JP2017157759A - 保持部材及び実装装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】微小な部品を好適に保持可能な新規な保持部材及び実装装置を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の一態様に係る保持部材は、線状の保持具と、前記保持具の一端又は両端を支持する支持部と、を備え、前記保持具には、内部に液状体を保持できる貯留空間と、前記貯留空間から前記保持具の外側面に至る隙間と、が設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は、保持部材及び実装装置に関する。
近年、情報機器や半導体デバイス等の製品の小型化が進んでおり、これら小型製品の量産を支える基盤技術として、微小な部品を拾い上げ、保持し、所望の位置に実装できる小型の実装装置の需要が高まっている。
このような実装装置としては、内部が減圧されたノズル先端に部品を吸着保持する装置(例えば、特許文献1参照)、ピンセット状の保持具を用いて部品を挟持することで保持する装置(例えば、特許文献2参照)が知られている。
また、微小な部品を保持する方法としては、棒状の保持具の先端にアルコールを介在させ、アルコールの表面張力で部品を吸着保持する方法(例えば、特許文献3参照)が知られている。
しかしながら、上記方法には次のような問題がある。
特許文献1の装置においては、ノズル先端を塞ぐことができず、部品を介してノズル内外で差圧を生じさせることができない部品は、ノズル先端に吸着させることができず、保持できない。例えば、保持対象となる微小な部品(以下、微小部品と称することがある)がノズルの先端径よりも細いものである場合や、凹凸形状を有している場合などにおいては保持できず、対象が限られてしまう。
特許文献1の装置においては、ノズル先端を塞ぐことができず、部品を介してノズル内外で差圧を生じさせることができない部品は、ノズル先端に吸着させることができず、保持できない。例えば、保持対象となる微小な部品(以下、微小部品と称することがある)がノズルの先端径よりも細いものである場合や、凹凸形状を有している場合などにおいては保持できず、対象が限られてしまう。
特許文献2の装置においては、微小部品と保持具との界面で働く静電気力が、微小部品に加わる重力よりも大きくなると、微小部品が保持具に吸着したまま外れなくなり、円滑な作業が妨げられやすい。また、微小部品が保持具に吸着してしまうと、微小部品を所望の位置に実装しようとする際に、位置ズレが生じやすく、作業の精度が低下するおそれがある。
特許文献3の方法においては、保持具の先端の部品保持部にアルコールが乾燥してしまうと、表面張力による吸着保持ができなくなる。部品保持部の先端は、吸着させる部品に併せて表面積を小さくしているため、アルコールはすぐ乾燥し、連続作業や長時間の保持を行うことは難しい。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、微小な部品を好適に保持可能な新規な保持部材及び実装装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
本発明の一態様に係る保持部材は、線状の保持具と、前記保持具の一端又は両端を支持する支持部と、を備え、前記保持具には、内部に液状体を保持できる貯留空間と、前記貯留空間から前記保持具の外側面に至る隙間と、が設けられている。
本発明の一態様にかかる保持部材において、前記保持具がコイル又は複数の細線を撚ったロープのいずれかであってもよい。
本発明の一態様に係る実装装置は、上記の保持部材と、保持対象を載置できる基台と、 前記基台に対して前記保持部材の前記保持具を進退移動させる移動手段と、を備え、前記保持部材の前記支持部は、前記保持具を前記基台上に載置される保持対象に対して前記保持具の外側面が対向するように支持する。
本発明の一態様に係る実装装置において、前記支持部は、2つの支持材を有し、前記支持材は、前記保持具の両端をそれぞれ支持し、前記2つの支持材は、それぞれの相対位置を変更可能に設けられていてもよい。
本発明の一態様に係る実装装置において、前記支持部が貯留部を有し、前記貯留部は、内部に前記液状体を貯留できる内部空間を有し、前記貯留部の内部空間と前記保持具の前記貯留空間とは、前記保持具の前記隙間を介して接続されていてもよい。
本発明の一態様に係る実装装置において、前記支持部が内部に通液部を有し、前記通液部は、前記保持具の前記貯留空間に接続され、前記貯留空間内に前記液状体を送液可能に設けられていてもよい。
本発明の一態様に係る実装装置において、前記保持具が進退移動する方向に沿って配設された開口部材をさらに有し、前記保持具は、前記開口部材の内部を進退移動し、前記開口部材は、前記保持具が進退移動する通路に液状体を貯留する貯留領域を有してもよい。
本発明によれば、微小な部品を好適に保持可能な新規な保持部材及び実装装置を提供することができる。
以下、本発明を適用した保持部材及び実装装置について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかる実装装置の斜視模式図である。
図1に示すように、本実施形態の実装装置100は、保持対象Rを載置する基台10と、保持対象Rを保持する保持具1を有する保持部材20と、保持対象Rに対して保持具1を進退させる移動手段30とを備える。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる実装装置の斜視模式図である。
図1に示すように、本実施形態の実装装置100は、保持対象Rを載置する基台10と、保持対象Rを保持する保持具1を有する保持部材20と、保持対象Rに対して保持具1を進退させる移動手段30とを備える。
図2は、本発明の第1実施形態にかかる保持部材の概略模式図である。図2に示す保持具1は、コイルである。以下、「保持具」を「コイル」ということがある。
コイル1は、細線2が螺旋状に延在してなり、延在方向に沿って螺旋内部に空隙を有する。螺旋内部の空隙は、内部に液状体が注入されると、液状体を表面張力により保持する。そのため、コイル1を構成する細線2が描く螺旋の内径によって囲まれる領域は、液状体を保持できる貯留空間1Aである。
またコイル1は、隣接する細線2間にも隙間1Bを有する。隙間1Bは、貯留空間1Aの延在方向と交差する向きに開口している。隙間1Bは、貯留空間1Aからコイル1の最外部を繋ぐ仮想外側面1Cまで至り、貯留空間1Aと仮想外側面1Cとを繋ぐ。そのため、貯留空間1Aに貯留された液状体は、隙間1Bを介してコイル1の外側面に浸み出す。
コイル1の径は、表面張力により貯留空間1A内に液状体を保持できる径である。例えば、10μm以上1000μm以下であることが好ましく、20μm以上500μm以下であることがより好ましく、50μm以上100mm以下であることがさらに好ましい。ここで、コイル1の径とは、コイル1の螺旋内径を意味する。
コイル1の径が1000μm以下であれば、表面張力により貯留空間1A内に十分液状体を貯留でき、10μm以上であれば入手可能である。また、径が50μm以上100mm以下のコイルは、市販されており入手が容易であり、数十μm程度の保持対象Rを保持する際に好適である。
例えば、上記一般式(1)に従って、コイル1の長さをコイル端部からコイル内部における液状体の先端までの距離hの2倍とすることで、貯留空間1Aの延在方向中央まで液状体を確実に送液できる。
コイル1を構成する細線の径は、コイル1の径より細いことが好ましい。細線の径が太くなると、隙間1Bの幅が狭くなる。コイル1を構成する細線の径としては、例えば1μm〜50μmが好ましく、3μm〜20μmがより好ましく、5μm〜15μmがさらに好ましい。
隙間1Bの間隔は、コイル1の大きさによって異なるが、液状体を貯留空間1A内に保持できる間隔である。換言すると、隙間1Bの間隔は、隙間1Bを介して貯留空間1A内の液状体が流れ出ない間隔である。
液状体が流れ出なければ、表面張力により貯留空間1A内に貯留された液状体が、コイル1の外表面を繋ぐ、仮想外側面より突出していても、窪んでいてもよい。
液状体が流れ出なければ、表面張力により貯留空間1A内に貯留された液状体が、コイル1の外表面を繋ぐ、仮想外側面より突出していても、窪んでいてもよい。
隙間1Bの間隔は、例えば、コイル1の径が100μm、コイル1を構成する細線2の径が10μmの場合は、10μm〜60μmが好ましく、20μm〜50μmがより好ましく、30μm〜40μmがさらに好ましい。
コイル1の材質は、使用する液状体に応じて変更できる。液状体に水を利用する場合は、水により錆びない材質を用いることが好ましい。例えば、タングステン等の錆びにくい金属や樹脂等を用いることができる。
液状体は、用途に応じて変更でき、例えば、水、シリコーンオイル、フッ素系の不活性溶液等を用いることができる。半導体の製造装置等では、半導体への汚染を避けるため、水を使用することが好ましい。
保持部材20は保持具1を有し、保持部材20を構成する支持部20Aは保持具1を支持する。図3は、本発明の第1実施形態にかかる実装装置における保持部材の斜視模式図である。また図4は、本発明の第1実施形態にかかる実装装置における保持部材を、保持部材を構成する挟み板を外した後の側面模式図である。
図3に示す支持部20Aは、支持板21と、挟み板22と、固定具23と、案内板25とを有する。
支持板21は、板状の部材である。支持板21に設けられた接続孔21Aに固定具を挿入し、移動手段30に接続される。支持板21は、移動手段30に接続されることで、移動手段30に追従して動作する。
挟み板22は、支持板21と同様に板状の部材である。挟み板22は、支持板21に固定具23により固定される。固定具は、公知のネジ等を用いることができる。
固定された支持板21と挟み板22の間には、液状体を貯留できる貯留部24が形成される。支持板21及び挟み板22の形状は、貯留部24が形成されれば特に問わない。
貯留部24は、内部に液状体を貯留する内部空間を有する。貯留部24に貯留された液状体は、表面張力により貯留部24内に保持され、貯留部24が鉛直下方に向いても液状体が重力により落下しない。
貯留部24は、内部に液状体を貯留する内部空間を有する。貯留部24に貯留された液状体は、表面張力により貯留部24内に保持され、貯留部24が鉛直下方に向いても液状体が重力により落下しない。
支持板21と挟み板22は、保持具1を挟持する。案内板25は、保持具1を支持し、形状が所望の形状となるようにガイドする。また案内板25は、保持具1が延在する面に対して垂直な方向に保持具1が撓まないように、保持具1を保持する。
支持板21と挟み板22によって挟持される保持具1の一部は、貯留部24の内部を通過する。すなわち、貯留部24内に形成される内部空間と、保持具1内の貯留空間1Aとは、保持具1の隙間1Bを介して接続される。そのため、内部空間内に液状体を満たすことで、隙間1Bを介して保持具1の貯留空間1A内に液状体が毛管力により供給される。つまり、貯留空間1A内には、内部空間に貯留された液状体が随時供給され、保持具1の内部の貯留空間1A内の液状体が乾燥等によって枯渇することがない。
移動手段30は、保持対象Rに対して保持具1を進退させることができれば特に問わない。例えば、図1に示す移動手段30は、保持部材20との接続部31と、レールガイド32と、駆動部33を有する。
駆動部33を回すと、接続部31がレールガイド32に沿って図示上下方向に進退する。接続部31と保持部材20とは、接続孔21Aに挿入された固定具によって固定されているため、移動手段30は保持部材20によって支持された保持具1を進退移動できる。
基台10は保持対象Rを載置できれば特に問わない。基台10は、保持具1に対する保持対象Rの位置を変更できるステージ駆動機構(図示略)を有することが好ましい。ステージ駆動機構を有することで、保持具1の保持対象Rに対する平面位置を制御できる。
次いで、本発明の第1実施形態にかかる実装装置を用いて保持対象を保持する保持動作について説明する。図5は、本発明の第1実施形態にかかる実装装置における保持対象を保持する動作を説明するための側面図である。
実装装置100は、保持具1が保持対象Rに当接され(図5(a))、移動手段30を進退させることで、保持具1の外側面において保持対象Rを保持する構成となっている(図5(b))。
保持具1が保持対象Rと当接すると、保持具1内の貯留空間1A内の液状体Lは隙間1Bを介して浸みだす。浸みだした液状体Lは、保持対象Rと保持具1を柱状に架橋する。液状体Lを介して保持対象R及び保持具1に加わる液架橋力(表面張力とラプラス圧による力の合力)により、保持対象Rは保持具1の外側面に保持される。
保持具1には、保持部材20の貯留部24から液状体Lが毛管力により供給される。そのため、保持具1が乾燥し、保持するための液架橋力が失われることを避けられる。その結果、長時間、安定的に保持具1内に液状体を保持できる。
また保持具1を構成するコイルは、弾性体である。そのため、保持対象Rに対して保持具1が当接した際に、コイルが形状変形し、保持対象Rが破損することが避けられる。
保持対象Rに対する保持具1の平面位置は、基台10を移動させるステージ駆動機構を用いて制御することができる。またステージ駆動機構を用いずに、移動手段30自体を平面方向に移動させてもよい。基台10上に載置された保持対象Rの位置を図示略のカメラ等を用いて確認することができる。
また保持具1に保持された保持対象Rは、種々の方法で保持具1から取り除かれる。例えば、図6に示すような手順で保持具を取り除くことができる。まず所望の配置位置に、液状体Lよりも高粘度の液状体などの粘着体Sを配置する。そして、保持具1により保持された保持対象Rを配置位置の粘着体Sに当接させる(図6(a))。このとき、保持対象Rは、液状体Lによる液架橋力よりも相対的に強い力で粘着体Sにより配置位置に引きつけられる。その結果、所望の配置位置に保持対象Rを配置することができる(図6(b))。
この他にも、保持具1を構成するコイルを引張し、コイルの隙間1Bを広げてもよい。この逆に、コイルの隙間1Bを狭めてもよい。また、コイルを曲げる曲率を変化させて、保持対象Rと当接する部分の隙間1Bの間隔を広げてもよい。
隙間1Bが広がると、隙間1B間の液状体に加わる表面張力が小さくなる。その結果、保持対象Rに加わる重力が、液状体Lによる液架橋力より大きくなり、保持対象Rを保持具1から取り除くことができる。この逆に隙間1Bを狭めると、隙間1Bを介した液状体の供給が無くなり、保持対象Rを保持具1から取り除くことができる。
また保持具1を加熱して、保持具1から保持対象Rを取り除いてもよい。保持具1を構成するコイルを加熱すると、貯留空間1A内に貯留される液状体が蒸発する。その結果、保持具1と保持対象R間に加わる液架橋力を失い、保持対象Rが保持具1から取り除かれる。
上述のような本発明の第1実施形態にかかる実装装置を用いれば、100μm角程度の微小な保持対象部品もシンプルな構造で保持することができる。また保持具が内部に多くの液状体を貯留することで、保持具が使用途中に乾燥することを避け、保持状態の安定化を図ることができる。
これに対し、1本のワイヤー等のロッドを保持具として用いた場合は、ロッドがすぐ乾燥し、安定的に保持することができない。また液状体で濡らした直後も、表面張力により液状体が滴状に凝集する。すなわち、濡らした直後でも、液状体の付着の仕方が不規則であり、安定的に保持することができない。
また保持具が弾性を有することで、保持具と保持対象が当接する際に、保持具により保持対象を破壊してしまうことを避けることができる。すなわち、精密な位置制御性が必要でなく、より簡素な構造で保持対象を保持することができる。
なお、本発明は、上記第1の実施形態として示す実装装置の構成に必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、保持具は、上記のコイル1に限られない。液状体を貯留できる部分と、液状体を保持対象Rに対して浸みだすことができればよい。例えば、図7及び図8に示すように、複数の細線4を撚ったロープ3を保持具として用いてもよい。図8は、複数の細線を撚ったロープの断面図である。
図8に示すように、複数の細線4がよられたロープ3は、隣接する細線4間に隙間を有する。これらの隙間の内、複数の細線4によって囲まれた領域が、ロープ3における貯留空間3Aとして機能する。
ロープ3を液状体に浸漬すると、表面張力により貯留空間3Aは液状体を保持する。貯留空間3A内に保持された液状体は、外表面に露出した隙間3Bを介して、保持具の外側面に浸みだす。貯留部24からの液状体の輸送効率はコイル1の方が優れるが、ロープ3は作製の容易さという面で優れる。
また、図9に示すように、保持具1’は、その片端のみを支持してもよい。保持具1’の片端を支持していれば、保持具1’を移動手段30に併せて進退移動でき、保持対象Rを十分保持できる。保持対象Rを繰り返し保持する際の位置精度を高める観点からは、両端を支持することが好ましい。
また片端のみを保持する場合は、保持具1’には、保持対象Rに対して保持具1’の外側面を対向するように維持できる剛性を有すれば、上述のロープ、コイル等を用いることができる。また保持具1’単体で、剛性を確保できない場合でも、保持具1’の形状保持を助ける補助具をさらに設けてもよい。
例えば、図9に示すように保持具1’の形状をL字型とする場合、移動方向に延在する部分に補助具を設けてもよい。また保持具1’にコイルを用いる場合は、コイルの細線間のピッチが変化するL字の角部に、貯留空間1Aからの液状体の漏れを防止する部材を設けてもよい。
保持具1への液状体の供給方法は、支持部20Aに設けられた貯留部24からの供給に限られない。例えば、別途液状体が貯留された貯留槽を用意し、その貯留槽内に保持具1を浸漬引き上げし、保持具1への液状体の供給を行ってもよい。保持具1は、内部の貯留空間1A内に液状体を貯留することができるため、貯留槽に貯留された液状体へ定期的に浸漬するだけでも、液状体が蒸発しきることを充分避けることができる。
(第2実施形態)
図10は、本発明の第2実施形態にかかる実装装置の要部を拡大した模式図である。図10に示すように、第2実施形態にかかる実装装置は、保持部材40の形状が第1実施形態にかかる実装装置と異なる。
図10は、本発明の第2実施形態にかかる実装装置の要部を拡大した模式図である。図10に示すように、第2実施形態にかかる実装装置は、保持部材40の形状が第1実施形態にかかる実装装置と異なる。
図10に示す保持部材40は、保持具1の両端を支持する2つの支持具(支持部)41を有する。支持具41は、それぞれ独立に動作可能である。そのため、2つの支持具は、互いの相対位置を変更可能である。
保持具1の両端を支持する二つの支持具41がそれぞれ独立に動作することで、保持具1の向きを三次元的に自由に設定することができる。保持対象Rが、保持具1に対して平面視傾斜している場合でも、保持対象Rに併せて保持具1の向きを自由に制御できる。そのため、保持具1が保持対象Rの重心を捉えることができ、より保持安定性が高まる。また保持対象Rの保持具1と対向する面に傾斜面等がある場合でも、保持具1の向きを3次元的に変え、保持対象Rの傾斜面に保持具1を適切に当接することができる。
また、保持対象Rが複数あり、それぞれランダムな方向を向いている場合でも、保持具1の向きを保持対象ごとに自由に制御できる。その結果、保持対象Rを容易に保持できる。
また、支持具41は、図10に示すように内部に通液部41Aを有してもよい。通液部41Aの第1の端部を液状体が貯留された貯留部に接続し、他方の第2の端部を保持具1へ接続することで、通液部41Aを介して保持具1の貯留空間1Aへの通液を行うことができる。
上述のように、本実施形態にかかる実装装置によれば、保持対象Rに対する保持具1の向きの自由度を高めることができる。また、保持具1への確実な送液を行うことができ、安定的な液架橋力を維持することができる。
(第3実施形態)
図11は、本発明の第3実施形態にかかる実装装置の要部を拡大した模式図である。図11に示すように、第3実施形態にかかる実装装置は、保持具1と、開口部材51と、支持部52と、保持具1を進退移動させる図示略の移動手段と、を備える。
開口部材51を有する点が第1実施形態にかかる実装装置と異なる。
図11は、本発明の第3実施形態にかかる実装装置の要部を拡大した模式図である。図11に示すように、第3実施形態にかかる実装装置は、保持具1と、開口部材51と、支持部52と、保持具1を進退移動させる図示略の移動手段と、を備える。
開口部材51を有する点が第1実施形態にかかる実装装置と異なる。
開口部材51には、管状の部材や対面する2つの板状の部材が用いられる。開口部材51を構成する対面する二つの部材の間には、保持具1が挿通される隙間が形成される。隙間には、毛管力により液状体が保持され、貯留領域51Aを構成する。
開口部材51内に形成される隙間の幅は、毛管力により液状体を保持できれば、特に問わない。保持具1が形状変形できる程度の柔軟性を有する場合は、保持具1の断面の径よりも開口部材51内に形成される隙間の幅は狭くてもよい。
移動手段により支持部52が進退移動すると、支持部52により支持された保持具1が貯留領域51A内を通過する。保持具1が貯留領域51Aを通過すると、貯留領域51A内に貯留された液状体の一部が、保持具1の貯留空間1A内に供給される。そのため、貯留領域51A内を挿通手段によって進退移動する保持具1が挿通することにより、保持具1への液状体の供給を定期的に行うことができる。
上述のように、本実施形態にかかる実装装置によれば、保持具1へ安定的に液状体を供給することができ、安定的な液架橋力を維持することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
まず、準備段階として、タングステンからなるコイル、ロープ、ロッドを準備した。
コイルの長さは1cm、コイルの外径は100μm、コイルを構成する細線の直径は10μm、コイルを側面視した際の隣接するコイル間の間隔は18.5μmとした。
ロープは、直径10μmの細線を32本撚ったものとし、その断面を外接する円の直径は80μmとした。ロープの長さは1cmであった。
ロッドは、直径100μm、長さ1cmとした。ロッドは1本からなる。
(実施例1)
実施例1では、準備したコイル、ロープ及びロッドをそれぞれ保持具として実装装置に組み込み、実際の部品を15回ピックアップし、ピックアップの成功確率を求めた。
部品の大きさは、長さ100μm、幅50μm、厚み50μmであった。
実施例1では、準備したコイル、ロープ及びロッドをそれぞれ保持具として実装装置に組み込み、実際の部品を15回ピックアップし、ピックアップの成功確率を求めた。
部品の大きさは、長さ100μm、幅50μm、厚み50μmであった。
まず保持具を幅5mmの隙間に懸架し、全体を水滴に3秒間浸漬した。そして、浸漬させた保持具を保持対象の部品に当接した。当接した状態で3秒間待機し、移動手段として準備した一軸ステージにより部品を持ち上げた。
水滴から引き上げてから、部品に保持具を当接するまでの待機時間tを変化させながら、部品をピックアップできる成功確率を測定した。気温は26℃〜26.5℃の室温であり、湿度は63〜64%とした。測定した結果を図12に示す。
なお、保持具にロープとロッドを用いた場合は、図9に示すように保持具をL字型にし、その一端を支持した。保持具にコイルを用いた場合は、図1に示すように、保持具の両端を支持した。
なお、保持具にロープとロッドを用いた場合は、図9に示すように保持具をL字型にし、その一端を支持した。保持具にコイルを用いた場合は、図1に示すように、保持具の両端を支持した。
図12に示すように、保持具としてロッドを用いた場合は、待機時間tが数秒でもピックアップの成功確率が著しく低下している。これに対し、保持具としてロープやコイルを用いた場合は、ロッドより高い成功確率を示している。特にコイルを用いた場合は、約130秒付近まで100%の成功確率を示しており、微小な部品を高い精度で保持している。
ロープ及びロッドは片端で支持されているため、水の供給は両端からではない。そのため、ロープ及びロッドを両端支持し、両端から水を供給する構成とすれば、ロープとロッドの保持時間は、図12に示すものより長くなることも想定される。しかしながら、ロープ及びロッドを両端支持にしたとしても、保持具に用いる構造体のピックアップの成功確率の優位性(ロッド<ロープ<コイル)の順が変化することはない。
また図12に示すように、コイルの平均保水時間は、約240秒であった。タングステンロープの平均保水時間は約25秒であった。ロッドの平均保水時間は約3.36秒であった。ここで、「平均保水時間」はピックアップできなくなるまでの時間を意味する。
コイル及びロープはロッドに対して、平均保水時間が長かった。コイル及びロープは、その内部に表面張力により液状体を保持できる貯留空間を有するためである。またコイルの平均保水時間は特に長く、これも貯留空間の体積によると考えられる。ロープを構成する細線の密度等を調整すれば、ロープの場合もより長い平均保水時間を実現できると考えられる。
本発明の実装装置を用いることで、微小な部品を簡便かつ安定的にピックアップできる。そのため、半導体製造装置等の各種装置へ利用することができる。
1,1’…保持具、1A,3A…貯留空間、1B,3B…隙間、2…細線、3…ロープ、4…細線、10…基台、20…保持部材、20A…支持部、21…支持板、21A…接続孔、22…挟み板、23…固定具、24…貯留部、25…案内板、30…移動手段、31…接続部、32…レールガイド、33…駆動部、40…保持部材、41…支持具、41A…通液部、50…保持部材、51…開口部材、51A…貯留領域、52…支持部、100…実装装置、L…液状体、R…保持対象、S…粘着体
Claims (7)
- 線状の保持具と、
前記保持具の一端又は両端を支持する支持部と、を備え、
前記保持具には、内部に液状体を保持できる貯留空間と、前記貯留空間から前記保持具の外側面に至る隙間と、が設けられている保持部材。 - 前記保持具が、コイル又は複数の細線を撚ったロープのいずれかである請求項1に記載の保持部材。
- 請求項1又は2のいずれかに記載の保持部材と、
保持対象を載置できる基台と、
前記基台に対して前記保持部材の前記保持具を進退移動させる移動手段と、を備え、
前記保持部材の前記支持部は、前記保持具を前記基台上に載置される保持対象に対して前記保持具の外側面が対向するように支持する実装装置。 - 前記支持部は、2つの支持材を有し、
前記2つの支持材は、前記保持具の両端をそれぞれ支持し、
前記2つの支持材は、それぞれの相対位置を変更可能に設けられている請求項3に記載の実装装置。 - 前記支持部が貯留部を有し、
前記貯留部は、内部に前記液状体を貯留できる内部空間を有し、
前記貯留部の内部空間と前記保持具の前記貯留空間とは、前記保持具の前記隙間を介して接続される請求項3または4のいずれかに記載の実装装置。 - 前記支持部が内部に通液部を有し、
前記通液部は、前記保持具の前記貯留空間に接続され、前記貯留空間内に前記液状体を送液可能に設けられている請求項3〜5のいずれか一項に記載の実装装置。 - 前記保持具が進退移動する方向に沿って配設された開口部材をさらに有し、
前記保持具は、前記開口部材の内部を進退移動し、
前記開口部材は、前記保持具が進退移動する通路に液状体を貯留する貯留領域を有する請求項3〜6のいずれか一項に記載の実装装置。
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