JP2017170397A - 銀およびシアンを含む排水の処理方法 - Google Patents

銀およびシアンを含む排水の処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017170397A
JP2017170397A JP2016061782A JP2016061782A JP2017170397A JP 2017170397 A JP2017170397 A JP 2017170397A JP 2016061782 A JP2016061782 A JP 2016061782A JP 2016061782 A JP2016061782 A JP 2016061782A JP 2017170397 A JP2017170397 A JP 2017170397A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver
cyan
waste water
containing silver
water containing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016061782A
Other languages
English (en)
Inventor
裕之 田下
Hiroyuki Tashimo
裕之 田下
笠松 寿規
Hidenori Kasamatsu
寿規 笠松
雅史 尾形
Masafumi Ogata
雅史 尾形
宮澤 寛
Hiroshi Miyazawa
寛 宮澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dowa Metaltech Co Ltd
Original Assignee
Dowa Metaltech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dowa Metaltech Co Ltd filed Critical Dowa Metaltech Co Ltd
Priority to JP2016061782A priority Critical patent/JP2017170397A/ja
Publication of JP2017170397A publication Critical patent/JP2017170397A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Electrolytic Production Of Metals (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

【課題】銀およびシアンを含有する排水から金属銀を効率よく低コストで回収する方法を提供する。さらには、排水を系外にできるだけ排出しない省資源および環境保護を図ることが可能となる、銀およびシアンを含有する排水の処理方法の提供。
【解決手段】銀およびシアンを含む排水を、逆浸透膜を用いて第1濃縮液と第1透過液に分離する第1膜分離工程と、前記第1濃縮液を電気分解して銀を析出させる電気分解工程とを含む銀およびシアンを含む排水の処理方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、銀およびシアンを含む排水の処理方法であり、さらには逆浸透膜を用いた排水からの銀の回収および排水からの水の再生・再利用方法に関する。
めっき工場の銀めっき工程で大量に発生する銀等の金属元素を含有するめっき排水には銀等の価値のある金属が多く含まれており、これらの金属を分離回収することが試みられている。
例えば、特許文献1には、シアン系銀水溶液に塩素系酸化剤を添加し、シアン分解と銀の回収を行うことが提案されている。この提案には、シアン系銀水溶液に塩素系酸化剤(次亜塩素酸等)を添加し、該水溶液の酸化還元電位(ORP)を+350mV以上とし、好ましくは鉱酸により該水溶液のpHを6〜9.5に調整し、シアン化物イオン、シアノ配位子を分解するとともに、さらに重金属捕集剤、補助薬剤、高分子凝集剤の少なくとも1種類を添加して、生成した銀殿物(塩化銀)を凝集させて沈降させた後、塩化銀粒子を固液分離して銀を回収することが記載されている。これにより、微量の銀を含み、多量に発生するシアン系金属元素含有水溶液を簡単な処理工程でかつコンパクトな処理設備で処理でき、しかもCNを完全に分解して処理水を無害化するとともに、希薄に溶存している銀を完全に分別回収し、低コストで処理する方法が提案されている。
また、特許文献2には、銀およびシアンを含み、シアン銀錯体([Ag(CN))の当量モル比(Ag:CN=1mol:2mol)より、シアン含有モル量が多いめっき排水を逆浸透膜で処理し、得られた透過液をめっき工程での洗浄液として再利用するめっき排水からの水の再生方法が提案されている。さらに、銀およびシアンを含むめっき排水を逆浸透膜で処理し、得られた濃縮水に次亜塩素酸塩を添加して、シアン分解および塩化銀として銀の回収を行うめっき排水からの銀の回収方法が提案されている。銀およびシアンを含有するめっき排水をめっき工程での洗浄液として再利用することにより、省資源および環境保護を図れ、銀およびシアンを含有するめっき排水からの銀の回収率および回収時のろ過性の向上を図れるめっき排水からの銀の回収方法が提案されている。
特開2001−26827号公報 特開2014−70250号公報
しかしながら、特許文献1または特許文献2のように銀を塩化銀として回収すると、有価な金属元素としての銀を得るために、さらに該塩化銀を水に懸濁、苛性ソーダおよび水素化硼素ナトリウム(SBH)を添加し、還元することにより金属銀を得るいわゆるSBH法などで処理して金属銀を得る工程が必要である。また、塩化銀はバーゼル法で廃棄物と見なされ、その移動や販売に制限がかかるといった扱いにくさがある。
また、特許文献2におけるシアン分解後の液は、フィルタープレスによって固液分離し、ろ液は排水として系外に排出しているが省資源等の面から好ましいとはいえない。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、銀およびシアンを含有する排水から銀を、塩化銀を経ることなく金属銀として効率よく低コストで回収し、かつ系外に排水をできるだけ排出しない省資源および環境保護を図れる、銀およびシアンを含有する排水の処理方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
銀およびシアンを含む排水を、逆浸透膜を用いて第1濃縮液と第1透過液に分離する第1膜分離工程と、前記第1濃縮液を電気分解して銀を析出させる電気分解工程とを含むことを特徴とする、銀およびシアンを含む排水の処理方法である。
前記第1濃縮液を前記電気分解工程で電気分解した後に生成する電解后液に、次亜塩素酸塩を添加してシアンの分解を行うシアン分解工程を含むことが好ましく、前記電解后液を前記シアン分解工程でシアンを分解した後に生成するシアン分解后液を、逆浸透膜を用いて第2濃縮液と第2透過液に分離する第2膜分離工程を含むことが好ましい。
前記銀およびシアンを含む排水が、銀めっき工場の排水であることが好ましく、前記第1透過液および第2透過液の少なくとも一方を前記銀めっき工場で再利用することが好ましい。さらに、前記第2濃縮液を前記電気分解工程に供給し、電気分解してもよい。
本発明によると、銀およびシアンを含有する排水から銀を、塩化銀を経ることなく金属銀として効率よく低コストで回収し、かつ系外に排水をできるだけ排出しない省資源および環境保護を図れる、銀およびシアンを含有する排水の処理方法を提供することができる。
図1は、本発明の銀およびシアンを含む排水の処理方法の一例を示す概略図である。 図2は、実施例1および2で用いた逆浸透膜処理試験装置の一例を示す概略図である。
(銀およびシアンを含む排水の処理方法)
本発明の銀およびシアンを含む排水の処理方法は、逆浸透膜を用いて第1濃縮液と第1透過液に分離する第1膜分離工程と、前記第1濃縮液を電気分解して銀を析出させる電気分解工程とを含み、さらに必要に応じてその他の工程を含む。
<排水>
前記排水は、銀およびシアンを含む排水であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シアン系めっき浴による銀めっき工程を有する銀めっき工場で生じる排水、などが挙げられる。前記銀めっき工場の排水としては、めっき槽からの使用済めっき液等の排水、めっき回収槽(めっき液調整槽)からの排水、およびめっき洗浄槽からの排水のいずれも含まれる。なお、通常、各槽から排出されるめっき排水の組成および濃度は大きく異なる。
前記めっき排水は、銀およびシアンを含み、シアン銀錯体([Ag(CN))の当量モル比(Ag:CN=1mol:2mol)より、シアン含有モル比が大きいことが、銀のシアン錯体形成を促し、逆浸透膜処理の際のファウリングを防止でき、逆浸透膜の寿命を延ばすことができる点から好ましい。前記めっき排水中のシアン含有量はモル比で銀含有量の2.1倍以上が好ましく、2.3倍以上がより好ましい。前記めっき排水中のシアン含有モル量の調整方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、処理対象であるめっき排水にシアン化水素、シアン化物イオンの塩などを添加することにより行うことができる。
前記めっき排水中のシアン含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10mg/L以上1,000mg/L以下が好ましい。
前記めっき排水は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記第1膜分離工程の前に、アルカリを添加して、pHを8.0以上11.0以下に調整することが好ましく、10.0以上11.0以下がより好ましい。これにより、大気中のCO吸収による中性乃至酸性化を抑制し、シアンガスの発生を防止できる。
前記アルカリとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、苛性ソーダ(NaOH)、苛性カリ(KOH)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<逆浸透膜>
前記逆浸透膜の材質、形状、大きさ、構造などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記材質としては、例えば、酢酸セルロース、芳香族ポリアミド、芳香族ポリスルホン、ポリビニルアルコール、ポリベンゾイミダゾールなどが挙げられる。
前記形状および構造としては、例えば、平膜、平膜を用いたスパイラル型モジュール、中空糸型モジュール、チューブラー型モジュールなどが挙げられる。
前記逆浸透膜としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1nm以上10nm以下の孔径を有する膜が好ましい。前記孔径が、0.1nm未満であると、透過液量が減少してしまうことがあり、10nmを超えると、シアン銀錯体が逆浸透膜を通過してしまい、透過液にシアン銀錯体が混入してしまうことがある。
前記逆浸透膜としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、東レ株式会社製TM710、DOW社製SW30−4040などが挙げられる。
<第1膜分離工程>
前記第1膜分離工程において、逆浸透膜で処理して得られた第1透過液を、例えば、めっき工程での洗浄液として再利用することができる。その際、前記透過液は、めっき工程での洗浄液として使用可能な水質の規格値(導電率200μS/cm以下)を満たすことが好ましい。このように、排水を再度使用することによって省資源および環境保護を図ることができる。逆浸透膜処理で得られた透過液が、洗浄液として使用可能な水質の規格値を満たしていない場合には、前記水質の規格値を満たさない透過液を排水に戻して再度、第1膜分離工程で逆浸透膜処理を行ってもよい。一方、前記逆浸透膜で処理して得られた第1濃縮液は電気分解工程に送られる。
前記濃縮液の銀濃度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、次の電気分解工程で効率的に電気分解できるように、15質量ppm(0.14mol/L)以上が好ましく、45質量ppm(0.42mol/L)以上がより好ましい。
<電気分解工程>
前記第1膜分離工程よって濃縮した第1濃縮液を電気分解に用いることにより、金属銀を効率よく析出させて回収することができる。銀を電解回収する装置としては、一般に知られているものでよく、例えば、電解槽、この電解槽内に配置された陽極、この陽極を包囲して前記電解槽内に配置された取り外し可能な陰極、前記陰極および前記陽極のための、前記電解槽の外側に設けられた電気接続具を備えた電解装置などが挙げられる。所定の電流を流して銀を陰極に析出させた後、陰極を電解槽から引き上げて洗浄し、へらなどで析出した銀(Ag)をはぎ取ることで回収できる。
<シアン分解工程>
前記第1濃縮液を前記電気分解工程で電気分解した後に生成する電解后液に、次亜塩素酸塩を添加してシアンの分解を行うシアン分解工程を含むことが好ましい。
前記シアン分解は、前記電解后液、或いは該電解后液とさらに前記第1透過液の混合液に次亜塩素酸塩を添加することにより行われる。(微量の)Agが含まれるときの反応は、以下のとおりである。
Figure 2017170397
前記電解后液等に次亜塩素酸塩を添加することで、含有するシアンを分解できる。
前記次亜塩素酸塩としては、例えば、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウムなどが挙げられる。前記次亜塩素酸塩は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、酸化還元電位が+350mV(標準水素電極基準)以上となるように添加することが好ましい。前記次亜塩素酸塩の添加量を、酸化還元電位が+350mV(標準水素電極基準)以上となるように調整することで、シアンを分解できる。
なお、残留している銀は塩化銀として沈殿するので、電解後の第1濃縮液中の銀濃度が高い場合(例えば、10mg/L以上)には、シアン分解工程で処理せず、もう一度電気分解工程に戻して電解するのが好ましい。
また、前記電解后液等に次亜塩素酸塩を添加すると、前記めっき排水の濃縮液のpHが上昇することがあるので、pH調整の目的で、硝酸、塩酸、硫酸などを添加することが好ましい。
<第2膜分離工程>
前記電解后液を前記シアン分解工程でシアンを分解した後に生成するシアン分解后液を、逆浸透膜を用いて第2濃縮液と第2透過液に分離する第2膜分離工程を含むことが好ましい。
前記第2濃縮液を前記電気分解工程に供給し、電気分解することが好ましい。
前記第2透過液は導電率を20μS/cm以下に下げることができ、法律で定められた排出基準を満たせば排水として放出可能であるとともに、例えば、めっき工程の洗浄液などに再利用することができる。
ここで、図1は、本発明の銀およびシアンを含む排水の処理方法の一例を示す概略図である。
この図1では、原水として銀およびシアンを含む排水を第1膜分離工程の逆浸透膜で処理することにより、第1濃縮液と第1透過液とが得られる。第1透過液は前述の水質の規格値を満たせば、例えば、めっき工程の洗浄液として再利用することができ、また必要に応じてシアン分解工程でシアン分解処理することもできる。
一方、高濃度の銀およびシアンを含む第1濃縮液は、電気分解工程で電気分解することにより金属銀(粗Ag)を析出させ、回収することができる。
第1濃縮液を電気分解工程で電気分解した後に生成する電解后液は、銀濃度が十分に低ければシアン分解工程で次亜塩素酸塩を添加してシアンを分解する。電解后液の銀濃度が高ければもう一度電気分解工程あるいは排水と混合して第1膜分離工程での処理を行うことが好ましい。
前記電解后液を前記シアン分解工程でシアンを分解した後のシアン分解后液は、第2膜分離工程で逆浸透膜により処理し、第2濃縮液、第2透過液を得る。第2濃縮液は再び電気分解工程または第1膜分離工程で処理し、再利用してもよい。また、第2透過液は前述の規格値を満たせば、例えば、めっき工程の洗浄液として再利用可能となる。
本発明の排水の処理方法によれば、銀およびシアンを含有する排水を逆浸透膜で処理し、得られた高濃度の銀およびシアンを含む濃縮液を電気分解して金属銀の回収を行うことにより、銀を低コストで効率よく回収することができる。
また、本発明の排水の処理方法によれば、電気分解後のシアンを含有する排水を次亜塩素酸塩で分解したのち、逆浸透膜で処理し、得られた透過液をめっき工程での洗浄液として再利用することにより省資源および環境保護を図ることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<第1膜分離処理(工程)試験>
−原水の調製−
まず、シアン銀錯塩(K[Ag(CN)])およびシアン化カリウム(KCN)を用いて、試験用の排水(原水)(Ag濃度=44mg/L、CN濃度=53mg/L、シアン/銀=5.0(モル比))を5L調製した。
−逆浸透膜処理試験装置−
膜分離処理試験を行うために、図2に示す逆浸透膜処理試験装置である平膜テスト装置1を設計し、組み立てた。
この図2の平膜テスト装置1では、上部タンク11が備えられ、その底部はSUS304製の網目状のスペーサー13と一体となった逆浸透膜12(東レ株式会社製、TM710)が備えられている。上部タンク11に原水20が供給され、逆浸透膜12でろ過されて下部のスペーサー13からしみ出した透過液22が排出管18を伝って排出され、透過液22は容器(ビーカー)14に溜められる。上部タンク11内は、図示しない窒素ガスボンベからガス供給管16を経て窒素ガスが供給され、上部タンク11内に圧力がかかるようになっており、その圧力により原水20のろ過が進行する。なお、平膜テスト装置1はマグネットスターラー17に載せられており、該マグネットスターラー17により上部タンク11内に備えられた撹拌子15を回転させて原水20を撹拌しながらろ過を実施した。
<膜分離処理>
前記平膜テスト装置1を用いて、逆浸透膜(東レ株式会社製、TM710)12の入口側の圧力初期値を1.5MPaとして、上部タンク11に前記原水20の5Lを供給して、原水20の量が1/50(濃縮倍率50倍)になるまで圧力を加え続け、上部タンク11内に0.1Lの第1濃縮液21と、ビーカー14内に4.9Lの第1透過液22を得た。
第1透過液のAg濃度は26.9mg/L、シアン濃度は21.2mg/Lであり、第1濃縮液のAg濃度は1,410mg/L、シアン濃度は760mg/Lであった。第1濃縮液中の銀の回収率は64%であった。なお、Agの回収率(%)は、(第1濃縮液中のAgの量/原水(5L)に含まれていたAgの量)×100%から求めた。
また、逆浸透膜処理において、逆浸透膜の詰まりの発生がなかった。
また、Ag濃度は、ICP−AES分析(SII株式会社製、SPS5100)により測定した。全シアン濃度は、蒸留−紫外吸光光度法(JIS K0102に記載の方法)により測定した。
<電解処理試験;金属銀(粗Ag)の回収>
さらに前記膜分離処理を繰り返し続けて、1Lの第1濃縮液を得た。
この第1濃縮液1Lをビーカーに入れ、電極として、カソードは長さ50mm、幅50mm、厚さ0.3mmの純銅板、アノードは、長さ100mm、幅50mm、厚さ0.5mmの白金で被覆したチタン電極板で、これらを電極間距離20mmとして浸漬して、電流0.1Aの定電流、電流密度0.2A/dmで120分間電解処理した。電気分解前後のカソードの重量差を測定すると、779mgほど重くなっていた。この重量増分は分析によると99%以上がAgであり、Agが効率よく回収されたことがわかった。その回収効率は96.7%であった(回収効率は流した電流と時間による理論付着量に対する実付着量である。理論上0.1A、120分間で805mg析出するので、779mg/805mg×100=96.7%)。
なお、濃縮液中のAg濃度について時間を追って測定したところ、時間に比例してAg濃度が減っており、その結果を表1に示す。
Figure 2017170397
(実施例2)
<シアン分解試験>
実施例1の電気分解後の濃縮液(電解后液)に次亜塩素酸ナトリウムを添加してシアンを分解した後、RO(逆浸透)膜保護のためにチオ硫酸ナトリウム水溶液を添加して遊離塩素を除去した後、SW膜(DOW社製30−4040)で(第2)膜分離処理を行った。
シアン分解後の液の導電率は638μS/cmであった。前記(第2)膜分離処理した後の(第2)濃縮液の導電率は4.93mS/cm、(第2)透過液の導電率は12.7μS/cmであった。得られた(第2)透過液は、例えば、銀めっき工程の洗浄液として再利用できるほど十分に低い導電率であった。
1 平膜テスト装置(逆浸透膜処理試験装置)
11 上部タンク
12 逆浸透膜
13 スペーサー
14 容器(ビーカー)
15 撹拌子
16 ガス供給管
17 マグネットスターラー
18 排出管
20 原水(排水)
21 濃縮液
22 透過液(ろ液)

Claims (6)

  1. 銀およびシアンを含む排水を、逆浸透膜を用いて第1濃縮液と第1透過液に分離する第1膜分離工程と、前記第1濃縮液を電気分解して銀を析出させる電気分解工程とを含むことを特徴とする、銀およびシアンを含む排水の処理方法。
  2. 前記第1濃縮液を前記電気分解工程で電気分解した後に生成する電解后液に、次亜塩素酸塩を添加してシアンの分解を行うシアン分解工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の銀およびシアンを含む排水の処理方法。
  3. 前記電解后液を前記シアン分解工程でシアンを分解した後に生成するシアン分解后液を、逆浸透膜を用いて第2濃縮液と第2透過液に分離する第2膜分離工程を含むことを特徴とする、請求項2に記載の銀およびシアンを含む排水の処理方法。
  4. 前記銀およびシアンを含む排水が、銀めっき工場の排水であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の銀およびシアンを含む排水の処理方法。
  5. 前記第1透過液および前記第2透過液の少なくとも一方を前記銀めっき工場で再利用することを特徴とする、請求項4に記載の銀およびシアンを含む排水の処理方法。
  6. 前記第2濃縮液を前記電気分解工程に供給し、電気分解することを特徴とする、請求項3から5のいずれかに記載の銀およびシアンを含む排水の処理方法。
JP2016061782A 2016-03-25 2016-03-25 銀およびシアンを含む排水の処理方法 Pending JP2017170397A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016061782A JP2017170397A (ja) 2016-03-25 2016-03-25 銀およびシアンを含む排水の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016061782A JP2017170397A (ja) 2016-03-25 2016-03-25 銀およびシアンを含む排水の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017170397A true JP2017170397A (ja) 2017-09-28

Family

ID=59973512

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016061782A Pending JP2017170397A (ja) 2016-03-25 2016-03-25 銀およびシアンを含む排水の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017170397A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3162768B1 (en) Resource reuse-type industrial waste water treatment method and apparatus utilizing oxidizing agent generated by utilizing waste water
CN101613162B (zh) 一种电镀废水再利用的处理方法
JP3913923B2 (ja) 水処理方法及び水処理用装置
DE10216860B4 (de) Elektrolysevorrichtung für die Herstellung von Wasserstoffperoxid und Verfahren zur Herstellung von Wasserstoffperoxid
EP2050723A1 (en) Method and integral system for treating water for cooling towers and processess requiring removal of silica from the water
AU2020291450B2 (en) Removal of materials from water
CN106587472B (zh) 一种含钯电镀废水的资源化回收利用方法
JP2015529740A (ja) 金属塩溶液から塩酸を生成又は回収するための方法及び装置
CN111560615B (zh) 一种酸性蚀刻废液在线回收铜、氯气及蚀刻液再生的方法
JP2018035024A (ja) 次亜塩素酸ソーダの製造方法及び次亜塩素酸ソーダの製造装置
WO2013176111A1 (ja) 塩化銅含有酸性廃液の処理方法及び装置
WO2012110841A1 (en) An improved electrochemical coagulation process for the removal of nitrate from drinking water
CN106495379B (zh) 一种电镀漂洗水循环回用及重金属回收工艺
JP2017170397A (ja) 銀およびシアンを含む排水の処理方法
US20030150810A1 (en) Water purification system and water purification method
CN112093947B (zh) 一种黄金生产中高浓度含氰废水破氰除重金属的方法
WO2021045107A1 (ja) 排水の処理方法及び排水の処理装置
JP4628033B2 (ja) シアン含有水溶液からAuを回収する方法
JP7232158B2 (ja) 酸性水溶液の製造装置及び酸性水溶液の製造方法
JP6001404B2 (ja) めっき排水からの銀の回収方法
JP2002053990A (ja) 過酸化水素水の製造方法
JP2745278B2 (ja) 貴金属シアン浴めっき廃水及び水洗水の処理方法
JP2022108954A (ja) 水浄化装置
Boopathy et al. Electrochemical treatment of evaporated residue of reverse osmosis concentrate generated from the leather industry
JPH10216741A (ja) 用水中の塩素イオン除去方法