JP2017178623A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】支持部材と排出ローラ対との間において、インクを吸収して膨潤したシートの先端部が入り込む空間を設けた場合であっても、シート後端部が支持部材のインク打ち捨て領域と接触して汚れることを抑制できるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】当該装置は、用紙Pを支持するプラテン42よりも搬送向き15の下流側に、搬送向き15に向かって上方へ傾斜する傾斜面91を有する第1ガイド部材90と、第1凸部120及び第2凸部121を有する支持部材100とを備える。支持部材100は、搬送向き15に搬送される用紙Pの先端が第1ガイド部材90の傾斜面91を通過し、第2凸部121と当接することで、第1凸部120が傾斜面91よりも下方に位置し、用紙Pと接触しない既定位置から、第1凸部120が傾斜面91よりも上方に突出し、用紙Pを下方から支持可能な支持位置に移動する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ノズルからインク滴を吐出することによってシートに画像を記録するインクジェット記録装置に関する。
従来より、インク滴を吐出してシートに画像を記録するインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置における画像記録は、記録ヘッドのノズル面に形成されたノズルからインク滴をシートに向けて吐出することにより行われる。
上述したインクジェット記録装置において、ノズルから吐出されたインク滴がシートに着弾すると、インクを吸収したシートが膨潤し、シートの記録面が上方に膨らむように変形してしまう。このようにシートが変形すると、シートの記録面がノズル面と接触して汚れてしまう虞がある。
このような問題を解決するために、例えば、特許文献1に記載されているインクジェット記録装置においては、記録ヘッドに対向してシートを支持する支持部材よりもシートの搬送方向下流側において、支持部材よりも下方からシートの搬送方向下流側に向かって上側に傾斜しており、記録面に画像記録が行われたシートを排紙ローラ対へと案内するガイド部材が設けられている。そして、このガイド部材の上方において、支持部材よりも下方に開放された空間に、インクを吸収して上方へ膨潤したシートの先端部が入り込むことによって、上方へ膨潤したシートが記録ヘッドのノズル面と接触することを防いでいる。
特開2014−156072号公報
また、画像記録が行われたシートが排出ローラ対に挟持されて搬送されるとき、シートの自重によってシートの後端部が下方に垂れ下がってしまう。記録ヘッドに対向してシートを支持する支持部材には、シートに余白を設けずに画像を記録する所謂縁なし印刷を行う際にシートの外側の領域に打ち捨てられたインク滴が着弾可能なインク打ち捨て領域が設けられており、上述したようにシートの後端部が垂れ下がると、インク打ち捨て領域に溜まったインクと接触し、シートの後端部が汚れてしまう。そこで、シートの後端部とインク打ち捨て領域との接触を防止するためのリブを、支持部材と排出ローラ対との間に設けて、シートの後端部を支持することが考えられるが、特許文献1に開示された記録装置のように、シートの先端部が入り込むための空間を支持部材と排出ローラ対との間に設けた構成において当該リブを設けると、シートの先端部をリブが支持してしまうため、シートの先端部が十分に空間内に入り込むことができず、膨潤したシートが記録ヘッドのノズル面と接触することを防止できない虞がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、支持部材と排出ローラ対との間において、インクを吸収して膨潤したシートの先端部が入り込む空間を設けた場合であっても、シート後端部が支持部材のインク打ち捨て領域と接触して汚れることを抑制できるインクジェット記録装置を提供することにある。
(1) 本発明に係るインクジェット記録装置は、シートを搬送方向へ搬送する第1ローラ対と、前記第1ローラ対によって搬送されるシートにノズルからインク滴を吐出する記録部と、前記記録部と対向して配置されており、シートを支持する支持リブと、当該支持リブよりも前記搬送方向下流側で、且つ、当該支持リブの上端よりも下方に位置しており、前記記録部から吐出されたインク滴が着弾可能なインク受け部と、を有する支持部材と、前記支持部材よりも前記搬送方向下流側に配置されており、前記支持リブの上端に対して、同じ高さ位置又は上方の位置でシートを挟持して搬送する第2ローラ対と、前記搬送方向において前記支持部材と前記第2ローラ対との間に設けられ、前記インク受け部よりも下方から前記第2ローラ対の挟持位置に向かって延出し、シートをガイドするガイド面を有するガイド部材と、上端が、前記ガイド部材の前記ガイド面に対して突出し、前記第2ローラ対の挟持位置と前記インク受け部の前記搬送方向下流端とを結ぶ仮想直線よりも上方であって、且つ、前記支持リブの上端よりも下方、又は前記支持リブの上端と同じ高さに位置する突出位置と、当該上端が、前記ガイド部材の前記ガイド面に対して退避する退避位置と、に移動可能な可動部材と、を備える。前記可動部材は、シートの前記搬送方向の下流端が前記ガイド部材の前記ガイド面を通過し、且つ、シートの前記搬送方向の上流端が前記支持リブを通過する前に前記退避位置から前記突出位置に移動し、シートの前記搬送方向の上流端が前記インク受け部を通過した後に前記突出位置から前記退避位置に移動する。
本構成によれば、支持部材と第2ローラ対の間において可動部材がシート後端部を支持可能であるため、シート後端部が支持部材に設けられたインク受け部と接触して汚れることを抑制できる。また、可動部材はシート先端部がガイド部材のガイド面を通過するまでは退避位置に位置するため、可動部材はシート先端部を支持しない。これにより、膨潤したシート先端部が入り込む空間を確保することができる。
(2) 前記可動部材の上端は、前記突出位置において、前記第2ローラ対の挟持位置と前記インク受け部の前記搬送方向上流端とを結ぶ仮想直線よりも上方に位置する。
本構成によれば、シート後端部がインク受け部と対向する位置に到達した際に、より高い位置においてシート後端部が可動部材と当接して支持されるため、シートがインク受け部と接触する可能性をより低くすることができる。
(3) 前記可動部材は、シートの前記搬送方向の下流端が前記第2ローラ対の挟持位置へ到達し、且つ、シートの前記搬送方向の上流端が前記支持リブを通過する前に前記退避位置から前記突出位置に移動する。
本構成によれば、シートが第2ローラ対に挟持された後に可動部材が突出位置に移動する。また、突出位置における可動部材の上端は、支持リブと同じ高さ位置又は下方に位置するため、シートは、後端がインク受け部と対向する位置に到達するまでは、シートが可動部材と当接することによって上方に浮き上がることはない。これにより、シートの後端がインク受け部と対向する位置に到達するより前に、可動部材がシートと当接してシートが上方に浮き上がり、搬送精度が悪化してしまうことを抑制できる。
(4) 前記ガイド部材の前記ガイド面は、前記搬送方向の下流側に向かって上側に傾斜する傾斜面である。
本構成によれば、シートを、傾斜したガイド面に沿って第2ローラ対の挟持位置へ容易に案内することができる。
(5) 前記可動部材は、前記幅方向において複数設けられている。
本構成によれば、幅方向において複数の可動部材が設けられるため、シートを安定して支持することができる。
(6) 前記第2ローラ対は、前記搬送方向と交差する幅方向において、互いに間隔を空けて複数配置されている。前記記録部よりも前記搬送方向の下流側であって、且つ、前記幅方向において前記複数の第2ローラ対の間にそれぞれ設けられており、シートの上面に当接することによって前記複数の第2ローラ対と協同してシートに波形状を付与する複数の拍車を更に備えている。
本構成によれば、複数の第2ローラ対と複数の拍車によってシートが幅方向に沿って凹凸が交互に繰り返されるような波形状となる。これにより、シートの姿勢が安定し、シート後端部の垂れ下がりを抑制でき、シート後端部がインク受け部と接触することを抑制できる。
(7) 前記可動部材は、前記幅方向において前記複数の拍車に対応して複数設けられている。
本構成によれば、可動部材は、幅方向において複数の拍車のそれぞれに対応した位置、つまり、シートの波形状における凹形状の箇所を支持する箇所にそれぞれ設けられる。これにより、シートにおける凹形状の箇所が下方に落ち込んでシートの波形状が崩れてしまうことを抑制できる。
(8) 前記ガイド部材の前記ガイド面よりも前記搬送方向の下流側に設けられており、シートと当接可能な当接部を有し、第1位置と、前記当接部が前記第1位置よりも下方に位置する第2位置とに回動軸を中心に回動可能な回動部材を更に備える。前記可動部材は、前記搬送方向において、前記回動軸に対して前記当接部とは反対側の位置において前記回動部材に設けられており、前記回動部材が前記第1位置において前記退避位置となり、前記回動部材が前記第2位置において前記突出位置となるものであって、前記回動部材が前記第2位置において、前記搬送方向における前記支持リブの前記搬送方向の下流端から前記当接部までの長さが、シートの前記搬送方向における長さよりも短いものであって、前記回動部材は、前記第1位置において前記当接部がシートの前記搬送方向の下流端と当接することによって、前記第1位置から前記第2位置へ回動し、シートの前記搬送方向の上流端が前記当接部を通過すると、前記第2位置から前記第1位置へ回動する。
本構成によれば、シート先端部が当接部に当接し、回動部材が回動することで可動部材が退避位置から突出位置に移動する。これにより、可動部材を移動させるための複雑な機構や、可動部材を移動させるタイミングを検知する制御などが必要なく、簡易な構成で可動部材を退避位置から突出位置に移動させることができる。
(9) 前記回動部材を前記第2位置から前記第1位置に弾性的に付勢する付勢部材を更に備える。
本構成によれば、付勢部材の弾性力によって、回動部材を第1位置に付勢する。
(10) 前記当接部は、前記第2ローラ対よりも前記搬送方向の下流側に配置される。
本構成によれば、シートが第2ローラ対で挟持された状態で当接部とシート先端部とが当接する。シートが第2ローラ対により挟持されることで、シート先端部が張り、剛性が高くなる。これにより、大きな力で当接部を押圧することができ、より確実に回動部材を第1位置から第2位置に回動させることができる。
(11) 前記回動部材が前記第1位置において、前記当接部は、シートの前記搬送方向の下流端と当接する箇所が、前記搬送方向の下流側に向かって上方に傾斜している。
本構成によれば、シート先端部は傾斜に沿って当接部を押圧する。これにより、シート先端部が当接部から受ける抵抗が小さくなり、より確実に回動部材を第1位置から第2位置に回動させることができる。
(12) シートの前記搬送方向の位置を検知する検知部と、前記可動部材を支持しており、当該可動部材を前記突出位置とする第3位置と、前記可動部材を前記退避位置とする第4位置とに移動可能な移動部材と、前記移動部材を前記第3位置と前記第4位置とに移動させる駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、を更に備える。前記制御部は、前記検知部によってシートの前記搬送方向の下流端が前記ガイド部材の前記ガイド面を通過し、且つ、シートの前記搬送方向の上流端が前記支持リブを通過する前であることが検知された場合に、前記駆動部を駆動して前記移動部材を前記第4位置から前記第3位置に移動させ、その後、前記移動部材を前記第3位置に維持させ、シートの前記搬送方向の上流端が前記インク受け部を通過した後に、前記駆動部を駆動して前記移動部材を前記第3位置から前記第4位置に移動させる。
本構成によれば、可動部材を移動させるカム部材の回転を駆動部によって制御する。これにより、可動部材の位置を正確に制御することができるため、より確実に可動部材を退避位置から突出位置に移動させることができる。また、検知部により検知したシートの位置に基づいて、シート後端部がインク受け部と対向する位置に到達する前に可動部材を退避位置から突出位置に移動させることができる。
本発明によれば、支持部材と第2ローラ対との間において、インクを吸収して膨潤したシート先端部が入り込む空間を設けた場合であっても、シート後端部が支持部材のインク受け部と接触して汚れることを抑制できる。
図1は、複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、プリンタ部11の内部に配置されたプラテン42の平面構造を示す平面図である。 支持部材100とその周辺の構造を模式的に示す側面図である。 第1ガイド部材90と第2ガイド部材92及びその周辺の平面構造を模式的に示す平面図である。 第1排出ローラ62と第1拍車63と第2拍車130とによって用紙Pに左右方向9に沿った波形状が形成されている状態を示す模式図である。 用紙Pの波形状における凹形状の箇所が、支持部材100の第1凸部120によって支持されている状態を示す模式図である。 既定位置に位置するときの支持部材100及び用紙Pの状態を模式的に示す側面図である。 (a)支持部材100は支持位置に位置し、用紙Pの後端が第1支持部80上に位置する状態を模式的に示す側面図である。(b)支持部材100が支持位置に位置して、用紙Pを支持する状態を模式的に示す側面図である。 変形例3における支持部材100が支持位置に位置して、用紙Pを支持する状態を模式的に示す側面図である。 (a)変形例4における第2凸部121を示す模式図である。(b)変形例4における第2凸部121を示す模式図である。 (a)変形例9における支持部材200が既定位置にあるときの状態を模式的に示す側面図である。(b)変形例9における支持部材200が支持位置にあるときの状態を模式的に示す側面図である。 変形例9における制御部140の電気的構成を示すブロック図である。 変形例9における複合機10の印刷処理について説明するためのフローチャートである。 支持位置に位置する支持部材100とその周辺の構造を模式的に示す側面図である。 変形例9における支持部材200とその周辺の構造を模式的に示す側面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
[複合機10]
図1に示されるように、複合機10(本発明のインクジェット記録装置の一例)は、概ね薄型の直方体に形成されている。複合機10の下部にプリンタ部11が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能、スキャナによる読取機能、及びプリント機能などの各種の機能を有している。複合機10は、プリント機能として、インクジェット記録方式で用紙P(本発明のシートの一例、図2参照)の片面に画像を記録する機能を有している。なお、複合機10は、用紙Pの両面に画像を記録するものであってもよい。
プリンタ部11は、図2に示されるように、用紙Pを搬送路65へ給送する給紙部16と、搬送路65へ給送された用紙Pを搬送する搬送ローラ対58(本発明の第1ローラ対の一例)と、用紙Pを排紙する第1排出ローラ対(本発明の第2ローラ対の一例)及び第2排出ローラ対150と、搬送路65を搬送される用紙Pを支持するプラテン42(本発明の支持部材の一例)と、プラテン42に支持される用紙Pに画像を記録する記録部24などを備えている。なお、図2において、後述する支持部材100は省略している。
[給紙トレイ20]
図1に示されるように、プリンタ部11は、正面に開口12が形成された筐体13を有している。給紙トレイ20が、前後方向8へ移動することによって、開口12を介してプリンタ部11に対して挿入及び脱抜可能である。給紙トレイ20は、上方が開放された箱形状の部材である。図2に示されるように、給紙トレイ20の底板22に、用紙Pが重ねられた状態で支持される。給紙トレイ20の前部の上方には、排紙トレイ21が支持されている。排紙トレイ21は、給紙トレイ20と一体に前後方向8へ移動する。排紙トレイ21の上面には、後述する記録部24によって画像を記録された用紙Pが排出される。なお、排紙トレイ21は、プリンタ部11に支持されていてもよい。なお、本実施形態における用紙Pのサイズは、JIS規格によって定められているサイズ(A4、A3等)のうち、複合機10で印刷可能に設定されている所定のサイズの用紙を指す。
[操作部17]
図1に示されるように、複合機10の正面上部には、タッチパネルなどの操作部17が設けられている。操作部17にユーザーから印刷に必要な情報が入力されることで、複合機10は、入力情報に基づいて画像記録を実行する。なお、複合機10による画像記録は、通信回線(有線、無線を問わない)を通じて複合機10に接続された外部機器からの入力情報に基づいて実行されてもよい。
[給紙部16]
図2に示されるように、給紙部16は、給紙トレイ20の上方に設けられている。給紙部16は、給紙ローラ25、給紙アーム26、駆動伝達機構27、軸28を備えている。給紙ローラ25は、給紙アーム26の先端部で回転可能に支持されている。給紙アーム26は、基端部に設けられた軸28を中心として、矢印29の方向に回動する。これにより、給紙ローラ25は、給紙トレイ20又は給紙トレイ20に支持された用紙Pに対して、当接及び離間が可能である。給紙ローラ25は、複数のギヤが噛合されてなる駆動伝達機構27によって、給紙モータ71(図13参照)の駆動力が伝達されて回転する。これにより、給紙ローラ25は、給紙トレイ20の底板22に支持された用紙Pのうち、最上の用紙Pを搬送路65へ給送する。
[搬送路65]
図2に示されるように、給紙トレイ20の後端部から搬送路65が延出している。搬送路65は、湾曲部65Aと直線部65Bとを備える。湾曲部65Aは、後側を湾曲外側且つ前側を湾曲内側として湾曲しつつ延びている。直線部65Bは、前後方向8に沿って延びている。搬送路65は、所定間隔を隔てて互いに対向する外側ガイド部材18と内側ガイド部材19とによって形成されている。給紙トレイ20から給紙部16によって搬送路65へ給送された用紙Pは、湾曲部65Aを下方から上方へUターンするように搬送された後、直線部65Bを搬送されて記録部24に搬送される。記録部24によって画像記録が行われた用紙Pは、直線部65Bを搬送されて排紙トレイ21に排出される。以上により、用紙Pは、図2に一点鎖線の矢印で示される搬送向き15(本発明の搬送方向の一例)に搬送される。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、搬送路65の直線部65Bの上側に設けられている。記録部24は、キャリッジ40と記録ヘッド38とを備えている。キャリッジ40は、プリンタ部11の内部において、前後方向8に所定間隔を隔てて配置され、左右方向9に延びる一対のガイドレール(不図示)によって支持されている。キャリッジ40は、2つのガイドレールを跨ぐようにして、2つのガイドレール上を左右方向9(本発明の幅方向の一例)に移動可能である。キャリッジ40は、キャリッジ駆動モータ(不図示)から駆動力を付与されることにより移動する。
記録ヘッド38は、キャリッジ40に搭載されている。記録ヘッド38には、インクを貯留するインクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。記録ヘッド38の下面には、複数のノズル39が形成されている。キャリッジ40の左右方向9への往復移動中に、記録ヘッド38は、ノズル39から後述するプラテン42に向けてインク滴を吐出する。搬送向き15に搬送される用紙Pは、プラテン42によって支持される。
以上より、キャリッジ40が左右方向9へ往復移動されながら、記録ヘッド38に形成されたノズル39から、プラテン42上を直線部65Bに沿って案内される用紙Pに向けてインク適が吐出される。これにより、用紙Pに画像が記録される。
[搬送ローラ対58、第1排出ローラ対59、第2排出ローラ対150]
図2に示されるように、搬送路65におけるプラテン42よりも搬送向き15の上流側には、搬送ローラ対58が設けられている。搬送ローラ対58は、搬送路65の上側に配置された搬送ローラ60と、搬送路65の下側に搬送ローラ60に対向して配置されたピンチローラ61とを備えている。ピンチローラ61は、ばねなどの弾性部材(不図示)によって搬送ローラ60のローラ面に圧接されている。
図2に示されるように、搬送路65におけるプラテン42よりも搬送向き15の下流側には、第1排出ローラ対59が設けられている。第1排出ローラ対59は、搬送路65の下側に配置された第1排出ローラ62と、搬送路65の上側に第1排出ローラ62に対向して配置された第1拍車63とを備えている。第1拍車63は、ばねなどの弾性部材(不図示)によって第1排出ローラ62のローラ面に圧接されている。
図2に示されるように、搬送路65における第1排出ローラ対59よりも搬送向き15の下流側には、第2排出ローラ対150が設けられている。第2排出ローラ対150は、搬送路65の下側に配置された第2排出ローラ152と、搬送路65の上側に第2排出ローラ152に対向して配置された第3拍車151とを備えている。第3拍車151は、ばねなどの弾性部材(不図示)によって第2排出ローラ152のローラ面に圧接されている。
搬送ローラ60、第1排出ローラ62及び第2排出ローラ152は、搬送モータ72(図13参照)から駆動伝達機構(不図示)を介して回転駆動力が伝達されて回転する。搬送ローラ対58に用紙Pが挟持されている状態で搬送ローラ60が回転すると、当該用紙Pは、搬送ローラ対58によってプラテン42上に、つまり搬送向き15に搬送される。第1排出ローラ対59に用紙Pが挟持されている状態で第1排出ローラ62が回転すると、当該用紙Pは、第1排出ローラ対59によって搬送向き15に搬送される。第2排出ローラ対150に用紙Pが挟持されている状態で第2排出ローラ152が回転すると、当該用紙Pは、第2排出ローラ対150によって搬送向き15に搬送される。図2に示されるように、搬送ローラ対58による用紙Pの挟持位置と、第1排出ローラ対59による用紙Pの挟持位置と、第2排出ローラ対150による用紙Pの挟持位置は、プラテン42よりも上方である。以上より、搬送ローラ対58と、第1排出ローラ対59と、第2排出ローラ対150は、用紙Pを挟持することによって搬送向き15に搬送する。なお、搬送ローラ対58による用紙Pの挟持位置と、第1排出ローラ対59による用紙Pの挟持位置と、第2排出ローラ対150による用紙Pの挟持位置は、プラテン42の上端と同じ高さであってもよい。
図2に示されるように、排出ローラ62は、軸64及び当該軸64よりも径の大きいローラ部54で構成されている。ローラ部54は、左右方向9において互いに離間して複数設けられている。各ローラ部54には、軸64が挿通されている。用紙Pが排出ローラ対59によって挟持されることによって搬送向き15に搬送されるとき、各ローラ部54の周面が用紙Pと当接する。
[レジストセンサ110]
図2に示されるように、プリンタ部11は、給紙ローラ25及び搬送ローラ対58の間の湾曲部65Aの所定位置に、レジストセンサ110を備える。レジストセンサ110は、所定位置における用紙Pの有無を検知し、検知結果に応じた信号(検知信号)を出力する。例えば、レジストセンサ110は、用紙Pの一部がレジストセンサ110を通過しているときにHighレベル信号を出力し、用紙Pがレジストセンサ110を通過していないときにLowレベル信号を出力する。
レジストセンサ110は、検出子112A、112Bを有する回転部材112と、発光素子(例えば発光ダイオード)及び当該発光素子から発光された光を受光する受光素子(例えばフォトトランジスタ)を有するフォトインタラプタ等の光センサ111とにより構成されている。回転部材112は、軸113を中心に回転可能に設けられている。検出子112Aは、軸113から搬送路65に突出している。
搬送路65を搬送される用紙Pの先端(搬送向き15の下流端)が回転部材112の検出子112Aに当接して検出子112Aを押すと、回転部材112の検出子112Bは、発光素子と受光素子との間の光路から外れる。そのため、当該光路に光が通る。このとき、受光素子はHighレベル信号を出力する。一方、搬送路65を搬送される用紙Pの後端(搬送向き15の上流端)が回転部材112の検出子112Aを通過すると、回転部材112は図2に示される状態に戻る。このとき、回転部材112の検出子112Bは、発光素子と受光素子との間の光路に進入して、当該光路を通る光を遮断する。このとき、受光素子はLowレベル信号を出力する。光センサ111は、受光素子が受光した光の強度に応じたアナログの電気信号を、検知信号として出力する。複合機10の全体動作を制御する制御部140(図13参照)は、光センサ111から出力された電気信号の違いに基づいて、所定位置におけるシートの有無を検出する。
以上のように、本実施例におけるレジストセンサ110の一例として、用紙Pが回転部材112と接触することにより用紙Pの有無を検知する、接触式のレジストセンサ110について説明したが、レジストセンサ110は接触式に限定されない。例えば、搬送路65に向けて光を照射し、用紙Pの表面によって反射される際の光の強度の変化に基づいて用紙Pの有無を検知する、光学式のレジストセンサを用いてもよい。
[プラテン42]
図2に示されるように、プラテン42は、搬送路65の直線部65Bの下方に記録部24と所定間隔を空けて対向して配置されている。図3に示されるように、プラテン42は、第1支持部80と、第1支持部80よりも前方に位置する第2支持部81(本発明のインク受け部の一例)と、第2支持部81よりも前方に位置する収容部85とによって構成されている。
図3に示されるように、第1支持部80には、左右方向9において、所定間隔を空けて配置された複数の上流リブ82(本発明の支持リブの一例)が形成されている。上流リブ82は、第1支持部80の上面から立設している。また、上流リブ82は、前後方向8に対して延出されており、搬送路65を搬送される用紙Pを下方から支持する。
第2支持部81は、インク着弾部84及び下流リブ83を有している。インク着弾部84は、第2支持部81において、左右方向9に対して所定間隔を空けて複数配置されている。図4に示されるように、インク着弾部84の上面は、記録ヘッド38の下面において、ノズル39のうち、搬送向き15の下流側に位置するノズル39の領域と対向可能な位置に形成されている。インク着弾部84は、記録部24が用紙Pの端までインク滴を吐出する所謂縁なし印刷が実行されるときに、用紙Pの搬送向き15の端部及び右端部、左端部周辺の真下に位置する領域である。記録ヘッド38は、ノズル39のうち、インク着弾部84と対向する領域のノズル39を用いて、用紙Pの搬送向き15の端部及び右端部、左端部に対して縁なし印刷を実行する。
図3に示されるように、インク着弾部84には、前後方向8に延びる溝が複数形成されている。記録部24から用紙Pに縁なし印刷が実行される場合、ノズル39から吐出されたインク滴のうち、用紙Pの縁よりも外方に吐出されたインク滴がインク着弾部84に着弾する。そして、インク着弾部84に着弾したインクが複数の溝により前方に流され、収容部85に収容されるインク吸収材86により吸収される。インク吸収材86については後述する。
第2支持部81には、複数の下流リブ83が左右方向9において所定間隔を空けて複数設けられている。各下流リブ83は、第2支持部81の上面から立設しており、第2支持部81の後方の端部から第2支持部81の前方の端部まで延出している。下流リブ83の上面は、インク着弾部84の上面よりも上方に位置している。これにより、下流リブ83は、搬送路65を搬送される用紙Pがインク着弾部84と接触して、縁なし印刷によってインク着弾部84に着弾したインクによって汚れないよう、用紙Pを下方から支持する。
図4に示されるように、上流リブ82の上面は、下流リブ83の上面よりも上方に位置している。つまり、上下方向7における上流リブ82の高さは、下流リブ83よりも高い。
図3、図4に示されるように、第2支持部81よりも前方には収容部85が延出されている。収容部85は、第2支持部81のインク着弾部84の上面よりも下方に配置されている。図4に示されるように、収容部85には、インク吸収材86が収容される。インク吸収材86は、発泡ポリウレタンなどの多孔材料からなる。インク着弾部84に着弾したインクは、インク着弾部84に形成された複数の溝に沿って収容部85に流されてインク吸収材86に導かれ、インク吸収材86に吸収される。
[第1ガイド部材90、第2ガイド部材92]
図4に示されるように、第1ガイド部材90(本発明のガイド部材の一例)が、プラテン42よりも前方に設けられている。第1ガイド部材90の上面は、後方の端部が前方の端部よりも下方に位置する傾斜面91(本発明のガイド面の一例)である。つまり、第1ガイド部材90は、傾斜面91を有している。傾斜面91の後方の端部は、第2支持部81のインク着弾部84の上面よりも下方で、且つ、インク吸収材86よりも上方に位置している。
図4に示されるように、第1ガイド部材90の前方の端部からは、第2ガイド部材92が延設されている。第2ガイド部材92は、傾斜面91の前方の端部から前方に向かって水平に延出する直線状の部材である。第1ガイド部材90、第2ガイド部材92は共に左右方向9の長さが用紙Pの左右方向9の長さよりも長く形成されている。第2ガイド部材92の上面は、上下方向7において、プラテン42の第1支持部80の上端、つまり上流リブ82の上端と同じ高さに位置する。プラテン42を通過した用紙Pの先端は、第1ガイド部材90、第2ガイド部材92によって第1排出ローラ対59による用紙Pの挟持位置D1(以下、挟持位置D1という)に案内される。その後、第1排出ローラ対59によって第2排出ローラ対150に向けて搬送された後、第2排出ローラ対150によって排紙トレイ21に排紙される。なお、図4では、第2排出ローラ対150を省略している。また、後に説明する図8〜図11においても同様に、第2排出ローラ対150を省略している。
[支持部材100]
図4に示すように、支持部材100がプラテン42よりも前方に配置されている。支持部材100は、軸103(本発明の回動軸の一例)を中心に矢印105の方向に回動可能である。支持部材100は、第1凸部120(本発明の可動部材の一例)及び回動部160(本発明の回動部材の一例)により構成されている。また、回動部160は、第2凸部121(本発明の当接部の一例)、腕部101A、101B及び接続部102を有している。接続部102には、軸穴104が形成されており、軸穴104に軸103が挿通されている。軸103は、複合機10の装置本体内のフレーム(不図示)に取り付けられている。
腕部101Aは、接続部102から後方に向かって延出している。腕部101Aの延出端には、第1凸部120が設けられている。また、腕部101Bが、接続部102から前方に向かって延出している。腕部101Bの延出端には、第2凸部121が設けられている。支持部材100は、軸103を中心に回動部160が回動することで、図4において実線で示す既定位置と、図4において2点鎖線で示す支持位置とに回動可能である。支持部材100は、軸103に取り付けられた捻りコイルばね(本発明の付勢部材の一例、不図示)によって、既定位置に位置するように付勢されている。
[第1凸部120]
図4に示すように、第1凸部120は、支持部材100が既定位置に位置するとき、上端部120Aが第1ガイド部材90の傾斜面91よりも下方に位置している。一方、支持部材100が支持位置に位置するとき、第1凸部120の上端部120Aは、第1ガイド部材90の傾斜面91よりも上方に位置する。支持位置での第1凸部120の上端部120Aの上下方向7における高さ位置は、第2支持部81の下流リブ83の上面における前方の端部と挟持位置D1とを結んだ仮想直線122と、第1支持部80の上流リブ82の上端から前後方向8に対して水平に延びる仮想直線121との間である。なお、支持部材100が既定位置に位置するときの第1凸部120の位置を退避位置とし、支持部材100が支持位置に位置するときの第1凸部120の位置を突出位置とする。
[第2凸部121]
図4に示すように、回動部160は、第2凸部121を有している。第2凸部121は、支持部材100が既定位置に位置するとき、第1排出ローラ対59よりも前方において、一部が第2ガイド部材92の上面よりも上方に突出している。支持部材100は、既定位置において、第2ガイド部材92の上面を搬送される用紙Pの先端が第2凸部121に当接し、用紙Pが捻りコイルばねの付勢力以上の力で第2凸部121を押圧することで、既定位置から支持位置に回動する。支持部材100が支持位置に位置するときの第2凸部121の上端は、第2ガイド部材92の上面を搬送される用紙Pよりも下方に位置し、用紙Pの下面と接触する。支持部材100は、用紙Pの後端が第2凸部121を通過するまで用紙Pの自重によって支持位置に位置し、用紙Pの後端が第2凸部121を通過すると、捻りコイルばねの付勢力によって既定位置に戻る。なお、支持部材100が既定位置に位置するときの第2凸部121の位置を当接位置とし、支持部材100が支持位置に位置するときの第2凸部121の位置を傾倒位置とする。また、第2凸部121が当接位置に位置するときの回動部160の位置を第1位置とし、第2凸部121が傾倒位置に位置するときの回動部160の位置を第2位置とする。
以上より、第2凸部121が当接位置に位置する場合に、第1凸部120は退避位置に位置しており、当接位置の第2凸部121が用紙Pと当接することで支持部材100が既定位置から支持位置に回動して、第1凸部120が突出位置に移動する。なお、回動部160と捻りコイルばねとによって、本発明の移動機構が構成される。
図5に示されるように、第1排出ローラ対59及び支持部材100は、左右方向9に対して複数配置されている。第1ガイド部材90には、左右方向9において、第1凸部120に対応した位置に複数の開口106が形成されている。開口106の左右方向9の長さは、第1凸部120の左右方向9の長さよりも長く形成されている。また、開口106は、左右方向9の長さよりも前後方向8の長さが長く形成されており、第1凸部120は、開口106を介して退避位置から突出位置に移動可能である。第2ガイド部材92には、左右方向9において、第2凸部121に対応した位置に複数の開口107が形成されている。開口107の左右方向9の長さは、第2凸部121の左右方向9の長さよりも長く形成されている。また、開口107は、左右方向9の長さよりも前後方向8の長さが長く形成されており、第2凸部121は、開口107を介して当接位置から傾倒位置に移動可能である。なお、支持部材100は、左右方向9に対して複数設けられている構成ではなく、1つのみ設けられている構成でもよい。
図5に示されるように、第1排出ローラ対59よりも前方には、左右方向9において、所定間隔を空けて複数の第2拍車130(本発明の拍車の一例)が配置されている。複数の第2拍車130の左右方向9の位置は、複数の第1排出ローラ対59の間である。図6に示されるように、第2拍車130の下端は、第1排出ローラ対59の挟持位置D1よりも下方である。よって、第1排出ローラ対59に挟持された用紙Pの上面に第2拍車130が当接することで、用紙Pは、左右方向9に沿って凹凸が交互に繰り返される様な波形状となる。波形状のうち、第1排出ローラ対59によって挟持されている箇所が凸形状となり、第2拍車130と当接する箇所が凹形状となる。図5に示されるように、第1凸部120は、左右方向9において、第2拍車130に対応した位置に配置されている。よって、図7に示されるように、第1凸部120は、波形状が形成された用紙Pにおける凹形状の箇所を下方から支持可能な位置に配置される。なお、図4、図8〜図12においては、第2拍車130を省略している。
次に、支持部材100が既定位置から支持位置へ移動する際の用紙Pの状態について、図8、図9を用いて説明する。図8は、用紙Pの先端が、第1ガイド部材90の傾斜面91を搬送されている状態を示している。上述したように、支持部材100は、用紙Pの先端が第2凸部121と当接するまでは、既定位置に位置している。したがって、用紙Pの先端が第1ガイド部材90の傾斜面91を搬送されている間は、第1凸部120は、退避位置に位置している。プラテン42を通過した用紙Pの先端は、用紙Pの自重により下方に垂れ下がり、第1ガイド部材90の傾斜面91よりも上方の空間5に進入する。これにより、記録ヘッド38のノズル39から吐出されたインク滴を吸収した用紙Pの先端部が上方に膨潤しても、用紙Pの先端部とノズル39との距離を確保することができる。また、用紙Pの先端が第1ガイド部材90の傾斜面91を通過するまでは、支持部材100は既定位置に位置するため、支持部材100の第1凸部120が用紙Pの先端部を下方から持ち上げ、ノズル39と接触させる虞がない。
搬送ローラ対58によって搬送されて、第1ガイド部材90の傾斜面91を通過した用紙Pの先端は、第2ガイド部材92に沿って前方に搬送され、第1排出ローラ対59により挟持される。そして、更に前方に搬送されて、支持部材100の第2凸部121と当接する。支持部材100は、第2凸部121が用紙Pの先端に押圧されることにより回動し、図9(a)に示すように支持位置に移動する。図9(a)に示されるように、支持部材100は、用紙Pの後端が第1支持部80に支持されている状態で既定位置から支持位置に移動する。つまり、用紙Pの後端が第2支持部81と対向する位置に到達する前に、支持部材100は、既定位置から支持位置に移動する。なお、支持部材100の位置は、用紙Pの後端が第2支持部81と対向する位置に到達する前に、用紙Pの先端が第2凸部121と当接するように設定されている。また、複合機10において印刷可能に設定されている各種サイズの用紙Pに対応するためには、支持部材100は、最も前後方向8の長さが短い用紙Pにおいて、後端が第2支持部81と対向する位置に到達する前に、先端が第2凸部121と当接するように配置されていればよい。なお、支持部材100は、用紙Pの後端が第2支持部81と対向する位置に到達する前に、既定位置から支持位置に移動されるように配置されていればよく、用紙Pの後端が第1支持部80よりも搬送向き15の上流側にある状態で、第2凸部121が用紙Pの先端と当接するように配置されていてもよい。
なお、上述したように、支持部材100が、用紙Pの後端が第1支持部80に支持されている状態で既定位置から支持位置に移動するために、本実施例では、支持部材100は、傾倒位置における第2凸部121の前端から上流リブ82の前端までの前後方向8における距離L(図15参照)が、複合機10において印刷可能に設定されている各種サイズの用紙Pの内、最も前後方向8の長さが短い用紙Pの前後方向8の長さよりも短くなるように配置されている。これにより、用紙Pの後端が上流リブ82を通過する前に、第2凸部121は当接位置から傾倒位置に移動し、支持部材100は既定位置から支持位置に移動する。
上述したように、突出位置に位置する第1凸部120の上端部120Aは、第1支持部80の上流リブ82の上端よりも下方に位置している。そのため、図9(a)に示されるように、用紙Pの後端部が上流リブ82に支持されている状態では、第1凸部120は、用紙Pと接触しない。これにより、第1凸部120が用紙Pを持ち上げて用紙Pの姿勢が変化する虞がない。なお、突出位置に位置する第1凸部120の上端部120Aは、第1支持部80の上流リブ82の上端と同じ高さ位置に位置してもよい。この場合においても、第1凸部120が用紙Pを上流リブ82の上端よりも上方に持ち上げることはないため、用紙Pの姿勢を変化させる虞がない。
図9(b)に示されるように、用紙Pは、第1排出ローラ対59または第2排出ローラ対150によって搬送向き15に搬送されて後端が第1支持部80を通過し、第2支持部81と対向する位置に到達すると、突出位置に位置する第1凸部120によって下方から支持される。上述したように、第2支持部81の下流リブ83及びインク着弾部84の上端は、第1支持部80の上流リブ82の上端よりも下方に位置する。そのため、用紙Pは、後端が第1支持部80を通過すると、用紙Pの自重により後端部が垂れ下がる。インク着弾部84には、記録ヘッド38により縁なし印刷が行われた際にノズル39から吐出されたインクが付着している可能性がある。したがって、垂れ下がった用紙Pの後端部が第2支持部81のインク着弾部84と接触すると、インクによって汚れる虞がある。上述したように、第2支持部81には、複数の下流リブ83が設けられており、用紙Pがインク着弾部84と接触しないように用紙Pを支持する。しかし、縁なし印刷が行われる際にノズル39から吐出されるインクは、インク着弾部84だけでなく、複数の下流リブ83にも付着する。すると、用紙Pは、複数の下流リブ83と接触することによっても、インクによって汚れる虞がある。また、複数の下流リブ83を設けた場合であっても、下流リブ83によって直接支持されていない用紙Pの一部が垂れ下がり、インク着弾部84に接触する可能性もある。そのため、本実施形態では、突出位置に位置する第1凸部120が用紙Pを下方から支持することにより、用紙Pの後端部が第2支持部81の下流リブ83及びインク着弾部84と接触することを抑制することができる。これにより、用紙Pの後端部がインクにより汚れることを抑制することができる。
その後、用紙Pの後端が第2凸部121を通過するまで、支持部材100は、支持位置を維持し、用紙Pの後端が第2凸部121を通過すると、支持部材100は、捻りコイルばねの付勢力によって既定位置に戻る。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、プラテン42と第1排出ローラ対59の間において、支持部材100の第1凸部120が用紙Pの後端部を支持可能である。これにより、用紙Pの後端部が第2支持部81の下流リブ83及びインク着弾部84と接触することを抑制し、用紙Pの後端部が下流リブ83及びインク着弾部84に付着したインクにより汚れることを抑制することができる。また、第1凸部120は、用紙Pの先端が第1ガイド部材90の傾斜面91を通過するまでは退避位置に位置するため、第1凸部120は、用紙Pの先端部を支持しない。これにより、膨潤した用紙Pの先端部が入り込む空間5を確保することができる。
また、本実施形態によれば、用紙Pが第1排出ローラ対59に挟持された後に、第1凸部120が突出位置に移動する。更に突出位置における第1凸部120の上端部120Aは、上流リブ82と同じ高さ位置又は下方に位置するため、用紙Pは、後端が第2支持部81と対向する位置に到達するまでは、用紙Pが第1凸部120と当接することによって上方に浮き上がることはない。これにより、用紙Pの後端が第2支持部81と対向する位置に到達するより前に、第1凸部120が用紙Pと当接して用紙Pが上方に浮き上がり、搬送精度が悪化することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第1ガイド部材90は、前方に向かって上方に傾斜する傾斜面91を有している。これにより、用紙Pを、傾斜面91に沿って挟持位置D1へ容易に案内することができる。
また、本実施形態によれば、複数の第1排出ローラ対59と複数の第2拍車130とによって、用紙Pが左右方向9に沿って波形状となる。これにより、用紙Pの姿勢が安定し、用紙Pの後端部の垂れ下がりを抑制でき、用紙Pの後端部が第2支持部81の下流リブ83及びインク着弾部84と接触することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第1凸部120は、左右方向9において複数の第2拍車130のそれぞれに対応した位置、つまり、波形状における凹形状の箇所を支持する位置にそれぞれ設けられる。これにより、用紙Pにおける凹形状の箇所が下方へ落ち込んで用紙Pの波形状が崩れてしまうことを抑制できる。また、第1凸部120は、左右方向9において複数設けられているため、用紙Pを安定して支持することができる。
また、本実施形態によれば、用紙Pの先端が第2凸部121に当接し、回動部160が第1位置から第2位置に移動することにより、第1凸部120が退避位置から突出位置に移動する。これにより、第1凸部120を突出位置に移動させるための複雑な機構や、第1凸部120を移動させるタイミングを検知する制御などが必要なく、簡易な構成で第1凸部120を退避位置から突出位置に移動させることができる。
また、本実施形態によれば、捻りコイルばねによって回動部160を第1位置に付勢する。これにより、捻りコイルばねの弾性力によって、回動部160を第1位置に付勢することができる。
また、本実施形態によれば、用紙Pが第1排出ローラ対59に挟持された状態で、当接位置にある第2凸部121と用紙Pの先端が当接する。用紙Pは、第1排出ローラ対59に挟持されることで、先端部が張り、剛性が高くなる。これにより、用紙Pは、大きな力で第2凸部121を押圧することができ、より確実に回動部160を第1位置から第2位置に移動させることができる。
[実施形態の変形例1]
上述した実施形態では、第1ガイド部材90の上面は、傾斜面91であった。しかし、用紙Pを挟持位置D1に案内するものであれば、第1ガイド部材90の上面は、傾斜面91である必要はない。例えば、前方に向かって上方に湾曲する湾曲面であってもよい。この場合、湾曲面が本発明のガイド面の一例である。
[実施形態の変形例2]
上述した実施形態では、第2支持部81において、用紙Pを下方から支持し、用紙Pとインク着弾部84との接触を抑制する下流リブ83を設けていたが、第2支持部81に下流リブ83が設けられていない構成としてもよい。また、上述した実施形態では、突出位置における第1凸部120の上下方向7の高さ位置を、下流リブ83の上面の高さを基準に規定していたが、変形例2の構成では、インク着弾部84の上面の高さを基準にして、突出位置における第1凸部120の上下方向7の高さを規定すればよい。つまり、突出位置における第1凸部120の上下方向7の高さ位置を、インク着弾部84の上面における前方の端部と挟持位置D1とを結んだ仮想直線より上方であり、第1支持部80の上流リブ82の上端から前後方向8に対して水平に延びる仮想直線121と同じ、又は下方とすればよい。
[実施形態の変形例3]
上述した実施形態では、支持位置における支持部材100の第1凸部120の上端部120Aの上下方向7における高さ位置は、第2支持部81の下流リブ83の上面における前方の端部と挟持位置D1とを結んだ仮想直線122より上方であり、第1支持部80の上流リブ82の上端から前後方向8に対して水平に延びる仮想直線121と同じ、又は下方であった。しかし、図10に示されるように、支持位置における支持部材100の第1凸部120の上端部120Aの上下方向7における高さ位置は、第2支持部81の下流リブ83の上面における後方の端部と挟持位置D1とを結んだ仮想直線123より上方であり、第1支持部80の上流リブ82の上端から前後方向8に対して水平に延びる仮想直線121と同じ、又は下方であってもよい。
変形例3によれば、用紙Pは、後端が第1支持部80を通過し、第2支持部81と対向する位置に到達したときに、用紙Pの後端部は、より高い位置において第1凸部120と当接して支持されるため、用紙Pの後端部が第2支持部81の下流リブ83及びインク着弾部84に付着したインクによって汚れることをより抑制することができる。
[実施形態の変形例4]
上述した実施形態では、図4に示されるように、既定位置に位置する支持部材100の第2凸部121は、前後方向8に対して垂直に上方に延出しているが、図11(a)に示されるように、前方に向かって上方に傾斜するように延出されていてもよい。また、図11(b)に示されるように、用紙Pの先端と当接する部分のみが前方に向かって上方に傾斜する傾斜面となるように形成されていてもよい。この場合、用紙Pは、傾斜に沿って第2凸部121を押圧するので、用紙Pが第2凸部121から受ける抵抗を小さくすることができる。
[実施形態の変形例5]
上述した実施形態では、支持部材100の第2凸部121は、第1排出ローラ対59よりも搬送向き15の下流側に配置されていた。そのため、第2凸部121を通過した用紙Pを排紙トレイ21に排紙するために、第2凸部121よりも搬送向き15の下流側に第2排出ローラ対150を設けていた。しかし、支持部材100は、第1凸部120が、傾斜面91を搬送される用紙Pの後端部を下方から支持可能な位置にあれば、第2凸部121は、第1排出ローラ対59と第1ガイド部材90との間に配置されていてもよい。つまり、用紙Pの先端が傾斜面91を通過したら、第1凸部120が退避位置から突出位置に移動する構成でもよい。この場合、第2排出ローラ対150を設ける必要はなく、用紙Pは、第1排出ローラ対59により排紙トレイ21に排紙される。
[実施形態の変形例6]
上述した実施形態では、用紙Pに当接して波形状を付与する第2拍車130を、第1排出ローラ対59よりも搬送向き15の下流側に設けているが、第1排出ローラ対59と協同して用紙Pに波形状を付与できるのであれば、第2拍車130の位置はこれに限定されない。例えば、前後方向8において、第1排出ローラ対59による用紙Pの挟持位置D1と同じ位置に設けられる構成としてもよい。
[実施形態の変形例7]
上述した実施形態では、用紙Pに当接し、第1排出ローラ対59と協同して用紙Pに波形状を付与する第2拍車130を設けたが、これに限定されず、第2拍車130を設けない構成としてもよい。第2拍車130を設けない構成とした場合でも、左右方向9において支持部材100を複数設けることで用紙Pを安定して支持することができる。
[実施形態の変形例8]
上述した実施形態では、支持部材100の支持位置から既定位置への回動を、捻りコイルばねの付勢により行うようにしたが、これに限定されない。例えば、支持部材100の軸103よりも後方側が前方側よりも重くなるような構成としてもよい。この場合、支持部材100は、軸103に対して後方側の重さによって支持位置から既定位置に回動する。なお、捻りコイルばねを用いない変形例8においては、回動部160によって本発明の移動機構が構成される。
[実施形態の変形例9]
上述した実施形態では、図4に示されるように、回動可能な支持部材100によって、第1ガイド部材90の傾斜面91を搬送される用紙Pの後端部を下方から支持するようにしたが、これに限定されない。例えば、支持部材100に換えて、以下に示すような支持部材200を用いてもよい。
以下に、本発明における変形例9について、図12〜図14を参照して説明する。なお、変形例9においては、後述する支持部材200は、第1排出ローラ対59よりも搬送向き15の上流側に配置されるため、上述した変形例5のように、第1排出ローラ対59よりも搬送向き15の下流側に第2排出ローラ対150を設けず、第1排出ローラ対59により直接排紙トレイ21に用紙Pを排紙する構成として説明する。図12(a)に示されるように、変形例9における支持部材200は、支持部130(本発明の可動部材の一例)及びカム部材131により構成されている。カム部材131は、カム部131Aと固定プレート131Bを有している。固定プレート131Bは、支持部130が固定される板材であり、カム部131Aは、固定プレート131Bの下面と当接して固定プレート131Bを下方から支持する。なお、カム部材131は、本発明における移動部材の一例である。
カム部131Aは、左右方向9に延びる回転軸132を軸としてカムモータ134(本発明の駆動部の一例、図13参照)によって回転駆動される。カム部131Aが回転すると、固定プレート131Bは、上下方向7に移動し、固定プレート131Bの移動に伴って、支持部130も上下方向7に移動する。このように、支持部材200は、カムモータ134の回転によって、支持部130の上端部130Aが第1ガイド部材90の傾斜面91よりも下方に位置し、用紙Pと接触しない既定位置(図12(a))と、支持部130の上端部130Aが第1ガイド部材90の傾斜面91よりも上方に位置し、用紙Pを下方から支持可能な支持位置(図12(b))との間を移動する。なお、支持部材200が支持位置に位置するときの支持部130の位置を突出位置とし、支持部材200が既定位置に位置するときの支持部130の位置を退避位置とする。また、支持部材200が支持位置に位置するときのカム部材131の位置を第3位置とし、支持部材200が既定位置に位置するときのカム部材131の位置を第4位置とする。
突出位置における支持部130の上端部130Aの上下方向7の高さ位置は、上述した実施形態における突出位置に位置する第1凸部120の上端部120Aの上下方向7の高さ位置と同じに設定される。
支持部材200を既定位置と支持位置とに移動させるためのカムモータ134の回転駆動は、制御部140によって制御される。ここで、変形例9における制御部140の電気的構成について、図13を参照して説明する。図13に示されるように、制御部140は、CPU141、ROM142、RAM143、EEPROM144、ASIC145を主とするマイクロコンピュータとして構成されている。
ROM142には、複合機10を動作させるためのプログラムが格納されており、RAM143には、CPU141が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等が一時的に記憶される。EEPROM144には、電源オフ後にも保持すべき設定等が格納される。制御部140は、格納された各種データや各種プログラムに従って、用紙Pの給紙動作、搬送動作、カム部131Aの回転駆動などを実行する。なお、ROM142には、用紙Pの先端が後述する位置Rまで搬送されるために設定された用紙Pの搬送量が記憶されている。
制御部140のASIC145には、図示しない内部インターフェースを介して給紙モータ71が電気的に接続されている。制御部140は、駆動制御信号を給紙モータ71に出力する。給紙モータ71は、制御部140からの駆動制御信号に基づいて、用紙Pを搬送させるために給紙ローラ25を駆動させる。また、制御部145のASIC145には、エンコーダ151が電気的に接続されている。エンコーダ151は、給紙モータ71の出力軸の回転を検出するためのロータリーエンコーダーであって、給紙モータ71の回転速度を示す信号を制御部140に出力する。制御部140は、エンコーダ151からの信号に基づいて用紙Pの搬送量を計測する。
制御部140のASIC145には、図示しない内部インターフェースを介して搬送モータ72が電気的に接続されている。制御部140は、駆動制御信号を搬送モータ72に出力する。搬送モータ72は、制御部140からの駆動制御信号に基づいて、用紙Pを搬送させるために搬送ローラ60あるいは第1排出ローラ62を駆動させる。また、制御部140のASIC145には、エンコーダ152が電気的に接続されている。エンコーダ152は、搬送モータ72の出力軸の回転を検出するためのロータリーエンコーダーであって、搬送モータ72の回転速度を示す信号を制御部140に出力する。制御部140は、エンコーダ152からの信号に基づいて用紙Pの搬送量を計測する。
制御部140のASIC145には、図示しない内部インターフェースを介してレジストセンサ110が電気的に接続されている。上述したように、レジストセンサ110は、用紙Pの有無を示す信号を制御部140に出力する。
制御部140のASIC145には、図示しない内部インターフェースを介してカムモータ134が電気的に接続されている。制御部140は、駆動制御信号をカムモータ134に出力する。また、制御部140のASIC145には、エンコーダ153が電気的に接続されている。エンコーダ153は、カムモータ134の回転軸の回転を検出するためのロータリーエンコーダーであって、カムモータ134の回転速度を示す信号を制御部140に出力する。制御部140は、エンコーダ153からの信号に基づいて、カムモータ134を回転駆動させ、支持部材200を既定位置あるいは支持位置に移動させるようにカム部131Aを回転させる。
次に、変形例9の複合機10が印刷処理を実行する際の動作について、図14のフローチャートを参照して説明する。なお、印刷前の複合機10においては、支持部材100は、既定位置に位置している。まず、複合機10は、操作部17からユーザーによる印刷指示を受信すると(S10)、用紙Pに記録を行う画像データをRAM143に格納する。ここで、画像データとは、例えば、複合機10に設けられたスキャナによって原稿が読み取られることで得られる画像データや、通信回線を通じて複合機10に接続された、PC等の外部機器から送られる画像データである。次いで、制御部140により給紙モータ71を駆動して給紙ローラ25を回転させ、給紙トレイ20に支持されている用紙Pを搬送向き15に向かって搬送する給紙動作を実行する(S20)。
給紙ローラ25により搬送される用紙Pは、やがてレジストセンサ110によって検知される。レジストセンサ110によって用紙Pが検知されると、エンコーダ151によって用紙Pの搬送量の計測が開始される。そして、制御部140は、用紙Pが搬送ローラ対58に到達したかを判断し(S30)、用紙Pが搬送ローラ対58に到達するまで給紙動作を継続し(S30:No)、用紙Pが搬送ローラ対58に到達したと判断されると(S30:Yes)、制御部140は、給紙モータ71の駆動を停止させる(S40)。
その後、制御部140は、搬送モータ72を駆動して搬送ローラ60を回転させると同時に、エンコーダ152による用紙Pの搬送量の計測を開始し、用紙Pを記録ヘッド38により画像記録が開始される所定の位置まで搬送させる(S50)。その後、記録ヘッド38により、用紙Pに所定の改行幅の画像記録を実行させる(S60)。次いで、制御部140は、用紙Pに記録すべき画像データが残っているか、つまり、印刷が完了したかどうかを判断する(S70)。記録すべき画像データが残っていると判断されると(S70:Yes)、制御部140は、エンコーダ152からの出力信号に基づいて、用紙Pの先端が第1ガイド部材90の傾斜面91より搬送向き15の下流側の所定位置R(図12(b))よりも搬送向き15の上流側にあるかどうかを判断する(S80)。用紙Pの先端が位置Rよりも搬送向き15の上流側にあると判断されると(S80:Yes)、制御部140は、搬送モータ72を駆動させて用紙Pを所定の改行幅だけ搬送させる(S90)。
次いで、制御部140は、エンコーダ152からの出力信号に基づいて、用紙Pの先端が位置Rに到達したかどうかを判断する(S100)。用紙Pの先端が位置Rに到達したと判断されると(S100:Yes、図12(a)参照)、制御部140は、カムモータ134を駆動させ、エンコーダ153からの出力信号に基づいてカム部131Aを回転させて支持部材200を支持位置に移動させる(S110)。その後、S60に戻り、所定の改行幅に対応した画像データの記録を実行する。一方、用紙Pの先端が位置Rに到達していないと判断されると(S100:No)、S110を実行せずにS60に戻る。
S80において、用紙Pの先端が位置Rよりも搬送向き15の上流側に位置しない、つまり、下流側に位置すると判断された場合(S80:No)、制御部140は、搬送モータ72を駆動させて用紙Pを所定の改行幅だけ搬送させて(S120)、S60に戻る。用紙Pの先端が位置Rよりも搬送向き15の下流側にあるとは、S110が既に実行され、支持部材200が支持位置に位置しているということである。
複合機10は、以上のような処理を繰り返し、用紙Pに画像記録を行う。S70において、用紙Pに記録すべき画像データが残っていない、つまり、印刷が完了したと判断されると(S70:No)、制御部140は、エンコーダ152からの出力信号に基づいて、用紙Pの先端が位置Rよりも搬送向き15の上流側にあるかどうかを判断する(S130)。用紙Pの先端が位置Rよりも搬送向き15の上流側にあると判断されると(S130:Yes)、制御部140は、搬送モータ72を駆動させて、用紙Pを搬送向き15に沿って搬送させる搬送動作を実行する(S140)。
次いで、制御部140は、エンコーダ152からの出力信号に基づいて、用紙Pの先端が位置Rに到達したかどうかを判断する(S150)。用紙Pの先端が位置Rに到達するまでS140の搬送動作を繰り返し(S150:No)、用紙Pの先端が位置Rに到達したと判断されると(S150:Yes)、制御部140は、カムモータ134を駆動させ、エンコーダ153からの出力信号に基づいてカム部131Aを回転させて支持部材200を支持位置に移動させる(S160)。その後、制御部140は、搬送モータ72を駆動させて、搬送ローラ60あるいは第1排出ローラ62を回転させ、用紙Pを排紙トレイ21に排紙する(S170)。そして、カムモータ134を駆動させ、エンコーダ153からの出力信号に基づいてカム部131Aを回転させて支持部材200を既定位置に移動させる(S180)。そして、印刷処理を終了する。
一方、S130において、用紙Pの先端が位置Rよりも搬送向き15の下流側にあると判断されると(S130:No)、上述したように、S110が既に実行され、支持部材200が支持位置に位置しているので、制御部140は、上述したS170、S180を実行し、印刷処理を終了する。
なお、変形例9において、レジストセンサ110と、エンコーダ151と、エンコーダ152とにより本発明の検知部が構成されている。また、検知部と、カム部材131と、カムモータ134と、制御部140とにより本発明の移動機構が構成されている。
以上のように、カム部材131が第4位置に位置するとき、支持部130は退避位置に位置し、カムモータ134の駆動によってカム部131Aが回転してカム部材131が第3位置に移動することで支持部材200が既定位置から支持位置に移動して、支持部130が突出位置に移動する。
なお、制御部140は、S110あるいはS160においてカムモータ134を駆動させて支持部材200を既定位置から支持位置に移動させた後、S180において再びカムモータ134を駆動させて支持部材200を支持位置から既定位置に移動させるまでの間、カムモータ134の駆動を停止させて、支持部材200を支持位置に維持させる。これにより、用紙Pの後端が第2支持部81を通過するまでは、用紙Pの後端部は支持部材200の支持部130によって支持されるため、用紙Pの後端部が第2支持部81に接触して汚れることを抑制することができる。
上述した変形例9では、用紙Pを排紙トレイ21に排紙したことを条件として支持部材200を支持位置から既定位置に移動させるようにしたが、用紙Pの後端が第2支持部81を通過した後に支持部材200を支持位置から既定位置に移動させるのであれば、これに限定されない。例えば、制御部140が、エンコーダ152からの出力信号に基づいて用紙Pの後端が第2支持部81の前端である位置Q(図16参照)を通過したと判断したら、カム部131Aを回転させて支持部材200を支持位置から既定位置に移動させてもよい。
また、変形例9では、用紙Pの先端が位置Rに到達した場合に支持部材200を既定位置から支持位置に移動させるようにしたが、用紙Pの先端がガイド部材90のガイド面91を通過し、且つ、用紙Pの後端が上流リブ82を通過する前に支持部材200を既定位置から支持位置に移動可能であれば、これに限定されない。例えば、上流リブ82における搬送向き15に沿った所定の位置に位置S(図16参照)を設定し、制御部は、エンコーダ152からの出力信号によって用紙Pの先端が位置Rを通過したことを検知し、且つ、エンコーダ152からの出力信号によって用紙Pの後端が位置Sを通過したことを検知した場合に支持部材200を既定位置から支持位置に移動させてもよい。
変形例9によれば、支持部130を退避位置から支持位置に移動させるカム部131Aの回転を、カムモータ134によって制御する。これにより、支持部130の位置を正確に制御することができるため、確実に支持部130を退避位置から突出位置に移動させることができる。また、レジストセンサ110、エンコーダ151、エンコーダ152により検知した用紙Pの位置に基づいて、用紙Pの後端が第2支持部81と対向する位置に到達する前に、支持部130を退避位置から突出位置に移動させることができる。
10・・・複合機(インクジェット記録装置)
P・・・用紙(シート)
15・・・搬送向き(搬送方向)
24・・・記録部
42・・・プラテン(支持部材)
82・・・上流リブ(支持リブ)
81・・・第2支持部(インク受け部)
59・・・第1排出ローラ対(第2ローラ対)
90・・・第1ガイド部材(ガイド部材)
91・・・傾斜面(ガイド面)
100・・・支持部材
160・・・回動部(回動部材)
120・・・第1凸部(可動部材)
121・・・第2凸部(当接部)
130・・・第2拍車(拍車)

Claims (12)

  1. シートを搬送方向へ搬送する第1ローラ対と、
    前記第1ローラ対によって搬送されるシートにノズルからインク滴を吐出する記録部と、
    前記記録部と対向して配置されており、シートを支持する支持リブと、当該支持リブよりも前記搬送方向下流側で、且つ、当該支持リブの上端よりも下方に位置しており、前記記録部から吐出されたインク滴が着弾可能なインク受け部と、を有する支持部材と、
    前記支持部材よりも前記搬送方向下流側に配置されており、前記支持リブの上端に対して、同じ高さ位置又は上方の位置でシートを挟持して搬送する第2ローラ対と、
    前記搬送方向において前記支持部材と前記第2ローラ対との間に設けられ、前記インク受け部よりも下方から前記第2ローラ対の挟持位置に向かって延出し、シートをガイドするガイド面を有するガイド部材と、
    上端が、前記ガイド部材の前記ガイド面に対して突出し、前記第2ローラ対の挟持位置と前記インク受け部の前記搬送方向下流端とを結ぶ仮想直線よりも上方であって、且つ、前記支持リブの上端よりも下方、又は前記支持リブの上端と同じ高さに位置する突出位置と、当該上端が、前記ガイド部材の前記ガイド面に対して退避する退避位置と、に移動可能な可動部材と、を備え、
    前記可動部材は、
    シートの前記搬送方向の下流端が前記ガイド部材の前記ガイド面を通過し、且つ、シートの前記搬送方向の上流端が前記支持リブを通過する前に前記退避位置から前記突出位置に移動し、シートの前記搬送方向の上流端が前記インク受け部を通過した後に前記突出位置から前記退避位置に移動するインクジェット記録装置。
  2. 前記可動部材の上端は、前記突出位置において、前記第2ローラ対の挟持位置と前記インク受け部の前記搬送方向上流端とを結ぶ仮想直線よりも上方に位置する請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記可動部材は、シートの前記搬送方向の下流端が前記第2ローラ対の挟持位置へ到達し、且つ、シートの前記搬送方向の上流端が前記支持リブを通過する前に前記退避位置から前記突出位置に移動する請求項1または2のいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記ガイド部材の前記ガイド面は、前記搬送方向の下流側に向かって上側に傾斜する傾斜面である請求項1から3のいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記可動部材は、前記搬送方向と交差する幅方向において複数設けられている請求項1から4のいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第2ローラ対は、前記搬送方向と交差する幅方向において、互いに間隔を空けて複数配置されており、
    前記記録部よりも前記搬送方向の下流側であって、且つ、前記幅方向において前記複数の第2ローラ対の間にそれぞれ設けられており、シートの上面に当接することによって前記複数の第2ローラ対と協同してシートに波形状を付与する複数の拍車を更に備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記可動部材は、前記幅方向において前記複数の拍車の位置に対応して複数設けられている請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記ガイド部材の前記ガイド面よりも前記搬送方向の下流側に設けられており、シートと当接可能な当接部を有し、第1位置と、前記当接部が前記第1位置よりも下方に位置する第2位置とに回動軸を中心に回動可能な回動部材を更に備え、
    前記可動部材は、前記搬送方向において、前記回動軸に対して前記当接部とは反対側の位置において前記回動部材に設けられており、前記回動部材が前記第1位置において前記退避位置となり、前記回動部材が前記第2位置において前記突出位置となるものであって、
    前記回動部材が前記第2位置において、前記搬送方向における前記支持リブの前記搬送方向の下流端から前記当接部までの長さが、シートの前記搬送方向における長さよりも短いものであって、
    前記回動部材は、前記第1位置において前記当接部がシートの前記搬送方向の下流端と当接することによって、前記第1位置から前記第2位置へ回動し、シートの前記搬送方向の上流端が前記当接部を通過すると、前記第2位置から前記第1位置へ回動する請求項1から7のいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記回動部材を前記第2位置から前記第1位置に弾性的に付勢する付勢部材を更に備えることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記当接部は、前記第2ローラ対の挟持位置よりも前記搬送方向の下流側に配置される請求項8または9のいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記回動部材が前記第1位置において、前記当接部は、シートの前記搬送方向の下流端と当接する箇所が、前記搬送方向の下流側に向かって上方に傾斜している請求項8から10のいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。
  12. シートの前記搬送方向の位置を検知する検知部と、
    前記可動部材を支持しており、当該可動部材を前記突出位置とする第3位置と、前記可動部材を前記退避位置とする第4位置とに移動可能な移動部材と、
    前記移動部材を前記第3位置と前記第4位置とに移動させる駆動部と、
    前記駆動部を制御する制御部と、を更に備え、
    前記制御部は、
    前記検知部によってシートの前記搬送方向の下流端が前記ガイド部材の前記ガイド面を通過し、且つ、シートの前記搬送方向の上流端が前記支持リブを通過する前であることが検知された場合に、前記駆動部を駆動して前記移動部材を前記第4位置から前記第3位置に移動させ、その後、前記移動部材を前記第3位置に維持させ、シートの前記搬送方向の上流端が前記インク受け部を通過した後に、前記駆動部を駆動して前記移動部材を前記第3位置から前記第4位置に移動させる請求項1から7のいずれか1つに記載のインクジェット記録装置。
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