JP2017148736A - 二酸化炭素の回収方法及びガス分離膜モジュール - Google Patents

二酸化炭素の回収方法及びガス分離膜モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】混合ガスから二酸化炭素ガスを効率的に回収可能な二酸化炭素の回収方法を提供する。【解決手段】二酸化炭素の回収方法は、水の供給によって二酸化炭素ガスを含有する混合ガス中の二酸化炭素ガスをイオン化して選択的に透過させるガス分離膜である第一のガス分離膜の一方の面に混合ガスを供給しS5、混合ガスのうち第一のガス分離膜で透過されなかった非透過ガスに水蒸気を供給して加湿非透過ガスとしS7、ガス分離膜である第二のガス分離膜の一方の面に加湿非透過ガスを供給するS9。【選択図】図4

Description

本発明は、二酸化炭素の回収方法及びガス分離膜モジュールに関する。
現在、世界的な問題である地球温暖化防止のため、人類の活動から発生する二酸化炭素ガスを中心とする温暖化効果ガスの外気への放出量を削減することが求められている。しかしながらエネルギーセキュリティー上、従来からの化石燃料を中心としたエネルギー生産方法を急激に方針転換することは現実的ではない。そこでエネルギー効率が高く二酸化炭素ガスの発生が少ない技術開発とその適用が模索されている。
その一つに、石炭ガス化複合発電(以下、IGCC(Integrated coal Gasification Combined Cycle))技術に、効率的な二酸化炭素の分離回収技術を組み合わせた方法が提案されている。
その二酸化炭素分離回収技術の内、期待されている技術として、ガス分離膜の一つである促進輸送膜の技術開発が行われている。IGCCで石炭をガス化して得た主として水素と二酸化炭素の混合ガスから上記のガス分離膜を用いて二酸化炭素を効率的、選択的に分離し、その高純度の二酸化炭素を工業原料等として有効利用する他、EORや二酸化炭素貯留に使用すること等が検討されている。ここで言うEORとは、CO圧入攻法に代表される増進回収技術(Enhanced Oil Recovery)のことを意味する。
また、二酸化炭素ガスを分離した非透過ガスの高純度水素ガスを用いて水素燃焼発電や燃料電池用による発電を効率的に行うことも検討されている。このためには、分離膜での二酸化炭素の分離に関し、その選択性(二酸化炭素選択性)や二酸化炭素透過性を高め、高濃度・高回収率で二酸化炭素を回収することが課題となる。
その二酸化炭素の分離回収技術の内、期待されている技術として、特許文献1に記載されている促進輸送膜であるガス分離膜が知られている。このガス分離膜を用いてガス分離膜モジュールを構成し、ガス分離膜の一方の面に、水(水蒸気)とともに二酸化炭素を含有する混合ガスを供給する。ガス分離膜により二酸化炭素がイオン化されることで、二酸化炭素が選択的にガス分離膜を透過する。
このために最も肝要なことは、適正な量の水蒸気を促進輸送膜に供給する技術を確立することである。そして最適な膜エレメント、膜モジュール構造を構築し、求められるガス性状を確保し、許容されるコスト内で膜システムを提供することが求められている。
特開2012−192316号公報
現在までに発表されている促進輸送システムは、そのガス透過性能、分離性能に従い、また水蒸気供給の必要性から、システムとしては透過側ガスの圧力低下を補うため圧縮機等の昇圧設備で圧力を上げるという膜モジュール多段方式としている。さらに、水蒸気供給に透過側へのスイープガス方式で水蒸気を供給するという方法を採り、水蒸気の分圧が高い100℃以上の高温での操作が提案されてきた。
しかしながら、現状の技術では、このように混合ガスに対して、膜モジュール多段方式では圧縮機を稼働させることによる電力等の外部エネルギー投入が必要となり本来の目的である地球温暖化防止、二酸化炭素削減に逆行することになる。そして、電力コストが多く発生し、実用的なコストでなくなる。途中の分離ガス昇圧をしない為に単段・全並列方式も考えられるが、この方式ではガス純度やガス回収率等の目的の分離ガス性能が達せされないことが分かっているので論外である。また、適正な量の水蒸気を促進輸送膜に供給する技術が確立されていない。例えば、唯単純に混合ガスとともに水蒸気を導入するといった手法も考えられるが、このような手法を用いたとしても、水蒸気の供給量は十分ではなく、効率よく二酸化炭素を分離することが難しい。
ここで、供給する水蒸気を100℃よりも高温の状態で供給することで水蒸気の圧力を高めれば水蒸気分圧が立つ。このため、水蒸気を十分に促進輸送膜に供給することが可能となり、二酸化炭素の分離効率を向上することが可能である。
ところが、高温の水蒸気を供給するためには、促進輸送膜を保護する部品やガス分離膜を形成する材料を100℃以上の耐熱性を持つ高分子材料にする必要がある。この場合、高価な材料を使用せざるを得なくなる。また、水蒸気を加熱するための更なる大きなエネルギーが必要となる。システム上配管振り回しが複雑となるスイープ方式では、操作の煩雑化、又透過側流路に於ける圧力損失増大による膜性能低下と膜面積増大につながりやすい。これらの結果としてシステムが不安定になることから、装置の複雑化や高コスト化に繋がってしまうという問題がある。このため、一部のガス分離性能やコストを考慮しなくて良い特殊例を除き、現在まで実用に到っていない。
混合ガスにおけるガス分離膜を透過されなかった非透過ガスは、適宜処理を行った後で排気される。しかしながら、排気される非透過ガス中の二酸化炭素ガスを少なくし、二酸化炭素ガスの回収率が向上するような二酸化炭素の回収方法が望まれている。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、混合ガスから二酸化炭素ガスを効率的に回収可能な二酸化炭素の回収方法及びガス分離膜モジュールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明の二酸化炭素の回収方法は、水の供給によって二酸化炭素ガスを含有する混合ガス中の前記二酸化炭素ガスをイオン化して選択的に透過させるガス分離膜である第一のガス分離膜の一方の面に前記混合ガスを供給し、前記混合ガスのうち前記第一のガス分離膜で透過されなかった非透過ガスに水蒸気を供給して加湿非透過ガスとし、前記ガス分離膜である第二のガス分離膜の一方の面に前記加湿非透過ガスを供給することを特徴としている。
また、本発明のガス分離膜モジュールは、水の供給によって二酸化炭素ガスを含有する混合ガス中の前記二酸化炭素ガスをイオン化して選択的に透過させるガス分離膜である第一のガス分離膜及び第二のガス分離膜と、前記第一のガス分離膜の一方の面に前記混合ガスを供給し、前記混合ガスのうち前記第一のガス分離膜で透過されなかった非透過ガスを搬送し、前記第二のガス分離膜の一方の面に前記非透過ガスを供給している搬送部と、前記第二のガス分離膜に供給される前の前記非透過ガスに水蒸気を供給して加湿非透過ガスとしている加湿部と、を備えることを特徴としている。
これらの発明によれば、混合ガスを第一のガス分離膜に供給すると、混合ガス中の水蒸気が第一のガス分離膜を透過するため、非透過ガスの相対湿度が混合ガスの相対湿度に比べて低下する。ガス分離膜は、供給されるガスの相対湿度がある程度高い方が、ガス分離膜を透過する水素ガスに対する二酸化炭素ガスの選択性(膜性能)が向上する。非透過ガスに水蒸気を供給して加湿非透過ガスとすることで、非透過ガスの相対湿度に比べて加湿非透過ガスの相対湿度が高くなる。
また、上記の二酸化炭素の回収方法において、前記加湿非透過ガスの相対湿度が50%以上80%以下となるように、前記非透過ガスに供給する前記水蒸気の量を調節してもよい。
また、上記のガス分離膜モジュールにおいて、前記加湿非透過ガスの相対湿度を検出する湿度センサと、前記加湿部が供給する前記水蒸気の流量を調節する制御部と、を備え、前記制御部は、前記湿度センサの検出結果に基づいて、前記加湿部により前記加湿非透過ガスの相対湿度が50%以上80%以下となるように調節してもよい。
これら発明によれば、ガス分離膜は透過させるガスの相対湿度が50%以上80%以下のときに、ガス分離膜の選択性が最も大きくなる。
また、上記の二酸化炭素の回収方法において、前記第一のガス分離膜に供給される前記混合ガスの温度を100℃以下にしてもよい。
また、上記のガス分離膜モジュールにおいて、前記搬送部が前記第一のガス分離膜に供給している前記混合ガスの温度を調節する温度調節部と、前記搬送部が前記第一のガス分離膜に供給している前記混合ガスの温度を検出する温度センサと、前記混合ガスの温度を調節する制御部と、を備え、前記制御部は、前記温度センサの検出結果に基づいて、前記温度調節部により前記混合ガスの温度が100℃以下になるように調節してもよい。
これら発明によれば、ガス分離膜は高分子膜を有しているため、混合ガスの温度が100℃を超えると分子構造の分解が進む。
また、上記の二酸化炭素の回収方法において、前記混合ガスに水蒸気を供給して前記混合ガスの相対湿度を50%以上80%以下に調節してから、前記第一のガス分離膜に前記混合ガスを供給してもよい。
本発明において、請求項1に記載の二酸化炭素の回収方法及び請求項5に記載のガス分離膜モジュールによれば、非透過ガスの相対湿度に比べて加湿非透過ガスの相対湿度が高くなることで、混合ガスから二酸化炭素ガスを効率的に回収することができる。
請求項2に記載の二酸化炭素の回収方法及び請求項6に記載のガス分離膜モジュールによれば、ガス分離膜の選択性がより大きくなることで、混合ガスから二酸化炭素ガスをより効率的に回収することができる。
請求項3に記載の二酸化炭素の回収方法及び請求項7に記載のガス分離膜モジュールによれば、第一のガス分離膜の分子構造が分解するのを抑えることができる。
請求項7に記載の二酸化炭素の回収方法によれば、第一のガス分離膜におけるガス分離膜の選択性がより大きくなることで、混合ガスから二酸化炭素ガスをより効率的に回収することができる。
本発明の一実施形態のガス分離膜モジュールが用いられるガス分離膜装置を模式的に示す図である。 同ガス分離膜モジュールの一部を透過させた斜視図である。 ガス分離膜エレメントの一部を破断して示す斜視図である。 本発明の一実施形態における二酸化炭素の回収方法を示すフローチャートである。
以下、本発明に係るガス分離膜モジュールの一実施形態を、図1から4を参照しながら説明する。図1に示すように、本ガス分離膜モジュール10が用いられるガス分離膜装置1は、二酸化炭素ガスを含有する混合ガスG0から二酸化炭素ガスG1を回収するためのものである。
図1に示すように、本実施形態のガス分離膜装置1は、例えば複数のガス分離膜エレメント11が直列に接続されたガス分離膜モジュール10が、並列に接続されて構成されている。1つのガス分離膜モジュール10を構成するガス分離膜エレメント11の数は、複数であれば特に制限はない。ガス分離膜装置1を構成するガス分離膜モジュール10の数は、1つでもよいし、2つ以上でもよい。
ガス分離膜モジュール10を構成するガス分離膜エレメント11の数、及び、ガス分離膜装置1を構成するガス分離膜モジュール10の数は、ガス分離膜装置1で処理する混合ガスG0の量等に応じて設定される。
以下では、1つのガス分離膜モジュール10について、ガス分離膜エレメント11がスパイラル膜方式である場合を例にとって説明する。
図2に示すガス分離膜モジュール10は、例えば3つのガス分離膜エレメント11が、後述するようにコンプレッサ等の昇圧手段により混合ガスG0が途中で昇圧されることなく、直列に接続されたものである。このような、ガス分離膜モジュール10の構成を、直列分割方式と称する。なお、図2では後述する容器本体35を透過させて示している。
説明の便宜上、3つのガス分離膜エレメント11を区別して呼ぶときには、混合ガスG0が流れる上流側D1から下流側D2に向けて順にガス分離膜エレメント11A、ガス分離膜エレメント11B、ガス分離膜エレメント11Cと称する。3つのガス分離膜エレメント11は、ガス分離膜モジュール10の長手方向に間隔を空けて配置されている。
ガス分離膜モジュール10は、ベッセル13と、ベッセル13内に配置された収集管14及び3つのガス分離膜エレメント11と、ベッセル13に設けられた第一の加湿部16、第二の加湿部(加湿部)17、第三の加湿部18、温度調節部20、温度センサ22、第一の湿度センサ24、第二の湿度センサ(湿度センサ)25、第三の湿度センサ26、第四の湿度センサ27、及び、加湿部16、17、18、温度調節部20を制御する制御部29と、を有している。
ベッセル13は、軸線Cを中心とした円筒状に形成された容器本体35と、容器本体35の上流側D1の開口である第一の開口を閉塞する第一の蓋部36と、容器本体35の下流側D2の開口である第二の開口を閉塞する第二の蓋部37と、を備えている。容器本体35は鋼管等で、蓋部36、37は鋳鉄、鋳鋼、鋼板等で形成することができる。
なお、容器本体35内に配置されるガス分離膜エレメント11の数は3つに限定されず、1つ、2つでもよいし、4つ以上でもよい。
ここで、収集管14及びガス分離膜エレメント11の構成について説明する。
図3に示すように、収集管14は、軸線Cに沿う方向に延びる管状部材である。収集管14の外周面には、複数の吸込孔部14aが形成されている。複数の吸込孔部14aは、互いに軸線Cに沿う方向に離間して配されて収集管14の内外を連通する。収集管14は、図2に示すように容器本体35内に配置されている。
収集管14の第二の蓋部37側の端部は、容器本体35内に配置されている。一方で、収集管14の第一の蓋部36側の端部は、第一の蓋部36を貫通している。
この例では供給ガスである混合ガスG0に対して透過ガスである二酸化炭素ガスG1が向流の場合を説明したが、供給ガスと透過ガスとが並流の場合は、収集管14の第一の蓋部36側の端部は、容器本体35内に配置されている。一方で、収集管14の第二の蓋部37側の端部は、第二の蓋部37を貫通している。
図3に示すように、ガス分離膜エレメント11Aは、ガス分離膜である第一のガス分離膜45A及び供給スペーサ46Aが積層されて形成されている。
促進輸送膜である当該ガス分離膜は、水の供給によって、混合ガスG0等の中の二酸化炭素ガスG1をイオン化して選択的に透過させる膜である。このガス分離膜は、高分子膜を有している。具体的には例えば、1級アミノ基を有する重合体とカルボキシル基を含有するビニルアルコール系重合体とから形成された膜である。
なお、このガス分離膜はこれに限られず、アミン化合物とポリビニルアルコール系ポリマーやポリエチレングリコール系ポリマーを含有する水を必要とする膜であればよい。また、このガス分離膜は、無機化合物を含む膜であってもよい。
このガス分離膜は、混合ガスG0等の供給されるガスの相対湿度がある程度高い方が、このガス分離膜を透過する水素ガスに対する二酸化炭素ガスの選択性が向上する。
本実施形態の促進輸送膜であるガス分離膜は、ガスの相対湿度が50%以上80%以下のときに、ガス分離膜の選択性が最も大きくなる。加湿部16等により水蒸気を供給する量は、ガス分離膜エレメント11Aのガス分離膜のいずれの部分においても、このガス分離膜に接触するガスの相対湿度が50%以上80%以下になるように決めることが好ましい。
これら第一のガス分離膜45A及び供給スペーサ46Aは、収集管14の径方向に積層されて積層部材を形成している。すなわち、第一のガス分離膜45A、透過スペーサ49A、第一のガス分離膜45A、及び供給スペーサ46Aがこの順に、多重の筒状に収集管14の外周面に巻き付けられるようにして設けられて、積層部材であるガス分離膜エレメント11Aを形成している。供給スペーサ46Aに混合ガスが供給されると、その両側を挟む第一のガス分離膜45Aの一方の面45A1に、混合ガスG0が供給されることになる。さらに、第一のガス分離膜45Aを透過した透過ガスは、第一のガス分離膜45Aと第一のガス分離膜45Aとの間に設けられた透過スペーサ49Aのスペースを通って収集管14へ搬送される。
筒状の積層部材であるガス分離膜エレメント11Aは、容器本体35内に配置されるとともに、ガス分離膜エレメント11Aの筒孔内に収集管14が挿通される。第一のガス分離膜45Aの一方の面45A1等には、混合ガスG0が供給される。
ガス分離膜エレメント11B、11Cは、ガス分離膜エレメント11Aと同一の構成である。
例えば、図3に示すガス分離膜エレメント11Bは、ガス分離膜エレメント11Aの第一のガス分離膜45Aに代えてガス分離膜である第二のガス分離膜45Bが用いられている。ただし、第二のガス分離膜45Bは第一のガス分離膜45Aと同一の構成である。
第二のガス分離膜45Bの一方の面45B1等には、後述する第一の加湿非透過ガスG5が供給される。
再び、容器本体35について説明する。
図2に示すように、容器本体35におけるガス分離膜エレメント11Aよりも上流側D1の部分である第一の搬送管35aには、ガス供給管39、及び第一の加湿部16の水蒸気供給管16aが取付けられている。
なお、容器本体35におけるガス分離膜エレメント11Aとガス分離膜エレメント11Bとの間の部分は、第二の搬送管35bとなる。同様に、容器本体35におけるガス分離膜エレメント11Bとガス分離膜エレメント11Cとの間の部分は第三の搬送管35cとなり、容器本体35におけるガス分離膜エレメント11Cよりも下流側D2の部分は第四の搬送管35dとなる。第一の搬送管35a及び第二の搬送管35bで、搬送部35eを構成する。
ガス供給管39には、前述の温度調節部20が設けられている。一般的に、混合ガスG0は、発電設備等から100℃よりも温度が高い状態でガス分離膜装置1に供給されるため、温度調節部20は主に冷却器が用いられる。温度調節部20としては、例えば熱交換媒体を有する公知の冷却回路等を用いることができる。温度調節部20は、第一の搬送管35aがガス分離膜エレメント11A(第一のガス分離膜45A)に供給している混合ガスG0の温度を調節する。
水蒸気供給管16aには、第一の流量調節弁16bが設けられている。水蒸気供給管16aにおける容器本体35とは反対側には、図示はしないが、ボイラーや熱交換器等の水蒸気発生手段が設けられている。混合ガスG0を冷却する温度調節部20を水蒸気発生手段とし、温度調節部20内で混合ガスG0と水とを熱交換させることで水蒸気Wを発生させてもよい。または、容器本体35外で混合ガスG0と他の方法で製造した水蒸気を混合してもよい。
これら水蒸気供給管16a、第一の流量調節弁16b、及び水蒸気発生手段で、第一の搬送管35a内を流れる混合ガスG0に水蒸気Wを供給する第一の加湿部16を構成する。
第一の流量調節弁16bは、水蒸気供給管16a内を水蒸気Wが流れない全閉状態から、水蒸気供給管16a内を最大流量の水蒸気Wが流れる全開状態まで、水蒸気供給管16a内を水蒸気Wが流れる流量を連続的に調節することができる。第一の流量調節弁16bは制御部29に接続され、制御部29により制御される。
第一の搬送管35aにおけるガス供給管39及び第一の加湿部16が取付けられている部分よりも下流側D2の部分には、温度センサ22及び第一の湿度センサ24が取付けられている。温度センサ22は、第一の搬送管35aがガス分離膜エレメント11Aに供給している混合ガスG0の温度を検出する。第一の湿度センサ24は、ガス分離膜エレメント11Aに供給される混合ガスG0の相対湿度を検出する。
温度センサ22及び第一の湿度センサ24は制御部29に接続されていて、検出結果を制御部29に送信する。
第二の加湿部17及び第三の加湿部18は、第一の加湿部16と同様に構成されている。すなわち、第二の加湿部17は、第二の搬送管35bに取付けられた水蒸気供給管17aと、水蒸気供給管17aに設けられた第二の流量調節弁17bと、前述の水蒸気発生手段とを有している。第二の加湿部17は、第二の搬送管35b内を流れる後述する第一の非透過ガスG2に水蒸気Wを供給して後述する第一の加湿非透過ガスG5とする。
第三の加湿部18は、第三の搬送管35cに取付けられた水蒸気供給管18aと、水蒸気供給管18aに設けられた第三の流量調節弁18bと、前述の水蒸気発生手段とを有している。
流量調節弁17b、18bは制御部29に接続され、制御部29により制御される。
なお、第一の加湿部16の構成はこれに限定されず、第一の搬送管35a内を流れる混合ガスG0に水蒸気を供給可能な任意の構成を用いることができる。第二の加湿部17及び第三の加湿部18についても同様である。
第二の搬送管35bにおける第二の加湿部17が取付けられている部分よりも下流側D2の部分には、前述の第二の湿度センサ25が取付けられている。第二の湿度センサ25は、後述する第一の加湿非透過ガスG5の相対湿度を検出する。
第三の搬送管35cにおける第三の加湿部18が取付けられている部分よりも下流側D2の部分には、前述の第三の湿度センサ26が取付けられている。第三の湿度センサ26は、後述する第二の加湿非透過ガスG9の相対湿度を検出する。
第四の搬送管35dには、第四の湿度センサ27及びガス排出管40が取付けられている。第四の湿度センサ27は、後述する第三の非透過ガスG10の相対湿度を検出する。
これら湿度センサ25、26、27は制御部29に接続されていて、検出結果を制御部29に送信する。
制御部29は、図示はしないが、演算回路やメモリー等を有している。メモリーには、演算回路を制御するためのプログラム等が記憶されている。
制御部29は、温度センサ22、湿度センサ24、25、26、27に接続され、これら温度センサ22等から送信された温度等の検出結果を受信する。また、制御部29は、流量調節弁16b、17b、18b、温度調節部20に接続されている。制御部29は、加湿部16、17、18が供給する水蒸気Wの流量を調節する。制御部29は、温度調節部20を制御することで混合ガスG0の温度を調節する。
次に、本実施形態の二酸化炭素の回収方法について説明する。図4は、本実施形態の二酸化炭素の回収方法Sを示すフローチャートである。
発電設備等から、図1に示すガス分離膜装置1に混合ガスG0が供給される。このときの混合ガスG0の圧力は、例えば2PMa(メガパスカル)から4PMa程度の、大気圧よりも高い圧力である。混合ガスG0の温度は数百℃である。
ガス分離膜装置1に供給された混合ガスG0は、各ガス分離膜モジュール10に分配される。
まず、図4に示すステップS1において、制御部29は、第一のガス分離膜45A、すなわちガス分離膜エレメント11Aに供給される混合ガスG0の温度を100℃以下にする。
具体的には、制御部29は、温度センサ22が検出した混合ガスG0の温度を受信する。そして、この受信した温度に基づいて、温度調節部20が混合ガスG0を冷却する能力を調節する。そして、温度センサ22で検出される混合ガスG0の温度が100℃以下になるように調節する。
次に、ステップS3において、第一の湿度センサ24で混合ガスG0の相対湿度を検出し、混合ガスG0の相対湿度を50%以上80%以下に調節する。
具体的には、第一の湿度センサ24の検出結果に基づいて、第一の加湿部16の第一の流量調節弁16bの開度を調節することにより、混合ガスG0に水蒸気Wを供給する。例えば、検出した混合ガスG0の相対湿度が50%のときには第一の流量調節弁16bの開度を最大にし、検出した混合ガスG0の相対湿度が80%のときには第一の流量調節弁16bを閉じる。
このとき、混合ガスG0の相対湿度を80%近くにすることが好ましい。
なお、混合ガスG0の温度を100℃以下に冷却したときに混合ガスG0の相対湿度が80%を超えたときのために、第一の搬送管35aに公知の除湿装置を設けてもよい。この場合、制御部29がこの除湿装置を制御することで、混合ガスG0の相対湿度を80%近くに低下させる。
次に、ステップS5において、ガス分離膜エレメント11Aの第一のガス分離膜45Aの一方の面45A1に混合ガスG0を供給する。混合ガスG0の温度が100℃以下であるため、第一のガス分離膜45Aが高分子膜を有していても、高分子膜の分子構造の分解が抑えられる。
混合ガスG0のうち第一のガス分離膜45Aを透過した二酸化炭素ガスG1は、収集管14の吸込孔部14aを通して回収され、収集管14の第一の蓋部36側の端部から外部に搬送される。ガス分離膜エレメント11Aを、二酸化炭素ガスG1だけでなく、少量の水蒸気Wや水素ガスも透過する。
なお、ガス分離膜エレメント11A、及び後述するガス分離膜エレメント11B、11Cには、スイープガスは用いられていない。
一方で、混合ガスG0のうちガス分離膜エレメント11A(第一のガス分離膜45A)で透過されなかった第一の非透過ガス(非透過ガス)G2は、ガス分離膜エレメント11Aから第二の搬送管35bに搬送される。
次に、ステップS7において、図2に示すようにガス分離膜エレメント11B(第二のガス分離膜45B)に供給される前の第一の非透過ガスG2に水蒸気Wを供給して第一の加湿非透過ガス(加湿非透過ガス)G5とする。このとき、第一の加湿非透過ガスG5の相対湿度が50%以上80%以下となるように、第一の非透過ガスG2に供給する水蒸気Wの量を調節する。
具体的には、制御部29は、第二の湿度センサ25が検出した第一の加湿非透過ガスG5の湿度を受信する。そして、この受信した湿度に基づいて、第二の加湿部17の第二の流量調節弁17bの開度を調節することにより第一の加湿非透過ガスG5の相対湿度が50%以上80%以下となるように調節する。ガス分離膜エレメント11Aを水蒸気Wが透過するため、必要に応じて第二の加湿部17で水蒸気Wを供給する。
ガス分離膜エレメント11Aの第一のガス分離膜45Aの二酸化炭素ガスの選択性を大きくするために、第一の非透過ガスG2の相対湿度が50%以上となるように、混合ガスG0の相対湿度を調節することが好ましい。
第一の非透過ガスG2は第一のガス分離膜45Aを透過していなく、さらに一般的に、ガス分離膜エレメント11A内における混合ガスG0の流速が比較的遅いため、第一の非透過ガスG2の圧力は混合ガスG0の圧力に比べてほとんど低下していない。このため、コンプレッサ等の昇圧手段により第一の加湿非透過ガスG5の圧力を高めてからガス分離膜エレメント11Bに供給する必要が無い。
次に、ステップS9において、ガス分離膜エレメント11Bの第二のガス分離膜45Bの一方の面45B1に第一の加湿非透過ガスG5を供給する。
第一の加湿非透過ガスG5のうちガス分離膜エレメント11Bを透過した二酸化炭素ガスG1は、収集管14の吸込孔部14aを通して回収される。この場合、供給ガスである第一の加湿非透過ガスG5に対して透過ガスである二酸化炭素ガスG1は向流方式であるが、供給ガスと透過ガスとが並流の場合は、収集管14内での二酸化炭素ガスG1は流れ方向が逆になる。
一方で、第一の加湿非透過ガスG5のうちガス分離膜エレメント11Bで透過されなかった第二の非透過ガスG6は、ガス分離膜エレメント11Bから第三の搬送管35cに搬送される。
次に、ステップS11において、図2に示すように第二の非透過ガスG6に水蒸気Wを供給して第二の加湿非透過ガスG9とする。このとき、第二の加湿非透過ガスG9の相対湿度が50%以上80%以下となるように、第二の非透過ガスG6に供給する水蒸気Wの量を調節する。
具体的には、制御部29は、第三の湿度センサ26が検出した第二の加湿非透過ガスG9の湿度を受信する。そして、この受信した湿度に基づいて、第三の加湿部18の第三の流量調節弁18bの開度を調節することにより第二の加湿非透過ガスG9の相対湿度が50%以上80%以下となるように調節する。
次に、ステップS13において、ガス分離膜エレメント11Cの第三のガス分離膜の一方の面に第二の加湿非透過ガスG9を供給する。第二の加湿非透過ガスG9のうち第三のガス分離膜を透過した二酸化炭素ガスG1は、収集管14により回収される。
一方で、第二の加湿非透過ガスG9のうち第三のガス分離膜で透過されなかった第三の非透過ガスG10は、ガス分離膜エレメント11Cから第四の搬送管35dに搬送される。
第四の湿度センサ27が検出した第三の非透過ガスG10の湿度は、制御部29に送信される。第三の非透過ガスG10の相対湿度が50%以上になるように、第二の加湿非透過ガスG9の相対湿度が設定されることが好ましい。
第三の非透過ガスG10は、二酸化炭素ガスG1がほとんど回収されたガスである。第三の非透過ガスG10は、ガス排出管40から外部に搬送され、排気される。
なお、相対湿度が50%を下回ると、二酸化炭素ガスがガス分離膜を透過する透過速度が急激に低下する(1桁以上低下する)ことが確認されたために、相対湿度の下限を50%とした。また、相対湿度が高くなり過ぎると、ガス分離膜を通過したところで、水が停滞し、二酸化炭素ガスが通過するのを妨害し始めるので、相対湿度の上限を80%とした。
以上説明したように、本実施形態の二酸化炭素の回収方法S、及び直列分割方式によるガス分離膜モジュール10によれば、混合ガスG0を第一のガス分離膜45Aに供給すると、混合ガスG0中の水蒸気が第一のガス分離膜45Aを透過するため、第一の非透過ガスG2の相対湿度が混合ガスG0の相対湿度に比べて低下する。第一のガス分離膜45Aは、供給されるガスの相対湿度がある程度高い方が、第一のガス分離膜45Aを透過する水素ガスに対する二酸化炭素ガスの選択性が向上する。第一の非透過ガスG2に水蒸気Wを供給して第一の加湿非透過ガスG5とすることで、第一の非透過ガスG2の相対湿度に比べて第一の加湿非透過ガスG5の相対湿度が高くなる。
したがって、第二のガス分離膜45Bにより混合ガスG0から二酸化炭素ガスG1を効率的に回収することができる。
第一の加湿非透過ガスG5の相対湿度が50%以上80%以下となるように、第一の非透過ガスG2に供給する水蒸気Wの量を調節する供給する。ガス分離膜は透過させるガスの相対湿度が50%以上80%以下のときに、ガス分離膜の選択性が最も大きくなるため、混合ガスG0から二酸化炭素ガスG1をより効率的に回収することができる。
第一のガス分離膜45Aに供給される混合ガスG0の温度を100℃以下にすることで、第一のガス分離膜45Aが高分子膜を有していても、高分子膜の分子構造の分解を抑えることができる。
混合ガスG0の相対湿度を50%以上80%以下に調節してから、第一のガス分離膜45Aに混合ガスG0を供給する。第一のガス分離膜45Aにおけるガス分離膜G0の選択性がより大きくなることで、第一のガス分離膜45Aにより混合ガスG0から二酸化炭素ガスG1をより効率的に回収することができる。
本実施形態のガス分離膜モジュール10では、昇圧手段及びスイープガスを用いていない。また、混合ガスG0の温度を100℃以下にすることで、耐熱性の低い比較的安価なガス分離膜を用いることができる。これにより、ガス分離膜モジュール10をエネルギー投入を抑えて安価に構成することができる。
本ガス分離膜モジュールは、求められる高純度であり高回収率の透過ガス及び非透過ガス性状を、簡易なシステム、簡易な構造で、混合ガスから二酸化炭素ガスを効率的にそして現実的な許容されるコスト内で回収可能な二酸化炭素の回収方法及びガス分離膜モジュールを提供することができる。スパイラル膜方式を基本に、二酸化炭素透過現象を高性能かつ安定的に行わせるために必要な水蒸気ガスを安定的に供給、保持する構造及びシステムを低外部投入エネルギー、低コストで提供することができる。
本ガス分離膜モジュールは、スパイラル膜方式を基本に、ガス分離システムとして次の(1)〜(3)の手段である。
(1)従来の途中昇圧のある多段方式や単段・全並列方式ではなく、単段方式でかつ直列分割方式。
(2)ガス分離膜エレメントへの水蒸気供給方法は、スイープ方式ではなく直交流方式で直列に分割されたエレメント毎に膜エレメントに適正な水蒸気含有原料ガスを供給する方式。
(3)供給ガス及びガス分離膜エレメントを含む膜モジュール、膜設備・システムを100℃以下で操作。
これら(1)〜(3)の提案により、従来からの二酸化炭素分離技術から大幅な改良がなされる。所定のガス分離性を確保し、実用化により適する低コストのシステムとすることができる。
本ガス分離膜モジュールのその他の特徴として、下記の(4)〜(6)が挙げられる。
(4)電力や水蒸気の外部エネルギーの投入量の最小化でコストダウンと環境性の向上。
(5)膜面積の低減でコストダウン。
(6)膜モジュール周りのシステム、配管の簡素化と操作性の向上及びコストダウン。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除等も含まれる。
例えば、前記実施形態では、ガス分離膜モジュール10が湿度センサ24、25、26、27を備えなくてもよい。この場合、混合ガスG0が供給される量や温度等の条件に基づいて、予め実験やシミュレーション等により、加湿部16、17、18から供給する蒸気Wの量をそれぞれ求めておく。そして、求めた供給量だけ、加湿部16、17、18から水蒸気Wをそれぞれ供給してもよい。
ガス分離膜装置1に供給される混合ガスG0の相対湿度が50%以上80%以下であることが分かっている場合には、ガス分離膜モジュール10は第一の加湿部16を備えなくてもよい。
ガス分離膜装置1に供給される混合ガスG0の温度が100℃以下であることが予め分かっている場合等には、ガス分離膜モジュール10は温度調節部20を備えなくてもよい。この場合、二酸化炭素の回収方法SではステップS1が行われない。
実施形態では、第一のガス分離膜45Aが巻き付けられるようにして筒状に形成されているとした。しかし、第一のガス分離膜の形状は特に限定されず、第一のガス分離膜が平板状であってもよいし、中空糸状の膜であってもよい。第二のガス分離膜及び第三のガス分離膜についても同様である。
10 ガス分離膜モジュール
17 第二の加湿部(加湿部)
20 温度調節部
22 温度センサ
25 第二の湿度センサ(湿度センサ)
29 制御部
35e 搬送部
45A 第一のガス分離膜
45A1、45B1 一方の面
45B 第二のガス分離膜
G0 混合ガス
G1 二酸化炭素ガス(透過ガス)
G2 第一の非透過ガス(非透過ガス)
G5 第一の加湿非透過ガス(加湿非透過ガス)
S 二酸化炭素の回収方法
W 水蒸気

Claims (7)

  1. 水の供給によって二酸化炭素ガスを含有する混合ガス中の前記二酸化炭素ガスをイオン化して選択的に透過させるガス分離膜である第一のガス分離膜の一方の面に前記混合ガスを供給し、
    前記混合ガスのうち前記第一のガス分離膜で透過されなかった非透過ガスに水蒸気を供給して加湿非透過ガスとし、
    前記ガス分離膜である第二のガス分離膜の一方の面に前記加湿非透過ガスを供給することを特徴とする二酸化炭素の回収方法。
  2. 前記加湿非透過ガスの相対湿度が50%以上80%以下となるように、前記非透過ガスに供給する前記水蒸気の量を調節することを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素の回収方法。
  3. 前記第一のガス分離膜に供給される前記混合ガスの温度を100℃以下にすることを特徴とする請求項1又は2に記載の二酸化炭素の回収方法。
  4. 前記混合ガスに水蒸気を供給して前記混合ガスの相対湿度を50%以上80%以下に調節してから、前記第一のガス分離膜に前記混合ガスを供給することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の二酸化炭素の回収方法。
  5. 水の供給によって二酸化炭素ガスを含有する混合ガス中の前記二酸化炭素ガスをイオン化して選択的に透過させるガス分離膜である第一のガス分離膜及び第二のガス分離膜と、
    前記第一のガス分離膜の一方の面に前記混合ガスを供給し、前記混合ガスのうち前記第一のガス分離膜で透過されなかった非透過ガスを搬送し、前記第二のガス分離膜の一方の面に前記非透過ガスを供給している搬送部と、
    前記第二のガス分離膜に供給される前の前記非透過ガスに水蒸気を供給して加湿非透過ガスとしている加湿部と、
    を備えることを特徴とするガス分離膜モジュール。
  6. 前記加湿非透過ガスの相対湿度を検出する湿度センサと、
    前記加湿部が供給する前記水蒸気の流量を調節する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記湿度センサの検出結果に基づいて、前記加湿部により前記加湿非透過ガスの相対湿度が50%以上80%以下となるように調節することを特徴とする請求項5に記載のガス分離膜モジュール。
  7. 前記搬送部が前記第一のガス分離膜に供給している前記混合ガスの温度を調節する温度調節部と、
    前記搬送部が前記第一のガス分離膜に供給している前記混合ガスの温度を検出する温度センサと、
    前記混合ガスの温度を調節する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記温度センサの検出結果に基づいて、前記温度調節部により前記混合ガスの温度が100℃以下になるように調節することを特徴とする請求項5又は6に記載のガス分離膜モジュール。
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