JP2017155527A - 掘削攪拌装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】土塊を細分化する細分化性能、並びに掘削土及び地盤固化材を攪拌する攪拌性能を向上可能な構成を有する掘削攪拌装置を提供すること。【解決手段】筒状の軸部と、前記軸部の先端部に設けられた掘削翼と、前記掘削翼よりも前記軸部の基端側に設けられた攪拌翼と、前記軸部の軸方向において前記攪拌翼と所定の間隙を隔てた位置に、前記軸部に対して相対的に回動可能に取り付けられると共に、前記軸部の径方向において前記掘削翼よりも外側まで延在する共回り防止部と、を備え、前記共回り防止部は、前記軸方向に貫通する複数の貫通孔を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、掘削攪拌装置に関する。
従来から、建造物を建設する地盤において、地表面から建造物の荷重を支持する硬さを有する層(支持地盤面)に達するまでの深さが、所定深さを超える場合、地盤改良を行うための工法として深層混合処理工法が選択される場合がある。深層混合処理工法は、原地盤にセメントミルク等の地盤固化材を注入しながら掘削、攪拌することにより土にセメントを混ぜた柱状の改良地盤を形成するものである。この工法では、原地盤に対し、掘削翼を有する掘削攪拌装置を先端に取り付けたオーガを掘進させて、建造物の基礎の直下に柱状の改良地盤を形成する。
特許文献1には、深層混合処理工法に用いることが可能な地盤改良用の掘削攪拌装置として、駆動装置によって回転させる回転軸の先端部には掘削翼および間隔をおいて回転攪拌翼が突設され、掘削翼と回転攪拌翼との間に上下間隔をおいて土台リングが設けられ、上下の外管を利用してコ状の共回り防止翼が固定してあり、この共回り防止翼の縦辺の間に抵抗フランジが突設され、抵抗フランジは掘削孔の内壁に食い込んだ状態とされ、かつ共回り防止翼の上下の横辺の間に短い一対の回転攪拌翼を設けている掘削攪拌装置が開示されている。
特開2009−228246号公報
ところで、特許文献1に記載されている掘削攪拌装置では、回動する回転攪拌翼と、掘削孔の内壁に食い込み回転攪拌翼と比較して回動しない共回り防止翼と、によって土塊にせん断力を作用させ、土塊をせん断方向に細かく砕く又は挟み切る(以下、単に「土塊を細分化する」と記載する。)ことができると共に、掘削孔内で掘削土及びセメントを攪拌することができる。
しかしながら、特許文献1に記載されている掘削攪拌装置は、土塊を細分化する細分化性能、並びに掘削孔内で掘削土及びセメントを攪拌する攪拌性能において、更なる改善の余地がある。
本発明は、土塊を細分化する細分化性能、並びに掘削土及び地盤固化材を攪拌する攪拌性能を向上可能な構成を有する掘削攪拌装置を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の態様としての掘削攪拌装置は、筒状の軸部と、前記軸部の先端部に設けられた掘削翼と、前記掘削翼よりも前記軸部の基端側に設けられた攪拌翼と、前記軸部の軸方向において前記攪拌翼と所定の間隙を隔てた位置に、前記軸部に対して相対的に回動可能に取り付けられると共に、前記軸部の径方向において前記掘削翼よりも外側まで延在する共回り防止部と、を備え、前記共回り防止部は、前記軸方向に貫通する複数の貫通孔を有しているものである。
本発明の1つの実施形態として、前記攪拌翼は、前記軸方向において、前記貫通孔よりも前記軸部の先端側に設けられていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記攪拌翼を第1の攪拌翼とした場合に、前記軸方向において、前記貫通孔よりも前記軸部の基端側に設けられた第2の攪拌翼を備えることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記共回り防止部は、前記軸部の前記径方向の外側に向かって放射状に突出し、前記軸部の前記径方向において前記掘削翼よりも外側まで延在する複数の共回り防止翼と、前記軸部の周方向において隣接する共回り防止翼の間に配置された中間部材と、を備え、前記複数の貫通孔は、前記中間部材に形成されていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記中間部材は、前記隣接する共回り防止翼に対して取り付けられた翼補強部材であることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記共回り防止部は、前記軸部の周囲の位置に、前記軸部に対して相対的に回動可能に取り付けられた筒部を備え、前記共回り防止翼は、前記筒部に片持ち状態で支持されていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記中間部材は、前記筒部の外面に当接した状態で配置されていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記共回り防止翼は、前記筒部から前記軸部の前記径方向の外側に突設された第1翼部と、前記第1翼部と連続し前記軸部の前記軸方向に向かって延在する第2翼部と、前記第2翼部と連続し前記軸部の前記径方向の内側に向かって延在すると共に、先端部が自由端で構成されている第3翼部と、を備えることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記共回り防止翼は、前記中間部材よりも前記軸部の前記径方向の外側に向かって突出していることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記中間部材は、前記軸部の前記径方向に延在する第1枠部と、前記軸部の前記周方向に延在する第2枠部と、を備える網形状を有し、前記貫通孔は、前記第1枠部及び前記第2枠部により形成される開口により構成されていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記中間部材は、前記軸部の前記径方向に延在する第1枠部と、前記軸部の前記周方向に延在する第2枠部と、前記第1枠部及び前記第2枠部により形成される開口を覆い、前記開口よりも断面積が小さい複数の小開口が形成されている板状網部と、を備え、前記貫通孔は、前記小開口により構成されていることが好ましい。
本発明によれば、土塊を細分化する細分化性能、並びに掘削土及び地盤固化材を攪拌する攪拌性能を向上可能な構成を有する掘削攪拌装置を提供することができる。
本発明の一実施形態としての掘削攪拌装置を示す側面図である。 図1に示す掘削攪拌装置の攪拌翼群の位置関係を示す図である。 図1に示す掘削攪拌装置の共回り防止部を示す図である。 図1に示す第1攪拌翼及び第2攪拌翼の横断面形状、並びに第1攪拌翼、第2攪拌翼及び共回り防止部の、軸部の軸方向における位置関係を示す図である。 図3に示す共回り防止部の変形例を示す図である。 図5に示す共回り防止部の中間部材を示す斜視図である。
以下、本発明に係る掘削攪拌装置の実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
図1は、本発明に係る掘削攪拌装置の1つの実施形態としての掘削攪拌装置1の側面図である。また、図2は、掘削攪拌装置1のうち後述する2つの攪拌翼群30a及び30bの位置関係を示す図である。図3は、掘削攪拌装置1の後述する共回り防止部5を示す図である。
掘削攪拌装置1は、駆動装置としてのオーガ(図示省略)の下方先端部に取り付けられ、オーガによって回転駆動され、地盤改良すべき地中層を掘削、攪拌するものである。図1〜図3に示すように、掘削攪拌装置1は、オーガによって回転駆動される際に回転中心となる筒状の軸部2と、この軸部2の先端部に設けられた掘削翼3と、この掘削翼3よりも軸部2の基端側に設けられた攪拌翼4と、軸部2の軸方向Aにおいて攪拌翼4と所定の間隙を隔てた位置に、軸部2に対して相対的に回動可能に取り付けられると共に、軸部2の径方向Bにおいて掘削翼3よりも外側まで延在する共回り防止部5と、を備えている。
軸部2は上述したように一軸一重の筒状形状を有しており、内部に中空部を区画している。軸部2内の中空部は、軸部2の基端から、軸部2の先端部の側面に形成された開口2aまで貫通しており、軸部2は、掘削攪拌装置1が地盤を掘削する際に地盤固化材としてのセメントミルク等のセメント系固化材を、中空部を通じて地盤内に供給可能な配管を兼ねている。また、軸部2の基端部には、オーガと接続可能な接続部2bが設けられており、軸部2は、接続部2bがオーガと接続された状態で、オーガにより回転駆動される。
なお、開口2aには、逆流防止弁50が設けられている。この逆流防止弁50は、通常は閉じていて、掘削孔内の掘削土や地下水などが軸部2の中空部内に侵入しないようにしている。そして、中空部を通じて掘削攪拌装置1外の掘削孔内の土圧よりも高い圧力をかけて地盤固化材を送ると、逆流防止弁50は開き、地盤固化材を、開口2aを通じて掘削孔内に噴出することができる。本実施形態では開口2a及び逆流防止弁50をそれぞれ1つずつのみ設ける構成としているが、開口2a及び逆流防止弁50の数は1つに限られるものではなく、2個以上設ける構成としてもよい。
掘削翼3は、地盤を掘削し、地盤固化材と掘削土とを攪拌、混合する。具体的に、本実施形態の掘削攪拌装置1では、軸部2の外面から径方向Bの外側に向かって突出する複数の掘削翼3が設けられている。より具体的に、本実施形態の掘削翼3は、軸部2を挟む両側にそれぞれ1つずつ設けられている。各掘削翼3の外面には、外方に突出する複数(本実施形態では3つ)の掘削爪3aが設けられている。なお、図1に示すように、本実施形態の開口2aは、軸方向Aにおいて掘削翼3が設けられている位置、かつ、軸部2の周方向Cにおいて隣り合う掘削翼3の間の位置の、軸部2の側面に形成されている。
なお、本実施形態の掘削翼3は、上述したように2つ設けられているが、この数に限られるものではなく、例えば、3つ以上の掘削翼を設ける構成としてもよい。かかる場合には、軸部2の周方向Cにおいて等間隔を隔てた位置に各掘削翼3を設けることが、掘削効率の観点から好ましい。
また、掘削爪3aの数についても、本実施形態で示す数に限られるものではなく、所望の掘削性能等を考慮して、適宜変更することが可能である。
攪拌翼4は、軸部2と共に回動し、掘削翼3により掘削された掘削孔内の掘削土を攪拌する。本実施形態の掘削攪拌装置1は、2つの攪拌翼群30a及び30bを備えている。具体的に、本実施形態の掘削攪拌装置1は、軸部2の先端側に位置する第1攪拌翼群30aと、軸部2の基端側に位置する第2攪拌翼群30bと、を備えている。
第1攪拌翼群30aは、複数(本実施形態では2つ)の第1攪拌翼4aにより構成されている。また、第2攪拌翼群30bについても、複数(本実施形態では2つ)の第2攪拌翼4bにより構成されている。
ここで、図4は、第1攪拌翼4a及び第2攪拌翼4bの横断面形状、並びに第1攪拌翼4a、第2攪拌翼4b及び共回り防止部5の軸方向Aにおける位置関係を示す図である。を示すものである。図4に示すように、第1攪拌翼4aの横断面形状は、軸方向Aに直交する2辺と、軸方向Aに対して傾斜する2辺と、で構成される略平行四辺形である。換言すれば、第1攪拌翼4aは、軸方向Aにおいて軸部2の先端側に面する下面11aと、基端側に面する上面11bと、軸方向Aに対して傾斜する、平行する2つの斜面11c及び11dと、を備えている。
また、図4に示すように、第2攪拌翼4bは板状形状を有しており、第2攪拌翼4bの横断面形状は、軸方向Aに対して傾斜する細長い略長方形である。換言すれば、第2攪拌翼4bは、軸方向Aに対して傾斜する、平行する2つの斜面12a及び12bと、これら2つの斜面12a及び12bを軸方向Aにおける軸部2の基端側で繋ぐ上端面12cと、2つの斜面12a及び12bを軸方向Aにおける軸部2の先端側で繋ぐ下端面12dと、を備えている。
なお、図2は、掘削攪拌装置1を軸部2の軸方向Aの基端側から見た場合の、軸部2、並びに2つの攪拌翼群30a及び30bを示す図であるが、図2に示すように、本実施形態の2つの第1攪拌翼4aは、軸部2を挟んで対向して配置されている。また、図2に示すように、本実施形態の2つの第2攪拌翼4bについても、軸部2を挟んで対向して配置されている。
但し、図2に示すように、第1攪拌翼4aと第2攪拌翼4bとは、軸部2の周方向Cにおいて異なる位置に設けられている。具体的に、第1攪拌翼4aが軸部2から突設されている位置は、第2攪拌翼4bが軸部2から突設されている位置よりも、周方向Cにおいて中心角で約90度ずれている。換言すれば、第1攪拌翼4aと第2攪拌翼4bとは、軸方向Aにおいて重ならない位置に設けられている。なお、図4では、説明の便宜上、第1攪拌翼4aと第2攪拌翼4bとが軸方向Aにおいて重なる位置に描かれているが、実際は、図2のように重ならない位置となっている。そのため、図4では、第2攪拌翼4bを二点鎖線により示している。
また、上述したように、攪拌翼4は、軸部2と共に回動し、掘削翼3により掘削された掘削孔内の掘削土を攪拌するものであるため、攪拌翼4の径方向Bの外端は、掘削翼3の径方向Bの外端よりも、径方向Bの内側に位置している。換言すれば、掘削翼3は、攪拌翼4よりも、径方向Bの外側まで延在している。より具体的に、本実施形態では、掘削翼3が、第1攪拌翼4a及び第2攪拌翼4bよりも、径方向Bの外側まで延在している。
なお、本実施形態の第1攪拌翼群30aは2つの第1攪拌翼4aを備えるものであるが、この数に限られるものではなく、例えば、3つ以上の第1攪拌翼を備える第1攪拌翼群としてもよい。同様に、本実施形態の第2攪拌翼群30bは、2つの第2攪拌翼4bを備えるものであるが、この数に限られるものではなく、例えば、3つ以上の第2攪拌翼を備える第2攪拌翼群としてもよい。但し、複数の第1攪拌翼4aは、その個数によらず、周方向Cにおいて等間隔を隔てて配置されていることが、攪拌性能の観点から好ましい。複数の第2攪拌翼4bについても同様である。また、本実施形態では、第1攪拌翼4aの数と第2攪拌翼4bの数とが等しい構成としているが、第1攪拌翼の数と第2攪拌翼の数とが異なる構成であってもよい。
更に、本実施形態において、第1攪拌翼4aが軸部2から突設されている位置は、第2攪拌翼4bが軸部2から突設されている位置よりも、周方向Cにおいて中心角で約90度ずれているが、周方向Cにおける位置関係はこの関係に限られるものではなく、例えば、第1攪拌翼と第2攪拌翼とが周方向Cにおいて略等しい位置に形成されているものであってもよく、周方向Cにおいて中心角が90度とは異なる角度でずれている構成であってもよい。
共回り防止部5は、軸部2に対して相対的に回動可能な状態で、軸部2に取り付けられており、共回り防止部5の径方向Bの外側の外端は、掘削翼3よりも外側まで延在している。そのため、掘削攪拌装置1により地盤を掘削する際は、共回り防止部5の外端が、掘削孔の内壁に入り込んだ状態となり、掘削翼3及び攪拌翼4と共回りしない又は共回りし難いようになっている。そのため、掘削土には、軸部2と共回りする攪拌翼4と、軸部2と共回りしない又はし難い共回り防止部5と、によって、軸方向Aと直交する方向のせん断力が作用する。このせん断力により、掘削土の中の土塊を細分化することができる。
また、共回り防止部5は、軸部2の軸方向Aにおいて上述した攪拌翼4と所定の間隙を隔てた場所に位置している。具体的に、本実施形態の共回り防止部5は、軸方向Aにおいて、第1攪拌翼4a及び第2攪拌翼4bと所定の間隙(本実施形態では1.5〜7.0cm)を隔てた場所に位置している。そのため、上述した軸方向Aと直交する方向のせん断力によって細分化された土塊の一部は、第1攪拌翼4aと共回り防止部5との間の間隙、及び第2攪拌翼4bと共回り防止部5との間の間隙にそれぞれ入り込む。
そして、共回り防止部5は、軸部2の軸方向Aに貫通する複数の貫通孔Xを有している。そのため、第1攪拌翼4aと共回り防止部5との間の間隙、及び第2攪拌翼4bと共回り防止部5との間の間隙にそれぞれ入り込んだ土塊は、貫通孔Xの縁によって擦り切られる作用等により、更に細かく細分化され、掘削土に地盤固化材を混ぜ合わせる際の攪拌性能を向上させることができる。
特に、掘削攪拌装置1による掘進作業時には、第1攪拌翼4aと共回り防止部5との間の間隙に入り込んだ掘削土、地盤固化材及び改良土(掘削土に地盤固化材が混ざり合った状態のもの)の一部は、間隙内から貫通孔Xの中に入り込み、貫通孔Xを通じて、第2攪拌翼4bと共回り防止部5との間の間隙へと排出される。逆に、掘削攪拌装置1を掘削孔から抜去する抜去作業時には、第2攪拌翼4bと共回り防止部5との間の間隙に入り込んだ掘削土、地盤固化材及び改良土の一部は、間隙内から貫通孔Xの中に入り込み、貫通孔Xを通じて、第1攪拌翼4aと共回り防止部5との間の間隙へと排出される。このように、掘削土等は、貫通孔Xを通じて移動することができる。そのため、掘進作業時には、第1攪拌翼4aと共回り防止部5との間の間隙に新たな掘削土等が入り込み易くなる。また、抜去作業時には、第2攪拌翼4bと共回り防止部5との間の間隙に新たな掘削土等が入り込み易くなる。
特に、共回り防止部5に形成された貫通孔Xの内径を小径化(例えば5〜10mm程度)した場合には、掘進作業時において、第1攪拌翼4aと共回り防止部5との間の間隙に入り込んだ土塊が、貫通孔Xを通じて、第2攪拌翼4bと共回り防止部5との間の間隙へと押し出されることにより、貫通孔Xを通過した土塊が、更に細分化され得る。また、抜去作業時においても、第2攪拌翼4bと共回り防止部5との間の間隙に入り込んだ土塊が、貫通孔Xを通じて、第1攪拌翼4aと共回り防止部5との間の間隙へと押し出されることにより、その貫通孔Xを通過した土塊が、更に細分化され得る。このような貫通孔Xの内径を小径化した例についての詳細は後述する(図5、図6参照)。
以下、本実施形態の共回り防止部5の詳細について説明する。
図1〜図4に示すように、本実施形態の共回り防止部5は、軸部2の周囲の位置に、軸部2に対して相対的に回動可能に取り付けられた筒部21と、軸部2の径方向Bの外側に向かって放射状に突出し、軸部2の径方向Bにおいて掘削翼3よりも外側まで延在する複数の共回り防止翼22と、軸部2の周方向Cにおいて隣接する共回り防止翼22の間に配置された中間部材23と、を備えている。なお、図3は、共回り防止部5を、軸部2の軸方向Aの基端側から見た図である。
筒部21は、軸部2の周囲に遊嵌されており、軸部2に対して周方向Cに回動可能である。なお、筒部21は軸部2に対して軸方向Aには移動しないように固定されている。
共回り防止翼22は、筒部21の外面から突設されており、筒部21に片持ち状態で支持されている。具体的に、本実施形態の共回り防止翼22は、側面視(図1参照)でコの字型の形状を有している。より具体的に、本実施形態の共回り防止翼22は、筒部21から軸部2の径方向Bの外側に突設された第1翼部22aと、この第1翼部22aと連続し軸部2の軸方向Aに向かって延在する第2翼部22bと、この第2翼部22bと連続し軸部2の径方向Bの内側に向かって延在すると共に、その先端部が自由端で構成されている第3翼部22cと、を備えている。
第1翼部22aの横断面外形は、軸方向Aに直交する2辺と、軸方向Aに延在する2辺と、で構成される略正方形又は略長方形である。換言すれば、第1翼部22aは、軸方向Aにおいて軸部2の先端側に面する下面13aと、基端側に面する上面13bと、軸方向Aと略平行する2つの側面と、を備えている。
また、第2翼部22bは、第1翼部22aの径方向Bの外端と連続し、軸方向Aにおいて軸部2の先端側に向かって延在している。なお、第2翼部22bの横断面外形は、第1翼部22aの横断面外形と同形状である。そして、掘削攪拌装置1による掘削時には、第2翼部22bのうち、径方向Bの外側に位置する部分が、掘削孔の内壁にめり込むように入り込み、第2翼部22bと掘削孔の内壁との間の摩擦力等の抵抗力により、共回り防止部5が軸部2と共回りすることが抑制される。
第3翼部22cは、第2翼部22bのうち、軸部2の軸方向Aの先端側の端部と連続し、径方向Bの内側に向かって延在している。第3翼部22cの横断面外形は、第1翼部22aの横断面外形と同様、軸方向Aに直交する2辺と、軸方向Aに延在する2辺と、で構成される略正方形又は略長方形である。換言すれば、第3翼部22cは、軸方向Aにおいて軸部2の先端側に面する下面14aと、基端側に面する上面14bと、軸方向Aと略平行する2つの側面と、を備えている。なお、第3翼部22cの先端部は、自由端を構成しており、筒部21や、軸部2に対して回動可能な他の部材に対して固定されていない。そして、第3翼部22cの先端面は、図1に示すように、軸部2の外面との間に空隙を挟んで対向している。
図3に示すように、本実施形態の掘削攪拌装置1の共回り防止部5は、周方向Cにおいて等間隔(中心角120度)を隔てて配置された3つの共回り防止翼22を備える構成であるが、共回り防止翼22の数はこれに限られるものではなく、例えば、2つ以下又は4つ以上の共回り防止翼を有する共回り防止部としてもよい。なお、周方向Cにおいて隣り合う共回り防止翼の周方向Cにおける間隔は、本実施形態の3つの共回り防止翼22のように、任意の隣り合う共回り防止翼で等しくすることが、攪拌性能の観点から好ましい。
中間部材23は、周方向Cにおいて隣接する共回り防止翼22の間に配置されている。このような配置とすることにより、共回り防止翼22のみを設ける構成と比較して、中間部材23によっても土止め効果を得られるため、全体としての土止め効果を高めることができる。具体的には、図3に示すように、本実施形態の掘削攪拌装置1では、上述した共回り防止部5の複数の貫通孔Xが中間部材23に形成されている。そのため、中間部材23は、貫通孔X内に入り込んだ掘削土、地盤固化材及び改良土を、土止めすることができる。
更に、本実施形態の中間部材23は、周方向Cにおいて隣接する共回り防止翼22に当接した状態で、ボルト及びナット等の締結部材60により、共回り防止翼22に固定されている。換言すれば、本実施形態の中間部材23は、周方向Cにおいて隣接する共回り防止翼22に対して取り付けられることにより、共回り防止翼22を補強する翼補強部材である。このような構成とすることにより、共回り防止翼22が土圧等の圧力により変形することを抑制することができる。なお、本実施形態の中間部材23は、周方向Cにおいて隣り合う共回り防止翼22の第1翼部22aの間に配置されており、中間部材23の周方向Cの両側それぞれが、ボルト及びナット等の締結部材60により、第1翼部22aに締結されている。
以下、翼補強部材を構成する本実施形態の中間部材23についての更なる詳細について説明する。
図3に示すように、本実施形態の中間部材23は、軸部2の径方向Bに延在する第1枠部23aと、軸部2の周方向Cに延在する第2枠部23bと、を備える網形状を有している。そして、本実施形態の複数の貫通孔Xは、網形状の中間部材23の第1枠部23a及び第2枠部23bにより形成される複数の開口により構成されている。
また、本実施形態の中間部材23の、図3の平面視における外形は、略扇形状であり、径方向Bの外縁及び内縁に位置する第2枠部23bと、周方向Cの両端に位置する第1枠材23aと、により、略扇形状の外枠が形成されている。そして、周方向Cの両端に位置する第1枠材23aが、共回り防止翼22の第1翼部22aに当接した状態で、締結部材60により、共回り防止翼22の第1翼部22aに対して固定されている。
なお、本実施形態では、周方向Cにおいて等間隔を隔てて配置された3つの共回り防止翼22の第1翼部22aにより区画された3つの間隙に嵌り込むように、3つの翼補強部材23が配置されているが、上述したように、周方向Cに配設される共回り防止翼22の数は3つに限られるものではないため、中間部材23の数についても、共回り防止翼22の周方向Cにおける数に応じて、適宜変更することが可能である。
また、本実施形態の中間部材23は、軸部2の径方向Bに延在する第1枠部23aと、軸部2の周方向Cに延在する第2枠部23bと、を備える網形状であるが、周方向Cにおいて隣接する共回り防止翼22の間に配置され、軸方向Aに貫通する複数の貫通孔Xが形成されているものであればよく、本実施形態の中間部材23のような網形状に限られるものではない。但し、中間部材23を網形状とする場合には、本周方向Cに加わる土圧に対しても変形し難いため、実施形態のように、軸部2の径方向Bに延在する第1枠部23aと、軸部2の周方向Cに延在する第2枠部23bと、を備える網形状とすることが好ましい。また、中間部材23を網形状とする場合に限らず、貫通孔Xが形成された他の形状で構成する場合であっても、共回り防止翼22の補強のため、本実施形態のように、中間部材23を共回り防止翼22に取り付ける構成とすることが好ましい。
更に、本実施形態の共回り防止翼22は、中間部材23よりも軸部2の径方向Bの外側に向かって突出している。より具体的に、本実施形態の共回り防止翼22の第2翼部22bは、中間部材23の径方向Bの外縁を構成する第2枠部23bよりも、更に径方向Bの外側に位置している。そして、掘削攪拌装置1により地盤の掘削、攪拌を行う場合には、中間部材23の径方向Bの外縁を構成する第2枠部23bは、掘削孔の内壁70(説明の便宜上、図3において二点鎖線により位置を表記)に当接せずに、掘削孔の内壁70、中間部材23の径方向Bの外縁を構成する第2枠部23b、および中間部材23に対して周方向Cの両側に位置する2つの共回り防止翼22により、開口部S(図3参照)が区画される。そして、この開口部Sの開口面積は、複数の貫通孔Xのうち最大の開口面積を有する貫通孔Xの開口面積よりも大きい。そのため、例えば掘進作業時において、貫通孔Xを通過できない地盤中の石、木片、廃棄物などのガラを、開口部Sを通じて軸部2の軸方向Aの基端側へと排出することができ、ガラが滞留して攪拌性能が低減することを抑制することができる。また、ガラが、第1攪拌翼4aと共回り防止部5との間の間隙や、第2攪拌翼4bと共回り防止部5との間の間隙等の隙間に挟まり込むリスクを低減することができる。その結果、隙間に挟まり込み掘削攪拌装置1の一部に局所的な大きな外力が加わり、掘削攪拌装置1の一部が変形してしまうことをも抑制することができる。
なお、本実施形態の掘削翼3は、中間部材23よりも軸部2の径方向Bの外側まで延在している。また、本実施形態の第1攪拌翼4a及び第2攪拌翼4bについても、中間部材23よりも軸部2の径方向Bの外側まで延在している。換言すれば、掘削翼3、第1及び第2攪拌翼4a及び4b、中間部材23並びに共回り防止翼22それぞれの、軸部2の中心軸線Oから径方向Bの外縁までの半径(以下、単に「半径距離」と記載する。)は、中間部材23(図3の「R1」参照)、第1及び第2攪拌翼4a及び4b(図2の「R2」参照)、掘削翼3(図1の「R3」参照)、共回り防止翼22(図3の「R4」参照)の順に大きい関係となっている。半径距離をこのような関係とすれば、掘削孔の内壁70、中間部材23の径方向Bの外縁を構成する第2枠部23b、および中間部材23に対して周方向Cの両側に位置する2つの共回り防止翼22により形成される上述の開口部Sの開口面積が大きくなり易い。つまり、ガラが通過可能な比較的大きい開口面積を有する開口部Sを実現し易くすることができる。
更に、本実施形態の中間部材23は、筒部21の外面に当接した状態で配置されている。具体的に、本実施形態の中間部材23は、径方向Bの内縁を構成する第2枠部23bが筒部21の外面に当接した状態で、上述したように共回り防止翼22に対して固定されている。そのため、軸部2の周囲近傍の位置には、筒部21に加えて、中間部材23の径方向Bの内縁を構成する第2枠部23bや、この第2枠部23bに連続する複数の第1枠部23aが配置されることになる。掘進作業時に軸部2の中空部を通じて開口2aから排出されるセメントミルク等の地盤固化材のうち掘削土と混ざり切らないものは、軸部2の外面に沿って軸部2の基端側へとふき上がり、地表に溢れ出るおそれがあるが、本実施形態では上述の構成を備えるため、軸部2の周囲近傍に位置する筒部21、中間部材23の径方向Bの内縁を構成する第2枠部23b、この第2枠部23bに連続する複数の第1枠部23aなどが、地盤固化材のふき上がりを邪魔し、地盤固化材の地表への溢れ出しを抑制することができる。
なお、図1に示すように、本実施形態の掘削攪拌装置1は、軸部2の軸方向Aの先端側から基端側に向かって、掘削翼3、共回り防止翼22の第3翼部22c、第1攪拌翼4a、共回り防止翼22の第1翼部22a及び貫通孔Xが形成された中間部材23、第2攪拌翼4bの順に配置されており、軸方向Aにおいて隣接する部位同士の間には空隙が形成されている。このように、本実施形態の掘削攪拌装置1では、軸部2の軸方向Aにおいて、貫通孔Xが形成された共回り防止部5の中間部材23の両側に、所定の間隙を隔てて第1及び第2の攪拌翼4a及び4bが設けられているが、このような配置に限られるものではなく、貫通孔Xに対して、軸部2の先端側及び基端側のいずれか一方側のみに、所定の間隙を隔てて攪拌翼4が設けられている構成としてもよい。攪拌翼4をいずれか一方側のみに設ける場合には、貫通孔Xに対して軸部2の先端側に設けることが好ましい。このような配置とすれば、掘削及び攪拌が困難な抜去作業時において、攪拌翼4と貫通孔Xが形成された共回り防止部5との上述した作用により、土塊の細分化性能、及び掘削土の攪拌性能を向上させることができる。
但し、本実施形態の掘削攪拌装置1のように、共回り防止部5の貫通孔Xに対して、軸部2の先端側及び基端側の両方に、所定の間隙を隔てて第1攪拌翼4a及び第2攪拌翼4bを設けることが最も好ましい。このような構成とすれば、掘進作業時における土塊の細分化性能、及び掘削土の攪拌性能を更に向上させることができると共に、抜去作業時においても、掘進作業時と同等の、土塊の細分化性能及び掘削土の攪拌性能を得ることができる。
なお、第1攪拌翼4aと共回り防止部5の貫通孔Xが設けられた部分(本実施形態では中間部材23)との間の軸方向Aにおける間隙の距離は、1.5〜7.0cmとすることが好ましい。同様に、第2攪拌翼4bと共回り防止部5の貫通孔Xが設けられた部分(本実施形態では中間部材23)との間の軸方向Aにおける間隙の距離についても、1.5〜7.0cmとすることが好ましい。1.5cmよりも小さくすると、間隙に掘削土が入り難い一方で、一旦入り込んだ掘削土が間隙の中に詰まってしまう可能性があり、7.0cmよりも大きいと、掘削土の全体を所望の大きさ(10mm以下)まで細分化しきれない可能性があるからである。
また、本実施形態の網状の中間部材23は、軸方向Aにおける厚みが6cmとしているが、土圧により変形しない程度の強度が確保できればよい。したがって、中間部材23の厚みは6cmに限られるものではなく、適宜変更することができる。更に、掘削攪拌装置1の各部位は、高強度、高耐摩耗性の鉄鋼金属材料などで構成することができる。
本発明に係る掘削攪拌装置は、上述した実施形態の構成に限れられるものではなく、特許請求の範囲に記載した事項を逸脱しない限り、種々の変形・変更が可能である。例えば、上述した掘削攪拌装置1は、第1攪拌翼群30a及び第2攪拌翼群30bの2つの攪拌翼群を備える構成であるが、3つ以上の攪拌翼群を備える構成としてもよい。また、上述した掘削攪拌装置1の共回り防止部5は、共回り防止翼22と中間部材23とが一体化された構成を有するものであり、掘削攪拌装置1は、別の共回り防止翼を備えない構成であるが、例えば、軸部2のうち、共回り防止部5が取り付けられている位置とは別の位置に、共回り防止部5の共回り防止翼22に加えて、別の共回り防止翼を別途設ける構成としてもよい。
更に、上述したように、共回り防止部5に形成された貫通孔Xの内径を更に小径化(例えば5〜10mm程度)した構成としてもよい。上述した共回り防止部5の変形例として、中間部材23の貫通孔Xの内径を更に小径化した一例を図5及び図6に示す。具体的に、図5は、共回り防止部150を示す図であり、図6は、図5に示す共回り防止部150の中間部材123を抜き出して示す斜視図である。
図5、図6に示すように、共回り防止部150は、軸部2の周囲の位置に、軸部2に対して相対的に回動可能に取り付けられた筒部21と、軸部2の径方向Bの外側に向かって放射状に突出し、軸部2の径方向Bにおいて掘削翼3よりも外側まで延在する複数の共回り防止翼22と、軸部2の周方向Cにおいて隣接する共回り防止翼22の間に配置された中間部材123と、を備えている。換言すれば、図5、図6に示す共回り防止部150の筒部21及び共回り防止翼22は、上述した共回り防止部5の筒部21及び共回り防止翼22の構成と同様であり、図5、図6に示す共回り防止部150の中間部材123の構成が、上述した共回り防止部5の中間部材23の構成と相違している。したがって、ここでは筒部21及び共回り防止翼22の詳細説明は省略する。
図5、図6に示すように、中間部材123は、軸部2の径方向Bに延在する第1枠部123aと、軸部2の周方向Cに延在する第2枠部123bと、第1枠部123a及び第2枠部123bにより形成された複数の開口を覆い、各開口よりも断面積が小さい複数の貫通孔Xが形成された板状網部123cと、を備えている。
上述した共回り防止部5の中間部材23では、第1枠部23a及び第2枠部23bにより枠組みが形成され、第1枠部23a及び第2枠部23bにより形成される複数の開口を貫通孔Xとしているが、図5、図6に示す中間部材123では、第1枠部123a及び第2枠部123bにより形成された主の枠組みの各開口を更に板状網部123cにより覆う構成とし、この板状網部123cに形成されている、主の枠組みの各開口よりも断面積が小さい小開口を貫通孔Xとしている。
このように、貫通孔Xを小径化することにより、掘進作業時及び抜去作業時において、貫通孔Xを通過した土塊を、更に細分化することができる。
特に、図5及び図6に示す中間部材123では、小径な貫通孔Xを形成する部分を、第1枠部123a及び第2枠部123bよりも厚みが薄い板状に形成された板状網部123cとしているため、貫通孔X内に掘削土等が詰まることを抑制することができる。なお、図5及び図6に示す板状網部123cは、第1枠部123a及び第2枠部123bのうち、軸部2の先端側の面又は基端側の面に溶接等により接合された板状の網部材、より具体的にはエキスパンドメタル、により構成されている。
更に、図6に示す板状網部123cは、周方向Cの位置によって、軸方向Aの位置が異なっている。より具知的に、図6に示す板状網部123cは、周方向Cの位置によって、第1枠部123a及び第2枠部123bのうち軸部2の先端側の面に設けられている部分と、第1枠部123a及び第2枠部123bのうち軸部2の基端側の面に設けられている部分と、の両方を有している。このような構成とすることにより、掘進作業時と抜去作業時とで中間部材123の性能にばらつきが生じることを抑制することができる。なお、図6に示す板状網部123cのように、板状網部123cの軸方向Aの位置が同位置となる部分を、周方向Cにおいて略均等に配置することが好ましい。このようにすれば、掘進作業時と抜去作業時とで中間部材123の性能にばらつきが生じることをより一層抑制することができる。
本発明は、掘削攪拌装置に関する。
1:掘削攪拌装置
2:軸部
2a:回以降
2b:接続部
3:掘削翼
3a:掘削爪
4:攪拌翼
4a:第1攪拌翼
4b:第2攪拌翼
5:共回り防止部
11a:第1攪拌翼の下面
11b:第1攪拌翼の上面
11c、11d:第1攪拌翼の斜面
12a、12b:第2攪拌翼の斜面
12c:第2攪拌翼の上端面
12d:第2攪拌翼の下端面
13a:第1翼部の下面
13b:第1翼部の上面
14a:第3翼部の下面
14b:第3翼部の上面
21:筒部
22:共回り防止翼
22a:第1翼部
22b:第2翼部
22c:第3翼部
23:中間部材(翼補強部材)
23a:第1枠部
23b:第2枠部
30a:第1攪拌翼群
30b:第2攪拌翼群
50:逆流防止弁
60:締結部材
70:掘削孔の内壁
123:中間部材
123a:第1枠部
123b:第2枠部
123c:板状網部
150:共回り防止部
A:軸部の軸方向
B:軸部の径方向
C:軸部の周方向
O:軸部の中心軸線
S:開口部
R1〜R4:中心軸線からの半径距離
X:貫通孔

Claims (11)

  1. 筒状の軸部と、
    前記軸部の先端部に設けられた掘削翼と、
    前記掘削翼よりも前記軸部の基端側に設けられた攪拌翼と、
    前記軸部の軸方向において前記攪拌翼と所定の間隙を隔てた位置に、前記軸部に対して相対的に回動可能に取り付けられると共に、前記軸部の径方向において前記掘削翼よりも外側まで延在する共回り防止部と、を備え、
    前記共回り防止部は、前記軸方向に貫通する複数の貫通孔を有している掘削攪拌装置。
  2. 前記攪拌翼は、前記軸方向において、前記貫通孔よりも前記軸部の先端側に設けられている、請求項1に記載の掘削攪拌装置。
  3. 前記攪拌翼を第1の攪拌翼とした場合に、前記軸方向において、前記貫通孔よりも前記軸部の基端側に設けられた第2の攪拌翼を備える、請求項2に記載の掘削攪拌装置。
  4. 前記共回り防止部は、前記軸部の前記径方向の外側に向かって放射状に突出し、前記軸部の前記径方向において前記掘削翼よりも外側まで延在する複数の共回り防止翼と、前記軸部の周方向において隣接する共回り防止翼の間に配置された中間部材と、を備え、
    前記複数の貫通孔は、前記中間部材に形成されている、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の掘削攪拌装置。
  5. 前記中間部材は、前記隣接する共回り防止翼に対して取り付けられた翼補強部材である、請求項4に記載の掘削攪拌装置。
  6. 前記共回り防止部は、前記軸部の周囲の位置に、前記軸部に対して相対的に回動可能に取り付けられた筒部を備え、
    前記共回り防止翼は、前記筒部に片持ち状態で支持されている、請求項4又は5に記載の掘削攪拌装置。
  7. 前記中間部材は、前記筒部の外面に当接した状態で配置されている、請求項6に記載の掘削攪拌装置。
  8. 前記共回り防止翼は、前記筒部から前記軸部の前記径方向の外側に突設された第1翼部と、前記第1翼部と連続し前記軸部の前記軸方向に向かって延在する第2翼部と、前記第2翼部と連続し前記軸部の前記径方向の内側に向かって延在すると共に、先端部が自由端で構成されている第3翼部と、を備える、請求項6又は7に記載の掘削攪拌装置。
  9. 前記共回り防止翼は、前記中間部材よりも前記軸部の前記径方向の外側に向かって突出している、請求項4乃至8のいずれか1つに記載の掘削攪拌装置。
  10. 前記中間部材は、前記軸部の前記径方向に延在する第1枠部と、前記軸部の前記周方向に延在する第2枠部と、を備える網形状を有し、
    前記貫通孔は、前記第1枠部及び前記第2枠部により形成される開口により構成されている、請求項4乃至9のいずれか1つに記載の掘削攪拌装置。
  11. 前記中間部材は、前記軸部の前記径方向に延在する第1枠部と、前記軸部の前記周方向に延在する第2枠部と、前記第1枠部及び前記第2枠部により形成される開口を覆い、前記開口よりも断面積が小さい複数の小開口が形成されている板状網部と、を備え、
    前記貫通孔は、前記小開口により構成されている、請求項4乃至9のいずれか1つに記載の掘削攪拌装置。
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