JP2017156265A - 零点設定方法、評価装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
(i)前記トルク伝達軸の回転位置が下記式(1)によって定まるn個(nは3以上の自然数)の予備零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定するn回の予備零点処理と、
(ii)前記予備零点処理ごとに、前記トルク伝達軸の回転中の所定時間の間に前記トルク検出部によって検出されるトルク値の平均値を予備平均値として求める予備平均処理と、
(iii)前記予備平均値に基づいて、2つの第1基準零点角度を決定する第1基準零点角度決定処理と、
(iv)前記トルク伝達軸の回転位置が前記2つの第1基準零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定する2回の第1基準零点処理と、
(v)前記第1基準零点処理ごとに、前記トルク伝達軸の回転中の所定時間の間に前記トルク検出部によって検出されるトルク値の平均値を第1基準平均値として求める第1基準平均処理と、
(vi)前記第1基準平均値に基づいて、2つの第2基準零点角度を決定する第2基準零点角度決定処理と、
(vii)前記トルク伝達軸の回転位置が前記2つの第2基準零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定する2回の第2基準零点処置と、
(viii)前記第2基準零点処理ごとに、前記トルク伝達軸の回転中の所定時間の間に前記トルク検出部によって検出されるトルク値の平均値を第2基準平均値として求める第2基準平均処理と、
(ix)前記第2基準平均値に基づいて、本零点角度を決定する本零点角度決定処理と、
(x)前記トルク伝達軸の回転位置が前記本零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定する本零点処理と、
を備え、
前記(iii)の第1基準零点角度決定処理は、順に実行される下記の(a)〜(c)の処理を含み、
前記(vi)の第2基準零点角度決定処理は、順に実行される下記の(d)および(e)の処理を含み、
前記(ix)の本零点角度決定処理は、順に実行される下記の(f)および(g)の処理を含む。
θx−1=θ0+(x−1)×(360/n)° ・・・(1)
上記式(1)において、θx−1は予備零点角度であり、θ0は、前記トルク伝達軸の任意の回転角度であり、xは係数(x=1、2、・・・、n)である。
(a)前記予備零点処理ごとに求められた前記予備平均値のうちから下記式(2)および(3)を満たす予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)、または下記式(4)および(5)を満たす予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)を選択する処理。
TrA(θK)<TrB ・・・(2)
TrA(θK+1)≧TrB ・・・(3)
TrA(θK)>TrB ・・・(4)
TrA(θK+1)≦TrB ・・・(5)
上記式(2)〜(5)において、TrBは、所定の基準トルク値である。θKおよびθK+1はそれぞれ前記予備零点角度を意味し、θK+1はθKよりも(360/n)°大きい回転角度を意味する。TrA(θK)は、予備零点角度θKで前記予備零点処理したときに求められる前記予備平均値であり、TrA(θK+1)は、予備零点角度θK+1で前記予備零点処理したときに求められる前記予備平均値である。
(b)前記予備零点角度θKおよびθK+1、前記基準トルク値TrB、前記(a)の処理で選択された前記予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)、ならびに下記式(6)に基づいて、暫定角度θTを求める処理。
θT={θK+1・(TrB−TrA(θK))+θK・(TrA(θK+1)−TrB)}/{TrA(θK+1)−TrA(θK)} ・・・(6)
(c)前記(b)の処理で求められた前記暫定角度θT、ならびに下記式(7)および(8)に基づいて、第1基準零点角度θB1およびθB2を求める処理。
θB1=θT−α ・・・(7)
θB2=θT+α ・・・(8)
上記式(7)および(8)において、αは、予め設定された回転角度である。
(d)前記第1基準零点角度θB1およびθB2、前記基準トルク値TrB、ならびに下記式(9)に基づいて、予測角度θEを求める処理。
θE={θB2・(TrB−TrA(θB1))+θB1・(TrA(θB2)−TrB)}/{TrA(θB2)−TrA(θB1)} ・・・(9)
上記式(9)において、TrA(θB1)は、前記第1基準零点角度θB1で前記第1基準零点処理したときに求められる前記第1基準平均値であり、TrA(θB2)は、前記第1基準零点角度θB2で前記第1基準零点処理したときに求められる前記第1基準平均値である。
(e)前記予測角度θE、ならびに下記式(10)および(11)に基づいて、第2基準零点角度θB3およびθB4を求める処理。
θB3=θE−β ・・・(10)
θB4=θE+β ・・・(11)
上記式(10)および(11)において、βは、予め設定された回転角度である。
(f)下記式(12)を満たしているか否かを判別する処理。
|TrA(θB3)+TrA(θB4)−2TrB|≦Th ・・・(12)
上記式(12)において、TrA(θB3)は、前記第2基準零点角度θB3で前記第2基準零点処理したときに求められる前記第2基準平均値であり、TrA(θB4)は、前記第2基準零点角度θB4で前記第2基準零点処理したときに求められる前記第2基準平均値である。Thは、予め設定された閾値である。
(g)前記第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)および前記基準トルク値TrBが上記式(12)を満たしている場合には、前記予測角度θEを前記本零点角度に設定する。一方、前記第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)および前記基準トルク値TrBが上記式(12)を満たしていない場合には、前記第2基準零点角度θB3およびθB4を、前記第1基準零点角度θB1およびθB2として設定し、前記第2基準平均値TrA(θB3)およびTrA(θB4)を前記第1基準平均値TrA(θB1)およびTrA(θB2)として設定し、上記式(12)が満たされるまで前記(vi)から前記(ix)の処理を再度実行する処理。
前記(i)、(iv)、(vii)、および(x)の処理を行う零点設定部と、
前記(ii)、(v)、および(viii)の処理を行う平均値処理部と、
前記(iii)、(vi)、および(ix)の処理を行う角度計算部と、
を備える。
(i)前記トルク伝達軸の回転位置が下記式(1)によって定まるn個(nは3以上の自然数)の予備零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定するn回の予備零点処理と、
(ii)前記予備零点処理ごとに、前記トルク伝達軸の回転中の所定時間の間に前記トルク検出部によって検出されるトルク値の平均値を予備平均値として求める予備平均処理と、
(iii)前記予備平均値に基づいて、2つの第1基準零点角度を決定する第1基準零点角度決定処理と、
(iv)前記トルク伝達軸の回転位置が前記2つの第1基準零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定する2回の第1基準零点処理と、
(v)前記第1基準零点処理ごとに、前記トルク伝達軸の回転中の所定時間の間に前記トルク検出部によって検出されるトルク値の平均値を第1基準平均値として求める第1基準平均処理と、
(vi)前記第1基準平均値に基づいて、2つの第2基準零点角度を決定する第2基準零点角度決定処理と、
(vii)前記トルク伝達軸の回転位置が前記2つの第2基準零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定する2回の第2基準零点処置と、
(viii)前記第2基準零点処理ごとに、前記トルク伝達軸の回転中の所定時間の間に前記トルク検出部によって検出されるトルク値の平均値を第2基準平均値として求める第2基準平均処理と、
(ix)前記第2基準平均値に基づいて、本零点角度を決定する本零点角度決定処理と、
(x)前記トルク伝達軸の回転位置が前記本零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定する本零点処理と、
を実行させ、
前記(iii)の第1基準零点角度決定処理は、順に実行される下記の(a)〜(c)の処理を含み、
前記(vi)の第2基準零点角度決定処理は、順に実行される下記の(d)および(e)の処理を含み、
前記(ix)の本零点角度決定処理は、順に実行される下記の(f)および(g)の処理を含む。
θx−1=θ0+(x−1)×(360/n)° ・・・(1)
上記式(1)において、θx−1は予備零点角度であり、θ0は、前記トルク伝達軸の任意の回転角度であり、xは係数(x=1、2、・・・、n)である。
(a)前記予備零点処理ごとに求められた前記予備平均値のうちから下記式(2)および(3)を満たす予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)、または下記式(4)および(5)を満たす予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)を選択する処理。
TrA(θK)<TrB ・・・(2)
TrA(θK+1)≧TrB ・・・(3)
TrA(θK)>TrB ・・・(4)
TrA(θK+1)≦TrB ・・・(5)
上記式(2)〜(5)において、TrBは、所定の基準トルク値である。θKおよびθK+1はそれぞれ前記予備零点角度を意味し、θK+1はθKよりも(360/n)°大きい回転角度を意味する。TrA(θK)は、予備零点角度θKで前記予備零点処理したときに求められる前記予備平均値であり、TrA(θK+1)は、予備零点角度θK+1で前記予備零点処理したときに求められる前記予備平均値である。
(b)前記予備零点角度θKおよびθK+1、前記基準トルク値TrB、前記(a)の処理で選択された前記予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)、ならびに下記式(6)に基づいて、暫定角度θTを求める処理。
θT={θK+1・(TrB−TrA(θK))+θK・(TrA(θK+1)−TrB)}/{TrA(θK+1)−TrA(θK)} ・・・(6)
(c)前記(b)の処理で求められた前記暫定角度θT、ならびに下記式(7)および(8)に基づいて、第1基準零点角度θB1およびθB2を求める処理。
θB1=θT−α ・・・(7)
θB2=θT+α ・・・(8)
上記式(7)および(8)において、αは、予め設定された回転角度である。
(d)前記第1基準零点角度θB1およびθB2、前記基準トルク値TrB、ならびに下記式(9)に基づいて、予測角度θEを求める処理。
θE={θB2・(TrB−TrA(θB1))+θB1・(TrA(θB2)−TrB)}/{TrA(θB2)−TrA(θB1)} ・・・(9)
上記式(9)において、TrA(θB1)は、前記第1基準零点角度θB1で前記第1基準零点処理したときに求められる前記第1基準平均値であり、TrA(θB2)は、前記第1基準零点角度θB2で前記第1基準零点処理したときに求められる前記第1基準平均値である。
(e)前記予測角度θE、ならびに下記式(10)および(11)に基づいて、第2基準零点角度θB3およびθB4を求める処理。
θB3=θE−β ・・・(10)
θB4=θE+β ・・・(11)
上記式(10)および(11)において、βは、予め設定された回転角度である。
(f)下記式(12)を満たしているか否かを判別する処理。
|TrA(θB3)+TrA(θB4)−2TrB|≦Th ・・・(12)
上記式(12)において、TrA(θB3)は、前記第2基準零点角度θB3で前記第2基準零点処理したときに求められる前記第2基準平均値であり、TrA(θB4)は、前記第2基準零点角度θB4で前記第2基準零点処理したときに求められる前記第2基準平均値である。Thは、予め設定された閾値である。
(g)前記第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)および前記基準トルク値TrBが上記式(12)を満たしている場合には、前記予測角度θEを前記本零点角度に設定する。一方、前記第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)および前記基準トルク値TrBが上記式(12)を満たしていない場合には、前記第2基準零点角度θB3およびθB4を、前記第1基準零点角度θB1およびθB2として設定し、前記第2基準平均値TrA(θB3)およびTrA(θB4)を前記第1基準平均値TrA(θB1)およびTrA(θB2)として設定し、上記式(12)が満たされるまで前記(vi)から前記(ix)の処理を再度実行する処理。
図1は、本発明の一実施形態に係る評価装置10を備えた供試体試験装置100を示す概略図である。図1を参照して、供試体試験装置100は、評価装置10および試験装置本体12を有する。評価装置10の詳細については後述し、まず、試験装置本体12について簡単に説明する。なお、試験装置本体12としては、公知の種々の試験装置本体を用いることができるので、試験装置本体12の詳細な説明は省略する。
図1を参照して、試験装置本体12は、ベース14、ダイナモ16、ダイヤフラムカップリング18、トルク計20、中間軸22、中間軸受ユニット24、ダイヤフラムカップリング26、および供試体ブラケット28を備える。供試体ブラケット28には、供試体30が取り付けられる。供試体30としては、例えば、電動機(例えば、モータ)または発電機を挙げることができる。
次に、評価装置10の構成について説明する。図1を参照して、本実施形態に係る評価装置10は、トルク検出部32、回転制御部34、零点設定部36、平均値処理部38および角度計算部40を備える。
次に、本実施形態におけるトルク検出部32の零点設定方法について図面を参照しつつ説明する。図2〜図4は、トルク伝達軸に作用するトルクが図10に示すように変化することを前提とした場合において、零点設定時のトルク伝達軸の回転角度とトルク検出部32によって検出される平均トルクとの関係を示す図である。なお、本実施形態において平均トルクとは、トルク伝達軸20aが回転している際に、トルク検出部32によって所定時間の間に検出されるトルクの平均値を意味する。
図1および図2を参照して、本実施形態では、回転制御部34は、ダイナモ16を駆動制御して、回転軸22aを下記式(1)によって定まる予備零点角度で停止させる。予備零点角度は、例えば、作業者によって予め設定される。本実施形態では、n個(nは3以上の自然数)の予備零点角度が設定され、n回の予備停止処理が行われる。図2の例では、4つの予備零点角度θ0,θ1,θ2,θ3が90°ごとに設定されている。すなわち、4回の予備停止処理が行われている。
θx−1=θ0+(x−1)×(360/n)° ・・・(1)
上記式(1)において、θx−1は予備零点角度であり、θ0は、トルク伝達軸20aの任意の回転角度(°)であり、xは係数(x=1、2、・・・、n)である。
零点設定部36は、トルク伝達軸20aが予備零点角度で停止するごとに、トルク検出部32によって検出されるトルク値を零に設定する。本実施形態では、予備停止処理と同様に、n回の予備零点処理が行われる。
各予備零点処理の終了後、回転制御部34は、ダイナモ16を駆動制御して、トルク伝達軸20aを所定の速度(例えば、60〜数百min−1)で回転させる。本実施形態では、n回の予備回転処理が行われる。
平均値処理部38は、各予備回転処理中の所定時間の間にトルク検出部32によって検出されるトルク値の平均値を、予備平均値として求める。本実施形態では、n回の予備平均処理が行われ、n個の予備平均値が求められる。図2の例では、4つの予備零点角度θ0,θ1,θ2,θ3に対応する4つの予備平均値TrA(θ0),TrA(θ1),TrA(θ2),TrA(θ3)が求められている。
図3を参照して、角度計算部40は、上記予備平均値に基づいて、第1基準零点角度θB1およびθB2を決定する。具体的には、角度計算部40は、下記の(a)〜(c)の処理を順に行う。
平均値選択処理では、n回の予備回転処理ごとに求められたn個の予備平均値のうちから下記式(2)および(3)を満たす予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)、または下記式(4)および(5)を満たす予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)が選択される。
TrA(θK)<TrB ・・・(2)
TrA(θK+1)≧TrB ・・・(3)
TrA(θK)>TrB ・・・(4)
TrA(θK+1)≦TrB ・・・(5)
上記式(2)〜(5)において、TrBは、所定の基準トルク値である。本実施形態では、上記n個の予備平均値の平均値が、基準トルク値TrBに設定される。図2の例では、基準トルク値TrBは、4つの予備平均値TrA(θ0),TrA(θ1),TrA(θ2),TrA(θ3)の平均値である。θKおよびθK+1はそれぞれ予備零点角度を意味し、θK+1はθKよりも(360/n)°大きい回転角度を意味する。TrA(θK)は、予備零点角度θKで予備零点処理したときに求められる予備平均値であり、TrA(θK+1)は、予備零点角度θK+1で予備零点処理したときに求められる予備平均値である。
暫定角度算出処理では、予備零点角度θKおよびθK+1、基準トルク値TrB、上記(a)の処理で選択された予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)、ならびに下記式(6)に基づいて、暫定角度θTが求められる。図2の例では、予備零点角度θ1およびθ2、基準トルク値TrB、ならびに予備平均値TrA(θ1)およびTrA(θ2)を用いて、暫定角度θTが求められる。なお、図2に示すように、暫定角度θTは、予備零点角度θ1,θ2および予備平均値TrA(θ1),TrA(θ2)によって定まる仮想直線(図2において二点鎖線で示す直線)が、基準トルク値TrBと交差するときの回転角度である。
θT={θK+1・(TrB−TrA(θK))+θK・(TrA(θK+1)−TrB)}/{TrA(θK+1)−TrA(θK)} ・・・(6)
図3を参照して、第1基準零点角度算出処理では、上記(b)の処理で求められた暫定角度θT、ならびに下記式(7)および(8)に基づいて、第1基準零点角度θB1およびθB2が求められる。
θB1=θT−α ・・・(7)
θB2=θT+α ・・・(8)
上記式(7)および(8)において、αは、予め設定される回転角度である。回転角度αは、例えば、45°以下に設定される。本実施形態では、回転角度αは、例えば、45°に設定される。
上記のようにして第1基準零点角度が決定されると、回転制御部34は、ダイナモ16を駆動制御して、トルク伝達軸20aを該第1基準零点角度で停止させる。本実施形態では、2回の第1基準停止処理が行われ、トルク伝達軸20aが第1基準零点角度θB1およびθB2で停止される。
零点設定部36は、トルク伝達軸20aが第1基準零点角度で停止するごとに、トルク検出部32によって検出されるトルク値を零に設定する。したがって、本実施形態では、第1基準停止処理と同様に、2回の第1基準零点処理が行われる。
各第1基準零点処理の終了後、回転制御部34は、ダイナモ16を駆動制御して、トルク伝達軸20aを所定の速度(例えば、60〜数百min−1)で回転させる。本実施形態では、2回の第1基準回転処理が行われる。
平均値処理部38は、各第1基準回転処理中の所定時間の間にトルク検出部32によって検出されるトルク値の平均値を、第1基準平均値として求める。本実施形態では、2回の第1基準平均処理が行われ、2つの第1基準平均値が求められる。図3の例では、第1基準零点角度θB1,θB2に対応する第1基準平均値TrA(θB1),TrA(θB2)が求められている。
角度計算部40は、上記第1基準平均値に基づいて、第2基準零点角度を決定する。具体的には、角度計算部40は、下記の(d)および(e)の処理を順に行う。
図3を参照して、予測角度算出処理では、第1基準零点角度θB1,θB2、第1基準平均値TrA(θB1),TrA(θB2)、基準トルク値TrB、および下記式(9)に基づいて、予測角度θEが求められる。なお、図3に示すように、予測角度θEは、第1基準零点角度θB1,θB2および第1基準平均値TrA(θB1),TrA(θB2)によって定まる仮想直線(図3において二点鎖線で示す直線)が、基準トルク値TrBと交差するときの回転角度である。
θE={θB2・(TrB−TrA(θB1))+θB1・(TrA(θB2)−TrB)}/{TrA(θB2)−TrA(θB1)} ・・・(9)
図4を参照して、第2基準零点角度算出処理では、予測角度θE、ならびに下記式(10)および(11)に基づいて、第2基準零点角度θB3およびθB4が求められる。
θB3=θE−β ・・・(10)
θB4=θE+β ・・・(11)
上記式(10)および(11)において、βは、予め設定される回転角度である。回転角度βは、例えば、45°以下に設定される。本実施形態では、回転角度βは、例えば、回転角度α(図3参照)と同じ値に設定される。
上記のようにして第2基準零点角度が決定されると、回転制御部34は、ダイナモ16を駆動制御して、トルク伝達軸20aを該第2基準零点角度で停止させる。本実施形態では、2回の第2基準停止処理が行われ、トルク伝達軸20aが第2基準零点角度θB3およびθB4で停止される。
零点設定部36は、トルク伝達軸20aが第2基準零点角度で停止するごとに、トルク検出部32によって検出されるトルク値を零に設定する。したがって、本実施形態では、第2基準停止処理と同様に、2回の第2基準零点処理が行われる。
各第2基準零点処理の終了後、回転制御部34は、ダイナモ16を駆動制御して、トルク伝達軸20aを所定の速度(例えば、60〜数百min−1)で回転させる。本実施形態では、2回の第2基準回転処理が行われる。
平均値処理部38は、各第2基準回転処理中の所定時間の間にトルク検出部32によって検出されるトルク値の平均値を、第2基準平均値として求める。本実施形態では、2回の第2基準平均処理が行われ、2つの第2基準平均値が求められる。図4の例では、第2基準零点角度θB3,θB4に対応する第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)が求められている。
角度計算部40は、上記第2基準平均値に基づいて、本零点角度を決定する。具体的には、角度計算部40は、下記の(f)および(g)の処理を順に行う。
判別処理では、第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)および基準トルク値TrBが下記式(12)を満たしているか否かが判別される。
|TrA(θB3)+TrA(θB4)−2TrB|≦Th ・・・(12)
上記式(12)において、Thは、予め設定される閾値である。Thは、例えば、5°に設定される。
第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)および基準トルク値TrBが上記式(12)を満たしている場合には、予測角度θEを本零点角度に設定する。一方、第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)および基準トルク値TrBが上記式(12)を満たしていない場合には、第2基準零点角度θB3,θB4を新たに第1基準零点角度θB1,θB2として設定し、第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)を新たに第1基準平均値TrA(θB1),TrA(θB2)として設定し、上記(12)式が満たされるまで前記(J)から前記(O)の処理を再度実行する。
上記のようにして本零点角度が決定されると、回転制御部34は、ダイナモ16を駆動制御して、トルク伝達軸20aを該本零点角度で停止させる。図4の例では、例えば、トルク伝達軸20aが本零点角度θEで停止される。
零点設定部36は、トルク伝達軸20aが本零点角度で停止している状態において、トルク検出部32によって検出されるトルク値を零に設定する。これにより、零点設定が完了する。
以下、上述した零点設定方法を実施する際の評価装置10の制御フローを簡単に説明する。図6〜図8は、評価装置10の制御動作を示すフローチャートである。
本発明の一実施形態に係るプログラムは、コンピュータに、上述のステップS1〜S20を実行させるプログラムであればよい。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施形態に係る評価装置10および零点設定方を実現することができる。この場合、評価装置10となるコンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、トルク検出部32、回転制御部34、零点設定部36、平均値処理部38および角度計算部40として機能し、処理を行なう。
本実施形態においては、トルク検出部32によって検出されるトルク値の零点設定および平均トルク値の算出を繰り返すことによって、本零点角度が決定される。具体的には、トルク伝達軸20aに作用するトルク値が基準トルク値TrBに十分に近いときに本零点処理を行うことができるように、本零点角度が決定される。このように決定された本零点角度に基づいて零点設定を行うことによって、トルク伝達軸20aに作用するトルクを、基準トルク値TrBに基づいて評価することができる。これにより、例えば、無負荷時にトルク伝達軸20aに作用するトルクが回転角度によって変化する場合でも、その変化の影響を十分に低減した零点設定が可能となり、トルク伝達軸20aに作用するトルクを精度よく検出することができる。
上述の実施形態では、供試体30がトルク伝達軸20aに接続されていない状態で零点設定を行う場合について説明したが、供試体30がトルク伝達軸20aに接続されていてもよい。具体的には、例えば、供試体30としてのモータの回転軸を、ダイヤフラムカップリング26に接続した状態で零点設定を行ってもよい。この場合、上述の式(1)のθ0は、トルク伝達軸20aの回転角度がθ0のときにモータ(供試体30)のコギングトルクが最小となるように設定される。なお、モータ(供試体30)のコギングトルクは、該モータが無負荷かつ無通電の状態において該モータの回転軸が停止したときに最小となる。
n=LCM/m ・・・(A)
上記式(A)において、mは予め設定される自然数であり、LCMはモータ(供試体30)のポール数およびスロット数の最小公倍数である。
上述の(I)の第1基準平均処理において下記式(13)を満たしている場合には、暫定角度θT(図2参照)を本零点角度に設定して、上記(J)から(O)の処理を省略して上記(P),(Q)の処理を行い、下記式(13)を満たしていない場合に、上記(J)から(O)の処理を行った後に上記(P),(Q)の処理を行ってもよい。この場合、第1基準平均値TrA(θB1),TrA(θB2)によっては、本零点角度をより短時間で決定することが可能になる。
|TrA(θB1)+TrA(θB2)−2TrB|≦Th ・・・(13)
利用可能である。
12 試験装置本体
14 ベース
16 ダイナモ
18 ダイヤフラムカップリング
20 トルク計
22 中間軸
24 中間軸受ユニット
26 ダイヤフラムカップリング
28 供試体ブラケット
30 供試体
32 トルク検出部
34 回転制御部
36 零点設定部
38 平均値処理部
40 角度計算部
100 供試体試験装置
Claims (7)
- トルク伝達軸を有するトルク計の検出信号に基づいてトルク検出部によって検出されるトルク値の零点設定を行う零点設定方法であって、
(i)前記トルク伝達軸の回転位置が下記式(1)によって定まるn個(nは3以上の自然数)の予備零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定するn回の予備零点処理と、
(ii)前記予備零点処理ごとに、前記トルク伝達軸の回転中の所定時間の間に前記トルク検出部によって検出されるトルク値の平均値を予備平均値として求める予備平均処理と、
(iii)前記予備平均値に基づいて、2つの第1基準零点角度を決定する第1基準零点角度決定処理と、
(iv)前記トルク伝達軸の回転位置が前記2つの第1基準零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定する2回の第1基準零点処理と、
(v)前記第1基準零点処理ごとに、前記トルク伝達軸の回転中の所定時間の間に前記トルク検出部によって検出されるトルク値の平均値を第1基準平均値として求める第1基準平均処理と、
(vi)前記第1基準平均値に基づいて、2つの第2基準零点角度を決定する第2基準零点角度決定処理と、
(vii)前記トルク伝達軸の回転位置が前記2つの第2基準零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定する2回の第2基準零点処置と、
(viii)前記第2基準零点処理ごとに、前記トルク伝達軸の回転中の所定時間の間に前記トルク検出部によって検出されるトルク値の平均値を第2基準平均値として求める第2基準平均処理と、
(ix)前記第2基準平均値に基づいて、本零点角度を決定する本零点角度決定処理と、
(x)前記トルク伝達軸の回転位置が前記本零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定する本零点処理と、
を備え、
前記(iii)の第1基準零点角度決定処理は、順に実行される下記の(a)〜(c)の処理を含み、
前記(vi)の第2基準零点角度決定処理は、順に実行される下記の(d)および(e)の処理を含み、
前記(ix)の本零点角度決定処理は、順に実行される下記の(f)および(g)の処理を含む、零点設定方法。
θx−1=θ0+(x−1)×(360/n)° ・・・(1)
上記式(1)において、θx−1は予備零点角度であり、θ0は、前記トルク伝達軸の任意の回転角度であり、xは係数(x=1、2、・・・、n)である。
(a)前記予備零点処理ごとに求められた前記予備平均値のうちから下記式(2)および(3)を満たす予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)、または下記式(4)および(5)を満たす予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)を選択する処理。
TrA(θK)<TrB ・・・(2)
TrA(θK+1)≧TrB ・・・(3)
TrA(θK)>TrB ・・・(4)
TrA(θK+1)≦TrB ・・・(5)
上記式(2)〜(5)において、TrBは、所定の基準トルク値である。θKおよびθK+1はそれぞれ前記予備零点角度を意味し、θK+1はθKよりも(360/n)°大きい回転角度を意味する。TrA(θK)は、予備零点角度θKで前記予備零点処理したときに求められる前記予備平均値であり、TrA(θK+1)は、予備零点角度θK+1で前記予備零点処理したときに求められる前記予備平均値である。
(b)前記予備零点角度θKおよびθK+1、前記基準トルク値TrB、前記(a)の処理で選択された前記予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)、ならびに下記式(6)に基づいて、暫定角度θTを求める処理。
θT={θK+1・(TrB−TrA(θK))+θK・(TrA(θK+1)−TrB)}/{TrA(θK+1)−TrA(θK)} ・・・(6)
(c)前記(b)の処理で求められた前記暫定角度θT、ならびに下記式(7)および(8)に基づいて、第1基準零点角度θB1およびθB2を求める処理。
θB1=θT−α ・・・(7)
θB2=θT+α ・・・(8)
上記式(7)および(8)において、αは、予め設定された回転角度である。
(d)前記第1基準零点角度θB1およびθB2、前記基準トルク値TrB、ならびに下記式(9)に基づいて、予測角度θEを求める処理。
θE={θB2・(TrB−TrA(θB1))+θB1・(TrA(θB2)−TrB)}/{TrA(θB2)−TrA(θB1)} ・・・(9)
上記式(9)において、TrA(θB1)は、前記第1基準零点角度θB1で前記第1基準零点処理したときに求められる前記第1基準平均値であり、TrA(θB2)は、前記第1基準零点角度θB2で前記第1基準零点処理したときに求められる前記第1基準平均値である。
(e)前記予測角度θE、ならびに下記式(10)および(11)に基づいて、第2基準零点角度θB3およびθB4を求める処理。
θB3=θE−β ・・・(10)
θB4=θE+β ・・・(11)
上記式(10)および(11)において、βは、予め設定された回転角度である。
(f)下記式(12)を満たしているか否かを判別する処理。
|TrA(θB3)+TrA(θB4)−2TrB|≦Th ・・・(12)
上記式(12)において、TrA(θB3)は、前記第2基準零点角度θB3で前記第2基準零点処理したときに求められる前記第2基準平均値であり、TrA(θB4)は、前記第2基準零点角度θB4で前記第2基準零点処理したときに求められる前記第2基準平均値である。Thは、予め設定された閾値である。
(g)前記第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)および前記基準トルク値TrBが上記式(12)を満たしている場合には、前記予測角度θEを前記本零点角度に設定する。一方、前記第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)および前記基準トルク値TrBが上記式(12)を満たしていない場合には、前記第2基準零点角度θB3およびθB4を、前記第1基準零点角度θB1およびθB2として設定し、前記第2基準平均値TrA(θB3)およびTrA(θB4)を前記第1基準平均値TrA(θB1)およびTrA(θB2)として設定し、上記式(12)が満たされるまで前記(vi)から前記(ix)の処理を再度実行する処理。 - 前記(v)の処理において、
下記式(13)を満たしている場合には、前記暫定角度θTを前記本零点角度に設定して前記(x)の処理を行い、
下記式(13)を満たしていない場合に、前記(vi)から前記(x)の処理を行う、請求項1に記載の零点設定方法。
|TrA(θB1)+TrA(θB2)−2TrB|≦Th ・・・(13) - 前記基準トルク値TrBは、前記予備零点処理ごとに求められた前記予備平均値の平均値である、請求項1または2に記載の零点設定方法。
- 前記基準トルク値TrBは、零である、請求項1または2に記載の零点設定方法。
- 前記(i)〜(x)の処理は、供試体としてのモータが前記トルク伝達軸に接続された状態で実行され、
前記(1)式のθ0は、前記モータのコギングトルクが最小となるときの前記トルク伝達軸の回転角度であり、
前記(1)式のnは、下記式(A)に基づいて決定される、請求項1から4のいずれかに記載の零点設定方法。
n=LCM/m ・・・(A)
上記式(A)において、mは予め設定される自然数であり、LCMは前記モータのポール数およびスロット数の最小公倍数である。 - トルク伝達軸を有するトルク計の検出信号に基づいてトルク検出部によってトルク値を検出し、かつ請求項1から5のいずれかに記載の零点設定方法によって前記トルク検出部によって検出されるトルク値の零点設定を行う評価装置であって、
前記(i)、(iv)、(vii)、および(x)の処理を行う零点設定部と、
前記(ii)、(v)、および(viii)の処理を行う平均値処理部と、
前記(iii)、(vi)、および(ix)の処理を行う角度計算部と、
を備える、評価装置。 - トルク伝達軸を有するトルク計の検出信号に基づいてトルク検出部によってトルク値を検出する評価装置において、前記トルク検出部によって検出されるトルク値の零点設定を行うためのプログラムであって、
コンピュータに、
(i)前記トルク伝達軸の回転位置が下記式(1)によって定まるn個(nは3以上の自然数)の予備零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定するn回の予備零点処理と、
(ii)前記予備零点処理ごとに、前記トルク伝達軸の回転中の所定時間の間に前記トルク検出部によって検出されるトルク値の平均値を予備平均値として求める予備平均処理と、
(iii)前記予備平均値に基づいて、2つの第1基準零点角度を決定する第1基準零点角度決定処理と、
(iv)前記トルク伝達軸の回転位置が前記2つの第1基準零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定する2回の第1基準零点処理と、
(v)前記第1基準零点処理ごとに、前記トルク伝達軸の回転中の所定時間の間に前記トルク検出部によって検出されるトルク値の平均値を第1基準平均値として求める第1基準平均処理と、
(vi)前記第1基準平均値に基づいて、2つの第2基準零点角度を決定する第2基準零点角度決定処理と、
(vii)前記トルク伝達軸の回転位置が前記2つの第2基準零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定する2回の第2基準零点処置と、
(viii)前記第2基準零点処理ごとに、前記トルク伝達軸の回転中の所定時間の間に前記トルク検出部によって検出されるトルク値の平均値を第2基準平均値として求める第2基準平均処理と、
(ix)前記第2基準平均値に基づいて、本零点角度を決定する本零点角度決定処理と、
(x)前記トルク伝達軸の回転位置が前記本零点角度のときに、前記トルク検出部によって検出されるトルク値を零に設定する本零点処理と、
を実行させ、
前記(iii)の第1基準零点角度決定処理は、順に実行される下記の(a)〜(c)の処理を含み、
前記(vi)の第2基準零点角度決定処理は、順に実行される下記の(d)および(e)の処理を含み、
前記(ix)の本零点角度決定処理は、順に実行される下記の(f)および(g)の処理を含む、プログラム。
θx−1=θ0+(x−1)×(360/n)° ・・・(1)
上記式(1)において、θx−1は予備零点角度であり、θ0は、前記トルク伝達軸の任意の回転角度であり、xは係数(x=1、2、・・・、n)である。
(a)前記予備零点処理ごとに求められた前記予備平均値のうちから下記式(2)および(3)を満たす予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)、または下記式(4)および(5)を満たす予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)を選択する処理。
TrA(θK)<TrB ・・・(2)
TrA(θK+1)≧TrB ・・・(3)
TrA(θK)>TrB ・・・(4)
TrA(θK+1)≦TrB ・・・(5)
上記式(2)〜(5)において、TrBは、所定の基準トルク値である。θKおよびθK+1はそれぞれ前記予備零点角度を意味し、θK+1はθKよりも(360/n)°大きい回転角度を意味する。TrA(θK)は、予備零点角度θKで前記予備零点処理したときに求められる前記予備平均値であり、TrA(θK+1)は、予備零点角度θK+1で前記予備零点処理したときに求められる前記予備平均値である。
(b)前記予備零点角度θKおよびθK+1、前記基準トルク値TrB、前記(a)の処理で選択された前記予備平均値TrA(θK)およびTrA(θK+1)、ならびに下記式(6)に基づいて、暫定角度θTを求める処理。
θT={θK+1・(TrB−TrA(θK))+θK・(TrA(θK+1)−TrB)}/{TrA(θK+1)−TrA(θK)} ・・・(6)
(c)前記(b)の処理で求められた前記暫定角度θT、ならびに下記式(7)および(8)に基づいて、第1基準零点角度θB1およびθB2を求める処理。
θB1=θT−α ・・・(7)
θB2=θT+α ・・・(8)
上記式(7)および(8)において、αは、予め設定された回転角度である。
(d)前記第1基準零点角度θB1およびθB2、前記基準トルク値TrB、ならびに下記式(9)に基づいて、予測角度θEを求める処理。
θE={θB2・(TrB−TrA(θB1))+θB1・(TrA(θB2)−TrB)}/{TrA(θB2)−TrA(θB1)} ・・・(9)
上記式(9)において、TrA(θB1)は、前記第1基準零点角度θB1で前記第1基準零点処理したときに求められる前記第1基準平均値であり、TrA(θB2)は、前記第1基準零点角度θB2で前記第1基準零点処理したときに求められる前記第1基準平均値である。
(e)前記予測角度θE、ならびに下記式(10)および(11)に基づいて、第2基準零点角度θB3およびθB4を求める処理。
θB3=θE−β ・・・(10)
θB4=θE+β ・・・(11)
上記式(10)および(11)において、βは、予め設定された回転角度である。
(f)下記式(12)を満たしているか否かを判別する処理。
|TrA(θB3)+TrA(θB4)−2TrB|≦Th ・・・(12)
上記式(12)において、TrA(θB3)は、前記第2基準零点角度θB3で前記第2基準零点処理したときに求められる前記第2基準平均値であり、TrA(θB4)は、前記第2基準零点角度θB4で前記第2基準零点処理したときに求められる前記第2基準平均値である。Thは、予め設定された閾値である。
(g)前記第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)および前記基準トルク値TrBが上記式(12)を満たしている場合には、前記予測角度θEを前記本零点角度に設定する。一方、前記第2基準平均値TrA(θB3),TrA(θB4)および前記基準トルク値TrBが上記式(12)を満たしていない場合には、前記第2基準零点角度θB3およびθB4を、前記第1基準零点角度θB1およびθB2として設定し、前記第2基準平均値TrA(θB3)およびTrA(θB4)を前記第1基準平均値TrA(θB1)およびTrA(θB2)として設定し、上記式(12)が満たされるまで前記(vi)から前記(ix)の処理を再度実行する処理。
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