JP2017164832A - ロボットハンド、ロボットハンドの制御プログラム、およびロボット装置 - Google Patents

ロボットハンド、ロボットハンドの制御プログラム、およびロボット装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ロボットハンドによって、多様な形状のワークを安定把持でき、対象物の組付力を充分かつ適切に制御できる小型軽量な構造を提供する。【解決手段】把持指本体部50aを開閉させる開閉駆動機構に加え、把持部50bの揺動駆動機構を設ける。この揺動駆動機構は、把持部50bを、揺動支点55を介して、把持指本体部50aに沿って折り疊まれた初期姿勢から、各把持部の先端が互いに接近する姿勢に傾斜するよう揺動させる。対象物であるワーク(3)を各把持部50bの把持面56を介して把持し、操作する際に各把持指50に働く力を検出する力センサ45を設ける。各把持指50でワーク(3)を把持して操作させる際、検知した力に応じて、把持部50bの傾斜角度を制御する指先制御を実行する。【選択図】図3

Description

本発明は、少なくとも2つの把持指を備え、前記の各把持指の把持面を介して対象物を把持し、前記対象物を操作するロボットハンド、そのロボットハンドの制御プログラム、およびそのロボットハンドを用いたロボット装置に関する。
産業用ロボットの把持手段を構成するエンドエフェクタとして、様々な形状のロボットハンド(以下単に「ハンド」という場合がある)が用いられている。この種のロボットハンドには、一般に、掌部と、掌部に設けられた複数の把持指(以下「フィンガ」と呼ぶ場合がある)を備えた多指ハンドがある。この種の多指ハンドは、少なくとも1本の変位可能な把持指を動作させる駆動部を有し、制御装置によって駆動部を制御し、把持指を開閉させ、対象物を把持、ないし開放する構成である。
多指ハンドでは、可動の把持指の基部の1関節を直線的に移動させて開閉し、対象物を把持、開放するものがある。このような単一関節のハンドでは、対象物(例えば工業製品のワーク)の形状や特性、重量などに応じて把持面の形状や材質の異ならせた複数種類のフィンガを用意し、交換して用いる仕様のものがある。また、1本の把持指に複数の可動(揺動)関節を備えた多関節構造の多指ハンドも知られている。多関節構造の多指ハンドでは、例えば、特許文献1に示されるように人間の手を模した構造を有する把持手段を構成できる。
上記の人間の手に近い形状の多関節・多指のハンドは、大きさや形状の異なる多様な対象物を把持するために、指先の対象物と接する把持面の形状を平面、もしくはなめらかな曲面で構成され、対象物と指先に働く摩擦力で対象物を把持する。この種の多指・多関節のハンドでは、指先や根本の部位の傾斜角度を別々に制御可能である。このため、対象物の特定形状に適合した専用形状を用意しなくても多様な形状や材質、重量のワークに対応できる場合が多い。
ところが、多指ハンドでワークを把持する場合、ワークの形状や表面性状等により、把持したワークが搬送中に滑り落ちてしまうことがある。この問題を解決するために、多指ハンドの指部に複数の滑り検知センサを設け、その検知値を介して指部とワークとの間の滑りを検出し、その検出値に応じてワークに対する把持力を増加するように指部の駆動部を制御するロボットハンドが提案されている。
例えば、特許文献1の構成では、ワークを把持している間に、把持対象物の滑りが検知された場合は、各指の把持力を所定量、増加させるよう制御している。このような制御により、小さな把持力であっても把持対象物が滑り落ちるのを防止することができる。
特開平4−189484号公報
特許文献1のロボットハンドでは、ワークを別の部品に組付ける際にワークの滑りを検知した場合、ワークが脱落、位置ずれしない把持力に加えて、組付け方向にも大きな力が必要となる。例えば、特許文献1に示されるような関節構造を用いるとして、指先方向に向かってワークを押し出すような組立操作では、その組付け方向に必要な組付け力をハンドの指先の把持面で発生するワークと指先間の摩擦力で保証することになる。従って、このような構成、組立操作では、把持力に、ワークと指先把持面の当接した時の摩擦係数を掛けた値が組付け力として発生可能な最大組み付け力となる。
従って、組み付け力を大きくしたい場合は、指先に発生させる把持力を大きくするか、把持指の把持面の摩擦係数を大きくする必要がある。しかし、把持力を大きくするには、駆動部の出力を大きくするため、おのずとフィンガの駆動部も大きく重くならざるを得ない。また、摩擦係数は、ワークの表面性状にも依存するため、把持面の特性を選定するだけでは多様なワークに対応できない場合も予想される。また、摩擦力のみに依存するような構造では、摩擦係数は理論的に最大値が1であるため、把持力以上の組み付け力を発生することができない問題がある。従って、上記のように組み付け時に大きな力が必要な場合、用いるハンドは駆動部が大型化し、ハンド全体サイズが大きくなってしまう可能性がある。
そこで、本発明の課題は、上記問題に鑑み、ロボットハンドによって、多様な形状のワークを安定把持でき、対象物の組付力を充分かつ適切に制御できる小型軽量な構造を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明においては、少なくとも2つの把持指を備え、前記の各把持指の把持面を介して対象物を把持し、前記対象物を操作するロボットハンドにおいて、前記の各把持指が、把持指本体部と、この把持指本体部の指先側の揺動支点に揺動支持され、各把持指で対向する面に把持面を備えた把持部から構成され、前記の各把持指の前記把持指本体部の間の距離を変更し、前記の把持指本体部を開閉させる開閉駆動機構と、前記把持部を、前記揺動支点を介して、前記把持指本体部に沿って折り疊まれた初期姿勢から、各把持指の前記把持部の先端が互いに接近する姿勢に傾斜するよう揺動させる揺動駆動機構と、前記対象物を、前記の各把持部の前記把持面を介して把持し、操作する際に各把持指に働く力を検出する力検出装置と、前記開閉駆動機構および前記揺動駆動機構を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置が、前記開閉駆動機構および前記揺動駆動機構を制御して前記の各把持指で前記対象物を把持して操作させる際、前記力検出装置により検知した力に応じて、前記揺動駆動機構を介して前記の各把持指の前記把持部の傾斜角度を制御する指先制御を実行する構成を採用した。
請求項10に係る発明においては、少なくとも2つの、把持面を有する把持指を備えるロボットハンドにおいて、前記少なくとも2つの把持指のうちの少なくとも一方の把持指が配置される基材部と、前記少なくとも2つの把持面の間の距離を変更するために、前記基材部は第一の基材部と第二の基材部とに分割され、前記第一の基材部と前記第二の基材部を連結する複数のリンクによって、前記少なくとも一方の把持指を開閉する開閉駆動機構と、前記少なくとも2つの把持指の、一方の把持指の前記把持面を含む面と、他方の把持指の前記把持面を含む面とのなす角度を変更するために、前記基材部を旋回軸を中心に旋回させる旋回手段と、を備えることを特徴とする。
上記請求項1に係る構成によれば、把持指本体部を開閉させる開閉駆動機構に加え、把持指の把持部を把持指本体部に沿って折り疊まれた初期姿勢から、把持部の先端が互いに接近する姿勢に傾斜するよう揺動させる揺動駆動機構を設けている。このため、把持部の先端が互いに接近する姿勢に傾斜するような、従来の多関節フィンガでは不可能な姿勢に把持指の把持部を制御できる。これにより、対象物を把持指の前方方向に押し込むような操作において、滑りを生じることなく、小型軽量かつ簡単安価な構成において、大きな組付力を発生することができる。各把持部の揺動角度は、各把持指に働く力の検出結果に応じて制御することができる。これにより、対象物の特性に応じた組付け操作を行うことができる。
上記請求項10に係る構成によれば、多様な形状のワークを安定把持することができる。
(a)、(b)は、本発明の実施例1に係るロボットハンドの異なる状態を側面方向からそれぞれ示した説明図である。 (a)、(b)、(c)は、図1のロボットハンドを、異なる把持指旋回姿勢において、把持指の指先方向からそれぞれ示した説明図である。 (a)、(b)は、図1のロボットハンドの要部の構造を、異なる把持部の傾斜角度において、側面方向からそれぞれ示した説明図である。 (a)、(b)は、図1のロボットハンドの把持面の構造を、異なる把持部の傾斜角度において、側面方向からそれぞれ示した説明図である。 図1のロボットハンドの制御系の構成例を示したブロック図である。 図1のロボットハンドの組付け力の時間変化を示した線図である。 図1のロボットハンドの力センサの構成例を示した説明図である。 (a)、(b)は図7の力センサを異なる側面方向からそれぞれ示した説明図である。 図1のロボットハンドの組付け制御の一例を示したフローチャート図である。 図9の制御に対応する(a)、(b)、(c)は、図1のロボットハンドの状態を側面方向からそれぞれ示した説明図である。 本発明の実施例2におけるロボットハンドの要部の構造を側面方向から示した説明図である。 (a)、(b)、(c)は、本発明の実施例2におけるロボットハンドの要部の構造を、異なる把持部の傾斜角度において、側面方向からそれぞれ示した説明図である。 本発明を採用したロボットハンドを有するロボット装置の構成を示し、(a)はロボット装置の概略斜視図、(b)は同装置の制御系の構成を示したブロック図である。
以下、添付図面に示す実施例を参照して本発明を実施するための形態につき説明する。なお、以下に示す実施例はあくまでも一例であり、例えば細部の構成については本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者が適宜変更することができる。また、本実施形態で取り上げる数値は、参考数値であって、本発明を限定するものではない。
<実施例1>
まず、図1〜図6を参照して、本発明を採用したロボットハンド100の概略構成の一例につき説明する。図1(a)、(b)は本発明を適用した実施例1におけるロボットハンド100の異なる状態を側面方向から示している。また、図2(a)〜(c)は図1のロボットハンド100の旋回指がそれぞれ異なる方向にある状態をハンドの指先方向から示している。
なお、以下の図面においては、必要に応じて図中の矢印、矢尻、矢羽根などのシンボルによりX、Y、Zの各座標軸を示す。また、これら各座標軸方向に働く力をFx、Fy、Fzのような形式で示す。一般に、ロボット装置では、XYZ3次元座標系は、設置環境全体のグローバル座標系の他に制御の都合などによって、ロボットハンド、フィンガなどに関して適宜ローカル座標系を用いる場合がある。
本実施例で図示するX、Y、Zの各座標軸は、主に、複数設けられた各フィンガにつき設定され、各フィンガの制御にそれぞれ用いられるローカル座標系を意味するものとする。本実施例では、各フィンガの基部から掌部1と直角に、そのフィンガの指先方向に伸びる座標軸をY軸とする(指先側がY+方向:図3(a)などを参照)。また、Z軸はフィンガが(他のフィンガに対して)開閉駆動される方向に取られる(他のフィンガに接近する方向がZ+方向:図2(a)などを参照)。また、Z軸に対して、X軸は直角に取られる。
図1、図2に示すように、本実施例のロボットハンド100は、掌部1と、この掌部1よりも手先側に固定指20、第1の旋回指40、第2の旋回指60を配置したものである。
掌部1の下方には、ロボットアームの取付部2が配置され、ロボットハンド100はこの取付部2を介してロボットアーム(不図示)に対して装着される。
第1の旋回指40は、旋回軸47を中心にアクチュエータ46によって旋回駆動される。この旋回駆動のためのアクチュエータ46は、旋回軸47を回転駆動する例えばモータや減速機などから構成する。また、第2の旋回指60は、旋回軸67を中心にアクチュエータ46と同様に構成された旋回指60のためのアクチュエータによって旋回駆動される。なお、図1(a)、(b)においては、旋回指60は紙面上で旋回指40の後方でかつ同位相で位置(例えば図2(a)の状態)しているため、不図示となっている。
上記の旋回手段(46、47)は、少なくとも2つの把持指の、一方の把持指の前記把持面を含む面と、他方の把持指の前記把持面を含む面とのなす角度を変更するためのものである。この旋回手段は、上記の基材部(41、42)より上の全体を、旋回軸(47)を中心に旋回させる。
なお、固定指20は、旋回指40、60の上記アクチュエータのような旋回手段を有していないため、便宜上「固定指」というが、これは後述の揺動駆動機構を有していない、という意味ではない。
また、旋回指40、60の2本だけであっても、固定指20と旋回指40の2本だけでだけでも本発明の効果を得ることは可能である。
以上の固定指20、旋回指40、60によるフィンガ構造によって、本実施例のロボットハンド100は、対象物に適した各フィンガ(20、40、60)の相対的な開閉(フィンガ同士が接近する、あるいは離間する)方向を変更可能に制御することができる。例えば、図2(a)では、旋回指40、60は、その開閉方向が固定指20と平行、即ちこれら各フィンガごとに取られた3次元座標系のZ軸(把持力Fzの方向)が全て平行になるような旋回姿勢に制御されている。言い換えれば、固定指の把持面を含む面と、旋回指の把持面を含む面とのなす角度は0度となる。図2(a)のような固定指20、旋回指40、60の相対姿勢は、例えば図示のような長方形形状のワーク3を保持するのに適している。
また、図2(b)では、旋回指40、60は、これら旋回指と固定指20の開閉方向が互いに(ほぼ)120度の角度をなすように旋回姿勢に制御されている。言い換えれば、固定指の把持面を含む面と、旋回指の把持面を含む面とのなす角度はそれぞれ120度となる。この固定指20、旋回指40、60の旋回姿勢は、これら各フィンガ毎に取られた3次元座標系のZ軸の正方向(把持力Fzの方向)は、各フィンガの中心の1点に集中、交差するような旋回姿勢である。図2(b)のような固定指20、旋回指40、60の相対姿勢は、例えば図示のような円形断面を有する(球あるいは円筒形状の)ワーク4を保持するのに適している。
図2(c)では、旋回指40、60の旋回姿勢がちょうど図2(a)の姿勢と直角になっている。言い換えれば、固定指の把持面を含む面と、旋回指の把持面を含む面とのなす角度はそれぞれ90度となる。これにより、旋回指40、60の3次元座標系のZ軸はほぼ一直線上にあり、かつZ軸の正方向(把持力Fzの方向)は、互いに逆向きになっている。図2(c)のような固定指20、旋回指40、60の相対姿勢は、例えば図示のような小型薄物形状のワーク5を保持するのに適している。
以上では、把持部のフィンガ形状の部分の全体を、固定指20、旋回指40、60と呼んでいるが、これら固定指20、旋回指40、60は、それぞれ特に対象物の把持に作用する狭義の把持指50の部分を備えている。
また、把持面の形状は、多様な形状のワークと指先の接触面積を確保するため、ワークと対峙する把持面が把持指の開閉駆動の方向と実質平行になるような構造を有している。さらに前記平行状態を保ちながら、把持指の開閉駆動を独自に行なうことにより、多様な形状のワークを安定把持することが可能となる。
この固定指20、旋回指40の把持指50、50の部分を図3(a)、(b)に拡大して示す。図3(a)、(b)は、把持指50、50の把持部50bが把持指本体部50aに対して異なる傾斜角度を持つ異なる姿勢を示している。
即ち、固定指20、旋回指40の把持指50、50は、それぞれ把持指本体部50a、および把持部50bを備える。各々の把持部50bは、把持指本体部50aの指先側に配置された揺動支点55に揺動支持される。各々の把持部50bは、各把持指で対向する面に把持面56を有する。
図3(a)、(b)では、後述の揺動駆動機構によって、把持部50bが把持指本体部50aに対して異なる傾斜角度を取るよう制御されている。いずれにしても、各把持部50bは、把持面56が各把持指で対向するよう、内側に折り疊まれた状態で、揺動駆動機構によって把持指本体部50aに対して異なる傾斜角度を取るよう制御することができる。
図3(a)の状態は、各把持指50、50の、例えば後述の駆動制御における初期姿勢に相当する。この時、各把持指の把持面56、56が各把持指で対向する姿勢を取る。そして、本実施例の把持指50は、揺動支点55、55を介して、把持指本体部50a、50aに沿って折り疊まれたこの初期姿勢を取ることができる点に特徴がある。
そして、本実施例の把持指50、50は、例えば図3(a)の初期姿勢から、図3(b)に示すように、各把持指50、50の把持部50b、50bの先端(図中下側、掌部に近い側)が互いに接近する姿勢に傾斜させるよう揺動駆動することができる。本実施例のロボットハンド100は、このようにフィンガの先端側の揺動支点(揺動関節)から把持部50b、50bを内側に折り疊まれた姿勢とし、この初期姿勢から把持部50b、50bの先端が接近するよう揺動駆動可能な構成に1つの特徴がある。
把持部50b、50bを上記のように揺動駆動する揺動駆動機構は、例えば次のように構成することができる。図3(a)、(b)に示すように、この揺動駆動機構は、リンク作用部53、リンク固定部51と、全体がほぼ3角形状のリンク可動部54を備える。
図3(a)のように、例えば3角パンタグラフ形状のリンク可動部54、54の両外側の端部はそれぞれリンク固定部51、51に対して、固定部材(ビスなど)54a、54aによって固定されている。リンク可動部54、54の両内側の端部はそれぞれ揺動駆動の対象である把持部50b、50bと結合される。リンク可動部54、54としては、詳細不図示であるが、例えば金属材料のリンクを、ボール軸受(ボールリンク)などを介して図示のような3角パンタグラフ形状に構成したものを用いることが考えられる。あるいはリンク可動部54、54は、可動(変形)部位を薄板形状に構成した樹脂板(いわゆる弾性ヒンジ)などから構成してもよい。
リンク固定部51、51の層には、例えば固定指開閉のためのソレノイドなどから成るアクチュエータ52、52を配置することができる。アクチュエータ52、52のアーマチュアは、指先角度制御部37(後述)によって、図3(a)または(b)の姿勢に駆動制御することができる。このアクチュエータ52、52の駆動状態を切り換えることにより、リンク可動部54、54の外側半分は固定部材54a、54aによる固定位置を中心にそれぞれ円弧軌道を描くように作動する。
例えば、アクチュエータ52、52のアーマチュアを図3(a)のように突出させた制御状態とし、リンク作用部53、53を図の下方から突くと、リンク可動部54、54が把持部50b、50bを両外側に引き、同図のような初期姿勢を取る。一方、この状態からアクチュエータ52、52のアーマチュアを図3(b)のように引き込ませた制御状態とし、リンク作用部53、53を図の下方に引くと、リンク可動部54、54が把持部50b、50bを両内側に突く。これにより、図3(b)のように、把持部50b、50bは、指先側よりも根元(掌部1側)に近い先端部が互いに接近するような揺動姿勢に制御される。この揺動姿勢は、アクチュエータ52で保持されたリンク可動部54が把持面56、56の押し戻しの力に対抗することによって保持される。
また、リンク固定部51、51の下部には、力センサ45、45が配置されている。この力センサ45、45は、例えば図7で後述するような構造であり、指先把持面36が受ける3軸方向に係る力を検出することができる。特に後述の制御では、力センサ45、45によって把持力Fzと組付け力Fyを検出することができるものとする。
さらに、本実施例のロボットハンド100では、把持指50の把持指本体部50a、50aの間の距離を変更し、把持指本体部50a、50aを開閉させる開閉駆動機構を設けている。
即ち、図1(a)、(b)に示すように、固定指20、旋回指40(60も同様)の力センサ45、45の下面は、基材部42、42に装着され、基材部42、42によって支持されている。この基材部42、42はリンク可動部として機能する。一方、掌部1側には、リンク固定部として、基材部41、41が配置されている。
基材部41、41は、矩形(平行四辺形)パンタグラフ構成の少なくとも2本のリンク43、43を介して基材部42、42と連結されている。そして、各フィンガについて、リンク43の1本の駆動軸44を詳細不図示のモータおよび減速機などの駆動系を介して回転駆動できるよう構成する。これにより、リンク43、43の基材部41に対する傾斜角度を選択することができる。このような構造により、パンタグラフ構成のリンク43、43を介して、把持指50、50の部分を含む基材部42、42よりも指先側の部分を基材部41、41(ないし掌部1)に対してほぼ平行な姿勢を保ったまま直線的に開閉(接近/離間)できる。
即ち、この開閉駆動機構は、把持面の間の距離を変更するために、第一の基材部(41、41)と第二の基材部(42、42)とに分割された基材部を備える。第一の基材部(41、41)と第二の基材部(42、42)は複数のリンク(43、43)によって連結され、少なくとも一方の把持指を開閉する。
リンク43、43による開閉駆動機構と、リンク可動部54、54による揺動駆動機構の動作は、後述の制御系によって独立して制御することができる。このため、把持部50b、50bの把持面56、56の相対距離と、相対的な傾斜角度(傾斜姿勢)は、それぞれ独立に制御することができる。
図1(a)、(b)では、第2の旋回指60は、第1の旋回指40の向こうに隠れており図示されていないが、上記の第1の旋回指40と同様の構造を有する。これら旋回駆動可能な第1、第2の旋回指40、60は、例えばそれぞれ独立に駆動制御される構造とするが、駆動系やアクチュエータの一部を適当な連動機構を介して共通化し、同一アクチュエータで同期駆動するよう構成してもよい。
次に本実施例のロボットハンドが、多様な形状のワークを把持する際の形態について図2(a)〜(c)を用いて説明する。本実施例のロボットハンド100は、例えば、図2(a)に示すように把持面56、76が固定指20の指先把持面56に対して平行な状態から直角な状態(図2(c))へ連続的に旋回させることができる。このような旋回制御は第1、第2の旋回指40、60の旋回軸47、67の駆動量を選択することにより可能である。また、旋回駆動系の構造によっては、旋回角度を連続的に可変制御するだけではなく、特定の角度ピッチずつ段階的に駆動するような制御方式を取ることもできる。連続制御、段階的制御のいずれであっても、旋回指40、60は種々のワーク(3、4、5)の形状に応じた旋回角度に制御することができる。
ワーク(3、4、5)を把持する場合は、図1(a)のように固定指20と、旋回指40(および60)が開いた状態から、図1(b)のように固定指20と、旋回指40(および60)が閉じ状態に変化させる。このために、固定指20、第1、第2の旋回指40、60を開閉させるアクチュエータ(不図示)を駆動する。これにより、リンク固定部である基材部41、41に対して、リンク可動部である基材部42、42が平行状態を保ったまま円弧軌道を描くように動作し、図1(b)のように3つの指の把持面56(76)の相対距離が小さくなるよう制御する。このようにしてワークを把持することができる。なお、この時、力センサ45の把持力Fzの検出値を用いることにより、ワークを把持する把持力を目的の大きさに制御することができる。これにより、剛性の弱いワークに対してはワークを変形させることなく、また傷つきやすいワークに対しては傷をつけることなく把持することが可能である。
本実施例のロボットハンド100の指先角度変更機構は、例えば図3(a)、(b)で示したような構造とすることができる。図3(a)、(b)にも表現されているが、固定指20、旋回指40の揺動可能な把持部50b、50bの把持面56、56には、図4(a)、(b)に示すような比較的微細な段差形状56a、56aを形成しておくことができる。また、同様の段差形状56aは、旋回指60の把持面(76:図2(a)〜(c))にも設けておくことができる。これら段差形状56aの規模は、ハンド全体、あるいは操作の対象物であるワーク3の大きさにもよるが、例えばピッチ、高さ共に1/10mm〜数mmの範囲で適宜選択することができる。
図4(a)、(b)の固定指20、旋回指40の揺動可能な把持部50b、50bの傾斜状態は、それぞれ図3(a)、(b)のそれぞれの傾斜角度に相当する。即ち図4(a)では、把持部50b、50bは、把持指本体部50a、50aにほぼ沿うようにそれぞれ内側に折り疊まれた状態で、互いにほぼ平行である。
把持部50b、50bの把持面56、56の段差形状56a、56aは、例えば、次のような形状で設けることができる。即ち、図4(b)のように、段差形状56a、56aを成す1部の面S(ないしS1、S2)が、把持部50b、50bを上記初期姿勢より傾斜するよう揺動させた場合に、ワーク3の角部に係止するような形状である。
このような構造では、把持面56を図4(b)のように揺動させると、段差形状56a、56aの平面S1およびS2がワーク3の角部に係止する。ここで、ワーク3を不図示の組付け対象に対してY方向に押し込むような操作を行うものとする。この場合、図4(a)の状態では、段差形状56a、56aの平面S1およびS2にワーク3を係止させた場合、平面S1およびS2に働く力の方向は、組付け力Fyに対して傾斜している。これに対して、図4(a)(初期姿勢)から、図4(b)のように把持部50b、50bの先端部が近接するように傾斜させると、段差形状56a、56aの平面S1およびS2に働く力のベクトルが組付け力Fyの方向とほぼ一致する。これにより、段差形状56a、56aの平面S1およびS2がワーク3と確実に係止する。この状態で、例えばハンド全体をY+方向に移動することによって、滑りを生じることなく、組付けに充分な組付け力Fyを発生させ、ワーク3を組付け対象に押し込むことができる。
図5に、上記の指先角度制御部37を含むロボットハンド100の制御系の構成例を示す。制御部200は、ロボットハンド制御部を構成する。制御部200は、例えばCPU201、ROM202、RAM203、インターフェース204によって構成することができる。
ROM202には、後述のロボットハンド制御手順をCPU201が読み取り、実行可能な例えばロボットハンド制御プログラム(あるいはさらに制御データ)の形式で格納しておくことができる。RAM203は、ロボットハンド制御プログラムを実行する際のワークエリアとして用いることができる。
後述の制御プログラムをROM202(や不図示の各種フラッシュメモリやHDDのような外部記憶装置)に記録(格納)する場合、これらの記録媒体は、本発明を実施するための制御手順を格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を構成する。なお、後述の制御手順を実行させるプログラムは、ROMやHDDのような固定的な記録媒体に格納する他、各種フラッシュメモリや光(磁気)ディスクのような着脱可能なコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。このような格納形態は、本発明の制御手順を実行させる制御プログラムをインストールしたり更新したりする場合に利用できる。また、本発明の制御手順を実行させるプログラムをインストールしたり更新したりする場合、上記のような着脱可能な記録媒体を用いる他、不図示のネットワーク(イントラネットなど)を介してプログラムをダウンロードする方式を利用してもよい。
インターフェース204(IF)には、力センサ45のための入力インターフェース、フィンガの開閉駆動機構(例えば図1(a)、(b)の駆動軸44のアクチュエータ)を駆動するための駆動インターフェースなどを含む。また、インターフェース204には、その他にもロボットハンド100が装着されるロボットアーム(不図示)の制御部などと通信するためのネットワークインターフェースなどが含まれる。
図5の指先角度調整機構202は、図3(a)、(b)の各リンク可動部54、54を駆動するアクチュエータ52、52(例えばソレノイド)に相当する。指先角度調整機構202の駆動は、力センサ45の出力する力検出情報(例えば組付け力Fyの検出値)に基づき、指先角度制御部37によって制御する。指先角度制御部37は、ハードウェアによって構成するか、あるいはCPU201のソフトウェアによって構成することができる。
本実施例の場合、力センサ45と、指先角度調整機構202は、各フィンガ(20、40、60)で独立しているため、指先角度制御部37は各々の力センサ45の出力に基づき、各フィンガの指先角度調整機構202を制御することができる。しかしながら、例えば、あるフィンガの力センサ45の出力に基づき、3本のフィンガの指先角度調整機構202を共通制御条件で制御するような方式を採用してもよい。
また、CPU201が各フィンガ(20、40、60)の力センサ45の出力の代表値(例えば、合計や平均値のような統計量)を求め、これに基づき3本のフィンガの指先角度調整機構202を共通制御条件で制御することもできる。また、各フィンガ(20、40、60)の力センサ45の出力の代表値として例えば、合計や平均値のような統計量を用いる場合、3つのセンサのうち、どのセンサの出力を用いるかは任意である。例えば3つのセンサのうち、出力のいずれか1つ、あるいは2つ、あるいは3つの出力全てを用いて合計や平均値のような統計量を求めてよい。以下では、この力センサ45の出力の代表値に基づき、3本のフィンガの指先角度調整機構202を共通制御条件で制御する制御方式を前提として説明する。
例えば、図6は、図10(a)に示すような状態で、固定指20、旋回指40の把持指50、50でワーク3を把持し、Y+方向(図上方)にある組付け対象に押し込む(押し付ける)時の操作の様子を示している。図6は、このような組付け操作を行う時の力センサ45が検出する組付け力Fyの時間変化を示している。CPU201は、力センサ45が検出する組付け力Fyと、何らかのフィンガ制御切替のために設定したしきい値Fth(破線)を比較し、その比較結果に応じて、例えば組付け力Fyがしきい値Fthを超えた時点で、当該の制御切替を実行することできる。このようなフィンガ制御の一例は後でより詳細に説明する。
なお、以上では、図5の制御部200(ロボットハンド制御部)は、ロボットアームの制御部(不図示)と独立しているものとして説明した。例えば、ロボットアームの制御部は、ワーク操作を行うためのロボット制御プログラムを実行し、必要に応じて、把持、開放、把持力などの制御情報をインターフェース204を介して制御部200に送信する。
ただし、ロボット装置の実装仕様などによっては、ロボットアーム制御部が制御部200(ロボットハンド制御部)を兼ねる構造も考えられる。図5の破線は、このロボットアーム側の制御装置300が、制御部200(ロボットハンド制御部)を兼ねる構造を例示するためのものである。
図7、図8(a)、(b)は、対象物としてのワークを、把持部50bの把持面56を介して把持し操作する際に把持指50に働く力を検出する力検出装置としての力センサ45の構成例を示している。図7の図示平面はこのフィンガ部のXYZ座標系のYZ平面に相当する。また、図8(a)、(b)は、図7の力センサ45の部位を取り出して詳細に示しており、図示平面はそれぞれXY、およびYZ平面に相当する。このため、図8(a)は、図7の左方から力センサ45を示した状態に相当する。図8(b)の図示平面は図7と一致している。
図7、図8(a)、(b)に示すように、力センサ45は、可動部450と固定部455の間に直方体形状の箱型に組み上げたFx検出弾性体451、Fy検出弾性体452、Fz検出弾性体453を含む。これら弾性体の材質には、例えば樹脂や硬質ゴム、金属など、ロボットハンド100が取り扱うワーク操作力の範囲内で所定の弾性変形を生じるような材質を選択すればよい。各弾性体には、それぞれの検出を目的とする力の方向に沿って、歪ゲージのようなセンサデバイスを検出部として貼付しておく。なお、歪ゲージを用いた力検出方式は一例に過ぎず、弾性体の相互変形する端部間に反射型の光センサなどを配置する、といった異なる力検出方式を利用しても良いのはいうまでもない。
図7に示すように、力センサ45の可動部450は、把持指50の下部のリンク固定部51と結合する。一方、固定部455は、旋回ないし固定指の基材部42(図1(a)、(b))と結合される。
図8(a)、(b)に示すように、固定部455はFx方向に弾性変形するFx検出弾性体451に結合し、Fx検出弾性体451はFy方向に弾性変形するFy検出弾性体452に結合する。また、Fy検出弾性体452はFz方向に弾性変形するFz検出弾性体453に結合し、Fz検出弾性体は力センサ可動部450に結合する。Fx検出弾性体451、Fy検出弾性体452、Fz検出弾性体453には、上記の通り、センサデバイスとして歪ゲージを貼付しておく。
力センサ45を上記のように構成しておくことにより、把持面56を介して把持指50に力がかかると、Fx、Fy、Fzの各弾性体451〜453が弾性変形することでひずみが生じる。この時、指先角度制御部37が、センサデバイスとしての歪ゲージの出力を検出することにより、把持指50に働いている力の上記3軸に係る並進ないし回転成分をそれぞれ検出することができる。
図9に、力センサ45の出力に基づき図3(a)、(b)に示した揺動駆動機構を用いた指先角度制御を行う制御例の一例を示す。図示の手順は、CPU201が実行するロボットハンド制御プログラムの一部として実装することができる。図9の手順は、図10(a)〜(c)に示すような組み付け作業を制御するのに好適に利用することができる。
図10(a)〜(c)の組付け作業は、ワーク3を固定指20、と旋回指40(および60)把持指50、50(、50)で把持し、組付け対象301に装着する操作である。把持指50は、上述のように把持指本体部50aと、揺動駆動可能な把持部50bを備える。ワーク3は例えばリング(円環)形状、組付け対象301は筒(円筒)状であり、クリックストップ係止によって所定の相対位置に組み付けられる。クリックストップを行うため、組付け対象301の外周には、例えばリング状に溝302が形成され、一方、ワーク3の内周にはリング状の突条303が形成されている。スペースの都合で図示を省略しているが、各々の把持指50、50に割り当てられている座標系は図3(a)と同等であり、図の上方がY+方向、各指がそれぞれ内側に向かう方向がZ+方向であるものとする。従って、ワーク3を図中上方の組付け対象301に押し込む力は組付力Fyである。
この組付け作業では、まず図10(a)のようにリング状のワーク3を固定指20、と旋回指40(および60)の把持指50、50(、50)で把持する。この時、CPU201は揺動駆動機構のアクチュエータ52のアーマチュアを突出させており、把持部50b、50b(、50b)は把持指本体部50aに沿って折り疊まれた初期姿勢である。
続いて、ロボットアーム(不図示)の位置姿勢制御によって、図中上方の組付け対象301に向かってワーク3を移動させ、組付け対象301とワーク3を嵌合させ、さらに押し込んでいく。
この過程は、図9では、ステップS11〜S12に相当する。この押し込み操作の間、CPU201は力センサ45(、45、45)の出力する組付力Fyを検出(S11)し、しきい値Fthと比較(S12)する。この組付力Fyは、例えば3つの力センサ45(、45、45)が検出しているY軸方向の並進力である。上述のように、組付力Fyは、CPU201が3つの力センサ45(、45、45)のいずれかを用いて統計演算などを行うことによって得た所定の代表値として取得する。そして、ステップS12で、組付力Fyの値がしきい値Fth以下の場合は、ステップS11の監視(ワーク3の押し込み)が続行される。
一方、ワーク3の押し込み操作を続けると、ワーク3内周の突条303が、組付け対象301の下端の角部などに係止するため、ロボットアームでワーク3を押し込む操作を続けると、ステップS12で組付力Fyの値がしきい値Fthを超過する。これにより、図9の制御は、ステップS12からS21に移行する。
図9のステップS21では、CPU201は揺動駆動機構のアクチュエータ52のアーマチュアを引き込み、図10(b)に示すように把持部50b、50b(、50b)をこれらの指先同士が近接する方向に揺動させる。この指先角度変更によって、把持部50b、50b(、50b)は摩擦力に頼ってワーク3の押し込みを行う他ない平行状態から、図示のようにハンドの掌側の把持部50b先端側が狭い傾斜姿勢にそれぞれ揺動される。この把持部50b、50b(、50b)の傾斜姿勢では、ワーク3の角部が把持部50b、50b(、50b)に係止するため、より確実に大きな組付力Fyを発生することができる。特に、把持面56、56にまた、図4に示したような段差形状56aを形成している場合には、殆んど滑りを生じることなく、大きな組付力Fyを発生することができる。
この間も、例えばロボットアームによる押し込み操作は続行させることができ、その間、CPU201は、力センサ45(、45、45)による組付力Fyの検出(S22)と、しきい値Fthとの比較(S23)を行う。
そして、ロボットアームによる押し込み操作によって、ワーク3の突条303が組付け対象301の下端の角部を乗り超え、突条303が組付け対象301の溝302の位置に到達すると、クリックストップが起きる。これにより、力センサ45(、45、45)により検出される組付力Fyが低下する。これにより、図9の制御は、ステップS23からS24に移行し、CPU201は揺動駆動機構のアクチュエータ52のアーマチュアを再び突出させ、例えば図10(c)のように把持部50b、50b(、50b)の指先角度を0°に戻す。また、フィンガの開閉駆動機構(図1(a)、(b)の駆動軸44のアクチュエータ)によって、固定指20、旋回指40、60を開き、ワーク3の把持を解除する。図10(c)は、このワーク3の把持解除の後、組付け対象301に対して定位置に装着されたワーク3からわずかにロボットハンド(100)を退避させた状態に相当する。
なお、図9においては、説明を容易にするため、ステップS12とS23で用いるしきい値Fthには同じ文字式を用いているが、これらのステップで用いるしきい値にはそれぞれの目的に即して予め定めた値を用いることができる。
また、図9は、クリック係合が生じるのを待つ間、ステップS23からS21への分岐が繰り返し行われるよう図示してある。この場合、把持部50b、50b(、50b)の角度が初期位置(図10(a)、(c))および揺動状態(図10(b))の2値しか取れないような構造では、指先角度は同じ揺動状態を維持するよう制御する。しかしながら、後述の実施例2に示すように、把持部50b、50b(、50b)の指先角度を連続的に変更できるようなハードウェア構造では、ステップS23からS21に移行する度に除々に指先角度を増大させていくような制御を行ってもよい。
以上のように本実施例の把持指50では、把持指本体部50aを開閉させる開閉駆動機構(図1(a)、(b)の駆動軸44のアクチュエータ他)に加え、把持部50bの揺動駆動機構を設けている。この揺動駆動機構は、把持部50bを、揺動支点55を介して、把持指本体部50aに沿って折り疊まれた初期姿勢から、各把持部の先端が互いに接近する姿勢に傾斜するよう揺動させるよう構成される。また、対象物であるワーク(3)を各把持部50bの把持面56を介して把持し、操作する際に各把持指50に働く力を検出する力検出装置として力センサ45を設けている。
これにより、CPU201は、各把持指50で対象物を把持して操作させる際、力センサ45で検知した組付力Fyに応じて、揺動駆動機構を介しての把持部50bの傾斜角度を制御する指先制御を実行することができる。例えば、指先の力センサによって検知した組付け力Fyに応じて、少なくとも2つの把持部50b、50bの指先が近づくように互いに傾斜させる。特に、図9、図10に示した制御のように、ワーク押し込み期間で大きな組付力Fyを発生させるべきタイミングで指先(揺動)制御を働かせ、確実に大きな組付力Fyを発生することができる。これにより、クリックストップ機構を有するワークを確実に組付け対象に組付けることができる。なお、クリックストップのような機構では、検出した組付力Fyの低下に基づき、組付け状態を検出し、把持部50b、50bの指先(揺動)制御を消勢させる制御を行うことができる。
本実施例によれば、把持部50bを、揺動支点55を介して、把持指本体部50aに沿って折り疊まれた初期姿勢から、各把持部の先端が互いに接近する姿勢に傾斜するよう揺動させる揺動駆動機構を設けている。このため、上記のように例えば対象物を把持指の前方方向に押し込むような操作において、必要なタイミングで大きな組付力を発生させることができる。従って、従来の摩擦力のみを利用するロボットハンド(フィンガ)駆動機構よりも駆動源や駆動系の出力規模を小さくすることができる。このため、ロボットハンド全体を小型軽量ないしは簡単安価に構成することができる。また、把持部50bの揺動駆動機構は、各把持指50に働く力を検出する力センサ45の出力に応じて制御することができるため、例えば、大きな組付力が必要なタイミングを確実にとらえ、その必要に応じて揺動制御を行うことができる。
また、本実施例では、把持指50を備えたフィンガ部は、固定指(20)と、基部を旋回可能な旋回指(40、60)を設けている。このため、本実施例のロボットハンドでは、図2(a)〜(c)に示したように旋回指(40、60)の旋回角度を選択することができ、フィンガ部に異なる外形の対象物(ワーク)に適した把持姿勢を取らせることができる。
<実施例2>
上記実施例1では、図3(a)、(b)、図10(a)〜(c)に示したように、把持部50bを揺動させる揺動駆動機構には、例えば弾性ヒンジなどから成るリンク可動部54と、例えばソレノイドなどから成るアクチュエータ52を用いる構成を例示した。このような構成では、0〜数°程度の範囲の比較的小さな揺動角度範囲で把持部50bを揺動させるには適している。しかしながら、例えば図10(a)〜(c)のようなワークの押し込み操作において、より大きな組付力Fyを得たい場合などには、より大きな10〜数10°の揺動角度を実現可能な揺動駆動機構が必要になる可能性がある。
図11、図12(a)〜(c)は、実施例1の図3(a)、図10(a)〜(c)にそれぞれ対応する形式で固定指20、旋回指40の把持指50の把持部50bを揺動させる揺動駆動機構の異なる構成を示している。ロボットハンドやその制御系の構成など、図11、図12で不図示の部分については、上述の実施例1と同様に構成することができ、以下ではその詳細な説明は省略するものとする。
図11で図3(a)と異なるのは、力センサ45の上部のリンク固定部51より上の部分に構成された揺動駆動機構の構造である。本実施例では、揺動駆動機構の駆動源(アクチュエータ)として、モータ521を用いている。モータ521の駆動軸に装着されたピニオンギア522は、リンク固定部51に軸支された扇型のギア531と噛合している。
扇型のギア531は、2つの関節5414、5414を有するリンク機構541を駆動する。このリンク機構541の詳細構造は、図11の右側の固定指20の部分に示してある(他の旋回指40(60)のリンク機構541もこれと同じである)。即ち、扇型のギア531は、リンク機構541のリンク5411の揺動角度を制御する。リンク5411の先には、関節5414、5414を介して直列的にリンク5412、5413が結合されている。
リンク機構541の先端のリンク5413は、例えば把持指50の把持指本体部50aの基部を貫通して摺動可能に支持されている。従って、モータ521によってピニオンギア522、ギア531を介してリンク5411の揺動角度を変更することで、リンク5413を図11(図12(a)、(c)も同様)のように引込んだ状態から、図12(b)のように突出させることができる。これにより、固定指20、旋回指40(60も同様)把持部50b、50b(、50b)を把持指50の把持指本体部50aに沿って折り疊まれた状態から図12(b)のように揺動させることができる。このように把持指50全体の先端よりも根本の間隔が狭くなるように把持部50b、50b(、50b)を揺動させる動作は、例えば特許文献1のような従来型の多関節フィンガでは不可能なものである。
上記のような、ピニオンギア522、ギア531、マルチリンクのリンク機構541を用いることにより、実施例1よりも大きな揺動角度範囲を実現することができる。
図12(a)〜(c)は、図10(a)〜(c)と同様にワーク3を組付け対象301に組付ける動作を示している。ワーク3と組付け対象301は、それぞれの突条303および溝302の係合によるクリックストップにより定位置に組付けられる。この組付け制御には、図9に示した制御手順を用いることができる。
この組付け作業では、まず図12(a)のようにリング状のワーク3を固定指20、と旋回指40(および60)の把持指50、50(、50)で把持する。この時、CPU201はモータ521の回転角度を制御して、同図のようにリンク5413、5413が各指の外側方向に引き込まれた状態となるようリンク機構541の姿勢を制御する。これにより、把持部50b、50b(、50b)は把持指本体部50aに沿って折り疊まれた初期姿勢を取る。
続いて、ロボットアーム(不図示)の位置姿勢制御によって、図中上方の組付け対象301に向かってワーク3を移動させ、組付け対象301とワーク3を嵌合させ、さらに押し込んでいく。
この過程は、図9では、ステップS11〜S12に相当する。この押し込み操作の間、上述同様にCPU201は力センサ45(、45、45)の出力する組付力Fyを検出(S11)し、しきい値Fthと比較(S12)する。そして、ステップS12で、組付力Fyの値がしきい値Fth以下の場合は、ステップS11の監視(ワーク3の押し込み)が続行される。
ワーク3の押し込み操作を続けると、ワーク3内周の突条303が、組付け対象301の下端の角部などに係止するため、ロボットアームでワーク3を押し込む操作を続けると、ステップS12で組付力Fyの値がしきい値Fthを超過する。これにより、図9の制御は、ステップS12からS21に移行する。
図9のステップS21では、CPU201はモータ521の回転角を制御し、揺動駆動機構を図12(b)のように制御する。即ち、同図のようにリンク5413、5413を各指の内側方向に突出させるようリンク機構541の姿勢を制御する。これにより、図12(b)に示すように把持部50b、50b(、50b)をこれらの指先同士が近接する方向に揺動させる。これにより、把持部50b、50b(、50b)は摩擦力に頼ってワーク3の押し込みを行う他ない平行状態から、図示のようにハンドの掌側の把持部50b先端側が狭い傾斜姿勢にそれぞれ揺動される。本実施例の揺動駆動機構によれば、リンク機構541で大きな変位量を取れるため、図12(b)に示すように把持部50b、50b(、50b)の揺動角度を実施例1よりも大きな角度に取ることができる。これにより、把持部50b、50b(、50b)の傾斜姿勢では、ワーク3の角部が把持部50b、50b(、50b)に係止するため、より確実に大きな組付力Fyを発生することができる。特に、把持面56、56にまた、図4に示したような段差形状56aを形成している場合には、殆んど滑りを生じることなく、極めて大きな組付力Fyを発生することができる。
この間も、例えばロボットアームによる押し込み操作は続行させることができ、その間、CPU201は、力センサ45(、45、45)による組付力Fyの検出(S22)と、しきい値Fthとの比較(S23)を行う。
そして、ロボットアームによる押し込み操作によって、ワーク3の突条303が組付け対象301の下端の角部を乗り超え、突条303が組付け対象301の溝302の位置に到達すると、クリックストップが起きる。これにより、力センサ45(、45、45)により検出される組付力Fyが低下する。これにより、図9の制御は、ステップS23からS24に移行し、CPU201は揺動駆動機構のアクチュエータ52のアーマチュアを再び突出させ、例えば図12(c)のように把持部50b、50b(、50b)の指先角度を0°に戻す。また、フィンガの開閉駆動機構(図1(a)、(b)の駆動軸44のアクチュエータ)によって、固定指20、旋回指40、60を開き、ワーク3の把持を解除する。図10(c)は、このワーク3の把持解除の後、組付け対象301に対して定位置に装着されたワーク3からわずかにロボットハンド(100)を退避させた状態に相当する。
本実施例の揺動駆動機構では、把持部50b、50b(、50b)の指先角度を連続的に変更することができる。従って、図9のステップS23からS21への分岐を繰り返し行う場合には、ステップS21に移行する度に除々に指先角度を増大させていくような制御を行うことができる。
以上のように、本実施例によれば、把持部50b、50b(、50b)の揺動駆動機構に、ピニオンギア522、ギア531、リンク機構541などを用いて大きな変位量を取れる構成を用いている。このため、その他の構成が同じであっても、本実施例のロボットハンドは実施例1よりも大きな組付力Fyを発生することができ、ワーク3の脱落などが生じるのを防止することができる。即ち、本実施例の構成によれば、小型軽量かつ簡単安価な構成によって、より大きな組付力を必要とする作業に適したロボットハンドを提供することができる。
なお、把持部50b、50b(、50b)の把持面56、56(、56)には、上述の実施例1と同様、図4に示したような段差形状56aを形成することができる。これによって、さらに大きな組付力Fyを発生できる可能性がある。なお、把持部50b、50b(、50b)の把持面56、56(、56)は、段差形状のみならず、対象物(ワーク)の特性に適した弾性変形率や硬度を有する各種の材料から構成することができる。例えば、対象物(ワーク)の特性に応じた硬軟のラバー材料などを把持面56、56(、56)に用いることが考えられる。ラバー材料の場合は、適当な弾性変形率を選択しておくことにより、把持部50bの揺動駆動によってラバー面の把持面56をワーク3の角部などが喰い込むように弾性変形させることができ、段差形状と同等の組付力増強効果を期待できる可能性がある。もちろん、図4に示したような段差形状56aを形成する場合でも、把持面56にこの種のラバー材料を用いるなどの材質選定は有効であると考えられる。
<実施例3>
以下では、図13(a)、(b)を参照して、上述のロボットハンド100をエンドエフェクタとして搭載したロボット装置の全体構成の一例につき説明する。
図13(a)に示すロボット装置1500は例えば産業用ロボットである。図13(a)のロボット装置1500は、ワークWの組み立て等の作業を行うロボットアーム1101とロボットハンド100、ロボット装置1500全体を制御する制御装置300、およびティーチングペンダント1300と、を含む。
ロボットアーム1101は多関節ロボットアームとして構成され、このロボットアーム1101の先端にエンドエフェクタとしてロボットハンド100が接続されている。
上述のように構成したロボットハンド100は、図5のように構成された制御部200により制御される。図13(a)の例では、制御部200はロボット100の制御装置300と別体構成である。この場合、例えば制御装置300は、ロボットハンド100の制御部200と通信し、この通信を介してロボットアーム1101の姿勢制御とロボットハンド100の把持制御の同期がとられる。
図13(a)のロボットアーム1101は、垂直多関節型のロボットアームであり、作業台に固定されるベース部(基端リンク)1103と、変位や力を伝達する複数のリンク1121〜1126と、を有している。ベース部1103及び複数のリンク1121〜1126は、複数の関節J1〜J6で旋回または回転可能に互いに連結されている。各関節J1〜J6の内部には、回転軸の回転角度を検出するエンコーダと、関節J1〜J6を駆動する駆動源ないし減速装置が設けられる。
ティーチングペンダント1300は制御装置300に接続可能に構成され、制御装置300に接続された際に、ロボットアーム1101やロボットハンド100を駆動制御する指令を制御装置300に送信できるよう構成されている。
制御装置300は、図13(b)に示すように、例えば汎用マイクロプロセッサなどから成るCPU1601を中心として構成される。図13(b)において、制御装置300は、例えばCPU1601と、データを一時的に記憶するRAM1603と、各部を制御するためのロボット制御プログラムを記憶するROM1602と、インターフェース1604、1605から構成される。
ROM1602は、後述のようなトルク制御を含むロボット制御プログラムを記憶するコンピュータ(CPU1601)により読み取り可能な記録媒体に相当する。CPU1601は、例えばROM1602に格納されたロボット制御プログラムを実行することにより、後述のようなトルク制御を含むロボット制御を実行する。なお、ROM1602の一部は、E(E)PROMのような書き換え可能な不揮発領域により構成できる。その場合、不図示のフラッシュメモリや光ディスクのようなコンピュータ読み取り可能な記録媒体や、ネットワークなどを介して取得したロボット制御プログラムを新たに上記書き換え可能な不揮発領域にインストールすることができる。また、上記書き換え可能な不揮発領域に格納されているロボット制御プログラムは、上記コンピュータ読み取り可能な記録媒体や、ネットワークなどを介して取得したデータによって更新することもできる。
制御装置300は、各関節J1〜J6の駆動部の動作に要求される要求電力を、各駆動部に供給し、ロボット装置1500の各部、特にロボットアーム1101の姿勢を制御するロボット制御を実行する。その場合、J1〜J6ないしその駆動部に対する信号の入出力には、インターフェース1605が用いられるが、J1〜J6(ないしその駆動部)については図13(b)では簡略化のため図示を省略している。
上記のロボット制御において、CPU1601は、インターフェース1604を介してティーチングペンダント1300からの指令を入力し、この指令に応じて上記各部の動作を制御する。あるいは、他のプログラム端末などから供給され、RAM1603などに記憶されているロボット制御プログラムの内容に応じて上記各部の動作を制御することもできる。
上記構成において、制御装置300は、入力された設定等に従って、インターフェース1605を介してロボットアーム1101の各関節J1〜J6を動作させることにより、ロボットハンド100を任意の位置及び姿勢に移動させる。
また、制御装置300は、インターフェース1605を介してロボットハンド100の制御部200と通信し、ロボットアーム1101の動作に同期してロボットハンド100を動作させる。このようにして、例えば、任意の位置及び姿勢で、ロボットハンド100にワークWを把持させて、ワークWの組み立て等の作業を行わせることができる。
なお、図5に関して述べたように、ロボットアーム1101の制御装置300は、ロボットハンド100の制御部200を兼ねていてもよい。その場合は、図13(b)に破線で示したように、ロボットアーム1101の制御装置300は、インターフェース1605を介して直接、ロボットハンド100と通信し、ロボットハンド100の動作を制御する。この場合には、制御装置300は、ハードウェアないしソフトウェア的に、図5に示した上述の制御部200と実質同等の構成で実装され、上述の各ロボットハンド制御を実行できるものとする。
なお、ロボットアーム1101の制御プログラムは、ROM1602(や不図示の各種フラッシュメモリやHDDのような外部記憶装置)に記録(格納)することができる。また、ロボットアーム1101の制御装置300がロボットハンド100の制御部200を兼ねる構成においては、上述のロボットハンド100の制御プログラムもROM1602(ないし上記の外部記憶装置)に格納できる。その場合、上記のROM1602(ないし上記の外部記憶装置)のような記録媒体は、本発明を実施するための制御手順を格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を構成する。なお、後述の制御手順を実行させるプログラムは、ROMやHDDのような固定的な記録媒体に格納する他、各種フラッシュメモリや光(磁気)ディスクのような着脱可能なコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよい。このような格納形態は、本発明の制御手順を実行させる制御プログラムをインストールしたり更新したりする場合に利用できる。また、本発明の制御手順を実行させるプログラムをインストールしたり更新したりする場合、上記のような着脱可能な記録媒体を用いる他、不図示のネットワーク(イントラネットなど)を介してプログラムをダウンロードする方式を利用してもよい。これらの事情は、図5に関して述べたのと同様である。
以上のように、実施例1、2の構成を有するロボットハンド100を用いてロボット装置1500を構成することができる。たとえば実施例1、2の構成を有するロボットハンド100を採用することにより、多様な形状のワークを安定把持でき、対象物の組付力を充分かつ適切に制御できるすぐれたロボット装置を提供することができる。
本発明は、各実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100…ロボットハンド、1…掌部、2…取付部、3、4、5…ワーク、20…固定指、40、60…旋回指、37…指先角度制御部、45…力センサ、47…旋回軸、50…把持指、50a…把持指本体部、50b…把持部、54…リンク可動部、55…揺動支点、201…CPU、202…ROM、203…RAM、204…インターフェース、521…モータ、531…ギア、541…リンク機構。

Claims (17)

  1. 少なくとも2つの把持指を備え、前記の各把持指の把持面を介して対象物を把持し、前記対象物を操作するロボットハンドにおいて、
    前記の各把持指が、把持指本体部と、この把持指本体部の指先側の揺動支点に揺動支持され、各把持指で対向する面に把持面を備えた把持部から構成され、
    前記の各把持指の前記把持指本体部の間の距離を変更し、前記の把持指本体部を開閉させる開閉駆動機構と、
    前記把持部を、前記揺動支点を介して、前記把持指本体部に沿って折り疊まれた初期姿勢から、各把持指の前記把持部の先端が互いに接近する姿勢に傾斜するよう揺動させる揺動駆動機構と、
    前記対象物を、前記の各把持部の前記把持面を介して把持し、操作する際に各把持指に働く力を検出する力検出装置と、
    前記開閉駆動機構および前記揺動駆動機構を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置が、前記開閉駆動機構および前記揺動駆動機構を制御して前記の各把持指で前記対象物を把持して操作させる際、前記力検出装置により検知した力に応じて、前記揺動駆動機構を介して前記の各把持指の前記把持部の傾斜角度を制御する指先制御を実行するロボットハンド。
  2. 請求項1に記載のロボットハンドにおいて、前記制御装置は、前記力検出装置により検知した力と、予め定めたしきい値との比較結果に応じて前記揺動駆動機構を介して前記の各把持部の把持面の傾斜角度を変更するロボットハンド。
  3. 請求項1または2に記載のロボットハンドにおいて、前記把持部の前記把持面に段差形状を形成したロボットハンド。
  4. 請求項3に記載のロボットハンドにおいて、前記の各把持部の前記把持面に設けられた前記段差形状を成す1部の面が、前記揺動駆動機構により前記把持部を初期姿勢より傾斜するよう揺動させた場合に、前記対象物の角部に係止する形状に形成されているロボットハンド。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のロボットハンドにおいて、前記開閉駆動機構による前記の各把持指の相対的な開閉方向を変更する旋回手段を備えたロボットハンド。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の制御装置に、前記指先制御を実行させるロボットハンドの制御プログラム。
  7. 請求項6に記載のロボットハンドの制御プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のロボットハンドをロボットアームの先端に備えたロボット装置。
  9. 請求項8に記載のロボット装置において、前記ロボットアームの姿勢を制御するロボットアーム制御装置が前記制御装置を兼ねるロボット装置。
  10. 少なくとも2つの、把持面を有する把持指を備えるロボットハンドにおいて、
    前記少なくとも2つの把持指のうちの少なくとも一方の把持指が配置される基材部と、
    前記少なくとも2つの把持面の間の距離を変更するために、前記基材部は第一の基材部と第二の基材部とに分割され、前記第一の基材部と前記第二の基材部を連結する複数のリンクによって、前記少なくとも一方の把持指を開閉する開閉駆動機構と、
    前記少なくとも2つの把持指の、一方の把持指の前記把持面を含む面と、他方の把持指の前記把持面を含む面とのなす角度を変更するために、前記基材部を、旋回軸を中心に旋回させる旋回手段と、
    を備えたロボットハンド。
  11. 請求項10記載のロボットハンドにおいて、前記開閉駆動機構および前記旋回手段を制御する制御装置を備えたロボットハンド。
  12. 前記把持指を3つ備えた請求項10または11記載のロボットハンド。
  13. 請求項12記載のロボットハンドにおいて、前記3つの把持指のうちの2つの把持指のみ前記旋回手段によって旋回可能であるロボットハンド。
  14. 請求項11から13のいずれか1項に記載の制御装置に、前記開閉駆動機構および前記旋回手段の制御を実行させるロボットハンドの制御プログラム。
  15. 請求項14に記載のロボットハンドの制御プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  16. 請求項10から15のいずれか1項に記載のロボットハンドをロボットアームの先端に備えたロボット装置。
  17. 請求項16項に記載のロボット装置において、前記ロボットアームの姿勢を制御するロボットアーム制御装置が前記制御装置を兼ねるロボット装置。
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