JP2017157448A - 電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】二次電池の交換タイミングを精度よく判定できる電池システムを提供する。【解決手段】各二次電池は、ケース内の圧力が閾値以上になった場合に、電極体と外部端子との電気的な接続を遮断する電流遮断機構を有し、前記電池システムは、さらに、前記車両の前回および今回のトリップ開始時における各二次電池の開放電圧値V1,V2の差分値から前記前回トリップによる各二次電池のSOCの変化量を第一変化量ΔSOC1として推定する第一推定部と、前記車両の前回トリップの開始から終了までの期間中における各二次電池の入出力電流の積算値から前記前回トリップによる各二次電池のSOCの変化量を第二変化量ΔSOC2として推定する第二推定部と、前記第一変化量ΔSOC1および第二変化量ΔSOC2の差分値Srから、各二次電池のケース内の圧力Pが、予め規定された基準圧力Pdef以上か否かを判定する判定部と、を備える。【選択図】図4
Description
本発明は、車両に搭載され、充放電可能な二次電池を1以上有した電池システムであって、各二次電池が、電流遮断機構を備えた電池システムに関する。
ハイブリッド車両や電気自動車等の電動車両には、回転電機に電力を供給する車載バッテリが搭載されている。車載バッテリは、充放電可能な二次電池、例えば、リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池を1以上備えて構成される。
こうした二次電池には、過充電時の安全性を確保するために、過充電状態となると電池ケース内にガスを発生させ、当該ケース内の圧力が所定値以上になると充電電流を遮断して過充電の進行を停止する電流遮断機構(Current Interrupt Device:CID)を備えたものが知られている。例えば、特許文献1には、電流遮断機構を備えた二次電池が開示されている。特許文献1の電流遮断機構は、電極体と外部端子との導通経路上に設けられ、圧力を受けて変形可能な電力導出板を有している。特許文献1の構成によれば、過充電により、ケース内の圧力が高まり、電力導出板が変形すると、外部端子と電極体との導通が遮断される。
ところで、二次電池は、過充電状態でなくても、電池を使用している間は、徐々にガスが発生して、ケース内の内圧が上昇する。その結果、使用を続けることで、過充電でなくても、CIDが作動する。CIDが作動すると、二次電池に流れる電流が遮断され、車両の快適な走行が妨げられる。
そこで、二次電池のケース内の圧力が高まれば、CIDが作動(二次電池の電流が遮断)する前に、二次電池の交換等を行うことが望ましい。CIDが作動する前に二次電池の交換を確実に行う方法としては、各二次電池毎に圧力センサを設け、各二次電池のケース内の圧力が予め規定された基準圧力以上か否かを判定することが考えられる。しかし、通常、車載バッテリは、多数の二次電池(電池セル)を接続して構成されているため、全ての二次電池に圧力センサを設けることは、コストや配線の関係上、現実的ではなかった。したがって、従来、二次電池の交換タイミングを精度よく判定できる技術は無かった。
そこで、本発明では、二次電池の交換タイミングを精度よく判定できる電池システムを提供することを目的とする。
本発明の電池システムは、車両に搭載され、充放電可能な二次電池を1以上有した電池システムであって、各二次電池は、ケース内の圧力が予め規定された閾値以上になった場合に、電極体と外部端子との電気的な接続を遮断する電流遮断機構を有し、前記電池システムは、さらに、前記車両の前回トリップ開始時における各二次電池の開放電圧値と、前記車両の今回トリップ開始時における各二次電池の開放電圧値と、の差分値から前記前回トリップによる各二次電池のSOCの変化量を第一変化量として推定する第一推定部と、前記車両の前回トリップの開始から終了までの期間中における各二次電池の入出力電流の積算値から前記前回トリップによる各二次電池のSOCの変化量を第二変化量として推定する第二推定部と、前記第一変化量および第二変化量の差分値から、各二次電池のケース内の圧力が、予め規定された基準圧力以上か否かを判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、開放電圧値から求まる第一変化量と、入出力電流の積算値から求まる第二変化量と、の差分値からケース内の圧力が、基準圧力以上か否かを判定している。その結果、二次電池の交換タイミングを精度よく判定できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態である電池システム10の構成を示す図である。また、図2は、制御部14の機能ブロック図であり、図3は、この電池システム10で用いる電池セル30の構成を示す図である。
この電池システム10は、ハイブリッド自動車や電気自動車等の電動車両に搭載されるもので、走行用の回転電機100に電力を供給する車載バッテリ12を備えている。車載バッテリ12は、複数の電池セル30を直列または並列に接続して構成されている。電池セル30は、充放電可能な二次電池で、例えば、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。
車載バッテリ12は、システムメインリレー(以下「SMR20」と呼ぶ)および変圧器104を介してインバータ102に接続されている。変圧器104は、車載バッテリ12からの電力を昇圧するとともに、回転電機100で発電された電力を降圧する。SMR20は、車載バッテリ12と変圧器104とを電気的に接続または接続解除する。SMR20がオンされると、車載バッテリ12の充放電が許容される。このSMR20は、原則として、イグニッションスイッチに連動してオン/オフが切り替わり、イグニッションスイッチオンでオンとなり、イグニッションスイッチオフでオフとなる。以下では、このイグニッションスイッチオン(SMR20オン)してから、イグニッションスイッチオフ(SMR20オフ)するまでの期間、換言すれば、車両を起動してから停止するまでの期間を「トリップ」と呼ぶ。
インバータ102は、車載バッテリ12と回転電機100との間で、電力を直流から交流に、または、交流から直流に変換しながら、電流制御を行なう。回転電機100は、車両の走行用動力を出力するモータとして機能するとともに、動力を電力に変換するジェネレータとしても機能する。回転電機100で発電された電力は、インバータ102、変圧器104を介して、車載バッテリ12に送られ、これにより、車載バッテリ12が充電される。また、回転電機100は、モータとして機能する場合には、車載バッテリ12から送られた電力で駆動する。なお、図1では、回転電機100の個数を一つとしているが、回転電機100は、複数設けてもよい。例えば、主にモータとして機能する第一回転電機と、主にジェネレータとして機能する第二回転電機、を設けてもよい。いずれにしろ、電動および発電の双方を行う回転電機100を車載バッテリ12に接続しているため、1トリップの間に、車載バッテリ12は、充放電されることとなり、車載バッテリ12のSOC(State Of Charge)は、トリップ期間中に変動することとなる。
車載バッテリ12の充放電は、制御部14により管理制御される。制御部14は、各種演算を行うCPU22と、各種プログラムやパラメータを記憶するメモリ24と、を備えている。この制御部14には、車載バッテリ12に設けられた電圧センサ18、電流センサ16、温度センサ(図示せず)から、端子間電圧、充放電電流、電池温度などの情報が入力される。車載バッテリ12は、複数の電池セル30を接続して構成されるが、電圧値および電流値は、各電池セル30ごとに検出される。制御部14は、これらセンサで取得された情報に基づいて車載バッテリ12のSOCを算出する。また、後に詳説するように、制御部14は、得られた電圧値や電流値に基づいて、各電池セル30に設けられた電流遮断機構(以下「CID60」と略す)の寿命判定を行う。
図2は、制御部14の機能ブロック図である。制御部14は、機能的には、第一推定部26と、第二推定部28と、判定部29と、を備えている。第一推定部26は、後に詳説するように、トリップ開始直後の電池セルの電圧値v(OCV)に基づいて、第一変化量ΔSOC1を算出する。第二推定部28は、後に詳説するように、トリップ期間中の電池セルの電流値iの積算値に基づいて、第二変化量ΔSOC2を算出する。判定部は、第一変化量ΔSOC1および第二変化量ΔSOC2との差分値に基づいて、電池セルのケース内の圧力Pが、基準圧力Pdef以上か否かを判定する。
次に、図3を参照して、車載バッテリ12を構成する電池セル30について説明する。本実施形態の電池セル30は、リチウムイオン二次電池であり、角型のケース32を有している。このケース32は、上端が開放された有底の扁平な箱型形状のケース本体34と、ケース本体34の開口部を塞ぐ蓋体36とに大別される。ケース32内には、非水電解質と共に捲回電極体40が収容されている。詳細には、シート状の正極44とシート状の負極46との間にセパレータを介在させて正極44と負極46とを積層した後、当該積層体を扁平に捲回することにより、捲回電極体40が作製される。蓋体36には、正極端子50と負極端子52とが設けられている。正極端子50は、捲回電極体40の正極44と電気的に接続する端子である。負極端子52は、捲回電極体40の負極46と電気的に接続する端子である。また、蓋体36には、ケース本体34内に非水電解質を注入するための注入口が形成されている。その注入口は、非水電解質が注入された後に封止栓54によって封止される。非水電解質には、過充電時に正極44において分解反応することでガスを発生させるガス発生添加剤が含まれている。
ケース32内には、CID60が設けられている。CID60は、過充電時にガス発生添加剤が正極44において分解反応することで発生したガスに応じて電流を遮断する。一例として、CID60は、過充電時に発生したガス圧によって電池ケース32内の圧力が予め設定された閾値以上になると、電池セル30の充電を停止する。CID60は、ケース32内の圧力が上昇した場合に、少なくとも一方の電極端子から捲回電極体40に至る導電経路を切断するように構成されていればよく、特定の形状に限定されない。図3に示す例では、CID60は、正極端子50と捲回電極体40との間に設けられており、電池ケース32内の圧力が上昇した場合に正極端子50から捲回電極体40に至る導電経路を切断するように構成されている。
より具体的には、CID60は、第1部材62と第2部材66とを含む。第1部材62及び第2部材66は、いずれも導電性を有した金属板である。第1部材62は、中央部分が下方へ湾曲したアーチ形状を有しており、その周縁部分がリード端子68を介して正極端子50の下面に接続されている。また、第1部材62の湾曲部分64の先端が、第2部材66の上面に接合されている。第2部材66の下面は、捲回電極体40の正極44に接続されている。このようにして、正極端子50から捲回電極体40に至る導電経路が形成されている。
また、CID60は、プラスチック等によって形成された絶縁ケース72を備えている。絶縁ケース72は、第1部材62を囲むように設けられており、第1部材62の上面を気密に密閉している。この気密に密閉された部分には、ケース32内の圧力が作用しない。また、絶縁ケース72には開口部が形成されており、その開口部に、第1部材62の湾曲部分64が嵌め込まれている。第1部材62の周縁部分は、絶縁ケース72に固定されている。湾曲部分64の下面は、当該開口部からケース32の内部に露出している。電池ケース32内に露出した湾曲部分64の下面には、ケース32内の圧力が作用する。
上記の構成を有するCID60において、ケース32内の圧力が上昇すると、その圧力が第1部材62の湾曲部分64の下面に作用し、下方へ湾曲した湾曲部分64が上方に押し上げられる。湾曲部分64の上方への押し上げは、ケース32内の圧力が上昇するに従い増大する。そして、ケース32内の圧力が閾値以上になると、湾曲部分64が上下反転し上方へ湾曲するように変形する。この変形によって、第1部材62と第2部材66との接合点が切断される。これにより、正極端子50から捲回電極体40に至る導電経路が切断され、過充電電流が遮断されるようになっている。なお、CID60は、正極端子50側に限らず、負極端子52側に設けられていてもよい。
ところで、上述したCID60は、その構成上、過充電の時に限らず、ケース32内の内圧が上昇すれば、作動することになる。そして、電池セル30は、過充電のときだけでなく、通常の使用の際にも、僅かずつではあるがガスを発生させる。その結果、電池セル30を長期間使用すると、ケース32内の圧力Pが上昇し、過充電でなくても、CID60が作動(電流が遮断)することがある。このように、過充電以外の理由で、CID60が作動して電流が遮断されるタイミングを、以下では、「CID60の寿命」と称する。
CID60が寿命を迎えると、当然ながら、当該CID60を搭載している電池セル30に流れる電流が遮断され、車両の快適な走行が妨げられるおそれがある。そのため、CID60の寿命が近づいた段階で、電池セル30の診断や、必要なら、交換を行うことが望ましい。そこで、本実施形態では、各電池セル30の電圧値や電流値等に基づいて、ケース32内の圧力Pが基準圧力Pdef以上か否かの判定(以下「CID60寿命判定」と呼ぶ)を行っている。以下、これについて図4を参照して説明する。
図4は、一つの電池セル30における電圧値Cv、電流値Ci、および、SOCの変化を示すグラフで、横軸は、時間を示す。図4では、時刻t0においてn回目のトリップが開始され、時刻t1においてn回目のトリップが終了となる。その後、一定の時間をあけて、時刻t2において、n+1回目のトリップが開始されている。
本実施形態において、制御部14は、CID60の寿命判定を行うために、第一変化量ΔSOC1と、第二変化量ΔSOC2と、を各電池セル30ごとに算出する。第一変化量ΔSOC1、および、第二変化量ΔSOC2は、いずれも、1トリップ期間中における電池セル30のSOCの変化量を示す値であるが、その演算方法が異なっている。第一変化量ΔSOC1は、開放電圧値(OCV)に基づいて算出されたSOCの変化量である。例えば、n回目のトリップ開始時に得られる開放電圧値(OCV)から求まるSOCを、SOC1[n]とした場合、第一変化量ΔSOC1は、ΔSOC1=SOC1[n+1]−SOC1[n]となる。図4の例では、時刻t0における電圧値V1からSOC1[n]が算出され、時刻t2における電圧値V2からSOC1[n+1]が算出され、この両者の差分が、第一変化量ΔSOC1となる。
一方、第二変化量ΔSOC2は、トリップ期間中の電流積算値Σiに基づいて算出されたSOCの変化量である。すなわち、制御部14は、トリップ開始から終了までの期間中(時刻t0〜t1の期間中)、電流の収支を絶えず積算し、トリップ開始時のSOC(SOC1[n])からのSOCの変化量を演算する。この第二変化量ΔSOC2は、例えば、次の式1から求めることができる。なお、式1において、FCCは、電池全体の容量(満充電容量)である。
ΔSOC2=∫(idt/FCC)・100 式1
ΔSOC2=∫(idt/FCC)・100 式1
図4の下段におけるSOCのラインは、トリップ開始時のSOC(SOC1[n])と、電流積算値とから算出したSOCの値を示している。そして、図4において、SOC1[n]とSOC2[n+1]との差分が、第二変化量ΔSOC2となる。
ここで、各電池セル30内で、充放電反応のみが発生している場合には、第一変化量ΔSOC1と、第二変化量ΔSOC2は、ほぼ同じ値になるはずである。しかし、現実には、電池セル30内では、充放電反応の他に、電極上での電解液の分解反応、活物質の分解反応、電極あるいは電解液に含まれる不純物の反応等の副反応が生じている。この副反応が生じると、電池セル30内には、ガスが発生し、ケース32内の圧力が徐々に上昇する。
ところで、副反応が生じることで、第一変化量ΔSOC1と第二変化量ΔSOC2との間に差が生じる。すなわち、第二変化量ΔSOC2は、電流の積算値から求まる値であり、副反応は考慮していない値であると言える。一方、第一変化量ΔSOC1は、実際の電池セル30の開放電圧から求まる値であるため、充放電反応および副反応の双方を反映した値であると言える。したがって、副反応が生じると、当該副反応量に応じて、第一変化量ΔSOC1と第二変化量ΔSOC2との間に差が生じる。換言すれば、第一変化量ΔSOC1と第二変化量ΔSOC2との差分値Srは、副反応量に比例する値とみなすことができる。
そこで、制御部14は、第一変化量ΔSOC1と第二変化量ΔSOC2との差分値Srを求め、当該差分値Srに基づいて、ケース32内の圧力Pが基準圧力以上か否かを判定する。具体的には、差分値Srから演算によりケース32内の圧力Pを算出するようにしてもよい。例えば、生じる副反応を予め仮定しておき、差分値Srから副反応に使用された電荷量を求める。そして、得られた電荷量から、発生したガスのモル量(物質量)を求め、これを、ガスの体積、ケース32内の圧力Pに変換するようにしてもよい。また、別の形態として、実際に圧力Pを求めることなく、差分値Srから、ケース32内の圧力Pが基準圧力Pdef以上か否かを判定するようにしてもよい。例えば、ケース32内の圧力Pが基準圧力Pdefに達した時点での差分値Srの積算値ΣSrを、予め、実験等により基準積算値ΣSr_defとして求めておき、この基準積算値ΣSr_defと、得られた積算値ΣSrとの比較に基づいて、ケース32内の圧力Pが基準圧力Pdef以上か否かを判定するようにしてもよい。いずれにしても、差分値Srは、1トリップ中に発生する副反応量を示す値であり、1トリップ中に発生するガス量を示す値となるため、本実施形態では、この差分値Sr(または差分値Srの積算値ΣSr)に基づいて、ケース32内の圧力Pが基準圧力Pdef以上か否かを判定する。ケース32内の圧力Pが基準圧力Pdef以上と判定した場合、制御部14は、ユーザに対して、電池セル30のより詳細な診断や、交換を促す警告を表示する。
次に、本実施形態におけるCID60の寿命判定処理の流れを図5を参照して説明する。図5の例では、制御部14は、差分値Srの積算値ΣSr[n]と基準積算値ΣSr_defとの比較に基づいて、CID60の寿命判定を行っている。また、差分値Srや、積算値ΣSr[n]を算出するために、メモリ24には、前回のトリップ終了までの間に算出された、積算値ΣSr[n−1]や、第二変化量ΔSOC2、開放電圧値から求まるSOC1[n−1]等が記憶されている。
制御部14は、トリップが開始(S10)、すなわち、イグニッションスイッチがオンされれば、その時点で、各電池セル30の開放電圧値を取得する(S12)。そして、得られた開放電圧値に基づいて、現在のトリップ(n回目のトリップ)開始時のSOCをSOC1[n]として、各電池セル30ごとに算出し、メモリ24に記憶する(S14)。SOC1[n]が得られれば、メモリ24に記憶されている前回のSOC1[n−1]と、今回のSOC1[n]との差分を第一変化量ΔSOC1として算出する(S16)。
続いて、制御部14は、メモリ24に記憶されている第二変化量ΔSOC2を読み出し、当該第二変化量ΔSOC2と、第一変化量ΔSOC1との差分値Srを算出する(S18)。そして、算出された差分値Srと、メモリ24に記憶されている前回トリップ時の積算値ΣSr[n−1]と、を加算し、本トリップ開始時の積算値ΣSr[n]を算出する(S20)。
積算値ΣSr[n]が算出できれば、制御部14は、当該積算値ΣSr[n]と、所定の基準積算値ΣSr_defとを比較する(S22)。比較の結果、積算値ΣSr[n]が基準積算値ΣSr_def以上の場合には、ケース32内の圧力Pが、基準圧力Pdef以上であると判定する。この場合、制御部14は、ユーザに対して警告を表示する等して、電池セル30の診断や交換を促す。そして、その後は、ステップS26に進む。
一方、積算値ΣSr[n]が基準積算値ΣSr_def未満の場合は、ケース32内の圧力Pは、基準圧力Pdef未満であると判定し、ステップS24に進むことなく、ステップS26に進む。ステップS26では、トリップが終了、すなわち、イグニッションスイッチがオフされたか否かを確認する。トリップが終了していない場合には、各電池セル30に流れる電流を取得し、その積算値を演算する(S28)。トリップが終了した場合には、その時点までの、積算電流値に基づいて、各セルの第二変化量ΔSOC2[n]を算出し、メモリ24に記憶する(S30)。そして、以降は、ステップS10に戻り、同様の処理を繰り返す。
以上の説明から明らかな通り、本実施形態では、開放電圧値から求まるSOCの変化量(第一変化量ΔSOC1)、および、積算電流値から求まるSOCの変化量(第二変化量ΔSOC2)、という実際に検出される電気的な数値に基づいて、CID60の寿命判定を行っている。その結果、CID60の寿命を精度よく推定することができる。その結果、車両の走行中に、電池セル30への電流が遮断されることが防止され、車両の快適な走行が確保できる。また、CID60の推定精度が高いため、寿命判定に際して閾値に過度なマージンを付加する必要がなく、まだ使える電池セル30を、寿命を迎えた電池セル30として交換する等の問題を防止できる。
なお、本実施形態では、副反応量を、ΔSOC1[n]とΔSOC2[n]との差分値Srから推測している。しかし、副反応量は、他の方法でも、推測することができる。例えば、1トリップ期間中における、実際のエネルギー収支と、理論上のエネルギー消費量と、の差分値から副反応量を推測する形態も考えられる。かかる参考例の技術について、説明する。
この場合、制御部14は、1トリップ期間中の、電池セル30の電流値と電圧値の推移から各電池セル30の実エネルギー収支E1を算出する。また、制御部14は、車載バッテリ12に要求されるエネルギー(以下「電池エネルギーE2」)も算出する。電気自動車の場合、電池エネルギーE2は、車両から要求されるエネルギーEaである。回転電機100の他にエンジンを搭載したハイブリッド自動車の場合、電池エネルギーE2は、車両から要求されるエネルギーEaから、エンジンに出力エネルギーEeを減算した値となる(E2=Ea−Ee)。
このようにして算出された二つのエネルギーE1,E2の差分値ΔEは、副反応量を示す値とみなすことができる。そこで、この差分値ΔEに基づいて、ガス発生量等を推測し、ケース32内の圧力Pが、基準圧力Pdef以上か否かを判定する技術も採用可能である。
10 電池システム、12 車載バッテリ、14 制御部、16 電流センサ、18 電圧センサ、22 CPU、24 メモリ、26 第一推定部、28 第二推定部、29 判定部、30 電池セル、32 電池ケース、34 ケース本体、36 蓋体、40 捲回電極体、44 正極、46 負極、50 正極端子、52 負極端子、54 封止栓、62 第1部材、64 湾曲部分、66 第2部材、68 リード端子、72 絶縁ケース、100 回転電機、102 インバータ、104 変圧器。
Claims (1)
- 車両に搭載され、充放電可能な二次電池を1以上有した電池システムであって、
各二次電池は、ケース内の圧力が予め規定された閾値以上になった場合に、電極体と外部端子との電気的な接続を遮断する電流遮断機構を有し、
前記電池システムは、さらに、
前記車両の前回トリップ開始時における各二次電池の開放電圧値と、前記車両の今回トリップ開始時における各二次電池の開放電圧値と、の差分値から前記前回トリップによる各二次電池のSOCの変化量を第一変化量として推定する第一推定部と、
前記車両の前回トリップの開始から終了までの期間中における各二次電池の入出力電流の積算値から前記前回トリップによる各二次電池のSOCの変化量を第二変化量として推定する第二推定部と、
前記第一変化量および第二変化量の差分値から、各二次電池のケース内の圧力が、予め規定された基準圧力以上か否かを判定する判定部と、
を備えることを特徴とする電池システム。
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