JP2017162391A - 画像処理方法及び画像処理プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】結像光学系を有する高分解能の電子顕微鏡により取得した画像データにおいても、輪郭抽出や領域分割が可能となる画像処理方法を提供する。【解決手段】一実施形態に係る画像処理方法は、まず、検索ラインの始点として入力画像データ上の1点を外部入力により指定する。次に、前記検索ラインの終点として前記入力画像データ上の前記始点とは異なる1点を外部入力により指定する。次に、前記検索ライン上の階調値の累積和を算出して前記検索ラインの累積ラインプロファイルを作成する。次に、前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルに基づいて前記検索ライン上におけるエッジの位置を算出する。【選択図】図3
Description
本発明の実施形態は、画像処理方法及び画像処理プログラムに関する。
収差補正技術の進展と相まって、結像光学系を有する透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)や走査透過型電子顕微鏡(STEM:Scanning Transmission Electron Microscope)が半導体集積回路の観察をする装置として活用されている。これらの装置で観測される画像データには、様々な要因によりノイズが混入する。したがって、これらの装置で観測される画像データから、物体の境界位置を検出する処理や形状パラメータを数値化する処理の前処理として、ノイズの発生要因に応じたノイズ除去処理やノイズ低減処理が必要となる。
しかしながら、これらのノイズの中には、2次元空間上にランダムに発生するものでありながら、一般には明部又は暗部が数ピクセルにわたる広がりを持ち、かつ、撮影条件により2次元空間上の分布が決まっているものが存在する。このため、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)等により取得した画像データの前処理として一般的に行われるメディアンフィルタや時間平均等のフィルタ処理により除去することが困難である。
そこで、本発明の実施形態は、結像光学系を有する高分解能の電子顕微鏡により取得したノイズが混入している画像データにおいても、輪郭抽出や領域分割が可能となる画像処理方法を提供する。
一実施形態に係る画像処理方法は、まず、検索ラインの始点として入力画像データ上の1点を外部入力により指定する。次に、前記検索ラインの終点として前記入力画像データ上の前記始点とは異なる1点を外部入力により指定する。次に、前記検索ライン上の階調値の累積和を算出して前記検索ラインの累積ラインプロファイルを作成する。次に、前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルに基づいて前記検索ライン上におけるエッジの位置を算出する。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。
(第1実施形態)
本実施形態に係る画像処理方法は、入力画像データ上で選択された検索ラインにおける階調値の累積値を求め、この累積値の勾配の変化する点を算出することにより、検索ライン上におけるエッジの位置を抽出し、物体の輪郭の抽出を可能とするものである。より詳しく、以下に説明する。
本実施形態に係る画像処理方法は、入力画像データ上で選択された検索ラインにおける階調値の累積値を求め、この累積値の勾配の変化する点を算出することにより、検索ライン上におけるエッジの位置を抽出し、物体の輪郭の抽出を可能とするものである。より詳しく、以下に説明する。
図1は、本実施形態に係る画像処理システムの概略を示すブロック図である。画像処理システムは、画像処理装置1と、撮像装置2とを備えて構成される。画像処理装置1は、撮像装置2から図示しない入力I/F(Interface)を通じて入力画像データが入力され、エッジデータを算出する。この画像処理装置1は、データ格納部10と、画像処理部20とを備えて構成される。撮像装置2は、TEMやSTEMといった撮像装置を備えて構成され、入力画像データを画像処理装置1へと出力する。また、入力画像データだけではなく、種々のパラメータ等を入力画像データとともに出力してもよい。
データ格納部10は、画像処理装置1の入出力データや、画像処理中に必要なデータを格納する。このデータ格納部10は、入力画像データ格納部12と、エッジデータ格納部14とを備えて構成される。データ格納部10には、HDDや半導体メモリなどの記憶装置を用いる。画像処理部20は画像処理装置1のマイクロプロセッサ上でソフトウェアモジュールを実行させることで実現する。
入力画像データ格納部12は、撮像装置2が出力した画像データを入力画像データとして格納する。エッジデータ格納部14は、画像処理部20により入力画像データから抽出されたエッジデータを格納する。これらの格納部は、必要な時間、記憶可能なものであればどのようなものでもよく、揮発性のメモリや不揮発性のメモリにより構成される。
図2は、本実施形態に係る画像処理方法の入力画像3の一例を示す図である。この図2では、入力画像3は、物体40内に物体42が存在している様子を示している。物体42と物体40は、異なる物性を有するため、物体40は、暗い領域として撮像され、物体42は、物体40に比較すると明るい領域として撮像される。この入力画像3のような画像が撮像装置2により撮影され、画像処理装置1の入力画像データ格納部12へと入力される。画像処理部20により物体42と物体40との境界であるエッジデータ50が抽出され、エッジデータ格納部14にこのエッジデータが格納される。
図1に戻り、画像処理部20は、入力画像データ格納部12に格納されている入力画像データからエッジデータを抽出する。この画像処理部20は、検索始点指定部22と、検索終点指定部24と、累積ラインプロファイル作成部26と、エッジ位置算出部28とを備えて構成される。
検索始点指定部22は、検索ラインの始点として入力画像データ上の1点を外部入力により指定する。検索ラインとは、エッジを求めるための線分であり、入力画像3において異なる物性を有する領域間を越えるように設定される線分である。この始点は、外部入力として、ユーザにより指定するようにしてもよいし、あらかじめ決められた手順で指定されるようにしてもよい。例えば、画像の中心あたりに物体があると仮定し、プログラムにより入力画像の中心が始点として指定されるようにしてもよい。ユーザによる外部入力は、図示しない入力I/Fを通じて行われる。
検索終点指定部24は、検索ラインの終点として入力画像データ上の始点とは異なる1点を外部入力により指定する。終点は、始点に対し、異なる物性を有する領域の境界を越えるように指定される。終点の指定も、始点の指定と同様に、外部入力としてユーザにより指定するようにしてもよいし、あらかじめ決められた手順で指定されるようにしてもよい。
累積ラインプロファイル作成部26は、入力画像3において検索ライン上にある画素の階調値に基づいて検索ラインの累積ラインプロファイルを作成する。ここで、累積ラインプロファイルとは、検索ラインの始点から終点に向かって所定の区間ごとに、検索ライン上の階調値の累積和を抽出したものである。
エッジ位置算出部28は、累積ラインプロファイルに基づいて検索ライン上のエッジの位置を算出する。そして、算出されたエッジの位置をエッジデータとして、エッジデータ格納部14へと格納する。具体的には、検索ラインの累積ラインプロファイルの折れ曲がり位置を算出することにより、この折れ曲がり位置をエッジの位置として算出する。
次に、本実施形態に係る画像処理方法について説明する。図3は、本実施形態に係る画像処理方法における処理フローを示すフローチャートである。また、図4は、入力画像データにおいて、検索ライン等を示す図である。
まず、図3に示すように撮像装置2により撮像された画像データは、画像処理装置1に入力画像データとして入力される(ステップS10)。この入力画像データは、入力画像データ格納部12へ格納される。例えば、図2の入力画像3のような画像が入力画像データとして入力される。
次に、検索始点指定部22は、検索ラインの始点を指定する(ステップS20)。例えば、始点として図4の始点Sを指定する。
次に、検索終点指定部24は、検索ラインの終点を指定する(ステップS30)。例えば、終点として図4の終点E1を指定する。この始点Sと終点E1を指定することにより、検索ラインL1が指定されることとなる。
次に、累積ラインプロファイル作成部26は、検索ラインL1の累積ラインプロファイルを作成する(ステップS40)。本実施形態におけるこの累積ラインプロファイル作成処理を具体的に以下に説明する。
図5(a)は、本実施形態に係る累積ラインプロファイル作成部26のブロック図である。この図5(a)に示すように、累積ラインプロファイル作成部26は、ラインプロファイル作成部260と、累積ラインプロファイル算出部270とを備えて構成される。また、図5(b)は、本実施形態に係る累積ラインプロファイル作成処理の処理フローを示すフローチャートである。
累積ラインプロファイル作成処理において、まず、ラインプロファイル作成部260は、検索ラインL1のラインプロファイルを作成する(ステップS400)。ここで、ラインプロファイルとは、入力画像3上で検索ラインL1が通過する画素の階調値を抽出したものである。図6は、図4の検索ラインL1のラインプロファイルを抽出したものである。横軸は、始点Sからの画素数を仮想的に示すインデクスであり、縦軸は、階調値である。また、点線は、エッジの位置を示すものである。
ラインプロファイルは、検索ラインL1上において始点から、画素の幅である1インデクスずつ移動した場所における画素の階調値を取得するようにしてもよいし、その画素の階調値と周囲の画素の階調値に基づいて平均値や重み付け平均値を算出するなどの処理をして補間したものでもよい。また、階調値は、1インデクスごとに抽出したものには限られず、サブピクセル単位で取得してもよい。
図5に戻り、次のステップの説明をする。累積ラインプロファイル算出部270は、検索ラインの累積ラインプロファイルを算出する(ステップS402)。本実施形態においては、ラインプロファイルが作成されているので、このラインプロファイルを利用して累積ラインプロファイルを算出する。
図6に示すラインプロファイルの階調値を、始点Sから終点E1へと向かって、所定の区間、例えば1画素(1インデクス)ごとに、累積和を求める。具体的には、始点Sにおいては、始点Sにおける画素の階調値が累積ラインプロファイルの値となり、検索ラインL1上に1インデクス移動した場所における累積ラインプロファイルの値は、この始点Sにおける累積ラインプロファイルの値と、1インデクス移動したラインプロファイルの階調値とを足し併せた値となる。さらに1インデクス移動した場所における累積ラインプロファイルの値は、上記の始点Sから1インデクス移動した累積ラインプロファイルの値に、始点Sから2インデクス移動した場所におけるラインプロファイルの値を足した値となる。
すなわち、始点のインデクスを0とし、インデクスiにおけるラインプロファイルの階調値の値をl(i)としたとき、インデクスiにおける累積ラインプロファイルの値s(i)は、
s(i)=l(0)+l(1)+・・・+l(i) 式(1)
となる。この式(1)に従い累積ラインプロファイル算出部270は、累積ラインプロファイルを算出する。なお、所定の区間は、1インデクスである必要はなく、サブピクセル単位としてもよいし、サブピクセル単位とする場合、ラインプロファイルの値を抽出する際に、ラインプロファイルの階調値の平均値や重み付け平均値を算出し、補間してもよい。
s(i)=l(0)+l(1)+・・・+l(i) 式(1)
となる。この式(1)に従い累積ラインプロファイル算出部270は、累積ラインプロファイルを算出する。なお、所定の区間は、1インデクスである必要はなく、サブピクセル単位としてもよいし、サブピクセル単位とする場合、ラインプロファイルの値を抽出する際に、ラインプロファイルの階調値の平均値や重み付け平均値を算出し、補間してもよい。
図7(a)は、算出された累積ラインプロファイルの一例を示すグラフである。縦軸には、累積ラインプロファイルにおける累積された階調値、横軸はインデクスを表している。累積和をとることにより、図6に示すラインプロファイルにおける階調値の揺らぎが平滑化され、階調値の変化がおおまかに表される。
このように、累積ラインプロファイル算出部270が累積ラインプロファイルを算出することにより、累積ラインプロファイル作成部26は、累積ラインプロファイルを作成する(図3のステップS40)。以降のステップを図3に戻り説明する。
累積ラインプロファイルが作成されると、次に、エッジ位置算出部28は、エッジの位置を算出する(ステップS50)。このエッジの位置の算出は、図7(a)に示す累積ラインプロファイルの折れ曲がり位置を算出することにより行われる。例えば、エッジ位置算出部28は、最小二乗法により折れ線を近似することによって、残差が最小となる折れ曲がり位置を得ることにより算出する。
具体的には、
ε(i)=s(i)−c−a(i−i0) (i<i0) 式(2)
ε(i)=s(i)−c−b(i−i0) (i≧i0) 式(3)
SUM=ε(1)2+ε(2)2・・・+ε(i)2 式(4)
として、i0=1,2,・・・,iと変化させたときに各々のi0に対してa,b,cを最小二乗法により算出し、それらのa,b,cを用いたときに、残差SUMが最も小さくなるi0を算出することにより、折れ曲がり位置i0を求めることができる。なお、i0をサブピクセルの分解能で得るためには、区間[1,i]を、i+1以上の数値で分割して上記の式に従いエッジの位置を算出するか、又は、二分法などにより所望の桁数まで計算を実行することにより簡単に実現できる。
ε(i)=s(i)−c−a(i−i0) (i<i0) 式(2)
ε(i)=s(i)−c−b(i−i0) (i≧i0) 式(3)
SUM=ε(1)2+ε(2)2・・・+ε(i)2 式(4)
として、i0=1,2,・・・,iと変化させたときに各々のi0に対してa,b,cを最小二乗法により算出し、それらのa,b,cを用いたときに、残差SUMが最も小さくなるi0を算出することにより、折れ曲がり位置i0を求めることができる。なお、i0をサブピクセルの分解能で得るためには、区間[1,i]を、i+1以上の数値で分割して上記の式に従いエッジの位置を算出するか、又は、二分法などにより所望の桁数まで計算を実行することにより簡単に実現できる。
図7(b)は、図7(a)に示す累積ラインプロファイルに対して上記の処理を行い、折れ曲がり位置を求めたものである。図中の点線は、折れ曲がり位置を示している。また、破線は、折れ曲がり位置において累積ラインプロファイルを2分したときに、それぞれの領域において累積ラインプロファイルのグラフを直線で近似したものである。この図7(b)に示すように、累積ラインプロファイルは、折れ曲がり位置の左右で直線により近似される。1つの検索ラインL1に対してエッジ位置、すなわち物体の境界点B1が求められると、このエッジデータは、エッジデータ格納部14へと格納される。
次に、図3に示すように、所定の数の終点に対してエッジ位置を求めたかどうかを判定する(ステップS60)。所定の数の終点が指定され、それぞれの終点に対して上記の処理をし、エッジの位置が算出されている場合、エッジ算出処理は終了する(ステップS60:Yes)。
所定の数の終点に対して処理が為されていない場合(ステップS60:No)、終点の位置を終点E1の位置から少しずらすことにより検索ラインを変更し、次のエッジ位置の算出を行う(ステップS60)。例えば、検索ラインL1と次の検索対象となる検索ラインの為す角が1°となるように次の終点を指定してもよいし、これに限られず適切に境界の情報が得られるのであれば他の指定方法であってもよい。
新たな検索ラインが指定されると、ステップS10乃至ステップS50の処理が当該検索ラインに施される。すなわち、新たな検索ライン上のエッジ位置を算出することにより、当該検索ライン上の境界点が求められる。そして、検索ラインを所定の数だけ指定するまでこれらのステップが反復され、必要な分だけエッジデータを得る。例えば、先ほどの例でいうと、始点Sに対して終点を360°走査させ、各々の検索ラインにおいてエッジデータを算出する。
以上の構成及びステップは、ハードウェアに実装されて実行されるものであってもよいし、ソフトウェアにより各ステップをコンピュータに実行させるものであってもよい。例えば、FPGA(Field-Programmable Gate Array)に実装してもよいし、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)に実装してもよい。
以上のように、本実施形態に係る画像処理方法によれば、SEMやSTEMにより撮像されたノイズのある入力画像データにおいて、始点と終点を指定することにより適当な検索ラインを指定し、当該検索ラインの階調値の折れ曲がり位置をエッジデータとして算出することにより、異なる物性を有する物体の境界情報を得ることが可能である。
図8(a)及び図8(b)は、本実施形態における別の実験結果を示すグラフである。図8(a)は、SN(Signal to Noise)比が0.1(=−10dB)の入力画像の一検索ライン上のラインプロファイルを示す図である。横軸は、検索ライン上の単位となるインデクスを表し、縦軸は、階調値を表す。これに対して、図8(b)は、この図8(a)に示す入力画像データに対して本実施形態のステップS50までの処理により算出された累積ラインプロファイルを示すグラフである。横軸は、同じく検索ライン上の単位となるインデクスを表し、縦軸は、累積階調値を表す。
図8(b)に示す累積ラインプロファイルは、図8(a)に示すラインプロファイルに比べると、ノイズが取り除かれて平滑化されている。点線は、累積ラインプロファイルに対して、最小二乗法を適用することにより求められたエッジの位置を示し、破線はエッジ位置により分割された累積ラインプロファイルのそれぞれの領域における近似直線を示すものである。このような、非常にノイズの高い検索ラインにおいてもエッジ位置が容易に算出可能である。
なお、本実施形態において2つの領域のエッジを求めることとしたが、これに限られず3以上の複数の領域間のエッジを求めることとしてもよい。この場合、それぞれの領域間のエッジの位置は同様に折れ曲がり位置を算出することにより抽出される。例えば、最小二乗法で算出する場合は、領域の数がパラメータとして必要になるが、これは外部入力として、人間が入力するものであってもよいし、他の手法により自動判別できるようにしてもよい。
(第1実施形態の変形例1)
上述した第1実施形態においては、検索ラインのラインプロファイルを求め、このラインプロファイルから累積ラインプロファイルを作成するものとしたが、本変形例においては、累積ラインプロファイルを作成する前にラインプロファイルを先んじて平滑化しようとするものである。以下、上述した第1実施形態と異なる部分について詳しく説明する。なお、同じ符号が付された要素は上述した第1実施形態において説明した要素と同等のものであるので、詳しい説明は省略する。
上述した第1実施形態においては、検索ラインのラインプロファイルを求め、このラインプロファイルから累積ラインプロファイルを作成するものとしたが、本変形例においては、累積ラインプロファイルを作成する前にラインプロファイルを先んじて平滑化しようとするものである。以下、上述した第1実施形態と異なる部分について詳しく説明する。なお、同じ符号が付された要素は上述した第1実施形態において説明した要素と同等のものであるので、詳しい説明は省略する。
図9(a)は、本変形例に係る累積ラインプロファイル作成部26の構成の概略を示すブロック図である。本変形例において、累積ラインプロファイル作成部26は、ラインプロファイル作成部260と、ラインプロファイル更新部262と、累積ラインプロファイル算出部270と、を備える。
ラインプロファイル更新部262は、着目している検索ラインL1のラインプロファイル及びこの検索ラインL1の始点Sを共有し、検索ラインL1の終点E1の近傍にある1点を終点とするライン(以下、近傍検索ラインと呼ぶ)のラインプロファイルとに基づいて検索ラインL1のラインプロファイルを更新する。累積ラインプロファイル算出部270は、ラインプロファイル更新部262により更新されたラインプロファイルに基づいて累積ラインプロファイルを算出する。
図9(b)は、本変形例に係る累積ラインプロファイル作成の処理フローを示すフローチャートである。また、図10は、入力画像3において始点をSとし、終点E1の近傍の終点E2、E3、E4、En−2、En−1、Enとした場合に対応する近傍検索ラインL2、・・・、Lnの一例を示す図である。また、境界点B2、・・・、Bnは、近傍検索ラインL2、・・・、Ln上における物体42と物体40との境界を示す点である。以下、これらの図を用いて本変形例における累積ラインプロファイル作成処理について説明する。以下、これらの図9(b)及び図10を参照しながら本変形例に係る画像処理方法を説明する。
まず、着目している検索ラインL1のラインプロファイルを算出する(ステップS410)。このステップは、上述した第1実施形態におけるステップS400と同じであるので説明は省略する。以下、一例として、近傍検索ラインとして近傍検索ラインL2、Lnを抽出する場合について説明するが、1本の近傍検索ラインL2のみを抽出するものとしてもよいし、3本以上の近傍検索ライン、例えば、近傍検索ラインL2、L3、Ln−1、Lnの4本を抽出するものとしてもよい。
次に、ラインプロファイル作成部260は、近傍検索ラインのラインプロファイルを算出する(ステップS412)。具体的には、ラインプロファイル作成部260は、近傍検索ラインL2、Lnのラインプロファイルを算出する。この近傍検索ラインL2、Lnのラインプロファイルの算出に関しても、検索ラインL1のラインプロファイルの算出と同じ処理で行う。近傍検索ラインL2、Lnの終点E2、Enは、例えば、始点S及びラインの長さを固定し、終点E1から+1°の位置に終点E2を指定し、終点E1から−1°の位置に終点Enを指定するようにしてもよいし、適切に終点E1の近傍点を得られるのであれば他の方法を用いてもよい。
次に、ラインプロファイル更新部262は、検索ラインL1及び近傍検索ラインL2、Lnのそれぞれのラインプロファイルを用いて検索ラインL1のラインプロファイルを更新する(ステップS414)。ラインプロファイルの更新方法としては、例えば、上記の3つのラインプロファイルの単純平均を算出するものとしてもよいし、検索ラインL1からの距離又は角度に基づいた重み付け平均を算出するものとしてもよい。
そして、累積ラインプロファイル算出部270は、ステップS414で更新された検索ラインL1のラインプロファイルを用いて検索ラインL1の累積ラインプロファイルを作成する(ステップS416)。ラインプロファイルから累積ラインプロファイルを作成する手順は、第1実施形態と同様であるので詳しい説明は省略する。
以上のように、本変形例によっても、SEMやSTEMにより撮像されたノイズのある入力画像データにおいて、異なる物性を有する物体の境界情報を得ることが可能である。さらに、本変形例によれば、累積ラインプロファイルを作成する前にラインプロファイルを検索ラインの近傍にある近傍検索ラインのラインプロファイルに基づいて更新することにより、空間的に広がるノイズを平滑化し、より精度の高い累積ラインプロファイルを作成することが可能となる。
なお、更新される前の検索ラインのラインプロファイル及び近傍検索ラインとして抽出されたラインのラインプロファイルは、データ格納部10に格納しておいてもよい。このようにすることにより、例えば、検索ラインL1に基づき境界点B1が求められた後に、次の終点としてE2が選択された場合に、既に算出されているL1、L2のラインプロファイルを用いて処理時間の短縮を図ることも可能である。
(第1実施形態の変形例2)
上述した第1実施形態の変形例1では、ラインプロファイルを更新することとしたが、本変形例は、検索ライン及び近傍検索ラインのラインプロファイルからそれぞれの累積ラインプロファイルを算出し、これら算出された累積ラインプロファイルに基づいて検索ラインの累積ラインプロファイルを更新することにより、累積ラインプロファイルを作成しようとするものである。以下、上述した第1実施形態の変形例1と異なる部分について詳しく説明する。
上述した第1実施形態の変形例1では、ラインプロファイルを更新することとしたが、本変形例は、検索ライン及び近傍検索ラインのラインプロファイルからそれぞれの累積ラインプロファイルを算出し、これら算出された累積ラインプロファイルに基づいて検索ラインの累積ラインプロファイルを更新することにより、累積ラインプロファイルを作成しようとするものである。以下、上述した第1実施形態の変形例1と異なる部分について詳しく説明する。
図11(a)は、本変形例に係る累積ラインプロファイル作成部26の概略を表すブロック図である。累積ラインプロファイル作成部26は、ラインプロファイル作成部260と、累積ラインプロファイル算出部270と、累積ラインプロファイル更新部272とを備える。累積ラインプロファイル更新部272は、検索ライン及び近傍検索ラインの累積ラインプロファイルから、検索ラインの累積ラインプロファイルを更新する。
図11(b)は、本変形例に係る累積ラインプロファイル作成ステップの処理フローを示すフローチャートである。以下、検索ラインをL1とし、近傍検索ラインをL2及びLnとして本変形例に係る累積ラインプロファイル作成手順を説明するが、上述した説明と同様にこれは発明を限定するものではなく、一例として挙げているものである。
まず、ラインプロファイル作成部260は、検索ラインL1及び検索近傍ラインL2、Lnのラインプロファイルを作成する(ステップS420)。続いて、累積ラインプロファイル算出部270は、作成されたそれぞれのラインプロファイルから、検索ラインL1及び検索近傍ラインL2、Lnの累積ラインプロファイルを算出する(ステップS422)。
次に、累積ラインプロファイル更新部272は、算出された検索ラインL1、近傍検索ラインL2、Lnの累積ラインプロファイルに基づいて検索ラインL1の累積ラインプロファイルを更新する(ステップS424)。この更新は、前述した変形例1におけるラインプロファイルの更新と同様に、平均値を算出することや、重み付け平均値を算出することにより行われる。この更新された累積ラインプロファイルを検索ラインL1の累積ラインプロファイルとして、エッジの位置を算出することが可能である。
以上のように、本変形例によっても、SEMやSTEMにより撮像されたノイズのある入力画像データにおいて、異なる物性を有する物体の境界情報を得ることが可能である。前述した変形例1とほぼ同じ結果を得ることが可能であるので、画像処理の経過において必要となる情報に応じて、適宜、変形例1と本変形例の実装を選択することができる。例えば、後述する第2実施形態においては、本変形例を容易に実装することが可能である。
(第1実施形態の変形例3)
上述した第1実施形態の2つの変形例では、ラインプロファイルや累積ラインプロファイルを更新し、エッジの位置を求めることとしたが、本変形例においては、算出されたエッジの位置と、その近傍で算出されたエッジの位置により、着目するエッジの位置を更新することにより、エッジの位置を調整しようとするものである。以下、上述した第1実施形態と異なる部分について詳しく説明する。
上述した第1実施形態の2つの変形例では、ラインプロファイルや累積ラインプロファイルを更新し、エッジの位置を求めることとしたが、本変形例においては、算出されたエッジの位置と、その近傍で算出されたエッジの位置により、着目するエッジの位置を更新することにより、エッジの位置を調整しようとするものである。以下、上述した第1実施形態と異なる部分について詳しく説明する。
図12は、本変形例に係る画像処理装置1の概略を示すブロック図である。この図12に示すように、本変形例に係る画像処理装置1が、データ格納部10と、画像処理部2とを備え、データ処理部10が、入力画像データ格納部12と、エッジデータ格納部14とを備える点において上述した第1実施形態と同様の構成である。
画像処理部20は、検索始点指定部22と、検索終点指定部24と、累積ラインプロファイル作成部26と、エッジ位置算出部28を備える点において第1実施形態と同じ構成であるが、さらに、エッジ位置更新部30を備える。エッジ位置更新部30は、エッジの位置を更新し、エッジデータ格納部14へ更新されたエッジの位置を格納する。
図13は、本変形例に係る画像処理方法の処理フローを示すフローチャートである。ステップS10乃至ステップS70は、第1実施形態と同様である。また、累積ラインプロファイルを作成するステップS40については、上述した第1実施形態の2つの変形例に係る処理手順とすることも可能であり、それぞれの場合において、累積ラインプロファイル作成部26の構成は上述した説明のような構成となる。
ステップS60において、所定数のエッジ位置を算出した後、エッジ位置更新部30は、これらの算出されたエッジ位置に基づいてエッジ位置の更新を行う。例えば、始点Sを固定した上で1°ごとに360°分のエッジデータが算出された後、これらの求められたエッジ位置に基づいてエッジ位置の更新を行う。
図10を用いて、この処理の一例を説明する。検索ラインL1においてエッジ位置を算出することにより、境界点B1が得られたとする。エッジ位置更新部30は、境界点B1を示すエッジ位置を境界点B1及び近傍の境界点B2、Bnを用いて更新する。更新方法に関しては、横方向、縦方向を示す座標の単純平均値を算出する方法や、ラインL1、L2、Lnにおいて、ラインL1からの距離や角度に応じて重み付け平均値を算出する方法などでもよいし、適切に補正できる他の方法であってもよい。
また、着目境界点B1に対して、境界点B1と境界点B2のみにより更新してもよいし、境界点B1、B2、B3、Bn−1、Bnのように4点以上を用いて更新してもよい。このエッジ位置の更新は、全ての検出された境界点に施されてもよいし、他の境界点と比較した場合に、大きく位置のずれる境界点のみに施されるようにしてもよい。
以上のように、本変形例によっても、SEMやSTEMにより撮像されたノイズのある入力画像データにおいて、異なる物性を有する物体の境界情報を得ることが可能である。さらに、本変形例によれば、所定の数の境界点が抽出された後に着目している境界点の近傍にある境界点により補正をすることが可能であるため、物体間の境界をよりなめらかに検出することが可能となる。
(第2実施形態)
上述した第1実施形態及びその変形例においては、累積ラインプロファイルについては、検索ラインを指定することにより作成していたが、本実施形態においては、この累積ラインプロファイルを入力画像において始点Sを中心とした累積和を演算し、この累積和データを作成することにより、全ての方向においてまとめて作成する方法について説明する。
上述した第1実施形態及びその変形例においては、累積ラインプロファイルについては、検索ラインを指定することにより作成していたが、本実施形態においては、この累積ラインプロファイルを入力画像において始点Sを中心とした累積和を演算し、この累積和データを作成することにより、全ての方向においてまとめて作成する方法について説明する。
図14は、本実施形態に係る累積ラインプロファイル作成部26の概要を示すブロック図である。この図14に示すように、累積ラインプロファイル作成部26は、累積和画像算出部274と、累積ラインプロファイル抽出部276とを備えて構成される。
累積和画像算出部274は、始点Sから入力画像の縁方向へ向かって累積和を演算し、この累積和の値を画素の階調値とする累積和画像を算出する。累積ラインプロファイル抽出部276は、累積和画像の各画素の階調値を抽出することにより、検索ラインの累積ラインプロファイルを抽出する。
図14(b)は、本実施形態に係る画像処理方法の処理フローを示すフローチャートである。一例として図10に示すモデル図について累積和画像を作成する処理を説明する。
まず、撮像装置2により撮像された画像データは、画像処理装置1に入力画像データとして入力される(ステップS10)。この場合、図10の入力画像3の画像が入力画像データとして入力される。次に、前述した第1実施形態と同様に始点Sを指定する(ステップS20)。この始点Sが累積和画像の基準となる画素となる。
次に、累積和画像算出部274は、累積和画像を算出する(ステップS80)。一例として、始点Sを中心として4連結の画素を考慮した場合について説明する。図15(a)乃至(d)は、累積和画像が作成される過程を示す模式図である。
まず、累積和画像として、入力画像のデータをコピーする。図15(a)に示すように、始点Sの階調値をP0とする。図15(b)に示すように、始点Sの上に隣接する画素の階調値をP1とするとき、P1=P1+P0として更新される。同様に、P2=P2+P0、P3=P3+P0、P4=P4+P0として始点Sの上下左右に隣接する画素の階調値を計算する。
次に、図15(c)に示すように、さらに4連結により画素値を求める。すなわち、P1の上に隣接する画素の画素値P5を、P5=P5+P1として更新する。そして、P6=P6+P1+P2−P0、P7=P7+P2、P8=・・・、として更新する。
次に、図15(d)に示すように、図15(c)のさらに外側の画素値を4連結により求める。すなわち、P13=P13+P5、P14=P14+P5+P6−P1、P15=・・・、として更新する。
累積和画像算出部は、このように、始点Sから開始して画像の端部へ向かって逐次的に累積和を求め、累積和画像を算出する。なお、上記では、一例として4連結としたが、8連結として累積和を算出してもよいし、横軸及び縦軸と、始点と着目ピクセルとの角度や始点Sからの距離などに基づき隣接する画素の画素値の重み付けの和を求めるようにしてもよい。また、説明のために入力画像をコピーするものとしたが、画像のコピーの時間を短縮したいような場合には、コピーをせずに入力画像の画素値を参照しつつ、累積和画像の各画素の画素値を算出することとしてもよい。
図16は、一例として、図12に示されるモデルについて累積和画像4を算出したものである。この図16に示すように、始点Sから境界に向かって画素値が高く(明るく)なり、境界50をまたぐと画素値の高くなる割合が低くなるような累積和画像が得られる。
累積和画像が算出されると、累積ラインプロファイル抽出部276は、累積ラインプロファイルを抽出する(ステップS90)。本実施形態においては、ある検索ラインについて、累積和画像のラインプロファイルを抽出することにより、当該検索ラインの入力画像の累積ラインプロファイルを抽出することができる。すなわち、前述した第1実施形態において、ラインプロファイル作成部260が検索ラインのラインプロファイルを作成した手順と同じ手順を、累積和画像に対して行うことにより、累積ラインプロファイル抽出部276は、累積ラインプロファイルを抽出することができる。そして、抽出された累積ラインプロファイルのエッジ位置を算出することにより(ステップS100)、入力画像における境界点を求めることができる。
以上のように、本実施形態によっても、SEMやSTEMにより撮像されたノイズのある入力画像データにおいて、累積ラインプロファイルのエッジ位置を算出することにより入力画像の境界を算出することが可能となる。さらに、累積和画像4を算出することにより、累積ラインプロファイルの抽出を容易に行うことが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、当然のことながら、本発明の要旨の範囲内で、これらの実施の形態を部分的に適宜組み合わせることも可能である。
1:画像処理装置、10:データ格納部、12:入力データ格納部、14:エッジデータ格納部、20:画像処理部、22:検索始点指定部、24検索終点指定部、26:累積ラインプロファイル作成部、28:エッジ位置算出部、30:エッジ位置更新部
Claims (9)
- 検索ラインの始点として入力画像データ上の1点を指定し、
前記検索ラインの終点として前記入力画像データ上の前記始点とは異なる1点を指定し、
前記検索ライン上の階調値の累積和を算出して前記検索ラインの累積ラインプロファイルを作成し、
前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルに基づいて前記検索ライン上におけるエッジの位置を算出する、
画像処理方法。 - 前記累積ラインプロファイルを作成する際に、
前記検索ライン上の階調値を抽出したラインプロファイルを作成し、
前記始点から前記終点に向かって所定の区間ごとに、前記検索ラインのラインプロファイルの階調値の累積和を演算した前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルを算出する、
請求項1に記載の画像処理方法。 - 前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルを作成する際に、
さらに、前記検索ラインの前記ラインプロファイルと、前記終点の1又は複数の近傍点と前記始点とを結ぶ1又は複数の近傍検索ラインのラインプロファイルとに基づいて、前記検索ラインの前記ラインプロファイルを更新し、
更新された前記検索ラインの前記ラインプロファイルに基づいて前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルを算出する、
請求項2に記載の画像処理方法。 - 前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルを作成する際に、さらに、前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルと、前記終点の1又は複数の近傍点と前記始点とを結ぶ1又は複数の近傍検索ラインの累積ラインプロファイルとに基づいて、前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルを更新し、
前記エッジの位置を算出する際に、更新された前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルに基づいて前記検索ライン上におけるエッジの位置を算出する、
請求項2に記載の画像処理方法。 - 所定数の終点を指定し、前記始点と前記所定数の前記終点とを結ぶ各々の前記累積ラインプロファイルに基づいて、前記所定数のエッジの位置を算出する請求項1乃至4のいずれかに記載の画像処理方法。
- さらに、算出された前記所定数のエッジのうち着目エッジの位置及び前記着目エッジの近傍にあるエッジの位置に基づいて、前記着目エッジの位置を更新する、請求項5に記載の画像処理方法。
- 前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルを作成する際に、
前記始点から入力画像データの端部へ向かって逐次的に画素値の累積和を演算して累積和画像を算出し、
前記累積和画像における前記検索ラインの階調値を抽出する、
請求項1に記載の画像処理方法。 - 前記検索ライン上におけるエッジの位置を算出する際に、前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルの折れ曲がり位置を算出し、前記折れ曲がり位置をエッジの位置とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像処理方法。
- 入力I/Fから入力される撮像装置で撮像された画像を、入力画像として記憶装置に格納し、
検索ラインの始点として入力画像データ上の1点を入力I/Fを通じた外部入力により指定し、
前記検索ラインの終点として前記入力画像データ上の前記始点とは異なる1点を入力I/Fを通じた外部入力により指定し、
前記検索ライン上の階調値に基づいて前記検索ラインの累積ラインプロファイルを作成し、
前記検索ラインの前記累積ラインプロファイルに基づいて前記検索ライン上のエッジの位置を算出し、
算出された前記エッジの位置を前記記憶装置に格納する、
画像処理プログラム。
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