JP2017160300A - インク、インク収容容器、画像記録方法及び画像記録装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)有機溶剤、水、及び色材を含むインクであって、
前記インクはウレタン樹脂粒子及びスチレン樹脂粒子を含み、
前記インクを記録媒体に付与して形成した画像Xを加熱乾燥させて得た画像Yは、AFM位相像のヒストグラムがピークA(Y)及びピークB(Y)を有し、前記ピークA(Y)は6度以上20度以下の領域であり、前記ピークB(Y)は−17度以上−10度以下の領域であり、前記ピークA(Y)の画像表面カバー率が50〜60%であり、前記ピークB(Y)の画像表面カバー率が40〜50%であることを特徴とするインク。
(2)前記ピークA(Y)の画像表面カバー率と前記ピークB(Y)の画像表面カバー率の比(A(Y)/B(Y))が、1.0以上1.5以下であることを特徴とする上記(1)に記載のインク。
(3)前記画像Xは、AFM位相像のヒストグラムがピークA及びピークBを有し、前記ピークA(X)は10度以上21度以下の領域であり、前記ピークB(X)は−16度以上−8度以下の領域であり、前記ピークA(X)の画像表面カバー率が65〜75%であり、前記ピークB(X)の画像表面カバー率が25〜35%であることを特徴とする上記(1)に記載のインク。
(4)前記ピークA(X)の画像表面カバー率と前記ピークB(X)の画像表面カバー率の比(A(X)/B(X))が、2.0以上2.5以下であることを特徴とする上記(3)に記載のインク。
(5)前記ウレタン樹脂粒子の含有量(質量%)と、前記スチレン樹脂粒子の含有量(質量%)との質量比(ウレタン樹脂粒子/スチレン樹脂粒子)が、0.3以上0.6以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のインク。
(6)前記スチレン樹脂粒子の最低造膜温度が45℃以上であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のインク。
(7)前記スチレン樹脂粒子のTg(S)と前記ウレタン樹脂粒子のTg(U)の差(Tg(S)−Tg(U))が60℃以上80℃以下であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載のインク。
(8)前記記録媒体は、支持体の少なくとも一方の面上に塗工層を有し、前記塗工層を有する面に前記インクが付与されており、動的走査吸液計によって測定される接触時間100msにおける純水の前記記録用メディアの前記塗工層を有する面への転移量が1ml/m2〜10ml/m2であることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のインク。
(9)上記(1)〜(8)のいずれかに記載のインクを容器中に収容してなることを特徴とするインク収容容器。
(10)インクを記録媒体に付与して形成した画像Xを加熱乾燥させて画像Yを得る工程を有する画像記録方法であって、前記インクが上記(1)〜(8)のいずれかに記載のインクであることを特徴とする画像記録方法。
(11)前記加熱乾燥における加熱温度が90℃以上110℃以下であることを特徴とする上記(10)に記載の画像記録方法。
(12)インクと、インクを記録媒体に付与して画像Xを得る手段と、該画像Xを加熱乾燥して画像Yを得る加熱乾燥手段とを含む画像記録装置であって、前記インクが上記(1)〜(8)のいずれかに記載のインクであることを特徴とする画像記録装置。
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散顔料等が使用できる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能なものを用いることができる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
色材に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S−1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
(但し、一般式(S−1)式中、m、n、a、及びbは整数を表わす。 R及びR’はアルキル基、アルキレン基を表わす。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。 これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
一般式(F−2)
CnF2n+1−CH2CH(OH)CH2−O−(CH2CH2O)a−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はCnF2n+1でnは1〜6の整数、又はCH2CH(OH)CH2−CnF2n+1でnは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。 この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(いずれも、DuPont社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Du Pont社製のFS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが特に好ましい。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
前処理液は、凝集剤、有機溶剤、水を含有し、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等を含有しても良い。
有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、インクに用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
凝集剤の種類は特に限定されず、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩等が挙げられる。
後処理液は、透明な層を形成することが可能であれば、特に限定されない。後処理液は、有機溶剤、水、樹脂、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等、必要に応じて選択し、混合して得られる。また、後処理液は、記録媒体に形成された記録領域の全域に塗布しても良いし、インク像が形成された領域のみに塗布しても良い。
記録に用いる記録媒体としては、特に限定されないが、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙等が挙げられる。
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本願において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
また、位相の絶対値は定量性が低いため、カンチレバーの種類(レバー感度、バネ定数、先端曲率半径)に依存してしまうため、使用するカンチレバーはオリンパス社製のOMCL−AC−240TS−C3を用いることとする。
・Scan Rate:0.5Hz
・Samples/Line:256
・Integral Gain:1.9
・Proportional Gain:5
・Amplitude Setpoint:250mV
・Scan Angle:0deg
今回の2値化の方法としては、印字画像を測定した時に得られる位相像のヒストグラムが本発明で規定するピークAとピークBのように2つの明確なピークを示すため、位相コントラストが明瞭に2つに分かれる結果となる。今回のケースではピークAがスチレン樹脂粒子、ピークBがウレタン樹脂粒子に該当する。これらの2つのピークの中間の部分で閾値を設定し、画像処理ソフトImageJにより画像を2値化する。2値化した画像から白い部分の面積率と黒い部分の面積率をソフトにより算出する。
また、以下の記載においては特に明記しない限り、「部」は「質量部」を示し、「%」は「質量%」を示す。
−シアン顔料界面活性剤分散液Aの調製−
・フタロシアニン顔料 ・・・30.0部
(C.I.ピグメントブルー15:3、大日精化工業株式会社製)
・ポリオキシエチレンスチレンフェニルエーテル ・・・10.0部
(ノニオン系界面活性剤、第一工業製薬株式会社製、ノイゲンEA−177、HLB
値=15.7)
・イオン交換水 ・・・60.0部
まず、上記界面活性剤をイオン交換水に溶解し、上記顔料を混合して充分に湿潤したところで、湿式分散機(ダイノーミル KDL A型、WAB社製)に直径0.5mmジルコニアビーズを充填し、2,000rpmで2時間分散を行い、一次顔料分散体を得た。
・下記一般式(I)で表されるα−オレフィン−無水マレイン酸共重合体(星光PMC株式会社製、T−YP112、オレフィン鎖(R):炭素数20〜24(一般式(I)におけるR1が炭素数18〜22のアルキル基に相当する共重合体)、酸価190mgKOH/g、重量平均分子量=10,000) ・・・10.0部
・イオン交換水 ・・・72.66部
−スチレン樹脂Aの調製−
Stモノマー、KH2PO4、メタノール、エタノールは和光純薬工業株式会社製の試薬特級を用いた。KOHは和光純薬工業株式会社製の試薬一級を、NaPSSは和光純薬工業株式会社製の試薬を用いた。水はイオン交換処理した後、蒸留した純水を用いた。
合成はN2ガス導入管、温度計、還流冷却機、攪拌装置を付した1L容器の4つ口セパラブルフラスコで行った。水/メタノール混合溶媒(反応液全体で800gとなるように調整、メタノール濃度は溶媒の0〜40%)とモノマー2mol/L(Stモノマーは166.64g)、1mol/L、KOH水溶液3.19g(4×10−3mol/L)とKH2PO4 0.44g(4×10−3mol/L)を混合した。これをウォーターバス中で反応温度を65℃に上昇させ、N2ガスでパージしながら、約40分間、回転数300rpmで攪拌した。そこへ20gの水に溶解させたK2S2O8 0.65g(3×10−3mol/L)とNaPSS、1.65g(10×10−3mol/L)を添加し、引き続き65℃、300rpmで24時間反応させた。モノマー仕込み量に対する反応溶液中のポリマー質量が90%以上となった時を合成完了とした。合成したスチレン樹脂AのTgは50.0℃であった。
−スチレンアクリル樹脂Bの調製−
攪拌機、還流冷却機および温度計を備えたセパラブルフラスコに脱イオン水250g、リビングラジカル重合性を有する化合物として付加−解裂型連鎖移動剤(RAFT剤)である[1−(O−エチルザンチル)エチル]ベンゼン1.04gとエチルアクリレート1.69gを仕込み、液中の溶存酸素を除去するため、1時間30分窒素バブリングを実施した。バブリング終了後、攪拌機にて攪拌しながら70℃に昇温した。内温が70℃に達したところで、水溶性ラジカル開始剤として10%過硫酸ナトリウム水溶液を5g添加した。20分後、エチルアクリレート32.06gとメタクリル酸11.25gの混合液を3時間で滴下し終えるように滴下した。滴下終了後、4時間70℃で熟成し、水性分散体(1)の重合を完了した。
−スチレンアクリル樹脂Cの調製−
オレフィン系重合体(1)として、プロピレン―ブテン―エチレン三元共重合体(ベストプラスト750、デグサジャパン製)1000g、無水マレイン酸変性ポリプロピレンワックス(ハイワックスNP0555A、三井化学株式会社製)100gおよびオレイン酸カリウム40g(KSソープ、花王株式会社製)とを混合し、2軸スクリュー押出機(池貝鉄工製、PCM−300、L/D=40)のホッパーより3000g/時間の速度で供給し、同押出機のベント部に設けた供給口より、水酸化カリウムの17%水溶液を120g/時間の割合(全体当たり4%)で連続的に供給し、過熱温度200℃で連続的に押し出した。押し出された樹脂混合物は、同押出機に設置したジャケット付きスタティックミキサーで90℃まで冷却され、さらに80℃の温水中に投入され、収率99%、固形分濃度40%、pH12のオレフィン系重合体の水性分散体(2)を得た。
攪拌機、還流冷却機および温度計を備えたセパラブルフラスコに脱イオン水217.3gとアニオン性分散剤であるドデシルスルホン酸ナトリウム2.3gを仕込み、全体が均一になるまで攪拌した。攪拌下、25%アンモニア水0.65g添加し、オレフィン系重合体の水性分散体(2)を25g添加し、全体が均一になるまで攪拌した。更に、攪拌下、スチレン10.2gとブチルアクリレート12.4gの混合溶液を加え、攪拌しながら、系内の溶存酸素を除去するために、1時間30分窒素バブリングした。バブリング終了後、70℃に昇温した。内温が70℃に達したところで、水溶性ラジカル開始剤として、4,4‘−アゾビス(4−シアノペンタン酸)10%水溶液0.32gを添加し、6時間後、重合を完了した。この水分散性スチレンアクリル樹脂CのTgは30.0℃であった。
−ウレタン樹脂Dの調達−
今回、三井化学株式会社製のタケラックW6110(ポリウレタン樹脂)を入手して、インク作成に利用することとした。入手したウレタン樹脂DのTgは−20.0℃であった。
表1に示されるような各成分それぞれを用いて実施例1〜4及び比較例1〜5のインクジェット用インクを作製した。顔料分散液は調製例1のものを、スチレン樹脂は調製例2のものを、スチレンアクリル樹脂は調製例3、4のものを、ウレタン樹脂は調製例5のものをそれぞれ用いた。
・ゾニールFS−300:ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル(Dupont社製、成分40%)。
・Proxel GXL:1,2−benzisothiazolin−3−oneを主成分とした防カビ剤(アビシア社製、成分20%、ジプロピレングリコール含有)。
・KM−72F:自己乳化型シリコーン消泡剤(信越シリコーン株式会社製、成分100%)。
−印字評価の準備−
23±0.5℃、50±5%RHに調整された環境条件下、インクジェットプリンタ(IPSiO GXe−5500、株式会社リコー製)を用い、インクの吐出量が均しくなるようにピエゾ素子の駆動電圧を変動させ、記録用メディアに同じ付着量のインクが付くように設定を行った。印字画像は室温放置にしておく画像と、100℃1分間、恒温槽に投入する画像の2種類を準備した。
Microsoft Word2000にて作成した64point文字「■」の記載のあるチャートシアンベタ印字面の「■」部を印字排出直後に同一メディアの裏面を押し当て、転写の有無にて判定した。
〔評価基準〕
○:転写汚れなし
△:わずかな転写汚れあり
×:転写汚れあり
得られたシアンベタ部から地肌部への20回擦過による転写汚れの程度を目視で評価した。ランク評価は以下の基準で行った。この時に印字画像は加熱後のものを用いた。
○;見えない
△;かすかに見える
×;はっきり見える
前記粘度計を用い、保存前の粘度と、密封した容器中で70℃、7日間保存後に測定した粘度から保存安定度を次式に従って求め、以下の評価基準に基づいて評価した。インク
保存安定性(%)=〔(保存後の粘度)/(保存前の粘度)〕×100
〔評価基準〕
○:100±10%以内。
△:100±10超〜20未満%。
×:100±20%以上。
<原子間力顕微鏡による画像観察>
Bruker社製のDimension Iconを用いて、カンチレバーはOMCL−AC240−TS−C3を用いて、1μm四方の視野でタッピングモード測定による印字画像の原子間力顕微鏡(AFM)観察を行った。ImageJソフトにより、得られた写真を2値化して、明るい部分をスチレン樹脂、暗い部分をウレタン樹脂と判別して、顔料の影響は無視して、それぞれの画像上のカバー率を概算により定量化した。
図3〜図5は実施例4のインクの印字画像を原子間力顕微鏡(AFM)観察した結果を示す図である。
図3は加熱前の位相像を示し、図4は加熱後の位相像を示す。また、図5は印字画像のAFM位相像のヒストグラムを示す図である。
今回使用した記録用紙Lumi Art Gloss 90gsmについて、動的走査吸液計(型式:KS350D、協和精工株式会社製)を用いて、純水の吸収曲線を測定した。吸収曲線は転移量(mL/m2)と接触時間の平方根√(ms)でプロットして一定の傾きを持つ直線とし、内挿により一定時間後の転移量の値を測定した。Lumi Art Gloss 90gsmの転移量は5ml/m2であった。
ただし、Lumi Art Gloss 90gsmをはじめとしたオフセットコート紙のようなメディアは表面に細孔を持っていることが知られており、記録用紙中の場所によって、転移量がばらつく可能性が考えられる。このため、動的走査吸液計によって測定される接触時間100msにおける純水の前記記録用メディアの前記塗工層を有する面への転移量は1ml/m2〜10ml/m2であることが好ましい。
今回のインク評価では、全て記録用紙はLumi Art Gloss 90gsmを利用した。
印字画像の結果を表2に示す。
印字画像加熱前はインク仕込み量と同程度の樹脂表面カバー率となっているが、加熱乾燥を行うことによって、高位相成分であるスチレン樹脂の表面上の割合が減っていくことが分かる。加熱乾燥により、表面に露出している樹脂のカバー率が変わるのは、メディアであるコート紙表面が疎水性となっているために、加熱乾燥時に疎水性のスチレン樹脂が内部に沈み、親水性のウレタン樹脂が画像部表面に留まったからではないかと推定している。
401 外装
401c カバー
404 カートリッジホルダ
410、410k、410c、410m、410y メインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
L インク収容容器
Claims (12)
- 有機溶剤、水、及び色材を含むインクであって、
前記インクはウレタン樹脂粒子及びスチレン樹脂粒子を含み、
前記インクを記録媒体に付与して形成した画像Xを加熱乾燥させて得た画像Yは、AFM位相像のヒストグラムがピークA(Y)及びピークB(Y)を有し、前記ピークA(Y)は6度以上20度以下の領域であり、前記ピークB(Y)は−17度以上−10度以下の領域であり、前記ピークA(Y)の画像表面カバー率が50〜60%であり、前記ピークB(Y)の画像表面カバー率が40〜50%であることを特徴とするインク。 - 前記ピークA(Y)の画像表面カバー率と前記ピークB(Y)の画像表面カバー率の比(A(Y)/B(Y))が、1.0以上1.5以下であることを特徴とする請求項1に記載のインク。
- 前記画像Xは、AFM位相像のヒストグラムがピークA及びピークBを有し、前記ピークA(X)は10度以上21度以下の領域であり、前記ピークB(X)は−16度以上−8度以下の領域であり、前記ピークA(X)の画像表面カバー率が65〜75%であり、前記ピークB(X)の画像表面カバー率が25〜35%であることを特徴とする請求項1に記載のインク。
- 前記ピークA(X)の画像表面カバー率と前記ピークB(X)の画像表面カバー率の比(A(X)/B(X))が、2.0以上2.5以下であることを特徴とする請求項3に記載のインク。
- 前記ウレタン樹脂粒子の含有量(質量%)と、前記スチレン樹脂粒子の含有量(質量%)との質量比(ウレタン樹脂粒子/スチレン樹脂粒子)が、0.3以上0.6以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインク。
- 前記スチレン樹脂粒子の最低造膜温度が45℃以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインク。
- 前記スチレン樹脂粒子のTg(S)と前記ウレタン樹脂粒子のTg(U)の差(Tg(S)−Tg(U))が60℃以上80℃以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインク。
- 前記記録媒体は、支持体の少なくとも一方の面上に塗工層を有し、前記塗工層を有する面に前記インクが付与されており、動的走査吸液計によって測定される接触時間100msにおける純水の前記記録用メディアの前記塗工層を有する面への転移量が1ml/m2〜10ml/m2であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のインク。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のインクを容器中に収容してなることを特徴とするインク収容容器。
- インクを記録媒体に付与して形成した画像Xを加熱乾燥させて画像Yを得る工程を有する画像記録方法であって、前記インクが請求項1〜8のいずれかに記載のインクであることを特徴とする画像記録方法。
- 前記加熱乾燥における加熱温度が90℃以上110℃以下であることを特徴とする請求項10に記載の画像記録方法。
- インクと、インクを記録媒体に付与して画像Xを得る手段と、該画像Xを加熱乾燥して画像Yを得る加熱乾燥手段とを含む画像記録装置であって、前記インクが請求項1〜8のいずれかに記載のインクであることを特徴とする画像記録装置。
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