JP2017148819A - パイプ、管等の筒状ワークの周壁に貫通孔を穿設する加工器具 - Google Patents

パイプ、管等の筒状ワークの周壁に貫通孔を穿設する加工器具 Download PDF

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Abstract

【課題】従来のプレス装置を利用して筒状ワークを内側から打ち抜き加工、膨出加工することができる加工器具を提供すること。
【解決手段】パイプ、管等の筒状ワーク1の周壁に貫通孔を穿設する加工器具は、筒状ワークの周面を固定する上型30a及び下型30bを有する筒状ワーク固定用治具30と、上型を押圧して下型に固定するとともに、筒状ワークの開口端面を封止する筒状ワーク固定部材40と、筒状ワークの周面を加工するパンチ51を可動させる可動機構と、筒状ワーク内に液体を充填し、かつ高圧状態に維持する液圧上昇装置と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、パイプ、管等の筒状ワークの周壁に貫通孔を穿設する加工器具に関する。
現在、鉄パイプ等の筒状ワークの周壁に貫通孔を穿設する加工方法としては、筒状ワーク内側に芯金を設置し、外側からパンチで打抜く打抜加工方法又はドリルによる切削穿孔加工方法が主流である。
しかし、いずれの加工方法も筒状ワーク外側から穿孔加工を行うため、筒状ワークの内側にバリが発生する。このバリが原因となって、芯金への食いつき、加工器具への食いつきが発生する場合があり、作業性の低下を招いていた。また、製品となる筒状ワークは、後工程でバリを除去する加工が必要な場合がある。しかし、筒状ワークの内側に発生したバリを除去する加工は困難かつ煩雑であり、特に径の細い筒状ワークの場合や穿孔した孔が小さい場合は、バリ除去加工が不可能な場合もあった。一方で、加工する筒状ワークの寸法公差を考慮すると、芯金の外径は筒状ワーク内径よりも若干短く作製する必要があるため、筒状ワークと芯金との間に隙間が発生することが避けられず、外側から加工する方法でバリの発生を完全に防止することは不可能であった。また、外側から加工する方法では筒状ワーク外側から圧力がかかるため、穿設した貫通孔の周囲が内側に凹んでしまうという現象が発生した。
こうした現象を解決するために、筒状ワークの内側から孔を穿設する方法として、筒状ワークの中空部に沿った軸方向に移動可能なスライド部材と、スライド部材の軸方向への移動に伴って中空部内から周壁と交差する方向に駆動される打ち抜き部材とを備えており、スライド部材を軸方向上方に移動させることにより、スライド部材に設けられた第1ガイドとパンチ部材のテーパ部との摺接により、パンチ部材が筒状ワークの周壁方向に駆動されて、筒状ワークの周壁に孔を加工する方法がある(特許文献1)。
かかる方法によれば、バリが筒状ワークの外側に発生するのでバリ取り加工も容易になるという利点がある。しかし、機械的なパンチにより内側から貫通孔を開けようとすると、パイプ内部に配置されたパンチを可動させて孔を開ける必要があり、パンチを可動させる機構をパイプ内部に設置できないといった問題があった。
かかる問題を解決する手段として、本発明者は、パイプ、管等の筒状ワークを加工する加工器具において、液圧上昇装置と、前記筒状ワークの両端開口を封止した状態で固定可能な固定機構と、前記固定機構により固定された前記筒状ワークの内側に前記液圧上昇装置によって高圧化された液体を流入する流入流路と、前記筒状ワークの周面を加工するパンチを可動させる可動機構と、前記筒状ワーク内の液体を排出するための排出流路と有する金型部と、を備えた加工器具を提案している(特許文献2)。
しかし、かかる加工器具は、筒状ワークを上下の型で挟み込んだ後にボルト等で上下の型を固定しなければならないため筒状ワークの取り付けに時間と手間がかかるという問題点があった。また、かかる加工器具は、湾曲弯曲した筒状ワークには対応することができないという問題があった。
特開平5−220524号公報 特開2015−167997号公報
本発明はこうした課題を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、バリの発生が少なく貫通孔を穿設する加工器具において、組み付けが容易な加工器具を提供することを主たる目的とする。また、湾曲又は屈曲した筒状ワークに対しても加工可能な加工器具を提供することを目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために、以下の手段を採った。
本発明に係る加工器具は、パイプ、管等の筒状ワークの周壁に貫通孔を穿設する加工器具において、
前記筒状ワークの周面を固定する上型及び下型を有する筒状ワーク固定用治具と、
前記上型を押圧して下型に固定するとともに、前記筒状ワークの開口端面を封止する筒状ワーク固定部材と、
前記筒状ワークの周面を加工するパンチを可動させる可動機構と、
前記筒状ワーク内に液体を充填し、かつ高圧状態に維持する液圧上昇装置と、
を備えたことを特徴とする。
本発明に係る加工器具によれば、筒状ワーク内部に高い圧力の液体を充填した状態で、筒状ワークの周壁の外部からパンチによって加工することができる。加工方法としては、高圧状態のままパンチで貫通孔を作製する方法と、貫通孔となる部分を半加工することで周囲の強度を低下させたり、薄くしたりすることによって貫通孔の形状に抜きやすくした状態で液体の圧力により内側から貫通孔を穿設する方法がある。外からパンチで貫通孔を形成する場合は、周壁は内側から高圧の液体で押圧されているので、パンチによる貫通孔の周囲が凹むことが防止される。また内側に発生するバリも低減させることができる。一方で、半加工して内側から圧力で貫通孔を穿設する方法においては、あらかじめ、半加工することによって比較的低い圧力で内側から液体の圧力で貫通孔を形成することができる。また、半加工することによって、意図しない形態の貫通孔が形成される可能性を低減することができる。また、穿設に液体を使用することで、筒状ワーク内部に機械的な構造物を配置する必要がなく、内側から穿設された貫通孔を開けることができる。本発明による加工器具によれば、穿孔した際に発生するバリを最小限に抑えることができ、仮にバリが発生したとしても、バリは筒状ワークの外側に発生するのでバリ取り加工も容易になる。さらに、本発明の加工器具によれば、筒状ワークの開口端面を封止する筒状ワーク固定部材によって、筒状ワーク固定用治具の上型と下型を固定することができるので、上型と下型を別途固定するという手間を省くことができる。
また、本発明にかかる加工器具において、前記筒状ワーク固定部材は、筒状ワークの開口端面を封止する筒状ワーク固定部と、固定用治具支持部とを備えていることを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することによって、より堅固に筒状ワークの端面を封止することができ、かつ堅固に筒状ワーク固定用治具の上型と下型を固定することができる。
さらに、本発明にかかる加工器具において、前記筒状ワーク固定用治具は、湾曲又は屈曲した筒状ワークを配置可能であることを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することによって、湾曲又は屈曲した筒状ワークを加工することができる。
さらに、本発明にかかる加工器具において、前記筒状ワーク固定用治具の上型の側面かつ上方の端部は曲面であることを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することによって、筒状ワーク固定部材の水平方向の移動によって、上型に対して下型方向への押圧力を与えることができる。これにより、堅固に上型と下型を固定することができる。
さらに、本発明にかかる加工器具において、前記筒状ワーク固定治具を収容する治具収容部材を備えていることを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することによって、筒状ワーク固定治具の上型及び下型を筒状ワーク固定治具によっても固定することができる。
さらに、本発明にかかる加工器具において、前記筒状ワーク固定用治具により固定された前記筒状ワークの内側に前記液圧上昇装置によって高圧化された液体を流入する流入流路を有する金型を備えたことを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することによって、金型を通して液体を筒状ワーク内に充填させることができる。
本発明に係る加工器具によれば、筒状ワークの内側、外側の両方から穿設する加工を行うことができる。
第1実施形態に係る加工器具100を示す斜視図である。 第1実施形態に係る金型部20の分解斜視図である。 第1実施形態に係るパンチ51の先端形状のバリエーションを示す斜視図である。 第1実施形態に係る外部筐体80の切断斜視図である。 第1実施形態に係る金型部20の組立構造を示す切断斜視図である。 第1実施形態に係る加工器具100の加工工程の一部を示す断面図である。 第1実施形態に係る加工器具100の加工工程の一部を示す断面図である。 第1実施形態に係る加工器具100の加工工程の一部を示す断面図である。 第1実施形態に係る加工器具100の外部筐体80の別実施形態を示す斜視図である。 第2実施形態に係る加工器具100を示す斜視図である。 第2実施形態に係る加工器具100の第1外部筐体80aの分解斜視図である。 第2実施形態に係る加工器具100の第2外部筐体80bの斜視図である。 第2実施形態に係る加工器具100の外部筐体80を省略した状態を示す斜視図である。 第2実施形態に係る加工器具100の第1外部筐体80aを示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に沿って詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではない。また、各図において対応する構成要素には同一又は類似の符号が付されている。なお、以下の説明において、便宜のため、「正面側」、「背面側」、「右側面側」、「左側面側」、「上側」、「下側」とは、図1における矢印の方向側として説明する。また、本明細書及び特許請求の範囲において、「半加工」とは、筒所ワークに穿設する予定の貫通孔の形状にパンチで完全に穿設することのない状態を指し、例えば、パンチの形状に押し込んだり、パンチの周囲に切欠きを形成したりする状態を指す。
(第1実施形態)
第1実施形態にかかる加工器具100は、プレス加工機によって円形、矩形、その他の断面を有する鉄パイプ、アルミパイプ等の筒状ワーク1の周壁に貫通孔を穿孔する器具である。第1実施形態の加工器具100は、図1に示すように、主として、液圧上昇装置10と、金型部20とを備えている。
液圧上昇装置10は、特に限定するものではないが、プレス機(図示しない。)を使用して液圧10MPaから100MPaの液圧を達成できるものが好ましい。ここで使用される液体は限定するものではないが、水又は機械油を使用することが好ましい。
金型部20は、図2に示すように、各種部品と、この各種部品が取り付けられる外部筐体80と、を備えている。以下、図2を参照して、各種部品について説明するとともに、これら各種部品が取り付けられる外部筐体80について各種部品に関連する部位を同時に説明する。各種部品は、主として、筒状ワーク1の周壁の外周面を固定する筒状ワーク固定用治具30と、筒状ワーク1のそれぞれ両方の開口端部に配置され、筒状ワーク1の軸方向の位置決めをする筒状ワーク支持部83及び筒状ワーク固定部材40と、筒状ワーク固定部材40を移動させる第1カムドライバー45と、筒状ワーク1に穿設又は半加工するパンチ部材50と、このパンチ部材50を可動させる誘導部材60、スライドカム70及び第2カムドライバー75とを備えている。これら筒状ワーク固定用治具30、筒状ワーク固定部材40、筒状ワーク支持部83、第1カムドライバー45及び外部筐体80によって、筒状ワーク1の両端開口を封止した状態で固定可能な固定機構を構成し、パンチ部材50と、誘導部材60、スライドカム70及び第2カムドライバー75及び外部筐体80で筒状ワーク1の周面に穿設又は半加工するパンチを可動させる可動機構を構成する。さらに、流入流路91と排出流路92(図4参照)は外部筐体80に形成される。
筒状ワーク1は、穿設加工されるワークであり、円形、矩形、その他の断面を有する鉄パイプ、アルミニウム製の金属パイプ等の筒状パイプからなる。本実施形態においては、円筒形の鉄製の直管型パイプを例として説明する。断面は円形に限定されるものではなく、断面が四角形、楕円形その他の異形断面であってもよい。
筒状ワーク固定用治具30は、筒状ワーク1の周壁を外部側から固定し、筒状ワーク1の軸方向以外の方向を位置決めしつつ固定するための治具であり、上型30a及び下型30bを有する。上型30a及び下型30bは、それぞれ筒状ワーク1の周壁面に対して反転された凹部面を有し、穿設される貫通孔に対応する部分に形成されるパンチ用孔30cを除き、すべての周壁面を保持することができるようにすることが好ましい。本実施形態にかかる加工器具100は、筒状ワーク1内に高圧の液体が充填されるため、周壁の意図しない位置に孔が形成されたり、曲がったりする可能性があるためである。上型30aの右側面側上端及び左側面側上端はそれぞれ少なくとも一部が曲面Rに形成されている。曲面Rを形成することによって後述する筒状ワーク固定部材40の水平方向の動きによって上型を下型方向へ押圧させる力に変更することができるとともに、筒状ワーク固定用治具収容部81内に傾けて挿入することができるようになる。上型30a及び下型30bは、それぞれ互いに固定する機構は設けられていない。固定方法は以下に説明する。
筒状ワーク固定用治具収容部81は、外部筐体80の上面に開口した空間である。筒状ワーク固定用治具収容部81は、図1に示すように、配置される筒状ワーク1の軸方向に関しては、筒状ワーク固定用治具30の軸方向の長さ(α)とほぼ同じ長さに形成されていて、ほぼ隙間なく筒状ワーク固定用治具30を挿入することができる。一方で、筒状ワーク固定用治具30の正面及び背面方向には、空間(β)が設けられるように構成される。詳細は後述するが、この空間(β)には液体が充填される。この筒状ワーク固定用治具収容部81の右側面側、すなわち、筒状ワーク1の一方の端部側には、図2に示すように、筒状ワーク1の端部開口に挿入され、端部開口を封止することができるように円錐台形に突出して形成されている筒状ワーク支持部83が設けられている。また、筒状ワーク固定用治具30を挿入した際に、上面側を支持するため、側面から延出して形成された筒状ワーク固定用治具支持部83aが設けられている。この筒状ワーク固定用治具支持部83aの下方に配置することで、上型30aと下型30bの右側面側が固定される。
筒状ワーク固定部材40は、右側面側に筒状ワーク1の端部開口に挿入し、端部開口を封止することができるように円錐台形に突出して形成された筒状ワーク固定部40aが設けられている。筒状ワーク固定部40aの上方には、右側面側へ延設された固定用治具支持部40cが設けられている。この固定用治具支持部40cは、下面の付け根部分が曲面に形成されていて、右側面側に押圧することで筒状ワーク固定用治具30の上型30aを下型30b側に押圧させて固定することができる。従って、この筒状ワーク固定部材40を右側面方向へ押圧することで、筒状ワーク固定部40aで筒状ワーク1の端部開口を封止するとともに、筒状ワーク固定用治具30の上型30aと下型30bの左側が固定される。筒状ワーク固定部材40の左側面は上方に後端斜面40bが形成されている。この筒状ワーク固定部材40は、外部筐体80の筒状ワーク支持部83の面に対して反対側の筒状ワーク固定用治具収容部81の面、すなわち左側面側から水平に貫通して形成された筒状ワーク固定部材用挿入孔84に左右側面方向へスライド自在に取り付けられる。
第1カムドライバー45は、筒状ワーク固定部材40の後端斜面40bに面で当接可能な下方斜面45aを有している。第1カムドライバー45は、外部筐体80の筒状ワーク固定部材用挿入孔84に挿入された筒状ワーク固定部材40の後端斜面40b近傍に上下方向に設けられた第1カムドライバー用挿入孔85に上下方向へスライド可能に取り付けられている。第1カムドライバー45を下方に移動させることで、筒状ワーク固定部材40は筒状ワーク1側、すなわち右側面方向へ移動し、筒状ワーク1を筒状ワーク支持部83に押圧する。これにより、筒状ワーク1の軸方向の位置決めがされるとともに、筒状ワーク1の両側開口を筒状ワーク支持部83及び筒状ワーク固定部40aで強力に挟み込んで筒状ワーク1内が封止されるとともに、左側固定用治具支持部40cによって筒状ワーク固定部材40の上型30aを下型30bに押し付けて固定される。なお、第1カムドライバー用挿入孔85は、図6Bに示すように、最終的に第1カムドライバー45の側面(図6Bにおける右側面)で固定できるような位置関係に設けることが好ましい。このようにすることで、高圧の液体が筒状ワーク1内に充填された場合でも圧力によって第1カムドライバー45が上方へ移動することを防止することができる。
パンチ部材50は、図2に示すように、パンチ51と摺動部52とを備えている。パンチ51は、筒状ワーク1を直接穿設又は半加工する部材であり、筒状ワーク1の外部から押圧することによって、筒状ワーク1の周壁面を穿設する予定の貫通孔の形状に穿設したり、半押ししたり、切欠きを形成したりする。パンチ51の先端面の形状は限定するものではなく、円形、矩形、星型、ハート型等任意の端面形状を採用することができる。パンチ51の端面形状によって、筒状ワーク1の周壁に形成される貫通孔の形状が決定される。またパンチ51の端面は、図3に示すように、平面(図3A)であってもよいが、筒状ワーク1の周壁面に沿う曲面(図3B)にしてもよい。また、パンチ51の周囲に切欠きが形成されるように球面(図3C)に形成したり、パンチ51の周囲に切欠刃54(図3D)を設けたりしても良い。摺動部52は、外部筐体80に設けられたパンチ部材用挿入孔86内を上下にスライド可能に設けられている。外部筐体80に設けられたパンチ部材用挿入孔86は、摺動部52の水平断面と同様の大きさに形成されており、パンチ部材50は上下方向にのみスライド可能に設けられる。摺動部52は、略中央に後述する誘導部材60を内側に挿入するための誘導部材用貫通孔53がパンチ51の軸に対して直交するように設けられている。なお、パンチ51と摺動部52とは、一体に成形されたものでもよいし、パンチ51が摺動部52に対して取り替え可能となるように、別体に形成してもよい。
誘導部材60は、円柱状の部材であり、前述した誘導部材用貫通孔53に挿入され、誘導部材60が上下に移動することによって、パンチ部材50を上下に移動させる機能を有する。
スライドカム70は、摺動部52が上下方向及び左右側方向に摺動可能なように、上下方向に貫通した摺動部挿入孔72が設けられている。摺動部挿入孔72は、摺動部52が左右側方向に移動可能なように、摺動部挿入孔72の左右方向の幅は、摺動部52の幅に対してスライドカム70がスライドする距離以上追加された長さに形成される。さらに、スライドカム70には、正面背面方向に摺動部挿入孔72と直交するように斜め又は弧状に形成されたスライド孔73が設けられている。弧状のスライド孔73の場合は、誘導部材60の直径と同様の幅を有する長孔に形成されていて、略中央が最も高く両側が低くなるような弧状に形成される。弧状のスライド孔73の好適な形態については後述する。スライドカム70は一方端部(右側面側)が斜面71をなし、この斜面71に面で当接するように当接斜面76を有する第2カムドライバー75を下方に移動させることで、スライドカム70は水平方向にスライドされる。
外部筐体80は、筒状ワーク1の所定の位置にパンチ部材50が上下に移動可能なように、パンチ部材用挿入孔86が設けられている。また、このパンチ部材用挿入孔86に左右方向に直交するように、スライドカム70が挿入されるスライドカム用挿入孔87が設けられている。さらに、誘導部材挿入孔88が、誘導部材60が挿入可能でかつ上下方向に移動可能となるように、長孔形状に正面背面方向に貫通して形成されている。スライドカム用挿入孔87に挿入されたスライドカム70の斜面71を第2カムドライバー75が上方から押圧可能な位置に、上下方向に形成された第2カムドライバー用挿入孔89が設けられている。さらに、挿入されたスライドカム70の第2カムドライバー75と反対側には、スライドカム70を初期位置まで押圧するための押圧部材98が挿入可能な押圧部材挿入孔90が設けられている。このように構成された外部筐体80に対して、スライドカム70は、スライドカム用挿入孔87に左右方向にスライド自在に設けられる。そして、パンチ部材50が、スライドカム70の摺動部挿入孔72を一致させた状態でパンチ部材用挿入孔86、摺動部挿入孔72を通すようにして挿入される。そして、誘導部材挿入孔88、スライドカム70のスライド孔73及びパンチ部材50の誘導部材用貫通孔53を通すようにして誘導部材60が取り付けられる。そして、スライドカム70の斜面71に第2カムドライバー75の当接斜面76が当接するように、第2カムドライバー75が第2カムドライバー用挿入孔89に挿入される。こうして、可動機構が構成される。
さらに、外部筐体80には、図4に示すように、液圧上昇装置10によって加圧された液体を筒状ワーク1内に挿入するための流入流路91と、外部へ排出するための排出流路92を有する。以下、流入流路91及び排出流路92について図4に基づいて説明する。図4は、流入流路91及び排出流路92が配置された水平面でそれぞれ切断した切断斜視図である。
流入流路91は、液圧上昇装置10(図1)からの液体が挿入される挿入口91aから連通する第1流入流路91bと、この第1流入流路91bと交差して形成され、筒状ワーク支持部83に設けられた筒状ワーク内排出口91eまで連通する第2流入流路91cと、この第2流入流路91cと交差して形成され、液体圧力測定器具95が取り付けられた液体圧力測定器具取付口91fまで連通する第3流入流路91dとを有する。第1流入流路91bは、第2流入流路91cを突き抜けて、さらに奥まで達する第1流入流路延長部91gを設けても良い。液体が挿入される第1流入流路と液体圧力測定器具95が取り付けられる第3流入流路91dを別の流入流路としたのは、第1流入流路91bを直線に形成して反対側に液体圧力測定器具95を取り付けると急激な液体の圧力上昇や液体の流れにより液体圧力測定器具95を破損させる可能性があるからである。このように流路を交差させたり、第1流入流路延長部91gを設けたりすることによって、液体の流れを緩衝させることができる。
次に、排出流路92について説明する。排出流路92は、パンチ51が配置されているパンチ用挿入孔86aの側面の開口92aから左右方向へ延びた第1排出流路92bと、この第1排出流路92bと交差して形成され、外部筐体80の外壁面に形成される液体排出孔92cと連通する第2排出流路92dとを有する。第1排出流路92bは、第2排出流路92dを突き抜けて、さらに奥まで達する第2排出流路延長部92eが設けられる。第1排出流路92bと、第2排出流路92dとを交差して設け、かつ第2排出流路延長部92eが設けてあることから、排出する液体の流れを緩衝することができる。
次に、以上のようにして作製された各構成部品の組立方法及び使用方法について図5を参照しつつ説明する。
(組立方法及び使用方法1)
(半加工による液体圧力による内側からの穿設方法)
はじめに、パンチ部材50の可動機構を組み立てる。可動機構は、図5に示すように、スライドカム70をスライドカム用挿入孔87に挿入し、スライドカム70の摺動部挿入孔72とパンチ部材用挿入孔86の位置を一致させた状態でパンチ部材50をパンチ部材用挿入孔86から挿入し、摺動部挿入孔72を介しつつ上方に挿入していく。そして誘導部材用貫通孔53と誘導部材挿入孔88の位置を一致させた状態で誘導部材60を差し込む。そして、第2カムドライバー用挿入孔89から第2カムドライバー75を挿入する。これにより、図5の状態に配置され、パンチ部材50の可動機構は完成する。
次に、固定機構によって筒状ワーク1を固定する。まず、筒状ワーク固定用治具30の下型30bを筒状ワーク固定用治具収容部81に配置する。そして、筒状ワーク1の一方端部の開口が筒状ワーク支持部83の周囲に嵌り込むようにして筒状ワーク1を配置する。そして上型30aを被せた状態にして、筒状ワーク固定部材40を筒状ワーク固定部材用挿入孔84に挿入し、第1カムドライバー45を第1カムドライバー用挿入孔85に挿入する。この状態で筒状ワーク固定用治具収容部81を液体で満たすとともに液圧上昇装置10(図1参照)から液体をわずかに流入する。これにより筒状ワーク1内の空気が排出され、筒状ワーク1内が液体で満たされるとともに、流入流路91内の空気も押し出される。これにより、筒状ワーク1の仮固定が完了する。
こうして組み立てられた加工器具100は、図6Aの状態になっている。この時にスライド孔73の端部(左端部)に誘導部材60が配置されている。この状態でパンチ部材50のパンチ51の先端面が筒状ワーク1の周壁面に当接していることが好ましい。すなわち、誘導部材用貫通孔53とスライド孔73とをそのような位置関係に設定することが好ましい。筒状ワーク1内の液体の圧力が高圧になった場合にパンチ用挿入孔86aの形状に膨出する可能性を低減することができるからである。そして、金型部20は、プレス装置(図示しない。)に配置され、まず、図6Aに示すように、第1カムドライバー45をプレス装置で押圧し、第1カムドライバー45を下降させる。これにより、図6Bに示すように、筒状ワーク固定部材40が右側面方向へ移動し、筒状ワーク1は、筒状ワーク支持部83側に押圧されて、筒状ワーク1の両側開口が筒状ワーク支持部83及び筒状ワーク固定部40aに強固に挟まれる。これにより、筒状ワーク1が完全に固定されるとともに、筒状ワーク1の両側開口が封止され、筒状ワーク1内の液体が筒状ワーク1の外部に漏れることが防止される。同時に、筒状ワーク固定部材40の固定用治具支持部40cによって、上型30aが下型側に押圧されて、上型30aと下型30bが固定される。
この状態で液圧上昇装置10の圧力を所望の圧力まで上昇させると、流入流路91を介して連通している筒状ワーク1内の液体は同様に所望の圧力まで上昇する。筒状ワーク1内の液体は、液体圧力測定器具95(図5参照)によって測定することができる。筒状ワーク1内の液体が所望する液圧に達したことを確認した後、第2カムドライバー75をプレス装置で押圧し、下降させる。この下降に伴い、第2カムドライバー75の当接斜面76は、スライドカム70の斜面71を押圧してスライドカム70を左方向に移動させる。この際にスライドカム70のスライド孔73は中央近傍が高く形成されているため、図7Aに示すように、誘導部材60がスライド孔73をスライド移動するに伴って上昇させられ、この誘導部材60の上昇により、パンチ部材50が上昇することになる。これによって、筒状ワーク1はパンチ51によって半押し又は半抜きの状態にされる。従って、スライド孔73の最左側端部に誘導部材60が配置されているときの誘導部材60の中心の高さと最も高い位置に誘導部材60が配置されているときの誘導部材60中心の高さの差γは、パンチ51によって周壁面を穿設することのない差にする必要がある。好ましくは、周壁の板厚以下にすることが好ましい。従って、図7Aに示すように、誘導部材60が最も高い位置にある時点では、まだ筒状ワーク1に貫通孔が形成されておらず、パンチ51の先端面の形態に応じて、内側に突出して形成されていたり、貫通孔の形状に切り欠きが形成されていたりするにすぎないものとなる。さらに、第2カムドライバー75を押圧していくと、誘導部材60は、弧状のスライド孔73の最高位置を超えて下降し始める。これにより、パンチ部材50も下降し始める。パンチ部材50の下降に伴って、筒状ワーク1のパンチ用挿入孔86aに相当する部分の支持がなくなることに加え、あらかじめ半押し又は半抜きによって筒状ワーク1の他の部位と比較してパンチ51の周囲が弱くなっているため、筒状ワーク1内の高圧の液体によってパンチ51によって半押し又は半抜きされた部分が圧力により押し出されて穿設される。そして、図7Bに示すように、第2カムドライバー75が完全に下降すると、パンチ部材50はパンチ51が排出流路92の開口92aを開放させる位置まで下降する。従って、スライド孔73の最右側端部に誘導部材60が配置されているとき、誘導部材60の中心の高さはパンチ51の先端面が排出流路92より下方に配置される関係となるように形成するとよい。これにより、液体は、排出流路92から排出されて内部の液体の圧力が開放されて、加工が終了する。
(使用方法2)
(パンチによる外部からの穿設方法)
はじめに、パンチ部材50の可動機構を組み立てる。可動機構は、「使用方法1」によるスライドカム70に代えて、弧状のスライド孔73の最左側端部に誘導部材60が配置されているときの誘導部材60の中心の高さと最も高い位置に誘導部材60が配置されているときの誘導部材60中心の高さの差γがより大きいものを使用するか、又はスライド孔73が斜めに形成されているものを使用することが異なるのみでその他の点は同様である。これにより、図5の状態に配置され、パンチ部材50の可動機構は完成する。
固定機構は、「使用方法1」と同様である。
こうして組み立てられた加工器具100は、使用方法の加工方法と同様に第2カムドライバー75を押圧することによって筒状ワークを加工するのであるが、弧状のスライド孔73の最左側端部に誘導部材60が配置されているときの誘導部材60の中心の高さと最も高い位置に誘導部材60が配置されているときの誘導部材60中心の高さの差γがより大きいスライドカム70を使用した場合は、図8Aに示すように、パンチが完全に突き抜けるようにされる。それ以外の方法は、使用方法1と同様である。
スライド孔73が斜めに形成されているスライドカム70を使用した場合は、第2カムドライバー75を完全に押圧した状態で、図8Bに示すようにパンチが完全に突き抜けるようにされる。この場合は、第2カムドライバー75の押圧でパンチが下降しないので、押圧部材98等でスライドカム70を初期位置に戻すことで、液体が排出流路92から排出されることになる。
なお、本発明は上述した第1実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得る。
本第1実施形態において、外部筐体80は、すべて一体のものとして説明したが、図9に示すように、外部筐体80は、作製の容易さ、組立ての容易さ等を考慮して分割して作製してもよい。
さらに、第1実施形態において、筒状ワーク内の液体の内圧を高く調整したり、パンチの先端の配置を調整したりすることによって、バルジ加工に応用することも可能である。
(第2実施形態)
第2実施形態にかかる加工器具100が図10に示されている。図10は第2実施形態にかかる加工器具100の斜視図である。第2実施形態にかかる加工器具100は、湾曲又は屈曲した筒状ワークに対して穿設することができる加工器具である。第2実施形態にかかる加工器具100は、第2実施形態と同様に、主として、液圧上昇装置10と、金型部20とを備えている。
液圧上昇装置10は、第1実施軽形態と同様であるので、説明を省略する。
金型部20は、図10に示すように、主として、筒状ワーク1が配置され、筒状ワーク1に穿設するパンチ部材その他の可動機構が配置される第1外部筐体80aと、筒状ワーク1の左側面側の開口端面を封止する機構が組み込まれる第2外部筐体80bと、筒状ワーク1の右側面側の開口端面を封止する機構が組み込まれる第3外部筐体80cと、を有する。
第1外部筐体80aには、図11に示すように、主として、筒状ワーク1の周壁の外周面を固定する筒状ワーク固定用治具30と、筒状ワーク固定用治具30を収容する治具収容部材35、筒状ワーク1に穿設又は半加工するパンチ部材50と、このパンチ部材50を可動させる誘導部材60及びスライドカム70を備えるとともに、筒状ワーク固定用治具30を収容した治具収容部材35を配置する配置領域δを有している。パンチ部材50、このパンチ部材50を稼働させる誘導部材60及びスライドカム70の構成は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。筒状ワーク固定用治具30は、上型30aと下型30bとを有しており、外周面が面取りされた略円錐台形に形成されている。上型30aと下型30bとの間には、湾曲した筒状ワーク1が収容できる収容領域を有しており、湾曲した筒状ワーク1を間に挟持して固定することができる。上型30aと下型30bとを固定する固定構造を有していない点は第1実施形態と同様である。上型30aの右側面側の上部及び左側面側の上部には曲面Rを有している。治具収容部材35は、筒状ワーク固定用治具30を水平方向に収容できる貫通孔が形成されている。貫通孔は、筒状ワーク固定用治具30の円錐台形の平行な両側面に平行にスライドした場合に隙間なく挿入可能な開口を有している。従って、この貫通孔に筒状ワーク固定用治具を挿入することで、一時的に上型30aと下型30bは互いに固定される。また、治具収容部材35は、筒状ワーク固定用治具30が挿入された際に、前述した曲面Rが露出するように凹部35aが形成されている。パンチ部材50、誘導部材60及びスライドカム70は、第1実施形態と同様に組まれ、スライドカム70が水平に形成されたスライドカム用挿入孔87にスライド自在に配置されており、パンチ部材50は、垂直に形成されたパンチ部材用挿入孔86にスライド自在に配置されている。誘導部材60は垂直方向のみに移動な誘導部材用挿入孔55(図14参照)に挿入されている。
第2外部筐体80bは、図12に示すように、主として、筒状ワーク固定部材47と、第3カムドライバー46とを収容しており、筒状ワーク1の開口端面側に配置されて、筒状ワーク1の開口端面を封止する機能を有する。筒状ワーク固定部材47は、第1実施形態と同様に、筒状ワーク1の端部開口を封止することができるように円錐台形に突出して形成された筒状ワーク固定部40aが設けられている。筒状ワーク固定部材47の筒状ワーク固定部40aの上方には、右側面側へ延設された左側の固定用治具支持部40cが設けられている。この左側の固定用治具支持部40cは、下面の付根部分の下面側が曲面に形成されていて、右側面側に押圧することで筒状ワーク固定用治具30の上型30aを下型30b側に押圧させて固定することができる。従って、この筒状ワーク固定部材47を右側面方向へ押圧することで、筒状ワーク固定部40aで筒状ワーク1を固定するとともに、筒状ワーク固定用治具30の上型30aと下型30bの左側が固定される。筒状ワーク固定部材47の左側面は上方に後端斜面40bが形成されている。第3カムドライバー46は、筒状ワーク固定部材47の後端斜面40bに面で当接可能な下方斜面45aを有している。この第3カムドライバー46を下方に移動させることで、筒状ワーク固定部材47は筒状ワーク1側、すなわち右側面方向へ移動し、筒状ワーク1を筒状ワーク支持部83に押圧する。これにより、筒状ワーク1を軸方向に位置決めする。第2外部筐体80bは、前述した筒状ワーク固定部材47を挿入する筒状ワーク固定部材用挿入孔84aが、筒状ワーク1の開口端面方向の貫通孔に設けられており、筒状ワーク固定部材47を水平方向にスライド自在に配置することができる。さらに、第2外部筐体80bは、垂直方向に第3カムドライバー用挿入孔85aが設けられており、第3カムドライバー46を垂直方向にスライド自在に配置することができる。この第3カムドライバー46をプレス機等で押し下げることによって、筒状ワーク固定部材47をスライドさせて筒状ワーク1の開口端部を封止することができる。
第3外部筐体80cは、第2外部筐体80bと同様に、左側の固定用治具支持部48dを有する筒状ワーク固定部材48と、第4カムドライバー49とを収容しており、筒状ワーク1の開口端面側に配置されて、筒状ワーク1の軸方向への位置決めをする機能を有する。第2外部筐体80bとは筒状ワーク1の反対側の開口端部に配置されている。右側の筒状ワーク固定部材48は、筒状ワーク固定部40aの中央から側面まで連通する流入流路93を有しており、図10に示すように、第3外部筐体80cの側面に設けられた溝80dを通して、液圧上昇装置(図示しない)のホースと連通して設けられる。従って、液圧上昇装置によって液体は、筒状ワーク固定部材48を介して、筒状ワーク1内に充填され、高圧状態にすることができる。その他の構成は第2外部筐体80bと同様であるので、説明を省略する。
以上のようにして構成された第1外部筐体80a、第2外部筐体80b及び第3外部筐体80cは、図10に示すように、第1外部筐体80aを中心として、第2外部筐体80b及び第3外部筐体80cが第1外部筐体80aを挟むような形で配置される。それぞれ第1外部筐体80a、第2外部筐体80b及び第3外部筐体80cを省略した図が図13に示されている。図13に示すように、第1外部筐体80aに配置された筒状ワークの両側端部を第2外部筐体80bに配置された筒状ワーク固定部材47及び第3外部筐体80cに配置された筒状ワーク固定部材48のそれぞれの筒状ワーク固定部40aが筒状ワークの開口端部と対向するように配置される。さらに、第1外部筐体80aの背面側には、スライドカム70をスライドさせるための第5カムドライバー77が設けられている。第5カムドライバー77は、第1実施形態にかかる第2カムドライバーと同様に、スライドカム70の斜面と当接するように下面が斜面に形成されている。さらに、この第5カムドライバー77を支持するために第5カムドライバー77の背面側に第5カムドライバー支持部材77aが設けられている。これにより第5カムドライバー77が背面側に移動されることが防止される。
次に、以上のようにして作製された各構成部品の組立方法及び使用方法について説明する。なお、穿設の原理は第1実施形態と同様である。
(組立方法及び使用方法)
はじめに、第1外部筐体80aの組立方法について説明する。まず、パンチ部材50の可動機構を組み立てる。まず、スライドカム70、パンチ部材50、誘導部材60を組み付ける。組み付けた状態は第1実施形態と同様である。第2実施形態においては、図14に示すように、これらを組み付けた状態で第1外部筐体80aの上方から嵌め込むことができるように形成されている。
次に、筒状ワーク1を固定する。まず、図11に示すように、筒状ワーク固定用治具30の上型30aと下型30bの収容部に配置する。そして筒状ワーク固定用治具30を治具収容部材35に収容する。この状態で筒状ワーク1は、筒状ワーク固定用治具30内に固定される。次に筒状ワーク固定用治具30を収容した治具収容部材35は、第1外部筐体80aに上方からはめ込む。第1外部筐体80aは、図14に示すように、治具収容部材35の外郭形態と同様の収容領域εが形成されており、治具収容部材35の水平方向への位置決めをした状態ではめ込むことができる。
次に第2外部筐体80b及び第3外部筐体80cの組立方法について説明する。第2外部筐体80bは、筒状ワーク固定部材47を筒状ワーク固定部材用挿入孔84aに挿入し、第3カムドライバー46を筒状ワーク固定部材用挿入孔84aに挿入して図12の状態に組み立てる。第3外部筐体87cも同様にして組み立てる。
こうして作製された第1外部筐体80a、第2外部筐体80b及び第3外部筐体80c、さらに、第5カムドライバー77、第5カムドライバー支持部材77aを、図10の状態となるように、金属板等に配置固定される。
この状態で、第3カムドライバー46及び第4カムドライバー49をプレス等で押し込むことによって、筒状ワーク1の端面開口が筒状ワーク固定部材47、48によって封止されるとともに、筒状ワーク固定用治具30の上型30aが下方に押圧され、さらに筒状ワーク固定部材47の左側の固定用治具支持部40c及び右側の筒状ワーク固定部材48の左側の固定用治具支持部48dによってさらに堅固に筒状ワーク1が固定される。また、固定用治具支持部40c、48dによって、筒状ワーク固定用治具30自体も第3外部筐体80cに固定されるため、パンチ部材50によって上方に押されても、筒状ワーク固定用治具30が上方に移動することを防止することができる。
この後の使用方法は、第1実施形態と同様である。この状態で液圧上昇装置10の圧力を所望の圧力まで上昇させると、流入流路91を介して連通している筒状ワーク1内の液体は同様に所望の圧力まで上昇する。筒状ワーク1内の液体が所望する液圧に達したことを確認した後、第5カムドライバー77をプレス装置で押圧し、下降させる。これにより、第1実施形態同様の動きによって、筒状ワーク1はパンチ51によって半押し又は半抜きの状態にされる。さらに、第5カムドライバー77を押圧していくと、誘導部材60は、弧状のスライド孔73の最高位置を超えて下降し始める。これにより、パンチ部材50も下降し始める。パンチ部材50の下降に伴って、筒状ワーク1のパンチ用挿入孔86aに相当する部分の支持がなくなることに加え、あらかじめ半押し又は半抜きによって筒状ワーク1の他の部位と比較してパンチ51の周囲が弱くなっているため、筒状ワーク1内の高圧の液体によってパンチ51によって半押し又は半抜きされた部分が圧力により押し出されて穿設される。
さらに、第2実施形態において、第1実施形態にかかる使用方法2による使用方法を使用することができる。
上述した実施形態で示すように、鉄パイプ等の筒状ワークを内側から加工する加工器具として、産業上利用可能である。
10…液圧上昇装置、20…金型部、30…筒状ワーク固定用治具、30a…上型、30b…下型、30c…パンチ用孔、35…治具収容部材、35a…凹部、40…筒状ワーク固定部材、40a…筒状ワーク固定部、40b…後端斜面、40c…固定用治具支持部、45…第1カムドライバー、45a…下方斜面、46…第3カムドライバー、47…筒状ワーク固定部材、48…筒状ワーク固定部材、49…第4カムドライバー、50…パンチ部材、51…パンチ、52…摺動部、53…誘導部材用貫通孔、54…切欠刃、55…誘導部材用挿入孔、60…誘導部材、70…スライドカム、71…斜面、72…摺動部挿入孔、73…スライド孔、75…第2カムドライバー、76…当接斜面、77…第5カムドライバー、77a…第5カムドライバー支持部材、80…外部筐体、80a…第1外部筐体、80b…第2外部筐体、80c…第3外部筐体、81…収容部、83…筒状ワーク支持部、83a…筒状ワーク固定用治具支持部、84…筒状ワーク固定部材用挿入孔、84a…筒状ワーク固定部材用挿入孔、85…第1カムドライバー用挿入孔、85a…第3カムドライバー用挿入孔、86…パンチ部材用挿入孔、86a…パンチ用挿入孔、87…スライドカム用挿入孔、87c…第3外部筐体、88…誘導部材挿入孔、89…第2カムドライバー用挿入孔、90…押圧部材挿入孔、91…流入流路、91a…挿入口、91b…第1流入流路、91c…第2流入流路、91d…第3流入流路、91e…筒状ワーク内排出口、91f…液体圧力測定器具取付口、91g…第1流入流路延長部、92…排出流路、92a…開口、92b…第1排出流路、92c…液体排出孔、92d…第2排出流路、92e…第2排出流路延長部、95…液体圧力測定器具、98…押圧部材、100…加工器具

Claims (6)

  1. パイプ、管等の筒状ワークの周壁に貫通孔を穿設する加工器具において、
    前記筒状ワークの周面を固定する上型及び下型を有する筒状ワーク固定用治具と、
    前記上型を押圧して前記下型に固定するとともに、前記筒状ワークの開口端面を封止する筒状ワーク固定部材と、
    前記筒状ワークの周面を加工するパンチを可動させる可動機構と、
    前記筒状ワーク内に液体を充填し、かつ高圧状態に維持する液圧上昇装置と、
    を備えたことを特徴とする加工器具。
  2. 前記筒状ワーク固定部材は、前記筒状ワークの開口端面を封止する筒状ワーク固定部と、固定用治具支持部とを備えていることを特徴とする請求項1記載の加工器具。
  3. 前記筒状ワーク固定用治具は、湾曲した前記筒状ワークを配置可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加工器具。
  4. 前記筒状ワーク固定用治具の前記上型の側面かつ上方の端部は曲面であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の加工器具。
  5. 前記筒状ワーク固定用治具を収容する治具収容部材を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の加工器具。
  6. 前記筒状ワーク固定用治具により固定された前記筒状ワークの内側に前記液圧上昇装置によって高圧化された液体を流入する流入流路を有する金型を備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の加工器具。
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