JP2017147299A - 半導体レーザ光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】波長が長期的に安定で、かつ、スペクトル線幅の狭い小型のレーザ光源を提供する。
【解決手段】単一モードで発振する半導体レーザが搭載された光源ブロックとエタロン・フィルタが搭載された波長ロッカー・ブロックにより構成される半導体レーザ光源において、波長ロッカー内のエタロン・フィルタからの反射光の一部が半導体レーザチップに戻ってくるように構成したことを特徴とする半導体レーザ光源とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、中長距離の光ファイバ通信で用いられる単一モードで動作する半導体レーザ光源に関するものである。
近年、光通信システムの大容量化に伴い、多値位相振幅変調を用いたデジタル・コヒーレント通信方式が普及し始めている。この通信方式は光の位相情報を用いてデジタル信号を伝達する方式であるため、光源としては、光発振周波数(波長)が安定かつ位相雑音が少なくスペクトル線幅が狭いレーザ光源が必要になる。半導体レーザは小型で低コストなため、光通信用光源として広く普及しているが、特に中・長距離の光通信システムでは、単一モードで動作する分布帰還型(DFB)レーザなどが広く用いられている。
また中・長距離の光通信システムでは、光ファイバ1本あたりの伝送容量を増大させるために、波長多重(WDM)技術を用いることが一般的であり、光源にはどの波長チャネルでも出力できるような、波長可変特性も必要とされている。
図1に、現在、主に用いられている波長可変レーザモジュールの概略の基本構成を示す。このレーザモジュールには、半導体レーザで構成されたレーザ光源1からのレーザ光を部分反射ミラー2で分岐して受け、光発振波長を安定化させるために波長ロッカー3が内蔵されている。波長ロッカー3は、波長基準となるエタロン・フィルタやモニタ用のフォトダイオード(PD)などにより構成される光学部品である。
波長ロッカー3では、エタロン・フィルタの透過率の光周波数依存性を利用し、エタロン・フィルタを透過した半導体レーザ光の光発振周波数(波長)をモニタ用のPDにより検出し、基準となるエタロン・フィルタの光周波数に合致させるように半導体レーザ1に外部的な電気的制御を施すことで、半導体レーザの光発振周波数(波長)を安定化させている。
一般に、半導体レーザは、他の固体レーザやガス・レーザなどと比べると、共振器サイズが小さいため、位相ノイズは相対的に大きい。上記の様な外部的制御は、ある程度の時間遅れを伴うため、レーザ光発振周波数を長期的には安定化させたとしても、短期的な光発振周波数の変動は大きく、発振レーザ光の光スペクトルの線幅はかなり広い。通常の数百μmの共振器サイズの半導体レーザの線幅は、MHzのオーダーとなっている。
現在、普及が進んでいる100 Gbit/sのデジタル・コヒーレント通信システムにおいては、偏波多重QPSK変調方式が用いられており、数百kHzの線幅の光源が要求されている。そこでは、共振器長を1mm程度まで長くして狭線幅化した波長可変分布帰還型(DFB)レーザアレイや外部共振器型レーザなどが用いられている。今後、より多値度の大きな大容量通信を実現するためには、よりスペクトル線幅の狭い光源の実現が期待されている。
M. Finot, et al., "Thermally tuned external cavity laser with micromachined silicon etalons: design, process and reliability," Electronic Components and Technology Conference 2004 Proceedings, Vol. 1, pp. 818-823, 2004. K. Aoyama, et al., "Optical Negative Feedback for Linewidth Reduction of Semiconductor Lasers," IEEE Photon. Technol. Lett., vol. 27, No. 4, pp. 340 - 343, 2015.
例えばスペクトル線幅を10kHz程度まで狭める構成としては、光増幅作用を有する半導体チップの外部にレーザ発振のための光学共振器を構成する、いわゆる外部共振器型レーザがある。たとえば、非特許文献1に示すような、半導体アンプと外部反射器、波長を選択するためのエタロン・フィルタ、レンズなどで構成される外部共振器型レーザにより、1550nmのC帯全域をカバーする波長可変特性と数10kHzの線幅特性が得られている。
しかしながら、外部共振器型レーザは、半導体チップ以外にも外部に多数の部品を必要とし、なおかつ、高精度に組み立てる必要があるといった課題がある。また、多数の共振モードの中から一つの波長を選択するために、少なくとも2個以上の波長フィルタを制御しなければならず、制御回路が複雑になるといった課題や、波長特性の検査が複雑であるといった課題もある。
一方、半導体チップ上に光共振器を設けて構成されたDFBレーザなどの半導体レーザをベースとした波長可変レーザでは、原理的に同じ発振モードを保ったまま、半導体チップの温度制御などを用いて波長を変えることができるため、制御は簡単であるが、狭線幅化には限界がある。前述の様に1mm程度までの長共振器化により、100kHz程度までの線幅は得られているが、これ以上共振器長を長くすると、半導体チップの製造ゆらぎにより均一な共振器を形成することが難しくなるといった課題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、半導体レーザと波長ロッカーを組み合わせることによって、小型で制御性がよく、安定かつ狭線幅のレーザ光源を実現するものである。
本発明は、このような目的を達成するために、以下のような構成を備えることを特徴とする。
(発明の構成1)
単一モードで発振する半導体レーザを有する半導体レーザチップが搭載された光源ブロックと、エタロン・フィルタが搭載された波長ロッカー・ブロックにより構成される半導体レーザ光源において、前記波長ロッカー・ブロック内のエタロン・フィルタからの反射光の一部が前記光源ブロック内の半導体レーザチップに戻るように構成したことを特徴とする半導体レーザ光源。
(発明の構成2)
発明の構成1記載の半導体レーザ光源において、単一モードで発振する前記半導体レーザが、回折格子による波長選択機能を備えた分布帰還型レーザ、もしくは分布反射型レーザのいずれかで構成されることを特徴とする半導体レーザ光源。
(発明の構成3)
発明の構成1または2のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、単一モードで発振する半導体レーザを有する前記半導体レーザチップが、N(≧1)個の半導体レーザからなるレーザアレイ、N対1光合波器、および半導体アンプが集積された波長可変レーザとなっていることを特徴とする半導体レーザ光源。
(発明の構成4)
発明の構成1ないし3のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、
単一モードで発振する前記半導体レーザの光発振周波数が増加したときに前記エタロン・フィルタから戻る反射光の強度が強くなり、
逆に光発振周波数が減少したときに前記エタロン・フィルタから戻る反射光の強度が弱くなるようなフィルタ特性となる動作点で前記エタロン・フィルタを動作させることを特徴とする半導体レーザ光源。
(発明の構成5)
発明の構成1から4のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、
前記波長ロッカー・ブロックの光出射側の先の光路上に光アイソレータが設けられており、
前記波長ロッカー・ブロック内の前記エタロン・フィルタからの反射光の一部が前記光源ブロック上の前記半導体レーザチップに戻る光路上には光アイソレータが設けられていないことを特徴とする半導体レーザ光源。
(発明の構成6)
発明の構成1から5のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、
パッケージの中に前記光源ブロックと前記波長ロッカー・ブロックの2つの機能ブロックが配置され、
それぞれの機能ブロックは、TEC(Thermo−electric cooler)素子の上に実装されて、各々、独立に温度を調整することができるように構成され、
前記波長ロッカー・ブロックには、
前記光源ブロックから直接入射したレーザ光を分岐させるための第1の部分反射ミラーと、
前記第1の部分反射ミラーからの分岐光の一方をさらに分岐するための第2の部分反射ミラーと、
前記第2の部分反射ミラーからの分岐光の一方を受ける前記エタロン・フィルタと、
前記第2の部分反射ミラーからの分岐光の他方を受ける強度モニタ用フォトダイオードと、
前記エタロン・フィルタからの透過光を受ける波長モニタ用フォトダイオードと、
温度モニタ用サーミスタが実装されていることを特徴とする半導体レーザ光源。
(発明の構成7)
発明の構成1から6のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、
エタロン・フィルタを構成する2枚の部分反射面は光線軸に対して垂直に配置されている
ことを特徴とする半導体レーザ光源。
(発明の構成8)
発明の構成6または7のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、
少なくとも前記波長モニタ用フォトダイオードの出力電流に基づいて、前記半導体レーザの光発振周波数を安定化するように制御することを特徴とする半導体レーザ光源。
以上説明したように、本発明によれば、波長ロッカー・ブロック内のエタロン・フィルタからの反射光を半導体レーザ自体に積極的に戻すことにより、波長安定化しつつ狭線幅動作が可能となる。
従来の波長可変レーザモジュールの概略の基本構成を示す図である。 本発明の実施例における半導体レーザ光源のパッケージの平面図である。 従来の半導体レーザ光源のパッケージの平面図である。 本発明の実施例におけるモニタ出力電流比(PD1/PD2)の光周波数特性を示す図である。
以下に、本願発明の動作原理について示す。まず、エタロン・フィルタのレーザ光発振周波数への負帰還作用について説明する。
エタロン(Etalon)とは、所定の間隔で対向する2枚の部分反射面を有する光学素子であり、反射光や透過光の多重干渉を利用して波長フィルタを構成することができる。エタロン・フィルタは、その部分反射面の間隔と光の波長で決まる光周波数間隔に応じて、その透過光強度や反射光強度が周期的に変化するフィルタ特性を有する。
いま、半導体レーザの出射側にエタロン・フィルタを設け、エタロン・フィルタからの戻り光(反射光)が半導体レーザに帰還可能に配置したとして、半導体レーザの光発振周波数が増加する方向に変化した場合を考える。
半導体レーザの光発振周波数が増加した場合に、エタロン・フィルタから戻る反射光の強度が増すようにフィルタ特性上の動作点が設定されているとすると、半導体レーザに戻ってくる反射光の強度が増加し、半導体利得媒質中で誘導放出により増幅される。その結果、半導体レーザの半導体利得媒質中のキャリア(電子、正孔)が消費され、キャリア密度が減少する。
すると、キャリア・プラズマ効果により、半導体利得媒質の屈折率が増加する方向に変化し、半導体レーザの光共振器の光学的実効長が長くなる結果、発振波長が増大し、光発振周波数は減少する方向に変化する。逆に、半導体レーザの光発振周波数が減少する方向に変化した場合は、全く逆方向の変化が生じ、光発振周波数が増加する方向に変化する。
このようにエタロン・フィルタの動作点を設定することによって、エタロン・フィルタからの戻り光(反射光)を介して、半導体レーザの光発振周波数への直接かつ迅速な光の負帰還作用が働き、スペクトル線幅の狭窄化が行われるようにすることができる。例えば、非特許文献2に、エタロン・フィルタによる光帰還を利用した狭線幅化の例が報告されている。
本発明は、波長ロッカーに搭載されているエタロン・フィルタを利用して、波長ロッカー本来の使い方である外部的なレーザ光源の制御による波長の安定化に加え、上述のレーザ光源への直接かつ迅速な光の負帰還動作による狭線幅動作をも実現可能としたものである。このように、本発明の構成では、小型、安定で、なおかつ制御性のよい狭線幅光源が実現可能となる。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(実施形態)
図2は、本発明の実施例に係る半導体レーザ光源のパッケージの平面図である。
本実施形態に係る半導体レーザ光源では、パッケージ101の中に、光源ブロック102と波長ロッカー・ブロック103の2つの機能ブロックが配置されている。なお、図面には記載していないが、それぞれの機能ブロックは、TEC(Thermo−electric cooler)素子の上に実装されており、各々、独立に温度を調整することができるようになっている。
光源ブロック102の構成としては、銅(Cu)とタングステン(W)の合金であるCuWなどの金属キャリア上に、単一モードで発振し波長可変機能を有する半導体レーザが搭載された半導体レーザチップ104、半導体レーザからの出射光を平行ビームに変換するためのレンズ106、温度をモニタするためのサーミスタ105が実装されている。図中、レーザ光の軌跡を点線矢印で示す。
波長ロッカー・ブロック103の構成としては、光源ブロック102から直接入射したレーザ光の一部をキャリア上に部分的に反射させるための第1の部分反射ミラー110、該部分反射光をさらに波長モニタ用と強度モニタ用とに分岐するための第2の部分反射ミラー111、波長モニタ用の反射光を受けるエタロン・フィルタ112、強度モニタ用の透過光を受ける強度モニタ用フォトダイオード113、エタロン・フィルタ112の透過光を受ける波長モニタ用フォトダイオード114、温度モニタ用サーミスタ115が実装されている。
波長ロッカー・ブロック103を透過した光は、透明窓116とを透過してパッケージ101から出射した後、レンズ117にて集光され、光ファイバ120に光学的に結合される。なお、光ファイバ120より外部からの不要な戻り光を除去するために、ファイバ・フェルール119の端面には光アイソレータ118が配備されている。半導体レーザの信頼性向上のため、パッケージ101は気密封止されている。
なお、図面には描いていないが、半導体レーザ、フォトダイオード、サーミスタなどの部品は、全てパッケージ外部に備わる端子に電気的に配線、接続されており、外部からの電気的な手段により、本半導体レーザ光源を動作させることができる。従来の波長安定化制御動作のための、波長ロッカー・ブロックから光源ブロックへの電気制御信号の信号線も、図示はしないが同様である。
また、2つの部分反射ミラーにより分岐されたレーザ光を、反射光、透過光と表現しているが、波長ロッカー・ブロック上における各構成要素の配置の制約などの得失はあるものの、反射光と透過光の使い方は逆であっても良いことは明らかであるから、反射光、透過光は分岐光の一方、他方と言うことができる。
本実施例では、半導体レーザとして、分布帰還型(DFB)レーザアレイを用いている。半導体レーザチップ104内に複数(N(≧1)個、図2ではN=4)の分布帰還型レーザ107が配列されてレーザアレイを構成しており、N対1の光合波器108によって一本の光導波路にまとめた後、光増幅する半導体アンプ109が集積化されている。レーザアレイを構成する発振波長の異なる4つの分布帰還型レーザの107うち、どれか一つを選択して発振させ、さらにサーミスタ105の出力を見ながらレーザチップの温度を変化させることにより、発振波長を広い範囲で変化させることができる波長可変レーザである。
なお、本実施例では、半導体レーザとして分布帰還型(DFB)レーザ107を使用しているが、波長を選択するための回折格子がチップ上の半導体利得領域とは別の部分に設けられた分布反射型(DBR)レーザであってもよい。
(本発明の動作例)
以下に、本発明の実際の動作例について、図2を用いて説明する。
単一モードで発振する半導体レーザを有する光源ブロック102上の半導体レーザチップ104から出力されたレーザ光は、レンズ106により平行ビームに変換され、波長ロッカー・ブロック103へと進む。
波長ロッカー・ブロック103の第1の部分反射ミラー110を透過したレーザ光は透明窓116より出射される一方、反射したレーザ光の一部は、第2の部分反射ミラー111により、強度モニタ用フォトダイオード113と波長モニタ用フォトダイオード114に導かれる。それぞれの光強度がフォトダイオードの電流値に変換されることにより観測され、従来と同様な波長ロッカー・ブロックから光源ブロックへの電気信号による波長安定化制御が行われる。
波長モニタ用フォトダイオード114への光路には、エタロン・フィルタ112が挿入されている。エタロン・フィルタの透過率は、光の波長(光周波数)に応じて変化するため、波長モニタ用フォトダイオード114の電流値も、波長(光発振周波数)に応じて変化することになる。
エタロン・フィルタ112からの戻り光(反射光)の一部は、到来したのと逆の経路をたどり、光源ブロック102内の半導体レーザチップ104上の半導体レーザに達して前述の光による負帰還作用が働き、スペクトル線幅の狭窄化が行われる。
(従来の半導体レーザ光源との比較)
比較のため、従来の半導体レーザ光源パッケージの平面図を図3に示す。図3の従来例の構成では図2の本発明の半導体レーザ光源と同じ部分の説明は省略するが、光源ブロックと波長ロッカー・ブロックの間の光路中に、必ず光アイソレータ218が挿入されている。これは波長ロッカー・ブロックからの不要な反射光がレーザ光源側に戻ってくることで、レーザ発振動作を不安定化するとの理由により従来は必要とされていたものである。
このため図3の従来構成では、レーザ光源の外部制御による光発振周波数の安定化は図られているものの、エタロン・フィルタから半導体レーザへの前述の直接の光による負帰還作用は働いておらず、スペクトル線幅の狭窄化は達成できていない。
図3の従来例では、波長ロッカー・ブロックの光の入り口部分に光アイソレータ218が搭載されているが、光源ブロックの出口側に光アイソレータが搭載されている例もある。いずれにしても、従来は波長ロッカー・ブロックからの不要な反射光がレーザ光源側に戻ってくるのを防ぐために、光源ブロックの半導体レーザと波長ロッカー・ブロックのエタロン・フィルタとの間の光路中に、光アイソレータが挿入されており、本発明のような負帰還作用は働いていない。
本発明では、光源ブロックと波長ロッカー・ブロックの間の光路中に敢えて光アイソレータを設けず、エタロン・フィルタの反射光のフィルタ特性の動作点を負帰還作用が働くような点に設定することにより、エタロン・フィルタからの反射光を半導体レーザ光源側で積極的に利用してスペクトル線幅の狭窄化を達成している。
(本発明の光周波数特性)
図4に、本実施例において実際に光周波数を変化させた場合の、波長モニタ用フォトダイオード114の出力電流(PD1)を強度モニタ用フォトダイオード113の出力電流(PD2)で割った値の光周波数特性を示す。この特性は、エタロン・フィルタを透過した光を検出する波長モニタ用フォトダイオード114の出力電流(PD1)を、エタロン・フィルタ入力側の光を検出する強度モニタ用フォトダイオードの出力電流(PD2)で規格化しているため、エタロン・フィルタの光透過率の光周波数特性(フィルタ特性)と等価なものとなっている。
本実施例では、波長ロッカー・ブロックの温度を適当な値に調整することにより、図4の193100 GHzでエタロン・フィルタの透過特性の傾きが負の最大値となる動作点としている。
図4では、このときのモニタ電流の比(PD1/PD2)の値は、1.26である。そこで、モニタ電流の比(PD1/PD2)を1.26に保つように、半導体レーザの光発振周波数を外部より電気的に制御することにより、正確に193100 GHzに保つことができ、波長を安定化するように制御できる。
なお、エタロン・フィルタの透過特性は周期的に変化し、その周期は、エタロン・フィルタの2枚のミラーの光学的距離に依存する。本実施例では、その周期が50 GHzとなるように設計・製作されたエタロン・フィルタを使用した。よって、50 GHz間隔で並ぶ光周波数にレーザ光発振周波数(波長)を安定化させることができる。
また、エタロン・フィルタの透過光周波数は、温度によって変化させることができるので、温度制御を行えば、任意の波長に安定化することも可能である。
本実施例では、エタロン・フィルタの2枚の部分反射面は光線軸に対して垂直に配置されている。このため、エタロン・フィルタからの反射光の一部は、元の光路を辿ってレーザ光源ブロック上の半導体レーザチップに戻っていくことができる。従来例(図3)では、光源ブロック側に戻る光路上に光アイソレータ218が配置されていたため、エタロン・フィルタからの反射光が半導体レーザに戻っていくことはなかったが、本実施例では、そのままレーザに戻ることができる。本実施例ではエタロン・フィルタの動作点が以下の様に設定されており、この結果、前述の光周波数の負帰還作用が働き、スペクトル線幅の狭窄化という作用が働くことになる。
図4において、透過光周波数が193100 GHzところは、エタロン・フィルタの透過率が光周波数に対して負の傾きを持つ動作点であるので、透過率特性の反対の傾向となる反射特性としては、逆に正の傾きを持つこととなり、例えば光発振周波数が増加した場合には反射光強度が増大することとなる。
したがって、前述の様に半導体レーザの光発振周波数への負帰還作用が働き、狭線幅動作が達成されることとなる。実際、従来例の構成による半導体レーザ光源の線幅が500kHz程度であったものが、本発明の適用により10 kHz程度にまで狭くすることができた。
以上のように、本発明の適用により、従来とほぼ同様の構成で、波長安定化と狭線幅動作を両立できる小型の波長可変レーザ光源を得ることができる。
本発明の半導体レーザ光源は、一般的に光通信システムに利用することができる。特に、光通信システムの送受信器に利用できる、安定かつ狭線幅動作が可能な半導体レーザ光源を提供することが可能となる。
101 パッケージ
1、102 光源ブロック
3、103 波長ロッカー・ブロック
104 半導体レーザチップ
105 サーミスタ
106 レンズ
107 分布反射型(DFB)レーザ
108 光合波器
109 半導体アンプ
2、110、111 部分反射ミラー
112 エタロン・フィルタ
113 強度モニタ用フォトダイオード
114 波長モニタ用フォトダイオード
115 サーミスタ
116 透明窓
117 レンズ
118、218 光アイソレータ
119 ファイバ・フェルール
120 光ファイバ

Claims (8)

  1. 単一モードで発振する半導体レーザを有する半導体レーザチップが搭載された光源ブロックと、エタロン・フィルタが搭載された波長ロッカー・ブロックにより構成される半導体レーザ光源において、
    前記波長ロッカー・ブロック内のエタロン・フィルタからの反射光の一部が前記光源ブロック内の半導体レーザチップに戻るように構成した
    ことを特徴とする半導体レーザ光源。
  2. 請求項1記載の半導体レーザ光源において、
    単一モードで発振する前記半導体レーザが、回折格子による波長選択機能を備えた分布帰還型レーザ、もしくは分布反射型レーザのいずれかで構成される
    ことを特徴とする半導体レーザ光源。
  3. 請求項1または2に記載の半導体レーザ光源において、
    単一モードで発振する半導体レーザを有する前記半導体レーザチップが、N(≧1)個の半導体レーザからなるレーザアレイ、N対1光合波器、および半導体アンプが集積された波長可変レーザとなっている
    ことを特徴とする半導体レーザ光源。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、
    単一モードで発振する前記半導体レーザの光発振周波数が増加したときに前記エタロン・フィルタから戻る反射光の強度が強くなり、
    逆に光発振周波数が減少したときに前記エタロン・フィルタから戻る反射光の強度が弱くなるようなフィルタ特性となる動作点で前記エタロン・フィルタを動作させる
    ことを特徴とする半導体レーザ光源。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、
    前記波長ロッカー・ブロックの光出射側の先の光路上に光アイソレータが設けられており、
    前記波長ロッカー・ブロック内の前記エタロン・フィルタからの反射光の一部が前記光源ブロック上の前記半導体レーザチップに戻る光路上には光アイソレータが設けられていないことを特徴とする半導体レーザ光源。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、
    パッケージの中に前記光源ブロックと前記波長ロッカー・ブロックの2つの機能ブロックが配置され、
    それぞれの機能ブロックは、TEC(Thermo−electric cooler)素子の上に実装されて、各々、独立に温度を調整することができるように構成され、
    前記波長ロッカー・ブロックには、
    前記光源ブロックから直接入射したレーザ光を分岐させるための第1の部分反射ミラーと、
    前記第1の部分反射ミラーからの分岐光の一方をさらに分岐するための第2の部分反射ミラーと、
    前記第2の部分反射ミラーからの分岐光の一方を受ける前記エタロン・フィルタと、
    前記第2の部分反射ミラーからの分岐光の他方を受ける強度モニタ用フォトダイオードと、
    前記エタロン・フィルタからの透過光を受ける波長モニタ用フォトダイオードと、
    温度モニタ用サーミスタが実装されている
    ことを特徴とする半導体レーザ光源。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体レーザ光源において、
    エタロン・フィルタを構成する2枚の部分反射面は光線軸に対して垂直に配置されている
    ことを特徴とする半導体レーザ光源。
  8. 請求項6または7に記載の半導体レーザ光源において、
    少なくとも前記波長モニタ用フォトダイオードの出力電流に基づいて、前記半導体レーザの光発振周波数を安定化するように制御する
    ことを特徴とする半導体レーザ光源。
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