JP2017157669A - 電子機器及びその製造方法 - Google Patents

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秀樹 時本
Hideki Tokimoto
秀樹 時本
慶一郎 土谷
Keiichiro Tsuchiya
慶一郎 土谷
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Abstract

【課題】プリント基板に設けられた非貫通穴から成る凹所に支持する端子を差し込んで固定した場合、はんだ付けによって遊動して固定されたチップ型の電子部品との位置精度を確保してプリント基板を取り付けることが困難である。【解決手段】平板の樹脂材と、樹脂材の片面側に金属膜で形成された回路パターンと、回路パターンにはんだ付けにより固定された通電によって発熱する車載用の前照灯に用いられるチップ型の発光ダイオードから構成される電子部品と、樹脂材の回路パターンと反対面側に接合されて電子部品の発熱を放熱する金属製のコア材と、コア材に開口された逃げ部と、逃げ部に配設されて電子部品の位置を基準にして樹脂材に穿設される位置決め穴とを備えたプリント基板が設けられたものである。【選択図】 図2

Description

この発明はプリント基板を設けた電子機器に関する。
従来の電子機器は、プリント基板に支持する端子が立設される非貫通穴から成る凹所を設けている。(例えば特許文献1参照)
特許第4793155号
上記した従来の電子機器では、プリント基板に設けられた非貫通穴から成る凹所に支持する端子が差し込まれて固定されている。他方、チップ型の電子部品はプリント基板にはんだ付けされるため、はんだによって遊動が生じて固定されている。したがって、プリント基板は電子部品の遊動とは無関係に固定されるので、電子部品との位置精度を確保してプリント基板を取り付けることが困難であるという問題点があった。
例えば、車載用の前照灯には、発光部としてチップ型の発光ダイオードが搭載されたプリント基板が取り付けられている。このプリント基板は、前照灯の光軸と発光ダイオードの位置精度を確保して前照灯に取り付ける必要がある。このため、プリント基板は、プリント基板に予め設けられた位置決め穴を前照灯に嵌合することによって位置決めをして、取付穴によりネジなどで固定されている。しかしながら、プリント基板の発光ダイオードは、はんだ付けによって位置決め穴とは無関係に遊動して固定されている。したがって、前照灯と発光ダイオードとの位置精度を確保して、プリント基板を前照灯に取り付けることが困難であるという問題点があった。
また、発光ダイオードは通電により発熱するので、放熱のために金属製のコア材が形成されたプリント基板が用いられている。前照灯と発光ダイオードとの位置精度を確保するために、プリント基板にはんだ付けされた発光ダイオードの位置を基準にして、プリント基板に位置決め穴を穿設した場合、コア材の金属屑が発生してプリント基板の両面に付着する。したがって、金属屑によって電子機器のショート不良の原因となるという問題点もあった。
この発明は、上記した問題点を解決するためになされたものであり、プリント基板にはんだ付けされたチップ型の電子部品の位置を基準にしてプリント基板を取り付けることができる電子機器を得ることを目的とするものである。
この発明に係わる電子機器は、平板の樹脂材と、樹脂材の片面側に金属膜で形成された回路パターンと、回路パターンにはんだ付けにより固定された通電によって発熱する車載用の前照灯に用いられるチップ型の発光ダイオードから構成される電子部品と、樹脂材の回路パターンと反対面側に接合されて電子部品の発熱を放熱する金属製のコア材と、コア材に開口された逃げ部と、逃げ部に配設されて電子部品の位置を基準にして樹脂材に穿設される位置決め穴と、を備えたプリント基板が設けられたものである。
上記のように構成された電子機器は、プリント基板にはんだ付けされた電子部品の位置を基準にしてコア材の逃げ部の箇所で樹脂材に穿設された位置決め穴によって、プリント基板を電子部品の位置を基準にして取り付けることができるという効果を有する。
この発明の実施の形態に係る電子機器を説明するためのプリント基板の斜視図である。 この発明の実施の形態に係る電子機器を説明するためのプリント基板の断面図である。 この発明の実施の形態に係る電子機器を説明するための電子部品が2個の場合の相対的な中心位置図である。 この発明の実施の形態に係る電子機器を説明するための位置決め穴の加工手順を示す断面図である。
実施の形態.
この発明の実施の形態における電子機器について図1〜図4を用いて説明する。図1は、この発明の実施の形態に係る電子機器を説明するためのプリント基板の斜視図である。図2は、この発明の実施の形態に係る電子機器を説明するためのプリント基板の断面図である。図3は、この発明の実施の形態に係る電子機器を説明するための電子部品が2個の場合の相対的な中心位置図である。図4は、この発明の実施の形態に係る電子機器を説明するための位置決め穴の加工手順を示す断面図である。図1が示すように、プリント基板100は、車載用の前照灯などの電子機器に取り付けられるもので、生板プリント基板1と電子部品2とで構成されている。
図1及び図1のA−A´断面図である図2が示すように、生板プリント基板1は、平板の樹脂材3の片面側に金属膜の電気配線である回路パターン4が形成され、反対面側は金属製のコア材5が接合されている。樹脂材3とコア材5は接着剤と圧着により貼り合せられる。
電子部品2は、回路パターン4に1個又は複数個がはんだ9のはんだ付けによって電気接続されて、生板プリント基板1に搭載される。電子部品2は、通電によって発熱する部品で構成され、チップ型の発光ダイオードなどが用いられる。
樹脂材3には、電子部品の位置を基準として、貫通穴の位置決め穴6が穿設される。
回路パターン4の金属膜は銅箔などで形成されている。回路パターン4の電気配線は、位置決め穴6を回避して形成されている。
コア材5の金属はアルミニウム合金又は銅合金などが用いられる。コア材5には、位置決め穴6よりも大きい逃げ部7が開口されている。
位置決め穴6は、電子部品2が1個の場合では、電子部品2の基準位置であるチップ型の発光ダイオードにおける発光部位の基準点B1を基準にして、逃げ部7の箇所で樹脂材3に穿設される。位置決め穴6は、プリント基板100に二箇所又は複数箇所が配設される。位置決め穴6は、複数の電子部品2に対しては、各々の電子部品の相対的な中点位置を基準にて穿設される。
逃げ部7は、位置決め穴6の径に電子部品2のはんだ付けによる遊動距離を加算した径より大きく開口されている。
取付穴10は、生板プリント基板1に2箇所又は複数箇所が開口される。取付穴10に挿入されたネジなど(図示せず)によって、プリント基板100が相手側部材に固定される。
図3が示すように、基準点B2は、プリント基板100にはんだ付けにより位置が遊動して固定された2個の電子部品2の基準位置である基準点B1から等しい距離b2の位置である相対的な中点位置として定められる。
図4は、プリント基板100に位置決め穴6を形成する加工手順を示す断面図あり、(a)では、生板プリント基板1の回路パターン4に、電子部品2がはんだ9のはんだ付けにより遊動して固定される。次いで(b)では、電子部品2の基準位置である基準点B1の位置が求められる。次に基準点B1を基準として、電子部品2の遊動を補正した位置決め穴6の位置である基準点C1が定められる。この基準点C1の位置に、回路パターン4の側から逃げ部7の箇所で樹脂材3のみに刃部8で貫通穴が穿設される。その結果(c)が示すように、位置決め穴6が形成される。
刃部8は、加工機(図示せず)のドリル又はレーザーなどが用いられる。
次に、このように構成された車載機器における作用について図1及び図2を用いて説明する。プリント基板100は、通電による電子部品2の発熱が樹脂材3からコア材5へ伝熱されて、コア材5によって放熱される。電子部品2の基準点B1を基準にして、基準点C1の位置で樹脂材3に穿設された位置決め穴6が、相手側部材に設けられた位置決めピン(図示せず)に嵌挿されて位置決めされ、取付穴10によってネジなど(図示せず)で固定される。
以上述べたように、この実施の形態にて示した電子機器にあっては、電子部品2の基準点B1を基準にして、コア材の逃げ部7の箇所で樹脂材3に位置決め穴6が穿設される。したがって、はんだ付けにより電子部品2の位置が遊動して固定されたとしても、電子部品2と位置決め穴6との位置精度が確保されるので、プリント基板100を電子部品2の位置を基準として相手側部材に取り付けることができる。それにより車載用の前照灯においては、電子部品2であるチップ型の発光ダイオードの発光部位と前照灯の光軸との位置精度を確保することができるという効果を奏する。
また、実施の形態における電子機器にあっては、位置決め穴6は、金属製のコア材5に設けられた逃げ部7及び金属膜の回路パターン4を回避された箇所に、刃部8によって樹脂材3のみに穿設される。したがって、位置決め穴6の穿設により電子機器のショート不良の原因となる金属屑の発生が回避される。その結果、電子機器の信頼性を向上させることができるという効果も奏する。
また、実施の形態における電子機器にあっては、位置決め穴6は複数箇所が配設される。したがって、プリント基板100の取り付け精度を更に向上させることができる。それにより車載用の前照灯においては、電子部品2であるチップ型の発光ダイオードの発光部位と前照灯の光軸との位置精度を更に確保することができるという効果を奏する。
さらに、実施の形態における電子機器にあっては、2個又は複数個の電子部品2に対して、それぞれの電子部品2の相対的な中点位置を基準にして、位置決め穴6が設けられる。したがって、それぞれの電子部品2に対して最適な位置でプリント基板100を取り付けることができる。それにより車載用の前照灯においては、それぞれの電子部品2であるチップ型の発光ダイオードの各発光部位と前照灯の光軸との位置精度を最適化することができるという効果を奏する。
ところで、上記した実施の形態に示した電子機器は、プリント基板の位置決めとして説明したが、電子機器に限られるものではなく、プリント基板とは異なる部材などの位置決めであっても良いことは言うまでもない。
1 生板プリント基板、 2 電子部品、 3 樹脂材、 4 回路パターン、 5 コア材、 6 位置決め穴、 7 逃げ部、 8 刃部、 9 はんだ、 10 取付穴、 100 プリント基板、 B1 基準点、 B2 基準点、 C1 基準点、 b2 距離。

Claims (5)

  1. 平板の樹脂材と、
    前記樹脂材の片面側に金属膜で形成された回路パターンと、
    前記回路パターンにはんだ付けにより固定された通電によって発熱する車載用の前照灯に用いられるチップ型の発光ダイオードから構成される電子部品と、
    前記樹脂材の前記回路パターンと反対面側に接合されて前記電子部品の発熱を放熱する金属製のコア材と、
    前記コア材に開口された逃げ部と、
    前記逃げ部に配設されて前記電子部品の位置を基準にして前記樹脂材に穿設される位置決め穴と、
    を備えたプリント基板を設けた電子機器。
  2. 前記位置決め穴が複数であること
    を特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記位置決め穴が二つであること
    を特徴とする請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記位置決め穴が二個の前記電子部品の相対的な中心位置を基準として穿設されたこと
    を特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  5. 前記電子部品が前記回路パターンにはんだ付けされる第一の工程と、
    前記電子部品の相対的な中心位置を求める第二の工程と、
    前記電子部品の相対的な中心位置を基準に前記位置決め穴の位置を定めて前記位置決め穴が穿設される第三の工程と、
    前記位置決め穴が相手側部材と嵌合して位置決め可能となっていること
    を特徴とするプリント基板を設けた電子機器の製造方法。
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