JP2017152507A - パワーモジュール用基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セラミックス基板11(絶縁層)にアルミニウム板21aを接合してアルミニウム層21を形成するアルミニウム層形成工程と、回路パターンの形成領域を除く部分にその形成領域の周縁に沿って溝部25が形成された銅板22aを、溝部25の開口をアルミニウム層21に向けて積層し、アルミニウム層21に銅板22aを固相拡散接合により接合し、銅層22を形成する銅層形成工程と、銅層22の表面の回路パターンの形成領域にレジスト被膜51を形成するマスキング工程と、レジスト被膜51が形成された回路層12をエッチングして回路パターンを形成するエッチング工程とを有し、エッチング液は、塩化鉄(III)が含有された酸性溶液とされる。
【選択図】 図2
Description
また、アルミニウム層と銅層との接合界面部分には、固相拡散接合により金属間化合物が形成されるが、回路パターン形成領域を除く部分は、銅層の溝部をアルミニウム層に向けて開口させ、溝部により銅層とアルミニウム層との間に隙間を保持しているので、金属間化合物は形成されない。金属間化合物が形成された部分はエッチングがされにくいが、回路層形成領域を除く部分には金属間化合物が形成されていないので、エッチングが阻害されることがない。したがって、銅層の溝部の厚さとアルミニウム層の厚さとの比率を調整することにより、エッチングレートを容易に制御できる。また、銅層とアルミニウム層との間の隙間にエッチング液を浸入させることができるので、内側からもエッチングを進行させることができ、回路層にアスペクト比の高い高精度な回路パターンを形成できる。
さらに、銅層形成工程では、溝部が形成された銅板を用いて、各回路パターンを分割することなく一体として取り扱うこととしているので、複数の分割された小銅板を用いて回路パターンを形成する場合と比較して、作業性を向上させることができるとともに、回路パターンの位置精度を向上させることができる。
前記アルミニウム層の厚さをt1とし、前記銅層の溝部の形成部分の厚さをt2とした場合に、前記厚さt1が0.2mm以上1.6mm以下であり、前記厚さt2が0.05mm以上0.5mm以下で、かつ前記厚さt2が前記厚さt1の0.35倍以下であり、前記エッチング液に含有される前記塩化鉄(III)の濃度が1.4mol/L以上2.6mol/L以下とされ、pHが2.0以下とされているとよい。
図1は、本発明に係る実施形態のパワーモジュール用基板の製造方法により製造されるパワーモジュール用基板を示している。この図1に示すパワーモジュール基板101は、セラミックス基板11(絶縁層)と、このセラミックス基板11の一方の面(図1において上面)に接合された回路層12と、セラミックス基板11の他方の面(図1において下面)に接合された金属層13とを備える。そして、このパワーモジュール用基板101の回路層12の表面に半導体素子61がはんだ付けされ、金属層13の表面にヒートシンク71が接合されることにより、パワーモジュールが製造される。
以下、これらの回路層12と金属層13とを区別するために、回路層12を構成するアルミニウム層21を回路層用アルミニウム層、銅層22を回路層用銅層とし、金属層13を構成するアルミニウム層31を金属層用アルミニウム層、銅層32を金属層用銅層とする。
また、回路層用銅層22は、回路層用アルミニウム層21のセラミックス基板11とは反対の面(図1において上面)に、純銅又は銅合金からなる銅板が接合されることにより形成されており、本実施形態においては、回路層用銅層22は、無酸素銅の圧延板からなる銅板が回路層用アルミニウム層21に固相拡散接合されることにより形成されている。
そして、回路層用アルミニウム層21の厚さは0.2mm以上1.6mm以下、回路層用銅層22の厚さは0.1mm以上1.0mm以下の範囲に設けられる。
また、金属層用銅層32は、純銅又は銅合金からなる銅板が、金属層用アルミニウム層31の他方の面(図1において下面)に接合されることにより形成されており、本実施形態においては、金属層用銅層32は、無酸素銅からなる銅板が金属層用アルミニウム層31に固相拡散接合されることにより形成されている。
そして、金属層用アルミニウム層31の厚さは0.2mm以上1.6mm以下、金属層用銅層32の厚さは0.1mm以上1.0mm以下の範囲に設けられる。
図2(a)に示すように、セラミックス基板11の一方の面に、回路層12のうちの回路層用アルミニウム層21となるアルミニウム板21aをろう材41を介して積層し、他方の面に金属層13のうちの金属層用アルミニウム層31となるアルミニウム板31aをろう材41を介して積層する。ろう材41は、Al‐Si系合金等のろう材を箔の形態で用いるとよい。そして、これらの積層体を積層方向に加圧した状態で加熱することにより接合して、セラミックス基板11の一方の面(上面)に回路層用アルミニウム層21を形成するとともに、セラミックス基板11の他方の面(下面)に金属層用アルミニウム層31を形成して、図2(b)に示すように、セラミックス基板11と回路層用アルミニウム層21と金属層用アルミニウム層31とを一体に形成する。
なお、この場合の加圧力としては例えば0.3MPa、加熱温度としては例えば640℃とされる。
図2(b)に示すように、回路層用銅層22となる銅板22aの回路パターンの形成領域を除く部分にその形成領域の周縁に沿って予め溝部25を形成しておく。そして、この溝部25が形成された銅板22aを、回路層用アルミニウム層21のセラミックス基板11とは反対の面(上面)に、溝部25の開口を回路層用アルミニウム21に向けて積層し、金属層アルミニウム層31のセラミックス基板11とは反対の面(下面)に、金属層用銅層32となる銅板32aを積層する。そして、これらの積層体をその積層方向に加圧した状態で加熱することにより、回路層用アルミニウム層21と銅板22a、金属層用アルミニウム層31と銅板32aとを固相拡散接合する。これにより、回路層用アルミニウム21の上面に回路層用銅層22が形成され、回路層12が形成されるとともに、金属層用アルミニウム層31の下面に金属層用銅層32が形成されることにより金属層13が形成され、図2(c)に示すように、セラミックス基板11に回路層12と金属層13とが接合された積層基板10が得られる。
なお、この場合の加圧力としては例えば0.8MPa、加熱温度としては例えば540℃とされる。また、銅板22aの溝部25は、ダイジングブレードによる切削加工によって形成されるが、エッチング等により形成することもできる。なお、銅板22aの溝部25は、少なくとも銅層形成工程(S2)前に形成しておけばよい。
図2(c)に示すように、積層基板10の回路層12の表面に、所望形状のレジスト被膜51を形成するとともに、金属層13の表面に、所望形状のレジスト被膜51を形成する。具体的には、エッチングレジストインキを回路層12と金属層13との各表面に塗布し、紫外線を照射してレジスト被膜51を形成する。この際、回路パターン形成領域の除く部分を残してエッチングレジストインキを塗布してレジスト被膜51を形成することにより、回路パターン形成領域を除く部分にエッチング液を回路層12に接触させるためのレジスト溝部52を形成してパターニングを行う。
エッチング工程では、レジスト被膜51が形成されていない回路層12のレジスト被膜51から露出した部分(レジスト溝部52により露出した部分)をエッチング液を接触させることにより、図2(d)に示すように、レジスト被膜51に形成されたレジスト溝部52に沿って回路層用銅層22と回路層用アルミニウム層21とをエッチング(除去)して、回路層12に回路パターンを形成する。
最後に、図2(e)に示すように、回路層12と金属層13の表面からレジスト被膜51を水酸化ナトリウム溶液で剥離して除去する。これにより、回路層12に回路パターンが形成されたパワーモジュール用基板101が得られる。
厚さ0.635mmのAlNからなるセラミックス基板と、厚さ0.4mmの4N‐Alからなる回路層用アルミニウム層と、厚さ0.3mmの無酸素銅からなる回路層用銅層と、厚さ0.4mmの4N‐Alからなる金属層用アルミニウム層と、厚さ0.3mmの無酸素銅からなる金属層用銅層とが積層された積層基板を用意し、発明例1〜3と比較例1のパワーモジュール用基板を作製した。なお、各部材の平面サイズは、セラミックス基板が50mm×60mm、回路層用アルミニウム層及び回路層用銅層が46mm×56mm、金属層用アルミニウム層及び金属層用銅層が46mm×56mmとした。また、回路層用銅層となる銅板の下面(回路層用アルミニウム層に向けて積層される面)には、回路パターン形成領域を除く部分にその形成領域の周縁に沿って予め切削加工により溝幅1mmの溝部を形成しておき、溝部の形成部分を表1に示す厚さt2に設けた。そして、セラミックス基板と回路層用アルミニウム層及び金属層用アルミニウム層とは、Al‐Si系合金のろう材を用いて接合し(アルミニウム層形成工程)、回路層用アルミニウム層と回路層用銅層及び、金属層用アルミニウム層と金属層用銅層とは、固相拡散接合により接合した(銅層形成工程)。なお、比較例1では、溝部を形成しなかった。
なお、エッチング液は、塩化鉄(III)濃度が2.6mol/L、pHが1.2であるエッチング液を用いた。エッチングは、液温:55℃、スプレー圧:0.01MPaの条件で行った。
そして、耐電特性の評価として、得られた各パワーモジュール用基板を絶縁油(3M社製、フロリナートFC‐770)に浸漬して、5秒間で0.5kV昇圧し、その後、30秒保持するサイクルを繰り返し、保持中に放電電荷量が10pCを超した時の電圧を部分放電開始電圧とした。
11 セラミックス基板
12 回路層
13 金属層
21 回路層用アルミニウム層
21a,31a アルミニウム板
22 回路層用銅層
22a,32a 銅板
23,24 エッチング溝
25,26 溝部
31 金属層用アルミニウム層
32 金属層用銅層
41 ろう材
51 レジスト被膜
52 レジスト溝部
61 半導体素子
71 ヒートシンク
101 パワーモジュール用基板
Claims (2)
- 絶縁層の一方の面に接合されたアルミニウム層と該アルミニウム層の前記絶縁層とは反対の面に接合された銅層とを有する回路層にエッチングを施して、前記回路層に回路パターンが形成されたパワーモジュール用基板を製造する方法であって、
前記絶縁層にアルミニウム板を接合して前記アルミニウム層を形成するアルミニウム層形成工程と、
前記回路パターンの形成領域を除く部分に前記形成領域の周縁に沿って溝部が形成された銅板を、該溝部の開口を前記アルミニウム層に向けて積層し、該アルミニウム層に前記銅板を固相拡散接合により接合し前記銅層を形成する銅層形成工程と、
前記銅層の表面の前記回路パターンの形成領域にレジスト被膜を形成するマスキング工程と、
前記レジスト被膜が形成された前記回路層をエッチングして前記回路パターンを形成するエッチング工程とを有し、
前記エッチング液は、塩化鉄(III)が含有された酸性溶液であることを特徴とするパワーモジュール用基板の製造方法。 - 前記アルミニウム層の厚さをt1とし、前記銅層の溝部の形成部分の厚さをt2とした場合に、
前記厚さt1が0.2mm以上1.6mm以下であり、
前記厚さt2が0.05mm以上0.5mm以下で、かつ前記厚さt2が前記厚さt1の0.35倍以下であり、
前記エッチング液に含有される前記塩化鉄(III)の濃度が1.4mol/L以上2.6mol/L以下とされ、pHが2.0以下とされていることを特徴とする請求項1に記載のパワーモジュール用基板の製造方法。
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