JP2017161790A - 結像光学素子及び空中表示装置並びに結像光学素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた品質の空中画像を得る。【解決手段】結像光学素子100は、透光性基板110と、格子状の凹凸121を有し、透光性基板110上に配置された第1透光性樹脂層120と、凹凸121の凹部122を充填するように、第1透光性樹脂層120上に配置された第2透光性樹脂層130と、凹部122の側面122a及び122bを被覆する反射膜140とを備え、第1透光性樹脂層120の屈折率と、第2透光性樹脂層130の屈折率とは、略等しい。【選択図】図10
Description
本発明は、結像光学素子及び空中表示装置、並びに、結像光学素子の製造方法に関する。
近年、空中画像を閲覧可能とする技術の開発が進められている。例えば、特許文献1には、反射型面対称結像素子を備える光学システムが開示されている。
しかしながら、上記従来の反射型面対称結像素子では、空中画像の品質が低下するという問題がある。例えば、反射型面対称結像素子に入射した周辺光の散乱によって、結像される空中画像のコントラストが低下する。
そこで、本発明は、優れた品質の空中画像を得ることができる結像光学素子及び空中表示装置並びに結像光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る結像光学素子は、透光性基板と、格子状の凹凸を有し、前記透光性基板上に配置された第1透光性樹脂層と、前記凹凸の凹部を充填するように、前記第1透光性樹脂層上に配置された第2透光性樹脂層と、前記凹部の側面を被覆する反射膜とを備え、前記第1透光性樹脂層の屈折率と、前記第2透光性樹脂層の屈折率とは、略等しい。
また、本発明の一態様に係る空中表示装置は、前記結像光学素子と、画像を表示する画像表示部とを備え、前記結像光学素子は、前記画像表示部に表示された画像を空中画像として空中に結像させる。
また、本発明の一態様に係る結像光学素子の製造方法は、透光性基板上に、格子状の凹凸を有する第1透光性樹脂層を形成する第1工程と、前記凹凸の凹部の側面に反射膜を形成する第2工程と、前記凹部を充填するように、前記第1透光性樹脂層上に、前記第1透光性樹脂層の屈折率と略等しい屈折率の第2透光性樹脂層を形成する第3工程とを含む。
本発明によれば、優れた品質の空中画像を得ることができる。
以下では、本発明の実施の形態に係る結像光学素子及び空中表示装置並びに結像光学素子の製造方法について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
[概要]
まず、本実施の形態に係る空中表示装置1の概要について説明する。
[概要]
まず、本実施の形態に係る空中表示装置1の概要について説明する。
図1は、本実施の形態に係る空中表示装置1のキッチン90への適用例を示す斜視図である。図2A及び図2Bはそれぞれ、本実施の形態に係る空中表示装置1のキッチン90への適用例を示す断面図である。具体的には、図1は、正面斜め方向から見たときのキッチン90を示している。図2A及び図2Bは、側方から見たときのキッチン90の断面を示している。
キッチン90は、例えばユーザ4が調理をし、食器を洗うための設備である。具体的には、キッチン90は、システムキッチンであり、調理などの作業を行うためのキッチン台91と、キッチン台91の奥側に衝立状に配置されたキッチン壁92と、キッチン台91に組み込まれた流し台(シンク)93と、キッチン台91に併設された加熱調理器94と、キッチン台91の下方に設置された収納庫95とを備える。
図1及び図2Aに示すように、空中表示装置1は、キッチン台91に組み込まれている。空中表示装置1は、ディスプレイ20が表示する画像を空中画像2として、空中の表示領域3に結像させる。表示領域3は、キッチン台91の上方かつキッチン壁92の前方に位置する空中の領域である。これにより、キッチン台91及びキッチン壁92の前方に立つユーザ4にとって、空中画像2が容易に視認可能になる。なお、空中表示装置1は、図2Bに示すように、キッチン壁92に組み込まれていてもよい。
また、図2Cに示すように、空中表示装置1は、キッチン90ではなく、ユニットバス96に適用してもよい。図2Cは、本実施の形態に係る空中表示装置1のユニットバス96への適用例を示す模式図である。
図2Cに示すように、空中表示装置1は、ユニットバス96のバス壁97に組み込まれていてもよい。バス壁97は、外壁98の内側に固定されている。表示領域3は、浴槽99の上方に位置する。これにより、ユーザ4は、浴槽99に浸かった状態で、空中画像2を見ることができる。
図3は、本実施の形態に係る空中表示装置1による空中画像2の表示原理を示す図である。図3に示すように、空中表示装置1は、ディスプレイ20と、結像光学素子100とを備える。空中表示装置1は、ディスプレイ20に表示された2次元画像を空中画像2として空中に表示する。つまり、空中表示装置1は、空中に浮かび上がった状態で画像(空中画像2)を表示することができる。
このとき、空中画像2が表示される表示領域3は、結像光学素子100の素子面に対して、ディスプレイ20の表示面と面対称になる。空中画像2の大きさ及び位置は、表示面の大きさ及び位置に等しくなる。なお、本実施の形態では、結像光学素子100が薄い板状の部材であるので、結像光学素子100の素子面は、ディスプレイ20からの光の入射面と実質的に同じとみなすことができる。
なお、本実施の形態において、ディスプレイ20の表示面に表示される画像(映像)は、静止画及び動画像のいずれであってもよく、例えば、空中表示装置1に記憶されたコンテンツ映像、テレビ番組の放送中の映像若しくは録画映像、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)若しくはDVD(Digital Versatile Disc)などの再生映像、又は、インターネット画像などである。
なお、表示領域3に表示された空中画像2は、ユーザ4によって操作可能である。具体的には、表示領域3の位置に応じて定められたユーザ操作領域(図示せず)が設けられている。ユーザ操作領域は、表示領域3に略一致し、ユーザ4が空中画像2に触れるように操作した場合に、その操作を検知するための領域である。例えば、ユーザ操作によって、空中画像2が別の画像に変更される。
[構成]
続いて、空中表示装置1の詳細な構成について説明する。
続いて、空中表示装置1の詳細な構成について説明する。
図4は、本実施の形態に係る空中表示装置1の概観斜視図である。図5は、図4のV−V線における本実施の形態に係る空中表示装置1の構成を示す断面図である。図4及び図5に示すように、空中表示装置1は、筐体10と、ディスプレイ20と、駆動部30〜33と、モーションセンサ40と、制御部50と、1以上のスイッチ60と、結像光学素子100とを備える。
本実施の形態では、ディスプレイ20と、駆動部30〜33と、モーションセンサ40と、制御部50と、結像光学素子100とが筐体10の内部に配置され、1以上のスイッチ60(図4では、4つのスイッチ60)は、筐体10の外側面に取り付けられている。すなわち、空中表示装置1は、各構成部材が筐体10の内部に収容され、又は、外部に固定されてユニット化されている。これにより、空中表示装置1の設置作業を容易に行うことができる。また、ディスプレイ20及び結像光学素子100などの光学系を設置者が素手などで直接触らずに済むため、指紋又は異物などの汚れの付着を抑制することができる。これにより、汚れによる空中画像2の不鮮明化などを抑制することができる。
[筐体]
筐体10は、空中表示装置1の外郭筐体であり、図5に示すように、内部にディスプレイ20、駆動部30〜33、モーションセンサ40、制御部50及び結像光学素子100が収納されている。筐体10の外壁には、図4に示すように、スイッチ60が埋め込まれている。
筐体10は、空中表示装置1の外郭筐体であり、図5に示すように、内部にディスプレイ20、駆動部30〜33、モーションセンサ40、制御部50及び結像光学素子100が収納されている。筐体10の外壁には、図4に示すように、スイッチ60が埋め込まれている。
本実施の形態では、筐体10の外形は、略直方体状である。なお、筐体10の外形は、略円柱状などでもよく、これらに限定されない。筐体10は、例えば、アルミニウムなどの金属材料又は樹脂材料から形成される。
筐体10には、ディスプレイ20からの光を外部に取り出すための開口11が、結像光学素子100に対向する面に設けられている。図4及び図5に示すように、開口11には透光プレート15が設けられている。
透光プレート15は、可視光を透過させる透光性のガラス板又は樹脂製の板材である。透光プレート15は、例えば、透明なソーダガラスなどから形成される。透光プレート15が開口11を蓋することで、筐体10の内部に異物などが進入するのを抑制することができる。
筐体10の大きさは、特に限定されないが、例えば、幅又は奥行きが10cm以下である。これにより、図2Cに示したように、一般的なユニットバス96のバス壁97などに筐体10(空中表示装置1)を埋め込むことができる。
[ディスプレイ(画像表示部)]
ディスプレイ20は、画像を表示する画像表示部の一例である。ディスプレイ20は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)又は有機EL(Electro Luminescence)表示装置などのフラットパネルディスプレイである。ディスプレイ20は、ディスプレイ20に入力される画像が表示される表示面を有する。表示面には、例えば、マトリクス状に複数の画素が設けられている。表示面には、例えば1フレームの画像が表示される。
ディスプレイ20は、画像を表示する画像表示部の一例である。ディスプレイ20は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)又は有機EL(Electro Luminescence)表示装置などのフラットパネルディスプレイである。ディスプレイ20は、ディスプレイ20に入力される画像が表示される表示面を有する。表示面には、例えば、マトリクス状に複数の画素が設けられている。表示面には、例えば1フレームの画像が表示される。
[駆動部]
駆動部30及び31は、制御部50からの制御信号に基づいて、ディスプレイ20の位置及び姿勢を変化させる。図5には、ディスプレイ20(表示面)の可動域を破線で示している。図5に示すように、ディスプレイ20の一の端部に駆動部30が取り付けられ、他の端部に駆動部31が取り付けられている。
駆動部30及び31は、制御部50からの制御信号に基づいて、ディスプレイ20の位置及び姿勢を変化させる。図5には、ディスプレイ20(表示面)の可動域を破線で示している。図5に示すように、ディスプレイ20の一の端部に駆動部30が取り付けられ、他の端部に駆動部31が取り付けられている。
例えば、駆動部30は、透光プレート15の法線方向に沿ってディスプレイ20の一の端部を移動させる。駆動部31は、駆動部30を支点としてディスプレイ20を回動させる。駆動部30及び31がディスプレイ20の端部を移動させることによって、ディスプレイ20の位置及び姿勢が変更される。なお、ディスプレイ20の姿勢は、結像光学素子100の素子面に対してディスプレイ20の表示面がなす角度(傾き)で表される。
駆動部32及び33は、制御部50からの制御信号に基づいて、結像光学素子100の位置及び姿勢を変化させる。図5には、結像光学素子100(素子面)の可動域を破線で示している。図5に示すように、結像光学素子100の一の端部に駆動部32が取り付けられ、他の端部に駆動部33が取り付けられている。
例えば、駆動部32は、透光プレート15の法線方向に沿って結像光学素子100の一の端部を移動させる。駆動部33は、駆動部32を支点として結像光学素子100を回動させる。駆動部32及び33が結像光学素子100の端部を移動させることによって、結像光学素子100の位置及び姿勢が変更される。なお、結像光学素子100の姿勢は、透光プレート15に対して結像光学素子100の素子面がなす角度(傾き)で表される。
駆動部30〜33は、例えば、モータ又はアクチュエータなどである。
本実施の形態では、表示領域3(空中画像2)は、結像光学素子100に対してディスプレイ20と面対称の関係を有する。このため、ディスプレイ20及び結像光学素子100の少なくとも一方の位置又は姿勢が変化した場合、それに合わせて表示領域3(空中画像2)の位置又は姿勢も変化する。
したがって、駆動部30〜33がディスプレイ20及び結像光学素子100の少なくとも一方を移動させることにより、表示領域3(空中画像2)の位置及び姿勢も変化させることができる。これにより、空中表示装置1は、ユーザ4が空中画像2をより見やすい位置及び角度になるように、表示領域3(空中画像2)の位置及び姿勢を調整することができる。
[モーションセンサ(操作検知部)]
モーションセンサ40は、空中画像2に対するユーザ4の操作を検知する操作検知部の一例である。モーションセンサ40の検知領域は、例えば、表示領域3に略一致する。モーションセンサ40は、例えば、ユーザ4の指の動きなどを検知する。
モーションセンサ40は、空中画像2に対するユーザ4の操作を検知する操作検知部の一例である。モーションセンサ40の検知領域は、例えば、表示領域3に略一致する。モーションセンサ40は、例えば、ユーザ4の指の動きなどを検知する。
モーションセンサ40は、例えば、赤外LED(Light Emitting Diode)とイメージセンサとを備え、赤外LEDが発した赤外光のユーザ4の指による反射光をイメージセンサで受光することで、ユーザ4の操作を検知する。図5に示す例では、モーションセンサ40は、筐体10の内部に配置されており、赤外光を、透光プレート15を介して表示領域3に向けて出射する。この場合、透光プレート15は、可視光だけでなく、赤外光も透過させる材料から形成されている。
あるいは、モーションセンサ40は、ステレオカメラ、又は、TOF(Time Of Flight)式の距離センサなどでもよい。この場合、透光プレート15は、赤外光に対して透過性を有しなくてもよい。
本実施の形態では、モーションセンサ40は、表示領域3の位置及び姿勢の少なくとも一方が変化した場合に、変更後の表示領域3に応じてユーザ操作の検知領域の位置及び姿勢を調整する。具体的には、モーションセンサ40は、表示領域3の変化に追随するように、検知領域を変化させる。
[制御部]
制御部50は、各種制御処理及び演算処理を行う情報処理装置である。制御部50は、例えば、システムLSI(Large Scale Integration)又はマイクロコンピュータなどの制御回路によって実現される。
制御部50は、各種制御処理及び演算処理を行う情報処理装置である。制御部50は、例えば、システムLSI(Large Scale Integration)又はマイクロコンピュータなどの制御回路によって実現される。
制御部50は、モーションセンサ40で検知されたユーザ4の操作に応じてディスプレイ20に表示する画像を制御する。例えば、空中画像2に含まれるGUI(Graphical User Interface)がユーザ4によって操作されたことをモーションセンサ40が検知した場合に、制御部50は、GUIの操作に応じた画像(例えば、次の操作画像)を生成してディスプレイ20へ表示させる。あるいは、例えば、料理の手順を示すレシピ又は映画などの開始ボタンが押下されたことをモーションセンサ40(又はスイッチ60)が検知した場合に、制御部50は、レシピ又は映画をディスプレイ20へ表示させる。
本実施の形態では、制御部50は、さらに、駆動部30〜33を制御する。具体的には、制御部50は、ディスプレイ20及び結像光学素子100の位置又は姿勢の調整量を決定し、決定した調整量を示すコマンドを駆動部30〜33に送信する。駆動部30〜33はコマンドに従って動作し、ディスプレイ20又は結像光学素子100の位置又は姿勢が変化するので、表示領域3(空中画像2)の位置及び姿勢が変更される。
なお、制御部50は、筐体10の内部に配置されているが、これに限らない。制御部50は、筐体10の外側に固定されていてもよく、あるいは、筐体10から離れた位置に設けられていてもよい。
[スイッチ]
スイッチ60は、制御部50を制御するためのスイッチである。スイッチ60は、例えば、メカニカルスイッチ(押しボタンなど)、タッチセンサ、又は、非接触センサなどである。
スイッチ60は、制御部50を制御するためのスイッチである。スイッチ60は、例えば、メカニカルスイッチ(押しボタンなど)、タッチセンサ、又は、非接触センサなどである。
本実施の形態では、図4に示すように、複数のスイッチ60が筐体10の外側面に設けられている。例えば、複数のスイッチ60は、ディスプレイ20の表示のオン及びオフを切り替えるための電源用のスイッチと、ディスプレイ20及び結像光学素子100の各々の位置又は姿勢を調整するための調整用のスイッチとを含んでいる。
例えば、ユーザ4が調整用のスイッチ60を操作した場合、スイッチ60から制御信号が制御部50に出力される。制御信号に応じて制御部50は、ディスプレイ20及び結像光学素子100の位置又は姿勢を制御する。あるいは、ユーザ4が電源用のスイッチ60を操作した場合、スイッチ60から制御信号が制御部50(又はディスプレイ20)に出力される。制御部50(又はディスプレイ20)は、表示面への画像の表示を開始又は停止する。
このように、空中表示装置1は、スイッチ60を備えることで、例えば、空中画像2が表示されない場合、又は、モーションセンサ40が機能しない場合などに、ユーザ4からの操作を受け付けることができる。これにより、ユーザ利便性を高めることができる。
[結像光学素子]
続いて、本実施の形態に係る結像光学素子100の詳細構成について説明する。
続いて、本実施の形態に係る結像光学素子100の詳細構成について説明する。
図6は、本実施の形態に係る結像光学素子100の斜視図である。図7は、図6の破線で囲まれる領域VIIを拡大して示す本実施の形態に係る結像光学素子100の斜視図である。
図6に示すように、結像光学素子100は、平板状のプレートである。結像光学素子100は、入射する複数の光の各々を反射して透過するリフレクタアレイ装置である。具体的には、結像光学素子100は、互いに交差する2つの反射面を有する2面コーナーリフレクタアレイ装置である。
図7に示すように、結像光学素子100は、透光性基板110と、第1透光性樹脂層120と、第2透光性樹脂層130と、反射膜140とを備える。本実施の形態では、結像光学素子100は、反射膜140以外の構成部材が透明な材料で構成されている。このため、図7に示すように、結像光学素子100は、透明な平板状のプレートの内部に反射膜140が所定の形状及び位置で配置されているように見える。
以下では、図8〜図10を用いて、結像光学素子100の各構成部材について説明する。
図8は、本実施の形態に係る結像光学素子100を構成部材毎に分解して示す分解斜視図である。図9は、本実施の形態に係る結像光学素子100の入射面111に平行な断面を示す断面図である。具体的には、図9は、図10のIX−IX線で示すように、第1透光性樹脂層120の凸部123の上面123aを含む断面を示している。
図10は、図9のX−X線における本実施の形態に係る結像光学素子100の断面図である。具体的には、図10は、入射面111に直交する断面を示している。
なお、各図において、透光性基板110の厚み方向をz軸方向とし、透光性基板110の主面に平行で、かつ、互いに直交する2つの方向をx軸方向及びy軸方向とする。
[透光性基板]
透光性基板110は、可視光を透過する基板である。透光性基板110としては、ガラス基板、又は、アクリルなどの透明樹脂基板を用いることができる。透光性基板110の平面視形状は、例えば矩形であるが、これに限らない。
透光性基板110は、可視光を透過する基板である。透光性基板110としては、ガラス基板、又は、アクリルなどの透明樹脂基板を用いることができる。透光性基板110の平面視形状は、例えば矩形であるが、これに限らない。
図8及び図10に示すように、透光性基板110は、ディスプレイ20からの光が入射する入射面111を有する。入射面111は、具体的には、第1透光性樹脂層120が設けられる主面112とは反対側の主面である。透光性基板110の厚さは、例えば100μm以上2800μm以下であるが、これに限定されない。
[第1透光性樹脂層]
第1透光性樹脂層120は、透光性基板110上に配置されている。第1透光性樹脂層120は、シクロオレフィン、アクリル、エポキシなどの樹脂材料を用いて形成される。
第1透光性樹脂層120は、透光性基板110上に配置されている。第1透光性樹脂層120は、シクロオレフィン、アクリル、エポキシなどの樹脂材料を用いて形成される。
図8及び図9に示すように、第1透光性樹脂層120は、格子状の凹凸121を有する。凹凸121は、マトリクス状に配置された複数の凹部122と、複数の凹部122を区画する格子状に形成された凸部123とを備える。
本実施の形態では、複数の凹部122の形状及び大きさは、互いに略同じである。例えば、凹部122の平面視形状は、図9に示すように正方形である。具体的には、図8に示すように、凹部122は、上面及び底面が正方形の逆角錐台状の凹部である。より具体的には、凹部122は、透光性基板110に対して垂直な2つの側面122a及び122bと、透光性基板110に対して傾斜した2つの側面122c及び122dと、底面122eとを有する。
2つの側面122a及び122bは、互いに直交し、かつ、一辺を共有する。2つの側面122a及び122bの各々の平面視形状は、底角が90度の台形であり、一方は、他方を左右に反転した形状を有する。2つの側面122a及び122bは、反射膜140に被覆されている。2つの側面122a及び122bは、底面122eから垂直に立設している。
2つの側面122c及び122dは、互いに直交し、かつ、一辺を共有する。2つの側面122c及び122dの各々の平面視形状は、底角が90度の台形であり、一方は、他方を左右に反転した形状を有する。2つの側面122c及び122dは、反射膜140に被覆されていない。2つの側面122c及び122dは、凹部122の開口が底面122eより大きくなるように底面122eから斜め方向に立設している。
底面122eは、図11に示すように、透光性基板110の主面112と平行であるが、これに限らない。なお、底面122eは設けられていなくてもよい。すなわち、凹部122は、第1透光性樹脂層120を貫通しており、透光性基板110の主面112が凹部122の底面でもよい。
凸部123は、複数の凹部122を区画するように格子状に形成されている。凸部123の断面形状は、図10に示すように、底角が90度の台形である。具体的には、格子状の凸部123の縦線部及び横線部の各々は、底角が90度の台形が底面である四角柱が横向きに倒れた形状を有する。
凸部123は、上面123aを有する。上面123aは、透光性基板110の主面112と平行である。上面123aの幅は、特に限定されないが、例えば、20μm以上200μm以下である。
本実施の形態では、凹凸121の間隔d2に対する凹凸121の高さの比(アスペクト比)は、1である。言い換えると、凹凸121の高さは、凹凸121の間隔d2と同じである。凹凸121の高さは、凹部122の深さ、すなわち、凸部123の上面123aの底面122eからの高さである。
なお、アスペクト比は、1より大きくてもよく、あるいは、1より小さくてもよい。すなわち、高さが間隔d2より長くてもよく、短くてもよい。
第1透光性樹脂層120には、フィラーが含まれていてもよい。凸部、凹部、反射膜の形状が、空中画像2の解像度、輝度、コントラストなどの品質に影響するが、ミクロな凹凸形状を精度良く形成しようとすると、第1透光性樹脂層120の内部に応力が発生し、透光性基板110に反りが発生する場合がある。フィラーを充填させることで、樹脂の占める体積が減るので、透光性基板110の反りを抑制し、空中画像2の品質を向上させる効果がある。
フィラーとしては、シクロオレフィン、アクリル、エポキシ樹脂、又は、シリカの微粒子などが適している。フィラー材料の屈折率は、第1透光性樹脂層120の樹脂材料の屈折率に対して、例えば、±0.05以下である。これにより、空中画像2の品質を高めることができる。±0.05より大きいものは、フィラーと第1透光性樹脂層120の樹脂材料との界面で光が屈折し、空中画像2の品質が低下する恐れがある。
フィラーの大きさは、例えば、直径数十ナノメートル〜数十マイクロメートルのサイズである。これにより、第1透光性樹脂層120内へのフィラーの分散性が向上する。また、第1透光性樹脂層120の樹脂材料との相溶性を上げるために、配位子を付与したフィラーを分散させてもよい。第1透光性樹脂層120内へのフィラーの充填量は、特に限定されないが、例えば、40%〜80%である。40%より少ない場合は、透光性基板110の反りを抑制する効果が下がり、80%より多い場合は、フィラーの凝集が起こりやすくなり、屈折率が均一な第1透光性樹脂層120が形成しにくくなる恐れがある。例えば、シリカの微粒子をフィラーとして充填させることで、結像光学素子100の信頼性を向上させる効果がある。
[第2透光性樹脂層]
第2透光性樹脂層130は、凹凸121の凹部122を充填するように、第1透光性樹脂層120上に配置されている。第2透光性樹脂層130は、シクロオレフィン、アクリル、エポキシなどの樹脂材料を用いて形成されている。
第2透光性樹脂層130は、凹凸121の凹部122を充填するように、第1透光性樹脂層120上に配置されている。第2透光性樹脂層130は、シクロオレフィン、アクリル、エポキシなどの樹脂材料を用いて形成されている。
図8及び図9に示すように、第2透光性樹脂層130は、格子状の凹凸131を有する。凹凸131は、第1透光性樹脂層120の凹凸121を平坦化するように設けられ、凹凸121が反転した形状を有する。具体的には、凹凸131は、マトリクス状に配置された複数の凸部132と、複数の凸部132を区画する格子状に形成された凹部133とを備える。
複数の凸部132は、第1透光性樹脂層120の複数の凹部122をそれぞれ充填する。凸部132は、対応する凹部122の側面122c及び122d並びに底面122eと接触している。凸部132と、対応する凹部122の側面122a及び122bとの間には、反射膜140が設けられている。
本実施の形態では、複数の凸部132の形状及び大きさは、互いに略同じであり、凹部122と略同じである。具体的には、凸部132は、上面及び底面が正方形の逆角錐台状の凸部である。なお、実際には、凸部132と凹部122との間に反射膜140が形成されているため、反射膜140に相当する分だけ、凸部132は、凹部122より小さい。
凹部133は、複数の凸部132を区画するように格子状に形成されている。なお、凹部133は形成されていなくてもよい。すなわち、第2透光性樹脂層130は、複数の凹部122の各々を充填する複数の凸部132のみを備え、第1透光性樹脂層120の凸部123の上面123aが結像光学素子100の最表面として露出していてもよい。
第2透光性樹脂層130についても、第1透光性樹脂層120と同様に、フィラーが含まれていてもよい。
[反射膜]
反射膜140は、複数の凹部122の側面122a及び122bを被覆する。具体的には、反射膜140は、第1透光性樹脂層120の複数の凹部122と第2透光性樹脂層130の複数の凸部132との間に設けられている。
反射膜140は、複数の凹部122の側面122a及び122bを被覆する。具体的には、反射膜140は、第1透光性樹脂層120の複数の凹部122と第2透光性樹脂層130の複数の凸部132との間に設けられている。
反射膜140は、例えば、アルミニウム、銀、タングステン又はモリブデンなどの金属薄膜を用いて形成される。本実施の形態では、反射膜140の膜厚d1は、10nm以上1000nm以下である。
反射膜140は、透光性基板110に対して垂直に設けられている。本実施の形態では、反射膜140は、互いに直交し、かつ、一辺を共有する2つの反射面を有する。
具体的には、反射膜140は、凹部122毎に、凹部122の側面122aを被覆する第1反射膜141と、側面122bを被覆する第2反射膜142とを有する。第1反射膜141及び第2反射膜142の各々の両面が反射面である。
具体的には、図9に示すように、第1反射膜141は、凹部122の側面122aに密着する反射面141aと、凸部132に密着する反射面141bとを有する。図9及び図11に示すように、第2反射膜142は、凹部122の側面122bに密着する反射面142aと、凸部132に密着する反射面142bとを有する。
本実施の形態では、反射面141aと反射面142aとは、互いに直交し、かつ、一辺を共有している。反射面141a及び反射面142aの各々の平面視形状は、側面122a及び側面122bと同じであり、具体的には底角が90度の台形である。
反射面141bと反射面142bとについても同様である。なお、図9に示すように、反射面141bは、反射面141aに比べて反射膜140の膜厚d1に相当する分だけ小さい。後述するように、本実施の形態では、凹凸121の間隔d2に比べて膜厚d1が十分に小さいため、実質的には、反射面141aと反射面141bとは同じ形状及び同じ大きさとみなすことができる。反射面142aと反射面142bとについても同様である。
[屈折率]
本実施の形態に係る結像光学素子100では、反射膜140以外の構成部材は、可視光を透過する透明な部材から形成されている。以下では、各構成部材の屈折率について説明する。
本実施の形態に係る結像光学素子100では、反射膜140以外の構成部材は、可視光を透過する透明な部材から形成されている。以下では、各構成部材の屈折率について説明する。
第1透光性樹脂層120の屈折率n1と、第2透光性樹脂層130の屈折率n2とは、略等しい。これにより、第1透光性樹脂層120と第2透光性樹脂層130との界面での光の反射及び屈折を抑えることができる。
具体的には、屈折率n1と屈折率n2とは実質的に等しく、その差の絶対値(|n1−n2|)が0.1未満である。好ましくは、屈折率n1と屈折率n2との差の絶対値は、0.05以下であり、より好ましくは0.01以下である。例えば、第1透光性樹脂層120と第2透光性樹脂層130とは、同じ樹脂材料を用いて形成することができる。
また、本実施の形態では、透光性基板110の屈折率nも、第1透光性樹脂層120の屈折率n1と略一致する。これにより、透光性基板110と第1透光性樹脂層120との界面での光の反射及び屈折率を抑えることができる。
このように、本実施の形態に係る結像光学素子100では、入射した光が凹凸121(凹凸131)で屈折又は反射して散乱されるのが抑制される。このため、周辺光(具体的には、ディスプレイ20に表示される画像以外の光)が散乱されにくくなるので、空中画像2のコントラストの低下を抑制することができる。
[凹凸の間隔と反射膜の膜厚]
続いて、凹凸121の間隔d2と反射膜140の膜厚d1との関係について説明する。
続いて、凹凸121の間隔d2と反射膜140の膜厚d1との関係について説明する。
本実施の形態では、凹凸121の間隔d2は、1μm以上1000μm以下である。凹凸121の間隔d2は、1つの凹部122と1つの凸部123とのx軸方向(又はy軸方向)における幅に相当する。例えば、凹凸121の間隔d2は、反射膜140の膜厚d1の10倍以上の長さである。
図11は、本実施の形態に係る結像光学素子100に入射する光の経路を示す図である。具体的には、図11は、図9のX−X線における断面(すなわち、図10に示す断面)を示している。図11に示す実線の矢印が入射光の一例である。なお、実際には、入射光は、2つの反射面141a及び142a(あるいは、2つの反射面141b及び142b)で2回反射する。
図11に示すように、入射光L1及びL2はそれぞれ、反射面142a及び反射面142bで反射されて出射される。なお、入射光L1は、第1透光性樹脂層120の凸部123から第2透光性樹脂層130の凸部132に進行している。第1透光性樹脂層120の屈折率n1と第2透光性樹脂層130の屈折率n2とが略一致するため、入射光L1は、凸部123と凸部132との界面で屈折又は反射することなく、そのまま進行する。
入射光L3は、第2反射膜142の端面に入射する光である。入射光L3は、第2反射膜142の端面で反射されて入射面111から出射する。すなわち、入射光L3のように、第2反射膜142の端面に入射する光は、空中画像2として結像しない光である。
本実施の形態では、第2反射膜142の端面の幅、すなわち、反射膜140の膜厚d1は、凹凸121の間隔d2に比べて小さい。具体的には、膜厚d1は、間隔d2の10分の1以下である。したがって、ディスプレイ20に表示された画像からの光の大部分は、反射膜140の反射面142a及び142bによって反射されて空中画像2の結像に利用される。このように、本実施の形態に係る結像光学素子100によれば、入射光を効率良く空中画像2の結像に利用することができるので、高輝度な空中画像2を得ることができる。
[結像光学素子の製造方法]
続いて、本実施の形態に係る結像光学素子100の製造方法について、図12を用いて説明する。図12は、本実施の形態に係る結像光学素子100の製造方法を示す図である。図12において、左側の図は、結像光学素子100の製造方法の各工程の断面図であり、右側の図は、結像光学素子100の製造方法の各工程の断面斜視図である。
続いて、本実施の形態に係る結像光学素子100の製造方法について、図12を用いて説明する。図12は、本実施の形態に係る結像光学素子100の製造方法を示す図である。図12において、左側の図は、結像光学素子100の製造方法の各工程の断面図であり、右側の図は、結像光学素子100の製造方法の各工程の断面斜視図である。
まず、図12の(a1)及び(b1)に示すように、ガラス基板などの透光性基板110を準備し、準備した透光性基板110上に、格子状の凹凸121を有する第1透光性樹脂層120を形成する。具体的には、アクリルなどの樹脂材料を透光性基板110の表面に塗布し、ナノインプリント法によって、塗布した樹脂材料の表面に凹凸121を形成しながら、紫外線を照射することで樹脂材料を硬化させる。なお、射出成形によって、凹凸121を有する第1透光性樹脂層120を形成してもよい。また、樹脂材料の硬化は、紫外線照射に限らず、加熱によって行われてもよい。
次に、凹凸121の凹部122の側面122a及び122bに反射膜140を形成する。具体的には、図12の(a2)及び(b2)に示すように、凹凸121を覆うように第1透光性樹脂層120の表面に金属薄膜140aを形成する。例えば、スパッタ法又は蒸着法によって金属薄膜140aを第1透光性樹脂層120の全面に成膜する。
続いて、図12の(a3)及び(b3)に示すように、凹部122の側面122a及び122bに形成された金属薄膜140aを反射膜140として残すように、凹凸121の凹部122の底面122e及び凸部123の上面123aに形成された金属薄膜140aを除去する。具体的には、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)などの異方性のドライエッチングによって金属薄膜140aを除去する。なお、反応性イオンエッチングの条件は、金属薄膜140aの膜厚に応じて適宜設定すればよい。
異方性のドライエッチングによるエッチング方向は、具体的には、透光性基板110の厚さ方向(z軸方向)である。したがって、第1透光性樹脂層120の全面に形成された金属薄膜140aのうち、透光性基板110に対して垂直な側面122a及び122bに形成された部分を残して、他の部分が除去される。具体的には、凹部122の底面122e及び凸部123の上面123aだけでなく、凹部122の側面のうち透光性基板110に対して傾斜した側面122c及び122dに形成された金属薄膜140aも除去される。これにより、透光性基板110に対して垂直な金属薄膜140aのみが反射膜140として残る。
次に、図12の(a4)及び(b4)に示すように、複数の凹部122を充填するように、第1透光性樹脂層120上に第2透光性樹脂層130を形成する。具体的には、第1透光性樹脂層120に用いた樹脂材料と略同じ屈折率を有する樹脂材料を塗布し、所定期間放置する。これにより、凹部122を樹脂材料で充填され、かつ、上面が平坦化する。その後、樹脂材料を硬化させることで、第2透光性樹脂層130が形成される。
以上の工程を経て、結像光学素子100を製造することができる。なお、第2透光性樹脂層130を形成した後、第2透光性樹脂層130上に透光性基板を形成してもよい。これにより、第2透光性樹脂層130を保護することができる。
[まとめ]
以上のように、本実施の形態に係る結像光学素子100は、透光性基板110と、格子状の凹凸121を有し、透光性基板110上に配置された第1透光性樹脂層120と、凹凸121の凹部122を充填するように、第1透光性樹脂層120上に配置された第2透光性樹脂層130と、凹部122の側面122a及び122bを被覆する反射膜140とを備え、第1透光性樹脂層120の屈折率n1と、第2透光性樹脂層130の屈折率n2とは、略等しい。
以上のように、本実施の形態に係る結像光学素子100は、透光性基板110と、格子状の凹凸121を有し、透光性基板110上に配置された第1透光性樹脂層120と、凹凸121の凹部122を充填するように、第1透光性樹脂層120上に配置された第2透光性樹脂層130と、凹部122の側面122a及び122bを被覆する反射膜140とを備え、第1透光性樹脂層120の屈折率n1と、第2透光性樹脂層130の屈折率n2とは、略等しい。
これにより、第1透光性樹脂層120の屈折率n1と第2透光性樹脂層130の屈折率n2とが略一致するので、第1透光性樹脂層120と第2透光性樹脂層130との界面での光の屈折及び反射が抑制される。したがって、周辺光が結像光学素子100に入射した場合であっても周辺光の散乱が抑制されるので、空中画像2のコントラストの低下を抑制することができる。このように、本実施の形態に係る結像光学素子100によれば、優れた品質の空中画像2を得ることができる。
また、例えば、格子状の凹凸121の間隔d2は、1μm以上1000μm以下であり、反射膜140の膜厚d1は、10nm以上1000nm以下である。
これにより、図11を用いて説明したように、反射膜140の膜厚d1が十分に小さいので、反射膜140の端面で反射される光を少なくすることができる。したがって、入射光を効率良く空中画像2の結像に利用することができるので、高輝度の空中画像2を得ることができる。
また、例えば、格子状の凹凸121の間隔d2は、反射膜140の膜厚d1の10倍以上の長さである。
これにより、反射膜140の膜厚d1が十分に小さいので、反射膜140の端面で反射される光を少なくすることができる。したがって、入射光を効率良く空中画像2の結像に利用することができるので、高輝度の空中画像2を得ることができる。
また、例えば、反射膜140は、互いに直交し、かつ、一辺を共有する2つの反射面141a及び141bを有し、2つの反射面141a及び141bの各々の平面視形状は、底角が90度の台形である。
これにより、2つの反射面が互いに直交し、かつ、一辺を共有しているので、入射光を精度良く2回反射させて結像させることができる。したがって、結像に寄与しない光を減らすことができるので、空中画像2の輝度を高めることができる。
また、本実施の形態に係る空中表示装置1は、結像光学素子100と、画像を表示するディスプレイ20とを備え、結像光学素子100は、ディスプレイ20に表示された画像を空中画像2として空中に結像させる。
このように、周辺光の散乱を抑制することができる結像光学素子100を備えることで、優れた品質の空中画像2を表示する空中表示装置1を実現することができる。
また、例えば、空中表示装置1は、さらに、前記空中画像に対するユーザ4の操作を検知するモーションセンサ40と、モーションセンサ40で検知されたユーザ4の操作に応じてディスプレイ20で表示する画像を制御する制御部50とを備える。
これにより、ユーザ4が空中画像2を操作したときに、モーションセンサ40によって空中画像2に対するユーザ4の操作が検知され、検知された操作に応じてディスプレイ20に表示される画像が制御部50によって制御される。したがって、例えば、ユーザ4の操作に応じてディスプレイ20に表示される画像を変更することで、空中画像2を変更することができる。
また、例えば、本実施の形態に係る結像光学素子100の製造方法は、透光性基板110上に、格子状の凹凸121を有する第1透光性樹脂層120を形成する第1工程と、凹凸121の凹部122の側面122a及び122bに反射膜140を形成する第2工程と、凹部122を充填するように、第1透光性樹脂層120上に、第1透光性樹脂層120の屈折率n1と略等しい屈折率n2の第2透光性樹脂層130を形成する第3工程とを含む。
これにより、優れた品質の空中画像2を得ることができる結像光学素子100を容易に製造することができる。
また、例えば、第2工程は、凹凸121を覆うように第1透光性樹脂層120の表面に金属薄膜140aを形成する工程と、凹部122の側面122a及び122bに形成された金属薄膜140aを反射膜140として残すように、凹凸121の凹部122の底面122e及び凸部123の上面123aに形成された金属薄膜140aを除去する工程とを含む。
これにより、金属薄膜140aを選択的に残すことができるので、凹部122の側面122a及び122bに反射膜140が形成された結像光学素子100を容易に製造することができる。
また、例えば、除去する工程は、異方性のドライエッチングにより行われる。
これにより、金属薄膜140aの選択的な除去を容易に行うことができるので、結像光学素子100を容易に製造することができる。
(変形例)
以下では、上記の実施の形態に係る結像光学素子100の変形例1〜4について説明する。各変形例に係る結像光学素子は、上記の実施の形態と同様に、図6に示すような平板状のプレートである。各変形例に係る結像光学素子では、凹凸及び反射膜の形状が異なっている。実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略又は簡略化する。
以下では、上記の実施の形態に係る結像光学素子100の変形例1〜4について説明する。各変形例に係る結像光学素子は、上記の実施の形態と同様に、図6に示すような平板状のプレートである。各変形例に係る結像光学素子では、凹凸及び反射膜の形状が異なっている。実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略又は簡略化する。
[変形例1]
以下では、変形例1に係る結像光学素子について、図13〜図15を用いて説明する。
以下では、変形例1に係る結像光学素子について、図13〜図15を用いて説明する。
図13は、図6の破線で囲まれる領域VIIを拡大して示す本変形例に係る結像光学素子200の斜視図である。図13に示すように、結像光学素子200は、透光性基板110と、第1透光性樹脂層220と、第2透光性樹脂層230と、反射膜240とを備える。
図14は、本変形例に係る結像光学素子200の入射面に平行な断面を示す断面図である。具体的には、図14は、図15のXIV−XIV線で示すように、第1透光性樹脂層220の凸部223の先端に沿った断面を示している。図15は、図14のXV−XV線における本変形例に係る結像光学素子200の断面図である。
第1透光性樹脂層220は、図14に示すように、格子状の凹凸221を有する。凹凸221は、マトリクス状に配置された複数の凹部222と、複数の凹部222を区画する格子状に形成された凸部223とを備える。
本変形例では、第1透光性樹脂層220の凸部223の形状及び大きさが、上記の実施の形態に係る凸部123と異なっている。これに伴って、凹部222、第2透光性樹脂層230及び反射膜240の形状又は大きさも、実施の形態に係る凹部122、第2透光性樹脂層130及び反射膜140と比較して異なっている。
本変形例に係る凸部223は、上面を有さない。具体的には、凸部223の断面形状が、図15に示すように、直角三角形である。より具体的には、凸部223は、平面視形状が格子状であり、格子の縦線部及び横線部の各々は、底面が直角三角形の三角柱が横向きに倒れた形状を有する。
本変形例では、複数の凹部222の各々は、上面及び底面が正方形の逆角錐台状の凹部である。具体的には、凹部222は、透光性基板110に対して垂直な2つの側面222a及び222bと、透光性基板110に対して傾斜した2つの側面222c及び222dと、底面222eとを有する。
側面222a〜222d及び底面222eは、実施の形態に係る側面122a〜122d及び底面122eと略同じ形状である。本変形例では、図15に示すように、側面222bは、隣の凹部222の側面222dと一辺(上辺)を共有している。側面222aは、隣の凹部222の側面222cと一辺を共有している。
第2透光性樹脂層230は、凹凸221の凹部222を充填するように、第1透光性樹脂層220上に配置されている。第2透光性樹脂層230は、格子状の凹凸231を有する。凹凸231は、凹凸221を平坦化するように設けられ、凹凸221が反転した形状を有する。具体的には、凹凸221は、マトリクス状に配置された複数の凸部232と、複数の凸部232を区画する格子状に形成された凹部233とを備える。実施の形態と同様に、複数の凸部232は複数の凹部222に、凹部233は凸部223にそれぞれ対応する形状及び大きさで形成されている。
反射膜240は、透光性基板110に対して垂直に設けられている。反射膜240は、凹部222毎に、凹部222の側面222aを被覆する第1反射膜241と、側面222bを被覆する第2反射膜242とを有する。第1反射膜241及び第2反射膜242の各々の両面が反射面である。
第1反射膜241は、凹部222の側面222aに密着する反射面241aと、凸部232に密着する反射面241bとを有する。図15に示すように、第2反射膜242は、凹部222の側面222bに密着する反射面242aと、凸部232に密着する反射面242bとを有する。
本実施の形態では、反射面241aと反射面242aとは、互いに直交し、かつ、一辺を共有している。反射面241a及び反射面242aの各々の平面視形状は、側面222a及び側面222bと同じであり、具体的には底角が90度の台形である。反射面241bと反射面242bとについても同様である。
本変形例では、第1透光性樹脂層220の凸部223が上面を有しないので、反射膜240は、平面視において、格子状に形成されている。具体的には、図14に示すように、第1反射膜241は、隣の凹部222の第1反射膜241と連続するように設けられている。第2反射膜242についても同様である。
このように、本変形例に係る結像光学素子200によれば、実施の形態に係る反射膜140より反射膜240を大きくすることができる。したがって、結像光学素子200に入射した光を有効に利用することができ、空中画像2の輝度を高めることができる。
本変形例では、実施の形態と同様に、第1透光性樹脂層220の屈折率と第2透光性樹脂層230の屈折率とは略等しい。したがって、凹凸221での周辺光の散乱が抑制されるので、空中画像2のコントラストの低下を抑制し、品質の優れた空中画像2を得ることができる。
また、本変形例では、反射膜240の膜厚d1及び凹凸221の間隔d2は、実施の形態と同様の関係を有する。したがって、本変形例に係る結像光学素子200によれば、入射光を効率良く空中画像2の結像に利用することができので、高輝度の空中画像2を得ることができる。
[変形例2]
次に、変形例2に係る結像光学素子について、図16〜図18を用いて説明する。
次に、変形例2に係る結像光学素子について、図16〜図18を用いて説明する。
図16は、図6の破線で囲まれる領域VIIを拡大して示す本変形例に係る結像光学素子300の斜視図である。図16に示すように、結像光学素子300は、透光性基板110と、第1透光性樹脂層320と、第2透光性樹脂層330と、反射膜340とを備える。
図17は、本変形例に係る結像光学素子300の入射面に平行な断面を示す断面図である。具体的には、図17は、図18のXVII−XVII線で示すように、第1透光性樹脂層320の凸部322の上面を含む断面を示している。図18は、図17のXVIII−XVIII線における本変形例に係る結像光学素子300の断面図である。
図16と図13とを比較して分かるように、本変形例に係る結像光学素子300は、変形例1に係る結像光学素子200を上下反転した形状を有する。すなわち、第1透光性樹脂層320は、第2透光性樹脂層230と略同じ形状を有し、第2透光性樹脂層330は、第1透光性樹脂層220と略同じ形状を有する。
具体的には、第1透光性樹脂層320は、図17に示すように、格子状の凹凸321を有する。凹凸321は、マトリクス状に配置された複数の凸部322と、複数の凸部322を区画する格子状に形成された凹部323とを備える。
本変形例では、複数の凸部322の各々は、上面及び底面が正方形の角錐台状の凸部である。
凹部323は、複数の凸部322を区画するように格子状に形成された溝である。凹部323の断面形状は、図18に示すように、底角が90度の台形である。具体的には、格子状の凹部323の縦線部及び横線部の各々は、底面が直角三角形の三角柱が横向きに倒れた形状の溝である。
凹部323は、図17及び図18に示すように、透光性基板110に対して垂直な2つの側面323a及び323bと、透光性基板110に対して傾斜した2つの側面323c及び323dとを有する。2つの側面323a及び323bは、反射膜340によって被覆されている。
2つの側面323a及び323bは、互いに直交し、かつ、一辺を共有する。2つの側面323a及び323bの各々の平面視形状は、底角が90度の台形であり、一方は、他方を左右に反転した形状を有する。2つの側面323a及び323bは、反射膜340に被覆されている。
2つの側面323c及び323dは、互いに直交し、かつ、一辺を共有する。2つの側面323c及び323dの各々の平面視形状は、底角が90度の台形であり、一方は、他方を左右に反転した形状を有する。2つの側面323c及び323dは、反射膜340に被覆されていない。
第2透光性樹脂層330は、凹凸321の凹部323を充填するように、第1透光性樹脂層320上に配置されている。第2透光性樹脂層330は、格子状の凹凸331を有する。凹凸331は、凹凸321を平坦化するように設けられ、凹凸321が反転した形状を有する。具体的には、凹凸331は、実施の形態に係る凹凸121と略同じ形状を有する。より具体的には、図18に示すように、凹凸331は、マトリクス状に配置された複数の凹部332と、複数の凹部332を区画する格子状に形成された凸部333とを備える。
反射膜340は、透光性基板110に対して垂直に設けられている。反射膜340は、凸部322毎に、側面323aを被覆する第1反射膜341と、側面323bを被覆する第2反射膜342とを含んでいる。第1反射膜341及び第2反射膜342の各々の両面が反射面である。
第1反射膜341は、凹部323の側面323aに密着する反射面341aと、凸部333に密着する反射面341bとを有する。図18に示すように、第2反射膜342は、凹部323の側面323bに密着する反射面342aと、凸部333に密着する反射面342bとを有する。
本実施の形態では、反射面341aと反射面342aとは、互いに直交し、かつ、一辺を共有している。反射面341a及び反射面342aの各々の平面視形状は、側面323a及び側面323bと同じであり、具体的には底角が90度の台形である。反射面341bと反射面342bとについても同様である。
本変形例では、実施の形態と同様に、第1透光性樹脂層320の屈折率と第2透光性樹脂層330の屈折率とは略等しい。したがって、凹凸321での周辺光の散乱が抑制されるので、空中画像2のコントラストの低下を抑制し、品質の優れた空中画像2を得ることができる。
また、本変形例では、反射膜340の膜厚d1及び凹凸321の間隔d2は、実施の形態と同様の関係を有する。したがって、本変形例に係る結像光学素子300によれば、入射光を効率良く空中画像2の結像に利用することができので、高輝度の空中画像2を得ることができる。
[変形例3]
次に、変形例3に係る結像光学素子について、図19〜図21を用いて説明する。
次に、変形例3に係る結像光学素子について、図19〜図21を用いて説明する。
図19は、図6の破線で囲まれる領域VIIを拡大して示す本変形例に係る結像光学素子400の斜視図である。図19に示すように、結像光学素子400は、透光性基板110と、第1透光性樹脂層420と、第2透光性樹脂層430と、反射膜440とを備える。
図20は、本変形例に係る結像光学素子400の入射面に平行な断面を示す断面図である。具体的には、図20は、図21のXX−XX線で示すように、第1透光性樹脂層420の凸部423の上面を含む断面を示している。図21は、図20のXXI−XXI線における本変形例に係る結像光学素子400の断面図である。
本変形例に係る結像光学素子400は、図20に示すように、第1透光性樹脂層420の凹凸421が、平面視において市松模様で形成されている。具体的には、凹凸421は、複数の凹部422と、複数の凸部423とを備える。
複数の凹部422及び複数の凸部423はそれぞれ、略同じ形状であり、具体的には、立方体又は直方体である。本変形例では、凹部422及び凸部423の平面視形状は、正方形である。
図20及び図21に示すように、凹部422は、透光性基板110の主面に対して垂直な4つの側面422a〜422dと、底面422eとを有する。4つの側面422a〜422dの形状は、例えば、正方形である。4つの側面422a〜422dは、底面422eから略垂直に立設し、反射膜440によって被覆されている。底面422eの形状は、例えば、正方形である。
第2透光性樹脂層430は、凹凸421の凹部422を充填するように、第1透光性樹脂層420上に配置されている。第2透光性樹脂層430は、格子状の凹凸431を有する。凹凸431は、凹凸421を平坦化するように設けられ、凹凸421が反転した形状を有する。具体的には、凹凸431は、複数の凸部432と、複数の凹部433とを備える。
複数の凸部432及び複数の凹部433はそれぞれ、略同じ形状であり、具体的には、立方体又は直方体である。本変形例では、凸部432及び凹部433の平面視形状は、正方形である。なお、図20においては、反射膜440の膜厚を大きく示しているため、凸部432と凹部433とで大きさが異なるように示されているが、実際には、ほとんど同じである。
反射膜440は、透光性基板110に対して垂直に設けられている。反射膜440は、凹部422毎に、凹部422の側面422a〜422dの各々を被覆する第1反射膜441、第2反射膜442、第3反射膜443及び第4反射膜444を有する。第1反射膜441、第2反射膜442、第3反射膜443及び第4反射膜444の各々の両面が反射面である。
第1反射膜441は、凹部422の側面422aに密着する反射面441aと、凸部432に密着する反射面441bとを有する。図21に示すように、第2反射膜442は、凹部422の側面422bに密着する反射面442aと、凸部432に密着する反射面442bとを有する。第3反射膜443は、凹部422の側面422cに密着する反射面443aと、凸部432に密着する反射面443bとを有する。図21に示すように、第4反射膜444は、凹部422の側面422dに密着する反射面444aと、凸部432に密着する反射面444bとを有する。
本実施の形態では、反射面441aと反射面442aとは、互いに直交し、かつ、一辺を共有している。反射面442aと反射面443aとは、互いに直交し、かつ、一辺を共有している。反射面443aと反射面444aとは、互いに直交し、かつ、一辺を共有している。反射面444aと反射面441aとは、互いに直交し、かつ、一辺を共有している。反射面441a〜444aの各々の平面視形状は、側面422a〜422dと同じであり、具体的には正方形又は長方形である。なお、反射面441b〜444bについても同様である。
本変形例に係る結像光学素子400によれば、凹部422と凸部423とを略同じ形状及び大きさで形成することができる。したがって、凹部422及び凸部423の幅d2を大きくすることができるので、凹凸421の加工が容易になる。なお、本変形例では、凹部422の幅(すなわち、凸部423の幅)が、凹凸421の間隔d2に相当する。また、凹凸421の形状を精度良く形成することができるので、結像光学素子400に入射する光を有効に利用することができるので、空中画像2の輝度を高めることができる。
また、本変形例では、反射膜440の膜厚d1及び凹凸421の間隔d2は、実施の形態と同様の関係を有する。したがって、本変形例に係る結像光学素子300によれば、入射光を効率良く空中画像2の結像に利用することができので、高輝度の空中画像2を得ることができる。
[変形例4]
次に、変形例4に係る結像光学素子について、図22〜図24を用いて説明する。
次に、変形例4に係る結像光学素子について、図22〜図24を用いて説明する。
図22は、図6の破線で囲まれる領域VIIを拡大して示す本変形例に係る結像光学素子500の斜視図である。図22に示すように、結像光学素子500は、透光性基板110と、第1透光性樹脂層520と、第2透光性樹脂層530と、反射膜540とを備える。
図23は、本変形例に係る結像光学素子500の入射面に平行な断面を示す断面図である。具体的には、図23は、図24のXXIII−XXIII線で示すように、第1透光性樹脂層520の凸部523の先端に沿った断面を示している。図24は、図23のXXIV−XXIV線における本変形例に係る結像光学素子500の断面図である。
第1透光性樹脂層520は、図23に示すように、格子状の凹凸521を有する。凹凸521は、マトリクス状に配置された複数の凹部522と、複数の凹部522を区画する格子状に形成された凸部523とを備える。
本変形例では、凹部522は、底面が正方形の逆四角錐状の凹部である。具体的には、凹部522は、透光性基板110に対して垂直な2つの側面522a及び522bと、透光性基板110に対して傾斜した2つの側面522c及び522dとを有する。
2つの側面522a及び522bは、互いに直交し、かつ、一辺を共有する。2つの側面522a及び522bの各々の平面視形状は、直角三角形であり、一方は、他方を左右に反転した形状を有する。2つの側面522a及び522bは、反射膜540に被覆されている。
2つの側面522c及び522dは、互いに直交し、かつ、一辺を共有する。2つの側面522c及び522dの各々の平面視形状は、直角三角形であり、一方は、他方を左右に反転した形状を有する。2つの側面522c及び522dは、反射膜540に被覆されていない。
第2透光性樹脂層530は、凹凸521の凹部522を充填するように、第1透光性樹脂層520上に配置されている。第2透光性樹脂層530は、格子状の凹凸531を有する。凹凸531は、凹凸521を平坦化するように設けられ、凹凸521が反転した形状を有する。具体的には、凹凸521は、マトリクス状に配置された複数の凸部532と、複数の凸部532を区画する格子状に形成された凹部533とを備える。実施の形態と同様に、複数の凸部532は複数の凹部522に、凹部533は凸部523にそれぞれ対応する形状及び大きさで形成されている。
反射膜540は、透光性基板110に対して垂直に設けられている。反射膜540は、凹部522毎に、側面522aを被覆する第1反射膜541と、側面522bを被覆する第2反射膜542とを含んでいる。第1反射膜541及び第2反射膜542の各々の両面が反射面である。
第1反射膜541は、凹部522の側面522aに密着する反射面541aと、凸部532に密着する反射面541bとを有する。図24に示すように、第2反射膜542は、凹部522の側面522bに密着する反射面542aと、凸部532に密着する反射面542bとを有する。
本実施の形態では、反射面541aと反射面542aとは、互いに直交し、かつ、一辺を共有している。反射面541a及び反射面542aの各々の平面視形状は、側面522a及び側面522bと同じであり、具体的には直角三角形である。反射面541bと反射面542bとについても同様である。
本変形例では、実施の形態と同様に、第1透光性樹脂層520の屈折率と第2透光性樹脂層530の屈折率とは略等しい。したがって、凹凸521での周辺光の散乱が抑制されるので、空中画像2のコントラストの低下を抑制し、品質の優れた空中画像2を得ることができる。
また、本変形例では、反射膜540の膜厚d1及び凹凸521の間隔d2は、実施の形態と同様の関係を有する。したがって、本変形例に係る結像光学素子500によれば、入射光を効率良く空中画像2の結像に利用することができので、高輝度の空中画像2を得ることができる。
(その他)
以上、本発明に係る結像光学素子及び空中表示装置、並びに、結像光学素子の製造方法について、上記の実施の形態及びその変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
以上、本発明に係る結像光学素子及び空中表示装置、並びに、結像光学素子の製造方法について、上記の実施の形態及びその変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態では、透光性基板110にディスプレイ20からの光が入射する例について示したが、これに限らない。例えば、第2透光性樹脂層130側にディスプレイ20が配置されていてもよい。ディスプレイ20に表示された画像からの光は、第2透光性樹脂層130に入射して、透光性基板110から出射してもよい。
また、本発明は、空中表示装置として実現できるだけでなく、空中表示装置の各構成要素が行う処理をステップとして含むプログラム、及び、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なDVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体として実現することもできる。
つまり、上述した包括的又は具体的な態様は、システム、装置、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能な記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1 空中表示装置
2 空中画像
4 ユーザ
20 ディスプレイ(画像表示部)
40 モーションセンサ(操作検知部)
50 制御部
100、200、300、400、500 結像光学素子
110 透光性基板
120、220、320、420、520 第1透光性樹脂層
121 凹凸
122、222、323、422、522 凹部
122a、122b、222a、222b、323a、323b、422a、422b、422c、422d、522a、522b 側面
122e、222e、422e 底面
123、223、322、423、523 凸部
123a 上面
130、230、330、430、530 第2透光性樹脂層
140、240、340、440、540 反射膜
140a 金属薄膜
141a、141b、142a、142b、241a、241b、242a、242b、341a、341b、342a、342b、441a、441b、442a、442b、443a、443b、444a、444b、541a、541b、542a、542b 反射面
2 空中画像
4 ユーザ
20 ディスプレイ(画像表示部)
40 モーションセンサ(操作検知部)
50 制御部
100、200、300、400、500 結像光学素子
110 透光性基板
120、220、320、420、520 第1透光性樹脂層
121 凹凸
122、222、323、422、522 凹部
122a、122b、222a、222b、323a、323b、422a、422b、422c、422d、522a、522b 側面
122e、222e、422e 底面
123、223、322、423、523 凸部
123a 上面
130、230、330、430、530 第2透光性樹脂層
140、240、340、440、540 反射膜
140a 金属薄膜
141a、141b、142a、142b、241a、241b、242a、242b、341a、341b、342a、342b、441a、441b、442a、442b、443a、443b、444a、444b、541a、541b、542a、542b 反射面
Claims (10)
- 透光性基板と、
格子状の凹凸を有し、前記透光性基板上に配置された第1透光性樹脂層と、
前記凹凸の凹部を充填するように、前記第1透光性樹脂層上に配置された第2透光性樹脂層と、
前記凹部の側面を被覆する反射膜とを備え、
前記第1透光性樹脂層の屈折率と、前記第2透光性樹脂層の屈折率とは、略等しい
結像光学素子。 - 前記格子状の凹凸の間隔は、1μm以上1000μm以下であり、
前記反射膜の膜厚は、10nm以上1000nm以下である
請求項1に記載の結像光学素子。 - 前記格子状の凹凸の間隔は、前記反射膜の膜厚の10倍以上の長さである
請求項1又は2に記載の結像光学素子。 - 前記凹凸は、平面視において市松模様で形成されている
請求項1〜3のいずれか1項に記載の結像光学素子。 - 前記反射膜は、互いに直交し、かつ、一辺を共有する2つの反射面を有し、
前記2つの反射面の各々の平面視形状は、長方形、正方形、底角が90度の台形又は直角三角形である
請求項1〜4のいずれか1項に記載の結像光学素子。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の結像光学素子と、
画像を表示する画像表示部とを備え、
前記結像光学素子は、前記画像表示部に表示された画像を空中画像として空中に結像させる
空中表示装置。 - さらに、
前記空中画像に対するユーザの操作を検知する操作検知部と、
前記操作検知部で検知されたユーザの操作に応じて前記画像表示部で表示する画像を制御する制御部とを備える
請求項6に記載の空中表示装置。 - 透光性基板上に、格子状の凹凸を有する第1透光性樹脂層を形成する第1工程と、
前記凹凸の凹部の側面に反射膜を形成する第2工程と、
前記凹部を充填するように、前記第1透光性樹脂層上に、前記第1透光性樹脂層の屈折率と略等しい屈折率の第2透光性樹脂層を形成する第3工程とを含む
結像光学素子の製造方法。 - 前記第2工程は、
前記凹凸を覆うように前記第1透光性樹脂層の表面に金属薄膜を形成する工程と、
前記凹部の側面に形成された前記金属薄膜を前記反射膜として残すように、前記凹凸の凹部の底面及び凸部の上面に形成された前記金属薄膜を除去する工程とを含む
請求項8に記載の結像光学素子の製造方法。 - 前記除去する工程は、異方性のドライエッチングにより行われる
請求項9に記載の結像光学素子の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2016047552A JP2017161790A (ja) | 2016-03-10 | 2016-03-10 | 結像光学素子及び空中表示装置並びに結像光学素子の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN110596906A (zh) * | 2019-10-25 | 2019-12-20 | 像航(上海)科技有限公司 | 立式投影系统 |
JP2020101614A (ja) * | 2018-12-20 | 2020-07-02 | 株式会社アスカネット | 立体像結像装置 |
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-
2016
- 2016-03-10 JP JP2016047552A patent/JP2017161790A/ja active Pending
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JP7097501B2 (ja) | 2018-07-12 | 2022-07-07 | 安徽省東超科技有限公司 | 複数列複数行等価負屈折率平板レンズの加工技術 |
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