JP2017173908A - 自動二輪車の警報装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】四輪車両の自動二輪車追越し時の影響を最小限に抑える自動二輪車の警報装置を提供する。【解決手段】自車の位置情報及び道路環境情報を取得する手段12,13と、後続車両を検知する車両検知手段15と、後続車両を撮影する撮像手段16と、所定条件でライダーに対して警報を発する警報手段26,27と、当該装置10を制御する制御手段17と、を備える。警報装置10が発する情報は、自車と比較して車高が高く、且つ全長が長い四輪車両が自車を追い抜く可能性がある場合に発する警報である。【選択図】図4

Description

本発明は、自動二輪車が走行中に四輪車に追い越される状況下で、自車に対して警報を発する警報装置に関するものである。
車両が道路を走行する上で安全性の確保は基本的且つ重要な課題であり、機械的あるいは電子的な安全装置等が種々開発され、車両に搭載されている。車両のタイプや種類あるいは運転条件等は様々であり、それらに応じて安全装置等が装備される。
例えば特許文献1には、自車が横風を受けるような走行状況にあるときの安全性を向上させるようにした車両の走行安全装置が開示される。
車両、特に自動二輪車は自然的な横風の場合だけでなく、周囲を走行する中・大型四輪車両に追い越される際、その中・大型四輪車両から風圧等を受けることがあり、ハンドリングに対する影響等に注意しつつ安全確保に努めながら走行する。この場合、天候条件や道路状況等要因が絡むと、自動二輪車に対する追越し時の影響が複雑に変化する。
特開2010−23669号公報
特に中・大型四輪車両との関係で自動二輪車追越し時に以下のような点で課題がある。
中・大型四輪車両に追い越される際、風あるいは水、更に飛沫がライダーを襲うが、覚悟して臨む場合と不意打ち状態で臨む場合とでは物理面だけでなく心理面からも、自車のハンドリングに与える影響に大きな差が出る。追い越される際、これから風、水あるいは飛沫を受けるというライダーの心の準備へのアシストの有無(警報の有無)だけでも、たとえハンドリングに対する物理的なアシスト動作がなくても、自車のハンドリングの安全性に差が出る。
高速走行であれば風切り音が大きくなり、更にヘルメットを着用しているので、接近する中・大型四輪車両の走行音及び排気音に気が付き難いため、不意打ち状態に陥り易い。
また、トンネル内ではトンネル内を吹き抜ける風に加えて、中・大型四輪車両が起こす走行風の影響がある。この風は極めて複雑な流れを形成し、走行風に起因する負圧やカルマン渦等により、水滴あるいは水しぶき等もこの風の影響を受けて複雑に舞いながら飛散する。また、トラックの屋根からの水が降り落ちてこともあり得る。
水しぶき等はライダーのヘルメットのシールドに付着すると、一瞬でライダーの視界を遮り、安全運転上で留意が必要である。高速走行であればある程、ライダーにとって水しぶき等への対応は予防安全の観点から重要な意味を持つ。このためシールドへの水しぶき等の付着防止のために、中・大型四輪車両の通過の際には一瞬だけ下方を向く等して、シールド面の視界確保を図っている。
特にトンネル内は風、水及び飛沫等が及ぼす影響において条件的に最も厳しい場所の一つである。一方、レーダ波にとっては降雨が存在しない分だけ自車から遠く離れた対象物まで捕捉でき、条件的には良好な場所と言える。しかしながら、トンネル内は降雨がなくても、通行量がある程度あれば路面が湿っていることが多く、砂埃等の巻き上げ等が重なると、雨中の路面ではなくても自車のハンドリングには少なからず影響が出る。
従来、上述のような自動二輪車追越し時の課題が種々あるにも拘わらず、予防安全等の観点から係る問題解決が必ずしも十分ではないのが実情であった。
本発明はかかる実情に鑑み、四輪車両全般が適用対象ではあるが、特に中・大型四輪車両の自動二輪車追越し時の影響を最小限に抑える自動二輪車の警報装置を提供することを目的とする。
本発明の自動二輪車の警報装置は、自車の位置情報及び道路環境情報を取得する手段と、後続車両を検知する車両検知手段と、前記後続車両を撮影する撮像手段と、所定条件でライダーに対して警報を発する警報手段と、当該装置を制御する制御手段と、を備えた自動二輪車の警報装置であって、前記警報装置が発する情報は、自車と比較して車高が高く、且つ全長が長い四輪車両が自車を追い抜く可能性がある場合に発する警報であることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車の警報装置において、前記警報は、トンネル内とトンネル外とで警報内容に差を設けたことを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車の警報装置において、前記警報は、自車の車両タイプ別に警報内容に差を設けたことを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車の警報装置において、前記警報は、前記ライダーに自車を車線境界線から離れさせる指示を発信した後に発することを特徴とする。
本発明によれば、自車よりも車高が高く、且つ全長が長い四輪車両が自車を追い越す際、強い風圧等による物理面からの影響だけでなく、不意打ち状態での追越しによる心理面からの影響に対して、予め警報装置により警報を発することで四輪車両の接近を知らせ、ライダーのハンドリングにおける不安定状態の発生を未然に防止することができる。
本発明の自動二輪車の警報装置が適用される道路状況の一例を模式的に示す平面図である。 本発明の警報装置に係る自動二輪車の概略構成を模式的に示す車両側面図である。 本発明の警報装置に係る自動二輪車の車両タイプの例を示す側面図である。 本発明の自動二輪車の警報装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の警報装置の具体的な動作例を示すフローチャートである。 本発明の自動二輪車の警報装置が発する警報内容の例を示す図である。 本発明の自動二輪車の警報装置が適用される道路状況の一例を模式的に示す側面図である。
以下、図面に基づき、本発明による自動二輪車の警報装置における好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る自動二輪車の警報装置が適用される道路状況の一例を示している。この例では本発明が適用される道路環境として例えば片側2車線の道路1の場合とし、道路1は走行車線2とこの走行車線2の右側に用意される追越車線3とを有する。走行車線2の左側には路側帯2aが設けられる。中央分離帯4を挟んで片側2車線道路1の反対側に対向車線5がある。走行車線2及び追越車線3間には車線境界線6(センターライン)が表示されている。なお、道路環境としてはこの例に限らず、例えば片側3車線以上の場合も適用可能である。
また、道路環境として内壁(側壁7a)を有するトンネル7がある場合があり、その場合トンネル7内の道路1に走行車線2及び追越車線3を有するものとし、図1においてトンネル7を併記する。
図1の図示例では、自動二輪車100が走行車線2を走行し、また、追越車線3では四輪車両200が自動二輪車100の後方付近を走行している。トンネル7内の場合でも自動二輪車100及び四輪車両200が同様な走行状態にあるものとする。
ここで、自動二輪車100は、図2に模式的に示すようにエンジン101がフレーム102に搭載されると共に、前輪103及び後輪104を有し、操舵用のハンドル105や、燃料タンク106及びライダーの着座用のシート107等を備える一般的な鞍乗型車両であってよい。
また、自動二輪車100の車両タイプとして、本発明が問題とする四輪車両200の追越し時の影響の軽重の観点からタイプ分けする。例えば図3に概略例示したようにスクリーン(もしくはカウリング)108を備えるが、ニーグリップが可能な構造を持たない所謂、スクータタイプ(図3(A))、また、カウリング109及びニーグリップが可能な構造を持つ車両タイプ(図3(B))、更にはカウリングを備えず、ニーグリップが可能な構造を持つネイキッドタイプ(図3(C))等がある。ここではスクリーン及びカウリングは、それらがない場合と比べて、ライダーに対して同等の防風効果を有するものとする。更に、前輪103及び後輪104のタイヤサイズも追越し時の風の影響と関係し、スクータタイプのように比較的小径のタイヤの場合、風の影響を受け易い。また、自動二輪車100の車重が重ければ、風の影響が小さく、これらを反映させてタイプ分けしてもよい。なお、これらの車両タイプに関する情報、即ちカウリングの有無及びニーグリップの可否は、予め自車のID情報として後述する警報装置10のメモリ18に格納される。
自動二輪車100には更に、図4を参照して本発明の警報装置10を構成する手段もしくは機器類(構成機器類)が搭載され、具体的には制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)11、位置情報取得手段12、道路環境情報取得手段13、車速検知手段14、自車周辺に存在する車両を検知する等を行う車両検知手段15及び撮像手段16等を備える。これらの装置もしくは機器類は、図2に概略示したように各自動二輪車100の所定位置に配設される。
ECU11は、構成機器類を制御するコンピュータとして機能するエレクトロニックコントロールユニットであり、例えばシート107の下部等に配設される。ECU11は、警報装置10全体の動作を制御するCPU17、各種プログラムやデータが格納されたメモリ18、入力及び出力インタフェース19等を含んで構成される。なお、構成機器類から得られる情報は、CPU17で処理可能なデータに変換等の信号処理を行う信号処理部20を介してCPU17へ送られる。ECU11には更に、CPU17がメモリ18に格納されたプログラムを実行することで、構成機器類から得られる情報に基づいて算出等の処理を行う車両タイプ判定部21、相対距離算出部22及び相対速度算出部23、更に画像処理部24等を含み、これらがCPU17と接続されると共に、それらの算出処理等を行うための演算部25等を有する。
位置情報取得手段12は、複数の人工衛星から送信される電波を受信して自車の位置情報を取得する。位置情報取得手段12として具体的にはGPS受信機等であってよく、例えば燃料タンク106の周辺等に配設されるが、人工衛星から良好に電波を受信できる位置であれば、自動二輪車100の何れの位置に配設されていてもよい。GPS受信機により受信された電波情報はECU11に送信され、CPU17により演算部25にて走行中に刻々変化する自車の位置情報を常に算出する。
道路環境情報取得手段13は、自車が走行する道路に関する情報を取得する。道路環境情報取得手段13として具体的にはカーナビゲーション装置等であってよく、自車の進路上にトンネル等があるかないかを取得することができる。道路環境情報取得手段13は、位置情報取得手段12のGPS受信機と機能的に一体的に構成されたものでもよく、その場合、配設スペース等の点で有利である。道路環境情報として、トンネル等の道路設備的な環境状況だけでなく、気象衛星等から直接あるいは間接的に取得可能な気象情報が含まれる。
また、自車の現在位置情報は位置情報取得手段12のGPS受信機で取得することができるが、例えばトンネル内等の人工衛星からの電波が受信し難い環境では、ジャイロや車速検知手段14の回転数センサ等を用いて構成される自律航法装置を機能させることができる。そのようなトンネル内等の道路環境下でもGPS機能を一時的に補完し、常に適正な位置情報及び道路環境情報を把握できるようにする。
車速検知手段14は、自車の走行速度を検知し、例えば前輪103の回転数あるいはトランスミッションギヤの出力端に設けたドライブスプロケットの回転数を検出する回転数センサ等により構成される。回転数センサ等により検知された車速情報はECU11に送信され、CPU17により演算部25にて走行中に刻々変化する自車の車速を常に算出する。
車両検知手段15は、自車周辺の車両の存在を検知するレーダ装置、典型的にはミリ波レーダ(なお、レーザレーダの場合も可能である)により構成される。なお、近距離を主な対象とするならば、ミリ波やレーザではなく超音波を利用してもよい。車両検知手段15は自車周辺へレーダ波を照射するレーダ波発信機能と自車周辺で反射した反射波を受信する反射波受信機能を有し、自車周辺の車両の有無及び相対距離等を算出するための信号を生成する。ここで、本実施形態では自車の前方側の状況についてはライダー自身が視認により確認するものとし、主に自車の後方を検知対象とする。このため車両検知手段15のレーダ装置は、自車の主に後方向かってレーダ波を照射できるように自動二輪車100の後部もしくは後端部付近に配設される。例えば、ブレーキランプ等に近接してレーダ装置を配置するとよい。なお、図1に示されるように車両検知手段15におけるミリ波レーダによる検知範囲Sは、検知環境条件が良好な場合には120m程度あり、雨や霧等で検知環境条件が悪くても他の検知手段よりも影響を受け難い等の特性を持つ。
撮像手段16は、自車周辺の車両の存在を撮影する撮像装置、典型的にはカメラ(赤外線カメラ等を含む)により構成され、撮像手段16で得た画像信号は画像処理部24に送られ、この画像処理部24において、車両のタイプを車両タイプ判定部21で判定するための画像信号を生成する。本実施形態では撮像手段16のカメラ等についても、自車の主に後方向を撮影できるように自動二輪車100の後部もしくは後端部付近に配設される。撮像手段16により撮影された画像情報はECU11に送信される。なお、撮像手段16のカメラは1台に限らず、右側及び右側にそれぞれ1台ずつあるいは1台以上を搭載してもよく、撮影画像の解像度等の画質やコスト面を勘案して決定される。
ECU11において車両タイプ判定部21は画像解析部を付帯して持ち、車両タイプ判定部21はCPU17によるプログラムに従って、撮像手段16により撮影され、画像処理部24で画像処理された画像情報を画像解析する。本実施形態では自車周辺の車両が中・大型四輪車両であるかないかを問題とし、車両タイプ判定部21ではメモリ18に格納された中・大型四輪車両に関するデータと画像解析部による画像解析の解析結果とを照合し、当該車両が中・大型四輪車両である否かを判定する。
相対距離算出部22では、位置情報取得手段12から得られた自車の位置情報と車両検知手段15のレーダ装置から得られた自車周辺の車両との相対距離とにより、周辺の車両の自車に対する相対位置及び相対距離を算出する。位置情報取得手段12の位置情報及び車両検知手段15の相対距離情報はリアルタイムで取得もしくは検知され、相対距離算出部22で算出される相対位置としては、自車と周辺の車両との単なる車間距離ではなく、現在位置での自車の後方における周辺の車両の方位、つまり自車の真後ろから右又は左に反れているかの相対距離情報を含んでおり、周辺の車両が道路1上で走行車線2にあるのか、あるいは追越車線3あるのかを把握することができる。
相対速度算出部23では、相対距離算出部22から得られた自車周辺の車両との相対距離の時間的変化により、周辺の車両の自車に対する相対速度を算出する。自車及び周辺の車両の相対距離に変化がなければ、相対速度0、即ち周辺の車両は自車と同速度であり、この状態が継続したままであれば自車が追い越される可能性はない。相対距離の増加あるいは減少変化に応じて周辺の車両が自車に対して遠のき(負(−)の相対速度という)、つまり周辺の車両が自車よりも速度が遅く、また、自車に対して近づく(正(+)の相対速度という)、つまり周辺の車両が自車よりも速度が速いことを把握することができる。周辺の車両が正の相対速度を持つ場合には、その状態が継続すれば自車が追い越される可能性がある。
本実施形態において自車が中・大型車両に追い越される場合を問題とし、周辺の車両は自車周辺では自車よりも車速が速い、即ち正の相対速度を持つ。CPU17は演算部25にて、相対距離算出部22で得た相対距離及び相対速度算出部23で得た相対速度に基づき、中・大型四輪車両の検知時点から自車が中・大型四輪車両に追い越されるまでの時間(秒)を算出する。つまり自車が中・大型四輪車両に追い越されるタイミング(追越しタイミング)を予想することができる。この場合、周辺の車両の相対速度変化の態様は必ずしも一律ではなく、例えば漸増あるいは急増する仕方で速度変化することがある。追越しタイミングの時間が長い程、周辺の車両の運転状況次第で相対速度変化が生じ易い。追い越される可能性の判断に当たり、周辺の車両の相対速度変化の大小を目安にして、例えば正の相対速度が増加する等の場合には追い越される可能性が高い等の判断を行うようにしてもよい。
ECU11には更に、音声又は画像信号等の警報信号を生成する警報信号生成部26を有し、その警報信号を警報器27に送信する。警報器27からライダーに対して提供される警報の形態としては、音声化あるいは可視化した警報内容で警報する。例えばライダーが装着するヘルメット内への音声案内や、スピードメータ等を含む自車のメータユニット等の計器類、スクリーン等の車体部品あるいはカーナビゲーション装置等の走行補助部品等への表示を通して、ライダーに提供することができる。
次に、本発明による自動二輪車の警報装置10の動作例について、図1の例を参照して説明する。ここで、本実施形態の警報装置10は、次のような動作を特徴とする。
先ず、警報信号生成部26で生成された警報信号を警報器27で発する情報としては、自車と比較して車高が高く、且つ全長が長い四輪車両200が自車を追い抜く可能性がある場合に発する警報である。
ここで、図1の例で四輪車両200が自車の自動二輪車100の横を通過する際、自車のハンドリングに与える影響を最小限すべく警報装置10により警報を発する。自車のハンドリングに影響を与える車両としては、自車と比較して車高が高く、且つ全長が長い主にトラックやバス等が対象車となる。これらの中・大型四輪車両が自動二輪車100を追い越す際、自動二輪車100に強い風圧を与え、自動二輪車100のハンドリングに著しい影響を与える場合があるためである。
この場合、警報装置10が発する警報は、トンネル7内とトンネル7外とでその警報内容に差を設けて実施される。
また、警報装置10が発する警報は、自車の車両タイプ別に警報内容に差を設けて実施される。
更に、警報装置10の警報は、ライダーに自車を車線境界線6から離れさせる指示を発信した後に発する。
以下、本実施形態の警報装置10の具体的な動作例を、図5に示すフローチャートを参照して説明する。図5に示すフローチャートは、ECU11のCPU17がメモリ18に格納されたプログラムを実行することにより実現される。なお、ECU11は、常に位置情報取得手段12(GPS受信機)及び道路環境情報取得手段13、あるいは車速検知手段14等から情報を取得している。
自動二輪車100のエンジン101が始動し、その走行を開始すると警報装置10が起動される。なお、エンジン101の始動に連動して警報装置10が起動し、あるいはエンジン101の始動後、別途警報装置10に備えた起動ボタン等をON操作して起動させることができる。先ずステップS11において、道路1に後続車両が存在するかどうかを判断する。この場合、車両検知手段15から自車の後方へ照射されたミリ波レーダの反射波を受信することで、後続車両の存在を確認する。
次に、後続車両があった場合、ステップS12においてその後続車両が四輪車両200の中・大型四輪車両であるかどうかを判断する。この場合、撮像手段16で撮影した当該後続車両の画像が、車両タイプ判定部21により画像解析され、当該車両が中・大型四輪車両である否かを判定する。
次に、検知した後続車両が中・大型四輪車両であると判断された場合、ステップS13において相対距離算出部22で、位置情報取得手段12で得られた自車の位置情報と車両検知手段15で得られた四輪車両200との相対距離とにより、四輪車両200の自車に対する相対位置及び相対距離を算出する。
引き続き、ステップS14において相対速度算出部23で、相対距離算出部22で得られた四輪車両200との相対距離の時間的変化により、四輪車両200の自車に対する相対速度を算出する。
次に、ステップS15において、相対距離算出部22及び相対速度算出部23でそれぞれ算出した四輪車両200の相対距離及び相対速度に基づき、自車が四輪車両200によって追い越される可能性があるかどうかを判断する。算出された正の相対速度が、そのまま継続すれば自車が追い越される可能性がある。
次に、自車が四輪車両200によって追い越される可能性があると判断した場合、ステップS16において、ライダーに対して走行車線2及び追越車線3間の車線境界線6から離れる旨の指示が出される。自動二輪車100をできるだけ走行車線2の路側帯2a側へ寄らせることで、追越し時の負圧により四輪車両200方向へ吸い込まれるのを防ぐことができる。この車線境界線6からの離脱指示は警報ではないが、警報器27を使って音声化あるいは可視化した指示内容を告知してもよい。
次に、ステップS17において、自車が現在トンネル7内であるかないかを判断する。この判断は、位置情報取得手段12で得られる位置情報と道路環境情報取得手段13で得られる道路環境情報とに基づき行われる。一般にトンネル内ではトンネル内を吹き抜ける風に加えて、車両が起こす走行風の影響があり、この走行風は極めて複雑な流れを形成する。この走行風に水滴あるいは水しぶき等が加わると、トンネル内はそれらが及ぼす影響において条件的に最も厳しい場所となる。このため道路環境として自車がトンネル7内であるかが判断される。
次に、ステップS18において、ステップS17でトンネル7内でないと判断された場合、警報1が出される。ここで、図6に示すように警報1の具体的内容として、(a)〜(h)のように飛水・水しぶきの有無、中・大型四輪車両方向からの風の影響(大、中、小)及びセンターライン離脱等の項目が含まれる。これらの項目を警報内容にするのは、飛水・水しぶきはライダーの視界を影響し、中・大型四輪車両から風圧はライダーのハンドリングに影響し、センターライン離脱は追越し時の負圧に影響するためである。
この場合、車両タイプ別、即ちカウリングの有無及びニーグリップの可否に応じてランク分し、更に路面状況も考慮した警報内容が設定される。カウリングはライダーに対して防風効果があるが、走行風の影響を受け易い。ニーグリップはライダーの体勢を安定維持する効果がある。一例として、警報内容としてリストアップされる走行風の影響の大小に関して、カウリング有且つニーグリップ不可の場合、警報1(c),(d)のように走行風の影響大であり、カウリング無且つニーグリップ不可の場合、警報1(g),(h)のように走行風の影響小である。また、カウリング有且つニーグリップ可の場合、警報1(a),(b)のように走行風の影響中となる。更に、カウリング無且つニーグリップ可の場合、警報1(e),(f)のように走行風の影響は、極めて小さいとしている。
また、路面状況は飛水・水しぶきと密接に関係し、降雨の有無に応じて路面状況が変化し、それに応じて飛水・水しぶきが発生する。従って、雨天の場合には飛水・水しぶきが警報内容としてリストアップされ、曇り及び晴れの場合には警報内容から除外され、このように天候条件を反映させることで警報内容の実効性を担保する。
次に、ステップS19において、ステップS17でトンネル7内であると判断された場合、警報2が出される。図6に示すように警報2の具体的内容として、(a)〜(h)のように飛水・水しぶきの有無、自車周囲からの風の影響(大、中、小)及びセンターライン離脱等の項目が含まれる。ここで、トンネル7内では図1及び図7を参照してトンネル7内を吹き抜ける風(トンネル風W)があり、この場合、例えば自動二輪車100前方の追越車線3上で四輪車両201が走行しているものとする。トンネル7内では降雨自体はないが、路面状況や四輪車両200の屋根等から水滴等の影響がある。トンネル風Wに加えて四輪車両200(中・大型車両)が起こす走行風wの影響が大きく、この走行風wはトンネル7内で極めて複雑な流れを形成する。走行風wに起因して負圧流w1、カルマン渦流w2、壁面反射流w3、巻上げ流w4等が形成される。壁面反射流w3として側壁7aで反射する場合(図1)と、天井壁7bで反射する場合(図7)とがある。これらの負圧流w1、カルマン渦流w2、壁面反射流w3、巻上げ流w4等が自動二輪車100の追越し時に複雑に相互作用し合って、自動二輪車100の周囲から風圧として作用する。
一例として、警報2の場合にも警報内容としてリストアップされる自車周囲からの風の影響の大小に関して、カウリング有且つニーグリップ不可の場合、警報2(c),(d)のように自車周囲からの風の影響大であり、カウリング無且つニーグリップ不可の場合、警報2(g),(h)のように自車周囲からの風の影響小である。また、カウリング有且つニーグリップ可の場合、警報2(a),(b)のように自車周囲からの風の影響中となる。更に、カウリング無且つニーグリップ可の場合、警報2(e),(f)のように自車周囲からの風の影響は、極めて小さいとしている。
ステップS20において、自動二輪車100のエンジン101が停止することで、警報装置10における処理フローが終了する。
次に、本発明の車両間情報共有システム10による主要な作用効果等について説明する。
上述のように警報装置10は、トラックやバス等のように自車と比較して車高が高く、且つ全長が長い四輪車両200が自車を追い抜く可能性がある場合に警報を発する。
これらの中・大型四輪車両が自動二輪車100を追い越す際、自動二輪車100に強い風圧を与え、そのままでは自動二輪車100のハンドリングに著しく影響する。このような物理面からの影響だけでなく、不意打ち状態での追越しによる心理面からの影響に対して、予め警報装置10により警報を発することで四輪車両200の接近を知らせ、ライダーのハンドリングにおける不安定状態の発生を未然に防止することができる。
また、警報装置10から出される警報は、トンネル7内とトンネル7外とで警報内容に差を設ける。
トンネル7内では走行風に水滴あるいは水しぶき等が加わって、自動二輪車100のハンドリングに及ぼす影響が最も厳しくなる。トンネル7内を走行するか、トンネル7外を走行するか、更に天候状態を考慮した上での警報内容とすることで、出される警報としてその場の状況に最も近いものが提供され、ライダーの心の準備に過度な負担をかけないで済む。
また、警報装置10から出される警報は、自動二輪車100の車両タイプ別に警報内容に差を設ける。
四輪車両200による追越し時の影響の度合いを密接に関係するカウリングの有無及びニーグリップの可否に応じて警報内容をランク分し、自動二輪車100の車両タイプ別に沿った警報内容とする。出される警報が実情に近づけ易く、ライダーの心の準備に過度な負担をかけない等の利点がある。
また、ライダーに対して車線境界線6から離れる旨の指示が出された後に警報を発し、つまり先ず接近する四輪車両200から自動二輪車100を離れさせることで、より高い安全性を確保することができる。自動二輪車100が車線境界線6寄りであると、四輪車両200から受ける影響も大きくなるので、警報を発する前に追越し時の影響を物理的に小さくしておくことができる。
既に説明した中・大型四輪車両による自動二輪車100の追越し時の課題との関係で、先ず中・大型四輪車両に追い越される際、風あるいは水、更に飛沫がライダーを襲うが、ライダーは警報装置10の警報を受けることで、追越しを予想することができる。そして、可能である場合、予めニーグリップ等を行うことで自身の体勢を安定化させ、自車のハンドリングを適正化することができる。その際、ライダーはこれから風、水あるいは飛沫を受けるという心の準備ができ、心理面での有効なアシスト効果が得られる。
また、高速走行であれば風切り音が大きくなるが、警報装置10によるヘルメット内への音声案内等で警報を発することで、周囲の騒音が大きい場合でも警報を的確に認識させる。この場合、メータユニット等の計器類に視覚的に警報を表示することもでき、警報の伝達に万全を期すことができる。
また、前述のようにトンネル7内では走行風wに起因して形成される負圧流w1、カルマン渦流w2、壁面反射流w3、巻上げ流w4等により、水滴あるいは水しぶき等もこの風の影響を受けて複雑に舞いながら飛散する。それらと関係が深い天候状態等を考慮した警報内容とすることで、ライダーは、極めて実情に即した警報を基づいて準備をすることができる。
このように本発明の警報装置10によれば、四輪車両200の自動二輪車100の追越し時の影響を最小限に抑えることができ、自動二輪車100の高い走行安定性を実現することができる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
例えば、四輪車両としてトラックやバス等の例を説明したが、それら以外の車両、例えばトレーラ等の超大型車両や特殊車両等も本発明の適用対象となる。
1 片側2車線道路、2 走行車線、3 追越車線、4 中央分離帯、5 対向車線、6 車線境界線、7 トンネル、10 警報装置、11 ECU、12 位置情報取得手段、13 道路環境情報取得手段、14 車速検知手段、15 車両検知手段、16 撮像手段、17 CPU、18 メモリ、19 入力及び出力インタフェース、20 信号処理部、21 車両タイプ判定部、22 相対距離算出部、23 相対速度算出部、24 画像処理部、25 演算部、26 警報信号生成部、27 警報器、100 自動二輪車、200 四輪車両。

Claims (4)

  1. 自車の位置情報及び道路環境情報を取得する手段と、後続車両を検知する車両検知手段と、前記後続車両を撮影する撮像手段と、所定条件でライダーに対して警報を発する警報手段と、当該装置を制御する制御手段と、を備えた自動二輪車の警報装置であって、
    前記警報装置が発する情報は、前記自車と比較して車高が高く、且つ全長が長い四輪車両が前記自車を追い抜く可能性がある場合に発する警報であることを特徴とする自動二輪車の警報装置。
  2. 前記警報は、トンネル内とトンネル外とで警報内容に差を設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車の警報装置。
  3. 前記警報は、前記自車の車両タイプ別に警報内容に差を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動二輪車の警報装置。
  4. 前記警報は、前記ライダーに前記自車を車線境界線から離れさせる指示を発信した後に発することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動二輪車の警報装置。
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