JP2018036184A - ねじ形状自動計測システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ねじ形状自動計測システムにおいて、小型化を図れる構成で、計測対象ワークであるねじのねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法と、ねじの軸方向に沿った寸法とを自動的に精度よく計測することである。
【解決手段】ねじ形状自動計測システム10は、ねじを計測対象ワークとして、ワークのおねじ側の軸方向一方端を把持する把持部と、把持部を軸方向周りに360度回転駆動する把持回転部と、基台に上下方向に移動可能、かつ、上下方向に対し直交する第1方向に移動可能に支持された変位計であって、ワークの変位を計測する変位計と、変位計を上下方向に移動させる上下移動部と、変位計で計測された変位に基づく2次元形状を示すデータからワークのねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法を算出し、かつ、ワークの軸方向に沿った寸法を算出する演算制御装置とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、ねじ形状自動計測システムに係り、特に、変位計で計測された変位に基づく寸法を算出して出力するねじ形状自動計測システムに関する。
ねじ製造メーカでは、製造されたねじを予め定めた規格を満たす製品として出荷するためにねじの各種寸法測定を行う。ねじの各種寸法にはそれぞれ規格があり、これらの規格に対する計測のために、マイクロメータ、ノギス、ねじゲージ等の多種多様の計測機器を使い分けながら、計測のほとんどにおいて検査員の手作業によるねじ寸法検査が行われる。その検査結果は検査表に作業員の手書きによって記録される。
このようなねじ寸法測定には多大の手間と時間を要する。いくつかの自動測定方法が提案されている。例えば、特許文献1には、ねじ検査装置として、ねじの頭部をチャックユニットで固定し、ねじ部を含む部分に発光器から平行光線を照射し、ねじ部に対し発光器と逆の側に設けた受光器によってねじ部の明暗映像を取得する構成が開示されている。この構成では、ねじ部の取得映像に対してコンピュータにより計算を行ってねじの長さ、径幅、ねじ山等の測定情報を表示する。発光器と受光器はねじ部の軸方向に沿って移動でき、ねじの頭部を回転してねじ部の向きを変えることでねじの外周を360度に亘って検査できると述べられている。
特許文献2には、ねじ形状測定装置として、光をねじの螺旋に平行に照射する光源と、光源と同一の受光光軸を有し光軸に平行な成分のみを結像させるテレセントリックレンズとを有するものが開示されている。この装置は、ねじの軸に直交する方向の1次元画像を取得するラインセンサも有する。
特許文献3には、三次元成形品にレーザ光を照射し、その反射光を受光してその受光情報から三次元成形品の形状の良否を判定する形状検査装置が記載されている。この装置では、三次元成形品の計測点における基準距離と実際の測定距離とを比較して三次元成形品の形状の良否を判定する。
特開2012−112929号公報 特開2010−210292号公報 特開2015−87295号公報
特許文献1または特許文献2に記載された構成では、測定対象のねじを介して両側に配置される発光器及び受光器、または光源及び撮像装置を必要とするので、装置が大型化する原因となる。一方、特許文献3に記載された構成を用いてねじの計測点までの測定距離と基準距離とを比較して良否を判定する構成では、ねじのねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法も、ねじの軸方向に沿った寸法もいずれも計測できない。
本発明の目的は、小型化を図れる構成で、計測対象ワークであるねじのねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法と、ねじの軸方向に沿った寸法とを自動的に精度よく計測できるねじ形状自動計測システムを提供することである。
本発明に係るねじ形状自動計測システムは、基台に支持され、ねじを計測対象ワークとして、前記ワークのおねじ側の軸方向一方端を把持する把持部と、前記把持部を軸方向周りに360度回転駆動する把持回転部と、前記基台に対し上下方向に移動可能、かつ、上下方向に対し直交する第1方向であって、前記ワークの軸方向に対し直交する第1方向に移動可能に支持された変位計であって、前記ワークにレーザ光を照射する照射部、及び前記レーザ光の反射光を受光する受光部を含み、前記ワークの変位を計測する変位計と、前記変位計を上下方向に移動させる上下移動部と、前記上下移動部を制御し、前記変位計で計測された変位に基づく2次元形状を示すデータから前記ワークのねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法を算出し、かつ、前記ワークの軸方向に沿った寸法を算出し、算出結果を出力装置に出力させる演算制御装置とを備える。
上記構成によれば、ワークのねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法と、ワークの軸方向に沿った寸法とを自動的に精度よく計測できる。また、ワークを介して両側に配置される発光器及び受光器も、光源及び撮像装置もいずれも必要としないので、計測システムの小型化を図れる。
また、本発明に係る構成において、好ましくは、前記変位計を前記第1方向に移動させる第1方向移動部と、前記上下方向及び前記第1方向の両方に対し直交する第2方向の軸を中心に前記変位計を回転させるモータとを備え、前記演算制御装置は、前記変位計が前記ワークの軸方向他端の頭部に前記レーザ光を照射するように、前記上下移動部、前記第1方向移動部、及び前記モータを制御し、前記変位計で計測された変位に基づく2次元形状を示すデータから前記ワークの頭部形状に基づく寸法を算出し、算出結果を前記出力装置に出力させる。
上記の好ましい構成によれば、変位計の数を少なくできる構成で、ワークの頭部形状に基づく寸法を自動的に精度よく計測できる。
また、本発明に係る構成において、好ましくは、前記把持部は、円板状の外形を有するアダプタであって、前記ワークの前記おねじの先端部がねじ込まれるねじ孔を一方端面の中心部に有するアダプタと、前記アダプタの外周面を少なくとも3点で挟持して固定する締付チャックとを含む。
上記の好ましい構成によれば、ワークを軸周りに回転させても安定した計測を行うことができる。
また、本発明に係る構成において、好ましくは、前記アダプタは、前記ワークの前記おねじの先端部がねじ込まれる基準めねじを有するリングゲージと、前記リングゲージの基準めねじの他方側にねじ込まれるホルダ側ねじ部が突き出る一方端面を有する円板状のホルダと、を有する。
上記の好ましい構成によれば、ワークの軸方向がぶれないようにアダプタにしっかりと固定できる。
また、本発明に係る構成において、好ましくは、前記把持回転部の回転角度位置を検出する回転位置検出部を備え、前記演算制御装置は、前記回転位置検出部の検出信号に応じて周期的パルスで取得された前記ワークの外形または前記アダプタの変位を取得し、得られた前記ワークの前記外形または前記アダプタの変位のデータから前記ワークのねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法と、前記ワークの軸方向に沿った寸法との一方または両方を算出して前記出力装置に出力させる。
上記の好ましい構成によれば、ワークのねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法と、ワークの軸方向に沿った寸法との一方または両方を精度よく計測できる。
また、本発明に係る構成において、好ましくは、前記把持回転部の回転角度位置を検出する回転位置検出部を備え、前記演算制御装置は、前記回転位置検出部の検出信号に応じて周期的パルスで取得された前記ワークの前記外形の変位を取得し、得られた前記ワークの前記外形の変位のデータから前記頭部形状に基づく寸法として、前記ワークの前記頭部の直径を算出して前記出力装置に出力させる。
上記の好ましい構成によれば、ワークの頭部の直径を精度よく計測できる。
また、本発明に係る構成において、好ましくは、前記ワークが前記頭部に締付工具が係止されて回すための頭部穴を有する頭部付ねじであり、前記把持回転部の回転角度位置を検出する回転位置検出部を備え、前記演算制御装置は、前記回転位置検出部の検出信号に応じて周期的パルスで取得された前記ワークの前記外形の変位を取得し、得られた前記ワークの前記外形の変位のデータから前記頭部形状に基づく寸法として、前記頭部穴の直径及び深さを算出して前記出力装置に出力させる。
上記の好ましい構成によれば、ワークの頭部穴の直径及び深さを精度よく計測できる。
本発明に係るねじ形状自動計測システムによれば、小型化を図れる構成で、計測対象ワークであるねじのねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法と、ねじの軸方向に沿った寸法とを自動的に精度よく計測できる
本発明に係る実施形態のねじ形状自動計測システムの構成図であり、ねじ形状自動計測装置の正面図である。 図1に示すねじ形状自動計測装置の上部において、一部を省略して示す拡大断面図である。 図2Aの上方から見た図である。 本発明に係る実施の形態のねじ形状自動計測システムの把持部と把持される計測対象ワークであるねじを示す図である。(a)は、締付チャックの側面図であり、(b)は、アダプタの断面図であり、(c)は、計測対象ワークのねじを示す図である。(d)はアダプタの分解図である。(e)から(g)は、(a)から(c)に対応する上面図である。 図3(b)に示すアダプタの拡大図である。 図2Aにおいて、ワークを計測する場合におけるレーザ変位計の移動位置を示す図である。 本発明に係る実施形態のねじ形状自動計測システムを用いてキャリブレーション用のピンゲージ部とレーザ変位計との距離を計測する状態を示す図である。 図6Aにおいて、レーザ変位計によりピンゲージ部の軸中心とレーザ変位計との距離を計測する状態を示す図である。 本発明に係る実施形態のねじ形状自動計測システムを用いてワークとレーザ変位計との距離を計測する状態を示す図である。 図7Aにおいて、レーザ変位計によりワークの軸中心とレーザ変位計との距離を計測する状態を示す図である。 図2Aにおいて、ワークを計測する場合におけるレーザ変位計の移動位置を示す図である。 本発明に係る実施形態のねじ形状自動計測システムにおける計測手順の1例を示すフローチャートと計測項目とを示す図である。 本発明に係る実施形態のねじ形状自動計測システムにおける山径の計測方法を示す図である。(a)は、計測対象ワークの軸方向に沿った輪郭データを示す図であり、(b)は、(a)の輪郭データの回帰直線を求める図であり、(c)は、回帰直線から左側の最大のねじ山までの距離を求める図であり、(d)は、回帰直線から右側の最大のねじ山までの距離を求める図である。 本発明に係る実施形態のねじ形状自動計測システムにおける谷径の計測方法を示す図である。(a)は、計測対象ワークの軸方向に沿った輪郭データにおいて、回帰直線を求める図であり、(b)は、回帰直線から右側の最大のねじ谷までの距離を求める図であり、(c)は、回帰直線から右側の最小のねじ谷までの距離を求める図である。 本発明に係る実施形態のねじ形状自動計測システムにおいて、ワークの首下丸み部の半径を求める方法を示す図である。 本発明に係る実施形態のねじ形状自動計測システムにおいて、ワークの首下丸み部の半径を求める方法の別例を示す図である。 ワークの軸方向寸法を計測する状態を示す図である。 ワークの軸方向寸法を計測する場合において、ワークとリングゲージとの接続部におけるY方向位置とレーザ変位計からワークまたはリングゲージまでの距離との関係を示す図である。 ワークの軸方向寸法を計測する場合において、頭部下におけるY方向位置と変位計からワークまでの距離との関係を示す図である。 ワークの軸方向寸法を計測する場合の別例において、ワークとリングゲージとの接続部におけるY方向位置と変位計からワークまでの距離との関係を示す図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施形態につき、詳細に説明する。以下では、ねじを計測対象ワークとして、ねじの呼びがM12であり、頭部に六角形の頭部穴が形成されたボルトを主として述べるが、これは説明のための例示である。ねじの種類としてはメートル並目ねじの他に、メートル細目ねじ、管用テーパねじ、管用平行ねじ、ウイットウォース並目ねじ、ユニファイ並目ねじ、ユニファイ細目ねじ、ミニチュアねじ、メートル台形ねじであってもよい。頭部穴は頭部に設けられ、締付工具が係止されて回すための回し溝または回し穴である。頭部穴は、六角穴の他に、すりわり(マイナス溝)、十字穴、プラスマイナス穴、四角穴、トルクス(登録商標)やその改良版であるトルクス・プラス(登録商標)等の六角星形の穴であるヘクスローブ穴、三角穴であってもよい。
以下で述べる形状、寸法、材質、計測箇所等は、説明のための例示であって、ねじ形状自動計測システムの仕様等に合わせ、適宜変更が可能である。また、以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略もしくは簡略化する。
図1は、実施の形態のねじ形状自動計測システム10の構成図である。図2Aは、図1に示すねじ形状自動計測装置12の上部において、一部を省略して示す拡大断面図である。図2Bは、図2Aの上方から見た図である。ねじ形状自動計測システム10は、ねじ形状自動計測装置12と、演算制御装置100と、出力装置104とを含んで構成される。ねじ形状自動計測装置12は、架台(図示せず)の上に固定された基台16を含んで構成される。基台16は、架台の上に設けられるケース(図示せず)の内部に配置される。架台の代わりに防振台が用いられてもよい。図1は、ねじ形状自動計測装置12の正面図を示している。図1〜2Bでは、直交するX方向、Y方向、及びZ方向が示される。XZ平面は基台16の上面に平行な面で、基台16の上面に垂直な方向が重力方向であるY方向である。Z方向は、図1の正面図における左右方向であり、X方向は水平方向に沿い、Z方向に対し直交する方向である。Z方向は第1方向に相当し、X方向は第2方向に相当する。
図1では、ねじ形状自動計測装置12の構成要素ではないが、計測対象のワーク8を示している。ワーク8は、ねじの呼びがM12で呼び長さが30mmであるボルトである。ワーク8の軸方向はY方向に平行な方向である。換言すればY方向はワーク8の軸方向である。
ねじ形状自動計測装置12は、Y方向アクチュエータとしてのY方向ロボシリンダ20と、Z方向アクチュエータとしてのZ方向ロボシリンダ22と、変位計モータとしてのX軸ロボシリンダ24と、レーザ変位計26とを含む。具体的には、Y方向ロボシリンダ20は、Y柱部20aと、Yモータ20bと、Y移動部材20c(図2B)とを有する。Y柱部20aは、基台16の上面を形成する上面板に立設して固定される。Y柱部20aは、断面略矩形の筒状であり、上下方向であるY方向に長い。Y移動部材20cは、Y柱部20aの−Z側側面の外側に配置され、Y方向に変位可能である。例えば、Y方向ロボシリンダ20は、Y柱部20aの内側に配置されY方向に長いねじ軸(図示せず)と、複数のボールを介してねじ軸に螺合するナット部材(図示せず)とを含む。ねじ軸はYモータ20bの出力軸に固定され、ねじ軸の回転によりナット部材がY方向に移動する。Yモータ20bの駆動は演算制御装置100によって制御される。Y柱部20aの内側のナット部材は、複数のボール及びねじ軸のねじ部とともにボールねじ機構を構成する。ナット部材の一部は、Y柱部20aにおいて、Y方向に形成されたガイド孔(図示せず)を通じて−X側に突出してY移動部材20cに固定される。Y移動部材20cは、正面(図1の手前側面、図2Bの下側面)に伸びるように形成された把持部20d(図2B)により、Z方向ロボシリンダ22のZ方向に長尺なZケース22aを上下方向両側から掴むように固定される。これによりYモータ20bの回転に伴って、Zケース22aがY方向に沿って移動される。
Z方向ロボシリンダ22は、第1方向移動部である。Z方向ロボシリンダ22は、断面略矩形の筒状であるZケース22aと、Zモータ22bと、ねじ軸(図示せず)及びナット部材(図示せず)とを含む。Zケース22aの+Z側端部には、Zモータ22bのケースが固定される。Zモータ22bから−Z方向に伸びる出力軸には、ねじ軸がZケース22a内に−Z方向に沿って伸びて配置され、Zケース22aに回転可能に支持される。これによりZモータ22bの回転によりねじ軸が回転する。Zモータ22bの駆動は演算制御装置100によって制御される。
Zケース22a内のナット部材は、ねじ軸のねじ部に複数のボールを介して噛合して、ボールねじ機構を構成する。ナット部材の一部は、Zケース22aにZ方向に形成されたガイド孔(図示せず)を通じて+X側に突出してZ移動部材23(図2B)に固定される。これによりZモータ22bの回転に伴って、Z移動部材23がZ方向に沿って移動される。Zケース22aは、図2以降の図面では図示が省略されている。Z移動部材23は、ブロック状である。Z移動部材23の−X側側面にはX軸ロボシリンダ24のケースが固定されて取り付けられる。X軸ロボシリンダ24は、ケースの正面側から突出する回転軸を有し、その回転軸の端部にレーザ変位計26が固定される。X軸ロボシリンダ24は、第2方向であるX方向の軸αを中心にレーザ変位計26を回転、すなわち揺動変位させる。変位計モータ25は、ステッピングモータまたはサーボモータである。レーザ変位計26は、X軸ロボシリンダ24に対し、X方向の回転軸の中心軸と一致する軸αを中心に回転可能に支持される。
さらに、Y方向ロボシリンダ20は、リニアスケール方式のY位置センサ(図示せず)を持っており、Y位置センサにより、Y移動部材20cのY方向位置が検出されるように構成される。また、Z方向ロボシリンダ22は、リニアスケール方式のZ位置センサ(図示せず)を持っており、Z位置センサにより、Z移動部材23のZ方向位置が検出されるように構成される。Y位置センサ及びZ位置センサの検出信号は、演算制御装置100(図1)に送信される。Y方向ロボシリンダ20及びZ方向ロボシリンダ22は、それぞれボールねじ機構、モータ、リニアガイド機構が組み込まれた一体型の製品であり、位置決めと位置読み出しとが可能に構成される。また、ねじ形状自動計測システム10の各電気部品の電源として、例えば100Vの単一電源を用いることができる。これにより、ねじ形状自動計測システム10の接地場所の確保及び取り回しの容易化を図れる。
これにより、レーザ変位計26は、基台16に対し、上下方向であるY方向に移動可能であり、かつ、Z方向に移動可能に支持される。また、Y方向ロボシリンダ20は、レーザ変位計26をY方向に移動させる。Z方向ロボシリンダ22は、レーザ変位計26をZ方向に移動させる。また、レーザ変位計26のY方向位置であるY位置及びZ方向位置であるZ位置は、位置決め可能である。さらに、レーザ変位計26のY位置及びZ位置は、Y位置センサ及びZ位置センサによって計測可能である。
レーザ変位計26は、ワーク8にレーザ光を照射する照射部26a(図2A)、及びレーザ光の反射光を受光する受光部26b(図2A)を含み、ワーク8の変位を計測する。レーザ変位計26は、レーザ光をワーク8に照射し、その反射光の受光に基づいて、ワーク8の周方向一部の変位を計測する。レーザ変位計26で計測された変位は、演算制御装置100に送信される。演算制御装置100は、その変位に基づく2次元形状を示すデータから、ワーク8のねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法等の所定項目の寸法を計測するために用いられる。レーザ変位計26の構成は後で詳しく説明する。
なお、Y方向ロボシリンダ20の代わりに、外側に、リニアスケール方式のY方向位置の位置センサが設けられたY方向アクチュエータが用いられてもよい。Z方向ロボシリンダ22の代わりに、外側に、リニアスケール方式のZ方向位置の位置センサが設けられたZ方向アクチュエータが用いられてもよい。
図1に戻って、ねじ形状自動計測装置12は、ワーク8を把持する把持部62を備える。把持部62は、把持回転部60を介して基台16の上側に軸方向周りに回転可能に支持されて設けられ、ワーク8のおねじ側の軸方向一方端を把持する。
後述の図3に示すように、把持部62は、円板状の外形を有するアダプタ80とアダプタ80の外周側面を少なくとも3点で挟持して固定する締付チャック70とを含んで構成される。把持回転部60は、締付チャック70を軸方向周りに360度回転駆動するθモータ91(図1)を含んで構成される。
図1に戻って、θモータ91の回転動作は、演算制御装置100によって制御される。かかるθモータ91としては、ACサーボモータまたはDCサーボモータまたはステッピングモータを用いることができる。また、θモータ91の回転は、把持回転部60の回転と同期する。このθモータ91の回転角度位置は、回転位置検出部であるロータリエンコーダ93により検出される。ロータリエンコーダ93の検出信号は、演算制御装置100に入力される。
図3は、把持部62の詳細を示す分解図である。ここでは、把持部62を構成する締付チャック70と、締付チャック70によって固定されるアダプタ80と、アダプタ80に把持されるワーク8とのそれぞれの詳細構成が示される。図3の(a)は、締付チャック70の側面図を示し、図3(b)(c)は、アダプタ80とワーク8のそれぞれの断面図を示し、(d)はアダプタ80の分解図を示し、(e)から(g)は、締付チャック70とアダプタ80とワーク8のそれぞれの上面図を示す。
ワーク8は、おねじ部2と、頭部4と、おねじ部2と頭部4の間の首下部3とを含んで構成される。頭部4は、ワーク8の軸方向他端(図3の上端)に設けられる。頭部4は、上端に、締付工具が係止されて回すための六角形の頭部穴6を有する。
締付チャック70は、電源から電力が供給されることによって駆動される電動チャックであり、締付ケース72の上に移動可能に配置された3つの爪部74を含む。締付チャック70は、電動モータである締付モータを有し、締付モータの駆動によって、放射状に配置された3つの爪部74が同期して径方向の内側または外側に移動するように構成される。例えば、初期状態では、3つの爪部74が締付ケース72の外周側に退避している。締付ケース72の内側には締付モータ(図示せず)が配置される。締付モータの上側に突出する回転軸の上部には渦巻き状のスクリュー溝が形成された板部(図示せず)が固定される。このスクリュー溝には、各爪部74の下側面に形成された複数の円弧溝が係止される。そして、演算制御装置100によって締付モータが一方向に回転した場合には、複数の爪部74が径方向の内側に、すなわち中心軸側に径方向に移動する。一方、演算制御装置100によって締付モータが他方向に回転した場合には、複数の爪部74が径方向の外側に移動する。
なお、締付チャック70は、空圧制御装置から供給される空気圧で作動する構成としてもよい。このとき、締付チャック70は、空気圧でピストン・シリンダ機構のピストンが動作することによって、支持台の上に配置された3つのスライド台が同期して、径方向に移動駆動される。3つのスライド台に3つの爪部がそれぞれ取り付けられる。
締付チャック70のセンタリング挟持動作は、演算制御装置100の制御の下で行われる。締付チャック70によるアダプタ80の挟持は、3つの爪部74の先端部で行われる。アダプタ80の外周側面の挟持は少なくとも3点で行えばよい。例えば、爪部の先端部の形状をV字形として、互いに向かい合う2つの爪部でアダプタ80の外周側面を挟持する構造としてもよい。この場合には、4点でアダプタ80の外周側面が挟持される。
図4は、図3(b)に示すアダプタ80の拡大図である。アダプタ80は、締付チャック70に挟持される円板状の外形部を有し、ワーク8のおねじ部2の先端部をねじ込んだときに、ワーク8の軸方向がぶれないように固定できる所定の噛み合わせ長さの基準めねじ83を一方端面の中心に有するワーク固定治具である。
アダプタ80は、リングゲージ82の基準めねじ83にホルダ86のおねじ92をねじ込んで、リングゲージ82及びホルダ86が一体化されることにより構成される。リングゲージ82には、ホルダ86と反対側で、ワーク8のおねじ部2の先端部が所定の噛み合わせ長さでねじ込まれる。そして、リングゲージ82の基準めねじ83において、上側のワーク8(図3)をねじ込み可能な部分の設計上の軸方向の隙間長さが、ワーク8のおねじ部2の2ピッチ、3ピッチ等のnピッチ分(nは正の整数である。)の長さになるように、ホルダ86が製作される。ホルダ86は、締付チャック70によって挟持される円板状の外形部を有する。
リングゲージ82は、円板状の形状を有し、その中心軸に沿って基準めねじ83が刻まれた部材である。基準めねじ83は、ワーク8のおねじ部2のねじ寸法に対応し予め定めた噛み合い精度を有するめねじである。かかるリングゲージ82は、ねじ検査に用いられるねじ外径ゲージをそのまま用いることができる。標準的なねじ外径ゲージは、M12の場合、例えば8ピッチの基準めねじ83が刻まれる。1ピッチ=1.75mmであるので、リングゲージ82は、例えば設計値としての厚さが8ピッチ=14.00mmになるように製作される。基準めねじ83は、不完全ねじ部を有しない。
ワーク8のおねじ部2の先端部は、リングゲージ82の一方端面側である上面側から所定の噛み合わせ長さでねじ込まれる。所定の噛み合わせ長さは、ワーク8のおねじ部2の先端部をリングゲージ82の基準めねじ83にねじ込んで噛み合わせたときに、ワーク8が軸方向にぶれない程度に設定される。ワーク8の軸方向のぶれ量はゼロであることが好ましいが、ワーク8の各種寸法の計測精度に影響がない範囲であれば許容される。ワーク8が良品であれば、ワーク8のおねじ部2の有効ねじ部を約1ピッチ分、リングゲージ82の基準めねじ83に噛み合わせれば、ほぼワーク8の軸方向のぶれが許容範囲に収まる。ワーク8のおねじ部2は最大で2ピッチ分の不完全ねじ部を有するので、ワーク8のねじ込み量である所定の噛み合わせ長さは、(不完全ねじ部のピッチ数分の長さ+完全ねじ部の1ピッチ分の長さ)よりもできるだけ長く設定することが好ましい。
以下では、設計値としての所定の噛み合わせ長さ=ワーク8のおねじ部2の3ピッチ分の長さ=5.25mmとする。所定の噛み合わせ長さを1ピッチの長さの整数倍である3ピッチ分の長さとするのは、ワーク8のおねじ部2の先端部のリングゲージ82へのねじ込み深さを1ピッチの整数倍と略同一とするためである。ワーク8はM12のねじ呼びで呼び長さが30mmのメートル並目ねじであり、日本工業規格値によればおねじ部2の不完全ねじ部は最大で2ピッチである。そこで、この最大の2ピッチに1ピッチを加算して、少なくとも1ピッチは完全ねじ部で噛み合わせられるように、所定の噛み合わせ長さを3ピッチ分の長さとした。
なお、品質レベルの低いワーク8の場合は、不完全ねじ部が2ピッチ以上あることもあり、噛み合わせ長さが3ピッチ分の長さとしてもワーク8が軸方向にぶれることがある。そのような場合には、所定の噛み合わせ長さを3ピッチ分の長さから1ピッチ分の長さを単位として長くする。例えば、所定の噛み合わせ長さを4ピッチ分の長さ、あるいは5ピッチ分の長さとする。逆に、高精度用に加工されたねじ等の場合で不完全ねじ部が1ピッチ以下で収まる場合には、所定の噛み合わせ長さを3ピッチ分の長さから1ピッチ分の長さ単位で短くしてもよい。また、上記で説明した所定の噛み合わせ長さは、設計上の長さである。実際には、設計上の長さに基づいてワーク8の首下長さ等の軸方向の長さの算出を行うのではない。リングゲージ82の基準めねじ83に、ホルダ86のおねじ92を、リングゲージ82がホルダ86の上面に突き当たるまでねじ込んだ状態で、基準めねじ83がワーク8のねじ部をねじ込み可能な軸方向の隙間長さを、ダイヤルゲージ等を用いて実測する。そして、設計上の目標隙間長さに対して実測で得られた隙間長さの増減量をオフセット値として、演算制御装置100にプリセットとして事前登録する。一方、ワーク8の大きさに応じて所定の形状及び大きさのリングゲージ82及びホルダ86が用意される。そして、ワーク8の実際の計測時には、予めワーク8の大きさに応じてリングゲージ82及びホルダ86の組み合わせを選択し、演算制御装置100にはその組み合わせを表す情報が入力される。これにより、演算制御装置100は、事前登録されたオフセット値と目標隙間長さとを用いて、ワーク8の首下長さ等の軸方向長さの算出を行う。
ホルダ86は、リングゲージ82の基準めねじ83に噛み合うおねじ92が突き出る一方端面である上面を有する円板状の部材である。リングゲージ82にワーク8のおねじ部2がねじ込まれる側をリングゲージ82の上面側とすると、ホルダ86のおねじ92は、リングゲージ82の下面側からねじ込まれる。ホルダ86は、挟持リング部88と、挟持リング部88より外径が大きいストッパ鍔部90とを有する。挟持リング部88は、ワーク8の呼び寸法が異なっても同じ外径を有することが締付チャック70を標準化できるので好ましい。ストッパ鍔部90の−Y方向側の端面である下面が締付チャック70の爪部74の上面に当接することで、ホルダ86が締付チャック70によって挟持されるときのY方向位置決めが正確に行われる。
おねじ92は、ホルダ86のストッパ鍔部90の一方側端面である上面から予め設定された突出量で突き出す。
おねじ92がリングゲージ82の基準めねじ83にねじ込まれる長さは、{(リングゲージ82の厚さ)−(リングゲージ82にワーク8のおねじ部2が噛み合う所定の噛み合わせ長さ)}に正確に設定される。おねじ92の突出量は、設計上は、ピッチの整数倍となることを狙いに設定される。
リングゲージ82にワーク8のおねじ部2をねじ込む場合には、リングゲージ82の下面側からホルダ86のおねじ92をリングゲージ82の基準めねじ83に噛み合わせる。そして、リングゲージ82の上面側からワーク8のおねじ部2の先端をリングゲージ82の基準めねじ83にねじ込む。これにより、ワーク8のおねじ部2の先端部はホルダ86のおねじ92の先端のところで止まる。ワーク8のおねじ部2の先端部のリングゲージ82へのねじ込み深さは、{(リングゲージ82の厚さ)−(リングゲージ82にホルダ86のおねじ92がねじ込まれる長さ)}である。
ここで、アダプタ80を構成するリングゲージ82とホルダ86のおねじ92とは、ワーク8の種類によってそれぞれ異なる厚さやねじ部を有するものを採用できる。一方、挟持リング部88とストッパ鍔部90とは、ワーク8の種類によらず共通の形状と寸法を有する。
なお、アダプタ80は、リングゲージ82とホルダ86との間に1枚または複数枚のスペーサが挟まれて、スペーサの中心穴にホルダ86のおねじ92が挿入されるように一体化されて構成されるものでもよい。
図1に戻って、演算制御装置100は、ねじ形状自動計測装置12を構成するロボシリンダ、モータ等の各要素の動作を全体として制御する。これにより、演算制御装置100は、ワーク8を回転させるとともに、レーザ変位計26で計測されたワーク8の外形の変位を取得する。また、演算制御装置100は、Y方向ロボシリンダ20を制御し、レーザ変位計26で計測された変位に基づく2次元形状を示すデータから、ワーク8のねじ山及びねじ谷に関する寸法を算出し、かつ、ワーク8の軸方向に沿った長さを算出する。そして、演算制御装置100は、その算出結果を出力装置104に出力させる。
具体的には、レーザ変位計26は、図2Aを参照して、計測対象物に対してaZ軸方向の変位とaX軸方向に並んだ受光素子の間隔とで、計測対象物の変位を計測するものであり、レーザ光の発光素子を有する照射部26aと、受光部26bとを有する。照射部26aは、把持部62によって把持されたワーク8の周方向一部において、ワーク8のねじ軸の外周面、またはワーク8の頭部4の座面、または頭部4の外周面、または頭部4の上面に向けてレーザ光を照射する。受光部26bは、照射部26aから照射されたレーザ光の反射光を受光する。ワーク8で反射された反射光は、受光部52のレンズに入射され、入射された光は、そのレンズによって光センサチップ(図示せず)に集光される。光センサチップは、半導体基板上に多数の受光素子が一列に配置されたラインセンサとしての半導体デバイスである。光センサチップ上での反射光の受光位置は、ワーク8までの距離に応じて変化する。これにより、レーザ変位計26は、光センサチップ上での受光位置に基づいて、ワーク8の周方向一部におけるワークの外形の変位を計測する。そして、レーザ変位計26から、その変位を表す信号が演算制御装置100(図1)に送信される。
演算制御装置100は、ワーク8の軸方向回りの周方向複数位置においてレーザ変位計26で計測された変位に基づく2次元形状を示すデータからワーク8の所定項目の寸法を算出して出力装置104に出力させる。具体的には、演算制御装置100は、レーザ光の反射光の受光に基づいて、レーザ変位計26で計測された変位から、ワーク8の2次元形状を示すデータを作成する。このとき、演算制御装置100は、ロータリエンコーダ93の検出信号に応じて周期的パルスで取得されたワーク8の外形またはアダプタ80の変位を取得する。演算制御装置100は、このデータからワーク8の軸方向及び軸周り等の寸法を算出し、算出した結果をプリンタ等の出力装置104に伝送し、出力装置104に出力させる。例えば、演算制御装置100は、得られた外形またはアダプタ80の変位のデータからワーク8のねじ山及びねじ谷に関する寸法と、ワーク8の軸方向に沿った長さとの一方または両方を算出する。出力装置104は検査書をプリントアウトさせる機能を有する。
また、演算制御装置100は、レーザ変位計26がワーク8の頭部4にレーザ光を照射するように、Y方向ロボシリンダ20、Z方向ロボシリンダ22、X軸ロボシリンダ24を制御する。演算制御装置100は、レーザ変位計26で計測された変位に基づく2次元形状を示すデータからワーク8の頭部形状に基づく寸法を算出し、その算出結果を出力装置に出力させる。具体的には、演算制御装置100は、ロータリエンコーダ93の検出信号に応じて周期的パルスで取得された頭部4の外形の変位を取得する。演算制御装置100は、得られた頭部4の外形の変位のデータから頭部形状に基づく寸法として頭部4の直径を算出して出力装置104に出力させる。
さらに、演算制御装置100は、周期的パルスで取得された頭部4の外形の変位のデータから頭部形状に基づく寸法として、頭部穴6(図3)の直径であり、後述する二面幅及び対角直径と頭部穴6の深さとを算出して出力装置104に出力させる。
かかる演算制御装置100は、適当なコンピュータで構成することができる。出力装置は、画面に検査書の内容を表示するディスプレイ、または検査書の内容を記録媒体に記録させる記録装置であってもよい。また、出力装置は、検査書の内容が記録されたファイルを外部に出力または送信するものであってもよい。
また、ロータリエンコーダ93の検出信号は、演算制御装置100に入力されるのではなく、図2Aに破線Z、A、Bで示すように、ロータリエンコーダ93とレーザ変位計26とが信号線で接続されてもよい。そして、レーザ変位計26は、ロータリエンコーダ93から取得されたワーク8の回転角度位置に応じたパルスタイミングで、レーザ変位計26で計測された変位を演算制御装置100に出力する構成としてもよい。破線Zは、サンプリングの開始トリガとなるZ相の信号を出力する信号線を示す。破線A、Bは、それぞれA相、B相のサンプリングパルスの信号を出力する信号線を示す。なお、把持部62、把持回転部60、及びロータリエンコーダ93を一体化したロボシリンダを用いて、そのロボシリンダによりアダプタ80を把持し、かつ、そのアダプタ80を回転させる構成としてもよい。
演算制御装置100は、ねじ径計測、首下丸み部半径計測、首下長さ算出、頭部寸法計測及び計測結果出力の各機能を有する。これらの機能は、演算制御装置100が実行するソフトウェアによって実現でき、具体的には、ねじ自動計測プログラムを実行することで実現できる。これらの機能の一部をハードウェアで実現するものとしてもよい。
上記のねじ形状自動計測システム10の作用、特に演算制御装置100の各機能について、図5〜12を用いて詳細に説明する。まず、図5から図7Bを用いて、ワーク8のねじ径の計測アルゴリズムを説明する。ワーク8の計測の前に、まず、図5、図6A、図6Bに示すように、キャリブレーションとして、高い形状精度で予め作られたマスターゲージ53を用いて中心軸(θ軸中心)とレーザ変位計26との距離DC(図6B)を求める。この距離DCは、後でワーク8の外径da(図7B)を求めるために用いられる。マスターゲージ53は、円柱状のピンゲージ部53aと、大径リング部53b及びその下側の小径リング部53cとを一体化させた形状であり、切削加工により高精度の形状に製作される。ピンゲージ部53aはワーク8に対応し、大径リング部53bはアダプタ80のリングゲージ82に対応し、小径リング部53cは挟持リング部88に対応する。高精度の形状のピンゲージ部53aは、大径リング部53bの上側に直立する。
そして、この状態で、所定のY方向位置にレーザ変位計26をセットする。この位置では、レーザ変位計26は、ピンゲージ部53aにレーザ光を照射して、その反射したレーザ光の受光から、マスターゲージ53のその部分における変位を計測する。このとき、小径リング部53cが把持部62(図1)により把持され、θモータ91(図1)によりマスターゲージ53が軸周りに360度回転する。この回転の際に、ロータリエンコーダ93(図1)からマスターゲージ53の回転角度位置が演算制御装置100に送信される。演算制御装置100は、マスターゲージ53の1回転当たりに対応する360度について、0度位置と180度位置との2つの位置で、レーザ変位計26とピンゲージ部53aの外周面との距離を計測し、その計測値を取得する。演算制御装置100は、その計測値を用いて、ピンゲージ部53aの中心軸とレーザ変位計26との距離DCを求める。
具体的には、レーザ変位計26が0度位置にあるときのレーザ変位計26とピンゲージ部53aの外周面との距離D0を計測する。また、レーザ変位計26が180度位置にあるときのレーザ変位計26とピンゲージ部53aの外周面との距離D180を計測する。そして、予め記憶または計測されたピンゲージ部53aの外径をDaとして、ピンゲージ部53aの中心軸とレーザ変位計26との距離DCを次の(1)式から求める。
DC=(D0+D180+Da)/2 ・・・(1)
次に、マスターゲージ53を把持部62から取り外して、図7Aに示すように、アダプタ80にワーク8のおねじ部2がねじ込まれた状態で、アダプタ80の挟持リング部88を把持部62(図1)で把持させる。そして、マスターゲージ53の場合と同様に、ワーク8を回転させる。このとき、レーザ変位計26はマスターゲージ53の変位を計測したときと同じ位置にセットする。演算制御装置100は、上記で求められた距離DCを基準にワーク8の外径daを求める。このとき、レーザ変位計26が0度位置にあるときのレーザ変位計26とワーク8の外周面との距離d0を計測する。また、レーザ変位計26が180度位置にあるときのレーザ変位計26とワーク8の外周面との距離d180を計測する。ワーク8の外径daは、距離d0、d180を用いて次の(2)式から求められる。
da=(DC−d0)+(DC−d180)=2DC−(d0+d180)・・・(2)
このように0度位置と180度位置での計測値からワーク8の寸法を計測することにより、ワーク8及びワーク8の保持部が傾いた場合でも、ワーク8の寸法の誤計測を防止できる。
実際には、ワーク8の計測時には、0度位置と180度位置とを含むワーク8の外形の二次元形状からXY平面におけるワーク8の外形の二値化画像を求める。二値化画像では、例えばワークの内部が黒、外部が白とされる。この二値化画像において、後述のように回帰直線が引かれて、ワーク8の山径、谷径、有効径、ピッチの算出が行われる。ワーク8の1つの計測位置について、1回転の複数のサンプリングパルスで計測され、例えば最大値、最小値及び平均値が求められる。
例えば、演算制御装置100は、ワーク8の1回転に対応する360度について、360の逓倍で、例えば360個のサンプリングパルスにおいて、レーザ変位計26によりワーク8の周方向一部の外形形状の変位を計測させ、その計測値を取得する。演算制御装置100は、その計測値を用いて、山径、谷径、有効径、ピッチについて、最大値、最小値及び平均値を算出し、それを出力させる。
次に、演算制御装置100により、ワーク8の寸法を計測する場合の具体的な方法を説明する。図8は、図2Aにおいて、ワーク8を計測する場合におけるレーザ変位計26の移動位置を示す図である。図9は、ねじ形状自動計測システム10における計測手順の1例を示すフローチャートと計測項目とを示す図である。
ワーク8の計測の際に、レーザ変位計26は、図8の(1)位置から(2)、(3)・・・(6)の位置に順に移動して、それぞれの位置でワーク8の計測を行う。レーザ変位計26は、演算制御装置100で予め設定された、ワーク8の種類に応じたデータによって、移動開始位置、停止位置、及び、X方向周りの回転位置が予め設定される。また、ワーク8の移動開始位置、停止位置、回転位置は、それぞれ上記のマスターゲージ53を用いた計測によって補正されるようにしてもよい。以下の各計測項目の計測では、ワーク8の二値化画像が作成され、その画像から各計測項目のいずれか1つ以上が計測されてもよい。
ワーク8の計測のときには、ねじ形状自動計測システム10の初期化がまず行われる。初期化は、電源をオン状態とし、演算制御装置100を初期状態とする。これによって、レーザ変位計26は、所定の初期位置である待機位置(図8の(1))にセットされる。初期Y位置は、把持部62の先端位置よりもY方向に沿って高い位置に設定される。把持部62は所定の初期角度位置に戻る。締付チャック70の3つの爪部74は退避状態に戻る。
初期化が終わると、図9のステップS10で、アダプタ80にワーク8をセットする。以下の図9の説明では「ステップS」は単にSと記載する。次いで、把持部62の締付チャック70にアダプタ80をセットする。図1、図3、図4で説明したように、ワーク8は、おねじ部2の先端部が把持部62に把持されて固定される。このときおねじ部2の先端は、アダプタ80にねじ込まれたホルダ86のおねじ92の先端に突き当たって止まる。次に、ワーク8を把持したアダプタ80を、締付チャック70の退避状態にある3つの爪部74の間の空間にセットする。ここまでの処理は、作業者の手作業で行われる。
把持部62にワーク8がセットされると、作業者が締付固定ボタン等を押すことで、演算制御装置100が締付チャック70の締付モータに指令を出して、締付モータを一方向に回転させる。これによって3つの爪部74が同期して締付ケース72の中心軸側に移動し、ワーク8をしっかりと締付固定する。この状態からワーク8の形状寸法の計測が開始される。
その後、ねじ径計測、首下丸み部半径(首下R)計測、首下長さ計測、頭部寸法計測が順に行われる。これらの処理は、演算制御装置100によって実行される。具体的には、演算制御装置100は、Y方向ロボシリンダ20、Z方向ロボシリンダ22、X軸ロボシリンダ24、及びθモータ91を制御する。
まず、図8の(1)に示す待機位置で、レーザ変位計26により、アダプタ80の外形が計測される。その計測値は、後述するワーク8の首下長さの計測に用いられる。具体的には、図8の(1)に示す待機位置で、レーザ変位計26により、ワーク8において、アダプタ80の上面のY位置Y1(図13)を含む部分におけるレーザ変位計26からの距離が計測される。また、Y方向ロボシリンダ20のY位置センサによってレーザ変位計26のY位置であるE1(図13)が取得される。そして、レーザ変位計26の計測データを用いて、変位計測範囲におけるリングゲージ反対側端からリングゲージ82の上面までの距離H1(図13、図14A)の算出値が取得される。このとき、ワーク8を軸周りに360度回転させながら、各サンプリングのパルスタイミングで距離H1が算出される。各サンプリングのデータで、算出した距離H1について平均値を求める。
次いで、レーザ変位計26が図8の(2)の位置に移動して、ワーク8のねじ径計測として、山径計測、谷径計測及び有効径計測が行われる(図9のS11)。山径はねじ山の外径寸法であり、谷径はねじ谷の内径寸法である。山径計測と谷径計測とは、ワーク8のおねじ部2の軸方向に沿って1箇所または複数箇所について行われる。図8では、レーザ変位計26が(2)の位置で、山径計測及び谷径計測が行われる。計測箇所の数は、Y方向において、ワーク8のおねじ部2の長さによって適宜定めることができる。
図10は、山径計測の方法を示す図である。図10(a)は、ワーク8の軸方向に沿った輪郭データを示す図であり、(b)は、(a)の輪郭データの回帰直線を求める図であり、(c)は、回帰直線から左側の最大のねじ山までの距離を求める図である。(d)は、回帰直線から右側の最大のねじ山までの距離を求める図である。
また、図10(a)、(b)は、レーザ変位計26で計測された変位に基づく2次元形状である、ワーク8のおねじ部2の2次元ビットマップ上の輪郭データを示す図である。図10(c)は(b)のA部の拡大図である。輪郭データは、おねじ部2の軸中心の周りにおいて180度角度が異なる2つの位置における、レーザ変位計26で計測された軸中心からねじ部外周面までの距離から作成される。輪郭データは、演算制御装置100によって作成される。
山径計測の計測アルゴリズムは、次の(1)〜(5)の処理によって行われる。
(1)ワーク8の軸方向回りの所定角度毎に、ロータリエンコーダ93の出力信号のパルスに同期して、レーザ変位計26からおねじ部2の外形の変位をサンプリングとして取得する。例えば、360度に対して360の逓倍でサンプリングが行われる。
(2)そして、180度で角度が異なる2つの位置、例えば0度と180度との位置で取得されたおねじ部2の変位のデータが組み合わされることにより、おねじ部2の軸中心を中心とした、ある2つの角度位置での外形の断面形状としての2次元形状が形成される。サンプリングしたデータは、ノイズを除去または低減するようにフィルタ処理が行われてもよい。図10(a)は、ワーク8のおねじ部2の2つの輪郭データ170,171が示される。2つの輪郭データ170,171は、ワーク8のおねじ部2の左右両側の輪郭形状を示すデータである。図10(a)ではおねじ部2の内部を灰色で示し、外側を白で示している。
(3)2つの輪郭データ170,171のうち、左右方向一方側(例えば図10(a)の左側)の輪郭データ170が表わすおねじ部2の外形に回帰直線172を引く。図10(c)は、図10(b)の部分拡大図で、これを用いて輪郭データ170の回帰直線172を求める方法が示される。回帰直線172は、おねじ部2の複数の山部頂点及び谷部底点である複数のエッヂにおける平均位置を通る直線である。
(4)回帰直線172を求めた後、輪郭データ170の全体について回帰直線172よりも外径側(図10(b)の左側)にある輪郭データ170に垂線173を引く。垂線173と外径側の輪郭データ170との交点との距離aを求める。このような垂線173をY軸方向にピクセル単位で走査して、矩形範囲等の設定された範囲での距離aの最大値amaxを求める。距離aの最大値amaxは、回帰直線172から見て輪郭データ170において最も外径側にある山部頂点の位置を示す値である。
(5)次に、図10(d)に示すように、回帰直線172から、左右方向他方側(例えば図10(d)の右側)の輪郭データ171に向かって垂線174を引く。そして、垂線174が山部または谷部のエッヂに接触するときにおいて、回帰直線172からエッヂまでの距離bを求める。このような垂線174をY軸方向にピクセル単位で走査して、設定された範囲での距離bの最大値bmaxを求める。図10(d)では、走査される垂線174のうち、一部の垂線174のみを示している。距離bの最大値bmaxは、輪郭データ171において最も外径側にある山部頂点の位置を示す値である。山径は、ワーク8のおねじ部2における山部の外径であるので、距離aの最大値amaxと、距離bの最大値bmaxの和(amax+bmax)として算出される。
上記のようにロータリエンコーダ93のパルスに同期した複数の画像データに基づいて、(amax+bmax)が求められる。各画像データの(amax+bmax)の値が求まると、その最大値、最小値、平均値をその計測箇所における山径の計測値とする。山径の計測値として平均値のみが算出されてもよい。
図11は、谷径計測の方法を示す図である。図11は、図10と同様に、図11(a),(c)は、2次元ビットマップ上におけるワーク8のおねじ部2の輪郭データを示す図で、(b)は(a)の一部の拡大図である。図11(a)には図10と同じ2つの輪郭データ170,171が示される。谷径計測は、山径計測に似ていて、山径計測で説明した(1)〜(5)の処理のうち、(1)〜(3)は同じである。(1)〜(3)の処理の後、(4a)〜(5a)の処理を行う。
(4a)回帰直線172を求めた後、輪郭データ170の全体について回帰直線172よりも内径側(図11(b)の右側)にある輪郭データ170に垂線177を引く。垂線177と内径側の輪郭データ170との交点との距離cを求める。このような垂線177をY軸方向にピクセル単位で走査して、設定された範囲での距離cの最大値cmaxを求める。距離cの最大値cmaxは、回帰直線172から見て輪郭データ170において最も内径側にある谷部底点の位置を示す値である。
(5a)次に、図11(c)に示すように、回帰直線172から、左右方向他方側(例えば図11(c)の右側)の輪郭データ171に向かって垂線178を引く。そして、垂線178が山部または谷部のエッヂに接触するときにおいて、回帰直線172からエッヂまでの距離dを求める。このような垂線178をY軸方向にピクセル単位で走査して、設定された範囲での距離dの最小値dminを求める。図11(c)では、走査される垂線178のうち、一部の垂線178のみを示している。距離dの最小値dminは、輪郭データ171において最も内径側にある谷部底点の位置を示す値である。谷径は、ワーク8のおねじ部2における谷部の最小外径であるので、距離cの最大値cmaxと、距離dの最小値dminとの差である(dmin−cmax)として算出される。
上記のようにロータリエンコーダ93のパルスに同期した複数の画像データに基づいて、(dmin−cmax)が求められる。各画像データの(dmin−cmax)の値が求まると、その最大値、最小値、平均値をその計測箇所における谷径の計測値とする。谷径の計測値として平均値のみが算出されてもよい。
また、山径の計測値と谷径の計測値とが算出されると、有効径が算出される。有効径は、例えばJISB0205の規格に基づいて、次の(3)式で算出される。このとき、有効径はdeとし、谷径はd1とし、山径はd2とする。
de=d1+(d2−d1)×2/5・・・(3)
有効径についても最大値と最小値と平均値とを算出する。有効径として平均値のみが算出されてもよい。なお、有効径として、(有効径)=(山径+谷径)/2等の他の算出式で算出する場合もあり、その場合には、その算出式に基づいて有効径が算出される。このように本システムによれば、三針法で有効径を計測する場合と異なり、有効径を簡易に計測できる。
次いで、レーザ変位計26が図8の(3)の位置に移動して、ワーク8の頭部下斜め計測が行われることにより、首下丸み部半径計測が行われる(図9のS12)。首下丸み部半径は、頭部4とおねじ部2との間の首下部3における曲率半径である。具体的には、レーザ変位計26は、図8の(3)位置で、X方向の軸を中心として斜め上に向くように回転する。そして、レーザ変位計26で頭部斜め下から首下部3を計測し、その計測された首下部3の変位に基づいて、演算制御装置100が2次元ビットマップ上で首下部3の輪郭データを作成する。
図12Aは、ねじ形状自動計測システム10において、ワーク8の首下丸み部の半径を求める方法を示す図である。首下丸み部半径計測でも、ねじ径計測と同様に、ワーク8を軸周りに360度回転させる。そして、それぞれのサンプリングした輪郭データで、首下丸み部の両側の2直線L1,L2を回帰直線で求める。このとき、頭部4の座面7の輪郭データに対応して直線L2を引き、ねじ軸の輪郭データに対応して直線L1を引く。
次いで、2直線L1,L2のなす角度を2等分する角度分割線L3に向かって、2直線L1,L2と首下丸み部の円弧L4との2つの交点Pa、Pbからそれぞれ垂線180,181を引く。そして、それぞれの垂線180,181の長さの平均値を算出し、各データで算出された垂線180,181の長さの平均値を、首下丸み部半径の値として算出する。このとき、各輪郭データから、首下丸み部半径の最大値、最小値、平均値が算出されてもよい。
図12Bは、ねじ形状自動計測システム10において、ワーク8の首下丸み部の半径を求める方法の別例を示す図である。図12Bに示す方法では、首下丸み部の半径を求めるときに、ニュートン・ラフソン法を用いる。具体的には、上記の図12Aで示した方法と同様に、首下丸み部の両側の2直線L1,L2を回帰直線で求めた後、直線L1,L2の交点Pcを求める。そして、首下丸み部において、交点Pcからの距離が最小である点Qを求める。次いで、首下丸み部の円弧L4と2直線L1,L2との2つの交点Pa,Pbを結ぶ弦長dLと、円弧L4の高さである矢高HLとを幾何学的な計算で求める。そして、以下の(4)〜(6)式と、弦長dL及び矢高HLとを用いて、ニュートン・ラフソン法により、円弧の長さである弧長LRと首下丸み部半径rとを算出する。このとき、円弧L4の中心角をθrとする。
L=r×θr・・・(4)
d=2×r×sin(θr/2)・・・(5)
HL=r×(1−cos(θr/2))・・・(6)
次いで、レーザ変位計26が図8の(4)の位置に移動して、ワーク8の頭部下径方向計測が行われることにより、首下長さ計測が行われる(図9のS13)。図13は、ワーク8の軸方向寸法を計測する状態を示す図である。図14Aは、ワーク8の軸方向寸法を計測する場合において、ワーク8とリングゲージ82との接続部におけるY方向位置とレーザ変位計26からワーク8またはリングゲージ82までの距離との関係を示す図である。図14Bは、ワーク8の軸方向寸法を計測する場合において、頭部下におけるY方向位置とレーザ変位計26からワーク8までの距離との関係を示す図である。また、図14Aでは、リングゲージ82の外径がレーザ変位計26の計測範囲にある場合における、Y方向位置とレーザ変位計26からの距離との関係を示している。
首下長さLは、ワーク8の頭部4の座面7からおねじ部2の先端までの距離である。この計測では、予め図8の(1)の位置で計測されたリングゲージ82の上面のY位置Y1についての距離H1の算出値の平均値が用いられる。
また、図8、図13の(4)に示す位置で、レーザ変位計26により、ワーク8において、頭部4の座面のY位置Y2を含む部分におけるレーザ変位計26からの距離が計測される。また、Y位置センサによってレーザ変位計26のY位置であるE2(図13)が取得される。そして、レーザ変位計26の計測データから、変位計測範囲の頭部4の先端とは反対側端から頭部4の座面7(図13)までの距離H2(図13)の算出値が取得される。このとき、ワーク8を軸周りに360度回転させながら、各サンプリングのパルスタイミングで距離H2が算出される。各サンプリングのデータで、算出した距離H2について平均値を求める。
次にレーザ変位計26のY位置Y1及びそれに対応する距離H1の計測値と、レーザ変位計26のY位置Y2及びそれに対応する距離H2の計測値とを用いて、次の(7)式から、ワーク8の座面7からリングゲージ82の上面までの距離Laが求められる。
La=E2−E1−│H2−H1│+OFF・・・(7)
(7)式において、OFFは、アダプタ80におけるオフセット値であり、アダプタ80での固有の値である。そして、リングゲージ82の基準めねじ83とワーク8のおねじ部2の先端部との噛み合わせ長さとして、実測に基づくオフセット値で修正された値Lbと、求められた距離Laとに基づいて、ワーク8の首下長さL(=La+Lb)が算出される。
図14Cは、ワーク8の軸方向寸法を計測する場合の別例において、ワーク8とリングゲージ82との接続部におけるY方向位置とレーザ変位計26からワーク8までの距離との関係を示す図である。リングゲージ82の外径がレーザ変位計26から近すぎる等の理由により、リングゲージ82の外径がレーザ変位計26の計測範囲から外れる場合も考えられる。この場合には、図14Cに示すように、ワーク8のおねじ部2の外周面位置である計測可能領域と、リングゲージ82の外周面位置である計測不能領域との境界を、リングゲージ82の上面位置として、距離H1が算出される。
このようにしてワーク8の首下長さが計測された後、ワーク8の丸み移行円の直径が計測される。このとき、ワーク8が軸周りに回転されながら、レーザ変位計26で計測された頭部4の下面の変位から、頭部4の下面の輪郭データが取得される。そして、サンプリングで取得された輪郭データから、頭部4の丸み移行円の直径の平均値が算出される。輪郭データにおいて、頭部の下面の座面7は直線状であり、頭部の下面におけるX方向両側の2つの直線部と首下丸み部との2つの交点Pb(図12A)のX方向(図12Aの左右方向)距離から、丸み移行円の直径が計測される。このとき、各輪郭データから、丸み移行円の直径の最大値、最小値、平均値が算出されてもよい。
さらに、頭部高さと頭部直径とが計測される。頭部高さの計測では、図8の(4)の位置で、レーザ変位計26により頭部4の下端を含む頭部下径方向計測が行われ(図9のS13)、図8の(5)の位置で、レーザ変位計26により頭部4の上端を含む頭部上径方向計測が行われる(図9のS14)。このとき、首下長さの計測の場合と同様に、図8の(4)(5)の2つの位置でY位置センサにより計測された、レーザ変位計26のY位置と、レーザ変位計26で計測された頭部4のY位置に関係するY方向距離とから、頭部高さが計測されてもよい。
また、頭部直径について、図8の(4)の位置または(5)の位置でのレーザ変位計26によって頭部4の直径が計測される。このとき、頭部4の外周面を含むサンプリングされた各輪郭データの角部から、頭部4の直径の最大値、最小値、平均値が算出されてもよい。
次いで、レーザ変位計26は、図8の(6)位置に移動され、さらに、変位計モータ25によって、X方向の軸を中心に回転されることによって、レーザ変位計26の照射部26a及び受光部26bが下側に向き、ワーク8の頭部4の上面に対向する。これによって頭部4の上面の変位が計測可能である。そして、ワーク8が軸周りに回転されながら、レーザ変位計26により頭部4の上面の変位計測が行われ(図9のS15)、頭部4の六角形の頭部穴6を含む上面の輪郭データが取得される。これにより、頭部穴6の最小直径幅であり、六角形の対向する2面間の長さである二面幅と、頭部穴6の最大直径幅であり、六角形の対向する角部間の長さである対角直径とが計測される。また、レーザ変位計26により頭部穴6の深さも計測される。このとき、六角形の頭部4の外周面における直径の最小幅である二面幅計測が行われてもよい。
その後、レーザ変位計26が、図8(1)の待機位置まで移動されて、計測が終了する。このようなワーク8の各種寸法の計測データの算出が終了すると、計測結果の出力が行われる。具体的には、ねじ径、首下丸み部半径、首下長さ、丸み移行円の直径、頭部直径、頭部高さ、頭部穴の二面幅、対角直径、深さ等が所定の検査書に印刷されて出力される。このとき、検査書では、予め設定された所定のフォーマットに従って所定の記入箇所に各種の計測値が記入される。このとき、検査書は、各計測項目のヘッダと計測値とをカンマで区切ったテキストファイルであるCSVファイルで出力されてもよい。また、検査書は、表計算ソフトウェア等の任意のフォーマットに計測結果が割り付けられて出力されてもよい。
このように、ねじ形状自動計測システム10によれば、ねじに関する各種寸法を自動的に計測でき、その計測結果を所定または任意のフォーマットの検査書として自動的に出力できる。
また、上記の計測シーケンスは1例であり、ねじ形状自動計測システム10では、計測項目と計測順とを、作業者が演算制御装置100の操作部を用いて入力または選択する等により、ティーチングと呼ばれる処理で設定することもできる。例えば、コンピュータのディスプレイにおいて、アダプタ80の上側に直立するように一体化したワーク8の模式的な図形を表示させる。そして、その図形に対して、ユーザがキーボードまたはマウス等の操作部を用いて矩形の枠部を描いて単純な操作で計測個所を指示することができる。例えばねじ部の軸方向中間部を囲うように枠部を描き、所定のキーボタンの押し下げ等の所定の単純な操作を行うことで、ねじの枠部で囲んだ部分の山径、谷径、有効径の少なくともいずれかを計測させる指示を行うこともできる。また、ねじの頭部からアダプタ80にわたるように枠部を描き、所定の操作を行うことでねじの首下長さを計測させる指示を行うこともできる。ねじ形状自動計測システムは、それらの指示に応じて自動的に計測個所の計測を行う。また、計測個所、計測方法及び計測手順は、作業者が予め対応するパラメータを設定して演算制御装置100に設定することもできる。例えば、レーザ変位計26を、図8の(6)位置から(1)位置に移動させながら、実施形態とはほぼ逆に計測項目が計測されてもよい。また、計測ロジックは、種々の補助計測ロジックが、幾何学的な関係で求められる計算式である幾何計算式の組み合わせで用いられ、計測項目に割り当てられることで実行されてもよい。
また、レーザ変位計26は、照射部26a及び受光部26bを有するヘッドユニットと、ヘッドユニットから送られたデータによって変位を算出する演算制御装置とが、物理的に離れて、互いにケーブルで接続される構成としてもよい。
上記のねじ形状自動計測システム10によれば、ワーク8のねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法と、ワーク8の軸方向に沿った寸法とを自動的に精度よく計測できる。また、ワークを介して両側に配置される発光器及び受光器も、光源及び撮像装置もいずれも必要としないので、計測システムの小型化を図れる。
なお、ワーク8の計測において、ねじ径は、図8の(1)位置で計測されてもよい。また、ねじ径を計測する際に、ねじの外形のサンプリングしたデータからねじのピッチが計測されてもよい。ピッチは、各サンプリングしたデータの平均値が算出されてもよいが、最大値、最小値、及び平均値が算出されてもよい。
また、ワーク8の頭部下斜め計測が行われるときに、頭部4の座面7の傾きが計測されてもよい。この傾きは、例えばワーク8の軸方向または軸方向に対し直交する方向に対し座面が傾斜する角度として算出されてもよい。このとき、頭部4の六角形の頂部に対応する1〜3つのいずれかの対角位置において、頭部4の周方向において180度角度が異なる2つの位置での頭部の座面の計測データから、座面7の傾きが算出されてもよい。また、座面7の傾きは、ねじ軸の軸方向に対応する仮想軸方向線に対し直交する正規座面線に対する座面の角度として算出されてもよい。
また、ワーク8の頭部4とおねじ部2との間に位置する円筒部の直径が計測されてもよい。円筒部は、ワーク8において、頭部4とおねじ部2との間でねじ部が形成されない軸部である。このとき、それぞれのサンプリングした円筒部の輪郭データから円筒部直径の平均値が算出されてもよい。この場合に、各輪郭データから、円筒部の直径の最大値、最小値、平均値が算出されてもよい。
また、ワークの円筒部がセレーション部を有する場合に、レーザ変位計26によりセレーション部の数と、セレーション部の径方向の高さとが算出または計測されてもよい。
また、ワーク8の曲がりの計測が行われてもよい。曲がりは、例えばワークのねじ軸の外形のサンプリングしたデータから、例えば上、下の2個所位置でのねじ軸の径方向の中心を結び、上下方向に関して中間位置でのねじ軸の径方向の中心のずれを最大振れ幅と設定する。そして、曲がりは、最大振れ幅と、最大振れ幅位置でのねじ径との和として算出される。
2 おねじ部、3 首下部、4 頭部、6 頭部穴、7 座面、8 ワーク、9 円筒部、10 ねじ形状自動計測システム、12 ねじ形状自動計測装置、16 基台、20 Y方向ロボシリンダ、20a Y柱部、20b Yモータ、20c Y移動部材、20d 把持部、22 Z方向ロボシリンダ、22a Zケース、23 Z移動部材、24 X軸ロボシリンダ、25 変位計モータ、26 レーザ変位計、26a 照射部、26b 受光部、53 マスターゲージ、53a ピンゲージ部、53b 大径リング部、53c 小径リング部、60 把持回転部、62 把持部、70 締付チャック、72 締付ケース、74 爪部、80 アダプタ、82 リングゲージ、83 基準めねじ、86 ホルダ、88 挟持リング部、90 ストッパ鍔部、91 θモータ、92 おねじ、93 ロータリエンコーダ、100 演算制御装置、104 出力装置、170,171 輪郭データ、172 回帰直線、173,174、177,178,180,181 垂線。

Claims (7)

  1. 基台に支持され、ねじを計測対象ワークとして、前記ワークのおねじ側の軸方向一方端を把持する把持部と、
    前記把持部を軸方向周りに360度回転駆動する把持回転部と、
    前記基台に対し上下方向に移動可能、かつ、上下方向に対し直交する第1方向であって、前記ワークの軸方向に対し直交する第1方向に移動可能に支持された変位計であって、前記ワークにレーザ光を照射する照射部、及び前記レーザ光の反射光を受光する受光部を含み、前記ワークの変位を計測する変位計と、
    前記変位計を上下方向に移動させる上下移動部と、
    前記上下移動部を制御し、前記変位計で計測された変位に基づく2次元形状を示すデータから前記ワークのねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法を算出し、かつ、前記ワークの軸方向に沿った寸法を算出し、算出結果を出力装置に出力させる演算制御装置とを備える、ねじ形状自動計測システム。
  2. 請求項1に記載のねじ形状自動計測システムにおいて、
    前記変位計を前記第1方向に移動させる第1方向移動部と、
    前記上下方向及び前記第1方向の両方に対し直交する第2方向の軸を中心に前記変位計を回転させるモータとを備え、
    前記演算制御装置は、前記変位計が前記ワークの軸方向他端の頭部に前記レーザ光を照射するように、前記上下移動部、前記第1方向移動部、及び前記モータを制御し、前記変位計で計測された変位に基づく2次元形状を示すデータから前記ワークの頭部形状に基づく寸法を算出し、算出結果を前記出力装置に出力させる、ねじ形状自動計測システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載のねじ形状自動計測システムにおいて、
    前記把持部は、
    円板状の外形を有するアダプタであって、前記ワークの前記おねじの先端部がねじ込まれるねじ孔を一方端面の中心部に有するアダプタと、
    前記アダプタの外周面を少なくとも3点で挟持して固定する締付チャックとを含む、ねじ形状自動計測システム。
  4. 請求項3に記載のねじ形状自動計測システムにおいて、
    前記アダプタは、
    前記ワークの前記おねじの先端部がねじ込まれる基準めねじを有するリングゲージと、
    前記リングゲージの基準めねじの他方側にねじ込まれるホルダ側ねじ部が突き出る一方端面を有する円板状のホルダと、を有する、ねじ形状自動計測システム。
  5. 請求項4に記載のねじ形状自動計測システムにおいて、
    前記把持回転部の回転角度位置を検出する回転位置検出部を備え、
    前記演算制御装置は、前記回転位置検出部の検出信号に応じて周期的パルスで取得された前記ワークの外形または前記アダプタの変位を取得し、得られた前記ワークの前記外形または前記アダプタの変位のデータから前記ワークのねじ山に関する寸法及びねじ谷に関する寸法と、前記ワークの軸方向に沿った寸法との一方または両方を算出して前記出力装置に出力させる、ねじ形状自動計測システム。
  6. 請求項4に記載のねじ形状自動計測システムにおいて、
    前記把持回転部の回転角度位置を検出する回転位置検出部を備え、
    前記演算制御装置は、前記回転位置検出部の検出信号に応じて周期的パルスで取得された前記ワークの前記外形の変位を取得し、得られた前記ワークの前記外形の変位のデータから前記頭部形状に基づく寸法として、前記ワークの前記頭部の直径を算出して前記出力装置に出力させる、ねじ形状自動計測システム。
  7. 請求項4に記載のねじ形状自動計測システムにおいて、
    前記ワークが前記頭部に締付工具が係止されて回すための頭部穴を有する頭部付ねじであり、
    前記把持回転部の回転角度位置を検出する回転位置検出部を備え、
    前記演算制御装置は、前記回転位置検出部の検出信号に応じて周期的パルスで取得された前記ワークの前記外形の変位を取得し、得られた前記ワークの前記外形の変位のデータから前記頭部形状に基づく寸法として、前記頭部穴の直径及び深さを算出して前記出力装置に出力させる、ねじ形状自動計測システム。
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