JP2017151045A - 粉粒体ディスペンサー - Google Patents

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Tsutomu Mokari
剣 茂苅
一義 岩田
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一義 岩田
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Abstract

【課題】 開閉弁の開閉駆動方式の粉粒体ディスペンサーの構成において、所定量の粉粒体を確実に取り出すことができる粉粒体ディスペンサーを提供する。
【解決手段】 粉粒体コンテナ110は、粉粒体収納部112と粉粒体収納部の下部の小空間113と粉粒体吐出部114を備えている。この小空間113に入り込んだ粉粒体がワンショットの吐出量となる。この粉粒体コンテナ110の内部から下方外部に貫くように、第1の部材141と第2の部材142が組み込まれている。第1の部材141には押し出し体130が取り付けられている。第1の部材141と第2の部材142に駆動力を与える開閉機構140には、バッファ付き連動構造が組み込まれ、押し出し体130のスライド動作開始のタイミングと開閉弁120のスライド動作開始のタイミングをずらしたのち連動させるようになっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、粉末状または顆粒状の粉粒体を貯蔵し、所定量の粉粒体を外部に吐出して供給することができる粉粒体ディスペンサーに関する。
従来技術において、飲料やスープなどの粉末原料を所定量供給する自動制御機器が知られている。キャニスタといわれる粉末原料の容器から粉末原料を容器等に供給するが、供給方式には様々なものがある。
第1の方式はスクリュー押し出し方式である。例えば、特開2003−157471号公報に記載された技術では、飲料の粉末原料を蓄積・保存する容器であるキャニスタ2の下方から水平方向に設置されたオーガ5Aと呼ばれるスクリュー式の押し出し装置の回転により粉末原料を供給口2Aから供給するように構成されている。オーガ5Aと呼ばれるスクリュー式の押し出し装置が回転するとスクリューに巻き込まれている粉粒体がスクリューの回転に応じて押し出されてゆき、流出口からキャニスタ2へ落下して行く。粉粒体の流出量を計測する方法が様々あるが、例えばオーガ5Aのスクリューの回転量をもって流出口から流出した粉粒体の量を推定するものもあれば、特開2003−157471号公報などのようにキャニスタ2の重量を計測し、キャニスタ2の重量の減少した量をもって粉粒体の流出量として取り扱っている。
また、特開2004−251683号公報に記載の技術では、キャニスタ2の下方からさらに垂直にスクリュー式のオーガ12が取り付けられた構成例である。キャニスタ2内を重力により下方に集まってきた粉粒体をオーガのスクリューによりさらに下方に押し出されて行き、最後にシャッターである開閉蓋14を介して外部に供給せしめるものとなっている。なお、この特開2004−251683号公報に記載の技術は、後述する第3の供給方式であるシャッター式の供給方式と見ることもできる。
しかし、第1のスクリュー押し出し方式には問題がある。
スクリュー押し出し方式はその構造は比較的簡単なものの、特許文献1の特開2003−157471号公報の水平方向にオーガが設けられている構造であっても、特許文献2の特開2004−251683号公報の垂直方向にオーガが設けられている構造であっても、正確な計量が難しいという問題がある。スクリューの回転角に応じて概ね分配される粉粒体の量は制御できるが、粒子径の細かい粉粒体であれば、オーガから塊状でバラバラと落ちてくるものとなり、計り取る粉粒体の分量の誤差が大きいものとなってしまう。
また、第1のスクリュー押し出し方式の場合、オーガのスクリューにより切れ目なく吐出部に向けて押し出されてゆくので、粉粒体が吐出部付近に剥き出しで露出しており、湿気等の影響、虫やゴミの付着などの不具合が発生するおそれがある。高価なオーガであれば、別途、吐出部を覆う開閉機構付きの蓋が必要となってしまう。例えば、特許文献2の特開2004−251683号公報は、粉粒体の取り出し方式はオーガによるスクリュー押し出し方式であるが、別途、吐出部にシャッターを備えている。これは、粉粒体が吐出部付近に剥き出しで露出しないようにして湿気等の影響を防止する工夫を施している。そのため、装置が複雑となり、コスト増加を招いていた。
第2の方式は、凹型の軽量カップを用いて粉粒体を軽量カップに一旦計り取り、軽量カップから粉粒体を流出させるといういわゆる軽量カップ方式である。例えば特開2004−239806号公報に記載された技術では、ベース10とピン20により形成される凹状の計量ポット14を用いてスクレイパー34により上面を削って計量ポット14内に粉粒体を計り取り、計量ポット14に残っている粉粒体を取り出すことにより所定の体積分の粉粒体を供給するものである。
しかし、第2の計量カップ方式にも問題がある。
第2の計量カップ方式には、計量という点からはかなり正確に計量できるというメリットがあるが、粉粒体の計量プロセスが複雑で計量時間が長くなり、結局、粉粒体を取り出す処理速度が遅いという問題が生じてしまう。特許文献3の特開2004−239806号公報の技術では、ベース10とピン20により形成される凹状の計量ポット14内に粉粒体を埋める第1の手順と、スクレイパー34により計量ポット14の上面を削って計量ポット14内に正確な量の粉粒体を計り取る第2の手順と、計量ポット14に残っている粉粒体を取り出すという第3の手順が必要となり、粉粒体の計量プロセスが複雑となり計量時間が長くなる。その結果、粉粒体を取り出す処理速度が遅くなる。
第3の方式は、吐出部を開閉させるシャッター等の開閉機構を用いて粉粒体を計り取るシャッター方式である。例えば、米国特許第5,145,009号公報においては、ハウジングの下面に閉塞可能なシャッターを備えたディスペンサーが開示されている。閉塞部材として機能するのは円錐形の弁体であり、吐出部の内壁と嵌合するもので、弁体を上下させることによりシャッターとして機能する。ハウジングの外部上方に搭載している駆動ユニットの駆動機構により軸状の閉鎖部材を上下させて当該閉鎖部材の先端についている弁体を上下させる。
また、特開2009−075087号公報に記載された技術では、ロッド状閉塞部材110のハウジング113内に粉粒体が貯蔵されており、ハウジング113の外部上方に搭載している駆動ユニット150の駆動機構154により軸状の閉鎖部材111を上下させて当該閉鎖部材111の先端についている静電凝集手段119との距離を調整するとともに、静電凝集手段119に通電して粉粒体を帯電させて一時的に凝集状態を作って出口である吐出部を粉粒体の凝集体で覆うことにより閉鎖したり、静電凝集手段119の通電を切断または逆電位を付与して凝集体を破壊して吐出部を開放したりする。
しかし、第3のシャッター方式にも問題がある。
第3のシャッター方式では、ある程度の計量の正確さ、処理速度の速さの点からバランスのとれた有利な方式であると言える。また、粉粒体が吐出部付近に剥き出しで露出することもなく、湿気等の影響、虫やゴミの付着などの不具合が発生しにくい。しかし、シャッターを開閉駆動する駆動装置が必要であり、装置が大型化してしまうという問題が生じる。
例えば、特許文献4の米国特許第5,145,009号公報や特許文献5の特開2009−075087号公報のいずれの方式であっても、ハウジング外部に駆動装置が設けられ、軸状の閉鎖部材111を上下させて当該閉鎖部材111の先端についている弁体を上下させるという構造上、どうしても装置が大型化してしまうという問題が生じる。つまり、粉粒体が流出しつつある吐出部を素早く確実に開閉できるようにシャッターを駆動するには、吐出部に対してシャッターとなる弁体を上下運動させることにより開閉する方式が有利であるが、その反面、特許文献4および特許文献5にみるように、駆動体がハウジング外部の上部に設けられ、装置が大型化してしまうという問題を招いていた。
以上の第1のスクリュー押し出し方式、第2の計量カップ方式、第3のシャッター方式に見られる問題点を解決するため、本願の発明者である茂苅剣らは、新型の粉粒体ディスペンサーの開発を行ってきた。
新型の粉粒体ディスペンサーは、粉末状または顆粒状の粉粒体を貯蔵し、所定量の粉粒体を流出させて外部に排出することができる粉粒体ディスペンサーである。
特開2011−027728号公報に開示された新型の粉粒体ディスペンサーの構成例は、図9に示すようなものであり、収納空間となる収納部112と、粉粒体を流出させる粉粒体吐出部114とを備えた粉粒体コンテナ110と、粉粒体コンテナ110の粉粒体吐出部114を閉鎖・開放する開閉弁120と、開閉弁120を駆動する駆動機構130と、駆動機構130による粉粒体吐出部114の開放時間を制御する制御機構140とを備えたものであり、目標とする粉粒体の供給量に対して、制御機構140が開閉弁120の開閉を複数回繰り返し、粉粒体を小分けに複数回計り取るものである。開閉時間に応じて粉粒体が流出するため、開閉時間を制御することにより粉粒体を計り取る。
特開2011−027728号公報に開示された新型の粉粒体ディスペンサーの他の構成例は、図10に示すようなものであり、開閉弁120以外は図9と同じである。図10の例では粉粒体コンテナ110の粉粒体吐出部114が収納部112の下部に設けられている筒状体であり、開閉弁120の長さが粉粒体吐出部114の筒状体の長さより長く、上部に粉粒体吐出部114の筒状体の上面を塞ぐ嵌合形状を備え、下部に粉粒体吐出部114の筒状体の下面を塞ぐ嵌合形状を備えたものであり、いわゆる中央部の径が絞られた鼓型となっており、粉粒体吐出部114の筒状体と鼓型の開閉弁との間に粉粒体が流れ込む間隙が形成された構造となっている。この構成例でも開閉時間に応じて粉粒体が流出するため、開閉時間を制御することにより粉粒体を計り取ることができるうえ、粉粒体吐出部114の筒状体と鼓型の開閉弁との間に粉粒体が流れ込む間隙の容量がいわゆる“升目”のような働きをし、計り取る量の精度を向上することができる。
特開2003−157471号公報 特開2004−251683号公報 特開2004−239806号公報 米国特許第5,145,009号公報 特開2009−075087号公報 特開2011−027728号公報
特開2011−027728号公報に開示された新型の粉粒体ディスペンサーの構成は優れた構成であり、この粉粒体ディスペンサーを用いれば、ある程度誤差の少ない計量を行えること、粉粒体の計量時間が短く処理速度が速いこと、装置が小型化できることなどが満足される。
ここで、本願の発明者である茂苅剣らは、さらに新型の粉粒体ディスペンサーの開発を継続し、さらなる改良を想起するに至った。
その改良点は、粉粒体の吐出時の粉粒体吐出口からの吐出開始のタイミングと、粉粒体コンテナ内において1ストロークで吐出する所定の粉粒体量の計り取りのタイミングの調整を通じた計量精度の向上である。
例えば、粉粒体ディスペンサーを操作するものが、自然かつ一気にレバー操作を行えば、問題なく所定量の粉粒体が計り取られて吐出されるが、操作者がレバー操作などを中途半端に行って途中で休止したような場合、粉粒体コンテナ内において1ストロークで吐出する所定の粉粒体量の計り取りが完了しない状態で、粉粒体の吐出時の粉粒体吐出口からの吐出開始が始まってしまい、いわゆる“先走り的”に粉粒体の吐出が開始し、次々と内部の粉粒体が流出してしまうことが起こり得る。この先走り的に吐出する粉粒体の量が多くなると、1ストロークあたりで吐出される粉粒体量が所定より多くなってしまう。
図11は、図9の構成において、操作者がレバー操作などを中途半端に行って途中で休止した状態を示す図である。図11に示すように、開閉弁120が下降して開放すると粉粒体が吐出を開示するが、粉粒体コンテナ内部の升目の役目を果たす小空間が閉鎖されておらず、上方から次々と粉粒体が流れ込む。図11に示す状態がしばらく続くと、1ストロークあたりで吐出される粉粒体量が所定より多くなってしまう。
そこで、上記問題点に鑑み、本発明は、開閉弁の開閉駆動方式の粉粒体ディスペンサーの構成において、所定量の粉粒体を確実に取り出すことができる粉粒体ディスペンサーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の粉粒体ディスペンサーは、粉粒体の収納空間となる粉粒体収納部と、前記粉粒体収納部から前記粉粒体を吐出する粉粒体吐出部と、前記粉粒体収納部と前記粉粒体吐出部の間をつなぐように設けられた小空間でありワンショットの吐出量の枡となる小空間を備えた粉粒体コンテナと、前記粉粒体コンテナの前記粉粒体吐出部を閉鎖・開放する開閉弁と、前記粉粒体コンテナ内において、前記小空間のやや上方に設けられ、下降して前記小空間の入口を覆うことにより前記小空間を閉鎖し、上昇して前記小空間から離れることで前記小空間の入口を開通する押し出し体と、前記開閉弁および前記押し出し体に開閉動作を伝導する開閉機構を備え、前記開閉機構が、前記押し出し体のスライド動作開始のタイミングと前記開閉弁のスライド動作開始のタイミングをずらしたのち連動させるバッファ付き連動構造を備えたことを特徴とする粉粒体ディスペンサーである。
上記構成により、バッファ付き連動構造を設けることにより、押し出し体のスライド動作開始が先行して粉粒体コンテナ内の小空間における粉粒体の計り取りが完了したのち、開閉弁のスライド動作が開始するよう、タイミングを調整することができ、粉粒体コンテナ内の小空間の押し出し体による開放と粉粒体吐出口の開閉弁による開放が中途半端にどちらも同時に起こるという現象を確実に防止し、1ストロークの粉粒体吐出量をより正確に制御することができる。
ここで、粉粒体の吐出動作においては、バッファ付き連動構造の働きは、前記開閉機構の前記バッファ付き連動構造が、前記粉粒体コンテナ内の前記押し出し体の下方移動による前記粉粒体収納部と前記小空間の接続部分の閉鎖動作が完了するまで前記開閉弁が始動しないようにずらし、前記押し出し体の前記粉粒体収納部と前記小空間の接続部分の閉鎖動作が完了すれば、前記押し出し体が前記開閉弁とともに下降し、前記粉粒体吐出口を開放するよう、タイミングをずらして連動するものとなる。
一方、粉粒体の吐出後の戻り動作において、バッファ付き連動構造の働きは、前記開閉機構の前記バッファ付き連動構造が、前記開閉弁の上昇による前記粉粒体吐出口の閉鎖動作が完了するまで、前記押し出し体が始動しないようにずらし、前記開閉弁の上昇による前記粉粒体吐出口の閉鎖動作が完了して静止すれば、前記押し出し体が上昇し、前記粉粒体収納部と前記小空間の接続部分を開通するよう、タイミングをずらして連動するものとなる。
バッファ付き連動構造の具体的構造例としては、開閉機構が前記押し出し体に直結している第1の部材と前記開閉弁に直結している第2の部材を備えたもので、それぞれがスライド移動するスライド機構を備えたものであり、前記第1の部材と前記第2の部材において、所定のバッファ距離をあけて対向し合い、スライド移動の過程で当接し合う当接部がそれぞれに設けられたものがある。
バッファ付き連動構造例がこの構成であれば、粉粒体の吐出動作において、前記第1の部材が前記第2の部材に向かって接近移動し、前記バッファ距離分を移動すれば、両者の前記当接部同士が当接し合い、その後一体に移動するものとなる。一方、粉粒体の吐出後の戻り動作において、前記第1の部材と前記第2の部材が一体に移動し、前記第2の部材が前記開閉弁による前記粉粒体吐出部の閉鎖動作に伴い静止した後、引き続き、前記第1の部材のみが上昇し、前記バッファ距離分を移動すれば前記第1の部材も停止するものとなる。
次に、押し出し体の構造例を説明する。
例えば、押し出し体の形状が傘形状であり、素材が可撓性ある弾性体でできており、 前記押し出し体の前記開閉機構への取り付け姿勢が、前記傘の縁を下方にした姿勢にて前記軸体に取り付けられている例がある。
ここで、押し出し体が持つ前記可撓性により、前記第1の部材に連動した振動板としての機能を兼ね、前記押し出し体を移動させた際に振動が生じ、前記押し出し体の周辺にある前記粉粒体の状態を整えることができる。
上記構成により、開閉動作のため押し出し体が移動すると振動が起きるが、当該振動を利用して粉粒体コンテナ内での粉粒体の状態を整える効果が得られる。本来、粉粒体は吐出口に近い下方から粉粒体コンテナ外に流出してゆき、流出により空いた空間に向けて上方の粉粒体が次々に下方に移動してゆくはずであるが、粉粒体同士の摩擦などにより、下の粉粒体が流出しても上の粉粒体が下に移動せずにとどまることにより小さな空間が生じてしまうこともある。そこで、押し出し体の上下動のたびに押し出し体を振動させて、粉粒体に振動を与えれば、粉粒体コンテナ内での粉粒体の状態を整え、小さな空間などが生じることを防止する。
次に、さらなる工夫として、前記粉粒体吐出口の下方に、前記粉粒体吐出口から流出した粉粒体を整流するファンネルと、前記ファンネルの開口を覆うファンネルカバーを備え、前記開閉弁の移動に伴って前記ファンネルカバーも開閉動作を行うようファンネルカバー開閉機構を備えた構成例が可能である。
粉粒体ディスペンサーの吐出口は、紙コップなど粉粒体を受け取る容器類がセットされることが想定されるので、粉粒体が散らばって落下しないよう、ファンネルを設けることが好ましい。また、ファンネルの口が開放されたままであるよりも、粉粒体の吐出に合わせて開閉するファンネルカバーを設けておくことが好ましい。
次に、吐出量の調整機構について述べる。
粉粒体は、粉末状の日本茶、粉末状のコーヒー、粉末状の紅茶、粉末状のスープ、粉末状のスポーツドリンク剤など、多様なものが想定できるところ、紙コップなどに投入すべき吐出量は、種類によって異なることが想定される。そこで、1ストロークで吐出する粉粒体量が調整できることが好ましい。
そこで、本発明の粉粒体ディスペンサーでは、小空間内に埋設されている吐出量調整部の体積を可変とする。吐出量調整部は、押し出し体の下方かつ開閉弁の上方に配設され、その体積が増減調整可能なものである。小空間を枡と見立てた場合、小空間内に埋没している吐出量調整部の体積の増減調整により吐出する粉粒体量を調整できる。つまり、小空間内に埋設されている吐出量調整部の体積を大きくすれば、その分1ストロークで吐出されるように小空間内に計り取られる粉粒体量が少なくなる。逆に、小空間内に埋設されている吐出量調整部の体積を小さくすれば、その分1ストロークで吐出されるように小空間内に計り取られる粉粒体量が多くなる。
本発明にかかる粉粒体ディスペンサーによれば、バッファ付き連動構造を設けることにより、押し出し体のスライド動作開始が先行して粉粒体コンテナ内の小空間における粉粒体の計り取りが完了したのち、開閉弁のスライド動作が開始するよう、タイミングを調整することができ、粉粒体コンテナ内の小空間の押し出し体による開放と粉粒体吐出口の開閉弁による開放が中途半端にどちらも同時に起こるという現象を確実に防止し、1ストロークの粉粒体吐出量をより正確に制御することができる。
本発明の実施例1にかかる粉粒体ディスペンサー100の一構成例を簡単に示す正面外観図である。 本発明の実施例1にかかる粉粒体ディスペンサー100の一構成例の内部が分かりやすいように図1の構成部材の内部を断面で示した図である。 開閉機構140における、バッファ付き連動構造143を介した第1の部材141と第2の部材142の連動の様子を示す図である。 第1の弾性体171から第1の部材141のフランジ部分、さらに第1の部材141から構造体145、レバー144に掛かるテンションを示した図である。 構造物145から第2の弾性体172、さらには第2の部材142および開閉弁120に掛かっているテンションを図示したものである。 操作者がレバー144を押下して第1の部材141と第2の部材142が当接した状態にまできた途中段階の状態を示す図である。 図6の状態からさらに引き続き、操作者がレバー144を押下してレバー144が止まるまで押し下げた状態を示す図である。 実施例2にかかる粉粒体ディスペンサー100aの一構成例の内部が分かりやすいように断面で示した正面図であり、吐出量調整部180およびガイド181の一部の構成を分かりやすく示した図である。 吐出量調整部180とガイド181との組み合わせによる吐出量調整部180の体積の増減調整を行う様子を示す図である。 実施例3にかかる粉粒体ディスペンサー100bの一構成例の内部が分かりやすいように断面で示した正面図である。
以下、本発明の粉粒体ディスペンサーを添付図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下、本発明に係る粉粒体ディスペンサー100の構成例を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施例1にかかる粉粒体ディスペンサー100の一構成例を簡単に示す正面外観図である。
図2は、本発明の実施例1にかかる粉粒体ディスペンサー100の一構成例の内部が分かりやすいように図1の構成部材の内部を断面で示した図である。
図1および図2に示すように、粉粒体ディスペンサー100は、粉粒体コンテナ110、開閉弁120、押し出し体130、開閉機構140、ファンネル150などを備えた構成となっている。支持台などその他の付属機構などは図示を省略している。
なお、以下の実施例に出てくる図中では、内部構造が分かりやすいように、粉粒体コンテナ110、押し出し体130、開閉機構140、ファンネル150などは縦断面で描いている。
なお、支持台は図示していないが、収納コンテナ110やファンネル150など部材全体を支持する構造物であり、後述するようにレバー144を押下して各部の部材が稼働するが、そのような各部材に力が印加されても安定するようバランスを考慮した支持構造とする必要がある。支持台は、多様なデザインが可能である。
以下、各部構成を説明する。
粉粒体コンテナ110は、粉粒体を貯蔵する空間を提供する筐体であり、形状などは特に限定されないが、粉粒体の投入口となる粉粒体投入部111(図示を省略)と、投入された粉粒体の収納空間となる粉粒体収納部112と、粉粒体収納部112の下方の小空間113と、粉粒体吐出口114を備えたものとなっている。
粉粒体コンテナ110の上部は略筒状をしており、下部は径が絞られてゆく形状となっている。こういう形状であれば粉粒体の吐出とともに内部に貯蔵された粉粒体が自然と重力により下方に移動するからである。
粉粒体コンテナ110の外観デザインなどは特に限定されず、様々なものが可能である。また、素材もプラスチック、金属、プラスチック素材の表面に金属箔をコーティングしたものなど多様なものがあり得る。
粉粒体投入部111は、粉粒体コンテナ110の上面などに設けられた開口であり、粉粒体コンテナ110内に粉粒体を一括して投入する口である。図1には図示していないが、例えば、粉粒体コンテナ110の上端面、上部背面などに設けた開口で良い。
粉粒体収納部112は、粉粒体投入部111から投入された粉粒体の収納空間となる容器である。下方は小空間113につながっている。
小空間113は、粉粒体収納部112の下方につながる箇所であり、粉粒体収納部112と粉粒体吐出部114の間をつなぐように設けられた小空間である。図1の構成例では、粉粒体収納部112の径が絞られた後、粉粒体吐出部114に向けてつながる筒状の部分となっている。この小空間113が、一定量の粉粒体を一時的に受け入れる部分であり、この小空間113に一時的に収まっている粉粒体が1ストロークで吐出される粉粒体となる。つまり小空間113は粉粒体を計り取る一種の“計量枡”としての機能を果たす。この構成例では単純な筒状体となっている。
粉粒体吐出部114は、小空間113の吐出口であり、小空間113に取り分けられている粉粒体を吐出する口である。図1では開閉弁120によって封止されている状態となっている。
ファンネル150は、いわゆる漏斗状の構造物であり、粉粒体吐出部114から流出した粉粒体が散らばることなく、コップなどの受皿に流れ込むように、粉粒体の流れを整えるものである。
開閉弁120は、粉粒体コンテナ110の粉粒体吐出部114の開口を閉鎖・開放する弁体である。
開閉弁120の形状は粉粒体吐出部114の開口を塞ぐ形状となっており、両者が密着することにより粉粒体吐出部114の開口が封止されるものとなっている。つまり、開閉弁120が粉粒体吐出部14に対する栓となる。この構成例では上下方向に粉粒体吐出部114を開閉する仕組みであるので、開閉弁120が閉鎖状態であれば、粉粒体吐出部14付近は封止されており、内部の粉粒体が剥き出しで露出することがなく、粉粒体コンテナ110内部の粉粒体が湿気等の影響を受けたり、虫やゴミが付着したりするなどの不具合が起こらない。
開閉弁120は後述するように、開閉機構140の第2の部材142の先端に取り付けられており、開閉機構140の第2の部材142の上下動に従動して上下に稼働する構造となっている。
次に、押し出し体130を説明する。
押し出し体130は、粉粒体コンテナ内において、粉粒体収納部111と小空間113の接続部分のやや上方に設けられた部材であり、この接続部分の内径に適合する外径を備えている。
押し出し体130は、後述するように開閉機構140の第1の部材141に取り付けられ、第1の部材141の下降動作に伴って押し出し体130も下降するものとなっている。
また、逆に、第1の部材141の上昇動作に伴って、押し出し体130がこの接続部分から上昇することで粉粒体収納部111と小空間113の接続部分が開通する仕組みとなっている。
押し出し体130の素材は限定されないが、例えば、プラスチック樹脂がある。また、ゴムやシリコーンなどの可撓性ある弾性体でも良い。
押し出し体130の形状は、この構成例では、図2に示すように傘形状となっており、開閉機構140の第1の部材141への取り付け姿勢が、傘の縁を下方にした姿勢にて取り付けられた例となっている。図2では断面図となっている。このように傘の縁を下方にした姿勢にて取り付けられていることにより、押し出し体130を下方に移動させた場合、傘の下の粉粒体を確実にとらえ、下方に押圧する力を効率よく粉粒体に伝えることができるものとなっている。つまり、押し出し体130が下降する際に傘で捉えた粉粒体を下方に押し下げる押圧力を加えやすいが、傘の直下以外の場所の粉粒体には押圧力が及びにくい形状となっている。
なお、押し出し体130が小空間113に当接した状態では、小空間113の上面の蓋体ともなり、粉粒体収納部111内の粉粒体が小空間113に流入するのを止めることができるようになっている。つまり、押し出し体130は小空間113の開閉蓋としても働く。
次に、開閉機構140を説明する。
開閉機構140は、開閉弁120および押し出し体130に対して開閉動作を伝導して両者を駆動する機構である。
この構成例では、開閉機構140は、少なくとも、第1の部材141と第2の部材142の2つの部材を備えた構造となっている。
第1の部材141には押し出し体130が取り付けられており、第1の部材141のスライド移動に従動して押し出し体130が上下移動する。
第2の部材142の先端には開閉弁120が取り付けられており、第2の部材142のスライド移動に従動して開閉弁120が上下移動する。
ここで、第1の部材141と第2の部材142は、それぞれ、上下スライド移動するスライド機構を備えているが、バッファ付き連動構造143を介して連動するようになっている。つまり、バッファ付き連動構造143により、バッファ距離をスライド移動し終えるまでの間は第1の部材141と第2の部材142は連動しないが、バッファ距離をスライド移動し終えると第1の部材141の上下スライド移動に従動して第2の部材142が上下スライド移動する仕組みとなっている。
図3は、開閉機構140における、バッファ付き連動構造143を介した第1の部材141と第2の部材142の連動の様子を示す図である。その他の部材は説明の便宜上、図示を省略している。
この構成例では、第1の部材141が中心に軸体を持っており、第2の部材142をスライド可能に貫いている。この軸体は第2の部材142がスライド移動するための軌道を提供する。
また、第1の部材位141は筒状の外殻も持っており、この外殻と軸体の間に第2の部材142がスライド可能に入り込んでいる。
第2の部材142は、この構成例では中空の部材となっており、第1の部材141の軸体が挿通されている。図3(b)に示すように、両者はスライド移動する過程で当接し合う当接部をそれぞれ持っているが、所定のバッファ距離Lをあけて対向し合っている。
図3(a)は、第1の部材141が外力によりスライド移動する様子を示している。この例では、レバー144と連結されている第1の部材141の先端から下方に引っ張られるように外力が印加される。
図3(a)から図3(b)に示すように、第1の部材位141が外力によりスライド移動して下降してゆくが、第1の部材141のみが第2の部材142に向けてスライド移動する一方、第2の部材142は位置を変えていない。なぜならば押下する外力は第1の部材141のみにかかり、まだ第2の部材142には印加されていないからである。
次に、図3(b)は、第1の部材141を第2の部材142に向けてスライド移動させてゆき、第2の部材142に対して当接した状態を示す図である。この図3(a)の初期状態から図3(b)に至る過程が、バッファ付き連動構造による第1の部材141のスライド動作開始のタイミングと第2の部材142のスライド動作開始のタイミングをずらす原理である。
図3(c)は、図3(b)のように第1の部材141と第2の部材142の当接部分が当接し合ったあと、一体となってスライド移動してゆく様子を示している。押下する外力が第1の部材141に掛かっており、さらに当接部分を介して第2の部材142にも押下する外力が及んでいるからである。
前掲の図2の構成例は一例に過ぎず、図3に示した原理を実現する構造は他にも多様にあり得るものである。以下、図3に示したバッファ付き連動構造の動作原理をもとに、図2の構成例において、開閉機構がバッファ付き連動構造を介して、押し出し体のスライド動作開始のタイミングと開閉弁のスライド動作開始のタイミングをずらしたのち連動させる動作について説明する。
図2の構成例では、第1の部材位141の下方外周の一部に周回状に押し出し体130が取り付けられており、第1の部材位141が外力によりスライド移動すると押し出し体130が従動して一体に上下スライド移動するものとなっている。なお、第1の部材141の先端は開閉弁120をスライド可能に貫通している構造となっているため、第1の部材141が下降しても開閉弁120は従動しない構造となっている。
この図2の構成例では、第1の部材141の先端はレバー144に直結した構造体145に固定されている。この構成例では、レバー144に押下力が加わると構造体145がレバー144とともに下降し、構造体145に先端が固定されている第1の部材141が構造体145の下降動作に従動して下降する仕組みとなっている。このように、レバー144を操作者が押下すると、第1の部材141の先端から外力が伝導し、第1の部材141がスライド移動する構造となっている。
また、この図2の構成例では、第1の部材141には上下スライド移動に抗するように第1の弾性体171が対向して設けられている。この第1の弾性体171は第1の部材141のスライド移動に抗するように第1の部材141の部材の上下面のどこかに当接するように設けられていれば良いが、この構成例では第1の弾性体171の一端が第1の部材141の上端側に設けられたフランジの下面に当接するように配設され、他端は装置の不動の構造物146(この例では、粉粒体収納部111内に存在している。)に当接している。なお、この例では第1の弾性体171はバネの例であるがゴムなどの弾性体、磁石などの反発力を生じる部材でも良い。
なお、初期状態において、第1の弾性体171には弾性力が生じていなくとも良いが、ここでは、第1の部材141のフランジ下面と不動の構造物146間の距離に配置された第1の弾性体171に若干の弾性力が発生しており、その結果、第1の部材141および構造物145に対して上昇する方向の力が掛かっている一方、構造物145はレバー144を介してそれ以上は上方には移動しないように制限されているので、第1の部材141および構造物145およびレバー144の姿勢が適度なテンションにて安定している。
図4は、第1の弾性体171から第1の部材141のフランジ部分、さらに第1の部材141から構造体145、さらにレバー144から図1に示した溝のエッジ(図示せず)に掛かるテンションを示した図である。第1の弾性体171の弾性力が伝達され、各部に適度なテンションが掛かって安定している様子が理解されよう。
次に、第2の部材142に注目する。
第2の部材142の先端には開閉弁120が取り付けられている。第2の部材142の上下スライド移動に従動して開閉弁120もスライド移動するものとなっている。
なお、この構成例では、第2の部材142に対して第2の弾性体172が対向して設けられている。この第2の弾性体172は一端が第2の部材142の先端近くに設けられたフランジの下面に当接し、他端が構造体145に当接しており、初期状態において第2の弾性体172が圧縮されて弾性力が生じている状態にて配置されている。この第2の弾性体172の弾性力により、初期状態において、構造体145から第2の部材142を上昇させるように弾性力が働いている状態となる。つまり、第2の部材142が上方に押し上げられている状態であり、その結果、開閉弁120が粉粒体吐出口114に対して下方から押し付けられている状態となり、開閉弁120が強固に粉粒体吐出口114を封止している。
図5は、構造物145から第2の弾性体172、さらには第2の部材142および開閉弁120に掛かっているテンションを図示したものである。図5を見れば、上記した構造物145から第2の弾性体172、さらには第2の部材142および開閉弁120へ伝達されるテンションが理解されよう。
なお、この例では第2の弾性体172はバネの例であるがゴムなどの弾性体、磁石などの反発力を生じる部材でも良い。
以上が、粉粒体の吐出動作前の初期状態の各部の構成および掛かっているテンションの説明である。
次に、操作者がレバー144を押下して粉粒体の吐出動作を行う場合の各部材の動作を説明する。
図6は、操作者がレバー144を押下して第1の部材141と第2の部材142が当接した状態にまできた途中段階の状態を示す図である。
レバー144および構造体145が途中まで下降した状態であり、それに従動して第1の部材141および押し出し体130も下降している。そして、第1の弾性体171はさらに圧縮されてそれに抗する弾性力が発生している。なお、構造体145の下降に伴い、第2の弾性体172は伸長するが、第2の弾性体の自然長はもっと長いものであるため、いまだ圧縮された状態で第2の部材142および開閉弁120を上方へ押し付けて開閉弁120が粉粒体吐出口114を封止した状態が保たれている。
この図6の状態は、ちょうど第1の部材141と第2の部材142の当接部分同士が当接し合った状態であるが、傘状の押し出し体130の下端が小空間113の上面開口のエッジに当接し、小空間113の上面開口を封止した状態となっている。つまり、この図6の状態になれば、粉粒体収納部112の内部に充填されている粉粒体が小空間113とは遮断され、粉粒体は小空間113にそれ以上流れ込むことはできず、逆に小空間113にある粉粒体は小空間113内に計り取られた状態となる。
図6には、レバー144から構造物145に、さらに第1の部材141、さらに押し出し体130へ伝導する力も矢印にて図示している。図6の矢印を見れば、上記したレバー144を押下した場合に、レバー144から構造物145に、さらに第1の部材141から押し出し体130に伝導される力が理解されよう。
次に、図7は、図6の状態からさらに引き続き、操作者がレバー144を押下してレバー144が止まるまで押し下げた状態を示す図である。なお、この構造例では、図1に示したように、レバー144には上下動の幅を制限する溝があり、レバー144が溝の下端までくればそれ以上レバーが下がらない構造となっている。
第1の部材141と第2の部材142が当接し合い、一体となってスライド下降する。その結果、レバー144、構造体145、第1の部材、押し出し体130は、引き続き一体として下降する。この構成例では、押し出し体130は小空間113の内周面に嵌るように入り込み、粉粒体収納部112の粉粒体は押し出し体130の下方には移動できないよう遮断状態が保たれている。
第2の部材および開閉弁120および吐出量調整部180も一体として下降する。その結果、開閉弁120が粉粒体吐出口114から離れ、粉粒体吐出口114が開口する。粉粒体吐出口114が開口すれば、小空間113の中に計り取られていた粉粒体が重力により落下、吐出される。
なお、開閉弁120と粉粒体吐出部114が離隔する相対距離は、開放時に粉粒体がスムーズに流出していき、閉鎖時に即座に閉鎖できる程度の距離が好ましい。開放状態において3mm〜10mm程度であれば速やかに開閉弁120が開閉できる。ただし、後述するように、粉粒体の粒径、粉粒体の嵩密度、粉粒体間の摩擦力、粉粒体吐出部114の断面積、粉粒体吐出部114と粉粒体の摩擦力、収納コンテナ10の内壁面形状、その他の様々な要素により影響されるので、それら要素を検討して決めれば良い。この開閉弁120と粉粒体吐出部114が離隔する相対距離は、レバー144の溝の長さにより調整できるので、上記した要素を加味して開閉弁120の離隔距離を設計で決めて、それに応じてレバー144の溝の長さを決めればよい。
図7の状態において、第1の弾性体171は、図6の状態よりさらに圧縮されて弾性力が大きくなっており、第2の弾性体172は、図7の状態と同様に圧縮されている。
この図2→図6→図7で示した各部材の動作で示したように、開閉機構140のバッファ付き連動構造143が、粉粒体コンテナ110内の押し出し体130の下方移動による粉粒体収納部112と小空間113の接続部分(つまり小空間113の上面開口)の閉鎖動作が完了するまで開閉弁120が始動しないようにずらし(図2→図6)、押し出し体130の粉粒体収納部112と小空間113の接続部分(つまり小空間113の上面開口)の閉鎖動作が完了すれば、押し出し体130が開閉弁120とともに下降し、粉粒体吐出口114を開放する(図6→図7)よう、タイミングをずらして連動する様子が理解されよう。
なお、粉粒体の吐出後の戻り動作は、図7→図6→図2のように可逆的に戻ることで理解されよう。
つまり、開閉機構140のバッファ付き連動構造143が、開閉弁120の上昇による粉粒体吐出口114の閉鎖動作が完了するまで、押し出し体130が始動しないようにずらし(図7→図6)、開閉弁120の上昇による粉粒体吐出口114の閉鎖動作が完了して静止すれば、押し出し体130が上昇し、粉粒体収納部112と小空間113の接続部分(つまり小空間113の上面開口)を開通するよう(図6→図2)、タイミングをずらして連動する。
なお、粉粒体の吐出動作は、レバー144を介した外力により各部材が動作するが、粉粒体の吐出後の戻り動作は、第1の弾性体171の弾性力により各部材が動作することが理解されよう。
なお、図7から図6までは、第1の部材141と第2の部材142が一体に移動するが、開閉弁120による粉粒体吐出部114の閉鎖動作に伴い静止した後は第2の部材142がそれ以上上昇しなくなるが、第1の部材のみが引き続き上昇し、バッファ距離Lを移動すれば、レバー144がそれ以上は上昇せず、その結果、第1の部材141も停止する。
また、粉粒体の吐出後の戻り動作において、図6から図2へ戻る結果、押し出し体130が小空間113のエッジから離れ、粉粒体収納部112と小空間113の接続部分(つまり小空間113の上面開口)が開通するが、開通時に粉粒体収納部112にある粉粒体がスムーズに流れ込んで押し出し体130の内部に流入する幅が確保されることが好ましい。その幅としては一例では、3mm〜10mm程度であれば速やかに流入でき、さらに、押し下げ時も押し出し体130が小空間113のエッジにすみやかに到達するので、開閉蓋としても機能しやすい。ただし、後述するように、粉粒体の粒径、粉粒体の嵩密度、粉粒体間の摩擦力、粉粒体吐出部14の断面積、粉粒体吐出部14と粉粒体の摩擦力、収納コンテナ10の内壁面形状、その他の様々な要素により影響されるので、それら要素を検討して決めれば良い。
上記の構成例では、各部材の駆動力はレバー144の手動による押下力と弾性体による弾性力によって印加される例としたが、駆動力はそれには限定されない。例えば、電気駆動する場合は、制御機構からの制御信号に従って電気的に上下運動を行うソレノイドなどのアクチュエーターでも良い。粉粒体をある程度正確に計り取るため、駆動体31もある程度高速に動作する必要がある。動作速度は限定されないが、開閉弁120と粉粒体吐出部114との相対距離にもよるが、開閉弁120を粉粒体吐出部114に対して1秒以内に開閉できるものが好ましい。
以下、実施例2に係る粉粒体ディスペンサー100aの構成例を、図面を参照しながら説明する。
図8は、実施例2にかかる粉粒体ディスペンサー100aの一構成例の内部が分かりやすいように断面で示した正面図であり、吐出量調整部180およびガイド181の一部の構成を分かりやすく示した図である。
図8に示すように、粉粒体ディスペンサー100aは、粉粒体コンテナ110、開閉弁120、押し出し体130、開閉機構140、支持台50、ファンネル60、吐出量調整部180、ガイド181、その他部材などを備えている。
なお、上記構成のうち、吐出量調整部180、ガイド181以外の構成は実施例1に示したものと同様で良く、ここでの説明は省略する。
吐出量調整部180は、押し出し体130の下方かつ開閉弁120の上方に配置された部材であり、その体積が増減調整可能となったものである。小空間113を計量枡と見立てた場合、小空間113の内部に計り取られている粉粒体量が、小空間113内に埋没している吐出量調整部180の体積により増減調整される。
ガイド181は、吐出量調整部180の体積を調整する部材である。吐出量調整部180とガイド181を組み合わすことによりその体積が変化する。
図9は、吐出量調整部180とガイド181との組み合わせによる吐出量調整部180の体積の増減調整を行う様子を示す図である。
この構成例では、吐出量調整部180がガイド181を覆うものとなっており、吐出量調整部180先端のツメがガイド181に設けられている溝に嵌合することにより体積が変化する。
押し出し体130から粉粒体吐出部114の間において吐出量調整部180が粉粒体に埋没しているため、吐出量調整部180の体積分、小空間113に入り込む粉粒体の量が減少する。ここで、吐出量調整部180の体積が増加するとその分小空間113の中に存在する粉粒体の量が減少する。逆に、吐出量調整部180の体積が減少するとその分小空間113の間に存在する粉粒体の量が増加する。このように、吐出量調整部180の体積増減に反比例して小空間113より取り出す粉粒体量の増減を調整することができる。
以下、実施例3に係る粉粒体ディスペンサー100bの構成例を、図面を参照しながら説明する。
図10は、実施例3にかかる粉粒体ディスペンサー100bの一構成例の内部が分かりやすいように断面で示した正面図である。
図10に示すように、実施例3に係る粉粒体ディスペンサー100bは、ファンネル150の開口を覆うファンネルカバー151を備えた構成である。開閉弁120の移動に伴ってファンネルカバー151も開閉動作を行うようファンネルカバー開閉機構を備えたものである。
ファンネルカバー151の構造は限定されないが、この図9の構成例ではファンネル150の先端に蝶番などを介して取り付けられており、ファンネル150の開口を開閉するものとなっている。
ファンネルカバー開閉機構は、ファンネルカバー151をファンネル150に対して開閉できる機構であれば特に限定されない。例えば、レバー144とファンネルカバーを接続するように配線されたワイヤーを仕込んでおき、レバー144の押下によりファンネルカバー151が開き、レバー144の上昇によりファンネルカバー151が閉鎖するように配線しておけば良い。
図10は、ファンネルカバー151の外観と動作のみを示し、ファンネルカバー開閉機構は図示を省略している。
以上、本発明の粉粒体ディスペンサーの構成例における好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明の粉粒体ディスペンサーは、粉末状または顆粒状の粉粒体を貯蔵し、所定量の粉粒体を流出させて外部に排出することができる粉粒体ディスペンサーに広く適用することができる。
110 粉粒体コンテナ
111 粉粒体投入口
112 粉粒体収納部
113 小空間
114 粉粒体吐出口
120 開閉弁
130 押し出し体
140 開閉機構
141 第1の部材
142 第2の部材
144 レバー
145 構造体
146 構造体
150 ファンネル
151 ファンネルカバー
171 第1の弾性体
172 第2の弾性体
180 吐出量調整部
181 ガイド
100 粉粒体ディスペンサー
200 粉粒体

Claims (8)

  1. 粉粒体を分配供給する粉粒体ディスペンサーであって、
    前記粉粒体の収納空間となる粉粒体収納部と、前記粉粒体収納部から前記粉粒体を吐出する粉粒体吐出部と、前記粉粒体収納部と前記粉粒体吐出部の間をつなぐように設けられた小空間でありワンショットの吐出量の枡となる小空間を備えた粉粒体コンテナと、
    前記粉粒体コンテナの前記粉粒体吐出部を閉鎖・開放する開閉弁と、
    前記粉粒体コンテナ内において、前記小空間のやや上方に設けられ、下降して前記小空間の入口を覆うことにより前記小空間を閉鎖し、上昇して前記小空間から離れることで前記小空間の入口を開通する押し出し体と、
    前記開閉弁および前記押し出し体に開閉動作を伝導する開閉機構を備え、
    前記開閉機構が、前記押し出し体のスライド動作開始のタイミングと前記開閉弁のスライド動作開始のタイミングをずらしたのち連動させるバッファ付き連動構造を備えたことを特徴とする粉粒体ディスペンサー。
  2. 前記粉粒体の吐出動作において、
    前記開閉機構の前記バッファ付き連動構造が、前記粉粒体コンテナ内の前記押し出し体の下方移動による前記粉粒体収納部と前記小空間の接続部分の閉鎖動作が完了するまで前記開閉弁が始動しないようにずらし、
    前記押し出し体の前記粉粒体収納部と前記小空間の接続部分の閉鎖動作が完了すれば、前記押し出し体が前記開閉弁とともに下降し、前記粉粒体吐出口を開放するよう、タイミングをずらして連動することを特徴とする請求項1に記載の粉粒体ディスペンサー。
  3. 前記粉粒体の吐出後の戻り動作において、
    前記開閉機構の前記バッファ付き連動構造が、前記開閉弁の上昇による前記粉粒体吐出口の閉鎖動作が完了するまで、前記押し出し体が始動しないようにずらし、
    前記開閉弁の上昇による前記粉粒体吐出口の閉鎖動作が完了して静止すれば、前記押し出し体が上昇し、前記粉粒体収納部と前記小空間の接続部分を開通するよう、タイミングをずらして連動することを特徴とする請求項2に記載の粉粒体ディスペンサー。
  4. 前記開閉機構が、前記押し出し体に直結している第1の部材と、前記開閉弁に直結している第2の部材を備え、それぞれがスライド移動するスライド機構を備えたものであり、
    前記第1の部材と前記第2の部材において、所定のバッファ距離をあけて対向し合い、スライド移動の過程で当接し合う当接部がそれぞれに設けられており、
    前記粉粒体の吐出動作において、
    前記第1の部材が前記第2の部材に向かって接近移動し、前記バッファ距離分を移動すれば、両者の前記当接部同士が当接し合い、その後一体に移動するものである請求項3に記載の粉粒体ディスペンサー。
  5. 前記粉粒体の吐出後の戻り動作において、
    前記第1の部材と前記第2の部材が一体に移動し、前記第2の部材が前記開閉弁による前記粉粒体吐出部の閉鎖動作に伴い静止した後、引き続き、前記第1の部材のみが上昇し、前記バッファ距離分を移動すれば前記第1の部材も停止するものである請求項4に記載の粉粒体ディスペンサー。
  6. 前記押し出し体の形状が傘形状であり、前記押し出し体の前記開閉機構への取り付け姿勢が、前記傘の縁を下方にした姿勢にて前記軸体に取り付けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の粉粒体ディスペンサー。
  7. 前記粉粒体吐出口の下方に、前記粉粒体吐出口から流出した粉粒体を整流するファンネルと、
    前記ファンネルの開口を覆うファンネルカバーを備え、前記開閉弁の移動に伴って前記ファンネルカバーも開閉動作を行うようファンネルカバー開閉機構を備えたものであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の粉粒体ディスペンサー。
  8. 前記小空間内において、前記押し出し体の下方かつ前記開閉弁の上方に、その体積が増減調整可能である吐出量調整部を備え、前記小空間を枡と見立てた場合の前記粉粒体量が、前記小空間内に埋没している前記吐出量調整部の体積の増減調整により吐出する前記粉粒体量を調整できる構造としたことを特徴とした請求項1から7のいずれかに記載の粉粒体ディスペンサー。
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