JP2017177773A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動源からメンテナンス装置に動力を伝達する伝達機構の動作不良を解消させるための不良解消動作によって記録ヘッドに不良が生じてしまうのを防止する。【解決手段】回転カムに動作不良が発生したときに(S202:YES)、回転カムの動作不良を解消させるための不良解消処理を実行する(S203)。最後に排気パージ処理が実行されてからの不良解消動作の実行回数のカウント数Cが閾値Cmを超えている場合には(S207:YES)、不良解消処理の実行後に排気パージ処理を実行する(S208)。回転カムの動作不良が解消されず、排気流路の開口が排気キャップで覆われた状態で、不良解消処理が複数回繰り返される場合には、複数回の不良解消処理のうち、最初の不良解消処理が実行されたときにのみ(S204:YES)、カウント数Cを1増加させる(S206)。【選択図】図14

Description

本発明は、記録を行う記録装置に関する。
記録装置の一例として、特許文献1には、インクを吐出して印刷を行うプリンタが記載されている。特許文献1に記載のプリンタでは、記録ヘッドのメンテナンスに関わるメンテナンス機構を駆動させるために、駆動源とメンテナンス機構の間にカム等の伝達機構が設けられ、この伝達機構を介して駆動源の動力がメンテナンス装置に伝達される。
特開2015-171793号公報
特許文献1では、例えば、何らかの異常により伝達機構に動作不良が発生して、プリンタが動作を停止した後の復帰時等に、伝達機構が動作不良からの不良解消のために動かされることがある。このとき、伝達機構が動かされることによって、メンテナンス装置も動いてしまい、意図せずにメンテナンス装置によりメンテナンス動作の一部が行われる場合がある。特に、環境等の要因により、上記の異常が短時間に頻繁に発生した場合には、この意図しないメンテナンス動作の一部も頻繁に行われてしまう。上記の異常が頻繁に発生することが想定されていない仕様のプリンタでは、意図しないメンテナンス動作の一部が頻繁に行われることで、記録ヘッドに予期せぬ不良が生じたとしても対応が取れず、記録ヘッドの不良を解消できない虞がある。
本発明の目的は、駆動源からメンテナンス装置に動力を伝達する伝達機構の動作不良を解消させるための不良解消動作を行わせる場合に、不良解消動作によって記録ヘッドに不良が生じてしまうのを防止することが可能な記録装置を提供することである。
本発明に係る記録装置は、記録ヘッドと、前記記録ヘッドに対して所定のメンテナンス動作を行うためのメンテナンス装置と、前記メンテナンス装置を駆動するための駆動源と、前記駆動源の動力を前記メンテナンス装置に伝達するための伝達機構と、前記伝達機構の動作を検出するためのセンサと、前記駆動源を制御するための制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記駆動源を制御して、前記メンテナンス装置に前記メンテナンス動作を行わせるメンテナンス処理と、前記センサからの信号に基づいて、前記伝達機構に動作不良が発生しているか否かを判定する判定処理と、前記伝達機構に動作不良が発生している、と前記判定処理で判定されたときに、前記駆動源を制御して、前記伝達機構の動作不良を解消させるための動作であって、その動作によって前記メンテナンス動作の一部が行われてしまう不良解消動作を行わせる不良解消処理と、最後に前記メンテナンス処理が実行されてからの、前記不良解消処理の実行回数をカウントするカウント処理と、を実行し、さらに、前記制御装置は、前記カウント処理でカウントされた前記不良解消処理の実行回数が所定回数を超えている場合に、前記不良解消処理の実行後に、前記メンテナンス処理を実行する。
不良解消処理が繰り返し実行されて、メンテナンス動作のうちの一部が繰り返し行われてしまうと、記録ヘッドに何らかの不良が生じる虞がある。本発明では、最後にメンテナンス処理が実行されてからの不良解消処理の実行回数をカウントし、カウントされた不良解消処理の実行回数が所定回数を超えている場合に、不良解消処理の実行後にメンテナンス処理を実行する。これにより、メンテナンス動作のうちの一部が繰り返し行われたことによって記録ヘッドに生じた不良を、メンテナンス動作全体を行うことによって解消することができる。
本発明の実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のインクジェットヘッド及びサブタンクの斜視図である。 図2のIII−III線断面図である。 (a)が図2のIVA−IVA線断面図であり、(b)が(a)のIVB−IVB線断面図である。 (a)がノズルキャップの平面図であり、(b)がノズルを覆っている状態での、(a)のVB−VB線断面図であり、(c)がノズルを覆っている状態での、(a)のVC−VC線断面図である。 キャップ昇降機構の構成を示す図であり、(a)はキャップが降下している状態、(b)はキャップが上昇している状態を示している。 回転カムに形成されたカム溝と、スライダとの位置関係を示す図であり、(a)がブラック、カラーのシャフトがともに降下している状態、(a)がブラックのシャフトが上昇している状態、(c)がカラーのシャフトが上昇している状態を示している。 スライダとシャフトとの位置関係を示す図であり、(a)は、シャフトが降下している状態、(b)は、シャフトが上昇している状態を示している。 (b)は、図7(b)の状態での図4(a)相当の図であり、(a)は、図7(c)の状態での図4(a)相当の図である。 (a)は、回転カムのフランジ部近傍の斜視図であり、(b)は、回転カムを下方から見たフランジ部の案内溝の配置を示す図である。 切換装置の構成を示す図である。 プリンタの電気的構成を示すブロック図である。 (a)が定期的に吸引パージ処理を実行するための処理の流れを示すフローチャートであり、(b)が定期的に排気パージ処理を実行するための処理の流れを示すフローチャートである。 回転カムの動作不良の検出や、動作不良の解消のための処理の流れを示すフローチャートである。 図14の不良解消処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
(プリンタの概略構成)
図1に示すように、プリンタ1(本発明の「記録装置」)は、プラテン2、キャリッジ3、サブタンク4(本発明の「流路部材」)、インクジェットヘッド5(本発明の「記録ヘッド」)、カートリッジホルダ6、搬送ローラ7、8、メンテナンス装置9などを備えている。
プラテン2の上面には、被記録媒体である記録用紙Pが載置される。また、プラテン2の上方には、走査方向に平行に延びる2本のガイドレール11、12が設けられる。キャリッジ3は、2本のガイドレール11、12に沿って走査方向に移動可能に構成されている。キャリッジ3には無端状の駆動ベルト14が連結され、キャリッジモータ56により駆動ベルト14が駆動されることで、キャリッジ3は走査方向に移動する。なお、以下では、図1に示すように走査方向の右側及び左側を定義して説明を行う。
サブタンク4は、キャリッジ3に搭載されている。図2、図3に示すように、サブタンク4の上面には、チューブジョイント16が設けられている。チューブジョイント16は、4本のチューブ17を介して、カートリッジホルダ6に接続されている。また、サブタンク4の右側面には、サブタンク4内の流路に混入した気泡を排出するための、排気ユニット27が設けられている。サブタンク4、及び、排気ユニット27の構成については後ほど詳細に説明する。
カートリッジホルダ6は、走査方向に並ぶ4つのカートリッジ装着部6aを備えている。各カートリッジ装着部6aには、インクカートリッジ49が装着される。インクカートリッジ49には、図1の右側のカートリッジ装着部6aに装着されているものから、それぞれ、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが貯留されている。そして、4つのカートリッジ装着部6aに装着された4つのインクカートリッジ49に貯留された上記4色のインクが、4本のインク供給チューブ17を介して、サブタンク4に供給される。
インクジェットヘッド5は、サブタンク4の下部に取り付けられている。インクジェットヘッド5は、その下面であるインク吐出面5aに形成された複数のノズル18を含むインク流路19を有する。なお、図3では、インク流路19のうち、複数のノズル18及びサブタンク4との接続部分以外の部分の図示を省略している。インクジェットヘッド5は、サブタンク4からインク流路19にインクが供給され、複数のノズル18からインクを吐出する。複数のノズル18は、4色のインクにそれぞれ対応して配列されて、4列のノズル列10を構成している。そして、複数のノズル18からは、右側のノズル列10を構成するものから、それぞれ、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。
図1に戻り、搬送ローラ7、8は、搬送モータ57(図6参照)によって駆動される。搬送ローラ7、8は、プラテン2に載置された記録用紙Pを走査方向と直交する搬送方向に搬送する。
メンテナンス装置9は、プラテン2よりも走査方向の右側の位置に配置されている。メンテナンス装置9は、インクジェットヘッド5の吐出機能の維持、回復のためのメンテナンス動作を行うためのものである。
(サブタンク)
次に、サブタンク4の構成について、具体的に説明する。図2、図3に示すように、サブタンク4は、水平面に沿って延在する本体部分20と、この本体部分20の搬送方向における上流側の端部から鉛直下方に延びる連結部分21とを有する。サブタンク4には、4つのノズル列10に対応する4色のインクが流れる4つのインク供給流路22a〜22dが形成されている。なお、図2では、図面の簡単のため、4つのインク供給流路22a〜22dのうち、インク供給流路22bについてのみ全体を図示し、残りの3つのインク供給流路22a、22c、22dについては、一部の図示を省略している。また、図3では、インクジェットヘッド5を側面図で図示している。
各インク供給流路22a〜22dは、本体部分20に形成されたダンパ室24と、連結部分21に形成された連通流路25を含む。本体部分20の上下両面にはそれぞれ可撓性を有するフィルム23が貼り付けられ、本体部分20に形成されたダンパ室24を含む流路が、フィルム23によって覆われている。ダンパ室24は、インク供給流路22a〜22dのダンパ室24の上流側及び下流側に接続される流路部分よりも、断面が扁平になっている。ダンパ室24は、フィルム23の変形によって、インク供給流路22a〜22dを流れるインクの圧力変動を吸収する。サブタンク4の連結部分21はインクジェットヘッド5に接続されている。インク供給流路22a〜22dを流れるインクは、連結部分21に形成された連通流路25からインク流路19に供給される。
また、本体部分20には、4つのインク供給流路22a〜22dからそれぞれ分岐した4つの排気流路26a〜26dが形成されている。図2に示すように、4つの排気流路26a〜26dは、サブタンク4の右側面に設けられた排気ユニット27まで延びている。また、図4に示すように、排気流路26a〜26dの排気ユニット27の内に位置する流路部分33は、上下方向に延びており、その下端が開口33aとなっている。これにより、排気ユニット27の下面である排気面27aには、4つの排気流路26a〜26dの開口33aが搬送方向に1列に並んでいる。
また、各排気流路26a〜26dの流路部分33には、バルブ収容室33bが設けられている。バルブ収容室33bには、バルブ29が収容されている。バルブ29は排気流路26a〜26dの開閉を行うためのものである。バルブ29は、バルブ本体29bが後述するシャフト46a〜46dに押圧されていない状態では、バルブ本体29bがバネ29cの付勢力でOリング29aに押し付けられることによって、閉じた状態(開口33aを介した排気流路26a〜26dの外部との連通を遮断した状態)となる。また、バルブ29は、バルブ本体29bが後述するシャフト46a〜46dに押圧されると、バルブ本体29bがバネ29cの付勢力に逆らって上昇して開いた状態(開口33aを介して排気流路26a〜26dが外部との連通した状態)となる。ここで、バルブ29は、例えば、特開2007-331269号公報等に記載されているように公知のものである。
(メンテナンス装置)
図1に示すように、メンテナンス装置9は、プラテン2よりも走査方向の右側のメンテナンス位置に配置されている。メンテナンス装置9は、ノズルキャップ36、排気キャップ37、吸引ポンプ38、切換装置39等を備えている。
(ノズルキャップ)
ノズルキャップ36は、例えばブチルゴムによって構成され、図1、図5(a)〜(c)に示すように、キャップ部36aと、キャップ部36aの左側に配置されたキャップ部36bとを有する。キャリッジ3がメンテナンス位置に移動すると、キャップ部36aが最も右側のノズル列10と対向し、キャップ部36bが左側3列のノズル列10と対向する。また、キャップ部36a、36bには、搬送方向における上流側の端部に、それぞれ、接続口36c、36dが設けられている。
(排気キャップ)
排気キャップ37は、例えばシリコンゴムによって構成され、図1に示すように、ノズルキャップ36の右側に配置されている。キャリッジ3がメンテナンス位置に移動すると、排気キャップ37が排気ユニット27の4つの開口33aと対向する。また、排気キャップ37の底部37aには、図4(a)、(b)に示すように、搬送方向における上流側の端部に、接続口37bが設けられている。また、排気キャップ37の底部37aには、搬送方向における接続口37bよりも下流側の部分に、略円形の4つの凹部37cが設けられている。4つの凹部37cは、4つの開口33aと同じ間隔で搬送方向に配列されている。これにより、排気キャップ37の底部37aは、凹部37cが形成された部分において、他の部分よりも厚みが薄くなっている。また、各凹部37cの中央部には、後述するシャフト46a〜46dを貫通させるための貫通孔37dが形成されている。
(キャップ昇降機構)
ノズルキャップ36及び排気キャップ37は、キャップ昇降機構30(本発明の「キャッピング切換機構」)により昇降可能となっている。より詳細に説明すると、図6(a)、(b)に示すように、キャップ昇降機構30は、ノズルキャップ36及び排気キャップ37を保持するホルダ41と、その下側に配置された支持部材42とが、走査方向に並んだ2つの連結部材43を介して連結されている。各連結部材43は、一方の端部において、搬送方向と平行な軸43aを中心に、ホルダ41対して揺動可能となっている。また、各連結部材43は、他方の端部において、搬送方向と平行な軸43bを中心に、支持部材42に対して揺動可能となっている。また、ホルダ41は、バネ44によって走査方向の左側に付勢されている。これにより、キャリッジ3が、ホルダ41よりも左側に位置しているときには、図6(a)に示すように、ホルダ41が、バネ44の付勢力により左側に引っ張られて、支持部材42に設けられたストッパー42aに当接している。このとき、ノズルキャップ36は、インク吐出面5aよりも下側に位置し、排気キャップ37は、排気面27aよりも下側に位置する。なお、このときの排気キャップ37の状態が、本発明の「アンキャッピング状態」に相当する。
キャリッジ3がホルダ41と対向する位置まで右側に移動してくると、キャリッジ3が、ホルダの右端部に設けられた接触部41aと接触し、ホルダ41がキャリッジ3により右側に押される。これにより、図6(b)に示すように、ホルダ41が、バネ44の付勢力に逆らって右側に移動する。また、このとき、連結部材43が揺動することで、ホルダ41が上昇して、ノズルキャップ36がインク吐出面5aに密着し、排気キャップ37が排気面27aに密着する。これにより、最も右側のノズル列10がキャップ部36aに覆われ、左側3列のノズル列10がキャップ部36bに覆われ、4つの開口33aが排気キャップ37に覆われる。ここで、本実施の形態では、このときの排気キャップ37の状態が、本発明の「キャッピング状態」に相当する。また、本実施の形態では、このように、ホルダ41の接触部41aがキャリッジ3に押されることで、ノズルキャップ36及び排気キャップ37を保持するホルダ41が上昇する。すなわち、本実施の形態では、キャリッジ3及びキャリッジ3を移動させるためのキャリッジモータ56等が、本発明の「切換駆動部」に相当する。なお、キャップ昇降機構30の構成は、例えば、特開2015-66876号公報に記載されているように公知のものである。
また、図4(a)、(b)に示すように、排気キャップ37には、4本のシャフト46a〜46dが設けられている。4本のシャフト46a〜46dは、搬送方向に配列されており、貫通孔37dに挿通されて、排気キャップ37の底部37aの凹部37cが形成された部分を上下方向に貫通している。
図4(a)に示すように、シャフト46aの下端部はピン47aと接続されている。また、図7(a)〜(c)、図8(a)〜(c)に示すように、ピン47aの下方にはスライダ48aが配置され、ピン47aは、スライダ48aの上面に接触することで、スライダ48aに下方から支持されている。シャフト46b〜46dは、その下端部において互いに連結されている。また、シャフト46b〜46dを互いに連結する部分の下端部はピン47bと接続されている。ピン47bの下方にはスライダ48bが配置され、ピン47aは、スライダ48bの上面に接触することで、スライダ48bに下方から支持されている。なお、図8(a)、(b)の「46」は、シャフト46a〜46dのいずれかである。また、図8(a)、(b)の「47」は、ピン47a、47bのいずれかである。また、図8(a)、(b)の「48」は、スライダ48a、48bのいずれかである。
スライダ48a、48bは、同様の構造を有するものであり、その上面が、ピン47a、47bと接触する駆動面となっている。駆動面は、水平な基準面61と、基準面61よりも右側に配置され、基準面61から斜め上方へ延びる傾斜面62とを有する。また、スライダ48a、48bの下面には、下方に突出した凸部64が設けられている。
スライダ48a、48bの下方には、平面視で略円形の回転カム66が配置されている。回転カム66の上面には、スライダ48a、48bの凸部64と係合するカム溝67が形成されている。カム溝67は、回転カム66と同心の円弧状に形成された非駆動溝部67aと、非駆動溝部67aよりも径方向内側へ湾曲した駆動溝部67bとを有する。
また、回転カム66は、カムモータ58(本発明の「動力源」、図12参照)によって回転駆動される。なお、本実施の形態では、回転カム66が、専用のカムモータ58によって回転駆動されるものとして説明するが、回転カム66は、搬送モータ57等の別のモータによって回転駆動されるようになっていてもよい。また、本実施の形態では、回転カム66と、カムモータ58の動力を回転カム66に伝達するための図示しないギヤ等とを合わせたものが、本発明の「伝達機構」に相当する。
回転カム66が回転すると、スライダ48a、48bの凸部64がカム溝67内を移動する。そして、図7(a)に示すように、スライダ48a、48bの凸部64の両方が非駆動溝部67aに位置している状態では、ピン47a、47bは、図8(a)に示すように、基準面61上に位置する。この状態では、シャフト46a、46bは、排気ユニット27よりも下側に位置し、図4(a)に示すように、排気流路26a〜26dの4つのバルブ29はすべて閉じている。
図7(a)の状態から、回転カム66を、図7(b)に示す位置まで図の時計回り方向に回転させると、スライダ48aの凸部64が駆動溝部67b内に位置し、スライダ48bの凸部64が非駆動溝部67a内に位置する。この状態では、図8(b)に示すように、スライダ48aが図8(a)の状態よりも左側に位置し、ピン47aが傾斜面62上に位置する。一方、ピン47bは、上述したのと同様、図8(a)に示すように、基準面61上に位置する。これにより、図9(a)に示すように、シャフト46aが上昇して、排気流路26aのバルブ本体29bを押し上げてバルブ29を開く。また、シャフト46b〜46dは上昇せず、排気流路26b〜26dのバルブ29は閉じている。
図7(b)の状態から、回転カム66を、図8(c)に示す位置まで図の時計回り方向に回転させると、スライダ48aの凸部64が非駆動溝部67a内に位置し、スライダ48bの凸部64が第1駆動溝部67b内に位置する。この状態では、ピン47aが図8(a)に示すように基準面61上に位置し、ピン47bが図8(b)に示すように傾斜面62上に位置する。これにより、図9(b)に示すように、シャフト46b〜46dが上昇して、排気流路26b〜26dのバルブ本体29bを押し上げてバルブ29を開く。一方、シャフト46aは上昇せず、排気流路26aのバルブ29は閉じている。
なお、本実施の形態では、シャフト46a〜46d、ピン47a、47b及びスライダ48a、48bを合わせたものが、本発明の「バルブ開閉機構」に相当する。また、回転カム66を回転させてスライダ48a、48bを走査方向に移動させることによって、シャフト46a〜46dを昇降させる構成については、例えば、特開2015-171793号公報に記載されているように公知のものである。
また、メンテナンス装置9は、回転カム66の回転によって昇降されるキャリッジロッカー35を備えている。キャリッジロッカー35は、図6(b)に示すように、複数のノズル18がノズルキャップ36に覆われ、4つの開口33aが排気キャップ37で覆われている状態で、キャリッジ3の左側面に接触してキャリッジ3が左側に移動してしまうのを規制するためのものである。
キャリッジロッカー35は、回転カム66を回転させることによって昇降させることができるようになっている。より詳細に説明すると、図10(a)、(b)に示すように、回転カム66の外周部には、径方向の外側に突出したフランジ部68が形成されている。フランジ部68は、その下面がカム面69となっている。カム面69は、2つの水平な第1カム面69aと、第1カム面69aよりも下側に位置し、回転カム66の周方向に沿って2つの第1カム面69aと交互に並んだ2つの水平な第2カム面69bとを有する。また、第1カム面69aと第2カム面69bとは、傾斜面69cを介して接続されている。キャリッジロッカー35の下端部には、カム面69に接触するカムフォロア35aが形成されている。回転カム66が回転すると、カムフォロア35aがカム面69と摺動する。そして、図10(a)に実線で示すように、カムフォロア35aが第1カム面69aと接触している状態では、キャリッジロッカー35は、図6(b)に示すように、キャリッジ3の移動を規制する位置に位置する。一方、図10(a)に二点鎖線で示すように、カムフォロア35aが第2カム面69bと接触している状態では、キャリッジロッカー35は、カムフォロア35aが第1カム面69aと接触しているときよりも下側に位置する。これにより、図6(a)に示すように、キャリッジロッカー35は、キャリッジ3よりも下側(キャリッジ3の移動を規制しない位置)に位置する。なお、回転カム66を回転させてキャリッジロッカー35を昇降させる構成は、例えば特開2010-179661号公報等に記載されているように公知のものである。
(吸引ポンプ)
吸引ポンプ38は、チューブポンプなどであって、切換装置39によって、キャップ部36a、キャップ部36b、及び、排気キャップ37のいずれかと選択的に接続される。また、吸引ポンプ38は、キャップ部36a、36b及び排気キャップ37と接続されるのと反対側において、廃液タンク40に接続されている。
切換装置39は、図11に示すように、収容部材81と流路部材82とを備えている。収容部材81は、下端が塞がれた円筒形の部材である。収容部材81は、4つのポート84a〜84dを有している。ポート84a〜84dは、収容部材81の内部空間81aに連通しているとともに、収容部材81の径方向の外側の互いに異なる方向に突出している。ポート84aは、チューブ86aを介してキャップ部36aの接続口36cと接続されている。ポート84bは、チューブ86bを介してキャップ部36bの接続口36dと接続されている。ポート84cは、チューブ86cを介して排気キャップ37の接続口37bと接続されている。ポート84dは、チューブ86dを介して吸引ポンプ38と接続されている。
流路部材82は、ゴム材料などからなる円柱形状の部材であり、収容部材81の内部空間81aに回転可能に収容されている。流路部材82には、ポート84a〜84dを互いに連通させるためのインク流路を形成する図示しない溝等が形成されている。また、流路部材82は、回転カム66に取り付けられている。なお、切換装置39の構造自体は従来と同様であるので、ここでは、これ以上の詳細な説明を省略する。
次に、プリンタ1の電気的構成について説明する。プリンタ1は、図12に示すように、上記構成のほかに、キャリッジエンコーダ70、カムエンコーダ71(本発明の「センサ」)、電流センサ72、モータエンコーダ73、制御装置50などを備えている。キャリッジエンコーダ70は、走査方向におけるキャリッジ3の位置を検出するためのものである。カムエンコーダ71は、回転する回転カム66が所定の複数の位置をそれぞれ通過したこと(回転カム66の動作)を検出するためのものである。電流センサ72は、カムモータ58に流れる電流を検出するためのものである。モータエンコーダ73は、カムモータ58の回転量を検出するためのものである。
制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52、RAM(Random Access Memory)53、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)54、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)55などからなる。制御装置50は、キャリッジモータ56、インクジェットヘッド5、搬送モータ57、カムモータ58、吸引ポンプ38などの動作を制御する。
ここで、図12では、CPU51を1つだけ図示しているが、制御装置50は、CPU51を1つだけ備え、この1つのCPU51が処理を一括して行うものであってもよいし、CPU51を複数備え、これら複数のCPU51が処理を分担して行うものであってもよい。また、図12では、ASIC55を1つだけ図示しているが、制御装置50は、ASIC55を1つだけ備え、この1つのASIC55が処理を一括して行うものであってもよいし、ASIC55を複数備え、これら複数のASIC55が処理を分担して行うものであってもよい。
(プリンタの動作)
次に、プリンタ1の動作について説明する。プリンタ1では、印刷等を行わない待機中に、制御装置50が、キャリッジモータ56を制御して、キャリッジ3を図6(b)に示す位置に位置させることで、ノズルキャップ36をインク吐出面5aに密着させ、排気キャップ37を排気面27aに密着させた状態としている(本発明の「キャッピング処理」)。また、カムモータ58を制御して、キャリッジロッカー35を、キャリッジ3の移動を規制する位置に位置させ、4本のシャフト46a〜46dを、いずれも降下させている。
(印刷動作)
プリンタ1では、印刷指令が入力されると、制御装置50は、まず、カムモータ58を制御して回転カム66を回転させることで、キャリッジロッカー35を降下させて、キャリッジ3の移動の規制を解除する。そして、キャリッジモータ56を制御して、キャリッジ3を走査方向に往復移動させつつ、インクジェットヘッド5を制御して複数のノズル18からインクを吐出させる吐出動作と、搬送モータ57を制御して、搬送ローラ7、8により記録用紙Pを搬送方向に搬送する搬送動作と、を交互に行わせることによって記録用紙Pに印刷を行う。
(吸引パージ)
また、プリンタ1では、制御装置50は、インクジェットヘッド5内の増粘したインクなどを排出させるための吸引パージを行わせる吸引パージ処理を実行することができる。吸引パージ処理では、まず、制御装置50は、カムモータ58を制御して回転カム66を回転させることで、切換装置39に、キャップ部36a(ポート84a)と吸引ポンプ38(ポート84d)とを接続させたうえで、吸引ポンプ38を駆動させる。これにより、最も右側のノズル列10を形成する複数のノズル18からインクジェットヘッド5内のブラックインクが排出される、ブラックの吸引パージが行われる。続いて、制御装置50は、カムモータ58を制御して回転カム66を回転させることで、切換装置39に、キャップ部36b(ポート84b)と吸引ポンプ38(ポート84d)とを接続させたうえで、吸引ポンプ38を駆動させる。これにより、左側の3列のノズル列10を形成する複数のノズル18からインクジェットヘッド5内のカラーインクが排出される、カラーの吸引パージが行われる。
ここで、本実施の形態では、制御装置50が、最後に吸引パージ処理を実行してからの経過時間T1を計測している。そして、図13(a)に示すように、経過時間T1が所定時間T1m以下の間は(S101:NO)、そのまま待機し、経過時間T1が所定時間T1mを超えたときに(S101:YES)、上述の吸引パージ処理を実行する(S102)。また、プリンタ1では、ユーザにより、プリンタ1やプリンタ1に接続された図示しないPCなどの操作によって指示されたときにも、上述の吸引パージ処理を実行する。
また、ここでは、吸引パージ処理により、ブラックの吸引パージとカラーの吸引パージとを続けて行わせるようにしているが、吸引パージ処理により、ブラック及びカラーの吸引パージのうち片方の吸引パージだけを単独で行わせるようにしてもよい。
(排気パージ)
また、プリンタ1では、制御装置50は、排気流路26a〜26d内の気体を排出させるための排気パージを行わせる排気パージ処理(本発明の「メンテナンス処理」)を実行可能となっている。排気パージ処理では、まず、制御装置50は、カムモータ58を制御して回転カム66を回転させることで、切換装置39に、排気キャップ37(ポート84c)と吸引ポンプ38(ポート84d)とを接続させるとともに、シャフト46aを上昇させて、排気流路26aのバルブ29を開かせたうえで、吸引ポンプ38を駆動させる。これにより、排気流路26a内の気体が排出される、ブラックの排気パージが行われる。続いて、制御装置50は、カムモータ58を制御して回転カム66を回転させることで、切換装置39に、排気キャップ37(ポート84c)と吸引ポンプ38(ポート84d)とを接続させるとともに、シャフト46b〜46dを上昇させて、排気流路26aのバルブ29を開かせたうえで、吸引ポンプ38を駆動させる。これにより、排気流路26b〜26d内の気体が排出される、カラーの排気パージが行われる。なお、本実施の形態では、流路部材82の流路は、回転カム66が図7(b)、(c)のいずれの状態となっているときにも、ポート84cとポート84dとが接続されるように形成されている。また、本実施の形態では、排気パージ処理で行われる一連の動作が、本発明の「メンテナンス動作」に相当する。
ここで、本実施の形態では、制御装置50が、最後に排気パージ処理を実行してからの経過時間T2を計測している(本発明の「経過時間計測処理」)。そして、図13(b)に示すように、経過時間T2が所定時間T2m以下の間は(S111:NO)、そのまま待機し、経過時間T2が所定時間T2mを超えたときに(S111:YES)、上述の排気パージ処理を実行する(S112)。以下、この排気パージ処理を「定期排気パージ処理」とすることがある。また、ユーザにより、プリンタ1やプリンタ1に接続された図示しないPCなどの操作によって指示されたときにも、上述の排気パージ処理を実行する。また、次に説明する不良解消処理の実行後にも、排気パージ処理を実行することがある。
また、ここでは、排気パージ処理により、ブラックの排気パージとカラーの排気パージとを続けて行わせるようにしたが、排気パージ処理により、ブラック及びカラーの排気パージのうち片方の排気パージだけを単独で行わせるようにしてもよい。
(不良解消処理)
ここで、上述したように、プリンタ1において印刷、吸引パージ及び排気パージを行う動作には、カムモータ58を駆動して回転カム66を回転させる動作が含まれる。このとき、例えば、異物(塵や紙片など)の噛み込み等によって、カムモータ58を駆動しても回転カム66が正常に回転しなくなる(回転カム66に動作不良が発生する)ことがある。そこで、本実施の形態では、制御装置50は、印刷、吸引パージ、排気パージ等が行われているときに、図14に示す処理を実行する。
この処理では、まず、制御装置50は、後述の不良解消処理の実行回数Nを0にリセットする(S201)。続いて、制御装置50は、回転カム66に動作不良が発生しているか否かを判定する(S202)。S202では、例えば、電流センサ72によって検出される電流値が所定の閾値(例えば、2.0A程度)を超えたときに、回転カム66に動作不良が発生していると判定する。
そして、回転カム66に動作不良が発生していない間はそのまま待機する(S202:NO)。一方、回転カム66に動作不良が発生したときには(S202:YES)、続いて、制御装置50は、回転カム66の動作不良を解消させるための不良解消動作を行わせる、不良解消処理を実行する(S203)。
不良解消処理では、図15に示すように、制御装置50は、まず、回数Nを1増加させたうえで(S301)、カムモータ58を停止させる(S302)。続いて、制御装置50は、カムエンコーダ71及びモータエンコーダ73からの信号に基づいて、回転カム66に動作不良が発生する直前の回転カム66の位置情報を取得する、位置情報取得処理を実行する(S303)。
次に、制御装置50は、キャリッジ3を走査方向の左側に移動させるように、キャリッジモータ56を駆動させ(S304)、その後、キャリッジエンコーダ70からの信号に基づいて、走査方向におけるキャリッジ3の位置情報を取得する(S305)。続いて、制御装置50は、キャリッジモータ56を制御して、図6(b)に示すように、キャリッジ3を、複数のノズル18がキャップ部36a、36bで覆われ、開口33aが排気キャップ37で覆われる位置に戻す(S306)。
次に、S304でのキャリッジモータ56の駆動により、排気キャップ37が排気面27aから離れた(以下、「アンキャップされた」とすることがある)か否かを判定する(S209)。ここで、キャリッジロッカー35が、図6(a)に示すように、キャリッジ3の移動を規制しない位置に下がっている状態でS304の処理を行うと、キャリッジ3が移動することによりアンキャップされる。これに対して、キャリッジロッカー35が、図6(b)に示すように、キャリッジ3の移動を規制する位置に上がっている状態でS304の処理を行っても、キャリッジロッカー35によってキャリッジ3の移動が規制されるため、キャリッジ3はほとんど移動せず、アンキャップされない。S307では、S305で取得したキャリッジ3の位置情報に基づいて、アンキャップされたか否かを判定する。そして、アンキャップされたと判定された場合には(S307:YES)、変数Mを1に設定する(S308)。一方、アンキャップされなかったと判定された場合には(S307:NO)、変数Mを0に設定する(S309)。
次に、制御装置は、カムモータ58を両方向に微小角度ずつ交互に繰り返し回転させる(S310)。これにより、異物の噛み込みなどが解消される。次に、制御装置50は、カムエンコーダ71及びモータエンコーダ73からの信号に基づいて、カムモータ58を制御して、回転カム66を原点位置(例えば、図7(a)の位置)まで回転させる、原点合わせ処理を実行する(S311)。さらに、制御装置50は、カムエンコーダ71及びモータエンコーダ73からの信号と、S207で取得した位置情報とに基づいて、カムモータ58を制御して、回転カム66を動作不良が発生する直前の位置まで回転させる、カム復帰処理を実行する(S312)。ここで、回転カム66は、S311、S312での回転によりほぼ1回転する。
図13に戻って、不良解消処理の後、制御装置50は、回数Nが1である場合(S204:YES)、又は、変数Mが1である場合に(S205:YES)、カウント数Cを1増加させる(S206、本発明の「カウント処理」)。カウント数Cは、最後に排気パージが実行されてからの、不良解消処理の実行回数に対応している。続いて、カウント数Cが所定の閾値Cmを超えている場合には(S207:YES)、上述の排気パージ処理を実行し(S208)、カウント数Cを0にリセットしたうえで(S209)、カムモータ58を制御して、回転カム66の回転を再開させる(S210)。ここで、S208の排気パージ処理では、定期排気パージ処理よりも、排気パージによる吸引量を多くする。ここで、吸引量を多くするというのは、吸引ポンプ38の回転時間を長くする、吸引ポンプ38の回転速度を速くすることなどである。なお、以下では、S208の排気パージ処理のことを、「不良解消処理後の排気パージ処理」とすることがある。
一方、カウント数Cが閾値Cm(例えば50)以下の場合には(S207:NO)、そのまま、カムモータ58を制御して、回転カム66の回転を再開させる(S210)。また、回数Nが2以上である場合(S204:NO)、及び、変数M=0である場合(S215:NO)には、そのまま、カムモータ58を制御して、回転カム66の回転を再開させる(S210)。
そして、S210で回転カム66の回転を再開させた後、再度、S202と同様にして、回転カム66に動作不良が発生しているか否かを判定する(S211)。回転カム66に動作不良が発生していない場合には(S211:NO)、そのまま、処理を終了する。これにより、回転カム66に動作不良が発生する前に行われていた動作を、動作不良が発生する直前の途中の状態から再開させることができる。
回転カム66に動作不良が発生している場合には(S211:YES)、回数Nが所定の閾値Nm(例えば3)未満であれば(S212:YES)、S203に戻る。一方、回数Nが閾値Nmと等しければ(S212:NO)、プリンタ1の図示しない表示部にエラーメッセージを表示するなど、エラーが発生していることを通知したうえで(S213)、処理を終了する。
ここで、S203の不良解消処理を実行すると、S311、S312で回転カム66をほぼ1回転させるため、回転カム66は、その途中でどうしても、図7(b)、(c)の状態となって、排気流路26a〜26dのバルブ29が開かれてしまう(排気パージ処理で行わせる動作のうちの一部の動作が行われてしまう)。バルブ29が開かれると、排気キャップ37内の気体が、排気流路26a〜26dに流れ込んでしまう虞がある。また、不良解消処理では、排気パージ処理とは異なり、排気流路26a〜26dのバルブ29を開かせた状態で吸引ポンプ38を駆動させることがないため、排気流路26a〜26dに流れ込んだ気体が、排気流路26a〜26dに溜まったままとなる。
従来、プリンタ1の使用環境は、上述したような異物の噛み込みによる回転カム66の動作不良が、プリンタ1が寿命を迎えるまでの間に数回程度だけ発生するような使用環境であると想定されていた。プリンタ1が想定される使用環境で使用された場合、不良解消処理が頻繁に実行されることはなく、不良解消処理の実行回数を管理する必要がなかった。また、不良解消処理が頻繁に実行されなければ、不良解消処理を実行したときにバルブ29が開いて排気流路26a〜26dに気体が流れ込んだとしても、排気流路26a〜26dにそれほど多くの気体が溜まることがない。そのため、不良解消処理の実行時にバルブ29が開いてしまうことに対して特に対策が取られることがなかった。
しかしながら、空気中に埃や塵等の異物が多く存在するような想定外の使用環境でプリンタ1が使用されると、異物の噛み込みによる回転カム66の動作不良が頻繁に発生することがある。回転カム66の動作不良が頻繁に発生した場合、不良解消処理も頻繁に実行されることになる。そして、不良解消処理が実行される毎に、排気流路26a〜26dのバルブ29が開いて、排気キャップ37内の気体が排気流路26a〜26dに流れ込み、排気流路26a〜26d内の気体の量が徐々に増加する。排気流路26a〜26d内の気体の量が増加すると、排気流路26a〜26d内の気体が、供給流路22a〜22dを介してインクジェットヘッド5のインク流路19に流れ込んでしまい、インクジェットヘッド5において、ノズル18からのインクの吐出不良が発生してしまう虞がある。
そこで、本実施の形態では、最後に排気パージ処理が実行されてからの不良解消処理の実行回数に対応するカウント数Cが閾値Cmを超えているときに、不良解消処理後の排気パージ処理を実行する。これにより、不良解消処理によって排気流路26a〜26dにある程度の量の気体が溜まったときに、排気パージによって排気流路26a〜26d内の気体を排出させることができる。
ここで、本実施の形態では、S209で回転カム66の回転を再開させた後、さらに回転カム66に動作不良が発生していると判定された場合には(S211:NO)、回数Nが閾値Nm以下であれば(S212:YES)、再度、不良解消処理が実行される。このとき、アンキャップされることなく(S307:NO)、不良解消処理が繰り返し実行されると、繰り返される複数回の不良解消処理のうち、最初の不良解消処理では、バルブ29が開いたときに、排気キャップ37内の気体が排気流路26a〜26dに流れ込みやすいが、2回目以降の不良解消処理では、バルブ29が開いても、排気キャップ37内の気体が排気流路26a〜26dに流れ込みにくい。
より詳細に説明すると、排気キャップ37を排気面27aに密着させたときには、排気キャップ37が弾性変形することによって、排気キャップ37の容積が小さくなり、排気キャップ37内の気圧が上昇する。そのため、この状態では、排気キャップ37内と排気流路26a〜26dとにある程度大きな気圧差が生じている。最初の不良解消処理によって、バルブ29が開いたときには、この気圧差によって、排気キャップ37内の気体が排気流路26a〜26dに流れ込みやすい。一方、最初の不良解消処理によって、排気キャップ37内の気体が排気流路26a〜26dに流れ込むと、排気キャップ37内と排気流路26a〜26dとの気圧差が小さくなる。そのため、2回目以降の不良解消処理の際には、バルブ29が開いても、排気キャップ37内の気体が排気流路26a〜26dに流れ込みにくい。
そこで、本実施の形態では、上述したように、アンキャップされることなく不良解消処理が複数回繰り返し実行される場合には、これら複数回の不良解消処理のうち、最初の不良解消処理が実行されたときには、カウント数Cを1増加させる(最初の不良解消処理の実行回数をカウントする)。これに対して、2回目以降の不良解消処理が実行されても、カウントを増加させない(2回目以降の不良解消処理の実行回数をカウントしない)。ただし、不良解消処理が複数回繰り返し実行される場合でも、例えば、S205のキャリッジ3の移動により、排気キャップ37が排気面27aから離れる場合には、2回目以降の不良解消処理の実行されたときにも、カウント数Cを1増加させる。
これにより、排気流路26a〜26dにある程度の量の気体が溜まったときに、不良解消処理後の排気パージ処理を実行して、排気流路26a〜26dから気体を排出することができる。一方で、排気流路26a〜26dにそれほど気体が溜まっていない状態で、不良解消処理後の排気パージ処理が、不必要に実行されるのを防止することができる。
また、本実施の形態では、上述したように、不良解消処理後の排気パージ処理とは別に、定期排気パージ処理を実行している。そして、定期排気パージ処理でも、排気流路26a〜26dに溜まった気体を排出させることはできる。そこで、本実施の形態とは異なり、不良解消処理後の排気パージ処理を実行せず、定期排気パージ処理によってのみ、不良解消処理で排気流路26a〜26dに溜まった気体を排出することを考える。この場合、定期排気パージ処理が実行されてから、次の定期排気パージ処理が実行されるまでの間に、不良解消処理が頻繁に実行されると、次の定期排気パージ処理が実行される前に、排気流路26a〜26d内の気体がインクジェットヘッド3のインク流路19内に流れ込んでしまう虞がある。定期排気パージ処理の時間間隔を短く(T2mを小さく)すれば、このような問題を発生しにくくすることはできるが、定期排気パージ処理の時間間隔を短くしすぎると、排気流路26a〜26dにそれほど気体が溜まっていないときに、不必要に定期排気パージ処理が実行されてしまう虞がある。
これに対して、本実施の形態では、定期排気パージ処理とは別に、不良解消処理後の排気パージ処理を実行する。これにより、排気流路26a〜26dにある程度の量の気体が溜まったときに、不良解消処理後の排気パージ処理を実行して、排気流路26a〜26dから気体を排出させることができる。一方で、この場合には、定期排気パージの時間間隔をそれほど短くする必要がないため、排気流路26a〜26dにそれほど気体が溜まっていないときに、定期排気パージ処理が不必要に実行されるのを防止することができる。
また、カウント数Cが閾値Cmを超えている状態では、排気流路26a〜26dにある程度の量の気体が溜まっている可能性が高い。そこで、本実施の形態では、不良解消処理後の排気パージ処理において、定期排気パージ処理よりも、排気パージにおける吸引量を多くする。これにより、不良解消処理によって排気流路26a〜26dに溜まった気体を確実に排出することができる。
また、本実施の形態とは異なり、ノズルキャップ36及び排気キャップ37が、キャリッジ3の移動とは独立に昇降可能に構成されている場合を考える。この場合には、ノズルキャップ36及び排気キャップ37を降下させて、排気キャップ37を排気面27aから離した状態で、不良解消処理を実行すれば、バルブ29が開いたときに、排気流路26a〜26dと外気が連通する。排気流路26a〜26dと外気との気圧差は、本実施の形態の場合の排気キャップ37内と排気流路26a〜26dとの気圧差に比べて小さいため、バルブ29が開いても、排気流路26a〜26dに気体が流れ込みにくい。
これに対して、本実施の形態では、キャリッジ3の移動に連動してノズルキャップ36及び排気キャップ37が昇降する。そのため、キャリッジ3を図6(b)の位置に位置させたまま、ノズルキャップ36及び排気キャップ37を降下させることができない。したがって、S311、S312で回転カム66を回転させるときに、排気キャップ37を排気面27aから離すことができない。
その結果、本実施の形態では、どうしても、上述したように、排気キャップ37が排気面27aに密着し、排気キャップ37内と排気流路26a〜26dとの気圧差がある程度大きくなった状態でバルブ29が開かれることになり、排気キャップ37から排気流路26a〜26dに気体が流れ込みやすい。したがって、本実施の形態のように、キャリッジ3の移動に連動して、排気キャップ37が昇降するプリンタ1では、上述したように、不良解消処理後の排気パージ処理を実行する意義は大きい。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。
上述の実施の形態では、回転カム66に動作不良が発生したときに、回転カム66を原点位置まで移動させ、さらに、原点位置から動作不良が発生する直前の位置まで移動させることで、それまで行っていた動作を途中から再開させたが、これには限られない。例えば、回転カム66に動作不良が発生したときに、回転カム66を原点位置まで移動させ、それまで行っていた動作を最初から再度行わせるようにしてもよい。
さらには、回転カム66を原点位置まで移動させて、回転カム66の位置を取得することにも限られない。例えば、カムエンコーダ71からの信号に基づいて、回転カム66が通過したことを検出可能な複数の位置のうち、原点位置以外の位置を通過したことを検出し、回転カム66がこの位置を通過したことが検出されてからの、モータエンコーダ73からの信号に基づいて、回転カム66の位置を取得してもよい。あるいは、回転カム66の位置を正確に検出するセンサが設けられているなど、センサからの信号のみから回転カム66の位置を正確に取得することができる場合には、回転カム66に動作不良が発生したときに、カムモータ58を一旦停止させた後、S310と同様に、カムモータ58を両方向に微小角度ずつ交互に繰り返し回転させてから、カムモータ58の回転を再開させることによって、それまで行っていた動作を再開させるようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、不良解消処理の後の排気パージ処理において、定期排気パージ処理よりも、排気パージにおける吸引量を多くしたが、これには限られない。例えば、不良解消処理後の排気パージ処理と定期排気パージとで同じ処理を実行するなど、不良解消処理後の排気パージ処理と定期排気パージとで、排気パージにおける吸引量を同じとしてもよい。
また、上述の実施の形態では、不良解消処理後の排気パージ処理とは別に、定期排気パージ処理を実行したが、定期排気パージ処理は実行しなくてもよい。例えば、閾値Cmが小さい場合など、不良解消処理後の排気パージ処理が、ある程度高い頻度で実行される場合には、定期排気パージ処理を実行しなくても、不良解消処理後の排気パージのみで、排気流路26a〜26d内の気体を十分に排出させることができる。
また、上述の実施の形態では、アンキャップされることなく不良解消処理が複数回繰り返し実行される場合に、複数回の不良解消処理のうち、最初の不良解消処理が実行されたときにはカウント数Cを1増加させ(不良解消処理の実行回数をカウントし)、2回目以降の不良解消処理が実行されたときには、カウント数Cを増加させない(不良解消処理の実行回数をカウントしない)ようにしたが、これには限られない。例えば、アンキャップされることなく不良解消処理が複数回繰り返し実行される場合に、複数回の不良解消処理のうち、最初の不良解消処理、及び、2回目以降の不良解消処理のいずれが実行されたときにも、カウント数Cを1増加させる(不良解消処理の実行回数をカウントする)ようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、カムモータ58を駆動して回転カム66を回転させることによって、シャフト46a〜46dの昇降、キャリッジロッカー35の昇降、切換装置39の流路部材82の回転などを行わせるものであったが、これには限られない。動力源から、シャフト46a〜46d、キャリッジロッカー35、切換装置39の流路部材82などに動力を伝達するための伝達機構は、回転カムを含まないものであってもよい。
また、上述の実施の形態では、キャップ昇降機構30が、キャリッジ3の移動に連動して、ノズルキャップ36及び排気キャップ37を昇降させるものであったが、これには限られない。キャップ昇降機構は、キャリッジ3の移動とは独立に、ノズルキャップ36及び排気キャップ37が昇降させるものであってもよい。
また、上述の実施の形態では、不良解消処理を実行したときに、排気パージ処理で行わせる動作の一部である、バルブ29を開かせる動作が行われてしまうことで、排気流路26a〜26d内に気体が流れ込んでしまう。これに対して、本実施の形態では、不良解消処理の実行回数に対応するカウント値Cが閾値Cmを超えているときに、不良解消処理の実行後に、排気パージを実行する。しかしながら、メンテナンス動作、及び、不良解消動作を行ったときに行われてしまう、メンテナンス動作の一部の動作は、これには限られない。
例えば、キャップ部36a、36bに、それぞれ、切換装置39を介して大気連通可能な大気連通口が設けられ、流路部材82の回転によって、キャップ部36a、36bの大気連通とその遮断とが切り換わるとする。また、回転カム66と、ノズルキャップ36を昇降させるためのキャップ昇降機構に動力を伝達するための、回転カム66とは別のカムとが、別々のギヤなどを介してカムモータ58と接続されているとする。この場合、カムモータ58を駆動すると、回転カム66が回転することで流路部材82が回転し、上記別のカムが駆動されることでノズルキャップ36が昇降される。そして、吸引パージ処理(本発明の「メンテナンス処理」)では、カムモータ58を制御して、上記キャップ昇降機構にノズルキャップ36をキャッピング状態にさせ、切換装置により、キャップ部36a又は36bを、大気連通を遮断させるとともに吸引ポンプ38と接続させた状態で、吸引ポンプ38を駆動させる。なお、この場合には、吸引パージ処理で行わせる一連の動作が、本発明の「メンテナンス動作」に相当する。
この場合、例えば、回転カム66に動作不良が発生したときに、上述の実施の形態と同様にカムモータ58を駆動させて、回転カム66の動作不良を解消させるための不良解消処理を行うと、上記キャップ昇降機構が駆動されてノズルキャップ36が昇降してしまう(吸引パージ処理で行わせる動作の一部が行われてしまう)。このとき、大気連通口を介したキャップ部36a、36bの大気連通が遮断された状態でノズルキャップ36がキャッピング状態となることがある。すると、ノズルキャップ36がインク吐出面12aに接触するときに変形することで、キャップ部36a、36b内の気圧が上昇する。キャップ部36a、36b内の気圧が上昇すると、キャップ部36a、36b内の気体がノズル10からインクジェットヘッド3のインク流路19内に流れ込んでしまう。そして、このような動画が頻繁に行われると、インク流路19内に多量の気体が溜まってしまい、ノズル10からのインクの吐出不良が発生してしまう。
そこで、このような場合には、不良解消処理の実行回数が所定回数を超えているときに、不良解消処理の実行後に吸引パージ処理を実行する。これにより、不良解消処理の際にインク流路19に溜まった気体を排出することができる。
また、上述の実施の形態では、プリンタ1に、インクが貯留されたインクカートリッジ49を装着するためのカートリッジ装着部6aが設けられていたが、これには限られない。例えば、プリンタ1にインクカートリッジ49よりも貯留可能なインク量が多いインクタンクが設けられ、インクタンクに、別のボトル等からインクを補充することができるようになっていてもよい。ここで、インクタンクは、例えば、プリンタ1に固定されたものである。あるいは、インクタンクは、チューブを介してインクジェットヘッドと接続され、プリンタ1に対して着脱可能なものであってもよい。インクタンクがプリンタ1に対して着脱可能である場合には、インクの補充時に、インクタンクをプリンタ1から取り外して、インクタンクの姿勢を変えることができる。
また、以上では、複数のノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドを有するインクジェットプリンタに本発明を適用したが、これには限られない。例えば、サーマルヘッド等、液体を吐出する以外の方法によって記録を行う記録ヘッドを有する記録装置に本発明を適用することも可能である。
1 プリンタ
3 キャリッジ
4 サブタンク
5 インクジェットヘッド
9 メンテナンス装置
22a〜22d インク供給流路
26a〜26d 排気流路
27a 排気面
29 バルブ
30 キャップ昇降機構
33a 開口
37 排気キャップ
38 吸引ポンプ
46a〜46d シャフト
47a、47b ピン
48a、48b スライダ
50 制御装置
58 カムモータ
66 回転カム
72 カムエンコーダ

Claims (7)

  1. 記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに対して所定のメンテナンス動作を行うためのメンテナンス装置と、
    前記メンテナンス装置を駆動するための駆動源と、
    前記駆動源の動力を前記メンテナンス装置に伝達するための伝達機構と、
    前記伝達機構の動作を検出するためのセンサと、
    前記駆動源を制御するための制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記駆動源を制御して、前記メンテナンス装置に前記メンテナンス動作を行わせるメンテナンス処理と、
    前記センサからの信号に基づいて、前記伝達機構に動作不良が発生しているか否かを判定する判定処理と、
    前記伝達機構に動作不良が発生している、と前記判定処理で判定されたときに、前記駆動源を制御して、前記伝達機構の動作不良を解消させるための動作であって、その動作によって前記メンテナンス動作の一部が行われてしまう不良解消動作を行わせる不良解消処理と、
    最後に前記メンテナンス処理が実行されてからの、前記不良解消処理の実行回数をカウントするカウント処理と、を実行し、
    さらに、前記制御装置は、
    前記カウント処理でカウントされた前記不良解消処理の実行回数が所定回数を超えている場合に、前記不良解消処理の実行後に、前記メンテナンス処理を実行することを特徴とする記録装置。
  2. 前記記録ヘッドは、液体を吐出する液体吐出ヘッドであり、
    前記液体吐出ヘッドに液体を供給するための供給流路と、前記供給流路から分岐する、液体中の気体を排出するための排気流路と、前記排気流路の開口が形成された排気面と、を有する流路部材と、
    前記排気流路に設けられたバルブと、をさらに備え、
    前記メンテナンス装置は、
    前記開口を覆うための排気キャップと、
    前記駆動源から前記伝達機構を介して動力が伝達される、前記バルブの開閉を行うためのバルブ開閉機構と、
    前記排気キャップを、前記開口を覆うために前記排気面に接触したキャッピング状態と、前記排気面から離れたアンキャッピング状態との間で切り換えるためのキャッピング切換機構と、
    前記排気キャップと接続される吸引ポンプと、を有し、
    前記制御装置によって制御される、前記キャッピング切換機構を駆動するための切換駆動部、をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記メンテナンス処理において、前記切換駆動部を制御して、前記キャッピング切換機構に、前記排気キャップを前記キャッピング状態にさせ、前記駆動源を制御して、前記バルブ開閉機構に前記バルブを開かせたうえで、前記吸引ポンプを駆動させる排気パージ、を含む前記メンテナンス動作を行わせ、
    前記不良解消処理において、前記切換駆動部を制御して、前記キャッピング切換機構に、前記排気キャップを前記キャッピング状態に維持させたまま、前記駆動源を制御して前記不良解消動作を行わせ、
    前記不良解消動作を行わせたときに、前記メンテナンス動作の一部である、前記バルブ開閉機構に前記バルブを開かせる動作が行われてしまうことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記カウント処理でカウントされた前記不良解消処理の回数が前記所定回数以下の場合に、前記不良解消処理の実行後に前記判定処理を再度実行し、
    前記伝達機構に動作不良が発生している、と再度の前記判定処理で判定されたときに、前記排気キャップを前記キャッピング状態に維持させたまま、前記不良解消処理を再度実行し、
    前記カウント処理において、
    前記キャッピング処理の実行後、最初に実行される前記不良解消処理の実行回数をカウントし、前記キャッピング処理の実行後、前記排気キャップが前記アンキャッピング状態になるまでに複数回の前記不良解消処理が実行された場合の、前記最初に実行される前記不良解消処理以外の2回目以降の前記不良解消処理の実行回数をカウントしないことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記制御装置は、
    最後に前記メンテナンス処理が実行されてからの経過時間を計測する時間計測処理、をさらに実行し、
    前記時間計測処理で計測された経過時間が所定時間を超えたときにも、前記メンテナンス処理を実行することを特徴とする請求項2又は3に記載の記録装置。
  5. 前記制御装置は、
    前記カウント処理でカウントされた前記不良解消処理の実行回数が前記所定回数を超えているときに、前記不良解消処理の実行後に実行する前記メンテナンス処理において、前記時間計測処理で計測された経過時間が所定時間を超えたときに実行する前記メンテナンス処理よりも、前記排気パージでの吸引ポンプによる吸引量を多くさせることを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記伝達機構は、前記メンテナンス機構に力を付与するためのカムを有し、
    前記センサは、前記カムの動作を検出するためのセンサであり、
    前記制御装置は、
    前記不良解消処理において、
    前記センサからの信号に基づいて前記駆動源を制御して、前記カムを所定の原点位置まで移動させる原点合わせ処理を実行することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の記録装置。
  7. 前記制御装置は、
    前記センサからの信号に基づいて、前記伝達機構に動作不良が発生する直前の前記カムの位置に関する位置情報を取得する位置情報取得処理、をさらに実行し、
    前記不良解消処理において、
    前記原点合わせ処理の後、前記センサからの信号と前記位置情報とに基づいて前記駆動源を制御して、前記カムを、動作不良が発生する直前の位置まで移動させるカム復帰処理、をさらに実行することを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
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