JP2017166404A - タービン動翼組立体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のタービン動翼組立体1は、それぞれのタービン動翼10は、タービンディスクの30外周面に設けられた翼溝31に植え込まれる翼根12を有するプラットフォーム11と、プラットフォーム11から立ち上がるプロファイル13と、プロファイル13の先端に設けられるシュラウド14と、を備える。本発明のタービン動翼組立体1は、組み立て時において、プラットフォーム11の特定の部位である先端が、タービンディスク30の外周面33に優先的に接触することを特徴とする。
【選択図】図5
Description
ISB翼は、蒸気タービンの運転時に負荷される遠心力を利用して練成を実現する。つまり、それぞれの動翼を組立時には所定の向きに傾けるが、運転時に負荷される遠心力により動翼が起き上がり、隣接するシュラウド同士が強固に接触することで生じる接触反力を利用してシュラウドを疑似的に一体構造とする。ISB翼は、傾けた状態でのシュラウドの周方向のピッチを、起き上がった状態よりも大きく設定できる。したがって、この幾何学的に得られたピッチの増加量が、回転時に遠心力及び熱で接触面が離れる量よりも大きい場合、隣接するISB翼のシュラウド同士の接触面が離れることなく、回転中も連成状態を維持する。
この傾き量を傾き角度で見ると1deg以下と極微小である。一方で、シュラウドの翼根、及び、ロータディスクの翼溝を高い精度で加工するのは難しく、全てのタービン動翼を所望する傾き角で組み立てることは容易ではない。タービン動翼は、傾きが大きすぎても、または、傾きが小さすぎても、タービンの運転中の練成化に悪影響が及ぶことがある。
以上より、本発明は、所望する傾き角でタービン動翼を組み立てるのが容易なタービン動翼組立体を提供することを目的とする。
本発明のタービン動翼組立体は、それぞれのタービン動翼が、タービンディスクの外周面に設けられた翼溝に植え込まれる翼根を有するプラットフォームと、プラットフォームから立ち上がるプロファイルと、プロファイルの先端に設けられるシュラウドと、を備える。
そして、本発明のタービン動翼組立体は、組み立て時において、プラットフォームの特定の部位が、タービンディスクの外周面に優先的に接触する、ことを特徴とする。
本発明のタービン動翼組立体は、プラットフォームの特定の部位が、タービンディスクの外周面に優先的に接触する。そうすれば、組立時にタービン動翼を傾ける動作を行う際に、翼溝に植え込まれる翼根が、翼溝を区画する壁面に接するよりも先にプラットフォームがタービンディスクに接触する。こうして本発明によれば、プラットフォームとタービンディスクとの間だけで、傾き角が定まるので、所望する傾き角を得やすい。
一つ目の形態によるタービン動翼組立体は、プラットフォームの背側又は腹側のいずれか一方の長さを、他方に比べて長くするというものであり、これにより、プラットフォームの特定の部位としての先端が、タービンディスクの外周面に優先的に接触する。
図1に示すように、本実施形態に係るタービン動翼組立体1は、外周面33から掘り下げられた複数の翼溝31が形成されたタービンディスク30と、タービンディスク30のそれぞれの翼溝31を介して複数が保持されるタービン動翼10と、を備えている。タービン動翼組立体1は、例えば火力により発生する熱エネルギを機械的エネルギに変換する蒸気タービンに用いられる。図1にはタービン動翼組立体1の一部だけを示しているが、タービンディスク30は円板状の形態をなしており、複数のタービン動翼10はタービンディスク30の周方向Cの全域にわたって設けられる。
それぞれのタービン動翼10は、タービンディスク30の翼溝31に挿入して固定される、翼根12を有するプラットフォーム11と、翼根12が設けられる側と反対側のプラットフォーム11から立ち上がるプロファイル13と、プロファイル13の先端に設けられるシュラウド14と、を有する。タービン動翼10は、プラットフォーム11、翼根12、プロファイル13及びシュラウド14を一体的に形成することができるし、例えば、一体に形成されたプラットフォーム11、翼根12及びプロファイル13に、別途作製されたシュラウド14を接合することで形成することもできる。
プラットフォーム11は、平面視すると外形が概ね矩形の部材であり、タービン動翼10がタービンディスク30に組み付けられた状態で、プラットフォーム11の裏面から翼根12が径方向の中心に向けて延びている。本実施形態の翼根12は、プラットフォーム11に連なる根元から先端に向けて三段階の歯12A、12B及び12Cが形成され、これら第一歯12A、第二歯12B及び第三歯12Cは、タービンディスク30の周方向Cの両側に向けて突き出している。また、プラットフォーム11と第一歯12Aの間には両者よりも窪んだ第一歯溝12Dが、第一歯12Aと第二歯12Bの間には両者よりも窪んだ第二歯溝12Eが、また、第二歯12Bと第三歯12Cの間には両者よりも窪んだ第三歯溝12Fが形成されている。タービンディスク30の翼溝31には、第一歯12A、第二歯12B及び第三歯12C、並びに、第一歯溝12D、第二歯溝12E及び第三歯溝12Fに噛み合う形状に形成されている。
プロファイル13は、腹側13Aと、腹側13Aと対向する背側13Bと、を備え、腹側13Aは背側13Bに向けて窪んでおり、これによりプロファイル13は横断面が翼形状をなしている。タービン動翼10は、腹側13Aの窪んだ部分で蒸気を受けて、タービンディスク30の回転駆動力を得る。
タービン動翼10の翼根12をタービンディスク30の翼溝31に植え込む際に、図2(a)に示すように、タービン動翼10を傾き角αだけ傾ける。傾き角αは、翼溝31の中心線C1に対する翼根12の中心線C2のなす角度であるが、複数のタービン動翼10を傾き角αに正確に傾けることは容易ではない。このことについては、追って説明する。
プロファイル13は、図1及び図2に示すように、腹側13Aと、腹側13Aと対向する背側13Bと、を備え、腹側13Aは背側13Bに向けて窪んだ横断面の形状をなしている。タービン動翼10は、この窪んだ腹側13Aで蒸気を受けて、タービンディスク30の回転駆動力を得る。
シュラウド14は、プロファイル13を挟んでプラットフォーム11と対向するように設けられる、平面視すると概ね矩形の部材である。シュラウド14は、運転時に、隣接するもの同士が強く接触することで生じる接触反力を利用して疑似的に一体構造とされる。それぞれのタービン動翼10は、翼根12がタービンディスク30の翼溝31に植え込まれると、プラットフォーム11がタービンディスク30の外縁に沿って周方向に配列され、プロファイル13はタービンディスク30の径方向に放射状に配列される。
タービン動翼組立体1を組み立てる際には、図2(a)に示すように、タービン動翼組立体1を所定の傾き角αだけ傾ける。本実施形態における傾き角αは、翼溝31の中心線C1に対する翼根12の中心線C2のなす角度で定義される。
タービン動翼組立体1が回転すると、タービン動翼組立体1に発生する遠心力により、タービン動翼10には背側13Bから腹側13Aに向けて回転モーメントMが生じるので、タービン動翼組立体1は傾いた状態から図2(b)の起き上がった状態に移行する。なお、図2(a),(b)は、タービン動翼10が傾いているのを明確に示すために、傾斜を誇張して示している。
ここで、タービン動翼10は、シュラウド14の周方向CのピッチP1(図2(a))が、運転時の起き上がった状態のピッチP2(図2(b))よりも大きく設定されている。これにより、タービン動翼10が起き上がると、隣接するシュラウド14同士が強固に接触することで生じる接触反力Fを利用してシュラウド14を疑似的に一体構造とし、回転中のタービン動翼10の連成状態を維持できる。
翼根12を翼溝31に植え込むには、はじめは傾き角αだけ傾けることを意図せずに、図3に示すように、翼溝31の中心線C1に翼根12の中心線C2が一致するようにして翼根12を翼溝31に挿入する。翼根12を翼溝31に挿入したままで、傾けるまでの工程を挿入ステップと称する。図3は、挿入ステップの状態を示している。
タービン動翼組立体1が回転すると、タービン動翼組立体1に発生する遠心力により、傾いていたタービン動翼10は、図2(b)に示すように、起き上がる。したがって、組立時の傾いたタービン動翼10のシュラウド14の周方向のピッチP1(周方向の長さ)を、運転時の起き上がった状態のピッチP2よりも大きく設定できる。このシュラウド14の周長を長くできることにより、隣接するタービン動翼10同士のシュラウド14の接触面が離れることなく、回転中にタービン動翼10の連成状態を保持させることができる。
以上のように、本実施形態のタービン動翼10によれば、プラットフォーム11の特定の部位である先端が、タービンディスク30の外周面33に優先的に接触する。したがって、組立時にタービン動翼10を傾ける動作を行う際に、翼溝31に植え込まれる翼根12が、翼溝31を区画する壁面35に接するよりも先にプラットフォーム11の先端がタービンディスク30に接触する。こうして、プラットフォーム11とタービンディスク30との間だけで、傾き角αが定まるので、所望する傾き角を得やすい。
タービン動翼組立体1は、タービン動翼10の他の部位よりも優先してプラットフォーム11がタービンディスク30の外周面33に接触するので、傾斜状態におけるタービン動翼10の傾きは、傾き角α1のみとなる。したがって、本実施形態は、タービン動翼組立体1が備える全てのタービン動翼10について、組立状態における傾き角αを揃えることができる。しかも、本実施形態は、プラットフォーム11の背側13Bの側の寸法を長くするだけで、組立状態における傾き角αを揃えることができるので、タービン動翼10を作製するのに格別な工程を要しない。
例えば、以上の実施形態においては、組み立て時に腹側13Aの側にタービン動翼10を傾けたが、これとは逆に背側13Bの側にタービン動翼10を傾けることもできる。
傾ける側のプラットフォーム11の長さをどの程度にするかは、プラットフォーム11の形状、寸法に加えて、翼根12及び翼溝31の形状、寸法、特に翼根12と翼溝31の隙間を考慮する必要がある。
10 タービン動翼
11 プラットフォーム
11A 突起
12 翼根
12A 第一歯
12B 第二歯
12C 第三歯
12D 第一歯溝
12E 第二歯溝
12F 第三歯溝
13 プロファイル
13A 腹側
13B 背側
14 シュラウド
30 タービンディスク
31 翼溝
33 外周面
35 壁面
Claims (3)
- 複数のタービン動翼がタービンディスクの周方向に設けられ、組み立て時には複数の前記タービン動翼が所定の向きに傾いているが、回転動作すると複数の前記タービン動翼が起き上がる前記タービン動翼組立体であって、
それぞれの前記タービン動翼は、
前記タービンディスクの外周面に設けられた翼溝に植え込まれる翼根を有するプラットフォームと、
前記プラットフォームから立ち上がるプロファイルと、
前記プロファイルの先端に設けられるシュラウドと、を備え、
組み立て時において、前記プラットフォームの特定の部位が、前記タービンディスクの前記外周面に優先的に接触する、
ことを特徴とするタービン動翼組立体。 - 前記プラットフォームの背側又は腹側のいずれか一方の長さが他方に比べて長いことにより、
前記プラットフォームの前記特定の部位としての先端が、前記タービンディスクの前記外周面に優先的に接触する、
請求項1に記載のタービン動翼組立体。 - 前記プラットフォームの背側又は腹側のいずれか一方における前記外周面と対向する面に、前記外周面に向けて突き出る突起を設けることにより、
前記プラットフォームの特定の部位としての前記突起が、前記タービンディスクの前記外周面に優先的に接触する、
請求項1に記載のタービン動翼組立体。
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JP2023514100A (ja) * | 2020-02-25 | 2023-04-05 | ヌオーヴォ・ピニォーネ・テクノロジー・ソチエタ・レスポンサビリタ・リミタータ | 回転機械内の軸方向エントリブレードにシュラウド干渉を与えるための方法及び回転機械 |
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JP2023514100A (ja) * | 2020-02-25 | 2023-04-05 | ヌオーヴォ・ピニォーネ・テクノロジー・ソチエタ・レスポンサビリタ・リミタータ | 回転機械内の軸方向エントリブレードにシュラウド干渉を与えるための方法及び回転機械 |
JP7432743B2 (ja) | 2020-02-25 | 2024-02-16 | ヌオーヴォ・ピニォーネ・テクノロジー・ソチエタ・レスポンサビリタ・リミタータ | 回転機械内の軸方向エントリブレードにシュラウド干渉を与えるための方法及び回転機械 |
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