JP2017176419A - 製剤デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、製剤デバイスが被覆部材から露出したことを検知できる製剤デバイスを提供すること。【解決手段】製剤デバイス1は、袋2と、袋2によって被覆される貼付製剤層32と、袋2によって遮光される太陽電池層33とを備える。貼付製剤層32は、袋2から露出可能である。太陽電池層33、貼付製剤層32が袋2から露出したときに、袋2から露出可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、製剤デバイスに関する。
従来、薬剤などの被包装物を包装する包装体の開封状況を管理することが知られている。
例えば、RFIDタグと、金属膜とを備える通信装置であり、金属膜は、被包装物が収容される包装袋の一部を構成し、包装袋の開封に伴って、金属膜のスリットの一部が形成された第1の部分及び金属膜のスリットの残部が形成された第2の部分が互いに分離され、第1及び第2の部分が互いに分離されると、第1の部分は、RFIDタグの第1の周波数帯とは異なる第2の周波数帯での通信用アンテナとして機能する通信装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。RFIDは、リーダーライター(受信器)のアンテナからの電磁波を、タグ側のアンテナで受ける際に生じる誘導電流によって、タグICの動作電力を得ている。
特開2015−60260号公報
しかし、特許文献1に記載の通信装置では、開封時のアンテナ切断が所定位置からずれると共振周波数がずれる場合があり、その場合には、IDタグが動作電力をリーダライタから得られないという不具合がある。
本発明の目的は、簡易な構成で、製剤デバイスが被覆部材から露出したことを精度よく検知できる製剤デバイスを提供することにある。
本発明(1)は、被覆部材と、前記被覆部材によって被覆される製剤と、前記被覆部材によって遮光される太陽電池とを備え、前記製剤は、前記被覆部材から露出可能であり、前記太陽電池は、前記製剤が前記被覆部材から露出したときに、前記被覆部材から露出可能である、製剤デバイスを含む。
製剤デバイスでは、製剤は、被覆部材によって被覆されており、また、太陽電池は、被覆部材によって遮光されるので、起電力を生じない。
そして、製剤は、被覆部材から露出可能であり、太陽電池は、製剤が被覆部材から露出したときに、被覆部材から露出可能であるので、製剤が被覆部材から露出したときに、太陽電池が被覆部材から露出されることができ、これによって、太陽電池は、起電力を生じる。従って、太陽電池で生じる上記した起電力を検知すれば、製剤が被覆部材から露出したことを検知することができる。さらに、太陽電池が、製剤デバイスの動作電力源(作動電源)としても機能することができる。そのため、この製剤デバイスは、安定して電力を確保できるため、製剤が袋から露出したことを精度よく検知することができる。
本発明(2)は、前記被覆部材は、袋であり、前記製剤および前記太陽電池は、前記袋に収容されている、(1)に記載の製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、被覆部材が袋であるので、構成が簡易である。
本発明(3)は、前記製剤および前記太陽電池は、前記袋から一体的に取り出し可能である、(2)に記載の製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、製剤および太陽電池は、袋から一体的に取り出し可能であるので、太陽電池を、製剤とともに、袋から取り出せる。そのため、製剤を袋から取り出すと同時に、太陽電池を袋から露出させて、起電力を生じさせることができる。
本発明(4)は、前記太陽電池は、前記製剤に設けられている、(3)に記載の製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、太陽電池は、製剤に設けられているので、構成が簡易である。
本発明(5)は、前記製剤は、前記袋から取り出し可能であり、前記製剤が前記袋から取り出されることによって、前記太陽電池は、露出される、(2)に記載の製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、製剤が袋から取り出されることによって、太陽電池は、露出されるので、太陽電池は、起電力を確実かつ簡易に生じることができる。
本発明(6)は、前記太陽電池は、前記袋に設けられている、(5)に記載の製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、太陽電池は、袋に設けられているので、構成が簡易である。
本発明(7)は、前記被覆部材は、剥離フィルムであり、前記剥離フィルムは、前記太陽電池および前記製剤に積層されている、(1)に記載の製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、被覆部材は、剥離フィルムであり、剥離フィルムは、太陽電池および製剤に積層されているので、剥離フィルムによって、製剤を被覆して保護するとともに、剥離フィルムによって、太陽電池を確実に遮光することができる。そして、剥離フィルムを製剤から剥離して、製剤を剥離フィルムから露出させたときに、剥離フィルムを太陽電池から剥離して、太陽電池が露出されれば、太陽電池が確実に起電力を生じることができる。そのため、製剤が剥離フィルムから露出したことを確実に検知することができる。
本発明(8)は、前記剥離フィルムは、前記太陽電池を遮光している第1フィルムと、
前記製剤を被覆している第2フィルムとを一体的に備える、(7)に記載の製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、第1フィルムと、第2フィルムとを一体的に備えるので、第2フィルムを製剤から剥離して、製剤を剥離フィルムから露出するときに、上記した第2フィルムを製剤から剥離する動作と、第1フィルムを太陽電池から剥離する動作とを連続して実施することができる。そのため、製剤を剥離フィルムから露出する動作と連動して、第1フィルムを太陽電池から剥離して、太陽電池を露出させることができる。そのため、製剤が剥離フィルムから露出したことを、迅速かつ確実に検知することができる。
本発明(9)は、前記剥離フィルムは、前記太陽電池を遮光している第1フィルムと、
前記製剤を被覆している第2フィルムとを別々に備える、(7)に記載の製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、剥離フィルムは、太陽電池を遮光している第1フィルムと、製剤を被覆している第2フィルムとを別々に備えるので、第1フィルムおよび第2フィルムのそれぞれを、太陽電池および製剤のそれぞれに応じたフィルム設計とすることができる。
本発明(10)は、前記被覆部材は、収容部と、前記収容部を閉塞する蓋部とを備えるPTP包装体であり、前記製剤および前記太陽電池は、前記収容部内に収容されている、(1)に記載の製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、被覆部材は、PTP包装体であるので、製剤を確実に包装することができる。そして、製剤をPTP包装体から取り出したときに、PTP包装体が開封されるので、収容部内に収容されている太陽電池は、露出する。これによって、太陽電池は、起電力を生じる。そのため、製剤をPTP包装体から取り出したことを確実に検知することができる。
本発明(11)は、前記太陽電池は、前記蓋部に設けられている、(10)に記載の製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、製剤が蓋部を突き破って取り出されるときに、蓋部に設けられている太陽電池が、露出する。すると、太陽電池が起電力を生じる。これによって、製剤が蓋部を突き破って取り出されたことを簡単に検知することができる。
本発明(12)は、前記太陽電池は、前記収容部に設けられている、(10)に記載の製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、製剤が蓋部を突き破って取り出されると、蓋部が開口されて、収容部に設けられている太陽電池が露出する。すると、太陽電池が起電力を生じる。これによって、製剤が蓋部を突き破って取り出されたことを簡単に検知することができる。
本発明(13)は、前記太陽電池に接続される発信デバイスをさらに備える、(1)〜(12)のいずれか一項に記載の製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、太陽電池で生じる起電力に基づいて、発信デバイスは、製剤が被覆部材から露出したことを示す信号を発信することができる。そのため、製剤が被覆部材から露出したことを遠隔で検知することができる。
本発明(14)は、未使用状態から使用準備状態を経て、個体に投与される使用状態となる製剤デバイスであって、前記製剤デバイスは、被覆部材と、製剤と、太陽電池とを備え、前記製剤デバイスが前記使用準備状態であるときは、前記製剤は、前記被覆部材によって被覆され、前記太陽電池は、前記被覆部材によって遮光されており、前記製剤デバイスが前記使用準備状態にあるときは、前記製剤および前記太陽電池は、前記被覆部材から露出する、製剤デバイスを含む。
この製剤デバイスによれば、製剤デバイスが未使用状態であるときは、製剤は、被覆部材によって被覆されているので、製剤を確実に保護することができる。また、太陽電池は、被覆部材によって遮光されているので、太陽電池は起電力を生じない。
そして、製剤を、被覆部材から露出する状態にするとき、すなわち、製剤デバイスを未使用状態から使用準備状態にするときに、太陽電池を被覆部材から露出させるので、太陽電池は、起電力を生じる。従って、太陽電池で生じる上記した起電力を検知すれば、製剤デバイスが未使用状態から使用準備状態になることを検知することができる。さらに、太陽電池が、製剤デバイスの動作電力源(作動電源)としても機能することができる。そのため、この製剤デバイスは、安定して電力を確保できるため、簡易な構成で、製剤デバイスが使用準備状態になることを精度よく検知することができる。
本発明の製剤デバイスは、簡易な構成で、製剤が被覆部材から露出したことを検知することができる。
また、本発明の製剤デバイスは、簡易な構成で、製剤デバイスが使用準備状態になることを検知することができる。
図1は、本発明の製剤デバイスの第1実施形態の一部切欠斜視図を示す。 図2は、図1に示す製剤デバイスを有する管理モジュールであって、製剤デバイスが袋に被覆されている管理モジュールの概略図を示す。 図3は、図1に示す製剤デバイスを有する管理モジュールであって、製剤デバイスが袋から露出した管理モジュールの概略図を示す。 図4は、本発明の製剤デバイスの第2実施形態を備える管理モジュールであって、製剤デバイスが袋に被覆されている管理モジュールの概略図を示す。 図5は、本発明の製剤デバイスの第2実施形態を備える管理モジュールであって、製剤デバイスが袋から露出した管理モジュールの概略図を示す。 図6は、図5に示す製剤デバイスの斜視図を示す。 図7は、本発明の製剤デバイスの第3実施形態の斜視図を示す。 図8は、図7に示す製剤デバイスを備える管理モジュールであって、貼付製剤層が剥離フィルムに被覆されている管理モジュールの概略図を示す。 図9は、図7に示す製剤デバイスを備える管理モジュールであって、貼付製剤層が剥離フィルムから露出した管理モジュールの概略図を示す。 図10は、本発明の製剤デバイスの第4実施形態の断面図を示す。 図11は、本発明の製剤デバイスの第5実施形態の斜視図を示す。 図12は、図11に示す製剤デバイスを備える管理モジュールであって、錠剤がPTP包装体に被覆されている管理モジュールの概略図を示す。 図13は、図11に示す製剤デバイスを備える管理モジュールであって、錠剤がPTP包装体から露出した管理モジュールの概略図を示す。 図14は、本発明の製剤デバイスの第6実施形態を備える管理モジュールであって、錠剤がPTP包装体に被覆されている管理モジュールの概略図を示す。 図15は、図14に示す製剤デバイスを備える管理モジュールであって、錠剤がPTP包装体から露出した管理モジュールの概略図を示す。
図2において、紙面上下方向は、上下方向(第1方向、厚み方向)であり、紙面上側が上側(第1方向一方側、厚み方向一方側)、紙面下側が下側(第1方向他方側、厚み方向他方側)である。
図2において、紙面左右方向は、左右方向(第1方向に直交する第2方向)であり、紙面左側が左側(第2方向一方側)、紙面右側が右側(第2方向他方側)である。
図2において、紙面奥行方向は、前後方向(第1方向および第2方向に直交する第3方向)であり、紙面手前側が前側(第3方向一方側)、紙面奥側が後側(第3方向他方側)である。
具体的には、各図の方向矢印に準拠する。
<第1実施形態>
1.管理モジュール
管理モジュール10は、図2に示すように、製剤デバイス1(後述)が袋2(後述)から露出したか否かを管理するモジュールである。管理モジュール10は、製剤デバイス1と、判断装置4とを備える。
2.製剤デバイス
製剤デバイス1は、袋2と、袋2に収容される貼付製剤ユニット3とを備える。
2−1.袋
袋2は、図2に示すように、略矩形平板(フィルム)形状を有する。袋2は、平面視において略同一サイズを有する上フィルム6および下フィルム7を重ね合わせ、それらの周端部を互いに接着することによって、得られる。
また、袋2は、遮光性を有する。具体的には、袋2は、例えば、PETなどからなる樹脂フィルムと、アルミニウムなどからなる金属フィルムとの積層フィルムである。
また、袋2は、第1切欠部21、第1切断線22、第2切欠部23、および、第2切断線24を有する。
第1切欠部21は、袋2の後端縁における左端部に設けられている。第1切欠部21は、袋2の後端面から前方に向かって切り欠かれた形状を有する。第1切欠部21は、平面視略三角形状を有する。
第1切断線22は、上フィルム6の上面に描画されたパターンである。第1切断線22は、第1切欠部21の前端縁から前方に直線状に延び、袋2の前端縁に至る。
第2切欠部23は、袋2の右端縁における前端部に設けられている。第2切欠部23は、袋2の右端面から左方に向かって切り欠かれた形状を有する。第2切欠部23は、平面視略三角形状を有する。
第2切断線24は、上フィルム6の上面に描画されたパターンである。第2切断線24は、第2切欠部23の左端縁から左方に直線状に延び、袋2の左端縁に至る。第2切断線24は、平面視において、第1切断線22と交差(直交)している。
第1切断線22および第2切断線24は、平面視において、上フィルム6および下フィルム7の内面が互いに接着する接着部分45の内側に位置している。
2−2.貼付製剤ユニット
貼付製剤ユニット3は、可撓性のフィルム(シート)形状を有する。貼付製剤ユニット3は、前後方向および左右方向に延びる。貼付製剤ユニット3は、剥離フィルム31と、製剤の一例としての貼付製剤層32と、太陽電池の一例としての太陽電池層33および発信デバイスの一例としての発信器34とを順次備える。つまり、貼付製剤ユニット3は、剥離フィルム31と、その上に設けられる貼付製剤層32と、その上に設けられる太陽電池層33および発信器34とを備える。好ましくは、貼付製剤ユニット3は、剥離フィルム31と、貼付製剤層32と、太陽電池層33と、発信器34とのみからなる。
2−2−1.剥離シート
剥離フィルム31は、可撓性のフィルム(シート)形状を有する。剥離フィルム31は、前後方向および左右方向に延びる。剥離フィルム31は、貼付製剤ユニット3における下層を構成する。剥離フィルム31は、例えば、PETフィルムなどの合成樹脂フィルムである。剥離フィルム31の上面は、例えば、剥離処理されている。剥離フィルム31の厚みは、例えば、1μm以上であり、また、例えば、1000μm以下である。
2−2−2.貼付製剤層
貼付製剤層32は、個体の一例としての患者に貼付(投与)されるための層である。また、貼付製剤層32は、袋2が開封されたときに、袋2から露出可能である。貼付製剤層32は、可撓性のフィルム形状(シート形状)を有する。貼付製剤層32は、前後方向および左右方向に延びる。貼付製剤層32は、剥離フィルム31の上面全面に直接配置されている。貼付製剤層32は、貼付薬成分および感圧接着成分を含有する。
貼付薬成分は、経皮吸収用の薬剤であり、具体的には、鎮痛消炎剤、催眠鎮静剤、抗高血圧剤、降圧利尿剤、抗生物質、麻酔剤、抗菌剤、抗真菌剤、ビタミン剤、冠血管拡張剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、性ホルモン、抗鬱剤、脳循環改善剤、制吐剤、抗腫瘍剤、抗てんかん剤、抗アルツハイマー剤、抗パーキンソン剤、抗血栓剤、生体医薬などが挙げられる。貼付薬成分は、単独使用または2種以上併用することができる。
感圧接着成分は、貼付製剤層32に感圧接着性(粘着性)を付与する成分である。感圧接着成分としては、例えば、アクリル系感圧接着剤、ゴム系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤、ビニルエーテル系感圧接着剤、ビニルエステル系感圧接着剤、ポリエステル系感圧接着剤などが挙げられる。
貼付薬成分および感圧接着成分の含有割合は、貼付製剤層32が経皮吸収作用を奏し、かつ、貼付製剤層32の感圧接着性を損なわない範囲に設定される。具体的には、貼付薬成分の含有割合は、貼付製剤層32に対して、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.5質量%以上であり、また、例えば、60質量%以下、好ましくは、40質量%以下である。感圧接着成分の含有割合は、貼付薬成分の上記した含有割合の残部である。
なお、貼付製剤層32は、公知の添加成分を適宜の割合で含有することもできる。
また、貼付製剤層32は、貼付製剤層32の機械強度を保持するための、図示しない基材層を含むこともできる。
貼付製剤層32の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、50μm以上であり、また、例えば、1000μm以下、好ましくは、200μm以下、より好ましくは、100μm以下である。
2−2−3.太陽電池層
太陽電池層33は、貼付製剤層32が袋2から露出したときに袋2から露出可能である。太陽電池層33が露出するときにおいて、太陽電池層33は、光を受光することによって起電力を発生できる起電力発生デバイスである。太陽電池層33は、可撓性のフィルム(シート)形状を有する。太陽電池層33は、前後方向および左右方向に延びる。また、太陽電池層33は、貼付製剤層32の上面において、右端部を残す全面に直接配置されている。太陽電池層33は、次に説明する発信器34が設けられるスペースを残して、貼付製剤層32の上面に配置されている。太陽電池層33は、貼付製剤ユニット3における上層を構成する。また、太陽電池層33は、貼付製剤層32に接着される一方、袋2に対しては、相対移動可能である。そのため、太陽電池層33は、貼付製剤層32とともに袋2から取り出し可能である。剥離フィルム31は、結晶系や非晶系などのシリコン太陽電池、CIGSなどの化合物系太陽電池、色素増感などの有機系太陽電池、ペロブスカイト型太陽電池、量子ドット型太陽電池などからなる太陽電池である。太陽電池層33の厚みは、例えば、0.1μm以上であり、また、例えば、3000μm以下である。
2−2−4.発信器
発信器34は、製剤デバイス1が袋2から露出したときに、太陽電池層33において生じた起電力に基づいて、信号を発信する。発信器34は、前後方向に延びる。発信器34は、太陽電池層33の右端面に隣接している。また、発信器34は、貼付製剤層32の上面における右端部に配置されている。発信器34は、太陽電池層33とともに、貼付製剤ユニット3における上層を構成する。発信器34は、例えば、太陽電池層2において生じる起電力に基づく信号を生成する生成素子(図示せず)と、生成素子において生成された信号を無線発信できる発信アンテナ(図示せず)とを備える。
上記した貼付製剤ユニット3は、剥離フィルム31に、貼付製剤層32、太陽電池層33および発信器34を順次積層することにより、得られる。
そして、貼付製剤ユニット3を上フィルム6および下フィルム7で挟み込み、上フィルム6および下フィルム7の周端部を互いに接着することによって、製剤デバイス1が得られる。
3.判断装置
判断装置4は、例えば、袋2および貼付製剤ユニット3に対して、遠隔の位置に配置されている。具体的には、判断装置4は、管理者の管理下に配置される。管理者は、例えば、患者の家族、医療従事者などが挙げられる。また、管理者が医療従事者である場合、判断装置4は、医療センターなどの管理施設内に配置されている。
判断装置4は、受信器41と、CPU42と、報知装置43とを備える。受信器41は、例えば、発信器34から無線発信された信号を受信できる受信アンテナ(図示せず)と、受信アンテナが受信した信号を増幅する増幅器(図示せず)とを備える。CPU42は、貼付製剤ユニット3が、袋2から露出したか否かを判断する。報知装置43は、CPU42によって判断された結果を管理者に報知する報知装置(図示せず)を備える。報知装置としては、例えば、モニタ、スピーカなどが挙げられる。
4.管理モジュールによる製剤デバイスの管理
次に、管理モジュール10を用いて、製剤デバイス1を管理する方法について説明する。
4−1.未使用状態
まず、この方法では、未使用状態の製剤デバイス1を用意する。
製剤デバイス1は、室内照明に基づく照明光、太陽光などの自然光などの光に暴露される環境で使用される。
未使用状態は、図2に示すように、袋2がまだ開封されていない状態であって、貼付製剤ユニット3が袋2によって被覆されている状態である。また、未使用状態は、貼付製剤層32が袋2によって被覆され、かつ、太陽電池層33が袋2によって遮光されている状態である。
なお、貼付製剤ユニット3に備えられる貼付製剤層32は、医師の処方箋に基づいて製剤化されており、製剤デバイス1は、薬局などにおいて処方され、患者に渡される。
製剤デバイス1が未使用状態であるとき、太陽電池層33は、袋2によって遮光されているため、起電力を生じない。そのため、発信器34は、貼付製剤ユニット3が次に説明する使用準備状態にあることの信号を発信しない。そのため、判断装置4における受信器41は、信号を受信しない。
4−2.使用準備状態
次に、製剤デバイス1を未使用状態から使用準備状態にする。
使用準備状態は、貼付製剤ユニット3が袋2から取り出されて、貼付製剤層32が、剥離フィルム31さえ剥離すれば、患者に貼付できる状態である。また、使用準備状態は、未使用状態および使用状態の間である。
貼付製剤層32を未使用状態から使用準備状態にするには、まず、袋2を開封する。
具体的には、第1切欠部21をきっかけにして、第1切断線22に沿って袋2を切断して、袋2の左端縁を切り取る。これによって、袋2における左端縁における接着部分45が、除去される。
また、第2切欠部23をきっかけにして、第2切断線24に沿って袋2を切断して、袋2の前端縁を切り取る。これによって、袋2における前端縁における接着部分45が、除去される。
これによって、図3に示すように、袋2に開口部38が形成される。開口部38は、前方および左方に向かって開放されている。
その後、貼付製剤ユニット3を、袋2から取り出す。具体的には、貼付製剤ユニット3を袋2の開口部38から引き出す。
そうすると、剥離フィルム31は、(下方に)露出する。これによって、製剤デバイス1は、剥離フィルム31さえ剥離すれば、貼付製剤層32を患者に貼付できる使用準備状態となる。
また、太陽電池層33は、(上方に)露出する。すると、太陽電池層33は、光を受光する。そうすると、太陽電池層33は、起電力を生じる。発信器34は、太陽電池層33の起電力に基づいて、製剤デバイス1が使用準備状態にあることの信号を無線発信する。すると、判断装置4において、受信器41は、信号を受信する。続いて、CPU42は、製剤デバイス1が未使用状態から使用準備状態になったと判断して、その結果を、報知装置43が管理者に報知する。
これによって、製剤デバイス1が未使用状態から使用準備状態になったことが、管理者によって確認される。具体的には、管理者によって、処方箋に記載された時間などに従って、製剤デバイス1が未使用状態から使用準備状態になったか否かが確認される。
4−3.使用状態
次に、製剤デバイス1を使用状態にする。
製剤デバイス1を使用状態にするには、まず、剥離フィルム31を貼付製剤層32から剥離する。
その後、貼付製剤層32を患者の皮膚に貼付する。
これによって、貼付製剤層32は、患者の皮膚に感圧接着されながら、貼付薬成分が患者の皮膚から体内に吸収される。これによって、製剤デバイス1は、使用状態となる。
5.第1実施形態の作用効果
この製剤デバイス1では、貼付製剤層32は、袋2によって被覆されており、また、太陽電池層33は、袋2によって遮光されるので、起電力を生じない。
そして、貼付製剤層32は、袋2から露出可能であり、太陽電池層33は、貼付製剤層32が袋2から露出したときに、袋2から露出可能であるので、貼付製剤層32が袋2から露出したときに、太陽電池層33が袋2から露出されることができ、これによって、貼付製剤層32は、起電力を生じる。従って、太陽電池層33で生じる上記した起電力を検知すれば、太陽電池層33が袋2から露出したことを検知することができる。さらに、太陽電池層33が、製剤デバイス1の動作電力源(作動電源)としても機能することができる。そのため、この製剤デバイス1は、安定して電力を確保できるため、貼付製剤層32が袋2から露出したことを精度よく検知することができる。
一方、特許文献1では、リーダライタからの距離が遠い場合、IDタグが充分な電力を得られず、そのため、通信装置が動作しないなど、読取精度に問題を抱えている。
しかし、この製剤デバイス1では、太陽電池層33の電力を利用できるので、貼付製剤層32が袋2から露出したことを確実に検知することができる。
また、この製剤デバイス1によれば、被覆部材が袋2であるので、構成が簡易である。
また、この製剤デバイス1によれば、貼付製剤層32および太陽電池層33は、貼付製剤ユニット3として、袋2から一体的に取り出し可能であるので、太陽電池層33を、貼付製剤層32とともに、袋2から取り出せる。そのため、貼付製剤層32を袋2から取り出すと同時に、太陽電池層33を袋2から露出させて、起電力を生じさせることができる。
また、この製剤デバイス1によれば、太陽電池層33は、貼付製剤層32に設けられているので、構成が簡易である。
また、この製剤デバイス1によれば、太陽電池層33で生じる起電力に基づいて、発信器34は、貼付製剤層32が袋2から露出したことを示す信号を発信することができる。そのため、貼付製剤層32が袋2から露出したことを遠隔で検知することができる。
また、この製剤デバイス1によれば、製剤デバイス1が使用準備状態であるときは、貼付製剤層32は、袋2によって被覆されているので、貼付製剤層32を確実に保護することができる。また、太陽電池層33は、袋2によって遮光されているので、太陽電池層33は起電力を生じない。
また、貼付製剤層32を、袋2から露出する状態にするとき、すなわち、貼付製剤層32を未使用状態から使用準備状態にするときに、太陽電池層33を袋2から露出させるので、太陽電池層33は、起電力を生じる。従って、貼付製剤ユニット3で生じる上記した起電力を検知すれば、製剤デバイス1が未使用状態から使用準備状態になることを検知することができる。さらに、太陽電池層33が、製剤デバイス1の動作電力源(作動電源)としても機能することができる。そのため、この製剤デバイス1は、安定して電力を確保できるため、簡易な構成で、製剤デバイス1が使用準備状態になることを精度よく検知することができる。
6.第1実施形態の変形例
第1実施形態では、図1に示すように、袋2は、第1切欠部21および第2切欠部23を有している。しかし、図示しないが、第1切欠部21および第2切欠部23に代えて、例えば、平面視略直線形状の第1切込部および第2切込部を有することもできる。
さらに、第1切欠部21および第2切欠部23を設けることなく、袋2を構成することもできる。その場合には、例えば、挟みなどの切断具を使って、第1切断線22および第2切断線24に沿って、袋2を開封する。
また、図示しないが、第1切断線22に代えて、袋2の厚み方向を切断し、かつ、左右方向に断続的に設けられるミシン目状の切り目であってもよい。また、第2切断線24に代えて、袋2の厚み方向を切断し、かつ、前後方向に断続的に設けられるミシン目状の切り目であってもよい。
<第2実施形態>
第2実施形態において、第1実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第1実施形態では、図2に示すように、太陽電池層33および発信器34は、貼付製剤ユニット3に設けられている。
一方、第2実施形態では、図4に示すように、太陽電池層33および発信器34は、袋2に設けられている。
1.太陽電池層および発信器
太陽電池層33および発信器34は、袋2とともに、袋ユニット20を構成する。袋ユニット20は、袋2と、それに設けられる太陽電池層33および発信器34とを備える。
貼付製剤30が袋2によって被覆されているときに、太陽電池層33および発信器34は、袋2における上フィルム6の内面(下フィルム7に対向する面)に接着(固定)されている。また、太陽電池層33および発信器34は、上フィルム6の内面の中央部(周端部を除く部分)に、配置されている。
貼付製剤30は、剥離フィルム31および貼付製剤層32を備え、太陽電池層33および発信器34を備えない。貼付製剤30は、好ましくは、剥離フィルム31および貼付製剤層32のみからなる。貼付製剤層32は、貼付製剤30における上層を構成する。
2.使用準備状態
製剤デバイス1を未使用状態から使用準備状態にするには、貼付製剤層32を袋2から露出させる。
貼付製剤層32を袋2から露出させるには、図4の太破線で示すように、袋2を開封する。
次いで、図5および図6に示すように、袋2の上フィルム6を上方に捲る。これによって、貼付製剤30を、袋2から取り出すことができる。このとき、太陽電池層33が上方に露出する。
すると、太陽電池層33は、光を受光して、起電力を生じ、発信器34は、太陽電池層33の起電力に基づいて、貼付製剤層32が袋2から露出したこと、つまり、製剤デバイス1が使用準備状態にあることの信号を無線発信する。すると、判断装置4において、上記した信号を受信して、製剤デバイス1が使用準備状態になったと判断し、その結果を管理者に報知する。
3. 第2実施形態の作用効果
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、第2実施形態の製剤デバイス1によれば、太陽電池層33は、袋2に設けられているので、構成が簡易である。具体的には、貼付製剤30は、太陽電池層33および発信器34を備えないので、構成が簡単となり、貼付製剤30の薄型化を図ることができる。
<第3実施形態>
第3実施形態において、第1および第2実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
1.管理モジュール
図8に示すように、管理モジュール10は、製剤デバイス1と、判断装置4とを備える。
2.製剤デバイス
製剤デバイス1は、可撓性を有するフィルム(シート)形状を有する。製剤デバイス1は、第2フィルム36と、貼付製剤層32と、太陽電池層33および発信器34と、第1フィルム35とを順次備える貼付製剤ユニット3である。具体的には、製剤デバイス1は、第2フィルム36と、その上に設けられる貼付製剤層32と、その上に設けられる太陽電池層33および発信器34と、それらの上に設けられる第1フィルム35とを備える。好ましくは、製剤デバイス1は、第2フィルム36と、貼付製剤層32と、太陽電池層33と、発信器34と、第1フィルム35とのみからなる。
第2フィルム36は、可撓性のフィルム(シート)形状を有する。第2フィルム36は、製剤デバイス1の下層を構成する。第2フィルム36の形状は、第1実施形態の剥離フィルム31の形状と同一形状を有する。また、第2フィルム36は、上記した遮光性の積層フィルムである。これによって、第2フィルム36は、遮光性を有する。
第1フィルム35は、可撓性のフィルム(シート)形状を有する。第1フィルム35は、製剤デバイス1の上層を構成する。第1フィルム35は、前後方向および左右方向に延びる。第1フィルム35は、太陽電池層33および発信器34の上面に配置されている。第1フィルム35は、上記した遮光性の積層フィルムである。そのため、第1フィルム35は、遮光性を有する。
第1フィルム35は、第2フィルム36とともに、剥離フィルム31を構成する。剥離フィルム31は、第1フィルム35および第2フィルム36を一体的に備える。具体的には、第2フィルム36の右端部は、厚み方向に投影したときに、貼付製剤層32の右端部から右方に突出しており、具体的には、第2フィルム36は、突出部分39を有している。また、第1フィルム35の右端部は、厚み方向に投影したときに、発信器34の右端部から右方に突出しており、具体的には、第1フィルム35は、突出部分39を有している。突出部分39は、第2フィルム36および第1フィルム35に共通して備えられている。突出部分39は、断面視略湾曲形状を有する。具体的には、突出部分39は、左方に向かって開放される断面略U字(コ字)形状を有する。
より具体的には、剥離フィルム31は、第1フィルム35、および、それに連続する第2フィルム36を有する1枚のシートから形成されている。太陽電池層33および貼付製剤層32は、剥離フィルム31に挟持されている。剥離フィルム31において、太陽電池層33および発信器34に積層される部分(太陽電池層33を遮光する部分)が、第1フィルム35であり、貼付製剤層32に積層される部分(を被覆する部分)が、第2フィルム36である。剥離フィルム31は、遮光性を有する。
貼付製剤層32は、剥離フィルム31、具体的には、第2フィルム36から露出可能である。
太陽電池層33は、貼付製剤層32が第2フィルム36から露出したときに、第2フィルム36から露出可能である。太陽電池層33は、剥離フィルム31により、遮光されている。
3.未使用状態
貼付製剤層32が袋2によって被覆されているとき、貼付製剤ユニット3の上記した各部材は、図7および図8に示す上記した位置に、配置されている。
このとき、太陽電池層33は、第1フィルム35および第2フィルム36によって遮光されているため、起電力を生じない。そのため、発信器34は、製剤デバイス1が使用準備状態にあることの信号を発信しない。そのため、判断装置4における受信器41は、信号を受信しない。
4.使用準備状態
製剤デバイス1を未使用状態から使用準備状態にするには、図9に示すように、剥離フィルム31を除去する。
剥離フィルム31を除去するには、第2フィルム36および第1フィルム35を、貼付製剤層32、発信器34および太陽電池層33から、順次剥離する。具体的には、まず、第2フィルム36の左端部を把持し、これを下方斜め右方に引っ張って、第2フィルム36を貼付製剤層32から剥離する。これにより、貼付製剤層32が露出されている。つまり、製剤デバイス1が使用準備状態となる。
続いて、第2フィルム36を上方に引き上げて、第2フィルム36を第1フィルム35の上側に配置させた後、第2フィルム36を上方斜め左方に引っ張る。これによって、第2フィルム36を発信器34および太陽電池層33から剥離する。
このとき、太陽電池層33は、(上方に)露出する。このとき、製剤デバイス1が、使用準備状態となる。
すると、太陽電池層33は、光を受光して、起電力を生じ、発信器34は、太陽電池層33の起電力に基づいて、製剤デバイス1が使用準備状態にあることの信号を無線発信する。すると、判断装置4が、信号を受信して、製剤デバイス1が未使用状態から使用準備状態になったと判断して、その結果を、管理者に報知する。
5.使用状態
その後、貼付製剤層32は、患者に貼付される。
6.第3実施形態の作用効果
この製剤デバイス1によれば、被覆部材は、剥離フィルム31であり、剥離フィルム31は、太陽電池層33および貼付製剤層32に積層されているので、剥離フィルム31によって、貼付製剤層32を被覆して保護するとともに、剥離フィルム31によって、太陽電池層33を確実に遮光することができる。
そして、剥離フィルム31を貼付製剤層32から剥離して、貼付製剤層32を剥離フィルム31から露出させたときに、剥離フィルム31を太陽電池層33から剥離して、貼付製剤層32が露出されるので、太陽電池層33が確実に起電力を生じることができる。そのため、貼付製剤層32が剥離フィルム31から露出したことを確実に検知することができる。
また、この製剤デバイス1によれば、第1フィルム35と、第2フィルム36とを一体的に備えるので、第2フィルム36を貼付製剤層32から剥離して、貼付製剤層32を剥離フィルム31から露出するときに、上記した第2フィルム36を貼付製剤層32から剥離する動作と、第1フィルム35を太陽電池層33から剥離する動作と連続して実施することができる。そのため、貼付製剤層32を剥離フィルム31から露出する動作と連動して、第1フィルム35を太陽電池層33から剥離して、太陽電池層33を露出させることができる。そのため、貼付製剤層32が剥離フィルム31から露出したことを、迅速かつ確実に検知することができる。
7.第3実施形態の変形例
第3実施形態では、図9に示すように、第1フィルム35を把持して、剥離フィルム31を、貼付製剤層32および太陽電池層33から、順に剥離した。
一方、図示しないが、第2フィルム36を把持して、剥離フィルム31を、太陽電池層33および貼付製剤層32から、順に剥離することもできる。
<第4実施形態>
第4実施形態において、第1〜第3実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第3実施形態では、図8に示すように、剥離フィルム31は、第1フィルム35および第2フィルム36を一体的に備えている。
一方、第4実施形態では、図10に示すように、剥離フィルム31は、第1フィルム35および第2フィルム36を別々に備えている。
詳しくは、剥離フィルム31は、第3実施形態における突出部分39を有さず、2つのフィルム、すなわち、第1フィルム35および第2フィルム36のみからなる。
製剤デバイス1は、第2フィルム36と、貼付製剤層32と、太陽電池層33および発信器34と、第1フィルム35とを順次備える貼付製剤ユニット3である。
なお、貼付製剤ユニット3には、処方箋の他に、貼付製剤ユニット3の薬剤情報提供文書が添付されており、かかる薬剤情報提供文書には、製剤デバイス1を未使用状態から使用準備状態にするときに、第1フィルム35および第2フィルム36をともに除去する点が記載されている。
製剤デバイス1を未使用状態から使用準備状態にするには、図10の仮想線で示すように、第2フィルム36を除去する。具体的には、第2フィルム36を貼付製剤層32から剥離する。
別途、第1フィルム35を除去する。具体的には、第1フィルム35を太陽電池層33および発信器34から剥離する。
これによって、製剤デバイス1は、使用準備状態となる。
このとき、太陽電池層33は、(上方に)露出する。すると、太陽電池層33は、光を受光して、起電力を生じる。続いて、発信器34は、太陽電池層33の起電力に基づいて、製剤デバイス1が使用準備状態にあることの信号を無線発信する。すると、判断装置4が、信号を受信して、製剤デバイス1が未使用状態から使用準備状態になったと判断して、その結果を、管理者に報知する。
そして、この製剤デバイス10によれば、剥離フィルム31は、太陽電池層33を遮光している第1フィルム35と、第2フィルム36とを別々に備える。そのため、第1フィルム35および第2フィルム36のそれぞれを、太陽電池層33および貼付製剤層32に応じたフィルム設計とすることができる。
<第5実施形態>
第5実施形態において、第1〜第4実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第5実施形態において、図11および図12に示すように、製剤デバイス1は、被覆部材の一例としてのPTP包装体25と、PTP包装体25に包装される複数の錠剤37と、太陽電池層33および発信器34とを備える。
1.PTP包装体
PTP包装体25は、公知のPTP包装構造を有する。PTP包装体25は、例えば、底材26と、蓋部の一例としての蓋材27とを備える。
1−1.底材
底材26は、可撓性および靱性を有する1枚のフィルムをプレスすることなどによって形成されている。そのため、底材26は、可撓性および靱性を有する。底材26は、複数の錠剤37を収容するための複数の収容部29と、複数の収容部29を支持して、蓋材27に接着される接着部28とを一体的に備える。収容部29は、前後方向および左右方向に互いに間隔を隔てて整列配置されている。複数の収容部29のそれぞれは、接着部28から下方に凹む凹部である。接着部28は、複数の収容部29の周囲に設けられている。
底材26は、上記した遮光性の積層フィルムである。そのため、底材26は、遮光性を有する。
1−2.蓋材
蓋材27は、脆弱性のフィルム形状(シート形状)を有する。そのため、蓋材27は、押圧によって破損できる脆弱性を有する。蓋材27は、底材26の接着部28に対して接着されている。これによって、蓋材27は、収容部29を閉塞する。蓋材27において、収容部29に臨む部分は、収容部29の底壁と、上下方向に間隔を隔てている。
蓋材27は、脆弱性の遮光性材料からなる。蓋材27は、例えば、アルミニウムフィルムなどの金属フィルムなどからなる。そのため、蓋材27は、遮光性を有する。
PTP包装体25は、遮光性の底材26と、遮光性の蓋材27とを備えるので、遮光性を有する。
2.錠剤
錠剤37は、製剤の一例である。錠剤37は、PTP包装体25の収容部29内に収容されている。また、錠剤37は、丸薬である。錠剤37は、例えば、経口投与用の薬剤と、賦形剤とを、適宜の割合で含有する。
また、錠剤37は、PTP包装体25から露出可能である。詳しくは、錠剤37は、PTP包装体25を開封するときに、PTP包装体25から露出可能である。
3.太陽電池層および発信器
太陽電池層33および発信器34は、蓋材27の内面(下面)に接着されている。具体的には、太陽電池層33および発信器34は、収容部29に対向する蓋材27の内面に接着されている。
これによって、太陽電池層33および発信器34は、収容部29内に収容されている。
太陽電池層33は、錠剤37がPTP包装体25から露出したときに、PTP包装体25から露出可能である。
4.管理モジュールによる製剤デバイスの管理
管理モジュール10を用いて、製剤デバイス1を管理する方法を説明する。
4−1.未使用状態
まず、未使用状態の製剤デバイス1を用意する。
未使用状態の製剤デバイス1は、図12に示すように、PTP包装体25が開封されていない状態であって、錠剤37が収容部29にまだ収容されている状態である。
製剤デバイス1が未使用状態であるとき、PTP包装体25によって遮光されているため、太陽電池層33は、起電力を生じない。そのため、発信器34は、製剤デバイス1が使用準備状態にあることの信号を発信しない。そのため、判断装置4における受信器41は、信号を受信しない。
4−2.使用準備状態
次に、製剤デバイス1を未使用状態から使用準備状態にする。
製剤デバイス1の使用準備状態は、図13に示すように、錠剤37がPTP包装体25から取り出されて、患者が経口投与できる状態である。
製剤デバイス1を使用準備状態にするには、まず、底材26の収容部29を、上方に向かって押し上げる。すると、錠剤37が上方に移動しながら、収容部29に臨む蓋材27を突き開封する。すると、蓋材27が開口される。つまり、PTP包装体25が開封される。引き続き、収容部29を上方に向かって押し上げると、錠剤37は、蓋材27の開口から、上方に移動する。その後、錠剤37は、患者によって、取り出される。あるいは、錠剤37は、別の容器(例えば、皿など)に排出される。これによって、製剤デバイス1が使用準備状態となる。
また、蓋材27の開口に伴って、太陽電池層33および発信器34は、外部に露出する。
すると、太陽電池層33は、光を受光し、発信器34は、太陽電池層33の起電力に基づいて、製剤デバイス1が使用準備状態にあることの信号を無線発信する。すると、判断装置4において、受信器41は、信号を受信する。続いて、CPU42は、製剤デバイス1が使用準備状態になったと判断して、その結果を、報知装置43が管理者に報知する。
これによって、製剤デバイス1が未使用状態から使用準備状態になったことが、管理者によって確認される。具体的には、管理者によって、処方箋に記載された時間などに従って、製剤デバイス1が未使用状態から使用準備状態になったか否かが確認される。
4−3.使用状態
その後、製剤デバイス1を使用状態にする。
製剤デバイス1を使用状態にするには、錠剤37を患者に経口投与する。
5. 第5実施形態の作用効果
第5実施形態によっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、この製剤デバイス1によれば、被覆部材は、PTP包装体25であるので、図12に示すように、錠剤37を確実に包装することができる。そして、図13に示すように、錠剤37をPTP包装体25から取り出したときに、PTP包装体25が開封されるので、収容部29内に収容されている太陽電池層33は、露出する。これによって、太陽電池層33は、起電力を生じる。そのため、製剤デバイス1がPTP包装体25から取り出したことを確実に検知することができる。
また、この製剤デバイス1によれば、錠剤37が蓋材27を突き破って取り出されるときに、蓋材27に設けられている太陽電池層33が、露出する。すると、太陽電池層33が起電力を生じる。これによって、錠剤37をPTP包装体25から取り出したことを簡単に検知することができる。
6. 第5実施形態の変形例
錠剤37は、例えば、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤などであってもよい。
また、錠剤37は、例えば、薬剤を経腸摂取できる座薬などであってもよい。
<第6実施形態>
第6実施形態において、第1〜第5実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
1.太陽電池層および発信器
第6実施形態では、図12に示すように、太陽電池層33および発信器34は、蓋材27に設けられている。
一方、第6実施形態では、図14に示すように、太陽電池層33および発信器34は、収容部29に設けられている。
太陽電池層33および発信器34は、収容部29の底壁の内面(上面)に接着されている。太陽電池層33は、錠剤37がPTP包装体25から露出したときに、PTP包装体25から露出可能である。
2.使用準備状態
製剤デバイス1を使用準備状態にするには、まず、図15に示すように、底材26の収容部29を、押し上げて、錠剤37を上方に移動させながら、収容部29に臨む蓋材27を突き破る。すると、蓋材27が開口される。つまり、PTP包装体25が開封される。
すると、太陽電池層33および発信器34が、外部に露出する。具体的には、外部の光が、蓋材27の開口から、収容部29内に入射する。
すると、太陽電池層33は、光を受光し、発信器34は、太陽電池層33の起電力に基づいて、製剤デバイス1が使用準備状態にあることの信号を無線発信する。
3.第6実施形態の作用効果
第6実施形態によっても、第5実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、この製剤デバイス1によれば、錠剤37が蓋材27を突き破って取り出されると、蓋材27が開口されて、収容部29に設けられている太陽電池層33が露出する。すると、太陽電池層33が起電力を生じる。これによって、錠剤37が蓋材27を突き破って取り出されたことを簡単に検知することができる。
1 製剤デバイス
2 袋
25 PTP包装体
26 底材
27 蓋材
29 収容部
30 貼付製剤
32 貼付製剤層
33 太陽電池層
34 発信器
35 第1フィルム
36 第2フィルム
37 錠剤

Claims (14)

  1. 被覆部材と、
    前記被覆部材によって被覆される製剤と、
    前記被覆部材によって遮光される太陽電池と
    を備え、
    前記製剤は、前記被覆部材から露出可能であり、
    前記太陽電池は、前記製剤が前記被覆部材から露出したときに、前記被覆部材から露出可能であることを特徴とする、製剤デバイス。
  2. 前記被覆部材は、袋であり、
    前記製剤および前記太陽電池は、前記袋に収容されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載の製剤デバイス。
  3. 前記製剤および前記太陽電池は、前記袋から一体的に取り出し可能である
    ことを特徴とする、請求項2に記載の製剤デバイス。
  4. 前記太陽電池は、前記製剤に設けられている
    ことを特徴とする、請求項3に記載の製剤デバイス。
  5. 前記製剤は、前記袋から取り出し可能であり、
    前記製剤が前記袋から取り出されることによって、前記太陽電池は、露出されることを特徴とする、請求項2に記載の製剤デバイス。
  6. 前記太陽電池は、前記袋に設けられている
    ことを特徴とする、請求項5に記載の製剤デバイス。
  7. 前記被覆部材は、剥離フィルムであり、
    前記剥離フィルムは、前記太陽電池および前記製剤に積層されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載の製剤デバイス。
  8. 前記剥離フィルムは、
    前記太陽電池を遮光している第1フィルムと、
    前記製剤を被覆している第2フィルムと
    を一体的に備えることを特徴とする、請求項7に記載の製剤デバイス。
  9. 前記剥離フィルムは、
    前記太陽電池を遮光している第1フィルムと、
    前記製剤を被覆している第2フィルムと
    を別々に備えることを特徴とする、請求項7に記載の製剤デバイス。
  10. 前記被覆部材は、収容部と、前記収容部を閉塞する蓋部とを備えるPTP包装体であり、
    前記製剤および前記太陽電池は、前記収容部内に収容されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載の製剤デバイス。
  11. 前記太陽電池は、前記蓋部に設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の製剤デバイス。
  12. 前記太陽電池は、前記収容部に設けられていることを特徴とする、請求項10に記載の製剤デバイス。
  13. 前記太陽電池に接続される発信デバイス
    をさらに備えることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の製剤デバイス。
  14. 未使用状態から使用準備状態を経て、個体に投与される使用状態となる製剤デバイスであって、
    前記製剤デバイスは、被覆部材と、製剤と、太陽電池とを備え、
    前記製剤デバイスが前記未使用状態であるときは、
    前記製剤は、前記被覆部材によって被覆され、
    前記太陽電池は、前記被覆部材によって遮光されており、
    前記製剤デバイスが前記使用準備状態にあるときは、
    前記製剤および前記太陽電池は、前記被覆部材から露出する
    ことを特徴とする、製剤デバイス。
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