遊技場は、様々な機器をコンピュータにより総合的に管理し、遊技機の状態や遊技者の把握、さらに演出効果を含めて運営されており、このために遊技場管理システムが構築されている。近年では遊技機個々に対応して表示機が設けられ、表示機に遊技状態、演出効果や広告情報等の様々な情報が表示可能となっている。
本発明は、遊技客が遊技していない空き台及び非会員が遊技している遊技機近傍に設けられた情報表示機を利用して、積極的に広告情報を表示することで宣伝活動を行う効果的な宣伝方法を提供するための広告情報提供システムであり、以下に説明する。
図1は、本発明の基本的な概念を説明するための図である。図1において、遊技機1−1,1−2,1−3,1−4,1−5が設置されており、これは遊技島の一部を示している。遊技機1−1,1−2,1−3,1−4,1−5に対応して、椅子4−1,4−2,4−3,4−4,4−5が設置されており、各遊技機には、情報を表示する表示機2−1,2−2,2−3,2−4,2−5が上部に設けられている。
図1(A)は、従来の広告情報提供システムの例であり、遊技客は登録された会員である。遊技機1−3で遊技客3が遊技している状態を示している。遊技客3が遊技している遊技機1−3に備えられた表示機2−3には、遊技客3の遊技情報や、遊技客3の過去の広告宣伝に対する実績から、最も効果の高い広告表示方法が特定され、広告表示されている。遊技客が遊技していない遊技機1−1,1−2,1−4,1−5に設けられた表示機2−1,2−2,2−4,2−5は、何も表示されず、空き台の表示機となっている。
これに対して、図1(B)は、本発明による広告情報提供システムの例を示しており、空き台の表示機を利用して広告表示を行っている。図1(A)において何も表示されず、空き台の表示機となっていいた表示機2−1,2−2,2−4,2−5には、本発明による広告情報提供システムを適用することで、広告主が有効な宣伝活動を行えるようにするため、広告表示がされている。
本発明による広告情報提供システムは、遊技客のうち登録された会員への広告表示、即ち、会員が遊技している表示機への広告表示は、会員の属性と会員の遊技情報、景品交換情報をデータベースとして構築し、このデータベースを基に効果的な広告表示が行われる。効果的な広告表示は会員の関心の高い機種や商品、或は、現在関心を示しており今後関心が高くなることが予想される機種や商品に関する広告を優先的に会員へ広告表示することである。
空き台の表示機への広告表示は、遊技客のいない遊技機での広告表示となるから、どのような広告表示をするかが重要である。このため、広告に利用して有効な広告活動を行えるようにするために、本発明では遊技場で遊技している会員のデータを集計して、関心を集計して、遊技場で遊技している会員の関心を考慮して効果的は広告表示を行う方法を提案するものである。
本発明による広告情報提供システムは、遊技場管理システムにソフトウェアをプログラミングして組み込んで実現されるが、まず広告情報提供システムについて説明し、次に広告情報システムが組み込まれる遊技場管理システム及び遊技機を説明する。なお、会員の情報は、会員カードにより情報収集を行うので、会員カードを持った遊技客を会員と言う。
<本発明による広告情報システムの説明>
図2は、本発明による広告情報提供システムのブロック図である。図2に示した広告情報提供システム10は、情報表示部12が設けられた遊技機14と、会員情報読取部16と、景品交換機29と、広告情報記憶部18と会員情報記憶部24と制御部22が設けられている管理コンピュータ17で構成されている。
情報表示部12は情報表示する表示機であり、遊技機14に付属している。本実施形態の遊技機14は、様々な仕様が存在するが、デジパチタイプと呼ばれる仕様の遊技機では、遊技球の始動口への入賞を契機に特賞抽選が行われ、大当たりに当選すると、特別可変入賞装置が長時間開放する大当たり遊技が実行される。また、羽物タイプと呼ばれる仕様の遊技機では、第1種の遊技機と同様に、始動口への入賞を契機に特賞抽選が行われるが、小当たりに当選すると、盤面中央に設けられた役物内部の特定領域に特定領域(所謂「Vゾーン」)を有する特別可変入賞装置が短時間開放する小当たり遊技が実行される。
デジパチタイプの遊技機には、大当たり遊技の終了から次回の大当たり遊技まで確変遊技状態が継続する所謂確変機の他、大当たり遊技の終了後に所定回数(例えば100回)の変動表示が実行されるまで確変遊技状態が継続する所謂ST機と呼ばれるパチンコ機、大当たり遊技中の特定領域への遊技球の入賞により大当たり遊技の終了後に所定回数(例えば100回)の変動表示が実行されるまで確変遊技状態が継続する所謂確変ST機がある。その他、雀球遊技機、アレンジボール遊技機であってもよいし、内部に封入された遊技球を用いて遊技を行う封入球遊技機であってもよい。
また、スロットマシンは、ビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)などのボーナスで出玉を増やす所謂ノーマルタイプの他に、各リールストップスイッチの停止操作順番や、各リールストップスイッチの停止操作順番や当選図柄等を報知することによって入賞役を成立させるためのアシストをするA(R)Tが実行されるスロットマシンや、A(R)Tが実行されないスロットマシンがある。
遊技機14は上述したパチンコ機あるいはスロットマシン等であり、遊技場には複数台設置されている。会員情報読取部16は、遊技機14に対応して設けられ、サンドあるいは台間サンドと呼ばれている玉貸機あるいはメダル貸機に設けられている会員カードの読取部に対応し、会員カードから会員情報が読み取られる。景品交換機29は、会員カードをから会員番号と、パチンコ玉の玉数やメダル数に応じて交換された景品情報が収集される。
広告情報記憶部18には、広告情報19、広告対象属性20と広告実績21が記憶される。広告情報19は、広告主と表示する広告内容、広告時期や広告期間等である。広告対象属性20は、広告による宣伝ターゲットとする会員の属性、例えば性別や年齢層等である。広告実績21は、表示した広告と表示日、広告に関連して交換された景品の交換日と交換回数等である。
会員情報記憶部24には、会員属性25、遊技機稼働実績26、景品交換実績27、広告表示実績28と広告効果実績29が記憶されている。会員属性25は、性別、居住地域あるいは住所と、年齢あるいは生年月日等の個人情報である。また、会員の了解が得られれば、会員の趣味や嗜好品等の情報を記憶してもよい。遊技稼働実績26は、遊技した機械の特性、例えばメーカ、スペック、貸玉率やジャンルと、遊技回数、遊技時間、累計勝ち負け、当日勝ち負け、使用金額、持ち球数、貯玉数、及び、来店回数や来店日、頻度等が記憶される。
景品交換実績27は、交換した景品と交換日、景品の交換回数、交換個数等が記憶される。広告表示実績28は、会員に表示した広告情報と表示日、表示回数等が記憶される。広告効果情報29は、広告表示実績28と関連して、遊技機稼働実績25、景品交換実績27をフィードバックして広告の効果を演算して記憶されている。広告効果実績29は、過去の遊技機稼働実績25、景品交換実績27を一定の期間(以下、タームという。)毎に区切って、商品表示との関連性と会員の関心の強さ及びその推移が演算され記憶されている。
制御部22は、管理コンピュータ17(所謂ホールコンピュータ)のCPU(Central Proccesig Unit)であり、複数のサーバ(コンピュータ)で構成されていてもよい。例えば、情報表示部12を管理する表示サーバ、会員情報読取部16を管理する貸機サーバ、景品交換機(POS装置)と会員情報を管理するPOS・会員サーバ、遊技機14を管理する遊技機サーバを置き、これらのザーバを総合的に管理するホールコンピュータに光回線で接続してもよい。
広告情報記憶部18と会員情報記憶部24は、管理コンピュータ17のハードディスク等の記憶装置にデータベースとして記憶される。管理コンピュータ17が複数のサーバから構成されている場合には、広告情報記憶部18は表示サーバの記憶装置に、会員情報記憶部24はPOS・会員サーバの記憶装置に設けることもできる。
本発明による広告情報提供システムは、具体的には例えば遊技場管理システムにソフトウェアをプログラミングして組み込んで実現している。このため、まず遊技場システムについて説明する。
<遊技場システムの説明>
図3は、本発明が適用される一般的な遊技場管理システムを説明するための概略図である。遊技場管理システム1000は、ホールコンピュータ1100に、LON(Local Operating Networks)通信により分散処理が行われ、LONルータ1038により各種遊技台や端末に接続されている。LON通信においては、ホールコンピュータ1100は中央監視装置の機能を有している。ホールコンピュータ1100に接続されている変換機1034には終端抵抗1036及びLONルータ1038を接続している。LONルータ1038からは、各種端末機器がLON通信により接続されている。
各種遊技台はLONルータ1038から、中継基板1040及び収集基板を介して接続され、遊技機としての複数のパチンコ機2001や複数のスロットマシン3001が存在している。パチンコ機2001やスロットマシン3001は、それぞれ複数台のグループに分けられて、一つの島を形成し、この島を管理する島コンピュータ1200が設けられている。パチンコ機2001には、遊技媒体を貸し出すために、現金の投入口、磁気カードやICカードのカードリーダライタを備えたサンドが備えられており、パチンコ機2001には玉貸機1046、スロットマシン3001にはメダル貸機1052がある。パチンコ機2001及びスロットマシン3001には情報表示装置1300が設けられており、各種情報の表示が行われる。
玉貸機1046及びメダル貸機1052にはカード挿入口が設けられており、カード挿入口から挿入されるカードは、カードリーダライタが内部に設けられて、読み取りや書き込みが行われる。一般に、カードには会員カードとビジターカードがあり、会員カードは磁気カードが主流であり、その内部メモリには、各会員カードを個別に識別可能なカードIDや会員識別情報である会員ID、セキュリティー情報等が書き換え不可に記録されている。また、会員カードには、パチンコ玉の貸出に使用される度数や遊技情報等の情報が書き換え可能に記録されている。カードは磁気カードの他、最近ではICカードも使用されており、カードリーダライタと非接触でデータ通信を行うことが可能である。
また、ビジターカードも会員カードと同様に磁気カードやICカードが使用されており、その内部メモリには、各ビジターカードを個別に識別可能なカードID等が書き換え不可に記録されているとともに、カードリーダライタにより、パチンコ玉の貸出に使用される度数等の情報が書き換え可能に記録されている。
カードリーダライタで処理される情報として、会員カードかビジターカードかの判断情報、カードの挿入と排出された時刻、カードを使用した遊技者の遊技情報等が記憶部に送信される。カードが読み込まれることで遊技媒体としてのパチンコ玉が払い出され、遊技が開始される。また、ICコインも使用することができ、ICコイン投入口からはICコインが投入され、遊技媒体としてのパチンコ玉が払いだされ、カードを使用しない遊技者用に設けられている。
さらに、LONにより、球ジェットカウンタ1054,1055、メダルジェットカウンタ1056、玉・メダルリプレイ機1058、自動販売機1060が接続されている。自動販売機1060には、カードでの商品購入ができるように、カードリーダ1062が取り付けられている。
LON通信のノードである端末機器には、それぞれニューロンチップが搭載され、端末機器自身がインプットされた条件で、中央監視装置と関係なく独自に判断して、端末機器のデータ記憶を含めて動作することができる。これにより、中央監視装置に集中していた各種指令系統が分散し、ネットワークのトラフィックを大きく低減し、それぞれの端末機器のトラブルがシステム全体に影響を及ぼさないシステムを構築する事ができる。
また、ホールコンピュータ1100には、LAN(Local Area Network)通信により、POS(Point Of Service)端末装置1064、データ表示やホールコンピュータ1100のオペレーション入力を行うデータ表示端末機1066、精算装置1068が接続されている。
ホールコンピュータ1100は、アプリケーションソフトを実装し、LON端末の設定、POS端末装置1064や、データ表示端末機器1066の設定を行う。また、本発明における管理コンピュータ17として機能し、広告情報の制御や記憶手段としてのデータベース領域は、ホールコンピュータ1100に内蔵している。
LONルータ1038は、ホールコンピュータ1100と接続して、各LON端末と通信するためのルータである。中継基板1040は、収集基板とRS485通信を行い、収集基板から送られてきたパチンコ機2001やスロットマシン3001の台データ、サンドデータ、アラーム信号をホールコンピュータ1100へ送信する。また、RS485プロトコルからLONプロトコルへの変換も行われる。
収集基板1042は、遊技台等に取り付けられた各センサからの出力を検知して、入賞レベル、例えば、特賞信号、入賞信号A、B等や、確変信号、打込信号、補給信号を収集し、ホールコンピュータ1100に送信する。また、不正動作があった場合やトラブルが生じた場合のアラーム信号の送信も行われる。
球ジェットカウンタ1054,1055及びメダルジェットカウンタ1056では、遊技台から払い出された玉又はメダルを計数する。計数した玉数又はメダル数をレシートで発券したり、会員カードを使用している場合は貯玉又は貯メダルとしたりする処理を行う。球ジェットカウンタ1054,1055及びメダルジェットカウンタ1056は、ホールコンピュータ1100と通信し、計数した玉数又はメダル数、レシート発券数、貯玉又は貯メダルした場合の会員情報のやり取りを行う。
玉・メダルリプレイ機1058では、会員の貯玉から、パチンコ玉又はメダルを設定金額分払出す。また、LON通信により、ホールコンピュータ1100と通信して、会員情報を相互に送受信する。パチンコ玉又はメダルの払い出しは、パチンコ機2001及びスロットマシン3001に併設されている玉貸機1046,メダル貸機1052からも行われ、硬貨の他、サンド1046,1052内に設けられているカードリーダにより会員カードやビジターカードも使用できる。
自動販売機1060に設けられているカードリーダ1062は、会員カードまたはビジターカードに記録されている貯玉又は貯メダルを読み取り、相当の金額に換算して、商品を購入することができる。飲料水の自動販売機1060と接続して、コーヒー、ジュースや健康飲料等の購入ができる。商品を購入した場合は、会員カードに記録されている貯玉数又は貯メダル数から、商品の金額に相当する数が引かれる。これらのデータは、ホールコンピュータ1100とLON通信により通信して、会員情報を相互に送受信する。
データ表示端末機器1066では、遊技場内に設置された各種遊技台のデータを、ホールコンピュータ1100のデータベースにアクセスして閲覧することができる。データ表示端末機器1066とホールコンピュータ1100は、LAN通信で相互に通信可能である。
POS端末機器1064では、球ジェットカウンタ1054,55又はメダルジェットカウンタ1056において発券されたレシート、ICコイン、会員カードに記録されている貯玉数やメダル数を読み取り、登録されている景品と交換する。景品は、例えば、ゴルフボール、ジュース、CD、雑貨、食料品などである。
POS端末機1064は景品管理装置の一例であり、景品交換を行う会員の会員IDと、景品交換に供された景品の景品IDとを、ホールコンピュータ1100に対して送信するものである。POS端末機1064には、カードリーダライタが備えられており、さらにバーコードリーダが接続されている。
バーコードリーダは、会員がパチンコ機2001やスロットマシン3001での遊技の結果として獲得したパチンコ玉数やコイン数を特定可能なバーコードが記録された計数レシートからバーコードを読み取ると共に、景品交換に供される景品の景品IDを特定可能なバーコードが記録された景品からバーコードを読み取る。計数レシートのバーコードが読み取られると、読み取ったバーコードから特定される獲得玉数の範囲内で景品交換が可能な状態となりカードリーダライタにより会員IDが読み取られ、バーコードリーダより景品のバーコードが読み取られて、POS端末機1064のディスプレイに表示された「景品交換」ボタンが操作されると、特定された獲得玉数と,読み取った会員IDと、読み取った景品IDがホールコンピュータ1100に対して送信される。
精算装置1068は、遊技者が遊技を終了する際に貸出装置から排出される記録楳体(カードやコインなど)に対応付けて管理される遊技者所有の有価価値残高(残額)を精算したり、精算情報を景品管理装置であるPOS端末装置1064に内部ネットワークNTを介して送信したりするようになっている。
パチンコ機2001とスロットマシン3001は、遊技場において、複数の集合として設置され、それぞれの集合が遊技島を形成している。この遊技島を管理するのが島コンピュータ1200である。島コンピュータ1200は、遊技島毎に1台ずつ設けられ、情報表示装置1300(呼出ランプ)から送信される種々の遊技情報を受信(収集)・集計(累積)すると共に、受信した遊技情報や集計(累積)した遊技情報をホールコンピュータ1100(場内管理装置)に内部ネットワークNTを介して送信するようになっている。
<遊技用システムの制御構成>
次に、広告情報提供システム10を実現するためのシステムとして、ホールコンピュータ1100、島コンピュータ1200と情報表示装置1300で構成される遊技用システムの制御構成について説明する。
図4は、遊技用システムの制御ブロック図である。
ホールコンピュータ1100は、各種の制御処理を行うHC(Hall Computer)制御部1101と、各種の信号の入力を受け討けるHC入力部1102と、各種の信号を出力するHC出力部1103と、遊技機から収集した収集データなどを記憶するためのハードディスク(HDD)1104と、外部機器との関で通信を行うためのHC通信部1105などを備えている。
HC制御部1101は、各種の演算処理を行うCPU、制御プログラムが格納されるROM及びワークエリアとして利用されるRAMなどを備えており、CPUがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして使用しながら各種の処理を行うようになっている。
HC入力部1102は、遊技場の従業員が操作入力を行うためのHC入力装置1110から入力された信号をHC制御部1101に受け渡すようになっている。HC入力装置1110は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどである。
HC出力部1103は、各種の情報を表示するためのHC表示装置1111、各種の音声を出力するためのHCスピーカ1112及び各種の情報を印刷(プリントアウト)するためのHCプリンタ1113などに各種の信号を出力するようになっている。HC表示装置1111は、例えば、液晶ディスプレイやELディスプレイなどである。
HC通信部1105は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うことで、ホールコンピュータ1100とネットワーク上の機器との間の通信を司るようになっている。具体的には、収集基板1042と中継基板1040を介して、島コンピュータ1200、POS端末装置1064、球ジェットカウンタ1054,55又はメダルジェットカウンタ1056や精算装置1068と接続されている。なお、島コンピュータ1200との間ではパチンコ機2001やスロットマシン3001等の遊技機から収集した収集データ(遊技情報)や演出情報などの送受信を行う。
島コンピュータ1200は、各種の制御処理を行うSC(Shima Computer)制御部1201と、各種の信号の入力を受け付けるSC入力部1202と、各種の信号を出力するSC出力部1203と、外部機器との間で通信を行うためのSC通信部1204などを構えている。
SC制御部1201は、各種の演算処理を行うCPU、制御プログラムが格納されるR0M及びワークエリアとして使用されるRAMなどを備えており、CPUがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして使用しながら各種の処理を行うようになっている。
SC入力部1202は、遊技場の従業員が操作入力を行うためのSC入力装置1210から入力された信号をSC制御部1201に受け渡すようになっている。SC入力装置1210は、例えば、名種スイッチなどである。
SC出カ部1203は、演出用装置1250を構成する演出用表示装置1251や演出用スビーカ1252などに各種の信号を出力するようになっている。演出用表示装置1251は、例えば、液晶ディスプレイやELディスプレイなどである。
SC通信部1204は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うことで、島コンピュータ1200とネットワーク上の機器との間の通信を司るようになっている。具体的には、ホールコンピュータ1100及び情報表示装置1300と接続されている。なお、ホールコンピュータ1100や情報表示装置1300との問ではパチンコ機2001やスロットマシン3001等の遊技機から収集した収集データ(遊技情報)や演出情報などの送受信を行う。
情報表示装置1300は、各種の制御処理を行うDS(Display Station)制御部1301と、各種の信号の入力を受け付けるDS入力部1302と、各種の信号を出力するDS出力部1303と、外部機器との関で通信を行うためのDS通信部1304などを備えている。
DS制御部1301は、各種の演算処理を行うCPU、制御プログラムが格納されるROM及びワークエリアとして利用されるRAMなどを備えており、CPUがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして使用しながら各種の処理を行うようになっている。
DS入力部1302は、遊技場の従業員や遊技者が操作入力を行うためのDS入力装置1310から入力された信号をDS制御部1301に受け渡すようになっている。DS入力装置1310は、例えば、各種スイッチやリモコン装置などである。
DS出力部1303は、各種の情報を表示するためのDS表示装置1311、各種の音声を出力するためのDSスピーカ1312及び所定の態様で発光するDS発光部1313に各種の信号を出力するようになっている。DS表示装置1311は、例えば、液晶ディスプレイやELディスプレイなどである。
DS通信部1304は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うことで、情報表示装置1300とネットワーク上の機器との間の通信を司るようになっている。具体的には、島コンピュータ1200と接続されている。なお、島コンピュータ1200との間ではパチンコ機2001やスロットマシン3001等の遊技機から収集した収集データ(遊技情報)や演出情報などの送受信を行う。
<遊技用システムの機能構成>
図5は、図4で示した遊技用システムの機能ブロック図の機能構成である。
遊技用システム1400は、遊技島に設置されるパチンコ機2001、スロットマシン3001等の遊技機に関する情報を設定する遊技機情報設定手設1410と、遊技機、遊技場の従業員や遊技者からの情報(遊技情報、操作入力)を受け付ける情報受付手段1420と、情報受付手段1420が受け付けた情報を管理する情報管理手段1430と、演出用装置1250で実行する設備予告演出を制御する設備予告演出制御手段1440を備えている。設備予告演出制御手段1440は、設備予告演出をしない場合は無くてもよい。そして、本発明に係る広告情報制御手段1450を備えている。
遊技機情報設定手段1410は、遊技場の従業員による操作などに基づいて遊技機(パチンコ機2001、スロットマシン3001等)が設置される環境等の設備情報を設定する設備情報設定手設1411と、遊技場の従業員による操作入力などに基づいて複数の遊技島に設置される複数の遊技機を複数のグループの何れかに分類するグループ分類手段1412と、遊技場の従業員による操作などに基づいて各遊技機のタイプや機種名などの情報を設定する機種情報設定手段1413を備えている。
情報受付手段1420は、パチンコ機2001やスロットマシン3001等の遊技機から出力される遊技情報を受信する情報受信手段1421と、情報受信手段1421が受信した遊技情報のうちで累積が必要な遊技情報(例えば、大当たり回数、ボーナス回数、消費媒体数(IN)、払出媒体数(OUT)等)を累積する受信情報累積手段1422と、受信情報累積手段1422が累積した情報をDS表示装置1311に表示させる累積情報表示手段1423と、DS入力装置1310を遊技者が操作したことに基づいてDS発光部1313や島設備の発光部を発光させることで遊技場の従業員を呼び出す従業員呼出手段1424を備えている。
情報管理手段1430は、情報受信手段1421が受信した遊技情報や受信情報累積手段1422が累積した累積遊技清報や設備装置(球ジェットカウンタ−1054,1055、メダルジェットカウンタ1056)の計数情報などを収集する情報収集手段1431と、情報収集手段1431が収集した各種の情報を集計する収集情報集計手段1432と、情報収集手段1431が収集した各種の情報から遊技機や設備装置などのステータスを特定してHC表示装置1111に表示する店内ステータス表示手段1433と、収集情報集計手段1431が集計した情報をHC表示装置1111に表示する集計データ表示手段1434と、情報収集手段1431が収集した情報や収集情報集計手段1432が集計した情報に基づいて帳票を作成してHC表示装置1111に表示したりHCプリンタ1113から出力したりする帳票作成手段1435を備えている。
設備予告演出制御手段1440は、遊技場の従業員による操作などに基づいて設備予告演出の実行日や実行期間や実行する設備予告演出の種類を設定する設備予告演出設定手段1441と、情報収集手段1431が収集した情報に有利状態(大当たり遊技、ボーナス遊技、AT遊技、ART遊技など)が実行されることを示す特定情報が含まれるか否かを判定する特定情報受信判定手段1442と、有利状態が実行されるまでの遊技期間(変動表示の回数、ゲーム回数など)を特定する遊技期間特定手段1443と、遊技期間特定手段1443が特定した遊技期間に応じて演出用装置1250に後述する設備予告演出を実行させる設備予告演出実行手段1444と、設備予告演出に同調するように情報表示装置1300に後述する特定演出を実行させる特定演出実行手段1445とを備えている。
広告情報演出制御手段1450は、本発明による広告情提供システム10を実現するために、遊技用システムに組み込んだ実施例である。広告情報演出制御手段1450には、図2で示した広告情報記憶部18、制御部22と会員情報記憶部24が設定され、広告情報設定手段1451、広告情報記憶手段1452、会員情報記憶手段1453、特定情報受信手段1454と広告演出制御手段1455から成っている。
広告情報設定手段1451は、遊技場の従業員による操作などに基づいて、広告主からの依頼された広告情報(コンテンツ)、広告対象属性、実行日や実行期間、実行する広告の種類や要望等を設定する。
広告情報記憶手段1452には、広告情報設定手段1451で入力された広告情報(コンテンツ)、広告対象属性、実行日や実行期間、実行する広告の種類や要望等が記憶される。広告情報は、広告主と表示する広告内容、広告時期や広告期間等である。広告対象属性は、広告による宣伝ターゲットとする会員の属性、例えば性別や年齢層等である。さらに、会員(遊技客)に表示した広告と表示日、広告に関連して交換された景品及び交換日と交換回数等が、広告実績として記憶され、これらが、広告情報データベースとして作成される。
会員情報記憶手段1453は、図2における会員情報記憶部24に相当対応し、会員属性、遊技機稼働実績、景品交換実績、広告表示実績等が記憶される。会員属性25は、性別、居住地域あるいは住所と、年齢あるいは生年月日等の個人情報である。また、会員の了解がられれば、会員の趣味や嗜好品等の情報を記憶してもよい。遊技機稼働実績26は、遊技した遊技機の特性、例えばメーカ、スペック、貸玉率やジャンルと、遊技回数、遊技時間、累計勝ち負け、当日勝ち負け、使用金額、持ち球数、貯玉数、及び、来店回数や来店日、頻度等が記憶される。これにより会員情報データベースが作成される。
特定情報受信判定手段1454は、情報収集手段1431が収集した情報に有利状態(大当たり遊技、ボーナス遊技、AT遊技、ART遊技など)が実行されることを示す特定情報が含まれるか否かを判定する。有利状態での広告演出を行うための判定手段である。
広告演出実行手段1455は、広告演出のコンテンツを情報表示装置1300に表示させる。
次に、本発明の実施形態に係る遊技機の例としてとして、パチンコ機とスロットマシンについて説明する。
<パチンコ機の基本構成>
図6は、パチンコ機2001の基本構成の一例であり、パチンコ機2001の正面図を示している。
パチンコ機2001(弾球式遊技機)は、前面下部に飾り板2022が取り付けられる矩形フレーム状の外枠2010と、外枠2010の前両側に第1蝶番部2030を介して左右方向に開閉可能なように軸着される内枠2040(図示せず)と、前面に形成される遊技領域2052が前方に臨む状態で内枠2040に着脱可能なように取り付けられる遊技盤2050と、遊技盤2050の前面を覆うように内枠2040の前面側に第2蝶番部2060を介して左右方向に開閉可能なように軸着されるガラス枠2070を備えている。
内枠2040には、内枠2040やガラス枠2070の開閉状態を演出するための枠開放検出スイッチ2072や、外枠2010に対して内枠2040を閉鎖状態に保持すると共に、内枠2040に対してガラス枠2070を閉鎖状態に保持するための施錠装置2078や、遊技領域2052に向けて遊技球を発射するための発射ソレノイドを有する発射装置が設けられている。
施錠装置2078は、常態では内枠2040及びガラス枠2070を閉鎖状態に保持しているが、ガラス枠2070の前方に臨む鍵穴に専用の鍵を挿入し、一方向に回転させると外枠2010と内枠2040の施錠が解除され、他方向に回転させると内枠2040とガラス枠2070の施錠が解除される。
内枠2040の裏面側には、パチンコ機2001が設置される島設備から供給される遊技球を貯留する球貯留タンクと、球貯留タンクに貯留された遊技球を流下させる貯流球流路と、貯留球流路から供給される遊技球を遊技者に払い出すための払出モータを有する払出装置と、遊技に関する遊技情報(信号)をパチンコ機2001の外部に出力するための外部出力端子板と、制御装置や被制御装置に動作電源やバックアップ電源を供給するための電源装置が設けられている。
ガラス枠2070の略中央部分には、前後方向に開放する開口部2090が形成されると共に、開口部2090を後方から塞ぐように透明器材2100(強化ガラス板やアクリル板)が取り付けられ、この開口部2090及び透明部材2100を介して内枠2040に取り付けられた遊技盤2050の遊技領域2052が視認可能となっている。
ガラス枠2070の前面側には、所定の演出音を出力するためのスピーカ2120と、所定の発光態様で発光演出を行うための枠発光部2130と、反射板の回転により回転発光演出を行うための回転発光部2140と、所定の表示態様で表示演出を行う枠表示器2150と、払出装置から払い出された遊技球を貯留するための上皿ユニット2170と、上皿ユニット2170で貯留しきれなくなった遊技球を貯留するための下皿ユニット2270と、遊技球の発射操作を行うための発射ハンドル2310が設けられている。
上皿ユニット2170の上部左寄りには、上皿払出口2182を介して払い出された遊技球を貯留すると共に、底面が発射ハンドル2310側に向けて下り傾斜する上皿2180が設けられ、この下り傾斜の端部に設けられた球送り装置(図示せず)によって、上皿2180を流下してきた遊技玉が1個ずつ発射装置に供給されるようになっている。なお、球送り装置によって発射装置に供給される遊技球数及び発射装置によって発射される遊技球数は1分間におよそ100個となっている。
上皿ユニット2170の上部右寄りには、上皿2180に貯留された遊技球を下皿ユニット2270に抜き取る球抜き操作を行うための上皿球抜きボタン2190と、パチンコ機2001と隣り合うように島設備に設置される貸出装置に遊技者が投入した有価価値の残高を表示するための残高表示部2200と、価値と引き換えに遊技球の貸出を受ける貸出操作を行うための球貸ボタン2210と、貸出装置から有価価値の残高が記憶された記憶媒体であるカード、コイン等を排出させる返却操作を行うための返却ボタン2220と、遊技場の従業員や遊技者が選択操作を行うための選択ボタン装置2230が設けられている。
選択ボタン装置2230は、遊技者が上下左右の選択操作を行うため十字キー状の選択ボタン2240と、選択ボタン2240に対する操作を検出する選択ボタンスイッチと、選択ボタン2240のうちで操作が有効となっているボタンを発光させる選択ボタンLEDを備えており、遊技場の従業員や遊技者がパチンコ機2001への選択入力を行うことが可能となっている。
上皿ユニット2170の中央前寄りには、上皿2180の前端部分から遊技者側に向けて下り傾斜する傾斜面部が設けられ、傾斜面部の中央部分には、遊技場の従業員や遊技者が決定操作を行うための演出ボタン装置2250が設けられている。
演出ボタン装置2250は、遊技者が決定操作を行うための円形状の演出ボタン2260と、演出ボタンに対する操作を検出する演出ボタンスイッチと、操作が有効となっている演出ボタンを発光させる演出ボタンLEDと、演出ボタンを上下方向に移動させるための演出ボタン駆動モータを備えており、遊技場の、従業員や遊技者がパチンコ機2001への決定入力を行うことが可能となっている。
下皿ユニット2270の左寄りには、上皿2180から下皿払出口2282に導かれた遊技球を貯留するための下皿2280と、下皿2280に貯留された遊技球を下皿2280の下方(遊技機外)に抜き取るための球抜き操作を行うための下皿球抜きボタン2290が設けられている。
発射ハンドル2310は、ガラス枠2070の前方に突出するハンドルベースと、該ハンドルベースに回動可能に支持される発射操作部2330と、ハンドルベース又は発射操作部2330に遊技者の手が触れていることを検出するためのタッチセンサと、発射装置による遊技球の発射を停止させる停止操作を行うための発射停止スイッチ2340を備えている。
遊技盤2050の前面の外縁寄りには、遊技領域2052を略円形状に区画するための湾曲形状の内側レール2350と外側レール2360が設けられ、内側レール2350と外側レール2360の間には、発射装置によって発射された遊技球を遊技盤2050の左下端部から遊技領域2052の左上部に誘導する球案内路2370が形成され、球案内路2370の球出口には、遊技領域2052に進入した遊技球が球案内路2370に戻ることを防止する球戻り防止弁2380が設けられている。
遊技領域2052の略中央には、前後方向に開放する開口部が形成され、この開口部の周縁を装飾するように遊技球の内部への進入を規制する枠状の飾りフレーム2390が配設され、飾りフレーム2390の内側に演出空間2400が形成されている。
飾りフレーム2390の側部には、遊技領域2052の右側領域を流下する遊技球を飾りフレーム2390の内側に誘導するワープ装置2410が設けられ、ワープ装置2410の内部に遊技球を流入させる導入口2412が遊技領域2052に向けて開口し、ワープ装置2410の内部に流入した遊技球を流出させる導出口2414が飾りフレーム2390の底部に向けて開口している。
飾りフレーム2390の底部には、ワープ装置2410によって誘導された遊技球を左右方向や前後方向に転動させた後に、飾りフレーム2390の下方の遊技領域2052に流下させるためのステージ部2420が設けられている。
遊技領域2052の下側領域には、常態において遊技球が入賞可能な普通入賞口2440(入賞領域)と、常態において遊技球が入賞可能な第1始動口2450(第1始動入賞領域)と、遊技球が入賞不能な閉状態と入賞可能な開状態とに変換可能な第2始動口2460(第2始動入賞領域、)が設けられている。
普通入賞口2440には、普通入賞口2440に入賞した遊技球を検品するための普通入賞口スイッチを備え、普通入賞口2440に入賞した遊技球が普通入賞口スイッチで検出されると、所定偶数(例えば10個)の遊技球が賞球として払出装置から上皿2180に払い出される。
第1始動口2450には、第1始動口2450に入賞した遊技球を検出するための第1始動口スイッチを備え、第1始動口2450に入賞した遊技球が第1始動口スイッチで検出されると、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払出装置から上皿2180に払い出される。また、大当たり抽選(第1特別図柄の変動表示)を実行するための第1権利が付与されるようになっている。
第2始動口2460には、第2始動口2460に入賞した遊技球を検出するための第2始動口スイッチと、第2始動口2460を開閉させるための開閉片と、大当たり判定の結果が当たりとなった場合に開閉片を動作させて第2始動口2460を閉状態から開状態に変換するための第2始動口ソレノイドを備え、第2始動口2460に入賞した遊技球が第2始動口スイッチで検出されると、所定個数(例えば1個)の遊技球が賞球として払出装置から上皿2180に払い出される。また、大当たり抽選(第2特別図柄の変動表示)を実行するための第2権利が付与されるようになっている。
遊技領域2052の左下領域には、飾りフレーム2390の左側方を流下してきた遊技球の流下方向を変化させる風車2480が設けられ、風車2480の下方には、飾りフレーム2390の左側方を流下してきた遊技球を普通入賞口2440や第2始動口22460に向けて誘導する左側誘導部2490が設けられている。
遊技領域2052の右上領域には、外側レール2360に沿って遊技領域2052の上縁を通ってきた(所謂右打ちされた)遊技球の勢いを減衰させるための緩衝部材2500(ゴム、ウレタン等)が設けられ、緩衝部材2500に衝突した遊技球が飾りフレーム2390の右側方を流下することになる。なお、飾りフレーム2390の右側方を流下してきた遊技球は、遊技釘によって流下方向が規制されるので第1始動口2450に入賞することはない。
遊技領域2052の右下領域には、常態において遊技球が通過可能な普図ゲート2510(第3始動領域)と、飾りフレーム2390の右側方を流下してきた遊技球を普図ゲート2510に向けて誘導する右上流誘導部2520と、常態において遊技球が入賞可能な普通入賞口2440(入賞領域)と、遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換される変動入賞装置2530と、普通入賞口2440や変動入賞装置2530に入賞せずに流下してきた遊技球を第2始動口2460に向けて誘導する右下流誘導部2560が設けられている。
普図ゲート2510には、普図ゲート2510を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチを備え、普図ゲート2510を通過した遊技球がゲートスイッチで検出されると、当り判定(普通図柄の変動表示)を実行するための第3権利が付与されるようになっている。
変動入賞装置2530には、普通入賞口2440よりも開口幅が広くて遊技球が入賞可能な大入賞口2540(入賞領域)と、大入賞口2540に入賞した遊技球を検出するための大入賞口スイッチと、大入賞口2540を開閉ざせるための開閉部材と、大当たり抽選の結果が大当たりとなった場合に開閉部材を動作させて大入賞口2540を閉状態から開状態に変換するための大入賞口ソレノイドを備え、大入賞口2540に入賞した遊技球が大入賞口スイッチで検出されると、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払出装置から上皿2180に払い出されるようになっている。
遊技領域2052の最下流部には、普通入賞口2440、第1始動口2450、第2始動口2460及び大入賞口のいずれにも入賞せずに流下してきた遊技球を遊技領域2052から排出させるためのアウト口2570が設けられている。
遊技領域2052の外側に、ガラス枠2070の開口部2090及び透明部材2100を介して遊技者が視認可能なように、遊技の進行を把握可能とする情報を表示するための遊技情報表示装置2590が設けられている。
遊技情報表示装置2590には、第1特別図柄表示器と、第1特別図柄保留表示器と、第2特別図柄表示器と、第2特別図柄保留表示器と、普通図柄表示器と、普通図柄保留表示器と、ラウンド数表示器と、右打ち表示器と、時短遊技状態表示器と、高確率遊技状態表示器を備えている。
第1特別図柄表示器は、例えば複数のLEDから構成され、第1始動口2450への遊技球の入賞により付与される第1権利に基づき大当たり抽選が行われたことに起因して第1特別図柄を変動表示し、変動時間の経過後に大当たり抽選の結果を示す表示態様、例えばハズレ特別図柄、大当たり特別図柄などを停止表示するようになっている。
第1特別図柄保留表示器は、例えば2個のLEDから構成され、点灯態様(点灯、点滅、消灯)によって大当たり抽選(第1特別図柄の変動表示)が未実行で保留されている第1権利の数を第1特図保留数として表示するようになっている。
第2特別図柄保留表示器は、例えば2個のLEDから構成され、第2始動口2460への遊技球の入賞により付与される第2権利に基づき大当たり抽選が行われたことに起因して第2特別図柄を変動表示し、変動時間の経過後に大当たり抽選の結果を示す表示態様、例えばハズレ特別図柄、大当たり特別図柄などを停止表示するようになっている。
第2特別図柄保留表示器は、例えば2個のLEDから構成され、点灯態様(点灯、点滅、消灯)によって大当たり抽選(第2特別図柄の変動表示)が未実行で保留されている第2権利の数を第2特図保皆数として表示するようになっている。
普通図柄表示器は、例えば2個のLEDから構成され、普図ゲート2510への遊技球の通過により付与される第3権利に基づき当たり抽選が行われたことに起因して普通図柄を変動表示し、変動時間の経過後に当たり抽選の結果を示す表示態様であるハズレ表示態様、当たり表示態様等を停止表示するようになっている。
普通図柄保留表示器は、例えば2個のLEDから構成され、点灯態様(点灯、点滅、消灯)によって当たり抽選(普通図柄の変動表示)が未実行で保留されている第3権利の数を普図保留数として表示するようになっている。
ラウンド数表示器は、大当たり抽選の結果が大当たりであって第1特別図柄表示器又は第2特別図柄表示器に大当たり特別図柄が表示されたことにより、所定数のラウンドに亘って変動入賞装置2530を閉状態から開状態に変換する大当たり遊技(特別遊技)が実行される場合のラウンド数を表示するようになっている。
右打ち表示器は、大当たり遊技の実行中や後述する時短遊技状態(普電サポート状態)等の遊技領域2052の右側領域を狙って遊技球を発射させる右打ちを行う必要がある場合に、右打ちを促す右打ち情報を表示するようになっている。
時短遊技状態表示器は、後述する時短遊技状態中に時短遊技状態であることを示す時短情報を表示するようになっている。高確率遊技状態表示器は、後述する確変遊技状態中に確変遊技状態であることを示す高確情報を表示するようになっている。
演出空間2400の奥部には、液晶表示器からなる第1画像表示装置2710(メイン液晶)が設けられ、ステージ部2420と第1画像表示装置2710との間には、第1画像表示装置2710よりも小さい液晶表示器からなる第2画像表示装置2720(サブ液晶)が第1画像表示装置2710の前方で移動(動作)可能なように設けられる。なお、第1画像表示装置2710や第2画像表示装置2720を透過型液晶表示器としてもよいし、ドットマトリクス表示器やEL表示器等にしてもよい。
第1画像表示装置2710(メイン液晶)及び第2画像表示装置2720(サブ液晶)では、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示及び停止表示に連動して3列の演出図柄(左図柄Z1、中図柄Z2、右図柄Z3)を変動表示及び停止表示させると共に、大当たり特別図柄(大当たり演出図柄)が表示される可能性があることを予告する予告画像としてキャラクタ画像、情報画像、背景画像等を表示させる変動表示演出が実行されるようになっている。
なお、演出図柄は、数字(0〜9等)やアルファベット(A〜Z等)やキャラクタ等の少なくとも1つを含む複数種類があり、他の種類の演出図柄とは識別可能なようになっているため、識別情報と言い換えることもできる。
演出図柄の変動表示は、演出図柄を縦方向や横方向にスクロールさせたり、その場で自転させたりしながら有効ライン上に表示される演出図柄の種類を変化させることで行われる。演出図柄の停止表示は、有効ライン上に大当たり抽選の結果を示す表示態様(ハズレ演出図柄、大当たり演出図柄)を所定時間停止表示させることで行われる。
大当たり演出図柄の表示態様は、「777」等の同一の演出図柄の組み合せや、「753」等の所定の規則性を持った演出図柄の組み合せによって構成され、ハズレ演出図柄は、大当たり演出図柄とは異なる演出図柄の組み合せによって構成されている。
また、第1画像表示装置2710には、大当たり抽選(第1特別図柄の変動表示)が未実行で保留されている第1権利に対応する保留アイコンを表示させる第1アイコン表示領域2712や、大当たり抽選(第2特別図柄の変動表示)が未実行で保留されている第2権利に対応する保留アイコンを表示させる第2アイコン表示領域2714や、特別図柄の変動表示を実行している第1権利又は第2権利に対応する実行アイコンを表示させる実行アイコン表示領域2716が設けられている。
なお、第1アイコン表示領域2712、第2アイコン表示領域2714、実行アイコン表示領域2716の少なくとも1つを第2画像表示装置2720に設けてもよいし、第1アイコン表示領域2712、第2アイコン表示領域2714、実行アイコン表示領域2716の少なくとも1つを第1画像表示装置2710と第2画像表示装置2720とに跨るように設けてもよい。
第2画像表示装置2720は、第1画像表示装置2710の下端部の前方に臨む通常位置と、第1画像表示装置2710の中央寄りの前方に臨む演出位置との問で移動可能となっていると共に、横向き姿勢から縦向き姿勢に変位可能となっており、変動表示演出の実行中に移動したり変位したりすることで動作演出を行うようになっている。
演出空間2400の右側部には、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示に連動して表示態様が変化する変動表示LED2730が設けられ、演出空聞2400の上部には、変動表示演出の実行中において可動部材に所定の演出動作を行わせる可動演出装置2740や、発光部材に所定の発光演出を行わせる発光演出装置2760等が設けられている。
遊技盤2050の裏面側には、遊技領域2052に対して所定の閾値を紹える磁気が近づいたことを検出するための磁気センサと、遊技盤2050に対して所定の周波数の電波が照射されたことを検出するための電波センサと、遊技の進行を統括的に制御するメイン制御装置と、メイン制御装置からの払出数コマンド(指令情報)に基づいて遊技球の払出や発射を制御する払出制御装置と、メイン制御装置からの演出コマンドに基づいて遊技の演出を制御するサブ制御装置等が設けられている。
<パチンコ機の制御構成>
次に、パチンコ機2001の制御構成について説明する。
図7は、本発明の実施形態に係るパチンコ機2001の制御ブロック図である。
メイン制御装置2800は、CPU、ROM及びRAMを内蔵したワンチップマイコンや入出力インターフェース回路(I/0)等を備えており、CPUがROMに格納された遊技制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして使用しながら遊技の進行を統括的に制御するように構成されている。
入力インターフェースには、枠開放検出スイッチ2072、普通入賞口スイッチ2442、第1始動ロスイッチ2452、第2始動口スイッチ2462、ゲートスイッチ2512、大入賞口スイッチ2542、磁気センサ2080、電波センサ2081、RAMクリアスイッチ2082、払出制御装置2020等が接続されており、各種スイッチからの入力信号や、払出制御装置2020からのコマンドが入力される。
磁気センサ2080と電波センサ2081は、不正を防止するためのセンサである。磁気センサ2080は、遊技球を磁石により故意に入賞口へ導く不正を監視するものであり、磁気を磁気センサ2080により検出している。
電波センサ2081は、電波を不正に発信して主に玉上げスイッチを常時オン状態にする不正行為を検知するためのものである。玉上げスイッチは、オンからオフに変化することにより遊技玉の発射を検出し、その検知に基づいて、遊技玉数を「1」減算する。ところが、不正電波によりこの玉上げスイッチが常時オン状態になると、いくら玉を発射しても遊技玉数が減算されない状態となってしまう。このような電波による不正を電波センサ2081により検知する。
出力インターフェースには、第2始動口ソレノイド2047、大入賞口ソレノイド2055、遊技情報表示装置2590、発生したエラーの種類を示すコードを表示するエラー表示装置2083、外部出力端子板2086、払出制御装置2020、サブ制御装置2850等が接続されており、各種ソレノイドへの駆動信号や各種表示装置(遊技情報表示装置2590、エラー表示装置2083)への表示信号や、外部出力端子板2086への遊技情報信号や、各種制御装童へのコマンドが出力される。
遊技情報表示装置2590には、第1特別図柄表示器2600、第1特別図柄保留表示器2610、第2特別図柄表示器2620、第2特別図柄保留表示器2630、普通図柄表示器2640、普通図柄保留表示器2650、ラウンド数表示器2660、右打ち表示器2670、時短遊技状態表示器2680と高確率遊技状態表示器2690がある。
なお、RAMには、電源装置からのバックアッフ電源が供給されることで、停電時においても記憶情報を保持することが可能となっており、停電復旧時には保持された記憶情報に基づいて遊技の制御状態が停電前の状態に復帰するようになっている。
払出制御装置2020は、CPU、ROM及びRAMを内蔵した払出ワンチップマイコンや入出力インターフェース回路(I/0)等を備えており、CPUがROMに格納された払出制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして使用しながら遊技球の払出や発射を制御するように構成されている。
入力インターフェースには、払出装置2025(払出球検出スイッチ等)、発射ハンドル2310(タッチセンサ、発射停止スイッチ等)等が接続されており、払出装置2025(払出球検出スイッチ等)や発射ハンドル2310(タッチセンサ、発射停止スイッチ等)からの入力信号やメイン制御装置2800からの払出数コマンドが入力される。
出力インターフェースには、払出装置2025、発射装置2300(発射ソレノイド等)、メイン制御装置2800等が接続されており、払出装置2020や発射装置2300への駆動信号や、メイン制御装置2800へのコマンドが出力される。
なお、RAMには、電源装置からのバックアップ電源が供給されないが、バックアップ電源が供給されるようにすることで、停電時においても記憶情報を保持可能とし、停電復旧時には保持された記憶情報に基づいて払出の制御状態が停電前の状態に復帰するようにしてもよい。
サブ制御装置2850は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース回路(I/0)、VDP(Video DisP1ay Processor)、CG用ROM、音声用ROM等を備えており、CPUがROMに格納された演出制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして使用しながらメイン制御装置2800からの演出コマンドに対応する演出の実行を制御するように構成されている。また、VDPがCPUからの指令に基づいてCG用ROMに記憶された画像データの表示制御を行うと共に、音声用ROMに記憶された音データの出力制御を行うように構成されている。
入力インターフェースには、選択ボタンスイッチ2242、演出ボタンスイッチ2262、可動演出装置2740に設けられる位置検出スイッチ、メイン制御装置2800等が接続されており、各種スイッチからの入力信号や、メイン制御装置2800からの演出コマンドが入力される。
出力インターフェースには、枠発光部2130、回転発光部2140、選択ボタンLED2244、演出ボタンLED2264、演出ボタン駆動モータ2266、第1画像表示装置2710、第2画像表示装置2720、可動演出装置2740、発光演出装置2760等が接続されており、各種LEDへの表示信号や各種モータへの駆動信号が出力される。
また、メイン制御装置2800は、外部へ信号を出力する外部出力端子板2086が設けられており、情報収集装置であるホールコンピュータ1100、島コンピュータ1200や情報表示装置1300等に接続されている。
なお、メイン制御装置2800と払出制御装置2020との間のコマンド通信は、双方向通信となっているが、メイン制御装置2800とサブ制御装置2850との間のコマンド通信は、メイン制御装置2000からサブ制御装置2850への単方向通信となっている。
<パチンコ遊技の進行形態>
次に、パチンコ機2001による遊技の進行形態の一例について、説明する。ここで確率を示した数値は一例であって、限定されるものではない。
図8は、パチンコ機2001の遊技の進行形態を示すゲームフローである。
まず、パチンコ機2001の初期の遊技状態は、通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)となっており、大当たり抽選で大当たりと判定される大当たり確率が通常確率(例えば1/300)であって、当たり抽選で当たりと判定される当たり確率が低確率(例えば1/30)である。この時、第1画像表示装置2710及び第2画像表示装置2720で実行される変動表示演出の演出態様を規定する演出モードは、演出モードA〜Dの何れかが設定される。
通常遊技状態では、第1始動口2450又は第2始動口2460への遊技球の入賞に基づき大当たり抽選が行われ、抽選の結果、大当たりと判定(大当たり発生A)されると、抽選結果を報知する特別図柄の変動表示(変動表示演出)として大当たりを演出する大当たり特別図柄が表示され、閉状態である変動入賞装置2530を開状態である大入賞口2540とし、遊技者に有利な特別遊技として、ラウンド遊技を所定回数行う「大当たり遊技」が実行される。大当たり遊技は、当たり確率が1/30となり、通常遊技状態の10倍の当たり確率となる。
大当たり遊技には、「2ラウンド通常単当たり遊技1〜4」、「2ラウンド確変短当たり遊技」、「8ラウンド確変長当たり遊技」、「10ラウンド確変長当たり遊技」と「15ラウンド確変長当たり遊技」の遊技者に有利な度合いが異なる8種類が設定されている。大当たり遊技中は、通常遊技状態となる。
2ラウンド通常短当たり遊技1は、第1始動口2450への遊技球の入賞に基づく第1大当たり抽選で大当たりと判定された場合の20%で発生し、大入賞口2540が0.5秒に亘って開状態に変換(短開放)されるラウンド遊技が2回行われる。
2ラウンド通常短当たり遊技2は、第2始動口2460への遊技球の入賞に基づく第2大当たり抽選で大当たりと判定された場合の10%で発生し、変動入賞装置2530が0.5秒に亙って開状態に変換(短開放)されて大入賞口2540となるラウンド遊技が2回行われる。
2ラウンド通常短当たり遊技3は、第2始動口2460への遊技球の入賞に基づく第2大当たり抽選で大当たりと判定された場合の6%で発生し、変動入賞装置2530が0.5秒に亙って開状態に変換(短開放)されて大入賞口2540となるラウンド遊技が2回行われる。
2ラウンド通常短当たり遊技4は、第2大当たり抽選で大当たりと判定された場合の4%で発生し、変動入賞装置2530が0.5秒に亙って開状態に変換(短開放)されて大入賞口2540となるラウンド遊技が2回行われる。
2ラウンド確変短当たり遊技は、第1大当たり抽選で大たりと判定された場合の10%、及び、第2大当たり抽選で大当たりと判定された場合の10%で発生し、変動入賞装置2530が0.5秒に亙って開状態に変換(短開放)されて大入賞口2540となるラウンド遊技が2回行われる。
なお、2ラウンド通常短当たり遊技1と2ラウンド確変短当たり遊技とは、大当たり遊技中の演出を同一態様としており、何れの大当たり遊技が実行されているのかは区別が困難である。
8ラウンド確変長当たり遊技は、第1大当たり抽選で大当たりと判定された場合の20%で発生し、変動入賞装置2530が0.5秒に亙って開状態に変換(短開放)されて大入賞口2540となるラウンド遊技が8回行われる。
10ラウンド確変長当たり遊技は、第1大当たり抽選で大当たりと判定された場合の50%、及び、第2大当たり抽選で大当たりと判定された場合の20%で発生し、変動入賞装置2530を28秒間に亘って開状態に変換(長開放)して大入賞口2540とするラウンド遊技が10回行われる。
15ラウンド確変長当たり遊技は、第2大当たり抽選で大当たりと判定された場合の50%で発生し、変動入賞装置2530が0.5秒に亙って開状態に変換(短開放)されて大入賞口2540となるラウンド遊技が15回行われる。
2ラウンド通常短当たり遊技1が終了する(大当たり終了A)と、通常遊技状態に移行し、演出モードは、演出モードDに設定される。
2ラウンド確変短当たり遊技が終了する(大当たり終了B)と、大当たり確率が1/60の高確率であって、当たり確率が1/30の低確率である第1確変遊技状態(高確率非時短遊技状態)に移行し、演出モードは、演出モードD又はEが実行された特別図柄の変動表示(変動表示演出)の回数に応じて設定される。0〜30回転が演出モードDであり、30回転移行が演出モードEである。
そのため、2ラウンド通常短当たり遊技1が終了した後の30回転と2ラウンド確変短当たり遊技が終了した後の30回転の演出モードが同一となるため、遊技者は現在の遊技状態が通常遊技状態なのか第1確変遊技状態なのかを把握するのが難しくなり、演出モードDが設定されている場合には、第1確変遊技状態への期待感を持つことになる。
8ラウンド確変長当たり遊技、10ラウンド確変長当たり遊技、15ラウンド確変長当たり遊技が終了する(大当たり終了C〜E)と、大当たり確率が高確率(1/60)であって、当たり確率が高確率(29/30)である第2確変遊技状態(高確率時短遊技状態)に移行し、演出モードは、演出モードFと演出モードGを遊技者が選択できる。
2ラウンド通常短当たり遊技2〜4が終了する(大当たり終了E)と、大当たり確率が低確率(1/300)であって、当たり確率が高確率(29/30)である時短遊技状態(低確率時短遊技状態)に所定期間、即ち、2ラウンド通常短当たり遊技2の終了後は30回転、2ラウンド通常短当たり遊技3の終了後は50回転、2ラウンド通常短当たり遊技4の終了後は100回転に亘って移行し、演出モードは、演出モードH〜Jが特別図柄の変動表示(変動表示演出)の回数に応じて設定される。演出モードHは0〜30回転、演出モードIは31〜50回転、演出モードJは51〜100回転である。
第1確変遊技状態、第2確変遊技状態、時短遊技状態では、通常遊技状態と同様に、第1始動口2450又は第2始動口2460への遊技球の入賞に基づき大当たり抽選が行われ、該抽選の結果を報知する特別図柄の変動表示(変動表示演出)の結果として大当たり特別図柄(大当たり演出図柄)が表示されると、何れかの種類の大当たり遊技が実行される。
また、時短遊技状態では、当該時短遊技状態を発生させた大当たり遊技の種類に応じて設定される時短回数である30回、50回、100回の何れかの特別図柄の変動表示が実行されると、通常遊技状態に移行する(時短回数消化)。
通常遊技状態及び第1確変遊技状態では、当たり抽選の結果に基づいて実行される普通図柄の変動表示の変動時間として比較的長い時間(例えば30秒)が選択され易く、変動表示の結果として当たり態様が表示されると、第2始動口2460が0.2秒開放する第1当たり遊技が80%の割合で実行され、第2始動口2460が0.2秒開放した後に再び4.0秒開放する第2当たり遊技が20%の割合で実行される。
第2確変遊技状態及び時短遊技状態では、当たり抽選の結果に基づいて実行される普通図柄の変動表示の変動時間として比較的短い時間(例えば2秒)が選択され易く、変動表示の結果として当たり態様が表示されると、第2始動口2460が2.5秒開放した後に再び2.5秒開放する第3当たり遊技が100%の割合で実行される。
このように、第1大当たり抽選が行われた場合よりも、第2大当たり抽選が行われた場合の方が、実行される大当たり遊技や大当たり遊技終了後の遊技状態等が遊技者に有利になるように設定されており、遊技者は第2大当たり抽選が行われることに対する期待感を持つようになる。
なお、通常遊技状態及び第1確変遊技状態においては、遊技領域2052の左側領域に遊技球を発射する遊技を行い、第2確変遊技状態及び時短遊技状態においては、遊技領域2052の右側領域に遊技球を発射する遊技を行うようになっている。
<メイン制御装置の機能構成>
次に、本発明の実施形態に係るパチンコ機2001のメイン制御装置2800の機能構成を説明する。
図9は、パチンコ機2001におけるメイン制御装置2800の機能ブロック図である。
メイン制御装置2800は、遊技の進行を制御する遊技制御手段2810を備え、遊技制御手段2810には、特図判定情報(乱数)取得手段2811と、特図判定情報(保留)記憶手段2812と、大当たり(特別遊技)判定手段2813と、大当たり図柄判定手段2814と、特図変動パターン判定手段2815と、特図変動表示実行手段2816と、大当たり遊技(特別遊技)実行手段2817と、事前判定手段2818と、遊技状態制御手段2819と、普図判定情報(乱数)取得手段2820と、普図判定情報(保留)記憶手段2821と、当たり(補助遊技)判定手段2822と、当たり図柄判定手段2823と、普図変動パターン判定手段2824と、普図変動表示実行手段2825と、当たり遊技(補助遊技)実行手段2826と、各種テーブル記憶手段2827と、エラー判定手段2828と、賞球払出制御手段2829と、コマンド送信手段2830と、コマンド受信手段2831と、情報更新手段2832と、情報出力手段2833を備えている。
特図判定情報(乱数)取得手段2811は、第1始動口2450や第2始動口2460への遊技球の入賞に基づいて、大当たり抽選に用いる特図判定情報(大当たり判定乱数、大当たり図柄判定乱数、特図変動パターン判定乱数)を取得する。
特図判定情報(保留)記憶手段2812は、第1始動口2450への遊技球の入賞に基づき特図判定情報(乱数)取得手段2811が取得した特図判定情報をRAMの第1保留記憶領域に所定数(例えば4個)を限度に第1特図保留として記憶(第1権利の付与に相当)し、第2始動口2460への遊技球の入賞に基づき特図判定情報(乱数)取得手段111が取得した特図判定情報をRAMの第2保留記憶領域に所定数(例えば4個)を限度に第2特図保留として記憶(第2権利の付与に相当)し、第1特図保留の数及び第2特図保留の数を示す特図保留数コマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。
大当たり(特別遊技)判定手段2813は、第1特図保留よりも第2特図保留の方が優先して消化されるように、最も早く記憶された最先(最古)の第1特図保留文は第2特図保留をRAMの特図実行記憶領域に移動し、第1特図保留及び第2特図保留の残数を示す保留数コマンドをサブ制御装置に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。また、特図実行記憶領域に移動した特図判定情報である大当たり判定乱数を大当たり判定テーブル(図10参照)に照合して、大当たりであるか(大当たり遊技を実行するか)否かを判定する。
大当たり図柄判定手段2814は、大当たり(特別遊技)判定手段2813による判定結果と特図実行記憶領域に移動された特図判定情報の大当たり図柄判定乱数を特図停止図柄判定テーブル(図11参照)に照合して、第1特別図柄表示器2600又は第2特別図柄表示器2620に停止表示させる特別図柄の種類を判定し、判定結果に対応する特図停止図柄コマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。なお、停止表示される特別図柄の種類に応じて大当たり遊技の種類が決定されるため、大当たり遊技の種類を決定していると言える。
特図変動パターン判定手段2815は、大当たり図柄判定手段2814による判定結果と特図実行記憶領域に移動された特図判定情報の特図変動パターン判定乱数を特図変動パターン判定テーブルに照合して、特別図柄を変動表示する特図変動パターン(変動時間)を判定し、判定結果に対応する特図変動パターンコマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。
なお、大当たり(特別遊技)判定手段2813による判定、大当たり図柄判定手段2814による判定及び特図変動パターン判定手段2815による判定を大当たり抽選としているが、大当たり(特別遊技)判定手段2813による判定を大当たり抽選としてもよいし、大当たり(特別遊技)判定手段2813による判定と、大当たり図柄判定手段2814による判定とを大当たり抽選としてもよい。
特図変動表示実行手段2816は、大当たり抽選の結果に基づいて第1特別図柄表示器2600又は第2特別図柄表示器2620で特別図柄の変動表示及び停止表示を行うと共に、特別図柄の停止表示を示す特図確定コマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。
大当たり遊技(特別遊技)実行手段2817は、第1特別図柄表示器2600又は第2特別図柄表示器2620に大当たり特別図柄が停止表示されたことに基づいて、所定数のラウンドに亘って所定の開閉態様で変動入賞装置2530(大入賞口2540)を閉状態から開状態に変換する大当たり遊技を実行すると共に、大当たり遊技の開始を示すオープニングコマンド、ラウンド遊技の開始とラウンド数を示すラウンド数コマンド、ラウンド遊技間のインターバルの開始を示すインターバルコマンド、大当たり遊技の終了を示すエンディングコマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。
事前判定手段2818は、特図判定情報(乱数)取得手段2811が取得した特図判定情報(大当たり判定乱数、大当たり図柄判定乱数、特図変動パターン判定乱数)を大当たり(特別遊技)判定手段2813、大当たり図柄判定手段2814、特図変動パターン判定手段2815よりも事前に判定し、判定結果に対応する事前判定コマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。
遊技状態制御手段2819は、大当たり遊技の終了後に大当たり遊技の種類に応じて第1確変遊技状態、第2確変遊技状態、時短遊技状態の何れかの遊技状態に移行させると共に、時短遊技状態で所定回数(30回、50回、100回の何れか)の特別図柄の変動表示が実行されると通常遊技状態に移行させ、移行させた遊技状態に対応する遊技状態コマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。
普図判定情報(乱数)取得手段2820は、普図ゲート2510への遊技球の通過に基づいて当たり抽選に用いる普図判定情報(当たり判定乱数、当たり図柄判定乱数、普図変動パターン判定乱数)を取得する。
普図判定情報(保留)記憶手段2821は、普図判定情報(乱数)取得手段2820が取得した普図判定情報をRAMの普図保留記憶領域に所定数(例えば4個)を限度に普図保留として記憶(第3権利の付与に相当)し、普図保留の数を示す普図保留数コマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。
当たり(補助遊技)判定手段2822は、最も早く記憶された最先(最古)の普図保留(普図判定情報)をRAMの普図実行記憶領域に移動し、普図実行記憶領域に移動した普図判定情報である当たり判定乱数を当たり判定テーブル(図示せず)に照合して、当たりであるか(当たり遊技を実行するか)否かを判定する。
当たり図柄判定手段2823は、当たり(補助遊技)判定手段2822による判定結果と普図実行記憶領域に移動された普図判定情報である当たり図柄判定乱数を普図停止図柄判定テーブル(図示せず)に照合して、普通図柄表示器2640に停止表示させる普通図柄の種類を判定し、判定結果に対応する普図停止図柄コマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。なお、停止表示される普通図柄の種類に応じて当たり遊技の種類が決定されるため、当たり遊技の種類を決定していると言える。
普図変動パターン判定手段2824は、当たり図柄判定手段2823による判定結果と普図実行記憶領域に移動された普図判定情報である普図変動パターン判定乱数を普図変動パターン判定テーブル(図示せず)に照合して、普通図柄を変動表示する普図変動パターン(変動時間)を判定し、判定結果に対応する普図変動パターンコマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。
なお、当たり(補助遊技)判定手段2822による判定、当たり図柄判定手段2823による判定及び普凶変動パターン判定手段2824による判定を当たり抽選としているが、当たり(補助遊技)判定手段2822による判定を当たり抽選としてもよいし、当たり(補助遊技)判定手段2822による判定と、当たり図柄判定手段2823による判定とを当たり抽選としてもよい。
普図変動表示実行手段2825は、当たり抽選の結果に基づいて普通図柄表示器2640で普通図柄の変動表示及び停止表示を行うと共に、普通図柄の停止表示を示す普図確定コマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。
当たり遊技(補助遊技)実行手段2826は、普通図柄表示器2640に当たり図柄が停止表示されたことに基づいて、所定の開閉態様で第2始動口2460を閉状態から開状態に変換する当たり遊技を実行すると共に、当たり遊技の開始を示すオープニングコマンド、当たり遊技の終了を示すエンディングコマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。
各種テーブル記憶手段2827は、大当たり判定テーブル、特図停止図柄判定テーブル、特図変動パターン判定テーブル、当たり判定テーブル、普図停止図柄判定テーブル、普図変動パターン判定テーブル等の各種テーブルを記憶する。
エラー判定手段2828は、枠開放検出スイッチ2072、第2始動口スイッチ2462、ゲートスイッチ2512、大入賞口スイッチ2542、磁気センサ2080、電波センサ2081からの入力信号に基づいて、所定のエラー(枠開放エラー、異常入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、右打ちエラー等)が発生したか否かを判定し、発生したエラーに対応するエラー発生コマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。また、エラーが解消したか否かを判定し、解消したエラーに対応するエラー解消コマンドをサブ制御装置2850に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。
賞球払出制御手段2829は、普通入賞口スイッチ2442、第1始動口スイッチ2452、第2始動口スイッチ2562、大入賞口スイッチ2542からの入力信号に基づいて、賞球の払出を実行するか否かを判定し、賞球の払出を実行する場合には払出数を示す払出数コマンドを払出制御装置2020に送信すべくRAMの送信コマンド領域にセットする。
コマンド送信手段2830は、RAMの送信コマンド領域にセットされているコマンドを払出制御装置200又はサブ制御装置300に送信する。
コマンド受信手段2831は、払出制御装置2020から送信されてくるコマンドをRAMの受信コマンド領域にセットする。
情報更新手段2832は、普通入賞口2440に入賞した遊技球数を示す普通入賞口入賞数、通常遊技状態において第2始動口2460に入賞した遊技球数を示す通常中第2始動口入賞数、1回のラウンド遊技において大入賞口2540に入賞した遊技球数を示す大入賞口入賞数、普図ゲート2510を通過した遊技球数を示すゲート通過数、通常遊技状態において発生した当たり遊技の回数である通常中普図当たり回数、普電サポート状態(時短遊技状態)において発生した当たり回数である通常中普図当たり回数、確変遊技状態及び時短遊技状態の継続中に連続して発生した大当たり遊技の回数である連荘回数(連続大当たり回数)、確変遊技状態に移行した回数である確変移行回数、時短遊技状態に移行した回数である時短移行回数等を更新する。
情報出力手段2833は、遊技の進行に応じて発生する遊技情報(エラー情報、払出情報、大当たり情報、遊技状態情報、入賞情報)や、情報更新手段2832によって更新された遊技情報等を外部出力端子板2086の出力端子を介してパチンコ機2001の外部(ホールコンピュータ、呼出ランプ、島コンピュー夕、貸出装置等)に出力する。
<サブ制御装置の機能構成>
次に、サブ制御装置2850の機能構成について説明する
図10は、サブ制御装置2850の機能ブロック図である。
サブ制御装置2850は、演出の進行を制御する演出制御手段2860を備え、演出制御手段2860は、コマンド受信手段2861、客待ち制御手段2862、演出モード制御手設2863、変動表示演出制御手段2864と大当たり演出制御手段2878を備えている。
変動表示演出制御手段2864は、アイコン表示手段2865、先読み演出決定手段2866、先読み演出実行手段2867、演出図柄決定手段2868、変動表示演出パターン決定手段2869、予告演出決定手段2870、操作演出決定手段2871、変動表示演出実行手段2872を備えている。変動表示演出実行手段2872は、演出図柄変動表示手段2873、第4図柄変動表示手段2874、背景表示手段2875、予告演出実行手段2876、操作演出実行手段2877から成っている。
大当たり演出制御手段2878は、大当たり演出決定手段2879と大当たり演出実行手段2880とから成っている。
コマンド受信手段2861は、メイン制御装置2800から送信されてくるコマンドをRAMの受信コマンド領域にセットする。
客持ち制御手段2862は、変動表示演出及び大当たり演出が行われていない状態で所定時間(例えば60秒)が経過したか否かを判定し、所定時間が経過した場合に遊技を促進するための客待ち演出を各種演出装置(スビーカ2120、枠発光器2130、回転発光部2140、枠表示器2150、選択ボタン装置2230、演出ボタン装置2250、第1画像表示装置2710、第2画像表示装置2720、可動演出装置2740、発光演出装置2760等)で実行する。
演出モード制御手段2863は、遊技状態が変化した場合や演出モードの変更抽選に当選した場合に、設定されている演出モードを他のモードに変更する。
変動表示演出制御手段2864は、サブRAMの受信コマンド領域にセットされている特図停止図柄コマンド及び特図変動パターンコマンドに基づいて、大当たり抽選の結果を報知(特別図柄の変動表示を演出)するための変動表示演出を各種演出装置で実行するための制御を行う。
アイコン表示手段2865は、RAMの受信コマンド領域にセットされている特図保留数コマンドに基づいて、第1特図保留及び第2特図保留に対応する保留アイコンを第1画橡表示装置2710の第1アイコン表示領域2712及び第2アイコン表示領域2714に表示させると共に、現在実行中の変動表示演出に対応する実行アイコンを第1画像表示装置2710の実行アイコン表示領域2716に表示させる。
先読み演出決定手設2866は、RAMの受信コマンド領域にセットされている事前判定コマンドに基づいて、1又は複数の変動表示演出に亘って大当たり遊技が実行される可能性があることや所定のリーチ演出が実行されることを予告する先読み演出(変動表示演出毎に所定の演出を実行する先読み連続予告演出、通常表示態様の保留アイコンや実行アイコンを特別表示態様に変化させる先読みアイコン変化演出、第1画像表示装置2710及び/又は第2画象表示装置2720に表示される通常背景画像を特別背景画像に変化させる先読みゾーン演出等)の実行の有無や実行する先読み演出の種類を決定する。
先読み演出実行手段2867は、先読み演出決定手段2866が決定した種類の先読み演出を各種演出装置(スビーカ2120、枠発光器2130、回転発売部2140、枠表示器2150、選択ボタン装置2230、演出ボタン装置2250、第1画像表示装置2710、第2図像表示装置2720、可動演出装置2740、発光演出装置2760等)で実行する。
演出図柄決定手設2868は、RAMの受信コマンド領域にセットされている特図停止図柄コマンドにより特定される特別図柄の種類及び/又は特図変動パターンコマンドにより特定される特図変動パターンと演出図柄判定乱数とを演出図柄判定テーブルに照合して、変動表示演出の結果として停止表示される演出図柄(左図柄Z1、中図柄Z2、右図柄Z3)の種類を決定する。
変動表示演出パターン決定手段2869は、RAMの受信コマンド領域にセットされている特図停止図柄コマンドにより特定される特別図柄の種類と特図変動パターンコマンドにより特定される特図変動パターンと変動表示演出パターン判定乱数を変動表示演出パターン判定テーブル(図示せず)に照合して、変動表示演出の変動表示演出パターンを決定する。
予告演出決定手段2870は、変動表示演出パターン決定手段2869が決定した変動表示演出パターンと予告演出判定乱数とを予告演出判定テーブル(図示せず)に照合して、変動表示演出の一環として大当たり遊技が実行される可能性があることや所定のリーチ演出が実行されることや大当たり遊技が実行されることを予告する予告演出の実行の有無や実行する予告演出の種類を決定する。
操作演出決定手段2871は、変動表示演出パターン決定手段2869が決定した変動表示演出パターンと操作演出判定乱数とを操作演出判定テーブル(図示せず)に照合して、変動表示演出の一環として選択ボタン2240や演出ボタン2260の操作に基づき大当たり遊技が実行される可能性があることや所定のリーチ演出が実行されることや大当たり遊技が実行されることを予告する操作演出の実行の有無や実行する操作演出の種類を決定する。
変動表示演出実行手段2872は、演出図柄決定手段2868の決定結果や変動表示演出パターン決定手段2869の決定結果等に基づいて、大当たり当選の結果を報知(特別図柄の変動表示を演出)するための変動表示演出を各種演出装置で実行する。
演出図柄変動表示手段2873は、第1画像表示装置2710や第2画像表示装置2720で演出図柄を縦方向や横方向にスクロールさせたり、その場で自転させたりしながら有効ラインに表示される演出図柄の種類を変化させることで演出図柄の変動表示を実行する。
第4図柄変動表示手段2874は、特別図柄の変動表示の実行期間に亘って変動表示LED2730の発光態様を変化させ、特別図柄の変動表示の終了に伴って変動表示LED2730の発光態様の変化を停止することで、所謂第4図柄の変動表示を実行する。
背景表示手段2875は、先読み波出決定手段2866の決定結果や変動表示演出パターン決定手段2869の決定結果に基づいて、変動表示演出の背景となる背景画像を第1画像表示装置2710や第2画像表示装置2720に表示させる。
予告演出実行手段2876は、予告演出決定手段2870の決定結果に基づいて、変動表示演出の一環として大当たり遊技が実行される可能性があることや所定のリーチ演出が実行されることや大当たり遊技が実行されることを予告する予告演出を各種演出装置で実行する。
操作演出実行手段2877は、操作演出決定手段2871の決定結果に基づいて、変動表示演出の一環として有効期間中の選択ボタン2240や演出ボタン2260の操作に基づき大当たり遊技が実行される可能性があることや所定のリーチ演出が実行されることや大当たり遊技が実行されることを予告する操作演出を各種演出装置で実行する。
大当たり演出制御手投2878は、RAMの受信コマンド領域にセットされているオープニングコマンド、ラウンド数コマンド、インターバルコマンド、エンディングコマンドに基づいて、大当たり演出を各種演出装置で実行するための制御を行う。
大当たり演出決定手段2879は、サブRAMの受信コマンド領域にセットされているオープニングコマンドを大当たり演出判定テーブル(図示せず)に照合して、大当たり遊技を演出するための大当たり演出の種類を決定する。
大当たり演出実行手段2880は、RAMの受信コマンド領域にセットされているラウンド数コマンド、インターバルコマンド、エンディングコマンドに基づいて大当たり演出決定手段2879が決定した大当たり演出を各種演出装置に実行させる。
ここで、上述した大当たり判定テーブルと特図停止図柄判定テーブルについて説明する
<大当たり判定テーブルと特図停止図柄判定テーブル>
図11は、大当たり判定テーブル2900の一例を示す図であり、大当たり判定処理において参照される。
この大当たり判定テーブル2900には、大当たり確率は低確率と高確率がある。低確率の場合は、大当たり判定乱数値が0〜597の場合に判定結果をハズレとし、598と599の場合に判定結果を大当たりとして対応づけている。高確率の場合は、大当たり判定乱数値が0〜589の場合に判定結果をハズレとし、590〜599の場合に判定結果を大当たりとして対応づけている。図11からも分かるように、大当たり確率が低確率の場合には1/300の確率で大当たりと判定され、大当たり確率が高確率の場合には、低確率遊技状態の5倍の確率である1/60の確率で大当たりと判定される。
図12は、特図停止図柄判定テーブル2910の一例を示す図であり、特図停止図柄判定処理において参照される。
この特図停止図柄判定テーブル2910には、変動表示される特別図柄の種類である第1特別図柄及び第2特別図柄と、大当たり判定の判定結果と、ハズレ及び大当たりに対する振分割合と、振り分けられる停止図柄の種類とが対応付けられており、参考として、発生する大当たり遊技の種類と大当たり遊技の後に付与される電サポ回数を示している。
ここで、「電サポ」とは、普電サポート状態の略であり、普電サポート状態とは、通常遊技状態と比べて当たり抽選で当たりと判定される確率が高確率であって、普通図柄の変動時間として短い変動時間が決定され易い状態である。そのため、普電サポート状態となることで通常遊技状態よりも第2始動口2460の単位時間当たりの開放回数が多くなって遊技球が入賞し易くなり、遊技者は通常遊技状態よりも有利に遊技を進めることが可能となる。
「2ラウンド通常短当たり1(電サポ無し)」は、変動入賞装置2530を0.5秒に亘って開状態に変換(短開放)して大入賞口2540にするラウンド遊技を2回行う大当たり遊技であって、大当たり遊技の終了後に大当たり確率が低確率であって普電サポート状態とならない通常遊技状態に移行するものでる。
「2ラウンド通常短当たり2(電サポ30回)」は、変動入賞装置2530を0.5秒に亘って開状態に変換(短開放)して大入賞口2540にするラウンド遊技を2回行う大当たり遊技であって、当該大当たり遊技の終了後に大当たり確率が低確率であって特別図柄の変動表示が30回実行されるまで普電サポート状態となる時短遊技状態に移行するものである。
「2ラウンド通常短当たり3(電サポ50回)」は、変動入賞装置2530を0.5秒に亘って開状態に変換(短開放)して大入賞口2540にするラウンド遊技を2回行う大当たり遊技であって、当該大当たり遊技の終了後に大当たり確率が低確率であって特別図柄の変動表示が50回実行されるまで普電サポート状態となる時短遊技状態と移行するものである。
「2ラウンド通常短当たり(電サポ100回)」は、変動入賞装置2530を0.5秒に亘って開状態に変換(短開放)して大入賞口2540にするラウンド遊技を2回行う大当たり遊技であって、当該大当たり遊技の終了後に大当たり確率が低確率であって特別図柄の変動表示が100回実行されるまで普電サポート状態となる時短遊技状態に移行するものである。
「2ラウンド確変短当たり(電サポ無し)」は、変動入賞装置2530を0.5秒に亘って開状態に変換(短開放)して大入賞口2540にするラウンド遊技を2回行う大当たり遊技であって、当該大当たり遊技の終了後に大当たり確率が高確率であって普電サポート状態とならない第1確変遊技状態(高確率非時短遊技状態)に移行するものである。
「8ラウンド確変長当たり(電サポ次回まで)」は、変動入賞装置2530を28秒に亘って開状態に変換(長開放)して大入賞口2540にするラウンド遊技を8回行う大当たり遊技であって、当該大当たり遊技の終了後に大当たり確率が高確率であって次回の大当たり遊技まで普電サポート状態となる第2確変遊技状態(高確率時短遊技状態)に移行するものである。
「10ラウンド確変長当たり(電サポ次回まで)」は、変動入賞装置2530を28秒に亘って開状態に変換(長開放)して大入賞口2540にするラウンド遊技を10回行う大当たり遊技であって、当該大当たり遊技の終了後に大当たり確率が高確率であって次回の大当たり遊技まで普電サポート状態となる第2確変遊技状態(高確率時短遊技状態)に移行するものである。
「15ラウンド確長当たり(電サポ次回まで)」は、変動入賞装置2530を28秒に亘って開状態に変換(長開放)して大入賞口2540にするラウンド遊技を8同行う大当たり遊技であって、当該大当たり遊授の終了後に大当たり確率が高確率であって次回の大当たり遊技まで普電サポート状態となる第2確変遊技状態(高確率時短遊技状態)に移行するものである。
図12からも分かるように、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当たり遊技が実行される場合よりも、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当たり遊技が実行される場合の方が、遊技者にとって有利な大当たり遊技が実行され易くなっている。つまり、遊技者に付与される遊技価値が大きくなり易いと言える。
<特図変動パターン判定テーブル>
図13は、特図変動パターン判定テーブル2920の一例を示す図であり、上述した特図変動パターン判定処理において参照される。
この特図変動パターン判定テーブルには、変動表示される特別図柄の種類(第1特別図柄、第2特別図柄)と、大当たり判定の判定結果と、特図保留数(第1特図保留数、第2特図保留数)と、特図保留数に対する振分割合と、振り分けられる特図変動パターンと、特図変動パターンに対する特図変動時間とが対応付けられており、詳細として、変動表示演出における変動表示演出パターンを示している。
ここで、「通常変動1」、「通常変動2」、「短縮変動」、「超短縮変動」とは、演出図柄(左図柄Z1、中図柄Z2、右図柄Z3)が高速で変動し、少なくとも1つの演出図柄が変動表示中であって複数の演出図柄が仮停止した段階で、仮停止した演出図柄の組み合せが大当たりを報知する大当たり演出図柄の一部であるリーチ状態を形成せずに全ての演出図柄が停止表示する変動表示演出パターンである。
「ノーマルリーチ」とは、リーチ状態を形成すると共に、大当たり演出図柄が停止表示される(大当たり遊技が実行される)期待度が最も低いリーチを示している。「ロングリーチ」とは、ノーマルリーチよりも変動時間が長く、リーチ状態を形成すると共に、大当たり演出図柄が静止表示される(大当たり遊技が実行される)期待度がノーマルリーチよりも高いリーチを示している。
「スーパーリーチ(Sリーチ)」とは、ロングリーチよりも変動時間が長く、リーチ状態を形成すると共に、大当たり演出図柄が停止表示される(大当たり遊技が実行される)期待度がロングリーチよりも高いリーチを示している。「スペシャルリーチ(SPリーチ)」とは、スーパーリーチよりも変動時間が長く、リーチ状態を形成すると共に、大当たり演出図柄が停止表示される(大当たり遊技が実行される)期待度がスーパーリーチよりも高いリーチを示している。
また、「全回転リーチ」とは、大当たり演出図柄が低速で変動表示された後に停止表示されるリーチであり、大当たり遊技が実行される場合にだけ実行されるリーチである。
次に、図7で示した外部出力端子板2086から出力される遊技情報信号について説明する。
<遊技情報信号の説明>
図14は、外部出力端子板2086に設けられる各出力端子(第1端子〜第11端子)から出力される遊技情報信号の種別(種類)と、遊技情報信号の出力タイミング(出力契機)と、遊技情報信号の出力期間を示す図である。なお、第1端子はエラー信号、第2〜第8端子は、通常遊技信号を出力するための出力端子となっており、第9端子〜第11端子は、特別遊技信号を出力するための出力端子となっている。
第1端子は、所定のエラー(枠開放エラー、異常入賞エラー、磁気エラー、電波エラー)が発生したことを示すエラー信号(枠開放エラー信号、異常入賞エラー信号、磁気エラー信号、需波エラー信号)が所定期間に亘って出力される共通の出力端子である。
枠開放エラー信号は、内枠2040やガラス枠2070の開放検出時が出力タイミングとなっており、内枠2040及びガラス枠2070の開放中が出力期間となっている。つまり、内枠2040及びガラス枠2070の閉鎖検出時が出力停止タイミングとなる。異常入賞エラー信号は、異常入賞の検出時が出力タイミシグとなっており、出力開始から60秒間が出力期間となっている。つまり、出力開始から60秒の経過時が出力停止タイミングとなっている。
磁気エラー信号は、所定の閾値を超える磁気の検出時が出力タイミングとなっており、出力開始から60秒間が出力期間となっている。つまり、出力開始から60秒の経過時が出力停止タイミングとなっている。電波エラー信号は、所定の周波数の電波の検出時が出力タイミングとなっており、出力開始から60秒間が出力期間となっている。
なお、複数のエラーが同時に発生した場合には、複数のエラー信号の出力期間が重複することになるが、エラーの発生順にインターバルを挟んで出力するようにしてもよい。また、右打ちエラーの発生時には第1端子からエラー信号が出力されないが、右打ちエラーの発生時に所定期間(例えば10秒間)に亘ってエラー信号を出力しでもよい。
第2端子は、単位偶数(例えば10個)の遊技球が実際に払い出されたことを示す払出信号が出力される出力端子である。払出信号は、単位個数の遊技球の払出完了時が出力タイミングとなっており、出力開始かも16ms間が出力期間となっている。つまり、出力開始から16ms経過時が出力停止タイミングとなっている。
第3端子は、単位個数(例えば10個)の遊技球の払出が決定されたことを示す払出予定信号が出力される出力端子である。払出予定信号は、単位個数の遊技球の払出決定時が出力タイミングとなっており、出力開始から16ms間が出力期間となっている。つまり、出力開始から16ms経過時が出力停止タイミングとなっている。
第4端子は、大当たり遊技(2ラウンド通常短当たり遊技1〜4、2ラウンド確変短当たり遊技、8ラウンド確変長当たり遊技、10ラウンド確変長当たり遊技、15ラウンド確変長当たり遊技)が実行されていることを示す大当たり中信号が出力される出力端子である。大当たり中信号は、大当たり遊技の開始時が出力タイミングとなっており、大当たり遊技中が出力期間となっている。つまり、大当たり遊技の終了時が出力停止タイミングとなっている。
第5端子は、大当たり遊技のうちで大入賞口2540の開放時間が短い短当たり遊技(2ラウンド通常短当たり遊技1〜4、2ラウンド確変短当たり遊技)が実行されていることを示す短当たり中信号が出力される出力端子である。短当たり中信号は、短当たり遊技の開始時が出力タイミングとなっており、短当たり遊技中が出力期間となっている。つまり、短当たり遊技の終了時が出力停止タイミングとなっている。
第6端子は、普電サポート状態(時短遊技状態)となっていることを示す時短中信号が出力される出力端子である。時短中信号は、普電サポート状態(時短遊技状態)の開始時が出力タイミングとなっており、普電サポート状態中が出力期間となっている。つまり、普電サポート状態の終了時が出力停止タイミングとなっている。
第7端子は、第1始動口2450や第2始動口2460に遊技球が入賞したことを示す始動口入賞信号が出力される出力端子である。始動口入賞信号は、1始動口2450や第2始動口2460への遊技球の入賞時が出力タイミングとなっており、出力開始から16ms間が出力期間となっている。つまり、出力開始から16ms経過時が出力停止タイミングとなっている。
第8端子は、特別図柄の変動表示が終了(停止表示)したことを示す図柄確定信号が出力される出力端子である。図柄確定信号は、特別図柄の変動表示の終了時が出力タイミングとなっており、出力開始から16ms間が出力期間となっている。つまり、出力開始から16ms経過時が出力停止タイミングとなっている。
第9端子は、特別遊技情報の種別を示す情報種別信号が出力される出力端子である。情報種別信号は、各出力タイミング(図15参照)から64msが出力期間となっている。つまり、出力開始から64ms経過時が出力停止タイミングとなっている。
第10端子は、情報種別信号に対応する特別遊技情報の詳細を示す数値情報信号が出力される出力端子である。数値情報信号は、後述する各出力タイミング(図15参照)から64ms間が出力期間となっている。つまり、出力開始から64ms経過時が出力停止タイミングとなっている。
第11端子は、情報種別信号及び数値情報信号の取得(出力)タイミングをパチンコ機2001の外部に通知するためのタイミング信号が出力される出力端子である。タイミング信号は、後述する各出力タイミング(図15参照)から64ms間が出力期間となっている。つまり、出力開始から64ms経過時が出力停止タイミングとなっている。
<特別遊技情報信号の説明>
図15は、特別遊技情報信号を構成する情報種別信号及び数値情報信号の詳細と、出力タイミング(出力契機)を示す図である。
情報種別信号は、特別遊技情報の種別(種類)を示す8ビット(1バイト)のデータ信号となっており、数値情報信号は、特別遊技情報の詳細(数値)を示す8ビット(1バイト)のデータ信号となっており、外部出力端子板2086からは情報種別信号、数値情報信号及びタイミング信号の3種類がセットで出力されるようになっている。
特別遊技情報の種類には、普通入賞口入賞数情報、普通入賞口賞球数情報、第1特図保留数情報、第1始動口賞球数情報、第2特図保留数情報、通常中第2始動口入賞数情報、第2始動口賞球数情報、特図予定停止図柄情報、特図予定変動パターン情報、特図停止図柄情報、特図変動パターン情報、ラウンド数情報、大入賞口開放時間情報、大入賞口賞球数情報、大入賞口入賞数情報、ゲート通過数情報、普図保留数情報、普図停止図柄情報、普図変動パターン情報、通常中普図当たり回数情報、電サポ中普図当たり回数情報、連荘回数情報、確変移行回数情報、確変リミット回転数情報、時短移行回数情報、時短リミット回転数情報、エラー発生情報がある。
普通入賞口入賞数情報は、普通入賞口2440に入賞した遊技球数を示す情報であり、普通入賞口2440への遊技球の入賞時が出力タイミングとなっている。普通入賞口入賞数情報は、普通入賞口入賞数であることを示す情報種別信号と、上述した普通入賞口入賞数カウンタの値(0〜255)を示す数値情報信号とから構成されている。
普通入賞口賞球数情報は、普通入賞口2440への遊技球の入賞に基づき払い出される賞球数を示す情報であり、普通入賞口2440への遊技球の入賞時が出力タイミングとなっている。普通入賞口賞球数情報は、普通入賞口賞球数であることを示す情報種別信号と、普通入賞口44に設定された賞球数である10個を示す数値情報信号とから構成されている。
第1特図保留数情報は、メイン制御装置2800に存在するRAMに記憶されている第1特図保留数を示す情報であり、第1特図保留数の変化時が出力タイミングとなっている。第1特図保留数情報は、第1特図保留数であることを示す情報種別信号と、メイン制御装置2800に存在するRAMに記憶されている第1特図保留数(0〜4)を示す数値情報信号とから構成されている。
第1始動口賞球数情報は、第1始動口2450への遊技球の入賞に基づき払い出される賞球数を示す情報であり、第1始動口45への遊技球の入賞時が出力タイミングとなっている。第1始動口賞球数情報は、第1始動口入賞球数であることを示す情報種別信号と、第1始動口2450に設定された賞球数である3個を示す数値情報信号とから構成されている。
第2特図保留数情報は、メイン制御装置2800に存在するRAMに記憶されている第2特図保留数を示す情報であり、第2特図保留数の変化時が出力タイミングとなっている。第2特図保留数情報は、第2特図保留数であることを示す情報種別信号と、メイン制御装置2800に存在するRAMに記憶されている第2特図保留数(0〜4)を示す数値情報信号とから構成されている。
通常中第2始動口入賞数情報は、通常遊技状態において第2始動口2460に入賞した遊技球数を示す情報であり、第2始動口2460への遊技球の入賞時が出力タイミングとなっている。通常中第2始動口入賞数情報は、通常中第2始動口入賞数であることを示す情報種剖信号と、上述した始動口入賞数カウンタの値(0〜255)を示す数値情報信号とから構成されている。
第2始動口賞球数情報は、第2始動口2460への遊技球の入賞に基づき払い出される賞球数を示す情報であり、第2始動口2460への遊技球の入賞時が出力タイミングとなっている。第2始動口賞球数情報は、第2始動口入賞球数であることを示す情報種別信号と、第2始動口2460に設定された賞球数である1個を示す数値情報信号とから構成されている。
特図予定停止図柄情報は、大部たり判定乱数及び大当たり図柄判定乱数の事前判定結果を示す情報であり、第1始動口2450や第2始動口2460への遊技球の入賞時が出力タイミングとなっている。特図予定停止図柄情報は、特図予定停止図柄であることを示す情報種別信号と、特図停止図柄の事前判定結果(ハズレ、2ラウンド通常短当たり図柄、2ラウンド確変短当たり図柄、8ラウンド確変長当たり図柄、10ラウンド確変長当たり図柄、15ラウンド確変長当たり図柄の何れか)を示す数値情報信号とから構成されている。
特図変動パターン情報は、普図変動パターン判定乱数の事前判定結果を示す情報であり、第1始動口2450や第2始動口2460への遊技球の入賞時が出力タイミングとなっている。特図予定変動パターン情報は、特図予定変動パターンであることを示す情報種別信号と、特図変動パターンの事前判定結果(パターン0〜38の何れか)を示す数値情報信号とから構成されている。
特図停止図柄情報は、大当たり判定乱数及び大当たり図柄判定乱数の判定結果を示す情報であり、特別図柄の変動開始時が出力タイミングとなっている。特図停止図柄情報は、特図停止図柄であることを示す情報種別信号と、特図停止図柄の判定結果(ハズレ、2ラウンド通常短当たり図柄、2ラウンド確変短当たり図柄、8ラウンド確変長当たり図柄、10ラウンド確変長当たり図柄、15ラウンド確変長当たり図柄の何れか)を示す数値情報信号とから構成されている。
特図変動パターン情報は、特図変動パターン判定乱数の判定結果を示す情報であり、特別図柄の変動開始時が出力タイミングとなっている。特図変動パターン情報は、特図変動パターンであることを示す情報種別信号と、特図変動パターンの判定結果を示す数値情報信号とから構成されている。特図変動パターンはパターン0〜38まであり、判定結果はこのパターン0〜38の何れかを選択する判定を行う。
ラウンド数情報は、大当たり遊技で実行されるラウンド数を示す情報であり、大当たり遊技(オープニング)の開始時が出力タイミングとなっている。ラウンド数情報は、ラウンド数であることを示す情報種別信号と、大当たり遊技で実行されるラウンド数(2ラウンド、8ラウンド、10ラウンド、15ラウンドの何れか)を示す数値情報信号とから構成されている。
大入賞口開放時間情報は、1のラウンド遊技における大入賞口2540の開放時間の長短を示す情報であり、オープニングの開始時及びインターバルの開始時が出力タイミングとなっている。大入賞口開放時間情報は、大入賞口開放時間であることを示す情報種別信号と、大入賞口開放時間(短開放、長開放)を示す数値情報信号とから構成されている。
大入賞口賞球数情報は、大入賞口2540への遊技球の入賞に基づき払い出される賞球数を示す情報であり、大入賞口2540への遊技球の入賞時が出力タイミングとなっている。大入賞口賞球数情報は、大入賞口賞球数であることを示す情報種別信号と、大入賞口2540に設定された賞球数である15個を示す数値情報信号とから構成されている。
大入賞口入賞数情報は、1のラウンド遊技において大入賞口2540に入賞した遊技球数を示す情報であり、ラウンド遊技の終了時が出力タイミングとなっている。大入賞口入賞数情報は、大入賞口入賞数であることを示す情報種別信号と、上述した大入賞口入賞数カウンタの値(0〜255)を示す数値情報信号とから構成されている。
ゲート通過数情報は、普図ゲート2510を通過した遊技球数を示す情報であり、普図ゲート2510への遊技球の通過時が出力タイミングとなっている。ゲート通過数情報は、ゲート通過数であることを示す情報種別信号と、上述したゲート通過数カウンタの値(0〜255)を示す数槙情報信号とから構成されている。
普図保留数情報は、メイン制御装置2800のRAMに記憶されている普図保留数を示す情報であり、普図保留数の変化時が出力タイミングとなっている。普図保留数情報は、普図保留数であることを示す情報種別信号と、メイン制御装置2800のRAMに記憶されている普図保留数(0〜4)を示す数値情報とから構成されている。
普図停止図柄情報は、当たり判定乱数及び当たり図柄判定乱数の判定結果を示す情報であり、普通図柄の変動開始時が出力タイミングとなっている。普図停止図柄情報は、普図停止図柄であることを示す情報種別信号と、普図停止図柄の判定結果(ハズレ、短開放当たり図柄、短&長開放大当たり図柄、長&長開放当たり図柄の何れか)を示す数値情報信号から構成されている。
普図変動パターン情報は、普図変動パターン判定乱数の判定結果を示す情報であり、普通図柄の変動開始時が出力タイミングとなっている。普図変動パターン情報は、普図変動パターンであることを示す情報種別信号と、普図変動パターンの判定結果(パターン0〜20)を示す数値情報信号とから構成されている。
通常中普図当たり回数情報は、通常遊技状態において発生した当たり遊技の回数を示す情報であり、通常遊技状態で当たり抽選が行われた結果として発生する当たり遊技の開始時が出力タイミングとなっている。通常中普図当たり回数情報は、通常中普図当たり回数であることを示す情報種別信号と、上述した通常中普図当たり回数カウンタの値(0〜255)を示す数値情報信号とから構成されている。
電サポ中普図当たり回数情報は、普電サポート状態(時短遊技状態)において発生した当たり遊技の回数を示す情報であり、普電サポート状態で当たり抽選が行われた結果として発生する当たり遊技の開始時が出力タイミングとなっている。電サポ中普図当たり回数情報は、電サポ中普図当たり回数であることを示す情報種別信号と、上述した電サポ中普図当たり回数カウンタの値(0〜255)を示す数値情報信号とから構成されている。
第2始動口開放回数情報は、当たり遊技において第2始動口2460が開放する回数を示す情報であり、当たり遊技の開始時が出力タイミングとなっている。第2始動口開放回数情報は、第2始動口開放回数であることを示す情報種別信号と、当たり遊技における第2始動口2460の開放回数(1〜2)を示す数値情報信号とから構成されている。
連荘回数情報は、通常遊技状態で発生した大当たり遊技を1回目として確変遊技状態及び時短遊技状態が継続している間に連続して発生した大当たり遊技の回数を示す情報であり、確変遊技状態や時短遊技状態の開始時が出力タイミングとなっている。連荘回数情報は、連荘回数であることを示す情報種別信号と、上述した連荘回数カウンタの値(0〜255)を示す数値情報信号とから構成されている。
確変移行回数情報は、確変遊技状態に移行した回数を示す情報であり、確変遊技状態の開始時が出力タイミングとなっている。確変移行回数情報は、確変移行回数であることを示す情報種別信号と、上述した確変移行回数カウンタの値(0〜255)を示す数値情報信号とから構成されている。
確変リミット回転数情報は、確変遊技状態で実行可能な特別図柄の変動表示の回数を示す情報であり、確変遊技状態の開始時が出力タイミングとなっている。確変リミット回転数情報は、確変リミット回転数であることを示す情報種別信号と、これから発生する確変遊技状態で実行可能な特別図柄の変動表示の回数(次回まで)を示す数値情報信号とから構成されている。
時短移行回数情報は、時短遊技状態に移行した回数を示す情報であり、時短遊技状態の開始時が出力タイミングとなっている。時短移行回数情報は、時短移行回数であることを示す情報種別信号と、上述した時短移行回数カウンタの値(0〜255)を示す数値情報信号とから構成されている。
時短リミット回転数情報は、時短遊技状態で実行可能な特別図柄の変動表示の回数を示す情報であり、時短遊技状態の開始時が出力タイミングとなっている。時短リミット回転数情報は、時短リミット回転数であることを示す情報種別信号と、これから発生する時短遊技状態で実行可能な特別図柄の変動表示の回数、即ち、30回、50回、100回の何れかを示す数値情報信号とから構成されている。
エラー発生情報は、各種エラー(枠開放エラー、異常入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、右打ちエラー)が発生したことを示す情報であり、各種エラーの発生時が出力タイミングとなっている。エラー発生情報は、エラー発生を示す情報種別信号と、発生したエラーの種類を示す数値情報信号とから構成されている。
このように、様々な出力タイミングで特別遊技情報(情報種別信号、数値情報信号)が外部出力端子板2086を介して出力されるため、遊技の進行に応じた具体的(詳細)な遊技情報をパチンコ機2001の外部(ホールコンピュータ、島コンピュータ、呼出ランプ、貸出装置等)に出力することが可能となる。これにより、パチンコ機2001の外部で詳細な遊技情報の分析を行ったり、詳細な遊技情報を利用して島設備等で所定の演出を行ったりすることが可能となる。
なお、特別遊技情報に、遊技状態毎の普通入賞口2440に入賞した遊技球数を示す状態別普通入賞口入賞数情報や、第1始動口2450に入賞した遊技球数を示す第1始動口入賞数情報や、遊技状態毎の第1始動口2450に入賞した遊技球数を示す状態別第1始動口入賞数情報や、遊技状態毎の第2始動口2460記入賞した遊技球数を示す状態別第2始動口入賞数情報等を設定しておき、外部出力端子板2086から出力するようにしてもよい。
また、特図予定停止図柄情報や特図停止図柄情報に代えて、大当たり判定乱数の乱数値を示す大当たり判定乱数情報や大当たり図柄判定乱数の乱数値を示す大当たり図柄判定乱数情報を出力するようにしてもよいし、特図予定変動パターン情報や特図変動パターン情報に代えて、特図変動パターン判定乱数の乱数値を示す特図変動パターン判定乱数情報を出力するようにしてもよい。
また、普図停止図柄情報に代えて、当たり判定乱数の乱数値を示す当たり判定乱数情報や当たり図柄判定乱数の乱数値を示す当たり図柄判定乱数情報を出力するようにしてもよいし、普図変動パターン情報に代えて、普図変動パターン判定乱数の乱数値を示す普図変動パターン判定乱数情報を出力するようにしてもよい。
また、普通入賞口賞球数情報、第1始動口賞球数情報、第2始動口賞球数情報、大入賞口賞球数情報を遊技球の入賞毎に出力するのではなく、電源投入時や初回の入賞時等のタイミングでのみ出力するようにしてもよい。
また、連荘回数情報を確変遊技状態や時短遊技状態の開始時に出力するのではなく、大当たり遊技の開始時や大当たり遊技の終了時に出力するようにしてもよい。
<特別遊技情報の出力例>
次に各種信号の出力タイミングにおける特別遊技情報(情報種別信号、数値情報信号、タイミング信号)の出力について、普通入賞口2440への遊技球の入賞時に外部出力端子板2086(第9端子〜第11端子)から普通入賞口入賞数情報及び普通入賞口賞球数情報を出力する場合を例にとって説明する。
なお、情報種別信号及び数値情報信号は、それぞれ外部出力端子板2086の第9端子及び第10端子から出力され、出力開始から8ms毎に出力ビットが0から7へと変化し、64msが経過した時点で8ビット(1バイト)分の出力が完了するようになっている。
また、タイミング信号は、外部出力端子板2086の第11端子から出力され、常態においてON(ハイレベル)となっており、情報種別信号及び数値情報信号の出力中においてOFF(ローレベル)となることで特別遊技情報信号の出力〈読み取り開始、読み取り終了〉タイミングを外部に通知するようになっている。
図16は、普通入賞口2440への遊技球の入賞時に外部出力端子板2086(第9端子〜第11端子)から普通入賞口入賞数情報及び普通入賞口賞球数情報を出力する場合のタイミングチャートである。
T1のタイミングにおいて、普通入賞口スイッチSW(普通入賞口スイッチ2442)で遊技球を検出すると、第9端子から普通入賞口入賞数であることを示す情報種別信号、及び、第10端子から普通入賞口入賞数カウンタの値(25個)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子でのタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T2のタイミングにおいて、第9端子からの情報種別信号及び第10端子からの情報信号の出力期間が終了すると、第11端子でのタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、普通入賞口入賞数情報の出力が完了する。
続いて、T3のタイミングにおいて、T2のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、第9端子から普通入賞口賞球数であることを示す情報種別信号、及び、第10端子から普通入賞口2440に設定された賞球数である10個を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子からのタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T4のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子でのタイミング信号が、OFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、普通入賞口賞球数情報の出力が完了する。
このように、普通入賞口スイッチ2442での遊技球の検出時に普通入賞口入賞数情報や普通入賞口賞球数情報をパチンコ機2001の外部に出力することで、パチンコ機2001の外部では普通入賞口2440への遊技球の入賞状況等の具体的な情報を把握することが可能となる。
また、遊技の進行に応じて変化する普通入賞口入賞数情報が、遊技の進行に応じて変化しない普通入賞口賞球数情報に優先して出力されるので、パチンコ機2001の外部において分析や演出等を効率よく行うことが可能となる。
図17は、第1始動口2450への遊技球の入賞時に、外部出力端子板2086(第9端子〜第11端子)から第1特図保留数情報、特図予定停止図柄情報、特図予定変動パターン情報及び第1始動口賞球数情報を出力する場合のタイミングチャートである。
T1のタイミングにおいて、第1始動口SW(第1始動口スイッチ2452)で遊技球を検出すると、第1特図保留数であることを示す情報種到信号が第9端子から、及び、メイン制御装置2800のRAMに記憶されている第1特図保留数(2個)を示す数値情報信号が第10端子から出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T2のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、第1特図保留数情報の出力が完了する。
続いて、T3のタイミングにおいて、T2のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、特図予定停止図柄であることを示す、第9端子の情報種別信号、及び、特図停止図柄の事前判定結果である10ラウンド確変長当たり図柄を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T4のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、普図予定停止図柄情報の出力が完了する。
続いて、T5のタイミングにおいて、T4のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、特図予定変動パターンであることを示す、第9端子の情報種別信号、及び、特図変動パターンの事前判定結果であるパターン18を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T6のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、特図予定変動パターン情報の出力が完了する。
続いて、T7のタイミングにおいて、T6のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、第1始動口賞球数であることを示す、第9端子の情報種別信号、及び、第1始動口45に設定された賞球数である3個を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り変わる。
T8のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、第1始動口賞球数情報の出力が完了する。
このように、第1始動口スイッチ2452での遊技球の検出時に第1特図保留数情報、特図予定停止図柄情報、特図予定変動パターン情報及び第1始動口賞球数情報をパチンコ機2001の外部に出力することで、パチンコ機2001の外部では第1特図保留数の変化状況や特図判定情報の事前判定の結果等の具体的な情報を把握することが可能となる。
また、遊技の進行に応じて変化する第1特図保留数情報、特図予定静止図柄情報及び特図予定変動パターン情報が遊技の進行に応じて変化しない第1始動口賞球数情報に優先して出力されるので、パチンコ機2001の外部において分析や演出等を効率よく行うことが可能となる。
なお、図示していないが、第2始動口スイッチ2462での遊技球の検出時においては第2特図保官数情報、特図予定停止図柄債報、特図予定変動パターン情報及び第2始動口賞球数情報がパチンコ機2001の外部に出力されるので、パチンコ機2001の外部では第2特図保留数の変化状況や特図判定情報の事前判定結果等の具体的な情報を把握することが可能となる。
図18は、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示の開始時に外部出力端子板1086(第9端子〜第11端子)から第1特図保留数情報、特図停止図柄情報及び特図変動パターン情報を出力する場合のタイミングチャートである。
T1のタイミングにおいて、特別図柄の変動表示が開始されると、第9端子から第1特図保留数であることを示す情報種別信号、及び、第10端子からメイン制御装置2800のRAMに記憶されている第1特図保留数(1個)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T2のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、第1特図保留数情報の出力が完了する。
続いて、T3のタイミングにおいて、T2のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、特図停止図柄であることを示す第9端子の情報種別信号、及び、特図停止図柄の判定結果である10ラウンド確変長当たり図柄を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T4のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、特図停止図柄情報の出力が完了する。
続いて、T5のタイミングにおいて、T4のタイミングかも出力インターバル(8ms)が経過すると、特図変動パターンであることを示す第9端子の情報種別信号、及び、特図変動パターンの判定結果であるパターン18を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T6のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、特図変動パターン情報の出力が完成する。
このように、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示の開始時(第1特図保留数の変化時)に第1特図保留数情報、特図停止図柄情報及び特図変動パターン情報をパチンコ機2001の外部に出力することで、パチンコ機2001の外部では第1特図保留数の変化状況や特図判定情報の判定結果等の具体的な情報を把握することが可能となる。
なお、第2特図保留と基づく特別図柄の変動表示の開始時(第2特図保留数の変化時)においては、第2特図保留数情報、特図停止図柄情報及び特図変動パターン情報がパチンコ機2001の外部に出力されるので、パチンコ機2001の外部では第2特図保留数の変化状況や特図判定情報の判定結果等の具体的な情報を把握することが可能となる。
図19は、10ラウンド確変長当たり遊技におけるオープニングから第1ラウンドにかけて外部出力端子板2086(第9端子〜第11端子)からラウンド数情報、大入賞口開放時間情報及び大入賞口賞球数情報を出力する場合のタイミングチャートである。
T1のタイミングにおいて、大当たり遊技のオープニング期間が開始されると、第9端子からラウンド数であることを示す情報種別信号、及び、第10端子から大当たり遊技で実行されるラウンド数(10ラウンド)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T2のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、ラウンド数情報の出力が完了する。
続いて、T3のタイミングにおいて、T2のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、大入賞口開放時間を示す第9端子の情報種別信号、及び、大入賞口開放時間である長開放を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T4のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、大入賞口開放時間情報の出力が完了する。
続いて、T5のタイミングにおいて第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わり、1ラウンド目のラウンド遊技が開始され、T6のタイミングにおいて、大入賞口スイッチ252で遊技球を検出すると、大入賞口賞球数であることを示す第9端子の情報種別信号、及び、大入賞口54に設定された賞球数である15個を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始される。
T7のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、大入賞口賞球数情報の出力が完了する。
このように、大当たり遊技(オープニング期間)の開始時にラウンド数情報及び大入賞口開放時間情報をパチンコ機2001の外部に出力することで、パチンコ機2001の外部では大当たり遊技で実行されるラウンド数や、これから開始されるラウンド遊技での大入賞口54の開放時間等の具体的な情報を把握することが可能となる。
また、大入賞口スイッチ2542での遊技球の検出時に大入賞口賞球数情報を出力することで、パチンコ機2001の外部では大入賞口2540に設定された賞球数といった具体的な情報を把握することが可能となる。
図20は、10ラウンド確変長当たり遊技におけるインターバル期間中、及び、インターバル期間中の普図ゲート51への遊技球の通過時に外部出力端子板2086(第9端子〜第11端子)から大入賞口入賞数情報、大入賞口開放時間情報、ゲート通過数情報及び普図保留数情報を出力する場合のタイミングチャートである。
T1のタイミングにおいて、大当たり遊技のインターバル期間が開始されると、第9端子から大入賞口入賞数であることを示す情報種別信号、及び、第10端子から大入賞口入賞数カウンタの値(9個)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T2のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、大入賞口入賞数情報の出力が完了する。
続いて、T3のタイミングにおいて、T2のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、大入賞口開放時間であることを示す第9端子の情報種別信号、及び、大入賞口開放時間である長開放を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T4のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、大入賞口開放時間情報の出力が完了する。
続いて、T5のタイミングにおいて、ゲートスイッチ2512で遊技球を検出すると、ゲート通過数を示す第9端子の情報種別番号、及び、ゲート通過数カウンタの値(4個)を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T6のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、ゲート通過数情報の出力が先了する。
続いて、T7のタイミングにおいて、T6のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、第9端子から普図保留数であることを示す情報種別信号、及び、第10端子からRAMに記憶されている普図保留数(4個)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T8のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、普図保留数情報の出力が完了する。
このように、インターバル期間の開始時に大入賞口入賞数情報及び大入賞口開放時間情報をパチンコ機2001の外部に出力することで、パチンコ機2001の外部では今回のラウンド遊技で大入賞口2540に入賞した遊技球数や、これから開始されるラウンド遊技での大入賞口2540の開放時間等の具体的な情報を把握することが可能となる。
また、ゲートスイッチ2512での遊技球の検出時にゲート通過数情報及び普図保留数情報をパチンコ機2001の外部に出力することで、パチンコ機2001の外部では普図ゲート2510への遊技球の通過情報や普図保留数の変化状況等の具体的な情報を把握することが可能となる。
図21は、2ラウンド通常短当たり遊技のエンディング期間中に外部出力端子板2086(第9端子〜第11端子)から大入賞口入賞数情報、連荘回数情報及び時短リミット回転数情報を出力する場合のタイミングチャートである。
T1のタイミングにおいて、大当たり遊技のエンディング期間が開始されると、第9端子から大入賞口入賞数であることを示す情報種別信号、及び、第10端子から大入賞口入賞数カウンタの値(10個)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T2のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、大入賞口入賞数情報の出力が完了する。
続いて、T3のタイミングにおいて、T2のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、第9端子から連荘回数であることを示す情報種別信号、及び、第10端子から連荘回数カウンタの値(2個)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T4のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、連荘回数情報の出力が完了する。
続いて、T5のタイミングにおいて、T4のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、時短リミット回転数であることを示す第9端子の情報種別信号、及び、これから発生する時短遊技状懇(普電サポート状態)で実行可能な特別図柄の変動表示の回数(100回転)を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T6のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、時短リミット回転数情報の出力が完了する。
このように、エンディング期間の開始時に大入賞口入賞数情報、連荘回数情報及び時短リミット回転数情報をパチンコ機2001の外部に出力することで、パチンコ機2001の外部では最後のラウンド遊技で大入賞口2540に入賞した遊技球数や、大当たり遊技が連続して発生した連荘回数や、これから開始される時短遊技状態で実行可能な特別図柄の変動表示の回数等の具体的な情報を把握することが可能となる。
<パチンコ機の初期動作>
パチンコ機2001では、電源装置から動作電源が供給されるとシステムリセットが発生してセキュリティチェックが行われ、初期化処理を行う。この初期化処理では、ROMから遊技制御プ口グラムを読み込むと共にRAMの記憶情報を初期化する。次に、乱数更新処理を行う。この乱数更新処理では、特図変動パターン判定乱数、普図変動パターン判定乱数、大当たり判定乱数の周回初期値を決定するための大当たり判定初期値乱数、大当たり図柄判定乱数の周回初期値を決定するための大当たり図柄判定初期値乱数、当たり判定乱数の周回初期値を決定するための当たり判定初期値乱数、当たり図柄特定乱数の周回初期値を決定するための当たり図柄判定初期値乱数等を更新するである。その後、遊技が開始されると、パチンコ機2001の状態に応じてメイン制御装置での処理が行われる。
<メイン制御装置の入力処理>
図22は、パチンコ機2001のメイン制御装置2800の入力処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS101において、普通入賞口2440への遊技球の入賞があるか否かを判定する。普通入賞口2440への遊技球の入賞がなかった場合(S101:No)には、ステップS103に処理を移す。一方、普通入賞口2440への遊技球の入賞があった場合(S101:Yes)には、ステップS102において、払出装置2025に払出数コマンドを送信する際に参照するRAMの10個賞球カウンタを1加算する。
次に、ステップS103において、大入賞口2540への遊技球の入賞があるか否かを判定する。大入賞口2540への遊技球の入賞がなかった場合(S103:No)には、ステップS105に処理を移す。一方、大入賞口2540への遊技球の入賞があった場合(S103:Yes)には、ステップS104において、払出装置2025に払出数コマンドを送信する際に参照するRAMの15個賞球カウンタを1加算する。
次に、ステップS105において、第1始動口2450への遊技球の入賞があるか否かを判定する。第1始動口2450への遊技球の入賞がなかった場合(S105:No)には、ステップS111に処理を移す。一方、第1始動口2450への遊技球の入賞があった場合(S105:Yes)には、ステップS106において、払出制御装置2020に払出数コマンドを送信する際に参照するRAMの3個賞球カウンタを1加算する。
次に、ステップS107において、第1特図保留数が上限値(4)よりも小さいか否かを判定する。第1特図保留数が上限値(4)よりも小さくない場合(S107:No)には、ステップS111に処理を移す。一方、第1特図保留数が上限値よりも小さい場合(S107:Yes)には、ステップS108において、特図判定情報(大当たり判定乱数、大当たり図柄判定乱数、特図変動パターン判定乱数)を取得してRAMの第1保留記憶領域に記憶し、ステップS109において、第1特図保留数を1加算し、特図保留数コマンドをRAMの送信コマンド領域にセットする。
次に、ステップS110において、第1事前判定処理を行う。この第1事前判定処理では、ステップS108で取得した特図判定情報(大当たり判定乱数、大当たり図柄判定乱数、特図変動パターン判定乱数)を特図遊技処理で判定するよりも事前に判定し、判定結果に対応する事前判定コマンドをRAMの送信コマンド領域にセットする。
次に、ステップS111において、第2始動口2460への遊技球の入賞があるか否かを判定する。第2始動口2460への遊技球の入賞がなかった場合(S111:No)には、ステップS117に処理を移す。第2始動口2460への遊技球の入賞があった場合(S111:Yes)には、ステップS112において、払出装置2025に払出数コマンドを送信する際に参照するRAMの1個賞球カウンタを1加算する。
次に、ステップS113において、第2特図保留数が上限値(4)よりも小さいか否かを判定する。第2特図保留数が上限値(4)よりも小さくない場合(S113:No)には、ステップS117に処理を移す。一方、第2特図保留数が上限値よりも小さい場合(S113:Yes)には、ステップS114において、特図判定情報(大当たり判定乱数、大当たり図柄判定乱数、特図変動パターン判定乱数)を取得してRAMの第2保留記憶領域に記憶し、ステップS115において、第2特図保留数を1加算し、特図保留数コマンドをRAMの送信コマンド領域にセットする。
次に、ステップS116において、第2事前判定処理を行う。この第2事前判定処理では、ステップS114で取得した特図判定情報(大当たり判定乱数、大当たり図柄判定乱数、特図変動パターン判定乱数)を特図遊技処理で判定するよりも事前に判定し、判定結果に対応する事前判定コマンドをRAMの送信コマンド領域にセットする。
次に、ステップS117において、普図ゲート2510への遊技球の通過があるか否かを判定する。普図ゲート2510への遊技球の通過がなかった場合(S117:No)には、今回の入力処理を終了する。一方、普図ゲート2510への遊技球の通過があった場合(S117:Yes)には、ステップS118において、普図保留数が上限値(4)よりも小さいか否かを判定する。
普図保留数が上限値(4)よりも小さくない場合(S118:No)には、今回の入力処理を終了する。一方、普図保留数が上限値(4)よりも小さい場合(S118:Yes)には、ステップS119において、普図判定情報(当たり判定乱数、当たり図柄判定乱数、普図変動パターン判定乱数)を取得してRAMの普図保留記憶領域に記憶し、ステップS120において、普図保留数を1加算し、普図保留数コマンドをRAMの送信コマンド領域にセットし、今回の入賞処理を終了する。
なお、第1事前判定処理(S110)及び第2事前判定処理(S116)において、ステップS108又はステップS114で取得された特図判定情報を判定するようにしたが、第1保留記憶領域又は第2保留記憶領域に記憶された特図判定情報を判定するようにしてもよい。また事前判定用のテーブルを用いて特図判定情報を判定してもよいし、特図遊技処理で用いるテーブルを用いて特図判定情報を判定してもよい。
<メイン制御装置の特図遊技処理>
図23は、メイン制御装置2800の特図遊技処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS131において、RAMに記憶される特図遊技処理データを参照し、ステップS132において、特図遊技処理データの数から分岐先の処理を特定する。
特図遊技処理データ=0の場合には、ステップS133において、特図保留記憶判定処理を行い、今回の特図遊技処理を終了する。この特図保留記憶判定処理では、特図保留があるか否かを判定し、特図保留がある場合には、第1特図保留又は第2特図保留に基づき大当たり抽選を行って第1特別図柄表示器2600又は第2特別図柄表示器2620で特別図柄の変動表示を開始させて変動時聞をセットする。さらに特別図柄の変動表示の開始を示す特図変動開始コマンド(特図停止図柄コマンド、特図変動パターンコマンド)をRAMの送信コマンド領域にセットして特図遊技処理データに1をセットする処理を行う。一方、特図保留がない場合には、客持ち状態コマンドをRAMの送信コマンド領域にセットする処理を行う。
特図遊技処理データ=1の場合には、ステップS134において、特別図柄変動処理を行い、今回の特図遊技処理を終了する。この特別図柄変動処理では、特別図柄の変動時聞が経過したか否かを判定し、変動時間が経過すると特図保留記憶判定処理(S133)で決定された特図停止図柄を第1特別図柄表示器2600又は第2特別図柄表示器2620に停止表示させて停止時間をセットし、特別図柄の変動表示の停止を示す特図確定コマンドをRAMの送信コマンド領域にセットして特図遊技処理データに2をセットする処理を行う。
特図遊技処理データ=2の場合には、ステップS135において、特別図柄停止処理を行い、今回の特図遊技処理を終了する。この特別図柄停止処理では、特別図柄の停止時間が経過したか否かを判定し、現在が時短遊技状態であれば時短回数を1減算する処理を行う。さらに、特図停止図柄が大当たり特別図柄である場合には、大当たり遊技のオープニング時間をセットして大当たり遊技のオープニングの開始を示すオープニングコマンドをRAMの送信コマンド領域にセットして特図遊技処理データを3にセットする処理を行う。一方、特図停止図柄がハズレ特別図柄である場合には、特図遊技処理データを0にセットする処理を行う。
特図遊技処理データ=3の場合には、ステップS136において、大当たり遊技処理を行い、今回の特図遊技処理を終了する。この大当たり遊技処理では、オープニング時間が経過したか否かを判定し、オープニング時間が経過すると大入賞口2540を開放ざせると共に、大入賞口開放時間をセットしてラウンド遊技を開始し、ラウンド遊技の開始とラウンド数を示すラウンド数コマンドをRAMの送信コマンド領域にセットする処理を行う。
また、ラウンド遊技において大入賞口開放時間が経過するか、規定数(例えば10個)の遊技球が入賞するかの終了条件の成立を判定し、終了条件が成立すると最終のラウンド遊技の終了であるか否かを判定し、最終のラウンド遊技の終了でない場合には、大入賞口2540を閉鎖させると共に、インターバル時間をセットしてインターバルを開始し、インターバル中であることを示すインターバルコマンドをRAMの送信コマンド領域にセットする処理を行う。
また、インターバル中においてインターバル時間が経過したか否かを判定し、インターバル時間が経過すると再び大入賞口2540を開放させると共に、大入賞口開放時間をセットしてラウンド遊技を開始し、ラウンド遊技の開始とラウンド数を示すラウンド数コマンドをRAMの送信コマンド領域にセットする処理を行う。
一方、最終のラウンド遊技の終了である場合には、エンディング時間をセットしてエンディングを開始し、エンディングの開始を示すエンディングコマンドをRAMの送信コマンド領域にセットする処理を行う。
また、エンディング中においてエンディング時間が経過したか否かを判定し、エンディング時間が経過すると特図遊技処理データを4にセットする処理を行う。
特図遊技処理データ=4の場合には、ステップS137において、大当たり遊技終了処理を行い、今回の特図遊技処理を終了する。この大当たり遊技終了処理では、大当たり遊技を発生させた特別停止図柄に対応する遊技状態(確変遊技状態1、確変遊技状態2、時短遊技状態)をセットして遊技状態を示す遊技状態コマンドをRAMの送信コマンド領域にセットし、時短遊技状態が継続する変動表示の回数である時短回数(0回、30回、50回、100回、次回まで)をセットして特図遊技処理データを0にセットする処理を行う。
特図遊技処理内においては、特図保留記憶判定処理が行われる。特別図柄の変動表示中でない場合に、第1保留記憶領域に記憶される特図判定情報のうちで最も早く記憶された最先の特図判定情報をRAMの特図実行記憶領域に移動したり、第2保留記憶領域に記憶される特図判定情報のうちで最も早く記憶された最先の特図判定情報をRAMの特図実行記憶領域に移動したりする処理が行われる。
次に大当たり判定テーブルを参照して、特図実行記憶領域に移動した大当たり判定乱数を大当たりかどうか判定し、特図停止図柄判定処理を行い、特図停止図柄コマンドをセットする。そして、特図変動パターン判定処理を行い、特図停止図柄判定処理の判定結果と特図実行記憶領域に移動した特図判定情報である特図変動パターン判定乱数を特図変動パターン判定テーブルに照合して、特別図柄を変動表示する特図変動パターンを判定するとともに、RAMの送信コマンド領域に特図変動パターン判定処理の判定結果に対応する特図変動パターンコマンドをセットする。さらに、RAMに特図変動パターン判定処理の判定結果に対応する特図変動時間及び特別図柄の変動開始を示す特図変動開始データをセットする。
特別図柄の変動表示も大当たり遊技も実行されていない客待ち状態中である場合に特図遊技処理データに1をセットし、今回の特図保留記憶判定処理を終了する。客待ち状態でない場合には、RAMの送信コマンド領域に客待ち状態中であることを示す客待ち状態コマンドをセットし、今回の特図保留記憶判定処理を終了する。
<スロットマシンの基本構成>
次に、本発明の実施形態に係るスロットマシンの基本構成について説明する。
図24は、スロットマシン3001の斜視図である。スロットマシン3001は回胴式遊技機であり、図24示すように、遊技者側に面する、いわゆるフロントマスクを構成する前面扉3050が略矩形状の箱体である筐体3020の関口側に対し、蝶番機構により左側端部側を回動支点として開閉可能に取り付けられている。前面扉3050は、上部パネル部3030、サイドパネル部3062、3064、中部パネル部3080、操作部3180及び下部パネル部3150に概ね分けられ、これらは化粧板として視覚効果を高めてデザインされた硬質プラスチックにより一件的に形成されている。
筐体3020の内部には、スロットマシン3001全体の動作を統括制御するメイン制御部が形成されたメイン制御基板(図示せず)と、3個の円筒状の回転リールである左リール3102、中リール3104、右リール3106を備えるリールユニット3100と、スロットマシン3001の各部に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが設けられている。
また、貯留払出手段を構成する部材として、ゲームの図柄の変動表示の入賞に応じてメダルの払い出しを行うメダル排出スリットを有するホッパ装置と、ホッパ装置から溢れたメダルを収納する補助貯留部等とが設けられている。筐体3020の内部には、さらに、スロットマシン3001の遊技状態信号を外部に出力するための外部出力端子板が設けられ、情報収集装置(ホールコンピュータ、島コンピュータ、情報表示装置等)に遊技状態信号が出力されている。
ここで、リールユニット3100は、メイン制御部からの回転駆動開始制御信号や回転駆動停止制御信号等を受けるリール基板(図示せず)によって各リール3102、3104、3106の回転や回転停止が制御されるようになっている。
また、筐体3020の内部に設けられている電源装置のたとえば側面には、いわゆる配電盤に相当する電源装置基板(図示せず)が設けられている。この電源装置基板には、電源装置で発生される各種電源をリールユニット3100や貯留払出手段を構成するホッパ装置等の各所に配電する配電回路が形成されており、かかる配電回路からスロットマシン3001の動作に必要なシステム電源を供給する。
また、前面扉3050は、筐体3020の関口を閉塞する位置で、操作部3180に設けられている鍵穴3220を有する図示しない施錠装置によりロックされ、ホールスタッフ等がメイン制御部3610(後述)に形成されているメイン制御基抜上の各電子素子等の状態の確認を含むメンテナンス作業や設定変更等に伴う出玉管理作業等を行う場合、前面扉3050の鍵穴3220に専用鍵を差し込んでそのロックを解除すると、前面扉3050が開放されるようになっている。
前面扉3050の上部パネル部3030には、多数のLEDをマトリクス状に配置したLED表示器3020が設けられている。LED表示器3020は、ドットマトリクス表示により遊技に関する情報を表示することができる他、点灯態様を制御することによって視覚効果的な演出を行うために用いられる。前面扉3050のサイドパネル部3062、3064には、高輝度発光ダイオードを内蔵した演出用ランプ3072、3074が配置されている。これらの演出用ランブ3072、3074は、ボーナス入賞時やボーナス遊技の際に点灯又は点滅して遊技者の視覚に訴える演出を行うものである。
前面扉3050の中部パネル部3080には、リールユニット3100が設けられており、その前面を覆うように液晶表示器3090が設けられている。液晶表示器3090には液晶パネルの背面にバックライトが設けられているが、表示窓3092、3094、3096の部分にはバックライト等の部材がなく、画像表示を行わない場合は透明色になる液晶パネルを透過して、表示窓3092、3094、3096に描かれた図柄をそれぞれ三段ずつ視認することが可能になっている。
前面罪3050の操作作パネル部3180には、ゲーム(図柄の変動表示)に使用するメダルを投入するための投入口を有するメダル投入部3110と、メダルを1枚ずつベットするベットスイッチ3122と、メダルを一度に3枚ベットするMAXベットスイッチ2124と、クレジットとして貯留されたメダルをスロットマシン3001外へ払い出させる精算スイッチ3190と、ゲームの操作を指示する操作ノブを有するスタートスイッチ3130と、リールユニット3100の各リール3102、3104、3106をストップさせる左リールストップスイッチ3142、中リールストッブスイッチ3144、右リールストップスイッチ3146が設けられている。また、操作部3180には、演出ボタン3210が設けられている。この演出ボタンは各種演出において押下操作が可能(有効)となるものであり、この演出ボタン3210の押下操作により上記演出が発展したりすることになる。
ベットスイッチ3122及びMAXベットスイッチ3124は、スロットマシン3001のゲームに賭けるメダルの枚数を提示するための押圧式の操作スイッチである。メダルがクレジットされているとき、ゲーム開始時にベットスイッチ3122又はMAXベットスイッチ3124を操作すると、そのクレジットされているメダルのうち1枚、2枚又は3枚がベットされるようになっている。
スタートスイッチ3130は、リールユニット3100の各リール3102、3104、3106を一斉に回転させる指示をするためのレバースイッチであり、先端に設けられている球形の操作ノブを下方向に傾倒操作するとオン作動し、その操作ノブから手が離されるとスプリングの付勢力によって自動的に元の位置に戻ってオフするように構成されている。左リールストップスイッチ3142、中リールストップスイッチ3144、右リールストップスイッチ3146は、リールユニット3100の左リール3102、中リール3104、右リール3106の回転停止を個別に指示するための押圧式スイッチであり、各リール3102、3104、3106の配列に対応してそれぞれ並設されている。
また、前面扉3050の操作部3180の背面には、操作部3180のベットスイッチ3122、MAXベットスイッチ3124、精算スイッチ3190、スタートスイッチ3130、左リールストップスイッチ3142、中リールストップスイッチ3144、右リールストップスイッチ3146等の各種操作スイッチが電気的に接続された中央表示基板(図示せず)が設けられており、これらのスイッチの出力信号が中央表示基板からメイン制御部に転送されるようになっている。
前面扉3050の下部パネル部3150には、スロットマシン3001の機種名やモチーフ等を遊技者へ認識させるため、たとえば登場キャラクタの絵などが描かれたパネルが設けられている。
下部パネル部3150の下方には、受皿ユニット3040が形成されている。受皿ユニット3040には、入賞時や精算時等においてメダルを排出するメダル排出口3160と、ゲーム(図柄の変動表示)の進行に応じて演出効果音を発生させるスビーカ3172、3174と、遊技者所有のメダルを貯留するメダル貯留皿3042等とがそれぞれ配設されている。
そして、前面扉3050の上部パネル部3030の背面に設けられ、サブ制御部が形成されたサブ制御基板(図示せず)にメイン制御部から演出開始を求唆する制御信号(演出コマンド等を含む)が供給されると、サブ制御部により液晶表示器3090による動画像等の表示や、LED表示器3020による情報の表示もしくは点滅または点灯による演出や、演出用ランブ3072、3074による点滅又は点灯によっての演出や、スビーカ3172、3174からの効果音による演出等が行われるようになっている。
また、中央表示基板には、開閉自在なカバー(図示せず)によって覆われている設定スイッチ(図示せず)が設けられている。この設定スイッチは、スロットマシン3001の出玉率(メダルの払出率)を決定する際の設定値(例えば、「1」〜「6」までの6段階に分けられた設定値)を変更する場合に操作されるものである。なお、この設定値の変更の操作が行われた後に、スタートスイッチ3130が操作されることにより、スロットマシン3001の設定値が変更後の設定値に決定される。
また、前面扉3050の背面側には、メダル投入部3110より投入される投入物に対し正規のメダルか異物かを判別して振り分けるセレクタ(図示せず)と、このセレクタで振り分けられたメダル筐体3020内に設けられているホッパ装置へ案内するホッパガイド部材と、セレクタで振り分けられた異物をメダル排出口3160へ案内するガイド部材と、ホッパ装置のメダル排出スリットから排出されたメダルを受皿ユニット3040のメダル排出口3160側にガイドする払出ガイド部材が設けられている。
なお、セレクタは、リールユニット3100の各リール3102、3104、3106の回転中やリプレイ当選による再遊技のときには、メダルの受け付けが不可(メダルの投入受け付けを禁止する状態)になり、メダル投入部3110から投入されたメダルをガイド部材側に振り分けるようになっている。そして、ガイド部材側に振り分けられたメダルはメダル排出口3160側から排出される。また、セレクタは、遊技待機中(リールユニット3100が停止中であるとき)には、メダルの受け付けが可能(メダルの投入受け付けを許可する状態)になり、メダルの検出に併せてメダルの受け付けを行うようになっている。
スロットマシン3001は、MAXベットスイッチ3124等の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することによりゲーム(図柄の変動表示)の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ3130の押下操作により、各リール3102、3104、3106の回転を開始させてゲームが開始されると共に、役抽選が行われる。そして、当該スロットマシン3001は、各リール3102、3104、3106に対応する各リールストッブスイッチ3142、3144、3146の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、各リール3102、3104、3106の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該スロットマシン3001は、停止時の図柄組合せによって、当選した役を構成する図柄組合せが所定のライン上に停止表示された場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。なお、所定のラインとは、所定の図柄が揃ったときに入賞となるラインのことであり、以下、入賞ラインとする。「入賞ライン」は後述の停止図柄判定手段の判定対象となるラインを意味し、「入賞」は入賞ライン上に役に対応した図柄組合せが揃うことを意味する。本実施形態の入賞ラインは、各リール3102、3104、3106の中段を結んだ1本のみからなる。
<スロットマシンの制御構成>
図25は、スロットマシン3001の制御構成を示している。図25に示した様に、スロットマシン3001の内部には、スロットマシン3001の全体の動作を制御するための制御装置3600が形成されている。制御装置3600は、遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御部3610と、このメイン制御部3610からの信号を受けて、遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出状態を制御する演出サブ制御部3800とを備えている。また、スロットマシン3001の遊技状態信号を外部に出力するための外部出力端子板3086が設けられ、情報収集装置(ホールコンピュータ、島コンピュータ、情報表示装置等)に遊技状態信号が出力されている。
メイン制御部3610は、役抽選を行うと共に、リールユニット3100及び貯留払出手段3950の作動を制御する。サブ制御部3800は、メイン制御部3610から出力された信号を入力し、LED表示器3020、演出用ランプ3072、3074、液晶表示器3090、スピーカ3172、3174の作動を制御する。なお、メイン制御部3610と演出制御手段3810との間は、前者から後者への一方向の通信のみが行われている。サブ制御部3800の出力側には、報知手段としてのLED表示器3020、演出用ランプ3072、3074、液晶表示器3090とスビーカ3172、3174の各パーツが接続されている。
さらに、スタートスイッチ3130、ストップスイッチ3142,3144,4146、ベットスイッチ3122、精算スイッチ3190の各種スイッチが接続されている。その他、演出ボタン3210と入力受付装置3230として、入力受付スイッチ3232〜3236が接続されている。
制御装置3600は、CPU、ROM、RAM、I/0ポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプ口グラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば、スロットマシン3001の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
メイン制御部3610は、遊技制御手段3620、役抽選手段3630、回転制御手段3640、停止制御手段3650、停止図柄判定手段3660、特典付与手段3670、フリーズ制御手段3680、AT制御手段3690、エラー判定手段3700、賭け数設定手段3710、クレジット制御手段3720、払出制御手段3730、設定値設定手段3740、情報出力手段3750、及びメイン側演出駆動手段3760(演出装置駆動手段3900)の各手段を有する。
以上の構成をもって、メイン制御部3610は、役の抽選を行い、各リール3102、3104、3106の回転及び停止を制御し、各リール3102、3104、3106がすべて停止したときに停止図柄判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することになる。
また、サブ制御部3800は、演出制御手段3810、上乗せ報知手段3820、AT報知手投3830、及びサブ側演出駆動手段3840(演出装置駆動手段3900)の各手段を有する。
以上の構成をもって、サブ制御部3800は、演出の有無、態様を決定し、遊技の状態に応じた演出を制御する手段として機能することになる。遊技制御手段3620は、遊技を制御するためのものであって、メイン遊技を実行するためのものである。以下、本実施の形態による遊技について説明する。
<スロットマシン遊技の説明>
規定数(3)の賭け数が設定されると、入賞ラインが設定される。なお、スロットマシン3001は、規定数として3が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入部3110からメダルを投入する方法と、ベットスイッチ3122又はMAXベットスイッチ3124を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定数(3枚)の賭け数が設定されていることを条件に、スタートスイッチ3130を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段3630により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また役抽選とほぼ同時に、前回のゲームでの各リール3102、3104、3106の回転開始時から所定の時期(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての各リール3102、3104、3106の回転が開始する。
本実施の形態では、役として、大別すると、小役1〜3(メダルの払い出しを伴う役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回のゲームを開始可能とする役(リプレイ))、特別役1〜3(遊技状態の移行を伴う役(ビッグボーナス、レギュラーボーナス、チャレンジボーナス))が設けられている。また、広義には役と言える特殊役(特殊遊技への移行を伴う図柄(RT図柄))が設けられている。なお、小役1と特別役1〜3は重複して当選可能となっている。
そして、各リール3102、3104、3106の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、各リール3102、3104、3106を加速する処理を実行してから一定の速度に到達した後、所定のセンサが各リール3102、3104、3106の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、各リールストップスイッチ3142、3144、3146の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。その後に、3個のリールストップスイッチ3142、3144、3146のうち1個を操作すると、当該リールストップスイッチ3142、3144、3146に対応した各リール3102、3104、3106の回転が停止する。そして、3個すべてのリールストップスイッチ3142、3144、3146の操作を終えると、3個すべてのリール3102、3104、3106の回転が停止する。
このときも入賞ライン上に所定の図柄組合せが揃うと、その図柄組合せに対応した処理が行われる。スロットマシン3001は、入賞ライン上に予め定められた図柄組合せが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。たとえば、小役に対応した図柄組合せが入賞ライン上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。なお,小役と特別役とが重複して当選している場合には、特別役よりも小役が優先するように入賞ライン上に小役に対応する図柄組み合せが停止され得るようになっている。
また、本実施の形態では、通常に行われる通常遊技と、この通常遊技よりも遊技者へ付与される利益がより大きくなり得る特別遊技及び特殊遊技が設けられている。特別遊技としては、いわゆるボーナス遊技(BB、RB)が設けられている。特殊遊技としては、いわゆるアシストタイム(AT)と、リプレイタイム(RT)と、ATとRTとを組み合わせたいわゆるアシストリプレイタイム(ART)とが設けられている。
アシストタイム(AT)は、各リールストップスイッチ3142、3144、3146の停止操作順番や当選図柄等を報知することによって入賞役を成立させるためのアシストをするものである。リプレイタイム(RT)は、通常遊技に用いられる役抽選テーブルとは別に、リプレイの当選確率を高く設計した役抽選テーブルを用意し、所定の契機でリプレイタイムに移行することが決定すると、役抽選テーブルを通常遊技用の役抽選テーブルからリプレイタイム用の役抽選テーブルに切り替えている。
遊技状態として、通常遊技が実行されている状態である通常遊技状態と、ボーナス遊技が実行されている特別遊技状態と、アシストリプレイタイム(ART)やリプレイタイム(RT)、アシストタイム(AT)などの特殊遊技が実行されている特殊遊技状態とが設けられている。
ボーナス遊技は、特別役であるボーナス移行役に当選し、さらにボーナス移行役に対応した図柄組合せが入賞ラインに揃うと、揃った遊技の次遊技から開始される遊技である。なお、ボーナス移行役は、当選遊技で入賞ライン上にボーナス移行役に対応する図柄組合せが揃わなくても、次遊技以降、入賞ライン上にボーナス移行役に対応する図柄組合せが揃うまでボーナス移行役に当選した状態が持ち越されるが、その他の役は、当選遊技で入賞ライン上に役に対応する図柄組合せが揃わなければ、次遊技以降は無効となる。ボーナス遊技は、ボーナス遊技へ移行していない遊技に比べ小役の当選確率が高くなるように設定されており、このため、通常遊技よりも遊技者に大きな利益が付与される可能性が高い遊技である。ボーナス遊技は、ボーナス遊技中の遊技者への払い出したメダルの総枚数が予め設定された枚数を超えたときに終了する。
特殊遊技としてのRTは、RT移行図柄(RT移行役に当選したときに入賞し得るものとしても、所定の小役を取りこぼしたときに導出可能となるもののいずれでもよい)が入賞ラインに揃うと、揃った遊技の次遊技から開始される遊技である。RTは、例えば、その開始から200回の遊技を消化するまで継続する。
特殊遊技としてのATは、RTの開始から50回の遊技を消化するまでは無条件に与えられるとともに、RT中にフリーズ状態が発生した場合に行われる上乗せ抽選に当選するたびに10回または20回の遊技分のATが上乗せされる。RTとともにATにも制御されている状態が、ARTである。
また、入賞ライン上にリプレイに対応する図柄組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回のゲームにおいて遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定されゲームを行うことができる。
役抽選手段3630は、メイン制御部3610が備える手段であり、スタートスイッチ3130の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行うためのものである。抽選手段3630は、役に当選したか否かを決定するための抽選データを備えており、メイン制御部3610のROM上に記憶されている。役抽選手段3630は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手設(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。なお、役抽選手段3630による処理は、内部抽選処理において行われる。
回転制御手段3640は、メイン制御部3610が備える手段であり、各リール3102、3104、3106の回転を開始させるためのものである。回転制御手段640は、前回の遊技の開始(各リール3102、3104、3106の回転開始)から所定時間を経過していることを条件に各リール3102、3104、3106の回転を開始して加速し、一定の速度に到達した後、所定のセンサが各リール3102、3104、3106の回転位置が基準位置であることを検出すると、各リールストップスイッチ3142、3144、3146の操作を有効とする。なお、回転制御手段3640による処理は、リール回転処理において行われる。
停止制御手段3650は、メイン制御部3610が備える手段であり、各リール3102、3104、3106の回転を停止させるためのものである。停止制御手段650は、投抽選手段630の抽選結果と、各リールストップスイッチ3142、3144、3146が操作されたときの対応するリール3102、3104、3106の回転位置とに基づいて、各リール3102、3104、3106の囲転を停止させる。なお、停止制御手段3650による処理は、後述するリール停止処理において行われる。
停止図柄判定手段3660は、メイン制御部3610が備える手段であり、すべてのリール3102、3104、3106が停止した際における入賞ライン上の図柄組合せを記憶すると共に入賞等の判定をするためのものである。なお、停止図柄判定手段3660による処理は、後述する判定処理において行われる。
特典付与手段3670は、メイン制御部3610が備える手段であり、停止図柄判定手段3660の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。特典付与手段3670は、停止図柄判定手段3660の判定の結果、小役が入賞していると判定されるとメダルの払い出しを行う。また、特典付与手段3670は、停止図柄判定手段3660の判定の結果、特別役に入賞していると、その旨をメイン制御部3610のRAMに記憶する。これにより、メイン制御部3610は、次遊技において、遊技者所有のメダルを使用しなくても遊技を可能とする。
また、特典付与手段3670は、停止図柄判定手段3660の判定の結果、特別役が入賞していると、或いはRT図柄が導出されていると、その旨をメイン制御部3610のRAMに記憶する。これにより、メイン制御部3610は、次遊技から、特別遊技としてのボーナスや持殊遊技としてのRTに制御する。なお、特典付与手設3670による処理は、後述する払出処理において行われる。
フリーズ制御手段3680は、スタートスイッチ3130の操作を契機として遊技を一時的に保留させて遊技を進行させることができないフリーズ状態を実行可能なものである。フリーズ状態には、遊技を進行させることのできない時間が比較的短いショートと、比較的長いロングの2種類がある。なお、フリーズ制御手段3680による処理は、後述するフリーズ演出処理において行われる。
AT制御手段3690は、メイン制御部3610が備える手段であり、RTの開始とともに50回のATを付与し、また、フリーズ状態となっている間にAT上乗せ抽選を行うことができ、これに当選するとAT数の上乗せを行う。AT制御手段3690は、当初付与されたAT数及び上乗せ遊技数を消化するまで、ATに制御する。なお、AT制御手段3690による処理は、後述するフリーズ演出処理において、或いは払出処理において行われる。
エラー判定手段3700は、スロットマシン3001にて発生する種々のエラーを検出する手段である。エラー判定手段3700が判定するエラーには、各リール3102、3104、3106の動作不良やメダル詰まりなどのスロットマシン3001の機構上発生が不可避なエラーの他、不正行為が行われている可能性がある事象を捉えて発生するエラーがある。また、遊技場の従業員による正当な操作ということもあり得るが不正行為という可能性がある前面扉3050の開放もエラーの発生として判定する。
クレジット制御手段3720は、賭け数の設定を越えて遊技者がメダル投入部3110から投入したメダルや小役入賞により払い出されるメダルを、内部データとして貯留するクレジットの増減を制御する手段である。メダル投入部3110からメダルを投入してクレジットを加算することができるのは、1遊技終了から次遊技の開姶である賭け数を設定した後のスタートスイッチ3130の操作までの期間である。クレジット制御手段3720は、また、精算スイッチ3190が操作されたときに、貯留しているクレジットの数のメダルの払い出しを払出制御手段3730に指示する。
払出制御手段3730は、ホッパ装置を制御して、小役入賞により遊技者に付与されたメダルの払い出しや、また、精算スイッチ3190の操作により精算されるクレジットに応じたメダルの払い出しを行う。なお、払出制御手段3730による処理は、払出処理において行われる。
設定値設定手段3740は、設定変更モードにおいて、設定スイッチ及びスタートスイッチ3130の操作により設定値を設定し、RAMに記憶させる手段である。なお、設定値設定手段3740による処理は、後述する起動処理において行われる。
情報出力手段3750は、遊技の進行に応じて発生する遊技情報(エラー情報、払出情報、内部当選情報、遊技状態情報、入賞情報)等を外部出力端子板(図示せず)の出力端子を介してスロットマシン3001の外部(ホールコンピュータ、島コンピュータ、呼出ランプ、貸出装置等)に出力する。なお、情報出力手投3750による処理は、遊技情報出力設定処理において行われる。
演出装置駆動手段3900は、各リール3102、3104、3106や表示手段等の演出装置を駆動させるためのものである。この演出装置駆動手段3900は、メイン制御部3610側に設けたメイン側演出駆動手段3760と、サブ御部3800側に設けたサブ側演出駆動手段3840とを有している。
サブ制御部3800は、所定の演出を実行することが決定された場合に演出を実行するためのものである。演出制御手段3810は、メイン制御部3610からのコマンドや遊技の状況に応じて、所定の演出を行うものである。なお、演出制御手段3810による演出の処理は、演出制御処理において行われる。
上乗せ報知手段3820は、液晶表示器3090またはLED表示器3020を制御して、液晶表示器3090またはLED表示器3020に「+10G!」、「+20G!」等の特殊遊技の上乗せゲーム数を表示させる。なお、上乗せ報知手段3820による上乗せ遊技数の報知は、演出制御処理において行われる。AT報知手段3830は、ATにおいて報知対象となる小役に当選している場合に、各リールストップスイッチ3142、3144、3146の停止操作順番や当選図柄等を報知する。なお、AT報知手段3830による当選図柄等の報知は、後述する演出制御処理において行われる。
演出装置駆動手段3900としてのサブ側演出駆動手段3840は、所定の演出者、LED表示器3020、演出用ランプ5072、5074、液晶表示器3090、スピーカ3172、3174により実行する。サブ側演出駆動手段3840は、LED表示器3020、演出用ランプ3072、3074を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スビーカ3172、3174から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音を規定するデータを出力したり、液晶表示器3090を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
なお、左リール3102、中リール3104及び右リール3106の表面には、赤7、青7、BE(ベル)、WM(スイカ)、RP(リプレイ)、CH(チェリー)に対応した図柄が記載されている。各リール3102、3104、3106の表面には、最大21個の図柄が記載可能な箇所が設けられている。各図柄が記載可能な位置には、0から20までの数値からなるコマ番号が付与されている。
スロットマシン3001における遊技機は、遊技を繰り返すことによって行われるが、特に電源の立ち上げ時においては、特別な起動処理が実行される。
<遊技情報信号の説明>
図26は、スロットマシン3001の外部出力端子板3086に設けられる第1端子〜第11端子の各出力端子から出力される遊技情報信号の種別(種類)と、遊技情報信号の出力タイミング(出力契機)と、遊技情報信号の出力期間を示す図である。第1端子はエラー信号を出力するための出力端子、第2〜第8端子は通常遊技信号を出力するための出力端子であり、第9端子〜第11端子は、特別遊技信号を出力するための出力端子である。
第1端子は、所定のエラー(扉開放エラー、異常入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、リールエラー)が発生したことを示すエラー信号(扉開放エラー信号、異常入賞エラー信号、磁気工ラ信号、電波エラー信号、リールエラー信号)が所定期間に亘って出力される共通の出力端子である。
開放エラー信号は、前面扉3050の開放検出時が出力タイミングとなっており、前面扉3050の開放中が出力期間となっている。つまり、前面扉3050の閉鎖検出時が出力停止タイミングとなる。異常入賞エラー信号は、異常入賞の検出時が出力タイミングとなっており、出カ開始から60秒間が出力期間となっている。つまり、出力開始から60秒の経過時が出力停止タイミングとなっている。
磁気エラー信号は、所定の閾値を超える磁気の検出時が出力タイミングとなっており、出力開始から60秒間が出力期間となっている。つまり、出力開始から60秒の経過時が出力停止タイミングとなっている。電波エラー信号は、所定の周波数の電波の検出時が出力タイミングとなっており、出力開始から60秒間が出力期間となっている。リールエラー信号は、リールが正常に回転していないリールエラーの検出時が出力タイミングとなっており、出力開始から60秒間が出力期間となっている。
なお、複数のエラーが同時に発生した場合には、複数のエラー信号の出力期間が重複することになるが、エラー発生時にインターバルを挟んで出力するようにしてもよい。
第2端子は、単位個数(例えば1個)のメダルが実際に払い出されたことを示すメダルOUT信号が出力される出力端子である。メダルOUT信号は、単位個数のメダルの払出完了時が出力タイミングとなっており、出力開始から16ms間が出力期間となっている。つまり、出力開始から16ms経過時が出力停止タイミングとなっている。なお、ここでのメダルの払い出しは、小役入賞による払い出しが含まれる。
第3端子は、単位個数(例えば1個)のメダルがメダル投入部3110から投入されたことを示すメダルIN信号が出力される出力端子である。メダルIN信号は、単位個数のメダルの投入時が出力タイミングとなっており、出力開始から16ms間が出力期間となっている。つまり、出力開始から16ms経過時が出力停止タイミングとなっている。なお、ここでのメダルの賭け数の設定のための投入と、クレジットの蓄積のための投入とが含まれるが、クレジットが50に達していてメダル投入部3110からそのままメダル排出口3160に排出された場合は含まれない。
第4端子は、特別遊技としてのビッグボーナスが実行されていることを示すBB中信号が出力される出力端子である。BB中信号は、ビッグボーナス遊技の開始時が出力タイミングとなっており、ビッグボーナス遊技中が出力期間となっている。つまり、ビッグボーナス遊技の終了時が出力停止タイミングとなっている。
第5端子は、特別遊技としてのレギュラーボーナスが実行されていることを示すRB中信号が出力される出力端子である。RB中信号は、レギュラーボーナス遊技の開始時が出力タイミングとなっており、レギュラーボーナス遊技中が出力期間となっている。つまりレギュラーボーナス遊技の終了時が出力停止タイミングとなっている。
第6端子は、特別遊技としてのチャレンジボーナスが実行されていることを示すCB中信号が出力される出力端子である。CB中信号は、チャレンジボーナス遊技の開始時が出力タイミングとなっており、チャレンジボーナス遊技中が出力期間となっている。つまり、チャレンジボーナス遊技の終了時が出力停止タイミングとなっている。
第7端子は、特殊遊技としてのリプレイが実行されていること表示するRT中信号が出力される出力端子である。RT中信号は、リプレイタイム遊技の開始時が出力タイミングとなっており、リプレイタイム遊技中が出力期間となっている。つまり、リプレイタイムの終了時が出力停止タイミングとなっている。
第8端子は、特殊遊技としてのアシストタイムが実行されていることを示すAT中信号が出力される出力端子である。AT中信号は、アシストタイムの開始時が出力タイミングとなっており、AT中が出力期間となっている。つまり、ATの終了時が出力停止タイミングとなっている。
第9端子は、特別遊技情報の種別を示す情報種別信号が出力される出力端子である。情報種別信号は、各出力タイミングから64ms間が出力期間となっている。つまり、出力開始から64ms経過時が出力停止タイミングとなっている。
第10端子は、情報種別信号に対応する特別遊技情報の詳細を示す数値情報信号が出力される出力端子である。数値情報信号は、後述する各出力タイミングから64ms間が出力期間となっている。つまり、出力開始から64ms経過時が出力停止タイミングとなっている。
第11端子は、情報種別信号及び数値情報信号の取得(出力)タイミングをスロットマシン3001の外部に通知するためのタイミング信号が出力される出力端子である。タイミング信号は、後述する各出力タイミングから64ms間が出力期間となっている。つまり、出力開始から64ms経過時が出力停止タイミングとなっている。
<特別遊技情報信号の説明>
図27は、特別遊技情報信号を構成する情報種別信号及び数値情報信号の詳細と、各出力タイミング(出力契機)を示す図である。
情報種別信号は、特別遊技情報の種別(種類)を示す8ビット(1バイト)のデータ信号となっており、数値情報信号は、特別遊技情報の詳細(数値)を示す8ビット(1バイト)のデータ信号であり、外部出力端子板3086からは情報種別信号、数値情報信号及びタイミング信号の3種類がセットで出力されるようになっている。
特別遊技情報の種類には、設定変更中情報、設定値情報、クレジット数情報、クレジット精算情報、精算終了情報、遊技状態情報、乱数(上位バイト)情報、乱数(下位バイト)情報、ボーナス内部当選情報、RT内部当選情報、小役内部当選情報、リプレイ内部当選情報、ハズレ情報、ウェイト発生情報、フリーズ当選情報、AT上乗せ情報、フリーズ終了情報、全リール回転開始情報、左リール停止操作位置情報、中リール停止操作位置情報、右リール停止操作位置情報、左リール停止図柄情報、中リール停止図柄情報、右リール停止図柄情報、入賞情報、メダル払い出し情報、払い出し終了情報、天井残り遊技数情報、AT遊技数情報、エラー発生情報がある。
設定変更中情報は、設定値の変更操作が行われていることを示す情報であり、設定変更モードへの移行時が出力タイミングとなっている。設定変更中情報は、設定変更中であることを示す情報種別信号と、設定変更モードであることを示す数値信号情報とから構成されている。
設定値情報は、設定変更モードにおいて確定した設定値を示す情報であり、設定値の確定時が出力タイミングとなっている。設定値情報は、設定値であることを示す情報種別信号と、確定した設定績の値(1〜6)を示す数値信号情報とから構成されている。
クレジット数情報は、スロットマシン3001に蓄積されているクレジット数を示す情報であり、各ゲームの開始時が出力タイミングとなっている。クレジット数情報は、クレジット数であることを示す情報種別信号と、蓄積されているクレジット数の値(0〜50)を示す数値情報信号とから構成されている。
クレジット精算情報は、スロットマシン3001に蓄積されているクレジットの清算が指示されたことを示す情報であり、クレジットを精算すべく精算スイッチ3190が操作されたときが出力タイミングとなっている。クレジット精算情報は、クレジット精算であることを示す情報種別信号と、クレジット精算を示す数値情報信号とから構成されている。
精算終了情報は、スロットマシン3001に蓄績されていたクレジットが全て精算されてメダル排出口516から排出されたことを示す情報であり、クレジット精算の終了時が出力タイミングとなっている。精算終了情報は、精算終了であることを示す情報種別信号と、精算終了を示す数値情報信号とから構成されている。
遊技状態情報は、当該遊技に適用される遊技状態を示す情報であり、当該遊技のために設定した賭け数の確定時が出力タイミングとなっている。遊技状態情報は、遊技状態であることを示す情報種別信号と、当該遊技に適用される遊技状態の種類(ビッグボーナス、レギュラーボーナス、チャレンジボーナス、RT、AT、通常)を示す数値情報信号とから構成されている。
乱数(上位バイト)情報は、内部抽選において抽出された乱数(2バイト)のうちの上位バイトを示す情報であり、乱数抽出時(ゲームの開始時)が出力タイミングとなっている。乱数(上位バイト)情報は、乱数(上位バイト)であることを示す情報種別信号と、抽出された乱数のうちの上位バイトが示す値(0〜255)を示す数値情報信号とから構成されている。
乱数(下位バイト)情報は、内部抽選において抽出された乱数(2バイト)のうちの下位バイトを示す情報であり、乱数抽出時(遊技の開始時)が出力タイミング(内部抽選処理におけるステップS302)となっている。乱数(下位バイト)情報は、乱数(下位バイト)であることを示す情報種別信号と、抽出された乱数のうちの下位バイトが示す値(0〜255)を示す数値情報信号とから構成されている。
ボーナス内部当選情報は、特別役としてのボーナスに当選している(当該遊技での内部抽選で当選した場合と、前の遊技から持ち越されている場合を含む)ことを示す情報であり、内部抽選の終了時(ゲームの開始時)が出カタイミングとなっている。ボーナス内部当選情報は、ボーナス内部当選であることを示す情報種別信号と、当該遊技で当選しているボーナスの種額(ビッグボーナス、レギュラーボーナス、チャレンジボーナス)を示す数値情報信号とから構成されている。
RT内部当選情報は、RTへの移行を伴うRT図柄を導出可能とする役に当選していることを示す情報であり、内部抽選の終了時(遊技の開始時)が出力タイミングとなっている。RT内部当選情報は、RT図柄を導出可能とする役に当選していることを示す情報種別信号と、RT図柄を導出可能とする役に当選していることを示す数値情報信号とから構成されている。
小役/リプレイ/ハズレ内部当選情報は、小役、ないしはリプレイに当選もしくはハズレであることを示す情報であり、内部抽選の終了時(ゲームの開始時)が出力タイミングとなっている。小役/リプレイ/ハズレ内部当選情報は、小役、ないしはリプレイに当選もしくはハズレであることを示す情報種別信号と、当該遊技で当選している役の種額(小役1、小役2、小役3、リプレイ)もしくはハズレを示す数値情報信号とから構成されている。
ウェイト発生情報は、前回の遊技での各リール3102、3104、3106の回転開始から所定時間を経過せずにスタートスイッチ3130が操作されたことでウェイトが発生したことを示す情報であり、ウェイトの発生時が出力タイミングとなっている。ウェイト情報は、ウェイトが発生したことを示す情報種別信号と、ウェイトの発生を示す数値情報信号とから構成されている。
フリーズ当選情報は、フリーズ状態が発生して遊技の進行が不能化されたことを示す情報であり、フリーズの発生時が出力タイミングとなっている。フリーズ当選情報は、フリーズ状態の発生を示す情報種別信号と、発生したフリーズ状態の種類(ショート、ロング)を示す数値情報信号とから構成されている。
AT上乗せ情報は、AT遊技数の上乗せが決定されたことを示す情報であり、上乗せの決定時が出力タイミングとなっている。AT上乗せ情報は、上乗せの発生を示す情報種別信号と、上乗せされる遊技数(+10、+20)を示す数値情報信号とから構成されている。
フリーズ終了情報は、フリーズ状態が終了して遊技の進行が可能化されたことを示す情報であり、フリーズの終了時が出力タイミングとなっている。フリーズ終了情報は、フリーズ状態が終了して遊技の進行が可能化されたことを示す情報種別信号と、フリーズ状態の終了を示す数値情報信号とから構成されている。
全リール回転開始情報は、全てのリール3102、3104、3106が実際に回転を開始したことを示す情報であり、全てのリール3102、3104、3106の回転開始時が出力タイミングとなっている。全リール回転開始情報は、全てのリール3102、3104、3106の回転開始を示す情報種別信号と、回転開始を示す数値情報信号とから構成される。
左リール停止操作位置情報は、左リールストップスイッチ3142が操作された時点において左リール3102の図柄のうちで入賞ライン上に位置していた図柄を示す情報であり、左リールストップスイッチ3142の操作時が出力タイミングとなっている。左リール停止操作位置情報は、左リール停止操作位置を示す情報種別信号と、左リールストップスイッチ3142が操作された時点において左リール3102の図柄のうちで入賞ライン上に位置していた図柄の番号(920)を示す数値情報信号とから構成される。
左リール停止図柄情報は、左リール3102の図柄のうちで入賞ライン上に実際に停止した図柄を示す情報であり、左リール3102の停止時が出力タイミングとなっている。左リール停止図柄情報は、左リール停止図柄を示す情報種別信号と、左リール3102の図柄のうちで入賞ライン上に実際に停止した図柄の番号(0〜20)を示す数値情報信号とから構成される。
中リール停止操作位置情報は、中リールストップスイッチ3144が操作された時点において中リール3104の図柄のうちで入賞ライン上に位置していた図柄を示す情報であり、中リールストップスイッチ3144の操作時が出力タイミングとなっている。中リール停止操作位置情報は、中リール停止操作位置を示す情報種別信号と、中リールストップスイッチ3144が操作された時点において中リール3104の図柄のうちで入賞ライン上に位置していた図柄の番号(0〜20)を示す数値情報信号とから構成される。
中リール停止図柄情報は、中リール3104の図柄のうちで入賞ライン上に実際に停止した図柄を示す情報であり、中リール3104の停止時が出力タイミングとなっている。中リール停止図柄情報は、中リール停止図柄を示す情報種別信号と、中リール3104の図柄のうちで入賞ライン上に実際に停止した図柄の番号(0〜20)を示す数値情報信号とから構成される。
右リール停止操作位置情報は、右リールストッブスイッチ3146が操作された時点において右リール3106の図柄のうちで入賞ライン上に位置していた図柄を示す情報であり、右リールストップスイッチ3146の操作時が出力タイミングとなっている。右リール停止操作位置情報は、右リール停止操作位置を示す情報種別信号と、左リールストッブスイッチ3146が操作された時点において右リール3106の図柄のうちで入賞ライン上に位置していた図柄の番号(0〜20)を示す数値情報信号とから構成される。
右リール停止図柄情報は、右リール3106の図柄のうちで入賞ライン上に実際に停止した図柄を示す情報であり、右リール3106の停止時が出力タイミングとなっている。右リール停止図柄情報は、右リール停止図柄を示す情報種別信号と、右リール3106の図柄のうちで入賞ライン上に実際に停止した図柄の番号(0〜20)を示す数値情報信号とから構成される。
入賞情報は、その遊技において役に入賞したことを示す情報であり、入賞判定時が出力タイミングとなっている。入賞情報は、入賞を示す情報種別信号と、入賞した役の種類(ビッグボーナス、レギュラーボーナス、チャレンジボーナス、RT、小役1、小役2、小役3、リプレイ)を示す数値情報信号とから構成される。
メダル払い出し情報は、小役入賞に基づいてメダルの払い出しを開始することを示す情報であり、小役入賞によるメダルの払い出し開始時(払い出し予定数の設定時)が出力タイミングとなっている。メダル払い出し情報は、払い出しを示す情報種別信号と、払い出されるメダルの枚数(1〜15)を示す数値情報信号とから構成される。
払い出し終了情報は、小役入賞に基づくメダルの払い出しを終了したことを示す情報であり、小役入賞によるメダルの払い出し終了時が出力タイミングとなっている。払い出し終了情報は、払い出し終了であることを示す情報種別信号と、払い出し終了を示す数値情報信号とから構成される。
天井残りゲーム数情報は、通常遊技状態において実行された遊技数が天井遊技数に到達するまでの残りの遊技数を示す情報であり、メダルの払い出し終了後(遊技の終了時)が出力タイミングとなっている。天井遊技数情報は、天井残り遊技数を示す情報種別信号と、天井残り遊技数(0〜255)を示す数値情報信号とから構成される。なお、天井遊技数までの残りの遊技数が254遊技以下の場合には残りの遊技数に応じた数値情報信号が出力されるが、天井遊技数までの遊技数が255以上の場合には固定の数値情報信号(ここでは「255」)が出力されるようになっている。
AT数情報は、ATの残り数を示す情報であり、ATの更新時が出力タイミングとなっている。AT数情報は、AT数であることを示す情報種別信号と、AT数(50〜200)を示す数値情報信号とから構成される。
エラー発生情報は、各種エラー(扉開放エラー、異常入賞エラー、磁気エラー、電波エラー、リールエラー)が発生したことを示す情報であり、各種エラーの発生時が出力タイミングとなっている。エラー発生情報は、エラー発生を示す情報種別信号と、発生したエラーの種類を示す数値情報信号とから構成されている。
<特別遊技情報の出力例>
次に、各種の出力タイミングにおける特別遊技情報(情報種別信号、数値情報信号、タイミング信号)の出力の一例について説明する。
なお、情報種別信号及び数値情報信号は、それぞれ外部出力端子板の第9端子及び第10端子から出力され、出力開始から8ms毎に出力ビットが0から7へと変化し、64msが経過した時点で8ビット(1バイト)分の出力が完了するようになっている。
また、タイミング信号は、外部出力端子板の第11端子から出力され、常態においてON(ハイレベル)となっており、情報種別信号及び数値情報信号の出力中においてOFF(ローレベル)となることで特別遊技情報信号の出力(読み取り開始、読み取り終了)タイミングを外部に通知するようになっている。
図28は、賭け数が確定した後のスタートスイッチ3130の操作時(ゲームの開始時)に外部出力端子板(第9端子〜第11端子)からクレジット数情報、乱数(上位バイト)情報、乱数(下位バイト)情報、ボーナス内部当選情報、小役/リプレイ内部当選情報を出力する場合のタイミングチャートである。
T1のタイミングにおいて、スタートSW(スタートスイッチ3130)の操作を検出すると、第9端子からクレジット数であることを示す情報種別信号、及び、第10端子からクレジット数(47)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T2のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、クレジット数情報の出力が完了する。
続いて、T3のタイミングにおいて、T2のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、第9端子から乱数(上位バイト)であることを示す情報種別信号、及び、第10端子から乱数の上位バイトの値(12)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T4のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、乱数(上位バイト)情報の出力が完了する。
続いて、T5のタイミングにおいて、T4のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、乱数(下位バイト)であることを示す第9端子の情報種別借号、及び、乱数の上位パイトの値(253)を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T6のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、乱数(下位バイト)情報の出力が完了する。
続いて、T7のタイミングにおいて、T6のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、第9端子からボーナス内部当選であることを示す情報種別信号、及び、第10端子から当選しているボーナスの種類がビッグボーナスであることを示す数値情報信号の出力が開始され、タイング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T8のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、ボーナス内部当選情報の出力が完了する。
続いて、T9のタイミングにおいて、T8のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、第9端子から小役またはリプレイの内部当選であることを示す情報種別信号、及び、第10端子から当該ゲームで当選している役の種類がリプレイであることを示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T10のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、小役/リプレイ内部当選情報の出力が完了する。
このように、スタートスイッチ3130の操作の検出時にクレジット数情報、乱数(上位バイト)情報、乱数(下位バイト)情報、ボーナス内部当選情報、小役/リプレイ内部当選情報をスロットマシン3001の外部に出力することで、スロットマシン3001の外部ではクレジット数や内部抽選の結果等の具体的な情報を把握することが可能となる。
図29は、遊技不能化となるフリーズ状態の発生時に外部出カ端子板(第9端子〜第11端子)からフリーズ当選情報、AT上乗せ情報、フリーズ終了情報、全リール回転開始情報を出力する場合のタイミングチャートである。
T1のタイミングにおいて、フリーズ(ロング)に当選して遊技の進行が不能化されると、第9端子からフリーズ状態が発生したことを示す情報種別信号(遊技不能化信号)、及び、第10端子から発生したフリーズ状態の種類がロングであることを示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T2のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、フリーズ当選情報の出力が完了する。なお、この間において、AT上乗せのゲーム数として10ゲームが決定されているものとする。
続いて、T3のタイミングにおいて、T2のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、上乗せの決定を示す第9端子の情報種別信号、及び、上乗せされるゲーム数(10)を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T4のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、AT上乗せ情報の出力が完了する。
続いて、T5のタイミングにおいて、フリーズ状態が終了して遊技の進行が可能化されたことを示す第9端子の情報種別信号、及び、フリーズ状態の終了を示す第10端子の数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T6のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、フリーズ終了情報の出力が完了する。なお、フリーズ状態の終了と同時に、全てのリール3102、3104、3106の回転が開始されることになる(フリーズ状態に制御された場合にウェイトは発生しないため)。
続いて、T7のタイミングにおいて、T6のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、第9端子から全てのリール3102、3104、3106の回転開始を示す情報種別信号、及び、第10端子から回転開始を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T8のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、全リール回転開始情報の出力が完了する。
このように、フリーズ状態の発生時にフリーズ当選情報、AT上乗せ情報、フリーズ終了情報をスロットマシン3001の外部に出力することで、スロットマシン3001の外部ではフリーズ状態の発生や継続時問、AT遊技数の上乗せ等の具体的な情報を把握することが可能となる。
図30は、右のリールストップスイッチ3146を最後に操作する直前から右のリール3106が停止して小役1に入賞し、メダル払い出しを行ってからメダル払い出しを終了するまでの情報を第9端子〜第11端子により出力するタイミングチャートである。
T1のタイミングにおいて、右のリールストップスイッチ3146の操作を検出すると、第9端子から右リール停止操作位置を示す情報種別信号、及び、第10端子から右のリールストップスイッチ3146が操作された時点において右のリール3106の図柄のうちで入賞ライン上に位置していた図柄の番号(4)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T2のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、右リール停止操作位置情報の出力が完了する。
続いて、T3のタイミングにおいて、T2のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、第9端子から右リール停止図柄を示す情報種別信号、及び、第10端子から右リール3106の図柄のうちで入賞ライン上に実際に停止した図柄の番号(6)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T4のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、右リール停止図柄情報の出力が完了する。
続いて、T5のタイミングにおいて、T4のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、第9端子から入賞を示す情報種別信号、及び、第10端子から入賞した役の種類(小役1)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
続いて、T7のタイミングにおいて、T6のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、第9端子からメダル払い出しを示す情報種別信号、及び、第10端子から払い出されるメダルの枚数(15)を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り替わる。
T8のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、メダル払い出し情報の出力が完了する。
続いて、T9のタイミングにおいて、T8のタイミングから出力インターバル(8ms)が経過すると、第9端子から払い出し終了を示す情報種別信号、及び、第10端子から払い出し終了を示す数値情報信号の出力が開始され、第11端子のタイミング信号がON(ハイレベル)からOFF(ローレベル)に切り審わる。
T10のタイミングにおいて、第9端子の情報種別信号及び第10端子の数値情報信号の出力期間が終了すると、第11端子のタイミング信号がOFF(ローレベル)からON(ハイレベル)に切り替わり、払い出し終了情報の出力が完了する。
このように、リールストップスイッチ3142、3144、3146のうち最後に操作されたものの操作の検出時に右(左、中)リール停止操作位置情報、右(左、中)リール停止図柄情報に続けて、入賞情報、メダル払い出し情報、払い出し終了情報をスロットマシン3001の外部に出力することで、スロットマシン3001の外部では入賞の発生やメダルの払い出し等の具体的な情報を把握することが可能となる。
本実施の形態によれば、情報出力手段3750により、様々な出力タイミングで特別遊技情報(情報種別信号、数値情報信号)が外部出力端子板3086を介して出力されるため、遊技の進行に応じた具体的(詳細)な遊技情報をスロットマシン3001の外部(ホールコンピュータ、島コンピュータ、呼出ランプ、貸出装置等)に出力することが可能となる。これにより、スロットマシン3001の外部で詳細な遊技情報の分析を行ったり、詳細な遊技情報を利用して島設備等で所定の演出を行ったりすることが可能となる。
また、特別遊技情報には、乱数(上位バイト)情報及び乱数(下位バイト)情報、ボーナス内部当選情報、RT内部当選情報、小役/リプレイ内部当選情報が含まれている。すなわち、内部抽選の時点で当選した役をスロットマシン3001の外部に出力することができるので、役の当選に基づく特典の付与(遊技状態の移行、メダルの払い出し、再遊技の付与)が行われる前に、その後の特典を想定した演出等を島設備等で行ったりすることが可能となる。
<スロットマシンの遊技進行処理>
スロットマシン3001の電源投入により、制御装置3600が電源の立ち上げ時に実行する起動処理を行い、設定値及びRAMの情報を初期化する。そして、スタートスイッチの操作によりゲームが開始される。
図31は、1回の遊技毎に実行する1遊技の処理フローチャートである。図31に示すフローチャートに基づいて、制御装置3600が1回の遊技毎に実行する1遊技処理について説明する。
先ず、ステップS151において、メイン制御部3610により、初期設定が行われる。メイン制御部3610は、遊技スタートに備えるための初期設定を実行する。ここで、遊技スタートに備えるための初期設定には、所定のエラーをチェックする処理や、RAMの未使用領域及び未使用スタック領域をクリアする処理などが含まれる。
次にステップS152において、メイン制御部3610により、BET処理が行われる。メイン制御部3610は、メダル投入部3110から投入されたメダルの枚数により、あるいはすでに貯留されているメダルがある場合にはMAXベットスイッチ3124(あるいはベットスイッチ3122)の押下操作により賭け数を設定する。規定の賭け数(3)が設定されると、ステップS153の内部抽選処理に進む。
ステップS153においては、役抽選手段3630により、内部抽選処理が行われる。役抽選手段3630は、操作有効状態となったスタートスイッチ3130の操作により遊技をスタートさせるとともに、いずれかの当選役を内部抽選の結果とするか否かを決定する。
まず、スタートスイッチ3130の操作入力有効化処理を実行し、操作入力が受け付けちれるまで操作入力持ちの状態とする。スタートスイッチ3130の操作入力が受け付けられると、操作入力無効化処理を実行する。そして、役抽選手段3630は、スタートスイッチ3130の操作入力を契機として乱数の抽出を行う。なお、このときの乱数を抽出するタイミングについては、スタートスイッチ3130の操作入力後直ぐに行ったり、所定時間(例えば0.5秒後など)後に行ったりするなど、プログラミングの過程で適切な抽出タイミングを設定することができる。
次にフラグ処理として、抽出された乱数値(以下、演出乱数値という)からいずれの当選役に該当するかを、当たり値判定テーブルで抽出乱数値と照合する判定(乱数値の照合)を行う。このとき抽出乱数値がいずれかの当選役に該当すると判定された場合、該当する当選役に応じたフラグをON(=1)にする。このときONとなった当該当選役に対応するフラグのことを当選フラグという。例えば、当該当選役がスイカであれば、スイカ当選フラグをONにする、といったことである。
そして、ブラグ処理では、当該遊技にて抽出乱数値の照合を行う際に、判定の基準となる当たり値判定テーブルを決定する場合、遊技状態を参照して当該遊技における当たり値判定テーブルを決定する。すなわち、当該遊技にてON状態となっている遊技状態フラグに対応する当たり値判定テーブルをセットして抽出乱数値の照合を行う。
一方、抽出乱数値がいずれの当選役にも該当しないと判定された場合、いずれの当選役にも該当しない「ハズレ」となり、ハズレフラグをONにする。ここで、当選フラグまたはハズレフラグ(これらを総称して成立フラグという)とは、該当する成立フラグがONになっているときに限り、その成立フラグに該当した当選役図柄を揃えることが可能となるものである。したがって、成立フラグがハズレフラグに該当する場合は、いずれの当選役図柄も揃えることができないことになる。
また、役抽選手段3630は、当選フラグに係るコマンド(当選コマンド)をサブ制御部3800に送信する。なお、特別役(BB、RB、CB)に当選した場合にONされる内部抽選フラグについては、特別役が入賞するまで持ち越される(ONのままとなる)ようになっている。
次に、ステップS154において、フリーズ制御手段3680により、フリーズ演出処理が行われる。フリーズ制御手段3680は、所定の条件が成立したときにおいて一定期間だけ遊技の進行を不能とする。もっとも、フリーズ演出処理において遊技の進行が不能化されている間もスタートスイッチ3130の操作は無効化されず、フリーズ実行可否の抽選処理は行われ得る。また、フリーズ演出処理においては、上乗せ抽選も行われ得る。
次にステップS155において、回転制御手段3640により、リール回転処理が行われる。回転制御手段3640は、前回の始動処理(具体的には当該遊技の1回前に行われた遊技)にてスタートさせたウェイトタイマがタイムアッブ(例えば4.1秒経過)したか否かを判定する。なお、このウェイトタイマと呼ばれるタイマは、当該遊技においてリールの回転が開始されたときから次回の遊技でリールの回転が開始されるまでの所定時間(例えば、4.1秒)の経過を計測するものである。ここで、ウェイトタイマがタイムアップ(既に4.1秒経過した)となった場合には、全てのリール3102、3104、3106の回転を開始させる。そして、リール回転コマンドをサブ制御部3800に送信して、ウェイトタイマをリセットするとともに、次回の遊技までウェイトタイマをスタートさせる。
全てのリール3102、3104、3106の回転の速さが一定となった後に基準位置を検出すると、それぞれのリールストップスイッチ3142、3144、3146の押下操作を有効にし、各々の操作有効ランプを点灯させる。この点灯により、遊技者は各リールストップスイッチ3142、3144、3146の押下操作が有効になったことを知ることになる。なお、スロットマシン3001では、回転を開始したリールは遊技者による停止操作(リールストップスイッチ3142、3144、3146の押下操作)が受け付けられるまで上記の一定の速さで回転を維持し続けるものである。そして、停止有効化コマンドをサブ制獅部3800に送信する。左リールストップスイッチ3142、中リールストップスイッチ3144、右リールストップスイッチ3146の押下操作が有効となるまでは、スリーブ実行可否の抽選処理は行われ得る。
次にステップS156において、停止制御手段3650により、リール停止処理が行われる。停止制御手段3650は、遊技者による左リールストップスイッチ3142、中リールストップスイッチ3144、右リールストップスイッチ3146の押下操作が受け付けられると、その受け付け順に操作有効ランプを消灯させるとともに、対応するリール3102、3104、3106の回転を停止させる。
まず停止制御手段3650は、遊技者による左のリールストップスイッチ3142が受け付けられていれば、左のリールストップスイッチ3142が操作された時点における左のリール3102の位置を示す左操作位置コマンドをサブ制御部3800に送信し、左のリールストップスイッチ3142の押下操作を有効としその操作有効ランプを点灯させる。この点灯により、遊技者は左のリールストップスイッチ3142の押下操作が有効になったことを知ることになる。
左のリールストップスイッチ3142が操作された時点における左のリール3102の位置から4コマ以内の引き込みコマ数の範囲で、当選役当選フラグに係る当選役が入賞する(入賞の可能性を残す)ように左のリール3102の回転を停止させる。なお、左のリール3102が最終停止されるリールである場合には、当選フラグに係る当選役以外の役に入賞させないように、左のリール3102を停止させ、左のリール3102に停止された図柄を示すリール停止コマンド(左停止コマンド)をサブ制御部3800に送信する。
中のリール3104と右のリール3106についても、左のリール停止処理と同様の処理が行われ、停止制御手段3650は、リール3102、3104、3106の回転が停止する度に、各々に停止した図柄を示す停止コマンドをサブ制御部3800に送信する。全てのリール3102、3104、3106の回転が停止していれば、リール停止処理を終了する。
次にステップS157において、停止図柄判定手段3660により、判定処理が行われる。停止図柄判定手段3660は、上記ステップS156において全てのリール3102、3104、3106の回転が停止状態になったと判定した時点で、有効ライン上に表示された表示内容(図柄の組み合わせ態様)と、上記ステップS153において決定された内部抽選の結果として許容されているものを照合して入賞役の判定を行う判定処理を実行する。停止図柄判定手段3660は、その判定結果を示す入賞判定コマンドをサブ制御部3800に送信する。
次にステップS158において、特典付与手段3670により、払出処理が行われる。特典付与手設3670は、上記ステップS157において判定された入賞役に対応する遊技特典の内容に基づくメダルの払出処理を実行する。また入賞役が特別役、リプレイの場合には、それぞれ遊技状態の変更や再遊技等の各種遊技特典の付与を実行する。すなわち、この払出処理には遊技状態の変更や再遊技等の各種遊技特典を付与する処理(以下「遊技特典付与処理」という)も含まれている。また、払出処理の最後において、次の遊技で適用される遊技状態を示す状態コマンドをサブ制御部3800に送信する。
<制御装置のフリーズ演出処理>
図32に示すフローチャートに基づいて、フリーズ演出処理を説明する。ステップS161において、フリーズ制御手段3680は、今回の遊技がRT遊技であるか否かを判定する。RT遊技である場合(S161:Yes)には、ステップS162の処理に進み、RT遊技でない場合(S161:No)には、そのままフリーズ演出処理を終了する。
ステップS162において、フリーズ制御手段3680は、フリーズ状態に制御するか否かを決定するためのフリーズ決定乱数を抽出する。なお、フリーズ決定乱数は、役抽選手段3630が当選役を決定するための乱数とは別の乱数であるが、乱数発生回路により発生されるハードウェア乱数としても、ソフトウェアで数値更新されるカウンタを用いたソフトウェア乱数としてもよい。
ステップS163において、フリーズ制御手段3680は、抽出したフリーズ決定乱数の値が所定のショート当選値を示すか否かを判定する。ショート当選値を示す場合(S163:Yes)は、ステップS164の処理に進み、ショート当選値を示さない場合(S163:No)は、ステップS165の処理に進む。ステップS164において、フリーズ制御手段3680は、フリーズ状態において遊技の進行を不能化させる時間が比較的短い時間となる初期値(ショート)を、ダウンカウンタにより時間計測するフリーズタイマにセットする。その後、ステップS167の処理に進む。
ステップS165において、フリーズ制御手段3680は、抽出したフリーズ決定乱数の値が所定のロング当選値を示すか否かを判定する。ロング当選値を示す場合(S165:Yes)は、ステップS166の処理に進み、当選値を示さない場合(S165:No)は、そのままフリーズ演出処理を終了する。ステップS166において、フリーズ制御手段3680は、フリーズ状態において遊技の進行を不能化させる時間が比較的長い時期となる初期値(ロング)を、フリーズタイマにセットする。その後、ステップS167の処理に進む。
ステップS167において、フリーズ制御手段3680は、ステップS164またはS166で設定された時間だけフリーズ状態において遊技の進行を不能化する時間を計測するためのフリーズタイマをスタートさせる。ステップS168において、フリーズ制御手段3680は、フリーズタイマがタイムアップするまで遊技の進行を不能化させる。遊技の進行が不能化されている間は、ウェイトタイマがタイムアッブしていても各リール3102、3104、3106の回転を開始させず、各リールストップスイッチ3142、3144、3146の操作も有効としない。ステップS169において、フリーズ制御手段3680は、フリーズコマンドをサブ制御部3800に送信する。
ステップS170において、AT制御手段3690の処理に移り、AT制御手段3690は、AT遊技数の上乗せを行うか否かを決定するための上乗せ決定乱数を抽出する。なお、上乗せ決定乱数は、役抽選手段3630が当選役を決定するための乱数とは別の乱数であるが、乱数発生回路により発生されるハードウェア乱数としても、ソフトウェアで数値更新されるカウンタを用いたソフトウェア乱数としてもよい。
ステップS171において、AT制御手段3690は、抽出した上乗せ決定乱数の値が+10遊技の上乗せ当選値を示すか否かを判定する。+10遊技の上乗せ当選値を示す場合(S171:Yes)は、ステップS172の処理に進み、+10遊技の当選値を示さない場合(S171:No)は、ステップS173の処理に進む。ステップS172において、AT制御手段3690は、+10遊技分だけAT遊技数の上乗せ(ATカウンタの値が1以上である場合は10を加算、0である場合は11を加算)を行い、ステップS175の処理に進む。
ステップS173において、AT制御手段3690は、抽出した上乗せ決定乱数の値が+10遊技の上乗せ当選値を示すか否かを判定する。+20遊技の上乗せ当選値を示す場合(S173:Yes)は、ステップS174の処理と進み、当選値を示さない場合(S173:No)は、ステップS176の処理に進む。ステップS174において、AT制御手段3690は、+20遊技分だけAT遊技数の上乗せ(ATカウンタの値が1以上である場合は20を加算、0である場合は21を加算〉を行い、ステップS175の処理に進む。
ステップS175において、AT制御手段3690は、上乗せされたAT遊技数を持定可能な上乗せコマンドをサブ制御部3800に送信する。
ステップS176において、再びフリーズ制御手段3680の処理に移り、フリーズ制御3680は、ステップS167にてスタートさせたフリーズタイマがタイムアップしたか否かを判定する。フリーズタイマがタイムアップとなった場合(S176:Yes)にはこの判定が満たされ、ステップS177に処理を移す。フリーズタイマがタイムアップしていない場合(S176:No)は、ステップS176に戻り、以降の処理を繰り返す。
ステップS177において、フリーズ制御手段3680は、ステップS168で制御した遊技の進行を不能化させた状態を解除し、遊技の進行を可能化させる。
<制御装置の払出処理>
図33は、払出処理を説明するフローチャートである。ステップS201において、特典付与手段3670は、判定処理における判定の結果、特別役としてのボーナス移行役に入賞しているか否かを判定する。特別役に入賞していれば(S201:Yes)、ステップS202の処理に進み、特別役に入賞していなければ(S201:No)、ステップS204の処理に進む。
ステップS202において、特典付与手段3670は、特別役入賞コマンドをサブ制御部3800に送信する。特別役入賞コマンドは、特別役としてのボーナス移行役に複数種類のもの(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、チャレンジボーナスなど)がある場合には、その種類を特定可能な情報を含んでいる。ステップS203において、特典付与手段3670は、ボーナス遊技が実行されている特別遊技状態に制御されていることを示すボーナス中フラグをボーナス遊技の種類応じてRAMにセットする。その後、ステップS219の処理に進む。
ステップS204において、特典付与手段3670は、判定処理における判定の結果、特殊役としてのRT図柄が入賞ラインに導出されているか否かを判定する。RT図柄が導出されていれば(S204:Yes)、ステップS205の処理に進み、RT図柄が導出されていなければ(S204:No)、ステップS208の処理に進む。ステップS205において、特典付与手段3670は、RT図柄が導出されたことを示す特殊役入賞コマンドをサブ制御部3800に送信する。
ステップS206において、特典付与手段3670は、RTの消化遊技数をカウントするためのダウンカウンタより構成されるRTカウンタに、初期値として201をセットする。ステップS207において、特典付与手段3670は、ATの消化遊技数をカウントするためのダウンカウンタにより構成されるATカウンタに、初期値として51をセットする。その後、ステップS219の処理に進む。なお、RTカウン夕、ATカウンタの初期値として、それぞれ200、50ではなく、201、51をセットするのは、ステップS220において、当該遊技中にRTカウン夕、ATカウンタの値が1だけ減算されるからである。
ステップS208において、特典付与手段3670は、判定処理における判定の結果、再遊技役としてのリプレイに入賞しているか否かを判定する。再遊技役に入賞していれば(S208:Yes)、ステップS209の処理に進み、再遊技役に入賞していなければ(S208:No)、ステップS211の処理に進む。ステップS209において、特典付与手段3670は、再遊技役に入賞したことを示すリプレイ入賞コマンドをサブ制御部3800に送信する。
ステップS210において、特典付与手段3670は、再遊技役に入賞したことの特典として次の遊技の賭け数を設定せずに開始できるようにするためのリプレイ入賞フラグをRAMにセットする。その後、ステップS219の処理に進む。なお、リプレイ入賞フラグがセットされている場合、次の遊技のBET処理では賭け数3を自動的にセットすると同時にリプレイ入賞フラグをリセットして、内部抽選処理に進むことになる。
ステップS211において、特典付与手段3670は、判定処理における判定の結果、小役に入賞しているか否かを判定する。小役に入賞していれば(S211:Yes)、ステップS212の処理に進み、小役に入賞していなければ(S211:No)、ステップS219の処理に進む。ステップS212において、特典付与手段3670は、小役入賞コマンドをサブ制御部3800に送信する。小役入賞コマンドは、入賞した小役の種類を特定可能なものである。
ステップS213において、特典付与手段3670は、入賞した小役の種類に応じて払い出されることになるメダルの枚数を、払出予定数としてRAMにセットする。ステップS214において、特典付与手段670は、メダルの払い出しを開始することを示す払出開始コマンドをサブ制御部3800に送信する。
ステップS215において、特典付与手段3670は、払出制御手段3730に1枚のメダルを払い出すことを指示する。払出制御手段3730は、この指示に基づいて、メダルを1枚だけ遊技者に払い出すが、クレジットが50に達するまでは、現物としてのメダルを払い戻すのではなく、クレジット制御手段3720によりクレジットの数を1だけ加算する処理を行う。続くステップS216において、特典付与手段3670は、RAMにセットされている払出予定数を1だけ減算する。
さらにステップS217において、特典付与手段3670は、払出予定数が0となったか否かを判定する。払出予定数が0となっていれば(S217:Yes)、ステップS218の処理に進み、払出予定数が0となっていなければ(S217:No)、ステップS215の処理に戻り、払出予定数が0となるまでステップS215〜S217の処理を繰り返す。ステップS218において、特典付与手段3670は、入賞した小役の種類の応じたメダルの払い出しが終了したことを示す払い出し終了コマンドをサブ制御部3800に送信する。その後、ステップS219の処理に進む。
次に、ステップS219において、特典付与手段3670は、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。通常遊技状態であると(S219:Yes)、この判定が満たされた場合、次のステップS220に処理を移す。一方、通常遊技状態でないと判定された場合(S219:No)には、ステップS224の処理に進む。
次に、ステップS220において、特典付与手段3670は、通常遊技状態において実行された遊技数をカウントするためのダウンカウンタにより構成される天井カウンタを1だけ減算する。なお、天井カウンタは、特別遊技状態としてのボーナス遊技の開始又はボーナス遊技の終了時に天井遊技数の初期値である「777」にリセットされることになるが、天井遊技数の初期値を32〜777の中から抽選によって決定するようにしてもよい。
さらに、ステップS221において、特典付与手段3670は、天井に到達したか否かを判定する。すなわち、天井カウンタが「0」になっていると天井に到達したと判定して(S221:Yes)、次のステップS222の処理へ進む。一方、天井カウンタが「0」になっていないと天井に到達していないと判定して(S221:No)、ステップS224の処理に進む。
次に、ステップS222において、特典付与手段3670は、これから開始するATの初期遊技数(51、101、201の何れか)を抽選により決定する遊技数抽選を行い、ステップS223において、決定した初期遊技数をATの消化遊技数をカウントするためのダウンカウンタにより構成されるATカウンタにセットする。その後、ステップS224の処理に進む。なお、ATの初期遊技数を抽選により決定したが、特殊役が入賞したときと同様にATカウンタに51をセットするようにしてもよい。
ステップS224において、特典付与手段3670は、特別遊技状態としてのボーナス遊技の進行を制御する処理を行う。すなわち、ボーナス遊技の進行状況を把握するための処理(払出枚数が終了条件のボーナスであれば払出枚数のカウント、遊技数が終了条件のボーナスであれば遊技数のカウント)を行い、終了条件が成立していればボーナス中フラグをリセットして、当該ボーナスを終了させる。
ステップS225において、特典付与手段3670、特殊遊技状態としてのRT、ATの進行を制御する処理を行う。すなわち、RAMに設けられたダウンカウンタであるRTカウンタの値、ATカウンタの値がそれぞれ1以上となっているかを判断し、1以上となっている場合には、それぞれの値を1ずつ減算する。その結果、RTカウンタの値もATカウンタの値も1以上である場合は、次の遊技はARTとなり、RTカウンタの値は1以上であるがATカウンタの値が0である場合は、次の遊技はRTとなり、RTカウンタの値もATカウンタの値も0である場合は、次の遊技は通常遊技となる。
さらに、ステップS226において、特典付与手段3670は、ボーナス中フラグ、並びにRTカウンタ及びATカウンタを参照して、次の遊技で適用される遊技状態を示す状態コマンドをサブ制御部3800に送信する。そして、払出処理を終了する。
上記のように行っている遊技間において賭け数の設定のために必要な数を超えてメダル投入部3511からメダルが投入されると、クレジット制御手段3720によりその分がクレジットに加算される。但し、クレジットの数が50枚に達していると、投入したメダルがそのままメダル排出口3516から排出される。また、遊技間において精算スイッチ519が操作されると、クレジット制御手段3720によりクレジットとして蓄積されているメダルがメダル排出口3516から排出される。
上記のように行っている遊技の途中において、或いは遊技間において、種々のエラーが発生すると割り込みが生じ、エラー割込処理が行われる。エラー判定手段3700は、エラー割込処理において、発生したエラーの種類を判定し、その判定結果に応じたエラーコマンドをサブ制御部3800に送信した後に、無限ループに処理を移す。この無限ループの処理により、賭け数の設定を含めた遊技の進行のための如何なる処理も不能化される。なお、エラーの原因が除去された後にスロットマシン3001の内部にあるリセットスイッチが操作されるとエラーが解除され、エラー割込処理が終了して通常の遊技の処理が再開されることとなる。また、演出制御手段3810は、エラーの発生から解除まで、エラーコマンドに応じて所定のエラー報知が行われる。
<情報表示装置の説明>
次に、本発明に係る広告情報を表示する情報表示装置1300について説明する。
図34は、パチンコ機2001又はスロットマシン3001の上部に設置される情報表示装置1300の具体例を示している。図34で示した情報表示装置1300は、呼出し機能付き遊技情報端末である。図34の(A)は正画面を、(B)は側面図である。
情報表示装置1300には、図34(A)に示すように、各種演出画像や広告情報を表示する表示画面1320と、機能ボタン、例えば呼出ボタン1330がついており、タッチパネルに表示された呼出ボタン1330を押すことにより、遊技者が店員を呼び出すことができる。表示機1300の左右と上部には演出効果を表示するためのLEDランプ1340が設けられている。また、情報表示装置1300は、図34(B)に示すように、上下に15度〜40度の範囲で可動できる。
図35は、情報表示装置1300に実際に表示される画面の一例であり、LEDランプ1340では、多彩なイルミネーションパターンがコーナー別に自由にカスタマイズしたイルミネーション画像で、店舗の雰囲気を手軽に変えることができる。イルミネーション画像としては、ブルー,ピンク,ゴールド,ライトブルー,ゴールド&カラフル,ライトブルー&ピンク等がある。イルミネーション画像中央部の表示画面は大画面ワイド液晶を搭載した表示画面1310となっている。
機能ボタンとしては、呼出しボタン1330の他、データボタン1350やサービスボタン1360がある。データボタン1350では、会員の遊技情報データが表示でき、操作された情報表示装置1300が管理している遊技機の当日の遊技結果情報が閲覧可能である。パチンコ機の場合は、総回転数、大当たり回数、当選確率(大当たり回数/総回転数)、大当たり当選遊技数推移、スランプグラフ等である。スロットマシンの場合は、総回転数、ボーナス当選回数(BB、RB)、AT/ART当選回数、ボーナス&AT/ART合算確率、ボーナス&AT/ART当選遊技数推移、スランプグラフ等である。また、各種のサービスを受けたいときには、サービスボタン1360を押して、サービスを要求する様になっている。
表示画面1320には、遊技機のスランプグラフ画面、履歴画面、試し打ち画面等が表示されるが、遊技者が任意で閲覧したい情報を選択することが可能である。さらに管理サーバによって遊技者への広告情報を表示し、広告主の宣伝活動を行う。
表示画面1320には、遊技中の演出効果を表示し、遊技球或はメダル獲得数1370を表示したり、ビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB)、ARTといった有利状態の回数を表示したりする。また、メダル数推移グラフ1380の表示も可能であるさらに、大当たりの際には、画面に演出効果を表す画像が表示される。この表示画面1310に、本発明での広告情報システムによる広告情報を表示する。
図36は、パチンコ機2001に情報表示装置1300を設置した遊技場の一部を示す概略図である。遊技客は、手前の椅子に座ってパチンコ機2001で遊技を行いながら、情報表示装置1300の表示画面が見られる状態となっている。
図37は、情報表示装置1300とパチンコ機2001との電気的な接続状態を示している。パチンコ機2001の内部にはセンサ類と制御基板が設けられ、ガラス扉が開いたり、機械類が開いたりしている状態をセンサで検知して、信号を出力している。パチンコ玉の入賞状態を示す信号は、入賞レベルに応じて、大当たりや短当たりがあり、遊技球の払い出し信号も出力される。これらの信号は、パチンコ機2001に設けられた外部出力端子2086から外部に出力されるようになっており、情報表示装置1300と外部出力端子2086を介して接続されている。
情報表示装置1300には、玉貸機1046からの信号線も接続され、遊技玉の計数信号、払出信号、カードの挿入と排出を知らせるカードイン/アウト信号等が送信され、遊技者の遊技データを表示する表示情報として利用される。
また、表示機1300には、電源入力であるAC24Vが接続され、さらに、情報表示装置1300から、代表ランプとイルミランプに接続されている。また、ホールコンピュータ1100や島コンピュータ1200に情報表示装置1300を接続して、ホールコンピュータ1100や島コンピュータ1200により情報表示装置1300が制御され、遊技の演出画面や広告情報等が表示される。情報表示装置1300は、他の遊技機に設けられている情報表示装置とも接続され、ホールコンピュータ1100や島コンピュータ1200による一括管理が可能となっている。さらに、機能拡張のための各種予備入力端子もある。
図38は、情報表示装置1300とスロットマシン3001との電気的な接続状態を示している。スロットマシン3001の内部にはセンサ類と制御基板が設けられ、ガラス扉が開いたり、機械類が開いたりしている状態をセンサで検知して、信号を出力している。メダルのボーナス当選状態を示す信号は、当選役に応じて、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、チャレンジボーナスがあり、メダルの払い出し信号も出力される。これらの信号は、スロットマシン3001に設けられた外部出力端子3086から外部に出力されるようになっており、情報表示装置1300と外部出力端子3086を介して接続されている。
情報表示装置1300には、メダル貸機1052からの信号線も接続され、メダルの計数信号、払出信号、カードの挿入と排出を知らせるカードイン/アウト信号等が送信され、遊技者の遊技データを表示する表示情報として利用される。
また、情報表示装置1300には、電源入力であるAC24Vが接続され、さらに、情報表示装置1300から、代表ランプとイルミランプに接続されている。また、ホールコンピュータ1100や島コンピュータ1200に情報表示装置1300を接続して、ホールコンピュータ1100や島コンピュータ1200により情報表示装置1300が制御され、遊技の演出画面や広告情報等が表示される。情報表示装置1300は、他の遊技機に設けられている情報表示装置とも接続され、ホールコンピュータ1100や島コンピュータ1200による一括管理が可能となっている。さらに、機能拡張のための各種予備入力端子もある。
以上、本発明に係る広告情報提供システムを実施するための遊技場管理システム、遊技機であるパチンコ機、スロットマシン及び広告情報を表示する情報表示装置について説明したが、以下、本発明による広告情報提供方法についての実施例を具体的に説明する。
<広告情報提供方法の説明>
広告情報の設定は、広告主から依頼を受けてホールコンピュータ1100のHC入力装置1110により、HC表示装置1111に表示されるメニュー画面から入力される。まず、ホールコンピュータのメニュー処理について説明し、次に広告情報の入力方法を説明する。
図39は、ホールコンピュータ1100において実行されるメニュー処理を示すフローチャートである。このメニュー処理は、遊技場の従業員によってHC表示装置1111に表示されるメニューボタンの選択があったこと(メニューアイコンがクリックされるなど)に基づいて、HC表示装置1111に複数のメニューページが重畳されたメニュー画面が表示されることで実行され、複数のメニューページの中から遊技場の従業員が選択したメニューページ(メニュー項目)に対応する処理が実行される。
メニューページは、遊技場に設置される遊技機に関する情報を設定するための遊技機情報設定ページ、遊技場に設置された名種装置のステータスを確認するための店内ステータスページ、遊技場に設置された各種装置から収集した情報から集計データを生成したり表示したりするための集計データページ、遊技場に設置された各種装置から収集した情報から帳票を作成したりプリントアウトしたりするための帳票作成ページ、そして情報表示装置1300で実行する広告に関する情報を設定するための広告情報設定ページなどがある。
まず、ステップS1011において、メニュー項目の選択操作(切替操作)があったか否かを判定する。メニュー項目の選択操作(切替操作)がなかった場合(S1011:NO)には、ステップS1013に処理を移す。一方、メニュー項目の選択操作(切替操作)があった場合(S1011:YES)には、ステップS1012において、選択されたメニュー項目に対応するメニューページをHC表示装置1111に表示する。
次に、ステップS1013において、メニュー項目の1つである遊技機情報設定ページの表示中であるか否かを判定する。遊技機情報設定ページが表示中でない場合(S1013:NO)には、ステップS1015に処理を移す。一方、遊技機情報設定ページが表示中である場合(S1013:YES)には、ステップS1014において、遊技場に設置されたパチンコ機2001やスロットマシン3001に関する情報を設定するための遊技機情報設定処理を行い、このメニュー処理を終了する。
遊技機情報設定処理では、遊技場の従業員からの操作入力に基づいて、遊技機の台番号、遊技機が設置される島設備に配置される島コンピュータ1200の識別情報である島コンID、遊技機が設置される島設備の番号である島番号、遊技機が複数のグループの何れに分類されるかを示すグループ種別、遊技機の種類を示すタイプ(パチンコ機2001であるかスロットマシン3001であるか)、遊技機の機種を示す機種名など情報を設定するための処理が行われる。
次に、ステップS1015において、メニュー項目の1つである店内ステータスページの表示中であるか否かを判定する。店内ステータスページの表求中でない場合(S1015:NO)には、ステップS1017に処理を移す。一方、店内ステータスページの表示中である場合(S1015:YES)には、ステップS1016において、遊技場に設置されたパチンコ機2001とスロットマシン3001、各種設備装置(サンド1046,1052、精算装置1068、球ジェットカウンタ−1054,1055、メダルジェットカウンタ−1056等)の現在のステータスを更新したり、更新したステータスを表示したりするための店内ステータス表示を行い、今回のメニュー処理を終了する。
次に、ステップS1017において、メニュー項目の1つである集計データページの表示中であるか否かを判定する。集計データページの表示中でない場合(S1017:NO)には、ステップS1019に処理を移す。一方、集計データページの表示中である場合(S1017:YES)には、ステップS1018において、遊技機や各種設備装置から収集した複数の遊技情報を集計して集計データを生成したり、生成した集計データを表示したりするための集計データ表示処理を行い、このメニュー処理を終了する。
次に、ステップS1019において、メニュー項目の1つである帳票作成ページの表示中であるか否かを判定する。帳票作成ページの表示中でない場合(S1019:NO)には、ステップS1021に処理を移す。一方、帳票作成ページの表示中である場合(S1019:YES)には、ステップS1020において、遊技機や各種設備装置から収集した複数の遊技情報から帳票を作成し、作成した帳票を表示したりプリントアウトしたりするための帳票作成処理を行い、このメニュー処理を終了する。
次に、ステップS1021において、メニュー項目の1つである広告情報設定ページ表示中であるか否かを判定する。広告情報設定ページの表示中でない場合(S1021:NO)には、今回のメニュー処理を終了する。一方、広告情報設定ページの表示中である場合(S1021:YES)には、ステップS1022において、DS表示装置1311、DSスピーカ1312など情報表示装置1300を用いて実行する広告情報表示を設定するための広告情報設定処理を行い、このメニュー処理を終了する。
<遊技機情報設定ページ>
図40と図41を参照して、上述した遊技機情報設定処理の実行中にHC表示装置1111に表示されるメニュー画面の最前面に位置する遊技機情報設定ページについて説明する。
図40は、遊技機情報設定ページの1ページ目の表示例となっており、図41は、遊技機情報設定ページの2ページ目の表示例となっている。
遊技機情報設定ページには、遊技機の台番号が記録される台番号フィールドと、遊技島に設けられる島コンピュータ1200を識別するための島コンIDが記録される島コンIDフィールドと、遊技機が設置される遊技島の番号である島番号が記録される島番号フィールドと、遊技機が属するグループが記録されるグループ種別フィールドと、遊技機(パチンコ機2001、スロットマシン3001)のタイプが記録されるタイプフィールドと、遊技機の機種名が記録される機種名フィールドが対応付けられたデータが上下方向に並んで表示される。
遊技機情報設定ページから遊技機情報を設定する場合には、遊技場の従業員がマウスやキーボードなどのHC入力装置1110を用いて各データの各フィールドに記録される情報を更新することで遊技機情報が設定されることになる。
例えば、島コンIDを設定する場合には、設定したい台番号の島コンIDフィールドをマウスでクリックしてキーボードからIDを入力し、完了アイコンをクリックするとIDが設定される。なお、島コンピュータ1200を遊技場の従業員が操作することで、島コンピュータ1200のIDがホールコンピュータ1100に通知されるようにして自動で設定されるようにしてもよい。
また、島番号を設定する場合には、設定したい台番号の島番号フィールドをマウスでクリックしてキーボードから島番号を入力し、完了アイコンをクリックすると島番号が設定される。なお、複数の島番号を予めプルダウンリストに登録しておき、島番号フィールドをクリックすると表示されるプルダウンリストから選択できるようにしてもよい。
また、グループ種別を設定する場合には、設定したい台番号のグループ種別フィールドの下矢印アイコンをマウスでクリックすることで表示されるプルダウンリスト(複数のグループ種別が登録されている)からグループ種別を選択し、完了アイコンをクリックするとグループ種別が設定される。なお、キーボードからグループ種別を入力するようにしてもよい。
また、遊技機のタイプを設定する場合には、設定したい台番号のタイプフィールドの下矢印アイコンをマウスでクリックすることで表示されるプルダウンリスト(複数のタイプが登録されている)からタイプを選択し、完了アイコンをクリックすると遊技機のタイプが設定される。なお、キーボードからグループ種別を入力するようにしてもよい。
また、遊技機の機種名を設定する場合には、設定したい台番号の機種名フィールドをマウスでクリックしてキーボードから機種名を入力し、完了アイコンをクリックすると島番号が設定される。なお、複数の機種名を予めプルダウンリストに登録しておき、機種名フィールドをクリックすると表示されるプルダウンリストから選択できるようにしてもよい。
なお、遊技機情報設定ページの他のページの遊技機情報を設定する場合には、前ページに戻す「前へ」アイコン又は次ページに進める「次へ」アイコンをクリックし、表示されたページにおいて上述した設定操作を行うようになっている。
このようにして設定された遊技機情報設定がホールコンピュータ1100によって参照され、遊技機から収集した遊技情報の紐付けや広告情報の実行条件が成立したか否かの判定に用いられることになる。
<広告情報設定ページ>
図42は、広告情報設定ページの例を示している。広告情報設定ページでは、広告を依頼した広告主、広告する商品の種類、広告を表示する広告期間と広告内容を電子ファイルにした広告コンテンツを入力する。
広告主アイコンの右側にある入力欄は、マウスでクリックしてカーソルをオンにして、広告主、例えば「A社」とキーボードで入力する。商品種類も同様の方法で、例えば「ゴルフボール」と入力する。この時、商品種類に対応して商品IDも広告情報データベース(図43参照)に入力される。商品種類は、必ずしも物である必要は無く、各種サービス(役務)や遊技場のイベント、地域イベントや新たな遊技機の導入に伴う新機種情報等であってもよい。
広告期間は、依頼した広告主との契約により決められた期間を入力する。広告期間は、開始時期と終了時期とを入力する。
広告対象属性は、広告主が広告をして欲しいと要望する会員属性であり、例えば性別、年代と会員の居住する地域を入力する。性別は、「男性」、「女性」と「男性及び女性」があり、それぞれの希望するアイコンをクリックして入力する。年代は、例えば、年代別にアイコンを設け、10代〜80代以上と全年代の8つに区分されている。ここでは、複数の年代が選択可能であり、例えば、50代以上を広告対象属性とする場合は、「50代」、「60代」、「70代」と「80代以上」のアイコンをクリックしてオンにする。
広告条件設定は、例えば一定期間等予め定めておくべき値や優先的な広告表示方法等の広告表示方法を入力しておく。これらの広告設定条件は、後述する広告表示方法を示すフローチャートで使用される。広告コンテンツは、予め広告表示する商品の広告内容である、画像や動画をホールコンピュータのハードディスクにファイルとして読み込んでおき、この読み込んだ広告情報ファイルを読み出す。
以上の操作により広告情報の設定が終了し、「完了」アイコンをクリックすることで、広告情報データベースに格納される。この操作を繰り返すことにより、複数の広告情報が入力される。なお、途中でキャンセルする場合は、キャンセルボタンをクリックする。
<広告情報提供システムのデータベース>
図43は、広告情報設定ページで設定された広告情報の広告情報データベース200の一例を示している。広告情報データベース200では、広告情報はデータベース化されており、広告主と、広告主が宣伝したい商品種類とその商品ID及び広告期間が記憶されている。商品種類は、必ずしも物である必要は無く、各種サービス(役務)や遊技場のイベント、地域イベント等であってもよい。
イベント情報は、イベント毎に、日付、イベント概要(タイトル,及び機種に関するイベントであれば機種名)とコメントが記憶されていると共に、各イベント情報と対応付けて、複数の機種属性情報としてシリーズ、メーカ、スペック、及びモチーフ等を記憶してもよい。
本発明の内容をわかりやすく説明するために、以下では主に交換景品の対象となっている商品種類について実施例を説明する。
A社は、ゴルフボールを2012年1月20日から2018年1月19日の間、広告する契約をしている。ゴルフボールの商品IDは0111Aであり、交換景品IDと共通のIDを付与している。図43に示した他の商品種類についても商品IDと景品IDは共通化している。
BA社はタバコを2012年1月20日から2017年1月29日の期間に宣伝する。タバコの商品IDは0122Aである。B社はDVDを2014年7月1日から2017年6月30日の期間に宣伝する。DVDの商品IDは0333Bである。C社はジュースを2015年10月4日から2017年10月3日の期間に宣伝する。ジュースの商品IDは3444Cである。またC社は、コーヒーを2014年1月1日から2019年12月29日の期間に宣伝する。コーヒー商品IDは6666Dである。このように、広告主各社の商品種類と商品ID、広告期間がデータベース化されており、広告期間が過ぎると削除される。
図45は、広告対象属性をデータベース化した広告対象属性データベース202の一例である。広告対象属性データベース202は、広告主が提供する商品種類に対して、積極的に宣伝活動を行いたいと思うターゲット市場を、会員属性から選択して、広告対象属性としている。広告対象属性データベース202は、広告情報データベース200の商品IDと広告対象属性とからなっている。
商品IDが0111Aの広告対象属性は、男性で50代以上である。商品IDが0122Aの広告対象属性も、男性で50代以上である。商品IDが0333Bと3444Cの広告対象属性は、男性と女性で20代から30代である。商品IDが5555Cの広告対象属性は、全会員である。男性と女性で20代から30代である。商品IDが6666Dの広告対象属性は、女性で50代以上である。この様に、広告主が商品種類によって積極的に売り込みを図るターゲット絞って宣伝活動を行うことによって、より有効な宣伝効果が期待できる。
<機種広告情報提供システムのデータベース>
図45は、遊技機に関する機種広告情報データベース210の一例示している。機種広告情報データベース210には、遊技機の製造販売メーカである広告主と、広告主が希望する遊技機のタイプと機種名(商品名)、広告期間が記憶されている。遊技機の機種広告は、新製品の開発あるいは遊技場が導入予定の機種を予め周知させ、遊技者に期待を抱かせることにより、新製品導入時に遊技場への来店を促す。
広告主KR社のパチンコCR○○○×は、2016年1月20日から2016年7月19日までの期間、広告される。広告主SK社のパチンコCR○○××は、2015年3月20日から2016年3月29日までの期間、広告される。広告主L社のパチンコCR◇◇◇◇は、2015年12月1日から2016年11月30日までの期間、広告される。広告主M社のスロットAT△△□○は、2015年10月4日から2016年10月3日までの期間、広告される。広告主M社のスロットART○×□□は、2016年2月1日から2016年10月31日までの期間、広告される。広告主SS社のスロットAT△△○□は、2015年12月15日から2016年9月14日までの期間、広告される。
図47は、広告実績をデータベース化した広告実績データベース220の一例である。広告実績データベース220は、商品IDに対応して、商品IDの広告情報を表示した表示年月日と、広告対象属性と一致した会員IDと、広告情報を表示した表示回数と、商品IDに対応した景品を交換した景品交換個数を記憶している。表示回数は、他の商品IDと共に順次表示されるので、繰り返し表示されることになり、その繰り返し回数として表示回数が記憶される。
図47では、商品ID0111Aに対して、表示年月日が2015年10月1日であり、表示した会員と広告情報の表示回数は、会員IDがKAM1234に対して100回,KAM6789に対して56回,KAM1222に対して32回,KAM2299に対して62回,KAM3534に対して22回,KAM1221に対して6回,KAM5222に対して69回,KAM1273に対して58回,KAM4372に対して36回である。このうち、景品交換されたのは、会員IDがKAM1234の会員が10個、KAM2299の会員が8個、KAM5222の会員が5個である。
なお、機種広告に関しては、まだ広告の機種が導入されておらず、機種広告効果実績データベースは構築されない。
広告実績データベース220を生かして様々な統計的なデータが計算できる。例えば、会員の関心が高くなった商品IDの商品情報を流して更に会員の関心を高める効果が期待できる。一方、関心が低くなっている商品IDの商品情報を優先的に表示して、関心を呼び戻すことも広告戦略として考えられる。この広告方法でも関心が高まらなかった場合は、広告期間中でも広告主の判断で広告表示をその会員には中断してもよい。中断後にその商品IDの景品交換があり、景品交換実績が増加に転じたときは、再度広告情報を表示する。会員の関心は移り変わることを考えると、このような柔軟な広告活動が、良い結果をもたらし効果的な宣伝活動となる。
この様に、様々な戦略を考えて効果的な宣伝活動を行う基本データとして、広告効果実績データベースを有効に生かすことができる。
会員情報記憶部に記憶されている情報は、会員属性、遊技機稼働実績、景品交換実績、広告表示実績と広告効果実績である。
図48は、会員属性を記憶した会員属性データベース250の一例である。会員属性は、会員ID、性別、生年月日と住所からなっている。会員属性データベース250では、会員IDが、KAM1234,KAM6789,KAM1222,KAW2234,KAM3534,KAM1221,KAW5432,KAM1221,KAW3321の会員が登録され、それぞれの会員の性別、生年月日と住所が登録されている。生年月日からは年齢を求めることができる。この他に、会員の了解が得られることを条件に、家族構成、趣味や嗜好品を会員属性として加えてもよい。
図49は、会員の遊技機稼働実績を示す遊技機稼働実績データベース260の一例である。遊技機稼働実績データベース260は、会員ID毎に、遊技日、機種名、遊技時間、使用金額、持ち球数と貯球数が記憶されている。
図49では、会員IDがKAM1234の会員に対して、遊技日が2015年10月25日の遊技実績を示しており、会員IDがKAM1234の遊技者は、機種名がCR○○○○の遊技機で2時間、機種名がCR○○××の遊技機で1時間、機種名がCR○○△△の遊技機で0.5時間遊技していることがわかる。そして、それぞれの遊技機での実績が、使用金額、持ち玉数と貯球数で表されている。このデータが、遊技日に各会員の遊技機稼働実績データベース260へ記憶され、蓄積されていく。
図50は、会員の景品交換実績を示す景品交換実績データベース270の一例である。景品交換実績データベース270には、各会員IDに対して、遊技日,商品IDと交換個数、さらに広告表示の有無が記憶されている。
図50では、会員IDがKAM1234の会員に対して、遊技日が2015年10月25日に、景品として商品ID0111Aを10個交換している。この交換景品は広告表示した商品であり、広告表示が「有り」と記録されている。さらにこの会員は、商品IDが2966Bの景品も1個交換しているが、広告表示されていない商品であるため、広告表示は「無し」と記録されている。このデータは景品交換実績データベース270として記憶される。このデータは、各会員IDに対して、遊技した日に景品交換を行った場合には景品交換実績データベース270に記憶され蓄積されていく。
景品はそれぞれ価値が異なり、景品の数だけを他の景品と比較しても会員の関心を表す指標とはならないとも考えられる。このためそれぞれの景品を交換した遊技媒体の数で比較することが考えられる。遊技媒体は、遊技球やメダルである。遊技球の数やメダルの数を、さらに払出金額に換算して金額を比較の対象としてもよい。これにより、交換した景品に対する交換価値、これは関心の高さに通じ、同じ価値観に立って対等に評価できるからである。従って、交換個数を交換遊技媒体数や金額としてもよい。交換個数は、後日データ処理を行うときに、遊技媒体数や金額に換算してもよい。
図51は、会員に表示した広告情報の広告表示実績を示した広告情報表示実績データベース280の一例である。広告情報表示実績データベース280は、広告主の広告対象属性となった会員に対して広告情報を表示した回数を記憶している。
図51では、会員IDがKAM1234の会員に対して、遊技した遊技日に、広告表示した商品IDとその表示回数が記憶されている。図48の会員属性データベースから会員IDがKAM1234の会員は、会員属性から、男性であり、遊技日である2015年10月25日には、生年月日が1945年3月3日だから60歳であることがわかる。このため、広告主が「男性」で「50代以上」と「全会員」の広告対象属性を指定した商品IDが0111A,0122A,5555Cの広告が表示されることになる。
図52は、会員に表示した機種広告情報の機種広告表示実績を示した機種広告情報表示実績データベース290の一例である。機種広告表示実績データベース290は、会員の遊技日において広告主の広告対象属性となった会員に対して広告情報を表示した回数を記憶している。
図52では、会員IDがKAM1234の会員に対して、遊技した遊技日に、広告主が広告対象属性として指定した条件を満たした機種名とその表示回数が記憶されている。図48の会員属性データベースから会員IDがKAM1234の会員は、会員属性から、男性であり、遊技日である2015年10月25日には、生年月日が1945年3月3日だから60歳であることがわかる。このため、広告主が「男性」で「50代以上」と「全会員」の機種広告対象属性を指定した機種名がCR○○○×、CR○○××、CR◇◇◇◇、ART○×□□とAT△△○□の機種広告が表示されることになる。
<応援広告の説明>
次に、本発明に係る特定報知パターンである応援広告について説明する。なお、上述した広告情報は商品の宣伝用に使用される広告であり「通常広告」と呼び、遊技機の遊技状態に合わせて遊技者を応援する広告情報を「応援広告」と呼ぶことにする。
遊技者が遊技機で遊技している時は、遊技機の状態によってその心理も変化し、遊技機の抽選結果が大当たりの時は、遊技者が気持ちよく遊技している心理状態となる。ところが、ここで広告情報を表示するのは、かえって遊技者の高揚した心理に水を差しかねない。例えばテレビ等でストーリーがクライマックスを迎えたときに、突然CMが流れると一種の反感を憶えるときがあるのと同様である。
こんな遊技者の高揚した心理状態の時は、共に喜ぶメッセージの方が自然である。このため、表示機と遊技機の図柄表示画面あるいはサンドの表示画面でもよく、広告主からの祝福メッセージを表示する。これにより遊技者を祝福し、ともに喜びを分かち合うことにより、より効果的な宣伝活動となる。
これとは逆に、リーチ状態において抽選結果が「ハズレ」の場合は、広告情報を提供している広告主からの「激励メッセージ」を、情報表示手段に表示することで、落胆している遊技者を慰めて、広告主のイメージをアップさせる。これも宣伝活動を有効に機能させる効果が生ずる。この他、応援広告では様々なメッセージを用意することができる。
この他、応援広告では様々なメッセージを用意することができ、メッセージは広告主各社のメッセージであるから、広告情報記憶部18に予め記憶させておくことができる。
図53〜57に、応援広告の具体的な例を示して説明する。
図53の応援広告は、「狙え! 大当たり!」のメッセージと共に、広告主である「A株式会社」の社名が表示されている。応援広告は簡単なメッセージと広告主を社名で構成している。メッセージは文字の他、絵文字や簡単な図柄をともなうものであってもよい。社名は、広告する商品名を伴ってもよく、例えば、A社はゴルフボールの広告を行うため、ゴルフボールの商品名である「◎◎◎スター」を社名に追加し、「◎◎◎スターのA株式会社」としてもよい。
メッセージ「狙え! 大当たり!」は、大当たりを狙って遊技している状態の応援広告であり、遊技者は、パチンコ機2001で遊技している場合は第1始動口2450を狙って遊技しており、遊技機の通常状態である。遊技者は、第1始動口2450へ遊技球を入れようという気持ちで遊技しているから、そんな遊技者を応援する激励メッセージを表示して応援する。
図54の応援広告は、「大当たり!」のメッセージとクス玉が割れた状態を表す絵文字を組み合わせ、さらに祝福の言葉として「おめでとう!!」を表示している。この祝福メッセージと共に、右下に広告主である「A株式会社」の社名が表示されている。メッセージ「大当たり! おめでとう!!」は、大当たりした状態に対しての応援広告であり、遊技者は、パチンコ機2001で遊技している場合は第1始動口2450に遊技球が入り、喜びの気持ちを持った心理状態である。そんな遊技者を祝福するため、広告主が遊技者を祝福する祝福メッセージを表示して応援する。
図55の応援広告は、「チャンスだ!! GO!GO!」のメッセージと共に、広告主である「A株式会社」の社名が表示されている。メッセージ「チャンスだ!! GO!GO!」は、大当たりした状態に対しての応援広告であり、遊技者は、パチンコ機2001で遊技している場合は、確変短当たりや確変長当たり等の遊技状態であり、通常状態より当たり確率が高くなって高揚した心理状態である。そんな遊技者を祝福するため、広告主が遊技者を祝福し、さらに激励するメッセージを表示して応援する。
図56の応援広告は、「ガンバレ! ガンバレ!」のメッセージと共に、広告主である「A株式会社」の社名が表示されている。メッセージ「ガンバレ! ガンバレ!」は、大当たりした状態から、例えば他の第1確変遊技状態に移った場合などに対しての応援広告であり、遊技者は、パチンコ機2001で遊技している場合は、大当たりが一旦終了しているため、再度、高揚した心理状態するために激励するメッセージを表示して応援する。
図57の応援広告は、「ヤッター! 大当たり!」のメッセージと共に、広告主である「A株式会社」の社名が表示されている。メッセージ「ヤッター! 大当たり!」は、大当たりした状態が一旦終了し、再度大当たりをした場合の応援広告であり、遊技者は、パチンコ機2001で遊技している場合は、例えば第1確変遊技状態で大当たりが発生した場合には、再度、高揚した心理状態となる。そんな遊技者を祝福するため、広告主が遊技者を祝福するメッセージを表示して応援する。
図58は、図8で示したパチンコ機2001の進行形態を説明した図に、その遊技状態、即ち、遊技者の心理状態に合わせて応援広告のタイミングを示した例である。応援広告を情報表示装置1300に表示するタイミングは、図7及び図14で示した外部端子板2086の出力端子から出力される信号を、ホストコンピュータが検知することにより判断することができる。外部出力端子板2086では、第9端子から情報種別信号が、第10端子からは数値情報信号が、第11端子からは、タイミング信号が出力されており、この信号情報を契機として情報表示装置に割込み処理により応援広告を表示する。パチンコ機2001における信号情報のタイムチャートは、図15〜図20に示してあり、既に説明した通りである。
応援広告は、遊技機の遊技状態は、図14に示したように、外部出力端子板2086を介して遊技機の外部においてリアルタイムで把握可能であるから、遊技機の様々な状態に対して応援広告をタイムリーに表示することができる。
図58では、まず、パチンコ機2001の通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)となっており、大当たり抽選で大当たりと判定される大当たり確率が通常確率であって、当たり抽選で当たりと判定される当たり確率が低確率である。この時、情報表示装置1300には、「狙え! 大当たり!」が表示される。
通常遊技状態では、第1始動口2450又は第2始動口2460への遊技球の入賞に基づき大当たり抽選が行われ、抽選の結果、大当たりと判定(大当たり発生A)されると、このタイミングで、情報表示装置1300に「大当たり! おめでとう!!」の応援広告を表示する。
大当たり遊技には、遊技者に有利な度合いが異なるラウンド遊技が8種類設定されており、大当たり遊技中は、通常遊技状態となる。この遊技状態の時には、情報表示装置1300に「チャンスだ!! GO!GO!」の応援広告を表示する。
2ラウンド確変短当たり遊技が終了する(大当たり終了B)と、大当たり確率が1/60の高確率であって、当たり確率が1/30の低確率である第1確変遊技状態(高確率非時短遊技状態)に移行する。この時には、「ガンバレ! ガンバレ!」の激励メッセージを情報表示装置1300に表示する。これにより、大当たりは一旦終了しているが、再度、遊技者を高揚した心理状態にするための応援を行う。
第1確変遊技状態では、通常遊技状態と同様に、第1始動口2450又は第2始動口2460への遊技球の入賞に基づき大当たり抽選が行われ、抽選の結果、大当たりと判定(大当たり発生B)されると、このタイミングで、情報表示装置1300に「ヤッター! 大当たり!」の応援広告を表示する。
通常遊技状態において、8ラウンド確変長当たり遊技、10ラウンド確変長当たり遊技、15ラウンド確変長当たり遊技が終了する(大当たり終了C〜E)と、大当たり確率が高確率(1/60)であって、当たり確率が高確率(29/30)である第2確変遊技状態(高確率時短遊技状態)に移行する。この第2確変遊技状態においても、「ガンバレ! ガンバレ!」の応援広告を情報表示装置1300に表示することができる。
第2確変遊技状態では、通常遊技状態と同様に、第1始動口2450又は第2始動口2460への遊技球の入賞に基づき大当たり抽選が行われ、抽選の結果、大当たりと判定(大当たり発生C)されると、このタイミングで、情報表示装置1300に「ヤッター! 大当たり!」の応援広告を表示することができる。
2ラウンド通常短当たり遊技2〜4が終了する(大当たり終了E)と、大当たり確率が低確率(1/300)であって、当たり確率が高確率(29/30)である時短遊技状態(低確率時短遊技状態)に所定期間、即ち、2ラウンド通常短当たり遊技2の終了後は30回転、2ラウンド通常短当たり遊技3の終了後は50回転、2ラウンド通常短当たり遊技4の終了後は100回転に亘って移行する。この時に、「ガンバレ! ガンバレ!」の応援広告を情報表示装置1300に表示することができる。
このように、遊技状態による遊技者の心理状態に対して、その心理状態を推察しながら
祝福メッセージや激励メッセージを情報表示装置1300に表示すれば、遊技者の心情を損ねることなく広告表示が行われ、遊技者は広告主と一体感を感ずることができるので、広告主のイメージがアップし、通常広告において行われている商品との相乗効果により、広告効果を高くすることができる。
ここで情報表示器1300に表示させる応援広告は、遊技者が遊技に集中している時に表示させるものであり、一見して何の商品を宣伝しているのかがわかることが必要である。そのためには、商標の利用が考えられる。商標はその商品を表す表示であり、時として商標が独り歩きして有名になることもあり、広告活動の主要なツールとして効果的に利用可能である。特に図形商標は、外観を重視しているため情報表装置1300に表示するには好適である。
図59は、商標の一例である。例えば、A社のゴルフボールの商品名が「◎◎◎スター」でその商標が図56に示す図形商標であるとする。この図形商標は、ゴルフボールを潜在的にイメージした円形の中心に、商品名である「◎◎◎スター」を据えて、上下にスターを表す星印を3個ずつ配置している。
図60は、A社の図形商標を使用した応援広告の表示例を示している。祝福メッセージは、「ヤッター!」と「大当たり!」であり、図形商標を背景とし、A株式会社を右下に配置している。メッセージ「ヤッター!」と「大当たり!」は、図形商標から飛び出したように吹き出しを付して表示し、図形商標が応援しているようにデザインされている。これにより図形商標を遊技者の脳裏に刻んで、商品であるゴルフボールの売り上げ向上を図るという広告戦略である。
応援広告の表示をパチンコ機2001について説明したが、スロットマシン3001についても基本的には同じである。遊技状態は図31に示したような遊技状態となり、この遊技状態を、外部出力端子板3086を介してスロットマシン3001の外部においてリアルタイムで把握し、スロットマシン3001の様々な遊技状態に対して応援広告をタイムリーに表示することができる。
ここで、応援広告は遊技者が最も関心を持っている、或は、関心を持ち、その関心度が高くなってきている商品を提供する広告主が行うことが、より商品の宣伝効果を高めることになる。また、遊技状態にタイムリーに応援広告を出して遊技者を応援することで一体感を醸成し、広告主への好印象を与えることができる。このため、如何に遊技者の商品への関心や関心の移り変わりを定量的に把握し、評価するかが重要なポイントとなる。本発明では、上述したデータベースを用いて、統計的な処理により、遊技者の商品に対する関心を定量的に捉えることを試みた。
<データベースの利用と統計的処理>
会員情報に記憶されたデータベースを生かせば様々な統計的なデータ処理ができるので、例えば、会員の関心が高くなった商品IDの商品情報をさらに流して更なる効果を期待できる。一方、関心が低くなっている商品IDの商品IDの商品情報を優先的に表示して、関心を呼び戻すことも戦略として考えられる。この広告方法でも関心が高まらなかった場合は、広告期間中でも広告主の判断で広告表示をその会員には中断してもよい。中断後にその商品IDの景品交換があり、景品交換実績が増加に転じたときは、再度広告情報を表示する。会員の関心は移り変わることを考えると、このような柔軟な広告活動が、良い結果をもたらし効果的な宣伝活動となる。
この様に、会員の関心の移り変わりに対応した様々な戦略を考えて効果的な宣伝活動を行う基本データとして、データベースを有効に生かすことができる。
会員情報に記憶されたデータベースを生かした様々な統計的データ処理の演算結果は、広告効果を表す情報として、広告効果実績データベース220に記憶される。以下、統計的データ処理について説明する。なお、データ処理の対象とする期間は、会員IDに記憶されている全ての期間でも、過去に遡って期間を限定してもよい。
まず、イベント情報の広告効果は、広告情報表示実績280からイベント情報について、イベント回数とイベント情報表示回数、及び、イベント当日に遊技をしたか、また、どの機種で遊技をしたかを集計する。イベント回数またはイベント情報回数に対して、イベント当日の来店回数の比率を演算して、広告効果実績280に効果実績として記憶する。この比率が高いほど広告効果も高かったと判断できる。さらに、イベントが特定の機種に対するイベントで、イベント当日の遊技機がイベントに関連する機種であれば、より広告効果が高かったと考えられる。
比率が低い場合、例えば10%以下か0%の場合は、広告効果がないものと判断できる。場合によっては、イベント当日の混乱を意識的に避けていることも考えられ、この会員に対しては、イベント情報の表示を停止する判断をしてもよい。
広告商品の広告効果を判断する方法としては、その広告に関連する交換景品との関係がある。交換景品は、交換日と共に景品交換実績データベース270に記憶されているから、会員の交換実績のデータを集計する。集計方法としては、景品交換実績データベース270に記憶されているデータから、全てを集計する方法と一定の期間を区切ったターム毎のデータを集計する方法がある。タームごとのデータは、時系列で並べられ、景品交換の推移がわかる。
まず、対象とする集計期間の全てのデータを集計する方法としては、単純に各交換景品を交換景品別に加算して合計する単純加算方法がある。各交換景品で比較でき、これにより、その会員がどの商品に関心を持っているかがわかる。最近の関心を特に重視する集計方法としては、重み付け加算がある。この計算方法は、集計期間をいくつかタームに分けて、過去のタームに遡るほど小さな係数を掛けて重み付けし、加算する重み付け加算方法である。
例えば、集計期間を10のタームに分け、最新のタームの係数を1とし、過去に遡る順に、0.95、0.90、0.85・・・・と5%ずつ現在への影響を減らして、加算する。この計算方法によれば、過去に関心があった交換景品であって、現在関心がなければ景品交換個数が少なくなって、最新の関心を持った景品がわかる。どのような重み付けをするかは、適宜選択される設計事項である。単純加算や重み付け加算により会員の関心を知る方法は、特に遊技頻度が低く、データが少ない場合に有効である。
一定の期間を区切ったターム毎のデータを集計する方法は、一定期間ごとの時系列で並べられるから、景品交換の推移から会員の関心の推移がわかる。
図61は、会員の景品交換実績を、ターム毎に集計した広告効果実績データベース295の一例であり、図62は、グラフ化した図である。図50の景品交換実績データベース270を統計的に集計している。集計対象とする集計期間を10に別けており、各タームは、ターム「0」が最新の時であり、タームはマイナス番号の大きくなるに従って過去に遡っている。単位タームは任意に選択でき、例えば1カ月を単位タームとしたり、2週間を単位タームとしたり、会員の遊技頻度等によって選択する。
広告効果実績データベース295で集計したデータの会員は、交換景品AA、交換景品AB、交換景品AC、交換景品AD、交換景品AEを交換しており、その交換個数はターム毎に変化している。交換景品AAは、各タームで比較的平均して交換され個数も多いことから、会員の最も関心が高い商品といえる。交換景品ABは、ターム「−7」から交換され、増える傾向にあったがその後減少している。交換景品ACは、ターム「−5」から交換が開始され、その後増加している。交換景品ADは、ターム「−9〜−7」では交換数が多いが、減少してターム「−6」では半分以下となり、ターム「−5」以降では交換実績が無い。交換景品AEは、ターム「−1」から交換が開始されている。
広告の宣伝効果は、売り上げが上がることであるが、ここでは会員に商品表示した商品の広告表示の開始時期、即ち、実績表では開始タームと景品交換の関係から宣伝効果を推定できる。例えば、交換景品ABに関連する商品広告が、ターム「−7」から会員に商品表示されたとすると、この交換景品ABに関連する商品広告の効果があったと考えられる。同様に、交換景品ACに関連する商品広告が、ターム「−5」から会員に商品表示されたとすると、この商品に関する広告効果があったと考えられる。交換景品AE関しては、関連する商品広告が、ターム「−1」から会員に商品表示されたとしたら、広告効果であると考えられる。
しかしながら、会員の関心は移り変わっていくものであり、交換景品ABは、広告開始時は広告効果が高くなっているが、その後広告効果が低下している。一方、交換景品ACについては、広告効果が高くなっていく傾向が見られる。交換景品AEに関してはデータ数が少なく推移は判断がつかない。宣伝広告をしたからといって、常にこの効果があるというものではなく、効果があるものと効果がないものがあるのは当然のことであり、著しい場合には、宣伝広告をしても全く効果が無いものもあり、それは会員の関心度にも依存している。この会員の関心度を如何に把握するかが、より良い広告戦略を立てる基本となる。
なお、さらに詳細に広告効果を検討するには、広告の表示回数或は表示日数と交換景品個数と比率をデータ化してもよい。また、交換景品は同じ価値を持つものでは無く、交換玉数や交換メダル数が異なっている。このため、交換景品個数を、交換玉数或は交換メダル数で表してもよい。さらに、交換景品の金額で表してもよい。
広告戦略は、如何に効果を上げるかであり、効果的な戦略をとる必要がある。広告効果は、会員の関心度の移り変わりに依存しているため、如何に関心度を評価するかが重要となる。例えば既に関心が高い商品については、広告したからといって効果が上がるものではなく、ある意味、関心が高いのだからこれ以上の広告は必要ないと考える。この意味で広告効果が高まるのは、会員の関心度が上がってきている商品である。会員の関心度の向上と共に優先的に広告表示すれば、相乗効果が期待できる。会員の関心度が下がってきている商品に対しては、再度関心を高めるために優先的に広告表示して様子を見るのも戦略の一つである。交換景品が全く無くなった、或はほとんど無く、時折あるような商品の広告表示は、広告すること自体に意味がなくなってきているので、この会員に対しては、たとえ広告期間内であっても、商品表示を取りやめるのも効果的な宣伝といえる。
ここで重要なのは、会員の関心度の変化をどう定量的に評価するかである。関心度の変化は、図62のグラフを見れば、人間がある程度の傾向を推定することはできるが、図2で示した制御部(コンピュータ)でコンピュータ処理行うには、何らかの計算手法を取り入れ、数値化しなければならない。そのために、グラフの近似式を利用する。近似式は多元多項式とし、好ましくは一次式か二次式である。データ数が少ない場合は一次式とし、デー数が多く蓄積され、有意な数である場合は二次式を用いる。近似式は傾向を把握できればよく、あまりに複雑な変化を近似する必要はないからである。
図63は、図62のグラフにおいて、交換景品ごとに近似式を追加している。近似式は多項式であり、二次式と一次式で表されている。交換景品AAの近似式FAA(X)は、FAA(X)=−0.03X2+0.45X+4.87であり、交換景品ABの近似式FAB(X)は、FAB(X)=−0.11X2+1.04X+0.36、交換景品ACの近似式FAC(X)は、FAC(X)=−0.07X2+1.79X−6、交換景品ADの近似式FAD(X)は、FAD(X)=−0.36X2+0.04X+8.8、交換景品AEの近似式FAE(X)は、FAE(X)=X‐7である。ここでXは、タームの番号をパラメータとする値である。
近似式の値は会員の関心の高さを示しており、会員の関心の変化の傾向を関心度とし、近似曲線の傾き、即ち、近似式の微係数で表す。各タームでの微係数が会員の関心度を示し、その変化が関心度の変化となる。各交換景品の微係数は、交換景品AAの微係数F′AA(X)は、F´AA(X)=−0.06X+0.45であり、交換景品ABの微係数F′AB(X)は、F′AB(X)=−0.22X+1.04、交換景品ACの微係数F′AC(X)は、F′AC(X)=−0.14X+1.79、交換景品ADの微係数F′AD(X)は、F′AD(X)=−0.62X+0.04、交換景品AEの微係数F′AE(X)は、F′AE(X)=1である。
最新のターム「0」でのこの会員の関心度は、各交換景品の近似式から得られた微係数に、X=0を代入して得られる。交換景品AAへの関心度は、F´AA(0)=−0.15であり、交換景品ABへの関心度は、F′AB(0)=−1.16、交換景品ACへの関心度は、F′AC(0)=0.39、交換景品AEの関心度は、F′AE(0)=1である。
これらの微係数は、広告効果実績データベース300に記憶し、会員に対する効果的な商品表示方法に利用する。効果的な商品表示方法は、既に検討したように関心度の高まっている商品に対して優先度を上げて商品表示すること、また、関心度が低くなってきている商品に対して、優先度を上げて商品表示して再度関心度を上げることもあると考えられる。また、微係数が一定値以下の場合は、商品表示を取りやめてもよい。広告効果が期待できないからである。微係数の値がどの値以下で取りやめるかは、広告戦略から決めることができる。
図64は、優先度を上げて商品表示する優先表示の例を示している。図64(A)は、交換景品を関心度の高い順に優先順位を上位として並べ、さらに関心度の高い交換景品、ここでは優先順位1位の交換景品について連続して並べている。会員への広告表示は、交換景品に関連した商品IDにより優先順位の高いものから順に、繰り返し行われる。この優先表示により更に広告効果を高めることができる。図64(B)は、関心度の最も高い交換景品を優先順位の低いところにも挿入して分散表示し、他の交換景品よりも多く商品表示することで優先表示している。優先表示は、図64に示したいずれの方法であってもよく、また、さらに効果を上げるために、2回の連続表示、2回の分散表示に限らず、2回以上連続表示させたり、2回以上分散表示させたりしてもよい。
次に、遊技者に通常広告の広告情報表示を行う方法についてフローチャートを用いて説明し、その後で応援広告を表示する応援広告表示方法についてフローチャートを用いて説明する。なお、広告情報の表示方法は様々な方法が考えられ、ここで示す例に限定されるものではない。
<通常広告に対する広告情報表示の方法>
図65は、広告主が会員属性を指定し、ターゲットを明確にして広告効果を上げるための広告表示方法を示すフローチャートである。この表示方法は、広告情報データベース200にある商品種類と機種広告情報データベース210に対して、広告期間中は、その商品種類及び機種種類のターゲットとする広告対象属性を満たす全ての会員に対して広告表示を行う方法である。
図65において、まずステップS1では、会員が遊技を開始するときにカードリーダライタに会員カードを読み込ませる。この時、カードリーダライタから会員IDが取得される。これによりその会員IDの遊技者が遊技を開始することになる。ステップS2では、会員IDから会員属性の性別、年齢、住所を取得する。会員属性の性別、年齢、住所は、会員属性データベース250を参照して取得し、年齢は、遊技日と会員の生年月日から算出される。
ステップS3では、会員属性が広告対象属性を満たす商品ID及び機種があるかどうかを判断する。広告対象属性データベース202を参照して、会員属性が広告主の希望する広告対象属性かどうかが判断される。会員属性が広告対象属性を満たす商品ID及び機種が無い場合(S3:No)は、ステップS4で有効期間内の全ての商品ID及び機種を取得し、ステップS6へ移行する。会員属性が広告対象属性を満たす商品ID及び機種が無い場合でも、会員の関心を引き出すことが期待できるからである。
ステップS3で、会員属性が広告対象属性を満たす商品ID及び機種名がある場合(S3:Yes)は、ステップS5で、会員属性が広告対象属性を満たす商品ID及び機種名を取得して、ステップS6で取得した商品IDの商品情報(広告コンテンツ)及び機種名に対応した機種情報(機種広告コンテンツ)を、遊技機ごとに遊技機近傍に備えられている情報表示装置1300に、繰り返し表示する。
ステップS7では、会員が遊技を終了しかどうかを判断し、遊技を終了しない場合(S7:No)は、ステップS6に移行し、さらに商品情報及び機種情報を繰り返し表示する。会員が遊技を終了した場合(S7:Yes)は、商品情報及び機種情報の表示を終了する。
広告表示は情報表示装置1300で行われるが、この情報表示装置1300は、広告表示だけでなく、他の様々な用途に使用されている。例えば、遊技機の遊技状態と連携した演出である。図5で示した設備予告演出制御手段1440は、遊技機の遊技状態と連携して、有利状態の時に、一定時間予告演出を行っている。遊技機の遊技状態は、外部出力端子2086から、図14で示した信号種別と出力タイミングがリアルタイムで把握可能であり、遊技機での演出に加えて、情報表示装置1300での演出も可能である。
このため情報表示装置1300への広告表示は、遊技機の遊技状態と連携した予告演出が行われるときは、予告演出が優先されることになる。勿論、遊技機の遊技状態と連携した予告演出が行われない場合は、広告表示を続行する。なお、広告表示は商品情報のみ、或は、機種情報のみでもよい。
機種情報の広告表示は、現在設置されていない機種の広告であり、広告効果は、機種情報の表示実績をデータとして蓄積しておき、広告表示した機種が導入されたときに、会員が当該機種で遊技したいかどうかで広告効果を知ることができる。
ここで説明した広告表示方法は、広告主の意向を反映した積極的な広告方法であるが、さらに、バリエーションとしては、広告順序を広告開始日の遅い順にする方法がある。人間の心理としては、慣れ親しんでいるものほど興味が薄れ、インパクトが無くなっていくのが常である。このため、広告開始日が遅い、即ち、新たに登録された広告情報の表示は、今までになかった広告コンテンツであり、会員の見る目も新鮮で興味を引きやすくなるからである。
また、季節に依存した商品、例えば、冬用防寒具や夏用の暑さ対策の日常品等の広告では、広告主が広告情報の表示時期、例えば、表示する月を季節要因に関連して限定することも、効果的な広告表示方法である。
<会員の関心を考慮した広告情報表示の方法>
次に、会員に広告表示を行う方法の一例として、会員の商品に対する関心を考慮した通常広告の表示方法についてフローチャートを使用して説明する。
図66は、会員の商品に対する関心を考慮した通常広告の表示方法について示したフローチャートである。まずステップS11では、会員が遊技を開始するときにカードリーダライタに会員カードを読み込ませる。この時、カードリーダライタから会員IDが取得される。これによりその会員IDの遊技者が遊技を開始することになる。ステップS12では、会員IDから会員属性の性別、年齢、住所を取得する。会員属性の性別、年齢、住所は、会員属性データベース250を参照して取得し、年齢は、遊技日と会員の生年月日から算出される。
次にステップS13では、会員属性が広告対象属性を満たす商品ID及び機種があるかどうかを判断する。広告対象属性データベース202を参照して、会員属性が広告主の希望する広告対象属性かどうかが判断される。会員属性が広告対象属性を満たす商品ID及び機種が無い場合(S13:No)は、ステップS15で有効期間内の全ての商品ID及び機種を取得し、ステップS23へ移行する。
会員属性が広告対象属性を満たす商品ID及び機種がある場合(S13:Yes)は、ステップS14で、会員属性が広告対象属性を満たす商品ID及び機種名を取得する。次いで、ステップS16で会員の広告効果実績データベース295に情報があるかどうか判断する。会員の広告効果実績データベース295に情報が無ければ(S16:No)、ステップS15に移行して、有効期間内の全ての商品ID及び機種を取得して商品情報及び機種情報を広告表示し、ステップS23へ移行する。
ステップS16で会員の広告効果実績データベース295に情報がある場合(S16:Yes)は、既に遊技実績があるので、ステップS17で広告情報表示実績データベース280及び機種広告情報表示実績データベース290を参照して、会員の遊技場への来店回数を取得し、予め定められた一定値N以下かどうかを判断する。来店回数は、会員の遊技日の日数により判断できる。一定値Nは、広告情報設定ページ(図42参照)で予め入力されている広告条件設定で定められた値である。以下、一定値及び判断は、広告条件設定であらかじめ入力された値と条件を参照してコンピュータ処理を進めることになるが、その場合の各ステップでの説明は省略する。
ステップS17で来店回数が予め定められた一定値N以下でない場合(S17:No)は、図67で説明するステップ24へ移行する。来店回数はデータ量と関係し、来店回数が少ないとデータ数が少なく、会員の関心度が把握できないため、データ数が多い場合と別の対応が必要であり、来店回数が一定値N以下であれば(S17:Yes)、ステップS18に移る。
ステップS18では、さらに来店日が予め定められた一定値T以上であるかどうかを判断する。ここでは、来店回数が少ない場合に、さらに、来店日が最近なのか、かなり離れて来店しているかによって、その影響度が異なるため、データ処理方法を変えるためである。来店日が一定値T以下であれば(S18:No)、ステップS20で、景品交換実績データベース270を参照して、交換景品別に単純加算して交換景品の多い順に優先順位を付ける。この場合は最近の来店であり、データがそのまま現在の会員の商品への関心の高さに反映していると考えられるからである。
一定値T以上であれば(S18:Yes)、ステップS19で、過去に遡るほど係数を小さくした重み付け加算により景品交換数の多い順に、優先順位を付ける。時間の経過とともに会員の関心が変わるので、最近のデータを重視するためである。なお、ステップS19では統計的手法として重み付け加算を用いたが、図63で説明したように、時系列データを近似式で表し、近似式から会員の関心の高さの大きい順に優先順位をつけてもよい。また、近似式の微係数から会員の関心度の大きい順に優先順位をつけてもよい。
ステップ21で、商品ID及び機種に対応した広告情報である商品情報及び機種情報を取得する。次にステップS22では優先順位に従い、取得した商品IDのコンテンツ及び機種の機種情報コンテンツを会員に広告表示する。即ち、会員が遊技している遊技機の近傍に備えられた情報表示装置1300の表示画面に表示する。広告表示は、ステップS23で遊技終了を判断し、遊技中(S23:No)は繰り返し表示される。遊技の終了場合(S23:Yes)の判断は、会員カードが抜かれることで判断できる。
図67は、来店回数が一定値N以上で、データが有意に存在している場合についての広告表示方法のフローチャートを示している。ステップS24では、会員IDで特定された会員の広告効果実績データベース295から、交換景品とその関心度を取得する。関心度は、図63で説明した近似式の微係数から求めることができる。ステップS25で、取得した交換景品を関心度の大きい順に優先順位を付けて並べる。次に、ステップS26で、関心度が予め定められた値K以上の交換景品があるかどうか判断し、予め定められた値K以上の交換景品があれば(S26:Yes)、さらにステップS27で連続表示するか分散表示するか判断する。関心度が予め定められた値K以上の交換景品が無ければ(S26:No)、ステップS29に移行する。
ステップS27は、関心度の高い商品に対してさらに表示回数を多くして効果を高めるかどうか決定するステップである。連続表示又は分散表示する場合は、ステップS28で優先順位に加える。関心度が予め定められた値K以上の交換景品が無い場合(S26:No)や、関心度が予め定められた値K以上の交換景品があっても連続表示又は分散表示をしない場合(S27:No)は、交換景品を関心度の高い順に並べた優先順位に従う。
次のステップは、関心度の低い商品に対して、再度の関心度向上を目的として表示回数を多くして効果を高めるかどうか決定するステップである。ステップS29で、関心度が予め定められた値L以下の交換景品があるかどうか判断し、関心度が予め定められた値L以下の交換景品が無い場合(S29:No)は、ステップS32に移る。関心度が予め定められた値L以下の交換景品がある場合(S29:Yes)、さらにステップS30で連続表示するか分散表示するか判断する。関心度の低い商品に対して連続表示又は分散表示する場合(S30:Yes)は、ステップS31で優先順位に加える。連続表示又は分散表示しない場合(S30:No)はステップ32に移る。優先順位は、広告戦略から決定することになる。関心度が予め定められた値L以下の交換景品が無い場合や、あっても連続表示又は分散表示をしない場合は、交換景品を関心度の高い順に並べた優先順位に従う。
ステップS32で、商品ID及び機種に対応した広告情報である商品情報及び機種情報を取得する。次にステップS34では優先順位に従い、取得した商品IDのコンテンツ及び機種の機種情報コンテンツを会員に広告表示する。広告表示は、会員が遊技している遊技機の近傍に備えられた情報表示装置1300の表示画面に表示する。次にステップS35で遊技終了を判断し、遊技中(S23:No)は繰り返し表示される。遊技の終了場合(S23:Yes)の判断は、会員カードが抜かれることで判断できる。
<応援広告に対する広告情報表示の方法>
図68は、広告主が遊技機の遊技状態に対応したタイミングで応援広告をするための応援広告表示方法を示すフローチャートである。応援広告は、通常広告に対する広告情報表示の方法で示したフローチャート(図65〜67参照)で決定された広告主が行うことになる。このため、応援広告表示方法のフローチャートは、通常広告におけるステップS6又はステップS22から開始されている。
図68において、ステップの開始は、図65に示したフローチャートのステップS6に対応する。また、図66で示したフローチャートにおいてはステップS22に対応する。
ステップS41では、優先順位に従って表示している商品ID及び機種の広告主を、広告情報データベース200及び機種広告情報データベース210から特定してRAMに記憶する。そして、ステップS42で遊技機の遊技情報を取得する。遊技情報には、パチンコ機2001なら図15で示した遊技情報、スロットマシン3001なら図27に示した遊技情報がある。
ステップS43で、取得した遊技情報が応援広告をする遊技状態かどうかを判断する。遊技状態が応援広告をする遊技状態かどうかは、図15又は図27で示した特別遊技情報信号を構成する情報種別信号及び数値情報信号から、予めどの遊技状態の時にどの応援広告をするか決めておく。応援広告は、例えば、図53〜図57及び図60で示した応援広告を用いることができる。遊技状態に対応して応援広告をするタイミングは、例えば図58で示した様に各種タイミングがある。遊技状態が応援広告をする遊技状態でなければ(S43:No)、ステップS45に移行し、遊技状態が応援広告をする遊技状態であれば(S43:Yes)、ステップS44に移行する。
ステップS45では、遊技状態に対応した応援広告のメッセージとステップS41で特定された広告主を、情報表示装置1300に表示する。この応援広告は、通常広告の広告情報表示が行われている最中であり、割込み処理により、応援広告を表示することになる。応援広告は、例えば、図53〜図57及び図60に示した応援広告を表示することができる。この他、様々な応援メッセージが可能であり、適宜最適な応援メッセージを選択する。また、応援広告は予め定められた任意の時間表示する。例えば通常状態では5分ごとに10秒間表示したり、大当たり遊技中は、大当たり遊技中全ての時間帯で表示したり、広告効果を考慮して総合的に判断する。
ステップS45では、遊技終了かどうかを判断する。遊技終了でなければ(S45:No)ステップS43に移行し、応援広告をする遊技状態かを判断し、応援広告を行う動作フローを繰り返す。ステップS45で遊技終了となった場合(S45:Yes)は、応援広告の動作フローを終了する。
以上、会員が遊技する遊技機の情報表示装置1300への広告表示の方法について説明したが、遊技客が遊技していない空き台の情報表示装置1300は何も表示されていない空き表示状態となっている。この空き台の情報表示装置1300を活用して広告表示を行うことにする。
ここで、遊技場で遊技している非会員は、会員属性が不明であるため、会員属性を基にした広告表示ができないことを考慮すると、非会員の遊技している遊技機の情報表示装置1300も空き台の情報表示装置1300と同じ扱いとすることが合理的であろうから、断わらない限り、以下、空き台の情報表示装置1300との記述は、非会員の遊技している情報表示装置1300も含んでいるものとする。
空き台の情報表示装置1300へ広告表示は、単に広告情報を表示すればいいというものではなく、そこには効果的な広告表示をするための戦略がある。そのために、遊技場で遊技している会員情報から、データを集計してもっとも効果的な広告表示を行うことが必要である。
ここで、遊技場内の空き状態の情報表示装置1300を分類して、それにより遊技客が注意をひく空き台の情報表示装置1300を考慮した広告表示方法を説明する。
<空き台の情報表示装置への広告表示>
図69は、一つの遊技島の例を示している。遊技島300は、2台の遊技機が背中合わせに対となっており、この対の遊技機が複数個並べられている。図69では、遊技機1−10と遊技機1−20、遊技機1−11と遊技機1−21、遊技機1−12と遊技機1−22、遊技機1−13と遊技機1−23、遊技機1−14と遊技機1−24、遊技機1−15と遊技機1−25がそれぞれ背中合わせになっており、これらが隣接して並べられ、一つの遊技島を形成している。椅子4−10〜4−15、椅子4−20〜25は遊技機に対応して置かれている。
図70は、遊技場内の遊技島配置の例を示している。図70に示した遊技場では、遊技島300−1〜300−9の9個の遊技島がある。
空き台の情報表示装置1300への広告表示は、遊技場の空き台の情報表示装置1300すべてに同じ広告表示をする方法、遊技島毎に同じ広告表示をする方法と、遊技島の間の空間、即ち、通路を同じ広告表示する方法がある。
遊技島の通路は、図70で説明すると、壁320−1と遊技島300−1に挟まれた通路310−1、遊技島300−1と遊技島300−2に挟まれた通路310−2、遊技島300−2と遊技島300−3に挟まれた通路310−3、遊技島300−3と壁320−2に挟まれた通路310−4、壁320−1と遊技島300−4に挟まれた通路310−5、遊技島300−4と遊技島300−5に挟まれた通路310−6、遊技島300−5と遊技島300−6挟まれた通路310−7、遊技島300−6と壁320−2に挟まれた通路310−8、壁320−1と遊技島300−7に挟まれた通路310−9、遊技島300−7と遊技島300−8に挟まれた通路310−10、遊技島300−8と遊技島300−9挟まれた通路310−11、遊技島300−9と壁320−2に挟まれた通路310−12である。
空き台の情報表示装置1300への効果的な広告表示として考えられるのは、遊技している会員が存在する遊技機の集合体に対して、その会員の多くが関心を持っている商品や機種に関する広告を表示することである。遊技機の集合体としては、遊技場全ての遊技機を対象とする場合、遊技島単位の遊技機を対象とする場合、通路単位の遊技機を対象とする場合があり、遊技島単位或は通路単位では、きめ細かに会員の関心を把握することができる。なお、遊技島単位は複数の遊技島を1つの集合として、また、通路単位も複数の通路を1つの集合としてもよい。
次に、空き台の情報表示装置1300への広告表示の例を説明する。
まずは、遊技場全体の空き台の情報表示装置1300に同一広告表示を行う方法について、広告主の意向を優先させた広告表示方法についてフローチャートで説明する。
図71は、遊技場全体の空き台の情報表示装置1300に同一広告表示を行う方法について、広告主の意向を優先させた広告表示方法のフローチャートである。ステップS51では、遊技場で遊技している全会員の会員IDを取得する。ステップS52で会員の属性である性別、年齢、住所を取得する。ステップS53で、会員属性が広告対象属性を満たす商品IDを取得する。ステップ54で、取得した商品IDで、広告対象属性を満たす会員数が多い順に優先順位を付ける。次にステップS55で優先順位が上位の広告表示をさらに優先表示するかどうかを判断する。優先表示は、優先順位が高い商品を、連続表示或は分散表示により表示回数を多くすることで広告効果を高くすることを目的としている。
更なる優先表示をする場合(S55:Yes)は、ステップS56で更なる優先表示する商品ID及び機種の表示回数を増加させた優先順位を作成し、ステップS57で、優先順位に従って空き台の情報表示装置1300に、取得した商品ID及び機種の広告表示をする。更なる優先表示をしない場合(S55:No)はステップS57で、優先順位に従って空き台の情報表示装置1300に、取得した商品ID及び機種の広告表示をする。
遊技している会員が増加した場合や遊技を終了した会員がいる場合はステップS58で会員数が変化したかどうかで判断し、会員数が変化しない場合(S58:No)は、ステップS57に戻り、広告表示を継続する。会員数が変化した場合(S58:Yes)は、ステップS59で遊技場が閉店かどうかを判断する。遊技場が閉店ではない場合(S59:No)は、ステップS51に戻る。遊技場が閉店の場合(S59:Yes)は、広告表示を終了する。なお、ステップS58は遊技している会員数の変化に対応するためであり、一定時間、例えば30分ごと、1時間ごとでもよい。
空き台の情報表示装置1300への広告表示について、遊技場全ての空き台の情報表示装置1300を対象として説明したが、遊技島単位の空き台の情報表示装置1300を対象としても、通路単位の空き台の情報表示装置1300を対象としてもよい。この場合は、遊技島単位又は通路単位に遊技している会員IDを取得する。遊技島単位又は通路単位の場合に、遊技している会員がいない遊技島又は通路がある場合は、その遊技島又は通路に対する空き台の情報表示装置1300への広告表示は、遊技場で遊技している全ての会員を対象として、会員IDを取得することにより広告表示を行うことができる。
次に、遊技している会員の商品及び機種に対する関心を優先させた空き台の情報表示装置1300への広告表示方法を説明する。ここでも、遊技場全体の空き台の情報表示装置1300への広告表示方法は一例として説明する。
図72は、会員の商品及び機種に対する関心を優先させた空き台の情報表示装置1300への広告方法を説明するフローチャートである。まずステップS61では、遊技場で遊技している全会員の会員IDを取得する。会員が遊技を開始するときにカードリーダライタに会員カードを読み込ませるが、この時カードリーダライタから会員IDが取得される。これによりその会員IDの遊技者が遊技を開始することになる。ステップS62では、全会員の景品交換実績データベース及び
遊技機稼働実績データベースを集計する。集計は、取得した会員IDから各会員の景品交換実績データベース290を参照して、一定のターム毎に交換景品を単純集計した時系列データと、遊技機稼働実績データベース260を参照して、一定のターム毎に遊技時間を単純集計した時系列データを作成することにより行われる。
次にステップS63で、各時系列データから図63で説明したように、近似式を求めて最新の値(X=0)を交換景品及び機種の関心の高さとして取得し、ステップS64で交換景品及び機種の関心の高い順に優先順位を付けて並べる。なお、ここでは近似式の微係数から最新の関心度をもとめて、関心度の大きい順に優先順位を付けてもよい。そして、ステップ65で景品に対応した商品IDを取得してから、商品ID及び機種に対応した広告である商品情報及び機種情報を取得する。
次にステップS66では、優先順位に従い、取得した商品情報のコンテンツ及び機種情報コンテンツを空き台の情報表示装置1300に広告表示する。次にステップS67で遊技場が閉店かどうかを判断し、閉店ではない場合(S67:No)はステップS66に戻り、繰り返し表示される。遊技場が閉店の場合(S67:Yes)は空き台の情報表示装置1300の広告表示を終了する。
ここまで広告主が提供する広告情報について、空き状態の情報表示装置1300に広告表示する方法を説明したが、パチンコ機2001やスロットマシン3001は、既に説明したように遊技場のホールコンピュータ1100でその遊技状態がリアルタイムで把握可能である。このため、ホールコンピュータ1100で遊技機用進行データを作成して遊技場で遊技している会員の遊技状態を把握し、その遊技状態に対応した応援広告を空き台の情報表示装置1300することで、遊技場の雰囲気を盛り上げるとともに、会員への広告効果を高めることができると考えられ。まずは遊技機用進行データについて説明する。
<パチンコ用進行データ>
図73は、ホールコンピュータ1100(場内管狸装置)のハードディスク1104(HDD)に記憶されるパチンコ用進行データの内容を示す図である。
パチンコ用進行データは、各パチンコ機2001における遊技の進行情報を管理するためのデータであり、遊技場に設置されるパチンコ機2001の各々に対応するデータが設定されると共に、各データには複数のデータフィールドが設定されている。
複数のデータフィールドには、遊技場内においてパチンコ機2001を識別するための台番号が設定される台番号フィールド、パチンコ機2001の遊技状態(通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態)が記憶される遊技状態フィールド、特別図柄の種別が設定される特図種別フィールド、第1特図保留数や第2特図保留数が記憶される特図保留数フィールド、実行中の特別図柄の変動表示の内容(結果、変動パターン)を示す当該変動情報が記憶される当該変動フィールド、各特図保留によって実行予定の特別図柄の変動表示の内容を示す保留変動情報が記憶される保留情報フィールドなどが含まれている。
特図保留数フィールドには、特別図柄の種別〈第1特別図柄、第2特別図柄〉を示す特図種別と、特図種別に対応する特図保留数とが設定されている。保留情報フィールドには、1番目の特図保留に対応する第1保留情報と、2番目の特図保留に対応する第2保留情報と、3番目の特図保留に対応する第3保留情報と、4番目の特図保留に対応する第4保留情報とが設定されている。
ここで、パチンコ機2001から出力された各種の遊技情報をホールコンピュータ1100が受信した場合に、パチンコ用進行データのデータが更新される例を説明する。ここでは2番台のパチンコ機2001から遊技情報が出力されるものとする。
通常遊技状態であることを示す遊技状態情報を受信すると、対応するデータの遊技状態フィールドの遊技状態が「通常(通常遊技状態)」に更新される。第1特図保留数が4個であることを示す第1特図保留数情報を受信すると、対応するデータの特図保留数フィールドの第1特別図柄の特図保留数が「4」に更新される。第2特留保留数が0個であることを示す第2特図保留数情報を受信すると、対応するデータの特図保留数フィールドの第2特別図柄の特図保留数が「0」に更新される。
ハズレを示す特図停止図柄情報を受信すると、対応するデータの変動フィールドの変動情報の結果が「ハズレ」に更新される。スーパーリーチ(Sリーチ)未満の変動パターン(通常変動、ノーマルリーチ変動、ロングリーチ変動など)を示す特図変動パターン情報を受信すると、対応するデータの変動フィールドの変動情報の特図変動パターンが「Sリーチ未満」に更新される。
第1特図保留数が「1」の状態でハズレを示す特図予定停止図柄情報を受信すると、対応するデータの保留情報フィールドの第1保留情報の結果が「ハズレ」に更新される。第1特図保留数が「1」の状態でスーパーリーチ未満の変動パターンを示す特図予定変動パターン情報を受信すると対応するデータの保留情報フィールドの第1保留情報の特図変動パターンが「Sリーチ未満」に更新される。
第1特留保留数が「4」の状態で大当たりを示す特図予定停止図柄情報を受信すると、対応するデータの保留情報フィールドの第4保留情報の結果が「大当たり」に更新される。第1特図保留数が「4」の状態でスーパーリーチ以上(スーパーリーチ、スベシャルリーチ、全回転リーチなど)を示す特図予定変動パターン情報を受信すると、対応するデータの保留情報フィールドの第4保留指報の特図変動パターンが「Sリーチ以上」に更新される。
このように、ホールコンピュータ1100のハードディスク1104に記憶されるパチンコ用進行データは、パチンコ機2001から遊技情報を受信する毎にリアルタイムで記憶されている情報を更新するようになっている。そのため、ホールコンピュータ1100は、パチンコ用進行データを参照することで各パチンコ機2001における遊技の進行情報を把握することが可能となる。
<スロットマシン用進行データ>
図74は、ホールコンピュータ1100のハードディスク1104に記憶されるスロットマシン用進行データ(以下スロット用進行データと略す)の内容を示す図である。
スロット用進行データは、各スロットマシン3001における遊技の進行情報を管理するためのデータであり、遊技場に設置されるスロットマシン3001の各々に対応するデータが設定されると共に、各データには複数のデータフィ−ルドが設定されている。
複数のデータフィールドには、遊技場内においてスロットマシン3001を識別するための台番号が設定される台番号フィールド、スロットマシン3001の遊技技態(通常遊技状態、ART遊技状態、AT遊技状態、ビッグボーナス遊技状態、レギュラーボーナス遊技状態、チャレンジボーナス遊技状態など)が記憶される遊技状態フィールド、内部抽選処理の結果が記憶される内部当選フィールド、実行中のATゲームの残りゲーム数が記憶されるATゲーム数フィールド、天井ゲーム数までの残りゲーム数である天井残りゲーム数が記憶される天井残りゲーム数フィールドなどが含まれている。
ここで、スロットマシン3001から出力された各種の遊技情報をホールコンピュータ1100が受信した場合に、スロット用進行データのデータが更新される例を説明する。ここでは、18番台のスロットマシンから遊技情報が出力されるものとする。
通常遊技状懇であることを示す遊技状態情報を受信すると、対応するデータの遊技状態フィールドの遊技状態が「通常(通常遊技状態)」に更新される。内部抽選の結果がレギュラーボーナス役と小役1であることを示す内部当選情報を受信すると、対応する内部当選フィールドの内部当選情報が「BB、小役1」に更新される。
ATゲーム数が「0」であることを示すATゲーム数情報を受信すると、対応するデータのATゲーム数フィールドのATゲーム数が「0」に更新される。天井残りゲーム数が「197」であることを示す天井残りゲーム数情報を受信すると、対応するデータの天井残りゲーム数フィールドの天井残りゲーム数が「197」に更新される。
このように、ホールコンピュータ1100のハードディスク1104に記憶されているスロット用進行データは、スロットマシン3001から遊技情報を受信する毎にリアルタイムで記憶されている情報を更新するようになっている。そのため、ホールコンピュータ1100は、スロット用進行データを参照することで各スロットマシンにおける遊技の進行情報を把握することが可能となる。
<遊技機の遊技状態に対応した空き情報表示装置への広告方法>
この遊技用進行データを利用すれば、会員が遊技していない遊技機や非会員が遊技している遊技機も容易に把握できるから、各遊技機の遊技状態に対応した応援広告を、空き台の情報表示装置1300に表示することができる。
図75は、空き台の情報表示装置1300に応援広告をする場合の応援広告の例である。応援広告は、図60で示した、商標を使った応援広告を利用している。複数の遊技機が同時に遊技状態を変更しながら遊技を進行しているため、応援広告は遊技機のある特定の有利状態に絞って、その有利状態となった遊技機の台番号を応援広告に表示している。図73では、大当たりとなった遊技状態の遊技機を対象としており、応援広告の左下に台番号を表示している。
これにより、遊技場で遊技客が遊技している遊技機の遊技番号が応援広告とともに表示されるので、遊技場全体で遊技番号が表示された遊技機で遊技している遊技客を応援している状態となり、遊技場の雰囲気を盛り上げることができる。ここで応援広告に表示される台番号は、登録された会員が遊技する遊技機に限らず、ビジターが遊技している遊技機の台番号でもよい。
図76は、遊技用進行データを利用して、応援広告を空き台の情報表示装置1300に表示する場合のフローチャートである。現在空き台の情報表示装置1300に表示している通常広告の広告主を特定するため、図71で示したフローチャートのステップS57,或は、図72で示したフローチャートのステップS66に対応したステップから開始される。ステップ71で、空き台の情報表示装置1300に表示している商品ID及び機種の広告主を特定し記憶する。
次のステップS72では、特定の遊技状態と応援広告を選択する。特定の遊技状態は、遊技機の有利状態から選択され、例えば図8で示した遊技フローにおいて、大当たり発生AからDを選択することができる。そして、その遊技状態に対応した応援広告を選択することとなる。
ステップ73では、遊技機の遊技用進行データから、遊技場にある遊技機の遊技状態を取得し、ステップS74で、ステップS72で選択した特定の遊技状態となっている台番号があるかどうかを判断する。特定の遊技状態となっている台番号が無い場合(S74:No)は、ステップS73に戻る。特定の遊技状態となっている台番号がある場合(S74:Yes)は、ステップS75で、特定の遊技状態となっている台番号を取得する。
そして、ステップS76で、図75で示したように、応援広告と台番号を空き台の情報表示装置1300に表示する。ここで、応援広告は優先順位に従って順に表示され、台番号の変化とは同期するものではない。また、台番号を表示は、複数の台番号を表示するようにしてもよい。応援広告と台番号の表示は、予め定めた一定時間の表示とする。遊技機の遊技状態は時間と共に変化しているため、長い時間表示しても遊技状態に対するリアルタイムでの応援広告とはならないからである。
ステップS77で遊技場が閉店かどうかを判断し、閉店ではない場合(S77:No)はステップS73に戻り、フロー動作を繰り返す。遊技場が閉店の場合(S77:Yes)は空き台の情報表示装置1300への広告表示を終了する。
空き台の情報表示装置1300への広告表示の方法としては、この他にも遊技している会員の周辺にある空き表示機に、遊技している会員に表示している広告表示と同じ広告表示を行う方法がある。この方法は、会員の周辺にある空き情報表示装置1300に同じ広告表示をすることで広告効果を高める方法である。
非会員が遊技している場合は、ホールコンピュータで遊技機の遊技状態が把握できるから、空き台の情報表示装置1300への広告表示の方法と別に考えてもよく、応援広告は、非会員の遊技している遊技機の遊技状態に対応したタイミングで表示することができる。
図77は、遊技客が遊技している遊技場の一部を示す図である。遊技客3−1に対しては、情報表示装置2−10が対応している。さらに、遊技客3−2に対しては情報表示装置2−13、遊技客3−3に対しては情報表示装置2−21、遊技客3−4に対しては情報表示装置2−24、遊技客3−5に対しては情報表示装置2−35、遊技客3−6に対しては情報表示装置2−41、遊技客3−7に対しては情報表示装置2−43、遊技客3−8に対しては情報表示装置2−44が対応している。空き情報表示装置は、情報表示装置2−11、情報表示装置2−12、情報表示装置2−14、情報表示装置2−15、情報表示装置2−20、情報表示装置2−22、情報表示装置2−23、情報表示装置2−25、情報表示装置2−30、情報表示装置2−31〜34、情報表示装置2−40、情報表示装置2−42、表示機2−45である。
ここでは、遊技客は全て会員であるとして説明する。遊技客が遊技する遊技機周辺の情報表示装置としては、隣接する1つの空き情報表示装置を基本とすると、例えば、遊技客3−3に対しては、遊技している遊技機の情報表示装置2−21と同じ広告表示を行う情報表示装置は、隣接する両隣の情報表示装置2−20と情報表示装置2−22及び、背後にある対応する情報表示装置2−30、情報表示装置2−31と情報表示装置2−32である。この様に、遊技客の周辺を同じ広告表示することで広告効果を高めている。
遊技客3−4に対しては、遊技している遊技機の情報表示装置2−24同じ広告表示を行う情報表示装置は、まず隣接する両隣の情報表示装置2−23と情報表示装置2−25である。遊技客3−4の背後の情報表示装置については、情報表示装置2−35が遊技客に対する広告表示を行っており、情報表示装置2−34は、遊技客3−5の隣接した情報表示装置となっている。この場合、情報表示装置2−34は、遊技客3−5に表示する広告を優先して表示する。背後よりも両隣の方が、広告効果が高いと考えられるからである。
遊技客3−5に対しては、遊技している遊技機の情報表示装置2−35と同じ広告表示を行う情報表示装置は、隣接する情報表示装置2−34となる。なお、情報表示装置2−25と情報表示装置2−34は、遊技客3−4と遊技客3―5の優先順位に従う広告表示を交互に行ってもよい。
遊技客3−6に対しては、遊技している遊技機の表示機2−41と同じ広告表示を行う情報表示装置は、隣接する情報表示装置2−40となる。情報表示装置2−42は遊技客3−7と隣接する情報表示装置が重なるので、遊技客3−6と遊技客3―7の優先順位に従う広告表示を交互に行うことになる。
遊技客3−7と遊技客3−8は隣り合わせで遊技しているから、情報表示装置2−43には遊技客3−7の優先順位に従う広告表示が行われ、情報表示装置2−44と情報表示装置2−45には、遊技客3−8の優先順位に従う広告表示が行われる。
以上説明したように、本発明は、遊技場における空き台の情報表示装置へ広告表示するために、遊技者への広告効果についてデータベースを作成し、その結果を定量的に把握して空き台の情報表示装置への広告表示へフィードバックするとともに、遊技機の遊技状態に関連させて空き台の情報表示装置へ広告表示することで、遊技場全体が遊技者との一体感を醸成すること特徴としており、効果的な宣伝活動を行うことができる広告情報提供システムである。
本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態による限定は受けない。