JP2018026659A - 受動光ネットワークの局内光終端装置及び受信制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】受動光ネットワークで複数の宅内光終端装置と接続される局内光終端装置において、不要なポーリングを回避してCPUの処理負担を軽減し、電力消費を下げること。【解決手段】複数の宅内光終端装置から受信する信号が主信号と制御信号のいずれであるかの判別結果、およびサービスの種類に応じて、前記複数の宅内光終端装置から時分割で受信する各フレームの優先度を設定し、設定した優先度にしたがって受信する期間が分離するように複数の宅内光終端装置からのフレームを受信する受信ポートに対するポーリングを実行する周期を算出し、複数の宅内光終端装置に送信タイミングを通知するポーリング制御部25bと、ポーリング制御部25bが算出した周期に従ってポーリングを実行するポーリング部25aとを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、受動光ネットワークの局内光終端装置及び受信制御方法に関する。
経済的な光アクセスシステムの形態として、図7に示すような受動光ネットワーク(以下「PON(Passive Optical Network)」)10がある。同図においてPON10は、1つの局内光終端装置(OLT:Optical Line Terminal)が複数k(kは自然数)個の宅内光終端装置(ONU:Optical Network Unit)12−1,…,12−kと、光ファイバ伝送路および1対kの光スプリッタ13を介して、ポイントツーマルチポイントの通信を行うネットワークである。
PON10の代表的な規格として、IEEE802.3ahによって標準化された、ギガビットクラスの1G−EPON(Ethernet(登録商標)PON)および10ギガビットクラスの10G−EPONがある。これらを総称してEPONと呼称する。
PON10においては、一般にOLT11からONU12−1,…,12−kへの通信方向を下り方向と呼び、反対側を上り方向と呼ぶ。PON10では、複数のONU12−1,…,12−kが一つの光ファイバ伝送路を共有しているため、上り方向の通信が衝突する可能性がある。これを防ぐために、上り方向の通信は時分割多元接続によって行われる。すなわち、あるONU12−xが送信する信号と、12−x以外の他のONUが送信する信号とが重複しないように、OLT11がONU12の送信タイミングを制御することで、複数のONU12−1,…,12−kがOLT11と通信できるようにしている。
PON10において、OLT11がONU12−1,…,12−kの送信タイミングを制御する仕組みについて、IEEE802.3ah(非特許文献1)に規定されたMPCP(Multi−Point Control Protocol)と呼称される通信プロトコルを説明する。
図8は、このMPCPの概要を示すシーケンス図である。ONU12−1,12−2は、バッファ内の送信待ちの上りユーザデータ量を送信要求信号(REPORT)に記載してOLT11に送信する。OLT11は、受信した信号REPORT中から取得する送信要求量を参照し、ONU12−1,12−2毎に送信開始時刻、送信時間を算出する。これらの送信情報、および現在時刻(タイムスタンプ値)を打刻した送信許可信号(GRANT)を生成してONU12−1,12−2に向けて送信する(工程S01,S02)。
ONU12−1,12−2は、信号GRANTを受信すると、まず自身のクロックを信号GRANT中に記載されているOLT11の時刻(タイムスタンプ値)に合わせることで、OLT11との間での時刻同期を行う(工程S03,S04)。
その後、指定された送信開始時刻を待ってから(工程S05,S06)、上りバッファに蓄積していたユーザデータを送信する(工程S07,S08)。この際、この図8に示すように、ユーザデータと同時に信号REPORTを送信することも可能である。
これら全ONU12−1,…,12−kに対して信号GRANTを送信してから信号REPORTを受け取るまでの期間をDBA(Dynamic Bandwidth Allocation)周期と定義する。
これまでの技術では、OLT11は通信品質を保証するためにほとんどの機能がハードウェアによって実装されてきた。しかし、ハードウェアで実装された機能は、変更や追加が困難であり、高速で多様なネットワークサービスの展開を試みる際に、ボトルネックになると考えられる。この課題に対して、OLTのネットワーク機能をOS(オペレーティングシステム)上で動作するソフトウェアによって実現する方式が有効であると考えられている(非特許文献2)。
しかしながら、OS上のソフトウェアによって通信処理を行うことで、送受信処理の遅延、およびジッタがハードウェアでの場合に比べて増大すると考えられる。本発明では、送受信処理の内、特に受信処理での課題を解決するべく絞って考察する。
以下、代表的なOSであるLinux(登録商標)におけるフレームの受信処理について説明する(非特許文献3)。
フレームがポートに到着すると、ハードウェア割り込みによってフレームの受信が演算装置であるCPU(Central Processing Unit)に通知される。通知を受けたCPUは、それまで行っていた処理を一時中断し、OSのカーネル(デバイスドライバ)に制御を移す。
当該デバイスドライバは、ポートのバッファからフレームを取り出し、これをOSの受信キューに渡す。CPUは、その後にキューからフレームを取り出し、ヘッダ処理等を行った上で、ユーザアプリケーションにフレームの情報を受け渡す。
この一連の動作において、CPUは動作中のユーザアプリケーションの処理を一時的に中断した上で、制御をOSのカーネルに移し、そして再びアプリケーションに戻すことになる(コンテキストスイッチ)。
このコンテキストスイッチは、多くの時間を要し、フレームが到着するたびに発生するため、遅延やジッタの要因となる。遅延やジッタがより大きくなると、信号REPORTや信号GRANTの送受信にも影響が生じ、OLTとONUの時刻同期にもズレが発生する。これにより、上り方向の信号がファイバ内で衝突し、OLT11と各ONU12−1,…,12−k間の通信が断絶する可能性がある。
IEEE 802.3ah−2004,Section 5(64. Multipoint MAC Control).
Nishimoto et. al., Vertualization of EPON OLT functions and collision suppression techniques for Multi−Point Mac Control,Proc.of OFC 2016,W3F.1,2016.
高橋浩和他:"Linuxカーネル2.6解読室",ソフトバンククリエイティブ,pp.62−63,2006.
前記OSにおける受信処理の遅延やジッタを低減する手法として、これまではユーザアプリケーションから直接ポートに対してポーリングを行う方式が検討されてきた。例えば、ユーザアプリケーションが定期的にポートのバッファに対して問い合わせを行い、バッファ内にフレームが存在した場合は、カーネルにおける処理を行わず、これを直接メモリに転送する。
従来の割り込みとカーネルによる受信処理とは異なり、一貫してユーザアプリケーションが処理を行うため、コンテキストスイッチが発生せず、遅延およびジッタが低減されることになる。
しかしながら、前記の方法はフレームがポートに到着していない際にも定期的にポーリングをかけるため、不要な負荷をCPUにかけて、電力を消費するという不具合を生じることになる。
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、不要なポーリング処理を回避してCPUの処理負担を軽減し、電力消費を下げることが可能な受動光ネットワークの局内光終端装置及び受信制御方法を提供することにある。
本発明の一態様は、受動光ネットワークで複数の宅内光終端装置と接続される局内光終端装置において、前記複数の宅内光終端装置から受信する信号が主信号と制御信号のいずれであるかの判別結果、およびサービスの種類に応じて、前記複数の宅内光終端装置から受信する各フレームの優先度を設定し、設定した優先度にしたがって受信する期間が分離するように前記複数の宅内光終端装置からのフレームを受信する受信ポートに対するポーリングを実行する周期を算出し、前記複数の宅内光終端装置に送信タイミングを通知するポーリング制御手段と、前記ポーリング制御手段が算出した周期に従ってポーリングを実行するポーリング手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、不要なポーリング処理を回避してCPUの処理負担を軽減し、電力消費を下げることが可能となる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[構成]
図1は、本実施形態に係る局内光終端装置(OLT)20の、主として上り方向の通信に関連する機能回路構成を示すブロック図である。同図においては特に、ポーリングを行う際の機能間のやり取りを信号の流れで示している。
[構成]
図1は、本実施形態に係る局内光終端装置(OLT)20の、主として上り方向の通信に関連する機能回路構成を示すブロック図である。同図においては特に、ポーリングを行う際の機能間のやり取りを信号の流れで示している。
同図においてOLT20は、対象とするn個の宅内光終端装置(図示せず)に応じたフレーム受信部21とフレーム送信部22とを備える。
フレーム受信部21は、PONポート部21aと受信バッファ部21bとを有する。PONポート部21aは、PONを介してユーザ側の宅内光終端装置からフレームを受信し、受信したフレームを光電気変換、復号化処理等を施した後、そのフレームを受信バッファ部21bに渡す。受信バッファ部21bは、PONポート部21aからのフレームを一時的に保持した後、バス23を介してフレーム記憶部24へ送出する。
フレーム送信部22は、送信バッファ部22aとSNIポート部22bとを有する。上位ネットワークに送信すべきフレームは、バス23を介して送信バッファ部22aで一時的に保持された後、SNIポート部22bにより上位ネットワークに向けて送信される。
フレーム記憶部24は、フレーム受信部21の受信バッファ部21bから転送されてきたフレームや、フレーム送信部22の送信バッファ部22aに転送されるフレームを記憶する。
さらにバス23に対して、演算部25が接続される。この演算部25は、ポーリング部25a、ポーリング制御部25b、上り転送処理部25c、および帯域割り当て計算部25dを有する。
この演算部25において、上り転送処理部25cは、フレームに対してVLAN処理等の上り転送処理を行う他、主信号と制御信号の分離を行い、特に信号REPORTを帯域割り当て計算部25dに渡す。
ポーリング部25aは、ポーリング制御部25bからの指示に従ってフレーム受信部21の受信バッファ部21bにフレーム到着の問い合わせを行い、フレームが受信バッファ部21b内にある場合は、これをフレーム記憶部24に転送させ、転送させたフレーム数をポーリング制御部25b、上り転送処理部25c、および帯域割り当て計算部25dに通知する。
転送フレーム数が「0(ゼロ)」であった場合、ポーリングは失敗したと見做す一方で、転送フレーム数が「1」以上の場合はポーリングが成功したと見做す。
帯域割り当て計算部25dは、上り転送処理部25cから受け取った信号REPORTに記載されたONUの送信要求帯域情報と優先度とをもとに、各ONUに割り当てる帯域(ここでは、フレーム送信時間)、送信開始時刻の計算を行い、算出されたこれらの情報を記載した信号GRANTを生成する。
ポーリング制御部25bは、帯域割り当て計算部25dから、各ONUから送信されるフレームの送信開始時刻とフレーム送信時間を取得し、これらの情報をもとにポーリングを行なう期間および周期を算出する。
バス23は、フレーム受信部21、フレーム記憶部24、演算部25、およびフレーム送信部22の間を接続して、フレームの受け渡しを行う。
バス23は、フレーム受信部21、フレーム記憶部24、演算部25、およびフレーム送信部22の間を接続して、フレームの受け渡しを行う。
[動作]
ここでは、OLT20にONU1からONUnまでのn個のONUが接続されているものとし、1〜nの順序で、上りフレームの送信を行う場合の動作について説明する。
ここでは、OLT20にONU1からONUnまでのn個のONUが接続されているものとし、1〜nの順序で、上りフレームの送信を行う場合の動作について説明する。
また各ONUは、識別番号としてONU−IDを持ち、各々Q1〜Qmの優先度別キューを保持する(1:優先度最高,m:優先度最低)。
ユーザが送信したフレームは1〜mのいずれかの優先度をそれぞれ保持し、その優先度に応じてONUにおいて各キューに蓄積される。ONUは信号REPORTによって送信要求を行う際、各キューに蓄積されたフレームのデータ量を送信する。
以下では、演算部25の上り転送処理部25c、帯域割り当て計算部25d、ポーリング制御部25bにおける動作例を説明する。
上り転送処理部25cでは、ブリッジ機能、およびVLAN機能、PONマルチキャスト機能を保持する。ポーリング部25aからフレーム記憶部24にフレームが転送された通知を受けると、フレーム記憶部24に存在するフレームからヘッダ情報を取得し、そのフレームがユーザフレーム(主信号)であるか、制御用のフレーム(制御信号)かの判別を行う。
ユーザフレームであった場合は、VLANタグ付け替えなどの処理を行った後、フォワーディングテーブルによって規定されたSNIポートの送信バッファにフレームを転送する。一方で制御信号の内、特に信号REPORTであった場合は、帯域割り当て計算部25dに受け渡す。また上り転送処理部25cは、これらの処理と同時に、各ONUから送信された上り方向のフレームの長さを測定し、優先度ごとに、転送したフレームの平均値をテーブルに記録する。
図2は、このとき上り転送処理部25cが記録するテーブルの内容を例示する図である。ここでは各ONU毎に、送信されてきたフレームの平均長の情報を、優先度別キュー毎に記録している状態を示す。
帯域割り当て計算部25dでは、信号REPORTに記載された各ONUの各キューからの送信要求量を取得し、この情報に基づき、割り当てる帯域量の計算を行う。帯域の計算方法に関しては、例えば要求された帯域の比率に応じて総帯域から各キューに割り当てる方法などが考えられる。(参照文献:McGarry et. al.,“Ethernet(登録商標) Passive Optical Network architectures and dynamic Bandwidth Allocation Algorithms”,IEEE Communications Surveys & Tutorials 10(3),pp.46−60,2008.)。
帯域割り当て計算部25dは、各ONU、各キューに対して割り当てる帯域量を算出した後、送信開始時刻の算出を行う。算出した各キューの送信タイミングを記載した信号GRANTを生成し、これを上り転送処理部25cに渡して、ユーザのONUに送信する。
続いて、ポーリング制御部25bの動作に関して説明する。ポーリング制御部25bは、帯域割り当て計算部25dから各ONU、各キューの送信開始時刻とフレーム送信時間、ならびに各ONUのRTT(伝搬遅延時間)、上り転送処理部25cから各キューの送信フレームの平均長、および累積値、ポーリング部25aからポーリングごとの転送フレーム数の情報を受け取る。ポーリング制御部25bは、これらの情報をもとにポーリングを行う期間、およびポーリング周期を決定する。
以下に、ポーリング制御部25bが決定する、ポーリング期間の算出方法の基本概念を示す。ONUiから送出されてきたフレームの受信期間は、送信開始時刻をSi、伝搬遅延時間をRTTi、フレーム送信時間をGiとすると、「Si+RTTi」から「Si+RTTi+Gi」に至る間である。よって、ポーリング制御部25bは、DBA周期中、本期間のみにポーリングを行い、他の期間ではポーリングを停止させる。
またポーリング制御部25bは、上記のように時刻情報を基にポーリングタイミングを決定する方法以外にも、上り転送処理部25cにおいて転送したフレームの量に基づいて、ポーリング制御部25bがポーリングの開始、停止を決定してもよい。
例えば時刻「Si+RTTi」から上り転送処理部25cにおいて転送したフレームの長さ(データ量)を累積し、その値が「Gi/V」(V:通信スループット)以下の間はポーリングを行い、これを超えた際にポーリングを停止させて、時刻「Si+1+RTTi+1」に再びポーリングを開始する。
図3は、ポーリング制御部25bが実行する、さらなる省電力化のためにポーリング周期を調整する方法の具体例を説明する図である。ポーリング制御部25bを含むOLT20は、主信号と制御信号の違い、およびサービスの種類に応じて各キューから送出するフレームの優先度を設定し、その優先度に応じてOLT20が受信する期間が分離するように各ONUに送信を行わせる。
同図では、無受信期間であってポーリング動作を停止する期間を挟んで、その後側に位置する、優先度が高く、遅延に対する要求が厳しいフレームを受信する期間には、ポーリング周期を小さく設定することで高頻度にポーリングを行う。一方で、前記ポーリング動作を停止する期間の前側では、逆に優先度が低い信号に関して、ポーリング周期を大きく設定して低頻度でポーリングを行うものとしている。これにより、通信品質を大きく下げることなく、さらなる省電力化が可能となる。
また、受信するフレームの長さを予測し、フレーム長に応じて周期を変化させる方法がありうる。フレーム長の予測方法としては、上り転送処理部25cから受け取った各キューの平均フレーム長の情報を用いる。あるキューiから前DBA周期で送信されたフレーム長の平均がαであった場合、現DBA周期におけるキューiのフレーム受信期間においては、「α/V」(V:通信スループット)の周期でポーリングを行うものとする。この方法を用いることにより、フレーム長が均一であった場合に、待機時間を平均「α/2V」に抑えることが可能である。
前述した方法は、ONUの送信するユーザデータのフレーム長がほぼ一定である場合は有効であるが、フレーム長が大きく変化する状況では、効果が薄まる。この課題に対しては、ポーリングを行った際の転送の成否によって周期を変更する方法が考えられる。
図4および図5は、このポーリングを行った際の転送の成否によって周期を変化させる場合の動作を例示する図である。図4は、ポーリングが失敗した場合の後の動作を示しており、周期を拡大して、確実にポーリングを成功させるものとしている。
図5は、逆にポーリングが成功した場合の後の動作を示しており、転送フレーム数が大きかった際に周期を縮小することで、受信バッファ部21bでの待機時間を縮小している。
図6は、前記図4および図5の動作を実現するために演算部25のポーリング制御部25bで実行する処理内容を示すフローチャートである。その当初にポーリング制御部25bは、ポーリング部25aから受け取った転送フレーム数をもとに、当該フレーム数が0(ゼロ)であるか、1であるか、またはβ(β>1)であるかにより、次回のポーリングの周期を決定する(ステップS01)。
ここで前回のポーリングにおける取得フレーム数が0であり、転送が失敗であった場合、ポーリング制御部25bは、前記図4で説明したようにポーリングの周期を拡大して、より確実にポーリングを成功させるための設定を行なう(ステップS02)。
また前記ステップS01において、取得フレーム数がβであった場合、ポーリング制御部25bは、前記図5で説明したようにポーリング周期を1/βの倍率で縮小して、受信バッファ部21bでの待機時間を縮小させる(ステップS03)。
一方、前記ステップにおけるポーリングの取得フレーム数が1であった場合、ポーリング制御部25bは前記図4、図5で説明したようなポーリング部25aによるポーリングの周期の拡大または縮小のための設定を行わずに、そのまま制御処理を一旦終了する。
なお前述した例では、一回前のポーリングの取得フレーム数を基に、今回のポーリング周期を決定するが、数回前、もしくは複数回のポーリング数を基に、今後行う予定の複数回のポーリング周期を決定してもよい。
以上詳述した如く、ポーリングを行った際の転送の成否によって周期を変化させることで、ポーリングの動作をより効率的に実施して、電力消費をさらに低減させることが可能となる。
なお前記実施形態では、図1に示したハードウェア構成の演算部25により動作を実行する場合について説明したが、演算部25はCPU(Central Processing Unit)とそのCPU上で実行されるソフトウェアプログラムによっても実現することが可能である。
また前記実施形態では、PONの代表的な規格として、IEEE802.3ahによって標準化された、ギガビットクラスの1G−EPON(Ethernet(登録商標)PON)および10ギガビットクラスの10G−EPONなどのEPONなどを挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、G(Gigabit)−PONなど、他のPONのOLTにも同様に適用することが可能である。
その他、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、前述した実施形態で実行される機能は可能な限り適宜組み合わせて実施しても良い。前述した実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件による適宜の組み合せにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、効果が得られるのであれば、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
20…局内光終端装置(OLT)、21…フレーム受信部21、21a…PONポート部、21b…受信バッファ部、22…フレーム送信部、22a…送信バッファ部、22b…SNIポート部、23…バス、24…フレーム記憶部、25…演算部、25a…ポーリング部、25b…ポーリング制御部、25c…上り転送処理部、25d…帯域割り当て計算部。
Claims (4)
- 受動光ネットワークで複数の宅内光終端装置と接続される局内光終端装置において、
前記複数の宅内光終端装置から受信する信号が主信号と制御信号のいずれであるかの判別結果、およびサービスの種類に応じて、前記複数の宅内光終端装置から受信する各フレームの優先度を設定し、設定した優先度にしたがって受信する期間が分離するように前記複数の宅内光終端装置からのフレームを受信する受信ポートに対するポーリングを実行する周期を算出し、前記複数の宅内光終端装置に送信タイミングを通知するポーリング制御手段と、
前記ポーリング制御手段が算出した周期に従ってポーリングを実行するポーリング手段と
を備えることを特徴とする受動光ネットワークの局内光終端装置。 - 前記ポーリング制御手段は、前記複数の宅内光終端装置に対して設定した優先度と、前記前記複数の宅内光終端装置から受信する信号のフレーム長の予測値とに応じて、前記複数の宅内光終端装置からのフレームを受信する受信ポートに対するポーリングのタイミングを調整することを特徴とする請求項1記載の受動光ネットワークの局内光終端装置。
- 前記ポーリング制御手段は、それ以前にポーリングを行なった際の転送フレームの成功数と失敗数とをカウントし、それらカウント値に応じて以降にポーリングを行なう周期の長さを調整することを特徴とする請求項1記載の受動光ネットワークの局内光終端装置。
- 受動光ネットワークで複数の宅内光終端装置と接続される局内光終端装置での受信制御方法であって、
前記複数の宅内光終端装置から受信する信号が主信号と制御信号のいずれであるかの判別結果、およびサービスの種類に応じて、前記複数の宅内光終端装置から受信する各フレームの優先度を設定し、設定した優先度にしたがって受信する期間が分離するように前記複数の宅内光終端装置からのフレームを受信する受信ポートに対するポーリングを実行する周期を算出し、前記複数の宅内光終端装置に送信タイミングを通知するポーリング制御工程と、
前記ポーリング制御工程で算出した周期に従ってポーリングを実行するポーリング工程と
を有することを特徴とする受信制御方法。
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