JP2017179917A - 建物、及び、建物における避難誘導方法 - Google Patents
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Description
そこで、例えば、特許文献1に示されるように、歩行避難困難者の垂直避難に専ら使用されるエレベータを建物内に設置しておき、火災時に当該エレベータを使用して歩行避難困難者の垂直避難を行うことが提案されている。
そのため、火災時において、火災状況に対応して避難用エレベータと消防用エレベータとを建物内で適切に確保して、歩行避難困難者の垂直避難と消防隊の消防活動の双方を迅速且つ効果的に行えるようにすることが望まれる。
更に、避難用エレベータと消防用エレベータとが火災状況に対応して火災時に設定されることに対して、設定された避難用エレベータに歩行避難困難者が迷わずに辿り着けるようにすることも望まれる。
火災時において前記複数の一時避難エリアのうちで避難用の用途に設定された前記エレベータの乗降部を備えた一時避難エリアへ在館者を誘導するための誘導情報を在館者に向けて出力可能な誘導情報出力部と、が備えられている点にある。
しかも、誘導情報出力部が、在館者に向けて避難用の用途に設定されたエレベータの乗降部を備えた一時避難エリア(以下、避難先の一時避難エリアと略称する場合がある。)への誘導情報を出力するので、複数のエレベータのうち、どのエレベータが避難用の用途に設定されても、歩行避難困難者を避難先の一時避難エリアに適切に誘導することができる。
前記火災検知システムで検知した火災状況に応じて前記エレベータの各々の用途を設定可能なエレベータ用途設定部と、が備えられ、
前記エレベータ用途設定部は、前記火災検知システムが火災状況を検知したことに連動して、前記火災状況としての火災発生箇所から遠い側の前記一時避難エリアに乗降部が備えられた前記エレベータを避難用の用途に設定し、且つ、前記火災発生箇所に近い側の前記一時避難エリアに乗降部が備えられた前記エレベータを消防用の用途に設定するように構成されている点にある。
しかも、火災発生箇所から遠い側のエレベータを避難用の用途に設定するので、安全側のエレベータ及び一時避難エリアを使用して歩行避難困難者を一層安全に避難させることができる。また、火災発生箇所に近い側のエレベータを消防用の用途に設定するので、より消火活動や救護活動が求められるゾーンに消防隊を早期に送り込むことができる。
前記複数の一時避難エリアの前記エレベータの各々の用途を設定可能なエレベータ用途設定部と、
火災時においてエレベータ用途設定部が前記エレベータの各々の用途を設定したことに連動して、前記火災検知システムで検知した火災状況に応じて避難対象階を設定し、その設定した避難対象階に対して避難用の用途に設定された前記エレベータを着床させるエレベータ呼び戻し部と、が備えられている点にある。
前記一時避難エリアの各々の待機者に向けて前記防災センターから指示情報を出力可能な指示情報出力部と、が備えられている点にある。
そして、このように、防災センターから一時避難エリアへの避難指示を適切に行えることで、一時避難エリアに駐在させる避難誘導員を省略することが可能となり、集合住宅等の管理用の人員数を多く確保し難い用途の建物にも適用し易いものにできる。
火災時において、少なくとも建物の同一階に避難用エレベータと消防用エレベータの両方が存在する状態で、火災状況に応じて前記複数の一時避難エリアに乗降部が備えられた複数のエレベータを避難用と消防用のいずれかの用途に設定する第1ステップと、
少なくとも避難対象階において、避難用の用途に設定された前記エレベータの乗降部を備えた前記一時避難エリアに在館者を誘導するための誘導情報を館内の誘導情報出力部を介して在館者に向けて出力する第2ステップと、
少なくとも避難対象階において、避難用の用途に設定された前記エレベータの乗降部を備えた前記一時避難エリアにて避難行動を行うための指示情報を、館内の防災センターから前記一時避難エリアの待機者に向けて出力する第3ステップと、
少なくとも避難対象階において、避難用の用途に設定された前記エレベータを乗員が操作するための操作情報を、前記防災センターからエレベータの乗員に向けて出力する、又は、避難用の用途に設定された前記エレベータを前記防災センターから遠隔操作する第4ステップを備える点にある。
そして、第2ステップにて、誘導情報出力部を介して出力される避難先の一時避難エリアへの誘導情報によって避難先の一時避難エリアに歩行避難困難者を適切に誘導することができる。
更に、第3ステップにて、防災センターから出力する指示情報によって当該一時避難エリアの待機者に防災センターから次の避難行動(エレベータへの乗り込みや一時避難エリアでの待機継続)を指示し、一時避難エリアの待機者に適切な避難行動を行わせることができる。
また、第4ステップにて、防災センターから出力する操作情報によって避難用の用途に設定されたエレベータの乗員に避難階までエレベータを操作させることで、又は、防災センターからエレベータを遠隔操作することで、エレベータに乗り込んだ歩行避難困難者を避難階まで適切に垂直避難させることができる。
しかも、第3ステップにおける避難行動の指示、及び、第4ステップにおけるエレベータの操作を防災センターから直接的又は間接的に行うので、第3ステップのために一時避難エリアに駐在させる避難誘導員や、第4ステップのためにエレベータに駐在させる操作専従員などの管理用の人員を省くことが可能となり、集合住宅等の管理用の人員数を多く確保し難い用途の建物にも適用し易いものにできる。
図1(a)は、建物Bにおいて、平面構成が略同一の各階(本例では二階以上の各階)の平面構成を代表して示す基準階平面図、図1(b)は、建物Bの断面図である。同図1に示すように、この建物Bは、複数階を有する複層建物の一例として、多数の住戸1が区画形成された高層の集合住宅として構成されている。なお、建物Bは、このような集合住宅に限らず、各種の用途の建物に適用することができる。
前記一時避難エリア10は、図1(a)、(b)に示すように、避難階以外の各階の複数箇所、本実施形態では、建物Bの長軸方向(図中の左右方向)の一端側と他端側との二箇所に分散配置されている。この他、一時避難エリア10は、避難階以外の各階で最も離れた対角位置の二箇所に分散配置されていたり、避難階以外の各階で三箇所以上に分散配置されていてもよく、その配置や個数は適宜に変更することができる。
前記エレベータ20は、避難用と消防用のいずれの用途にも設定可能な仕様で構成されており、火災時において、少なくとも同一階に避難用エレベータと消防用エレベータの両方が存在する状態で、火災状況に応じて避難用と消防用のいずれかの用途に設定される事後用途指定型のエレベータとして建物Bに備えられている。
図1(a)に示すように、建物Bの避難階以外の各階の水平避難経路は、各住戸1から各一時避難エリア10に至る廊下3にて構成されている。また、これに加えて、各住戸1からバルコニー(図示省略)を通じて各一時避難エリア10に至る水平避難経路を設けることもできる。
特に、防火戸3aが、避難階以外の各階の廊下3における一時避難エリア10,10どうしの中央箇所P1に備えられていることで、例えば、図3に示すように、中央箇所P1を境にして火災発生箇所Fが含まれない側のエリアに位置する一時避難エリア10を避難先の一時避難エリア10に設定すれば、避難先の一時避難エリア10と火災発生箇所Fとの間に必ず防火戸3aが位置することになり、避難先の一時避難エリア10への煙や火炎の侵入を抑制することができる。
前記防災センター30は、図2に示すように、コンピュータなどからなる制御装置31、マイクやスピーカなどを備えた通話部32、モニタ等の表示部33などを備えて構成されている。この防災センター30は、駐在員が常駐しており、火災時において火災状況等の各種の情報を収集しながら、在館者や消防隊に向けて各種の情報を出力する。
前記火災検知システム40は、建物Bでの火災発生時点や火災発生箇所F(図3参照)を検知するものであり、図2に示すように、煙や熱に感応するセンサを備えて火災の発生を検知可能な火災検知器41と、当該火災検知器41の検知情報を取得可能な火災情報取得部42などから構成されている。
前記火災検知器41は、火災発生箇所Fの特定が可能なように建物Bの各住戸1や廊下3の天井、階段室5などの適所に備えられている。前記火災情報取得部42は、防災センター30の駐在員が火災状況を迅速に把握可能なように防災センター30の制御装置31に備えられている。
避難誘導システム50は、火災時において、火災検知システム40にて検知した火災状況に応じて、在館者を避難階や屋外に誘導するものであり、図2に示すように、エレベータ用途設定部51、誘導情報出力部52、エレベータ呼び戻し部53、一時避難エリア側撮像出力部54、指示情報出力部55、IC情報出力部56、操作情報出力部57、エレベータ側撮像出力部58、エレベータ遠隔操作部59などを備えて構成されている。
前記エレベータ用途設定部51は、火災時において各エレベータ20の用途を避難用と消防用のいずれかの用途に設定するものであり、図2に示すように、防災センター30の制御装置31に備えられている。
このエレベータ用途設定部51は、例えば、火災検知システム40で検知した火災状況としての火災発生箇所から各一時避難エリア10までの距離を演算し、図3(a)、(b)に示すように、火災状況としての火災発生箇所から遠い側の一時避難エリア10に乗降部11が備えられたエレベータ20(図中左側のエレベータ20)を避難用の用途に設定し、且つ、火災発生箇所に近い側の一時避難エリア10に乗降部11が備えられたエレベータ20(図中右側のエレベータ20)を消防用の用途に設定するように構成されている。ここで、火災発生箇所から各一時避難エリア10までの距離としては、単純な直線距離であってもよいし、避難経路長であってもよく、建物の構造や避難経路等に応じて適宜に設定することができる。
また、エレベータ用途設定部51は、火災検知システム40が火災状況を検知したことに連動して、エレベータ20の各々の用途を自動的に設定するように構成されている。なお、エレベータ用途設定部51は、例えば、火災状況を把握した防災センター30の駐在員の人為操作に従って各エレベータ20,20の夫々の用途を設定するように構成されていてもよい。
前記誘導情報出力部52は、火災発生階やその直上階などの避難対象階の在館者に向けて、避難先に設定された一時避難エリア10への誘導情報を出力するものである。
この誘導情報出力部52は、防災センター30側と各階の廊下3等側とに機器を分散させて構成され、図2に示すように、防災センター30の制御装置31に備えられた誘導情報設定部52Aと、建物B内の廊下3等の適所に備えられたスピーカ52Bや誘導表示灯などを備えて構成されている。
そして、この誘導情報出力部52は、エレベータ用途設定部51が複数のエレベータ20の用途を設定したことに連動して、各一時避難エリア10に在館者を誘導するための複数の誘導情報のうちから、避難先に設定された一時避難エリア10への誘導情報を誘導情報設定部52Aにて自動的に設定し、その設定された当該誘導情報をスピーカ52Bや誘導表示灯から在館者に向けて自動的に出力するように構成されている。
前記エレベータ呼び戻し部53は、火災時において避難用の用途に設定されたエレベータ20を避難階に呼び戻して着床させるものであり、防災センター30の制御装置31に備えられている。本実施形態では、避難対象階である出火階とその直上階のうち、出火階にエレベータ20を着床させるように構成されている。
このエレベータ呼び戻し部53は、火災時においてエレベータ用途設定部51がエレベータ20の各々の用途を設定したことに連動して、火災検知システム40で検知した火災状況に応じて避難対象階を自動的に設定し、避難用の用途に設定されたエレベータ20の制御部27に向けて動作指令を出力して、設定した避難難対象階に当該エレベータ20を自動的に着床させるように構成されている。
前記一時避難エリア側撮像出力部54は、一時避難エリア10の各々の撮像情報を館内の防災センター30の駐在員に向けて出力するものである。この一時避難エリア側撮像出力部54は、一時避難エリア10側と防災センター30側とに機器を分散させて構成され、一時避難エリア10の各々の状態を撮像可能な状態で一時避難エリア10の各々に設置されたカメラ等の撮像部12と、防災センター30に設置された表示部33などを備えて構成されている。そして、この一時避難エリア側撮像出力部54は、撮像部12にて撮像した一時避難エリア10の撮像情報を制御装置31で取得して避難対象階の一時避難エリアの撮像情報を表示部33に表示する。ここで、避難対象階(出火階とその直上階)には四つの一時避難エリアが存在するので、表示部33は、四つの一時避難エリア10の撮像画像を分割表示などにより同時に表示するように構成されている。
前記指示情報出力部55は、一時避難エリア10の各々の待機者に向けて防災センター30から指示情報を出力するものである。この指示情報出力部55は、一時避難エリア10側と防災センター30側とに機器を分散させて構成され、一時避難エリア10の各々に設置された通話部13と、防災センター30に設置された通話部32などを備えて構成されている。そして、指示情報出力部55は、通話部13、32を介して一時避難エリア10の待機者に向けて防災センター30の駐在員から指示情報の出力が可能で、且つ、一時避難エリア10の待機者と防災センター30の駐在員との間で会話も可能に構成されている。なお、通話部13は、例えば、マイクやスピーカなどを備えて構成されている。
前記IC情報出力部56は、歩行避難困難者に携帯させるICタグ(図示省略)が一時避難エリア10に入ってきたときに、当該ICタグに付された情報を読み取って防災センター30の制御装置31に出力するものである。歩行避難困難者を特定する年齢や性別、氏名の他、運動能力や健康状態等の情報をICタグに付しておくことで、一時避難エリア10に入ってきた歩行避難困難者の正確な情報を防災センター30の駐在員が把握することが可能となる。
このIC情報出力部56は、一時避難エリア10側と防災センター30側とに機器を分散させて構成され、一時避難エリア10に設置されたICタグリーダ56Aと、防災センター30の制御装置31に備えられたIC情報取得部56Bとが主要構成として備えられている。そして、IC情報出力部56は、一時避難エリア10のICタグリーダ56Aで読み取った情報を防災センター30の制御装置31のIC情報取得部56Bに出力するように構成されている。
IC情報取得部56Bにて取得した情報は、制御装置31にて適宜に処理された上で表示部33に表示され、防災センター30の駐在員が確認することができる。
なお、ICタグリーダ56Aとしては、各種の構造を採用できるが、本例では、電波を用いてICタグの情報を読み取り可能なものを採用している。
前記操作情報出力部57は、エレベータ20の乗員に向けて防災センター30からエレベータ20の操作部25を操作するための操作情報を出力するものである。この操作情報出力部57は、エレベータ20側と防災センター30側とに機器を分散させて構成され、エレベータ20のエレベータ籠21内に設置された通話部24と、防災センター30に設置された通話部32などが備えられている。そして、操作情報出力部57は、通話部24、32を介してエレベータ20の乗員に向けて防災センター30の駐在員から操作情報の出力が可能で、且つ、エレベータ20の乗員と防災センター30の駐在員との間で会話も可能に構成されている。なお、通話部24も、例えば、マイクやスピーカなどを備えて構成されている。
前記エレベータ側撮像出力部58は、エレベータ20のエレベータ籠21内の撮像情報を防災センター30に駐在する防災管理者に向けて出力するものである。このエレベータ側撮像出力部58は、エレベータ20側と防災センター30側とに機器を分散させて構成され、エレベータ籠21内の各々の状態を撮像可能な状態でエレベータ籠21内の各々に設置されたカメラ等の撮像部26と、防災センター30に設置された表示部33などが備えられ、撮像部26にて撮像したエレベータ籠21内の撮像情報を制御装置31で取得して表示部33に表示するように構成されている。
前記エレベータ遠隔操作部59は、エレベータ20を防災センター30から遠隔操作するものである。このエレベータ遠隔操作部59は、防災センター30に設置され、防災センター30の駐在員の操作に基づき、エレベータ20の制御部27に向けて動作指令を出力してエレベータ20を遠隔操作するように構成されている。
この避難誘導方法では、図4に示すように、火災が発生すると、その火災の発生を火災検知システム40で検知し、第1ステップ〜第4ステップを順次に行って、歩行避難困難者を誘導し、歩行避難困難者を避難対象階から避難階に安全に避難させる。
以下、当該避難誘導方法の各ステップについて説明を加える。
避難誘導方法の第1ステップでは、少なくとも建物Bの同一階に避難用エレベータと消防用エレベータの両方が存在する状態で、火災状況に応じて複数のエレベータ20,20の夫々を避難用と消防用のいずれかの用途に設定する。
また、例えば、歩行避難困難者に携帯させるICタグの情報などから予め歩行避難困難者の居所(住戸)を防災センター30側で把握しておき、歩行避難困難者の分布状況を加味して複数のエレベータ20,20の夫々用途を決定することもできる。その場合、例えば、火災発生箇所Fからの距離の差が所定以下であれば、より多くの歩行避難困難者から近い側のエレベータ20を避難用の用途に設定したりしてもよい。
その他、避難経路の通行状態などを考慮して複数のエレベータ20,20の夫々用途を決定することもできる。
避難誘導方法の第2ステップでは、避難対象階において、避難先の一時避難エリア10に在館者を誘導するための誘導情報を館内の誘導情報出力部52を介して在館者に向けて出力する。
この第2ステップにより、避難対象階の歩行避難困難者は、複数のエレベータ20のうち、どのエレベータ20が避難用の用途に設定されていても、避難先の一時避難エリア10に適切に水平避難することができる。
避難誘導方法の第3ステップでは、避難対象階において、避難先の一時避難エリア10にて避難行動を行うための指示情報を、指示情報出力部55を介して防災センター30から一時避難エリア10の待機者に向けて出力する。ここで、指示情報は、主としてエレベータ20への乗り込み指示であるが、例えば、エレベータ20の状況に応じて一時避難エリア10での待機継続指示などもある。
この第3ステップにより、避難先の一時避難エリア10の待機者は、当該一時避難エリア10に避難誘導員がいなくとも、適切なタイミングにてエレベータ20に乗り込むことができる。
避難誘導方法の第4ステップでは、避難対象階において、避難用の用途に設定されたエレベータ20を乗員が操作するための操作情報を、防災センター30から操作情報出力部57を介してエレベータ20の乗員に向けて出力する、又は、避難用の用途に設定されたエレベータ20を防災センター30のエレベータ遠隔操作部59から遠隔操作する。
ここで、防災センター30からエレベータ20の乗員に向けて操作情報を出力するか、防災センター30からエレベータ20を遠隔操作するかは、火災状況や歩行避難困難者の状態、防災センター30の状況などに応じて適宜に選択することができる。
他方、避難用の用途に設定されたエレベータ20を防災センター30から遠隔操作する場合には、エレベータ側撮像出力部58を介してエレベータ籠21内の状況を確認しながら、防災センターの駐在員が制御装置31のエレベータ遠隔操作部59を操作することにより、エレベータ20を避難階に着床させる。
この第4ステップにより、エレベータ20の乗員は、エレベータ20に操作専従員がいなくとも、避難階まで適切に垂直避難することができる。
なお、上記避難誘導方法は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、一部のステップ内の実施事項を削除したり、新たな実施事項を追加したり、処理ステップ順を入れ替えたりすることができることは言うまでもない。
11 乗降部
20 エレベータ
30 防災センター
40 火災検知システム
51 エレベータ用途設定部
52 誘導情報出力部
53 エレベータ呼び戻し部
54 一時避難エリア側撮像出力部
55 指示情報出力部
B 建物
F 火災発生箇所
Claims (5)
- 同一階に分散配置され、火災時に少なくとも同一階に避難用エレベータと消防用エレベータの両方が存在する状態で、火災状況に応じて避難用と消防用のいずれかの用途に設定されるエレベータの乗降部を備えた複数の一時避難エリアと、
火災時において前記複数の一時避難エリアのうちで避難用の用途に設定された前記エレベータの乗降部を備えた一時避難エリアへ在館者を誘導するための誘導情報を在館者に向けて出力可能な誘導情報出力部と、が備えられている建物。 - 館内の火災状況を検知可能な火災検知システムと、
前記火災検知システムで検知した火災状況に応じて前記エレベータの各々の用途を設定可能なエレベータ用途設定部と、が備えられ、
前記エレベータ用途設定部は、前記火災検知システムが火災状況を検知したことに連動して、前記火災状況としての火災発生箇所から遠い側の前記一時避難エリアに乗降部が備えられた前記エレベータを避難用の用途に設定し、且つ、前記火災発生箇所に近い側の前記一時避難エリアに乗降部が備えられた前記エレベータを消防用の用途に設定するように構成されている請求項1記載の建物。 - 館内の火災状況を検知可能な火災検知システムと、
前記複数の一時避難エリアの前記エレベータの各々の用途を設定可能なエレベータ用途設定部と、
火災時においてエレベータ用途設定部が前記エレベータの各々の用途を設定したことに連動して、前記火災検知システムで検知した火災状況に応じて避難対象階を設定し、その設定した避難対象階に対して避難用の用途に設定された前記エレベータを着床させるエレベータ呼び戻し部と、が備えられている請求項1又は2記載の建物。 - 前記一時避難エリアの各々の撮像情報を館内の防災センターの駐在員に向けて出力可能な撮像出力部と、
前記一時避難エリアの各々の待機者に向けて前記防災センターから指示情報を出力可能な指示情報出力部と、が備えられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の建物。 - エレベータの乗降部を備えて同一階に分散配置された複数の一時避難エリアが備えられている建物における避難誘導方法であって、
火災時において、少なくとも建物の同一階に避難用エレベータと消防用エレベータの両方が存在する状態で、火災状況に応じて前記複数の一時避難エリアに乗降部が備えられた複数のエレベータを避難用と消防用のいずれかの用途に設定する第1ステップと、
少なくとも避難対象階において、避難用の用途に設定された前記エレベータの乗降部を備えた前記一時避難エリアに在館者を誘導するための誘導情報を館内の誘導情報出力部を介して在館者に向けて出力する第2ステップと、
少なくとも避難対象階において、避難用の用途に設定された前記エレベータの乗降部を備えた前記一時避難エリアにて避難行動を行うための指示情報を、館内の防災センターから前記一時避難エリアの待機者に向けて出力する第3ステップと、
少なくとも避難対象階において、避難用の用途に設定された前記エレベータを乗員が操作するための操作情報を、前記防災センターからエレベータの乗員に向けて出力する、又は、避難用の用途に設定された前記エレベータを前記防災センターから遠隔操作する第4ステップを備える建物における避難誘導方法。
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