JP2017149099A - インクジェットヘッドおよびインクジェット装置 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびインクジェット装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズルから所望の方向に円滑にインクを吐出させることが可能なインクジェットヘッドおよびインクジェット装置を提供する。【解決手段】インクジェットヘッドは、インクを吐出するためのノズル51と、ノズル51が接合されたインク収容室420と、インク収容室420の周囲に配置されインク収容室420に繋がる複数の圧力室411と、複数の圧力室411にそれぞれ個別に配置され圧力室411内の圧力を変化させる圧電駆動部430と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、被印刷面にインクを吐出するインクジェットヘッドおよび当該インクジェットヘッドを用いたインクジェット装置に関する。
インクジェット装置は、インクジェットヘッドからインクを吐出させて、被印刷面に印字や描画を行う装置である。インクジェット装置に搭載されるインクジェットヘッドは、インクを充填するための圧力室と、圧力室に繋がるノズルと、圧力室に充填されたインクに圧力を付与するアクチュエータとを備える。アクチュエータを駆動して圧力室内の圧力を高めることにより、圧力室に充填されたインクがノズルから吐出される。
特許文献1には、インクの吐出方向と吐出量を制御可能なインクジェットヘッドの構成が示されている。この構成では、圧力室を挟むようにノズルと振動板が設けられ、1つの圧力室に対して複数の圧電素子が配置されるように、振動板に複数の圧電素子が設置されている。
特開2006−102976号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、ノズルの位置と各圧電素子の位置とが離れているため、インクの吐出方向を変化させるために各圧電素子の駆動量を制御しても、各圧電素子による圧力波が圧力室内で平均化されてしまい、インクの吐出方向を所望の方向に円滑に変えることが難しいと考えられる。
かかる課題に鑑み、本発明は、ノズルから所望の方向に円滑にインクを吐出させることが可能なインクジェットヘッドおよびインクジェット装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、インクジェットヘッドに関する。第1の態様に係るインクジェットヘッドは、インクを吐出するためのノズルと、前記ノズルが接合されたインク収容室と、前記インク収容室の周囲に配置され前記インク収容室に繋がる複数の圧力室と、前記複数の圧力室にそれぞれ個別に配置され前記圧力室内の圧力を変化させる圧電駆動部と、を備える。
本態様に係るインクジェットヘッドによれば、圧力室ごとに圧電駆動部が設けられているため、各圧力室から互いに異なる方向でインク収容部に付与される圧力を、互いに相違させることができる。このため、インク吐出前にインク収容部に負圧を付与することによりノズル出口に生じるインクの凹み形状を、インクを吐出させたい方向と反対側に凹んだメニスカス形状に調整できる。これにより、インクを所望の方向に円滑に吐出させることができる。
本発明の第2の態様は、インクジェット装置に関する。第2の態様に係るインクジェット装置は、第1の態様に係るインクジェットヘッドと、前記インクジェットヘッドにインクを供給するインク供給部と、前記インクジェットヘッドを制御する制御部と、を備える。
第2の態様に係るインクジェット装置よれば、第1の態様のインクジェットヘッドが用いられるため、ノズルから所望の方向にインクを円滑に吐出させることができる。
以上のとおり、ノズルから所望の方向に円滑にインクを吐出させることが可能なインクジェットヘッドおよびインクジェット装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
図1(a)は実施の形態に係るインクジェットヘッドの構成を示す図、図1(b)は実施の形態に係るアクチュエータに構造体とノズル板とを組み合わせた構成を模式的に示す図である。 図2(a)は実施の形態に係るアクチュエータと構造体およびノズル板の一部を拡大した図である。図2(b)は、実施の形態に係る流路部の構成を模式的に示す図である。図2(c)は、実施の形態に係る構造体におけるノズルの配列を模式的に示す図である。 図3は、実施の形態に係る圧力室およびインク収容室付近の構成を示す断面図である。 図4(a)、(b)は、それぞれ、実施の形態に係るインクの吐出動作を模式的に示す図である。 図5(a)、(b)は、それぞれ、実施の形態に係るインクの吐出動作を模式的に示す図である。 図6は、実施の形態に係るインクジェット装置の構成を示すブロック図である。 図7(a)、(b)は、それぞれ、変更例に係る流路部の構成を模式的に示す図である。 図8(a)、(b)は、それぞれ、他の変更例に係る流路部の構成を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。便宜上、各図には、互いに直交するX、Y、Z軸が付記されている。Z軸方向がインクジェットヘッド1の高さ方向であり、Z軸正方向が下方向である。また、X軸方向がインクジェットヘッド1の厚み方向で、Y軸方向がインクジェットヘッド1の幅方向である。インクジェットヘッド1は、Z軸正方向(下方向)にインクを吐出する。
図1(a)は、インクジェットヘッド1の構成を示す図であり、図1(b)は、アクチュエータ40に構造体30とノズル板50を組み合わせた構成を模式的に示す図である。
図1(a)に示すように、インクジェットヘッド1は、収納ボックス10と、ヘッドベース20とを備える。収納ボックス10は、ヘッドベース20に対して着脱可能となっている。
収納ボックス10は、下面が開放された矩形の箱体からなっている。収納ボックス10の上面には内部に繋がる切欠き10aが設けられ、この切欠き10aを介して回路基板11が収納ボックス10に収納されている。回路基板11にはアクチュエータ40を駆動するための駆動回路が実装されている。切欠き10aのY軸正側とY軸負側に、それぞれ、円形の穴部10bが設けられている。穴部10bは、インク供給用のチューブ(図示せず)を収納ボックス10の内部へと導くためのものである。
ヘッドベース20は、上下に貫通する矩形の開口20aを中央に有する枠体からなっている。開口20aの下端に、図1(b)に示す構造体30、アクチュエータ40およびノズル板50が設置される。アクチュエータ40は、開口20a内において回路基板11とFPC(Flexible Printed Circuits)によって電気的に接続される。
図1(b)に示すように、アクチュエータ40は、長方形の輪郭を有する板体からなっている。アクチュエータ40の上面に構造体30が重ねられる。構造体30は、長方形の輪郭を有する板体からなっている。また、構造体30には、X軸方向に並ぶ4つのメイン流路31が形成されている。
構造体30のY軸正側の端部とY軸負側の端部には、それぞれ、4つのインク供給口30aがX軸方向に並んで形成されている。Y軸方向に並ぶ2つのインク供給口30aはそれぞれ、一つの独立したメイン流路31に繋がっている。
図2(a)は、図1(b)の構成のY軸正側の端部を拡大した図である。
アクチュエータ40のZ軸負側の面には溝が形成されている。アクチュエータ40のZ軸負側の面に構造体30が重ねられることにより、アクチュエータ40のZ軸負側の面の溝と構造体30との間に流路部41が形成される。この流路部41は、メイン流路31に繋がっている。また、流路部41は、ノズル板50下面のノズル51(図2(a)、図3参照)に繋がっている。上記のようにメイン流路31は、端部がインク供給口30aに繋がっている。メイン流路31を介して、インクが流路部41に供給される。
なお、アクチュエータ40上面のX軸正側の端部には、回路基板11のFPCを接続するための端子群(図示せず)が設けられている。この端子群は、アクチュエータ40の圧電体層431(図3参照)に電圧(駆動信号)を印加するためのものである。
図1(b)に戻り、8つのインク供給口30aには、それぞれ、個別に管(図示せず)が嵌められ、各管にインク供給用のチューブ(図示せず)からインクが供給される。管は、開口20a内に配された支持部材によって支持され、管にインクを供給するチューブが穴部10bを介して外部に引き出される。インク供給用のチューブと管を介してインクがインク供給口30aに供給される。これにより、メイン流路31を通ってインクが流路部41に供給される。
Y軸方向に並ぶ2つのインク供給口30aには同じ色のインクが供給され、X軸方向に並ぶ4つのインク供給口30aには互いに異なる色のインクが供給される。したがって、図1(b)の構成では、4色のインクがアクチュエータ40に供給される。これにより、Y軸方向に並ぶ圧力室411には同じ色のインクが充填され、X軸方向に並ぶ圧力室411には互いに異なる色のインクが充填される。ヘッドベース20の開口20aの下端には、アクチュエータ40と構造体30の組み合わせが設置される。したがって、4色のインクがヘッドベース20の下面から吐出される。
図2(b)は、流路部41の構成を模式的に示す図である。図2(b)には、Z軸正側から流路部41を透視した図が示されている。便宜上、図2(b)には、圧力室411内の圧力を変化させるための圧電駆動部430が流路部41とともに実線で示され、メイン流路31から圧力室411にインクを導入するための供給口32が破線で示されている。
流路部41は、8つの流路ユニット410がインク収容室420を中心として放射状に配置された構成となっている。1つの流路ユニット410は、圧力室411と連絡流路412から構成されている。8つの流路ユニット410は、互いに、同じ形状で且つ同じ大きさである。8つの流路ユニット410は、インク収容室420の周りに、略均等な間隔すなわち略45度の間隔で配置されている。したがって、8つの圧力室411および連絡流路412も、インク収容室420の周りに、略均等な間隔すなわち略45度の間隔で配置されている。
インク収容室420は、平面視において正8角形の輪郭を有する。インク収容室420のZ軸正側の面に、ノズル51が接合される。圧力室411は、平面視において長方形の輪郭を有する。圧力室411のZ軸正側に、圧力室411内の圧力を変化させる圧電駆動部430が配置される。連絡流路412は、平面視において台形の輪郭を有する。連絡流路412は、インク収容室420に向かうに従って断面積が小さくなっている。連絡流路412は、圧力室411とインク収容室420とを接続している。
図2(c)は、ノズル板50におけるノズル51の配列を模式的に示す図である。
図2(c)に示すように、ノズル板50には、複数のノズル51が一列に並ぶように配置されている。ノズル板50には、4つのノズル51の列L1〜L4が配置されている。たとえば、列L1〜L4に、それぞれ、50個のノズル51が一定間隔で設けられている。各列のノズル51の数はこれに限られるものではない。ノズル板50の1つのノズル51が、図2(b)に示す1つのインク収容室420に接合される。
図3は、圧力室411およびインク収容室420付近の構成を示す断面図である。図3は、図2(b)のA−A’位置において、構造体30、アクチュエータ40およびノズル板50をX−Z平面に平行な面で切断したときの断面である。図2(b)のA−A’位置から時計方向に45度、90度、135度だけ時計方向に回転した位置で構造体30、アクチュエータ40およびノズル板50を切断した断面も、図3と同様である。
図3に示すように、アクチュエータ40は、圧電体層431、振動板層432および電極層433が積層された構成となっている。圧電体層431、振動板層432および電極層433は、スパッタ法等の真空製膜技術により形成される。これらの層が塗布等の他の製膜技術により形成されてもよい。圧電体層431、振動板層432および電極層433によって、図2(b)に示す圧電駆動部430が構成されている。電極層433は、圧電体層431の上部電極であり、振動板層432は、圧電体層431の下部電極を兼ねている。
振動板層432のZ軸負側には、流路層440が形成されている。流路層440は、めっき工法等の厚膜形成技術もしくは金属板のエッチィング工法により形成される。流路層440には、圧力室411および連絡流路412を構成するための溝が形成されている。流路層440の下面に構造体30が装着されることにより、流路層440の溝によって、圧力室411および連絡流路412が形成され、さらに、インク収容室420が形成される。構造体30は、たとえば、接着剤によって、アクチュエータ40の下面に装着される。
圧電体層431は、たとえば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)で形成される。圧電体層431の膜厚は数μm程度である。電極層433は、導電性材料により形成される。電極層433は、たとえば、貴金属を含むチタンから形成される。電極層433の膜厚は0.2μm程度である。圧電体層431、振動板層432および電極層433は、それぞれ、必ずしも単層でなくともよく、複数の層によって形成されてもよい。また、各層の間に、さらに他の層が配置されてもよい。
図3に示すように、アクチュエータ40のZ軸正側の面にノズル板50が装着される。ノズル板50には、ノズル51となる略円形の孔が形成されている。ノズル51は、出口まで、Z軸正方向に向かうに従って次第に径が小さくなっている。すなわち、ノズル51は円錐状の傾斜面を有している。アクチュエータ40のZ軸正側の面にノズル板50が装着されると、ノズル板50のノズル51が、インク収容室420に接合される。ノズル板50は、たとえば、接着剤によって、アクチュエータ40のZ軸正側の面に装着される。
電極層433に電圧が印加されると、圧電体層431がZ軸方向に変形し、これに伴い、振動板層432が変形する。振動板層432が上方に変形すると、圧力室411の容積が増加し、圧力室411に充填されたインクの圧力が低下する。これにより、ノズル51の出口にインクの凹みが生じる。また、振動板層432が下方に変形すると、圧力室411の容積が減少し、圧力室411に充填されたインク60の圧力が高まる。これにより、ノズル51からインクの液滴が吐出される。
本実施の形態では、図2(b)に示すように、8つの圧力室411がインク収容室420の周りに略均等な間隔で配置され、且つ、各圧力室411に個別に圧電駆動部430が設けられている。このように、本実施の形態では、圧力室411ごとに圧電駆動部430が設けられているため、各圧力室411からインク収容室420に付与される圧力を互いに相違させることができる。このため、インク吐出前にインク収容室420に負圧を付与することによりノズル51の出口に生じるインクの凹み形状を、インクを吐出させたい方向と反対側に凹んだメニスカス形状に調整できる。これにより、インクを所望の方向に円滑に吐出させることができる。
以下、本実施の形態におけるインクの吐出動作について説明する。
図4(a)、(b)は、それぞれ、インクをZ軸正方向に吐出する際の動作を模式的に示す図である。図3と同様、図4(a)、(b)には、図2(b)のA−A’位置において、構造体30、アクチュエータ40およびノズル板50をX−Z平面に平行な面で切断したときの断面が示されている。
インク60の液滴62をZ軸正方向に吐出させる場合、まず、インク収容室420に負圧を付与する。すなわち、図2(b)の8つの圧電駆動部430を同じ駆動力で駆動して、各圧電駆動部430の振動板層432をZ軸正方向に均等に変位させる。これにより、インク収容室420内のインク60が、8つの連絡流路412の方向に均等に引かれる。その結果、図4(a)に示すように、ノズル51の出口に、Z軸負方向に凹んだメニスカス形状の凹み61が生じる。
その後、インク収容室420に正圧を付与する。すなわち、図2(b)の8つの圧電駆動部430を同じ駆動力で駆動して、各圧電駆動部430の振動板層432をZ軸負方向に均等に変位させる。これにより、8つの連絡流路412から均等にインク60がインク収容室420内に押し出される。その結果、図4(b)に示すように、ノズル51からインク60の液滴62がZ軸正方向に吐出される。
図5(a)、(b)は、それぞれ、インクをZ軸正方向からX軸負側に傾く方向に吐出する際の動作を模式的に示す図である。図3と同様、図5(a)、(b)には、図2(b)のA−A’位置において、構造体30、アクチュエータ40およびノズル板50をX−Z平面に平行な面で切断したときの断面が示されている。
インク60の液滴62をZ軸正方向からX軸負側に傾く方向に吐出させる場合も、まず、インク収容室420に負圧を付与する。この場合は、図2(b)の8つの圧電駆動部430のうち、X軸正側の3つの圧電駆動部430の駆動力がX軸負側の3つの圧電駆動部430の駆動力より高くなるように、これら6つの圧電駆動部430を駆動する。このとき、Y軸方向に対称な位置にある2つの圧電駆動部430は同じ駆動力で駆動する。
このように各圧電駆動部430を駆動して、各圧電駆動部430の振動板層432をZ軸正方向に不均等に変位させる。これにより、インク収容室420内のインク60が引かれる方向がX軸正方向に偏る。その結果、図5(a)に示すように、ノズル51の出口に生じるインク60の凹み61の形状が、Z軸負方向からX軸正側に傾いたメニスカス形状となる。
その後、インク収容室420に正圧を付与する。すなわち、図2(b)の8つの圧電駆動部430を同じ駆動力で駆動して、各圧電駆動部430の振動板層432をZ軸負方向に均等に変位させる。これにより、8つの連絡流路412から均等にインク60がインク収容室420内に押し出される。その結果、図5(b)に示すように、ノズル51からインク60の液滴62がZ軸正方向からX軸負側に傾いた方向に吐出される。
なお、インク60の吐出方向は、上記のように、インク60を吐出させる前に、ノズル51の出口に形成されるインク60の凹み61の方向によって、略規定することができる。すなわち、液滴62を吐出する方向と逆方向に凹み61のメニスカス形状を傾けることにより、所望の吐出方向に液滴62を飛ばすことができる。
本実施の形態によれば、図2(b)に示すように、インク収容室420を囲むように8つの流路ユニット410が設けられ、各流路ユニット410に個別に圧電駆動部430が設けられているため、各圧電駆動部430の駆動力を調整することにより、インク収容室420に付与される負圧を所望の方向に偏らせることができる。これにより、ノズル51の出口に形成されるインク60の凹み61の方向を所望の方向に調整できる。したがって、本実施の形態によれば、ノズル51からインク60の液滴62を所望の方向に飛ばすことができる。
また、本実施の形態によれば、8つの圧電駆動部430の駆動力を調整することにより、インク60の液滴62の大きさ(液量)を変えることができる。したがって、インク60の液滴62を飛ばす方向を調整しながら、同時に、液滴62の大きさ(液量)を調整することにより、小さい液滴62を分散させて色を薄く広げた領域や、大きい液滴62を集中させて色が濃く密度を高めた領域等、被印刷面に多様な色の領域を作り出すことができる。よって、被印刷面に多彩な表現にて描画を行うことができる。
図6は、実施の形態に係るインクジェット装置の構成を示すブロック図である。
インクジェット装置は、上記構成を備えたインクジェットヘッド1の他、インク供給部2と、制御部3と、インタフェース4とを備える。
インク供給部2は、インクジェットヘッド1にインクを供給するための上述のチューブと、チューブに接続されたインクタンクと、インクタンクからチューブにインクを供給するためのポンプとを備える。制御部3は、CPUとメモリを備え、メモリに保持されたプログラムに従ってインクジェットヘッド1およびインク供給部2を制御する。インタフェース4は、印刷すべき文字および図形等の描画情報の入力を受け付けて、当該描画情報を制御部3に出力する。
制御部3は、入力された描画情報に従ってインクジェットヘッド1を制御し、被印刷面に印字や描画を行う。このとき、制御部3は、上記のように、図2(b)に示す8つの圧電駆動部430の駆動力を調整して、ノズル51から吐出されるインク60の吐出方向を制御する。こうして、印刷画像に対応するノズル51から所望の方向にインクが被印刷面に吐出され、被印刷面に印字や描画が行われる。
<実施形態の効果>
以上、本実施の形態によれば、以下の効果が奏される。
図2(b)に示すように、圧力室411ごとに圧電駆動部430が設けられているため、各圧力室411から互いに異なる8つの方向でインク収容室420に付与される圧力を、互いに相違させることができる。このため、インク吐出前にインク収容室420に負圧を付与することによりノズル51の出口に生じるインクの凹み形状を、インクを吐出させたい方向と反対側に凹んだメニスカス形状に調整できる。これにより、インクを所望の方向に円滑に吐出させることができる。
図2(b)に示すように、各圧力室411とインク収容室420との間に、インク収容室420に向かうに従って断面積が小さくなる連絡流路412が設けられている。これにより、インク収容室420の体積を小さくでき、且つ、圧電駆動部430により生じた圧力をインク収容室420内に効率的に付与することができる。よって、インクの吐出方向を円滑に制御することができる。
図2(b)に示すように、8つの圧力室411は、インク収容室420を中心として放射状に設けられている。このため、各圧力室411に生じた圧力を、ノズル51の向きに直交する方向において、インク収容室420内に付与できる。よって、インクの吐出方向を円滑に制御することができる。
図2(b)に示すように、8つの圧力室411が、インク収容室420を囲むように、インク収容室420の周りに略均等な間隔で配置されている。これにより、各圧力室411からインク収容室420に略均等な間隔で圧力を付与できる。よって、インク収容室420内の圧力の偏重を簡易に制御することができる。
<変更例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に何らの制限を受けるものではない。
たとえば、上記実施の形態では、インク収容室420の周りに8つの流路ユニット410(圧力室411、連絡流路412)が略等間隔で配置されたが、流路ユニット410(圧力室411、連絡流路412)の数およびレイアウトは、これに限られるものではない。
たとえば、図7(a)に示すように、インク収容室420の周りに4つの流路ユニット410(圧力室411、連絡流路412)が略90度の間隔で配置されてもよく、あるいは、図7(b)に示すように、インク収容室420を挟んで2つの流路ユニット410(圧力室411、連絡流路412)が配置されてもよい。
あるいは、図8(a)に示すように、インク収容室420の周りに3つの流路ユニット410(圧力室411、連絡流路412)が略120度の間隔で配置されてもよく、また、図8(b)に示すように、インク収容室420の周りに38つの流路ユニット410(圧力室411、連絡流路412)が不均等な間隔で配置されてもよい。図8(b)の例では、Y軸負側の2つの流路ユニット410(圧力室411、連絡流路412)の間隔は略90度であり、これら2つの流路ユニット410(圧力室411、連絡流路412)と残りの流路ユニット410(圧力室411、連絡流路412)との間隔は、略135度である。
なお、図7(b)の構成では、インクの吐出方向をY軸方向のみに傾けることが可能である。この場合、2つの流路ユニット410(圧力室411、連絡流路412)は、図7(b)に示すようにインクジェットヘッド1と被印刷面との間の相対的な移動方向(X軸方向)を挟むように配置されることが好ましい。これにより、被印刷面に対するX軸方向のインクの付着位置は、インクジェットヘッド1と被印刷面との間の相対的な移動の速度や位置を制御することにより調整でき、被印刷面に対するX軸方向のインクの付着位置は、2つの圧電駆動部430の駆動力を制御してノズル51からのインクの吐出方向を変化させることにより調整できる。
この場合、2つの流路ユニット410(圧力室411、連絡流路412)は、必ずしも、インクジェットヘッド1と被印刷面との間の相対的な移動方向(X軸方向)を垂直に挟むように配置される必要はなく、インクジェットヘッド1と被印刷面との間の相対的な移動方向(X軸方向)を斜めに挟むように配置されてもよい。
また、流路ユニット410(圧力室411、連絡流路412)を3つ以上配置する場合、これら流路ユニット410は、インク収容室420を囲むように、すなわち、隣り合う流路ユニット410の間隔が何れも180度未満となるように、配置されていることが好ましい。これにより、各圧電駆動部430の駆動力を制御することにより、インクの吐出方向を何れの方向にも傾けることができる。
また、図2(b)の例では、平面視における圧力室411の形状が長方形であったが、平面視における圧力室411の形状が連絡流路412側を上底とする台形であってもよく、楕円やトラック形状等の他の形状であってもよい。同様に、平面視における連絡流路412の形状は、必ずしも台形でなくてもよく、台形の斜辺が円弧の置き換えられた形状等、他の形状であってもよい。
また、上記実施の形態では、X−Y平面における連絡流路412の幅をインク収容室420に向かうに従って狭くすることにより、連絡流路412の断面積がインク収容室420に向かうに従って小さくされたが、この構成とともに、あるいは、この構成に代えて、Z軸方向における連絡流路412の幅をインク収容室420に向かうに従って小さくすることにより、連絡流路412の断面積がインク収容室420に向かうに従って小さくされてもよい。
また、連絡流路412は必ずしも必要ではなく、圧力室411が直接、インク収容室420に繋がっていてもよい。たとえば、平面視における圧力室411の形状を、インク収容室420側を上底とする台形として、圧力室411を直接、インク収容室420に繋げてもよい。
この他、インクジェットヘッド1やアクチュエータ40の構成、および、圧電駆動部430構成も、上記実施の形態のものに限定されるものではない。たとえば、圧電駆動部430は、必ずしも、上記実施の形態のように薄膜を積層して構成されなくてもよく、セラミックの圧電体を装着することにより構成されてもよい。
また、メイン流路31の配置位置や圧電駆動部430の配置位置も上記実施の形態に限定されるものではなく、適宜、変更可能である。さらに、上記実施の形態では、一つのメイン流路に対してY軸方向に並ぶ2つのインク供給口30aからインクが供給されたが、一つのメイン流路に対して一つのインク供給口30aが設けられてもよい。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
1 … インクジェットヘッド
2 … インク供給部
3 … 制御部
30 … 構造体
40 … アクチュエータ
50 … ノズル板
51 … ノズル
411 … 圧力室
412 … 連絡流路
420 … インク収容室
430 … 圧電駆動部

Claims (7)

  1. インクを吐出するためのノズルと、
    前記ノズルが接合されたインク収容室と、
    前記インク収容室の周囲に配置され前記インク収容室に繋がる複数の圧力室と、
    前記複数の圧力室にそれぞれ個別に配置され前記圧力室内の圧力を変化させる圧電駆動部と、を備える、
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記各圧力室と前記インク収容室との間に、前記インク収容室に向かうに従って断面積が小さくなる連絡流路が設けられている、
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  3. 請求項1または2に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記複数の圧力室は、前記インク収容室を中心として放射状に設けられている、
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  4. 請求項3に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    少なくとも3つの前記圧力室が、前記インク収容室を囲むように配置されている、
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  5. 請求項4に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記少なくとも3つの圧力室が、前記インク収容室の周りに略均等な間隔で配置されている、
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  6. 請求項3に記載のインクジェットヘッドにおいて、
    2つの前記圧力室が、当該インクジェットヘッドと被印刷面との間の相対的な移動方向を挟むように配置されている、
    ことを特徴とするインクジェットヘッド。
  7. 請求項1ないし6の何れか一項に記載のインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドにインクを供給するインク供給部と、
    前記インクジェットヘッドを制御する制御部と、を備える
    ことを特徴とするインクジェット装置。
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