JP2017161594A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
[1−1.プリンタの内部構成]
図1に示すように、第1の実施の形態によるプリンタ1は、いわゆる二次転写方式のカラー用電子写真式プリンタであり、例えばA3サイズやA4サイズ等の大きさでなり可撓性を有する印刷用紙Pに対し、蛍光画像を含む所望のカラー画像を印刷する。プリンタ1は、略箱型の筐体2を有している。以下の説明においては、プリンタ1のうち利用者が筐体2の正面に対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、該前側に対峙した利用者から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。
図2に示すように現像装置13は、略J字形状に形成された本体ケース34を有し、供給ローラ36、現像ローラ38、現像ブレード48、感光ドラム40、帯電ローラ44及びクリーニングブレード46が設けられている。
プリンタ1は、図3に示すように主制御部52が各部を統轄制御する。主制御部52は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、ROM(Read Only Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部60から所定のプログラムを読み出して実行することにより、トナー量検知部54、光量検知部56、計算部58、記憶部60、電源制御部62及び電圧出力部64等の各部を制御して印刷モード選択処理や印刷処理等の種々の処理を実行する。
上位装置50から印刷信号が送られてくると、画像形成部11(図1)は、現像装置13内の感光ドラム40、現像ローラ38及び供給ローラ36を、図2中矢印方向に回転させると同時に、それぞれ供給ローラ36には供給電圧Vs[V]の直流電圧である供給バイアスを、現像ローラ38には現像電圧Vd[V]の直流電圧である現像バイアスを印加する。ここで、供給電圧Vsと現像電圧Vdとは、|Vd|<|Vs|の関係を満たす。なお、本実施の形態においては、上述したように負極性帯電のトナーを用いたため、供給電圧Vs及び現像電圧Vdはマイナスの電圧とした。供給ローラ36と現像ローラ38とは接触しており、且つ、両者には電位差が設けてあるため、トナーは供給ローラ36上から現像ローラ38上へ搬送される。搬送されたトナーは現像ブレード48によって層規制され、且つ、摩擦帯電されることでトナー層を形成する。このトナー層は、現像ローラ38と感光ドラム40との間に設けた電位差によって感光ドラム40上の潜像に吸着することで現像され、トナー像を形成する。なお、感光ドラム40において静電潜像に対応する部分は約0[V]、静電潜像以外の部分は例えば−500[V]から−700[V]の間で帯電させられている。
次に、プリンタ1による印刷モード選択処理の具体的な処理手順について、図4のフローチャートを用いて説明する。主制御部52は、記憶部60から印刷モード選択処理プログラムを読み出して実行することにより印刷モード選択処理手順RT1を開始し、ステップSP1へ移る。プリンタ1のユーザは、上位装置50においてプリンタドライバの設定画面を操作するか、又はプリンタ1における操作パネルを操作することにより、印刷モードの変更要求を行う。
以上のような本実施の形態によるプリンタ1と、従来のプリンタとを用いて、画像評価を行った。具体的には、白色光下での画像濃度及び紫外光照射下での画像発光量の評価を行った。本実施の形態によるプリンタ1は、上述の様に濃度センサ30及び光量センサ32を有するのに対し、従来のプリンタは濃度センサのみを有している。評価結果に影響を及ぼす構成(例としてトナーや現像装置)は両プリンタで同一のものとした。また、特記していない他の構成及び評価条件も同じである。
目標検知濃度差x = 目標濃度 − 検出濃度
その後、図6に示す濃度補正テーブルTBdに基づいて現像バイアスが主制御部52により変更される。現像バイアスが変更された場合、同様の工程がもう1回行われる。具体的には、再び中間転写ベルト16上に100%dutyパターンが印刷され、濃度センサ30により検出濃度が検出される。続いて目標検知濃度差xが算出され、前述と同じ濃度補正テーブルTBdに基づいて最終的な現像バイアスに変更される。
目標検知発光強度差y = 目標発光強度 − 検出発光強度
その後、図7に示す光量補正テーブルTBbに基づいて現像バイアスが主制御部52により変更される。現像バイアスが変更された場合、同様の工程がもう1回行われる。具体的には、再び中間転写ベルト16上に100%dutyパターンが印刷され、光量センサ32により検出発光強度が検出される。続いて目標検知発光強度差yが算出され、前述と同じ光量補正テーブルTBbに基づいて最終的な現像バイアスに変更される。
以上の構成においてプリンタ1は、通常モードかネオンモードかを選択し、選択した通常モード又はネオンモードに応じた補正処理を行うようにした。このためプリンタ1は、ネオンモードが選択されているときには、光量センサ32で検出した検出発光強度に基づき、白色光下での可視画像濃度の画質よりも紫外光下での発光画像濃度の画質を優先した補正処理を行い、蛍光発光する画像の発光量を適正に補正できる。一方プリンタ1は、通常モードが選択されているときには、濃度センサ30で検出した検出濃度に基づき、紫外光下での発光画像濃度の画質よりも白色光下での可視画像濃度の画質を優先した補正処理を行い、画像の濃度を適正に補正できる。
[2−1.プリンタの内部構成及び制御構成]
図1及び図3とそれぞれ対応する部材に同一符号を付した図9及び図10に示すように、第2の実施の形態によるプリンタ101は、第1の実施の形態によるプリンタ1と比べて、光量センサ32及び光量検知部56が省略されていると共に、それぞれ主制御部152が主制御部52と、記憶部160が記憶部60と異なっているものの、それ以外は同様に構成されている。このように、第1の実施の形態によるプリンタ1は、濃度センサ30及び光量センサ32を有していたが、第2の実施の形態によるプリンタ101は、光量センサ32を有しておらず、濃度センサ30のみを有している。
目標検知濃度差x = 目標濃度 − 検出濃度
その後、白色光下の画像品質(濃度)を補正する場合プリンタ101は、図11に示した白色光下用濃度補正テーブルTBdwに基づいて現像バイアスを主制御部152により変更する。一方紫外光下の画像品質(発光量)を補正する場合プリンタ101は、図12に示す紫外光下用濃度補正テーブルTBduに基づいて現像バイアスを主制御部152により変更する。なお、白色光下用濃度補正テーブルTBdw及び紫外光下用濃度補正テーブルTBduの何れの濃度補正テーブルを用いて現像バイアスが変更された場合でも、同様の工程がもう1回行われる。具体的にはプリンタ101は、再び中間転写ベルト16上に100%dutyパターンを印刷し、濃度センサ30により検出濃度を検出する。続いてプリンタ101は目標検知濃度差xを算出し、1回目に用いた白色光下用濃度補正テーブルTBdw又は紫外光下用濃度補正テーブルTBduの何れかの濃度補正テーブルに基づいて最終的な現像バイアスに変更される。
以上のような第2の実施の形態によるプリンタ101と、比較例として第1の実施の形態よるプリンタ1とを用いて以下の画像評価を行った。トナーは第2の実施の形態に記載のものを共通で用いた。また、特記していない条件は第1の実施の形態と同じとする。
以上の構成においてプリンタ101は、転写するトナー量に対するトナー濃度とトナー光量とに相関関係があるトナーを用いて印刷する際、濃度センサ30で検出した検出濃度に基づき、通常モードにおいては白色光下用濃度補正テーブルTBdwを用いて濃度補正を行う一方、ネオンモードにおいては紫外光下用濃度補正テーブルTBduを用いて光量補正を行うようにした。これによりプリンタ101は、プリンタ1と比べて光量センサ32を省略することで構成を簡素化し低コスト化及び小型化を実現しつつ、白色光下及び紫外光下でも良好な蛍光材料含有トナーの印字画像を得ることができる。その他第2の実施の形態によるプリンタ101は、第1の実施の形態によるプリンタ1とほぼ同様の作用効果を奏する。
[3−1.他の実施の形態1]
なお上述した実施の形態においては、ユーザの好みのタイミングでユーザの意思に基づき印刷モードを変更する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば印刷用紙が変更された際等のタイミングでプリンタが自動に印刷モードを変更しても良い。
またプリンタは、印字画像にブラックトナーが使用される場合、通常モードに設定しても良い。これは、ブラックトナーは発光しないため、印字画像にブラックトナーが使用される場合は該印字画像は白色光下で利用される可能性が高く、白色光下での印刷画像濃度を優先して補正することが好ましいからである。このようにプリンタは、印字画像に使用されるトナーの色に応じて印刷モードを選択しても良い。
さらにプリンタは、両面印刷が設定されている場合、通常モードに設定しても良い。これは、紫外光下で発光する蛍光材料を含むトナーを用いて両面印刷が行われることは一般的でないため、両面印刷が設定されている場合は印字画像は白色光下で利用される可能性が高く、白色光下での印刷画像濃度を優先して補正することが好ましいからである。このようにプリンタは、印刷する際の設定に応じて印刷モードを選択しても良い。
さらにプリンタは、紫外光下専用の印刷用紙が給紙トレイ4にセットされているとユーザにより設定された場合、ネオンモードに設定しても良い。
プリンタは、紫外光が当たると発光する漂白剤が入っているような印刷用紙が給紙トレイ4にセットされているとユーザにより設定された場合、通常モードに設定しても良い。これは、紫外光下でそれ自体が発光する印刷用紙は、白色光下で利用される可能性が高く、白色光下での印刷画像濃度を優先して補正することが好ましいからである。
また、一般的に通常モードに対しネオンモードの利用頻度は低いと考えられるため、プリンタは、通常モードで印刷を行っていた状態から、ネオンモードに変更して印刷を行った際に、例えばネオンモードで印刷する印刷ジョブの印刷が完了すると、自動的に通常モードへ戻しても良い。
また、ネオンモードに変更する前の通常モードにおける現像バイアス変更量を記憶しておき、ネオンモードから通常モードに戻した際に、ネオンモードに変更して印刷を行った印刷用紙の枚数やネオンモードに変更していた時間の長さ等が所定値以下であった場合、記憶しておいた現像バイアス変更量を適用することにより、新たに補正を行わないようにしても良い。
また、通常モード又はネオンモードの何れにプリンタが現在設定されているかを、上位装置50のプリンタドライバ又はプリンタの操作パネル等に表示することにより、ユーザに提示しても良い。この場合、現在の印刷モードが、ユーザ所望の印刷モードであるか否かをユーザに認識させることができる。
さらに上述した第2の実施の形態においては、濃度センサ30による検出濃度のみに基づきトナー濃度及びトナー光量を補正する場合について述べた。本発明はこれに限らず、濃度センサ30を省略して光量センサ32のみを設け、光量センサ32による検出発光強度に基づきトナー濃度及びトナー光量を補正しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、現像バイアスを変更することにより、トナー濃度及びトナー光量を補正する場合について述べた。本発明はこれに限らず、供給バイアス等、他の任意の電圧値等を変更しても良い。要はトナー濃度及びトナー光量を変更できれば良い。
さらに上述した第2の実施の形態においては、白色光下での印刷画像濃度が最適となるトナー量と、紫外光下での印刷画像発光量が最適となるトナー量とが等しいという特性を有するトナーを用いる場合について述べた。本発明はこれに限らず、トナーにおけるトナー濃度とトナー光量との関係を予め測定し、この関係に基づいて白色光下用濃度補正テーブルTBdw及び紫外光下用濃度補正テーブルTBduを予め作成しておいても良い。さらにトナーの材料及び製法は、上述した第1及び第2の実施の形態のものに限らず、他の材料及び製法でも良い。
さらに上述した第1の実施の形態においては、画像形成ユニット12から中間転写ベルト16に1次転写されたトナー像を印刷用紙Pに2次転写する中間転写方式であるプリンタ1に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成ユニットから転写部材としての印刷用紙Pにトナー像を直接転写する直接転写方式の画像形成装置に本発明を適用しても良い。
さらに本発明は、上述した各実施の形態及び他の実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態と上述した他の実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。
さらに上述した実施の形態においては、電子写真式のプリンタ1及び101に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば複写機、複合機等、外部から印刷データやスキャン画像データ等を入力して画像を形成する種々の装置に本発明を適用しても良い。
さらに上述した実施の形態においては、現像剤担持体としての現像ローラ38と、制御部としての主制御部52とによって、画像形成装置としてのプリンタ1を構成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる現像剤担持体と、制御部とによって、画像形成装置を構成するようにしても良い。
Claims (12)
- 像担持体上に形成された静電潜像に蛍光材料を含有した現像剤を付着させて現像する現像剤担持体と、
白色光での可視画像濃度の画質を優先する可視画像優先モードか、紫外光下での発光画像濃度の画質を優先する蛍光画像優先モードかを選択し、選択した前記可視画像優先モード又は前記蛍光画像優先モードに応じた補正処理を行う制御部と
を有する画像形成装置。 - 発光部と、該発光部から照射された光の反射光を受光する受光部とからなる現像剤量検知手段と、
前記現像剤に含まれる蛍光材料を励起する光源を有する発光部と、該発光部により前記現像剤に含まれる蛍光材料を励起し、励起され発光する前記蛍光材料の光量を検知する受光部とからなる光量検知手段と、
白色光下での濃度補正テーブルと紫外光下での発光量補正テーブルとを記憶している記憶部と、
前記現像剤量検知手段又は前記光量検知手段の検知結果に基づき計算を行う計算部と
を有し、
前記制御部は、前記計算部の計算結果に基づき、前記補正処理を行う
請求項1に記載の画像形成装置。 - 発光部と、該発光部から照射された光の反射光を受光する受光部とからなる現像剤量検知手段と、
複数の濃度補正テーブルを記憶している記憶部と、
前記現像剤量検知手段の検知結果に基づき計算を行う計算部と
を有し、
前記制御部は、前記計算部の計算結果に基づき、前記補正処理を行う
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記計算部は、前記可視画像優先モード又は前記蛍光画像優先モードで、異なる前記濃度補正テーブルに基づき計算を行う
請求項3に記載の画像形成装置。 - 複数の前記濃度補正テーブルの一方は、前記現像剤量検知手段の検知結果に基づき白色光での可視画像濃度の画質を優先して補正するものであり、
複数の前記濃度補正テーブルの他方は、前記現像剤量検知手段の検知結果に基づき紫外光での発光画像濃度の画質を優先して補正するものである
請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、画像形成に使用される前記現像剤の色に応じて前記可視画像優先モード又は前記蛍光画像優先モードを選択する
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、黒色の前記現像剤が用いられる場合、前記可視画像優先モードを選択する
請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、画像形成の設定に応じて前記可視画像優先モード又は前記蛍光画像優先モードを選択する
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、両面印刷が設定されている場合、前記可視画像優先モードを選択する
請求項8に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、紫外光下用の印刷用紙が用いられると設定されている場合、前記蛍光画像優先モードを選択する
請求項8に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記可視画像優先モード又は前記蛍光画像優先モードの何れを選択するかをユーザに確認する
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記現像剤担持体に電圧を印加する電圧出力部をさらに有し、
前記制御部は、前記現像剤担持体に印加される前記電圧を調整することにより前記補正処理を行う
請求項1に記載の画像形成装置。
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