JP2017175394A - アンテナ装置 - Google Patents

アンテナ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017175394A
JP2017175394A JP2016059462A JP2016059462A JP2017175394A JP 2017175394 A JP2017175394 A JP 2017175394A JP 2016059462 A JP2016059462 A JP 2016059462A JP 2016059462 A JP2016059462 A JP 2016059462A JP 2017175394 A JP2017175394 A JP 2017175394A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna device
opening
slot
metal cylinder
antenna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016059462A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6576279B2 (ja
Inventor
大和田 哲
Satoru Owada
哲 大和田
弘幸 杉浦
Hiroyuki Sugiura
弘幸 杉浦
広孝 神農
Hirotaka Jinno
広孝 神農
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Electric Tokki Systems Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Mitsubishi Electric Tokki Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp, Mitsubishi Electric Tokki Systems Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2016059462A priority Critical patent/JP6576279B2/ja
Publication of JP2017175394A publication Critical patent/JP2017175394A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6576279B2 publication Critical patent/JP6576279B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Waveguide Aerials (AREA)

Abstract

【課題】垂直偏波で無指向性が得られ、かつ無指向性が乱れやすい高い周波数領域においても、所望の周波数領域の水平面内平均利得を高めることができるアンテナ装置を提供する。
【解決手段】金属筒1には、狭窄部から狭窄部の両側に狭窄部から離れるほど間隙寸法が徐々に拡張する幅拡大部とを有するテーパ形状の開口である給電スロット2と、1個以上の開口である無給電スロット3a1,3a2,3b1,3b2とが形成される。給電スロット2の狭窄部と狭窄部の両側の幅拡大部とは金属筒1の周方向に並んで形成される。給電スロット2の最小間隙部は、電界が誘起される給電点である。1個以上の無給電スロット3a1,3a2,3b1,3b2は、給電スロット2と金属筒1の端との間に配置される。
【選択図】図1

Description

この発明は、アンテナ装置、特に、無線装置に具備されるスロットアンテナを備えるアンテナ装置に関する。
特許文献1には、垂直偏波によって水平面無指向性を形成するスロットアンテナを備えるアンテナ装置が記載されている。このアンテナ装置は、所望の周波数の1/2波長に相当する長さの長方形スロットアンテナを筒状導体の周方向に形成し、筒状導体の両端には、筒径以上の大きな金属材料からなる端板を備える。スロットアンテナを筒状導体の周方向に形成することによって、垂直偏波で水平面無指向性を実現する。さらに、筒状導体の寸法を小さくした場合にも、筒状導体の両端の端板によるインピーダンスマッチング効果から、スロットアンテナと給電線とのインピーダンスマッチングの悪化を防ぐ。
特許文献2のアンテナ装置は、広帯域を提供するボウタイ形状(蝶ネクタイ形状)のスロットアンテナを備える。さらに、このアンテナ装置は、第1の開口周辺における導電性接地面部材内の表面電流による位相整合を妨げるために、長方形の形状の無給電の第2のスロットを有する。
特開平5−136627号公報 特表2009−527985号公報
特許文献1のアンテナ装置では、また、スロットアンテナの筒状の導体全体が電波を放射する、すなわち、筒状導体の両端の端板からも電波が放射されるという問題がある。この筒状導体の両端の端板からの放射が、スロットからの放射と干渉する。筒状導体の両端の端板からの反射は、周波数によっても大きく変化するため、広い周波数帯域に対して干渉の影響を改善することは難しく、無指向性が得られる帯域が狭くなる。特許文献1のアンテナ装置では、スロットアンテナの形状が長方形であるため、広帯域において、スロットアンテナと給電線とのインピーダンスマッチングの悪化を防止することができないという問題がある。また、仮にスロットアンテナのパターンを広帯域効果があるテーパースロットとした場合においても、筒状導体の両端の端板からの反射との干渉に関しては解決されるものではない。
特許文献2のアンテナ装置は、比帯域幅の狭いパッチアンテナの派生構造であるので、ボウタイ形状による広帯域効果が小さい。また、連続的な広帯域性ではなく2共振特性(共振周波数領域が2つある)となる。また、無給電の長方形スロットをボウタイ形状のスロットアンテナの横縁直近に設けているため、無指向性を得るためにアンテナ装置を筒状にする場合は、筒状の両端から放射される電波の干渉を抑えることは困難である。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、垂直偏波で無指向性が得られ、かつ無指向性が乱れやすい高い周波数領域においても、所望の周波数領域の水平面内平均利得を高めることができるアンテナ装置を提供することである。
本発明は、金属筒を備えたアンテナ装置である。金属筒には、狭窄部と、狭窄部の両側に狭窄部から離れるほど幅が広くなる幅拡大部とを有する第1の開口である給電スロットと、第2の開口である無給電スロットとが形成される。給電スロットの狭窄部と狭窄部の両側の前記幅拡大部とが金属筒の周方向に形成される。無給電スロットは、金属筒の端と給電スロットの間に配置され、狭窄部を挟む金属筒の2点に給電される。
本発明のアンテナ装置によれば、給電スロットと、金属筒の端と給電スロットの間に配置される無給電スロットを備えることによって、垂直偏波で無指向性が得られ、かつ無指向性が乱れやすい高い周波数領域においても、所望の周波数領域の水平面内平均利得を高めることができる。
(a)は、実施の形態1におけるアンテナ装置の正面斜視図である。(b)は、実施の形態1におけるアンテナ装置の背面斜視図である。 (a)は、実施の形態1におけるアンテナ装置の正面図である。(b)は、実施の形態1におけるアンテナ装置の側面図である。(c)は、実施の形態1におけるアンテナ装置の背面図である。 (a)は、金属筒1、テーパ形状給電スロット2、無給電スロット3a1,3a2,3b1,3b2のみの平面展開図である。(b)は、図3(a)における狭窄部c0の部分を拡大した図である。 (a)は、アンテナ装置が、無給電スロット3a1,3a2、3b1,3b2を備えない場合のアンテナパターンを説明するための図である。(b)は、アンテナ装置が、無給電スロット3a1,3a2を備える場合のアンテナパターンを説明するための図である。 (a)および(b)は、実施の形態1における水平面平均利得の計算機シミュレーションの結果を示す図である。 実施の形態1におけるVSWR(Voltage Standing Wave Ratio)の計算機シミュレーションの結果を示す図である。 (a)および(b)は、実施の形態1における水平面アンテナパターンの計算機シミュレーションの結果を示す図である。 実施の形態の変形例1のアンテナ装置の正面斜視図である。 実施の形態1の変形例3のアンテナ装置の平面展開図である。 実施の形態2に係わるアンテナ装置の正面斜視図である。 アンテナ装置が、無給電スリット8a1,8a2を備える場合のアンテナパターンを説明するための図である。 実施の形態2の変形例に係わるアンテナ装置の正面斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する、図中の構成品には符号を併記し、複数の実施の形態において、同一構成品の説明を繰り返さない。なお、実施の形態に記載する構成は、本発明の一例であり、実施の形態に示すもののみに本発明が拘束されるものではない。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
[実施の形態1]
図1および図2は、実施の形態1に係わるアンテナ装置の構成図である。図1(a)は正面斜視図、図1(b)は背面斜視図、図2(a)は正面図、図2(b)は側面図、図2(c)は背面図である。
このアンテナ装置は、金属筒1、テーパ形状給電スロット2、無給電スロット3a1,3a2,3b1,3b2、同軸ケーブル4、クランプ金具5a,5b、樹脂スペーサ6、同軸コネクタ7を備える。図3(a)は金属筒1、テーパ形状給電スロット2、無給電スロット3a1,3a2,3b1,3b2のみの平面展開図である。図3(b)は、図3(a)における狭窄部c0の部分を拡大した図である。
金属筒1は、金属筒1の中心軸Xが大地に対して垂直となるように設置される。金属筒1の形状は、上下端が開放の正四角筒である。
クランプ金具5bは、同軸ケーブル4の外導体と金属筒1とを導通させ、かつ固定させる。樹脂スペーサ6は、テーパ形状給電スロット2の最小間隙寸法を維持する支持部材である。同軸コネクタ7は、金属筒1に固定され、外部からのRF入力電力を同軸ケーブル4に伝える。同軸ケーブル4の外導体の端部は、テーパ形状給電スロット2の最小間隙部の下側で金属筒1と導通し、同軸ケーブル4の芯線は、テーパ形状給電スロット2の最小間隙部の上側で金属筒1と導通する。
テーパ形状給電スロット2は、長手方向の中心線Yが金属筒1の周方向に形成される。
テーパ形状給電スロット2の形状は、最小間隙部である狭窄部c0と、狭窄部c0の両側にある、狭窄部c0から離れ、端部c2a,c2bに近くなるほど幅が広くなる幅拡大部c1a,c1bと、幅拡大部c1a,c1bに隣接する端部c2a,c2bを有する形状である。狭窄部c0と、幅拡大部c1a,c1bと、端部c2a,c2bは、金属筒1の周方向に並ぶ。幅拡大部c1a,c1bの輪郭は、SIN(正弦関数)曲線である。端部c2a,c2bの輪郭は、半円形状である。
テーパ形状給電スロット2の狭窄部c0を挟む両側において、同軸ケーブル4の外導体と芯線とがそれぞれ導通することによって、テーパ形状給電スロット2の狭窄部c0を挟む金属筒1の2点が給電点20を構成する。
これによって、テーパ形状給電スロット2の狭窄部c0には垂直方向の電界が誘起される。誘起電界は、テーパ形状給電スロット2の端部c2a,c2bに向けて進行し、垂直方向の誘起電界によって、テーパ形状給電スロット2の狭窄部c0から端部c2a,c2bに向けて磁流が生じる。したがって、テーパ形状給電スロット2は、アンテナとして動作する。
テーパ形状給電スロット2は、金属筒1の周方向に形成されていることから、垂直方向の誘起電界も金属筒1の周方向に沿って分布する。これによって、アンテナパターンは垂直偏波の無指向性を有することが可能となる。
ここで、一般的なスロットアンテナのインピーダンス特性について説明する。長方形スロットアンテナのインピーダンスZslは、ダイポールアンテナのインピーダンスZdと相補の関係を示し、次式のバビネの定理によって表すことができる。
Figure 2017175394
ここで、μ0およびε0は、それぞれ真空の誘電率、透磁率を表わす。
ダイポールアンテナのインピーダンスZdは、約73Ωであるから、式(1)より、長方形スロットアンテナのインピーダンスZslは、スロット(ダイポール)幅によるが、約500Ωとなる。その結果、同軸ケーブル4が、一般的な特性インピーダンス50Ωの同軸ケーブルである場合には、同軸ケーブル4との整合性に課題がある。
一方、アンテナ装置が、自己補対形状、すなわち、金属筒1の穴(スロット)に相当する部分の形状が、金属筒の金属の(スロットでない)部分の形状と同形であるような形状を有する場合には、周波数依存の少ない特性が得られる。それゆえ、開口部を、給電部が形成される中央部から両端に向かって徐々に間隙が拡張されるテーパ形状とすると、開口部も金属の部分も給電部を中心に両端に向かって幅が広がる形状となり、自己補対の関係に近づく。自己補対の場合のインピーダンスZclは、次の虫明の関係式で表される。
Figure 2017175394
したがって、実施の形態1のテーパ形状給電スロット2のインピーダンスZsが190Ωに近い値となり、周波数に依存しない広帯域性を有することができる。
また、狭窄部c0から端部c2a,c2bに向けて、間隙が緩やかに拡張するテーパ形状を有するため、テーパ形状給電スロット2のインピーダンス(約190Ω)と、同軸ケーブル4のインピーダンス(50Ω)とのインピーダンス変成がスムースになされ、広帯域に良好なインピーダンス整合を実現できる。
さらに、輪郭が半円形状の端部c2a,c2bによって、テーパ形状給電スロット2の周囲長が長くなるので共振長の確保のために低い周波数を用いる場合でも良好な反射特性が得やすくなる。なお、輪郭が半円形状の端部c2a,c2bによって、テーパ形状給電スロット2も端部c2a,c2bからのエッジ放射を分散することができるため、水平面無指向性を得ることができる。
無給電スロット3a1,3a2,3b1,3b2は、金属筒1の上端または下端と、テーパ形状給電スロット2との間に配置される。無給電スロット3a1,3a2は、同一の形状を有し、かつテーパ形状給電スロット2を挟んで対称な位置に配置される。すなわち、無給電スロット3a1,3a2は、テーパ形状給電スロット2の長手方向の中心線Yに対して対称に形成される。無給電スロット3b1,3b2も、同一の形状を有し、かつテーパ形状給電スロット2を挟んで対称な位置に配置される。すなわち、無給電スロット3b1,3b2も、中心線Yに対して対称に形成される。無給電スロット3a1、3a2,3b1,3b2は、それぞれ円形である。
図4(a)は、アンテナ装置が、無給電スロット3a1,3a2、3b1,3b2を備えない場合のアンテナパターンを説明するための図である。
テーパ形状給電スロット2から外部へ放射された電波Aは、テーパ形状給電スロット2から放射された後、金属筒1の内部で回り込んで金属筒1の上下のエッジで散乱した電波Bによる干渉を受ける。すなわち、仰角面のアンテナパターンが影響を受けるため、水平面内では利得が低下する周波数や方位が存在する。
図4(b)は、アンテナ装置が、無給電スロット3a1,3a2を備える場合のアンテナパターンを説明するための図である。
水平面内平均利得を高めたい周波数領域の下限周波数をFaとする。無給電スロット3a1,3a2の金属筒1の周方向の寸法(円形状なので直径と等しい)を波長c/Faの1/2以上に設定すると、Faより高い周波数において、テーパ形状給電スロット2から放射された後、金属筒1の内部で回り込んだ電波の一部が、無給電スロット3a1,3a2を透過することができる。ここで、cは、電波の速度である。
無給電スロット3a1,3a2からの透過電波Cは、金属筒1の上下端のエッジで散乱した電波Bと干渉するため、仰角面のアンテナパターンが変化する。無給電スロット3a1と3a2の上下間隔を調整することによって、この干渉が水平面内平均利得を高めることができる。
無給電スロット3b1,3b2も同様の効果を有する。つまり、水平面内平均利得を高めたい別の周波数領域の下限周波数をFbとする。無給電スロット3b1,3b2の金属筒1の周方向の寸法(円形状なので直径と等しい)を波長c/Fbの1/2以上に設定し、無給電スロット3b1と3b2の上下間隔を調整することによって、無給電スロット3a1,3a2とは異なる周波数帯域の水平面内平均利得も高めることができる。
なお、特許文献2に記載された無給電スロットは、アンテナ表面の電流位相を調整するために設けられるが、実施の形態1の無給電スロットは、電波を透過させて、金属筒1の上下端で回折した電波と干渉されるために設けられる点で相違する。特許文献2の手法では、無給電スロットをテーパ形状給電スロットの横縁に配置する必要があるが、本実施の形態は、無給電スロット3a1、3a2、3b1、3b2をテーパ形状給電スロット2の上または下に配置する。
図5(a)および(b)は、実施の形態1のアンテナ装置の水平面内平均利得の計算機シミュレーションの結果を示す図である。
計算した周波数範囲はF0を下限周波数とする12倍帯域である。計算手法はモーメント法である。無給電スロット3a1,3a2の金属筒1の周方向の寸法(円形状なので直径と等しい)は、前述のとおり、c/(Fa×2)とし、無給電スロット3b1,3b2の金属筒1の周方向の寸法(円形状なので直径と等しい)は、前述のとおり、周波数c/(Fb×2)とした。
図5(a)中の系列Aは、無給電スロット3a1,3a2と3b1,3b2の双方を有さないアンテナ装置の水平面平均利得を表わす。図5(a)および(b)中の系列Bは、無給電スロット3a1,3a2を有するアンテナ装置の水平面平均利得を表わす。図5(b)中の系列Cは、無給電スロット3a1,3a2と3b1,3b2の双方を有するアンテナ装置(実施の形態1のアンテナ装置)の水平面平均利得を表わす。
図5(a)を参照して、無給電スロット3a、3bの双方が無い結果に対し、無給電スロット3a1,3a2の装荷によって、Faを下限とするFaaで示す周波数領域の水平面平均利得が向上していることを確認できる。さらに、図5(b)を参照して、無給電スロット3b1,3b2の装荷によって、Fbを下限とするFbaで示す周波数領域の水平面平均利得が向上していることが確認できる。
本実施の形態のアンテナ装置は、広帯域に亘って反射特性が良好である。図6は、実施の形態1におけるVSWR(Voltage Standing Wave Ratio)の計算機シミュレーションの結果を示す図である。図6における系列Aは、実施の形態1のアンテナ装置のVSWRを示す。系列Bはテーパ形状給電スロット2を長方形のスロットに置き換えたアンテナ装置のVSWRを示す。系列Aおよび系列Bの双方の計算モデルの外形寸法、及び給電点の備わるスロットの周方向の長さは同じであり、金属筒1の肉厚は2mmとした。長方形スロットの高さ寸法は周方向の長さの1/45を設定し、テーパ形状給電スロット2の最小間隙寸法は2mmとした。図6に示すよう、本実施の形態のアンテナ装置は、12倍帯域でもVSWRが約2以下であり、広帯域性に優れていることが確認できる。
図7は、実施の形態1による垂直偏波の水平面アンテナパターンの計算機シミュレーション結果の一例を示す図である。図7(a)は、図5、及び図6における周波数F0のグラフ、図7(b)はF0の4倍周波数のグラフである。
図7(a)および(b)に示すよう、主偏波(垂直偏波)で無指向性が得られることがわかる。また、実施の形態1では上下対称の構造としていることから、交差偏波レベルは主偏波レベルと比べて40dB程度と極めて低い特性であることも確認できる。
以上のように、実施の形態1のアンテナ装置によれば、テーパ形状給電スロット2と無給電スロット3a1,3a2、3b1,3b2を備えることによって、垂直偏波で無指向性が得られる、また、実施の形態1のアンテナ装置によれば、無指向性が乱れやすい高い周波数領域においても、仰角面のアンテナパターンの調整によって、所望の周波数領域の水平面内平均利得を高めることができる。
また、実施の形態1のアンテナ装置によれば、広帯域に亘って良好な反射特性を有し、不要放射である交差偏波レベルを低くすることができる。
[実施の形態1の変形例1]
図8は、実施の形態の変形例1のアンテナ装置の正面斜視図である。
実施の形態1では、金属筒1の上端および下端は開放されているが、図8に示すように、変形例1では、金属筒1の上端および下端は、金属蓋42、43で覆われる。
図8のように、金属筒1の上端又は下端が金属蓋42,43で覆われている場合であっても、金属筒1の両端の金属蓋42,43から電波が放射される。このため、同様に、テーパ形状給電スロット2と無給電スロット3a1,3a2、3b1,3b2を備えることによって、無指向性が乱れやすい高い周波数領域においても、仰角面のアンテナパターンの調整によって、所望の周波数領域の水平面内平均利得を高めることができる。
アンテナ装置の交差偏波レベルが主偏波レベルと比べて低い特性であることを重視しない用途にあっては、金属蓋は上端のみ、または下端のみでもよい。なお、金属蓋42,43の大きさは金属筒1からはみ出すように大きく設けてもよい。
[実施の形態1の変形例2]
実施の形態1では、金属筒1は、正四角筒の形状としているが、これに限定されるものではない。金属筒1は、設置条件や要求される性能によっては、2辺の長さの異なる(断面が長方形状の)四角筒であってもよい、あるいば、金属筒1は、三角筒、多角筒、円筒、または楕円筒などであってもよい。
[実施の形態1の変形例3]
実施の形態1では、無給電スロットの組数を2組、すなわち3a1,3a2の組、3b1,3b2の組としているが、これに限定するものではない。水平面平均利得を改善したい周波数の状況に応じて1組、あるいは3組以上としても良い。また、全ての無給電スロットの寸法を同一にしても良い。
図9は、実施の形態1の変形例3のアンテナ装置の平面展開図である。
図9のアンテナ装置は、5組の無給電スロット3b1,3b2,14a1,14a2,15a1,15a2,16a1,16a2,17a1,17a2を備える。ペアを構成する無給電スロット14a1と14a2、無給電スロット15a1と15a2と、無給電スロット16a1と16a2と、無給電スロット17a1と17a2と、無給電スロット3b1と3b2とは、それぞれ同一の大きさの円形状を有し、中心線Yに対して対称な位置に配置されている。
[実施の形態1の変形例4]
実施の形態1では、1組内の無給電スロットの数を2つとしているが、配置可能な場合には、2つ以上としても良い。この場合、1組内の無給電スロットの寸法は複数種類あっても良い。アンテナ装置の交差偏波レベルが主偏波レベルと比べて低い特性であることが望まれる用途においては、対となる無給電スロットが同形状で、かつテーパ形状給電スロット2を挟んで対象な位置、すなわち、テーパ形状給電スロット2の中心線Yに対して対称な位置に配置すればよい。また、交差偏波レベルが大きくなっても良いような用途においては、無給電スロットの配置は上下非対称でも構わないため、1組内の無給電スロットの数は1つを含める奇数としても良いし、テーパ形状給電スロット2と金属筒1の一方の端との間のみに無給電スロットを配置しても良い。
[実施の形態1の変形例5]
実施の形態1では、無給電スロットの形状を円としているが、半円、楕円、四角、または三角などにしても同様の効果を得られる。無給電スロットの形状が、円、楕円、四角、または三角の場合に、これらのスロットの金属筒1の周方向の最大寸法を、所望の決められた周波数に対応する波長の1/2以上にすればよい。
[実施の形態1の変形例6]
実施の形態1では、テーパ形状給電スロット2の形状をSIN曲線、及び半円にて形成しているが、SIN曲線は直線、指数曲線、ビバルディ曲線などにしても良く、半円は直線、四角、または三角などにしても良い。
[実施の形態1の変形例7]
実施の形態1では、同軸ケーブル4の導通固定にクランプ金具5a、5bを用いたが、導電性接着剤や、半田付け、または溶接などの手段に変えても良い。また、同軸ケーブル4の代替として、マイクロストリップ線路を用いても良い。
[実施の形態1の変形例8]
実施の形態1では、樹脂スペーサ6以外の樹脂材を備えていないが、金属筒1の表面の一部、あるいは全てを樹脂材で覆ったり、無給電スロット3a1,3a2、3b1,3b2や、テーパ形状給電スロット2内の一部、あるいは全てに樹脂材を充填しても良い。この場合、波長短縮の影響から外形寸法を大きくしなくても低い周波数での性能が向上する利点がある。また、全てを樹脂材で覆った場合、視認性の観点から秘匿性を高められる効果もある。
[実施の形態1の変形例9]
実施の形態1のアンテナ装置を送信系として記載しているが、受信系としても同様の効果を得られることに変わりない。
[実施の形態2]
図10は、実施の形態2に係わるアンテナ装置の正面斜視図である。このアンテナ装置は、実施の形態1と同様に、テーパ形状給電スロット2と、図示を省略するが、同軸ケーブル4、クランプ金具5a、5b、樹脂スペーサ6、同軸コネクタ7を備える。このアンテナ装置は、実施の形態1の無給電スロット3a1,3a2に代えて、無給電スリット8a1,8a2を備える。
無給電スリット8a1は、金属筒1の1つの上辺からの切り込みである。無給電スリット8a2は、金属筒1の1つの下辺からの切り込みである。
次に動作原理について説明する。
図11は、アンテナ装置が、無給電スリット8a1,8a2を備える場合のアンテナパターンを説明するための図である。
実施の形態1で説明したように、図4(a)では、テーパ形状給電スロット2から外部へ放射された電波Aは、テーパ形状給電スロット2から放射されて内部で回り込んで金属筒1の上下のエッジで散乱した電波Bによる干渉を受けることによって仰角面のアンテナパターンが影響を受けた。
これに対して、図11に示すように、本実施の形態では、無給電スリット8a1,8a2を有するので、金属筒1の上下のエッジ散乱波Dを分散させることができるため、仰角面のアンテナパターンを変化させることができ、水平面内平均利得を高めることが可能となる。したがって、2つの無給電スリット8a1,8a2の寸法、形状を調整することによって、垂直方向の給電点20の位置付近において、水平面内平均利得を増加させることができる。
また、本実施の形態では、実施の形態1の無給電スロット3a1,3a2と比べて、無給電スリット8a1,8a2の高さ方向の占有寸法が小さいため、寸法制約等から金属筒1に無給電スロット3a1,3a2を配置不可能な場合にも、無給電スリット8a1,8a2を配置することによって水平面内平均利得を高めることが可能となる。
[実施の形態2の変形例1]
図12は、実施の形態2の変形例に係わるアンテナ装置の正面斜視図である。
このアンテナ装置が、実施の形態2と相違する点は、1つの切り込みからなる無給電スリット8a1,8a2の代わりに、複数個の切り込みからなる鋸状の無給電スリット9a1,9a2を備える。
これによって、金属筒1の上下端からのエッジ散乱の分散効果を実施の形態2よりも高めることができる。これにより仰角面アンテナパターンの乱れが低減され、水平面平均利得の向上にも効果がある。もちろん無給電スリットの寸法は統一する必要がない。
[実施の形態2の変形例2]
実施の形態2では、金属筒1の上下の端の対称な位置に同形状の無給電スリットを配置しているが、アンテナ装置の交差偏波レベルが主偏波レベルと比べて低い特性であることが望まれる用途においては、無給電スリットをこのように配置すればよい。また、交差偏波レベルが大きくなってもよいような用途においては、無給電スリットの配置は上下非対称であっても良いし、無給電スリットを金属筒1の一方の端のみに設けても良い。
[実施の形態2の変形例3]
実施の形態1の変形例1、2、6〜8に記載された内容は、実施の形態2および実施の形態2の変形例1、2に適用可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 金属筒、2 テーパ形状給電スロット、3a1,3a2,3b1,3b2,14a1,14a2,15a1,15a2,16a1,16a2,17a1,17a2 無給電スロット、4 同軸ケーブル、5a,5b クランプ金具、6 樹脂スペーサ、7 同軸コネクタ、8a1,8a2,9a1,9a2 無給電スリット、20 給電点、42,43 金属蓋、c0 狭窄部、c1a,c1b 幅拡大部、c2a,c2b 端部。

Claims (8)

  1. 第1の開口と第2の開口とが設けられた金属筒を備えたアンテナ装置であって、
    前記第1の開口の形状は、狭窄部と、前記狭窄部の両側に前記狭窄部から離れるほど幅が広くなる幅拡大部とを有する形状であり、
    前記第1の開口において、前記狭窄部と前記狭窄部の両側の前記幅拡大部とが前記金属筒の周方向に並び、
    前記第2の開口は、前記金属筒の端と前記第1の開口の間に配置され、
    前記狭窄部を挟む前記金属筒の2点に給電される、アンテナ装置。
  2. 前記第2の開口の前記金属筒の周方向の寸法が決められた周波数に対応する波長の1/2以上である、請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記金属筒に、
    前記第2の開口と同一の形状を有し、かつ前記第1の開口を挟んで対称な位置に配置される第3の開口が設けられた、請求項1または2記載のアンテナ装置。
  4. 前記金属筒の端と前記第1の開口の間に、
    前記第2の開口と前記金属筒の周方向の寸法が異なる第4の開口が設けられた、請求項2に記載のアンテナ装置。
  5. 前記金属筒の少なくとも一方の端は、金属蓋で覆われている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  6. 第1の開口と切り込みとが設けられた金属筒を備えたアンテナ装置であって、
    前記第1の開口の形状は、狭窄部と、前記狭窄部の両側に前記狭窄部から離れるほど幅が広くなる幅拡大部とを有する形状であり、
    前記第1の開口において、前記狭窄部と前記狭窄部の両側の前記幅拡大部とが前記金属筒の周方向に並び、
    前記切り込みは、前記金属筒の少なくとも一方の端に設けられ、
    前記狭窄部を挟む前記金属筒の2点に給電される、アンテナ装置。
  7. 前記第1の開口の前記幅拡大部に隣接する端部の輪郭が、半円形状である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  8. 前記金属筒の全て、あるいは一部が誘電体材料で覆われている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
JP2016059462A 2016-03-24 2016-03-24 アンテナ装置 Expired - Fee Related JP6576279B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016059462A JP6576279B2 (ja) 2016-03-24 2016-03-24 アンテナ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016059462A JP6576279B2 (ja) 2016-03-24 2016-03-24 アンテナ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017175394A true JP2017175394A (ja) 2017-09-28
JP6576279B2 JP6576279B2 (ja) 2019-09-18

Family

ID=59973057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016059462A Expired - Fee Related JP6576279B2 (ja) 2016-03-24 2016-03-24 アンテナ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6576279B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111602292A (zh) * 2018-02-13 2020-08-28 株式会社友华 天线装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01295503A (ja) * 1987-07-29 1989-11-29 Ball Corp アンテナ構造
JPH05136627A (ja) * 1991-08-02 1993-06-01 Fujitsu Ten Ltd 移動体用アンテナ
JP2000236212A (ja) * 1998-12-18 2000-08-29 Ricoh Co Ltd テーパードスロットアンテナ
US20070046556A1 (en) * 2005-08-29 2007-03-01 Pharad, Llc System and apparatus for a wideband omni-directional antenna
JP2007336170A (ja) * 2006-06-14 2007-12-27 Konica Minolta Holdings Inc スロットアンテナ
JP2009206909A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 N H K Itec:Kk キャビティースロットアンテナ装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01295503A (ja) * 1987-07-29 1989-11-29 Ball Corp アンテナ構造
JPH05136627A (ja) * 1991-08-02 1993-06-01 Fujitsu Ten Ltd 移動体用アンテナ
JP2000236212A (ja) * 1998-12-18 2000-08-29 Ricoh Co Ltd テーパードスロットアンテナ
US20070046556A1 (en) * 2005-08-29 2007-03-01 Pharad, Llc System and apparatus for a wideband omni-directional antenna
JP2007336170A (ja) * 2006-06-14 2007-12-27 Konica Minolta Holdings Inc スロットアンテナ
JP2009206909A (ja) * 2008-02-28 2009-09-10 N H K Itec:Kk キャビティースロットアンテナ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111602292A (zh) * 2018-02-13 2020-08-28 株式会社友华 天线装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6576279B2 (ja) 2019-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9692127B2 (en) Antenna device and antenna system
US20150229026A1 (en) Antenna element and devices thereof
EP3201986B1 (en) Antenna device for a base station antenna system
US10971820B2 (en) Arrangement comprising antenna elements
US10886620B2 (en) Antenna
JP6435829B2 (ja) アンテナ装置
US7791554B2 (en) Tulip antenna with tuning stub
JP5715701B2 (ja) アンテナ
JP2016181755A (ja) アンテナ装置
US9461362B2 (en) Multi-band antenna
US9608323B1 (en) Omni-directional antenna with extended frequency range
JP6576279B2 (ja) アンテナ装置
Rani Patre et al. Study of microstrip line‐fed flower‐shaped patch antenna providing enhanced bandwidth and radiation efficiency
US9793612B1 (en) Reduced profile leaky-wave antenna
JP5520989B2 (ja) アンテナおよび基地局アンテナ
JP6398653B2 (ja) パッチアンテナ
JP6201651B2 (ja) アンテナ装置およびアレイアンテナ装置
JP2016032122A (ja) 統合アンテナ装置
JP6338401B2 (ja) 逆l型アンテナ
RU2514094C1 (ru) Мультипольная антенна (варианты)
JP6022349B2 (ja) パッチアンテナ
JP6574733B2 (ja) アンテナ、rfidリーダ装置、rfidリーダライタ装置及びアンテナ装置
JP6387275B6 (ja) 広帯域リニアアレーアンテナ
KR100880076B1 (ko) 막대형 모노폴 안테나의 주파수 광대역화 장치
JP2013223228A (ja) アンテナ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171101

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20171101

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20171101

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190219

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190723

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190820

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6576279

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees