JP2017152837A - 受動光ネットワークの局内光終端装置、受信制御方法及び受信制御プログラム - Google Patents

受動光ネットワークの局内光終端装置、受信制御方法及び受信制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】不要なポーリング処理を回避してCPUの負担を軽減し、電力消費を下げる。【解決手段】PONで複数のONUと接続されるOLT20において、ONUへ指定する上りフレームの送信時刻および最大送信時間から、ONUからのフレーム群の受信完了予定時刻を取得し、該受信完了予定時刻に基づいて、ONUからのフレームを受信する受信ポートに対するポーリングを実行する演算部25を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、受動光ネットワークの局内光終端装置、受信制御方法及び受信制御プログラムに関する。
経済的な光アクセスシステムの形態として、図6に示すような受動光ネットワーク(以下「PON(Passive Optical Network))10がある。同図においてPON10は、1つの局内光終端装置(OLT:Optical Line Terminal)が複数k(kは自然数)個の宅内光終端装置(ONU:Optical Network Unit)12−1,…,12−kと、光ファイバ伝送路および1対kの光スプリッタ13を介して、ポイントツーマルチポイントの通信を行うネットワークである。
PON10の代表的な規格として、IEEE802.3ahによって標準化された、ギガビットクラスの1G−EPON(Ethernet(登録商標)PON)および10ギガビットクラスの10G−EPONがある。これらを総称してEPONと呼称する。
PON10においては、一般にOLT11からONU12−1,…,12−kへの通信方向を下り方向と呼び、反対側を上り方向と呼ぶ。PON10では、複数のONU12−1,…,12−kが一つの光ファイバ伝送路を共有しているため、上り方向の通信が衝突する可能性がある。これを防ぐために、上り方向の通信は時分割多元接続によって行われる。すなわち、あるONU12−xが送信する信号と、12−x以外の他のONUが送信する信号とが重複しないように、OLT11がONU12の送信タイミングを制御することで、複数のONU12−1,…,12−kがOLT11と通信できるようにしている。
PON10において、OLT11がONU12−1,…,12−kの送信タイミングを制御する仕組みについて、IEEE802.3ah(非特許文献1)に規定されたMPCP(Multi−Point Control Protocol)と呼称される通信プロトコルを説明する。
図7は、このMPCPの概要を示すシーケンス図である。ONU12−1,12−2は、バッファ内の送信待ちの上りユーザデータ量を送信要求信号(REPORT)に記載してOLT11に送信する。OLT11は、受信した信号REPORT中から取得する送信要求量を参照し、ONU12−1,12−2毎に送信開始時刻、送信終了時刻を算出する。これらの送信情報、および現在時刻を打刻した送信許可信号(GRANT)を生成してONU12−1,12−2に向けて送信する(工程S01,S02)。
ONU12−1,12−2は、信号GRANTを受信すると、まず自身のクロックを信号GRANT中に記載されているOLT11の時刻に合わせることで、OLT11との間での時刻同期を行う(工程S03,S04)。
その後、指定された送信開始時刻を待ってから(工程S05,S06)、上りバッファに蓄積していたユーザデータを送信する(工程S07,S08)。この際、この図7に示すように、ユーザデータと同時に信号REPORTを送信することも可能である。
これら全ONU12−1,…,12−kに対して信号GRANTを送信してから信号REPORTを受け取るまでの期間をDBA(Dynamic Bandwidth Allocation)周期と定義する。
これまでの技術では、OLT11は通信品質を保証するためにほとんどの機能がハードウェアによって実装されてきた。しかし、ハードウェアで実装された機能は、変更や追加が困難であり、高速で多様なネットワークサービスの展開を試みる際に、ボトルネックになると考えられる。この課題に対して、OLTのネットワーク機能をOS(オペレーティングシステム)上で動作するソフトウェアによって実現する方式が有効であると考えられている(非特許文献2)。
しかしながら、OS上のソフトウェアによって通信処理を行うことで、送受信処理の遅延、およびジッタがハードウェアに比べて増大すると考えられる。本発明では、送受信処理の内、特に受信処理での課題を解決するべく絞って考察する。
以下、代表的なOSであるLinux(登録商標)におけるフレームの受信処理について説明する(非特許文献3)。
フレームがポートに到着すると、ハードウェア割り込みによってフレームの受信が演算装置であるCPU(Central Processing Unit)に通知される。通知を受けたCPUは、それまで行っていた処理を一時中断し、OSのカーネル(デバイスドライバ)に制御を移す。
当該デバイスドライバは、ポートのバッファからフレームを取り出し、これをOSの受信キューに渡す。CPUは、その後にキューからフレームを取り出し、ヘッダ処理等を行った上で、ユーザアプリケーションにフレームの情報を受け渡す。
この一連の動作において、CPUは動作中のユーザアプリケーションの処理を一時的に中断した上で、制御をOSのカーネルに移し、そして再びアプリケーションに戻すことになる(コンテキストスイッチ)。
このコンテキストスイッチは、多くの時間を要し、フレームが到着するたびに発生するため、遅延やジッタの要因となる。遅延やジッタがより大きくなると、信号REPORTや信号GATEの送受信にも影響が生じ、OLTとONUの時刻同期にもズレが発生する。これにより、上り方向の信号がファイバ内で衝突し、OLT11と各ONU12−1,…,12−k間の通信が断絶する可能性がある。
IEEE 802.3ah−2004,Section 5(64. Multipoint MAC Control). 田所他:"仮想化技術の光アクセスNWへの適用検討",信学技報115(123),pp.85−89,2015. 高橋浩和他:"Linuxカーネル2.6解読室",ソフトバンククリエイティブ,pp.62−63,2006.
前記OSにおける受信処理の遅延やジッタを低減する手法として、これまではユーザアプリケーションから直接ポートに対してポーリングを行う方式が検討されてきた。例えば、ユーザアプリケーションが定期的にポートのバッファに対して問い合わせを行い、バッファ内にフレームが存在した場合は、カーネルにおける処理を行わず、これを直接メモリに転送する。
従来の割り込みとカーネルによる受信処理とは異なり、一貫してユーザアプリケーションが処理を行うため、コンテキストスイッチが発生せず、遅延およびジッタが低減されることになる。
しかしながら、前記の方法はフレームがポートに到着していない際にも定期的にポーリングをかけるため、不要な負荷をCPUにかけて、電力を消費するという不具合を生じることになる。
本発明は前記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、不要なポーリング処理を回避してCPUの処理負担を軽減し、電力消費を下げることが可能な受動光ネットワークの局内光終端装置、受信制御方法及び受信制御プログラムを提供することにある。
本発明の一態様は、受動光ネットワークで複数の宅内光終端装置と接続される局内光終端装置において、前記複数の宅内光終端装置へ指定する上りフレームの送信時刻および最大送信時間から、前記複数の宅内光終端装置からのフレーム群の受信完了予定時刻を取得し、該受信完了予定時刻に基づいて、前記複数の宅内光終端装置からのフレームを受信する受信ポートに対するポーリングを実行するタイミングを算出するタイミング制御手段と、前記タイミング制御手段が算出したタイミングに従って前記ポーリングを実行するポーリング手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、不要なポーリング処理を回避してCPUの処理負担を軽減し、電力消費を下げることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る局内光終端装置(OLT)の主として上り方向の通信に関連する機能回路構成を示すブロック図。 同実施形態に係る各ONUのフレームの送信開始時刻を決定する概念を示す図。 同実施形態に係るポーリング処理が成功した場合のタイミング制御部の動作を説明するシーケンス図。 同実施形態に係るポーリング処理が失敗した場合のタイミング制御部の動作を説明するシーケンス図。 同実施形態に係る受信完了予定時刻を平均とした正規分布に合致させてポーリング頻度を可変設定した例を示す図。 一般的な受動光ネットワーク(PON)の概要構成を示すブロック図。 一般的な通信プロトコルであるMPCPの概要を示すシーケンス図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[構成]
図1は、本実施形態に係る局内光終端装置(OLT)20の、主として上り方向の通信に関連する機能回路構成を示すブロック図である。同図においては特に、ポーリングを行う際の機能間のやり取りを信号の流れで示している。
同図において局内光終端装置OLT20は、対象とするn個の宅内光終端装置(図示せず)に応じたフレーム受信部21とフレーム送信部22とを備える。
フレーム受信部21は、PONポート部21aと受信バッファ部21bとを有する。PONポート部21aは、PONを介してユーザ側の宅内光終端装置からフレームを受信し、受信したフレームを光電気変換、復号化処理等を施した後、そのフレームを受信バッファ部21bに渡す。受信バッファ部21bは、PONポート部21aからのフレームを一時的に保持した後、バス23を介してフレーム記憶部24へ送出する。
フレーム送信部22は、送信バッファ部22aとSNIポート部22bとを有する。上位ネットワークに送信すべきフレームは、バス23を介して送信バッファ部22aで一時的に保持された後、SNIポート部22bにより上位ネットワークに向けて送信される。
フレーム記憶部24は、フレーム受信部21の受信バッファ部21bから転送されてきたフレームや、フレーム送信部22の送信バッファ部22aに転送されるフレームを記憶する。
また、前記フレーム受信部21の受信バッファ部21bからの転送が完了した際、当該受信バッファ部21bに対して完了通知を実行する。
さらにバス23に対して、演算部25が接続される。この演算部25は、ポーリング部25a、タイミング制御部25b、上り転送処理部25c、および帯域割り当て計算部25dを有する。
この演算部25において、上り転送処理部25cは、フレームに対してVLAN処理等の上り転送処理を行う他、主信号と制御信号の分離を行い、特に信号REPORTを帯域割り当て計算部25dに渡す。
ポーリング部25aは、タイミング制御部25bからの指示に従ってフレーム受信部21の受信バッファ部21bにフレーム到着の問い合わせを行い、フレームが受信バッファ部21b内にある場合は、これをフレーム記憶部24に転送させ、転送させたフレーム数をタイミング制御部25b、および上り転送処理部25cに通知する。
転送フレーム数が「0(ゼロ)」であった場合、ポーリングは失敗したと見做す一方で、転送フレーム数が「1」以上の場合はポーリングが成功したと見做す。
帯域割り当て計算部25dは、上り転送処理部25cから受け取った信号REPORTに記載されたONUの送信要求帯域情報をもとに、各ONUに割り当てる帯域(ここでは、最大送信時間)、送信開始時刻、送信終了時刻の計算を行い、算出されたこれらの情報を記載した信号GRANTを生成する。
タイミング制御部25bは、帯域割り当て計算部25dから各ONUの送信開始時刻と最大送信時間を取得し、これらの情報をもとに各ONUから送信されるフレームの受信完了予定時刻を求め、ポーリングを行うタイミングを算出する。
[動作]
ここでは、OLT20にはONU−1からONU−nまでn個のONUが接続されているとし、各ONUは識別番号としてONU−IDを持つものとする。
ユーザが送信したフレームはONUにおいて各キューに蓄積され、キューに蓄積されたフレームのデータ量を各DBA周期において、信号REPORTによって送信要求を行う。OLT20は送信要求に基づいて、各ONUの送信タイミングを制御するが、ここではONU−1から昇順にOLTに対してフレームを送信するものと想定する。
以下の動作では、演算部25の主として上り転送処理部25c、帯域割り当て計算部25d、タイミング制御部25bによる処理の流れを説明する。
上り転送処理部25cは、IEEE802.1Dで規定されるブリッジ機能、IEE802.1Qで規定されるVLAN機能、ならびに特開2007−208944号公報に記載されているようなPONマルチキャスト機能を備えるものとする。
上り転送処理部25cは、ポーリング部25aから1以上のフレームが転送された旨の通知を受けると、フレーム記憶部24に存在するフレームからヘッダ情報を取得し、そのフレームがユーザデータ(主信号)であるか、または制御用のフレーム(制御信号)であるかの判別を行う。
フレームがユーザデータであった場合、上り転送処理部25cはVLANタグ付け替えなどの処理を行った後、フォワーディングテーブルによって規定されたSNIポート部22bと対応する送信バッファ部22aにフレームを転送する。
またフレームが制御信号であり、且つ信号REPORTであった場合、上り転送処理部25cは当該フレームを帯域割り当て計算部25dに受け渡す。
これを受けた帯域割り当て計算部25dでは、信号REPORTに記載された各ONUの各キューからの送信要求量を取得し、この情報に基づき、割り当てる帯域量(ここでは、最大送信時間)の計算を行う。帯域量の計算方法に関しては、例えば要求された帯域の比率に応じて総帯域から各キューに割り当てる方法などが考えられる。
この帯域量の計算方法については、例えば非特許文献“McCgarry et al.,:“Ethernet passive optical network architectures and dynamic bandwidth allocation aigorithms”,Communications Surveys & Tutorials 10(3),pp.46−60,2008.”に記載されている。
図2は、各ONUのフレームの送信開始時刻を決定する概念を示す。各ONUの各キューに対して割り当てる帯域量を算出した後、以下の式に基づいて送信開始時刻を算出する。すなわち、
(但し、Ti:ONU−iのフレームの送信開始時刻、
t :現在時刻、
ΔT:0以上の任意の時間、
RTT1:最初にデータ送信するONUの伝搬遅延(Round Trip Time)、
Bi:ONUiに割り当てられた最大送信時間、
G:ガードタイム。)
例えば第2のONU(ONU2)であれば、現在時刻に0以上の任意の時間を加算した時刻t+ΔTと、第1のONU(ONU1)に対して最初にデータを送信した際の当該ONUにおける伝搬遅延RTT1 (工程S21,S22)、その後のONU1からOLT20にフレームを転送する割当て時間B1(〜工程S23)、及び予め設定されたマージンとしてのガードタイムGを加算することで、送信開始時刻(工程S24)が算出される。
したがってOLT20では、算出した各ONUの送信タイミングを記載した信号GRANTを生成し、ユーザの各ONUに送信する。
続いて、タイミング制御部25bの動作に関して説明する。
タイミング制御部25bは、帯域割り当て計算部25dから各ONUの送信開始時刻と最大送信時間を受け取る。タイミング制御部25bは、これらの情報をもとにポーリングを行うタイミングを算出し、ポーリング部25aに対して実行を指示する。以下では、タイミング算出方法の実施例を示す。
まずフレーム受信部21において、ONUから送信されたフレーム群の受信処理の完了が予定されるタイミングでポーリングする第1の方法が考えられる。この第1の方法であれば、ポーリング回数をDBA周期あたりn回に抑えることが可能である。ポーリングのタイミングは次式で求められる。すなわち
PTi =Ti +RTTi +Bi
(但し、PTi :ONUi から送信されたフレームの受信が完了する予定時刻。)
図3は、前記第1の方法でポーリング処理が成功した場合のシーケンス図である。同図では、タイミング制御部25bからのポーリング指示(工程S11)に応答して、ポーリング部25aが対応する受信バッファ部21bへの問合せを行なった時点で(工程S12)、受信バッファ部21bではPONポート部21aからの受信が完了している。
そのため、受信バッファ部21bに保持するフレームをバス23を介してフレーム記憶部24に転送させ(工程S13)、その後に転送が完了した旨を示す通知から以降の工程(S14,S15)を経て、転送フレーム数「1」と、それに応じた各ONUの送信開始時刻と最大送信時間を取得することができ、次のDBA周期においても正しいタイミングでポーリング処理が実行できるものとなる。
しかしながら、前記第1の方法では、ONUの送信処理でジッタが生じた場合や、直前のDBA周期で要求した量より少ない量のデータしか送信しなかった場合などに、PONポート部21aにおいて実際に受信処理が完了する時刻が予定時刻(受信完了予定時刻)からずれる可能性がある。
そして、実際にデータの受信処理が完了する時刻が予定時刻より早い場合、フレームを受信バッファ部21b内で待機させる時間が増加する。逆に実際のデータの受信処理が完了する時刻が予定時刻より遅い場合も、上りフレーム群の末尾付近のフレームは転送されず、次回のポーリングまで受信バッファ部21b内で待機させることとなる。
図4は、実際のデータの受信処理が完了する時刻が予定時刻より遅く、ポーリング処理が失敗した場合のシーケンス図である。同図では、タイミング制御部25bからのポーリング指示(工程S31)に応答して、ポーリング部25aが対応する受信バッファ部21bへの問合せを行なった時点で(工程S32)、受信バッファ部21bではPONポート部21aからの受信途中であり、受信バッファ部21b内でのフレームのパケット数が「0(ゼロ)」となっている。
そのため、受信バッファ部21bに保持するフレームをバス23を介してフレーム記憶部24に転送することができない(工程S33)。
受信バッファ部21b内では、フレームの受信完了後、次のDBA周期まで待って、保持していたフレームをフレーム記憶部24に転送する(工程37)ことになる。そのため、同フレームを受信バッファ部21bで保持している待機時間分だけ、無駄にポーリング処理が遅延することとなる。
このような事態を回避するために、受信完了予定時刻付近で複数回ポーリングを行うことが考えられる。加えて、ポーリングを行う頻度を受信完了予定時刻を平均とした正規分布に従うように設定することで、ポーリング回数と受信バッファ内での待機時間の両者を低減させることができる。
図5は、受信完了予定時刻を平均とした正規分布に合致させるべく、時間間隔の粗密を変えてポーリングを行う頻度を可変設定した例を示す図である。このように受信完了予定時刻を中心として、より時間間隔を密にしてポーリングを実行させることで、無駄にポーリング回数を増やすことなく、受信バッファ部21b内で受信したフレームを待機させる時間を低減して、効率的なポーリング制御が実現できる。
以上に述べた通り本実施形態では、PONの特性を活用し、OLTが直前のDBA周期において各ONUから送られてきた送信要求情報を基に、各ONUが上りフレームの送信を開始する時刻(送信開始時刻)、および送信可能な最大時間を指定する。このため、OLTは各ONUから送信されたフレーム群がOLTに到着し、受信が完了する時刻、すなわち受信完了予定時刻を前もって知ることができる。この時刻のみにポーリングを行えば、必ずバッファ内にフレームが存在するため、無駄なポーリングを防止し、CPUの負担を軽減して、電力消費を下げることができる。本発明は、動画など1フレームあたりのフレーム長が大きく、各ONUが1度の帯域割り当てに対して1フレームのみ送信する場合などに特に有効と考えられる。
加えて、ポーリングを行う頻度を受信完了予定時刻を平均とした正規分布に従うように設定することで、前記図4に示したような、PONポート部におけるフレームの受信処理の途中でポーリングを行ってフレームを無駄に待機するような事態を確実に回避できる。
なお前記実施形態では、図1に示したハードウェア構成の演算部25により動作を実行する場合について説明したが、演算部25はCPU(Central Processing Unit)とそのCPU上で実行されるソフトウェアプログラムによっても実現することが可能である。
また前記実施形態では、PONの代表的な規格として、IEEE802.3ahによって標準化された、ギガビットクラスの1G−EPON(Ethernet(登録商標)PON)および10ギガビットクラスの10G−EPONなどのEPONなどを挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、G(Gigabit)−PONなど、他のPONのOLTにも同様に適用することが可能である。
その他、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。上述した実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件による適宜の組み合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、効果が得られるのであれば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
10…受動光ネットワーク(PON)、11…局内光終端装置(OLT)、12−1,12−k…宅内光終端装置(ONU)、13…光スプリッタ、20…局内光終端装置(OLT)、21…フレーム受信部、21a…PONポート部、21b…受信バッファ部、22…フレーム送信部、22a…送信バッファ部、22b…SNIポート部、23…バス、24…フレーム記憶部、25…演算部、25a…ポーリング部、25b…タイミング制御部、25c…上り転送処理部、25d…帯域割り当て計算部。

Claims (4)

  1. 受動光ネットワークで複数の宅内光終端装置と接続される局内光終端装置において、
    前記複数の宅内光終端装置へ指定する上りフレームの送信時刻および最大送信時間から、前記複数の宅内光終端装置からのフレーム群の受信完了予定時刻を取得し、該受信完了予定時刻に基づいて、前記複数の宅内光終端装置からのフレームを受信する受信ポートに対するポーリングを実行するタイミングを算出するタイミング制御手段と、
    前記タイミング制御手段が算出したタイミングに従って前記ポーリングを実行するポーリング手段と
    を備えることを特徴とする受動光ネットワークの局内光終端装置。
  2. 前記タイミング制御手段は、受信完了予定時刻を平均とした正規分布に基づいた頻度となる時間間隔を設定してポーリングを実行するタイミングを算出することを特徴とする請求項1記載の受動光ネットワークの局内光終端装置。
  3. 受動光ネットワークで複数の宅内光終端装置と接続される局内光終端装置での受信制御方法であって、
    前記複数の宅内光終端装置へ指定する上りフレームの送信時刻および最大送信時間から、前記複数の宅内光終端装置からのフレーム群の受信完了予定時刻を取得し、該受信完了予定時刻に基づいて、前記複数の宅内光終端装置からのフレームを受信する受信ポートに対するポーリングを実行するタイミングを算出するタイミング制御工程と、
    前記タイミング制御工程で算出したタイミングに従って前記ポーリングを実行するポーリング工程と
    を有することを特徴とする受信制御方法。
  4. 演算装置(CPU)を請求項1または2記載の受動光ネットワークの局内光終端装置が備える各手段として機能させることを特徴とする受信制御プログラム。
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