JP2017178225A - カウルトップカバー - Google Patents

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敬亮 杉山
Takaaki Sugiyama
敬亮 杉山
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Abstract

【課題】上方から作用した衝撃荷重を吸収するためにカウルトップカバーが変形するのを阻害されず、しかも、衝撃荷重を効率的に吸収することができるカウルトップカバーを提供する。【解決手段】車両後方側に突出した屈折部10より上方側における第1縦壁部8aの部位に、車幅方向に沿った脆弱部12を形成し、第1縦壁部8aを補強する第1補強リブ22の上端縁22aと第2縦壁部8bを補強する第2補強リブ23の上端縁23aとの交点27を屈折部10よりも上方側の位置とする。これにより、カウルトップカバーの変形が阻害されず、衝撃荷重を効率的に吸収することができる。【選択図】 図2

Description

本発明は、衝撃吸収構造を備えたカウルトップカバーに関する。
尚、本発明で用いている前後方向、上下方向、車幅方向に関して、前後方向は、車両が直進する前進方向を基準として、車両の前進方向を前方向としている。上下方向は、車両に対して天地の方向を上下方向としており、車幅方向は、車両を正面から見たときの左右方向を車幅方向としている。
車両走行時に障害物などが衝突した拍子に、ボンネットフード上に衝突物などが乗り上げると、衝突物からの衝撃荷重によってボンネットフードは下方に撓むことになる。このとき、ボンネットフードの下方に剛性の高い車両搭載部品等が配置されていると、衝突物はボンネットフードを撓ませながら車両搭載部品等に強く衝突してしまうことになる。これを防止するため、衝突物からの衝撃力を緩和できる衝撃吸収構造を、カウルトップカバーに構成しておくことが求められている。
衝撃吸収構造を備えたカウルトップカバーの構成としては、特許文献1に記載された車両のデッキガーニッシュ構造などが提案されている。特許文献1に記載された車両のデッキガーニッシュ構造を、本発明における従来例として図10に示す。図10では、デッキガーニッシュ(本発明のカウルトップカバーに相当)とフロントウィンドガラス(本発明のフロントガラスに相当)とフロントフード(本発明のボンネットフードに相当)の周辺部における要部断面図を示している。
図10に示すように、デッキガーニッシュ40は、車幅方向に延設されたデッキガーニッシュアッパ41とデッキガーニッシュロア44とを備えた構成になっている。デッキガーニッシュアッパ41の前端側は、フロントフード46の下方まで延設されており、デッキガーニッシュロア44の上壁部44aと結合している。デッキガーニッシュロア44の下壁部44bは、カウルトップアウタ47(本発明の車体パネルに相当)に支持されている。
そして、上壁部44aと下壁部44bとの中央部45には、車両後方側に突出した屈折部が構成されている。また、上壁部44aと下壁部44bとの間には、リブ42が車両前後方向を向いて立設されており、中央部45に面したリブ42の部位には、切欠き部43が形成されている。
そして、フロントフード46に加わった衝撃力がデッキガーニッシュロア44に対して所定値以上の値で作用した際には、中央部45が変形もしくは破壊されて二つ折りに折畳まれた状態になったり、もしくはリブ42に形成した切欠き部43の頂点部分43aの近傍が、破壊されたり変形したりして、デッキガーニッシュロア44は二つ折りに折畳まれた状態になる。このようにデッキガーニッシュロア44が折畳まれた状態になることで、所定値以上の衝撃力を吸収することができる衝撃荷重の吸収構造を構成していると説明されている。
特開2008−30632号公報
特許文献1に記載された車両のデッキガーニッシュ構造では、デッキガーニッシュアッパ41の前端側の垂れ下がりを防ぐため、車幅方向に複数のリブ42を車両前方側に向かって立設したデッキガーニッシュロア44が、デッキガーニッシュアッパ41とカウルトップアウタ47との間に設けられている。
そして、上方向からの衝撃荷重がフロントフード(ボンネットフード)に加わり、デッキガーニッシュアッパ41の前端側に対して衝撃力が作用した際には、デッキガーニッシュロア44の中央部45に形成した屈折部において応力を集中させるため、車幅方向に沿った直線的な切欠き部43を、屈折部に面したリブ42の箇所に形成している。
このように構成することによって、デッキガーニッシュロア44は、屈折部を起点にして二つ折りに折畳まれた状態にすることができるとしている。
しかし、所定値以上の衝撃力がデッキガーニッシュロア44に作用して、二つ折りに折畳まれる際、屈折部の周辺では、上壁部44aと下壁部44bからそれぞれ伸びているリブ42同士が干渉を始めてしまうことが考えられ、屈折部を起点にして二つ折りに折畳まれることが妨げられてしまうことがある。そして、デッキガーニッシュロア44による衝撃荷重の吸収構造が、十分に作用できなくなる恐れが生じる。
本発明は、上述した従来技術の問題を解決することができ、衝撃荷重を吸収するためにカウルトップカバーが変形するのを阻害されず、衝撃荷重を効率的に吸収できるカウルトップカバーの提供を目的としている。
上記課題を解決するため、本発明に係るカウルトップカバーは、フロントガラスの下端部からボンネットフードの後端部までの間を覆い、車幅方向に亘って延設されるカウルトップカバーにおいて、カウルトップカバーは、前記フロントガラスの下端部に係合するウィンドシール後端部と、前記ボンネットフードの下面との間に介在されたシール部材を支持する上壁部と、車体パネルに支持される下壁部とを有し、前記上壁部と前記下壁部とを連結する縦壁部が、車両後方側に突出した屈折部を有する形状に形成され、前記上壁部の下面と前記縦壁部の前面と前記下壁部の上面とに亘って設けられた補強リブが、車幅方向の複数箇所においてそれぞれ車両の前後方向を向いて形成され、
前記上壁部の車両後方側端部から前記屈折部間に設けた前記補強リブの第1上端縁と、前記下壁部の車両後方側端部から前記屈折部間に設けた前記補強リブの第2上端縁とが交差し、前記屈折部よりも上方側に位置する前記縦壁部及び/又は同縦壁部の部位に設けた前記補強リブに脆弱部が形成されていることを特徴としている。
本発明に係るカウルトップカバーでは、衝撃荷重を吸収するためにカウルトップカバーが変形するのを阻害されず、しかも、衝撃荷重を効率的に吸収することができる。
カウルトップカバーを裏面側から見た斜視図である。(実施例1) 図1のA−A断面図であって、負荷が作用していない状態(a)、図2(a)において点線で囲んだ要部拡大図(b)である。(実施例1) 図1のA−A断面図であって、負荷が作用して変形した状態(a)、図3(a)において点線で囲んだ要部拡大図(b)である。(実施例1) 従来のカウルトップカバーの斜視図である。(参考例) 図4のB−B断面図であって、負荷が作用していない状態(a)、図5(a)において点線で囲んだ要部拡大図(b)である。(参考例) 図4のB−B断面図であって、負荷が作用して変形した状態(a)、図6(a)において点線で囲んだ要部拡大図(b)である。(参考例) 反力特性比較グラフである。(比較図) 図1のA−A断面と同じ位置での断面であって、負荷が作用していない状態を示すカウルトップカバーの断面図である。(実施例2) 図1のA−A断面と同じ位置での断面であって、負荷が作用していない状態を示す他のカウルトップカバーの断面図である。(実施例2) デッキガーニッシュの斜視図である。(従来例)
本発明の実施の形態について、添付図面に基づいて以下において具体的に説明する。なお、本発明は、以下で説明する実施例に限定されるものではなく、本発明の特徴点を備えていれば、多様な変更が可能である。
実施例1のカウルトップカバー構成を説明するに当たって、図1、図2を用いて説明すると共に、実施例1に示したカウルトップカバー1の作用効果を説明する際には、カウルトップカバー1とは一部の構成を除いて他の構成は同様の構成を備えたカウルトップカバー51を参考例として用いながら説明する。
(カウルトップカバーの構成)
カウルトップカバー1を裏面側から見た斜視図である図1に示すように、カウルトップカバー1は、車幅方向に延設した構成になっており、図2(a)に示すように、カウルトップカバー1は、図示せぬエンジン等の車両搭載部品を配置したフロントコンパートメントの上部を覆うボンネットフード2の後端部とフロントガラス3の下端部との間を覆う構成になっている。
図1、図2(a)、(b)に示すように、カウルトップカバー1における車両の前方側(図1のA−A断面図である図2(a)においては、図に向かって右側)には、縦壁部8が形成されている。図2(a)に示すように、縦壁部8の上端部には、ボンネットフード2の後端側の裏面との間をシールするシール部材(不図示)を支持する上壁部7が車両前方側に向かって延設されており、縦壁部8の下端部には、車体パネル4に支持される下壁部9が車両前方側に向かって延設されている。
そして、縦壁部8には、車両後方側に突出した屈折部10が形成されている。即ち、縦壁部8は、上壁部7の車両後方側端部7aと下壁部9の車両後方側端部9aとを連結する構成になっており、上壁部7と下壁部9の中間位置に両後方側に突出した屈折部10が形成されている。上壁部7の車両後方側端部7aと屈折部10との間は、第1縦壁部8aとして構成されており、屈折部10と下壁部9との間は、第2縦壁部8bとして構成されている。
また、図1に示すように、屈折部10は、車幅方向に沿って形成されており、フロントガラス3の下端部に係合するウィンドシール後端部5から車両前方側に延設された延設部6は、屈折部10において縦壁部8に連結されている。そして、カウルトップカバー1の剛性を高めるため、図1、図2(a)、(b)に示すように、補強リブ20が設けられている。補強リブ20は、カウルトップカバー1と同時に一体成型で形成することができる。
補強リブ20は、車幅方向の複数箇所においてそれぞれ車両の前後方向に沿って形成されており、各補強リブ20は、上壁部7の下面に形成した第3補強リブ21と、第1縦壁部8aの前面(車両前方側の面)に形成した第1補強リブ22と、第2縦壁部8bの前面に形成した第2補強リブ23と、下壁部9の上面に形成した第4補強リブ24と、が一体的に連結した構成になっている。
このように構成されたカウルトップカバー1は、所望の剛性を有した樹脂材によって補強リブ20とともに一体的に成形されている。カウルトップカバー1としては、上述した各部材を一体的に成形した構成に限定されるものではなく、例えば、車幅方向に分割することができる構成にしておくことや、縦壁部8と延設部6とを別体に構成しておくこともできる。
尚、延設部6と縦壁部8との連結構成として、延設部6が屈折部10に連結した構成を説明しているが、後述する図8に示すように、延設部6を上壁部7の車両後方側端部7aに連結した構成にしておくことも、図示は省略するが、第1縦壁部8aや第2縦壁部8bの途中に延設部6が連結した構成等にしておくこともできる。そして、本発明の作用効果を奏することができる構成であれば、上述した構成に限定されず適宜の構成を採用することができる。
また、後述する図8に示すように、延設部6を上壁部7の車両後方側端部7aに連結した構成にした場合、上壁部7を二層構造にして、上側の一層目を延設部6の前端部として構成し、下側の二層目を縦壁部8の上方側端部と連結した構成にしておくこともできる。更に、上壁部7上に取り付けたシール部材の図示は省略しているが、シール部材の構成としては、従来から公知の構成を採用することができる。
図1、図2(a)に示すように、フロントガラス3の下端部に係合するウィンドシール後端部5側には、雨、雪等で覆われたフロントガラスの視界を良好に保つ図示せぬワイパーが設けられており、ワイパーを駆動するモータは、カウルトップカバー1によって覆われた空間内に収納されている。そして、ワイパーを駆動するモータの駆動軸を挿通させるため、図1に示すように、カウルトップカバー1には、ワイパー駆動軸用の挿入孔15が形成されている。
このように構成されたカウルトップカバー1は、その両端部が車体パネルに支持固定されており、カウルトップカバー1の車両前方側に設けた下壁部9の下面は、車体パネル4によって支持固定された配置構成になっている。また、図2(a)に示すように、ウィンドシール後端部5は、フロントガラス3の下端部と係合しており、カウルトップカバー1のウィンドシール後端部5がフロントガラス3によって支持された配置構成になっている。
ボンネットフード2に作用した衝撃荷重をカウルトップカバー1の変形で吸収するため、カウルトップカバー1の縦壁部8には脆弱部12が形成されている。図2(a)、(b)に示すように、脆弱部12は、第2補強リブ23の上端縁23aの延長線と第1縦壁部8aとが交差した位置を含んだ第1縦壁部8aの部位に形成されており、同部位における第1縦壁部8aの板厚を肉抜き(板厚を薄くした)状態に形成することができる。
また、カウルトップカバー1を車両に搭載した際には、上端縁22aと上端縁23aとが交差する交点27は、図2(b)に示すように、屈折部10の形成高さ位置よりの上方側の位置になっている。
脆弱部12としては、図示したように第1縦壁部8aの長さ方向に沿って所定幅を有して車両後方側に向かって窪んだ凹部形状として構成しておくことも、車両後方側に向かって楔状となった形状やポッチとして形成しておくこともできる。言い換えると、脆弱部12の形状としては、上方からの衝撃荷重が所定値以上となった際に、縦壁部8が脆弱部12を中心として二つ折りに折畳まれ易くなる形状に構成しておくことができるものであれば、上述した形状に限定されるものではなく適宜の形状に構成しておくことができる。
また、図2(b)では、第1縦壁部8aの肉厚として、脆弱部12を形成した部位を除いて、屈折部10から上壁部7の車両後方側端部7aに向かって漸増する形状に形成されている構成を図示しているが、第1縦壁部8aの肉厚としては、脆弱部12を形成した部位を除いて、均一の肉厚に構成しておくこともできる。
(参考例の構成)
図1〜図3(a)、(b)を用いて、上方からの所定値以上の衝撃荷重30がカウルトップカバー1に作用したとき、カウルトップカバー1の作用について説明する。本発明に係る作用を説明するにあたって、脆弱部の形成位置を屈折部の所に形成したカウルトップカバー51を参考例にして、図4〜図6(a)、(b)を用いて適宜説明を加えて行くことにする。
図4は、参考例として構成したカウルトップカバー51を裏面側から見た斜視図を示している。図5(a)は、図4のB−B断面図であり、図5(b)は、図5(a)における点線で囲んだ部位の拡大図である。また、図6(a)は、所定値以上の衝撃荷重が参考例のカウルトップカバー51に作用したときの状態を図5(a)からの変形例として示しており、6(b)は、図6(a)における点線で囲んだ部位の拡大図である。
参考例におけるカウルトップカバー51の各部材符号は、実施例1のカウルトップカバー1で用いた各部材符号の番号にそれぞれ「50」の数を加えて番号にしている。
図4、図5(a)、(b)、図6(a)、(b)を用いて、各部材と符号との関係を記載すると次のようになる。尚、図5(a)、図6(a)では、ボンネットフード2の後端側下面に当接するシール部材の図示は省略している。
カウルトップカバーは符号51で示し、ボンネットフードは符号52で示している。フロントガラスは符号53で示し、車体パネルは符号54で示している。カウルトップカバー51におけるウィンドシール後端部は符号55で示し、ウィンドシール後端部55から車両前方側に延設した延設部は符号56で示している。
また、上壁部は符号57で示し、上壁部57の車両後方側端部は符号57aで示している。縦壁部は符号58で示し、屈折部は符号60で示している。下壁部は符号59で示し、下壁部59の車両後方側端部は符号59aで示している。そして、縦壁部58における屈折部60から上壁部57の車両後方側端部57a間の第1縦壁部は符号58aで示し、屈折部60から下壁部59の車両後方側端部59a間の第2縦壁部は符号58bで示している。
補強リブは符号70で示しており、上壁部57の下面に形成した第3補強リブは符号71で示し、第1縦壁部58aの前面に形成した第1補強リブは符号72で示し、第2縦壁部58bの前面に形成した第2補強リブは符号73で示し、下壁部59の上面に形成した第4補強リブは符号74で示している。
また、第1補強リブ72の第1上端縁は符号72aで示し、第2補強リブの第2上端縁は符号73aで示し、第1上端縁72aと第2上端縁73が交差する交点を符号77で示している。そして、屈折部60の前面に形成した脆弱部を符号62で示し、第1補強リブ72に形成した脆弱部を符号2で示している。符号65は、ワイパーの駆動軸の挿入孔を示している。
実施例1に係るカウルトップカバー1の構成と参考例で示したカウルトップカバー51の構成との間での相違点は、実施例1に係る脆弱部12の形成位置と参考例で示した脆弱部62の形成位置に関する相違と、補強リブ20では第1補強リブ22の高さ寸法が、第2補強リブ23の高さ寸法よりも低く構成されていたが、補強リブ70では第1補強リブ72と第2補強リブ73の高さ寸法が同じ高さに構成されている点である。他の構成は、実施例1に係るカウルトップカバー1と同様の構成にしている。
(衝撃荷重が作用した際の作用、効果)
上方からの所定値以上の衝撃荷重30がカウルトップカバー1、51に作用した場合について、図3(a)、(b)及び図6(a)、(b)を用いて説明する。
ボンネットフード2、52に上方からの衝撃荷重30が加わって、カウルトップカバー1、51に対して所定値以上の衝撃荷重30が作用すると縦壁部8、58は、それぞれ脆弱部12、62を基点にして二つ折りに折畳まれていく。
このとき、実施例1に係るカウルトップカバー1では、第2補強リブ23の第2上端縁23aが交差する第1縦壁部8aの前面側の部位に脆弱部12が形成されているので、縦壁部8は脆弱部12を基点として二つ折りに折畳まれていく。このとき、折畳まれる脆弱部12の前面に配設されている第1補強リブ22の部位は、縦壁部8が折畳まれることに対して干渉するとなく、倒れ込むような状態となって3つなどに折畳まれていく。この第1補強リブ22が3つなどに折畳まれる領域は、符号28で示した空間内に構成される。
しかもこのとき、第1補強リブ22の第1上端縁22aと第2補強リブ23の第2上端縁23aとは、交点27を基点として屈折していくことになる。しかも、脆弱部12における二つ折りになった折り曲がり基点と屈折部10との間に、交点27が位置することになるので、第1上端縁22aと第2上端縁23aとが互いに干渉する状態が発生せず、干渉によって縦壁部8の変形を阻害する力となって作用することが防止できる。
また、第1縦壁部8aの肉厚を図2(b)に示すように、脆弱部12を形成した部位を除いて、屈折部10から上壁部7の車両後方側端部7aに向かって漸増する形状に形成しておくことにより、図3(b)で示すように、脆弱部12を基点にした折畳み状態に移行し易くなる。
このように第1補強リブ22が3つなどに折畳まれていくことで、第1補強リブ22に加わる圧縮力を軽減することができる。しかも、縦壁部8の変形時に第1上端縁22aと第2上端縁23aとが干渉することがない。
また、図3(a)、(b)に示すように、所定値以上の衝撃荷重が作用することによって、カウルトップカバー1の延設部6は、下方向に屈曲するとともに、延設部6の前端部側に設けた上壁部7と縦壁部8と下壁部9とによって構成される部分は押し潰された形状に変形することになる。
このとき、下壁部9は、車体パネル4の角部を支点として反時計回り方向に回転し、上壁部7は、下壁部9の車両前方側端部に衝突して第3補強リブ21を変形させることになる。このように、上壁部7と縦壁部8と下壁部9とによって構成される部分は押し潰された形状に変形することによって、また、延設部6は、下方向に屈曲することによって、カウルトップカバー1に作用した衝撃荷重を吸収することができる。
このようにカウルトップカバー1を構成しておくことによって、所定値以上の衝撃荷重がカウルトップカバー1に作用した際には、衝撃吸収を行うためにカウルトップカバー1は効率よく変形することができる。
(衝撃荷重に対する参考例における変形)
これに対して参考例で示したカウルトップカバー51では、所定値以上の衝撃荷重がカウルトップカバー51に作用した際には、屈折部60の前面側の部位に脆弱部62が形成されているので、縦壁部58は脆弱部62を基点として二つ折りに折畳まれていく。このとき、折畳まれる脆弱部62の前面には、第1補強リブ72と第2補強リブ73とが配設されており、しかも第1補強リブ72の第1上端縁72aと第2補強リブ73の第2上端縁73aとは、脆弱部62の前面側において交差している。
このように構成されているので、上方からの衝撃荷重30によって縦壁部58が変形する際には、脆弱部62の前面側において、第1補強リブ72と第2補強リブ73とが同時に倒れ込むような状態となり、倒れ込んだ第1補強リブ72と第2補強リブ73の同士が互いに衝突して干渉を行い、衝突箇所に圧縮力が発生することになる。この圧縮力は、縦壁部58の変形による衝撃荷重30の吸収を妨げる働きを行うことになる。
そして、第1補強リブ72と第2補強リブ73とが同時に倒れ込まれる領域としては、図6(b)における空間78となる。この空間78は、図3(b)に示した空間28に比べて狭い空間となるため、上述した圧縮力は、図3(b)に示した空間28において生じる圧縮力よりも格段に大きな圧縮力となる。
また、上方からの衝撃荷重30によって縦壁部58が変形する際には、第1補強リブ72の第1上端縁72aと第2補強リブ73の第2上端縁73aとは、交点77を基点として屈折することになり、第1上端縁72aと第2補強リブ73とは屈折時に互いに当接して、互いの屈折を相互に干渉することになる。
このように、第1上端縁72aと第2補強リブ73と互いに干渉することにより、縦壁部58はその変形によって衝撃荷重の吸収する働きを妨げられることになる。
このように、参考例で示したカウルトップカバー51の構成、即ち、脆弱部62を屈折部60の前面側に形成した構成では、衝撃荷重30を十分に吸収することができず、カウルトップカバー51は十分に変形することができなくなる。しかも、カウルトップカバー51の変形時には、カウルトップカバー51を補強していた補強リブ70が、衝撃の吸収を妨げる働きを行ってしまうことになる。
(脆弱部の形成位置)
図7には、脆弱部12の形成位置として屈折部10からずらした長さによって、カウルトップカバー1、51の反力特性がどのように変化するかを示した反力特性比較グラフを示している。横軸は、カウルトップカバー1、51の変位量を示しており、縦軸は衝撃荷重30に対するカウルトップカバー1、51からの反力を示している。
また、カウルトップカバー1、51における補強リブ20、70の形成位置、形成個数衝撃荷重の大きさは、同じ条件とし、第2補強リブ23、73の高さ寸法としては、共に6mmとしている。
図7において、濃い色の実線は、参考例として示したカウルトップカバー51の場合について示しており、残りは、本実施例1に係るカウルトップカバー1の場合について示している。そして、本実施例1に係るカウルトップカバー1の場合では、それぞれ屈折部10から脆弱部12を形成した第1縦壁部58aの部位までの距離によって、グラフを区別している。距離としては、屈折部10から所定幅を有する脆弱部12の中央までの長さ寸法で示している。
本実施例1に係るカウルトップカバー1の場合において、濃い色の点線は、屈折部10から2mmずらした場合を示しており、濃い色の一点鎖線は、屈折部10から4mmずらした場合を示している。また、薄い色の実線は、屈折部10から10mmずらした場合を示しており、薄い色の点線は、屈折部10から8mmずらした場合を示しており、薄い色の一点鎖線は、屈折部10から6mm、即ち、第2補強リブ23の高さ寸法と同じ長さだけずらした場合を示している。
図7から分かるように、参考例として示したカウルトップカバー51のように、屈折部60の前面側に脆弱部62を形成した場合には、変位量が大きくなるのに従って反力がずば抜けて高くなることが分かる。反力が高くなると言うことは、ある値の変位量をカウルトップカバー51に生じさせるときには、カウルトップカバー51を変形させるときに発生する反力が大きくなることを意味している。
このことは、カウルトップカバー51を大きく変形させようとすると、大きな反力がカウルトップカバー51から障害物に対して作用してしまうことになる。このように、参考例のカウルトップカバー51の構成では、衝撃荷重30を十分に吸収することができないことが分かる。
これに対して、本実施例1に係るカウルトップカバー1では、変位量が小さい内は、参考例のカウルトップカバー51と変わらない特性を示すが、変位量が大きくなるのにつれて参考例のカウルトップカバー51よりも反力が小さくなることが分かる。このことは、本実施例1に係るカウルトップカバー1では、衝撃荷重30を十分に吸収できていることが分かる。
特に、屈折部10から脆弱部12までの距離が、4mmと6mmの場合には、反力が最も低くなっており、衝撃吸収効率としては、格別の効果を奏することができる。
次に、図8、図9を用いて実施例2の構成について説明する。実施例2では、延設部6が実施例1で示したように屈折部10に結合された構成の代わりに、上壁部7の車両後方側端部7aに結合された構成になっている。また、図8では、脆弱部12が実施例1の場合と同様に第1縦壁部8aに形成された構成になっているが、図9では、脆弱部26が第1補強リブ22の前面側に形成された構成になっている。
上述した構成において、実施例2の構成は実施例1の構成と相違しているが、他の構成は実施例1と同様の構成になっている。そのため、実施例1における構成と同様の構成については、実施例1で用いた部材符号を用いることで重複する説明は省略する。また、実施例2のようにカウルトップカバー1を構成しても、実施例1のカウルトップカバー1が奏する効果を実施例2の場合でも同様に奏することができる。
図8、図9に示すように、延設部6を上壁部7の車両後方側端部7aに結合した構成にすることにより、所定値以上の衝撃荷重30がカウルトップカバー1に作用した際には、延設部6から作用する力によって第1縦壁部8aを下方向に変位させ易くすることができる。そして、脆弱部12、26を基点として第1縦壁部8aを屈折させ易くすることができる。
所定値以上の衝撃荷重30がカウルトップカバー1に作用した際には、延設部6から作用する力としては、上壁部7の車両後方側端部7aに作用することになるので、交点27を屈折部10の前面側の位置に配設しても、第1補強リブ22の第1上端縁と第2補強リブ23の上端縁とが干渉することが避けられるので、第1補強リブ22の高さ寸法と第2補強リブ23の高さ寸法とを同じ高さ寸法に形成しておくこともできる。
このように、延設部6から作用する力によって下壁部9や上壁部7を変形させ易くなり、衝撃荷重30をより効率よく吸収することができるカウルトップカバー1を得ることができる。
図9で示した構成では、第1補強リブ22に脆弱部26が形成されているので、衝撃荷重30によって、脆弱部26を基点として、第1補強リブ22が屈折することができる。脆弱部26は、図9に示すように第1補強リブ22の高さ寸法を短くすることにより構成することも、第1補強リブ22の板厚を薄く形成することにより構成することもできる。
そして、縦壁部8を屈折させることができ、衝撃荷重30をより効率よく吸収することができるカウルトップカバー1を得ることができる。
尚、延設部6の形状として、実施例2では、途中に段差部16を備えた構成になっているが、段差部16を有さない構成にしておくことも、実施例1における延設部6に実施例2で示した段差部16を有する構成にしておくこともできる。
また、実施例1で示した脆弱部12の代わりに、図9で示した脆弱部26を第1補強リブ22に形成した構成にしておくこともできる。更に、実施例1及び実施例2において、第1縦壁部8aに脆弱部12を形成するとともに、第1補強リブ22に脆弱部26を形成した構成にしておくこともできる。
以上、本発明の実施例の構成を説明したが、上述した実施例は、例示として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。そして、上述した構成以外にも本発明の課題を解決することができる形状、構成であれば、それらを採用することができる。
本発明は、カウルトップカバーに対して適用することができる。
1…カウルトップカバー、6…延設部、7…上壁部、8…縦壁部、8a…第1縦壁部、8b…第2縦壁部、9…下壁部、10…屈折部、12…脆弱部、20…補強リブ、21…第3補強リブ、22…第1補強リブ、22a…第1上端縁、23…第2補強リブ、23a…第2上端縁、24…第4補強リブ、26…脆弱部、27…交点、28…空間、30…衝撃荷重、40…デッキガーニッシュ、41…デッキガーニッシュアッパ、42…リブ、43…切欠き部、44…デッキガーニッシュロア、44a…上壁部、44b…下壁部、51…カウルトップカバー、56…延設部、57…上壁部、57a…車両後方側端部、58…縦壁部、58a…第1縦壁部、58b…第2縦壁部、59…下壁部、60…屈折部、62…脆弱部、70…補強リブ

Claims (4)

  1. フロントガラスの下端部からボンネットフードの後端部までの間を覆い、車幅方向に亘って延設されるカウルトップカバーにおいて、
    カウルトップカバーは、前記フロントガラスの下端部に係合するウィンドシール後端部と、前記ボンネットフードの下面との間に介在されたシール部材を支持する上壁部と、車体パネルに支持される下壁部とを有し、
    前記上壁部と前記下壁部とを連結する縦壁部が、車両後方側に突出した屈折部を有する形状に形成され、
    前記上壁部の下面と前記縦壁部の前面と前記下壁部の上面とに亘って設けられた補強リブが、車幅方向の複数箇所においてそれぞれ車両の前後方向を向いて形成され、
    前記上壁部の車両後方側端部から前記屈折部間に設けた前記補強リブの第1上端縁と、前記下壁部の車両後方側端部から前記屈折部間に設けた前記補強リブの第2上端縁とが交差し、
    前記屈折部よりも上方側に位置する前記縦壁部及び/又は同縦壁部の部位に設けた前記補強リブに脆弱部が形成されていることを特徴とするカウルトップカバー。
  2. 前記第2上端縁の延長線が、前記屈折部と前記上壁部の車両後方側端部との間の前記縦壁部の前面と交差する位置の前記縦壁部に、前記脆弱部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカウルトップカバー。
  3. 前記屈折部と前記上壁部の車両後方側端部との間の前記縦壁部の肉厚が、前記脆弱部の形成箇所を除いて前記屈折部から前記上壁部の車両後方側端部側に向かって漸増する形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のカウルトップカバー。
  4. 前記ウィンドシール後端部から車両前方側への延設部が、前記屈折部に連結されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカウルトップカバー。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112009571A (zh) * 2019-05-31 2020-12-01 本田技研工业株式会社 前围上板构造
JP7430594B2 (ja) 2020-07-31 2024-02-13 日本プラスト株式会社 カウルトップカバー

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