JP2017177377A - 電源制御装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リレー接点の寿命が短くなることを抑制すること。
【解決手段】商用交流電源550からの極性の異なる2本の電力供給路のそれぞれに配置され、電力供給路を接続又は切断するリレー801及びリレー802と、扉の開閉状態を検知する扉開閉検知回路871と、扉の開閉状態に応じて、リレー801及びリレー802の制御を行う制御部110と、を備え、制御部110は、扉開閉検知回路871が扉の第1の状態から第2の状態への変化を検知した場合、リレー801及びリレー802のうち、前回、第2の状態への変化を検知した際に先に制御を行ったリレーとは異なるリレーの制御を先に行う(S201〜S210、S301〜S310)。
【選択図】図5
【解決手段】商用交流電源550からの極性の異なる2本の電力供給路のそれぞれに配置され、電力供給路を接続又は切断するリレー801及びリレー802と、扉の開閉状態を検知する扉開閉検知回路871と、扉の開閉状態に応じて、リレー801及びリレー802の制御を行う制御部110と、を備え、制御部110は、扉開閉検知回路871が扉の第1の状態から第2の状態への変化を検知した場合、リレー801及びリレー802のうち、前回、第2の状態への変化を検知した際に先に制御を行ったリレーとは異なるリレーの制御を先に行う(S201〜S210、S301〜S310)。
【選択図】図5
Description
本発明は、電源の供給遮断を行う電源制御装置及び該電源制御装置を用いて記録材に画像形成を行う複写機、プリンタ等の画像形成装置に関する。
近年、画像形成装置の省エネルギー化が進み、動作時や待機時の電力の低減だけでなく、欧州の法令であるErP指令Lot6に代表されるように、電源オフ時やスリープモード時の電力の低減も重要な課題となっている。
従来、装置に商用交流電源から交流電圧が入力される一般的な回路構成では、商用交流電源ラインに配置されるノイズフィルタ回路は、リレーのような電源の接続/切断装置の上流側(商用交流電源側)に配置される(例えば、特許文献1参照)。ノイズフィルタ回路は、一般的に、コモンモードチョークコイル、Xコンデンサ、及び放電抵抗から構成される。放電抵抗は、電源プラグを商用交流電源から抜いた際に、安全規格で定められた所定の時間内にXコンデンサの残留電荷を放電させるためのものである。そのため、放電抵抗は、ノイズフィルタ回路に必須の構成であり、削除することは困難である。また、Xコンデンサは、アクロス・ザ・ライン・コンデンサの略であり、商用交流電源ラインのホット側とニュートラル側との間に配置される、ノイズ除去を目的としたコンデンサである。Xコンデンサの容量にもよるが、一般的に放電抵抗は、抵抗値が100kΩ〜500kΩ程度の定数のものが選定される。商用交流電源から装置に電力供給されている間、放電抵抗には常に電流が流れているため、放電抵抗による電力損失が発生する。放電抵抗の抵抗値が上述した範囲であり、かつ入力電圧がAC(交流)200Vである場合には、放電抵抗による電力損失は0.08W〜0.4Wとなり、プラグイン状態における電源オフ時やスリープモード時において、無視できない損失となる。放電抵抗は、上述したように安全規格で定められた放電時間を遵守するために必要なものであるため、抵抗値をむやみに大きくしたり、放電抵抗そのものを削除したりすることは困難である。そこで、リレーの下流側にノイズフィルタ回路を配置し、電源オフ時やスリープモード時にリレーをオフして、放電抵抗に電流が流れないようにすることで、放電抵抗による電力損失を抑えることが可能になる。
ところで、従来、画像形成装置では、安全保護のためにインターロック回路を搭載している機種がある。具体的には、画像形成装置の前扉などの開閉に連動するようにして配備されたドアスイッチ(インターロックスイッチ)の状態に応じて、例えばモータなどの駆動装置に供給される直流電圧や、定着器に供給される交流電圧を遮断する。これにより、画像形成装置の動作中に扉を開けた場合でも、感電事故等の発生を未然に防止することができ、画像形成装置を安全規格で定められている安全な状態に保つことができる。特に、定着器には、商用交流電源から直接、電力が供給される構成であるため、交流電源のホット側とニュートラル側の両方が遮断されるように構成されていることが一般的である。近年、商用交流電源を遮断するリレーの駆動電圧として、インターロック回路を経由して供給される電圧を用いる構成が一般的となっている。
しかし、上述したように、リレーの下流側にノイズフィルタ回路を配置すると、必然的にXコンデンサもリレーの下流側に配置されることになり、リレーのオン時にXコンデンサへの突入電流が発生してしまう。リレー接点は、その表面状態が劣化し、接点が溶着あるいは接触不良となった時点が、リレー接点の寿命(使用可能な保証期間)とされている。特に、リレー接点の表面を劣化させる主な要因は、リレーのオン/オフ時に発生するアーク放電である。そして、突入電流量が大きくなると、リレーがオンする際に発生するアーク放電量も大きくなる。
また、上述したように、商用交流電源から定着器への電力供給路に設けられたリレーがインターロック回路で構成されている場合は、画像形成装置の扉開閉時に、リレーがオン/オフされる。即ち、扉の開閉が行われるたびに、商用交流電源のホット側、ニュートラル側のリレーが同時にオン/オフされることになり、過大なアーク放電が発生し、リレー接点の寿命を短くしている。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、リレー接点の寿命が短くなることを抑制することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)交流電源からの極性の異なる2本の電力供給路のそれぞれに配置され、前記電力供給路を接続又は切断する第1のリレー及び第2のリレーと、扉の開閉状態を検知する検知手段と、前記扉の開閉状態に応じて、前記第1のリレー及び前記第2のリレーの制御を行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記検知手段が前記扉の第1の状態から第2の状態への変化を検知した場合、前記第1のリレー及び前記第2のリレーのうち、前回、第2の状態への変化を検知した際に先に制御を行ったリレーとは異なるリレーの制御を先に行うことを特徴とする電源制御装置。
(2)トナー像を形成し、記録材に前記トナー像を転写する画像形成手段と、転写された前記トナー像を前記記録材に定着させる定着装置と、前記(1)に記載の電源制御装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、リレー接点の寿命が短くなることを抑制することができる。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[実施の形態]
[画像形成装置の構成]
図1は、本実施の形態の画像形成装置を適用したフルカラープリンタ100の概略構成を示す断面図である。図1に示すように、本実施の形態のフルカラープリンタ100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色の画像をそれぞれ形成する4つの画像形成部1Y、1M、1C、1Bkを備えている。これら4つの画像形成部1Y、1M、1C、1Bkは、一定の間隔で一列に配置されている。
[画像形成装置の構成]
図1は、本実施の形態の画像形成装置を適用したフルカラープリンタ100の概略構成を示す断面図である。図1に示すように、本実施の形態のフルカラープリンタ100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色の画像をそれぞれ形成する4つの画像形成部1Y、1M、1C、1Bkを備えている。これら4つの画像形成部1Y、1M、1C、1Bkは、一定の間隔で一列に配置されている。
各画像形成部1Y、1M、1C、1Bkには、それぞれ、ドラム型の電子写真感光体である感光ドラム2a、2b、2c、2dが設置されている。なお、添え字a、b、c、dは、それぞれトナーの色、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応しており、以下では、必要な場合を除き、省略する。各感光ドラム2の周囲には、一次帯電器3、現像装置4、転写ローラ5、ドラムクリーナ装置6がそれぞれ配置されている。そして、一次帯電器3と現像装置4との間の下方には、レーザ露光装置7が設置されている。
各感光ドラム2は、不図示の駆動装置によって、図中矢印方向(時計回り方向)に所定のプロセススピードで回転駆動される。一次帯電器3は、それぞれ、不図示の帯電高圧電源から印加される帯電電圧によって、各感光ドラム2a〜2dの表面を負極性の所定電位に均一に帯電する。現像装置4a、4b、4c、4dには、各々イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのトナーが収納されており、現像装置4a〜4dは各々レーザ露光装置7により感光ドラム2a〜2d上に形成された静電潜像に各色のトナーを付着させて現像(可視像化)する。
レーザ露光装置7は、画像情報の信号に応じてレーザ光を出射するレーザ素子、回転多面鏡、反射ミラー等によって構成される。レーザ露光装置7は、一次帯電器3a〜3dによって帯電された感光ドラム2a〜2dの表面を露光することで、感光ドラム2a〜2dの表面上に画像情報に応じた各色の静電潜像を形成する。
転写ローラ5a〜5dは、一次転写部32a〜32dにおいて、中間転写ベルト8を介して感光ドラム2a〜2dに当接可能に配置されている。ドラムクリーナ装置6a〜6dは、中間転写ベルト8に転写されず、感光ドラム2a〜2d上に残ったトナーを除去するためのクリーニングブレード等を有している。
中間転写ベルト8は、感光ドラム2a〜2dの上面側に配置され、二次転写対向ローラ10とテンションローラ11との間に張架され、矢印A方向に回転する。二次転写対向ローラ10は、中間転写ベルト8に駆動力を付与し、二次転写部34において、中間転写ベルト8を介して二次転写ローラ12と当接可能に配置されている。テンションローラ11は、二次転写対向ローラ10と、一次転写部32a〜32dを挟んで対向する側に配置され、中間転写ベルト8に張力を付与する。また、二次転写部34よりも、記録材である転写材Pの搬送方向の下流側には、定着装置16が設置されている。
[画像形成動作]
次に、本実施の形態のフルカラープリンタ100が実行する画像形成動作について説明する。画像形成開始信号が発生すると、各画像形成部1Y、1M、1C、1Bkの各感光ドラム2a〜2dは、所定のプロセススピードで回転を開始する。そして、各感光ドラム2a〜2dの表面はそれぞれ、一次帯電器3a〜3dによって一様に負極性に帯電される。レーザ露光装置7は、外部から入力されるカラー色分解された画像信号に応じたレーザ光をレーザ素子から出射する。このレーザ光は、回転多面鏡、反射ミラー等を経由して、各感光ドラム2a〜2dの表面を露光し、その結果、各感光ドラム2a〜2d上には各色の静電潜像が形成される。
次に、本実施の形態のフルカラープリンタ100が実行する画像形成動作について説明する。画像形成開始信号が発生すると、各画像形成部1Y、1M、1C、1Bkの各感光ドラム2a〜2dは、所定のプロセススピードで回転を開始する。そして、各感光ドラム2a〜2dの表面はそれぞれ、一次帯電器3a〜3dによって一様に負極性に帯電される。レーザ露光装置7は、外部から入力されるカラー色分解された画像信号に応じたレーザ光をレーザ素子から出射する。このレーザ光は、回転多面鏡、反射ミラー等を経由して、各感光ドラム2a〜2dの表面を露光し、その結果、各感光ドラム2a〜2d上には各色の静電潜像が形成される。
そして、現像装置4aに感光ドラム2aの帯電極性(負極性)と同極性の現像電圧が印加されることにより、感光ドラム2a上に形成された静電潜像にイエローのトナーが付着し、イエローのトナー像として可視像化される。このイエローのトナー像は、転写ローラ5aに一次転写電圧(トナーと逆極性(正極性))が印加されることにより、感光ドラム2aと転写ローラ5aとの間の一次転写部32aにて、駆動されている中間転写ベルト8上に転写される。このとき、中間転写ベルト8に転写されず、感光ドラム2a上に残ったトナーは、ドラムクリーナ装置6aに設けられたクリーナブレード等により掻き落とされ、回収される。
続いて、イエローのトナー像が転写された中間転写ベルト8は、画像形成部1M側に移動する。そして画像形成部1Mにおいても、上述した画像形成部1Yによる転写動作と同様の動作により、感光ドラム2bに形成されたマゼンタのトナー像は、一次転写部32bにて中間転写ベルト8上のイエローのトナー像上に重畳して転写される。
以下、同様にして、中間転写ベルト8上に重畳転写されたイエロー、マゼンタの各トナー像に、画像形成部1C、1Bkの感光ドラム2c、2dで形成されたシアン、ブラックのトナー像が、一次転写部32c、32dにて順次、重畳して転写される。その結果、中間転写ベルト8上にフルカラーのトナー像が形成される。
次に、中間転写ベルト8上のフルカラーのトナー像の先端が、二次転写対向ローラ10と二次転写ローラ12との間に構成される二次転写部34に移動するタイミングに合わせて、転写材Pが給紙される。転写材Pは、給紙カセット17、又は手差しトレイ20のいずれか選択された方から給紙され、搬送パス18を介して、レジストレーションローラ19により二次転写部34に搬送される。二次転写ローラ12に転写電圧(トナーと逆極性(正極性))が印加されることにより、中間転写ベルト8上に形成されたフルカラーのトナー像は、一括して、二次転写部34に搬送された転写材Pに転写される。
フルカラーのトナー像が転写された転写材Pは定着装置16に搬送され、定着装置16により、トナー像は加熱・加圧されて転写材Pの表面に定着される。トナー像が定着された転写材Pは、排紙ローラ21によって、フルカラープリンタ100上面の排紙トレイ22上に排出されて、一連の画像形成動作が終了する。なお、転写材Pに転写されず、中間転写ベルト8上に残ったトナー等は、ベルトクリーニング装置13によって除去されて回収される。以上が、片面画像形成時の画像形成動作である。本実施の形態のフルカラープリンタ100は両面画像形成機能も有しているが、本発明の要部ではないため、説明は省略する。
[制御部の構成]
図2は、本実施の形態のフルカラープリンタ100の制御部110とその周辺の構成を示すブロック図である。制御手段である制御部110は、CPU171を有し、CPU171は、本実施の形態のフルカラープリンタ100を統括的に制御する。制御部110は、更に、ROM174、RAM175、記憶手段である不揮発性メモリ176、及びI/Oポート173を有している。CPU171は、バスを介して、I/Oポート173、ROM174、RAM175、不揮発性メモリ176、画像形成制御部200、画像メモリ部300、及び外部I/F処理部400と接続されている。
図2は、本実施の形態のフルカラープリンタ100の制御部110とその周辺の構成を示すブロック図である。制御手段である制御部110は、CPU171を有し、CPU171は、本実施の形態のフルカラープリンタ100を統括的に制御する。制御部110は、更に、ROM174、RAM175、記憶手段である不揮発性メモリ176、及びI/Oポート173を有している。CPU171は、バスを介して、I/Oポート173、ROM174、RAM175、不揮発性メモリ176、画像形成制御部200、画像メモリ部300、及び外部I/F処理部400と接続されている。
ROM174には制御プログラムが格納されており、CPU171は、この制御プログラムを実行することにより、I/Oポート173を介して、順次入出力の制御を行ったり、画像形成動作を行ったりする。RAM175は、制御データを一時的に保持するための記憶領域や、制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。不揮発性メモリ176は、本実施の形態のカラープリンタの電源オフ時にも保持すべきデータを記憶する。I/Oポート173には、モータやクラッチ等の各種駆動負荷(不図示)や、転写材Pの位置などを検知するセンサ(不図示)が接続されている。更に、I/Oポート173には、電力供給回路500及び温度検知回路700が接続されている。
外部I/F処理部400は、PC(パーソナルコンピュータ)などの外部機器と、画像データや処理データなどの送受信処理を行う。画像メモリ部300は、外部I/F処理部400を介して受信された画像データを記憶する。画像形成制御部200は、画像メモリ部300から転送された画像データに基づいて、レーザ露光装置7が感光ドラム2上に静電潜像を形成するレーザ光を生成するための画像信号を生成する。
電力供給回路500は、定着装置16や定着装置16内に配置される定着ヒータへ商用交流電源550から入力された電力を供給する。温度検知回路700には、定着装置16内に配置された不図示の温度センサが接続され、温度センサからの検知信号に基づいて定着装置16の温度を検知する。電源装置800は、商用交流電源550から交流電圧が入力され、直流電圧を出力する。そして、制御部110には、電源装置800から出力された直流電圧が供給される。
制御部110のCPU171には、操作部172が接続されており、CPU171は、操作部172へ各種表示を行うとともに、操作部172からのキー入力を受け付ける。操作者は、操作部172を介して、画像形成動作モードや表示の切り替えをCPU171に指示する。CPU171は、本実施の形態のフルカラープリンタ100の状態や、キー入力により設定された画像形成動作モードを操作部172に表示する。
[画像形成装置の電源系統の構成]
図3は、フルカラープリンタ100の電源系統と制御を説明する図である。図3は、図2中の電源装置800の詳細な構成を示す図であり、同図には、電源装置800の他に、商用交流電源550、制御部110及び駆動負荷部830も記載されている。
図3は、フルカラープリンタ100の電源系統と制御を説明する図である。図3は、図2中の電源装置800の詳細な構成を示す図であり、同図には、電源装置800の他に、商用交流電源550、制御部110及び駆動負荷部830も記載されている。
電源スイッチ(以下、電源SWとする)812は、フルカラープリンタ100全体の電源オン/オフを行うメイン電源スイッチである。電源SW812を介して、商用交流電源550から交流電圧が電源装置800に入力される。電源装置800は、ノイズフィルタ部816、及びAC/DC電源装置806から構成されている。更に、ノイズフィルタ部816は、商用交流電源550の電力供給経路上のノイズを除去するためのものであり、放電抵抗817、Xコンデンサ818、コモンモードチョークコイル819により構成されている。AC/DC電源装置806は、商用交流電源550から交流電圧が入力され、直流電圧を生成し、制御部110に直流電圧を供給する電源である。なお、AC/DC電源装置806には、スリープモードなどの省エネルギーモード時にも商用交流電源550から交流電圧が供給される。そのため、AC/DC電源装置806に対するオン/オフ回数は、後述する電力供給回路500のACスイッチング回路850に対するオン/オフ回数に比べて、大幅に少ない。したがって、AC/DC電源装置806の上流側には、ACスイッチング回路850の上流側と異なり、リレーは設けられていない。
AC/DC電源装置806から供給される直流電圧は、2系統に分かれる。1つは、制御部110に直接供給される電圧である電圧Vaである。もう1つは、扉開閉によって接点が開閉し、電力供給路の接続、切断を行う、スイッチ手段であるインターロックスイッチ(以下、インターロックSW)860を経由して供給される電圧Vbである。電圧Vaは、制御部110の内部に有するDC/DC電源装置840で降圧され、CPU171やI/Oポート173に制御用の電圧Vcとして供給される。一方、電圧Vbは、制御部110内に設けられた電圧安定用のコンデンサ861を介し、駆動負荷部830へ供給される。駆動負荷部830は、フルカラープリンタ100の画像形成動作を制御するモータやクラッチ等の各種駆動負荷(不図示)である。CPU171は、画像形成動作の制御を行う際には、I/Oポート173を介して、駆動負荷部830を制御する信号831により、駆動負荷部830の駆動、駆動停止を行う。なお、AC/DC電源装置806から2系統の電圧が別々に出力される構成であってもよい。
扉開閉センサ870は、一般的なフォトセンサと、扉の開閉と同期して移動するメカフラグから構成されている。フォトセンサは、光を出射する出射部と、出射部からの光を受光する受光部とを有し、扉の開閉に応じて移動するメカフラグが出射部から出射される光を遮光、又は透過することにより、扉の開閉を検知する。検知手段である扉開閉検知回路871は、扉開閉センサ870から出力される信号に基づいて、扉が開いている場合にはLレベル(ローレベル)の信号を、扉が閉じている場合にはHレベル(ハイレベル)の信号を、I/Oポートを介してCPU171に出力する。
電力供給回路500は、商用交流電源550から定着装置16との間の電力供給路に設けられ、リレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)、ノイズフィルタ部811、ACスイッチング回路850等から構成されている。第1のリレーであるリレー801(リレーA)、第2のリレーであるリレー802(リレーB)は、ACスイッチング回路850を介して、定着装置16に商用交流電源550からの電力を供給する経路の接続、遮断を行うリレーである。リレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)は、商用交流電源550の極性の異なる2本の供給経路のそれぞれに1つずつ設置されている。リレー801(リレーA)の一端は、インターロックSW860の下流側から出力される電圧Vbに接続され、他端はリレー801(リレーA)を駆動するためのトランジスタ809のコレクタ端子に接続されている。トランジスタ809のエミッタ端子は接地され、ベース端子は、I/Oポート173に接続され、制御部110からリレーA用の制御信号814が入力される。同様に、リレー802(リレーB)の一端は、インターロックSW860の下流側から出力される電圧Vbに接続され、他端はリレー802(リレーB)を駆動するためのトランジスタ810のコレクタ端子に接続されている。トランジスタ810のエミッタ端子は接地され、ベース端子は、I/Oポート173に接続され、制御部110からリレーB用の制御信号815が入力される。
ノイズフィルタ部811は、商用交流電源550からの電力供給経路上のノイズを除去するための回路であり、ACスイッチング回路850の上流側に配置され、放電抵抗803、Xコンデンサ804、コモンモードチョークコイル805により構成されている。ACスイッチング回路850は、定着装置16と接続され、I/Oポート173を介して、制御部110からの制御信号851に応じて、定着装置16への電力供給、電力供給の停止を行う。
次に、図3の動作について説明する。電源SW812がオンされて、AC/DC電源装置806に商用交流電源550から交流電圧が供給されると、AC/DC電源装置806は直流電圧を出力し、制御部110に供給する。これにより、制御部110が起動すると、ハイレベルのリレーAを制御する制御信号814、リレーBを制御する制御信号815を出力し、リレーA駆動用のトランジスタ809、リレーB駆動用のトランジスタ810をそれぞれオン状態にする。これにより、リレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)がオンされ、商用交流電源550からは、ノイズフィルタ部811を介し、ACスイッチング回路850に電力が供給される。そして、制御部110は、画像形成動作を行う際には、定着装置16に配置された定着ヒータを所定の温度に調整するため、I/Oポート173を介して、ACスイッチング回路850に、定着装置16への電力供給を指示する制御信号851を出力する。これにより、商用交流電源550から定着装置16への電力供給が行われる。一方、制御部110は、画像形成動作を行わない場合には、定着装置16への電力供給を停止するため、I/Oポート173を介して、ACスイッチング回路850に、定着装置16への電力供給の停止を指示する制御信号851を出力する。
[リレーの制御シーケンス]
図4は、図3に示す電力供給回路500のリレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)の制御シーケンスを示すフローチャートである。電源SW812がオンされて、制御部110が起動されると、制御部110により、図4に示す電源制御処理が実行される。
図4は、図3に示す電力供給回路500のリレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)の制御シーケンスを示すフローチャートである。電源SW812がオンされて、制御部110が起動されると、制御部110により、図4に示す電源制御処理が実行される。
ステップ(以下、Sという)101では、制御部110は、I/Oポート173を介して、扉開閉検知回路871から出力される、扉の開閉状態を示す検知信号(扉開閉検知信号)を取得する。なお、制御部110は、検知信号の取得を所定の周期(例えば2ms(ミリ秒)周期)で行うものとする。S102では、制御部110は、取得した検知信号から、扉が開いているかどうかを判断する。制御部110は、検知信号がLレベル(ローレベル)の場合には、扉が開いていると判断し、処理をS103に進め、検知信号がLレベル(ローレベル)ではない(ハイレベルである)場合には、扉が開いていない(閉じている)と判断し、処理をS101に戻す。S103では、制御部110は、リレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)をオフする処理を行い、処理をS104に進める。S103の処理の詳細については、後述する。
S104では、制御部110は、I/Oポート173を介して、扉開閉検知回路871から出力される、扉の開閉状態を示す検知信号を取得する。なお、制御部110は、検知信号の取得を所定の周期(例えば2ms(ミリ秒)周期)で行うものとする。S105では、制御部110は、取得した検知信号から、扉が閉じているかどうかを判断する。制御部110は、検知信号がHレベル(ハイレベル)の場合には、扉が閉じていると判断し、処理をS106に進め、検知信号がHレベル(ハイレベル)ではない(ローレベルである)場合には、扉が閉じていない(開いている)と判断し、処理をS104に戻す。S106では、制御部110は、リレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)をオンする処理を行い、処理をS101に戻す。S106の処理の詳細については、後述する。
[リレーのオフ制御]
続いて、図4のS103の処理について、図5(a)を用いて説明する。図5(a)は、電力供給回路500のリレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)のオフ制御を行う制御シーケンスを示すフローチャートである。図5(a)の処理は、図4のS103の処理を実行する際に起動されて、制御部110により実行され、処理が終了すると、図4のS104の処理に戻る。
続いて、図4のS103の処理について、図5(a)を用いて説明する。図5(a)は、電力供給回路500のリレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)のオフ制御を行う制御シーケンスを示すフローチャートである。図5(a)の処理は、図4のS103の処理を実行する際に起動されて、制御部110により実行され、処理が終了すると、図4のS104の処理に戻る。
S201では、制御部110は、前回、扉が開いていることを検知した際に、先にリレーオフ制御を行ったリレーの情報を、不揮発性メモリ176から読み出す。S202では、制御部110は、不揮発性メモリ176から読み出した情報に基づいて、前回、先にオフ制御を行ったリレーがリレー801(リレーA)であるかどうか判断し、今回、先にオフ制御を行うリレーの決定を行う。制御部110は、先にオフ制御を行ったリレーがリレー801(リレーA)であると判断した場合には、処理をS203に進め、先にオフ制御を行ったリレーはリレー801(リレーA)ではない(リレーBである)と判断した場合には、処理をS207に進める。
S203では、制御部110は、I/Oポート173を介して、ローレベルのリレーB用の制御信号815をリレー802(リレーB)に出力し、リレー802(リレーB)をオフ状態にする。S204では、制御部110は、リレー802(リレーB)の接点が安定して開いた状態(オフ状態)になるのを確実にするため、第1の時間間隔である5ms(ミリ秒)経過したかどうかを判断する。制御部110は、5ms経過していないと判断した場合には処理をS204に戻し、5ms経過していると判断した場合には処理をS205に進める。なお、制御部110は、不図示のタイマを有し、タイマのタイマ値を参照して、5msが経過したことを検知するものとする。S205では、制御部110は、I/Oポート173を介して、ローレベルのリレーA用の制御信号814をリレー801(リレーA)に出力し、リレー801(リレーA)をオフ状態にする。S206では、制御部110は、不揮発性メモリ176に、今回、先にリレーオフ制御を行ったリレーの情報として、リレー802(リレーB)の情報を格納し、処理を終了する。
S207では、制御部110は、I/Oポート173を介して、ローレベルのリレーA用の制御信号814をリレー801(リレーA)に出力し、リレー801(リレーA)をオフ状態にする。S208では、制御部110は、リレー801(リレーA)の接点が安定して開いた状態(オフ状態)になるのを確実にするため、第1の時間間隔である5ms(ミリ秒)経過したかどうかを判断する。制御部110は、5ms経過していないと判断した場合には処理をS208に戻し、5ms経過したと判断した場合には処理をS209に進める。なお、制御部110は、不図示のタイマを有し、タイマのタイマ値を参照して、5msが経過したことを検知するものとする。S209では、制御部110は、I/Oポート173を介して、ローレベルのリレーB用の制御信号815をリレー802(リレーB)に出力し、リレー802(リレーB)をオフ状態にする。S210では、制御部110は、不揮発性メモリ176に、今回、先にリレーオフ制御を行ったリレー情報として、リレー801(リレーA)の情報を格納し、処理を終了する。
[リレーオフ制御時のタイミングチャート]
図6[A]は、図5(a)のS202においてNの場合、即ち、不揮発性メモリ176に前回、先にオフ制御されたリレーの情報として、リレー802(リレーB)が記憶されていた場合のタイミングチャートである。図6[A]において、(a)は、商用交流電源550の交流電圧の波形を示し、縦軸は電圧を示している。(b)は、扉開閉検知回路871から出力される扉開閉検知信号872を示し、H(ハイレベル)は、扉が閉状態(閉じている状態)を示し、L(ローレベル)は、扉が開状態(開いている状態)を示す。なお、扉の閉状態、閉状態を、それぞれ第1の状態、第2の状態(又は第2の状態、第1の状態)ともいう。(c)は、電圧Vbの電圧波形を示し、縦軸は電圧を示し、電圧V_moveは、リレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)が動作するための最低電圧を示す。(d)は、リレー801(リレーA)を制御する制御信号814の信号状態を示しており、H(ハイレベル)は、リレー801(リレーA)をオン(ON)状態にする制御指示を、L(ローレベル)は、リレー801(リレーA)をオフ状態にする制御指示を示す。(e)は、リレー802(リレーB)を制御する制御信号815の信号状態を示しており、H(ハイレベル)は、リレー802(リレーB)をオン(ON)状態にする制御指示を、L(ローレベル)は、リレー802(リレーB)をオフ状態にする制御指示を示す。なお、(a)〜(e)の横軸は、時間を示し、T1〜T5は時刻を示している。
図6[A]は、図5(a)のS202においてNの場合、即ち、不揮発性メモリ176に前回、先にオフ制御されたリレーの情報として、リレー802(リレーB)が記憶されていた場合のタイミングチャートである。図6[A]において、(a)は、商用交流電源550の交流電圧の波形を示し、縦軸は電圧を示している。(b)は、扉開閉検知回路871から出力される扉開閉検知信号872を示し、H(ハイレベル)は、扉が閉状態(閉じている状態)を示し、L(ローレベル)は、扉が開状態(開いている状態)を示す。なお、扉の閉状態、閉状態を、それぞれ第1の状態、第2の状態(又は第2の状態、第1の状態)ともいう。(c)は、電圧Vbの電圧波形を示し、縦軸は電圧を示し、電圧V_moveは、リレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)が動作するための最低電圧を示す。(d)は、リレー801(リレーA)を制御する制御信号814の信号状態を示しており、H(ハイレベル)は、リレー801(リレーA)をオン(ON)状態にする制御指示を、L(ローレベル)は、リレー801(リレーA)をオフ状態にする制御指示を示す。(e)は、リレー802(リレーB)を制御する制御信号815の信号状態を示しており、H(ハイレベル)は、リレー802(リレーB)をオン(ON)状態にする制御指示を、L(ローレベル)は、リレー802(リレーB)をオフ状態にする制御指示を示す。なお、(a)〜(e)の横軸は、時間を示し、T1〜T5は時刻を示している。
次に、図6[A]のタイミングチャートについて説明する。時刻T1で、扉が開かれると、扉開閉検知回路871から出力される扉開閉検知信号872は、Hレベル(扉が閉状態)からLレベル(扉が開状態)に遷移する。制御部110は、一定の周期(ここでは2ms(ミリ秒)の周期とする)で扉開閉検知信号872の状態を取得する。そして、制御部110は、時刻T1から2ms以内の時刻T2で信号状態の変化を検知すると、不揮発性メモリ176より前回、先にリレーオフ制御を行ったリレー情報を読み出す(図5(a)のS201)。制御部110は、今回、先にリレーオフ制御を行うリレーをリレー801(リレーA)と決定する(図5(a)のS202)。
そして、制御部110は、時刻T2で、リレー801(リレーA)を制御する制御信号814をLレベルにし、リレー801(リレーA)をオフする制御を行う(図5(a)のS207)。これにより、リレー801(リレーA)は、時刻T2から5ms以内に接点が開き、オフ状態となる。即ち、(a)に示す商用交流電源550の電圧波形の斜線部で示す時刻T3まで、リレーの下流側に商用交流電源550の交流電圧が伝達されている状態になる。なお、アーク放電量は、リレーがオフされる直前にリレー接点に流れていた電流が大きいほど、放電量が大きくなる傾向にある。そのため、ここでは、最初にオフ状態となるリレー801(リレーA)の方が、後でオフ状態となるリレー802(リレーB)の接点よりも損傷し易いことになる。
次に、制御部110は、時刻T2から5ms経過(図5(a)のS208)した時刻T3で、リレー802(リレーB)を制御する制御信号815をLレベルにし、リレー802(リレーB)をオフする制御を行う(図5(a)のS209)。リレー802(リレーB)は、時刻T3から5ms以内の時刻T4に接点が開き、オフ状態となる。このとき、Xコンデンサ804(図3)には、まだ電荷が残留しているため、リレー802(リレーB)をオフした際にも、微小な電流が流れ、リレー802(リレーB)の接点は軽微に損傷することになる。
この後、電圧Vbは、電圧安定用のコンデンサ861(図3)に充電された電荷が駆動負荷部830によって放電される。そして、時刻T5において、リレー801(リレーA)やリレー802(リレーB)が動作するのに必要な最低電圧である所定の電圧以下(電圧V_move以下)となる。そのため、図5(a)で詳細について説明した、リレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)をオフ状態にする図4のS103のリレーオフ制御は、時刻T1で扉が開いてから、時刻T5までの間に処理を終了させなければならない。時刻T5を過ぎると、リレー801(リレーA)、及びリレー802(リレーB)を駆動するための電圧Vbが、所定の電圧以下(電圧V_move以下)となり、どちらのリレーが先にオフされるかがわからない不定の状態になってしまう。その結果、例えばリレー801(リレーA)ばかりが先にオフされてしまい、リレー802(リレーB)に比べ、リレー接点の損傷が大きくなる場合が懸念される。そのため、図5(a)のS204、S208におけるリレー接点が安定するまでの待ち時間(5ms)は、比較的短い時間が要求される。
[リレーのオン制御]
続いて、図4のS106の処理について、図5(b)を用いて説明する。図5(b)は、電力供給回路500のリレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)のオン制御を行う制御シーケンスを示すフローチャートである。図5(b)の処理は、図4のS106の処理を実行する際に起動されて、制御部110により実行され、処理が終了すると、図4のS104の処理に戻る。
続いて、図4のS106の処理について、図5(b)を用いて説明する。図5(b)は、電力供給回路500のリレー801(リレーA)、リレー802(リレーB)のオン制御を行う制御シーケンスを示すフローチャートである。図5(b)の処理は、図4のS106の処理を実行する際に起動されて、制御部110により実行され、処理が終了すると、図4のS104の処理に戻る。
S301では、制御部110は、前回、扉が閉じていることを検知した際に、先にリレーオン制御を行ったリレーの情報を、不揮発性メモリ176から読み出す。S302では、制御部110は、不揮発性メモリ176から読み出した情報に基づいて、先にオン制御を行ったリレーがリレー801(リレーA)であるかどうかを判断する。制御部110は、先にオン制御を行ったリレーがリレー801(リレーA)であると判断した場合には、処理をS303に進め、先にオン制御を行ったリレーはリレー801(リレーA)ではない(リレーBである)と判断した場合には、処理をS307に進める。
S303では、制御部110は、I/Oポート173を介して、ハイレベルのリレーB用の制御信号815をリレー802(リレーB)に出力し、リレー802(リレーB)をオン状態にする。S304では、制御部110は、リレー802(リレーB)の接点が安定して閉じた状態(オン状態)になるのを確実にするため、第2の時間間隔である20ms(ミリ秒)経過したかどうかを判断する。制御部110は、20ms経過していないと判断した場合には処理をS304に戻し、20ms経過したと判断した場合には処理をS305に進める。なお、制御部110は、不図示のタイマを有し、タイマのタイマ値を参照して、20msが経過したことを検知するものとする。また、前述した第1の時間間隔(5ms)は、第2の時間間隔(20ms)よりも短い。S305では、制御部110は、I/Oポート173を介して、ハイレベルのリレーA用の制御信号814をリレー801(リレーA)に出力し、リレー801(リレーA)をオン状態にする。S306では、制御部110は、不揮発性メモリ176に、今回、先にリレーオン制御を行ったリレー情報として、リレー802(リレーB)の情報を格納し、処理を終了する。
S307では、制御部110は、I/Oポート173を介して、ハイレベルのリレーA用の制御信号814をリレー801(リレーA)に出力し、リレー801(リレーA)をオン状態にする。S308では、制御部110は、リレー801(リレーA)の接点が安定して閉じた状態(オン状態)になるのを確実にするため、20ms(ミリ秒)経過したかどうかを判断する。制御部110は、20ms経過していないと判断した場合には処理をS308に戻し、20ms経過したと判断した場合には処理をS309に進める。なお、制御部110は、不図示のタイマを有し、タイマのタイマ値を参照して、20msが経過したことを検知するものとする。S309では、制御部110は、I/Oポート173を介して、ハイレベルのリレーB用の制御信号815をリレー802(リレーB)に出力し、リレー802(リレーB)をオン状態にする。S310では、制御部110は、不揮発性メモリ176に、今回、先にリレーオン制御を行ったリレー情報として、リレー801(リレーA)の情報を格納し、処理を終了する。
[リレーオン制御時のタイミングチャート]
図6[B]は、図5(b)のS302においてNの場合、即ち、不揮発性メモリ176に前回、先にオン制御されたリレーとして、リレー802(リレーB)が記憶されていた場合のタイミングチャートである。なお、図6[B]の(a)〜(e)に示す図の見方は、図6[A]の(a)〜(e)と同様であり、ここでの説明を省略する。また、図6[B]の(a)〜(e)の横軸は、時間を示し、T6〜T11は時刻を示している。
図6[B]は、図5(b)のS302においてNの場合、即ち、不揮発性メモリ176に前回、先にオン制御されたリレーとして、リレー802(リレーB)が記憶されていた場合のタイミングチャートである。なお、図6[B]の(a)〜(e)に示す図の見方は、図6[A]の(a)〜(e)と同様であり、ここでの説明を省略する。また、図6[B]の(a)〜(e)の横軸は、時間を示し、T6〜T11は時刻を示している。
次に、図6[B]のタイミングチャートについて説明する。時刻T6で、扉が閉じられると、扉開閉検知回路871から出力される扉開閉検知信号872は、Lレベル(扉が開状態)からHレベル(扉が閉状態)に遷移する。制御部110は、一定の周期(ここでは2ms(ミリ秒)の周期とする)で扉開閉検知信号872の状態を読み出す。そして、制御部110は、時刻T6から2ms以内の時刻T7で信号状態の変化を検知すると、不揮発性メモリ176より前回、先にリレーオン制御を行ったリレー情報を読み出す(図5(b)のS301)。制御部110は、今回、先にリレーオン制御を行うリレーをリレー801(リレーA)と判断する(図5(b)のS302)。
扉が閉じられたことにより、扉開閉によって接点が開閉するインターロックSW860の接点が閉じ、商用交流電源550から交流電圧が供給されることにより、電圧Vbの電圧が上昇し、時刻T6から約10msで電圧V_moveまで上昇する。そして、制御部110は、時刻T7から15ms後の時刻T9で、リレー801(リレーA)を制御する制御信号814をHレベルにし、リレー801(リレーA)をオンする制御を行う(図5(b)のS307)。時刻T7から時刻T9までの時間を15msとしている理由は、次の理由によるものである。即ち、先に制御を行うリレー801(リレーA)のオン制御は、リレー801(リレーA)を駆動する電圧Vbが、リレーが駆動可能な最低電圧である所定の電圧以上(電圧V_move以上)に達してから行うことが望ましいからである。そのため、扉が閉じた時刻T6から電圧Vbの電圧が電圧V_moveに達する時刻T8までの時間である10ms以上、待機させるためである。これにより、リレー801(リレーB)は、時刻T9から20ms以内の時刻T10に接点が閉じ、オン状態となる。このとき、Xコンデンサ804(図3)には微小な電流が流れるため、リレー801(リレーA)の接点は軽微に損傷することになる。
次に、制御部110は、時刻T9から20ms経過(図5(b)のS308)した時刻T10で、リレー802(リレーB)を制御する制御信号815をHレベルにし、リレー802(リレーB)をオンする制御を行う(図5(b)のS309)。リレー802(リレーB)は、時刻T10から20ms以内の時刻T11に接点が閉じ、オン状態となる。その結果、(a)に示す商用交流電源550の電圧波形の斜線部で示す時刻T11から、リレーの下流側に商用交流電源550の交流電圧が伝達される状態になる。
これにより、リレーの下流側の電源ライン間(ホット側−ニュートラル側間)の交流電圧が確定し、Xコンデンサ804の容量に応じた突入電流が流れ、アーク放電が大きくなる傾向にある。そのため、先にオン制御が行われるリレー801(リレーA)の接点よりも、後でオン制御が行われるリレー802(リレーB)の接点の方が損傷度合いは大きくなることになる。
なお、リレー801(リレーA)のON制御から、リレー802(リレーB)のON制御までの時間間隔は、リレー801(リレーA)の接点が完全に閉じる時間である20msを設けることが望ましい。一般的に、リレー素子は、接点が閉じる際はバウンスしながら閉じるが、接点を開く際にはバウンスが生じない。そのため、リレー接点を閉じる時間の方が接点を開く時間よりも長くかかることになる。したがって、図5(a)のS204、S208におけるWait時間は、図5(b)のS304、S308におけるWait時間より短く設定することが望ましい。
上述したように、本実施の形態では、扉の開閉に同期して、商用交流電源のホット側を遮断するリレーと、ニュートラル側を遮断するリレーのオン回数とオフ回数を平準化し、ほぼ均等になるように突入電流を流す。これにより、それぞれのリレーのオン/オフ回数は、扉の開閉に伴う装置のオン/オフ回数に比べて少なくなり、リレー接点寿命の延長を図ることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、リレー接点の寿命が短くなることを抑制することができる。
110 制御部
550 商用交流電源
801 リレー
802 リレー
871 扉開閉検知回路
550 商用交流電源
801 リレー
802 リレー
871 扉開閉検知回路
Claims (17)
- 交流電源からの極性の異なる2本の電力供給路のそれぞれに配置され、前記電力供給路を接続又は切断する第1のリレー及び第2のリレーと、
扉の開閉状態を検知する検知手段と、
前記扉の開閉状態に応じて、前記第1のリレー及び前記第2のリレーの制御を行う制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記検知手段が前記扉の第1の状態から第2の状態への変化を検知した場合、前記第1のリレー及び前記第2のリレーのうち、前回、第2の状態への変化を検知した際に先に制御を行ったリレーとは異なるリレーの制御を先に行うことを特徴とする電源制御装置。 - 前記扉の前記第1の状態から前記第2の状態への変化を検知した場合に、前記制御手段が先に制御を行ったリレーの情報を記憶する記憶手段を有し、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記第1のリレーと前記第2のリレーのどちらを先に制御するかを決定することを特徴とする請求項1に記載の電源制御装置。 - 前記交流電源と負荷との間の電力供給路に設けられ、前記扉の開閉に応じて、前記電力供給路を接続又は切断するスイッチ手段を備え、
前記第1のリレー及び前記第2のリレーを駆動するための電圧は、前記スイッチ手段を介して、前記交流電源から供給されることを特徴とする請求項2に記載の電源制御装置。 - 前記第1の状態は、前記扉が閉状態であり、
前記第2の状態は、前記扉が開状態であることを特徴とする請求項3に記載の電源制御装置。 - 前記制御手段は、前記検知手段が前記扉の閉状態から開状態への変化を検知した場合、前記第1のリレー及び前記第2のリレーをオフにし、前記電力供給路を切断することを特徴とする請求項4に記載の電源制御装置。
- 前記制御手段は、前記扉が閉状態から開状態になった場合には、前記電圧が所定の電圧以下に下がる前に、前記第1のリレー及び前記第2のリレーをオフにすることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記第1のリレーをオフにする制御と、前記第2のリレーをオフにする制御とを、第1の時間間隔をあけて行うことを特徴とする請求項6に記載の電源制御装置。
- 前記第1の時間間隔は、リレーが開いた状態で安定するまでの時間であることを特徴とする請求項7に記載の電源制御装置。
- 前記第1の状態は、前記扉が開状態であり、
前記第2の状態は、前記扉が閉状態であることを特徴とする請求項3に記載の電源制御装置。 - 前記制御手段は、前記検知手段が前記扉の開状態から閉状態への変化を検知した場合、前記第1のリレー及び前記第2のリレーをオンにし、前記電力供給路を接続することを特徴とする請求項9に記載の電源制御装置。
- 前記制御手段は、前記扉が開状態から閉状態になった場合には、前記電圧が所定の電圧以上に上がった後に、前記第1のリレー及び前記第2のリレーをオンにすることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記第1のリレーをオンにする制御と、前記第2のリレーをオンにする制御とを、第2の時間間隔をあけて行うことを特徴とする請求項11に記載の電源制御装置。
- 前記第2の時間間隔は、リレーが閉じた状態で安定するまでの時間であることを特徴とする請求項12に記載の電源制御装置。
- リレーが閉じた状態で安定するまでの前記時間は、リレーが開いた状態で安定するまでの時間よりも長いことを特徴とする請求項13の記載の電源制御装置。
- トナー像を形成し、記録材に前記トナー像を転写する画像形成手段と、
転写された前記トナー像を前記記録材に定着させる定着装置と、
請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の電源制御装置と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記交流電源からの電力供給路のノイズを除去するノイズフィルタ回路を有し、
前記ノイズフィルタ回路は、前記第1のリレー及び前記第2のリレーの下流に配置され、
前記定着装置は、前記ノイズフィルタ回路の下流に配置されることを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。 - 前記ノイズフィルタ回路は、前記電力供給路のノイズを除去するためのXコンデンサと、前記Xコンデンサの残留電荷を放電させるための放電抵抗と、を有することを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
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JP2016064113A JP2017177377A (ja) | 2016-03-28 | 2016-03-28 | 電源制御装置及び画像形成装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021021764A (ja) * | 2019-07-25 | 2021-02-18 | コニカミノルタ株式会社 | 電源装置及び画像形成装置 |
-
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- 2016-03-28 JP JP2016064113A patent/JP2017177377A/ja active Pending
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