JP2017147269A - 車両用電装部品の製造方法 - Google Patents

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Toshifumi Kamiya
敏文 神谷
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Abstract

【課題】より電気抵抗の少ない導電路を車両用電装部品に一体化して形成する。
【解決手段】ケース部材30、40の表面に線状の凹部11を形成し、凹部11に流動性を有する導電性材料100を流し込み、導電性材料100を乾燥または焼成させることによって硬化させてケース部材30、40の表面に電気部品に接続される導電路10を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用電装部品の製造方法に関するものである。
車両用電装部品として車両用空調装置がある。この車両用空調装置は、車室内の空調を行う空調ユニット(HVAC)を備えている。この空調ユニットには、エアミックスドアや内外気切り替えドア等を駆動する電動アクチュエータ、送風用モータ、各種センサ等の各種電気部品が配置されている。このため、各ユニットケース内に収納された各種電気部品は、例えば、特許文献1に記載されたようなワイヤーハーネスを介して接続されるようになっている。
特開2003−100155号公報
しかしながら、上記したようなワイヤーハーネスには、コネクタや電線以外に、複数の電線を束ねるためのテーピング、ユニットケースに固定するための固定部品、ユニットケースとワイヤーハーネスとの間で発生する干渉音を低減するためのパッキンが設けられている。さらに、上記したようなワイヤーハーネスには、電線のかみ込み等による断線を防止するためのビニルチューブやジャバラホースが設けられているものもある。このように、ワイヤーハーネスは複雑な構成を有しており、このようなワイヤーハーネスを用いた場合、コストが高くなり重量も増加してしまうといった問題がある。
そこで、メッキ、印刷、プレス等の手法によって空調ユニットに導電路を形成することで、空調ユニットとワイヤーハーネスを一体化し、従来、ワイヤーハーネスが有していた、電線を束ねたり、電線のかみ込みを防止したり、ユニットケースに固定したりするための機能部品を削減することが考えられる。しかし、例えば、メッキにより空調ユニットの表面に導電路を形成する場合、導電路の厚さは数十ミクロン程度となるのが一般的である。また、印刷により空調ユニットの表面に導電路を形成する場合、導電性インクを空調ユニットの表面に塗布したときに導電性インクが空調ユニットの表面に広がってしまうため、導電路の厚さを厚くするには限界がある。また、プレスにより空調ユニットの表面に導電路を形成する場合、薄い導電部材を空調ユニットの表面に圧着させないと、導電部材を空調ユニットの表面に密着させることができない。このように、プレスにより空調ユニットの表面に導電路を形成する場合も、導電路の厚さを厚くするのは困難である。
上記したように、メッキ、印刷、プレス等の手法では、肉厚の導電路を形成するのが困難であるため、空調ユニットに導電路を形成できたとしても導電路が薄膜状となってしまう。このような薄膜状の導電路は、電気抵抗が大きく大電流を流すことが困難であるといった問題がある。なお、このような問題は、空調ユニットに限られるものではなく車両用電装部品においても同様に発生する。
本発明は上記問題に鑑みたもので、より電気抵抗の少ない導電路をケース部材に一体化して形成することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、電気部品が取り付けられるケース部材(30、40)を有する車両用電装部品の製造方法であって、ケース部材の表面に線状の凹部(11、11a〜11c)を形成し、凹部に流動性を有する導電性材料(100)を流し込み、導電性材料を乾燥および焼成の少なくとも一方により硬化させてケース部材の表面に電気部品に接続される導電路(10)を形成することである。
これによれば、凹部に流動性を有する導電性材料(100)を流し込み、肉厚の導電路(10)を凹部に形成することができるので、より電気抵抗の少ない導電路をケース部材に一体化して形成することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置の空調ユニットの外観斜視図である。 図1中のA部拡大図である。 図2中のIII−III線に沿った断面図である。 図2中のIII−III線に沿った断面図であって、導電路が形成される前の状態を示した図である。 比較例を示した図である。 比較例を示した図である。 導電路が形成されたケース部材に指が触れた状態を示した図である。 本発明の第2実施形態に係る空調ユニットに形成された導電路を示した図である。 本発明の第3実施形態に係る空調ユニットに形成された導電路を示した図である。 図9中のX−X線に沿った断面図である。 変形例を示した図である。 変形例を示した図である。 変形例を示した図である。 変形例を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る車両用電装部品について図1〜図7を用いて説明する。本実施形態では、車両用電装部品として車両用空調装置の空調ユニットを例に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置の空調ユニットの外観斜視図である。図2は、図1中のA部拡大図である。図3は、図2中のIII−III線に沿った断面図である。図4は、図2中のIII−III線に沿った断面図であって、導電路が形成される前の状態を示した図である。
室内空調ユニット1は、その内部に内気(車室内空気)あるいは外気(車室外空気)を取り込んで、取り込まれた空気の温度を調整して車室内へ吹き出すものである。
室内空調ユニット1は、図1の外観斜視図に示すように、車両左右の略中央に配置される空調本体ユニット3、および空調本体ユニット3よりも助手席側に配置される送風機ユニット4に大別される。
空調本体ユニット3は、送風機ユニット4から送風された送風空気を冷却する冷却用熱交換器と、送風空気を加熱する加熱用熱交換器と、送風空気の温度を検出する温度センサと、エアミックスドア等の各種空調用機器(いずれも図示せず)と、これらを収納するケース部材30とを備えている。また、ケース部材30には、エアミックスドアを駆動するアクチュエータ7が設けられている。
送風機ユニット4の空気流れ最上流側には、室内空調ユニット1の内部に内気あるいは外気を切替導入する内外気切替装置5が配置されている。さらに、内外気切替装置5の下方側には、送風機ユニット4が設けられている。
送風機ユニット4は、内外気切替装置5から導入された内気あるいは外気を吸入して車室内へ向けて送風する図示しない電動送風機の電動モータ(ブロワモータ)と、この電動送風機の電動モータを収納するケース部材40とを備えている。
さらに、空調本体ユニット3の空気流れ最下流側には、温度調整された送風空気を車室内側へ吹き出させる複数の吹出口6が設けられている。これらの吹出口から吹き出された送風空気は、図示しないダクトを介して、車室内に設けられた吹出口へ導かれ、吹出口から車室内へ吹き出される。
上記したように、室内空調ユニット1は、複数のケース部材30、40を有している。ケース部材30、40は、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されている。
本実施形態のケース部材30、40の表面には、上記したブロワモータ、アクチュエータ7、温度センサ等の電気部品間を電気的に接続する導電路10が形成されている。導電路10は、従来の空調ユニットに配索されていたワイヤーハーネスに代わるものである。ケース部材30の表面に形成された導電路10とケース部材40の表面に形成された導電路10は、ケース部材30とケース部材40の接合面で接触して電気的に接続されている。
次に、図2〜図4を用いて、空調本体ユニット3の空調部材30に形成された導電路10について説明する。図2は、図1中のA部拡大図である。図3は、図2中のIII−III線に沿った断面図である。図4は、導電路10が形成される前の空調本体ユニット3の断面図である。
導電路10は、3本の導電路10a〜10cを有している。導電路10a〜10cは、所定間隔を設けてケース部材30の表面側に並走するよう形成されている。
図4に示すように、ケース部材30の表面には、複数の溝11が形成されている。具体的には、ケース部材30の表面には、溝11a〜11cが形成されている。導電路10aは、ケース部材30の表面に形成された溝11a内に形成されている。また、導電路10bは、ケース部材30の表面に形成された溝11b内に形成されている。また、導電路10cは、ケース部材30の表面に形成された溝11c内に形成されている。各溝11a〜11cは、断面矩形形状となっている。
導電路10は、信号線として用いることも電力線として用いることもできるようになっている。本実施形態では、3本の導電路10a〜10cがケース部材30の表面側に形成されている。
次に、図4を用いてケース部材30を有する室内空調ユニット1の製造方法について説明する。
まず、図4に示すように、ケース部材の表面に線状の凹部を形成する。具体的には、溝11a〜11cは、ケース部材30を成型する際に形成されている。なお、ケース部材30を成型した後に、ケース部材30の表面に切削等により溝11a〜11cを形成してもよい。
次に、溝11a〜11cに液状の導電性材料を流し込む。本実施形態では、図3に示すように、導電性インク100を流動性を有する導電性材料として溝11a〜11cに流し込む。具体的には、溝11a〜11cに導電性インク100を適下または塗布する。なお、溝11a〜11cに導電性インク100を適下または塗布する際に、導電性インク100の表面が、ケース部材30の表面よりも低くなるようにする。
次に、導電性インク100を乾燥させてケース部材30の表面に電気部品に接続される導電路10を形成する。自然乾燥で導電性インク100を乾燥させることも可能であるが、時間短縮のため、高温下で導電性インク100を焼結させて乾燥させる。これにより、導電性インク100の溶剤が揮発し、導電性インク100に含まれる金属成分が溶融した後、硬化する。また、導電性インク100は揮発すると体積が減るため、さらに導電路10の表面は低くなる。このように、導電性インク100が乾燥して硬化すると、さらにケース部材30の表面よりも低い位置に導電路10が形成される。
図5は、印刷によってケース部材30の表面に直接導電路80を形成した場合の比較例を表している。この場合、導電路80を厚く形成しようと導電性インクを多く塗っても、一定厚になると表面張力により面に沿って広がってしまうため、導電路80を肉厚にして導電路80の断面積を大きくするのは困難である。したがって、電気抵抗も大きくなってしまう。また、ケース部材30の表面に指や導電性部材を触れると、導電路80に接触してしまうため、図6に示すように、導電路80を絶縁部材81で覆う必要がある。
これに対し、本実施形態では、ケース部材30に形成された線状の溝11に液状の導電性材料を流し込み、この導電性材料を乾燥させて硬化させて導電路10を形成する。これにより、メッキ、印刷、プレス等の手法によってケース部材30に導電路を形成する場合と比較して、導電路10を肉厚とすることができ、より電気抵抗の少ない導電路をケース部材30に一体化して形成することができる。
また、溝11a〜11cに導電性インク100を流し込む際に、導電性インク100の表面が、ケース部材30の表面よりも低くなるようにするので、導電路10の表面がケース部材30の表面よりも低くなる。したがって、導電路10を絶縁部材で覆うことなく、物体の導電路10への接触を防止することができる。例えば、図7に示すように、ケース部材30の表面に指が接触しても、導電路10と接触しないようにすることができる。
また、導電路10の表面がケース部材30の表面よりも低くなっているので、例えば、ケース部材30を移動させたり、ケース部材30をケース部材40に組み付ける際に、導電路10への物体の接触による傷つきを防止することができる。すなわち、導電路10を覆う絶縁部材を形成する行程を減らすことができる。
上記したように、ケース部材30の表面に線状の溝11a〜11cを凹部として形成し、凹部に流動性を有する導電性材料100を流し込み、導電性材料100を乾燥させることにより硬化させてケース部材の表面に電気部品に接続される導電路10を形成する。
これによれば、溝11に流動性を有する導電性材料100を流し込み、肉厚の導電路10を凹部に形成することができるので、より電気抵抗の少ない導電路を空調ユニットに一体化して形成することができる。
また、ケース部材30の表面には、所定間隔を設けて複数本の線状の溝11が凹部として形成されており、凹部に導電性材料を流し込む際に、複数本の溝11に導電性材料100を流し込むことで、複数本の導電路10を凹部に形成することができる。
また、凹部に導電性材料を流し込む際に、導電性材料の表面が、ケース部材の表面よりも低くなるようにするので、導電路10を絶縁部材で覆うことなく、物体の導電路への接触を防止することができる。また、導電路10を覆う絶縁部材を形成する行程を減らすこともできる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る空調ユニットについて図8を参照して説明する。図8は、本実施形態に係る空調ユニットに形成された導電路を示した図である。本実施形態の空調ユニットには、上記第1実施形態の空調ユニットと比較して、さらに、線状の溝11a〜11cよりも幅の広い幅広部13がケース部材30の表面に形成されている点が異なる。
具体的には、線状の溝11aよりも幅の広い幅広部13がケース部材30の表面に形成されており、この幅広部13は溝11aと接続されている。また、線状の溝11bよりも幅の広い幅広部13がケース部材30の表面に形成されており、この幅広部13は溝11bと接続されている。また、線状の溝11cよりも幅の広い幅広部13がケース部材30の表面に形成されており、この幅広部13は溝11cと接続されている。なお、各幅広部13の幅は、数ミリメートル以上となっている。また、幅広部13の深さは、溝11a〜11cと同じとなっている。
本実施形態では、溝11a〜11cに導電性インク100を流し込む際に、各幅広部13から導電性インク100を流し込む。各幅広部13から導電性インク100を流し込むと、導電性インク100は溝11a〜11cの内側を線方向に沿って進み、導電性インク100が溝11a〜11cの全体に行きわたる。その後、導電性インク100を乾燥させて硬化させる。これにより、溝11a〜11cに導電路10a〜10cが形成される。
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される同様の効果を上記第1実施形態と同様に得ることができる。
また、幅広部13から導電性材料100を流し込むことで、この幅広部から容易に導電性材料100を流し込むこともできる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る空調ユニットについて図9〜図10を参照して説明する。図9は、第3実施形態の空調ユニットに形成された導電路を示した図である。図10は、図9中のXX−X線に沿った断面図である。
上記第1実施形態の空調ユニットは、ケース部材30の表面に形成された線状の溝11a〜11cにより凹部が形成されているが、本実施形態の空調ユニットは、ケース部材30の表面に形成された複数の線状のリブ12により凹部が形成されている。
具体的には、リブ121aとリブ121bにより線状の凹部11aが形成され、リブ122aとリブ122bにより線状の凹部11bが形成され、リブ123aとリブ123bにより線状の凹部11cが形成されている。
さらに、本ケース部材30の表面には、線状の各凹部11a〜11cよりも幅の広い幅広部13が形成されている。
本実施形態では、各リブ12により構成される各凹部に導電性インク100を流し込む際に、幅広部13から導電性インク100を流し込む。各幅広部13から導電性インク100を流し込むと、導電性インク100は溝11a〜11cの内側を線方向に沿って進み、導電性インク100が各リブ12により構成される各凹部の内部全体に行きわたる。その後、導電性インク100を乾燥させて硬化させる。このように、導電性インク100が乾燥して硬化すると、各リブ12の上面よりも低い位置に導電路10が形成される。
各幅広部13の面積は広くなっているため、容易に導電性インク100を流し込むことができる。また、各幅広部13を電気接続するための接点としても利用される。
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される同様の効果を上記第1実施形態と同様に得ることができる。
また、ケース部材30の表面には、所定間隔を設けて複数本の線状のリブ12が形成されており、凹部に導電性材料を流し込む際に、隣り合うリブ12の隙間に導電性材料を流し込むことで、複数本の導電路10を凹部に形成することができる。
また、ケース部材30の板厚が薄い場合、ケース部材30に溝を形成しにくいが、上記した構成では、ケース部材30にリブ12を形成することでケース部材30の厚みが確保されるので、ケース部材30の板厚が薄い場合でも、ケース部材30の表面に導電路10を形成することが可能である。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係る空調ユニットについて説明する。図11に示すように、本実施形態の空調ユニットは、上記第2実施形態の空調ユニットと比較して、さらに、ケース部材30の表面に電気部品と接続される接続領域Sを有し、溝11a〜11cが、この接続領域S内において、接続領域S外の溝11a〜11cの間隔よりも広くなっている。さらに、接続領域S内において、各溝11a〜11cには、各溝11a〜11cよりも幅の広い幅広部13が接続されている。
具体的には、溝11a〜11cの一端側に、電気部品と接続される接続領域Sが設けられており、この接続領域S内における各溝11a〜11cの間隔が、接続領域S外の溝11a〜11cの間隔よりも広くなっている。また、各幅広部13の間隔は、接続領域S内において、接続領域S外の溝11a〜11cの間隔よりも広くなっている。
上記したように、ケース部材30の表面には、複数本の線状の溝11a〜11cが形成されており、ケース部材30は、該ケース部材30の表面に電気部品と接続される接続領域Sを有し、接続領域S内における溝11a〜11cおよび幅広部13の間隔は、接続領域S外の溝11a〜11cの間隔よりも広くなっている。このため、例えば、電気部品の位置が少しずれただけで、電気部品の端子が本来接続されるべき導電路の隣の導電路に接触してしまうといったことを防止することができる。
また、本実施形態では、導電性インク100を溝11a〜11cに流し込む際に、幅広部13から流し込む。幅広部13は、各溝11a〜11cよりも幅が広いため、導電性インク100を容易に各溝11a〜11cに流し込むことができる。また、本実施形態では、3つのノズルを有する塗布装置(図示せず)を用いて幅広部13から導電性インク100を各溝11a〜11cに流し込む。具体的には、3つのノズルから同時に導電性インク100を各幅広部13に流し込む
ここで、幅広部13の間隔が短いと塗布装置の3つのノズルを精密に構成する必要があるが、本実施形態では、幅広部13の間隔が接続領域S外の各溝11a〜11cの間隔よりも広くなっているため、隣り合うノズルの間隔を長くすることができ、塗布装置の構成を簡素化することができる。
なお、本実施形態では、溝11a〜11cの一端側に、電気部品と接続される接続領域Sが設けられているが、図12に示すように、溝11a〜11cの途中に、電気部品と接続される接続領域Sを設けるようにしてもよい。そして、この接続領域S内における各溝11a〜11cの間隔が、接続領域S外の溝11a〜11cの間隔よりも広くなるように構成してもよい。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態に係る空調ユニットについて説明する。図13は、第4実施形態に係る空調ユニットのケース部材30の断面図である。上記第1〜第2、第4実施形態の空調ユニットは、ケース部材30に断面矩形形状の溝11a〜11cが形成されているが、本実施形態の空調ユニットは、ケース部材30に断面V字形状の溝11a〜11cが形成されている。すなわち、溝11a〜11cの断面形状が、底部に向かって幅が狭まっている。
なお、各溝11a〜11cの幅および深さは、導電性インク100に毛細管現象が生じる長さとなっている。このように、溝11a〜11cに導電性インク100を適下または塗布すると、導電性インク100は毛細管現象によって溝11a〜11cの内側を線方向に沿って進み、導電性インク100が溝11a〜11cの内部全体に行きわたる。
このように、溝11a〜11cの断面形状をV字にすることにより、溝11a〜11cの断面形状を矩形にする場合よりも導電性インク100を溝11a〜11cに流し込み易くすることが可能である。
なお、本実施形態では、溝11a〜11cの断面形状をV字にするようにしたが、第3実施形態の空調ユニットのように、凹部をリブ12で構成する場合には、凹部の断面がV字となるようにしてもよい。
また、本実施形態では、溝11a〜11cの断面形状をV字にするようにしたが、溝11a〜11cの断面形状をV字形状にする必要はなく、例えば、図14に示すように、凹部の断面が略V字となるようにしてもよい。
(他の実施形態)
(1)上記各実施形態では、ケース部材30に導電路10を形成する例を示したが、同様の手法を用いてケース部材40に導電路10を形成することもできる。
(2)上記各実施形態では、ケース部材30の表面に形成された凹部の断面形状を矩形形状あるいはV字形状としたが、これらの形状に限定されるものではなく、例えば、半円形状やU字形状とすることもできる。
(3)上記実施形態では、3本の線上の導電路10a〜10cを並走するようにケース部材30の表面に形成したが、導電路10a〜10cは並走するように形成されている必要はない。
(4)上記各実施形態では、導電性インク100を乾燥させることにより硬化させてケース部材30の表面に電気部品に接続される導電路10を形成したが、例えば、導電性インク100を焼成することにより硬化させてケース部材30の表面に電気部品に接続される導電路10を形成してもよい。また、導電性インク100を乾燥および焼成してケース部材30の表面に電気部品に接続される導電路10を形成してもよい。
(5)上記第1実施形態では、溝11a〜11cに導電性インク100を塗布する際に、導電性インク100の表面が、ケース部材30の表面よりも低くなるようにしたが、必ずしも導電性インク100の表面が、ケース部材30の表面よりも低くなるようにしなくてもよい。なお、導電性インク100を乾燥または焼成した後に、この導電性インク100を乾燥または焼成して形成された導電路10の表面がケース部材30の表面よりも低くなるように、溝11a〜11cに導電性インク100を塗布してもよい。
(6)上記各実施形態では、導電路10の表面がケース部材30の表面よりも低くなっているので、導電路10への物体の接触による傷つきを防止することができ、導電路10を覆う絶縁部材を形成する行程を減らすことが可能となっている。しから、導電路10を覆う絶縁部材を形成してもよい。
(7)上記各実施形態では、3本の導電路10をケース部材30に形成する例を示したが、導電路10の数は3本に限定されるものではない。
(8)上記第2実施形態では、幅広部13の深さが、溝11a〜11cと同じになるように構成したが、幅広部13の深さは溝11a〜11cと異なっていてもよい。
(9)上記第3実施形態において、ケース部材30の表面に、線状の各凹部11a〜11cよりも幅の広い幅広部13を形成したが、必ずしも幅広部13を形成しなくてもよい。
(10)上記第3実施形態において、各溝11a〜11cの幅および深さが、導電性インク100に毛細管現象が生じる長さとなるよう構成したが、上記第1〜第4実施形態においても、凹部の寸法を、導電性インク100に毛細管現象が生じる寸法とすることができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
・上記実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、電気部品が取り付けられるケース部材(30、40)を有する車両用電装部品の製造方法であって、ケース部材の表面に線状の凹部(11、11a〜11c)を形成し、凹部に液状の導電性材料(100)を流し込み、導電性材料を乾燥および焼成の少なくとも一方により硬化させてケース部材の表面に電気部品に接続される導電路(10)を形成することである。これによれば、凹部に液状の導電性材料(100)を流し込んで、肉厚の導電路(10)を凹部に形成することができるので、より電気抵抗の少ない導電路をケース部材に一体化して形成することができる。
・上記実施形態の一部または全部で示された第2の観点によれば、ケース部材の表面には、所定間隔を設けて複数本の線状の溝(11)により凹部が形成されており、凹部に導電性材料を流し込む際に、複数本の溝に導電性材料を流し込むことである。このように、ケース部材の表面に形成された複数本の線状の溝(11)に導電性材料を流し込んで複数の導電路を形成することができる。
・上記実施形態の一部または全部で示された第3の観点によれば、ケース部材の表面には、所定間隔を設けて複数本の線状のリブが形成され、該リブにより凹部が形成されており、凹部に導電性材料を流し込む際に、隣り合うリブの隙間に導電性材料を流し込むようにしている。このように、ケース部材の表面に形成された複数本の線状のリブの隙間に導電性材料を流し込んで導電路を形成することができる。また、ケース部材の板厚が薄い場合、ケース部材に溝を形成しにくいが、上記した構成では、ケース部材にリブを形成することでケース部材の厚みが確保されるので、ケース部材の板厚が薄い場合でも、ケース部材の表面に導電路を形成することが可能である。
・上記実施形態の一部または全部で示された第4の観点によれば、凹部には、線状の凹部よりも幅の広い幅広部(13)が接続されている。これによれば、幅広部を電気接続するための接点として利用することもできる。また、幅広部から容易に導電性材料を流し込むこともできる。また、幅広部13の間隔が接続領域S外の各凹部の間隔よりも広くなっているため、隣り合うノズルの間隔を長くすることができ、塗布装置の構成を簡素化することができる。
・上記実施形態の一部または全部で示された第5の観点によれば、ケース部材の表面には、複数本の線状の凹部が形成されており、ケース部材は、該ケース部材の表面に電気部品と接続される接続領域Sを有し、凹部および幅広部の間隔は、接続領域内において、接続領域外の凹部の間隔よりも広くなっている。このため、例えば、電気部品の位置が少しずれただけで、電気部品の端子が本来接続されるべき導電路の隣の導電路に接触してしまうといったことを防止することができる。また、複数のノズルを有する塗布装置(図示せず)を用いて幅広部から導電性部材を各凹部に流し込む際に、幅広部の間隔が接続領域外の各凹部の間隔よりも広くなっているため、隣り合うノズルの間隔を長くすることができ、塗布装置の構成を簡素化することができる。
・上記実施形態の一部または全部で示された第6の観点によれば、凹部の幅は、導電性材料に毛細管現象が生じる長さとなっている。このため、容易に導電性材料を凹部に流し込むことができる。
・上記実施形態の一部または全部で示された第7の観点によれば、凹部は、該凹部の断面形状が、底部に向かって幅が狭まっている。このように、凹部の断面形状が、底部に向かって幅が狭まるよう構成することで、例えば、凹部の断面を矩形形状とする場合よりも導電性材料を凹部に流し込み易くすることができる。
1 室内空調ユニット
10a〜10c 導電路
11a〜11c 溝
12 リブ
13 幅広部
30 ケース部材
100 導電性材料

Claims (7)

  1. 電気部品が取り付けられるケース部材(30、40)を有する車両用電装部品の製造方法であって、
    前記ケース部材の表面に線状の凹部(11、11a〜11c)を形成し、
    前記凹部に流動性を有する導電性材料(100)を流し込み、
    前記導電性材料を乾燥および焼成の少なくとも一方により硬化させて前記ケース部材の表面に前記電気部品に接続される導電路(10)を形成する車両用電装部品の製造方法。
  2. 前記ケース部材の表面には、所定間隔を設けて複数本の線状の溝(11)により前記凹部が形成されており、
    前記凹部に前記導電性材料を流し込む際に、前記複数本の前記溝に前記導電性材料を流し込む請求項1に記載の車両用電装部品の製造方法。
  3. 前記ケース部材の表面には、所定間隔を設けて複数本の線状のリブ(12)が形成され、該リブにより前記凹部が形成されており、
    前記凹部に前記導電性材料を流し込む際に、隣り合う前記リブの隙間に前記導電性材料を流し込む請求項1に記載の車両用電装部品の製造方法。
  4. 前記凹部には、前記線状の凹部よりも幅の広い幅広部(13)が接続されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用電装部品の製造方法。
  5. 前記ケース部材の表面には、複数本の線状の前記凹部が形成されており、
    前記ケース部材は、該ケース部材の表面に電気部品と接続される接続領域(S)を有し、
    前記凹部および前記幅広部の間隔は、前記接続領域内において、前記接続領域外の前記凹部の間隔よりも広くなっている請求項4に記載の車両用電装部品の製造方法。
  6. 前記凹部の幅は、前記導電性材料に毛細管現象が生じる長さとなっている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用電装部品の製造方法。
  7. 前記凹部は、該凹部の断面形状が、底部に向かって幅が狭まっている請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用電装部品の製造方法。
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