JP2017166836A - 分析用試料のサンプリング装置及び分析用試料のサンプリング方法 - Google Patents

分析用試料のサンプリング装置及び分析用試料のサンプリング方法 Download PDF

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【課題】非鉄金属塊状物からの分析用試料のサンプリングを効率よく安全に行うことができ、且つローコストに得ることが可能な分析用試料のサンプリング装置及び分析用試料のサンプリング方法を提供する。【解決手段】サンプリング装置1は、非鉄金属塊状物から分析用試料をサンプリングする装置であり、非鉄金属塊状物(例えば、銅インゴット40)を載置する載置台2、これをX−Y方向へ移動させる左右移動用台座18及び前後移動用台座19から成るXYテーブル7、及び載置台2に載置された非鉄金属塊状物40から円柱状塊を切り出すコアドリル3を備えている。また、分析用試料のサンプリング方法は、非鉄金属塊状物(例えば、銅インゴット40)をコアドリル3で穿孔することにより分析用試料をサンプリングすることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、分析用試料のサンプリング装置及び分析用試料のサンプリング方法に関し、更に詳しくは、非鉄金属インゴットや非鉄金属板状物等の非鉄金属塊状物から組成分析等のための分析用試料をサンプリングする分析用試料のサンプリング装置及び分析用試料のサンプリング方法に関する。
非鉄金属の製錬所では様々な非鉄金属が取り扱われており、種々の分析が行われている。非鉄金属の製錬所において製造される非鉄金属製品の組成分析はもちろんのこと、原料の鉱石や、中間で発生する鋳造品である非鉄金属のインゴットや、電解精製によって生成された非鉄金属の板状体製品などの成分分析も必須である。そのため、種々の分析対象物から分析用試料のサンプリングが行われているが、例えば、特許文献1には銅製錬にて使用するリサイクル原料の分析のためのサンプルを採取するサンプリング方法が開示されている。
特に、非鉄金属のインゴットや非鉄金属の板状体製品等の非鉄金属塊状物からの分析用試料のサンプリングは重要な作業となる。分析用試料をサンプリングすべき非鉄金属塊状物からその一部を切り出す必要があるからである。従来の非鉄金属塊状物からの分析用試料のサンプリングは、金工用ドリルを用いて非鉄金属塊状物の表面を削り取り、その切り屑を分析用試料とするのが一般的であった。さらに、得られた分析用試料を分析に適した性状に調整することも必要となる。
特開2008−249437号公報
しかしながら、非鉄金属インゴットの場合は、鋳造の仕方によって部分的なバラつきがあり、特に鋳型に溶湯を流し込んで鋳造する置き注ぎ法による鋳造の場合は、鋳型の深さや鋳造の方向にバラつきが出やすく、表面からのサンプリングだけでは十分でない場合がある。特に、銅製錬においては、近年では廃電子機器類、廃電線等のリサイクル原料が用いられるようになってきており、そのようなリサイクル原料から製造された非鉄金属インゴットは組成が均一ではない場合がある。
また、リサイクル原料は、銅分が多いとはいうものの、他の金属も含まれている。他の金属として典型的なものとしては鉄がある。銅のインゴットの場合、他の金属、例えば、鉄を多く含むと硬度が増す傾向があり、特に鉄品位が10重量%を超えるような場合には一般的な金工用ドリルを用いて銅インゴットの表面からさらに深く切り出すことが困難な場合があり、ドリルの刃を特殊加工にされたものを用いることも必要であった。また、特殊加工された金工用ドリル刃を用いての分析用試料のサンプリングが困難である場合にはアイオンブレーカーを用いて破砕してサンプリングを行っていた。
また、特殊加工されたドリルの刃を使用した場合でも人手による作業を伴うため、穿孔には多大な労力を要し、しかも複数のサンプリングを必要とする場合には作業負担もさらに大きくなる。そのため、必要とする数の分析用試料を確保することは大変な作業となる。加えて、ドリル刃の消耗も激しいため、ドリル刃の購入コストも増大する。さらに銅以外の金属、例えば、Co、Niなどのインゴットは銅インゴットよりも硬度が高く、また、その電解板等からの分析用試料のサンプリングは同様に労力を要する作業となっていた。
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、硬度の高い非鉄金属インゴットや非鉄金属の板状体製品などの非鉄金属塊状物からの分析用試料のサンプリングを効率よく、安全に行うことができ、且つ分析用試料をローコストに得ることが可能な分析用試料のサンプリング装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、非鉄金属塊状物から分析用試料をサンプリングするための分析用試料のサンプリング装置において、前記非鉄金属塊状物を載置する載置台と、前記非鉄金属塊状物を載置した前記載置台を平面移動させるXYテーブルと、前記載置台に載置された前記非鉄金属塊状物を穿孔して円柱状の分析用試料を切り出すコアドリルとを備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の分析用試料のサンプリング装置において、前記載置台は、前記非鉄金属塊状物を固定する固定手段を備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の分析用試料のサンプリング装置において、前記固定手段は、互いに近接離間することにより前記非鉄金属塊状物を一方側と反対側から挟持する一対のクランプを備え、一方側の前記クランプは、前記非鉄金属塊状物に当接して保持する屈曲部を備えて形成され、反対側の前記クランプは、前記非鉄金属塊状物に当接する平面状の当接面を備えて形成されていることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の分析用試料のサンプリング装置において、前記XYテーブルは、前記載置台をX軸方向へ移動可能とするX方向移動手段と、前記載置台をX軸方向と直交するY方向へ移動可能とするY方向移動手段とを備え、少なくとも前記非鉄金属塊状物の表面のいずれの箇所でも前記コアドリルによるサンプリングが可能となる範囲で平面移動可能に形成されていることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の分析用試料のサンプリング装置において、前記コアドリルは、ドリルの直径が20〜80mmであることを特徴とする。
上記課題を解決するため請求項6に記載の発明は、非鉄金属塊状物から分析用試料をサンプリングするための分析用試料のサンプリング方法において、前記非鉄金属塊状物をコアドリルで穿孔することにより分析用試料をサンプリングすることを特徴とする。
本発明に係る分析用試料のサンプリング装置及び分析用試料のサンプリング方法によれば、鉄金属塊状物をコアドリルで穿孔することとしたので分析用試料のサンプリングにおける作業者の労力を大幅に軽減することが可能となるという効果がある。また、ドリルの刃の交換や特殊加工されたドリル刃などを用いる必要がないのでサンプリングのコストを低減することができるという効果がある。
また、本発明に係る分析用試料のサンプリング装置及び分析用試料のサンプリング方法によれば、5〜30%の鉄を含有する硬度の大きい銅インゴットのような非鉄金属塊状物であってもサンプルを効率的に切り出すことができるという効果がある。
本発明に係る分析用試料のサンプリング装置の一実施形態を示す正面図である。 図1に示すサンプリング装置を示す側面図である。 架台に付属するクランプ及びその周辺構成を示す斜視図である。 一対のクランプの構成を示す側面図である。 クランプ前とクランプ完了後の一対のクランプの位置を示す説明図である。
以下、本発明に係る分析用試料のサンプリング装置及び分析用試料のサンプリング方法について、好ましい一実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る分析用試料のサンプリング装置の一実施形態を示す正面図、図2は図1に示すサンプリング装置を示す側面図である。サンプリングの対象となる非鉄金属塊状物としては、例えば、原料の鉱石や、中間で発生する鋳造品である非鉄金属インゴットや、電解精製によって生成された非鉄金属板状体製品などがあるが、ここでは、銅インゴットを例にして説明する。
[分析用試料のサンプリング装置の構成]
図1及び図2に示すように、サンプリング装置1は、概略として、載置台2と、XYテーブル7と、コアドリル3を備えて構成されている。載置台2はサンプリング対象となる銅インゴット40を固定する架台であり、XYテーブル7によって平面方向(XY方向)へ移動可能とされる。銅インゴット40は図示しないフォークリフトのフォークF(図1参照)によって載置台2の上面に載置される。載置台2のほぼ中央上方にはコアドリル3が固定設置(但し、上下方向には移動可)されている。尚、本発明の実施形態においては、コアドリル3を固定とし、載置台2を可動式としている。その理由はコアドリル3を動かすと使用時に穿孔が安定せず、刃こぼれの原因になるためである。したがって、使用時にコアドリル3をしっかりと静止させることができるのであれば、銅インゴット40を固定とし、コアドリル3を移動可能に構成することもできる。
コアドリル3は、通常のドリルに比べて刃先の耐久性が高く、硬度の大きい金属を穿孔するのに適している。通常のドリルの場合は先端の刃先にかかる力が大きいために摩耗や刃こぼれが生じ易く、特に置き注ぎ法によって鋳造された銅インゴット40のように硬さが一様でない金属を通常の金工用ドリルで穿孔すると、柔らかい部分に接触した時に瞬間的に負荷が集中して刃こぼれが生じるので用いることができない。
[載置台2の構成]
載置台2は枠型に形成され、フォークリフト等を用いて銅インゴット40を載置固定する。載置台2は、その下部に配設されたXYテーブル7によってコアドリル3に対して相対移動できるようになっている。また、載置台2には図2及び図3に示すように前部に前側用クランプ15a及び後部に後側用クランプ15bを備えた固定手段が左右の2箇所に設けられている。その詳細について図4に基づいて説明する。
図4は一対のクランプの構成を示す側面図である。前側用クランプ15a及び後側用クランプ15bは銅インゴット40を載置台2に固定するためのものであるが、図4に示すように、その形状は異なっている。すなわち、前側用クランプ15aは上部が銅インゴット40の傾斜した側面に当接する傾斜面を有する屈曲部を備えているのに対し、後側用クランプ15bは銅インゴット40に接する側は垂直に立設された平面上の当接面を備えて形成されている。一対のクランプをこのように形成することで、サンプリング終了後に銅インゴット40を載置台2からの取り出す際に前側用クランプ15aの上端が銅インゴット40の側面位置から外側に出さえすれば、後側用クランプ15bが銅インゴット40の側面から十分に離れていない状態にあっても銅インゴット40をフォークリフトによって直ちに取り出すことができるようになり、取り出し作業の待ち時間を短縮することができるからである。
前側用クランプ15aと後側用クランプ15bはボールネジ14にそれぞれ螺着されている。そして、ボールネジ14の一端(前側)には作業者Aが操作するクランプ用ハンドル13が取り付けられている。ボールネジ14は正ネジと逆ネジを備えた1本のボールネジ14であり、前側用クランプ15a及び後側用クランプ15bをそれぞれ螺着されている。そして、クランプ用ハンドル13を回す方向に応じてクランプ15a,15bが接近または離反するようになっている。尚、本実施形態のように前側用クランプ15aと後側用クランプ15bを同じボールネジ14に配置して連動して動作させるのではなく、それぞれ別々に独立して動作するように構成してもよい。また、クランプ用ハンドル13はロックレバー22の操作によって動作する図示しないロック機構を備え、クランプ15a,15bの移動を防止できるようにしている。さらに、ボールネジ14と平行にガイドシャフト16がクランプ15a,15bを貫通するように設けられており、これによってクランプ用ハンドル13を回した際のクランプ15a,15bの回転を防止することができる。
さらに載置台2の周囲には、図1及び図2に示すように作業者A等が現場を点検する際に利用する点検台4が設けられている。そして、点検台4には作業者A等の落下するのを防止するための手摺り5が設けられている。
[XYテーブル7の構成]
次に、XYテーブル7の構成について説明する。XYテーブル7は、概略として、載置台2を左右方向(X方向)に移動可能とする左右移動用台座18と、前後方向(Y方向)に移動可能とする前後移動用台座19とを備えて構成されている。左右移動用台座18は基台17上に取り付けられており、この基台17上に敷設された前後移動用レール23と、このレール23上を転動する下部車輪10,10とを備え、載置台2に載置された銅インゴット40の左右方向(X方向)への移動を可能としている。左右移動用台座18には左右移動用ハンドル20が設置されており、この左右移動用ハンドル20の回転方向に応じて左右移動用台座18が左右方向(X方向)に移動する。
また、前後移動用台座19は左右移動用台座18上に設置されると共に、下面には上部車輪11,11が設置されており、左右移動用台座18上に敷設された左右移動用レール24上を転動することで載置台2に載置された銅インゴット40の前後方向(Y方向)への移動を可能としている。前後移動用台座19には前後移動用ハンドル21が設置されており、この前後移動用ハンドル21の回転方向に応じて前後移動用台座19が前後方向(Y方向)に移動する。左右移動用ハンドル20と左右移動用台座18との結合、及び前後移動用ハンドル21と前後移動用台座19との結合構造は、例えばラックアンドピニオンの組み合わせによる構成等が可能であり、これによってX方向移動手段及びY方向移動手段が構築される。
[コアドリル3の構成]
次に、コアドリル3の構成について説明する。コアドリル3は、例えば円筒形状のジャンク(台金)の先端にダイヤモンドチップが設けられた構造の穿孔機であり、穴の外周部のみを削り取り中心部(コア)をくり抜くことができる。コアドリル3は通常のドリルに比べて刃先の耐久性が高く、硬度の大きい金属を穿孔するのに適している。通常のドリルの場合、先端の刃先にかかる力が大きいために磨耗や刃にこぼれが生じ易く、特に置き注ぎ法によって鋳造された銅インゴット40のように硬さが一様ではない非鉄金属塊状物を通常の金工用ドリルで穿孔すると、柔らかい部分に接触した時に瞬間的に負荷が集中して刃こぼれが起きるので用いることができない。
コアドリル3は図1及び図2に示すように、概略として、ベース30と、このベース30に立設されたスタンド31と、このスタンド31に昇降自在に取り付けられたコアドリル本体32と、コアドリル本体32に内蔵されたモータの回転軸33に連結されるコアビット34と、該コアビット34及びコアドリル本体32を一体に下降させるハンドル35とを備えて構成され、床FLに設置された支持柱6の上部に設置されている。コアビット34は例えば円筒状の台金(ジャンク)の先端の刃先部分にダイヤモンドチップを取り付けた構造を有している。
[分析用試料のサンプリング装置の動作]
次に、図1〜図5を参照して分析用試料のサンプリング装置1の動作について説明する。図5はクランプ15a,15bのクランプ前とクランプ完了後の位置を説明する図である。まず、作業者Aは図2に示すクランプ用ハンドル13を操作し、クランプ15a,15b間の距離をサンプリング対象の銅インゴット40を載置可能な程度に広げておく(図5の実線で示す位置)。次に作業者Aはサンプリング対象の銅インゴット40(例えば、銅を60〜90重量%含有)を図示しないフォークリフトによって試料採取場所へ搬入し、載置台2の左右の受け台12上に載置する。次に、作業者Aはクランプ用ハンドル13を操作(回転)し、クランプ15a,15bを図3に示す矢印方向すなわち銅インゴット40に接近させて押し当て、図5に示すクランプ15a,15bの鎖線位置にし、銅インゴット40の下部の左右・前後のコーナ部の4カ所をクランプする。その後、ロックレバー22を操作してクランプ用ハンドル13をロックする。
次に、作業者Aはコアドリル3のハンドルを回してコアドリル本体32及びコアビット34を下降させ、銅インゴット40からサンプルを採取する。サンプリングは、偏析を考慮して1ロットから数ケ所でのサンプリングを行う(ここでは中心部、2つのコーナ部の対角線上の3カ所)。尚、得たいサンプル(円柱状塊)の上面および底面の直径は20〜80mmが望ましい。その理由は、直径が大きいとプレス破砕が困難になり、また、小さすぎると圧壊せずに折れ曲がるためである。
サンプリングは、作業者Aが左右移動用ハンドル20及び前後移動用ハンドル21によってXYテーブルを操作し、銅インゴット40の最初のサンプル採取位置がコアドリル3の直下になるように銅インゴット40を水平移動させる。次に、作業者Aはハンドル35を操作してコアドリル3のコアドリル本体32が降下させる。これによりコアビット34が銅インゴット40の一部を円筒状にくり抜くように進入し、最終的にはコアビット34が銅インゴット40を縦方向に貫通する。その後、コアビット34が銅インゴット40から抜け出すようにハンドル35を操作すれば最初のサンプルである円柱状塊が切り出される。以後、銅インゴット40を水平移動させて第2、第3のサンプルを同様にして採取する。必要とするサンプルが確保できれば、作業者Aはフォークリフトを用いて銅インゴット40を外部へ搬出する。
以上のようにして少なくとも3箇所から得られた円柱状塊はプレス機でプレスして圧壊する。また、プレスの圧力は500kg/cm以上であれば十分に一次破砕機能を果たすことができる。最適な圧力は例えば600〜900kg/cmであり、円柱状塊の上面及び底面に圧力をかければ容易に圧壊する。尚、銅インゴット40は、銅品位が60〜90重量%で、鉄品位が5〜30重量%のものを想定している。鉄含有量の低い銅インゴット40は、本発明に係るサンプリング装置によって円柱状塊を得ることは可能であるが銅の展性のためにプレスによる破砕が困難となるからである。
プレス機で圧壊した圧壊片は図示しないクラッシャーを用いて破砕し、さらに縮分する。縮分とは大きな試料を適当な方法によって容量を減じ、分析用の試料を作ることをいう。銅インゴット40からサンプリングされた円柱状塊はプレス機によって予め適度なサイズに一次破砕されているため、クラッシャーにて短時間で縮分に適した大きさに破砕することが可能となる。クラッシャー処理に際しては、1つの銅インゴット40から切り出した同一ロットのサンプルを混合して同時に処理してもよい。クラッシャーは、破砕工程において粒度選別もできることからローラー式破砕機が好適であるが、これに限定されるものではない。尚、縮分方法はJISM8082で規定されている方法等の一般的な方法を採用する。以上のようにして得られた分析用試料を図示しない所定の分析装置によって分析を実施する。尚、以上説明した一連の行程は作業員が一人で担当することが可能であり、したがって省力化を図ることができる。
[実施形態の効果]
本実施形態に係る分析用試料のサンプリング装置及び分析用試料のサンプリング方法によれば、コアドリル3によって銅インゴット40から円柱状塊を穿孔することとしたので鉄品位の高い銅インゴット40であってもサンプリングを効率よく安全に行うことができるという効果がある。また、ドリルの消耗によるコスト増を抑制することが可能となるという効果がある。そして、得られた円柱状塊をプレスして圧壊し、さらにクラッシャーで破砕することで分析用試料を効率良く安全に且つ短時間に得ることができるという効果がある。
また、本実施形態に係る分析用試料のサンプリング装置及び分析用試料のサンプリング方法によれば、コアドリル3で切り出された円柱状塊はそのまま破砕工程へ回される。すなわち、非鉄金属塊状物から円柱状塊として切り出されるため、従来の切粉採取方法に比べてコンタミネーション(汚染)の危険が少ないという効果がある。
さらに、クランプは図4に示すように後ろ側(15b)を鉛直にし、前側(15a)を鉛直面に対し鈍角をなす形状とし、クランプ15aの屈曲の角度を銅インゴット40の側面の傾斜角度に合わせて0〜25°とすることで、クランプ15aの屈曲面が銅インゴット40の縁部を上方から押圧することができ、これによって銅インゴット40を載置台2にしっかりと固定することができるという効果がある。
また、穿孔に際しては、コアドリルは20〜80mmの直径のドリルを用いることによってプレス破砕を容易にでき、且つ採取した円柱状塊のプレス時の折れ曲がりを防止できるという効果がある。
尚、圧壊した各圧壊片を混合した粒径を20mm以下になるようにさらに粉砕することで、分析を行うために最適な試料を得ることができるという効果がある。
次に、本発明の実施例及び比較例について説明する。
[実施例]
サイズ90×58cm、厚さ20cm、重さ700kgで、銅を71重量%及び鉄を13重量%含む銅インゴット40を架台に固定した。コアドリル3としてシブヤ社製、ドリル径52mm、駆動動力3.6kwを使用し、銅インゴット40の上部から左端、中央、右端の3箇所を穿孔した。その結果、容易に円柱状塊を得ることができた。そして、得られた円柱状塊のそれぞれをプレス機(コアテック社製)にセットし、円柱状塊の上面に500kg/cmの圧力を加え、円柱状塊を圧壊した。そして、3つの円柱状塊の圧壊片を混合し、これをロール式破砕機によって破砕することにより粒度20mm以下に調製することができた。また、一連の工程に要する時間は2時間程度であった。
[比較例]
銅を71重量%、鉄を13重量%含む銅インゴットをアイオンブレーカーで破砕した後、ドロップハンマー式破砕機により粗砕し、これを実施例と同じロール式破砕機により粒度20mm以下に調製した。
以上の結果、比較例では粒度20mm以下に調製することはできたものの、一連の工程に6時間(因みに上記実施例では約2時間)を要した。したがって、比較例では本発明に係るサンプリング装置を用いた場合に比べて試料の調製が非効率になり、分析までの待ち時間が長くなるという不都合があることがわかった。
なお、本発明は、上記各実施例に限定されず、本発明の技術思想を逸脱あるいは変更しない範囲内で種々な変形が可能である。例えば、上記実施形態ではサンプリング装置を手動により行うものとしたが、銅インゴット40をカメラで撮影し、これによって得られる画像を基にコンピュータで銅インゴット40を自動的に平面移動させてコアドリル3を駆動する自動化も可能である。
1 分析用試料のサンプリング装置
2 載置台
3 コアドリル
4 点検台
5 手摺り
6 塔
7 XYテーブル
10 下部車輪
11 上部車輪
12 受け台
13 クランプ用ハンドル
14 ボールネジ
15a 前側用クランプ
15b 後側用クランプ
16 ガイドシャフト
17 基台
18 左右移動用台座
19 前後移動用台座
20 左右移動用ハンドル
21 前後移動用ハンドル
22 ロックレバー
23 前後移動用レール
24 左右移動用レール
30 ベース
31 スタンド
32 コアドリル本体
33 回転軸
34 コアビット
35 ハンドル
40 銅インゴット

Claims (6)

  1. 非鉄金属塊状物から分析用試料をサンプリングするための分析用試料のサンプリング装置において、
    前記非鉄金属塊状物を載置する載置台と、
    前記非鉄金属塊状物を載置した前記載置台を平面移動させるXYテーブルと、
    前記載置台に載置された前記非鉄金属塊状物を穿孔して円柱状の分析用試料を切り出すコアドリルと、
    を備えていることを特徴とする分析用試料のサンプリング装置。
  2. 請求項1に記載の分析用試料のサンプリング装置において、
    前記載置台は、前記非鉄金属塊状物を固定する固定手段を備えていることを特徴とする分析用試料のサンプリング装置。
  3. 請求項2に記載の分析用試料のサンプリング装置において、
    前記固定手段は、互いに近接離間することにより前記非鉄金属塊状物を一方側と反対側から挟持する一対のクランプを備え、
    一方側の前記クランプは、前記非鉄金属塊状物に当接して保持する屈曲部を備えて形成され、
    反対側の前記クランプは、前記非鉄金属塊状物に当接する平面状の当接面を備えて形成され、
    ていることを特徴とする分析用試料のサンプリング装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の分析用試料のサンプリング装置において、
    前記XYテーブルは、
    前記載置台をX軸方向へ移動可能とするX方向移動手段と、
    前記載置台をX軸方向と直交するY方向へ移動可能とするY方向移動手段と、
    を備え、
    少なくとも前記非鉄金属塊状物の表面のいずれの箇所でも前記コアドリルによるサンプリングが可能となる範囲で平面移動可能に形成されていることを特徴とする分析用試料のサンプリング装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の分析用試料のサンプリング装置において、
    前記コアドリルは、ドリルの直径が20〜80mmであることを特徴とする分析用試料のサンプリング装置。
  6. 非鉄金属塊状物から分析用試料をサンプリングするための分析用試料のサンプリング方法において、
    前記非鉄金属塊状物をコアドリルで穿孔することにより分析用試料をサンプリングすることを特徴とする分析用試料のサンプリング方法。
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