、こま35が組み込まれている。このような構成により、ナット部材32が回転するのに伴ってねじ軸33が軸方向に直線運動する際には、両螺旋状溝32a,33aの間でボール34が循環する。
ねじ軸33は、軸方向両側の端面に開口した貫通穴33bを有する中空状に形成され、貫通穴33bに内方部材36が収容されている。内方部材36は、例えばPPS等の樹脂材料で形成され、軸方向一方側の端部に設けられた円形中実部36aと、軸方向他方側の端部に設けられたフランジ部36bと、両部36a,36bを接続する筒部36cとを一体に有する。
ねじ軸33の貫通穴33bに収容された内方部材36は、その円形中実部36aとねじ軸33とを径方向に貫通するようにピン37を嵌め込むことによってねじ軸33と連結固定される。ピン37の両端部は、ねじ軸33の外周面から径方向外側に突出しており、この突出部分にガイドカラー38が回転自在に外嵌されている。ガイドカラー38は、例えばPPS等の樹脂材料で形成され、ケーシング20の小径円筒部20aの内周面に設けられた軸方向の案内溝20b(図5も併せて参照)に嵌め込まれている。このような構成により、ロータ24の回転に伴ってナット部材32がねじ軸33の軸線回りに回転すると、ねじ軸33は回り止めされた状態で軸方向に直線運動する。なお、ねじ軸33が、軸方向他方側から軸方向一方側に向けて直線運動(前進)するか、あるいは、軸方向一方側から軸方向他方側に向けて直線運動(後退)するかは、基本的には、ロータ24(ナット部材32)の回転方向に応じて決定付けられるが、本実施形態では、圧縮コイルばね48のばね力によってもねじ軸33が後退移動可能となっている(詳細は後述する)。
図1および図2に示すように、ねじ軸33の軸方向一方側の端部には、操作部Cとしてのアクチュエータヘッド39が着脱可能に装着されている。本実施形態のアクチュエータヘッド39は、ねじ軸33が軸方向一方側に直線運動するのに伴ってその先端面が操作対象を軸方向に加圧する、いわゆる押しタイプである。なお、アクチュエータヘッド39としては、操作対象を軸方向両側に操作可能な、いわゆる押し引きタイプを採用することもできる。要するに、いかなるタイプ・形状のアクチュエータヘッド39を使用するかは、電動アクチュエータ1が搭載される使用機器等に応じて決定付けられる。
遊星歯車減速機10は、図1〜図4に示すように、ケーシング20に固定されたリングギヤ40と、ロータインナ26の段部内周面26cに圧入固定されたサンギヤ41と、リングギヤ40とサンギヤ41の間に配置され、両ギヤ40,41に噛合った複数(本実施形態では4つ)の遊星ギヤ42と、遊星ギヤ42を回転自在に保持した遊星ギヤキャリア43および遊星ギヤホルダ44と、を備え、遊星ギヤキャリア43は、遊星ギヤ42の公転運動を取り出して出力する。従って、遊星ギヤキャリア43が遊星歯車減速機10の出力部材を構成する。
図4に示すように、リングギヤ40の外周には径方向外側に突出したノッチ40aが周方向に離間した複数箇所(図示例では4箇所)に設けられ、各ノッチ40aは、ケーシング20の内周面20cの周方向に離間した複数箇所(図示例では4箇所)に設けられた軸方向溝20e(図5を併せて参照)にそれぞれ嵌合されている。これにより、リングギヤ40は、ケーシング20に対して回り止めされている。
遊星ギヤキャリア43は、図1〜図3に示すように、遊星ギヤ42の内周に嵌合されたピン状部と、遊星ギヤ42の軸方向一方側に配置された円盤状部と、円盤状部の径方向内側の端部から軸方向他方側に延び、ロータインナ26の内周面26dとナット部材32の外周面32bとの間に介在する円筒部43aとを一体に有する。この遊星ギヤキャリア43は、ロータインナ26に対して相対回転可能である一方、ボールねじ装置31のナット部材32と一体回転可能(トルク伝達可能)に連結されている。本実施形態では、円筒部43aの外周面がロータインナ26の内周面26d(およびサンギヤ41の内周面)と径方向隙間を介して対向し、円筒部43aの内周面がナット部材32の外周面32bに圧入固定されている。
このように、円筒部43aの内周面をナット部材32の外周面32bに圧入することで遊星ギヤキャリア43とナット部材32とをトルク伝達可能に連結すれば、組立時の連結作業性が良好であることに加え、減速後の高トルクに対しても安定したトルク伝達が可能である。また、ロータインナ26の段部内周面26cにサンギヤ41が圧入されることで、ロータインナ26とサンギヤ41とがトルク伝達可能に連結されているので、この点においても組立時の連結作業性が良好である。なお、このような連結構造を採用しても、サンギヤ41は、減速前のロータインナ26と一体回転できれば良いので、両者間で必要とされるトルク伝達性能は十分に確保できる。さらに、ロータインナ26とサンギヤ41とは、ロータインナ26を支持する転がり軸受27の直下位置で連結されているので、サンギヤ41の回転精度も良好である。
以上の構成を有する遊星歯車減速機10により、モータ25のロータ24(ロータインナ26)の回転が減速された上でナット部材32に伝達される。これにより、回転トルクを増加することができるので、小型のモータ25を採用することができる。
図1〜図3に示すように、ナット部材32の軸方向一方側の端面とケーシング20との間にスラストワッシャ45が配設され、カバー29の円筒部29aの先端部外周に取り付けられたスラスト受けリング46とナット部材32の軸方向他方側の端面との間にスラスト軸受としての針状ころ軸受47が配設されている。
図1および図2に示すように、カバー29の円筒部29aの内周面29bとねじ軸33の外周面との間には圧縮コイルばね48が配設されている。圧縮コイルばね48の軸方向一方側および他方側の端部は、それぞれ、針状ころ軸受47およびねじ軸33(に連結された内方部材36)のフランジ部36bに当接している。
上記態様で設けられた圧縮コイルばね48のばね力により、ねじ軸33が常時原点側に付勢される。このようにすれば、例えば、モータ部A(モータ25)に適切に駆動電力が供給されないような場合には、ねじ軸33を自動的に原点復帰させ、図示しない操作対象の作動に悪影響を及ぼす可能性を可及的に低減することができる。また、上記態様で圧縮コイルばね48を設けておけば、ナット部材32に軸方向の与圧を付与することができるので、ナット部材32とねじ軸33との間に設けられる運転隙間に起因した応答遅れを解消し、ねじ軸33およびアクチュエータヘッド39(操作部C)を備えた電動アクチュエータ1の出力部材の作動性を高めることもできる。
カバー29の詳細を図9および図10を参照して説明する。図9は、図1の左側面図であり、図10は、図9中に示すI−I線矢視断面図である。カバー29は、加工性(量産性)および熱伝導率に優れた金属材料、例えば、アルミニウム合金、亜鉛合金又はマグネシウム合金で形成される。図示は省略しているが、カバー29の外側表面には、電動アクチュエータ1の冷却効率を高めるための冷却フィンを設けても良い。図10に示すように、カバー29の円筒部29aの外周面には、転がり軸受30が装着された軸受装着面63と、スラスト受けリング46が嵌合された嵌合面64とが設けられている。また、図9に示すように、カバー29には、電動アクチュエータ1の組立用ボルト61が挿通された図示外の貫通穴と、電動アクチュエータ1を使用機器に取り付けるための取付用ボルトが挿通される貫通穴62とが設けられている。
次に、ターミナル部Dを図1および図6〜図8を参照して説明する。図6は、図1に示すモータ25のステータ23とターミナル部Dとを取り出して拡大した縦断面図、図7は、図1のG−G線矢視断面図、図8は、図1のH−H線矢視断面図である。図6に示すように、ターミナル部Dは、例えばPPS等の樹脂材料で形成され、筐体2の一部を構成する短筒状部、および短筒状部の軸方向他方側の端部から径方向内側に延びる円盤状部を一体に有するターミナル本体50と、ターミナル本体50(の円盤状部)に対してねじ止めされたバスバー51および円盤状のプリント基板52とを備える。図7および図8に示すように、ターミナル本体50(の短筒状部)は、図9,10に示す組立用ボルト61が挿通される貫通穴50Aと、電動アクチュエータ1を使用機器に取り付けるためのボルトが挿通される貫通穴50Bとを有し、上記の組立用ボルト61により、ケーシング20とカバー29の間で挟持される(図1,2参照)。
ターミナル部D(ターミナル本体50)は、モータ25に駆動電力を供給するための給電回路や後述する各種センサ等の電装部品をまとめて保持している。給電回路は、図7および図8に示すように、ステータ23のコイル23cをU相、V相、W相の相別にバスバー51の端子51aに結線し、さらに、図2に示すように、バスバー51の端子51bと、ターミナル本体50の端子台50aとをねじ70で締結することで構成される。端子台50aは、図示外のリード線が接続される端子50bを有し、上記のリード線は、ターミナル本体50の外周部(短筒状部)に設けられた開口部50c(図1参照)を介して筐体2の外径側に引き出され、制御装置80のコントローラ81(図11参照)に接続される。
本実施形態の電動アクチュエータ1には2種類のセンサが搭載されており、これら2種類のセンサはターミナル部Dに保持されている。図1等に示すように、2種類のセンサのうちの一方は、モータ25の回転制御に用いる回転角度検出用センサ53であり、他方は、ねじ軸33のストローク制御(軸方向の変位量検出)のために用いるストローク検出用センサ55である。回転角度検出用センサ53およびストローク検出用センサ55としては、何れも、磁気センサの一種であるホールセンサが使用される。
図1および図8に示すように、回転角度検出用センサ53は、プリント基板52に取り付けられており、ロータインナ26の軸方向他方側の端部に取り付けられたパルサリング54と軸方向隙間を介して対向配置されている。この回転角度検出用センサ53は、モータ25のU相、V相、W相のそれぞれに電流を流すタイミングを決める。
図2、図7および図8に示すように、ストローク検出用センサ55は、軸方向に延び、軸方向他方側の端部がプリント基板52に接続された帯状のプリント基板56に取り付けられている。プリント基板56およびストローク検出用センサ55は、ねじ軸33の貫通穴33bの内周、より詳細には、貫通穴33bに収容された内方部材36の筒部36c内周に配置されている。また、内方部材36の筒部36cの内周には、ストローク検出用センサ55と径方向隙間を介して対向するようにターゲットとしての永久磁石57が取り付けられており、本実施形態では軸方向に離間した二箇所に永久磁石57が取り付けられている。そして、ストローク検出用センサ55は、永久磁石57の周囲に形成される軸方向および径方向の磁界をそれぞれ検出し、これに基づいてねじ軸33の軸方向の変位量を算出する。
詳細な図示は省略しているが、回転角度検出用センサ53の信号線およびストローク検出用センサ55の信号線は、何れも、ターミナル本体50の開口部50c(図1参照)を介して筐体2の外径側に引き出され、制御装置80(図11参照)に接続される。
以上の構成を有する電動アクチュエータ1の組立手順を簡単に説明する。まず、図5に示すように、リングギヤ40をケーシング20に組み込む。次いで、図3に示すモータ25のロータ24と運動変換機構部Bのサブアセンブリをケーシング20に挿入する。このとき、遊星ギヤ42とリングギヤ40とを噛み合わせ、ガイドカラー38をケーシング20の案内溝20bに嵌合させ、さらに軸受ホルダ28をケーシング20の内周面20cに嵌合させる。その後、図6に示すモータ25のステータ23とターミナル部D(ターミナル本体50)のサブアセンブリのうち、ステータ23をケーシング20の内周に嵌合してから、カバー29およびターミナル本体50をケーシング20に対して組立用ボルト61(図9,10参照)により締結する。これにより、電動アクチュエータ1が完成する。
以上の構成を有する電動アクチュエータ1の作動態様を図1および図11を参照して簡単に説明する。例えば、図示しない車両上位のECUに操作量が入力されると、この操作量に基づいてECUは要求される位置指令値を演算する。図11に示すように、位置指令値は制御装置80のコントローラ81に送られ、コントローラ81は、位置指令値に必要なモータ回転角の制御信号を演算し、この制御信号をモータ25に送る。
コントローラ81から送られた制御信号に基づいてロータ24が回転すると、この回転運動が運動変換機構部Bに伝達される。具体的には、ロータ24が回転すると、ロータインナ26に連結された遊星歯車減速機10のサンギヤ41が回転し、これに伴って遊星ギヤ42が公転すると共に遊星ギヤキャリア43が回転する。これにより、ロータ24の回転運動が遊星ギヤキャリア43に連結されたナット部材32に伝達される。このとき、遊星ギヤ42の公転運動によりロータ24の回転数が減速されるので、ナット部材32に伝達される回転トルクが増加する。
ロータ24の回転運動を受けてナット部材32が回転すると、ねじ軸33は、回り止めされた状態で軸方向一方側に直線運動(前進)する。この際、ねじ軸33はコントローラ81の制御信号に基づく位置まで前進し、ねじ軸33の軸方向一方側の端部に固定されたアクチュエータヘッド39が図示しない操作対象を操作(加圧)する。
ねじ軸33の軸方向位置(軸方向の変位量)は、図11にも示すように、ストローク検出用センサ55により検出され、その検出信号は制御装置80の比較部82に送られる。そして、比較部82は、ストローク検出用センサ55により検出された検出値と位置指令値との差分を算出し、コントローラ81はこの算出値および回転角度検出用センサ53から送られた信号に基づいてモータ25に制御信号を送る。このようにして、アクチュエータヘッド39の位置がフィードバック制御される。このため、本実施形態の電動アクチュエータ1を、例えば、シフト・バイ・ワイヤに適用した場合、シフト位置を確実にコントロールすることができる。なお、モータ25やセンサ53,55等を駆動するための電力は、車両側に設けられたバッテリ等の外部電源(図示せず)から、制御装置80およびターミナル部Dに保持された給電回路を介してモータ25等に供給される。
以上で説明したように、本実施形態に係る電動アクチュエータ1においては、運動変換機構部Bを構成するボールねじ装置31のナット部材32が、ロータ24(中空回転軸としてのロータインナ26)の内周に配置され、遊星歯車減速機10の出力部材である遊星ギヤキャリア43とトルク伝達可能に連結されている。このような構成によれば、モータ部Aのロータ24とナット部材32とが半径方向で重畳した構造となるので、モータ、遊星歯車減速機およびナット部材が軸方向に連ねて配置される特許文献1の構成に比べ、筐体2の軸方向寸法L(図1参照)を短縮することが、すなわち、電動アクチュエータ1を軸方向にコンパクト化することができる。そのため、特に、電動アクチュエータ1の設置スペースの軸方向寸法に制約があるような使用機器に対する搭載性に優れた電動アクチュエータ1を実現することができる。
また、遊星歯車減速機10を有することにより実現されるモータ部A(モータ25)の小型化と、ロータインナ26、遊星ギヤキャリア43の円筒部43aおよびナット部材32の半径方向での重畳構造とが相俟って、筐体2の径方向寸法M(図1参照)も極力小さくすることができる。
また、ねじ軸33に、軸方向の両端面に開口した貫通穴33bを設け、この貫通穴33bに、ねじ軸33の軸方向の変位量を検出するためのストローク検出用センサ55を配置している。このようにすれば、ストローク検出用センサ55の設置スペースをモータ部Aの軸方向外側等に別途設けずとも足りるので、軸方向にコンパクトでありながら、出力軸の動作精度に優れた電動アクチュエータ1を実現することができる。
また、中空回転軸としてのロータインナ26は、ロータコア24aの軸方向一方側の端部に近接配置された転がり軸受27により軸方向一方側の端部が回転自在に支持され、ロータコア24aの軸方向他方側の端部に近接配置された転がり軸受30により軸方向他方側の端部が回転自在に支持されている。このような構造により、ロータインナ26を軸方向にコンパクト化することができる。これに加えて、転がり軸受27がナット部材32の軸方向幅の内側に配置された構造が相俟って、電動アクチュエータ1を一層軸方向にコンパクト化することができる。
また、ロータ24の回転バランスが取られていれば、ロータインナ26を支持する転がり軸受27,30は、ロータ24の自重程度のラジアル荷重を支持できれば良い。この場合、転がり軸受27の内側軌道面27aを一体に有するロータインナ26は、高強度の材料で形成する必要がなく、例えば、焼入れ焼戻し等の熱処理が省略された安価な軟鋼材で形成しても必要強度を確保することができる。特に、本実施形態の電動アクチュエータ1では、モータ25の回転運動が遊星歯車減速機10を介してナット部材32に伝達されるためにラジアル荷重の発生はなく、また、ねじ軸33の直線運動に伴って生じる反力(スラスト荷重)は、ナット部材32の軸方向他方側に隣接配置された針状ころ軸受47で直接的に支持される。従って、転がり軸受27は、ラジアル方向の位置決め機能を有していれば足りるため、転がり軸受27の内側軌道面27aを一体に有するロータインナ26は、上記のような材料仕様で足りる。これにより、電動アクチュエータ1を低コスト化することができる。
また、上記のように、ナット部材32に作用するスラスト荷重を針状ころ軸受47で直接的に支持するようにしておけば、ボールねじ装置31(運動変換機構部B)、さらにはモータ部Aのロータ24にモーメント荷重が作用するのを効果的に抑制することができる。特に、本実施形態のように、針状ころ軸受47を、転がり軸受27,30の間の軸方向範囲内に配置しておけば、モーメント荷重の抑制効果を高めることができる。このようにモーメント荷重を抑制できれば、電動アクチュエータ1の出力部材の動作精度および耐久寿命を高めることができることに加え、針状ころ軸受47として小型のものを使用できる。
なお、本実施形態では、針状ころ軸受47を、両転がり軸受27,30の間の軸方向中央付近に配置しており、この場合には、モーメント荷重の抑制効果をより一層高めることができる。このため、針状ころ軸受47の小型化を一層促進できる。その結果、針状ころ軸受47およびスラスト受けリング46等として極めて小型のものを採用することができるため、電動アクチュエータ1が軸方向に長寸化するのを可及的に防止することができる。
また、給電回路、回転角度検出用センサ53およびストローク検出用センサ55等の電装部品をターミナル本体50でまとめて保持し、このターミナル本体50(ターミナル部D)をケーシング20とカバー29とで軸方向に挟持するサンドイッチ構造を採用したので、組立性が良好である。さらに、上記のサンドイッチ構造と、給電回路のリード線や上記センサの信号線を筐体2の外径側に引き出し可能な構造とにより、2つの電動アクチュエータ1(モータ部A、運動変換機構部Bおよびターミナル部Dをユニット化したもの)を軸方向に連ねて配置してなり、全体としてコンパクトな構成でありながら、2つの操作対象を個別に操作可能な電動アクチュエータを実現することもできる(このような電動アクチュエータについては後段で詳細に説明する)。
また、遊星歯車減速機10の出力部材である遊星ギヤキャリア43とナット部材32とを別体構造としたので、例えば、仕様が異なるボールねじ装置31を採用する場合でも、モータ部A(モータ25)および遊星歯車減速機10を共用することができる。これにより、汎用性を向上し、部品を共用した多品種展開による電動アクチュエータ1のシリーズ化を実現することも容易となる。
次に、図12および図13を参照して、本発明の他の実施形態に係る電動アクチュエータを説明する。図12は、本発明の他の実施形態に係る電動アクチュエータの縦断面図であり、図13は、図12のJ−J線矢視拡大断面図である。なお、説明の簡略化の観点から、以下では、図1等に示す電動アクチュエータ1とは異なる構成を中心に説明することとし、図1等に示す電動アクチュエータ1と共通する構成(部材・部位)については共通の参照番号を付して重複説明を極力省略する。
図12に示す電動アクチュエータ100は、それぞれがモータ部A、運動変換機構部Bおよびターミナル部Dを備えた第1および第2のアクチュエータユニット101,102を軸方向に連ねて配置したものである。このアクチュエータ100の筐体2は、軸方向一方側の端部に配置された筒状のケーシング20と、軸方向他方側の端部に配置されたカバー29と、ケーシング20とカバー29の間に配置された中間ケーシング80と、ケーシング20と中間ケーシング80の間、および中間ケーシング80とカバー29の間にそれぞれ配置されたターミナル本体50との結合体からなる。図中右側のターミナル本体50(ターミナル部D)は、第1のアクチュエータユニット101のモータ25に駆動電力を供給するための給電回路をはじめとする電装部品をまとめて保持しており、図中左側のターミナル本体50(ターミナル部D)は、第2のアクチュエータユニット102のモータ25に駆動電力を供給するための給電回路をはじめとする電装部品をまとめて保持している。
第1のアクチュエータユニット101においては、その出力部材が、中空状に形成されたねじ軸33と、ねじ軸33の内周に収容された中空状の内方部材36A(円形中実部36aを有しない内方部材)と、軸方向の貫通穴を有し、ねじ軸33の軸方向一方側の端部に取り付けられた操作部Cとしてのアクチュエータヘッド39Aとで構成される。また、第2のアクチュエータユニット102においては、その出力部材が、中空状に形成されたねじ軸33Aと、大径部91a、小径部91bおよびフランジ部91dを有し、大径部91aがねじ軸33Aの内周に嵌合固定された操作部Cとしてのフランジ付軸部材91と、ねじ軸33Aの軸方向他方側の端部に固定された蓋部材93とで構成されている。
フランジ付軸部材91の小径部91bは、第1のアクチュエータユニット101の出力軸を構成する内方部材36Aおよびアクチュエータヘッド39Aの内周に配置されており、図13に示すように、外周面の周方向に離間した二箇所に開口した長孔状の貫通穴91cを有する。そして、フランジ付軸部材91の貫通穴91cには、第1のアクチュエータユニット101のねじ軸33および内方部材36Aを径方向に貫通するように嵌め込まれたピン37が挿通されている。ピン37の両端部にガイドカラー38が回転自在に外嵌され、ガイドカラー38は、ケーシング20の内周面に設けられた軸方向の案内溝20bに嵌め込まれている。このような構成により、第1のアクチュエータユニット101において、ロータ24が回転するのに伴ってナット部材32がねじ軸33の軸線回りに回転すると、ねじ軸33を含む出力部材は回り止めされた状態で軸方向に直線運動する。また、第2のアクチュエータユニット102において、ロータ24が回転するのに伴ってナット部材32がねじ軸33Aの軸線回りに回転すると、ねじ軸33Aを含む出力部材は回り止めされた状態で軸方向に直線運動する。
以上で説明した構成により、この実施形態の電動アクチュエータ100は、第1のアクチュエータユニット101の出力部材と、第2のアクチュエータユニット102の出力部材とが個別に直線運動可能であり、従って、2つの操作対象を個別に操作可能である。しかもこの電動アクチュエータ100は、2つのアクチュエータユニット101,102を軸方向に連ねて配置したものであることから、全体としてコンパクトである。そのため、例えばDCTに電動アクチュエータ100を搭載した場合、軽量・コンパクトな変速装置を実現することができる。
以上、本発明の実施形態に係る電動アクチュエータ1,100について説明を行ったが、本発明の実施の形態はこれに限られない。
例えば、以上で説明した実施形態においては、複数のボール34を介してナット部材32をねじ軸33の外周に回転可能に嵌合した(運動変換機構部Bにボールねじ装置31を採用した)が、運動変換機構部Bに、ボール34およびこま35を省略したねじ装置が採用される電動アクチュエータにも本発明は適用できる。但し、ねじ軸33の作動性等を考慮すると、運動変換機構部Bにボールねじ装置31を採用するのが好ましい。
また、ナット部材32の軸方向他方側に隣接配置するスラスト軸受としては、針状ころ軸受47以外の転がり軸受、例えば円筒ころ軸受を採用することもできる。但し、スラスト荷重の支持能力や、軸受の軸法寸法を考慮すると、針状ころ軸受47が好ましい。
また、図1に示す電動アクチュエータ1においては、ねじ軸33を常時原点側に付勢する圧縮コイルばね48を設けているが、圧縮コイルばね48は付勢する機能を必要とする用途に応じて設ければよく、必要としない場合は省略しても構わない。
また、以上で説明した電動アクチュエータ1,100においては、減速機として遊星歯車減速機10を採用したが、本発明は、平歯車減速機等の他の減速機が採用される電動アクチュエータにも適用することができる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
1 電動アクチュエータ
2 筐体
10 遊星歯車減速機(減速機)
20 ケーシング
24 ロータ
25 モータ
26 ロータインナ(中空回転軸)
29 カバー
31 ボールねじ装置
32 ナット部材
33 ねじ軸
33b 貫通穴
34 ボール
40 リングギヤ
41 サンギヤ
42 遊星ギヤ
43 遊星ギヤキャリア(出力部材)
43a 円筒部
47 針状ころ軸受(スラスト軸受)
48 圧縮コイルばね
50 ターミナル本体
50c 開口部
80 中間ケーシング
100 電動アクチュエータ
101 第1のアクチュエータユニット
102 第2のアクチュエータユニット
A モータ部
B 運動変換機構部
C 操作部
D ターミナル部
L 筐体の軸方向寸法
M 筐体の径方向寸法

Claims (9)

  1. 電力の供給を受けて駆動するモータ部と、該モータ部の回転運動を直線運動に変換して出力する運動変換機構部とを備え、該運動変換機構部が、前記モータ部のロータの回転を減速して出力する減速機と、前記ロータの回転中心と同軸に配置されたねじ軸およびその外周に回転可能に嵌合されたナット部材とを有し、該ナット部材の回転に伴って前記ねじ軸が軸方向に直線運動する電動アクチュエータにおいて、
    前記ロータは、ロータマグネットを保持したロータコアと、該ロータコアを外周に装着すると共に、前記減速機の出力部材とトルク伝達可能に連結された前記ナット部材を内周に配置した中空回転軸とを有し、
    前記ねじ軸が、軸方向の両端面に開口した貫通穴を有する中空状に形成されていることを特徴とする電動アクチュエータ。
  2. 前記貫通穴に、前記ねじ軸の軸方向の変位量を検出するためのストローク検出用センサが配置されている請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  3. 前記減速機の出力部材が、前記ロータの内周面と前記ナット部材の外周面との間に介在する円筒部を有し、該円筒部は、外周面が前記ロータの内周面と半径方向隙間を介して対向すると共に、内周面が前記ナット部材の外周面に固定されている請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  4. 前記円筒部の内周面が前記ナット部材の外周面に圧入固定されている請求項3に記載の電動アクチュエータ。
  5. 前記中空回転軸は、軸方向に離間した二箇所に配置された転がり軸受により回転自在に支持され、2つの前記転がり軸受のうち、一方の転がり軸受の内側軌道面を有する請求項1〜4の何れか一項に記載の電動アクチュエータ。
  6. 前記内側軌道面が、前記ナット部材の軸方向幅の内側に配置されている請求項5に記載の電動アクチュエータ。
  7. 前記ナット部材は、複数のボールを介して前記ねじ軸の外周に嵌合されている請求項1〜6の何れか一項に記載の電動アクチュエータ。
  8. 軸方向に結合された複数部材からなり、前記モータ部および前記運動変換機構部を収容した筐体と、前記モータ部に前記電力を供給するための給電回路を保持したターミナル部とをさらに備え、
    前記ターミナル部が、前記筐体の構成部材により軸方向両側から挟持されている請求項1〜7の何れか一項に記載の電動アクチュエータ。
  9. 前記ターミナル部は、その外周部に、前記給電回路に接続されるリード線を前記筐体の外径側に引き出すための開口部を有する請求項8に記載の電動アクチュエータ。
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