JP2017155135A - 変性セルロースナノファイバーの製造方法及び変性セルロースナノファイバーを含む高分子複合材料 - Google Patents

変性セルロースナノファイバーの製造方法及び変性セルロースナノファイバーを含む高分子複合材料 Download PDF

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Abstract

【課題】変性セルロースナノファイバーであって、練り込みによって高分子材料と複合させることが可能な、樹脂分散性に優れたものを得ること。【解決手段】酸触媒を用いて、アルデヒド分子中の炭素数が5以上のモノアルデヒド又はジアルデヒド、或いは、ジオキソラン環を含む炭素数が5以上の脂肪族炭化水素と、平均繊維径が1000nm以下のセルロースナノファイバーとを、反応させることを特徴とする変性セルロースナノファイバーの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、特定の物質を用いてセルロースナノファイバーを変性させる変性セルロースナノファイバーの製造方法、及び、それを用いた高分子複合材料に関する。
セルロースナノファイバーはセルロース繊維をナノレベルまで微細化した材料であり、セルロース分子鎖が結晶集合した繊維状物質である。セルロースナノファイバーは軽量かつ高強度で、また熱による変形が極めて小さいという特性を有することから、補強用繊維としての利用が期待されている。
一方で、セルロース分子中に複数の水酸基が存在することから、セルロースナノファイバーには、水素結合を形成しやすいという特性がある。このため、水中に分散したセルロースナノファイバーを乾燥させると、セルロース繊維間に膨大な水素結合が形成されて全体が凝集固化してしまうことが知られている。凝集固化したセルロースナノファイバーを再び分散し、高分子材料と複合化することは困難であった。
従来、セルロースナノファイバーを複合材料に利用するために、多数の水素結合による凝集を防ぐこと、さらに、セルロースナノファイバーを高分子材料に容易に分散し良好な界面結合を形成させることを目的として、セルロースナノファイバーを変性させることが提案されている。
特許文献1には、セルロース短繊維の表面改質を目的として、セルロース短繊維の水分散液と、特定の重合度及びケン化度の水溶性ポリビニルアルコールと、特定のアルデヒドとを、酸触媒を用いてアセタール反応させることを特徴とする表面修飾セルロース短繊維の製造方法が開示されている。アルデヒドとしてアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド又はノルマルブチルアルデヒドの少なくとも1種を用いること、これらの2種以上を併用することが好ましいことが開示されている。但し、特許文献1の発明は、アセタール化セルロースとアセタール化ポリビニルアルコールとを混在させることによって有機溶媒への分散性を向上させる発明であり、炭素鎖の短いアルデヒドと反応させた表面修飾微細セルロース繊維は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂との相溶性が不充分であるため、繊維強化プラスチック成形体の強度向上効果も不充分である。
特許文献2には、セルロースナノファイバーを複合材料に使用するために、セルロースナノファイバー表面の水酸基を修飾基によって化学修飾し、水酸基を減じることが好ましいことが開示され、化学修飾としてエーテル化、エステル化が好ましいものとして挙げられている。特定範囲の重合度、アスペクト比、平均直径を有する変性セルロースナノファイバーは、特定範囲のSP値を有する有機溶媒に対する飽和吸収率が高く、親油性樹脂への親和性が高いことが記載されている。
特許文献3には、カルボキシル基を有する置換基でセルロースナノファイバーの水酸基の一部が変性された変性セルロースナノファイバーと樹脂とを含む樹脂組成物、及びその製造方法が開示されている。特許文献3の発明は、セルロースナノファイバーと樹脂との界面での接着強度を向上させるために、樹脂と反応性が高くセルロースナノファイバーの再凝集を防ぐ官能基として、カルボキシル基を有する置換基をセルロースナノファイバーに導入させることによって、変性セルロースナノファイバーが樹脂中で均一に分散されることを見出したものである。特許文献3の発明では、カルボキシル基を与える物質として無水多塩基酸が用いられ、無水多塩基酸をエステル結合によってセルロース分子と結合させる。
特開2009−144262号公報 特許第5677754号 特開2012−229350号公報
上記のとおり、セルロースナノファイバーの水酸基をさまざまな化合物で変性させたものが知られている。しかしながら、練り込みによって高分子材料にセルロースナノファイバーを分散させた複合材料を得るためには、従来の変性セルロースナノファイバーの有する分散性は必ずしも十分なものではなく、さらに分散性に優れる変性セルロースナノファイバーが求められている。すなわち、本発明の課題は、変性セルロースナノファイバーであって、練り込みによって高分子材料と複合させることが可能な、マトリクスとなる高分子への分散性に優れたものを得ることを目的としている。
発明者は上記課題を解決するために検討を進め、アルデヒド化合物を用いてセルロースナノファイバーを変性させることによって、セルロースナノファイバーの高分子への分散性を向上させることを着想した。さらに検討を進めた結果、特定の繊維径を有するセルロースナノファイバーに、アルデヒド化合物又はジオキソラン環を含む脂肪族炭化水素の中でも5以上の炭素数を有する化合物を用いて変性させた変性セルロースナノファイバーは、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/メチルメタクリレート共重合体等の熱可塑性高分子に対する分散性が顕著に優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、酸触媒を用いて、アルデヒド分子中の炭素数が5以上のモノアルデヒド又はジアルデヒド、或いは、ジオキソラン環を含む炭素数が5以上の脂肪族炭化水素と、平均繊維径が1000nm以下のセルロースナノファイバーとを、反応させることを特徴とする変性セルロースナノファイバーの製造方法に関する。
前記の製造方法において、前記アルデヒド分子中の炭素数が5以上のモノアルデヒド又はジアルデヒドが、3−メチルブタナール、3−ホルミルテトラヒドロフラン、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエナール、1,9−ノナンジアール、2−メチル−1,8−オクタンジアール、1−オクタナール及びシクロヘキサンカルバルデヒドからなる群から選択される少なくとも1種の化合物、又はジオキソラン環を含む炭素数が5以上の脂肪族炭化水素が1,7−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン又は2−メチル−1,7−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタンであることが好ましい。
また前記の製造方法において、前記アルデヒド分子中の炭素数が5以上のモノアルデヒド又はジアルデヒドが、1−オクタナール、1,9−ノナンジアール、2−メチル−1,8−オクタンジアール、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエナール及び3−ホルミルテトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることがより好ましい。
また本発明は、熱可塑性高分子に、前記のいずれかに記載の製造方法により製造される変性セルロースナノファイバーが含まれてなることを特徴とする高分子複合材料に関する。
前記熱可塑性高分子は、ポリエチレンまたはポリプリピレンであることがより好ましい。
さらに本発明は、前記のいずれかの製造方法により製造される変性セルロースナノファイバーと、熱可塑性高分子の繊維を含むスラリーを、湿式抄紙することを特徴とする高分子複合繊維シートの製造方法に関する。
本発明の製造方法によれば、熱可塑性高分子への分散性が高い変性セルロースナノファイバーを得ることができる。また本発明は、工業的に実現可能な方法でセルロースナノファイバーの変性を行い、得られた変性セルロースナノファイバーを熱可塑性高分子に分散させた高分子複合材料を提供することを可能にする。本発明の製造方法によって得られる変性セルロースナノファイバーはポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性高分子に容易に分散されるため、成形材料として用いられるほか、熱可塑性高分子の繊維と混合されて湿式抄紙されるのに好適であり、容易に高分子複合繊維シートを得ることができる。
以下、本発明について例を挙げて説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されるものではない。
(セルロースナノファイバー)
本発明の製造方法に用いるセルロースナノファイバーは市販のものを用いることもでき、適宜製造したものを用いてもよく、平均繊維径が1000nm以下のセルロースナノファイバーであれば特に制限されない。平均繊維径が1000nm以下であれば、高強度や高剛性、高寸法安定性、高分子材料と複合化した際の分散性、透明性等の点で好ましい。また、セルロースナノファイバーの平均繊維径は2nm〜100nmであればより好ましい。
セルロースナノファイバーは植物由来のパルプ材料から得られるものを用いればよく、機械パルプ、化学パルプ、セミケミカルパルプ等の木材パルプ、具体的には漂白及び未漂白クラフト木材パルプ、加水分解済みクラフト木材パルプ、亜硫酸木材パルプ等をはじめ、古紙、バクテリアセルロース、バロニアセルロース、ホヤセルロース、綿セルロース、麻セルロース並びにこれらの混合物を用いることができ、これらを物理的、化学的処理した物質の何れを用いてもよい。材料調達の容易さおよび価格の面から各種木材由来のパルプを原料とすることが好ましい。
セルロースナノファイバーは公知のように水分散体として得ることができ、濃度は取り扱い可能である限り特に制限されないが、例えば、固形分6〜80%、好ましくは10〜50%、より好ましくは12〜30%のセルロースナノファイバー水分散体を、本発明の製造方法に用いる原料として使用することができる。
(アルデヒド化合物)
本発明の製造方法には、アルデヒド分子中の炭素数が5以上のモノアルデヒド又はジアルデヒド、或いは、ジオキソラン環を含む炭素数が5以上の脂肪族炭化水素を用いる。アルデヒド分子中の炭素数は5以上20以下であることが好ましく、5以上12以下であればより好ましい。炭素数が5以上であれば良好な樹脂分散性が得られ、変性セルロースナノファイバーを高分子材料と複合化するために好ましく用いることができる。炭素数が20以下であれば、セルロースの水酸基との反応性が良好であるという点で好ましい。
アルデヒド分子中の炭素数が5以上のモノアルデヒド又はジアルデヒドとしては、分子中に1又は2のアルデヒド基を有し炭素数が5以上であれば、鎖状でも環を含んでいてもよい。炭化水素鎖を含む場合、炭化水素鎖は直鎖であっても分岐を有していてもよく、飽和でも不飽和であってもよい。炭化水素鎖中に二重結合を含む場合、1又は2以上の二重結合を含むことができる。また、炭化水素環を含む場合、飽和環でも不飽和環でもよく、環を構成する原子として炭素以外を含んでもよい。例えば炭素原子以外に酸素原子、窒素原子を含む環であってもよい。このような化合物として具体的には例えば、3−メチルブタナール、3−ホルミルテトラヒドロフラン、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエナール、1,9−ノナンジアール、2−メチル−1,8−オクタンジアール、1−オクタナール、シクロヘキサンカルバルデヒド等が挙げられる。
ジオキソラン環を含む炭素数が5以上の脂肪族炭化水素としては、分子中に1又は2以上のジオキソラン環を有し炭素数が5以上であれば、鎖状脂肪族炭化水素であっても、ジオキソラン環以外の環を含んでいてもよい。炭化水素鎖を有する場合、炭化水素鎖は直鎖であっても分岐を有していてもよく、飽和でも不飽和であってもよい。炭化水素鎖中に二重結合を含む場合、1又は2以上の二重結合を含むことができる。このような化合物として具体的には例えば、1,7−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン又は2−メチル−1,7−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン等が挙げられる。なお、ジオキソラン環はセルロースナノファイバーとの反応過程で高温下に置かれると、開環してアルデヒドとなり、当該アルデヒドがセルロースの水酸基と反応するものと考えられている。
上述したアルデヒド或いはジオキソラン環を含む化合物は、1種のみを用いてもよいし2種以上を併用することもできる。例えば2種類の化合物を用いる場合、1,7−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタンと2−メチル−1,7−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタンとを併用することが好ましい。
(酸触媒)
本発明の製造方法では、上記のセルロースナノファイバーとアルデヒド或いはジオキソラン環を含む化合物を、酸触媒を用いて反応させる。酸触媒としては、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、酢酸、ギ酸、パラトルエンスルホン酸、無水マレイン酸等の有機酸を用いることができるが、特にこれらに制限されない。これらの中でも、無水マレイン酸、比較的安価な無機酸である塩酸、硫酸等を好ましく用いることができる。酸触媒は1種類のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の製造方法には、上記以外にも反応に影響を与えない限りにおいて、各種の助剤や添加剤を用いることができる。例えば、粘度調整剤、分散剤(界面活性剤)、消泡剤等を加えてもよい。
(変性セルロースナノファイバーの製造方法)
本発明の変性セルロースナノファイバーの製造方法の原料として用いるセルロースナノファイバーは上述のとおりであり、既に調製されたものを入手して用いてもよく、調製することもできる。一例としては次のようにして、セルロース原料からセルロースナノファイバーを得る。
すなわち、市販のコットンリンターパルプや晒しクラフトパルプ等の原料を含む分散体を調製し、当該セルロース原料を解繊して分散媒中に分散し、ナノファイバー化する。取扱い性から、分散媒は水であることが好ましい。処理に供する分散液中のセルロース原料濃度は、0.5%(w/v)以上であることが好ましく、1〜10%(w/v)がより好ましく、1〜3%(w/v)がさらに好ましい。
なお、「ナノファイバー化する」とは、セルロース原料を、平均繊維径が2〜1000nm、平均繊維長0.1〜100μm程度のセルロースのシングルミクロフィブリルであるセルロースナノファイバーへと加工することを意味する。分散液とは前記セルロース原料が分散媒に分散している液である。
解繊は、例えば、セルロース原料を十分に水洗した後、水に分散させて水分散液を調製し、当該水分散液をグラインダー(石臼型粉砕機)、高圧衝突型粉砕機、高速せん断ミキサーや高圧ホモジナイザーなど公知の混合・撹拌、乳化・分散装置を用いて処理することで実施できる。使用できる装置としては、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などが挙げられ、これらの装置は併用してもよい。
また、セルロース原料の解繊処理に先立って、叩解等の表面積を拡大する処理を施してもよい。これにより処理効率を高めることができ、生産性を高めることができる。叩解には各種ホモジナイザーや各種レファイナーのような強力で叩解能力のある解繊装置を用いることができる。なお、セルロース原料をリン酸エステル化、TEMPO酸化、オゾン処理、酵素処理等の化学処理を施してからナノファイバー化してもよい。
さらに、上述の工程にて得られる、セルロースナノファイバー水分散体を溶媒中に分散させて、分散処理を施すことにより、セルロースナノファイバーの分散体として提供することができる。
分散媒としての溶媒は通常は水が好ましいが、水以外にも目的に応じて水に可溶するアルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール、グリセリン等)、エーテル類(エチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン)やN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキサイド等を使用してもよい。また、これらの混合物も好適に使用できる。
上記で得たセルロースナノファイバー分散液を、酸触媒の存在下で、各種アルデヒド又はジオキソラン環を有する化合物と反応させる。反応条件は、用いるアルデヒドやジオキソラン環を有する化合物の特性に応じて適宜調整すればよく特に制限されるものではないが、例えば、アルデヒド(モノアルデヒド又はジアルデヒド)化合物を反応させる場合、常圧又は加圧下にて40〜100℃の温度で10〜120分間反応を行うことができ、より好ましくは、常圧下、60〜80℃の温度で、30〜90分間反応を行うことができる。またジオキソラン環を有する化合物を反応させる場合、常圧又は1〜5Atm程度の加圧下で、100〜200℃の温度で10〜90分間反応を行うことができ、より好ましくは3Atm、120〜160℃の温度で、30〜60分間反応を行うことができる。
反応に用いるアルデヒド又はジオキソラン環を有する化合物の量は、例えば、セルロースの水酸基の当量に対して0.1〜3倍とすることができ、0.5〜2倍であればより好ましい。反応系に加える酸触媒の量としては、前記アルデヒド又はジオキソラン環を有する化合物の0.01〜1%とすることができ、0.05〜0.5%であればより好ましい。
上記の反応後、必要に応じて常温まで冷却し、濾過やフィルタープレス等の方法によって変性セルロースナノファイバーを得る。必要に応じて水又は有機溶媒で洗浄を行うことが好ましい。変性セルロースナノファイバーは、濾紙やフィルター上に残る固形分(溶媒を含んだ固形分)として得られ、有機溶媒や水等に分散した分散体として次以降の工程に用いることができる。得られる変性セルロースナノファイバーの分散体の固形分は、例えば0.1〜20%程度とすることができ、1〜5%であればより好ましい。
(反応生成物の確認)
本発明の製造方法によって得られる変性セルロースナノファイバーは、例えば、反応した水酸基のIR吸収スペクトルの変化の測定という方法によって、生成物の化学構造及び反応率を確認することができる。具体的には例えば、IR吸収スペクトルに水酸基の伸縮振動由来の、3000〜3600cm−1の吸収スペクトルについて、反応前後のピークの大きさを比較することで、セルロースナノファイバーに対する変性を確認する事ができる。
(熱可塑性高分子)
本発明の製造方法によって得られた変性セルロースナノファイバーは、熱可塑性高分子に対する分散性が高く、直接練り込みを行うことが可能である。熱可塑性高分子としては例えば、オレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、不飽和ポリエステル、等)、ポリウレタン、天然ゴム、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、スチレン/ブタジエン/メチルメタクリレート共重合体、ポリビニルアルコール鹸化物、エチレン/酢酸ビニル共重合体鹸化物(EVOH)、ポリビニルアルコール、エチレン/ビニルアルコール共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリヒドロキシブチレート、ポリエチレンアジペート、ポリカプロラクトン、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ポリメタキシリレンアジパミドなどのポリアミド系樹脂、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシド、フッ素樹脂等が挙げられる。これら熱可塑性樹脂は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中で、オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアセタールが好ましく選択され、さらに好ましくはオレフィン系樹脂が好適に選択される。例えば、汎用性を考慮すると、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン/メタクリレート共重合体等を用いることが好ましい。
複合化の方法としては公知の方法を用いることができ特に制限されないが、各種の練り込み混練装置、例えば、一軸押出機、二軸押出機等の押出機、バンバリーミキサー、グラインダー、加圧ニーダー、2本ロール混練機等の公知の混練機等を用い剪断力を与えることができる。これらの中でも、混練後のセルロースの分散性の観点から二本ロール混練機を用いることが好ましい。混練の条件は用いる変性セルロースの物性と熱可塑性高分子の軟化点等に応じて適宜設定すればよいが、例えば120〜140℃で5〜60分間混練を行うことができ、130℃で10〜40分混練することがより好ましい。
熱可塑性高分子複合材料における変性セルロースナノファイバーの含有割合は、分散が可能であって所望の物性が得られる限り特に制限されないが、例えば変性セルロースナノファイバー(固形分):熱可塑性高分子を0.5:99.5〜40:60の割合で混合することができる。
また、前述の高分子複合材料には、変性セルロースナノファイバーと熱可塑性高分子以外に、従来公知の各種添加剤を含有しても良く、例えば、加水分解防止剤、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、重合開始剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、消泡剤、レベリング剤、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン等)、酸化防止剤、無機フィラー、有機フィラー等を必要に応じて含んでもよい。
上記で得られた高分子複合材料は、そのまま成形材料等として用いることもでき、さらに加工を行うことも好ましい。高分子複合材料としての用途は、例えば、自動車、電車、船舶、航空機等の輸送機器の内装材、外装材、構造材等;パソコン、テレビ、電話、時計等の電化製品等の筐体;携帯電話等の移動通信機器等の筐体;住宅設備機器;事務機器;建築材;文具;スポーツ用具等を構成する材料等として使用することができる。
また本発明の製造方法で得られた変性セルロースナノファイバーと熱可塑性高分子の繊維とを含むスラリーを調製し、湿式抄紙を行って、複合材料シートを得ることも好ましい。
用いられる熱可塑性高分子の繊維としては、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、有機酸ビニルエステル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、熱可塑性ポリウレタン、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、エラストマーなどを含んでなる繊維が挙げられる。熱可塑性高分子の繊維は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの中でも、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエステル、ナイロン、ポリフェニレンスルフィド系樹脂の繊維等が好ましい。
熱可塑性高分子の繊維の長さ、繊維径は常法に従って湿式抄紙を行える限り特に制限されるものではないが、例えば、平均繊維径1〜15μm、繊維長が1〜50mm程度のいわゆる短繊維を用いることが好ましい。
湿式抄紙に供される、変性セルロースナノファイバーと熱可塑性樹脂の繊維とを含むスラリーは、繊維を溶媒中に分散させて調製される。溶媒としては、水、芳香族炭化水素系溶媒、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、グリコールエーテル系溶媒、酢酸エステル系溶媒、ジアルキルエーテル系溶媒、アルコール系溶媒、グリコール系溶媒、ニトリル系溶媒、カーボネート系溶媒等が挙げられるが、水が好ましく、これらの溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。スラリー中における固形分の濃度は、例えば、0.01〜1.0重量%、好ましくは0.03〜0.5重量%程度とすることができる。
上記のようにして製造された変性セルロースナノファイバーと熱可塑性高分子の繊維とを含むスラリーは、溶媒を除去してシート化する、いわゆる湿式抄紙法といわれる方法によって繊維シートを製造することができる。該湿式抄紙法に用いる抄紙機としては、傾斜ワイヤー型抄紙機、円網抄紙機、長網抄紙機、短網抄紙機といった既知の抄紙機を用いることができる。
ここで、長網抄紙機又は傾斜型抄紙機を用いて抄紙する工程では、長網抄紙機又は傾斜型抄紙機のワイヤーは、ジェットワイヤー比が0.99以下となるように走行することが好ましい。特に、傾斜型抄紙機を用いて抄紙する工程を含むものであることが好ましい。ジェットワイヤー比とは、繊維スラリーの液のインレット内における流速とワイヤー走行速度の比であり、繊維のスラリー液のインレット内の流速/ワイヤー走行速度である。
このような湿式抄紙法で繊維シートを製造する場合、繊維間の物理的な絡み合いだけではハンドリング可能なシートとしての(湿紙)強度が不足するおそれがある。その際には、バインダーを添加して繊維間を結着させてもよい。
バインダーを添加する場合には、湿式抄紙法により繊維シートを形成する工程で、バインダーを含む溶液又はバインダーを含むエマルジョンを内添、あるいは繊維シート形成後、該繊維シートに前記バインダーを塗布又は含浸させ、加熱乾燥させる工程を備えることが好ましい。このようなバインダーとしては、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド(ナイロン)樹脂、ポリエステル樹脂、変性ポリエステル樹脂(芯鞘構造)、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等の熱水溶融する樹脂等、一般的な不織布製造に使用されるものを用いることができる。
また、より分散性を高めるために、前記スラリーを得る工程に、粘度平均分子量が500万〜1500万であるアニオン性ポリアクリルアミドを10〜1000ppm添加することもできる。
上記のようにして、高分子複合繊維シートが得られる。
該高分子複合繊維シートは、目的とする成形品の形状や成形法に合わせて任意の形状に加工することができる。高分子複合繊維シートは、1枚単独、あるいは所望の厚さとなるように積層して熱プレスで加熱加圧成形したり、予め赤外線ヒーター等で予熱し、金型によって加熱加圧成形することができる。
本発明の高分子複合繊維シートから成形体を成形する際には、高分子複合繊維シートを熱可塑性高分子の繊維を含むマトリックス樹脂のガラス転移温度以上の温度で加熱加圧成形することが好ましい。具体的には、高分子複合繊維シートを150〜600℃の温度で加熱加圧成形することが好ましい。なお、加熱温度は、熱可塑性高分子が流動する温度であって、変性セルロースナノファイバーは溶融しない温度域であることが好ましい。
また、成形体を成形する際の圧力としては、5〜20MPaの範囲が好ましい。さらに、所望の保持温度に到達するまでの昇温速度は3〜20℃/分が好ましく、所望の熱プレス温度での保持時間としては1〜30分、その後、成形体を取り出す温度(200℃以下)まで、圧力を維持しながら、3〜20℃/分の冷却速度とするのが好ましい。
本発明の高分子複合繊維シートを用いた高分子複合材料は自動車、電車、船舶、航空機等の輸送機器の内装材、外装材、構造材等;パソコン、テレビ、電話、時計等の電化製品等の筐体;携帯電話等の移動通信機器等の筐体;住宅設備機器;事務機器;建築材;文具;スポーツ用具等を構成する材料等に使用されうる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されない。
(変性セルロースナノファイバーの製造)
[実施例1]〜[実施例6]、[比較例2]、[比較例3]
市販のコットンリンターパルプの1%水分散体100Kgを作製し、次いで、ディスクリファイナー(長谷川鉄工社製、SUPERFIBRATER 400−TFS)を用いて、クリアランス0.15mm、ディスク回転数1750rpmとして10回叩解処理し、リファイナー処理品を得た。このリファイナー処理品を、通常の非破砕型ホモバルブシート(中空円筒状凸部の下流端の内径/リング状端面の厚み=1.9/1)を備えたホモジナイザー(ゴーリン社製、15M8AT)を用いて、処理圧50MPaで20回処理し、繊維径が50〜300nm(平均繊維径200nm)のセルロースナノファイバーを得た。この処理した水分散体1Kgを200メッシュ布フィルターで水をろ過させて、固形分10%に濃縮した。この分散体20gに対してTHFを180g添加し、ホモミキサー(特殊機化工業社製)にて10分間分散させた。その後、下記表1([実施例1]〜[実施例6]、[比較例2]、[比較例3])に示す各化合物を、セルロースのグルコース環のOH基の当量の3倍量にあたる量を添加し、更に無水マレイン酸を全体の0.1%添加して、更に10分間分散を行った。これを50℃で30分間加熱した後、20℃まで冷却し、ヌッチェに200メッシュの布フィルターを敷き、減圧濾過を行った。ろ布上に残った反応後のセルロースナノファイバーにTHF200gを添加し、ホモミキサーで10分間分散させた後、再度減圧濾過を行い、サンプル(変性セルロースナノファイバーのTHF分散体)を得た。このサンプルを絶乾させて固形分を測定し、10%であることを確認した。
(変性セルロースナノファイバーの製造)
[実施例7]
コットンリンターの10%セルロースナノファイバー20gに対して、水を180g添加し、エマルゲン108(花王社製)を0.5g、無水マレイン酸0.1g、及び、セルロースのグルコース環のOH基の当量の3倍量にあたる量の1,7−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタンと2−メチル−1,7−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタンとの混合体(混合比80:20)を添加し、10分間ホモミキサーで分散させた後、オートクレーブ(耐圧硝子工業社製)にて130℃、30分間加熱を行った。加熱後、常温まで冷却し、ヌッチェに200メッシュの布フィルターを敷き、減圧濾過を行うことでサンプル(変性セルロースナノファイバーの水分散体)を得た。このサンプルを絶乾させて固形分を測定し、10%であることを確認した。
(ポリプロピレン樹脂との複合化及び評価)
二本ロール混練機にてポリプロピレン(NOBLEN AZ064:住友化学社製)30gを140℃にて溶融させた後、上記で得られた各サンプルを6g添加して、30分混練し、樹脂に対してセルロースナノファイバーが2%となるようにした。この樹脂混練物を、冷却した後、このサンプルの一部を走査型電子顕微鏡にて観察し、樹脂中へのセルロースナノファイバーの分散性を目視にて、下記基準に従って評価を行った。
○:セルロースナノファイバーの分離した塊が見えない。セルロースナノファイバー繊維が樹脂に完全に分散している。
△:セルロースナノファイバーの塊が見えず、セルロースナノファイバーが樹脂と一部分剥がれている。
×:樹脂とセルロースナノファイバーが完全に分離して、セルロースナノファイバーの塊が見られる。
Figure 2017155135
表1に示されるとおり、実施例1〜7で製造された変性セルロースナノファイバーはいずれも、ポリプロピレンに分散できた。一方、変性処理を行わなかった比較例1、及び、炭素数が4以下のアルデヒド化合物を用いて製造された比較例2,3の変性セルロースナノファイバーは、ポリプロピレンへ練り込むと凝集が生じて繊維が樹脂内へ分散しなかった。
(変性セルロースナノファイバーの製造及びポリプロピレン樹脂への分散)
[実施例8]〜[実施例14]、[比較例4]〜[比較例6]
実施例1〜7で使用したコットンリンターパルプの替わりに、市販の針葉樹晒しクラフトパルプを原料として叩解及びホモジナイズ処理を行い、平均繊維径250nmのセルロースナノファイバーを得た。得られたセルロースナノファイバーを原料として、実施例1〜6と同じ手順で実施例8〜13、実施例7と同じ手順で実施例14の変性セルロースナノファイバーをそれぞれ作製した。また、比較例2,3と同じ方法で比較例5,6の変性セルロースナノファイバーを作製した。
また、得られたサンプルについて、実施例1と同様の方法でポリプロピレンへの分散を行った。結果は表2の通りとなった。
Figure 2017155135
表2に示されるとおり、実施例8〜14で製造された変性セルロースナノファイバーはいずれも、ポリプロピレン樹脂に分散できた。一方、変性処理を行わなかった比較例4、及び、炭素数が4以下のアルデヒド化合物を用いて製造された比較例5、6の変性セルロースナノファイバーは、ポリプロピレン樹脂へ練り込むと凝集が生じて繊維が樹脂内へ分散しなかった。
(エチレン/メチルメタクリレート共重合体への分散)
実施例8〜14、比較例4〜6で作製した変性セルロースナノファイバーを、エチレン/メチルメタクリレート共重合体(ACRYFT WH401:住友化学社製)に対して100℃で溶融させて実施例8〜14と同様に分散試験を行い、実施例1と同様の基準に従って評価を行った。
結果は表2と同じ結果となった。
(ポリエチレン樹脂への分散)
実施例8〜14、比較例4〜6で作製した変性セルロースナノファイバーを、ポリエチレン(スミカセン G202:住友化学社製)に対して140℃で溶融させて実施例8〜14と同様に分散試験を行い、実施例1と同様の基準に従って評価を行った。
結果は表2と同じ結果となった。
以上説明したとおり、本発明の製造方法で製造される変性セルロースナノファイバーは、樹脂と複合化して高分子複合材料となされうる。高分子複合材料は、自動車、電車、船舶、航空機等の輸送機器の内装材、外装材、構造材等;パソコン、テレビ、電話、時計等の電化製品等の筐体;携帯電話等の移動通信機器等の筐体;住宅設備機器;事務機器;建築材;文具;スポーツ用具等を構成する材料等に使用されうる。

Claims (5)

  1. 酸触媒を用いて、
    アルデヒド分子中の炭素数が5以上のモノアルデヒド又はジアルデヒド、或いは、ジオキソラン環を含む炭素数が5以上の脂肪族炭化水素と、
    平均繊維径が1000nm以下のセルロースナノファイバーとを、
    反応させることを特徴とする変性セルロースナノファイバーの製造方法。
  2. 前記アルデヒド分子中の炭素数が5以上のモノアルデヒド又はジアルデヒドが、3−メチルブタナール、3−ホルミルテトラヒドロフラン、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエナール、1,9−ノナンジアール、2−メチル−1,8−オクタンジアール、1−オクタナール及びシクロヘキサンカルバルデヒドからなる群から選択される少なくとも1種の化合物、
    又は、
    ジオキソラン環を含む炭素数が5以上の脂肪族炭化水素が1,7−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタン又は2−メチル−1,7−ビス(1,3−ジオキソラン−2−イル)ヘプタンである、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記アルデヒド分子中の炭素数が5以上のモノアルデヒド又はジアルデヒドが、1−オクタナール、1,9−ノナンジアール、2−メチル−1,8−オクタンジアール、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエナール及び3−ホルミルテトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である、請求項1に記載の製造方法。
  4. 熱可塑性高分子に、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法により製造される変性セルロースナノファイバーが含まれてなることを特徴とする高分子複合材料。
  5. 前記熱可塑性高分子が、ポリエチレンまたはポリプリピレンである、請求項4に記載の高分子複合材料。
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