JP2017180131A - 主軸軸受装置および水力機械 - Google Patents

主軸軸受装置および水力機械 Download PDF

Info

Publication number
JP2017180131A
JP2017180131A JP2016064086A JP2016064086A JP2017180131A JP 2017180131 A JP2017180131 A JP 2017180131A JP 2016064086 A JP2016064086 A JP 2016064086A JP 2016064086 A JP2016064086 A JP 2016064086A JP 2017180131 A JP2017180131 A JP 2017180131A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
tank
main shaft
water
communication space
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016064086A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6271624B2 (ja
Inventor
俊平 宮井
Shumpei Miyai
俊平 宮井
展明 岡本
Nobuaki Okamoto
展明 岡本
義賢 在原
Yoshitada Arihara
義賢 在原
昌彦 中薗
Masahiko Nakazono
昌彦 中薗
貴信 児島
Takanobu Kojima
貴信 児島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Shikoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Toshiba Corp
Shikoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Shikoku Electric Power Co Inc filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2016064086A priority Critical patent/JP6271624B2/ja
Publication of JP2017180131A publication Critical patent/JP2017180131A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6271624B2 publication Critical patent/JP6271624B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

Landscapes

  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Hydraulic Turbines (AREA)

Abstract

【課題】低コストで潤滑水の補給頻度を効果的に低減することができる主軸軸受装置を提供する。
【解決手段】実施の形態による主軸軸受装置10は、主軸6の周囲に設けられ、潤滑材が貯留される軸受槽11と、軸受槽11内に設けられた軸受パッド20と、を備えている。軸受パッド20は、軸受槽11に貯留される潤滑材に少なくとも一部が浸漬されて、主軸6の半径方向荷重を受ける。軸受槽11内に貯留される潤滑材の上方の気相空間31は、軸受槽11の外部に気体連通した外部連通空間32と、軸受槽11の外部に気体連通していない非連通空間33とに、仕切部材30によって仕切られている。
【選択図】図2

Description

本発明の実施の形態は、主軸軸受装置および水力機械に関する。
水力発電所向けのフランシス水車等の水力機械において、水流によって回転駆動するランナは、主軸を介して発電機に連結されている。このうち主軸は、ランナの上方に設けられた主軸軸受装置によって回転可能に支持されている。
図3に示すように、水潤滑軸受装置50(主軸軸受装置)は、主軸51の周囲に設けられた軸受槽52と、軸受槽52内に設けられ、主軸51の半径方向荷重を受ける軸受パッド53と、を備えている。このうち軸受槽52には、潤滑水(図3に示すW)が貯留され、軸受パッド53はこの潤滑水に浸漬されている。すなわち、図3は、主軸軸受装置の一例として、潤滑材として水を使用する水潤滑軸受装置の例を示している。軸受パッド53は、主軸51の外周面に取り付けられた主軸スカート54に、所定のギャップGを介して対向配置されている。
ところで、潤滑材には油を使用する場合もあるが、水を使用する場合には、油の流出による環境影響を回避できるという点で好都合である。しかしながら、水は油よりも蒸発しやすいため、定期的に軸受槽内に水が補給される。
また、水潤滑軸受装置は、定格が比較的小さい水力機械に限られていたが、軸受パッドの軸受負荷能力が向上し、水潤滑軸受装置が、より大きな定格の水力機械にも適用されるようになってきている。
しかしながら、大きな定格の水力機械では、負荷が大きくなるが故に軸受損が増大し得る。このことにより、水力機械の運転中、潤滑水の温度が上昇して潤滑水の蒸発量が増大し得る。すなわち、図3に示すように、水潤滑軸受装置50の軸受槽52に貯留されている潤滑水が、潤滑水の水面の上方に形成される気相空間55に蒸発する。蒸発した潤滑水の蒸気は、主軸51と、軸受槽52の軸受カバー56との間の槽隙間57から外部に流出し、軸受槽52に貯留された潤滑水が減少する。
潤滑水の減少を抑制するための一つの対策として、軸受槽内に設けられた冷却装置の能力を増強することが考えられる。しかしながら、この場合、冷却装置の追加や冷却装置の容量を増大させることになり、初期コストおよびメンテナンスコストが増大し得るという問題がある。また、冷却装置の能力を増強する場合には、冷却装置が占めるスペースが増大し、水潤滑軸受装置が大型化するという問題もある。さらに、夏場に軸受槽の周囲に結露が生じ得るという問題もある。すなわち、夏場の周囲温度の上昇によって潤滑水の温度も上昇して潤滑水の蒸発量も増加し得る。この場合、冷却能力を増強して、潤滑水の蒸発量の低減が図られる。しかしながら、軸受槽の温度が低下するため、軸受槽の外面に結露が生じ得る。このため、冷却能力の増強が制限され、潤滑水の蒸発量の低減が困難になり、潤滑水の補給の頻度が増えていた。
潤滑水の減少を抑制するための他の対策として、軸受槽内に潤滑水を供給する設備を設けることが考えられる。具体的には、上水道管を施設して、この上水道管から軸受槽内に水を供給することが考えられる。また、河川水を浄化して清水を製造する設備を設けて、清水を軸受槽内に供給することも考えられる。しかしながら、このような設備を設置するためには、多くのコストがかかるという問題がある。また、このような設備を設置する場合には、多くのスペースを要するため、設備の設置スペースを確保することが困難になるという問題もある。
また、潤滑水が減少することを防止するために、軸受槽内に、複数の冷却管が設けられ、そのうちの一つの冷却管が、潤滑水の上方の気相空間に配置されている例が知られている。この例では、潤滑水から蒸発した蒸気を、気相空間内の冷却管によって冷却して冷却管の外表面に結露させ、滴下させることができる。このことにより、潤滑水が蒸発して減少することを抑制することができる。しかしながら、冷却管を気相空間に設けるためには、水潤滑軸受装置の製作コストが増大するおそれがある。また、気相空間内に冷却管を配置する場合には、冷却管の占めるスペースが増大し、水潤滑軸受装置が大型化して、設置スペースが増大するおそれもある。
特開2014−214859号公報
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、低コストで潤滑水の補給頻度を効果的に低減することができる主軸軸受装置および水力機械を提供することを目的とする。
実施の形態による主軸軸受装置は、水力機械のランナに連結された主軸を支持する主軸軸受装置である。この主軸軸受装置は、主軸の周囲に設けられ、潤滑材が貯留される軸受槽と、軸受槽内に設けられた軸受パッドと、を備えている。軸受パッドは、軸受槽に貯留される潤滑材に少なくとも一部が浸漬されて、主軸の半径方向荷重を受ける。軸受槽内に貯留される潤滑材の上方の気相空間は、軸受槽の外部に気体連通した外部連通空間と、軸受槽の外部に気体連通していない非連通空間とに、仕切部材によって仕切られている。
また、実施の形態による水力機械は、ランナと、ランナに連結された主軸と、上述した主軸軸受装置と、を備えている。
本発明によれば、低コストで潤滑水の補給頻度を効果的に低減することができる。
図1は、本実施の形態におけるフランシス水車の全体構成を示す断面図である。 図2は、図1の主軸軸受装置を示す断面図である。 図3は、一般的な主軸軸受装置を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態における主軸軸受装置および水力機械について説明する。
図1および図2を用いて、本実施の形態における主軸軸受装置および水力機械について説明する。ここでは、まず、図1を用いて、水力機械の一例としてのフランシス水車について説明する。なお、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「水平」、「同一」、「一定」等の用語については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めるものとしている。
図1に示すように、フランシス水車1は、上池から水圧管(いずれも図示せず)を通って水流が流入する渦巻き状のケーシング2と、ケーシング2の内周側に設けられた複数のステーベーン3と、ステーベーン3の内周側に設けられた複数のガイドベーン4と、ガイドベーン4の内周側に設けられたランナ5と、を備えている。このうちステーベーン3は、ケーシング2から流入する水流をガイドベーン4に導き、ガイドベーン4は、ステーベーン3からの水流をランナ5に導くようになっている。また、ガイドベーン4は、水の流量を調整可能に構成されており、ランナ5への水流の流量を変えて、後述する発電機7の発電出力が調整可能になっている。
図1に示すように、ランナ5は、ガイドベーン4からの水流によって、回転軸線Xを中心に回転駆動するように構成されている。すなわち、ランナ5は、後述する主軸6に連結されたクラウン5aと、クラウン5aの外周側に設けられたバンド5bと、クラウン5aとバンド5bとの間に設けられた複数のランナ羽根5cと、を有している。
ランナ5のクラウン5aには、主軸6を介して発電機7が連結されている。また、ランナ5の下流側には、吸出し管8が設けられている。この吸出し管8は、図示しない下池(または放水路)に連結されており、ランナ5を回転駆動させた水が下池に放出されるようになっている。
次に、本実施の形態による主軸軸受装置について、図2を用いて説明する。ここで、主軸軸受装置は、ランナ5に連結された主軸6を支持するためのものである。本実施の形態においては、主軸軸受装置の一例として、潤滑材に水を用いた水潤滑軸受装置について説明する。
図2に示すように、水潤滑軸受装置10は、主軸6の周囲に設けられた軸受槽11(軸受槽)と、軸受槽11内に設けられ、主軸6の半径方向荷重を受ける軸受パッド20と、を備えている。このうち、軸受槽11は、潤滑材としての潤滑水(図2に示すW)が貯留されるようになっている。上述した軸受パッド20の少なくとも一部は、貯留される潤滑水に浸漬される。なお、潤滑水には、防腐剤などの添加剤などが添加されていてもよい。
軸受パッド20は、主軸6の外周側に配置されている。より具体的には、主軸6の外周面に主軸スカート21が取り付けられており、この主軸スカート21の外周側に、軸受パッド20が配置されている。そして、軸受パッド20は、主軸スカート21に、所定のギャップGを介して対向している。軸受パッド20は、円筒状に形成されていてもよいが、セグメント状に形成されていてもよい。セグメント状とは、軸受パッド20が、円周方向に配列された複数の軸受パッド単体(図示せず)によって構成されている状態を意味する。
潤滑水は、軸受パッド20と主軸スカート21との間のギャップGに介在され、軸受パッド20と主軸スカート21との間の潤滑材としての役割を果たしている。このため、軸受パッド20は、全体的に潤滑水に浸漬されることが好適であるが、主軸6の半径方向荷重を受けることができて摩耗等で問題がなければ、軸受パッド20の全体が潤滑水に浸漬されることに限られることはない。すなわち、軸受パッド20と主軸スカート21との間のギャップGに存在する潤滑水が、主軸6の回転によって当該ギャップGから上方に噴出する。これに伴って、ギャップGの下方の潤滑水がギャップGに引き上げられる。このため、軸受パッド20の全体ではなく、その一部が潤滑水に浸漬されていれば、主軸6の回転時には、軸受パッド20と主軸スカート21との間に潤滑水を介在させることができる。
軸受パッド20の外周側に、軸受支持台22が設けられている。軸受支持台22に、軸受パッド20の半径方向位置を調整するための調整部23が取り付けられている。より具体的には、調整部23は、調整ボルト23aと調整ナット23bとを有しており、軸受支持台22に、外周側から調整ボルト23aが挿入されて螺合されている。調整ボルト23aの内周側端は、軸受パッド20の外周面に当接している。調整ボルト23aのねじ込み量を調整することにより、軸受パッド20の半径方向位置が調整され、軸受パッド20と主軸スカート21との間のギャップGが調整可能になっている。調整ボルト23aには調整ナット23bが螺合されており、調整ボルト23aを所望の位置に静止させている。なお、軸受支持台22の下部から内周側に支持板24が延びており、軸受パッド20を、半径方向移動可能に下方から支持している。また、軸受支持台22は、軸受槽11の槽本体12に、連結部材25を介して連結されて槽本体12に支持されている。
軸受槽11は、上部に設けられた開口部12aを有する槽本体12と、槽本体12の開口部12aを覆う軸受カバー13と、槽本体12と軸受カバー13とを連結する槽連結体14と、を有している。このうち槽本体12は、概略的には、底板部12bと、底板部12bから上方に延びる内周側筒部12cと、底板部12bから上方に延びる外周側筒部12dと、を含んでいる。内周側筒部12cおよび外周側筒部12dは、主軸6に同心状に形成されており、外周側筒部12dが、内周側筒部12cより外周側に配置されている。内周側筒部12cの一部は、主軸6と主軸スカート21との間に配置されている。このように形成された軸受槽11のうちの槽本体12内に潤滑水が貯留されるようになっている。
槽連結体14は、槽本体12の上部にボルト等の締結部15によって取り付けられている。この槽連結体14の上部に、他の締結部15によって軸受カバー13が取り付けられている。槽連結体14は、図2に示す形態では、回転軸線Xを含む断面において、L字状に形成されている。より具体的には、槽連結体14は、槽本体12の外周側筒部12dの上部に取り付けられた連結水平部14aと、軸受カバー13が取り付けられた連結筒部14bと、を含んでいる。このうち連結水平部14aは、槽本体12の外周側筒部12dから内周側に水平方向に延びている。連結筒部14bは、主軸6に同心状に形成されており、上方から見たときに、槽本体12の外周側筒部12dよりも内周側に配置されている。すなわち、連結筒部14bの径は、外周側筒部12dの径よりも小さくなっている。
槽連結体14には、図示しない配線の引出し口26が設けられている。この配線の一端は、軸受パッド20に設けられた図示しない温度センサに接続されており、他端は、図示しない制御装置に接続されている。温度センサによって計測された温度情報は、この配線を介して制御装置に送信され、温度監視されたり、機器制御に用いられたりする。
主軸6と軸受槽11の軸受カバー13(軸受槽11の上部)との間に、槽隙間27が設けられている。この槽隙間27は、軸受槽11の内部空間を、軸受槽11の外部に気体連通している。なお、軸受槽11内の噴霧水粒が槽隙間27を通って外部に流出することを抑制する目的で、槽隙間27に、ブラシシール(図示せず)が設けられる場合がある。
ところで、図2に示す形態においては、軸受槽11の槽本体12内に、複数の冷却管28が設けられている。冷却管28内には、冷却媒体が通流するようになっており、軸受槽11に貯留された潤滑水が冷却される。冷却された潤滑水は、軸受パッド20を冷却する。このようにして、軸受パッド20が冷却され、潤滑水が、冷却管28と軸受パッド20との間での熱伝達媒体としての役割を果たしている。なお、槽本体12内には、このような冷却管28が設けられない場合もある。
図2に示すように、軸受槽11内に、上下方向に延びる仕切板30(仕切部材)が設けられている。この仕切板30は、軸受槽11内に貯留された潤滑水の上方の気相空間31を、軸受槽11の外部に気体連通した外部連通空間32と、軸受槽11の外部に気体連通していない非連通空間33とに仕切っている。すなわち、軸受槽11の内部空間のうち潤滑水の上方に形成される気相空間31が、仕切板30より内周側に形成された外部連通空間32と、仕切板30より外周側に形成された非連通空間33とに仕切られている。このうち外部連通空間32は、上述した槽隙間27を介して軸受槽11の外部に気体連通している。
本実施の形態においては、仕切板30は、軸受槽11の槽連結体14から下方に延びている。より具体的には、仕切板30は、連結筒部14bを下方に延長するように形成されており、仕切板30の径は、連結筒部14bの径と同一となっている。そして、仕切板30と、槽連結体14の連結筒部14bと、連結水平部14aとが、一体に形成されており、槽連結体14と仕切板30とは、全体としてT字状に形成されている。
仕切板30の下端30aの高さ位置は、潤滑水の最低水面(下限水面)よりも下方に配置されることが好適である。潤滑水の水量は、図示しない液面レベルセンサなどによって監視されており、潤滑水の水面が下がって最低水面に達すると、軸受槽11内に水が補給される。最低水面は、諸条件によって任意に設定されるものである。この設定された最低水面よりも下方に下端30aが配置されるように仕切板30を設けることが好適である。このことにより、潤滑水の水面が最低水面に達した場合であっても、仕切板30の少なくとも下端30aを潤滑水に浸漬させることができ、気相空間31を効果的に仕切ることができる。なお、最低水面に関わることなく、仕切板30の下端30aの高さ位置は、軸受パッド20の上端20aの高さ位置より下方に配置されるようにしてもよい。このことにより、最低水面が軸受パッド20の上端20aまたは当該上端20aより上方に設定される場合には、仕切板30の下端30aをより確実に潤滑水に浸漬させることができ、気相空間31を効果的に仕切ることができる。
また、図2に示す形態では、仕切板30の下端30aは、軸受支持台22の上端より上方に配置されている。このことにより、軸受槽11の槽本体12と軸受支持台22とを連結する連結部材25と、仕切板30とが干渉することの防止を図っている。
図2に示すように、仕切板30に、外部連通空間32と非連通空間33との間の圧力差を調整するための圧力調整孔34が設けられていてもよい。この圧力調整孔34は、仕切板30を貫通して、外部連通空間32と非連通空間33とを気体連通している。しかしながら、圧力調整孔34の大きさは、外部連通空間32と非連通空間33とを仕切るという仕切板30の機能に影響を与えない程度の大きさ、例えば、仕切板30による潤滑水の蒸発量の低減の効果を十分に得ることができる程度の大きさになっていることが好適である。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
フランシス水車1の運転時、ランナ5と発電機7を連結する主軸6が回転する。
主軸6の回転により、軸受パッド20と主軸スカート21との間のギャップGに存在する潤滑水が当該ギャップGから上方に噴出する。噴出した潤滑水は、潤滑水の水面に衝突し、水流となって上方に噴出したり、あるいはその衝突時の衝撃によってミスト状の噴霧水粒が発生したりする。発生した噴霧水粒は、外部連通空間32に飛散する。外部連通空間32に飛散した噴霧水粒の表面から潤滑水が蒸発し得る。また、軸受槽11に貯留された潤滑水の水面から、外部連通空間32および非連通空間33に潤滑水が蒸発し得る。
軸受槽11の外部連通空間32内の空気は、潤滑水の蒸気を伴って、主軸6と軸受カバー13との間の槽隙間27を通って、軸受槽11の外部に流出する。このため、外部連通空間32には、噴霧水粒の表面および潤滑水の水面から潤滑水が継続的に蒸発し得る。
しかしながら、外部連通空間32は、非連通空間33に対して仕切板30によって仕切られているため、外部連通空間32の体積は、軸受槽11の気相空間31全体の体積よりも小さくなっている。このことにより、噴霧水粒が充満する体積が小さくなり、噴霧水粒の表面からの潤滑水の蒸発を抑制することができる。
また、仕切板30が上下方向に延びて仕切板30の下端30aが潤滑水に浸漬していることにより、軸受槽11に貯留された潤滑水の水面のうち外部連通空間32に接する面の面積を低減することができる。このことにより、潤滑水の水面からの潤滑水の蒸発を抑制することができる。
一方、軸受槽11の非連通空間33は、軸受槽11の外部に気体連通した外部連通空間32と仕切られている。このことにより、非連通空間33が軸受槽11の外部に気体連通することが防止され、非連通空間33内の空気が、軸受槽11の外部に流出することが防止される。このため、潤滑水の水面から非連通空間33への潤滑水の蒸発が抑制される。
このようにして、軸受槽11に貯留された潤滑水の蒸発量が低減され、潤滑水の減少を抑制することができる。このため、潤滑水の水面が最低水面に達するまでの期間を長くすることができ、潤滑水の補給頻度を効果的に低減することができる。なお、潤滑水の蒸発量を低減するための構成は、仕切板30によって達成されており、この仕切板30は、潤滑水の水面を覆うような構成になっていない。このことにより、運転中における潤滑水の水面の変動が、阻害されることを防止できる。
ところで、非連通空間33が、軸受槽11の外部に気体連通した外部連通空間32と仕切られているため、非連通空間33の体積を大きくし、外部連通空間32の体積を小さくすることが好ましい。このことにより、外部連通空間32において、噴霧水粒の表面および潤滑水の水面から蒸発し得る潤滑水の蒸発量をより一層低減することが可能となる。このため、仕切板30を主軸スカート21に近づけることが好適となり得る。しかしながら、仕切板30が主軸スカート21に近づくにつれて、軸受パッド20と主軸スカート21との間のギャップGから噴出した潤滑水の水流が仕切板30に衝突しやすくなる。この場合、潤滑水の噴霧水粒が増大して蒸発量の増加を引き起こす可能性が生じる。また、潤滑水の水流が衝突することによって仕切板30が損傷を受ける可能性もある。このため、仕切板30は、このような潤滑水の水流との衝突を回避可能な位置に配置されることが好適である。例えば、主軸6の回転速度などの諸条件にもよるが、潤滑水の水流との衝突を回避可能であれば、仕切板30は、上方から見たときに、軸受パッド20より外周側に配置されるようにしてもよく、あるいは図2に示すように、軸受支持台22より外周側に配置されるようにしてもよい。
このように本実施の形態によれば、軸受槽11内に貯留された潤滑水の上方の気相空間31が、軸受槽11の外部に気体連通した外部連通空間32と、軸受槽11の外部に気体連通していない非連通空間33とに、仕切板30によって仕切られている。このことにより、外部連通空間32の体積を低減することができ、外部連通空間32に蒸発する潤滑水の蒸発量を低減することができる。一方、非連通空間33は、軸受槽11の外部に気体連通していないため、非連通空間33に蒸発する潤滑水の蒸発量を低減することができる。このため、軸受槽11に貯留された潤滑水の蒸発量を低減することができ、潤滑水の水面が最低水面に達するまでの期間を長くすることができる。また、潤滑水の蒸発量を低減するための構成を、仕切板30によって達成することができ、構造が複雑になることを抑制し、低コスト化を図ることができる。この結果、低コストで潤滑水の補給頻度を効果的に低減することができる。更に言えば、潤滑水の蒸発量を低減可能な水潤滑軸受装置10が大型化することを防止でき、水潤滑軸受装置10が占めるスペースが増大することを防止できる。
また、本実施の形態によれば、仕切板30は上下方向に延びている。このことにより、軸受槽11に貯留された潤滑水の水面のうち外部連通空間32に接する面の面積を低減することができる。このことにより、潤滑水の水面からの潤滑水の蒸発を抑制することができ、潤滑水の蒸発量をより一層低減することができる。
また、本実施の形態によれば、仕切板30は、軸受槽11の槽本体12と軸受カバー13とを連結する槽連結体14から下方に延びている。このことにより、水潤滑軸受装置10の上方に他の構造物が存在する場合であっても、仕切板30を軸受槽11内に容易に組み立てることができる。
さらに、本実施の形態によれば、仕切板30に、外部連通空間32と非連通空間33との間の圧力差を調整するための圧力調整孔34が設けられている。このことにより、外部連通空間32と非連通空間33との間の圧力差が生じた場合には、この圧力調整孔34を通って圧力の高い方から低い方に空気を流すことができる。このため、外部連通空間32の圧力と非連通空間33の圧力を均一化させて、外部連通空間32に接する潤滑水の水面の高さ位置と、非連通空間33に接する潤滑水の水面の高さ位置を同一にすることができる。
なお、上述した本実施の形態においては、軸受槽11の槽本体12と軸受カバー13とが、槽連結体14によって連結されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、軸受槽11の構成は任意とすることができる。例えば、槽連結体14を用いることなく、槽本体12の上部に軸受カバー13が取り付けられるようにしてもよい。この場合、仕切板30は、気相空間31を外部連通空間32と非連通空間33とに区切ることが可能であれば任意の構成若しくは形状とすることができるが、例えば、軸受カバー13から下方に延びるように形成してもよい。
また、上述した本実施の形態においては、潤滑材として、水を用いる例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、潤滑材として油など他の流体を用いてもよい。
さらに、上述した本実施の形態では、水力機械の一例としてフランシス水車を例にとって説明したが、このことに限られることはなく、フランシス水車以外の水力機械にも、本発明による主軸軸受装置および水力機械を適用することができる。例えば、カプラン水車などの立軸水車にも好適に適用することができる。
以上述べた実施の形態によれば、低コストで潤滑水の補給頻度を効果的に低減することができる。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1:フランシス水車、6:主軸、10:水潤滑軸受装置、11:軸受槽、12:槽本体、12a:開口部、13:軸受カバー、14:槽連結体、20:軸受パッド、20a:上端、22:軸受支持台、30:仕切板、30a:下端、31:気相空間、32:外部連通空間、33:非連通空間、34:圧力調整孔、W:潤滑水

Claims (7)

  1. 水力機械のランナに連結された主軸を支持する主軸軸受装置であって、
    前記主軸の周囲に設けられ、潤滑材が貯留される軸受槽と、
    前記軸受槽内に設けられ、前記軸受槽に貯留される前記潤滑材に少なくとも一部が浸漬されて、前記主軸の半径方向荷重を受ける軸受パッドと、
    前記軸受槽内に貯留される前記潤滑材の上方の気相空間を、前記軸受槽の外部に気体連通した外部連通空間と、前記軸受槽の外部に気体連通していない非連通空間とに仕切る仕切部材と、を備えたことを特徴とする主軸軸受装置。
  2. 前記仕切部材は、上下方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載の主軸軸受装置。
  3. 前記軸受槽は、上部に設けられた開口部を有する槽本体と、前記槽本体の前記開口部を覆う軸受カバーと、前記槽本体と前記軸受カバーとを連結する槽連結体と、を有し、
    前記仕切部材は、前記槽連結体から下方に延びていることを特徴とする請求項1または2に記載の主軸軸受装置。
  4. 前記仕切部材の下端の高さ位置は、前記軸受パッドの上端の高さ位置より下方に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の主軸軸受装置。
  5. 前記軸受パッドの外周側に設けられ、前記軸受パッドの半径方向位置を調整するための調整部材が取り付けられた軸受支持台を更に備え、
    前記仕切部材は、上方から見たときに、前記軸受支持台より外周側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の主軸軸受装置。
  6. 前記仕切部材に、前記外部連通空間と前記非連通空間との間の圧力差を調整するための圧力調整孔が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の主軸軸受装置。
  7. 前記ランナと、
    前記ランナに連結された前記主軸と、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の前記主軸軸受装置と、を備えたことを特徴とする水力機械。
JP2016064086A 2016-03-28 2016-03-28 主軸軸受装置および水力機械 Active JP6271624B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016064086A JP6271624B2 (ja) 2016-03-28 2016-03-28 主軸軸受装置および水力機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016064086A JP6271624B2 (ja) 2016-03-28 2016-03-28 主軸軸受装置および水力機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017180131A true JP2017180131A (ja) 2017-10-05
JP6271624B2 JP6271624B2 (ja) 2018-01-31

Family

ID=60005708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016064086A Active JP6271624B2 (ja) 2016-03-28 2016-03-28 主軸軸受装置および水力機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6271624B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3905657A (en) * 1972-11-10 1975-09-16 Hitachi Ltd Lubricated vertical thrust bearing
JPS55129621A (en) * 1979-03-28 1980-10-07 Toshiba Corp Bearing device
JPS59116624U (ja) * 1983-01-27 1984-08-07 株式会社東芝 案内軸受装置
JPH01144474U (ja) * 1988-03-29 1989-10-04

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3905657A (en) * 1972-11-10 1975-09-16 Hitachi Ltd Lubricated vertical thrust bearing
JPS55129621A (en) * 1979-03-28 1980-10-07 Toshiba Corp Bearing device
JPS59116624U (ja) * 1983-01-27 1984-08-07 株式会社東芝 案内軸受装置
JPH01144474U (ja) * 1988-03-29 1989-10-04

Also Published As

Publication number Publication date
JP6271624B2 (ja) 2018-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108591245B (zh) 一种具有弹性热油隔断装置的可倾瓦滑动轴承喷嘴
JP4880382B2 (ja) 予備潤滑回路を備えたヘリコプタ
US8242651B2 (en) Self-contained bearing lubrication system operating on oil ring lubricated by nozzle
CA2775534C (en) Direct drive wind turbine with a thermal control system
KR101901081B1 (ko) 저널 베어링, 회전 기계
CN106741777B (zh) 浮动环式配油器
US20130280039A1 (en) Wind turbine with oil lubrication
RU2012127401A (ru) Подшипниковая система и подшипниковый элемент для подшипниковой системы
CN103291738A (zh) 滑动轴承装置
US8425394B2 (en) Centrifugal separator with lubrication device
CN111120389A (zh) 一种立式泵自循环稀油润滑轴承体
JP2016011698A (ja) ティルティングパッド型ジャーナル軸受
JP6271624B2 (ja) 主軸軸受装置および水力機械
JP2015175240A (ja) 軸受装置及びこれを備えた立軸ポンプ
US9217436B2 (en) Impeller fan assembly
US10240609B2 (en) Screw pump and impeller fan assemblies and method of operating
JP3251838B2 (ja) 縦型回転機械の軸受装置
JP5518687B2 (ja) 回転電機のスラスト軸受装置
JP5021576B2 (ja) パッド型軸受装置及び横軸水車
JP6689661B2 (ja) ジャーナル軸受を用いた流体機械
KR20210025828A (ko) 펌프 베어링 오일 누유 방지를 위한 오일 루프
JP7288413B2 (ja) 発電プラントの蒸気冷却制御システムおよび発電プラントの蒸気冷却設備
JP4970228B2 (ja) 回転電機の密封油供給装置
JP4167612B2 (ja) 軸受冷却装置および立軸バルブ型水車
CN220378351U (zh) 一种立式油浸式制动透平膨胀机

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6271624

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350