JP2017161421A - ねじ形状自動計測システム - Google Patents

ねじ形状自動計測システム Download PDF

Info

Publication number
JP2017161421A
JP2017161421A JP2016047646A JP2016047646A JP2017161421A JP 2017161421 A JP2017161421 A JP 2017161421A JP 2016047646 A JP2016047646 A JP 2016047646A JP 2016047646 A JP2016047646 A JP 2016047646A JP 2017161421 A JP2017161421 A JP 2017161421A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
workpiece
screw
angle
head
shape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016047646A
Other languages
English (en)
Inventor
八三一 北尾
Yasakazu Kitao
八三一 北尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Screw Co Ltd
Original Assignee
Nissan Screw Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Screw Co Ltd filed Critical Nissan Screw Co Ltd
Priority to JP2016047646A priority Critical patent/JP2017161421A/ja
Publication of JP2017161421A publication Critical patent/JP2017161421A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】計測対象ワークであるねじの座面の角度を自動的に精度よく計測できるねじ形状自動計測システムを提供することである。【解決手段】ねじ形状自動計測システム10は、ねじを計測対象ワークとして、ワークのおねじ側の軸方向一方端を把持する把持部と、把持部を軸方向周りに360度回転駆動する把持回転部と、把持部によっておねじの軸方向一方端が把持されたワークの周方向一部において、ワークのねじ軸の外周面とワークの頭部の座面とにレーザ光を照射する照射部、及びレーザ光の反射光を受光する受光部を含み、ねじ軸の外周面の母線と座面の母線との変位を計測する変位計と、ワークの軸方向回りの周方向複数位置において変位計で計測された変位に基づく2次元形状を示すデータと、変位計について設定された基準線とから、基準線に対する座面の角度を算出して出力する演算制御装置とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、ねじ形状自動計測システムに係り、特に、変位計について設定された基準線に対する座面の角度を算出して出力するねじ形状自動計測システムに関する。
ねじ製造メーカでは、製造されたねじを予め定めた規格を満たす製品として出荷するためにねじの各種寸法測定を行う。ねじの各種寸法にはそれぞれ規格があり、これらの規格に対する計測のために、マイクロメータ、ノギス、ねじゲージ等の多種多様の計測機器を使い分けながら、計測のほとんどにおいて検査員の手作業によるねじ寸法検査が行われる。その検査結果は検査表に作業員の手書きによって記録される。
このようなねじ寸法測定には多大の手間と時間を要する。いくつかの自動測定方法が提案されている。例えば、特許文献1には、ねじ検査装置として、ねじの頭部をチャックユニットで固定し、ねじ部を含む部分に発光器から平行光線を照射し、ねじ部に対し発光器と逆の側に設けた受光器によってねじ部の明暗映像を取得し、ねじ部の取得映像に対してコンピュータにより計算を行ってねじの長さ、径幅、ねじ山等の測定情報を表示することが開示されている。発光器と受光器はねじ部の軸方向に沿って移動でき、ねじの頭部を回転してねじ部の向きを変えることでねじの外周を360度に亘って検査できると述べられている。
特許文献2には、ねじ形状測定装置として、光をねじの螺旋に平行に照射する光源と、光源と同一の受光光軸を有し光軸に平行な成分のみを結像させるテレセントリックレンズを用い、ねじの軸に直交する方向の1次元画像を取得するラインセンサを有する撮像装置を有するものが開示されている。
特開2012−112929号公報 特開2010−210292号公報
従来技術では、ねじ部の寸法関係の自動測定が提案されているが、ねじの頭部の座面角度を計測する面からは改良の余地がある。例えば、ねじの座面と軸方向とのなす角度(座面角度)は90度になるように設計されるが、製造上の誤差等によりその角度が90度からずれる可能性がある。このとき、特にこの角度が90度より小さくなるときには、頭部の外周側部分が中心側部分に被さることにより、頭部の座面のねじ軸との連結部が外側から見えなくなる。これにより、特許文献1、2に記載された構成のように、発光器からねじに向けて平行光線を照射し、受光器でねじ部の明暗映像を取得した場合でも、その映像から座面角度を計測することが困難である。
本発明の目的は、計測対象ワークであるねじの座面の角度を自動的に精度よく計測できるねじ形状自動計測システムを提供することである。
本発明に係るねじ形状自動計測システムは、ねじを計測対象ワークとして、前記ワークのおねじ側の軸方向一方端を把持する把持部と、前記把持部を軸方向周りに360度回転駆動する把持回転部と、前記把持部によって前記おねじの軸方向一方端が把持された前記ワークの周方向一部において、前記ワークのねじ軸の外周面と前記ワークの頭部の座面とにレーザ光を照射する照射部、及び前記レーザ光の反射光を受光する受光部を含み、前記ねじ軸の外周面の母線と前記座面の母線との変位を計測する変位計と、前記ワークの軸方向回りの周方向複数位置において前記変位計で計測された変位に基づく2次元形状を示すデータと、前記変位計について設定された基準線とから、前記基準線に対する前記座面の角度を算出して出力する演算制御装置とを備える。
上記構成によれば、レーザ光を用いた変位計によりワークのねじ軸の外周面の母線と座面の母線との変位が計測され、その変位に基づく2次元形状を示すデータから座面の角度が算出され出力されるので、座面の角度を自動的に精度よく計測できる。
また、本発明に係る構成において、好ましくは、前記2次元形状は、前記ねじ軸の外周面の母線の軸直線部と前記座面の母線の座面直線部とを含む形状であり、前記演算制御装置は、前記変位計で計測された変位から前記2次元形状を示す前記データを作成する2次元形状作成部と、前記ワークの軸方向回りの周方向複数位置における前記2次元形状を示す前記データと、前記基準線とから、前記基準線に対する前記座面の角度を算出して出力する座面角度算出部とを含む。
上記の好ましい構成によれば、前記ねじ軸の傾きにかかわらず評価可能な座面の角度を算出できる。
また、本発明に係る構成において、好ましくは、軸方向をY方向とし、Y方向に垂直な面をXZ平面として、XZ平面に平行な上面を有する基台を備え、前記把持部は、前記基台の上側に軸方向周りに回転可能に設けられ、前記頭部、または前記頭部の頭部穴に係合された頭部係合アダプタを撮像する画像投影部を備え、前記演算制御装置は、前記画像投影部で撮像された前記頭部または前記頭部係合アダプタの軸周りの寸法の変化に応じて、前記座面の角度を算出して出力する。
上記の好ましい構成によれば、ワークの頭部または頭部穴の形状で定まるワークの周方向位置に応じて、座面の角度を自動的に計測できる。
また、本発明に係る構成において、好ましくは、前記画像投影部は、前記ワークのY方向中心線に対しZ方向の一方側に配置され平行光線を出力する光源と、前記ワークのY方向中心線に対しZ方向の他方側に配置され、前記光源からの前記平行光線を受けて前記ワークの影となる投影形状について前記光源と同一の受光光軸を有し光軸に平行な成分のみをXY平面に平行な撮像面上に結像させて撮像するテレセントリック光学系の投影撮像カメラと、を有する。
上記の好ましい構成によれば、ワークの外形をより高精度に取得できる。
また、本発明に係る構成において、好ましくは、前記演算制御装置は、前記投影撮像カメラで撮像された投影形状から前記頭部または前記頭部係合アダプタのX方向の幅が最大または最小となる前記ワークの軸方向回りの周方向複数位置における前記2次元形状を示す前記データを作成し、前記データから前記基準線に対する前記座面の角度を算出して出力する。
上記の好ましい構成によれば、ワークの頭部または頭部穴の角部または平面部の位置に応じて、座面の角度を自動的に計測できる。
また、本発明に係る構成において、好ましくは、前記演算制御装置は、前記ワークの軸方向回りの0度位置における前記2次元形状を示す前記データから前記基準線に対する前記座面の第1角度を算出し、前記ワークの軸方向回りの180度位置における前記2次元形状を示す前記データから前記基準線に対する前記座面の第2角度を算出し、前記第1角度及び前記第2角度の合計から180度を差し引いて得られる値から前記座面が傾く側を算出する。
上記の好ましい構成によれば、ワークの座面が傾く側を容易に判断できる。
本発明に係るねじ形状自動計測システムによれば、計測対象ワークであるねじの座面の角度を自動的に精度よく計測できる。
本発明に係る実施の形態のねじ形状自動計測システムの構成図であり、ねじ形状自動計測装置の正面図である。 図1に示すねじ形状自動計測装置の右側面図である。 図1のねじ形状自動計測装置の一部の上面図である。 本発明に係る実施の形態のねじ形状自動計測システムの把持部と把持される計測対象ワークであるねじを示す図である。(a)は、締付チャックの断面図であり、(b)は、アダプタの断面図であり、(c)は、計測対象ワークのねじを示す図である。(d)はアダプタの分解図である。(e)から(g)は、(a)から(c)に対応する上面図である。 図4(b)に示すアダプタの拡大図である。 アダプタからスペーサを省略した構成の1例を示している図5Aに相当する図である。 本発明に係る実施の形態のねじ形状自動計測システムにおける計測手順の1例を示すフローチャートである。 本発明に係る実施形態のねじ形状自動計測システムにおける計測箇所を示す図である。(a)は、側面図における計測箇所を示し、(b)は、上面図における計測箇所を示す図である。 本発明に係る実施形態のねじ形状自動計測システムにおける山径の計測を示す図である。(a)は、計測対象ワークの軸方向に沿った輪郭データを示す図であり、(b)は、(a)の山部の輪郭データの回帰線を求める図であり、(c)は、山径の算出方法を示す図である。 本発明に係る実施形態のねじ形状自動計測システムにおける谷径の計測を示す図である。(a)は、計測対象ワークの軸方向に沿った輪郭データを示す図であり、(b)は、(a)の谷部の輪郭データの回帰線を求める図であり、(c)は、谷径の算出方法を示す図である。 首下長さの計測方法の1例を示す図であり、(a)はアダプタに固定したワークと第1カメラ及び光源との位置関係の2例を示す図であり、(b)は第1カメラが(a)のPa1位置にあるときに取得された画像データを示す図であり、(c)は第1カメラが(a)のPa2位置にあるときに取得された画像データを示す図である。 頭部穴深さの計測方法を示す図である。(a)は、頭部穴に所定の頭部係合アダプタを挿入した状態を示す断面図であり、(b)は、(a)に対応する上面図である。 (a)は、ワークの頭部の座面角度を計測する場合において、締付チャックでワークを固定した後、座面角度を計測する周方向位置を設定する状態を示す図である。(b)は、(a)に示すワークのA−A断面において、座面傾きの検出位置及び検出幅を示す図である。(c)は、ワークが六角ボルトである場合において、ワークの投影画像から頭部の対角位置を判定する状態を示す図であり、(d)は、ワークが六角穴付ボルトである場合において、ワークの投影画像から頭部の対角位置を判定する状態を示す図である。 本発明に係る実施形態のねじ形状自動計測システムにおいて、ワークの座面の計測アルゴリズムを示す図である。(a)は、把持部によってマスターゲージが把持された状態で基準線CL及び基準角度θcを設定する状態を示す図である。(b)はワークが把持部によって把持された状態で座面及びねじ軸の外周面の変位を計測する状態を示す図である。(c)は、ワークの軸方向回りの角度位置が0度及び180度である場合における座面の傾き角度を示す図である。 ワークの軸方向回りの角度位置が0度である場合におけるワークの座面の傾き角度を計測する状態を示す図である。(a)は、ワークと基準角度θc、基準座面間角度θ及び座角θ0Zとを示す図であり、(b)は、変位計における受光部の入力値のa方向位置及びa方向変位の関係を示す図であり、(c)は、(a)から各角度を取り出して示す図である。 ワークの軸方向回りの角度位置が180度である場合におけるワークの座面の傾き角度を計測する状態を示す図である。(a)は、ワークと基準角度θc、基準座面間角度θ180及び座角θ180Zとを示す図であり、(b)は、変位計における受光部の入力値のa方向位置及びa方向変位の関係を示す図であり、(c)は、(a)から各角度を取り出して示す図である。 ワークの頭部の3つの対角線上における座面角度の算出結果の例を示す図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、ねじを計測対象ワークとして、ねじの呼びがM3で呼び長さが30mmの頭部が六角形であるボルトを主として述べるが、これは説明のための例示である。ねじの種類としてはメートル並目ねじの他に、メートル細目ねじ、管用テーパねじ、管用平行ねじ、ウイットウォース並目ねじ、ユニファイ並目ねじ、ユニファイ細目ねじ、ミニチュアねじ、メートル台形ねじであってもよい。また、呼び長さは30mm以外のものであってもよい。頭部には頭部穴が形成されてもよい。頭部穴は頭部に設けられる締付工具用の回し溝または回し穴である。頭部穴は、六角穴の他に、すりわり(マイナス溝)、十字穴、プラスマイナス穴、四角穴、トルクス(登録商標)やその改良版であるトルクス・プラス(登録商標)等の六角星形の穴であるヘクスローブ穴、三角穴であってもよい。
以下で述べる形状、寸法、材質、計測箇所等は、説明のための例示であって、ねじ形状自動計測システムの仕様等に合わせ、適宜変更が可能である。また、以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略もしくは簡略化する。
図1は、実施の形態のねじ形状自動計測システム10の構成図である。図2は、図1に示すねじ形状自動計測装置12の右側面図である。図3は、ねじ形状自動計測装置12の一部の上面図である。ねじ形状自動計測システム10は、ねじ形状自動計測装置12と、演算制御装置100と、空圧制御装置102とを含んで構成される。ねじ形状自動計測装置12は、架台(図示せず)の上に固定された基台16を含んで構成される。基台16は、架台の上に設けられるケース(図示せず)の内部に配置される。架台の代わりに防振台が用いられてもよい。図1は、ねじ形状自動計測装置12の正面図を示している。図2は、ねじ形状自動計測装置12において、ケースの内側部分についての右側面図である。図3は、図1のねじ形状自動計測装置12の一部の上面図である。図1〜3では、直交するX方向、Y方向、及びZ方向が示される。XZ平面は基台16の上面に平行な面で、基台16の上面に垂直な方向が重力方向であるY方向である。Z方向は、図1の正面図における左右方向で、X方向は図2の右側面図における左右方向である。
図1では、ねじ形状自動計測装置12の構成要素ではないが、計測対象のワーク8を示している。ワーク8は、ねじの呼びがM12で呼び長さが30mmの頭部が六角形であるボルトである。ワーク8の軸方向はY方向に平行な方向である。換言すればY方向はワーク8の軸方向である。
ねじ形状自動計測装置12は、ガントリ型である。具体的には、ねじ形状自動計測装置12の基台16の上面を形成する上面板には柱部材18が立設して固定される。柱部材18は、図3に示すようにY方向から見た場合の形状が略矩形である。柱部材18の正面(図1の手前側面、図2の左側面、図3の下側面)には、昇降アクチュエータ20が取り付けられる。
昇降アクチュエータ20は、柱部材18の正面(+X方向側)に固定されたアクチュエータケース20aと、Yモータ20bと、ねじ軸(図示せず)及びナット部材(図示せず)とを含む。アクチュエータケース20aは、上下方向であるY方向に沿って長い長尺状である。アクチュエータケース20aの上面には、Yモータ20bのケースが固定される。Yモータ20bから下方(−Y方向)に伸びる出力軸には、ねじ軸がアクチュエータケース20a内に−Y方向に沿って伸びて配置され、アクチュエータケース20aに回転可能に支持される。これによりYモータ20bの回転によりねじ軸が回転する。Yモータ20bの駆動は演算制御装置100によって制御される。
アクチュエータケース20aの正面側(+X側)にはYテーブル22がY方向に移動可能に支持される。Yテーブル22は、YZ平面に沿う略平板状のテーブル本体22aと、テーブル本体22aの−Y側端部の下端部に+X方向に伸びるように固定された光源テーブル22bとを含む。光源テーブル22bの下側には後述する光源36が固定される。図1では分かりやすくするために、Yテーブル22のテーブル本体22aを砂地で示している。
アクチュエータケース20a内のナット部材は、ねじ軸のねじ部に複数のボールを介して噛合して、ボールねじ機構を構成する。ナット部材の一部は、アクチュエータケース20aにY方向に形成されたガイド孔を通じて+X方向側に突出してYテーブル22に固定される。これによりYモータ20bの回転に伴って、Yテーブル22がY方向に沿って移動される。
さらに、図2に示すように、アクチュエータケース20aの+Z側端部にはリニアスケール方式の位置センサ24が取り付けられる。すなわち、Yテーブル22のY方向位置を位置センサ24が検出する。位置センサ24は、例えばYテーブル22に取り付けられた移動部材のY方向位置を光学的または磁気的に高精度に検出する。例えば磁気的な位置センサ24は、移動部材において、電流を流す励磁コイルと検出コイルとが取り付けられ、アクチュエータケース20aに固定された固定側部材のY方向複数位置に固定側コイル(図示しない)が配置される。移動部材がY方向に移動した場合には、移動部材の励磁コイル及び検出コイルが複数の固定側コイルの1つに近接対向し、検出コイルの両端の電圧変化から移動部材の位置が検出される。移動部材の検出位置を示す信号は、演算制御装置100(図1)に送信される。
Yテーブル22の正面(+X方向)側には、光学的計測装置32が支持される。光学的計測装置32は、ワーク8の寸法及び形状を光学的に非接触的に計測する。光学的計測装置32は、ワーク8の軸方向及び軸周りの寸法を計測するための画像投影部34と、ワーク8の頭部の寸法及び形状を画像投影によって計測するための頭部計測部40と、レーザ変位計50とを含んで形成される。頭部計測部40は、ワーク8の頭部の上面に頭部穴が形成される場合に頭部穴の深さを計測する機能を有してもよい。
画像投影部34は、ワーク8のY方向の中心線に対しZ方向の一方側(図1の左側)に配置され平行光線を出力する光源36と、ワーク8のY方向中心線に対しZ方向の他方側(図1の右側)に配置された第1カメラ群38とを含む。光源36は、Yテーブル22の正面側にX方向に突出するように固定された光源テーブル22bの下側に固定される。光源36として、コリメータ等の適当な光線平行化手段を有する光源、またはテレセントリック光学系を含む光源を用いることができる。Yテーブル22の正面側において、+Z側端部(図1の右端部)には、第1カメラZ移動テーブル35がZ方向に移動可能に支持される。第1カメラ群38は、第1カメラZ移動テーブル35の正面側に、第1カメラY移動テーブル25を介してY方向に移動可能に取り付けられる。また、光源テーブル22bの下側において、光源36からX方向において異なる部分には、ブラケット23が固定される。
そして、ブラケット23の先端部(下端部)において、XY平面に対して傾斜する板部23aにはレーザ変位計50が固定される。レーザ変位計50は、レーザ光をワーク8に照射し、その反射光の受光に基づいて、ワーク8のねじ軸の外周面の母線と頭部の座面(図1の下側面)の母線とを含む2次元形状を示すデータを作成する。このデータは、演算制御装置100において、頭部の座面の基準線に対する角度を計測するために用いられる。レーザ変位計50の構成は後で詳しく説明する。
第1カメラZ移動テーブル35の正面側には、第1カメラY移動テーブル25がY方向に移動可能に支持される。第1カメラY移動テーブル25の正面側には3つの第1カメラ39a、39b、39cがY方向に並んで−Z方向にそれぞれのレンズが向くように取り付けられている。以下では、第1カメラ39a、39b、39cが3つである場合を説明するが、3つに限定するものではなく1つまたは2つまたは4つ以上としてもよい。3つの第1カメラ39a、39b、39cは、第1カメラ群38を構成する。3つの第1カメラ39a、39b、39cは異なる倍率のレンズを有する。以下では第1カメラ39a、39b、39cを総称して第1カメラ39と記載する場合がある。
第1カメラZ移動テーブル35は、第1カメラ移動アクチュエータ37によって、Yテーブル22に対しZ方向に移動される。第1カメラ移動アクチュエータ37は、電動モータと、ボールねじ機構(図示せず)とを含み、電動モータの回転でボールねじ機構のねじ軸にボールを介して噛合するナット部材(図示せず)をZ方向に移動させる。第1カメラZ移動テーブル35は、ナット部材に固定されており、ナット部材のZ方向の移動により第1カメラZ移動テーブル35もZ方向に移動する。そして、第1カメラY移動テーブル25がY方向に移動することによって、ワーク8に面するカメラを、3つの第1カメラ39の中から切換可能に構成される。具体的には、第1カメラY移動テーブル25は、カメラ切換アクチュエータ45によって、第1カメラZ移動テーブル35に対しY方向に移動される。カメラ切換アクチュエータ45は、電動モータ45aと、ボールねじ機構(図示せず)とを含み、電動モータ45aの回転でボールねじ機構のねじ軸にボールを介して噛合するナット部材(図示せず)をY方向に移動させる。第1カメラY移動テーブル25は、ナット部材に固定されており、ナット部材のY方向の移動により第1カメラY移動テーブル25もY方向に移動する。作業者が図示しない第1切替操作部を操作することによって、演算制御装置100は電動モータ45aの作動を制御する。これによって、電動モータ45aが回転して、ワーク8に−Z方向に面する第1カメラが3つの第1カメラ39の中から切り替えられる。そして、3つの第1カメラ39のうちの1つと光源36とは、撮像対象のねじであるワーク8を挟んで、Z方向に対向する。3つの第1カメラ39は、テレセントリック光学系の投影撮像カメラである。3つの第1カメラ39は、その中の1つが、ワーク8に−Z方向に面した場合に、光源36からの平行光線を受けてワーク8の影となる投影形状について光源36と同一の受光光軸を有し光軸に平行な成分のみをXY平面に平行な撮像面上に結像させて撮像する。上記の構成によって、ワーク8に面する第1カメラ39が自動で切り替えられるので、ワーク8の大きさに対応する適切な倍率のレンズを有するカメラに容易に切り替えられる。これにより、ねじ形状自動計測システムにおいて第1カメラとして1つのみを有する構成の場合と異なり、ワーク8の大きさに応じて1つの第1カメラでレンズを作業者が手作業で交換する手間が生じない。このため、1つの第1カメラでレンズを交換する際に生じる問題、例えばレンズを外した状態で第1カメラの内部に異物が入り込むことが生じない。各第1カメラ39として、CCDイメージセンサを用いたCCDカメラ、またはCMOSイメージセンサを用いたカメラ装置を用いることができる。カメラ切換アクチュエータ45を構成する電動モータ45aとして、ACサーボモータまたはステッピングモータを用いることができる。
頭部計測部40は、Yテーブル22の正面側にZ方向に移動可能に取り付けられた第2カメラ群42を含む。具体的には、Yテーブル22の+Y側端部(上端部)には、第2カメラ移動テーブル44がZ方向に移動可能に支持される。第2カメラ移動テーブル44の正面側には3つの第2カメラ43a、43b、43cがZ方向に並んでレンズが下を向くように取り付けられる。以下では、第2カメラ43a、43b、43cが3つである場合を説明するが、3つに限定するものではなく1つまたは2つまたは4つ以上としてもよい。3つの第2カメラ43a、43b、43cは第2カメラ群42を構成する。3つの第2カメラ43a、43b、43cは異なる倍率のレンズを有する。以下では第2カメラ43a、43b、43cを総称して第2カメラ43と記載する場合がある。
そして、第2カメラ移動テーブル44がZ方向に移動することによって、ワーク8の頭部に面するカメラを、3つの第2カメラ43の中から切換可能に構成される。また、3つの第2カメラ43は、ワーク8の頭部の真上から−Z側に退避可能に構成される。具体的には、第2カメラ移動テーブル44は、第2カメラ移動アクチュエータ46によって、Yテーブル22に対しZ方向に移動される。第2カメラ移動アクチュエータ46は、電動モータ46aと、ボールねじ機構(図示せず)とを含み、電動モータ46aの回転でボールねじ機構のねじ軸にボールを介して噛合するナット部材(図示せず)をZ方向に移動させる。第2カメラ移動テーブル44は、ナット部材に固定されており、ナット部材のZ方向の移動により第2カメラ移動テーブル44もZ方向に移動する。作業者が図示しない第2切替操作部を操作することによって、演算制御装置100は電動モータ46aの作動を制御する。これによって、電動モータ46aが回転して、ワーク8の頭部に−Y方向に面する第2カメラが3つの第2カメラ43の中から切り替えられる。3つの第2カメラ43のそれぞれは、頭部撮像カメラであり、後述のようにワーク8の頭部をXZ平面に平行な撮像面上で撮像する。第2カメラ43で撮像した撮像データは、演算制御装置100に送信され、演算制御装置100は、頭部の直径寸法、頭部穴の二面幅寸法等の頭部の寸法を算出することができる。第2カメラ43として、CCDイメージセンサを用いたCCDカメラまたはCMOSイメージセンサを用いたカメラ装置を用いることができる。第2カメラ移動アクチュエータ46を構成する電動モータ46aとして、ACサーボモータまたはステッピングモータを用いることができる。各第2カメラ43の−Y方向側にはリング状の照明部190が設けられ、ワーク8の上面を照明する。照明部190は、Yテーブル22の−Z側端部(図1の左端部)の正面側に、照明移動機構192によってZ方向に移動可能に支持される。照明移動機構192は、照明移動アクチュエータ(図示せず)によって照明部190をZ方向に移動させる。照明移動機構192は、照明部190をワーク8の上側を囲んで照射する照射位置と、この照射位置から−Z側に退避させた位置とに移動可能に構成される。照明移動機構192は、上記の各移動アクチュエータ37,46と同様に、電動モータ、ボールねじ機構を含んで構成することができる。
また、ねじ形状自動計測装置12は、ワーク8を把持する把持部62を備える。把持部62は、把持回転部60を介して基台16の上側に軸方向回りに回転可能に設けられ、ワーク8のおねじ側の軸方向一方端を把持する。把持部62は、図4に示すように円板状の外形を有するアダプタ80とアダプタ80の外周側面を少なくとも3点で挟持して固定する締付チャック70とを含んで構成される。把持回転部60は、締付チャック70を軸方向周りに360度回転駆動するθモータ(図示せず)を含んで構成される。
θモータの回転動作は、演算制御装置100によって制御される。かかるθモータとしては、ACサーボモータまたはDCサーボモータを用いることができる。また、θモータの回転は、把持回転部60の回転と同期する。このθモータの回転角度は、図示しないロータリエンコーダにより検出される。ロータリエンコーダの検出信号は、演算制御装置100に入力される。
図4は、把持部62の詳細を示す分解図である。ここでは、把持部62を構成する締付チャック70と、締付チャック70によって固定されるアダプタ80と、アダプタ80に把持されるワーク8とのそれぞれの詳細構成が示される。図4の(a)から(c)は、締付チャック70とアダプタ80とワーク8のそれぞれの断面図を示し、(d)はアダプタ80の分解図を示し、(e)から(g)は、締付チャック70とアダプタ80とワーク8のそれぞれの上面図を示す。
ワーク8は、おねじ部2と、頭部4と、おねじ部2と頭部4の間の首下部3とを含んで構成される。
締付チャック70は、支持台72の上に移動可能に配置された3つのスライド台74を含む。初期状態では、3つのスライド台74が支持台72の外周側に退避している。空圧制御装置102(図1)から供給される空気圧でピストン・シリンダ機構のピストン78a、78bが動作することによって、3つのスライド台74が同期して、支持台72の外周側と中心軸側との間で移動駆動される。
3つのスライド台74にはそれぞれ爪部76a、76b、76cが取り付けられる。3つの爪部76a、76b、76cの先端部はそれぞれ支持台72の中心軸の方向を向くように配置される。初期状態では爪部76a、76b、76cも支持台72の外周側に退避している。3つのスライド台74が同期して支持台72の中心軸側に移動されることで、爪部76a、76b、76cの先端部は同期して支持台72の中心軸側に集まるように移動する。そして、3つのスライド台74は、支持台72の中心に配置されるアダプタ80を中心軸の位置に合うようにセンタリングしながらアダプタ80の外周側面を挟持して固定して締め付け状態とする。このように、締付チャック70は、退避状態と締付状態との間で空気圧によって移動駆動される三つ割チャック機構である。
締付チャック70のセンタリング挟持動作は、演算制御装置100の制御の下で行われる。締付チャック70によるアダプタ80の挟持は、3つの爪部76a、76b、76cの先端部で行われる。アダプタ80の外周側面の挟持は少なくとも3点で行えばよい。例えば、爪部の先端部の形状をV字形として、互いに向かい合う2つの爪部でアダプタ80の外周側面を挟持する構造としてもよい。この場合には、4点でアダプタ80の外周側面が挟持される。
図5Aは、図4(b)に示すアダプタ80の拡大図である。アダプタ80は、締付チャック70に挟持される円板状の外形部を有し、ワーク8のおねじ部2の先端部をねじ込んだときに、ワーク8の軸方向がぶれないように固定できる所定の噛み合わせ長さのめねじを一方端面の中心に有するワーク固定治具である。
アダプタ80は、リングゲージ82a、ホルダ86及びスペーサ84aが一体化して構成される。リングゲージ82aは、ワーク8のおねじ部2の先端部が所定の噛み合わせ長さでねじ込まれる。ホルダ86は、締付チャック70によって挟持される円板状の外形部を有する。スペーサ84aは、リングゲージ82a及びホルダ86の間に配置される。
リングゲージ82aは、円板状の形状を有し、その中心軸に沿って基準めねじ83aが刻まれた部材である。基準めねじ83aは、ワーク8のおねじ部2のねじ寸法に対応し予め定めた噛み合い精度を有するめねじである。かかるリングゲージ82aは、ねじ検査に用いられるねじ外径ゲージをそのまま用いることができる。標準的なねじ外径ゲージは、M12の場合、8ピッチの基準めねじ83aが刻まれる。1ピッチ=1.75mmであるので、リングゲージ82aは、例えば設計値としての厚さが8ピッチ=14.00mmになるように製作される。基準めねじ83aは、不完全ねじ部を有しない。
ワーク8のおねじ部2の先端部は、リングゲージ82aの一方端面側である上面側から所定の噛み合わせ長さでねじ込まれる。所定の噛み合わせ長さは、ワーク8のおねじ部2の先端部をリングゲージ82aの基準めねじ83aにねじ込んで噛み合わせたときに、ワーク8が軸方向にぶれない程度に設定される。ワーク8の軸方向のぶれ量はゼロであることが好ましいが、ワーク8の各種寸法の計測精度に影響がない範囲であれば許容される。ワーク8が良品であれば、ワーク8のおねじ部2の有効ねじ部を約1ピッチ分、リングゲージ82aの基準めねじ83aに噛み合わせれば、ほぼワーク8の軸方向のぶれが許容範囲に収まる。ワーク8のおねじ部2は最大で2ピッチ分の不完全ねじ部を有するので、ワーク8のねじ込み量である所定の噛み合わせ長さは、(不完全ねじ部のピッチ数分の長さ+完全ねじ部の1ピッチ分の長さ)よりもできるだけ長く設定することが好ましい。
以下では、設計値としての所定の噛み合わせ長さ=ワーク8のおねじ部2の3ピッチ分の長さ=5.25mmとする。所定の噛み合わせ長さを1ピッチの長さの整数倍である3ピッチ分の長さとするのは、ワーク8のおねじ部2の先端部のリングゲージ82aへのねじ込み深さを1ピッチの整数倍と略同一とするためである。ワーク8はM12のねじ呼びで呼び長さが30mmのメートル並目ねじであり、日本工業規格値によればおねじ部2の不完全ねじ部は最大で2ピッチである。そこで、この最大の2ピッチに1ピッチを加算して、少なくとも1ピッチは完全ねじ部で噛み合わせられるように、所定の噛み合わせ長さを3ピッチ分の長さとした。
なお、品質レベルの低いワーク8の場合は、不完全ねじ部が2ピッチ以上あることもあり、噛み合わせ長さが3ピッチ分の長さとしてもワーク8が軸方向にぶれることがある。そのような場合には、所定の噛み合わせ長さを3ピッチ分の長さから1ピッチ分の長さを単位として長くする。例えば、所定の噛み合わせ長さを4ピッチ分の長さ、あるいは5ピッチ分の長さとする。逆に、高精度用に加工されたねじ等の場合で不完全ねじ部が1ピッチ以下で収まる場合には、所定の噛み合わせ長さを3ピッチ分の長さから1ピッチ分の長さ単位で短くしてもよい。例えば、所定の噛み合わせ長さを2ピッチ分の長さとしてもよい。所定の噛み合わせ長さの1ピッチ単位の調整は、スペーサ84aの枚数を増減することによって行われる。また、上記で説明した所定の噛み合わせ長さは、設計上の長さである。実際には、設計上の長さに基づいてワーク8の首下長さ等の軸方向の長さの算出を行うのではなく、ホルダ86のおねじ92aに、リングゲージ82aの基準めねじ83aを、リングゲージ82aがホルダ86の上面に突き当たるまでねじ込んだ状態で、基準めねじ83aにおいて、ワーク8のねじ部をねじ込み可能な軸方向の隙間長さを、ダイヤルゲージ等を用いて実測する。そして、設計上の目標隙間長さに対して実測で得られた隙間長さの増減量をオフセット値として、演算制御装置100にプリセットとして事前登録する。一方、ワーク8の大きさに応じて所定の形状及び大きさのリングゲージ82a及びホルダ86が用意される。そして、ワーク8の実際の計測時には、予めワーク8の大きさに応じてリングゲージ82a及びホルダ86の組み合わせを選択し、演算制御装置100にはその組み合わせを表す情報が入力される。これにより、演算制御装置100は、事前登録されたオフセット値と目標隙間長さとを用いて、ワーク8の首下長さ等の軸方向長さの算出を行う。
ホルダ86は、リングゲージ82aの基準めねじ83aに噛み合うおねじ92aが突き出る一方端面である上面を有する円板状の部材である。リングゲージ82aにワーク8のおねじ部2がねじ込まれる側をリングゲージ82aの上面側とすると、ホルダ86のおねじ92aは、リングゲージ82aの下面側からねじ込まれる。ホルダ86は、挟持リング部88と、挟持リング部88より外径が大きいストッパ鍔部90とを有する。挟持リング部88は、ワーク8の呼び寸法が異なっても同じ外径を有することが締付チャック70を標準化できるので好ましい。ストッパ鍔部90の−Y方向側の端面である下面が締付チャック70の3つの爪部76a、76b、76cの上面に当接することで、ホルダ86が締付チャック70によって挟持されるときのY方向位置決めが正確に行われる。
おねじ92aは、ホルダ86のストッパ鍔部90の一方側端面である上面から予め設定された突出量で突き出す。
おねじ92aがリングゲージ82aの基準めねじ83aにねじ込まれる長さは、{(リングゲージ82aの厚さ)−(リングゲージ82aにワーク8のおねじ部2が噛み合う所定の噛み合わせ長さ)}に正確に設定される。おねじ92aの突出量は、設計上は、ピッチの整数倍となることを狙いに設定される。
リングゲージ82aにワーク8のおねじ部2をねじ込む場合には、リングゲージ82aの下面側からホルダ86のおねじ92aをリングゲージ82aの基準めねじ83aに噛み合わせる。そして、リングゲージ82aの上面側からワーク8のおねじ部2の先端をリングゲージ82aの基準めねじ83aにねじ込む。これにより、ワーク8のおねじ部2の先端部はホルダ86のおねじ92aの先端のところで止まる。ワーク8のおねじ部2の先端部のリングゲージ82aへのねじ込み深さは、{(リングゲージ82aの厚さ)−(リングゲージ82aにホルダ86のおねじ92aがねじ込まれる長さ)}である。
スペーサ84aは、おねじ92aが通り抜けられる貫通穴を中心に有する環状薄板である。1枚のスペーサ84aは、正確にワーク8の1ピッチに対応する厚さを有する。図4では、スペーサ84aの枚数を2枚として示したが、1枚または3枚の場合もある。
ワーク8のおねじ部2の先端部とリングゲージ82aとの所定の噛み合わせ長さを変更する必要があるときは、スペーサ84aの挿入枚数を増減すればよい。
ホルダ86のおねじ92aの突出量を変更する必要がある場合も、スペーサ84aの挿入枚数を増減すればよい。
ここで、アダプタ80を構成するリングゲージ82aとスペーサ84aとホルダ86のおねじ92aとは、ワーク8の種類によってそれぞれ異なる厚さやねじ部を有するものを採用できる。一方、挟持リング部88とストッパ鍔部90とは、ワーク8の種類によらず共通の形状と寸法を有する。
また、アダプタを、リングゲージ82a及びホルダ86を一体化して構成し、アダプタからスペーサを省略してもよい。このとき、ホルダ86において、スペーサがなくなる分、おねじ92aの高さを低くしてもよい。図5Bは、アダプタ80からスペーサを省略した構成の1例を示している図5Aに相当する図である。図5Bに示すアダプタ80は、リングゲージ82aの基準めねじ83aにホルダ86aのおねじ92bをねじ込んで一体化させることにより形成される。そして、リングゲージ82aの基準めねじ83aにおいて、上側のワーク8(図4)をねじ込み可能な部分の設計上の軸方向の隙間長さが、ワーク8のおねじ部2の2ピッチ、3ピッチ等のnピッチ分(nは正の整数である。)の長さになるように、ホルダ86が製作される。この構成では、精密加工されて厚さが小さいスペーサを用いる必要がないので、アダプタ80のコストを低減しやすい。
図1に戻って、演算制御装置100は、ねじ形状自動計測装置12を構成するアクチュエータ、モータ等の各要素と、空圧制御装置102との動作を全体として制御し、ワーク8の軸方向及び軸周りの寸法を算出し、算出した結果をプリンタ等の出力装置104に伝送する。出力装置104は検査書をプリントアウトさせる機能を有する。かかる演算制御装置100は、適当なコンピュータで構成することができる。出力装置は、画面に検査書の内容を表示するディスプレイ、または検査書の内容を記録媒体に記録させる記録装置であってもよい。また、出力装置は、検査書の内容が記録されたファイルを外部に出力または送信するものであってもよい。
演算制御装置100は、頭部寸法計測、首下丸み部半径計測、円筒部径計測、ねじ径計測、円筒部長さ計測、首下長さ算出、曲がり計測及び計測結果出力の各機能を有する。これらの機能は、演算制御装置100が実行するソフトウェアによって実現でき、具体的には、ねじ自動計測プログラムを実行することで実現できる。これらの機能の一部をハードウェアで実現するものとしてもよい。さらに、演算制御装置100は、ワーク8の頭部4の座面7(図6参照)の角度を算出するために後述する2次元形状作成部110及び座面角度算出部112を有する。
上記のねじ形状自動計測システム10の作用、特に演算制御装置100の各機能について、図5C、図6から図9Bを用いて詳細に説明する。図5Cは実施形態のねじ形状自動計測システム10における計測手順の1例を示すフローチャートである。図6は、ねじ形状自動計測システム10におけるワーク8の計測箇所を示す図である。図6(a)は、側面図における計測箇所を示し、図6(b)は、上面図における計測箇所を示す図である。
ワーク8の計測を行うときには、ねじ形状自動計測システム10の初期化がまず行われる。初期化は、電源をオン状態とし、空圧制御装置102を始動させ、演算制御装置100を初期状態とする。これによって、Yテーブル22は所定の初期Y位置に戻る。初期Y位置は、把持部62の先端位置よりもY方向に沿って十分高い位置に設定される。把持部62は所定の初期角度位置に戻る。締付チャック70の3つの爪部76a、76b、76cは退避状態に戻る。
初期化が終わると、アダプタ80にワーク8をセットする(S10)。次いで、把持部62の締付チャック70にアダプタ80をセットする。図4、図5A、図5Bで説明したように、ワーク8は、おねじ部2の先端部が把持部62に把持されて固定される。このときおねじ部2の先端は、アダプタ80にねじ込まれたホルダ86のおねじ92a、92bの先端に突き当たって止まる。次に、ワーク8を把持したアダプタ80を、締付チャック70の退避状態にある3つの爪部76a、76b、76cの間の空間にセットする(S11)。ここまでの処理は、作業者の手作業で行われる。
把持部62にワーク8がセットされると、作業者が締付固定ボタン等を押すことで、演算制御装置100が空圧制御装置102に指令を出して、把持部62の締付チャック70のピストン・シリンダ機構に所定の締付用空気圧を供給させる。これによって3つの爪部76a、76b、76cが同期して支持台72の中心軸側に移動し、ワーク8をしっかりと締付固定する。この状態からワーク8の形状寸法の計測が開始される。
その後、頭部寸法計測、首下丸み部半径計測、円筒部径計測、ねじ径計測、円筒部長さ計測、首下長さ算出、曲がり計測が順に行われる。これらの処理は、演算制御装置100によって実行される。具体的には、演算制御装置100は、第1カメラ移動アクチュエータ37、カメラ切換アクチュエータ45、昇降アクチュエータ20、第2カメラ移動アクチュエータ46等の各アクチュエータ、及びθモータを制御する。なお、昇降アクチュエータ20、第1カメラ移動アクチュエータ37、カメラ切換アクチュエータ45、及び第2カメラ移動アクチュエータ46のいずれか1つ以上のアクチュエータとして、ロボシリンダが用いられてもよい。例えば、ロボシリンダは、ボールねじ、モータ、リニアガイド機構が組み込まれた一体型の製品であり、位置決めと位置読み出しとが可能に構成される。
図5Cにおいて、一点鎖線G1で囲んだ部分で示すように、S12からS21の計測処理は、第1カメラ39を用いて行われる。一方、図5Cで、一点鎖線G2で囲んだ部分で示すS22の計測処理は、第2カメラ43を用いて行われる。
まず、演算制御装置100では予めワーク8の軸方向長さに対応する種類またはパラメータが設定されるので、第1カメラ39は、予めその軸方向長さに応じて、計測しやすい位置に待機する。そして、第1カメラ39でワーク8を上側から下側等へ移動させることで各部位の計測を行う。まず、頭部寸法計測(S12、S13)が行われる。このとき、まず、カメラ切換アクチュエータ45の作動によって第1カメラ39を選択し、選択された第1カメラ39によって取得されたワーク8の撮像データに基づいて、ワーク8の軸方向及び軸周りの寸法の算出が行われる。また、第1カメラ39は、計測前の状態で、第1カメラ移動アクチュエータ37によって、図1の右側に退避しており、計測直前に図1の左側に移動される。
第1カメラ39によって撮像されたワーク8の投影形状データで必要なのは、白データから黒データに遷移する位置のデータである。ワーク8はおねじ部2も頭部4もXY平面上で円筒状またはこれに螺旋ねじが刻まれたものである。
そして、演算制御装置100は、輪郭データ算出を行う。具体的には、ワーク8の投影形状データの白黒境界をワーク8の投影形状の輪郭として輪郭追跡処理を行って1次的なねじ輪郭プロファイルのデータを算出する。そして、この1次的なねじ輪郭プロファイルのデータについて、ワーク8の断面図形から見て異常となるデータをノイズとして除去するスムージング化処理を行って2次的なねじ輪郭プロファイルを算出する。このノイズ除去されたねじ輪郭プロファイルを以後の各種寸法の算出のための輪郭データとする。
例えば、輪郭データ算出では、輪郭データの分解能を上げるために、第1カメラ39によって撮像されたワーク8の投影形状データを任意の位置分解能を有するビットマップの2次元データに変換する。例えば、第1カメラ39の撮像面における画素分解能が約8μmであれば、1画素を8×8のサブ画素に分割して位置分解能が1μmの2次元ビットマップに変換される。このようにして、十分な位置分解能を有する2次元ビットマップを得ることができ、その後、2次元ビットマップのデータを用いて輪郭追跡処理と、ノイズ除去処理が行われる。
輪郭追跡処理は、2次元ビットマップにおける白黒境界を追跡する処理であり、予め定めたルールにしたがって1つの黒データ位置から次に連続する黒データの位置を探して連続線を形成する。
そして、輪郭追跡処理で得られる輪郭プロファイルデータに予め定めたノイズ判断基準を適用してノイズを除去するスムージング化処理を行い、ワーク8のねじ輪郭プロファイルを示す輪郭データを算出することができる。
輪郭データ算出の処理が終わると、第1カメラ39が取得するワーク8の投影形状データを用いて、各種の寸法計測が行われる。
具体的には、図6に示すように、ワーク8の頭部4の投影形状データを用いて、頭部4の直径dkを計測する。ここでは、頭部4のX方向長さの全体が入るように、Yモータ20bの動作を制御する。そして、θモータを駆動し、ワーク8を軸周りに360度回転させ、1回転当たりに対応する360度について360の逓倍で、例えば360個のサンプリングした投影形状データを用いて、直径dkの最大値を求める。直径dkの最大値が、頭部4の六角形の頂点位置を結ぶ対角線について計測した頭部直径として計測される(S12)。
次に、頭部4の上面のY位置Y10と、下面のY位置Yとを計測する。ここでは、ワーク8を軸周りに360度回転させながら、第1カメラ39が取得した頭部4の上面について、360の逓倍でサンプリングした輪郭データのY方向の位置を2次元ビットマップ上で求める。例えば、1μm単位でY10の精密な値の変位を算出する。このとき、輪郭データは、θモータの回転角度を検出するロータリエンコーダの出力信号のパルスに同期した画像データをサンプリングする。各輪郭データで、算出したY10の精密な変位について、最大値と最小値と平均値とを求め、これに位置センサ24の高精度なデータ値を加算して、Y10の最大値、最小値、平均値とする。
同様に、頭部4の下面についても、位置センサ24からのデータを取得する。次いでワーク8を軸周りに回転させながら、第1カメラ39が取得した頭部4の下面の輪郭データのY方向の位置を2次元ビットマップ上で求め、例えば、1μm単位でYの基準値からの精密な値の変位を算出する。また、サンプリングデータごとに、算出されたYの精密な変位について、最大値と最小値と平均値とを求め、これに位置センサ24からの基準値に対応するデータ値を加算して、Yの最大値、最小値、平均値とする。そして、Y10、Yの最大値、最小値、平均値から頭部高さk(図6)の最大値、最小値、平均値が算出されて計測される(S13)。このとき、Y10、Yの平均値から頭部高さkの平均値だけが算出されてもよい。
頭部4の高さ寸法計測が終わると、Yテーブル22をY方向に下降させ、首下丸み部の半径計測(S14)が行われる。首下丸み部半径は、頭部4とおねじ部2との間の首下部における曲率半径である。具体的には、第1カメラ39が取得したワーク8の首下部3の輪郭データを、上記のねじ輪郭プロファイルの算出で説明した方法を用いて2次元ビットマップ上で求める。
このとき、ワーク8を軸周りに360度回転させる。そして、それぞれのサンプリングした輪郭データで、首下丸み部の両側の2直線を回帰直線で求め、2直線のなす角度を2等分する角度分割線に向かって、2直線と首下丸み部の円弧との2つの接点からそれぞれ垂線を引く。そして、それぞれの垂線の長さの平均値を算出し、各データで算出された垂線の長さの平均値を首下丸み部半径の値として算出する。このとき、各輪郭データから、首下丸み部半径の最大値、最小値、平均値が算出されてもよい。
次いで頭部4の丸み移行円の直径daについて、それぞれのサンプリングした頭部4の輪郭データから平均値が算出される。座面7は輪郭データで直線状であり、頭部4の下面におけるX方向両側の2つの直線部と首下丸み部との2つの交点のX方向距離から、丸み移行円の直径daが計測される(S15)。このとき、各輪郭データから、直径daの最大値、最小値、平均値が算出されてもよい。
次に、円筒部9の直径dsが計測される(S16)。円筒部9は、ワーク8において、頭部4とおねじ部2との間でねじ部が形成されない軸部である。このとき、それぞれのサンプリングした円筒部9の輪郭データから円筒部直径dsの平均値が算出される。この場合に、各輪郭データから、円筒部9の直径dsの最大値、最小値、平均値が算出されてもよい。
次に、ねじ径計測として、山径計測及び谷径計測が行われる(S17)。山径はねじ山の外径寸法であり、谷径はねじ谷の内径寸法である。山径計測と谷径計測とは、ワーク8のおねじ部2の軸方向に沿って1箇所または複数箇所について行われる。図6では、山径計測及び谷径計測が行われる1箇所のY位置Yを示している。計測箇所の数は、Y方向にワーク8のおねじ部2の長さによって適宜定めることができる。
図7は、山径計測の方法を示す図である。図7(a)、(c)は、2次元ビットマップ上におけるワーク8のおねじ部2の輪郭データを示す図で、(b)は(a)の一部の拡大図である。
山径計測の計測アルゴリズムは、次の(1)〜(5)の処理によって行われる。
(1)ワーク8の軸方向回りの所定角度毎に、ロータリエンコーダの出力信号のパルスに同期した画像データをサンプリングする。例えば、360度に対して360の逓倍でサンプリングが行われる。例えば、画像データは、ワークの1回転当たりで360個がサンプリングされる。
(2)サンプリングしたデータを上記のように二値化してフィルタ処理を行う。このような処理は、図6にYで示すように、予めティーチングでおねじ部2の一部に設定された矩形範囲に対して行うことができる。図7(a)には、ワーク8のおねじ部2の2つの輪郭データ170,171が示される。2つの輪郭データ170,171は、ワーク8のおねじ部2の左右両側の輪郭形状を示すデータである。
(3)2つの輪郭データのうち、左右方向一方側(例えば図7(a)の左側)の輪郭データが表わすおねじ部2の外形に回帰直線172を引く。図7(b)は、図7(a)の部分拡大図で、これを用いて輪郭データ170の回帰直線172を求める方法が示される。回帰直線172は、おねじ部2の複数の山部頂点及び谷部底点である複数のエッヂにおける平均位置を通る直線である。
(4)回帰直線172を求めた後、輪郭データ170の全体について回帰直線172よりも外径側(図7(b)の左側)にある輪郭データ170に垂線173を引く。垂線173と外径側の輪郭データ170との交点との距離aを求める。このような垂線173をY軸方向にピクセル単位で走査して、矩形範囲等の設定された範囲での距離aの最大値Aを求める。距離aの最大値Aは、回帰直線172から見て輪郭データ170において最も外径側にある山部頂点の位置を示す値である。
(5)次に、図7(c)に示すように、回帰直線172から、左右方向他方側(例えば図7(c)の右側)の輪郭データ171に向かって垂線173を引く。そして、垂線173が山部または谷部のエッヂに接触するときの回帰直線からエッヂまでの距離bを求める。このような垂線173をY軸方向にピクセル単位で走査して、設定された範囲での距離bの最大値Bを求める。図7(c)では、走査される垂線173のうち、一部の垂線173のみを示している。距離bの最大値Bは、輪郭データ171において最も外径側にある山部頂点の位置を示す値である。山径は、ワーク8のおねじ部2における山部の外径であるので、距離aの最大値Aと、距離bの最大値Bの和(A+B)として算出される。
上記のようにロータリエンコーダのパルスに同期した複数の画像データに基づいて、(A+B)が求められる。各画像データの(A+B)の値が求まると、その最大値、最小値、平均値をその計測箇所における山径の計測値とする。山径の計測値として平均値のみが算出されてもよい。
図8は、谷径計測の方法を示す図である。図7と同様に、図8(a),(c)は、2次元ビットマップ上におけるワーク8のおねじ部2の輪郭データを示す図で、(b)は(a)の一部の拡大図である。図8(a)には図7と同じ2つの輪郭データ170,171が示される。谷径計測は、山径計測に似ていて、山径計測で説明した(1)〜(5)の処理のうち、(1)〜(3)は同じである。(1)〜(3)の処理の後、(4a)〜(5a)の処理を行う。
(4a)回帰直線172を求めた後、輪郭データ170の全体について回帰直線172よりも内径側(図8(b)の右側)にある輪郭データ170に垂線177を引く。垂線177と内径側の輪郭データ170との交点との距離cを求める。このような垂線177をY軸方向にピクセル単位で走査して、設定された範囲での距離cの最大値Cを求める。距離cの最大値Cは、回帰直線172から見て輪郭データ170において最も内径側にある谷部底点の位置を示す値である。
(5a)次に、図8(c)に示すように、回帰直線172から、左右方向他方側(例えば図7(c)の右側)の輪郭データ171に向かって垂線177を引く。そして、垂線177が山部または谷部のエッヂに接触するときの回帰直線からエッヂまでの距離dを求める。このような垂線177をY軸方向にピクセル単位で走査して、設定された範囲での距離dの最小値Dを求める。図8(c)では、走査される垂線177のうち、一部の垂線177のみを示している。距離dの最小値Dは、輪郭データ171において最も内径側にある谷部底点の位置を示す値である。谷径は、ワーク8のおねじ部2における谷部の最小外径であるので、距離cの最大値Cと、距離dの最小値Dとの差である(D−C)として算出される。
上記のようにロータリエンコーダのパルスに同期した複数の画像データに基づいて、(D−C)が求められる。各画像データの(D−C)の値が求まると、その最大値、最小値、平均値をその計測箇所における谷径の計測値とする。谷径の計測値として平均値のみが算出されてもよい。
また、山径の計測値と谷径の計測値とが算出されると、有効径が算出される。有効径は、例えばJISB0205の規格に基づいて、次の(1)式で算出される。
(有効径)=(谷径)+((山径)−(谷径))×2/5・・・(1)
有効径についても最大値と最小値と平均値とを算出する。有効径として平均値のみが算出されてもよい。なお、有効径として、(有効径)=(山径+谷径)/2等の他の算出式で算出する場合もあり、その場合には、その算出式に基づいて有効径が算出される。このように本システムによれば、三針法で有効径を計測する場合と異なり、有効径を簡易に計測できる。
次に、ねじがない円筒部の長さLsの計測(S18)と、円筒部の長さLgの計測(S19)とが行われる。ねじがない円筒部の長さLsは、円筒部9とねじ部からつながるテーパ部との交点から頭部4の座面7までの距離であり、頭部高さkの計測処理と同様に、座面7と円筒部9の下端とのY方向位置を求めることにより計測される。また、円筒部の長さLgは、座面7とおねじ部2の完全ねじ部の開始位置との距離であり、長さLgも、座面7及びおねじ部2の完全ねじ部の上端位置とのY方向位置を求めることにより計測される。なお、長さLs,Lgの計測には、ワーク8のねじ軸の上側に上側リングゲージを装着しないで画像を用いて計測する、いわゆる裸ワーク画像処理で計測する方法と、ねじ軸の上側にねじリングゲージを装着して計測する方法とがある。ねじリングゲージは、リング状で中心部にネジ孔が軸方向に貫通して形成される。ねじ軸にねじリングゲージを装着して計測する方法では、ワーク8をアダプタ80から取り外した状態で、ねじ軸の先端(図6の下端)から図6の上側に向かってねじリングゲージ(図示せず)をねじ込む。これにより、ねじリングゲージは、おねじ部2の完全ねじの開始位置(図6の上端位置)で止まる。そして、例えば、ねじリングゲージがワーク8に嵌め込まれて止まった位置と、頭部4の座面7とのY方向位置を画像撮影で取得し、それら2つのY方向位置の距離を計測することにより、長さLgが計測される。例えば、計測時において、1回目、2回目・・・というサイクルでワークをアダプタから取り外し、そのサイクルの中でねじリングゲージを装着させて計測することができる。予め設定されたサイクルを完了した後に、総合的に長さLgの最終計測値を決定することができる。
次に首下長さ計測が行われる(S20)。首下長さLは、ワーク8の座面7からおねじ部2の先端までの距離である。この計測では、おねじ部2の先端部を把持するアダプタ80のリングゲージ82aの上面のY位置Yの計測が行われる。具体的には、既に説明した頭部4の上面のY位置Y10と下面のY位置Yの計測と同様の手順で行うことができる。すなわち、第1カメラ39の撮像面にリングゲージ82aの上面を示す輪郭データが入るように、Yモータ20bの動作を制御し、位置センサによって、Yのデータ値を取得する。次いで、ワーク8を軸周りに360度回転させながら、第1カメラ39が取得したリングゲージ82aの上面の360の逓倍でサンプリングした輪郭データのY方向位置を2次元ビットマップ上で求める。例えば、1μm単位でYの精密な値の変位を算出する。各輪郭データで、算出したYの精密な値について、最大値と最小値と平均値とを求め、これに位置センサ24のデータ値を加算して、Yの最大値、最小値、平均値とする。
次に既に計測されたY位置Y,Yの値と、リングゲージ82aの基準めねじ83aとワーク8のおねじ部2の先端部との噛み合わせ長さについて、実測に基づくオフセット値で修正された値L1とに基づいて、ワーク8の首下長さLが算出される。首下長さLの算出は、Y,Yのそれぞれの最大値、最小値、平均値に基づいて、首下長さLの最大値、最小値、平均値が算出される。このとき、Y,Yの平均値から首下長さLの平均値が算出されてもよい。
また、首下長さの計測は、Y位置Y9,を直接に求めずに次のようにして行うこともできる。図9Aは、首下長さの計測方法の1例を示す図である。図9A(a)はアダプタ80に固定したワーク8と第1カメラ39及び光源36との位置関係の2例を示す図であり、(b)は第1カメラ39が(a)のPa1位置にあるときに取得された画像データを示す図である。図9A(c)は第1カメラ39が(a)のPa2位置にあるときに取得された画像データを示す図である。
図9Aに示す例では、位置センサ24の検出信号からYテーブル22に固定され選択された第1カメラ39のY位置が検出される。そして、第1カメラ39のY位置が図9AのPa1であるときに、下側に設定される原点からPa1位置までの距離がE1である。このとき、第1カメラ39では、図9A(b)で示す白黒の画像データが取得される。また、第1カメラ39のY位置が図9AのPa2であるときに、原点OからPa2位置までの距離がE2である。このとき、第1カメラ39では、図9A(c)で示す白黒の画像データが取得される。図9A(c)では、おねじ部2の山部及び谷部の形状は示さずに直線状で示している。
そして、演算制御装置100が、第1カメラ39がPa1位置にあるときの画像データから頭部首下位置である座面7のY位置について、画像データの下端から座面7までの距離H1を求める。また、演算制御装置100は、第1カメラ39がPa2位置にあるときの画像データからアダプタ80とワーク8との結合位置の上端のY位置について、画像データの下端から結合位置上端までの距離H2を求める。
そして、首下長さLは次の(2)式で求められる。このとき、第1カメラ39がPa1位置にあるときのワーク8の回転角度と、第1カメラ39がPa2位置にあるときのワーク8の回転角度とについて、1回転中での同列のサンプリングパルスでの距離H1,H2の計測値が用いられる。
L=E1−E2+(H1−H2)+L1・・・(2)
また、(2)式では、リングゲージ82aの基準めねじ83aとワーク8のおねじ部2の先端部との噛み合わせ長さについて、実測に基づくオフセット値で修正された値L1が用いられる。これにより、首下長さLを計測することができる。S13の頭部高さk、S18の円筒部長さLs、S19の円筒部長さLgについても、図9Aの首下長さLの計測方法と同様に、異なるY位置に配置された第1カメラ39の取得画像から計測することができる。
続いてワーク8の曲がりの計測が行われる(S21)。曲がりは、例えば第1カメラ39によりねじ軸の軸方向複数位置、例えば上、中間、下の3個所位置で撮影した画像のうち、上、下の画像でねじ軸の径方向の中心を結び、中間の画像において、ねじ軸の径方向の中心のずれを最大振れ幅と設定する。そして、曲がりは、最大振れ幅と、最大振れ幅位置でのねじ径との和として算出される。最大振れ幅は、ねじ軸の画像からねじ軸の中心線を求めて、その中心線の横方向への振れ幅の最大値として算出してもよい。
次に、頭部4の二面幅計測が行われる(S22)。このとき、第1カメラ移動アクチュエータ37の駆動によって、第1カメラ39が図1の右側に退避される。そして、第2カメラ移動アクチュエータ46の駆動により、第2カメラ移動テーブル44が移動することによって、選択された第2カメラ43をZ軸方向に沿ってワーク8の頭部4の真上に移動させる。これとともに、またはこれと前後して、照明移動機構192によって照明部190を、ワーク8の上側を照射する照射位置に移動させる。そして、Yテーブル22を下降させ、第2カメラ43の焦点位置がちょうどワーク8の頭部4の上面の位置になるようにする。そして、第2カメラ43でワーク8の頭部4の形状の撮像データを取得し、撮像データを2値化し、エッジ検出法等を用いて、頭部4の二面幅寸法Sa(図6)を算出する。二面幅寸法Saは、ワーク8の頭部4において、六角形の向かい合う2つの辺の間の寸法である。このときは、第1カメラ39で取得される白黒の投影画像と異なり、光の反射で得られた画像が取得されることになる。二面幅計測が終了した後では、第2カメラ移動テーブル44を移動させ、第2カメラ43を待機位置に戻す。そして、第1カメラ39も待機位置に戻す。なお、二面幅寸法Saは、頭部4の最小外径であるので、頭部直径dkを第1カメラ39で計測するときに、合わせて、頭部4のX方向寸法が最小値となるときのX方向寸法を二面幅寸法Saとして算出することにより計測してもよい。また、ワーク8が頭部の上面に頭部穴として六角穴を有する場合において、六角穴の二面幅寸法及び対角位置の直径である対角寸法を算出してもよい。なお、第2カメラ43で頭部4を計測するときに、第2カメラ43がワーク8の真上に移動したときに第1カメラ39と干渉しないように、カメラ切換アクチュエータ45の駆動により、第1カメラ39が上方向に移動される構成としてもよい。この構成を採用した場合には、第1カメラ39をZ軸方向に移動させる機構を省略してもよい。
このようなワーク8の各種寸法の計測データの算出が終了すると、計測結果の出力が行われる(S23)。具体的には、頭部の直径、頭部高さ、首下丸み部半径、丸み移行円の直径、円筒部の直径、ねじ径、円筒部長さLs、円筒部の長さLg、首下長さ、及び曲がりの計測値等が所定の検査書に印刷されて出力される。このとき、検査書では、予め設定された所定のフォーマットに従って所定の記入箇所に各種の計測値が記入される。このとき、検査書は、各計測項目のヘッダと計測値をカンマで区切ったテキストファイルであるCSVファイルで出力されてもよい。また、検査書は、表計算ソフトウェア等の任意のフォーマットに計測結果が割り付けられて出力されてもよい。
このように、ねじ形状自動計測システム10によれば、ねじに関する各種寸法を自動的に計測でき、その計測結果を所定または任意のフォーマットの検査書として自動的に出力できる。
また、上記の計測シーケンスは1例であり、ねじ形状自動計測システム10では、計測項目と計測順とを、作業者が演算制御装置100の操作部を用いて入力または選択する等により、ティーチングと呼ばれる処理で設定することもできる。例えば、コンピュータのディスプレイにおいて、アダプタ80の上側に直立するように一体化したワーク8の模式的な図形を表示させる。そして、その図形に対して、ユーザがキーボードまたはマウス等の操作部を用いて矩形の枠部を描いて単純な操作で計測個所を指示することができる。例えばねじ部の軸方向中間部を囲うように枠部を描き、所定のキーボタンの押し下げ等の所定の単純な操作を行うことで、ねじの枠部で囲んだ部分の山径、谷径、有効径の少なくともいずれかを計測させる指示を行うこともできる。また、ねじの頭部からアダプタ80にわたるように枠部を描き、所定の操作を行うことでねじの首下長さを計測させる指示を行うこともできる。ねじ形状自動計測システムは、それらの指示に応じて自動的に計測個所の計測を行う。また、計測個所、計測方法及び計測手順は、作業者が予め対応するパラメータを設定して演算制御装置100に設定することもできる。また、計測ロジックは、種々の補助計測ロジックが、幾何学的な関係で求められる計算式である幾何計算式の組み合わせを用いられ、計測項目に割り当てられることで実行される。例えば、補助計測ロジックは、水平距離計測、垂直距離計測、角度計測、曲率半径計測、計算、ピッチの計測または既知の値の代入等である。白黒画像は二値化して、例えばXY座標系でプロットし、幾何計算式を用いて、補助計測ロジックを実行することができる。幾何計算式では、二値化画像のデータが白黒−黒白、白黒−黒白・・・のように抽象化されて計算されてもよい。
上記の各種寸法計測を行うときにおいて、ワーク8の頭部に六角穴である頭部穴が形成されている場合に、頭部穴深さの計測を行うこともできる。例えば、図5Cで説明した手順において、S12の頭部直径計測の前に頭部穴深さの計測を行うこともできる。このとき、次のようにねじ検査用の頭部穴ビットを用いて、頭部穴深さの計測を行うことができる。頭部穴ビットは、頭部係合アダプタに相当する。図9Bは、頭部穴ビット180をワーク8の頭部穴6に挿入し、その状態を第1カメラ39で撮像し、取得された投影形状データに基づいて頭部穴深さtを算出する方法を示している。図9B(a)は断面図、(b)は上面図である。
ねじ検査用の頭部穴ビット180は、頭部穴嵌め合い部182と、外形が円板状の鍔部184と、把持用円筒部186と、円錐頂部188を含んで構成される。頭部穴ビット180をワーク8の頭部穴6に挿入するときには、鍔部184と把持用円筒部186とを図2に示すビット掴みユニット48の2つ割チャック48aで把持し、頭部穴6の上方に搬送する。そして、そこで2つ割チャック48aの把持を解除して頭部穴ビット180を落とすことで頭部穴6に頭部穴ビット180を挿入できる。ビット掴みユニット48は、基台16に対しX,Y,Zのいずれの方向にも移動可能に支持される。頭部穴ビット180をワーク8の頭部穴6へ落とすときには、円錐頂部188の上方側から下方側に押し込むようにすることが好ましい。2つ割チャック48aの移動及び頭部穴ビット180の把持とその解除、円錐頂部188の押し込みは、空圧制御装置102から供給される空気圧で動作するピストン・シリンダ機構等を用いて自動的に行うことができる。
ワーク8の頭部穴6に頭部穴ビット180が挿入された状態は、第1カメラ39によって撮像され、その輪郭データに基づいて、ワーク8の頭部の上面と頭部穴ビット180の鍔部184の下面との間のY方向に沿った間隔寸法L2を算出できる。算出された間隔寸法L2と頭部穴ビット180の頭部穴嵌め合い部182の高さ寸法Gとに基づき、頭部穴深さ寸法tをt=(G−L2)として算出できる。
また、図1から図3に示した構成では、Yテーブル22に対し第1カメラY移動テーブル25をZ方向に移動可能な構成とし、第1カメラ移動アクチュエータ37の作動によって第1カメラY移動テーブル25をZ方向に移動させる構成としている。これにより、第1カメラ39のZ方向位置を調整し、第1カメラによって撮像されたワーク8の投影形状を用いて、白データから黒データへの遷移が最も急峻となるZ位置に第1カメラが位置するように第1カメラY移動テーブル25を移動させることができる。そのときのZ位置を合焦位置として、第1カメラY移動テーブル25のZ方向の位置が固定される。
次に、図10から図13を用いて、レーザ変位計50(図1、図3)と、ワーク8の頭部4の座面7の角度を計測する構成とを説明する。具体的には、図1、図3を参照して、上記のように、ねじ形状自動計測システム10は、Yテーブル22の下側にブラケット23が固定され、そのブラケット23にレーザ変位計50が固定されている。レーザ変位計50は、ブラケット23の先端部の上面に、レーザ光の照射軸が斜め上方向に向くように固定される。
レーザ変位計50は、計測対象物に対してa軸方向の変位とa軸方向に並んだ受光素子の間隔とで、計測対象物の変位を計測するものであり、レーザ光の発光素子を有する照射部51(図3)と、受光部52(図3)とを有する。照射部51は、把持部62によって把持されたワーク8の周方向一部において、ワーク8のねじ軸の外周面とワーク8の頭部の座面と、その外周面及び座面の連続部分とに向けてレーザ光を照射する。受光部52は、照射部51から照射されたレーザ光の反射光を受光する。ワーク8で反射された反射光は、受光部52のレンズに入射され、入射された光は、そのレンズによって光センサチップ(図示せず)に集光される。光センサチップは、半導体基板上に多数の受光素子が一列に配置されたラインセンサとしての半導体デバイスである。光センサチップ上での反射光の受光位置は、ワーク8までの距離に応じて変化する。これにより、レーザ変位計50は、光センサチップ上での受光位置に基づいて、ワーク8の周方向一部におけるねじ軸の外周面の母線と座面の母線との変位を計測する。そして、レーザ変位計50から、ねじ軸の外周面の母線と座面の母線との変位を表す信号が演算制御装置100(図1)に送信される。
演算制御装置100は、ワーク8の軸方向回りの周方向複数位置においてレーザ変位計50で計測された変位に基づく2次元形状を示すデータと、レーザ変位計50について設定された基準線とから、基準線に対する座面の角度を算出して出力する。具体的には、演算制御装置100は、2次元形状作成部110及び座面角度算出部112(図1)を有する。2次元形状作成部110は、レーザ光の反射光の受光に基づいて、レーザ変位計50で計測された変位から、2次元形状を示すデータを作成する。2次元形状は、ねじ軸5(図10)の外周面の母線の直線部である軸直線部と、座面7(図10)の母線の直線部である座面直線部とを含む山形の形状である。このとき、2次元形状のうち、ねじ軸5の外周面の母線と座面7の母線との連続部から外れた所定範囲γ1、δ1、γ2、δ2で示す範囲(図12(b)、図13(b)参照)の直線部分P1,Q1、P2,Q2(図12、図13)の形状が計測されていればよい。そして、2つの直線部分P1,Q1(またはP2,Q2)を互いに交わる側に延長して山形に連続する2次元形状としてもよい。この理由は、レーザ光の反射光の受光によって得られる2つの母線の形状精度は、2つの母線の交点付近では低下する可能性があるので、その交点付近の計測結果を除くためである。直線部分P1,P2は、ねじ軸5の軸直線部に相当し、直線部分Q1,Q2は、座面7の座面直線部に相当する。
なお、レーザ変位計50は、照射部51及び受光部52を有するヘッドユニットと、ヘッドユニットから送られたデータによって変位を算出する演算制御装置とが、物理的に離れて、互いにケーブルで接続される構成としてもよい。
2次元形状作成部110で作成された2次元形状を示すデータは、座面角度算出部112で取得される。以下では、2次元形状を示すデータを、2次元形状データと記載する。そして、座面角度算出部112が、2次元形状データに基づいて、レーザ変位計50について設定された後述の基準線CL(図11(a)参照)に対する座面7の角度、例えばθ、θ180(図11(c))を算出して出力する。このとき、2次元形状データは、2次元形状作成部110において、ワーク8の周方向複数位置に対応する複数個が作成されるので、座面角度算出部112も、座面7の角度をワーク8の周方向複数位置に対応して算出して出力する。
図10(a)は、ワーク8の頭部4の座面角度を計測する場合において、締付チャック70でワーク8を固定した後、座面角度を計測する周方向位置を設定する状態を示す図である。(b)は、(a)に示すワーク8のA−A断面において、座面傾きの検出位置及び検出幅を示す図である。(c)は、ワーク8が六角ボルトである場合において、ワーク8の投影画像から頭部4の対角位置を判定する状態を示す図である。(d)は、ワーク8が六角穴付ボルトである場合において、ワーク8の投影画像から頭部4の対角位置を判定する状態を示す図である。図11は、ねじ形状自動計測システム10において、ワーク8の座面7の計測アルゴリズムを示す図である。図11(a)は、把持部62(図1)によってマスターゲージ53が把持された状態で基準線CL及び基準角度θcを設定する状態を示す図である。(b)はワーク8が把持部62によって把持された状態で座面7及びねじ軸5の外周面の変位を計測する状態を示す図である。(c)は、ワーク8の軸方向回りの角度位置が0度及び180度である場合における座面7の傾き角度を示す図である。
図11では、レーザ変位計50の照射軸方向をa方向で示し、a方向に対し直交し、YZ平面に平行な方向をa方向で示している。レーザ変位計50の受光素子は、光センサチップ上で、a方向に1列に複数個が並んで配置される。
図10に戻って、ワーク8の2次元形状データを作成する条件として、ワーク8の軸方向回りの周方向複数位置の位置決めを行う方法を説明する。2次元形状データは、把持部にワーク8が把持された状態でθモータを回転させ、ワーク8の所定の周方向位置でレーザ光の照射及び反射に基づいて作成される。このため、ワーク8において、2次元形状データを作成する所定の周方向位置の位置決めを行うことが必要である。まず、ワーク8の周方向位置を手動で設定する場合を説明する。このとき、図10(b)で示すようにワーク8の頭部4を下方から上方に見た状態で、T1、T2・・・T6で示す6つの対角位置で、2次元形状データを作成する。
ここで対角位置とは、ワーク8の六角形の頭部4における外周面の6つの頂部と周方向に一致する位置である。この場合、2つの対角位置T1,T4は、頭部4の第1対角線La1上に位置し、2つの対角位置T2,T5は、頭部4の第2対角線La2上に位置する。また、2つの対角位置T3,T6は、頭部4の第3対角線La3上に位置する。そして、ワーク8の座面7の角度を計測する周方向位置を手動で設定する場合には、例えば図10(a)に示すように、予め締付チャック70の1つの爪部76aの上面の周方向の所定位置に、ワーク8の半径方向の折れ線状のマーク54等でマーキングする。この周方向の所定位置は、θモータの回転角度検出用に設けられるエンコーダ(図示せず)の原点位置に対応する。そして、作業者が締付チャック70のマーキング位置と、ワーク8の1つの対角位置T1とが周方向において一致するように、把持部62にワーク8のおねじ側の一端部を把持させる。そして、ワーク8の周方向に原点位置から60度ずつ360度まで回転させて設定される6つの位置を対角位置として設定する。
なお、図10(b)では、対角位置T3の太い実線αにより、座面7において、2次元形状データ作成のために形状を計測する計測範囲を示している。図10(b)に示すように、計測範囲では座面7の径方向内端付近及び径方向外端付近が除かれる。これにより、この2次元形状のデータに基づいて算出される座面角度の検出精度を高くできる。座面7の検出幅は、ワーク8の種類によって異なるので、座面角度の算出を行う前には、予め演算制御装置100に操作部を用いて作業者が検出幅を示す数値等を入力して指示する構成としてもよい。演算制御装置100は、その指示にしたがって、座面角度の算出で用いる検出幅を設定する。
次に、ワーク8の座面7の角度を計測する周方向位置を自動で検出して位置決めする場合を説明する。このとき、演算制御装置100には、第1カメラ39で撮像された投影形状を示すデータを表す信号が入力される。演算制御装置100は、その投影形状を示すデータから、ワーク8の対角位置に対応する適切なタイミングでワーク8に自動的にレーザ光を照射させ、そのレーザ光の受光に基づいて座面7の傾きを算出して出力する。
図10(c)を用いて、ワーク8の投影形状から対角位置を求める方法を説明する。図10(c)では、ワーク8の頭部4付近を第1カメラ39で撮像した投影画像を斜格子部で示している。実際には、この斜格子部が黒くなった画像が撮像される。画像投影部34(図1)は、ワーク8の頭部4を撮像する。そして、座面角度算出部112は、第1カメラ39を用いて計測された頭部4の軸周りの寸法の変化に応じて、座面7の角度を算出して出力する。具体的には、θモータによるワーク8の回転に伴って六角形の頭部4の投影形状におけるX方向の幅が拡縮する。例えば、頭部4のX方向幅が最小であるE1となるときに、X方向中央が対角位置、例えばT3またはT6の位置となる。このときに2次元形状作成部110は、ワーク8のX方向中央にレーザ光を照射させ、そのレーザ光の受光に基づいて2次元形状データを作成する。座面角度算出部112は、2次元形状データに基づいて、後述の基準線CL(図11(a))に対する座面7の傾きを算出して出力する。
一方、図10(c)で示すように頭部4の投影形状が二点鎖線βとなったときには、頭部4のX方向幅が最大であるE2となる。このときには、X方向中央は二面幅の基準となり、対面位置と呼ばれる頭部4の外周面の平面部が位置する。演算制御装置100は、このときにワーク8のX方向中央にレーザ光を照射させ、それに基づいて座面7の傾きを算出してもよい。
なお、ワーク8が六角穴付きボルトである場合もあり、この場合には、頭部4の外周面は円筒面となるので、頭部4の外形の投影形状を用いて対角位置、または対面位置を求めることはできない。このときには、六角形等の非円形の頭部穴6に図10(d)に示すような頭部穴ビット180を嵌め込んで係合し、第1カメラ39は、頭部穴6に係合された頭部穴ビット180の軸周りの寸法を画像投影によって計測する。具体的には、演算制御装置100は、頭部穴ビット180において、断面六角形の頭部穴嵌め合い部182の投影形状から、頭部穴6の対角位置または対面位置を設定する。そして設定された対角位置または対面位置に応じて、2次元形状作成部110は、ワーク8のX方向中央にレーザ光を照射させ、それに基づいて2次元形状データを作成する。このとき、2次元形状作成部110は、第1カメラ39で撮像された投影形状から頭部4に係合された頭部穴ビット180のX方向の幅が最大または最小となるワーク8の軸方向回りの周方向複数位置における2次元形状データを作成する。座面角度算出部112は、第1カメラ39を用いて計測された頭部穴ビット180の寸法の変化に応じて、座面7の角度を算出して出力する。頭部穴ビット180は、図9Bに示した形状としてもよい。なお、頭部穴が六角穴以外の場合には、例えばワーク8の座面7の角度を計測する周方向位置を手動で設定することができる。ねじ形状自動計測システム10において、ワークにおいて座面角度を計測する周方向位置を手動で設定するか、または自動で設定するかは予め設定される。
図11を用いて、ワーク8の座面7の計測アルゴリズムを説明する。まず、図11(a)に示すように、キャリブレーションとして、高い形状精度で予め形成されたマスターゲージ53を用いて基準線CL及び基準角度θcを求める。マスターゲージ53は、円柱状のピンゲージ部53aと、大径リング部53b及びその下側の小径リング部53cとを一体化させた形状であり、切削加工により製作される。ピンゲージ部53aはワーク8に対応し、大径リング部53bはアダプタ80のリングゲージ82aに対応し、小径リング部53cは挟持リング部88に対応する。高精度の形状のピンゲージ部53aは、大径リング部53bの上側に直立する。そして、この状態で、ピンゲージ部53aの外周面において、レーザ変位計50側(図11(a)の右側)の母線を、レーザ変位計50についての基準線CLと設定する。このとき、ピンゲージ部53aの直線部分の計測データに回帰直線を引いて基準線とすることができる。そして、YZ平面に平行な面上で、レーザ変位計50の照射部の照射軸方向aに対して直交する方向bと基準線CLとのなす鋭角側の角度を基準角度θと設定する。基準角度θは、例えば45度近辺の値とするが、これに限定するものではなく、30度または60度に近い値としてもよい。レーザ変位計50は、Yテーブル22に固定されたブラケットに対して、磁石の磁力で取付角度の調整可能に取り付けられてもよい。この場合でも、基準線CL及び基準角度θcを設定した後では、レーザ変位計50の取付角度は変更しない。このため、基準線CLは、レーザ変位計50の位置との関係で固定される。
次いで、図11(b)に示すように、アダプタ80のリングゲージ82aにワーク8をねじ込んで取り付ける。図11では、アダプタ80として、図5の構成からストッパ鍔部90及びスペーサ84aが省略された構成を示している。そしてこの状態で、ワーク8の2つの対角位置として、軸方向回りの0度位置と180度位置とにおける座面7の角度の計測を行う。
具体的には、ワーク8の軸周りの0度位置と180度位置とにおいて、2次元形状作成部110が、2直線が山形に交わる2次元形状データを作成する。そして、座面角度算出部112が、0度位置における2次元形状データから0度位置の座面7と基準線CLとのなす角度である基準座面間角度θ(図11(c))を算出する。また、座面角度算出部112は、180度位置における2次元形状データから180度位置の座面7と基準線CLとのなす角度である基準座面間角度θ180(図11(c))を算出する。さらに、ワーク8の残りの4つの対角位置として、軸方向回りの60度位置及び240度位置と、120度位置及び300度位置とについても、0度位置及び180度位置の場合と同様にして基準座面間角度を算出する。そして、座面角度算出部112は、算出された6つの基準座面間角度θ0、θ180等の測定結果を出力装置104によって出力する。出力装置104は、ディスプレイとしてもよい。
次に、0度位置及び180度位置における基準座面間角度θ、θ180を算出する方法を図12、図13を用いて詳しく説明する。残りの角度位置における基準座面間角度の算出方法もワーク8の軸方向回りの角度位置が異なるだけで同様である。0度位置及び180度位置のように180度角度が異なる2つの位置の基準座面間角度を算出するのは、座面7が傾く側を精度よく求めるためである。これについては後で説明する。
まず、図12を用いて、0度位置における基準座面間角度θの算出方法を説明する。図12は、ワーク8の軸方向回りの角度位置が0度である場合における座面7の傾き角度を計測する状態を示す図である。図12(a)は、ワーク8と基準角度θc、基準座面間角度θ及び座角θ0Zとを示す図であり、(b)は、レーザ変位計50における受光部の入力値のa方向位置及びa方向変位の関係を示す図である。(c)は、(a)から各角度を取り出して示す図である。
図12(a)のように基準線CLと座面7とのなす角度である基準座面間角度θを求めるために、まず2次元形状作成部110によって、座面7の母線P1とねじ軸5の外周面の母線Q1とから形成される2次元形状を作成する。具体的には、図12(b)に示すように、2次元形状は、受光部の入力値のa方向位置及びa方向変位について、2つの母線P1、Q1を用いて作成される。このとき、上記で説明したように、2つの母線は一部の直線部分だけがそれぞれ計測されていればよく、残りの部分は直線状に延長して求められてもよい。また、ねじ軸5の母線にはおねじ部がかかる場合もあり、この場合には、首下付近で計測された直線状の母線を延長して用いることもできる。なお、ねじ軸5のほぼ全体におねじ部が形成される場合において、ねじ軸5の母線として、おねじ部の山部の頂部を結んだ直線状の母線を作成してもよい。
そして、座面角度算出部112は、ワーク8の軸方向回りの0度位置における2次元形状データから基準線CLに対する座面7の第1角度である、基準座面間角度θを算出する。また、座面角度算出部112は、ワーク8の軸方向回りの180度位置における2次元形状データから基準線CLに対する座面7の第2角度である、基準座面間角度θ180も算出する。そして、座面角度算出部112は、2つの基準座面間角度θ、θ180の合計(θ+θ180)から180度を差し引いて得られる値から傾き判定角度θを算出し、出力装置104によって出力させる。
具体的には、座面角度算出部112は、2次元形状作成部110で作成された二次元形状データから、図12(c)に示すように角度変換を行う。このとき、図12(b)の交点V1に対し、a方向の軸とa方向に平行な軸とが交わる。そして、a方向に平行な軸を横軸として、交点V1を原点とした場合に、横軸と基準線CLとのなす角度が基準角度θcとなり、横軸と座面7の母線P1とのなす角度が座角θ0Zとして求められる。そして、図12(c)で示す幾何学的な関係から、座面7の母線P1と基準線CLとのなす角度である基準座面間角度θが、次式で求められる。
θ=180−│θ│−│θ0Z│・・・(3)
図13は、ワーク8の軸方向回りの角度位置が180度である場合におけるワーク8の座面7の傾き角度を計測する状態を示す図である。図13(a)は、ワーク8と基準角度θc、基準座面間角度θ180及び座角θ180Zとを示す図であり、(b)は、レーザ変位計50における受光部の入力値のa方向位置及びa方向変位の関係を示す図である。(c)は、(a)から各角度を取り出して示す図である。
上記のように0度の角度位置で基準座面間角度θを求めた後、θモータによってワーク8を180度回転させる。そして、0度の角度位置の場合と同様にして、2次元形状作成部110によって、座面7の母線P2とねじ軸5の外周面の母線Q2とから形成される2次元形状を作成する。具体的には、図13(b)で示すように、2次元形状は、受光部の入力値のa方向位置及びa方向変位について、角度位置0度の場合と同様に、2つの母線P2、Q2を用いて作成される。
そして、座面角度算出部112は、2次元形状作成部110で作成された2次元形状データから、図13(c)に示すように角度変換を行う。具体的には、図13(b)の交点V2に対し、a方向の軸とa方向に平行な軸とが交わる。そして、a方向に平行な軸を横軸として、交点V2を原点とした場合に、横軸と基準線CLとのなす角度が基準角度θcとなり、横軸と座面7の母線P2とのなす角度が座角θ180Zとして求められる。そして、図13(c)で示す幾何学的な関係から、座面7の母線P2と基準線CLとのなす角度である基準座面間角度θ180が、次式で求められる。
θ180=180−│θ│−│θ180Z│・・・(4)
次いで、座面角度算出部112は、図11(c)に示す幾何学的関係から理解されるように、基準線CLに対して直交する軸と座面7とのなす角度である傾き判定角度θが、次式で求められる。
θ=(θ+θ180)−180・・・(5)
そして、この傾き判定角度θがθ>0である場合には、座面角度算出部112は座面7がねじ軸5と反対側、すなわち図11(c)の上側に傾いていると判定する。また、傾き判定角度θがθ<0である場合には、座面角度算出部112は座面7がねじ軸5側、すなわち図11(c)の下側に傾いていると判定する。この傾き判定角度θが、座面角度が傾く側を表す値である。そして、それらの判定結果を示す情報、例えば数値を含む検査書が出力装置104によって出力される。出力装置は、上記のディスプレイまたは記録装置または検査書の内容が記録されたファイルを外部に出力または送信するものであってもよい。
図14は、ワーク8の頭部4の3つの対角線上における座面角度の算出結果の例を示す図である。図14において、(a)で示す対角1は、頭部4の第1対角線La1(図10(b))上における対角位置T1,T4での基準座面間角度θ、θ180及び傾き判定角度θの算出結果を示している。また、(b)で示す対角2は、頭部4の第2対角線La2(図10(b))上における対角位置T2,T5での基準座面間角度θ、θ180及び傾き判定角度θの算出結果を示している。また、(c)で示す対角3は、頭部4の第3対角線La3(図10(b))上における対角位置T3,T6での基準座面間角度θ、θ180及び傾き判定角度θの算出結果を示している。図14の傾き判定角度θの算出結果から理解されるように、図14の例で示すワーク8では、座面7がねじ軸5側に傾いていると判断できる。このように対角線上での2つの対角位置での座面7を用いて傾き判定を行うことで、ねじ軸5がいずれの側に傾いている場合でも、座面7の傾き方向を精度よく判定することができる。
2 おねじ部、3 首下部、4 頭部、5 ねじ軸、6 頭部穴、7 座面、8 ワーク、9 円筒部、10 ねじ形状自動計測システム、12 ねじ形状自動計測装置、16 基台、18 柱部材、20 昇降アクチュエータ、20a アクチュエータケース、20b Yモータ、22 Yテーブル、22a テーブル本体、22b 光源テーブル、23 ブラケット、23a 板部、24 位置センサ、25 第1カメラY移動テーブル、32 光学的計測装置、34 画像投影部、35 第1カメラZ移動テーブル、36 光源、37 第1カメラ移動アクチュエータ、38 第1カメラ群、39a,39b,39c 第1カメラ、40 頭部計測部、42 第2カメラ群、43a,43b,43c 第2カメラ、44 第2カメラ移動テーブル、45 カメラ切換アクチュエータ、45a 電動モータ、46 第2カメラ移動アクチュエータ、46a 電動モータ、48 ビット掴みユニット、48a 2つ割チャック、50 レーザ変位計、51 照射部、52 受光部、53 マスターゲージ、53a ピンゲージ部、53b 大径リング部、53c 小径リング部、54 マーク、60 把持回転部、62 把持部、70 締付チャック、72 支持台、74a,74b,74c スライド台、76a,76b,76c 爪部、78a,78b ピストン、80 アダプタ、82a リングゲージ、84a スペーサ、86,86a ホルダ、88 挟持リング部、90 ストッパ鍔部、100 演算制御装置、102 空圧制御装置、104 出力装置、110 2次元形状作成部、112 座面角度算出部、170,171 輪郭データ、172,174,176 回帰直線、173,177 垂線、180 頭部穴ビット、182 頭部穴嵌め合い部、184 鍔部、186 把持用円筒部、188 円錐頂部、190 照明部、192 照明移動機構。

Claims (6)

  1. ねじを計測対象ワークとして、前記ワークのおねじ側の軸方向一方端を把持する把持部と、
    前記把持部を軸方向周りに360度回転駆動する把持回転部と、
    前記把持部によって前記おねじの軸方向一方端が把持された前記ワークの周方向一部において、前記ワークのねじ軸の外周面と前記ワークの頭部の座面とにレーザ光を照射する照射部、及び前記レーザ光の反射光を受光する受光部を含み、前記ねじ軸の外周面の母線と前記座面の母線との変位を計測する変位計と、
    前記ワークの軸方向回りの周方向複数位置において前記変位計で計測された変位に基づく2次元形状を示すデータと、前記変位計について設定された基準線とから、前記基準線に対する前記座面の角度を算出して出力する演算制御装置とを備える、ねじ形状自動計測システム。
  2. 請求項1に記載のねじ形状自動計測システムにおいて、
    前記2次元形状は、前記ねじ軸の外周面の母線の軸直線部と前記座面の母線の座面直線部とを含む形状であり、
    前記演算制御装置は、
    前記変位計で計測された変位から前記2次元形状を示す前記データを作成する2次元形状作成部と、
    前記ワークの軸方向回りの周方向複数位置における前記2次元形状を示す前記データと、前記基準線とから、前記基準線に対する前記座面の角度を算出して出力する座面角度算出部とを含む、ねじ形状自動計測システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載のねじ形状自動計測システムにおいて、
    軸方向をY方向とし、Y方向に垂直な面をXZ平面として、
    XZ平面に平行な上面を有する基台を備え、
    前記把持部は、前記基台の上側に軸方向周りに回転可能に設けられ、
    前記頭部、または前記頭部の頭部穴に係合された頭部係合アダプタを撮像する画像投影部を備え、
    前記演算制御装置は、
    前記画像投影部で撮像された前記頭部または前記頭部係合アダプタの軸周りの寸法の変化に応じて、前記座面の角度を算出して出力する、ねじ形状自動計測システム。
  4. 請求項3に記載のねじ形状自動計測システムにおいて、
    前記画像投影部は、
    前記ワークのY方向中心線に対しZ方向の一方側に配置され平行光線を出力する光源と、
    前記ワークのY方向中心線に対しZ方向の他方側に配置され、前記光源からの前記平行光線を受けて前記ワークの影となる投影形状について前記光源と同一の受光光軸を有し光軸に平行な成分のみをXY平面に平行な撮像面上に結像させて撮像するテレセントリック光学系の投影撮像カメラと、
    を有する、ねじ形状自動計測システム。
  5. 請求項4に記載のねじ形状自動計測システムにおいて、
    前記演算制御装置は、前記投影撮像カメラで撮像された投影形状から前記頭部または前記頭部係合アダプタのX方向の幅が最大または最小となる前記ワークの軸方向回りの周方向複数位置における前記2次元形状を示す前記データを作成し、前記データから前記基準線に対する前記座面の角度を算出して出力する、ねじ形状自動計測システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1に記載のねじ形状自動計測システムにおいて、
    前記演算制御装置は、前記ワークの軸方向回りの0度位置における前記2次元形状を示す前記データから前記基準線に対する前記座面の第1角度を算出し、前記ワークの軸方向回りの180度位置における前記2次元形状を示す前記データから前記基準線に対する前記座面の第2角度を算出し、前記第1角度及び前記第2角度の合計から180度を差し引いて得られる値から前記座面が傾く側を表す値を算出する、ねじ形状自動計測システム。
JP2016047646A 2016-03-10 2016-03-10 ねじ形状自動計測システム Pending JP2017161421A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016047646A JP2017161421A (ja) 2016-03-10 2016-03-10 ねじ形状自動計測システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016047646A JP2017161421A (ja) 2016-03-10 2016-03-10 ねじ形状自動計測システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017161421A true JP2017161421A (ja) 2017-09-14

Family

ID=59853978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016047646A Pending JP2017161421A (ja) 2016-03-10 2016-03-10 ねじ形状自動計測システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017161421A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114433500A (zh) * 2021-12-22 2022-05-06 歌尔光学科技有限公司 螺钉分拣装置
CN116336949A (zh) * 2022-12-29 2023-06-27 深圳市志奋领科技有限公司 基于激光位移的测量方法、装置、设备及介质

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114433500A (zh) * 2021-12-22 2022-05-06 歌尔光学科技有限公司 螺钉分拣装置
CN114433500B (zh) * 2021-12-22 2024-01-30 歌尔科技有限公司 螺钉分拣装置
CN116336949A (zh) * 2022-12-29 2023-06-27 深圳市志奋领科技有限公司 基于激光位移的测量方法、装置、设备及介质
CN116336949B (zh) * 2022-12-29 2024-02-13 深圳市志奋领科技有限公司 基于激光位移的测量方法、装置、设备及介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106052607B (zh) 多传感器测量机坐标统一和精度检定的标准器及使用方法
JP2016027320A (ja) ねじ寸法自動測定システム
JP4791118B2 (ja) 画像測定機のオフセット算出方法
US10267620B2 (en) Optical three-dimensional coordinate measuring device and measurement method thereof
US9644950B2 (en) Shape measuring apparatus and point sensor positioning unit
US8654351B2 (en) Offset amount calibrating method and surface profile measuring machine
JP2018036184A (ja) ねじ形状自動計測システム
JP6536550B2 (ja) ボルト軸力測定装置及びボルト軸力測定方法
CN112082477A (zh) 基于结构光的万能工具显微镜三维测量装置及方法
JP5467962B2 (ja) 測定設定データ作成装置、測定設定データ作成方法、測定設定データ作成装置用のプログラム及び寸法測定装置
JP4705792B2 (ja) 軸間角度補正方法
CN106092008B (zh) 高精度复合式测量机的坐标统一标定器及标定方法
JP2017161421A (ja) ねじ形状自動計測システム
JP2018036183A (ja) ねじ形状自動計測システム
JP2012037257A (ja) 測定設定データ作成装置、測定設定データ作成方法及び測定設定データ作成装置用のプログラム
JP2010032474A (ja) 形状測定装置、及び形状測定方法
JP5101955B2 (ja) 形状測定方法及び形状測定装置
US20120236139A1 (en) Destructive web thickness measuring system of microdrills and method thereof
JP2001157951A (ja) 逐次2点法による形状精度測定装置および逐次2点法による形状精度測定用レーザ変位計間隔測定方法
JPH03184742A (ja) Nc加工装置における原点補正方法
JP6757391B2 (ja) 測定方法
JP2014041014A (ja) 計測システム及びその計測システムを備えた工作機械
CN206132016U (zh) 高精度复合式测量机的坐标统一标定器
JP4578538B2 (ja) 非接触三次元測定方法
JP2017161422A (ja) ねじ形状自動計測システム