[1]第1実施例
図1は第1実施例に係るコミュニケーション支援システム1の全体構成を表す。コミュニケーション支援システム1は、自システムを利用するユーザ同士のコミュニケーションを支援するシステムである。本システムでは、ユーザの音声から気分が判定され、その判定された気分に応じたコミュニケーションの支援が行われる。コミュニケーション支援システム1は、ネットワーク2と、第1ユーザ端末10と、第2ユーザ端末20と、サーバ装置30とを備える。
ネットワーク2は、例えば移動体通信網及びインターネット等を含み、装置同士のデータのやり取りを仲介するシステムである。ネットワーク2には、第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20が無線(有線でもよい)で接続され、サーバ装置30が有線で(無線でもよい)接続されている。
第1ユーザ端末10及び第2ユーザ端末20は、いずれも本システムのユーザが利用する端末であり、例えばスマートフォンやタブレット端末などの情報処理装置である。以下では、第1ユーザ端末10を利用するユーザを「第1ユーザ」といい、第2ユーザ端末20を利用するユーザを「第2ユーザ」という。例えば第1ユーザが部下で第2ユーザが上司という使われ方をする。
第1ユーザは、音声によって気分が判定されるユーザである。第1ユーザ端末10は、第1ユーザの音声から気分を判定する処理を行う。第2ユーザは、第1ユーザとコミュニケーションがとれるように支援されるユーザである。第2ユーザ端末20は、この支援をするための処理を行う。第2ユーザ端末20は、例えば、第1ユーザの気分が落ち込んでいると判定されたときに、第1ユーザの趣味に関する情報を出力して、第1ユーザとコミュニケーションをとるための話題を第2ユーザに提供する。
サーバ装置30は、上記のとおり判定された気分に応じたコミュニケーションを支援するための処理を行う情報処理装置である。サーバ装置30は、第1ユーザの気分を表す気分情報を取得する。この第1ユーザの気分情報は本発明の「第1情報」の一例である。サーバ装置30は、第1ユーザに関連する第1ユーザ関連情報の第2ユーザへの通知に関する通知関連処理(例えば第1ユーザ関連情報を生成する処理及び送信する処理等)を、取得した第1ユーザの気分情報に応じて行う。第1ユーザ関連情報は本発明の「関連情報」の一例である。こうしてコミュニケーション支援システム1は、例えば気分が落ち込んだ第1ユーザに対して第2ユーザがコミュニケーションをとることを支援する。
図2は第1ユーザ端末10のハードウェア構成を表す。第1ユーザ端末10は、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、ROM(Read Only Memory)13と、NIC(Network Interface Card)14と、フラッシュメモリ15と、タッチスクリーン16と、マイクロフォン17とを備えるコンピュータである。CPU11は、RAM12をワークエリアとして用いてROM13やフラッシュメモリ15に記憶されているプログラムを実行することで各部の動作を制御する。
NIC14は、通信回路を有し、ネットワーク2を介して外部装置と通信を行う。フラッシュメモリ15は、CPU11が制御に用いるデータやプログラムを記憶している。タッチスクリーン16は、表示手段であるディスプレイと、ディスプレイの表面に設けられたタッチパネルとを備え、画像を表示するとともに、ユーザからの操作を受け付ける。マイクロフォン17は、周囲の音を収集し、収集した音を表す音データをCPU11に供給する。
図3は第2ユーザ端末20のハードウェア構成を表す。第2ユーザ端末20は、CPU21と、RAM22と、ROM23と、NIC24と、フラッシュメモリ25と、タッチスクリーン26と、スピーカ27とを備えるコンピュータである。CPU21からタッチスクリーン26までは、図2に表す同名のハードウェアとそれぞれ共通するものである。スピーカ27は、CPU21により制御されて音データが表す音を放出する放音手段である。
図4はサーバ装置30のハードウェア構成を表す。サーバ装置30は、CPU31と、RAM32と、ROM33と、NIC34と、HDD(Hard Disk Drive)35とを備えるコンピュータである。CPU31、RAM32、ROM33は、図2に表す同名のハードウェアとそれぞれ共通するものである。HDD35は、CPU31が制御に用いるデータやプログラムを記憶している。
コミュニケーション支援システム1が備える各装置のCPUがプログラムを実行して各部を制御することで、以下に述べる機能が実現される。
図5はコミュニケーション支援システム1の各装置が実現する機能構成を表す。第1ユーザ端末10は、気分判定部101と、気分情報送信部102とを備える。第2ユーザ端末20は、関連情報取得部201と、関連情報出力部202とを備える。サーバ装置30は、気分情報取得部301と、処理部302と、固有情報記憶部303と、共通情報記憶部304とを備える。
第1ユーザ端末10の気分判定部101は、第1ユーザの気分を判定する。気分判定部101は、本実施例では、第1ユーザの音声からその第1ユーザの気分を判定する。気分判定部101は、この判定を、例えば「Empath(登録商標)」と呼ばれる音声気分解析技術や、特開2013−206320号公報に記載されている技術などの公知技術を用いて音声から気分を判定する。気分判定部101は、本実施例では、気分をレベル1から5までの5段階で判定する。
例えばレベル5は絶好調、レベル4は好調、レベル3は普通、レベル2は気分が良くない、レベル1は気分が落ち込んでいることを表す。気分判定部101は、第1ユーザが気分を判定するための操作を行った後に音声を出すと、その音声を集音し、前述した公知技術を用いて集音した音声から第1ユーザの気分を判定する。気分判定部101は、その判定結果(レベルの値)を気分情報送信部102に供給する。
気分情報送信部102は、気分判定部101により判定された第1ユーザの気分を表す気分情報を、サーバ装置30に送信する。第1ユーザの気分を表す気分情報は本発明の「第1情報」の一例である。気分情報送信部102は、気分判定部101から判定結果が供給されると、その判定結果を表す情報を気分情報として生成し、予め自装置に記憶されているサーバ装置30の宛先(IP(Internet Protocol)ドレスなど)に送信する。気分情報は、例えば、判定結果が「3」という値であれば、「レベル3」というテキスト情報と、第1ユーザのユーザID(Identification)とを対応付けた情報である。このユーザIDは、コミュニケーション支援システム1において割り当てられた第1ユーザを識別する識別情報である。
送信された気分情報は、サーバ装置30が受信して気分情報取得部301に供給される。気分情報取得部301は、第1ユーザの音声から判定されたその第1ユーザの気分を表す気分情報を取得する。気分情報取得部301は本発明の「第1取得部」の一例であり、気分情報取得部301が取得する気分情報は本発明の「第1情報」の一例である。気分情報取得部301は、取得した気分情報を処理部302に供給する。
処理部302は、第1ユーザに関連する第1ユーザ関連情報の第2ユーザへの通知に関する通知関連処理を、気分情報取得部301により取得された気分情報に応じて行う。第1ユーザ関連情報は本発明の「関連情報」の一例である。第1ユーザ関連情報は、例えば、上述した第1ユーザの趣味に関する情報である。処理部302は、通知判断部321と、関連情報生成部322と、関連情報送信部323とを備える。
通知判断部321は、気分情報取得部301により取得された気分情報に基づいて、第2ユーザへの通知を行うか否かを判断する処理を通知関連処理として行う。通知判断部321は、本実施例では、気分情報が表す第1ユーザの気分と、通知の要否とを対応付けた通知判断テーブルを用いる。
図6は通知判断テーブルの一例を表す。図6の例では、「レベル1」及び「レベル2」という第1ユーザの気分には「要」という通知の要否が対応付けられ、「レベル3」から「レベル5」までの第1ユーザの気分には「不要」という通知の要否が対応付けられている。
通知判断部321は、気分情報取得部301から気分情報を受け取ると、その気分情報が表す第1ユーザの気分に通知判断テーブルで対応付けられた通知の要否を参照し、「要」であれば通知を行うと判断し、「不要」であれば通知を行わないと判断する。通知判断部321は、通知を行うと判断した場合には、判断に用いた気分情報を関連情報生成部322に供給する。
関連情報生成部322は、通知判断部321により第2ユーザへの通知を行うと判断された場合に、気分情報取得部301により取得された気分情報に応じた第1ユーザ関連情報を生成する処理を通知関連処理として行う。関連情報生成部322は、本実施例では、気分情報が表す第1ユーザの気分と、生成する第1ユーザ関連情報の種類とを対応付けた関連情報テーブルを用いる。
図7は関連情報テーブルの一例を表す。図7の例では、「レベル1」という第1ユーザの気分に「固有情報」という第1ユーザ関連情報の種類が対応付けられ、「レベル2」という第1ユーザの気分には「共通情報」という第1ユーザ関連情報の種類が対応付けられている。
固有情報とは、第1ユーザに固有の情報であり、例えば、第1ユーザの生年月日、出身地及び趣味等を含むユーザ属性情報や、第1ユーザのスケジュールを表すスケジュール情報などである。共通情報とは、第1ユーザと他のユーザとで共通する情報であり、例えば、天気・気温・花粉予報等に関する天気情報や、花見・海開き・紅葉等に関する季節情報、社会・政治・スポーツ等に関する報道情報などである。関連情報生成部322は、通知判断部321から気分情報を受け取ると、その気分情報が表す第1ユーザの気分に関連情報テーブルで対応付けられた種類の第1ユーザ関連情報を生成する。第1ユーザ関連情報の元になる情報は固有情報記憶部303又は共通情報記憶部304に記憶されている。
固有情報記憶部303は固有情報を記憶する。コミュニケーション支援システム1においては、例えばユーザのIDを発行する際に、そのユーザの固有情報を登録する操作が行われている。固有情報記憶部303は、登録された固有情報を発行されたユーザIDに対応付けて記憶する。なお、固有情報は追加や編集がされるようになっていてもよい。共通情報記憶部304は共通情報を記憶する。共通情報記憶部304には、例えばコミュニケーション支援システム1を提供する提供者によって定期的に共通情報が格納されている。共通情報記憶部304は、格納された共通情報を例えば現在の日時に対応付けて記憶する。固有情報及び共通情報は、例えばテキスト、画像、動画、音声又はそれらの組み合わせで表された情報である。
関連情報生成部322は、固有情報を第1ユーザ関連情報として生成する場合には、通知判断部321から受け取った気分情報に含まれているユーザIDに対応付けて固有情報記憶部303が記憶している固有情報を読み出す。また、関連情報生成部322は、共通情報を第1ユーザ関連情報として生成する場合には、例えば現在時刻から遡る一定の期間(1日や1週間など)に含まれる日時に対応付けて共通情報記憶部304が記憶している共通情報を読み出す(古い共通情報を用いないようにするため)。
関連情報生成部322は、こうして読み出した固有情報又は共通情報と、第1ユーザの気分の判定結果を表す判定結果情報とを含む第1ユーザ関連情報を生成する。関連情報生成部322は、生成した第1ユーザ関連情報を、第1ユーザのユーザID(通知判断部321から供給された気分情報が表すユーザID)とともに関連情報送信部323に供給する。
関連情報送信部323は、関連情報生成部322により生成された第1ユーザ関連情報を第2ユーザに対応付けられた宛先に送信する処理を通知関連処理として行う。コミュニケーション支援システム1においては、ユーザのIDを発行する際に、そのユーザに情報を伝える際に利用可能な宛先を表す宛先情報を登録する操作が行われている。宛先情報は、例えばIPアドレスや電子メールアドレス、SNS(Social Networking Service)のアカウントなどである。関連情報送信部323は、第1ユーザのユーザIDと第2ユーザの宛先情報とを対応付けた宛先情報テーブルを用いる。
図8は宛先情報テーブルの一例を表す。図8の例では、「ID001」、「ID013」、「ID025」という各第1ユーザのユーザIDに「xxxxx」、「yyyyy」、「zzzzz」という第2ユーザの宛先情報がそれぞれ対応付けられている。関連情報送信部323は、関連情報生成部322から供給された第1ユーザのユーザIDに宛先情報テーブルで対応付けられている第2ユーザの宛先情報が表す宛先に、ともに供給された第1ユーザ関連情報を送信する。
第2ユーザ端末20の関連情報取得部201は、関連情報送信部323によって送信された第1ユーザ関連情報を取得する。関連情報取得部201は、宛先情報がIPアドレスであれば自装置が受信した第1ユーザ関連情報を取得し、宛先情報が電子メールアドレスであれば電子メールサーバから第1ユーザ関連情報を取得し、宛先情報がSNSのアカウントであればSNSサーバから第1ユーザ関連情報を取得する。関連情報取得部201は、取得した第1ユーザ関連情報を関連情報出力部202に供給する。
関連情報出力部202は、関連情報取得部201により取得された第1ユーザ関連情報を出力する。関連情報出力部202は、第1ユーザ関連情報がテキストや画像であれば自装置の表示手段(タッチスクリーン26のディスプレイ)に出力し、第1ユーザ関連情報に動画や音が含まれていれば、それらの音を自装置の放音手段(スピーカ27)に出力する。なお、第1ユーザ関連情報の出力先は、外部装置の表示手段や放音手段であってもよい。
図9は出力された第1ユーザ関連情報の一例を表す。図9では、第2ユーザ端末20のタッチスクリーン26に、「○○さんの気分がレベル1と判定されました。以下の情報を参考に声をかけてあげてください。」という第1ユーザの気分の判定結果を知らせる判定結果情報A1と、生年月日、出身地、趣味を表したユーザ属性情報A2と、第1ユーザのスケジュールを表したスケジュール情報A3(A2、A3は第1ユーザの固有情報)とが第1ユーザ関連情報として表示されている。第2ユーザが上司であれば、判定結果情報A1により第1ユーザである部下の気分が落ち込んでいることが分かるので、ユーザ属性情報A2やスケジュール情報A3の内容を話題としてその部下に話しかけることができる。
サーバ装置30の処理部302は、以上のとおり通知の要否を判断し、通知すると判断した場合に第1ユーザ関連情報を生成及び送信することで、気分情報取得部301により取得された気分情報に応じて、その第1ユーザの固有情報及び共通情報のいずれかを含む第1ユーザ関連情報を第2ユーザに通知する処理を上述した通知関連処理として行う。
コミュニケーション支援システム1が備える各装置は、上記の構成に基づいて、第1ユーザと第2ユーザのコミュニケーションを支援する支援処理を行う。
図10は支援処理における各装置の動作手順の一例を表す。この動作手順は、第1ユーザが第1ユーザ端末10に対して気分を判定するための操作を行い、音声を出すことを契機に開始される。まず、第1ユーザ端末10(気分判定部101)は、第1ユーザの音声を集音し(ステップS11)、集音した音声からその第1ユーザの気分を判定する(ステップS12)。
次に、第1ユーザ端末10(気分情報送信部102)は、ステップS12において判定された気分を表す気分情報をサーバ装置30に送信する(ステップS13)。サーバ装置30(気分情報取得部301)は、ステップS13で送信されてきた気分情報を取得する(ステップS21)。次に、サーバ装置30(処理部302)は、取得された気分情報に基づいて通知の要否を判断する(ステップS22)。図10の例では、通知を行うことが判断されるものとする。
サーバ装置30(処理部302)は、通知すると判断すると、第1ユーザ関連情報を生成し(ステップS23)、生成した第1ユーザ関連情報を第2ユーザ端末20に送信する(ステップS24)。ステップS24の送信は、電子メールサーバ経由又はSNSサーバ経由で行われる場合もある。第2ユーザ端末20(関連情報取得部201)は、ステップS24で送信された第1ユーザ関連情報を取得する(ステップS31)。そして、第2ユーザ端末20(関連情報出力部202)は、ステップS31で取得された第1ユーザ関連情報を例えば自装置の表示手段に出力する(ステップS32)。
本実施例では、音声から判定された第1ユーザの気分がレベル2(気分がよくない)又はレベル1(気分が落ち込んでいる)である場合に第2ユーザに第1ユーザ関連情報が通知される。第2ユーザは、この通知により、第1ユーザの気分があまりよくない状態であるから、何か声をかけるべきタイミングであることを知ることができるし、その状態に合わせた声掛けをするという心構えをすることができる。このように、本実施例によれば、ユーザ(第1ユーザ)の気分に応じて、そのユーザ(第1ユーザ)に対する他のユーザ(第2ユーザ)からのコミュニケーションを促進することができる。
また、本実施例では、第2ユーザに通知される第1ユーザ関連情報に、第1ユーザの気分によって固有情報が含まれていたり、共通情報が含まれていたりする。いずれの情報も話題の材料となるので、第2ユーザに第1ユーザとのコミュニケーションのきっかけとなる話題を提供することができ、これらの情報が含まれていない場合に比べて第2ユーザが第1ユーザに声をかけやすくなる。
また、第1ユーザの気分によっては、共通情報のように気軽に会話ができる話題の方が話しやすかったり、固有情報のように自分との関連性が高い話題の方が話しやすかったりすることがある。本実施例では、固有情報及び共通情報を第1ユーザの気分によって使い分けることで、第2ユーザから第1ユーザへのコミュニケーションのきっかけ作りのしやすさを第1ユーザの気分に合わせて変化させることができ、第1ユーザの気分に応じて話題にしやすい情報を第2ユーザに提供することができる。
[2]第2実施例
本発明の第2実施例について、以下、第1実施例と異なる点を中心に説明する。第1実施例では、気分が判定される第1ユーザに対して決まった第2ユーザに第1ユーザ関連情報が通知された、第2実施例では、状況によって異なる第2ユーザに第1ユーザ関連情報が通知される。
図11は本実施例のコミュニケーション支援システム1aの全体構成を表す。コミュニケーション支援システム1aは、第1ユーザ端末10と、サーバ装置30aと、複数のユーザ端末40とを備える。複数のユーザ端末40は、それぞれ第2ユーザの候補となるユーザ(以下「候補ユーザ」という)によって利用される情報処理装置である。第1ユーザが或る会社の社員であれば、候補ユーザは、例えばその社員の上司、同僚、同期、メンタルヘルスケア担当者などである。
図12はユーザ端末40のハードウェア構成を表す。ユーザ端末40は、CPU41と、RAM42と、ROM43と、NIC44と、フラッシュメモリ45と、タッチスクリーン46と、スピーカ47と、マイクロフォン48とを備えるコンピュータである。CPU41からスピーカ47までは図3に表す同名のハードウェアとそれぞれ共通するものであり、マイクロフォン48は図2に表すマイクロフォン17と共通のハードウェアである。
図13は本実施例の各装置が実現する機能構成を表す。ユーザ端末40は、気分判定部401と、気分情報送信部402と、関連情報取得部403と、関連情報出力部404とを備える。関連情報取得部403は関連情報取得部201と共通の機能であり、関連情報出力部404は関連情報出力部202と共通の機能である。サーバ装置30aは、図5に表す各部に加え、気分情報取得部306と、第2ユーザ特定部307とを備える。
気分判定部401は第1ユーザ端末10が備える気分判定部101と共通の機能であり、気分情報送信部402は第1ユーザ端末10が備える気分情報送信部102と共通の機能である。サーバ装置30aの気分情報取得部306は、各ユーザ端末40から送信されてきた気分情報を、複数の候補ユーザの各々の音声から判定された各候補ユーザの気分を表す気分情報として取得する。気分情報取得部306は本発明の「第2取得部」の一例であり、気分情報取得部306が取得する候補ユーザの気分情報は本発明の「第2情報」の一例である。気分情報取得部306は、取得した気分情報を第2ユーザ特定部307に供給する。
第2ユーザ特定部307は、複数の候補ユーザから1以上の候補ユーザを第2ユーザとして特定する。第2ユーザ特定部307は本発明の「特定部」の一例である。第2ユーザ特定部307は、本実施例では、複数の候補ユーザのうち、気分情報取得部306により取得された気分情報が決められた気分を表す候補ユーザを第2ユーザとして特定する。決められた気分とは、例えばレベル5という判定結果が表す絶好調やレベル4という判定結果が表す好調という気分である。第2ユーザ特定部307は、特定した結果を反映した第2ユーザテーブルを記憶する。
図14は第2ユーザテーブルの一例を表す。第2ユーザテーブルでは、第1ユーザのユーザIDと、各候補ユーザのユーザIDと、各候補ユーザの気分の判定結果と、第2ユーザフラグと、候補ユーザの宛先情報とが対応付けられている。例えばユーザIDが「ID002」の候補ユーザの気分の判定結果は「レベル4」であり、宛先情報が「wwwww」である。同様に、「ID003」、「ID004」、「ID005」の候補ユーザの気分の判定結果がそれぞれ「レベル1」、「レベル3」、「レベル5」であり、宛先情報が「xxxxx」、「yyyyy」、「zzzzz」である。
第2ユーザ特定部307は、気分情報取得部306から供給された気分情報が表すユーザID(気分が判定された候補ユーザのユーザID)に対応付けてその気分情報が表す気分を判定結果の欄に格納し、格納した気分がレベル4(好調)又は5(絶好調)である場合に第2ユーザフラグの欄に「○」を格納する。図14の例では、ユーザIDが「ID002」及び「ID005」の候補ユーザの第2ユーザフラグが「○」となっており、これらの候補ユーザが第2ユーザとして特定されたことが表されている。なお、この例では説明を分かり易くするために気分の判定結果も格納されるものとしたが、第2ユーザフラグが反映されていればよいので、格納されなくてもよい。
本変形例の関連情報送信部323は、関連情報生成部322から供給された第1ユーザのユーザIDに第2ユーザテーブルで対応付けられている候補ユーザの宛先情報のうち、第2ユーザフラグが「○」となっている宛先情報が表す宛先に、ともに供給された第1ユーザ関連情報を送信する。こうして本変形例の処理部302は、特定された第2ユーザに第1ユーザ関連情報を通知する。
第1ユーザ関連情報が通知されるユーザが毎回決まっていると、そのユーザに負担が集中するし、第1ユーザへのコミュニケーション方法が一様になりやすい。本実施例では、決まったユーザではなく、複数のユーザから特定されたユーザに第1ユーザ関連情報が通知される。これにより、決まったユーザに負担が集中することを防ぐことができ、また、第1ユーザへのコミュニケーション方法を多様なものにすることができる。また、本実施例では、判定された気分に基づいて第2ユーザが特定されるので、第1ユーザとコミュニケーションをとりやすい気分(例えば好調や絶好調)のユーザに第1ユーザ関連情報を通知することができる。
[3]第3実施例
本発明の第3実施例について、以下、上記実施例と異なる点を中心に説明する。上記実施例では、第1ユーザについての或る判定結果に応じて通知関連処理が行われたが、第3実施例では、第1ユーザの気分の変化の傾向に応じて通知関連処理が行われる。
図15は本実施例の各装置が実現する機能構成を表す。図15では、本実施例に係るコミュニケーション支援システム1bが備える第1ユーザ端末10と、第2ユーザ端末20と、サーバ装置30bとが表されている。サーバ装置30bは、図5に表す各部に加え、天気予報取得部308と、気分傾向判断部309とを備える。
天気予報取得部308は、天気予報を取得する。天気予報取得部308は、例えば天気予報データを配信するサービスから天気予報データを受け取り、そのデータが表す天気予報を取得する。天気予報取得部308は、例えば全国の天気予報を取得し、気分傾向判断部309に供給する。また、本実施例では、気分情報取得部301が、取得した第1ユーザの気分を表す気分情報を気分傾向判断部309に供給する。
気分傾向判断部309は、第1ユーザの気分の変化の傾向(以下「変化傾向」という)を判断する。気分傾向判断部309は本発明の「判断部」の一例である。気分傾向判断部309は、本実施例では、第1ユーザの所在地における天気予報に基づいて変化傾向を判断する。サーバ装置30bには、上述した第1ユーザの固有情報として例えば住所が記憶されている。気分傾向判断部309は、天気予報取得部308から供給された全国の天気予報から、第1ユーザの住所を含む地域の天気予報を抽出する。気分傾向判断部309は、抽出した天気予報と、天気と気分のレベルの増減値とを対応付けた傾向判断テーブルとを用いて気分の変化傾向を判断する。
図16は傾向判断テーブルの一例を表す。図16の例では、天気が「晴れ」だとレベルが「+1」(つまり気分が良くなる方に変化する)、「曇り」だと「0」(つまり気分に変化はない)、「雨」だと「−1」(つまり気分が悪くなる方に変化する)であることが表されている。気分傾向判断部309は、気分情報取得部301から供給された気分情報が表す気分を今日の気分として、抽出した天気予報が表す明日以降の天気による気分のレベルの増減を反映させたものを気分の変化傾向と判断する。
図17は判断された気分の変化傾向の一例を表す。図17の例では、今日の第1ユーザの気分のレベルが「3」であり、明日以降の天気が「雨」、「雨」、「晴れ」、「晴れ」、「晴れ」となっている。気分傾向判断部309は、明日と明後日は「雨」なので、図16に表す傾向判断テーブルに従い、気分のレベルをそれぞれ「−1」して「2」、「1」と変化すると判断する。気分傾向判断部309は、3日後以降は「晴れ」なので、傾向判断テーブルに従い、気分のレベルをそれぞれ「+1」して「2」、「3」、「4」と変化すると判断する。気分傾向判断部309は、こうして判断した気分の変化傾向を表す気分レベルの推移を処理部302に供給する。
通知判断部321は、気分情報取得部301により取得された気分情報と、気分傾向判断部309により判断された第1ユーザの気分の変化傾向とに基づいて、第2ユーザへの通知を行うか否かを判断する。通知判断部321は、本実施例では、第1ユーザの気分と、気分の変化傾向と、通知の要否とを対応付けた通知判断テーブルを用いる。
図18は本実施例の通知判断テーブルの一例を表す。図18の例では、第1ユーザの気分が「レベル1」なら気分の変化傾向にかかわらず通知が「要」であり、第1ユーザの気分が「レベル5」なら気分の変化傾向にかかわらず通知が「不要」であることが表されている。第1ユーザの気分が「レベル2」の場合は、気分の変化傾向が「3日以内に2以上上昇する」(気分が良くなる傾向にあるということ)であれば通知が「不要」であり、「3日以内に2以上上昇しない」のであれば通知が「要」であることが表されている。
「レベル2」が「3日以内に2以上上昇する」とは、ここでは、3日後までに一度でもレベル4まで達することをいうものとする。つまり、2日後にレベル4になり、3日後にレベル3になるという変化傾向であってもよい。その場合でも、今日の時点では気分が良くなる傾向にあると考えられるからである。第1ユーザの気分が「レベル3」の場合は、気分の傾向が「3日以内に1以上下降する」であれば通知が「要」であり、「3日以内に1以上下降しない」であれば通知が「不要」であることが表され、第1ユーザの気分が「レベル4」の場合は、気分の変化傾向が「4日以内に3下降する」であれば通知が「要」であり、「4日以内に3下降しない」であれば通知が「不要」であることが表されている。
これらはいずれも気分が悪くなる傾向にある場合に通知が「要」と判断すること意味している。また、レベル4の場合はレベル3の場合よりも今日の時点での気分は良いが、気分が悪くなる傾向がより強ければ(「3日以内に1以上下降する」よりも「4日以内に3下降する」方が強い下降傾向にある)、やはり通知が「要」と判断される。通知判断部321は、図17の例であれば、第1ユーザの気分が「レベル3」だが、明日には「レベル2」と1以上下降しており、気分が悪くなる傾向にあるため、通知が「要」と判断する。
関連情報生成部322は、気分情報取得部301により取得された気分情報と、気分傾向判断部309により判断された第1ユーザの気分の変化傾向とに応じた第1ユーザ関連情報を生成する。
図19は本実施例の関連情報テーブルの一例を表す。図19の例では、第1ユーザの気分が「レベル1」であれば気分の変化傾向にかかわらず「固有情報」を含む第1ユーザ関連情報が通知され、第1ユーザの気分が「レベル2」であれば、「3日以内に2以上上昇しない」気分の変化傾向である場合に「共通情報」を含む第1ユーザ関連情報が通知されることが表されている。
また、第1ユーザの気分が「レベル3」であれば「3日以内に1以上下降する」気分の変化傾向である場合に「共通情報」を含む第1ユーザ関連情報が通知されることが表され、第1ユーザの気分が「レベル4」であれば「4日以内に3下降する」気分の変化傾向である場合に「固有情報」を含む第1ユーザ関連情報が通知されることが表されている。後者の場合に「固有情報」が対応付けられているのは、「4日以内に3下降する」ということは4日以内にレベル1に達するまで気分が悪くなる傾向にあると判断されているので、第1ユーザの気分がレベル1の場合と同じ話題を提供しておくという意図である。
以上のとおり、処理部302は、気分情報取得部301により取得された気分情報と、気分傾向判断部309により判断された第1ユーザの気分の変化傾向に応じて通知関連処理を行う。このように気分の変化傾向にも応じて通知関連処理が行われることで、現時点の気分だけを考慮する場合に比べて、第2ユーザが第1ユーザとのコミュニケーションをより良いタイミングでとることができる。また、第1ユーザ関連情報により第2ユーザに提供される話題も、第1ユーザの気分の変化の傾向に合ったものにすることができる。
[4]第4実施例
本発明の第4実施例について、以下、上記実施例と異なる点を中心に説明する。第4実施例では、第3実施例のように第1ユーザの気分の変化の傾向が判断される場合に、その変化傾向に応じて通知された第1ユーザ関連情報を受け取った第2ユーザの行動が第1ユーザの気分にどのように影響を与えたかということを分析するための情報が出力される。
図20は本実施例の各装置が実現する機能構成を表す。図20では、本実施例に係るコミュニケーション支援システム1cが備える第1ユーザ端末10と、第2ユーザ端末20cと、サーバ装置30cとが表されている。第2ユーザ端末20cは、図5に表す各部に加えて行動入力受付部203と、行動情報送信部204とを備える。サーバ装置30cは、図15に表す各部に加え、行動情報取得部310と、比較情報出力部311とを備える。
行動入力受付部203は、第1ユーザ関連情報が通知された第2ユーザの行動を入力する操作を受け付ける。行動入力受付部203は、入力操作を受け付けるための画面を表示する。
図21は入力画面の一例を表す。図21の例では、第2ユーザ端末20cのタッチスクリーン26に、「行動入力画面」及び「○○さんの気分がレベル1と判定されたときの通知を受け取ったあとの行動を入力してください。」という行動を入力する画面であることを示す文字列が表示されている。
行動入力受付部203は、「その日に声をかけた。」、「次の日に声をかけた。」、「3日後に声をかけた。」という行動をとったタイミングを選択させる選択欄B1と、「第1ユーザ関連情報を話題にした。」という第1ユーザ関連情報を参考にしたか否かを選択させるチェック欄B2と、フリーコメントを入力させる入力欄B3とを表示している。行動入力受付部203は、各欄への入力操作を受け付け、入力結果を行動情報送信部204に供給する。
行動情報送信部204は、行動入力受付部203により入力操作が受け付けられた第2ユーザの行動結果を表す結果情報をサーバ装置30cに送信する。行動情報送信部204は、行動入力受付部203から入力結果が供給されると、その入力結果に基づいて第2ユーザの行動を表す行動情報を生成し、サーバ装置30cに送信する。行動情報は、例えば図21に表す選択欄B1、チェック欄B2、入力欄B3への入力内容と第2ユーザのユーザIDとを対応付けた情報である。
送信された行動情報は、サーバ装置30cが受信して行動情報取得部310に供給される。行動情報取得部310は、こうして供給された行動情報、すなわち第1ユーザ関連情報が通知された第2ユーザの行動を表す行動情報を取得し、比較情報出力部311に供給する。また、本実施例では、気分情報取得部301が、取得した第1ユーザの気分を表す気分情報を比較情報出力部311に供給し、気分傾向判断部309が、判断した第1ユーザの気分の変化傾向を比較情報出力部311に供給する。
比較情報出力部311は、気分傾向判断部309により判断された第1ユーザの気分の変化傾向と、実際に気分情報取得部301により取得された気分情報が表す第1ユーザの気分の変化とを比較した結果を、行動情報取得部310により取得された行動情報により表される第2ユーザの行動とともに表した比較情報を出力する。比較情報出力部311は、例えば第2ユーザ端末20cに対して比較情報を出力する。第2ユーザ端末20cは、出力されてきた比較情報を、例えば自装置の表示手段に表示する。
図22は表示された比較情報の一例を表す。図22では、第2ユーザ端末20cのタッチスクリーン26に比較情報C1が表示されている。比較情報C1では、第1ユーザ関連情報が通知された「通知日」から「5日後」までについて判断された第1ユーザの気分の変化傾向が二点鎖線の折れ線で表され、その第1ユーザについて実際に取得された気分情報が表す気分の変化の実績が実線の折れ線で表されている。
図22の例では、図17に表す気分の変化傾向(レベルが3、2、1、2、3、4と変化する変化傾向)が表され、実際に取得された気分情報が表す第1ユーザの気分の変化(レベル3、2、3、3、4、5という変化)の実績が表されている。また、比較情報C1では、通知日の「1日後」に対応する位置に「声をかけた(第1ユーザ関連情報を話題にした)」という文字列が表されている。これにより、第2ユーザの行動(この例では第1ユーザ関連情報を受け取った次の日に第1ユーザ関連情報を話題にして第1ユーザに声をかけた)が、第1ユーザの気分に与えた影響(この例では天気予報に基づいて判断されていた変化傾向よりも良い方向に第1ユーザの気分を変化させた)を伝え、第2ユーザのモチベーションを高めることができる。
[5]変形例
上述した各実施例はそれぞれが本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、各実施例及び各変形例は、必要に応じて組み合わせて実施してもよい。
[5−1]第2ユーザの特定方法
第2実施例において第2ユーザを特定する方法は上述したものに限らない。
図23は本変形例の各装置が実現する機能構成の一例を表す。図23では、本変形例に係るコミュニケーション支援システム1dが備える第1ユーザ端末10と、ユーザ端末40dと、サーバ装置30dとが表されている。ユーザ端末40dは、図13に表す関連情報取得部403及び関連情報出力部404を備える。サーバ装置30dは、図5に表す各部に加え、属性情報取得部312を備える。
属性情報取得部312は、複数の候補ユーザの各々の属性を表す属性情報を取得する。本実施例では、固有情報記憶部303が、第1ユーザの属性情報だけでなく、各候補ユーザの属性情報を記憶している。属性情報取得部312は、固有情報記憶部303を参照し、複数の候補ユーザの属性情報を取得する。属性情報取得部312は、取得したこれらの属性情報を第2ユーザ特定部307に供給する。
第2ユーザ特定部307は、複数の候補ユーザのうち、属性情報取得部312により取得された属性情報が表す属性が互いに共通する2以上の候補ユーザを第2ユーザとして特定する。
図24は本変形例の第2ユーザテーブルの一例を表す。図24の例では、図14に表す第2ユーザテーブルの候補ユーザの気分の判定結果に代えて候補ユーザの属性情報が対応付けられている。例えばユーザIDが「ID002」の候補ユーザの属性情報は「野球」である。同様に、「ID003」、「ID004」、「ID005」の候補ユーザの属性情報がそれぞれ「映画鑑賞」、「マラソン」、「映画鑑賞」である。
第2ユーザ特定部307は、属性情報取得部312から供給された属性情報が共通する2以上の候補ユーザの第2ユーザフラグの欄に「○」を格納する。図24の例では、ユーザIDが「ID003」及び「ID005」の候補ユーザの第2ユーザフラグが「○」となっており、これらの候補ユーザが第2ユーザとして特定されたことが表されている。気分が良くない第1ユーザに対して1人の第2ユーザが突然話しかけても話題が続かない場合がある。これに対し、属性が共通するユーザ同士はその属性(例えば趣味や出身地など)に関連して話を続けやすいので、これらのユーザが第1ユーザのいる場所で会話をすることで話の流れを作ってやり、自然と第1ユーザにも話しかけたり、第1ユーザが話に参加したりしやすくすることができる。
なお、第2ユーザ特定部307は、複数の候補ユーザのうち、属性情報取得部312により取得された属性情報が表す属性が第1ユーザの属性と共通する候補ユーザを第2ユーザとして特定してもよい。これにより、共通する属性情報を話題として第1ユーザとコミュニケーションをとりやすい候補ユーザを第2ユーザとして第1ユーザ関連情報を通知することができる。
また、第2ユーザ特定部307は、取得された属性情報が表す属性が互いに共通し、且つ、それらの共通する属性が第1ユーザの属性とも共通する2以上の候補ユーザを第2ユーザとして特定してもよい。これにより、一方の属性(第2ユーザ同士の属性又は第1ユーザと第2ユーザの属性)だけが共通している場合に比べて、第1ユーザと第2ユーザとのコミュニケーションがさらにとられやすくなる。
図25は本変形例の各装置が実現する機能構成の別の一例を表す。図25では、本変形例に係るコミュニケーション支援システム1eが備える第1ユーザ端末10と、ユーザ端末40eと、サーバ装置30dとが表されている。ユーザ端末40eは、図13に表す関連情報取得部403及び関連情報出力部404に加え、頻度情報蓄積部405と、頻度情報送信部406とを備える。サーバ装置30eは、図5に表す各部に加え、頻度情報取得部313を備える。
頻度情報蓄積部405は、複数の候補ユーザの各々と第1ユーザとのコミュニケーションの頻度を表す頻度情報を蓄積する。頻度情報は、例えば、第1ユーザとの電子メールの送受信の件数や、第1ユーザのSNSのアカウントへの投稿数、第1ユーザとの電話の件数などによって表される。頻度情報蓄積部405は、例えば第1ユーザの電子メールアドレスを記憶しておき、電子メールソフトに対してそのアドレスについての電子メールの送受信の件数を定期的に要求して、その応答で供給された件数を頻度情報として蓄積する。
頻度情報送信部406は、頻度情報蓄積部405に蓄積された頻度情報をサーバ装置30eに送信する。サーバ装置30eは、送信されてきた頻度情報を頻度情報取得部313に供給する。頻度情報取得部313は、供給された頻度情報、すなわち複数の候補ユーザの各々と第1ユーザとのコミュニケーションの頻度を表す情報を取得する。頻度情報取得部313は、取得した頻度情報を第2ユーザ特定部307に供給する。
第2ユーザ特定部307は、複数の候補ユーザのうち、頻度情報取得部313により取得された頻度情報に応じて第2ユーザを特定する。
図26は本変形例の第2ユーザテーブルの別の一例を表す。図26の例では、図14に表す第2ユーザテーブルの候補ユーザの気分の判定結果に代えて候補ユーザの頻度情報が対応付けられている。この例では、頻度情報が電子メールの送受信の月当たりの件数(回/月)で表されており、ユーザIDが「ID002」、「ID003」、「ID004」、「ID005」の候補ユーザの頻度情報がそれぞれ「3」、「15」、「20」、「8」となっている。
第2ユーザ特定部307は、頻度情報取得部313から供給された頻度情報が閾値以上である候補ユーザの第2ユーザフラグの欄に「○」を格納する。図26の例では、閾値が10回/月であり、ユーザIDが「ID003」及び「ID004」の候補ユーザの第2ユーザフラグが「○」となってこれらの候補ユーザが第2ユーザとして特定されたことが表されている。これにより、第1ユーザと親密な候補ユーザほど第2ユーザとして特定されやすくなり、頻度情報に関係なく第2ユーザが特定される場合に比べて、第1ユーザに対するコミュニケーションをより促進させることができる。
[5−2]第1ユーザの体調
上記の各例では第1ユーザの気分を考慮した通知関連処理が行われたが、さらに、第1ユーザの体調を考慮した通知関連処理が行われてもよい。この体調は、例えば第1ユーザ端末を用いて測定される。
図27は本変形例の第1ユーザ端末10fのハードウェア構成を表す。第1ユーザ端末10fは、図2に表す各部に加え、センサ18を備える。センサ18は、第1ユーザの体調を表す指標となる値を測定する。体調を表す指標とは、例えば血圧や脈拍、体温、歩数などである。センサ18は、第1ユーザ端末10fに内蔵されているものであってもよいし、周辺機器(血圧等を測定するウェアラブル端末など)と連動してこれらの指標を測定するものであってもよい。
図28は本変形例の各装置が実現する機能構成の一例を表す。図28では、本変形例に係るコミュニケーション支援システム1fが備える第1ユーザ端末10fと、第2ユーザ端末20と、サーバ装置30fとが表されている。第1ユーザ端末10fは、図5に表す各部に加え、体調指標測定部103と、体調情報送信部104とを備える。サーバ装置30fは、図5に表す各部に加え、体調情報取得部314を備える。
体調指標測定部103は、前述した第1ユーザの体調を表す指標となる値を測定し、その測定結果を体調情報送信部104に供給する。体調情報送信部104は、体調指標測定部103により測定された指標により表される第1ユーザの体調を表す体調情報をサーバ装置30fに送信する。体調情報送信部104は、体調指標測定部103から測定結果が供給されると、その測定結果に基づいて体調情報を生成し、サーバ装置30fに送信する。体調情報は、例えば血圧や脈拍の測定値と第1ユーザのユーザIDとを対応付けた情報である。
送信された体調情報は、サーバ装置30fが受信して体調情報取得部314に供給される。体調情報取得部314は、こうして供給された体調情報、すなわち第1ユーザの体調を表す情報を取得し、通知判断部321に供給する。通知判断部321は、気分情報取得部301により取得された気分情報と、体調情報取得部314により取得された体調情報とに基づいて、第2ユーザへの通知を行うか否かを判断する。通知判断部321は、第1ユーザの気分と、第1ユーザの体調と、通知の要否とを対応付けた通知判断テーブルを用いる。
図29は本変形例の通知判断テーブルの一例を表す。図29の例では、第1ユーザの気分が「レベル1」、「レベル2」なら気分の変化傾向にかかわらず通知が「要」であることが表されている。第1ユーザの気分が「レベル3」、「レベル4」、「レベル5」の場合は、通常は通知が「不要」であるが、それぞれ「体温が37度以上」、「体温が37.5度以上」、「体温が38度以上」であれば通知が「要」となることが表されている。これらはいずれも気分が悪くなくても体調が悪い場合には通知が「要」と判断すること意味している。
関連情報生成部322は、気分情報取得部301により取得された気分情報と、体調情報取得部314により取得された体調情報とに応じた第1ユーザ関連情報を生成する。
図30は本変形例の関連情報テーブルの一例を表す。図30の例では、第1ユーザの気分が「レベル1」であれば体調にかかわらず「固有情報」を含む第1ユーザ関連情報が通知され、第1ユーザの気分が「レベル2」であれば体調にかかわらす「共通情報」を含む第1ユーザ関連情報が通知されることが表されている。
また、第1ユーザの気分が「レベル3」で「体温が37度以上」という体調であれば「固有情報」を含む第1ユーザ関連情報が通知されることが表され、第1ユーザの気分が「レベル4」で「体温が37.5度以上」という体調又は第1ユーザの気分が「レベル5」で「体温が38度以上」という体調である場合に「共通情報」を含む第1ユーザ関連情報が通知されることが表されている。この例では、体温が37度程度であれば気分を良くすれば乗り切れるので会話が弾みやすいように固有情報を話題として提供するが、体温が37.5度以上になると会話するのも負担になってくるので、軽い会話で終わるように共通情報を話題として提供している。
以上のとおり、処理部302は、気分情報取得部301により取得された気分情報と、体調情報取得部314により取得された体調情報とに応じて通知関連処理を行う。このように第1ユーザの体調にも応じて通知関連処理が行われることで、体調を考慮しない場合に比べて、第1ユーザが無理なく第2ユーザとコミュニケーションをとることができる。
[5−3]気分の変化傾向の判断方法
第3実施例で述べた第1ユーザの気分の変化傾向を判断する方法は、上述したものに限らない。
図31は本変形例の各装置が実現する機能構成の一例を表す。図31では、本変形例に係るコミュニケーション支援システム1gが備える第1ユーザ端末10gと、サーバ装置30gとが表されている(図31では、説明に関係しない構成(第2ユーザ端末など)の図示を省いている)。サーバ装置30gは、図5に表す各部に加えてスケジュール管理部105を備え、サーバ装置30gは、図5に表す各部に加えてイベント情報取得部315を備える。
スケジュール管理部105は、第1ユーザのスケジュールを管理する。スケジュール管理部105は、例えば第1ユーザが予定しているイベントの名称(イベント名)と日時とを登録する操作を行うと、それらの名称及び日時を対応付けてイベント情報として記憶する。スケジュール管理部105は、このイベントの登録操作が行われる度に、記憶したイベント情報をサーバ装置30gに送信する。
イベント情報取得部315は、第1ユーザのスケジュール上のイベントに関するイベント情報を取得する。イベント情報取得部315は、前述したように第1ユーザ端末10gから送信されてきたイベント情報を、第1ユーザのイベント情報として取得する。なお、イベント情報取得部315は、例えば現在の日付から決められた期間に予定されているイベントを第1ユーザ端末10gに要求することで、その応答で送信されてくるイベント情報を取得してもよい。イベント情報取得部315は、こうして取得したイベント情報を気分傾向判断部309に供給する。
気分傾向判断部309は、イベント情報取得部315によって取得されたイベント情報が表すイベント、すなわち第1ユーザのスケジュール上のイベントに基づいて変化傾向を判断する。
図32は本変形例の傾向判断テーブルの一例を表す。図32の例では、気分のレベルを「+2」させるイベントが「ゴルフ、旅行」であり、「+1」させるイベントが「飲み会」であり、「−1」させるイベントが「重要な会議、重要な顧客訪問」であることが表されている。また、レベルを増減させる期間が順に「1日」、「1日」、「3日」であることも表されている。例えば「重要な会議」が予定されている場合、その予定日以前の3日間に渡り気分のレベルが「−1」される。
気分傾向判断部309は、気分情報取得部301から供給された気分情報が表す気分を今日の気分として、イベント情報取得部315から供給されたイベント情報が表すイベントによる気分のレベルの増減を反映させたものを気分の変化傾向と判断する。
図33は判断された気分の変化傾向の一例を表す。図33の例では、今日の第1ユーザの気分のレベルが「3」であり、3日後の「提案コンペ(重要な顧客訪問に相当)」のイベントにかけて気分のレベルが毎日「−1」されていく。また、4日後に「ゴルフ」のイベントがあるので、3日後から4日後にかけては「+2」される。
その結果、気分のレベルは「3」、「2」、「1」、「1」(1が最低レベルなので−1されても「1」のままとなっている)、「3」、「3」(この例では特にイベントがない場合は増減しないものとする)というように増減する変化の変化傾向が判断される。この例によれば、イベントの影響で上下するユーザの気分の変化傾向を判断することができる。
また、気分傾向判断部309は、第1ユーザの気分の変化履歴に基づいて変化傾向を判断してもよい。
図34は変化履歴と判断された気分の変化傾向の一例を表す。図34(a)の例では、気分の変化履歴が昨日は「4」で今日が「3」(いずれも気分のレベルの値)である場合に、気分傾向判断部309が、明日は「2」、明後日は「1」、3日後は「2」、4日後は「3」になると変化傾向を判断している。この例では、昨日から今日にかけて気分のレベルが「−1」されたので、気分レベルが「1」になるまでその減少傾向(1日にレベルが1減少)が続き、「1」になった後はその反対の増加傾向(1日にレベルが1増加)になると判断されている。
図34(b)の例では、気分の変化履歴が昨日は「5」で今日が「3」である場合に、気分傾向判断部309が、明日は「1」、明後日は「3」、3日後は「5」、4日後は「3」になると変化傾向を判断している。この例では、昨日から今日にかけて気分のレベルが「−2」されたので、気分レベルが「1」になるまでその減少傾向(1日にレベルが2減少)が続き、「1」になった後はその反対の増加傾向(1日にレベルが2増加)が続き、さらに「5」になった後はその反対の減少傾向(1日にレベルが2減少)になると判断されている。
この例によれば、自分の気分がバイオリズムのように規則的に変化するタイプのユーザであるほど、正確な変化傾向を判断することができる。なお、図34の例では2回分の気分の判定結果が変化履歴として用いられたが、これに限らず、3回分以上の気分の判定結果が変化履歴として用いられてもよい。また、過去の変化の履歴から未来の変化傾向を判断する方法として、天候や在庫、株価など各種の予測と同じ手法が用いられてもよい。
また、気分傾向判断部309は、第1ユーザの属性に基づいて変化傾向を判断してもよい。この場合、例えばサーバ装置が図23に表す属性情報取得部312を備え、気分傾向判断部309は、属性情報取得部312が取得した属性情報を用いて変化傾向を判断する。変化傾向の判断に利用可能な属性としては、例えばユーザの性格が用いられる。気分傾向判断部309は、例えば理性的で落ち着いた性格のユーザであれば、気分の変化が少なく、変動の周期も長いものとして変化傾向を判断し、情熱的で感情の起伏が激しい性格のユーザであれば、気分の変化が大きく、変動の周期も短いものとして変化傾向を判断する。
気分傾向判断部309は、ユーザ属性と、レベル増減値と、増減期間とを対応付けた傾向判断テーブルを用いる。
図35は本変形例の傾向判断テーブルの別の一例を表す。図35の例では、ユーザ属性が「情熱的、感情的、激しい、・・・」である場合、レベル増減値が「2」で増減期間が「1日間」であり、ユーザ属性が「冷静、理性的、穏やか、・・・」である場合、レベル増減値が「1」で増減期間が「2日間」であることが表されている。増減期間とは、レベル増減値だけ気分のレベルが変化するのに要する期間を表す。
気分傾向判断部309は、取得されたユーザ属性に傾向判断テーブルのユーザ属性の欄の言葉が含まれていれば、その言葉に対応付けられたレベル増減値と増減期間とを用いて変化傾向を判断する。
図36は判断された気分の変化傾向の別の一例を表す。図36の例では、ユーザ属性として情熱的な性格であることが登録されたユーザAと、冷静な性格であることが登録されたユーザBについて判断された変化傾向が表されている。ユーザA、Bとも、気分のレベルが昨日は「4」で今日が「3」というように下がる傾向にある状態とする。
この場合に、気分傾向判断部309は、明日以降の気分のレベルの変化傾向を、ユーザAについては「1」、「3」、「5」、「3」と判断し、ユーザBについては「3」、「2」、「2」、「1」と判断している。このように、気分傾向判断部309は、同じように気分のレベルが変化しているユーザ同士であっても、ユーザ属性によって異なる変化傾向を判断する。これにより、ユーザ属性を考慮しない場合に比べて、気分が変わりやすいユーザや気分の変化が少ないユーザについての気分の変化傾向をより正確に判断することができる。
[5−4]比較情報の利用
第4実施例で述べた比較情報を以降の通知に利用してもよい。図20に表す比較情報出力部311が比較情報を関連情報生成部322に出力する。
図37は出力された比較情報の例を表す。図37(a)では、第2ユーザが固有情報を話題にした場合の比較情報を表し、図37(b)では、第2ユーザが共通情報を話題にした場合の比較情報を表している。この例では、固有情報を話題にした場合には第1ユーザの気分が上昇しているが、共通情報を話題にした場合には、第1ユーザの気分が下降せずに一旦維持されるものの上昇するには至らず、結局下降している。
関連情報生成部322は、第2ユーザについての比較情報が蓄積されると、そのうちから第1ユーザの気分の上昇により寄与した情報を含む第1ユーザ関連情報を生成する。関連情報生成部322は、例えば第2ユーザが行動を起こした後に判定された第1ユーザの気分のレベルと変化傾向のレベルとの差分の合計が大きいほど、第1ユーザの気分の上昇により寄与したと判断する。図37の例では、固有情報の方が共通情報よりも第1ユーザの気分の上昇に寄与しているので、関連情報生成部322は、固有情報を含む第1ユーザ関連情報を生成する。これにより、比較情報を考慮しない第1ユーザ関連情報を通知する場合に比べて、第1ユーザの気分を上昇させる可能性がより高い第1ユーザ関連情報を第2ユーザに通知することができる。
[5−5]第1ユーザ関連情報の種類
処理部302が通知する第1ユーザ関連情報は上述したものに限らない。例えば図9に表す判定結果情報A1と固有情報(ユーザ属性情報A2、スケジュール情報A3)、共通情報のうちの1つでもよいし、複数を組み合わせたものでもよい。また、これらのいずれも含まない通知用の画像が第1ユーザ関連情報として通知されてもよい。この通知用の画像の表示が第1ユーザの気分が悪いと判定されたことを意味していると第2ユーザが知っていれば、第2ユーザは第1ユーザの気分が悪い状態であることを踏まえた上で第1ユーザに対して何らかのコミュニケーションをとるという行動を起こすことができる。
[5−6]第1ユーザの気分情報等に応じた通知関連処理
処理部302は、図6に表す通知判断テーブルや図7に表す関連情報テーブルなどを用いて通知関連処理を行ったが、各テーブルの内容は上述したものに限らない。例えば図18に表す通知判断テーブルの代わりに、第1ユーザの気分と通知の要否を対応付けた通知判断テーブルを複数記憶しておき、第1ユーザの気分の変化傾向に応じて用いる通知判断テーブルを選択してもよい。この場合でも、処理部302は、気分情報取得部301により取得された気分情報と、気分傾向判断部309により判断された第1ユーザの気分の変化傾向に応じて通知関連処理を行うことになる。
また、処理部302は、テーブルを用いずに所定のアルゴリズムを用いて通知の要否や第1ユーザ関連情報に含める情報の種類の判断などを行ってもよい。例えば、通知判断部321が、第1ユーザの気分のレベルが閾値未満であれば通知を行うと判断するといった具合である。いずれの場合も、第1ユーザの気分情報や第1ユーザの気分の変化傾向などに応じた通知関連処理が行われるようになっていればよい。
[5−7]第1ユーザの固有情報に応じた通知関連処理
処理部302は、第1ユーザの固有情報に応じた通知関連処理を行ってもよい。処理部302は、例えば、第1ユーザの趣味を第1ユーザの固有情報として用いる。具体的には、処理部302は、第1ユーザの趣味が時期に関係するものである場合、その時期には第1ユーザの気分情報が表す気分のレベルを増加させて(特定の値を加えたり、係数を掛けたりする)、通知の可否の判断や第1ユーザ関連情報の生成を行う。
時期に関係する趣味とは、例えばスキーやスノーボード(冬に関係する趣味)、サーフィンやビーチバレー(夏に関係する趣味)である。他にも、百人一首(正月に関係する趣味)、高校野球観戦(春や夏の甲子園の時期に関係する趣味)、プロゴルフ観戦(4大メジャー開催時期に関係する趣味)などが挙げられる。これにより、ユーザが自分の趣味に打ち込めて気分が高揚しやすい時期には、その気分に合わせて通知関連処理を行うことができる。また、第1ユーザの誕生日や第1ユーザの家族の誕生日を第1ユーザの固有情報として用いてもよい。この場合、処理部302は、これらの誕生日の前後には第1ユーザの気分が高揚しやすいものとして、第1ユーザの気分情報が表す気分のレベルを増加させて通知の可否の判断や第1ユーザ関連情報の生成を行う。
他にも、例えば第1ユーザの持病を第1ユーザの固有情報として用いてもよい。この場合、処理部302は、持病により体調が悪い時期(例えば花粉症なら春先、関節痛なら冬など)には第1ユーザの気分が落ち込みやすいものとして、第1ユーザの気分情報が表す気分のレベルを減少させて通知の可否の判断や第1ユーザ関連情報の生成を行う。いずれの場合も、第1ユーザの固有情報が表す特定の時期において上がりやすい又は下がりやすい第1ユーザの気分に合わせて通知関連処理を行うことができる。
[5−8]通知関連処理
処理部302が気分情報取得部301により取得された第1ユーザの気分情報に応じて行う通知関連処理は、上述したものに限らない。例えば、処理部302は、通知の可否を判断する判断処理、第1ユーザ関連情報を生成する生成処理、第1ユーザ関連情報を送信する送信処理のうちの1つ又は2つだけを、取得された第1ユーザの気分情報に応じて行い、残りの処理は取得された第1ユーザの気分情報とは関係なく行ってもよい。
また、処理部302は、前述した3つの通知関連処理(判断処理、生成処理、送信処理)のうちの2つ又は1つだけを行ってもよい。例えば、処理部302は、取得された第1ユーザの気分情報に応じて判断処理を行って通知を行うと判断すると、生成処理を行わず、決められた第1ユーザ関連情報を送信する送信処理を行う(つまり判断処理及び送信処理だけを行う)。また、処理部302は、判断処理を行わず、取得された第1ユーザの気分情報がどのような気分を表していても、決められた第1ユーザ関連情報を送信する送信処理を行う(つまり送信処理だけを行う。ただし、この送信処理は、取得された第1ユーザの気分情報に応じたタイミングで行う)。
また、処理部302は、生成処理の代わりに、第1ユーザ関連情報を外部装置から取得する処理や、複数の第1ユーザ関連情報から通知するものを抽出する処理を、両気分情報に応じて行ってもよい。要するに、処理部302は、第1ユーザ関連情報の第2ユーザへの通知に関連する処理(通知関連処理)を少なくとも1つ、取得された第1ユーザの気分情報に応じて行うものであればよい。
[5−9]各部を実現する装置
図5等に表す各機能を実現する装置は上述したものに限らない。
図38は本変形例の各装置が実現する機能構成の一例を表す。図38の例では、第1ユーザ端末10と、第2ユーザ端末20kとを備えるコミュニケーション支援システム1kが表されている。
第2ユーザ端末20kは、図5に表す関連情報出力部202の他に、サーバ装置30が備えていた気分情報取得部301と、処理部302と、固有情報記憶部303と、共通情報記憶部304とを備える。処理部302は、通知判断部321と、関連情報生成部322とを備える。この例では、第2ユーザ端末20kが第1ユーザの気分情報を取得し、その気分情報に応じた通知関連処理を行う。
図38の例以外にも、例えば図25に表す頻度情報蓄積部405の機能をサーバ装置が実現してもよいし、ユーザ端末40eでもサーバ装置30eでもない他の外部装置が実現してもよい。また、気分情報取得部301及び処理部302等のサーバ装置が備える各機能をサーバ装置以外の情報処理装置が実現してもよい。いずれの場合も、図5等に表す各機能を1以上の情報処理装置のいずれかが実現していればよい。
[5−10]心身状態
上記の各例では第1ユーザの気分の状態に応じた通知関連処理が行われたが、気分ではなく、体調を含む身体の状態に応じた通知関連処理が行われてもよい。
図39は本変形例の各装置が実現する機能構成の一例を表す。図39の例では、第1ユーザ端末10mと、第2ユーザ端末20と、サーバ装置30mとを備えるコミュニケーション支援システム1mが表されている。
第1ユーザ端末10mは、心身状態判定部106と、心身状態情報送信部107とを備える。サーバ装置30mは、心身状態情報取得部316を備える。心身状態判定部106は、第1ユーザの心身状態を判定する。ここでいう心身状態には、上述した気分、体調の他、病気や怪我など、心と身体のあらゆる状態が含まれる。心身状態判定部106は、例えば、音声から第1ユーザの気分を判定するとともに、図28に表す体調指標測定部103と同様に第1ユーザの体調の指標を表す値を測定することで第1ユーザの体調を判定する。体調の判定結果は、例えば気分の判定と同様に複数段階のレベルで表される。
また、心身状態判定部106は、病気や怪我の有無を質問する問診の画面を表示して、ユーザが病気や怪我の名称を音声で答えると、公知の音声認識技術によりその名称を解析し、第1ユーザが病気や怪我をしている状態であると判定する。心身状態判定部106は、こうして心身状態を判定した結果を示す情報(気分や体調を表す値や問診の回答情報など)を心身状態情報送信部107に供給する。
心身状態情報送信部107は、気分情報送信部102が気分情報を生成したように心身状態情報を生成し、生成した心身状態情報をサーバ装置30mに送信する。サーバ装置30mの心身状態情報取得部316は、こうして送信されてきた心身状態情報を取得する。心身状態情報取得部316により取得される心身状態情報は本発明の「第1情報」の一例であり、心身状態情報取得部316は本発明の「第1取得部」の一例である。
本変形例の処理部302は、上述した通知関連処理を、心身状態情報取得部316により取得された心身状態情報に応じて行う。本変形例によれば、第1ユーザの心身状態に応じて、その第1ユーザに対する第2ユーザからのコミュニケーションを促進することができる。なお、第2実施例において、候補ユーザの気分を表す気分情報の代わりに、候補ユーザの心身状態を表す心身状態情報が用いられてもよい。
図40は本変形例のサーバ装置30nが実現する機能構成を表す。サーバ装置30nは、図13に表す気分情報取得部301に代えて心身状態情報取得部316を、気分情報取得部306に代えて心身状態情報取得部317を備える。心身状態情報取得部317は、例えば複数のユーザの各々の音声から判定された各ユーザの心身状態を表す心身状態情報を取得する。心身状態情報取得部317は本発明の「第2取得部」の一例であり、心身状態情報取得部317が取得する心身状態情報は本発明の「第2情報」の一例である。
この場合、第2ユーザ特定部307は、複数の候補ユーザのうち、心身状態情報取得部317により取得された心身状態情報が決められた心身状態を表す候補ユーザを第2ユーザとして特定する。これにより、第1ユーザとコミュニケーションをとりやすい心身状態のユーザに第1ユーザ関連情報を通知することができる。また、第3実施例において、第1ユーザの心身状態の傾向が判断されてもよい。
図41は本変形例のサーバ装置30pが実現する機能構成を表す。サーバ装置30pは、図15に表す気分情報取得部301に代えて心身状態情報取得部316を、気分傾向判断部309に代えて心身状態傾向判断部318を備える。心身状態傾向判断部318は、第1ユーザの心身状態の変化の傾向を判断する。心身状態傾向判断部318は本発明の「判断部」の一例である。
心身状態傾向判断部318は、例えば、第1ユーザが花粉症であり、且つ、現在が花粉症の季節である場合に、第1ユーザの所在地における天気予報が晴れであれば花粉症の症状が出やすいため心身状態のレベルを低くし(心身状態を悪い方に変化させ)、天気予報が雨であれば花粉症の症状が抑えられるので心身状態のレベルを高くする(心身状態を良い方に変化させる)。これにより、例えば第1ユーザ関連情報により第2ユーザに提供される話題を第1ユーザの心身状態の変化の傾向に合ったものにすることができる。
[5−11]発明のカテゴリ
本発明は、サーバ装置、第1ユーザ端末、第2ユーザ端末及び図11に表すユーザ端末のような情報処理装置の他、それらの装置を備えるコミュニケーション支援システムとして捉えられる。また、本発明は、各装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられるし、各装置を制御するコンピュータを機能させるためのプログラムとしても捉えられる。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してコンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されてもよい。