JP2017148284A - 水分透過性シート材 - Google Patents

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笠原 輝彦
Teruhiko Kasahara
輝彦 笠原
拓世 江▲崎▼
Takuyo Ezaki
拓世 江▲崎▼
雄介 木下
Yusuke Kinoshita
雄介 木下
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Abstract

【課題】本発明は、水や薬液等の液体の高い吸水力により、紙オムツや生理用ナプキンなどの身体側に面するトップシートから吸水したものを素早く吸収体まで透水し、更に優れた嵩高性により体圧による加重がかかっても吸収体からの液戻りを抑制することにより不快感を軽減できる吸水性物品用透水性シート材を提供する。【解決手段】本発明の吸収性物品用の水分透水性シート材は繊維表面が親水化処理されてなる単繊維繊度が2〜8dtexのポリエステル系繊維からなる目付が40〜60g/m2のスパンレース不織布であって、ノンバインダーで形成されてなることを特徴とする吸収性物品用の水分透水性シート材である。【選択図】なし

Description

本発明は、吸水性や快適性に優れた使い捨て可能な衛生用品および吸水性物品、例えば、成人用や赤ちゃん用の失禁用シート、尿取りパッド、使い捨ておむつ、女性用生理用品やおりものシート、および母乳パッドなどを構成する水分透過性シートに関するものである。特に、本発明は、肌に接する表面シートと、尿や経血やおりものなどの水系排泄物を吸収し保持する吸収体シートとの中間に使用される、いわゆるセカンドシートに好適に用いられる水分透水性シート、更にこのような水分透水性シートを適用した吸水性物品に関するものである。
従来、紙オムツや生理用ナプキンに代表される体液等の水分吸収性物品は、身体に直接接触する透水性のトップシート、衣服側に面するバックシート、そして、これらに内装された体液を吸収する吸収体からなり、使用者から放出された体液は、前記のトップシートを介して吸収体に吸収されるようになっている。このような体液等の水分吸収性物品は、その吸収対象とする体液を製品外に漏らすことなく全量吸収し、かつ体圧等の外部圧力が物品に加重されたとしても、吸収した体液を物品外へ漏らさないということが要求されている。また、体液を素早く吸収すると共に内部の吸収体へ素早く移動させることにより、トップシート状に体液を残さず、使用者に対し湿潤感を感じさせないことや、加圧等による吸収体からの液戻りによる不快感を軽減させることが要求されている。
一般に体液等の水分吸収性物品は、身体に直接接触する透水性のトップシート、衣服側に面するバックシート吸収性物品として、加圧等による肌との接触面への逆戻りを抑制する手段として、前記のトップシートに開口部を形成し開口部のみで液を通過させることにより、吸収した体液の逆戻りを防止することや、セカンドシートに太繊度の融着した繊維ウェブを使用して吸水効果を上げることにより、前記のトップシートのドライタッチ性を向上させる手段が提案されている(特許文献1および2参照。)。しかしながら、この提案の場合、吸水性および液戻り抑制効果においては、なお十分なものではなかった。
特開2007−14705号公報 特開平11−192259号公報
そこで本発明の目的は、すばやく尿や体液を吸収し、トップシート表面での液残りおよび液戻りを低減させ、使用者が感じる不快感を軽減できる吸収物品に好適に用いられる水分透水性シート材を提供することにある。
本発明者等は、上記の吸収性物品用の水分透水性シート材の課題を解決するため、特定の親水性を有するポリエステル系繊維を用いることにより、優れた吸水力と嵩高性、逆戻り性を低減する不織布が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、上記の課題を解決せんとするものであって、本発明の水分透水性シート材は、繊維表面が親水化処理されてなる単繊維繊度が2〜8dtexのポリエステル系繊維からなる目付が40〜60g/mで、不織布厚み0.8〜1.0mmのスパンレース不織布であって、ノンバインダーで形成されてなることを特徴とする水分透水性シート材である。
本発明の水分透水性シート材の好ましい態様によれば、前記のポリエステル系繊維は、繊維表面がポリオキシエチレン付加アルキルもしくはフェニルエーテルと芳香族ジカルボン酸とエチレングリコールから得られるブロック型ポリエステルを主成分とする表面処理剤で親水化処理されてなることである。
本発明の水分透水性シート材の好ましい態様によれば、前記のポリエステル系繊維の繊維長は、30〜64mmである。
本発明によれば、水や薬液等の液体の高い吸水力により、紙オムツや生理用ナプキンなどの身体側に面するトップシートから吸水したものを素早く吸収体まで透水し、更に優れた嵩高性により体圧による加重がかかっても吸収体からの液戻りを抑制することにより不快感を軽減できる吸水性物品に好適に用いられる水分透水性シート材が得られる。
次に、本発明の水分透水性シート材について詳細に説明する。
本発明の水分透水性シート材は、繊維表面が親水化処理されてなる単繊維繊度が2〜8dtexのポリエステル系繊維からなる目付が40〜60g/mで、不織布厚み0.8〜1.0mmのスパンレース不織布であって、ノンバインダーで形成されてなる水分透水性シート材である。
本発明で用いられるポリエステル系繊維の単繊維繊度は2〜8dtexであり、好ましくは3.3〜6.6dtexである。また、不織布の加工方法は交絡性を上げ形態の保持性をよくするために、スパンレース加工であることが好ましい。不織布の目付は40〜60g/mであり、好ましくは50g/mである。更に、不織布厚みは、0.8〜1.0mmであり、好ましくは0.85〜0.95である。
本発明で用いられるポリエステル系繊維を構成するポリエステルは、テレフタル酸とエチレングリコールあるいはブチレングリコールの縮合反応によって生成される高分子重合体、およびセバシン酸、アジピン酸、トリメリット酸、イソフタル酸およびパラオキシ安息臭酸などとエチレングリコールやブチレングリコールとの縮合体、ならびに他のポリエステル類を含むポリエステル重合体などを意味する。
本発明で用いられるポリエステル系繊維は、単繊維繊度が2〜8dtexである。単繊維繊度が2dtex未満では、繊維間の空隙は小さくなり液拡散性は良くなるものの、吸収体への液透過性が悪くなるため液の吹き溜まり原因となり、更に不織布の厚みが薄くなるため体圧がかかった際に吸収体からの液戻りが多くなり、使用時の不快感や、乳児用の紙オムツであれば皮膚かぶれの原因となる。
一方、単繊維繊度が8dtexを超えると、不織布の厚みは厚くなるものの、繊維間の空隙が大きくなりすぎるため、吸収体からの逆戻りの原因となり、更には使用時の触感(肌触り)が硬くなるため、風合いが著しく悪くなる。
本発明のポリエステル系繊維からなる不織布の加工方法は、親水性を阻害する熱融着バインダー繊維を使用しなくても不織布の形態を維持し、かつ柔軟でドレープ性に優れるスパンレース加工が好ましい態様である。
スパンレース加工とは、繊維状物を高圧のジェット水流によって相互に交絡させる不織布の形成方法であり、繊維損傷が少なく、強度、伸度タフネス等の物理特性やドレープ性に優れ、また、サーマルボンド不織布やレジンボンド不織布といった接着法のようにバインダーを使用していないため安全面での利点もあり、衛生材料や生活資材等の各種分野への利用に好適な不織布を得ることができる。
本発明のポリエステル系繊維からなる不織布の目付は、40〜60g/mである。目付が40g/m未満になると不織布の繊維構成本数が少なくなるため、体圧がかかった際に不織布が潰れやすく吸収体からの液戻りが多くなる原因となる。一方、目付が60g/mを超えると、逆に繊維構成本数が増えるため不織布の剛性は上がり液戻りも少なくなるものの、風合いが損なわれる。
本発明のポリエステル系繊維からなる不織布の厚みは、0.5gf/cm加重下で0.8〜1.0mmである。厚みが0.8mm未満では、体圧がかかった際の液戻りが多くなり、厚みが1.0mmを超えるとトップシートから吸引力が低くなるため、尿や体液がトップシートに保持してしまい、使用者に不快感を与える。
本発明の水分透水性シートを構成するポリエステル系繊維の繊維表面は、親水化処理されてなることが重要である。繊維表面を親水化させる表面処理剤としては、ポリオキシエチレン付加アルキルもしくはフェニルエーテルと芳香族ジカルボン酸とエチレングリコールから得られるポリエステル化合物を主成分とする表面処理剤が挙げられる。芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸ジメチル、および5−スルホイソフタル酸ジメチル等が挙げられるが、中でも芳香族ジカルボン酸が好ましく、テレフタル酸またはイソフタル酸がより好ましく用いられる。
本発明で使用される表面処理剤のポリエステル化合物としては、ポリオキシエチレン付加アルキルもしくはフェニルエーテルと芳香族ジカルボン酸とエチレングリコールを縮重合反応させて得られた処理材が好ましく、特にブロック共重合体がより好ましく用いられる。
また、上記の表面処理剤の付着量は、ポリエステル系繊維表面に対し、0.20〜0.40質量%が好ましく、より好ましくは0.25〜0.35質量%である。付着量が0.20質量%未満であると、スパンレース加工後の吸水性が低下するため、吸収体への液透過性が悪くなり、蒸れによる皮膚かぶれの原因となる。一方、0.40質量%を超えると、シート加工機へ脱落するスカム量が多くなるため工程通過性不良の原因となる。
本発明で使用されるポリエステル系繊維の繊維長は、不織布形成上30〜64mmであることが好ましく、より好ましくは38〜51mmである。繊維長が30mm未満では、繊維ウェブの形成が困難であり、繊維長が64mmを超えると工程通過性が著しく悪くなり、更に不織布の地合も悪くなる傾向を示す。
次に、本発明の水分透水性シート材は、前記の不織布を用いてなる吸収性物品用のセカンドシート材として好適である。本発明の水分透水性シート材を、セカンドシート材として適用する吸水性物品としては、紙おむつ、生理用ナプキン、および、おりものシートなどの衛生材料が好適であるが、水分を吸収するための汗脇パッドやペット用シートなどの水分吸収性物品にも好適である。
次に、本発明の水分透過性シート材の製造方法について説明する。
上記したポリエステル系繊維を、オープナーを用いて予備開繊を行い、カードにより繊維ウェブ化する。カードで形成された繊維ウェブは、次に、フィードラチスによりスパンレース工程に送られ、高圧水流交絡処理されてシート状に加工される。スパンレース加工後の不織布は、コンベアで乾燥工程に送られ、乾燥と同時に熱処理が施される。
上記のようにして得られた不織布は、ノンバインダーで形成されてなるものである。ここに、ノンバインダーとは、不織布の強度や形態保持を目的とする熱融着繊維や接着剤を使用せず、不織布を形成することをいう。
このようにして製造され得られた不織布は、高い吸水性を持ち、更に優れた嵩高性やソフトな風合いを有するため、本発明の目的とする吸水性物品用の水分透水性シート材となるセカンドシートとして最適である。
すなわち、このように製造された不織布から得られる水分透水性シート材は、セカンドシートとして最適である。本発明の水分透水性シートは、トップシート表面から吸収した水分の吸引力並びに液透過性に優れ、更に適度な嵩高性が得られることから、体圧がかかっても押し潰れないことから吸収体からの液戻りもしにくく、肌に直接触れる紙おむつや生理用品に使用する水分透水性シートとしては最適である。
次に、実施例によって本発明の水分透水性シートについて詳しく説明する。
単繊維繊度が2.2dtexの芯PET/鞘PEの複合繊維からなる目付が12g/mのトップシートと、パルプとSAP(高吸水性ポリマー)からなる目付300g/mの吸収体、更には低密度ポリエチレンフィルムからなる30g/mのバックシートを組み合わせてなる吸水性シートを作成し、トップシートと吸収体の間に、本発明の水分透水性シートとなるセカンドシートを組み合わせたものについて、各物性値の測定を行った。実施例中における各物性値は、次のとおりであり、測定回数3回の平均値をとったものである。
<吸水速度の試験方法>
人工尿5ccが吸水性シートに吸収されるまでの時間を測定し、10分ごとに3回繰り返した。3回の吸水時間が全て2秒以下であることが吸水性に優れることを表す。
<リウェット性の試験方法>
吸水速度を測定した(5ccを3回吸収させた)吸水性シートを10分放置後、シート中央部に10×10cm角の濾紙を1枚載せ、該濾紙上に重さ1kgおもりを10秒間載せて圧力を加える。時間経過後におもりを取り除き、濾紙の質量を計量し、濾紙に移行した液量を測定する。濾紙に移行した液量が1g以下であることがリウェット性に優れることを表す。
<触感試験>
吸水速度を測定した(5ccを3回吸収させたもの)後、シート中央部に重さ1kgのおもりを10秒間載せて圧力を加える。時間経過後におもりを取り除き、トップシート表面に手を軽く触れて、ウェット感を官能評価で判定した。判定基準は、下記3段階(○、△および×)とし、○が触感に優れることを表す。
○:乾いている
△:やや湿っている
×:かなり湿っている
ここで使用した人工尿の組成は、次のとおりである。
<人工尿組成(質量%)>
・尿素 2.0%
・NaCl 0.8%
・CaCl 0.1%
・MgSO 0.1%
・残り水。
[実施例1]
繊維表面が、ジメチルテレフタレートとジメチルイソフタレート、エチレングリコールおよびポリエチレングリコールモノフェニルエーテルとを重縮合反応させて得られたブロック共重合体となるポリエステル化合物を主成分とする表面処理剤で親水化処理された単繊維繊度が3.3dtex、繊維長が51mmのポリエステル繊維100%をオープナーを用いて予備開繊し、目付が60g/mのカードウェブを常法により作製し、ウォータージェットの水圧が50kg/cm、速度が8m/分、ノズル形状:0.1mmΦ、0.6mmピッチ、834ホール、500mm効き幅で両面加工によりシートを作成した後、110℃の温度で1分間の乾燥を行い、目付が50g/mで、不織布厚みが0.87mm(0.5gf/cm加重下)のノンバインダーで形成された水分透水性シートを得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例2]
繊維表面がジメチルテレフタレートとジメチルイソフタレート、エチレングリコールおよびポリエチレングリコールモノフェニルエーテルとを重縮合反応させて得られたブロック共重合体となるポリエステル化合物を主成分とする表面処理剤で親水化処理された単繊維繊度が6.6dtex、繊維長が51mmのポリエステル繊維100%をオープナーを用いて予備開繊し、目付が60g/mのカードウェブを常法により作製し、ウォータージェットの水圧が50kg/cm、速度が8m/分、ノズル形状:0.1mmΦ、0.6mmピッチ、834ホール、500mm効き幅で両面加工によりシートを作成した後、110℃の温度で1分間の乾燥を行い、目付が50g/mで、不織布厚みが0.94mm(0.5gf/cm加重下)のノンバインダーで形成された水分透水性シートを得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例3]
繊維表面がジメチルテレフタレートとジメチルイソフタレート、エチレングリコールおよびポリエチレングリコールモノフェニルエーテルとを重縮合反応させて得られたブロック共重合体となるポリエステル化合物を主成分とする表面処理剤で親水化処理された単繊維繊度が2.0dtex、繊維長が51mmのポリエステル繊維100%をオープナーを用いて予備開繊し、目付が60g/mのカードウェブを常法により作製し、ウォータージェットの水圧が50kg/cm、速度が8m/分、ノズル形状:0.1mmΦ、0.6mmピッチ、834ホール、500mm効き幅で両面加工によりシートを作成した後、110℃の温度で1分間の乾燥を行い、目付が50g/mで、不織布厚みが0.82mm(0.5gf/cm加重下)のノンバインダーで形成された水分透水性シートを得た。評価結果を、表1に示す。
[比較例1]
繊維表面がジメチルテレフタレートとジメチルイソフタレート、エチレングリコールおよびポリエチレングリコールモノフェニルエーテルとを重縮合反応させて得られたブロック共重合体となるポリエステル化合物を主成分とする表面処理剤で親水化処理された単繊維繊度が9.0dtex、繊維長が51mmのポリエステル繊維100%をオープナーを用いて予備開繊し、目付が60g/mのカードウェブ常法により作製し、ウォータージェットの水圧が50kg/cm、速度が8m/分、ノズル形状:0.1mmΦ、0.6mmピッチ、834ホール、500mm効き幅で両面加工によりシートを作成した後、更にエアースルーで150℃の温度で1分間の熱処理を行い、目付が50g/mで、不織布厚みが1.03mm(0.5gf/cm加重下)のノンバインダーで形成された水分透水性シートを得た。評価結果を、表1に示す。
[比較例2]
繊維表面がジメチルテレフタレートとジメチルイソフタレート、エチレングリコールおよびポリエチレングリコールモノフェニルエーテルとを重縮合反応させて得られたブロック共重合体となるポリエステル化合物を主成分とする表面処理剤で親水化処理された単繊維繊度が2.0dtex、繊維長が51mmのポリエステル繊維80%と熱融着繊維として単繊維繊度が2.2dtex、繊維長が51mmの芯PET/鞘PEの複合繊維20%を均一に混綿した後、目付が60g/mのカードウェブを常法により作製し、ウォータージェットの水圧が50kg/cm、速度が8m/分、ノズル形状:0.1mmΦ、0.6mmピッチ、834ホール、500mm効き幅で両面加工によりシートを作成した後、更にエアースルーで150℃の温度で1分間の熱処理を行い、目付が50g/mで、不織布厚みが0.75mm(0.5gf/cm加重下)の水分透水性シートを得た。評価結果を、表1に示す。
[比較例3]
繊維表面がジメチルテレフタレートとジメチルイソフタレート、エチレングリコールおよびポリエチレングリコールモノフェニルエーテルとを重縮合反応させて得られたブロック共重合体となるポリエステル化合物を主成分とする表面処理剤で親水化処理された単繊維繊度が3.3dtex、繊維長が51mmのポリエステル繊維80%と熱融着繊維として単繊維繊度が2.2dtex、繊維長が51mmの芯PET/鞘PEの複合繊維20%を均一に混綿した後、目付が60g/mのカードウェブを常法により作製し、エアースルーで150℃の温度で1分間の熱処理を行い、目付が50g/mで、不織布厚みが0.85mm(0.5gf/cm加重下)の水分透水性シートを得た。評価結果を、表1に示す。
Figure 2017148284
実施例1〜3が示すように、繊維表面が親水化処理された単繊維繊度が2.0〜8.0dtexのポリエステル系繊維を使用したスパンレース不織布からなる水分透水性シートは、吸水性と嵩高性に優れるため、トップシートから吸水した液を素早く吸収体へ移行し、かつ加圧時の液戻りも極めて少なく、トップシートの肌触りも良好であった。
一方、比較例1で示されるように、使用する主体繊維の単繊維繊度が大きくなりすぎても、繊維間の空隙が大きくなり過ぎることから、少しの加圧で液戻りしやすくなり、トップシートも湿ってしまうことから不快感を伴う原因となる。
更に、比較例2〜3で示されるように、バインダーとして熱融着繊維を混綿使用すると主体繊維との接着により親水化された繊維表面が溶融ポリマーで覆われるため、親水性が阻害されトップシートへの液残りの原因となる。
更に、比較例3においては、不織布がエアースルー加工であることから、加圧時の形態保持性が弱くなり、液戻りを伴う原因となる。

Claims (3)

  1. 繊維表面が親水化処理されてなる単繊維繊度が2〜8dtexのポリエステル系繊維からなる目付が40〜60g/mで、不織布厚みが0.8〜1.0mmのスパンレース不織布であって、ノンバインダーで形成されてなることを特徴とする水分透水性シート材。
  2. ポリエステル系繊維の繊維表面がポリオキシエチレン付加アルキルもしくはフェニルエーテルと芳香族ジカルボン酸とエチレングリコールから得られるブロック型ポリエステルを主成分とする表面処理剤で親水化処理されてなることを特徴とする請求項1記載の水分透水性シート材。
  3. ポリエステル系繊維の繊維長が30〜64mmであることを特徴とする請求項1,または2記載の水分透水性シート材。
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