JP2017166841A - 測量機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転軸に超音波モータを採用した測量機において、低速回転時に異音を発生させないための超音波モータの制御方法及びそのための測量機を提供することを目的とする。【解決手段】上記目的を解決するために、測量機(1)は、回転軸(6,11)と、発光部(203)と受光部(204)を備え、前記回転軸(6,11)の回転速度を検出するエンコーダ(21,22)と、前記回転軸(6,11)に設けられた超音波モータ(5,12)と、クロック信号を出力するクロック信号発振部(63)と、前記クロック信号を基準にして前記超音波モータ(5,12)の駆動周期(TM)と前記発光部(203)の発光周期(TR)を1:NまたはN:1,但しNは自然数,にする制御部(23)と、を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、回転軸に超音波モータが設けられた測量機に関する。
測量機、例えばトータルステーションは、測定点を視準する望遠鏡と、上記望遠鏡を鉛直方向に回転可能に支持する托架部と、上記托架部を水平方向に回転可能に支持する基盤部とを備えている。上記望遠鏡は鉛直回転軸に設けられた鉛直回転モータによって、上記托架部は水平回転軸に設けられた水平回転モータによって駆動される。特許文献1には、上記鉛直回転モータ及び水平回転モータに超音波モータを採用した測量機が開示されている。
特開2014−137299号公報
超音波モータは、回転速度を上げる場合は駆動周波数を下げ、回転速度を下げる場合は駆動周波数を上げるように制御すればよいが、測量機の回転軸に超音波モータを採用した場合には、超音波モータの回転速度の調整は、鉛直回転軸及び水平回転軸の回転速度に照らし合わせて行わなくてはならない。鉛直回転軸及び水平回転軸の回転速度は、各回転軸に設けられたロータリエンコーダの角度信号から得ることができるが、超音波モータとロータリエンコーダに同期を取らなければ、回転速度の調整はうまく機能しない。
本発明は、前記問題を解決するため、回転軸に超音波モータを採用した測量機において、超音波モータの回転速度のフィードバックを好適に機能させることができる測量機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の測量機は、回転軸と、発光部と受光部を備え、前記回転軸の回転速度を検出するエンコーダと、前記回転軸に設けられた超音波モータと、クロック信号を出力するクロック信号発振部と、前記クロック信号を基準にして前記超音波モータの駆動周期と前記発光部の発光周期を1:NまたはN:1,但しNは自然数,にする制御部と、を有することを特徴とする。
上記態様において、前記制御部は、前記駆動周期と前記発光周期を同一にすることも好ましい。
上記態様において、前記制御部は、前記駆動周期の開始と前記発光周期の開始を一致させることも好ましい。
上記態様において、前記制御部は、前記駆動周期の開始に対し前記発光周期の開始を所定時間遅延させることも好ましい。
本発明によれば、回転軸に超音波モータを採用した測量機において、超音波モータの回転速度のフィードバックを好適に機能させることができる。
本形態に係る測量機の概略縦断面図である。 図1の超音波モータを含む部分の断面斜視図である。 本形態に係る測量機のブロック図である。 本形態の第1の制御方法に係るタイミングチャート図である。 本形態の第1の制御方法の変形例1に係るタイミングチャート図である。 本形態の第1の制御方法の変形例2に係るタイミングチャート図である。 本形態の第2の制御方法に係るタイミングチャート図である。
次に、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は本形態に係る測量機の測量機の概略縦断面図、図2は図1の超音波モータを含む部分の断面斜視図である。符号1が測量機であり、測量機1は、整準部3の上に設けられた基盤部4と、基盤部4上を水平回転軸6周りに水平回転する托架部7と、托架部7に鉛直回転軸11周りに鉛直回転する望遠鏡9と、を有する。測量機1は、自動視準機能、自動追尾機能を備えており、望遠鏡9には、図示しない測距光学系、追尾光学系が収容されている。測距光学系、追尾光学系の構成は従来技術の構成と同等で良いため記載を省略する。測量機1では、托架部7の水平回転と望遠鏡9の鉛直回転の協働により測距光及び追尾光がターゲットに照射される。
水平回転軸6の下端部には水平回転用の超音波モータ5が設けられ、上端部には水平角検出用のロータリエンコーダ21が設けられている。鉛直回転軸11の一方の端部には鉛直回転用の超音波モータ12が設けられ、他方の端部には鉛直角検出用のロータリエンコーダ22が設けられている。
ロータリエンコーダ21,22は、アブソリュート式エンコーダであり、図3に示すように、回転円盤201と、回転円盤201に設けられた角度目盛(スリット)202と、スリット202を照射する発光ダイオード(発光部)203と、スリット202の投影像を読み取るイメージセンサ(受光部)204と、イメージセンサ204で得た角度信号をデジタル信号に変換するA/D変換器205を有する。なお、ロータリエンコーダ21,22は、この他に、回転円盤、固定スリット、発光ダイオード(発光部)、フォトトランジスタ(受光部)を有するインクリメンタルエンコーダであってもよい。
托架部7には、制御部23が収容されている。制御部23は、鉛直回転用のロータリエンコーダ22及び超音波モータ12と托架部7内でケーブル接続され、水平回転用のロータリエンコーダ21及び超音波モータ5とは水平回転軸6の中空部にケーブルを挿通して接続されている。
超音波モータ5,12の構成について、鉛直方向と水平方向の構成は同等であるので、水平方向の構成を用いて説明する。超音波モータ5は、ベース部39から順に、振動を発生する圧電セラミック42、振動を増幅させるステータ金属43、ステータ金属43と干渉するロータ46、ロータ46をステータ金属43側へ押圧するウェーブワッシャ48を、リング状に備える。圧電セラミック42にはSin電極とCos電極が付されており、交互に駆動電圧を掛けることで圧電セラミック42が超音波振動する。圧電セラミック42が振動すると、ステータ金属43に波状の進行波が形成され、ウェーブワッシャ48の押圧による摩擦によってステータ金属43とロータ46が相対回転する。本形態では、モータケース25が基盤部4に固定され、ロータ46はモータケース25に固定されているので、ステータ金属43が回転し、ベース部39を介して水平回転軸6がステータ金属43と一体に回転する。
図3は本形態に係る測量機のブロック図である。鉛直用と水平用のブロック図は同等であるので、水平回転用の超音波モータ5と水平角検出用のロータリエンコーダ21に関して示し、鉛直回転用の超音波モータ12と鉛直角検出用のロータリエンコーダ22は説明を省略する。測量機1は、制御部23と、ロータリエンコーダ21と、測距部61と、追尾部62と、クロック信号発振部63と、駆動回路73と、超音波モータ5を有する。
測距部61は、制御部23に制御されて、上記測距光学系を用いて測距光をターゲットに照射してその反射光を受光して測距を行う。追尾部62は、制御部23に制御されて、上記追尾光学系を用いて追尾光をターゲットに照射してその反射光を受光し、ターゲットが移動した場合は追尾を行う。
駆動回路73は、FPGA(Field Programmable Gate Array)731とアナログ回路732によって構成されている。FPGA731は制御部23もしくは図示を略する外部機器によって内部論理回路を定義変更可能である。FPGA731は、可変の駆動周波数(駆動信号の周波数)及び可変の振幅で制御信号を発生させることができ、上記駆動周波数及び上記振幅を動的に変化させることができる。また、超音波モータ5に対して、二種類の位相の異なる信号を発生させる。アナログ回路732は、トランス等で構成されており、上記制御信号を超音波モータ5に必要な振幅まで増幅させ、上記駆動周波数の交流駆動電圧を生成し、超音波モータ5の圧電セラミック42に付されているSin電極とCos電極に出力する。なお、駆動回路73は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの他のPLD(Programmable Logic Device)が用いられてもよい。
制御部23は、CPU,ROM,RAM等を集積回路に実装したマイクロコントローラによって構成されている。制御部23は、図示を略する外部パーソナルコンピュータからソフトウェアを変更可能である。制御部23は、ロータリエンコーダ21の発光ダイオード203を発光させる制御信号を出力し、ロータリエンコーダ21から得た出力パルスをカウントして一定時間あたりのパルス数から回転速度を検出する。また、制御部23は、超音波モータ5に対し駆動回路73を介して駆動信号を出力する。
クロック信号発振部63は、クロック信号を制御部23及び駆動回路73に出力する。FPGA731は、クロック信号に基づき、駆動信号の振幅,駆動周波数,制御周期TMを制御する。制御部23は、クロック信号に基づき、ロータリエンコーダ21の発光ダイオード203を発光周期TRで発光し、回転速度を検出する。
図4は本形態の第1の制御方法に係るタイミングチャート図である。制御部23は、クロック信号発振部63からのクロック信号を基準にして、超音波モータ5の制御周期TMとロータリエンコーダ21の発光周期TRを1:1にし、周期を同一にする。また、駆動周期TMと発光周期TRを同一にした上で、駆動周期TMの開始と発光周期TRの開始を一致させる。これにより、第N-1周期目に検出したロータリエンコーダ21の回転速度によって、第N周期目の駆動周波数を決定することができる。このように、超音波モータ5の制御開始とロータリエンコーダ21の速度検出のタイミングを合わせれば、超音波モータ5に対し駆動周期TMごとに回転速度のフィードバックをかけることができる。
図5は第1の制御方法の変形例1に係るタイミングチャート図、図6は第1の制御方法の変形例2に係るタイミングチャート図である。変形例1では、制御部23は、クロック信号発振部63からのクロック信号を基準にして、超音波モータ5の駆動周期TMとロータリエンコーダ5の発光周期TRを2:1に設定する。変形例2では、制御部23は、クロック信号発振部63からのクロック信号を基準にして、超音波モータ5の駆動周期TMとロータリエンコーダ5の発光周期TRを1:2に設定する。このように、駆動周期TMと発光周期TRは、1:NまたはN:1,但しNは自然数,に設定されてもよい。N=1と設定すれば、上記の効果が得られる。変形例1,2のように、駆動周期TMと発光周期TRをN:1又は1:N(Nは1以外の自然数)に設定すれば、電子デバイス等の制約で厳密に周期を合わせられない場合も,ほぼ同じ効果を得ることができる。
図7は本形態の第2の制御方法に係るタイミングチャート図である。制御部23は、クロック信号発振部63からのクロック信号を基準にして、超音波モータ5の駆動周期TMとロータリエンコーダ5の発光周期TRを同一にした上で、駆動周期TMの開始に対し発光周期TRの開始を所定時間ΔTだけ遅延させてもよい。遅延時間ΔTは、発光周期TRに対し短い時間に設定する。発光周期TRの開始を時間ΔTだけ遅延させることで、駆動信号出力から実際に超音波モータ5が回転開始するまでタイムラグが生じた場合であっても、これが経過したタイミングでロータリエンコーダ21の回転速度を取得することができるので、超音波モータ5に対し駆動周期TMごとに回転速度のフィードバックをかけることができる。なお、第2の制御方法をN=1の場合で説明したが、本形態でも、上記変形例のように駆動周期TMと発光周期TRをN:1または1:N(Nは1以外の自然数)に設定してもよい。
以上、好ましい実施の形態について述べたが、これら以外にも、各形態および各変形を当業者の知識に基づいて組み合わせることが可能であり、そのような形態も本発明の範囲に含まれる。
1 測量機
5,12 超音波モータ
6,11 回転軸
21,22 エンコーダ
23 制御部
63 クロック信号発振部
203 発光部
204 受光部

Claims (4)

  1. 回転軸と、
    発光部と受光部を備え、前記回転軸の回転速度を検出するエンコーダと、
    前記回転軸に設けられた超音波モータと、
    クロック信号を出力するクロック信号発振部と、
    前記クロック信号を基準にして前記超音波モータの駆動周期と前記発光部の発光周期を1:NまたはN:1,但しNは自然数,にする制御部と、を有することを特徴とする測量機。
  2. 前記制御部は、前記駆動周期と前記発光周期を同一にすることを特徴とする請求項1に記載の測量機。
  3. 前記制御部は、前記駆動周期の開始と前記発光周期の開始を一致させることを特徴とする請求項1又は2に記載の測量機。
  4. 前記制御部は、前記駆動周期の開始に対し前記発光周期の開始を所定時間遅延させることを特徴とする請求項1又は2に記載の測量機。
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