JP2017163085A - 接合体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】新規な接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】第1の基板の電極上に導体ピラーを形成し、導電パターンを含む第2の基板上に、絶縁膜を形成し、前記第2の基板の導電パターンに、前記第1の基板の導体ピラーが対向するように配置し、
前記第1及び第2の基板に、圧力をかけながら、超音波振動をかけることで、前記導体ピラーが前記絶縁膜を貫通し、前記導体ピラーが前記導電パターンに融着する接合体の製造方法。
【選択図】図1C

Description

本発明は、接合体の製造方法に関する。
樹脂を含む絶縁層を介して2つの電極が配置された接合体は、例えば、半導体トランジスタ等の半導体素子や静電容量式のタッチパネルセンサや、フレキシブルプリント基板(FPC)のようなプリント基板等の種々のデバイスに用いられている。このような積層配線部材においては、通常、絶縁層にコンタクトホールを設け、このコンタクトホール内で両電極を接続する構成が採用されている。
コンタクトホールが設けられた絶縁層の形成方法としては、従来から、基板上全面に形成された絶縁膜を、フォトリソグラフィ法やエッチング法等の手法により絶縁膜の一部を除去する方法が用いられている。
しかしながら、有機溶剤耐性やパターニング性の問題から、絶縁層にコンタクトホールを設ける方法以外の方法が探されてきた。
特許文献1には、回路電極同士を、異方性導電フィルムを介在させて、熱加圧により貼り合わせる方法が記載されている。
特開2012−41541号公報
基板や各層に使用する素材は、加熱で損傷をうけるものが多く、加熱なしで基板同士を貼り合わせる方法が求められるようになった。
本発明の目的は、新規な接合体の製造方法を提供することである。
本発明によれば、以下の接合体の製造方法が提供される。
1.第1の基板の電極上に導体ピラーを形成し、導電パターンを含む第2の基板上に、絶縁膜を形成し、前記第2の基板の導電パターンに、前記第1の基板の導体ピラーが対向するように配置し、
前記第1及び第2の基板に、圧力をかけながら、超音波振動をかけることで、前記導体ピラーが前記絶縁膜を貫通し、前記導体ピラーが前記導電パターンに融着する接合体の製造方法。
2.前記導体ピラーがフッ素含有化合物を含有する1に記載の接合体の製造方法。
3.前記電極が透明電極である1又は2に記載の接合体の製造方法。
4.前記電極が、酸化インジウムスズ及び銀ナノワイヤーからなる群から選択される1以上を含む1〜3のいずれかに記載の接合体の製造方法。
5.1〜4のいずれかに記載の方法で接合体を製造し、前記接合体を用いて、積層回路を製造する、積層回路の製造方法。
6.1〜4のいずれかに記載の方法で接合体を製造し、前記接合体を用いて、フレキシブルプリント基板を製造する、フレキシブルプリント基板の製造方法。
7.1〜4のいずれかに記載の方法で接合体を製造し、前記接合体を用いて、配線基板を製造する、配線基板の製造方法。
8.1〜4のいずれかに記載の方法で接合体を製造し、前記接合体を用いて、タッチパネルモジュールを製造する、タッチパネルモジュールの製造方法。
9.1〜4のいずれかに記載の方法で接合体を製造し、前記接合体を用いて、電子機器を製造する、電子機器の製造方法。
10.前記電子機器が、液晶ディスプレイ、自動車、ロボット、テレビ、カーナビゲーション、携帯電話、ゲーム機、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、プリンタ、発光ダイオード照明又はウェアラブルデバイスである9に記載の電子機器の製造方法。
11.1〜4のいずれかに記載の方法で接合体を製造し、前記接合体を用いて、表示装置を製造する、表示装置の製造方法。
12.前記表示装置が、液晶表示装置、電気泳動表示装置又は有機EL表示装置である、11に記載の表示装置の製造方法。
本発明によれば、新規な接合体の製造方法が提供できる。
図1Aは、本発明の一実施形態にかかる接合体の製造方法に関する図である。 図1Bは、本発明の一実施形態にかかる接合体の製造方法に関する図である。 図1Cは、本発明の一実施形態にかかる接合体の製造方法に関する図である。 図1Dは、本発明の一実施形態にかかる接合体の製造方法に関する図である。 図2Aは、導体組成物インクの塗布位置について説明する説明図である。 図2Bは、導体組成物インクの塗布位置について説明する説明図である。 図3Aは、本発明の一実施形態にかかる方法における導体ピラーの縦断面形状についての説明図である。 図3Bは、本発明の一実施形態にかかる方法における導体ピラーの縦断面形状についての説明図である。 図3Cは、本発明の一実施形態にかかる方法における導体ピラーの縦断面形状についての説明図である。 図4は、導体ピラー及び電極を示す図である。
本発明の接合体の製造方法では、第1の基板の電極上に、導体ピラーを形成し、導電パターンを含む第2の基板上に、絶縁膜を形成し、第2の基板の導電パターンに、第1の基板の導体ピラーが対向するように配置し、第1及び第2の基板に、圧力をかけながら、超音波振動をかけることで、導体ピラーが絶縁膜を突き破り、導体ピラーが導電パターンに融着する。
これにより、基板に熱による損傷がなく、電気的接続した接合体を形成することができる。
図1A〜Dは、本発明の一実施形態にかかる接合体の製造方法を示す図である。
図1Aに示すように、第1の基板1の電極3上に、導体ピラー5を形成する。
図1Bに示すように、導体パターン4を含む第2の基板2上に、絶縁膜6を形成する。
図1Cに示すように、第2の基板2の導電パターン4に、第1の基板1の導体ピラー5が対向するように配置し、第1の基板1及び第2の基板2に、圧力をかけながら、超音波振動をかけることで、図1(E)に示すような、接合体10を形成することができる。
第1の基板及び第2の基板は、同一でもよく、異なっていてもよい。第1及び第2の基板としては、例えば、ガラス基板、シリコンウェハー、セラミック基板等の可撓性を有さないリジット基材、及びプラスチック樹脂からなるフィルム等の可撓性を有するフレキシブル基材が挙げられる。
プラスチック樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)及びポリエーテルイミド(PEI)等が挙げられる。
第1及び第2の基板は、単層であってもよく、積層体であってもよい。形成する層としては、酸化膜、窒化膜等の絶縁膜、半導体膜、導電膜、硬化性樹脂を含む平坦化層、バリア層等が挙げられる。これらを、単独でも用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
また、基板が透明性を有する場合、可視光領域における透過率は80%以上であることが好ましい。ここで、透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
第1の基板は電極を含む。電極は、基板上に形成されていればよい。電極は、通常、基板上にパターン状に形成される。パターンとしては、例えば、ライン形状や電極パッドに用いられるパッド形状等が挙げられる。
電極上の所望の位置に、導体ピラーが形成されるが、電極には、導体ピラーが形成されていない部分があってもよい。
電極の材料としては、所望の導電性を有していれば特に限定されず、例えば、Ta、Ti、Al、Zr、Cr、Nb、Hf、Mo、Au、Ag、Pt、Cu、Mo−Ta合金、Ag合金、Cu合金、Al合金等の金属や、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)等の導電性無機材料、ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)、の導電性有機材料を用いることができる。電極は、透明電極であってもよい。
また、電極には、金属材料、カーボンナノチューブ、グラフェン等の導電性材料等を含んでもよい。これにより、電極の印刷が可能となる。
金属材料としては、金属マイクロ粒子、金属ナノ粒子、金属ナノワイヤー、及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。金属ナノ粒子及び金属ナノワイヤーが好ましい。
金属材料の金属は、銀、銅、水銀、スズ、インジウム、ニッケル、パラジウム、白金及び金等が挙げられる。また、これらの合金でもよい。金、銀、銅及びそれらの合金が好ましく、銀、銅及びこれらの合金が特に好ましい。これらは、1種単独でも用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
金属ナノ粒子は、平均直径100nm以下が好ましく、3〜50nmがより好ましく、5〜45nmがさらに好ましい。
金属ナノワイヤーは、平均直径50nm以下が好ましく、3〜30nmがより好ましく、5〜28nmがさらに好ましい。また、金属ナノワイヤーの平均長さは、100μm以下が好ましく、5〜50μmがより好ましく、8〜30μmがさらに好ましい。
カーボンナノチューブは、厚さ数原子層のグラファイト状炭素原子面(グラフェンシート)が筒形に巻かれた形状からなる炭素系繊維材料であり、単層ナノチューブ(SWNT)、多層ナノチューブ(MWNT)等が挙げられる。単層カーボンナノチューブは、グラフェンシートの構造の違いからカイラル(らせん)型、ジグザグ型、アームチェア型等が挙げられる。これらは、1種単独でも用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
カーボンナノチューブは、アスペクト比が大きい、即ち細くて長い単層ナノチューブを用いることが好ましい。例えば、アスペクト比が10以上、好ましくは10以上のカーボンナノチューブが挙げられる。
カーボンナノチューブの平均長さは、通常1μm以上、好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上であり、平均長さの上限は特に限定されないが、例えば10mm程度である。外径としてはnmオーダーの極めて微小なカーボンナノチューブが知られている。カーボンナノチューブが有機化合物によって表面処理されていることが好ましく、具体的には、界面活性剤を使用して分散性を向上させることが好ましい。
上記の直径、長さ、長径、厚さ等については、例えば、透過型電子顕微鏡を用いて、100個以上の導電性材料の直径、長さ、長径、厚さ等を測定して、それらを平均して求めることができる。特に、粒子径の場合、例えば、粒子の投影面積円相当径を測定し、その平均を算出することができる。
導電性材料は、1種単独でも用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
電極の厚みとしては、所望の導電性を有することができれば特に限定されないが、30nm以上50μm以下が好ましく、50nm以上40μm以下がより好ましく、100nm以上40μm以下が特に好ましい。
上記範囲内の場合、電極を良好に形成でき、良好な導電性を示しやすい。
厚みとは、一般的な測定方法によって得られる厚みをいう。厚みの測定方法としては、例えば、触針で表面をなぞり凹凸を検出することによって厚みを算出する触針式の方法や、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)等による観察像を測定する方法、分光反射スペクトルに基づいて厚みを算出する光学式の方法等が挙げられる。尚、対象となる構成の複数箇所における厚み測定結果の平均値を用いてもよい。
電極の表面の濡れ性については、所望の導体ピラーを形成することができれば特に限定されない。電極の表面の濡れ性としては、例えば、電極の表面と水との接触角が、25℃において、30°以上95°以下であることが好ましく、40°以上90°以下がより好ましく、40°以上80°以下が特に好ましい。
上記範囲内である場合、導通不良なしに、良好な導体ピラーを形成しやすくなる。
接触角は、例えば、測定対象上に1マイクロリットルの液体を滴下し、滴下した液滴の形状を側面より観測し、液滴と測定対象とのなす角を計測することにより測定することができる。接触角は、例えば、井元製作所製接触角測定装置、接触角計DM−901(協和界面科学製)を用いて測定することができる。
電極の形成方法としては、一般的な電極の形成方法と同様とすることができる。具体的には、基板上に、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法等のPVD法、CVD法等で行うことができる。全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いて所定のパターンにエッチングしてもよく、所定のパターンで開孔を持つメタルマスクを固定して、形成してもよい。
また、上述の金属材料、カーボンナノチューブ、グラフェン等を含む導電性ペーストを用いた印刷方法により形成してもよい。印刷法としては、例えば、インクジェット法、ディスペンサ法、スクリーン印刷法、グラビアオフセット印刷法、反転オフセット印刷法等を挙げることができる。また、導電性ペーストには、例えば後述する導体組成物インクで用いる溶剤、任意の成分等を適宜選択して用いてもよい。
導体ピラーは、導電性材料を含むことが好ましい。導電性材料は、上記電極で挙げた導電性材料と同様のものが挙げられる。1種単独でも用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
導体ピラーは、複数形成されていてもよい。
導体ピラーは、さらに、撥液剤含むことが好ましく、撥液性を有することが好ましい。これにより、ヴィアポストとして良好に機能しやすくなる。
撥液剤としては、例えば、フッ素含有チオール化合物、フッ素含有ジスルフィド化合物等のフッ素含有化合物が挙げられる。自己組織化単分子膜を形成し、特に導電性材料として金属粒子を用いた場合に、導電性と撥液性を両立できることから、フッ素含有チオール化合物が好ましい。
フッ素含有チオール化合物としては、芳香環を有するフッ素含有チオール化合物、フッ化部を持つアルカンチオール等が挙げられる。これらの中でも、金属粒子の表面修飾性から、芳香環(好ましくは、ベンゼン環)を有する炭素数6〜20のフッ素含有チオールからなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物が好ましい。
芳香環を有する炭素数6〜20のフッ素含有チオールとしては、具体的には、トリフルオロメチルベンゼンチオール(例えば、4−トリフルオロメチルベンゼンチオール、3−トリフルオロメチルベンゼンチオール)、ペンタフルオロベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メルカプト安息香酸メチルエステル、3,5−ビストリフルオロメチルベンゼンチオール、4−フルオロベンゼンチオール及び11−(2,3,4,5,6−ペンタフルオロベン
ジルオキシ)−1−ウンデカンチオール等が挙げられる。これらの中でも、撥液性の観点からトリフルオロメチルベンゼンチオール、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオールが特に好ましい。
フッ素含有ジスルフィド化合物としては、芳香環を有するフッ素含有ジスルフィド化合物、フッ化部を持つ炭素鎖を有するジスルフィド化合物等が挙げられる。
芳香環を有するフッ素含有ジスルフィド化合物としては、具体的には、上述のフッ素含有チオール化合物が二量化した化合物が挙げられ、撥液性の観点から、トリフルオロメチルベンゼンチオール又は2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオールが二量化した化合物が特に好ましい。
導電性材料の含有量は、導体ピラー全量に対して、25質量%以上99質量%以下が好ましく、30質量%以上99質量%以下がより好ましい。
撥液剤の含有量は、導体ピラー全量に対して、2質量%以下が好ましく、1.8質量%以下がより好ましい。
上記範囲内であることにより、導電性と撥液性を両立しやすくなる。
また、導体ピラーは、重合性モノマー、及びその重合体を含んでもよい。
重合性モノマーとしては、エステル系モノマー、アクリレートモノマー等が挙げられる。
エステル系モノマーとしては、フェノキシポリエチレングリコール(好ましくはジエチレングリコール)アクリレート、ノナンジオールアクリレート等が挙げられる。
アクリレートモノマーとしては、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等が挙げられる。
1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
重合性モノマー及びその重合体を含む場合、その含有量は、導体ピラー全量に対して、10質量%以下が好ましく、8質量%以下が好ましい。
導体ピラーは、分散剤等の任意成分、後述の導体組成物インクの溶剤を含んでもよい。
導体ピラーは、例えば、90質量%以上、95質量%以上、98質量%以上、99質量%以上、100質量%が、導電性材料からなってもよい。
また、導体ピラーは、例えば、90質量%以上、95質量%以上、98質量%以上、99質量%以上、100質量%が、導電性材料及び撥液剤、又は導電性材料、撥液剤、重合性モノマー及び重合性モノマーの重合体からなってもよい。
導体ピラーの表面エネルギーは、20mN/m超80mN/m以下であることが好ましい。23mN/m以上50mN/m以下がより好ましく、23mN/m以上40mN/m以下がさらに好ましく、23mN/m以上38mN/m以下が特に好ましい。
20mN/m以下の場合、撥液剤の量が多くなり、導体組成物インク中の導電性材料が凝集し、インク状態を保持できなくなるおそれがある。80mN/mを超える場合、撥液性が低下し、絶縁膜を開孔することができなくなるおそれがある。
表面エネルギー及び導電性の観点から、導体ピラーの表面に、導電性材料、又は導電性材料及び撥液剤が露出していることが好ましい。
表面エネルギーを調整する手段としては、撥液剤の種類や配合量を調整すること等が挙げられる。
表面エネルギーは、例えば各溶剤にて測定した接触角の値から、北崎、畑の拡張Fowkes式に基づく幾何学平均法による解析(北崎寧昭、畑敏雄ら、日本接着協会誌、第8巻(3)131−141頁(1972年))で求めることができる。
導体ピラーの撥液性としては、導体ピラーが絶縁膜に侵入する場合に、絶縁膜を弾き、導体ピラーがヴィアポストとして機能することができれば特に限定されない。導体ピラーの表面と水との接触角としては、80°以上であることが好ましく、90°以上120°以下がより好ましい。80°未満の場合、導体ピラーの維持が困難となるおそれがある。
「導体ピラーが撥液性を有する」とは、導体ピラーの表面と水との接触角が、第2の基板上の絶縁膜の表面と水との接触角よりも大きいことをいう。
具体的には、導体ピラーの表面と水との接触角と、絶縁膜の表面と水との接触角との差が、5°以上であることが好ましく、より好ましくは20°以上である。両者の接触角の差が5°未満の場合、導体ピラーが、絶縁膜を弾くことが困難となるおそれがある。
また、上記接触角の差の上限値としては、導体ピラーの材料、絶縁膜の材料等に応じて適宜決定され、特に限定されないが、例えば、100°である。
導体ピラーは、例えば導体組成物インクを電極上に、塗布し、形成する。導体組成物インクは、パターン状に塗布することが好ましい。
「導体組成物インクをパターン状に塗布する」とは、電極上に所定の平面視形状を有するように導体組成物インクを塗布することをいい、電極が形成された電極上の全面に導体組成物インクを塗布する場合を含まないことをいう。
導体組成物インクは、導電性材料及び溶剤を含むことが好ましい。導体インクは、さらに撥液剤を含むことが好ましい。また、導体組成物インクは、さらに重合性モノマーを含んでもよい。
導電性材料、撥液剤、及び重合性モノマーは、導体ピラーで挙げた導電性材料、撥液剤、及び重合性モノマーと同様のものが挙げられる。
導体組成物インク中、導電性材料が、溶剤中に分散したナノコロイドであってもよい。
溶剤は、導電性材料及び撥液剤を分散又は溶解させるものであれば、特に限定されない。
溶剤としては、水、アルコール系溶剤(モノアルコール系溶剤、ジオール系溶剤、多価アルコール系溶剤等)、炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、グライム系溶剤、ハロゲン系溶剤等が挙げられる。これらの溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、印刷性の観点から、アルコール系溶剤が好ましい。アルコール系溶剤としては、イソプロピルアルコール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデカノール、シクロヘキサノール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、1,3−プロパンジオールが挙げられる。
ケトン系溶剤としては、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。
溶剤の表面張力は、25℃において20mN/m以上65mN/m以下であることが好ましい。溶剤の表面張力が上記範囲内であれば、導体組成物インクを下地に十分に付着させることができる。
表面張力は、ペンダントドロップ法により測定できる。
表面張力が25℃において20mN/m以上65mN/m以下のアルコール系溶剤としては、エチレングリコール、グリセリン、1,3−プロパンジオール等が挙げられる。これらの中でも、1,3−プロパンジオールが特に好ましい。
導電性材料の含有量は、導体組成物インク全量に対して、15質量%以上80質量%以下が好ましく、20質量%以上70質量%以下がより好ましい。上記範囲内であれば、より効率よく導体ピラーが形成できる。
撥液剤を含む場合、撥液剤の含有量は、導体組成物インク全量に対して、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。上記範囲内であれば、導電性材料を良好に分散させることができる。
また、撥液剤を含む場合、撥液剤の含有量は、導体ピラーの撥液性の観点から、0.1質量%以上が好ましい。
重合性モノマーを含む場合、重合性モノマーの含有量は、導体組成物インク全量に対して、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
また、重合性モノマーを含む場合、重合性モノマーの含有量は、0.1質量%以上が好ましい。
溶剤の含有量は、導体組成物インク全量に対して、20質量%以上85質量%以下が好ましく、40質量%以上80質量%以下がより好ましい。溶剤の含有量が上記範囲内であれば、導体組成物インクを適正に塗布できる。
導体組成物インクは、例えば、90質量%以上、95質量%以上、98質量%以上、99質量%以上、100質量%が、導電性材料及び溶剤からなってもよい。
また、導体組成物インクは、例えば、90質量%以上、95質量%以上、98質量%以上、99質量%以上、100質量%が、導電性材料、撥液剤及び溶剤、又は導電性材料、撥液剤、重合性モノマー及び溶剤からなってもよい。
導体組成物インクは、分散剤等の任意の成分を含んでいてもよい。
任意成分は、導体組成物インク全量に対して、10質量%以下であることが好ましい。
導体組成物インクの塗布方法としては、特に限定されず、例えば、インクジェット法、ディスペンサ法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、反転オフセット印刷法、凸版印刷法等が挙げられる。中でもインクジェット法、ディスペンサ法、スクリーン印刷法を用いることが好ましい。
導体組成物インクを、塗布後、焼成してもよい。
焼成方法としては、塗布した導体組成物インクに含まれる溶剤を除去し、電気的接続を可能にすることができれば特に限定されず、一般的な焼成方法を用いることができる。具体的には、ホットプレート、光焼成等を用いて焼成することができる。
焼成温度及び焼成時間については、導体組成物インクに含まれる溶剤、撥液剤等の種類に応じて適宜調整される。
焼成温度としては、特に限定されないが、100℃以上220℃以下が好ましく、110℃以上180℃以下がより好ましい。
220℃を超える場合、導電性材料が劣化して所望の導電性を示すことが困難となるおそれがある。また、100℃未満の場合、導体ピラーでの溶剤の残存量が多くなり、貼り合わせる際に、絶縁膜に不純物が混入するおそれがある。
焼成時間としては、導体組成物インクに含まれる溶剤を除去し、導体化することが可能な時間であれば特に限定されないが、1分間以上60分間以下であることが好ましく、3分間以上30分間以下がより好ましく、5分間以上20分間以下が特に好ましい。
1分間未満の場合、導体ピラーでの溶剤の残存量が多くなり所望の導電性を示すことが困難となるおそれがある。60分間を超える場合、撥液剤が劣化して所望の撥液性を示すことが困難となるおそれがある。また、生産性が低下するおそれがある。
図2A及びBは、導体組成物インクの塗布位置について説明する説明図である。
図2Aに示すように、電極上にのみ導体組成物インクを塗布し、付着物5Aを形成してもよく、図2Bに示すように電極上及びその近傍に導体組成物インクを塗布し、付着物5Aを形成してもよい。この場合、導体組成物インクは、通常、電極上に塗布され、かつ上記電極に隣接する他の電極3aと導通しないように塗布される。
電極の表面の濡れ性及び導体組成物インクの物性を調整し、導体ピラーの形状を調整しやすくし、導体組成物インクを電極上にのみ塗布することが好ましい。
導体ピラーの平面視形状としては、ヴィアポストとして機能できれば特に限定されず、例えば、円形状、楕円形状、四角形状、多角形状等が挙げられる。中でも、導体ピラーの平面視形状が、円形状、楕円形状が好ましい。
図3A〜Cは、本発明の一実施形態にかかる方法における導体ピラーの縦断面形状についての説明図である。
導体ピラーの縦断面形状とは、基板に対して垂直方向の導体ピラーの断面形状をいう。
導体ピラー3の縦断面形状としては、図3Aに示すような半円形状、図3Bに示すような半楕円形状、図示はしないが台形状、四角形状等が挙げられる。また、これらの形状は中央に平坦部又は窪みを有していてもよい。尚、図3Cにおいては、半楕円形状の中央に平坦部を有する形状を示している。
導体ピラーの大きさとしては、導体ピラーを介して電極及び導電パターンを導通させることが可能なヴィアポストを形成することができれば特に限定されず、例えば、1μm以上5000μm以下が好ましく、5μm以上1000μm以下がより好ましく、10μm以上100μm以下が特に好ましい。
5000μmを超える場合には、製造される接合体の高精細化、高集積化が困難となるおそれがある。また、1μm未満の場合には、導体ピラーと導電パターンとを良好に導通させることが困難となるおそれがある。
「導体ピラーの大きさ」とは、導体ピラーの平面視形状の大きさをいい、例えば、平面視形状が円形状の場合は直径をいい、平面視形状が四角形状の場合は、一辺の幅をいう。また、平面視形状が長方形、楕円形等の短辺及び長辺を有する形状の場合は短辺の幅をいう。また、平面視形状が多角形状の場合は、内接円の直径をいう。
具体的に導体ピラーの大きさとは、図4においてuで示される距離をいう。図4は、導体ピラー5及び電極3を示す図である。
導体ピラーの高さとしては、導電パターンと導通させることができれば特に限定されないが、100nm以上100μm以下であることが好ましく、1μm以上60μm以下がより好ましい。
100μmを超える場合には、製造される接合体の導電パターン側表面の平坦性を良好とすることが困難となるおそれがある。100nm未満の場合には、導体ピラーが所望の導電性を示すことが困難となるおそれがある。
「導体ピラーの高さ」とは、導体ピラーの縦断面形状において基材と垂直方向の距離が最大となる部分の値をいう。
導体ピラーのアスペクト比(高さ/大きさ)としては、ヴィアポストを形成することができれば、特に限定されないが、0.001以上1以下であることが好ましく、0.01以上0.8以下がより好ましく、0.03以上0.8以下が特に好ましい。
1を超える場合、導体ピラー自体を形成することが困難となるおそれがあり、導体ピラーに破損等を生じやすくなるおそれがある。0.001未満の場合、導体ピラーが十分な導電性、撥液性を示すことが困難となるおそれがある。
導体ピラーの形成後、導体ピラーに親水化処理を行なってもよい。親水化処理としては、導体ピラーの導電性の低下を抑制することができ、導体ピラーの表面と水との接触角を小さくすることができれば特に限定されない。例えば、水素プラズマを用いた親水化処理等が挙げられる。
導電パターンの材料、物性、形成方法等は、上述の電極と同様のものが挙げられる。
導電パターンの厚みについては、導体ピラー及び電極との間での導通を得ることができれば特に限定されない。具体的には、30nm以上50μm以下が好ましく、50nm以上40μm以下がより好ましく、200nm以上20μm以下が特に好ましい。
上述の電極の厚みと同様に測定できる。
絶縁膜は、樹脂組成物の粘着体とし、導電パターン上に貼り、形成してもよく、樹脂組成物を塗布し、熱硬化、光硬化等の硬化をすることで形成してもよい。
絶縁膜は、1層でもよく、複数の膜から形成されてもよい。
樹脂組成物の粘着体は、市販の支持体フィルムの無い両面テープや市販の接着材が好ましい。樹脂組成物の粘着体としては、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられる。
絶縁膜の材料としては、例えば、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、カルド系樹脂、ビニル系樹脂、イミド系樹脂、ノボラック系樹脂等の有機材料等が挙げられる。これらを、単独でも用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
絶縁膜は、アクリル系粘着剤、エポキシ系樹脂、イミド系樹脂等が好ましい。
絶縁膜の厚みは、接合体の用途に応じて適宜選択することができるが90nm以上90μm以下であることが好ましく、900nm以上54μm以下がより好ましい。
90μmを超える場合、導体ピラーをヴィアポストとして機能させることが困難となるおそれがある。90nm未満である場合、十分な保護性を示すことが困難となるおそれがある。
絶縁膜の厚みは、上述の導体ピラーの高さの60〜100%であることが好ましく、70〜95%がより好ましい。
樹脂組成物は、樹脂を含有することが好ましい。必要に応じて重合開始剤等その他の成分を含有してもよい。樹脂は、ポリマー等が挙げられる。モノマー、オリゴマーでもよい。単独でも用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
樹脂としては、例えば、アクリレート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂等の電離放射線硬化性樹脂、アクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、フッ素系樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。中でも、絶縁性をより良好なものとすることができるため、熱硬化性樹脂であることが好ましい。
電離放射線とは、光硬化に用いられ、分子を重合させて硬化させ得るエネルギーを有する電磁波又は荷電粒子を意味する。例えば、すべての紫外線(UV−A、UV−B、UV−C)、可視光線、ガンマー線、X線、電子線等が挙げられる。
フッ素系樹脂としては、フッ素が添加されたポリイミド、フッ素が添加されたポリパラキシレン、ポリスチレン、サイトップ(登録商標)、テフロン(登録商標)、テフロン(登録商標)AF、フルオロポリアリールエーテル、サイトップ(旭硝子社製)等が挙げられる。
樹脂組成物は、溶剤を含有してもよい。
樹脂組成物に含有される溶剤としては、導体ピラーの撥液性、絶縁膜が形成される下地の濡れ性、粘度等に応じて適宜選択することができ、一般的な樹脂組成物に用いられるものと同様とすることができる。
また、樹脂がフッ素系樹脂である場合、通常、フッ素系溶剤を用いることが好ましい。
樹脂組成物は、さらに必要に応じて、重合開始剤、光増感剤、酸化防止剤、重合禁止剤、架橋剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、粘度調整剤、密着性向上剤等を含有することもできる。
樹脂組成物の粘度は、所定の塗布性を有すれば特に限定されない。
具体的な樹脂組成物の粘度としては、25℃において、1.0mPa・s以上50000mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上40000mPa・s以下がより好ましく、20mPa・s以上30000mPa・s以下が特に好ましい。
1.0mPa・s未満の場合、樹脂組成物の塗膜を形成することが困難となるおそれがある。50000mPa・sを超える場合、表面の濡れ性の差の効果を得ることが困難になるおそれがある。
粘度の測定方法については、粘度を精度良く測定できる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、レオメーター、B型粘度計、キャピラリー式粘度計等の粘度測定装置を用いる方法が挙げられる。また、粘度の測定方法としては、デジタル粘度計(東機産業株式会社 TV−35)を用いてもよい。
樹脂組成物の表面張力としては、所定の塗布性を有すれば特に限定されない。
具体的な樹脂組成物の表面張力としては、25℃において、5mN/m以上70mN/m以下が好ましく、10mN/m以上50mN/m以下がより好ましい。
5mN/m未満の場合、接合の際、導体ピラーを弾きにくくなる傾向があり、70mN/mを超える場合は、絶縁膜を形成することが困難となる可能性があるからである。
表面張力の測定方法については、表面張力を精度良く測定できる方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、Wilhelmy法(プレート法)、懸滴法(ペンダント・ドロップ法)、Young−Laplace法、du Nouy法等が挙げられる。
また、表面張力の測定には、例えば高精度表面張力計(協和界面科学社 DY−700)を用いることができる。
塗布方法としては、所望の厚みを有する絶縁膜を形成することができれば特に限定されず、一般的な塗布法を用いることができる。
具体的には、スリットコート法、スピンコート法、スクリーン印刷法、ダイコート法、ロールコート法、バーコート法、LB法、ディップコート法、スプレーコート法、ブレードコート法、及びキャスト法等が挙げられる。
中でも、絶縁膜の平坦性を良好にできるため、スクリーン印刷法、及びスリットコート法が好ましい。
第2の基板の導電パターンに、絶縁膜を介して、第1の基板の導体ピラーが対向するように配置する。第1の基板の導体ピラーを、絶縁膜に接触させ、絶縁膜を介して第1の基板と第2の基板を固着させることが好ましい。
固着において、絶縁膜が粘着体でない場合、第1の基板の導体ピラーと絶縁膜の接触後、使用する絶縁膜に適した硬化方法にて硬化させることが好ましい。例えば、熱硬化樹脂であれば加熱し、光硬化樹脂であれば電離放射線を照射させる。
対向について、第1の基板から垂直方向に、導体ピラーを、導電パターンに投影した場合、導体ピラーの投影の100%が導電パターン内にあることが好ましい。導体ピラーの投影の90%又は80%が、導電パターン内にあってもよい。
上記配置後、第1及び第2の基板に、圧力をかけながら、超音波振動をかける。超音波振動は、導体ピラーと絶縁膜とが接触し、固着した部分にかけることが好ましい。
圧力は、0.01〜0.7MPaが好ましく、0.1〜0.6MPaがより好ましい。
超音波振動は、第1の基板及び第2の基板両方にかけてもよく、第1の基板及び第2の基板いずれか一方のみにかけてもよい。超音波振動は、20〜50kHzが好ましく、20〜40kHzがより好ましい。
超音波の印加時間は、0.5〜30秒間が好ましく、1〜15秒間がより好ましい。
第1及び第2の基板に、圧力をかけながら、超音波振動をかけることで、導体ピラーが絶縁膜を突き破り(貫通し)、導体ピラーを導電パターンに融着することができる。
導体ピラーが、絶縁膜を開孔しながら、突き破ることが好ましい。
導体ピラーと導電パターンの融着は、導体ピラーの先端部が溶け、導電パターンに融着することが好ましい。
これにより、フォトリソグラフィ法等を用いる従来の方法に比べて、より簡便な方法でヴィアポストを有する絶縁膜を形成することができる。
本発明の方法により製造される接合体は、ヴィアポストを介して2つの電極が導通する積層構造を有するデバイスに適用でき、積層回路、フレキシブルプリント基板、配線基板及びタッチパネルモジュール等に利用できる。
また、半導体素子、タッチパネルセンサ、RF−ID(Radio Frequency Identification)、有機エレクトロルミネッセンス(EL)デバイス等に適用できる。半導体素子は、温度センサーや圧力センサー等に用いることもできる。
また、液晶ディスプレイ、自動車、ロボット、テレビ、カーナビゲーション、携帯電話、ゲーム機、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、プリンタ、発光ダイオード(LED)照明、ウェアラブルデバイス等の電子機器、液晶表示装置、電気泳動表示装置、有機EL表示装置等の表示装置に使用できる。
製造例1
銀ナノコロイド(平均粒子径:40nm)、エステル系モノマーNKエステルAMP−20GY(新中村化学工業株式会社製)、2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール及び溶剤(水とエチレングリコールと1,3−プロパンジオールとグリセリンの質量比1:1:1:1の混合溶剤)を、質量比46.7:3.0:0.8:49.5の割合で混ぜ、導体組成物インクを製造した。
製造例2
固形分濃度が0.5質量%となるように、平均直径25nmで平均長さ10μmの銀ナノワイヤー(アルドリッチ社製)をイソプロピルアルコールに分散させ、銀ナノワイヤー分散液を製造した。
実施例1
2つのガラス基板(Corning社製のEagle XG、大きさ:40mm×40mm、厚み:0.7mm)を用意した。
第1のガラス基板の表面に所定のパターンで開孔を持つメタルマスクを固定し、スパッタ法でITOの薄膜(厚み150nm)を成膜し、電極を形成した。
ITOパターンの、所望の箇所に、スクリーン印刷法により、製造例1で得られた導体組成物インクを印刷し、160℃15分間焼成することで、高さ52μmの導体ピラーを形成した。
第2のガラス基板の表面に所定のパターンで開孔を持つメタルマスクを固定し、真空蒸着法で銅の薄膜(300nm)を成膜し、導電パターンを形成した。
さらにこの導電パターン上に、アクリル系粘着剤からなる基材レス両面テープGA5905(日東電工株式会社製、厚み50μm)を第1のガラス基板と固定させる部位に貼付した。
第1のガラス基板上の導体ピラーが、第2のガラス基板上の導電パターンに、アクリル系粘着剤を介して対向するように、第1のガラス基板上の導体ピラーと、第2のガラス基板上のポリイミド層とを接触させ、固着させた。
固着させた第1及び第2の基板を、超音波小型金属接合機G436D(精電舎電子工業株式会社製)
内に配置した。
以下の条件で、固着部位に超音波振動をかけながら、基板を加圧し、接合体を得た。
超音波振動周波数:28.50kHz
超音波印加時間:10s
圧力:0.5Mpa
得られた接合体の導通を確認したところ、導通したことが確認できた。
実施例2
真空蒸着法による銅の薄膜の形成に代えて、製造例2で得られた銀ナノワイヤー分散液をディスペンサで塗布、乾燥して、導電パターン(厚み50nm)を形成し、超音波印加時間を3sに、圧力を0.15Mpaに変更した以外、実施例1と同様に、接合体を製造し、評価した。結果、導通したことが確認できた。
比較例1
超音波振動を行わなかった以外、実施例1と同様に、接合体を製造し、評価した。その結果、導通が得られず、第1の基板の導体ピラーと、第2の基板の導電パターンとの接合はできなかった。
本発明の方法により製造される接合体は、積層回路、フレキシブルプリント基板、配線基板及びタッチパネルモジュール等に利用できる。
1 第1の基板
2 第2の基板
3 電極
3a 隣接する他の電極
4 導体パターン
5 導体ピラー
5A 付着物
6 絶縁膜
10 接合体

Claims (12)

  1. 第1の基板の電極上に導体ピラーを形成し、導電パターンを含む第2の基板上に、絶縁膜を形成し、前記第2の基板の導電パターンに、前記第1の基板の導体ピラーが対向するように配置し、
    前記第1及び第2の基板に、圧力をかけながら、超音波振動をかけることで、前記導体ピラーが前記絶縁膜を貫通し、前記導体ピラーが前記導電パターンに融着する接合体の製造方法。
  2. 前記導体ピラーがフッ素含有化合物を含有する請求項1に記載の接合体の製造方法。
  3. 前記電極が透明電極である請求項1又は2に記載の接合体の製造方法。
  4. 前記電極が、酸化インジウムスズ及び銀ナノワイヤーからなる群から選択される1以上を含む請求項1〜3のいずれかに記載の接合体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法で接合体を製造し、前記接合体を用いて、積層回路を製造する、積層回路の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法で接合体を製造し、前記接合体を用いて、フレキシブルプリント基板を製造する、フレキシブルプリント基板の製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法で接合体を製造し、前記接合体を用いて、配線基板を製造する、配線基板の製造方法。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法で接合体を製造し、前記接合体を用いて、タッチパネルモジュールを製造する、タッチパネルモジュールの製造方法。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法で接合体を製造し、前記接合体を用いて、電子機器を製造する、電子機器の製造方法。
  10. 前記電子機器が、液晶ディスプレイ、自動車、ロボット、テレビ、カーナビゲーション、携帯電話、ゲーム機、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ、プリンタ、発光ダイオード照明又はウェアラブルデバイスである請求項9に記載の電子機器の製造方法。
  11. 請求項1〜4のいずれかに記載の方法で接合体を製造し、前記接合体を用いて、表示装置を製造する、表示装置の製造方法。
  12. 前記表示装置が、液晶表示装置、電気泳動表示装置又は有機EL表示装置である、請求項11に記載の表示装置の製造方法。
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