JP2017165685A - 毛髪処理剤用増粘性組成物、当該毛髪処理剤用増粘性組成物を含有するエマルジョン及びその製造方法、並びに当該毛髪処理剤用増粘性組成物を含有する毛髪処理剤 - Google Patents
毛髪処理剤用増粘性組成物、当該毛髪処理剤用増粘性組成物を含有するエマルジョン及びその製造方法、並びに当該毛髪処理剤用増粘性組成物を含有する毛髪処理剤 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】
エマルジョン形態にした場合に均質に乳化して滑らかなエマルジョンとなり粘性を増加することができる、毛髪処理剤用増粘性組成物、及び、当該増粘性組成物を含有するエマルジョン及びその製造方法、並びに、使用時に液だれしない粘性を有するとともに、経時安定性に優れる毛髪処理剤を提供する。
【解決手段】
毛髪処理剤用増粘性組成物は、高級アルコール、カチオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤を含み、(A)高級アルコールはC16〜C18の高級アルコールで、(B)カチオン界面活性剤はC16〜C18のカチオン界面活性剤で、(C)非イオン界面活性剤はポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)エーテルであり、前記[(A)成分]/[(B)成分]の質量比が2.5/1〜10/1で、前記[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が0.625/1〜2.5/1で、(C)成分の平均HLBが13〜16である。
【選択図】なし
エマルジョン形態にした場合に均質に乳化して滑らかなエマルジョンとなり粘性を増加することができる、毛髪処理剤用増粘性組成物、及び、当該増粘性組成物を含有するエマルジョン及びその製造方法、並びに、使用時に液だれしない粘性を有するとともに、経時安定性に優れる毛髪処理剤を提供する。
【解決手段】
毛髪処理剤用増粘性組成物は、高級アルコール、カチオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤を含み、(A)高級アルコールはC16〜C18の高級アルコールで、(B)カチオン界面活性剤はC16〜C18のカチオン界面活性剤で、(C)非イオン界面活性剤はポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)エーテルであり、前記[(A)成分]/[(B)成分]の質量比が2.5/1〜10/1で、前記[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が0.625/1〜2.5/1で、(C)成分の平均HLBが13〜16である。
【選択図】なし
Description
本発明は、毛髪処理剤用増粘性組成物、当該毛髪処理剤用増粘性組成物を含有するエマルジョン及びその製造方法、並びに当該毛髪処理剤用増粘性組成物を含有する毛髪処理剤に関し、特に、エマルジョン形態にした場合に均質に乳化して滑らかなエマルジョンとなり粘性を増加することができる、固体の毛髪処理剤用増粘性組成物、当該毛髪処理剤用増粘性組成物を含有するエマルジョン及びその製造方法に関する。また、使用時に液だれせず、粘性を簡易に付与することができ、経時安定性に優れる、毛髪処理剤用増粘性組成物を含有する、パーマネントウェーブ用剤やヘアセット料等の毛髪処理剤に関する。
毛髪に所望するウェーブ等を形成するため、医薬部外品のパーマネントウェーブ用剤を用いたパーマネントウェーブ施術による持続的なウェーブ形成や、ヘアセット料、特に水で洗い流すヘアセット料等を毛髪に塗布等するによるヘアスタイル形成が行われている。
これらのパーマネントウェーブ用剤やヘアセット料等の毛髪処理剤は、毛髪に適用する使用時において液だれ等が問題となっており、頭皮や顔面に液だれして付着しないように粘度を有することが所望されている。
しかし、従来の固体増粘剤は、水と混合してエマルジョンの形態として、毛髪処理剤に粘性を付与すると、経時安定性が悪くなるという問題を有していた。
毛髪処理剤に粘性を付与する方法としては、他の方法も在るが、固体の増粘剤を用いたエマルジョンの形態で配合する処方が、種々の毛髪処理剤を製造する上では、簡易に調製することができ望ましい。
毛髪処理剤に粘性を付与する方法としては、他の方法も在るが、固体の増粘剤を用いたエマルジョンの形態で配合する処方が、種々の毛髪処理剤を製造する上では、簡易に調製することができ望ましい。
従来の毛髪処理剤用増粘性組成物としては、例えば、特開2001−213737号公報(特許文献1)には、エステル類、アルコール類、ノニオン界面活性剤、及び脂肪酸類を含有することを特徴とする毛髪処理剤配合用組成物であって、エステル類がオレイン酸ステアリン酸モノ・ジグリセリド、親油型モノステアリン酸グリセリン、オレイン酸グリセリン、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、及びアジピン酸ジイソブチルから成る群より選択される一種又は二種の化合物であり、アルコール類がミリスチルアルコール、ヘキシルデカノール、セタノール、ベヘニルアルコール、アラキルアルコール、1,3−ブチレングリコール、及びセトステアリルアルコールから成る群より選択される一種乃至三種の化合物であり、ノニオン界面活性剤がポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、モノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、及びジメチルステアリルアミンから成る群より選択される一種又は二種の化合物であり、脂肪酸類がラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、及びラノリン脂肪酸から成る群より選択される一種又は二種の化合物であることを特徴とする毛髪処理剤配合用組成物が記載されている。
また、特開2002−3344号公報(特許文献2)には、エステル類、アルコール類、ノニオン界面活性剤、及び脂肪酸類を含有する毛髪処理剤配合用組成物であって、エステル類がオレイン酸ステアリン酸モノ・ジグリセリド、親油型モノステアリン酸グリセリン、オレイン酸グリセリン、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、及びアジピン酸ジイソブチルから成る群より選択される一種又は二種の化合物であり、アルコール類がミリスチルアルコール、ヘキシルデカノール、セタノール、ベヘニルアルコール、アラキルアルコール、1,3−ブチレングリコール、及びセトステアリルアルコールから成る群より選択される一種乃至三種の化合物であり、ノニオン界面活性剤がポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、モノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、及びジメチルステアリルアミンから成る群より選択される一種又は二種の化合物であり、脂肪酸類がラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸,及びラノリン脂肪酸から成る群より選択される一種又は二種の化合物であることを特徴とする毛髪処理剤配合用組成物が記載されている。
また近年、特に、パーマネントウェーブ用剤やヘアセット料等の毛髪処理剤には、液だれがなく、経時安定性に優れる毛髪処理剤が所望されており、かかる毛髪処理剤を得るために有効な毛髪処理剤用増粘性組成物が所望されている。
本発明の目的は、上記問題を解決し、特に、エマルジョン形態にした場合に均質に乳化して滑らかなエマルジョンとなり粘性を増加することができ、パーマネントウェーブ用剤やヘアセット料等の毛髪処理剤に均一に配合することができる、常温で固体の毛髪処理剤用増粘性組成物を提供することである。
また、本発明の目的は、パーマネントウェーブ用剤やヘアセット料等の毛髪処理剤に均一に配合することができ、また時間が経過しても成分の析出や分離が生じない経時安定性に優れる、本発明の上記毛髪処理剤用増粘性組成物を含有するエマルジョン及びその製造方法を提供することである。
また、本発明の目的は、使用時に液だれしない粘性を付与するとともに、時間が経過しても成分の析出や分離が生じない経時安定性に優れる、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物を含有する、パーマネントウェーブ用剤やヘアセット料等の毛髪処理剤を提供することである。
また、本発明の目的は、パーマネントウェーブ用剤やヘアセット料等の毛髪処理剤に均一に配合することができ、また時間が経過しても成分の析出や分離が生じない経時安定性に優れる、本発明の上記毛髪処理剤用増粘性組成物を含有するエマルジョン及びその製造方法を提供することである。
また、本発明の目的は、使用時に液だれしない粘性を付与するとともに、時間が経過しても成分の析出や分離が生じない経時安定性に優れる、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物を含有する、パーマネントウェーブ用剤やヘアセット料等の毛髪処理剤を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような技術的特徴を有する。
(1)高級アルコール、カチオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤を含み、
(A)高級アルコールはC16〜C18の高級アルコールで、
(B)カチオン界面活性剤はC16〜C18のカチオン界面活性剤で、
(C)非イオン界面活性剤はポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)エーテルであり、
前記[(A)成分]/[(B)成分]の質量比が2.5/1〜10/1で、
前記[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が0.625/1〜2.5/1で、
(C)成分の平均HLBが13〜16であることを特徴とする、毛髪処理剤用増粘性組成物である。
(1)高級アルコール、カチオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤を含み、
(A)高級アルコールはC16〜C18の高級アルコールで、
(B)カチオン界面活性剤はC16〜C18のカチオン界面活性剤で、
(C)非イオン界面活性剤はポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)エーテルであり、
前記[(A)成分]/[(B)成分]の質量比が2.5/1〜10/1で、
前記[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が0.625/1〜2.5/1で、
(C)成分の平均HLBが13〜16であることを特徴とする、毛髪処理剤用増粘性組成物である。
(2)上記(1)の毛髪処理剤用増粘性組成物において、更に油剤及び/又は多価アルコールを含むことを特徴とする、毛髪処理剤用増粘性組成物である。
(3)上記(1)又は(2)の毛髪処理剤用増粘性組成物及び水を含有することを特徴とする、毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンである。
(4)上記(3)の毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを調製するにあたり、
(A)C16〜C18の高級アルコール、
(B)C16〜C18のカチオン界面活性剤、
(C)平均HLBが13〜16のポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)である非イオン界面活性剤を、
前記[(A)成分]/[(B)成分]の質量比が2.5/1〜10/1であり、
前記[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が0.625/1〜2.5/1となるように均一に混合溶解させる工程、
次いで、水を添加配合して混合乳化する工程を含むことにより調製される、毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンの製造方法である。
(A)C16〜C18の高級アルコール、
(B)C16〜C18のカチオン界面活性剤、
(C)平均HLBが13〜16のポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)である非イオン界面活性剤を、
前記[(A)成分]/[(B)成分]の質量比が2.5/1〜10/1であり、
前記[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が0.625/1〜2.5/1となるように均一に混合溶解させる工程、
次いで、水を添加配合して混合乳化する工程を含むことにより調製される、毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンの製造方法である。
(5)上記(1)又は(2)の毛髪処理剤用増粘性組成物を含有することを特徴とする、毛髪処理剤である。
(6)上記(3)の毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを含有することを特徴とする、毛髪処理剤である。
(7)上記(4)又は(5)の毛髪処理剤は、更に、コレステロール、セラミド、コラーゲン、ラクトン、フィトステロールからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする、毛髪処理剤である。
本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物は、常温で固体であるが、水と均一に混合して乳化させた場合に、常温においても、エマルジョン中に粒状等の固形分を含むことがない、極めて滑らかな性状を有し、粘性を有するエマルジョンを得ることができる。得られた毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンは、経時安定性に優れ、常温においても成分の析出や分離を呈することを防止することができる。また、かかる毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンの製造方法は、前記本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを有効に簡易に製造することができる。
また前記本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを配合して得られる、パーマネントウェーブ用剤やヘアセット料等の毛髪処理剤は、液だれによる頭皮等への付着を防止することができる粘性を有するとともに、成分の析出や分離することなく経時的安定性にも優れることができる。
本発明を以下の形態により詳細に説明する。
本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物は、(1)高級アルコール、カチオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤を含み、(A)高級アルコールはC16〜C18の高級アルコールで、
(B)カチオン界面活性剤はC16〜C18のカチオン界面活性剤で、(C)非イオン界面活性剤はポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)エーテルであり、前記[(A)成分]/[(B)成分]の質量比が2.5/1〜10/1で、前記[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が0.625/1〜2.5/1で、(C)成分の平均HLBが13〜16である、毛髪処理剤用増粘性組成物である。
本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物は、(1)高級アルコール、カチオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤を含み、(A)高級アルコールはC16〜C18の高級アルコールで、
(B)カチオン界面活性剤はC16〜C18のカチオン界面活性剤で、(C)非イオン界面活性剤はポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)エーテルであり、前記[(A)成分]/[(B)成分]の質量比が2.5/1〜10/1で、前記[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が0.625/1〜2.5/1で、(C)成分の平均HLBが13〜16である、毛髪処理剤用増粘性組成物である。
特定の上記(A)成分と(B)成分と(C)成分とを必須構成成分として組み合わせ、上記質量比で配合することにより、相乗的に作用して上記効果を有効に奏することが可能となるものである。
本発明においては、高級アルコール、カチオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤として、上記以外の成分を含むものではないことが特に望ましい。
本発明においては、高級アルコール、カチオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤として、上記以外の成分を含むものではないことが特に望ましい。
本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物に含有される(A)高級アルコールとしては、C16〜C18の高級アルコールを用いる。炭素数が16〜18の高級アルコールを1種又は2種以上混合して用いることで、上記(B)〜(C)成分との組み合わせにより、乳化力にすぐれ、経時安定性の良いエマルジョンを得るのに優れ、上記効果を奏することができることとなり、C16〜C18の高級アルコール以外の場合では、(B)〜(C)成分と組み合わせても、上記効果を有効に奏することが困難となる。
(A)成分としての高級アルコールとしては、直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和若しくは不飽和の合成若しくは天然高級アルコールを用いることができ、例えば、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、へプタデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、リノレリルアルコール、エライドリノレイルアルコール、リノレイルアルコール、リシノレイルアルコール等を例示することができ、これらの1種若しくは2種以上を用いることができる。
(A)成分としての高級アルコールとしては、直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和若しくは不飽和の合成若しくは天然高級アルコールを用いることができ、例えば、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、へプタデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、リノレリルアルコール、エライドリノレイルアルコール、リノレイルアルコール、リシノレイルアルコール等を例示することができ、これらの1種若しくは2種以上を用いることができる。
また、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物に含有される(B)カチオン界面活性剤としては、C16〜C18のカチオン界面活性剤を用いる。炭素数が16〜18のカチオン界面活性剤を1種又は2種以上混合して用いることで、上記(A)成分及び(C)成分との組み合わせにより、乳化力にすぐれ、経時安定性の良いエマルジョンを得るのに優れ、上記効果を奏することができることとなり、C16〜C18のカチオン界面活性剤以外の場合では、(A)成分及び(C)成分と組み合わせても、上記効果を有効に奏することが困難となる。
(B)成分としてのカチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩等の塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム等を例示することができる。
(B)成分としてのカチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩等の塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム等を例示することができる。
さらに、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物に含有される(C)非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)エーテルを用いる。非界面活性剤として炭素数が16〜18のポリオキシエチレンアルキルを1種又は2種以上で併用して用いることで、上記(A)〜(B)成分との組み合わせにより、乳化力にすぐれ、経時安定性の良いエマルジョンを得るのに優れ、上記効果を奏することができることとなり、これらの非イオン界面活性剤以外の場合では、(A)〜(B)成分と組み合わせても、上記効果を有効に奏することが困難となる。
(C)ポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)エーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル等を例示することができ、これらの1種もしくは2種以上を用いることができる。
また、上記効果を有効に奏するためには、かかる(C)成分の平均HLBが13〜16、好ましくは13.5〜14.5である必要がある。かかる平均HLB値範囲を有することで、乳化状態が良好で経時安定も良い毛髪処理剤用増粘性組成物を含むエマルジョンを得ることができる。
また、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物中の[(A)成分]/[(B)成分]の質量比は2.5/1〜10/1であり、好ましくは4/1〜6/1であり、より好ましくは5/1である。
かかる割合で配合されることにより、毛髪処理剤用増粘性組成物を水に溶解させて得られるエマルジョンが、均質で滑らかとなり、時間の経過を経ても析出や分離することなく、経時安定性に優れることとなる。
かかる割合で配合されることにより、毛髪処理剤用増粘性組成物を水に溶解させて得られるエマルジョンが、均質で滑らかとなり、時間の経過を経ても析出や分離することなく、経時安定性に優れることとなる。
更に、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物中の[(A)成分]/[(C)成分]の質量比は0.625/1〜2.5/1であり、好ましくは1/1〜1.5/1であり、より好ましくは1.25/1である。
かかる割合で配合されることにより、毛髪処理剤用増粘性組成物を水と混合乳化して得られるエマルジョンが、時間の経過を経ても析出や分離することなく、経時安定性に優れることとなる。
かかる割合で配合されることにより、毛髪処理剤用増粘性組成物を水と混合乳化して得られるエマルジョンが、時間の経過を経ても析出や分離することなく、経時安定性に優れることとなる。
また、必要に応じて、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物は、当該組成物を水と混合乳化して得られる毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンの乳化性状の経時的安定性に影響を与えない範囲で、通常の化粧品に用いられる他の成分、例えば、油脂類(オリーブ油、マカデミアンナッツ油、コメヌカ油、アボカド油等)、ロウ類(ホホバ油、ラノリン、ミツロウ等)、エステル類(ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソセチル、パルミチン酸セチル等)、炭化水素類(流動パラフィン、スクワラン等)、ラノリン誘導体類、スクワラン等の油剤、多価アルコール類、酸化防止剤、両性イオン界面活性剤、香料、防腐剤、pH調整剤等の任意の成分を含有できる。
例えば、多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,2−ペンチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール、グリセリン、ポリグリセリン、マルチトール、エリスリトール等を例示することができ、望ましくはジプロピレングリコール、グリセリンなどを用いることができる。
その配合量は、上記効果を阻害しない範囲であれば、特に限定されないが、例えば、毛髪処理剤用増粘性組成物中0.1〜10質量%配合することが可能である。
その配合量は、上記効果を阻害しない範囲であれば、特に限定されないが、例えば、毛髪処理剤用増粘性組成物中0.1〜10質量%配合することが可能である。
本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物は、上記特定の(A)C16〜C18の高級アルコール、(B)C16〜C18のカチオン界面活性剤、(C)ポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)エーテルである平均HLBが13〜16の非イオン界面活性剤、更には好適に配合される油剤や多価アルコール、必要に応じて配合される上記任意成分を均一に混合することができれば、その方法は特に限定されず、調製することができる。
例えば、(A)C16〜C18の高級アルコール、(B)C16〜C18のカチオン界面活性剤、(C)ポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)エーテルである平均HLBが13〜16の非イオン界面活性剤、好適に配合される油剤や多価アルコール、更には必要に応じて配合される上記任意成分を、温度80〜85℃にて均一に溶解混合させた混合液を調製後、室温まで冷却して、固形の各毛髪処理剤用増粘性組成物を調製する方法を例示することができる。
例えば、(A)C16〜C18の高級アルコール、(B)C16〜C18のカチオン界面活性剤、(C)ポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)エーテルである平均HLBが13〜16の非イオン界面活性剤、好適に配合される油剤や多価アルコール、更には必要に応じて配合される上記任意成分を、温度80〜85℃にて均一に溶解混合させた混合液を調製後、室温まで冷却して、固形の各毛髪処理剤用増粘性組成物を調製する方法を例示することができる。
また、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンは、上記毛髪処理剤用増粘性組成物を水と均一に混合して乳化することにより得られ、例えば、上記本発明の固形の各毛髪処理剤用増粘性組成物を80〜85℃に溶解して、次いで80〜85℃の水と均一に混合して乳化することによっても、また、上記本発明の固形の各毛髪処理剤用増粘性組成物を調製する際の高級アルコール(A)、カチオン界面活性剤(B)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(C)及び、好適に配合される油脂類、ロウ類、エステル類等の油剤や多価アルコール、必要に応じて配合される任意添加成分が含有されている上記混合液を、温度80〜85℃に保持した状態で、80〜85℃の水と均一に混合して乳化することによっても、均一なエマルジョンが得られれば、いずれの方法によっても調製することができる。
本発明においては、特別な方法を用いなくても乳化することができ、乳化方法は特に限定はされない。また、D相乳化法、PIT乳化法、液晶乳化法等を用いることもできる。
本発明においては、特別な方法を用いなくても乳化することができ、乳化方法は特に限定はされない。また、D相乳化法、PIT乳化法、液晶乳化法等を用いることもできる。
このようにして得られた毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンは、常温においても均質なエマルジョン状態を保持しており、時間が経過しても成分が析出や分離することがなく、経時安定性に優れるものである。
かかる本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンは、任意の毛髪処理剤、例えば市場で入手し得る任意のパーマネントウェーブ用剤やヘアセット料に含有されて、本発明の毛髪処理剤を調製することが可能である。
本発明の毛髪処理剤には、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物が含有されており、毛髪処理剤に粘性を有効に付与して、液だれを防止することができるとともに、時間が経過しても成分が析出・分離することがなく、経時安定性に優れるものである。
本発明の毛髪処理剤には、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物が含有されており、毛髪処理剤に粘性を有効に付与して、液だれを防止することができるとともに、時間が経過しても成分が析出・分離することがなく、経時安定性に優れるものである。
本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物を含有することができる任意の毛髪処理剤としては、粘性を所望する毛髪化粧料であれば、特に限定されず、例えば、パーマネントウェーブ用剤、染毛剤、ヘアシャンプー剤、ヘアトリートメント剤等の市場で入手できる、粘性が必要な任意の毛髪処理剤に適用することができる。
また、必要に応じて、例えば、毛髪処理剤に必要に応じて配合されるコレステロール、セラミド、コラーゲン、メドウフォーム−δ−ラクトン等のラクトン、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)等のフィトステロール等を含む、市場で入手し得る毛髪処理剤に添加配合される任意の添加剤を毛髪処理剤に配合することも可能である。例えば、市場で入手しうる任意のコレステロール含有エマルジョン、セラミド含有エマルジョン、コラーゲン含有エマルジョン、ラクトン含有エマルジョン、フィトステロール含有エマルジョンを、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョン及び任意の毛髪処理剤や薬液と配合することにより、本発明の毛髪処理剤を得ることもできる。
更に、必要に応じて、酸化防止剤、香料、防腐剤、pH調製剤、ビタミン等を配合することも可能である。
更に、必要に応じて、酸化防止剤、香料、防腐剤、pH調製剤、ビタミン等を配合することも可能である。
また、毛髪処理剤に含有される毛髪処理剤用増粘性組成物の含有量は所望する粘性の度合いに応じて変化させることができ、例えば、0.5〜5質量%、好ましくは1.0質量%〜3.0量%とすることも可能である。
このようにして得られた本発明の毛髪処理剤は、使用時に液だれしない粘性を有するとともに、時間が経過しても成分の析出や分離が発生せず、経時安定性に優れるものとなる。
このようにして得られた本発明の毛髪処理剤は、使用時に液だれしない粘性を有するとともに、時間が経過しても成分の析出や分離が発生せず、経時安定性に優れるものとなる。
毛髪処理剤としては、トリートメント、毛髪仕上げ剤、パーマネントウェーブ剤やヘアセット料等、液状製品やクリーム状製品があり、これらの種類に応じて所望される粘度は異なり、例えば、液状のパーマネントウェーブ用剤やヘアセット料は、医薬部外品原料規格2006一般試験法に規定される粘度測定法第2法(例えば25℃、12回転、1分間)により測定して、約100〜1500mPa・sであることが液だれ防止の点より望ましい。
更に、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物は、縮毛矯正用(ストレートパーマ)クリーム状製品を所望する程度に応じて、約10000〜40000mPa・s程度の粘性を有するように毛髪処理剤に配合されて使用することもできる。
更に、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物は、縮毛矯正用(ストレートパーマ)クリーム状製品を所望する程度に応じて、約10000〜40000mPa・s程度の粘性を有するように毛髪処理剤に配合されて使用することもできる。
このように、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物や当該組成物含有エマルジョンを配合することで、所望する粘度を有するように、毛髪処理剤の設計を容易にすることが可能となる。
本発明を次の実施例、比較例及び試験例により説明する。
A:毛髪処理剤用増粘性組成物
(実施例1〜15、比較例1〜6)
下記表1〜3に示す(A)〜(C)成分及び、必要に応じて配合される多価アルコールや油剤の各配合成分を下記表に示す配合割合で均一に混合して各毛髪処理剤用増粘性組成物を調製した(表1〜表3中の精製水は配合しない)。
具体的には、高級アルコールである(A)成分、カチオン界面活性剤である(B)成分、非イオン界面活性剤であるPOEアルキルエーテル(C)成分、必要に応じて配合される油剤(D)成分や多価アルコール(E)成分を、温度80〜85℃にて均一に溶解混合させた混合液を調製後、室温まで冷却して、固形の各毛髪処理剤用増粘性組成物を得た。
A:毛髪処理剤用増粘性組成物
(実施例1〜15、比較例1〜6)
下記表1〜3に示す(A)〜(C)成分及び、必要に応じて配合される多価アルコールや油剤の各配合成分を下記表に示す配合割合で均一に混合して各毛髪処理剤用増粘性組成物を調製した(表1〜表3中の精製水は配合しない)。
具体的には、高級アルコールである(A)成分、カチオン界面活性剤である(B)成分、非イオン界面活性剤であるPOEアルキルエーテル(C)成分、必要に応じて配合される油剤(D)成分や多価アルコール(E)成分を、温度80〜85℃にて均一に溶解混合させた混合液を調製後、室温まで冷却して、固形の各毛髪処理剤用増粘性組成物を得た。
B:毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョン
上記実施例1〜15及び比較例1〜6で得られた固形の各毛髪処理剤用増粘性組成物に、精製水を表1〜表3にそれぞれ記載されている配合割合で配合して、各毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを得た。
具体的には、実施例1〜15及び比較例1〜6で得られた固形の各毛髪処理剤用増粘性組成物を温度80〜85℃に加温して液状にし、これに80〜85℃の精製水を表1〜表3にそれぞれ記載されている配合割合で均一に混合して乳化させ、室温まで冷却して、各毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを得た。
上記実施例1〜15及び比較例1〜6で得られた固形の各毛髪処理剤用増粘性組成物に、精製水を表1〜表3にそれぞれ記載されている配合割合で配合して、各毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを得た。
具体的には、実施例1〜15及び比較例1〜6で得られた固形の各毛髪処理剤用増粘性組成物を温度80〜85℃に加温して液状にし、これに80〜85℃の精製水を表1〜表3にそれぞれ記載されている配合割合で均一に混合して乳化させ、室温まで冷却して、各毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを得た。
(試験例1)毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンの乳化状態の評価
上記実施例1〜15及び比較例1〜6で得られた各毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンをガラス板状に薄く伸ばして各エマルジョン層をガラス板上に形成させ、各エマルジョン層の表面を目視することにより毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョン層の乳化状態の肌理の評価を実施した。
また、顕微鏡写真(40倍)によっても、各エマルジョン層の乳化状態の肌理を評価した。
上記実施例1〜15及び比較例1〜6で得られた各毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンをガラス板状に薄く伸ばして各エマルジョン層をガラス板上に形成させ、各エマルジョン層の表面を目視することにより毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョン層の乳化状態の肌理の評価を実施した。
また、顕微鏡写真(40倍)によっても、各エマルジョン層の乳化状態の肌理を評価した。
図1は、実施例1の毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョン層の顕微鏡写真であり、図2は、比較例1の毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョン層の顕微鏡写真である。
なお、各エマルジョン層の乳化状態の肌理の評価は下記の評価基準にしたがっておこなった。
○・・・目視することによりエマルジョン層の表面は平滑であり、粒状のものが含有されて表面が凹凸状態の荒い状態であることは観察されない。図1の顕微鏡写真の状態とほぼ同等の状態の平滑性を有する。
×・・・目視によってエマルジョン層に粒状のものが含有されていることが観察されて表面が凹凸状態の荒い状態であり、図2の顕微鏡写真の状態とほぼ同等の状態の表面粗さを有する。
その結果を、上記表1〜3に示す。
なお、各エマルジョン層の乳化状態の肌理の評価は下記の評価基準にしたがっておこなった。
○・・・目視することによりエマルジョン層の表面は平滑であり、粒状のものが含有されて表面が凹凸状態の荒い状態であることは観察されない。図1の顕微鏡写真の状態とほぼ同等の状態の平滑性を有する。
×・・・目視によってエマルジョン層に粒状のものが含有されていることが観察されて表面が凹凸状態の荒い状態であり、図2の顕微鏡写真の状態とほぼ同等の状態の表面粗さを有する。
その結果を、上記表1〜3に示す。
上記表1〜3の結果より、本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンの乳化平滑性(肌理)は、図1に示すような状態と同等であり、特に粒状物の存在はほぼ確認されず、均質な乳化状態となっていることがわかる。
一方、[(A)成分]/[(B)成分]の質量比や[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が本発明の範囲外の比較例1、(A)成分を含まない比較例2、(B)成分を含まない比較例3、(C)成分を含まない比較例4、(C)成分以外の非イオン界面活性剤を使用した比較例5、(C)成分の平均HLB値が本発明の範囲外の比較例6は、図2に示す状態とほぼ同様であり、粒状物が存在して、表面が凹凸状態で荒れており、均質な乳化状態を有するものではないことがわかる。
一方、[(A)成分]/[(B)成分]の質量比や[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が本発明の範囲外の比較例1、(A)成分を含まない比較例2、(B)成分を含まない比較例3、(C)成分を含まない比較例4、(C)成分以外の非イオン界面活性剤を使用した比較例5、(C)成分の平均HLB値が本発明の範囲外の比較例6は、図2に示す状態とほぼ同様であり、粒状物が存在して、表面が凹凸状態で荒れており、均質な乳化状態を有するものではないことがわかる。
C:毛髪処理剤(パーマネントウェーブ1剤)
実施例1〜15及び比較例1〜6の毛髪処理剤用増粘性組成物を含有する上記各毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを用いて、下記表4に示す各成分を表4に示す配合割合で配合して、毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを含む毛髪処理剤である増粘されたパーマネントウェーブ1剤を得た。
実施例1〜15及び比較例1〜6の毛髪処理剤用増粘性組成物を含有する上記各毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを用いて、下記表4に示す各成分を表4に示す配合割合で配合して、毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを含む毛髪処理剤である増粘されたパーマネントウェーブ1剤を得た。
具体的には、上記実施例1〜15及び比較例1〜6で得られた各毛髪処理剤用増粘性組成物を含有する上記各エマルジョンと精製水とを均一に混合し、次いで添加剤であるラクトン配合エマルジョン剤(メドウフォーム−δ−ラクトン配合エマルジョン剤:製品名:EMACOL NE−MDDL、山栄化学株式会社製)を更に添加配合して均一に混合して混合物を得た。その後、得られた前記各混合物と、別途、50%チオグリコール酸アンモニウム(試薬)溶液及び28%アンモニア水及び精製水とを表4に示す配合割合で予め配合したパーマネントウェーブ1剤薬液とを均一に混合して、毛髪処理剤であるパーマネントウェーブ1剤を調製した。
D:毛髪処理剤(ヘアセット料)
実施例1〜15及び比較例1〜6の毛髪処理剤用増粘性組成物を含有する上記各毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを用いて、下記表5に示す各成分を表5に示す配合割合で配合して、毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを含む毛髪処理剤である増粘されたヘアセット料を得た。
実施例1〜15及び比較例1〜6の毛髪処理剤用増粘性組成物を含有する上記各毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを用いて、下記表5に示す各成分を表5に示す配合割合で配合して、毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを含む毛髪処理剤である増粘されたヘアセット料を得た。
具体的には、上記実施例1〜15及び比較例1〜6で得られた各毛髪処理剤用増粘性組成物を含有する上記各エマルジョンと精製水とを均一に混合し、次いで添加剤であるラクトン配合エマルジョン剤(メドウフォーム−δ−ラクトン配合エマルジョン剤:製品名:EMACOL NE−MDDL、山栄化学株式会社製)を更に添加配合して均一に混合して混合物を得た。その後、得られた前記各混合物と、別途、50%システアミン塩酸塩水溶液(試薬)及び28%アンモニア水及び精製水とを表5に示す配合割合で予め配合したヘアセット料薬液とを均一に混合して、毛髪処理剤であるヘアセット料を調製した。
(試験例2)毛髪処理剤の安定性
実施例1〜15及び比較例1〜6の各毛髪処理剤用増粘性組成物を用いて得られた上記表4の配合で調製した各毛髪処理剤であるパーマネントウェーブ1剤及び上記表5の配合で調製した各毛髪処理剤であるヘアセット料の安定性について試験した。
具体的には、各毛髪処理剤を40℃で1週間静置後の性状を目視により評価した。
なお、表4の配合で得られた各パーマネントウェーブ1剤の安定性試験を安定性試験1とし、表5の配合で得られた各ヘアセット料の安定性試験を安定性試験2として評価した。
なお、評価は下記の評価基準にしたがっておこなった。
○・・・析出・分離なく均一な乳化状態を保持している(良好)。
△・・・若干の分離が生じており、均質な乳化状態ではなくなっている(不良)。
×・・・分離が生じ、乳化状態を保持していない状態となっている(極めて不良)。
その結果を、上記表1〜3に示す。
実施例1〜15及び比較例1〜6の各毛髪処理剤用増粘性組成物を用いて得られた上記表4の配合で調製した各毛髪処理剤であるパーマネントウェーブ1剤及び上記表5の配合で調製した各毛髪処理剤であるヘアセット料の安定性について試験した。
具体的には、各毛髪処理剤を40℃で1週間静置後の性状を目視により評価した。
なお、表4の配合で得られた各パーマネントウェーブ1剤の安定性試験を安定性試験1とし、表5の配合で得られた各ヘアセット料の安定性試験を安定性試験2として評価した。
なお、評価は下記の評価基準にしたがっておこなった。
○・・・析出・分離なく均一な乳化状態を保持している(良好)。
△・・・若干の分離が生じており、均質な乳化状態ではなくなっている(不良)。
×・・・分離が生じ、乳化状態を保持していない状態となっている(極めて不良)。
その結果を、上記表1〜3に示す。
(試験例3)毛髪処理剤の液だれ防止性能
実施例1〜15及び比較例1〜6の各毛髪処理剤用増粘性組成物を用いて得られた上記表4の配合で調製した各毛髪処理剤であるパーマネントウェーブ1剤及び上記表5の配合で調製した各毛髪処理剤であるヘアセット剤の液だれ防止性能について試験した。
毛髪処理剤を毛髪に塗布した場合に、医薬部外品原料規格2006一般試験法に規定される粘度測定法第2法(例えば25℃、12回転、1分間)により測定して、パーマネントウェーブ1剤及びヘアセット料の粘度の評価を行った。なお、評価は下記の評価基準にしたがっておこなった。
実施例1〜15及び比較例1〜6の各毛髪処理剤用増粘性組成物を用いて得られた上記表4の配合で調製した各毛髪処理剤であるパーマネントウェーブ1剤及び上記表5の配合で調製した各毛髪処理剤であるヘアセット剤の液だれ防止性能について試験した。
毛髪処理剤を毛髪に塗布した場合に、医薬部外品原料規格2006一般試験法に規定される粘度測定法第2法(例えば25℃、12回転、1分間)により測定して、パーマネントウェーブ1剤及びヘアセット料の粘度の評価を行った。なお、評価は下記の評価基準にしたがっておこなった。
なお、表4中、「実施例1〜15及び比較例1〜6の各毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョン」以外の材料、具体的には精製水と、ラクトン配合エマルジョン剤(メドウフォーム−δ−ラクトン配合エマルジョン剤:製品名:EMACOL NE−MDDL、山栄化学株式会社製)と、パーマネントウェーブ1剤薬液とを表4中の配合割合で配合して得られた各パーマネントウェーブ1剤の粘度は、約3.0mPa・sであり、また、表5中、「実施例1〜15及び比較例1〜6の各毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョン」以外の材料、具体的には精製水と、ラクトン配合エマルジョン剤(メドウフォーム−δ−ラクトン配合エマルジョン剤:製品名:EMACOL NE−MDDL、山栄化学株式会社製)と、ヘアセット料薬液とを表5中の配合割合で配合して得られたヘアセット料の粘度は、約3.0mPa・sであった。
○・・・パーマネントウェーブ1剤の場合には、粘度が約100mPa・sより大きくなり、また、ヘアセット料の場合にも約100mPa・sより大きくなり、毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンの添加による増粘が確認され、液だれをおこさない
×・・・パーマネントウェーブ1剤の場合には、粘度が約100mPa・s以下、ヘアセット料の場合にも約100mPa・s以下であり、毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンの添加による増粘が確認されないか又は低下する。
×・・・パーマネントウェーブ1剤の場合には、粘度が約100mPa・s以下、ヘアセット料の場合にも約100mPa・s以下であり、毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンの添加による増粘が確認されないか又は低下する。
上記表1〜3の結果より、本発明の毛髪処理剤であるパーマネントウェーブ1剤やヘアセット料の乳化性は、40℃で1週間静置した後であっても、乳化性に優れ、均質な状態を保持することができることがわかる。また、十分な粘性を有し、液だれ防止性能を有することも明らかである。
一方、[(A)成分]/[(B)成分]の質量比や[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が本発明の範囲外の比較例1、(A)成分を含まない比較例2、(B)成分を含まない比較例3、(C)成分を含まない比較例4、(C)成分以外の非イオン界面活性剤を使用した比較例5、(C)成分の平均HLB値が本発明の範囲外の比較例6の毛髪処理剤は、均質な乳化状態を保持することが困難であり、経時安定性に劣ることがわかる。
上記表1及び表3の結果より、本発明の毛髪処理剤であるパーマネントウェーブ1剤やヘアセット料の乳化剤は、40℃で1週間静置した後であっても、乳化性に優れ、均質な状態を保持することができることがわかる。また、十分な液だれ防止性能を有することも明らかである。
更に、表4及び表5中のラクトン配合添加剤(メドウフォーム−δ−ラクトン配合エマルジョン剤:製品名:EMACOL NE−MDDL、山栄化学株式会社製)に代えて、コレステロール配合エマルジョン剤(製品名:EMACOL NE−CHOL、山栄化学株式会社製)、セラミド配合エマルジョン(製品名:EMACOL NE−CER6、EMACOL NE−CER2、山栄化学株式会社製)、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)配合エマルジョン剤(製品名:EMACOL NE−PIDA、山栄化学株式会社製)、イソステアロイル加水分解コラーゲン)配合エマルジョン(製品名:EMACOL NE−ISHC 山栄化学株式会社製)をそれぞれ用いて各パーマ1剤及びヘアセット料を調製し、上記安定性試験1及び2を実施した。実施例1〜15の増粘性組成物を用いて得られた各パーマネントウェーブ1剤及び各ヘアセット料の安定性は、良好(○)であったが、比較例1〜6の増粘性組成物を用いて得られた各パーマネントウェーブ1剤及び各ヘアセット料の安定性は不良(△)又は極めて不良(×)であった。
本発明の毛髪処理剤用増粘性組成物は、エマルジョン形態にして任意のパーマネントウェーブ用剤やヘアセット料、特に洗い流すヘアセット料等の従来の毛髪処理剤に配合して、均一な粘性を付与して経時安定性を良好とすることに適用することができる。
Claims (7)
- 高級アルコール、カチオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤を含み、
(A)高級アルコールはC16〜C18の高級アルコールで、
(B)カチオン界面活性剤はC16〜C18のカチオン界面活性剤で、
(C)非イオン界面活性剤はポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)エーテルであり、
前記[(A)成分]/[(B)成分]の質量比が2.5/1〜10/1で、
前記[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が0.625/1〜2.5/1で、
(C)成分の平均HLBが13〜16であることを特徴とする、毛髪処理剤用増粘性組成物。 - 請求項1記載の毛髪処理剤用増粘性組成物において、更に油剤及び/又は多価アルコールを含むことを特徴とする、毛髪処理剤用増粘性組成物。
- 請求項1又は2記載の毛髪処理剤用増粘性組成物及び水を含有することを特徴とする、毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョン。
- (A)C16〜C18の高級アルコール、
(B)C16〜C18のカチオン界面活性剤、
(C)平均HLBが13〜16のポリオキシエチレンアルキル(C16〜C18)である非イオン界面活性剤を、
前記[(A)成分]/[(B)成分]の質量比が2.5/1〜10/1であり、
前記[(A)成分]/[(C)成分]の質量比が0.625/1〜2.5/1となるように均一に混合溶解させる工程、
次いで、水を添加配合して混合乳化する工程を含むことにより調製される、毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンの製造方法。 - 請求項1又は2記載の毛髪処理剤用増粘性組成物を含有することを特徴とする、毛髪処理剤。
- 請求項3記載の毛髪処理剤用増粘性組成物含有エマルジョンを含有することを特徴とする、毛髪処理剤。
- 請求項5又は6記載の毛髪処理剤は、更に、コレステロール、セラミド、コラーゲン、ラクトン、フィトステロールからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする、毛髪処理剤。
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