JP2017154341A - シート製造装置、シート製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートを形成する際、シートの皺やカールの発生を抑制する製造装置を提供する。【解決手段】繊維を含む原料を用いてシートを製造するシート製造装置100であって、繊維と樹脂とを含む材料を堆積させるための堆積部60と、堆積物を加熱する加熱部84と、前記加熱部による加熱後の堆積物の表面の温度と裏面の温度が略同一となるように、前記加熱部を制御する制御部104と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、シート製造装置及びシート製造方法に関する。
従来、粉粒状または繊維状の原材料に熱硬化性樹脂とラジカル開始剤とが添加されたマット状組成物を、一対の加圧ローラーで挟持しながら加圧して繊維板を形成する製造装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記装置において、マット状組成物を加熱する際、マット状組成物の表面と裏面との加熱温度差が大きい場合、加熱後の繊維板に皺やカール等が発生してしまう、という課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかるシート製造装置は、繊維を含む原料を用いてシートを製造するシート製造装置であって、繊維と樹脂とを含む材料を堆積させるための堆積部と、
堆積物を加熱する加熱部と、前記加熱部による加熱後の堆積物の表面の温度と裏面の温度が略同一となるように、前記加熱部を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
堆積物を加熱する加熱部と、前記加熱部による加熱後の堆積物の表面の温度と裏面の温度が略同一となるように、前記加熱部を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、堆積物は、堆積物の表面の温度と裏面の温度とが略同一の状態で加熱部によって加熱される。これにより、堆積物が均一温度で加熱されるため、加熱された堆積物に対して熱収縮差に起因した皺やカールの発生を抑えることができる。
[適用例2]本適用例にかかるシート製造装置は、繊維を含む原料を用いてシートを製造するシート製造装置であって、繊維と樹脂とを含む材料を堆積させるための堆積部と、第1加熱部と第2加熱部とにより堆積物を挟持して加熱する加熱部と、前記加熱部による加熱後の堆積物の表面の温度と裏面の温度の温度差が小さくなるように、前記加熱部を制御する制御部と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、堆積物は、堆積物の表面の温度と裏面の温度との温度差が小さい状態で第1加熱部と第2加熱部とに挟持されながら加熱される。これにより、堆積物が均一温度で加熱されるため、加熱された堆積物に対して熱収縮差に起因した皺やカール等の発生を低く抑えることができる。
[適用例3]上記適用例にかかるシート製造装置の前記制御部は、堆積物の下方に位置する前記第1加熱部の温度が、堆積物の上方に位置する第2加熱部の温度よりも低くなるよう前記加熱部を制御することを特徴とする。
この構成によれば、第1加熱部によって加熱された空気の上昇による堆積物への加熱の影響を低減させることができる。
[適用例4]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記加熱部よりも堆積物の搬送方向下流側に設けられ、前記加熱部により加熱された堆積物の表面と裏面の温度を検出する第1検出部を有することを特徴とする。
この構成によれば、第1検出部で検出された温度データを基に、加熱部の制御の精度をさらに高めることができる。
[適用例5]上記適用例にかかるシート製造装置では、前記加熱部よりも堆積物の搬送方向上流側に設けられ、堆積物の表面と裏面の温度を検出する第2検出部を有することを特徴とする。
この構成によれば、加熱部よりも上流側の部分で起きる熱対流による堆積物の予熱分を考慮し精度良く加熱部の制御を行うことができる。
[適用例6]上記適用例にかかるシート製造装置は、前記加熱部に向けて搬送される堆積物の一方の面に当接し、堆積物にテンションを付与するテンション付与部と、前記加熱部に向けて搬送される堆積物の他方の面に当接し、堆積物を案内する案内部と、を有し、前記テンション付与部と前記案内部は、それぞれ熱源を備え、前記制御部は、前記テンション付与部または前記案内部の温度を制御することを特徴とする。
この構成によれば、加熱部の温度制御に加え、加熱部よりも上流側の部分にあたるテンション付与部または案内部の温度制御を行うことにより、堆積物全体を均一温度で加熱することができる。
[適用例7]本適用例にかかるシート製造方法は、繊維を含む原料を用いてシートを製造するシート製造方法であって、繊維と樹脂とを含む材料を堆積し、積載された堆積物を加熱し、加熱後の堆積物の表面の温度と裏面の温度が略同一となるように制御することを特徴とする。
この構成によれば、堆積物は、堆積物の表面の温度と裏面の温度とが略同一の状態で加熱される。これにより、堆積物が均一温度で加熱されるため、加熱された堆積物に対して熱収縮差に起因した皺やカールの発生を抑えることができる。
以下、本発明の第1及び第2実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各部材等を認識可能な程度の大きさにするため、各部材等の尺度を実際とは異ならせて示している。
(第1実施形態)
まず、シート製造装置の構成について説明する。図1は、本実施形態にかかるシート製造装置の構成を示す概略図である。
まず、シート製造装置の構成について説明する。図1は、本実施形態にかかるシート製造装置の構成を示す概略図である。
図1に示すように、シート製造装置100は、供給部10と、製造部102と、制御部104と、を備える。製造部102は、シートSを製造する。製造部102は、粗砕部12と、解繊部20と、選別部40と、第1ウエブ形成部45と、回転体49と、混合部50と、堆積部60と、第2ウエブ形成部70と、シート形成部80と、切断部90と、を有している。
供給部10は、粗砕部12に原料を供給する。供給部10は、例えば、粗砕部12に原料を連続的に投入するための自動投入部である。供給部10によって供給される原料は、例えば、古紙やパルプシートなどの繊維を含むものである。
粗砕部12は、供給部10によって供給された原料を、空気中で裁断して細片にする。細片の形状や大きさは、例えば、数cm角の細片である。図示の例では、粗砕部12は、粗砕刃14を有し、粗砕刃14によって、投入された原料を裁断することができる。粗砕部12としては、例えば、シュレッダーを用いる。粗砕部12によって裁断された原料は、ホッパー1で受けてから管2を介して、解繊部20に移送(搬送)される。
解繊部20は、粗砕部12によって裁断された原料を解繊する。ここで、「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる原料(被解繊物)を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20は、原料に付着した樹脂粒やインク、トナー、にじみ防止剤等の物質を、繊維から分離させる機能をも有する。
解繊部20を通過したものを「解繊物」という。「解繊物」には、解きほぐされた解繊物繊維の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離した樹脂(複数の繊維同士を結着させるための樹脂)粒や、インク、トナーなどの色剤や、にじみ防止材、紙力増強剤等の添加剤を含んでいる場合もある。解きほぐされた解繊物の形状は、ひも(string)状や平ひも(ribbon)状である。解きほぐされた解繊物は、他の解きほぐされた繊維と絡み合っていない状態(独立した状態)で存在してもよいし、他の解きほぐされた解繊物と絡み合って塊状となった状態(いわゆる「ダマ」を形成している状態)で存在してもよい。
解繊部20は、乾式で解繊を行う。ここで、液体中ではなく、大気中(空気中)等の気中において、解繊等の処理を行うことを乾式と称する。解繊部20として、本実施形態ではインペラーミルを用いる。解繊部20は、原料を吸引し、解繊物を排出するような気流を発生させる機能を有している。これにより、解繊部20は、自ら発生する気流によって、導入口22から、原料を気流と共に吸引し、解繊処理して、排出口24へと搬送することができる。解繊部20を通過した解繊物は、管3を介して、選別部40に移送される。
選別部40は、解繊部20により解繊された解繊物を導入口42から導入し、繊維の長さによって選別する。選別部40としては、例えば、篩(ふるい)を用いる。選別部40は、網(フィルター、スクリーン)を有し、網の目開きの大きさより小さい繊維または粒子(網を通過するもの、第1選別物)と、網の目開きの大きさより大きい繊維や未解繊片やダマ(網を通過しないもの、第2選別物)と、を分けることができる。例えば、第1選別物は、管7を介して、混合部50に移送される。第2選別物は、排出口44から管8を介して、解繊部20に戻される。具体的には、選別部40は、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。選別部40の網としては、例えば、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いる。
第1ウエブ形成部45は、選別部40を通過した第1選別物を、混合部50に搬送する。第1ウエブ形成部45は、メッシュベルト46と、張架ローラー47と、吸引部(サクション機構)48と、を含む。
吸引部48は、選別部40の開口(網の開口)を通過して空気中に分散された第1選別物をメッシュベルト46上に吸引することができる。第1選別物は、移動するメッシュベルト46上に堆積し、ウエブVを形成する。メッシュベルト46、張架ローラー47および吸引部48の基本的な構成は、後述する第2ウエブ形成部70のメッシュベルト72、張架ローラー74およびサクション機構76と同様である。
ウエブVは、選別部40および第1ウエブ形成部45を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態に形成される。メッシュベルト46に堆積されたウエブVは、管7へ投入され、混合部50へと搬送される。
回転体49は、ウエブVが混合部50に搬送される前に、ウエブVを切断することができる。図示の例では、回転体49は、基部49aと、基部49aから突出している突部49bを有している。突部49bは、例えば、板状の形状を有している。図示の例では、突部49bは4つ設けられ、4つの突部49bが等間隔に設けられている。基部49aが方向Rに回転することにより、突部49bは、基部49aを軸として回転することができる。回転体49によってウエブVを切断することにより、例えば、堆積部60に供給される単位時間当たりの解繊物の量の変動を小さくすることができる。
回転体49は、第1ウエブ形成部45の近傍に設けられている。図示の例では、回転体49は、ウエブVの経路において下流側に位置する張架ローラー47aの近傍に(張架ローラー47aの横に)設けられている。回転体49は、突部49bがウエブVと接触可能な位置であって、ウエブVが堆積されるメッシュベルト46と接触しない位置に設けられている。これにより、メッシュベルト46が突部49bによって磨耗する(破損する)ことを抑制することができる。突部49bとメッシュベルト46との間の最短距離は、例えば、0.05mm以上0.5mm以下である。
混合部50は、選別部40を通過した第1選別物(第1ウエブ形成部45により搬送された第1選別物)と、樹脂を含む添加物と、を混合する。混合部50は、添加物を供給する添加物供給部52と、第1選別物と添加物とを搬送する管54と、ブロアー56と、を有している。図示の例では、添加物は、添加物供給部52からホッパー9を介して管54に供給される。管54は、管7と連続している。
混合部50では、ブロアー56によって気流を発生させ、管54中において、第1選別物と添加物とを混合させながら、搬送することができる。なお、第1選別物と添加物とを混合させる機構は、特に限定されず、高速回転する羽根により攪拌するものであってもよいし、V型ミキサーのように容器の回転を利用するものであってもよい。
添加物供給部52としては、図1に示すようなスクリューフィーダーや、図示せぬディスクフィーダーなどを用いる。添加物供給部52から供給される添加物は、複数の繊維を結着させるための樹脂を含む。樹脂が供給された時点では、複数の繊維は結着されていない。樹脂は、シート形成部80を通過する際に溶融して、複数の繊維を結着させる。
添加物供給部52から供給される樹脂は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であり、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、などである。これらの樹脂は、単独または適宜混合して用いてもよい。添加物供給部52から供給される添加物は、繊維状であってもよく、粉末状であってもよい。
なお、添加物供給部52から供給される添加物には、繊維を結着させる樹脂の他、製造されるシートの種類に応じて、繊維を着色するための着色剤や、繊維の凝集を防止するための凝集防止剤、繊維等が燃えにくくするための難燃剤が含まれていてもよい。混合部50を通過した混合物(第1選別物と添加物との混合物)は、管54を介して、堆積部60に移送される。
堆積部60は、混合部50を通過した混合物(繊維と樹脂とを含む材料)を導入口62から導入し、絡み合った解繊物(繊維)をほぐして、空気中で分散させながら降らせる。さらに、堆積部60は、添加物供給部52から供給される添加物の樹脂が繊維状である場合、絡み合った樹脂をほぐす。これにより、堆積部60は、第2ウエブ形成部70に、混合物を均一性よく堆積させることができる。
堆積部60としては、回転する円筒の篩を用いる。堆積部60は、網を有し、混合部50を通過した混合物に含まれる、網の目開きの大きさより小さい繊維または粒子(網を通過するもの)を降らせる。堆積部60の構成は、例えば、選別部40の構成と同じである。
なお、堆積部60の「篩」は、特定の対象物を選別する機能を有していなくてもよい。すなわち、堆積部60として用いられる「篩」とは、網を備えたもの、という意味であり、堆積部60は、堆積部60に導入された混合物の全てを降らしてもよい。
第2ウエブ形成部70は、堆積部60を通過した通過物を堆積して、ウエブWを形成する。第2ウエブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72と、張架ローラー74と、サクション機構76と、を有している。
メッシュベルト72は、移動しながら、堆積部60の開口(網の開口)を通過した通過物を堆積する。メッシュベルト72は、張架ローラー74によって張架され、通過物を通しにくく空気を通す構成となっている。メッシュベルト72は、張架ローラー74が自転することによって移動する。メッシュベルト72が連続的に移動しながら、堆積部60を通過した通過物が連続的に降り積もることにより、メッシュベルト72上にウエブWが形成される。メッシュベルト72は、例えば、金属製、樹脂製、布製、あるいは不織布等である。
サクション機構76は、メッシュベルト72の下方(堆積部60側とは反対側)に設けられている。サクション機構76は、下方に向く気流(堆積部60からメッシュベルト72に向く気流)を発生させることができる。サクション機構76によって、堆積部60により空気中に分散された混合物をメッシュベルト72上に吸引することができる。これにより、堆積部60からの排出速度を大きくすることができる。さらに、サクション機構76によって、混合物の落下経路にダウンフローを形成することができ、落下中に解繊物や添加物が絡み合うことを防ぐことができる。
以上のように、堆積部60および第2ウエブ形成部70を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態のウエブWが形成される。メッシュベルト72に堆積されたウエブWは、シート形成部80へと搬送される。
なお、図示の例では、ウエブWを調湿する調湿部78が設けられている。調湿部78は、ウエブWに対して水や水蒸気を添加して、ウエブWと水との量比を調節することができる。
シート形成部80は、メッシュベルト72に堆積したウエブW(堆積物)を加圧加熱してシートSを成形する。シート形成部80では、ウエブWにおいて混ぜ合された解繊物および添加物の混合物に、熱を加えることにより、混合物中の複数の繊維を、互いに添加物(樹脂)を介して結着することができる。
シート形成部80は、ウエブWを加圧する加圧部82と、加圧部82により加圧されたウエブWを加熱する加熱部84と、を備えている。加圧部82は、一対のカレンダーローラー85で構成され、ウエブWに対して圧力を加える。ウエブWは、加圧されることによりその厚さが小さくなり、ウエブWの密度が高められる。
加熱部84としては、例えば、加熱ローラー(ヒーターローラー)、熱プレス成形機、ホットプレート、温風ブロワー、赤外線加熱器、フラッシュ定着器等を用いることができる。図示の例では、加熱部84は、一対の加熱ローラー(第1加熱部86a、第2加熱部86b)を備えている。加熱部84を加熱ローラーとして構成することにより、加熱部84を板状のプレス装置(平板プレス装置)として構成する場合に比べて、ウエブWを連続的に搬送しながらシートSを成形することができる。ここで、カレンダーローラー85(加圧部82)は、加熱ローラー(加熱部84)によってウエブWに印加される圧力よりも高い圧力をウエブWに印加することができる。そして、本実施形態では、加熱部84による加熱後の堆積物(シートS)の表面の温度と裏面の温度が略同一となるように、加熱部84が制御されている。ここで、カレンダーローラー85や加熱ローラー(第1加熱部86a、第2加熱部86b)の数は、特に限定されない。なお、加熱部84及びその周辺にかかる詳細な構成は後述する。
切断部90は、シート形成部80によって成形されたシートSを切断する。図示の例では、切断部90は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向に平行な方向にシートSを切断する第2切断部94と、を有している。第2切断部94は、例えば、第1切断部92を通過したシートSを切断する。
以上により、所定のサイズの単票のシートSが成形される。切断された単票のシートSは、排出部96へと排出される。
次に、加熱部84及びその周辺にかかる構成について説明する。図2は、本実施形態にかかる加熱部及びその周辺の構成を示す概略図である。加熱部84は、ウエブW(堆積物)を挟持して加熱する一対の加熱ローラーとして、第1加熱部86aと第2加熱部86bとを備えている。第1加熱部86a及び第2加熱部86bは、それぞれに熱源Hを備えたヒーターローラーであり、第1加熱部86aと第2加熱部86bとによりウエブWを挟持して加熱加圧してシートSを形成するように構成されている。なお、本実施形態では、ウエブWの一方面(表面)Waに接するように第1加熱部86aが配置され、ウエブWの一方面Waとは反対となる反対面(裏面)Wbに接するように第2加熱部86bが配置されている。また、第1加熱部86aはウエブW(堆積物)の下方に位置し、第2加熱部86bはウエブW(堆積物)の上方に位置している。すなわち、第1加熱部86aは第2加熱部86bの下方に配置されている。
第1加熱部86aと第2加熱部86bとは、第1加熱部86aと第2加熱部86bとでウエブWを挟持した際に、ウエブWに対して圧力がかかる程度の間隔で、第1加熱部86a及び第2加熱部86bのそれぞれの回転中心軸が平行に配置されている。なお、第1加熱部86a及び第2加熱部86bの一方に動力を与えて能動ローラー(駆動ローラー)としてもよいし、両方を能動ローラーとしてもよい。また一方を能動ローラーとする場合には、他方を従動ローラーとしてもよい。
また、第1加熱部86a及び第2加熱部86bそれぞれのローラー径は、いずれも任意であり、第1加熱部86a及び第2加熱部86bの双方ともに径が同じでも異なってもよい。なおローラーの径とは、ローラーの回転中心軸に垂直な断面の直径のことをいう。
第1加熱部86aは、筒状の芯金822と熱源Hとを有している。芯金822は、アルミニウム、鉄、ステンレス等の金属で構成されている。また、芯金822は中空を成している。また、芯金822の外側表面には、必要に応じて、PFAやPTFE等のフッ素を含む層やPTFE等のフッ素コーティングの離型層を設けることができる。芯金822の内部には、熱源Hとしてハロゲンヒーターが設けられている。熱源Hは、加熱ローラーの表面温度が所定の温度に維持するように制御される。なお、第2加熱部86bの構成は、第1加熱部86aの構成と同様なので説明を省略する。
第1加熱部86a及び第2加熱部86bの加熱温度は、ウエブW中の樹脂(添加物)による繊維の結着が可能で、材料の劣化等の生じない範囲で制御される。なお、本実施形態では、加熱部84の第1加熱部86a及び第2加熱部86bによる加熱後の堆積物(シートS)の表面Saの温度と裏面Sbの温度の温度差が小さくなるように、第1加熱部86a及び第2加熱部86bが制御される。
また、加熱部84よりも堆積物(ウエブW、またはシートS)の搬送方向(図中の白抜き矢印)下流側に設けられ、加熱部84により加熱された堆積物(シートS)の表面Saと裏面Sbの温度を検出する第1検出部841を有している。本実施形態の第1検出部841は、シートSの表面Saの温度を検出する第1検出部841aとシートSの裏面Sbの温度を検出する第1検出部841bとで構成されている。
第1検出部841は、放射温度計や赤外線放射温度計等の非接触式の温度センサーであってもよいし、熱電対やサーミスタ等の接触式の温度センサーであってもよい。第1検出部841a,841bは、第1加熱部86aと第2加熱部86bとのニップ位置近傍に配置される。具体的には、加熱部84よりもウエブW(またはシートS)の搬送方向下流側であって、第1加熱部86aと第2加熱部86bとのニップ位置から10mm程度の距離に第1検出部841a,841bを配置する。これにより、熱対流等の放熱の影響が抑えられ、正確なシートSの表面Sa及び裏面Sbの温度を検出することができる。
さらに、本実施形態では、加熱部84よりも堆積物(ウエブW)の搬送方向(図中の白抜き矢印)上流側に設けられ、堆積物(ウエブW)の表面Waと裏面Wbの温度を検出する第2検出部842を有している。詳細には、第2検出部842は、ウエブWの表面Waの温度を検出する第2検出部842aとウエブWの裏面Wbの温度を検出する第2検出部842bとで構成されている。
第2検出部842は、第1検出部841の構成と同様にして、非接触式または接触式の温度センサーである。そして、第2検出部842a,842bは、第1加熱部86aと第2加熱部86bとのニップ位置近傍に配置される。具体的には、加熱部84よりもウエブW(またはシートS)の搬送方向上流側であって、第1加熱部86aと第2加熱部86bとのニップ位置から10mm程度の距離に第2検出部842a,842bを配置する。これにより、熱対流等の放熱の影響が抑えられ、正確なウエブWの表面Wa及び裏面Wbの温度を検出することができる。
次に、シート製造装置の制御部の構成について説明する。なお、本実施形態では、加熱部84(第1加熱部86aと第2加熱部86b)の制御にかかる構成について主に説明する。図3は、本実施形態にかかるシート製造装置の制御部の構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御部104は、指令部1300及び駆動部1400等を備えている。指令部1300は、CPU1301、記憶手段としてのROM1302、RAM1303及び入出力インターフェイス1304からなり、CPU1301が入出力インターフェイス1304を介して入力される各種信号を、ROM1302、RAM1303のデータに基づき処理し、入出力インターフェイス1304を介して駆動部1400へ制御信号を出力する。CPU1301は、例えば、ROM1302に記憶された制御プログラムに基づいて、各種制御を行う。
駆動部1400は、第1センサー駆動部1401a、第1センサー駆動部1401b、第2センサー駆動部1402a、第2センサー駆動部1402b、第1ヒーター駆動部1403及び第2ヒーター駆動部1404で構成されている。そして、指令部1300の制御信号に基づいて、第1センサー駆動部1401aは第1検出部841aを駆動制御し、第1センサー駆動部1401bは第1検出部841bを駆動制御する。また、第2センサー駆動部1402aは第2検出部842aを駆動制御し、第2センサー駆動部1402bは第2検出部842bを駆動制御する。そして、第1ヒーター駆動部1403は第1加熱部86aの熱源Hを駆動制御し、第2ヒーター駆動部1404は第2加熱部86bの熱源Hを駆動制御する。
そして、上記の制御構成において、制御部104は、加熱部84による加熱後の堆積物(シートS)の表面Saの温度と裏面Sbの温度の温度差が小さくなるように、加熱部84を制御する。具体的には、制御部104は、加熱部84よりも堆積物(ウエブW)の搬送方向下流側に設けられた第1検出部841a,841bによるシートSの表面Saの温度データとシートSの裏面Sbの温度データとを取得し、取得したこれらの温度データに基づいて、堆積物(シートS)の表面Saの温度と裏面Sbの温度とが同じとなるように、第1加熱部86aの熱源Hまたは第2加熱部86bの熱源Hを駆動制御する。このとき、制御部104は、第1加熱部86aの温度が、第2加熱部86bの温度よりも低くなるように第1加熱部86aまたは第2加熱部86bを制御する。第1加熱部86aは、第2加熱部86bの下方に位置しているため、ウエブWの表面Waにおける第1加熱部86aによって加熱された空気の上昇による堆積物(ウエブWまたはシートS)の加熱の影響を受けやすいためである。第1加熱部86aの温度を第2加熱部86bの温度よりも低くすることで、第1加熱部86aによって加熱された空気の上昇による加熱の影響が低減されるため、加熱部84による堆積物(ウエブWまたはシートS)の表面Saと裏面Sbの温度とをほぼ同一にした状態で加熱することができる。
また、他の制御方法としては、制御部104は、加熱部84よりも堆積物(ウエブW)の搬送方向上流側に設けられた第2検出部842a,842bによるウエブWの表面Waの温度データとウエブWの裏面Wbの温度データとを取得し、表面Waの温度と裏面Wbの温度との差分を演算する。そして、第2加熱部86bの温度が、第1加熱部86aの温度と上記差分温度とを加算した温度と同じとなるように、第1加熱部86aの熱源Hまたは第2加熱部86bの熱源Hを駆動制御する。これにより、加熱部84よりもウエブWの搬送方向上流側の部分で起きる熱対流による堆積物の予熱分を考慮して温度制御することができる。
次に、シート製造方法について説明する。本実施形態のシート製造方法は、繊維を含む原料を用いてシートを製造するシート製造方法であって、繊維と樹脂とを含む材料を堆積し、積載された堆積物を加熱し、加熱後の堆積物の表面の温度と裏面の温度が略同一となるように制御するものである。なお、本実施形態では、上記シート製造装置100を用いてシートSを製造する場合について説明する。
まず、繊維と樹脂とを含む材料を、堆積部60の篩を介して空気中で分散させながら降らせ、第2ウエブ形成部70のメッシュベルト72上に堆積させる。そして、堆積した堆積物を加熱部84で加熱し、シートSを形成する(図1参照)。そして、堆積した堆積物を加熱部84で加熱する際、加熱後の堆積物(シートS)の表面Saの温度と裏面Sbの温度が略同一となるように加熱部84を制御する。具体的には、加熱部84よりも堆積物(ウエブW)の搬送方向下流側に設けられた第1検出部841a,841bによるシートSの表面Saの温度データとシートSの裏面Sbの温度データとに基づいて、堆積物(シートS)の表面Saの温度と裏面Sbの温度が同じとなるように、第1加熱部86aの熱源Hまたは第2加熱部86bの熱源Hを駆動制御する(図2及び図3参照)。これにより、堆積物(ウエブWまたはシートS)の表面Saと裏面Sbの温度をほぼ同一にした状態で堆積物(ウエブWまたはシートS)を加熱することができる。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第1加熱部86a及び第2加熱部86bの加熱温度が制御され、堆積物(ウエブW)は、堆積物(ウエブW)の表面Waの温度と裏面Wbの温度との温度差が小さい状態で加圧加熱される。これにより、堆積物(ウエブW)全体が均一温度で加熱されるため、シートSに対して熱収縮差に起因した皺やカール等の発生を抑えることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、本実施形態にかかるシート製造装置の基本的な構成は、第1実施形態にかかる構成と同様なので説明を省略し、以下、第1実施形態と異なる部分、すなわち、加熱部及びその周辺の構成について説明する。
次に、第2実施形態について説明する。なお、本実施形態にかかるシート製造装置の基本的な構成は、第1実施形態にかかる構成と同様なので説明を省略し、以下、第1実施形態と異なる部分、すなわち、加熱部及びその周辺の構成について説明する。
図4は、本実施形態にかかる加熱部及びその周辺の構成を示す概略図である。図4に示すように、加熱部84は、ウエブW(堆積物)を挟持して加熱する一対の加熱ローラーとして、第1加熱部86aと第2加熱部86bとを備えている。なお、第1加熱部86a及び第2加熱部86bの構成、配置形態等は第1実施形態と同様なので説明を省略する。
また、加熱部84よりも堆積物(ウエブW、またはシートS)の搬送方向(図中の白抜き矢印)下流側に設けられ、加熱部84により加熱された堆積物(シートS)の表面Saと裏面Sbの温度を検出する第1検出部841a,841bを有している。さらに、加熱部84よりも堆積物(ウエブW)の搬送方向(図中の白抜き矢印)上流側に設けられ、堆積物(ウエブW)の表面Waと裏面Wbの温度を検出する第2検出部842a,842bを有しいている。なお、第1検出部841a,841b及び第2検出部842a,842bの構成等は第1実施形態と同様なので説明を省略する。
そして、加熱部84に向けて搬送される堆積物(ウエブW)の一方の面(本実施形態では裏面Wb)に当接し、堆積物(ウエブW)にテンションを付与するテンション付与部88と、加熱部84に向けて搬送される堆積物(ウエブW)の他方の面(本実施形態では表面Wa)に当接し、堆積物(ウエブW)を案内する案内部89と、を備えている。なお、本実施形態では、ウエブWの搬送経路においてテンション付与部88と加熱部84との間に案内部89が配置されている。
テンション付与部88は、加熱部84に向けて搬送されるウエブWに対してテンション(張力)を付与するものである。本実施形態のテンション付与部88は、テンションローラーであり、揺動フレーム(図示せず)に支持され、ウエブWの一方面の幅方向(ウエブWの搬送方向に対して交差する方向)で接触する構成となっている。テンション付与部88は、ウエブWの幅よりも幅方向において長い形態を有している。なお、本実施形態のテンション付与部88では、テンションローラーのほぼ自重でウエブWに張力を付与している。テンション付与部88によって搬送されるウエブWに対してテンションを付与することにより、ウエブWの皺やスキュー等を低減することができる。また、テンション付与部88の内部には、熱源Haとして、例えば、ハロゲンヒーターが設けられ、加熱部84に向けて搬送されるウエブWに対してテンション(張力)を付与するとともに加熱可能に構成されている。
案内部89は、ウエブWの表面Wa側を支持する支持面89aを有し、ウエブWを加熱部84に向けて案内することができる。なお、本実施形態の支持面89aは平坦面を成している。また、案内部89の内部には、熱源Hbとして、例えば、ハロゲンヒーターが設けられ、加熱部84に向けて搬送されるウエブWを支持するとともに加熱可能に構成されている。
そして、テンション付与部88または案内部89の温度が制御可能に構成されている。すなわち、テンション付与部88の熱源Haまたは案内部89の熱源Hbの駆動が制御可能に構成されている。
次に、本実施形態のシート製造装置の制御部の構成について説明する。なお、本実施形態では、加熱部84(第1加熱部86aと第2加熱部86b)、テンション付与部88の熱源Ha及び案内部89の熱源Hbの制御にかかる構成について主に説明する。図5は、本実施形態にかかるシート製造装置の制御部の構成を示すブロック図である。図5に示すように、制御部104aは、指令部1300a及び駆動部1400a等を備えている。指令部1300aは、CPU1301、記憶手段としてのROM1302、RAM1303及び入出力インターフェイス1304からなり、CPU1301が入出力インターフェイス1304を介して入力される各種信号を、ROM1302、RAM1303のデータに基づき処理し、入出力インターフェイス1304を介して駆動部1400へ制御信号を出力する。CPU1301は、例えば、ROM1302に記憶された制御プログラムに基づいて、各種制御を行う。
駆動部1400aは、第1センサー駆動部1401a、第1センサー駆動部1401b、第2センサー駆動部1402a、第2センサー駆動部1402b、第1ヒーター駆動部1403、第2ヒーター駆動部1404、第3ヒーター駆動部1405及び第4ヒーター駆動部1406で構成されている。そして、指令部1300aの制御信号に基づいて、第1センサー駆動部1401aは第1検出部841aを駆動制御し、第1センサー駆動部1401bは第1検出部841bを駆動制御する。また、第2センサー駆動部1402aは第2検出部842aを駆動制御し、第2センサー駆動部1402bは第2検出部842aを駆動制御する。また、第1ヒーター駆動部1403は第1加熱部86aの熱源Hを駆動制御し、第2ヒーター駆動部1404は第2加熱部86bの熱源Hを駆動制御する。そして、第3ヒーター駆動部1405はテンション付与部88の熱源Haを駆動制御し、第4ヒーター駆動部1406は案内部89の熱源Hbを駆動制御する。
そして、上記の制御構成において、制御部104aは、加熱部84による加熱後の堆積物(シートS)の表面Saの温度と裏面Sbの温度の温度差が小さくなるように、加熱部84、テンション付与部88または案内部89の温度を制御する。具体的には、制御部104aは、加熱部84よりも堆積物(ウエブW)の搬送方向下流側に設けられた第1検出部841a,841bによるシートSの表面Saの温度データとシートSの裏面Sbの温度データとを取得し、取得したこれらの温度データに基づいて、堆積物(シートS)の表面Saの温度と裏面Sbの温度とが同じとなるように、第1加熱部86aの熱源H、第2加熱部86bの熱源H、テンション付与部88の熱源Ha及び案内部89の熱源Hbのうち、少なくともいずれかを駆動制御する。このとき、制御部104aは、第1加熱部86aの温度が、第2加熱部86bの温度よりも低くなるように駆動制御する。第1加熱部86aは、第2加熱部86bの下方に位置しているとともに、ウエブWがテンション付与部88によって重力方向に押し下げられているために、ウエブWは第1加熱部86a側から進入する。このため、ウエブWの表面Waにおける第1加熱部86aによって加熱された空気の上昇による堆積物(ウエブWまたはシートS)の加熱の影響が大きい。このため、第1加熱部86aの温度を第2加熱部86bの温度よりも低くなるように駆動制御することにより、第1加熱部86aによる熱対流による影響が低減され、加熱部84において堆積物(ウエブWまたはシートS)の表面Saと裏面Sbの温度をほぼ同一にした状態で加熱することができる。
また、他の制御方法としては、制御部104aは、加熱部84よりも堆積物(ウエブW)の搬送方向上流側に設けられた第2検出部842a,842bによるウエブWの表面Waの温度データとウエブWの裏面Wbの温度データとを取得し、表面Waの温度と裏面Wbの温度との差分を演算する。そして、第2加熱部86bの温度が、第1加熱部86aの温度と上記差分温度とを加算した温度と同じとなるように、第1加熱部86aの熱源H、第2加熱部86bの熱源H、テンション付与部88の熱源Ha及び案内部89の熱源Hbのうち、少なくともいずれかを駆動制御する。これにより、加熱部84よりもウエブWの搬送方向上流側の部分で起きる熱対流による堆積物の予熱分を考慮して温度制御することができる。
以上、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
第1加熱部86a及び第2加熱部86bの加熱温度の駆動制御に加え、加熱部84よりも上流側の部分にあたるテンション付与部88または案内部89の加熱温度の制御を行うことにより、堆積物(ウエブWまたはシートS)全体を均一温度で加熱することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。変形例を組み合わせてもよい。
(変形例1)第1及び第2実施形態では、加熱部84による加熱後のシートSの表面Saと裏面Sbとの温度が略同一となるように、第1加熱部86a、第2加熱部86b、或いは、テンション付与部88または案内部89の加熱温度を制御したが、これに限定されない。例えば、加熱部84による加熱後のシートSの表面Saと裏面Sbとの温度が略同一となるように、各部の熱量を制御する構成であってもよい。例えば、第1加熱部86aからニップ時にウエブWの表面Waに伝わる熱量、第2加熱部86bからニップ時にウエブWの裏面Wbに伝わる熱量、或いは、テンション付与部88からウエブWの裏面Wbに伝わる熱量、案内部89からウエブWの表面Waに伝わる熱量、第1加熱部86aからニップ前にウエブWの表面Waに伝わる熱量のいずれかを制御してもよい。具体的には、第1加熱部86aと第2加熱部86bとのニップ圧の圧力制御や、第1加熱部86aと第2加熱部86bとによるニップ部へのウエブWの進入角度の変更制御等を行う。このようにしても、上記同様の効果を得ることができる。
(変形例2)第1及び第2実施形態では、加熱部84を構成する第1加熱部86a及び第2加熱部86bは、金属材を用いたが、これに限定されない。第1加熱部86a及び第2加熱部86bのいずれか一方が軟質材であってもよい。例えば、芯金の周囲を取り巻くように軟質材を配置する。軟質材は、例えば、シリコンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、アクリルゴム等を用いることができる。なお、芯金の内部には熱源Hを配置する。このようしても、上記同様の効果を得ることができる。
10…供給部、12…粗砕部、20…解繊部、40…選別部、45…第1ウエブ形成部、50…混合部、60…堆積部、70…第2ウエブ形成部、80…シート形成部、82…加圧部、84…加熱部、86a…第1加熱部、86b…第2加熱部、88…テンション付与部、89…案内部、90…切断部、100…シート製造装置、102…製造部、104,104a…制御部、841,841a,841b…第1検出部、842,842a,842b…第2検出部。
Claims (7)
- 繊維を含む原料を用いてシートを製造するシート製造装置であって、
繊維と樹脂とを含む材料を堆積させるための堆積部と、
堆積物を加熱する加熱部と、
前記加熱部による加熱後の堆積物の表面の温度と裏面の温度が略同一となるように、前記加熱部を制御する制御部と、を有することを特徴とするシート製造装置。 - 繊維を含む原料を用いてシートを製造するシート製造装置であって、
繊維と樹脂とを含む材料を堆積させるための堆積部と、
第1加熱部と第2加熱部とにより堆積物を挟持して加熱する加熱部と、
前記加熱部による加熱後の堆積物の表面の温度と裏面の温度の温度差が小さくなるように、前記加熱部を制御する制御部と、を有することを特徴とするシート製造装置。 - 請求項2に記載のシート製造装置において、
前記制御部は、堆積物の下方に位置する前記第1加熱部の温度が、堆積物の上方に位置する第2加熱部の温度よりも低くなるよう前記加熱部を制御することを特徴とするシート製造装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシート製造装置において、
前記加熱部よりも堆積物の搬送方向下流側に設けられ、前記加熱部により加熱された堆積物の表面と裏面の温度を検出する第1検出部を有することを特徴とするシート製造装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシート製造装置において、
前記加熱部よりも堆積物の搬送方向上流側に設けられ、堆積物の表面と裏面の温度を検出する第2検出部を有することを特徴とするシート製造装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシート製造装置において、
前記加熱部に向けて搬送される堆積物の一方の面に当接し、堆積物にテンションを付与するテンション付与部と、
前記加熱部に向けて搬送される堆積物の他方の面に当接し、堆積物を案内する案内部と、
を有し、前記テンション付与部と前記案内部は、それぞれ熱源を備え、
前記制御部は、前記テンション付与部または前記案内部の温度を制御することを特徴とするシート製造装置。 - 繊維を含む原料を用いてシートを製造するシート製造方法であって、
繊維と樹脂とを含む材料を堆積し、
積載された堆積物を加熱し、
加熱後の堆積物の表面の温度と裏面の温度が略同一となるように制御することを特徴とするシート製造方法。
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-
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